JP2005004905A - 情報記録方法及び情報記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】付加記録パワーを利用して記録パワーを多値レベル化する方式において、各々の記録パワーの最適値を求め、精度よい記録を行えるようにする。
【解決手段】記録パワーを段階的に可変しながら所定の第1のテストデータを試し書きし、その再生信号から最適記録パワーを算出する第1の試し書き工程と(S1〜S3)、記録パワーを算出された最適記録パワーに設定し、かつ、当該記録パワー照射期間中の一部の期間に付加する付加記録パワーを段階的に可変しながら所定の第2のテストデータを試し書きし、その再生信号から最適付加記録パワーを算出する第2の試し書き工程と(S4〜S6)、を備えることで、記録パワー及び付加記録パワーを試し書きにより各々別個に算出し、これにより情報の記録を行うので、記録マーク形状及びマーク位置が精度よく形成でき、精度のよい記録が行える。
【選択図】 図6
【解決手段】記録パワーを段階的に可変しながら所定の第1のテストデータを試し書きし、その再生信号から最適記録パワーを算出する第1の試し書き工程と(S1〜S3)、記録パワーを算出された最適記録パワーに設定し、かつ、当該記録パワー照射期間中の一部の期間に付加する付加記録パワーを段階的に可変しながら所定の第2のテストデータを試し書きし、その再生信号から最適付加記録パワーを算出する第2の試し書き工程と(S4〜S6)、を備えることで、記録パワー及び付加記録パワーを試し書きにより各々別個に算出し、これにより情報の記録を行うので、記録マーク形状及びマーク位置が精度よく形成でき、精度のよい記録が行える。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CD−R,CD−RW,DVD−R,DVD−RW,DVD−RAM,DVD+RW等の各種記録媒体に対する情報記録方法及び情報記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えばCD−Rドライブ装置のような記録可能な光ディスクドライブ装置が実用化され、さらに大容量化・高速記録化を目指した研究がなされている。記録可能な光ディスク媒体としては、色素系メディア等を用いた追記型光ディスクや、光磁気メディアや相変化メディア等を用いた書換え可能なディスクなどが挙げられる。
【0003】
一般の光ディスク記録装置では、半導体レーザを光源とし、記録情報によりパルス変調されたこのレーザ光を記録媒体に照射し、記録マークを形成する。この時、記録するレーザ光のパワーにより記録マークの形成状態が変化するため、従来では、記録媒体の特性に適した記録パワーを求めるために、記録開始の準備として予め所定の領域(PCA:Power Calibration Area=試し書き領域)に対して記録パワーを変化させながら試し書きを行い、試し書き後、その領域の再生信号の品質が最も良好である領域を記録したパワーを最適記録パワーとして求めるという、いわゆるOPC(Optimum Power Control)という方法が用いられている。実際のデータの記録時にはこのようにして求めた最適記録パワーを保ちながら記録を行う。
【0004】
ここに、再生信号の品質評価方法としては、幾つかの方法が提案されているが、代表的な方法として以下の方法が実用化されている。
【0005】
第1には、再生信号のアシンメトリβから評価する方法である(以下、適宜“β法”と称する)。即ち、図3に示すように、再生信号のDCレベルに対する正側ピーク値A(=Ipk−Idc)と負側ピーク値B(=Idc−Ibt)を検出し、
β=((Ipk−Idc)−(Idc−Ibt))/(Ipk−Ibt)
に従いアシンメトリβを算出し、このアシンメトリβが所定値(例えば、0)となる再生信号を良好とするものである。
【0006】
第2には、再生信号の変調度mを用いて評価する方法である(以下、適宜“γ法”と称する)。まず、図6のように再生信号の最大値Ipkと最小値Ibtとを検出し、
m=(Ipk−Ibt)/Ipk
に従い変調度mを算出する。次に、算出された変調度mとそのときの記録パワーPとから、変調度の記録パワーに対する変化率γを
γ=(dm/dP)・(P/m)
に従い算出する。そして、変化率γが所定値γtとなる記録パワーPtを求め、これに所定の係数kを掛けたものを最適記録パワーとして決定する。
【0007】
一方、CDやDVDなどの多くの光ディスクの記録方法においては、高密度化に適したマークの長さが情報を担うマークエッジ記録方法が採用されており、正確にデータを再生するためにはマークの形状やエッジ位置の正確な制御が必要となっている。さらには、マーク長が異なっても一様にマーク形状を整えるため、複数の記録パルスに分割したパルス列で記録マークを形成するマルチパルス記録方法が広く用いられている。即ち、加熱・冷却のサイクルを繰返してマークを繋げて形成することにより一様な長マークを形成するものである。この方法は色素系追記型の媒体でも適用されている。
【0008】
ところで、近年の高速記録化・大容量化の要求に伴い様々な記録方法が提案されており、その一つとして記録パワーの多値レベル化が挙げられる。
【0009】
例えば、CD−Rなどでは図4(c)に示すように記録パルスの前縁部に付加記録パワーPwexのパルスを付加することで、記録パワー照射直後で記録媒体への畜熱効果が不十分のため生じるマーク形状の不整を補正している(図4(d)参照)。
【0010】
その他にも、図8(c)に示すように前縁部だけでなく後縁部にも付加記録パワーPwexの付加記録パルスを加えたものや、図8(d)(e)に示すようにマルチパルスの特定のパルス(例えば、先頭パルスや最終パルス)の記録パワーに付加記録パワーPwexを付加したものなどもある。これらも記録マークエッジ位置制御や記録マーク形状制御のため適用されているものである。
【0011】
よって、これらの多値レベル化した記録方法においては、当然ながら記録パワーPwはもちろん付加記録パワーPwexもその記録媒体に対する適正値でないと正確な形状・位置のマークが形成できない。
【0012】
そのため記録媒体と記録装置との適合性を向上させるために前述のようなOPC制御を行うとよい。しかしながら、従来では、付加記録パワーPwexは、記録パワーPwと所定の比例関係を保ったまま(Pwex/Pw=一定)、或いは、所定の値を保ったまま(Pwex=一定)記録パワーPwを変化させながら試し書きを行い、その中で最適な記録パワーPwを求めるようにしている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなOPCの方法では、記録媒体や記録装置のバラツキ(即ち、LD駆動部のバラツキによる記録パルス波形のバラツキ)があった場合に、記録パワーPwと付加記録パワーPwexの関係も一定に保たれるわけではなく、上述のようにして算出した付加記録パワーPwexは適正値とはならなくなり、これによりマーク形状やマーク位置の精度が損なわれ、結果としてデータエラーの原因となるという問題が生じる。また、同一の記録媒体であっても記録速度が異なれば適正な記録パワーPwと付加記録パワーPwexの関係も異なる。
【0014】
本発明の目的は、付加記録パワーを利用して記録パワーを多値レベル化する情報記録方法や情報記録装置において、各々の記録パワーの最適値を求め、これにより精度よい記録を行うことができる情報記録方法及び情報記録装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、記録情報に基づき変調された光を光源から記録媒体に照射して記録マークを形成することにより情報の記録を行う情報記録方法において、前記記録媒体の試し書き領域に対して、照射する記録パワーを段階的に可変しながら所定の第1のテストデータを試し書きし、記録した試し書きデータの再生信号から最適記録パワーを算出する第1の試し書き工程と、記録パワーを算出された前記最適記録パワーに設定するとともに、当該記録パワー照射期間中の一部の期間に付加する付加記録パワーを段階的に可変しながら前記記録媒体の試し書き領域に対して所定の第2のテストデータを試し書きし、記録した試し書きデータの再生信号から最適付加記録パワーを算出する第2の試し書き工程と、を備え、算出されたこれらの最適記録パワーと最適付加記録パワーとに基づき情報の記録を行うようにした。
【0016】
従って、記録パワー及び付加記録パワーを試し書きにより各々別個に算出し、これにより情報の記録を行うので、記録マーク形状及びマーク位置が精度よく形成でき、精度のよい記録が行える。
【0017】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の情報記録方法において、所定の前記第1のテストデータは、前記記録情報のうち所定の特定パターンを除いたデータ列である。
【0018】
従って、第1のテストデータが特定パターンを除いたデータ列であるので、第1の試し書きの際に付加記録パワーが最適化されてないことによる再生信号の平均値レベルの変動を抑制することができ、精度よく最適記録パワーを算出できる。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の情報記録方法において、前記第2のテストデータは、前記第1のテストデータからなる第1データ列と、所定の特定パターンを繰返した第2データ列とを繰返したデータ列である。
【0020】
従って、各データ列の再生信号の平均値を分離して容易にかつ精度よく検出できるので、最適付加記録パワーの算出精度が向上する。
【0021】
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の情報記録方法において、前記第1の試し書き工程における前記最適記録パワーは、第1の試し書きを行った領域の再生信号の変調度或いは変調度の変化率から算出し、前記第2の試し書き工程における前記最適付加記録パワーは、第2の試し書きを行った領域の再生信号のアシンメトリから算出する。
【0022】
本発明及び以下の発明において、アシンメトリとは、再生信号の平均値レベルに対する正側ピーク値と負側ピーク値との割合を意味する。
【0023】
従って、各テストデータや記録媒体に応じて最適記録パワー及び最適付加記録パワーを精度よく算出できる。
【0024】
請求項5記載の発明は、請求項3記載の情報記録方法において、前記第2の試し書き工程における前記最適付加記録パワーは、第2の試し書きを行った領域の第2データ列の再生信号の平均値レベルに対する第1データ列の再生信号の正側ピーク値と負側ピーク値との割合から算出する。
【0025】
従って、各テストデータや記録媒体に応じて最適記録パワー及び最適付加記録パワーを精度よく算出できる。
【0026】
請求項6記載の発明は、請求項2ないし5の何れか一記載の情報記録方法において、前記所定の特定パターンは、前記記録情報のうちの最小マーク長である。
【0027】
従って、付加記録パワーに対する再生信号平均値の変動感度の大きな最小マーク長を繰り返すようにしているので、最適付加記録パワーが容易かつ精度よく算出できる。
【0028】
これらの請求項1ないし6記載の情報記録方法による作用は、請求項7ないし12記載の情報記録装置によっても同様に奏することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態の情報記録装置は、光情報記録装置への適用例であり、図1はこの光情報記録装置の概略構成例を示すブロック図である。
【0030】
この光情報記録装置において用いられる記録媒体1は、記録可能な記録媒体(例えば、CD−R,CD−RW,DVD−R,DVD−RW,DVD+R,DVD+RW,DVD−RAM,MD,MOなどの光ディスク等)である。このような記録媒体1を回転駆動させるスピンドルモータ2は、サーボコントローラ3から供給される信号に従い線速度一定(CLV)或いは角速度一定(CAV)となるように制御される。光ピックアップ(PU)4は光源である半導体レーザ(LD)からの出射光を記録媒体1に照射し情報の記録を行ったり、記録媒体1からの反射光を受光し受光信号に変換するものであり、光源、反射光を受光し受光信号に変換する受光素子、光学系、アクチュエータなどから構成されている。また、光ピックアップ4には光源の出射光の一部をモニタするモニタ受光部も配置され、この出力であるモニタ信号により光源の出射光量変動が制御される。また、記録媒体1の照射光に対する傾き(チルト)を検知するためのチルト検出受光部などが配置される場合もある。
【0031】
受光信号処理部5は光ピックアップ4に配置された各種受光部からの受光信号が入力され、様々な信号処理を行う。受光信号から再生信号Srfの生成や、サーボコントローラ3とともに記録媒体1の回転に伴う面振れやトラックの半径方向の振れなどの変動に対し常に所定の誤差内で光を照射するようアクチュエータを駆動し制御(フォーカスサーボ制御及びトラックサーボ制御)する。このため受光信号からサーボエラー信号Ssvを生成し、サーボコントローラ3へ供給する。また、光ピックアップ4は記録媒体1の半径方向に可動し、所望の位置に光スポットが照射されるようシーク動作を行う。サーボコントローラ3は記録媒体1に予め記録されたアドレス情報などに従いこのシーク制御や記録媒体1の回転制御、チルト制御などの機能も担う。
【0032】
記録媒体1には記録トラックが所定の周波数で蛇行したウォブルが予め形成されており、受光信号処理部5ではこのウォブル成分を抽出したウォブル信号Swblも生成する。このウォブル信号Swblを基に回転制御、アドレス情報の検出、記録の際の基準クロックとなる記録クロックWCKの生成をウォブル信号処理部6で行う。
【0033】
再生信号処理部7は再生信号Srfから再生している記録媒体1の所定の変調方式規則に則り復調を行う。また、内蔵されたPLL回路により再生クロックを抽出する。復調したデータはコントローラ8に供給する。
【0034】
エンコーダ9はコントローラ8から供給される記録情報を所定の変調方式規則に則り変調を行い、記録データWdataを供給する。この時、記録クロックWCKを基準に生成している。例えば、DVD記録装置では、EFM+変調方式が用いられており、記録データWdataのパルス長は3T〜11T,14T(Tは記録クロックWCKの周期)となる。
【0035】
LD駆動部10は記録データWdata及び記録クロックWCKに従い、光源LDを所定の光波形で変調する。照射パワーや光波形情報などはコントローラ8から設定される。また、受光信号処理部5からモニタ受光信号が入力され、このモニタ受光信号に基づき光源LDの出射光量が所望の値となるように制御する(いわゆるAPC(Automatic Power Control)制御を行う)。
【0036】
ここで、記録媒体1には、図2(a)に示すように、所定の領域(例えば、最内周部)にPCA(Power Calibration Area=試し書き領域)21が設けられており、本来の記録を開始する前にこの領域に試し書きを行い最適な記録パワーを求め、実際の記録時にはこの求めた記録パワーで記録を行うOPC(Optimum Power Control)制御を行う。また、図2(b)に示すように、一度の試し書きは、例えば、記録情報単位である1ECCブロックを用いて行われ(この1ECCブロックは16セクタからなる)、1セクタ毎に記録パワーを変化させながら試し書きを行う。
【0037】
すると、この試し書きを行った領域の再生信号Srfは、図2(c)に示すようになるので、OPC検出部11は、再生信号Srfの各セクタの最大値Ipk、最小値Ibt、平均値(DC値)Idcを検出する。図3は再生信号Srfのアイダイアグラムの一例である。コントローラ8では、試し書きを行った領域の再生を行ってこれらの値を検出し、これらの値から所定の演算を行い最適な記録パワーを算出する。この算出動作の詳細については後述する。
【0038】
テスト信号生成部12は、試し書きを行う際に試し書きデータ(テストパターン)を生成する。この試し書きデータはエンコーダ9に供給され、試し書きの際にはこれを選択出力してLD駆動部10に供給する。
【0039】
コントローラ8は、前述した機能、後述する処理制御の他、ホストコンピュータ(図示せず)との記録再生情報の受け渡しやコマンド通信を行い装置全体の制御を行う。
【0040】
ここで、記録媒体1として例えばCD−R等の色素系追記型記録媒体を想定した場合の光源LDの発光波形例を図4に例示する。図4(a)は記録クロックWCK、図4(b)は記録データWdata、図4(c)は記録データWdataのマーク長が3Tの時の光波形を示している。照射パワーは各々ボトムパワーPb、記録パワーPw及び付加記録パワーPwexとなるように設定される。また、図4(b)(c)中の破線はマーク長が4T〜11Tの場合である。図4(d)は図4(c)の光波形で形成した記録マークであり、▲1▼は前縁に付加記録パワーPwexのパルスを付加した場合であり、▲2▼は付加しない場合である。付加記録パワーPwexを適正に設定することで記録マーク形状が図4(d)中の▲1▼に示すように一様に形成され、記録マークエッジ位置も精度よく制御できる。
【0041】
図5(a)は、記録パワーPwが最適で、付加記録パワーPwexが最適でなかった場合(過少であったとする)の記録マークを示し、図5(b)はその時の再生信号Srfを示している。記録マーク前縁の形状不整により、再生信号Srfは理想状態(点線)から図示したようになり、再生信号の平均値はIdc’(一点鎖線)のように変動する。一方、最大値Ipk、最小値Ibtはほとんど変動しない。
【0042】
このような条件下に、マイクロコンピュータ構成のコントローラ8により実行される記録媒体1に好適な記録方法の処理制御例を図6に示すフローチャートを参照して説明する。図6は記録動作に関連する処理制御のうち、試し書き処理に伴い最適記録パワーPw(opt)及び最適付加記録パワーPwex(opt)を算出するアルゴリズムを示すフローチャートである。このような記録パワーの算出は情報の記録開始の準備として行われ、最適記録パワーPw(opt)を算出する第1の試し書き工程又は第1の試し書き手段と、最適付加記録パワーPwex(opt)を算出する第2の試し書き工程又は第2の試し書き手段とで成り立つ。
【0043】
まず、第1の試し書き工程(第1の試し書き手段)において、ステップS1では、この第1の試し書き工程で使用する第1のテストパターンを生成する。第1のテストパターンは通常のデータ(例えば、任意のデータや固定データをコントローラ8から供給したデータ)をエンコーダ9で変調した記録データWdataでよい。
【0044】
ステップS2では、セクタ毎に記録パワーPwを変化させながらこの第1のテストパターンを試し書き領域に記録する。この時、付加記録パワーPwexは、記録パワーPwと所定の比例関係を保ったまま(Pwex/Pw=一定)変化させ、或いは、所定の値を保ったまま(Pwex=一定)とする。
【0045】
ステップS3では、ステップと2で試し書きした領域を再生し、再生信号Srfが最も良好に得られるセクタを記録したパワーを最適記録パワーPw(opt)として算出する。
【0046】
この再生信号の品質を評価するには以下のような例が適用できる。
【0047】
第1には、図3を参照して説明したように、各セクタにおける再生信号Srfの最大値Ipk、最小値Ibt、平均値(DC値)Idcを検出する。そして、各セクタ毎に、
β=((Ipk−Idc)−(Idc−Ibt))/(Ipk−Ibt)………(1)
なる演算を行いアシンメトリβを算出する。
【0048】
通常、最も良好な再生信号が得られるのはβ=0の時であり、最も0に近いセクタを記録したパワーを最適記録パワーPw(opt)として算出すればよい。或いは、記録パワーPwとアシンメトリβとの近似式を算出し、β=0となる記録パワーを算出するようにしてもよい。
【0049】
第2には、再生信号の変調度mの記録パワーに対する変化率γを指標とする方法である。前述と同様に各セクタにおける再生信号Srfの最大値Ipk、最小値Ibtを検出する。そして、
m=(Ipk−Ibt)/Ipk …………(2)
に従い変調度mを算出する。
【0050】
次に、算出された変調度mとそのときの記録パワーPwとから、変調度mの記録パワーに対する変化率γを
γ=(dm/dPw)・(Pw/m) …………(3)
に従い算出する。そして、変化率γが所定値γtとなる記録パワーPtを求め、これに所定の係数kを掛けたものを最適記録パワーPwとして決定する。これらの所定値γt及び係数kは記録媒体1の種類や記録装置毎に予め定められた値を用いる。
【0051】
より詳細な算出方法を以下に説明する。まず、試し書き領域を再生して検出した変調度mと記録パワーPwとの複数のデータから、
m=a・Pw2+b・Pw+c (a,b,cは定数)……(4)
なる2次近似式を算出する。近似方法としては多項式近似などの一般的な近似方法を用いればよく、2次以上の近似式が測定値とよく一致する。
【0052】
そして、前述の(3)式より、dm/dPw=2a・Pw+bであるから、
Pw={−b(γ−1)±SQRT[b2(γ−1)2−4a(γ−2)cγ]}/2a(γ−2)………………………………(5)
なる(5)式が得られる。これらの演算を行い、(5)式の正の解Pw+を算出することで最適記録パワーPw(opt)を算出する。
【0053】
また、これらの方法を組み合わせたものであってもよく、さらにはジッタ検出部を設け、最小のジッタとなる記録パワーを算出するようにしてもよい。
【0054】
次に、ステップS4〜S6の第2の試し書き工程(第2の試し書き手段)を行う。
【0055】
ステップS4では、この第2の試し書き工程で使用する第2のテストパターンを生成する。第2のテストパターンは、図7に示すように、特定パターンである3Tパターンを除いた第1データ列(第1テストパターン=TP1)と特定パターンである3Tパターンの繰返しによる第2データ列(3T繰返しパターン=3TP)とを、交互に繰り返したパターンとする例である。このような第2のテストパターンが記録データWdataとしてエンコーダ9より供給される。
【0056】
ステップS5では、記録パワーPwはステップS3で算出した最適記録パワーPw(opt)に設定し、セクタ毎に付加記録パワーPwexを変化させながら、第2のテストパターンを試し書き領域に記録する。この時、付加記録パワーPwexの可変範囲は最適記録パワーPw(opt)に対応した値を中心とするようにするとよい。また、例えば記録媒体1が書換え可能な媒体である場合にはこの試し書き領域はステップS2の第1の試し書き領域に上書きしてもよく、或いは、一度消去した後に第2の試し書きを行ってもよい。また、一度に使用できる試し書き領域(例えば1ECCブロック)の前半部分に第1の試し書きを、後半部分に第2の試し書きを行うものであってもよい。もっとも、ここでは記録媒体1として色素系追記型記録媒体を想定しているので、ステップS2の試し書き領域に続いた領域とする。
【0057】
ステップS6では、ステップS5で試し書きした領域を再生し、再生信号Srfが最も良好に得られるセクタを記録したパワーを最適付加記録パワーPwex(opt)として算出する。再生信号Srfは図7(b)に示すように得られる。
【0058】
再生信号の品質を評価するにはステップS3の第1の方法と同様に、各セクタにおける再生信号Srfの最大値Ipk、最小値Ibt、及び3T繰返し領域の平均値(DC値)Idc3を検出し、
β3=[(Ipk−Idc3)−(Idc3−Ibt)]/(Ipk−Ibt)………(6)
によりアシンメトリβ3を算出する。
【0059】
そして、アシンメトリβ3が最も0に近いセクタを記録したパワーを最適付加記録パワーPwex(opt)として算出すればよい。或いは、付加記録パワーせwexとアシンメトリβ3との近似式を算出し、β3=0となる記録パワーを算出するようにしてもよい。
【0060】
前述したように付加記録パワーPwexが適正値でないと再生信号Srfの平均値Idcは変動し、アシンメトリβも変動する。通常、この平均値の変動はマーク長が短いパターンほど顕著に現れる。このため、最小マーク長である3T繰返しパターンをテストパターンとして用いることにより、ステップS6での検出を容易にしかつ感度よく検出できるようにし、最適付加記録パワーの算出精度を向上させている。また、通常データ(第1のテストパターン)と交互に繰返すようにしているので、再生パワーや記録媒体の反射率変動などにより反射光量が変動しても最大値Ipk及び最小値Ibtも同様の比率で変動を受け、(6)式で算出するアシンメトリβ3はこの影響を受けずに検出できる。
【0061】
また、第1のテストパターンTP1と3T繰返しパターン3TPは試し書きする際、セクタに同期して所定の周期で繰り返すようにするので、再生時にもセクタに同期して平均値を検出するようにすれば、平均値Idc3が容易に検出できる。なお、第1のテストパターンTP1と3T繰返しパターン3TPとの繰返し周期は再生信号の平均値検出帯域を考慮して設定するようにすればよい。
【0062】
このようにして最適記録パワーPw(opt)及び最適付加記録パワーPwex(opt)を算出することにより、試し書き工程を終了する。通常の情報記録時には、このようにして求めた最適記録パワーで記録をすると記録マーク形状及びマーク位置が精度よく形成でき、精度のよい記録が行える。
【0063】
また、ステップS3において、第1のテストパターンを所定長以上のマーク長で(例えば、4T以上のマーク長で)構成したデータ列としてもよい。特に、アシンメトリβを再生信号の評価基準に用いる時に好適であり、このようにすれば付加記録パワーPwexが最適値でないことによる平均値レベルの変動が微少となり、正確に最適記録パワーPw(opt)を算出できるようになる。
【0064】
なお、上述の説明では、図4に示したような記録波形で記録を行う場合について説明したが、複数の記録パワーで記録する記録方法においても同様に本発明のOPC方法が好適に適用できる。例えば、図8(c)〜(e)に示すような記録波形(図8(c)の光波形1は記録パルスの前縁部及び後縁部に付加記録パワーPwexのパルスを付加するもの、図8(d)の光波形2はマルチパルス中の先頭及び最後尾のパルスに付加記録パワーPwexを付加するもの、図8(e)の光波形3はイレースパワーPeも利用するマルチパルス発光波形に加えて先頭パルスの後半部及び最後尾のパルスに付加記録パワーPwexを付加するもの)で記録する場合であっても、同様にして記録パワーPwと付加記録パワーPwexの最適値を算出できる。
【0065】
【発明の効果】
請求項1,7記載の発明によれば、記録パワー及び付加記録パワーを試し書きにより各々別個に算出し、これにより情報の記録を行うようにしたので、記録マーク形状及びマーク位置を精度よく形成することができ、精度のよい記録を行うことができる。
【0066】
請求項2,8記載の発明によれば、請求項1,7記載の発明において、第1のテストデータを特定パターンを除いたデータ列としたので、第1の試し書きの際に付加記録パワーが最適化されてないことによる再生信号の平均値レベルの変動を抑制することができ、精度よく最適記録パワーを算出することができる。
【0067】
請求項3,9記載の発明によれば、請求項1,2,7,8記載の発明において、第2のテストデータを、第1のテストデータからなる第1データ列と、所定の特定パターンを繰返した第2データ列とを繰返したデータ列としたので、各データ列の再生信号の平均値を分離して容易にかつ精度よく検出することができ、最適付加記録パワーの算出精度を向上させることができる。
【0068】
請求項4,10記載の発明によれば、請求項1,2,7,8記載の発明において、各テストデータや記録媒体に応じて最適記録パワー及び最適付加記録パワーを精度よく算出することができる。
【0069】
請求項5,11記載の発明によれば、請求項3,9記載の発明において、各テストデータや記録媒体に応じて最適記録パワー及び最適付加記録パワーを精度よく算出することができる。
【0070】
請求項6,12記載の発明によれば、請求項2ないし5,8ないし11の何れか一記載の発明において、付加記録パワーに対する再生信号平均値の変動感度の大きな最小マーク長を繰り返すようにしているので、最適付加記録パワーが容易かつ精度よく算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の光情報記録装置の概略構成例を示すブロック図である。
【図2】PCA領域及び試し書き方式に関する説明図である。
【図3】再生信号のアイダイアグラムを示す特性図である。
【図4】発光波形例を示す波形図である。
【図5】記録パワーPwが最適で、付加記録パワーPwexが最適でなかった場合の記録マーク及びその時の再生信号Srfを示す特性図である。
【図6】試し書き処理制御例を示す概略フローチャートである。
【図7】テストパターン例を示す説明図である。
【図8】適用可能な発光波形の変形例を示す波形図である。
【符号の説明】
S1〜S3 第1の試し書き工程、第1の試し書き手段
S4〜S6 第2の試し書き工程、第2の試し書き手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、CD−R,CD−RW,DVD−R,DVD−RW,DVD−RAM,DVD+RW等の各種記録媒体に対する情報記録方法及び情報記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えばCD−Rドライブ装置のような記録可能な光ディスクドライブ装置が実用化され、さらに大容量化・高速記録化を目指した研究がなされている。記録可能な光ディスク媒体としては、色素系メディア等を用いた追記型光ディスクや、光磁気メディアや相変化メディア等を用いた書換え可能なディスクなどが挙げられる。
【0003】
一般の光ディスク記録装置では、半導体レーザを光源とし、記録情報によりパルス変調されたこのレーザ光を記録媒体に照射し、記録マークを形成する。この時、記録するレーザ光のパワーにより記録マークの形成状態が変化するため、従来では、記録媒体の特性に適した記録パワーを求めるために、記録開始の準備として予め所定の領域(PCA:Power Calibration Area=試し書き領域)に対して記録パワーを変化させながら試し書きを行い、試し書き後、その領域の再生信号の品質が最も良好である領域を記録したパワーを最適記録パワーとして求めるという、いわゆるOPC(Optimum Power Control)という方法が用いられている。実際のデータの記録時にはこのようにして求めた最適記録パワーを保ちながら記録を行う。
【0004】
ここに、再生信号の品質評価方法としては、幾つかの方法が提案されているが、代表的な方法として以下の方法が実用化されている。
【0005】
第1には、再生信号のアシンメトリβから評価する方法である(以下、適宜“β法”と称する)。即ち、図3に示すように、再生信号のDCレベルに対する正側ピーク値A(=Ipk−Idc)と負側ピーク値B(=Idc−Ibt)を検出し、
β=((Ipk−Idc)−(Idc−Ibt))/(Ipk−Ibt)
に従いアシンメトリβを算出し、このアシンメトリβが所定値(例えば、0)となる再生信号を良好とするものである。
【0006】
第2には、再生信号の変調度mを用いて評価する方法である(以下、適宜“γ法”と称する)。まず、図6のように再生信号の最大値Ipkと最小値Ibtとを検出し、
m=(Ipk−Ibt)/Ipk
に従い変調度mを算出する。次に、算出された変調度mとそのときの記録パワーPとから、変調度の記録パワーに対する変化率γを
γ=(dm/dP)・(P/m)
に従い算出する。そして、変化率γが所定値γtとなる記録パワーPtを求め、これに所定の係数kを掛けたものを最適記録パワーとして決定する。
【0007】
一方、CDやDVDなどの多くの光ディスクの記録方法においては、高密度化に適したマークの長さが情報を担うマークエッジ記録方法が採用されており、正確にデータを再生するためにはマークの形状やエッジ位置の正確な制御が必要となっている。さらには、マーク長が異なっても一様にマーク形状を整えるため、複数の記録パルスに分割したパルス列で記録マークを形成するマルチパルス記録方法が広く用いられている。即ち、加熱・冷却のサイクルを繰返してマークを繋げて形成することにより一様な長マークを形成するものである。この方法は色素系追記型の媒体でも適用されている。
【0008】
ところで、近年の高速記録化・大容量化の要求に伴い様々な記録方法が提案されており、その一つとして記録パワーの多値レベル化が挙げられる。
【0009】
例えば、CD−Rなどでは図4(c)に示すように記録パルスの前縁部に付加記録パワーPwexのパルスを付加することで、記録パワー照射直後で記録媒体への畜熱効果が不十分のため生じるマーク形状の不整を補正している(図4(d)参照)。
【0010】
その他にも、図8(c)に示すように前縁部だけでなく後縁部にも付加記録パワーPwexの付加記録パルスを加えたものや、図8(d)(e)に示すようにマルチパルスの特定のパルス(例えば、先頭パルスや最終パルス)の記録パワーに付加記録パワーPwexを付加したものなどもある。これらも記録マークエッジ位置制御や記録マーク形状制御のため適用されているものである。
【0011】
よって、これらの多値レベル化した記録方法においては、当然ながら記録パワーPwはもちろん付加記録パワーPwexもその記録媒体に対する適正値でないと正確な形状・位置のマークが形成できない。
【0012】
そのため記録媒体と記録装置との適合性を向上させるために前述のようなOPC制御を行うとよい。しかしながら、従来では、付加記録パワーPwexは、記録パワーPwと所定の比例関係を保ったまま(Pwex/Pw=一定)、或いは、所定の値を保ったまま(Pwex=一定)記録パワーPwを変化させながら試し書きを行い、その中で最適な記録パワーPwを求めるようにしている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなOPCの方法では、記録媒体や記録装置のバラツキ(即ち、LD駆動部のバラツキによる記録パルス波形のバラツキ)があった場合に、記録パワーPwと付加記録パワーPwexの関係も一定に保たれるわけではなく、上述のようにして算出した付加記録パワーPwexは適正値とはならなくなり、これによりマーク形状やマーク位置の精度が損なわれ、結果としてデータエラーの原因となるという問題が生じる。また、同一の記録媒体であっても記録速度が異なれば適正な記録パワーPwと付加記録パワーPwexの関係も異なる。
【0014】
本発明の目的は、付加記録パワーを利用して記録パワーを多値レベル化する情報記録方法や情報記録装置において、各々の記録パワーの最適値を求め、これにより精度よい記録を行うことができる情報記録方法及び情報記録装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、記録情報に基づき変調された光を光源から記録媒体に照射して記録マークを形成することにより情報の記録を行う情報記録方法において、前記記録媒体の試し書き領域に対して、照射する記録パワーを段階的に可変しながら所定の第1のテストデータを試し書きし、記録した試し書きデータの再生信号から最適記録パワーを算出する第1の試し書き工程と、記録パワーを算出された前記最適記録パワーに設定するとともに、当該記録パワー照射期間中の一部の期間に付加する付加記録パワーを段階的に可変しながら前記記録媒体の試し書き領域に対して所定の第2のテストデータを試し書きし、記録した試し書きデータの再生信号から最適付加記録パワーを算出する第2の試し書き工程と、を備え、算出されたこれらの最適記録パワーと最適付加記録パワーとに基づき情報の記録を行うようにした。
【0016】
従って、記録パワー及び付加記録パワーを試し書きにより各々別個に算出し、これにより情報の記録を行うので、記録マーク形状及びマーク位置が精度よく形成でき、精度のよい記録が行える。
【0017】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の情報記録方法において、所定の前記第1のテストデータは、前記記録情報のうち所定の特定パターンを除いたデータ列である。
【0018】
従って、第1のテストデータが特定パターンを除いたデータ列であるので、第1の試し書きの際に付加記録パワーが最適化されてないことによる再生信号の平均値レベルの変動を抑制することができ、精度よく最適記録パワーを算出できる。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の情報記録方法において、前記第2のテストデータは、前記第1のテストデータからなる第1データ列と、所定の特定パターンを繰返した第2データ列とを繰返したデータ列である。
【0020】
従って、各データ列の再生信号の平均値を分離して容易にかつ精度よく検出できるので、最適付加記録パワーの算出精度が向上する。
【0021】
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の情報記録方法において、前記第1の試し書き工程における前記最適記録パワーは、第1の試し書きを行った領域の再生信号の変調度或いは変調度の変化率から算出し、前記第2の試し書き工程における前記最適付加記録パワーは、第2の試し書きを行った領域の再生信号のアシンメトリから算出する。
【0022】
本発明及び以下の発明において、アシンメトリとは、再生信号の平均値レベルに対する正側ピーク値と負側ピーク値との割合を意味する。
【0023】
従って、各テストデータや記録媒体に応じて最適記録パワー及び最適付加記録パワーを精度よく算出できる。
【0024】
請求項5記載の発明は、請求項3記載の情報記録方法において、前記第2の試し書き工程における前記最適付加記録パワーは、第2の試し書きを行った領域の第2データ列の再生信号の平均値レベルに対する第1データ列の再生信号の正側ピーク値と負側ピーク値との割合から算出する。
【0025】
従って、各テストデータや記録媒体に応じて最適記録パワー及び最適付加記録パワーを精度よく算出できる。
【0026】
請求項6記載の発明は、請求項2ないし5の何れか一記載の情報記録方法において、前記所定の特定パターンは、前記記録情報のうちの最小マーク長である。
【0027】
従って、付加記録パワーに対する再生信号平均値の変動感度の大きな最小マーク長を繰り返すようにしているので、最適付加記録パワーが容易かつ精度よく算出できる。
【0028】
これらの請求項1ないし6記載の情報記録方法による作用は、請求項7ないし12記載の情報記録装置によっても同様に奏することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態の情報記録装置は、光情報記録装置への適用例であり、図1はこの光情報記録装置の概略構成例を示すブロック図である。
【0030】
この光情報記録装置において用いられる記録媒体1は、記録可能な記録媒体(例えば、CD−R,CD−RW,DVD−R,DVD−RW,DVD+R,DVD+RW,DVD−RAM,MD,MOなどの光ディスク等)である。このような記録媒体1を回転駆動させるスピンドルモータ2は、サーボコントローラ3から供給される信号に従い線速度一定(CLV)或いは角速度一定(CAV)となるように制御される。光ピックアップ(PU)4は光源である半導体レーザ(LD)からの出射光を記録媒体1に照射し情報の記録を行ったり、記録媒体1からの反射光を受光し受光信号に変換するものであり、光源、反射光を受光し受光信号に変換する受光素子、光学系、アクチュエータなどから構成されている。また、光ピックアップ4には光源の出射光の一部をモニタするモニタ受光部も配置され、この出力であるモニタ信号により光源の出射光量変動が制御される。また、記録媒体1の照射光に対する傾き(チルト)を検知するためのチルト検出受光部などが配置される場合もある。
【0031】
受光信号処理部5は光ピックアップ4に配置された各種受光部からの受光信号が入力され、様々な信号処理を行う。受光信号から再生信号Srfの生成や、サーボコントローラ3とともに記録媒体1の回転に伴う面振れやトラックの半径方向の振れなどの変動に対し常に所定の誤差内で光を照射するようアクチュエータを駆動し制御(フォーカスサーボ制御及びトラックサーボ制御)する。このため受光信号からサーボエラー信号Ssvを生成し、サーボコントローラ3へ供給する。また、光ピックアップ4は記録媒体1の半径方向に可動し、所望の位置に光スポットが照射されるようシーク動作を行う。サーボコントローラ3は記録媒体1に予め記録されたアドレス情報などに従いこのシーク制御や記録媒体1の回転制御、チルト制御などの機能も担う。
【0032】
記録媒体1には記録トラックが所定の周波数で蛇行したウォブルが予め形成されており、受光信号処理部5ではこのウォブル成分を抽出したウォブル信号Swblも生成する。このウォブル信号Swblを基に回転制御、アドレス情報の検出、記録の際の基準クロックとなる記録クロックWCKの生成をウォブル信号処理部6で行う。
【0033】
再生信号処理部7は再生信号Srfから再生している記録媒体1の所定の変調方式規則に則り復調を行う。また、内蔵されたPLL回路により再生クロックを抽出する。復調したデータはコントローラ8に供給する。
【0034】
エンコーダ9はコントローラ8から供給される記録情報を所定の変調方式規則に則り変調を行い、記録データWdataを供給する。この時、記録クロックWCKを基準に生成している。例えば、DVD記録装置では、EFM+変調方式が用いられており、記録データWdataのパルス長は3T〜11T,14T(Tは記録クロックWCKの周期)となる。
【0035】
LD駆動部10は記録データWdata及び記録クロックWCKに従い、光源LDを所定の光波形で変調する。照射パワーや光波形情報などはコントローラ8から設定される。また、受光信号処理部5からモニタ受光信号が入力され、このモニタ受光信号に基づき光源LDの出射光量が所望の値となるように制御する(いわゆるAPC(Automatic Power Control)制御を行う)。
【0036】
ここで、記録媒体1には、図2(a)に示すように、所定の領域(例えば、最内周部)にPCA(Power Calibration Area=試し書き領域)21が設けられており、本来の記録を開始する前にこの領域に試し書きを行い最適な記録パワーを求め、実際の記録時にはこの求めた記録パワーで記録を行うOPC(Optimum Power Control)制御を行う。また、図2(b)に示すように、一度の試し書きは、例えば、記録情報単位である1ECCブロックを用いて行われ(この1ECCブロックは16セクタからなる)、1セクタ毎に記録パワーを変化させながら試し書きを行う。
【0037】
すると、この試し書きを行った領域の再生信号Srfは、図2(c)に示すようになるので、OPC検出部11は、再生信号Srfの各セクタの最大値Ipk、最小値Ibt、平均値(DC値)Idcを検出する。図3は再生信号Srfのアイダイアグラムの一例である。コントローラ8では、試し書きを行った領域の再生を行ってこれらの値を検出し、これらの値から所定の演算を行い最適な記録パワーを算出する。この算出動作の詳細については後述する。
【0038】
テスト信号生成部12は、試し書きを行う際に試し書きデータ(テストパターン)を生成する。この試し書きデータはエンコーダ9に供給され、試し書きの際にはこれを選択出力してLD駆動部10に供給する。
【0039】
コントローラ8は、前述した機能、後述する処理制御の他、ホストコンピュータ(図示せず)との記録再生情報の受け渡しやコマンド通信を行い装置全体の制御を行う。
【0040】
ここで、記録媒体1として例えばCD−R等の色素系追記型記録媒体を想定した場合の光源LDの発光波形例を図4に例示する。図4(a)は記録クロックWCK、図4(b)は記録データWdata、図4(c)は記録データWdataのマーク長が3Tの時の光波形を示している。照射パワーは各々ボトムパワーPb、記録パワーPw及び付加記録パワーPwexとなるように設定される。また、図4(b)(c)中の破線はマーク長が4T〜11Tの場合である。図4(d)は図4(c)の光波形で形成した記録マークであり、▲1▼は前縁に付加記録パワーPwexのパルスを付加した場合であり、▲2▼は付加しない場合である。付加記録パワーPwexを適正に設定することで記録マーク形状が図4(d)中の▲1▼に示すように一様に形成され、記録マークエッジ位置も精度よく制御できる。
【0041】
図5(a)は、記録パワーPwが最適で、付加記録パワーPwexが最適でなかった場合(過少であったとする)の記録マークを示し、図5(b)はその時の再生信号Srfを示している。記録マーク前縁の形状不整により、再生信号Srfは理想状態(点線)から図示したようになり、再生信号の平均値はIdc’(一点鎖線)のように変動する。一方、最大値Ipk、最小値Ibtはほとんど変動しない。
【0042】
このような条件下に、マイクロコンピュータ構成のコントローラ8により実行される記録媒体1に好適な記録方法の処理制御例を図6に示すフローチャートを参照して説明する。図6は記録動作に関連する処理制御のうち、試し書き処理に伴い最適記録パワーPw(opt)及び最適付加記録パワーPwex(opt)を算出するアルゴリズムを示すフローチャートである。このような記録パワーの算出は情報の記録開始の準備として行われ、最適記録パワーPw(opt)を算出する第1の試し書き工程又は第1の試し書き手段と、最適付加記録パワーPwex(opt)を算出する第2の試し書き工程又は第2の試し書き手段とで成り立つ。
【0043】
まず、第1の試し書き工程(第1の試し書き手段)において、ステップS1では、この第1の試し書き工程で使用する第1のテストパターンを生成する。第1のテストパターンは通常のデータ(例えば、任意のデータや固定データをコントローラ8から供給したデータ)をエンコーダ9で変調した記録データWdataでよい。
【0044】
ステップS2では、セクタ毎に記録パワーPwを変化させながらこの第1のテストパターンを試し書き領域に記録する。この時、付加記録パワーPwexは、記録パワーPwと所定の比例関係を保ったまま(Pwex/Pw=一定)変化させ、或いは、所定の値を保ったまま(Pwex=一定)とする。
【0045】
ステップS3では、ステップと2で試し書きした領域を再生し、再生信号Srfが最も良好に得られるセクタを記録したパワーを最適記録パワーPw(opt)として算出する。
【0046】
この再生信号の品質を評価するには以下のような例が適用できる。
【0047】
第1には、図3を参照して説明したように、各セクタにおける再生信号Srfの最大値Ipk、最小値Ibt、平均値(DC値)Idcを検出する。そして、各セクタ毎に、
β=((Ipk−Idc)−(Idc−Ibt))/(Ipk−Ibt)………(1)
なる演算を行いアシンメトリβを算出する。
【0048】
通常、最も良好な再生信号が得られるのはβ=0の時であり、最も0に近いセクタを記録したパワーを最適記録パワーPw(opt)として算出すればよい。或いは、記録パワーPwとアシンメトリβとの近似式を算出し、β=0となる記録パワーを算出するようにしてもよい。
【0049】
第2には、再生信号の変調度mの記録パワーに対する変化率γを指標とする方法である。前述と同様に各セクタにおける再生信号Srfの最大値Ipk、最小値Ibtを検出する。そして、
m=(Ipk−Ibt)/Ipk …………(2)
に従い変調度mを算出する。
【0050】
次に、算出された変調度mとそのときの記録パワーPwとから、変調度mの記録パワーに対する変化率γを
γ=(dm/dPw)・(Pw/m) …………(3)
に従い算出する。そして、変化率γが所定値γtとなる記録パワーPtを求め、これに所定の係数kを掛けたものを最適記録パワーPwとして決定する。これらの所定値γt及び係数kは記録媒体1の種類や記録装置毎に予め定められた値を用いる。
【0051】
より詳細な算出方法を以下に説明する。まず、試し書き領域を再生して検出した変調度mと記録パワーPwとの複数のデータから、
m=a・Pw2+b・Pw+c (a,b,cは定数)……(4)
なる2次近似式を算出する。近似方法としては多項式近似などの一般的な近似方法を用いればよく、2次以上の近似式が測定値とよく一致する。
【0052】
そして、前述の(3)式より、dm/dPw=2a・Pw+bであるから、
Pw={−b(γ−1)±SQRT[b2(γ−1)2−4a(γ−2)cγ]}/2a(γ−2)………………………………(5)
なる(5)式が得られる。これらの演算を行い、(5)式の正の解Pw+を算出することで最適記録パワーPw(opt)を算出する。
【0053】
また、これらの方法を組み合わせたものであってもよく、さらにはジッタ検出部を設け、最小のジッタとなる記録パワーを算出するようにしてもよい。
【0054】
次に、ステップS4〜S6の第2の試し書き工程(第2の試し書き手段)を行う。
【0055】
ステップS4では、この第2の試し書き工程で使用する第2のテストパターンを生成する。第2のテストパターンは、図7に示すように、特定パターンである3Tパターンを除いた第1データ列(第1テストパターン=TP1)と特定パターンである3Tパターンの繰返しによる第2データ列(3T繰返しパターン=3TP)とを、交互に繰り返したパターンとする例である。このような第2のテストパターンが記録データWdataとしてエンコーダ9より供給される。
【0056】
ステップS5では、記録パワーPwはステップS3で算出した最適記録パワーPw(opt)に設定し、セクタ毎に付加記録パワーPwexを変化させながら、第2のテストパターンを試し書き領域に記録する。この時、付加記録パワーPwexの可変範囲は最適記録パワーPw(opt)に対応した値を中心とするようにするとよい。また、例えば記録媒体1が書換え可能な媒体である場合にはこの試し書き領域はステップS2の第1の試し書き領域に上書きしてもよく、或いは、一度消去した後に第2の試し書きを行ってもよい。また、一度に使用できる試し書き領域(例えば1ECCブロック)の前半部分に第1の試し書きを、後半部分に第2の試し書きを行うものであってもよい。もっとも、ここでは記録媒体1として色素系追記型記録媒体を想定しているので、ステップS2の試し書き領域に続いた領域とする。
【0057】
ステップS6では、ステップS5で試し書きした領域を再生し、再生信号Srfが最も良好に得られるセクタを記録したパワーを最適付加記録パワーPwex(opt)として算出する。再生信号Srfは図7(b)に示すように得られる。
【0058】
再生信号の品質を評価するにはステップS3の第1の方法と同様に、各セクタにおける再生信号Srfの最大値Ipk、最小値Ibt、及び3T繰返し領域の平均値(DC値)Idc3を検出し、
β3=[(Ipk−Idc3)−(Idc3−Ibt)]/(Ipk−Ibt)………(6)
によりアシンメトリβ3を算出する。
【0059】
そして、アシンメトリβ3が最も0に近いセクタを記録したパワーを最適付加記録パワーPwex(opt)として算出すればよい。或いは、付加記録パワーせwexとアシンメトリβ3との近似式を算出し、β3=0となる記録パワーを算出するようにしてもよい。
【0060】
前述したように付加記録パワーPwexが適正値でないと再生信号Srfの平均値Idcは変動し、アシンメトリβも変動する。通常、この平均値の変動はマーク長が短いパターンほど顕著に現れる。このため、最小マーク長である3T繰返しパターンをテストパターンとして用いることにより、ステップS6での検出を容易にしかつ感度よく検出できるようにし、最適付加記録パワーの算出精度を向上させている。また、通常データ(第1のテストパターン)と交互に繰返すようにしているので、再生パワーや記録媒体の反射率変動などにより反射光量が変動しても最大値Ipk及び最小値Ibtも同様の比率で変動を受け、(6)式で算出するアシンメトリβ3はこの影響を受けずに検出できる。
【0061】
また、第1のテストパターンTP1と3T繰返しパターン3TPは試し書きする際、セクタに同期して所定の周期で繰り返すようにするので、再生時にもセクタに同期して平均値を検出するようにすれば、平均値Idc3が容易に検出できる。なお、第1のテストパターンTP1と3T繰返しパターン3TPとの繰返し周期は再生信号の平均値検出帯域を考慮して設定するようにすればよい。
【0062】
このようにして最適記録パワーPw(opt)及び最適付加記録パワーPwex(opt)を算出することにより、試し書き工程を終了する。通常の情報記録時には、このようにして求めた最適記録パワーで記録をすると記録マーク形状及びマーク位置が精度よく形成でき、精度のよい記録が行える。
【0063】
また、ステップS3において、第1のテストパターンを所定長以上のマーク長で(例えば、4T以上のマーク長で)構成したデータ列としてもよい。特に、アシンメトリβを再生信号の評価基準に用いる時に好適であり、このようにすれば付加記録パワーPwexが最適値でないことによる平均値レベルの変動が微少となり、正確に最適記録パワーPw(opt)を算出できるようになる。
【0064】
なお、上述の説明では、図4に示したような記録波形で記録を行う場合について説明したが、複数の記録パワーで記録する記録方法においても同様に本発明のOPC方法が好適に適用できる。例えば、図8(c)〜(e)に示すような記録波形(図8(c)の光波形1は記録パルスの前縁部及び後縁部に付加記録パワーPwexのパルスを付加するもの、図8(d)の光波形2はマルチパルス中の先頭及び最後尾のパルスに付加記録パワーPwexを付加するもの、図8(e)の光波形3はイレースパワーPeも利用するマルチパルス発光波形に加えて先頭パルスの後半部及び最後尾のパルスに付加記録パワーPwexを付加するもの)で記録する場合であっても、同様にして記録パワーPwと付加記録パワーPwexの最適値を算出できる。
【0065】
【発明の効果】
請求項1,7記載の発明によれば、記録パワー及び付加記録パワーを試し書きにより各々別個に算出し、これにより情報の記録を行うようにしたので、記録マーク形状及びマーク位置を精度よく形成することができ、精度のよい記録を行うことができる。
【0066】
請求項2,8記載の発明によれば、請求項1,7記載の発明において、第1のテストデータを特定パターンを除いたデータ列としたので、第1の試し書きの際に付加記録パワーが最適化されてないことによる再生信号の平均値レベルの変動を抑制することができ、精度よく最適記録パワーを算出することができる。
【0067】
請求項3,9記載の発明によれば、請求項1,2,7,8記載の発明において、第2のテストデータを、第1のテストデータからなる第1データ列と、所定の特定パターンを繰返した第2データ列とを繰返したデータ列としたので、各データ列の再生信号の平均値を分離して容易にかつ精度よく検出することができ、最適付加記録パワーの算出精度を向上させることができる。
【0068】
請求項4,10記載の発明によれば、請求項1,2,7,8記載の発明において、各テストデータや記録媒体に応じて最適記録パワー及び最適付加記録パワーを精度よく算出することができる。
【0069】
請求項5,11記載の発明によれば、請求項3,9記載の発明において、各テストデータや記録媒体に応じて最適記録パワー及び最適付加記録パワーを精度よく算出することができる。
【0070】
請求項6,12記載の発明によれば、請求項2ないし5,8ないし11の何れか一記載の発明において、付加記録パワーに対する再生信号平均値の変動感度の大きな最小マーク長を繰り返すようにしているので、最適付加記録パワーが容易かつ精度よく算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の光情報記録装置の概略構成例を示すブロック図である。
【図2】PCA領域及び試し書き方式に関する説明図である。
【図3】再生信号のアイダイアグラムを示す特性図である。
【図4】発光波形例を示す波形図である。
【図5】記録パワーPwが最適で、付加記録パワーPwexが最適でなかった場合の記録マーク及びその時の再生信号Srfを示す特性図である。
【図6】試し書き処理制御例を示す概略フローチャートである。
【図7】テストパターン例を示す説明図である。
【図8】適用可能な発光波形の変形例を示す波形図である。
【符号の説明】
S1〜S3 第1の試し書き工程、第1の試し書き手段
S4〜S6 第2の試し書き工程、第2の試し書き手段
Claims (12)
- 記録情報に基づき変調された光を光源から記録媒体に照射して記録マークを形成することにより情報の記録を行う情報記録方法において、
前記記録媒体の試し書き領域に対して、照射する記録パワーを段階的に可変しながら所定の第1のテストデータを試し書きし、記録した試し書きデータの再生信号から最適記録パワーを算出する第1の試し書き工程と、
記録パワーを算出された前記最適記録パワーに設定するとともに、当該記録パワー照射期間中の一部の期間に付加する付加記録パワーを段階的に可変しながら前記記録媒体の試し書き領域に対して所定の第2のテストデータを試し書きし、記録した試し書きデータの再生信号から最適付加記録パワーを算出する第2の試し書き工程と、
を備え、
算出されたこれらの最適記録パワーと最適付加記録パワーとを照射する記録情報に基づき情報の記録を行うようにしたことを特徴とする情報記録方法。 - 所定の前記第1のテストデータは、前記記録情報のうち所定の特定パターンを除いたデータ列であることを特徴とする請求項1記載の情報記録方法。
- 前記第2のテストデータは、前記第1のテストデータからなる第1データ列と、所定の特定パターンを繰返した第2データ列とを繰返したデータ列であることを特徴とする請求項1又は2記載の情報記録方法。
- 前記第1の試し書き工程における前記最適記録パワーは、第1の試し書きを行った領域の再生信号の変調度或いは変調度の変化率から算出し、
前記第2の試し書き工程における前記最適付加記録パワーは、第2の試し書きを行った領域の再生信号のアシンメトリから算出する、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の情報記録方法。 - 前記第2の試し書き工程における前記最適付加記録パワーは、第2の試し書きを行った領域の第2データ列の再生信号の平均値レベルに対する第1データ列の再生信号の正側ピーク値と負側ピーク値との割合から算出する、
ことを特徴とする請求項3記載の情報記録方法。 - 前記所定の特定パターンは、前記記録情報のうちの最小マーク長であることを特徴とする請求項2ないし5の何れか一記載の情報記録方法。
- 記録情報に基づき変調された光を光源から記録媒体に照射して記録マークを形成することにより情報の記録を行う情報記録装置において、
前記記録媒体の試し書き領域に対して、照射する記録パワーを段階的に可変しながら所定の第1のテストデータを試し書きし、記録した試し書きデータの再生信号から最適記録パワーを算出する第1の試し書き手段と、
記録パワーを算出された前記最適記録パワーに設定するとともに、当該記録パワー照射期間中の一部の期間に付加する付加記録パワーを段階的に可変しながら前記記録媒体の試し書き領域に対して所定の第2のテストデータを試し書きし、記録した試し書きデータの再生信号から最適付加記録パワーを算出する第2の試し書き手段と、
を備え、
算出されたこれらの最適記録パワーと最適付加記録パワーとを照射する記録情報に基づき情報の記録を行うことを特徴とする情報記録装置。 - 所定の前記第1のテストデータは、前記記録情報のうち所定の特定パターンを除いたデータ列であることを特徴とする請求項7記載の情報記録装置。
- 前記第2のテストデータは、前記第1のテストデータからなる第1データ列と、所定の特定パターンを繰返した第2データ列とを繰返したデータ列であることを特徴とする請求項7又は8記載の情報記録装置。
- 前記第1の試し書き手段は、前記最適記録パワーを第1の試し書きを行った領域の再生信号の変調度或いは変調度の変化率から算出し、
前記第2の試し書き手段は、前記最適付加記録パワーを第2の試し書きを行った領域の再生信号のアシンメトリから算出する、
ことを特徴とする請求項7又は8記載の情報記録装置。 - 前記第2の試し書き手段は、前記最適付加記録パワーを第2の試し書きを行った領域の第2データ列の再生信号の平均値レベルに対する第1データ列の再生信号の正側ピーク値と負側ピーク値との割合から算出する、
ことを特徴とする請求項9記載の情報記録装置。 - 前記所定の特定パターンは、前記記録情報のうちの最小マーク長であることを特徴とする請求項8ないし11の何れか一記載の情報記録装置。
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