JP2005004825A - 情報記録媒体、情報再生装置及び情報再生方法 - Google Patents

情報記録媒体、情報再生装置及び情報再生方法 Download PDF

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    • G11B7/24073Tracks
    • G11B7/24082Meandering

Abstract

【課題】隣接トラックからのクロストークを低減する。
【解決手段】光ディスク1は、螺旋状のトラックを有する。記録マークは、トラックに沿って形成される。トラックの蛇行であるウォブルはウォブル信号によって定まる。光ディスク1には、ウォブル信号に応じて記録マークが変動して形成されている。ウォブル信号は、所定のデータのシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされるように変調されている。従って、再生時のトラッキングサーボにおいて、光ピックアップの位置を短期間でウォブルの振幅中心に収束させることができる。
【選択図】 図13

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウォブルを用いて情報を記録した情報記録媒体、情報再生装置及び情報再生方法の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
CDやDVDに代表される光ディスクでは、ピットの長短で情報を記録している。しかし、例えば、不正コピー防止等のためのコピー制御用の情報を記録するため、ピットによる記録容量を減少させることなく別の記録領域を確保したいという要求がある。
【0003】
ピットの長短による方法以外の手段によって記録容量を高める方式として、ピットの位置を光ディスクの半径方向に変動させる技術が知られている。この技術は、ピットの位置を光ディスクの半径方向にウォブリングさせ、そのウォブルをスペクトラム拡散することで情報を記録するものである(例えば、特許文献1)
【0004】
この技術は、ランダムデータで所定のデータをスペクトラム拡散してウォブル信号を生成し、ウォブル信号に応じて記録マークの位置をウォブリングさせる。スペクトラム拡散によってウォブルの周波数成分は拡がるため、隣接トラックからのクロストークをある程度低減することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−85896号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ランダムデータを用いてスペクトラム拡散を行うと、ある確率で“0”、又は“1”が長く連続、または偏って出現することがある。この場合、記録マークはトラックの中心からずれた位置に形成される。このようにトラックの中心からずれた記録マークを読み取ると、光ピックアップが記録マークのずれに追随するように移動してトラッキングのオフセットを生じる。この結果、隣接トラックへのジャンプによるトラッキングエラー、及び隣接トラックからのクロストークによるデータの信頼性の低下といった問題が生じる。特に、記録密度が高くトラックピッチの狭い光ディスクにおいては大きな問題となる。
【0007】
本発明が解決しようとする課題としては、データの信頼性を向上させた情報記録媒体を提供することが一例として挙げられる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、所定のデータを所定の変調方式で変調して得たウォブル信号に応じて、記録マークがその読取方向と交わる方向に変動した位置に形成された情報記録媒体において、前記ウォブル信号は、前記所定のデータのシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされるように変調されていることを特徴とする。
【0009】
請求項12に記載の発明は、所定の情報にスペクトラム拡散を施したスペクトラム拡散データをシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされる所定の変調方式で再変調して得たウォブル信号に応じて、記録マークがその読取方向と交わる方向に変動した位置に形成された情報記録媒体を再生する情報再生装置であって、前記情報記録媒体に記録された前記記録マークを読取る読取手段と、前記読取手段の出力信号に基づき、前記記録マークの変動位置を示すウォブル信号を生成するウォブル信号生成手段と、前記生成されたウォブル信号を前記所定の変調方式と対になる所定の復調方式によって復調して前記スペクトラム拡散データを再生するスペクトラム拡散データ再生手段と、前記スペクトラム拡散データに逆スペクトラム拡散を施して前記所定の情報を再生するスペクトラム拡散復調手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項16に記載の発明は、所定の情報にスペクトラム拡散を施したスペクトラム拡散データをシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされる所定の変調方式で再変調して得たウォブル信号に応じて、記録マークがその読取方向と交わる方向に変動した位置に形成された情報記録媒体を再生する情報再生方法であって、前記情報記録媒体に記録された前記記録マークを読取るステップと、前記読取手段の出力信号に基づき、前記記録マークの変動位置を示すウォブル信号を生成するステップと、前記生成されたウォブル信号を前記所定の変調方式と対になる所定の復調方式によって復調して前記スペクトラム拡散データを再生するステップと、前記スペクトラム拡散データに逆スペクトラム拡散を施して前記所定の情報を再生するステップと、を備えたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。本発明の一実施形態に係る情報記録媒体は、円盤状の形状をしており、例えば、CD(Compact Disc)、CD−ROM(Compact Disc )、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc)などの種々の光ディスクが含まれる。
【0012】
この情報記録媒体は、所定のデータを所定の変調方式で変調して得たウォブル信号に応じて、記録マークがその読取方向と交わる方向に変動した位置に形成される。ウォブル信号は、所定のデータのシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされるように変調されている。ここで、所定のデータは所定の情報をスペクトラム拡散して得たスペクトラム拡散データであることが、所定の情報の秘匿性を高める観点から好ましい。
【0013】
記録マークは、例えば、ピットであり、その長短によって第1の情報が記録される。上述した所定の情報は、第1の情報とは別の第2の情報である。記録マークは、トラックに沿って形成され、トラックは蛇行している、トラックの蛇行はウォブルと呼ばれ、ウォブル信号によって定まる。すなわち、ウォブル信号に応じて記録マークが変動して形成されている。
【0014】
スペクトラム拡散データは、ランダムデータによってランダム化されているが、ある確率で“1”又は“0”が連続、または偏って出現することがある。ウォブル信号は、スペクトラム拡散データのシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされる波形となる。このウォブル信号に従って記録マークを形成すれば、再生時におけるトラッキングのオフセットはスペクトラム拡散データのシンボル単位で解消される。従って、再生時におけるトラッキングサーボでは、光ピックアップの位置を短期間でウォブルの振幅中心に戻すことができる。この結果、隣接トラックへのジャンプによるトラッキングエラー及び隣接トラックからのクロストークを低減して、データの信頼性を向上させることが可能となる。
【0015】
また、所定の変調方式は、所定のデータの各シンボルをそのシンボル長に応じた周波数波形に各々変換してウォブル信号を生成することが好ましい。くわえて、所定のデータの各シンボル値に応じて前記周波数波形の位相を定めてもよい。所定の変調方式は、所定のデータのシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされるようにウォブル信号を生成するものであるから、1個の周波数波形はそれ自体でDCオフセットがキャンセルされている。
【0016】
また、複数の周波数波形は、所定のデータにおける各シンボルのシンボル長を1周期とするデュティ比50%の波形であってもよい。この場合には、所定のデータのシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされるともに、各周波数波形の周波数を下げることができる。
【0017】
さらに、複数の周波数波形は、所定のデータにおける各シンボル毎に反転されていることが好ましい。この場合には、各シンボル毎に生成される個々の波形を滑らかにすることができる。これは、トラックのウォブルが滑らかに変化することを意味する。従って、再生時のトラッキングの精度を向上させることができる。
【0018】
くわえて、所定のデータの各シンボル値に応じて定まる前記周波数波形の位相は、所定の規則に従って切り換えられていることことが好ましい。この場合には、記録時における所定の規則を知らない限り、情報を再生することができないので、ウォブルによって記録される所定の情報の秘匿性を高めることができる。
【0019】
また、所定の変調方式は、前記所定のデータの各シンボルをそのシンボル長に応じた周波数波形に各々変換し、隣接する周波数波形のうち極性が同じピーク(山同士、又は谷同士)を合成してウォブル信号を生成してもよい。この場合には、ウォブルの周波数を下げることができ、かつ、ウォブルを滑らかにすることができる。これにより、再生時のトラッキングの精度を向上させることができる。
【0020】
また、所定の変調方式は、所定のデータの各シンボルをそのシンボル長及びシンボル値に応じた周波数波形に各々変換してウォブル信号を生成するものであってもよい。
【0021】
また、所定の変調方式は、所定のデータの各シンボル値に応じて所定の周波数波形の振幅を調整してウォブル信号を生成してもよい。この場合、波形の有無で変調してもよく、いわゆるASK変調が含まれる。また、所定の周波数波形には、搬送波が相当する。
【0022】
また、所定のデータの各シンボル値に応じて所定の周波数波形の位相を調整してウォブル信号を生成してもよい。この場合、いわゆるPSK変調が含まれる。また、所定の周波数波形には、搬送波が相当する。
【0023】
以上、説明した情報記録媒体によれば、そこに形成されるウォブルが所定のデータのシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされるように形成されているので、隣接トラックからのクロストークを低減して、データの信頼性を大幅に向上させることができる。
【0024】
次に、本発明の一実施形態に係る情報再生装置について説明する。この情報再生装置は、上述した情報記録媒体を再生する装置であり、情報記録媒体には、所定の情報にスペクトラム拡散を施したスペクトラム拡散データをシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされる所定の変調方式で再変調して得たウォブル信号に応じて、記録マークがその読取方向と交わる方向に変動した位置に形成されている。この情報再生装置は、読取手段と、ウォブル信号生成手段と、スペクトラム拡散復調手段とを備える。読取手段は、情報記録媒体に記録された記録マークを読み取って読取信号を出力する。ウォブル信号生成手段は、読取信号に基づき、記録マークの変動位置を示すウォブル信号を生成する。スペクトラム拡散データ再生手段は、生成されたウォブル信号を所定の変調方式と対になる所定の復調方式によって復調してスペクトラム拡散データを再生する。スペクトラム拡散復調手段は、スペクトラム拡散データに逆スペクトラム拡散を施して所定の情報を再生する。
【0025】
この情報再生装置によれば、ウォブル信号を復調してスペクトラム拡散データを再生し、さらにスペクトラム拡散データを復調して所定の情報を再生する。すなわち、2段階の復調を経て所定の情報を再生する。ここで、所定の変調方式は、スペクトラム拡散データをシンボル単位でDCオフセットをキャンセルするようになっているので、記録マークを読み取る際のトラッキングの精度を向上させることができ、高い信頼性の下に所定の情報を再生することができる。
【0026】
ここで、記録時における所定の変調方式が、スペクトラム拡散データの各シンボルを、そのシンボル長に応じた周波数を有し、且つ、そのシンボル値に応じた位相を有する波形に各々変換してウォブル信号を生成する場合には、スペクトラム再生手段は以下のように構成することができる。即ち、スペクトラム拡散データ再生手段は、ウォブル信号生成手段によって生成されたウォブル信号を構成する各波形の周波数及び位相に基づいてスペクトラム拡散データを再生することが好ましい。
【0027】
また、所定の情報には、特定のパターンの特定信号が含まれており、所定の変調方式は、前記スペクトラム拡散データの各シンボルのシンボル長を1周期とする周波数の波形を1波形毎に反転してウォブル信号を生成するものであってもよい。この場合、スペクトラム拡散復調手段は、再生した所定の情報に含まれる特定信号の極性を検知して、特定信号の極性が所定の極性となるように所定の情報を再生することが好ましい。1波形毎に反転したウォブル信号で記録すると、再生時に波形の区別ができても、区別した波形を正転すべきか反転して出力すべきかが不明となる。そこで、予め既知の特定信号の極性が正しくなるように復調することによって、所定の情報を正しく再生することができる。
【0028】
また、特定信号は所定の情報に含まれる同期信号であることが好ましい。この場合、スペクトラム拡散復調手段は、ランダムデータ生成手段と、再生データ生成手段と、極性検出手段と、極性調整手段とを備えるものであってもよい。ランダムデータ生成手段は所定の情報のスペクトラム拡散変調に用いたランダムデータを生成する。再生データ生成手段は、ランダムデータに基づいて再生されたスペクトラム拡散データに逆スペクトラム拡散を施して再生データを生成する。極性検出手段は、再生データに含まれる同期信号の極性を検出する。極性調整手段は、検出手段の検出結果に基づいて、同期信号の極性が所定の極性となるように再生データの極性を調整して所定の情報を出力する。
【0029】
【実施例】
次に、本発明の好適な実施例について、図面を参照して説明する。本実施例では、情報記録媒体としてDVDを一例として取り上げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではないことは勿論である。
【0030】
<1.マスタリング装置>
<1−1:マスタリング装置の全体構成>
図1は、マスタリング装置の全体構成を示すブロック図である。マスタリング装置100は、ディスク原盤DSを作成するための装置であり、記録ユニット2、ディスク原盤DSを回転させるスピンドルモータ3及びサーボユニット4を備える。ディスク原盤DSは、例えば、フォトレジストを塗布したガラス原盤として構成される。記録ユニット2は、レーザー光を照射するレーザーダイオード、レーザー光をディスク原盤DSに集光させる光学系、レーザーダイオード及び光学系を一体として、ディスク原盤DSの半径方向に移動させるスライダー装置を備える。レーザーダイオードは、ドライバ15から供給される駆動信号に応じたパワーのレーザー光を発光する。スライダー装置はサーボユニット4からの制御信号に従って、光学系及びレーザーダイオードをディスク原盤DSの半径方向に移動させる。
【0031】
サーボユニット4には、第1クロック信号CK1及びピット同期信号SYNCpが供給される。サーボユニット4は、これらの信号に同期して、スピンドルモータ3の回転を制御するスピンドルサーボ、レーザー光のフォーカスを制御するフォーカスサーボ及びスライダー装置を制御するスライドサーボを実行する。このうち、スライドサーボでは、螺旋状のトラックを形成するための信号にウォブル信号WBを加算して制御信号が生成され、この制御信号によってスライダー装置が制御される。
【0032】
第1クロック信号CK1は第1クロック信号発生回路21によって生成される。この例において、第1クロック信号CK1の周波数は10.5MHzである。第1クロック信号CK1はピットデータDPの時間基準となる。また、分周回路22は、第1クロック信号CK1を分周して、第2クロック信号CK2等を生成する。第2クロック信号CK2の周波数は420KHzである。第2クロック信号CK2はウォブル信号WBの生成に用いられ、その時間基準となる。
【0033】
図2にディスク原盤DSに形成されるトラックを示す。ディスク原盤DSには、周回状のトラックに沿って記録マークがピットPとして形成されている。この記録マークの長短に応じてピットデータDPが記録される。また、トラックは、これを拡大して見ると、読取方向と交わる方向に蛇行している。トラックの蛇行はウォブルと呼ばれ、ウォブル信号WBに応じた形状となっている。ウォブル信号WBは、スペクトラム拡散データSSを所定の変調方式で変調を施して得られる。換言すれば、記録マークはウォブル信号WBに応じて読取方向と交わる方向に変動した位置に形成されている。
【0034】
説明を図1に戻す。マスタリング装置100には、外部機器から入力データDinが供給される。入力データDinはインターフェース10を介してバッファ11に取り込まれる。バッファ11に取り込まれた入力データDinは、CPUの制御の下、ピットデータDPとウォブルデータDWとに分割され、ピットデータメモリ12とウォブルデータメモリ16とに各々転送される。ピットデータDPは、例えば、画像や音声の情報を含み、ウォブルデータDWは、例えば、不正コピー防止等のためのコピー制御用の情報を含む。
【0035】
CPUは、ピットデータメモリ12からピットデータDPを読み出してECC生成回路13に供給する。ECC生成回路13はピットデータDPのデータ順を予め定められた規則に従って並べ替えるスクランブル処理を施した後、エラー訂正コードを生成してこれに付加する。DVD変調回路14は、ECC生成回路の出力データに変調を施したピットデータDPを生成する。このピットデータDPには、SYNCタイミング生成回路23で生成されたピット同期信号SYNCpが付加される。
【0036】
一方、ウォブルデータメモリ16に記憶されたウォブルデータDWは、CPUの制御の下、そこから読み出されてECC生成回路17に供給される。ECC生成回路17はウォブルデータDWに基づいてエラー訂正コードを生成し、これをウォブルデータDWに付加する。RANDテーブル18にはスペクトラム拡散に用いられるランダム化パターンが記憶されている。ランダム化パターンは拡散符号に相当し、ランダム関数を用いて生成されるビット列である。RANDテーブル18には第2クロック信号CK2が供給され、第2クロック信号CK2に同期してランダム化パターンが読み出され、ランダムデータRNDとしてスペクトラム拡散変調回路19に供給される。スペクトラム拡散変調回路19は、ウォブルデータDWにウォブル同期信号SYNCwを付加した後、ランダムデータRNDと乗算してスペクトラム拡散データSSを生成する。スペクトラム拡散変調回路19は、例えば、イクスシブルオア回路XORによって構成することができる。
【0037】
図3にピットデータ及びスペクトラム拡散にソースデータのデータフォーマットを示す。本実施例では、エラー訂正コードが付加されるピットデータDPのデータ単位をECCブロックという。1個のECCブロックは16個のセクターを含み、1個のセクターは26個の同期フレームを含む。そして、同期フレームの先頭にピット同期信号SYNCpが配置される。また、スペクトラム拡散のソースデータには、ピットデータDPの1セクターに対応して、先頭に3バイトのウォブル同期信号SYNCwが配置され、これに続いて3×25バイトのウォブルデータDWが配置される。
【0038】
ウォブル信号生成回路20は、スペクトラム拡散データSSに所定の変調を施してウォブル信号WBを生成する。ウォブル信号WBは、スペクトラム拡散データSSのシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされるように変調されている。このような変調としては、ウォブル信号WBが複数の周波数波形を含む場合と単一の周波数波形を含む場合とに大別される。
【0039】
<1−2:ウォブル信号が複数の周波数波形を含む場合>
まず、複数の周波数波形を含む場合について説明する。
<1−2−1:ウォブル信号生成回路の第1構成例>
図4にウォブル信号生成回路20の第1構成例を示す。第1構成例のウォブル信号生成回路20は、シンボル−位相変換回路21とウォブル変換回路22を備える。シンボル−位相変換回路21は、変換テーブルTBL1を用いてスペクトラム拡散データSSを位相変調データPSに変換する。図5に示すように変換テーブルTBL1には、スペクトラム拡散データSSのシンボル長及びシンボル値と位相変調データPSの位相(シンボルパターン)とが対応付けられて記憶されている。シンボルとは、情報の“1”又は“0”の意味である。位相変調データPSの生成はスペクトラム拡散データSSのシンボル単位で実行され、スペクトラム拡散データSSの1シンボルがデュティ比50%のデータパターンに変換される。
【0040】
ウォブル変換回路22は、位相変調データPSに各種の処理を施してウォブル信号WBを生成する。ウォブル変換回路22の処理としては、1)帯域制限処理、2)スペクトラム拡散データSSのシンボル単位で1波長となる信号波形生成処理、3)極性が同じ隣接する波形を合成する合成処理、4)スペクトラム拡散データSSのシンボル単位で信号波形を反転させる反転処理等がある。ウォブル変換回路22は、これらの処理を必要に応じて組み合わせて実行して、ウォブル信号WBを生成する。
【0041】
図6は、ウォブル信号生成回路20のタイミングチャートである。図6に示す例では、期間T1においてスペクトラム拡散データSSのシンボル値が「1」、シンボル長が「2」であるから、変換テーブルTBL1によって位相が「1100」となる位相変調データPSが生成される。また、期間T2においてスペクトラム拡散データSSのシンボル値が「0」、シンボル長が「2」であるから、変換テーブルTBL1によって位相が「0011」となる位相変調データPSが生成される。このようにシンボル−位相変換回路21は、スペクトラム拡散データSSを、そのシンボル単位でデュティ比50%のデータパターンに変換して、位相変調データPSを生成する。
【0042】
ここで、ウォブル変換回路22がバンドパスフィルタやローパスフィルタ等で構成され、位相変調データPSのデータ波形を帯域制限するように構成されているとすれば、ウォブル信号WBは、図6に示すウォブル信号波形WB1となる。位相変調データPSはスペクトラム拡散データSSをシンボル単位でデュティ比50%のデータパターンに変換したものであるから、ウォブル信号波形WB1はスペクトラム拡散データSSをシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされる。
【0043】
スペクトラム拡散データSSは、ランダムデータRNDとウォブルデータDWを乗算して得られるから、それらのシンボルの組合せによっては、“1”又は“0”が連続することがある。しかしながら、本実施例のウォブル信号WBは、スペクトラム拡散データSSのシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされる波形となっている。このウォブル信号WBに従って記録マークを形成すれば、トラッキングのオフセットはスペクトラム拡散データSSのシンボル単位で解消される。従って、再生時におけるトラッキングサーボでは、光ピックアップの位置を短期間でウォブルの振幅中心に戻すことができる。この結果、隣接トラックへのジャンプによるトラッキングエラー及び隣接トラックからのクロストークを低減して、データの信頼性を向上させることが可能となる。
【0044】
次に、ウォブル変換回路22がスペクトラム拡散データSSのシンボル単位で1波長となり、位相変調データPSのシンボル値に応じた極性となるように信号波形を生成するならば、ウォブル信号WBは、図6に示すウォブル信号波形WB2となる。この場合にもスペクトラム拡散データSSのシンボル単位でウォブル信号WBのDCオフセットがキャンセルされることになる。
【0045】
次に、ウォブル変換回路22は、ウォブル信号波形WB2を生成した後、極性が同じ隣接する波形を合成してウォブル信号WBを生成してもよい。この場合、ウォブル信号WBは、図6に示す信号波形WB3となる。例えば、信号波形WB2のピークPK1及びピークPK2が合成され、信号波形WB3のピークPK3となる。
【0046】
次に、ウォブル変換回路22は、ウォブル信号波形WB2を生成した後、スペクトラム拡散データSSのシンボル単位で波形を反転させて、ウォブル信号WBを生成してもよい。この場合、ウォブル信号WBは、図6に示す信号波形WB4aとなる。具体的には、信号波形WB2の波形W1a、W2a、W3a、及びW4aが各々反転されて、信号波形WB4の波形W1b、W2b、W3b、及びW4bが生成される。このように1波長毎に反転することによって、ウォブル信号WBのつなぎを滑らかにすることができる。これによって、光ディスクに形成されるウォブルを滑らかにすることができるので、再生時のトラッキングサーボの精度を向上させることができ、エラーレートを低減することが可能となる。なお、信号波形WB4aは、ピット同期信号SYNCpに同期しており、その立ち上りエッジから始まる波形は正転が維持され、次の波形が反転される。このため、仮に、図6に示す信号波形WB2が反転したものであれば、ウォブル信号WBは、図6に示す信号波形WB4bとなる。
【0047】
なお、上述した構成例1において、シンボル−位相変換回路21は、スペクトラム拡散データSSの各シンボル値に対応する位相の組を所定の規則に従って切り換えて位相変調して位相変調データPSを生成してもよい。この場合、図7に示すようにスペクトラム拡散のソースデータは、0度−180度の位相の組φ1、90度−270度の位相の組φ2といったように、順次位相を切り換えてもよい。また、所定の規則としては、ウォブル同期信号SYNCw又はピット同期信号SYNCpを基準として所定数のデータ毎に位相の組を切り換えればよい。このように位相の組を切り換えることによって、ウォブルデータDWの秘匿性をより一層高めることができる。
【0048】
<1−2−2:ウォブル信号生成回路の第2構成例>
次に、図8にウォブル信号生成回路20の第2構成例を示す。このウォブル信号生成回路20は、シンボル−周波数変換回路23とウォブル変換回路24とを備える。シンボル−周波数変換回路23は、変換テーブルTBL2を用いてスペクトラム拡散データSSを周波数変調データFSに変換する。図9に示すように変換テーブルTBL2には、スペクトラム拡散データSSのシンボル長及びシンボル値と周波数変調データFSの周波数f1、f2、f3、…とが対応付けられて記憶されている。周波数変調データFSの生成はスペクトラム拡散データSSのシンボル単位で実行される。なお、変換テーブルTBL2に記憶された各周波数f1、f2、f3、…は、スペクトラム拡散データSSのシンボル単位で変換したときに、DCオフセットがキャンセルされるように選ばれている。例えば、シンボル長の時間がTx秒、対応する周波数がfxであるとすれば、Tx×fx=N(Nは自然数)となる。また、ウォブル変換回路24は、バンドパスフィルタやローパスフィルタによって構成され、周波数変調データFSの周波数帯域を制限して、ウォブル信号WBを生成する。
【0049】
図10は、図8に示すウォブル信号生成回路20のタイミングチャートである。スペクトラム拡散データSSがシンボル−位相変換回路23に供給されると、シンボル−位相変換回路23は、変換テーブルTBL2を参照して、スペクトラム拡散データSSのシンボル長とシンボル値に対応する周波数を特定して、周波数変調データFSを生成する。ウォブル変換回路24は周波数変調データFSから高周波成分を除去して、帯域制限されたウォブル信号波形WB5を生成する。
【0050】
<1−3:ウォブル信号が単一の周波数波形を含む場合>
次に、ウォブル信号WBが単一の周波数波形を含む場合について説明する。
<1−3−1:ウォブル信号生成回路の第3構成例>
図11にウォブル信号生成回路20の第3構成例とタイミングチャートを示す。この例では、ウォブル信号生成回路20がASK変調回路24として構成される。このASK変調回路24は、スペクトラム拡散データSSに同期した正弦波生成回路を備え、その出力信号をスペクトラム拡散データSSによって振幅変調している。例えば、正弦波生成回路をバンドパスフィルタで構成して、バンドパスフィルタから第2クロック信号CK2の基本周波数成分を抽出することによって正弦波(搬送波)を生成してもよい。このASK変調回路24によって、スペクトラム拡散データSSのシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされたウォブル信号WB6が得られる。なお、この図に示すようにスペクトラム拡散データSSの最小反転間隔と搬送波の一周期を一致させることによって、ウォブル信号WB6の周波数を下げることができる。
【0051】
<1−3−2:ウォブル信号生成回路の第4構成例>
次に、ウォブル信号WBが単一の周波数波形を含む場合の他の例を説明する。図12にウォブル信号生成回路20の第4構成例とタイミングチャートを示す。この例では、ウォブル信号生成回路20がPSK変調回路25として構成される。このPSK変調回路25は、2相の搬送波生成回路を備え、その出力信号をスペクトラム拡散データSSによって選択することによって位相変調している。このPSK変調回路25によって、スペクトラム拡散データSSのシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされたウォブル信号WB7が得られる。
【0052】
このように本実施例においては、スペクトラム拡散データSSのシンボル単位で、DCオフセットがキャンセルされるようにスペクトラム拡散データSSを再変調してウォブル信号WBを生成したので、ディスク原盤DSに形成されたウォブルは、短期間でその振幅中心に収束する。マスタリング装置100によって記録マークが形成されたディスク原盤DSは、現像され、レジスト原盤となる。この後、レジスト原盤を基にメッキを行う電鋳プロセスを経て、メタルマスタを1枚作成し、1枚のメタルマスタから複数枚のマザーを作成する。さらに、複数枚のマザーから複数枚のスタンパを作成する。このスタンパを用いてプラスッチック等の樹脂をプレス加工することによって光ディスク1が製造される。
【0053】
この光ディスク1にはウォブル信号WBに応じたウォブルが形成されており、このウォブルは短期間でDCオフセットが収束するようになっている。このため、光ディスク1の再生時にトラックジャンプによるトラッキングエラーや隣接トラックからのクロストークを低減され、データの信頼性が向上する。
【0054】
<2.情報再生装置>
<2−1:情報再生装置の全体構成>
次に、情報再生装置について説明する。図13は情報再生装置200の全体構成を示すブロック図である。光ディスク1には、第1クロック信号CK1に同期したピットデータDPが記録マークの長短によって記録されている。この例の記録マークはピットであり、トラックはピット列によって構成される。トラックはウォブルデータDWをスペクトラム拡散変調して得たウォブル信号WBに応じて蛇行した形状になっている。ウォブル信号WBは第2クロック信号CK2に同期している。第1クロック信号CK1は第2クロック信号CK2のN(Nは自然数)倍の周波数を有する。この例では、N=25であり、第2クロック信号CK2は420KHz、第1クロック信号CK1は10.5MHzである。
【0055】
情報再生装置200は、光ディスク1に対して再生ビームを照射するとともに反射光に応じた信号を出力する光ピックアップ202と、光ディスク1の回転を制御するスピンドルモータ203と、サーボユニット222を備える。サーボユニット222には、第1クロック信号CK1及びピット同期信号SYNCpが供給される。サーボユニット222は、これらの信号に同期して、スピンドルモータ203の回転を制御するスピンドルサーボ、光ピックアップ202の光ディスク1に対する相対的位置制御であるフォーカスサーボ及びトラッキングサーボを実行する。
【0056】
光ピックアップ202は、再生ビームを照射するレーザーダイオード、4分割検出回路を備える(図示略)。4分割検出回路は、再生ビームの反射光を図13に示す領域1A、1B、1C、1Dに4分割し、各領域の光量に応じた信号を各々出力する。ヘッドアンプ204は、光ピックアップ202の各出力信号を各々増幅し、領域1Aに対応する分割読取信号1a、領域1Bに対応する分割読取信号1b、領域1Cに対応する分割読取信号1c、及び領域1Dに対応する分割読取信号1dを出力する。なお、光ピックアップ202及びヘッドアンプ204は上述した読取手段に相当する。
【0057】
総和生成回路210は、分割読取信号1a、1b、1c、及び1dを加算して、総和読取信号SRFを出力する加算回路からなる。なお、総和読取信号SRFは、記録マークの長短を表す信号である。
【0058】
ピットデータ復調回路211は、総和読取信号SRFに基づいてピットデータDPを再生すると共に第1クロック信号CK1を生成する。図14は、ピットデータ復調回路211の構成を示すブロック図である。この図に示すようにピットデータ復調回路211は、第1クロック信号再生回路31、ピットデータ抜出回路32、同期信号検出回路33、ピットデータ復調回路34、及びデスクランブル回路35を備える。
【0059】
第1クロック信号再生回路31は、総和読取信号SRFに基づいてピットデータDPに同期した第1クロック信号CK1を再生する。ピットデータ抜出回路32は、総和読取信号SRFを2値化して得た2値化信号を第1クロック信号CK1でサンプリングして、ピットデータDPを再生する。
【0060】
同期信号検出回路33は、再生されたピットデータDPに含まれる同期パターンを検出し、ピット同期信号SYNCpを生成する。同期パターンは、他のピットデータに含まれていない特定のデータパターンであって、一定の周期を有する。ピット同期信号SYNCpは、同期パターンのタイミングを指示する信号である。
【0061】
ピットデータ復調回路34は、ピット同期信号SYNCpを基準位置として、再生されたピットデータDPを所定のテーブルを用いて復調して再生データを生成する。例えば、変調方式としてEFM変調が採用される場合には、14ビットのピットデータDPを8ビットの再生データに変換する処理が施される。デスクランブル回路35は再生データの順序を予め定められた規則に従って並べ換えるデスクランブル処理を実行し、処理済の再生データを出力する。
【0062】
このようにして得られた再生データは、図13に示すピットデータ訂正回路212へ供給され、そこで、エラー訂正処理や補間処理等が施された後、バッファ213に記憶される。インターフェース214はバッファ213に記憶されたデータを順次読み出して所定の出力形式に変換して外部機器へ出力する。
【0063】
プッシュプル信号生成回路220は、(1a+1d)−(1b+1c)を算出して、プッシュプル信号を生成する。成分(1a+1d)は、読取方向に対して左側の領域1A及び1Dに対応する一方、成分(1b+1c)は、読取方向に対して右側の領域1B及び1Cに対応する。即ち、再生ビームがピットに対して左側に偏っていれば、プッシュプル信号は振幅中心を基準として正極性となり、再生ビームがピットの中央に位置する場合はプッシュプル信号の値は振幅中心となり、再生ビームがピットに対して右側に偏っていれば、プッシュプル信号は振幅中心を基準として負極性となる。再生ビームとピットの相対的な位置は、トラックの蛇行に応じて変化し、プッシュプル信号の値は再生ビームとピットの相対的な位置関係を表している。即ち、プッシュプル信号は、トラックの蛇行に応じた信号である。
【0064】
プッシュプル信号はローパスフィルタ221を介してサーボユニット222へ出力される。サーボユニット222は、プッシュプル信号に基づいてトラッキング制御を実行する。また、プッシュプル信号はバンドパスフィルタ223に供給される。バンドパスフィルタ223の通過帯域は、記録時においてウォブルデータDWをスペクトラム拡散変調して得たウォブル信号WBをプッシュプル信号から抽出できるように設定されている。従って、バンドパスフィルタ223はプッシュプル信号生成回路220と共に上述したウォブル信号生成手段を構成し、そ出力信号は、光ディスク1からウォブル信号WBを再生したものとなる。
【0065】
図15にウォブル信号WB、2値化信号A、第1クロック信号CK1、第2クロック信号CK2、及びピット同期信号SYNCpのタイミングチャートを示す。コンパレータ224は、ウォブル信号WBを2値化した2値化信号Aを出力する。ウォブル信号WBは、周波数が低いので、ゼロクロス付近において波形の傾きが緩やかである。このため、2値化信号Aは大きなジッタ成分を有する。サンプリング回路225は、第2クロック信号CK2を用いて2値化信号Aをサンプリングして、データを抜き出して再生データBを再生する。
【0066】
この例では、第1クロック信号CK1の周波数が10.5MHz、第2クロック信号CK2の周波数が420KHzである。このため、分周回路226は、第1クロック信号CK1を1/25分周して第2クロック信号CK2を生成する。従って、図15に示すように第2クロック信号CK2の一周期の中に25個の第1クロック信号CK1が入る。また、分周回路226は、リセット端子Rの電圧がアクティブ(ローレベル)になると、リセットされるようになっており、このリセット端子Rにはピット同期信号SYNCpが供給される。従って、第2クロック信号CK2は、ピット同期信号SYNCpの立ち上りエッジによってリセットされ、その位相がピット同期信号SYNCpによって定まる。
【0067】
ピットデータDPには、25*K(Kは自然数)ビットの周期で同期パターンが挿入されており、同期パターンと第2クロック信号CK2の立ち上がりエッジが一致する関係にある。即ち、同期パータンは第2クロック信号CK2の自然数倍の周期を有する。この場合、図15に示すタイミングでピット同期信号SYNCpがアクティブとなると、分周回路226がリセットされ、ピット同期信号SYNCpと第2クロック信号CK2の位相が調整される。これによって、第2クロック信号CK2の立ち上がりエッジの発生タイミングを、より周波数の高い第1クロック信号CK1によって調整することができる。従って、2値化信号Aのエッジがジッタの影響を受けて揺らいでも、再生データBを正確に抜き出すことが可能となる。
【0068】
図13に戻り、説明を続ける。スペクトラム拡散データ再生回路230は、データBに基づいて、スペクトラム拡散データSSを再生する。スペクトラム拡散データ再生回路230の詳細は、ディスク原盤DSを作成する際にどのような変調方式を用いたかにより異なる。この点については後述する。
【0069】
RANDテーブル227には、記録時のスペクトラム拡散変調に用いたランダム化パターンが記憶されている。ランダム化パターンは拡散符号に相当し、ランダム関数を用いて生成されるビット列である。RANDテーブル227には第2クロック信号CK2が供給され、第2クロック信号CK2に同期してランダム化パターンが読み出されることによりランダムデータRNDが生成され、生成されたランダムデータRNDはスペクトラム拡散復調回路228に供給される。また、スペクトラム拡散データ再生回路230から出力されるスペクトラム拡散データSSはスペクトラム拡散復調回路228に供給される。
【0070】
スペクトラム拡散復調回路228は、乗算回路(例えば、イクスシブルオア回路XOR)で構成され、スペクトラム拡散データSSとランダムデータRNDを掛け算して、ウォブルデータDWを再生する。この際、元々の信号帯域でない信号は、掛け算によって帯域外の信号に変換される。こうして再生されたウォブルデータDWは、エラー訂正回路229においてエラー訂正が施された後、出力される。
【0071】
次に、スペクトラム拡散データ再生回路230の詳細な構成と動作を、上述したマスタリング装置100の構成と対応づけて説明する。スペクトラム拡散データ再生回路230の詳細な構成及び動作は、ウォブル信号が複数の周波数波形を含む場合と単一の周波数波形を含む場合に大別される。
【0072】
<2−2:ウォブル信号が複数の周波数波形を含む場合>
まず、ウォブル信号WBが複数の周波数波形を含む場合について説明する。即ち、記録時のウォブル信号WBの信号波形が、図6に示すWB1〜WB4a、及びWB4b並びに図10に示すWB5の場合である。
【0073】
記録時のウォブル信号WBが、図6に示す信号波形WB1又は信号波形WB3である場合、スペクトラム拡散データ再生回路230は図16に示される位相−シンボル変換回路231によって構成され、そのタイミングチャートは図17に示すものとなる。位相−シンボル変換回路231は、マスタリング装置100のシンボル−位相変換回路21と相補的な関係にあり、図5に示す変換テーブルTBL1を備える。位相−シンボル変換回路231は変換テーブルTBL1を参照して、再生データBの位相(データパターン)をシンボルに変換して、スペクトラム拡散データSSを再生する。
【0074】
例えば、再生されたウォブル信号WBの信号波形が図17に示すように、時刻t1〜t9でゼロクロスすると、2値化信号Aは時刻t1〜t9において論理レベルが遷移する。この2値化信号Aをサンプリング回路225は第2クロック信号CK2の立ち上がりエッジでラッチするので、再生データBは図示するように2値化信号Aに対して第2クロック信号CK2の半周期だけ遅れる。
【0075】
このようにして得られた再生データBに位相−シンボル変換を施すためには、位相の基準(データパターンの区切り)を確定する必要がある。例えば、時刻t1を位相の基準とすれば、再生データBの位相は(1100)→(0011)→(10)→(01)…といったように推移する。これに対して、時刻taを位相の基準とすれば、再生データBの位相は(10)→(000111)→(0011)→(0011)…といったように推移する。
【0076】
上述したマスタリング装置100では、図6に示すように位相変調データPSの立ち上がりエッジとピット同期信号SYNCpの立ち上がりエッジが一致するよう両者の位相が調整されている。そこで、位相−シンボル変換回路231は、ピット同期信号SYNCpによって位相の基準を得ている。具体的には、ピット同期信号SYNCpの立ち上がりエッジを位相の基準として再生データBの位相を識別し、識別した位相に対応するシンボルを変換テーブルTBL1を用いて生成することにより、スペクトラム拡散データSSが再生される。なお、図17に示す例では、時刻t1においてピット同期信号SYNCpが立ち上がるので、時刻t1が位相の基準となる。本実施例では、ピット同期信号SYNCpを基準としたが、ウォブル同期信号SYNCwを基準としてもよい。さらに、ウォブル同期信号SYNCwは、スペクトラム拡散後に付加されたものであってもよいし、スペクトラム拡散前に付加されたものであってもよい。
【0077】
次に、記録時のウォブル信号WBが、図6に示す信号波形WB2である場合について説明する。この場合、スペクトラム拡散データ再生回路230は図16に示される位相−シンボル変換回路231によって構成され、そのタイミングチャートは図18に示すものとなる。図18に示すようにウォブル信号WB2がゼロクロスすると、2値化信号Aはゼロクロスのタイミングで論理レベルが遷移する。但し、時刻t10〜t16においては、信号波形の位相が180度変化するので、2値化信号Aはパルス状のノイズとなる場合がある。しかし、この2値化信号Aをサンプリング回路225は第2クロック信号CK2の立ち上がりエッジでラッチするので、ノイズが除去された再生データBを得ることができる。この再生データBの波形は、図17に示す再生データBと同じであるから、上述した記録時のウォブル信号WBの信号波形がWB1及びWB3の場合と同様に、スペクトラム拡散データSSを再生することができる。
【0078】
次に、記録時のウォブル信号WBが、図6に示す信号波形WB4a又はWB4bである場合について説明する。この場合、スペクトラム拡散データ再生回路230は、図19に示されるように位相−シンボル変換回路231、周期検出回路232、及び位相調整回路233によって構成され、そのタイミングチャートは図20に示すものとなる。
【0079】
周期検出回路232は、1/2分周回路によって構成され、再生データBを1/2分周して周期検出信号Cを出力する。周期検出信号Cのハイレベル期間及びローレベル期間は、ウォブル信号WB4を構成する各波形w1、w2、w3の1周期に各々対応している。
【0080】
位相調整回路233は、周期検出信号Cがハイレベルとなる期間において再生データBの論理レベルを維持する一方、周期検出信号Cがローレベルとなる期間において再生データBの論理レベルを反転して再生データBPを出力する。位相調整回路233は、インバータINV1及びINV2、並びに、スイッチSW1及びSW2を備える。スイッチSW1及びスイッチSW2は、制御端子の入力電圧がハイレベルでオン状態となる一方、ローレベルでオフ状態となる。スイッチSW1の制御端子には周期検出信号Cが直接供給される一方、スイッチSW2の制御端子には周期検出信号CがインバータINV2を介して供給される。従って、スイッチSW1及びスイッチSW2はトグル動作し、周期検出信号Cがハイレベルの期間においてスイッチSW1がオン状態となり、周期検出信号Cがローレベルの期間においてスイッチSW2がオン状態となる。
【0081】
位相−シンボル変換回路231は、変換テーブルTBL1を参照して、再生データBPからスペクトラム拡散データSSを再生する。なお、位相−シンボル変換回路231の動作は、上述した記録時のウォブル信号WBの信号波形がWB1及びWB3の場合と同様である。
【0082】
ところで、記録時においてウォブル信号WB4を構成する波形を反転する規則は、ピット同期信号SYNCpの立ち上りエッジの発生時において正転、次の波形を反転、以下、順次、正転と反転とを繰り返すというものであった。上述した位相調整回路233では、周期検出信号Cに基づいて、正転と反転とを交互に繰り返すが、ピット同期信号SYNCpと同期した位相の調整は行っていない。従って、正しいデータは、位相調整回路233から出力される再生データBPを反転したものである可能性がある。仮に、正しいデータが再生データBPを反転したものである場合には、スペクトラム拡散データSSを反転する必要がある。そこで、後述するスペクトラム拡散復調回路228では、正しいデータを復調する工夫がなされている。
【0083】
図21は、記録時のウォブル信号WBが、図6に示す信号波形WB4である場合に用いられるスペクトラム拡散復調回路228のブロック図である。この場合のスペクトラム拡散復調回路228は、イクスシブルオア回路(以下、XOR回路と称する)241及び242、並びに位相検出回路243を備える。
【0084】
XOR回路241はスペクトラム拡散データSSとランダムデータRNDと乗算してデータDXを生成する。スペクトラム拡散データSSの論理レベルが正しい場合には、データDXはウォブルデータDWである。一方、スペクトラム拡散データSSの論理レベルが誤っており、これを反転したものが正しいスペクトラム拡散データSSである場合には、データDXを反転したものが正しいウォブルデータDWである。XOR回路241は上述した再生データ生成手段に相当する。
【0085】
位相検出回路243は、スペクトラム拡散データSSの論理レベルの正誤を判定し、正しい場合にはローレベルとなる一方、誤っている場合にハイレベルとなる検出信号DETを生成する。
【0086】
より具体的には、位相検出回路243は、スペクトラム拡散データSSに含まれる同期信号のビット列である同期パターンを記憶したテーブル、データDXに同期パターンと一致するビット列が含まれるか否かを判定して第1判定信号を出力する第1判定回路、データDXを反転した反転データに同期パターンと一致するビット列が含まれるか否かを判定して第2判定信号を出力する第2判定回路、及び第1判定信号がアクティブで第2判定信号が非アクティブの場合に検出信号DETをローレベルとし、第1判定信号が非アクティブで第2判定信号がアクティブの場合に検出信号DETをハイレベルとする検出信号生成回路とを備える。換言すれば、位相検出回路243は、スペクトラム拡散データSSに含まれる同期信号に基づいて、正しい位相を検出するものであり、上述した極性検出手段に相当する。そして、XOR回路242は、検出信号DETに基づいて、ウォブル同期信号SYNCwの極性が正しい所定の極性になるようにデータDXの極性を調整してウォブルデータDWを生成する。これにより、記録時のウォブル信号WBが、図6に示すいずれの信号波形WB4a又はWB4bである場合にも、ウォブルデータDWを正しく再生することができる。
【0087】
なお、図7を参照して説明したように、記録時のウォブル信号WB1〜WB4は、シンボル−位相変換回路21においてスペクトラム拡散データSSの各シンボル値に対応する位相の組を所定の規則に従って切り換えて位相変調して位相変調データPSを生成し、この位相変調データPSに基づいて生成してもよい。このようなウォブル信号WB1〜WB4に応じて記録マークが形成された光ディスク1を再生する場合には、上述した位相−シンボル変換回路231は、上記所定の規則に従って位相の組に対応するシンボル値を切り換えてスペクトラム拡散データSSを再生すればよい。この場合、上記所定の規則が、ウォブル同期信号SYNCw又はピット同期信号SYNCpを基準として所定数のデータ毎に位相の組を切り換えるのであれば、再生されたウォブル同期信号SYNCw又はピット同期信号SYNCpを基準として所定数のデータ毎にシンボル値と位相の組との関係を切り換えてスペクトラム拡散データSSを再生すればよい。このように位相の組を切り換えることによって、ウォブルデータDWの復元が困難となり、その秘匿性をより一層高めることができる。
【0088】
次に、記録時のウォブル信号WBが、図10に示す信号波形WB5である場合について説明する。この場合、スペクトラム拡散データ再生回路230は、周波数−シンボル変換回路によって構成される。周波数−シンボル変換回路は、図8に示すシンボル−周波数変換回路23と相補的な関係にあり、図9に示す変換テーブルTBL2を備える。再生データBが周波数−シンボル変換回路に供給されると、再生データBの周波数が検出され、その検出結果に基づいて変換テーブルTBL2を参照することによって、スペクトラム拡散データSSが再生される。
【0089】
<2−3:ウォブル信号が単一の周波数波形を含む場合>
次に、ウォブル信号WBが複数の周波数波形を含む場合について説明する。即ち、記録時のウォブル信号WBの信号波形が、図11に示すWB6及び図12に示すWB6の場合である。記録時のウォブル信号WBが、図11に示す信号波形WB6である場合には、スペクトラム拡散データ再生回路230は、周知のASK復調回路によって構成される。ASK復調回路は2値化信号Bを復調してスペクトラム拡散データSSを再生する。また、記録時のウォブル信号WBが、図12に示す信号波形WB7である場合には、スペクトラム拡散データ再生回路230は、周知のPSK復調回路によって構成される。PSK復調回路は2値化信号Bを復調してスペクトラム拡散データSSを再生する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るマスタリング装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】ディスク原盤DSに形成されるトラックを示す説明図である。
【図3】ピットマークデータ及びスペクトラム拡散にソースデータのデータフォーマットを示す説明図である。
【図4】ウォブル信号生成回路20の第1構成例を示すブロック図である。
【図5】変換テーブルTBL1の記憶内容を示す説明図である。
【図6】ウォブル信号生成回路20のタイミングチャートである。
【図7】ウォブル信号の変調において位相の組を順次切り換えた場合のデータフォーマットを示す説明図である。
【図8】ウォブル信号生成回路20の第2構成例を示すブロック図である。
【図9】変換テーブルTBL2の記憶内容を示す説明図である。
【図10】図8に示すウォブル信号生成回路20のタイミングチャートである。
【図11】ウォブル信号生成回路20の第3構成例とそのタイミングチャートを示す説明図である。
【図12】ウォブル信号生成回路20の第4構成例とそのタイミングチャートを示す説明図である。
【図13】情報再生装置200の全体構成を示すブロック図である。
【図14】ピットデータ復調回路211の構成を示すブロック図である。
【図15】ウォブル信号WB、2値化信号A、第1クロック信号CK1、第2クロック信号CK2、及びピット同期信号SYNCpのタイミングチャートである。
【図16】スペクトラム拡散データ再生回路230の構成例を示すブロック図である。
【図17】位相−シンボル変換回路231のタイミングチャートである。
【図18】ウォブル信号波形WB2に対応するスペクトラム拡散データ再生回路230のタイミングチャートである。
【図19】スペクトラム拡散データ再生回路230の他の構成例を示すブロック図である。
【図20】図19に示すスペクトラム拡散データ再生回路230のタイミングチャートである。
【図21】ウォブル信号波形WB4に対応するスペクトラム拡散復調回路228のブロック図である。
【符号の説明】
1 光ディスク
100 マスタリング装置
200 情報再生装置
230 スペクトラム拡散データ再生回路
228 スペクトラム拡散復調回路
227 RANDテーブル
SS スペクトラム拡散データ
CK1 第1クロック信号
CK2 第2クロック信号

Claims (16)

  1. 所定のデータを所定の変調方式で変調して得たウォブル信号に応じて、記録マークがその読取方向と交わる方向に変動した位置に形成された情報記録媒体において、
    前記ウォブル信号は、前記所定のデータのシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされるように変調されている
    ことを特徴とする情報記録媒体。
  2. 前記所定のデータは、所定の情報にスペクトラム拡散を施したスペクトラム拡散データであることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  3. 前記所定の変調方式は、前記所定のデータの各シンボルをそのシンボル長に応じた周波数波形に各々変換して前記ウォブル信号を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報記録媒体。
  4. 前記所定の変調方式は、前記所定のデータの各シンボル値に応じて前記周波数波形の位相を定めることを特徴とする請求項3に記載の情報記録媒体。
  5. 前記周波数波形は、前記所定のデータにおける各シンボルのシンボル長を1周期とするデュティ比50%の波形であることを特徴とする請求項3又は4に記載の情報記録媒体。
  6. 前記周波数波形は、前記所定のデータにおける各シンボル毎に反転されていることを特徴とする請求項3乃至5のうちいずれか1項に記載の情報記録媒体。
  7. 前記所定のデータの各シンボル値に応じて定まる前記周波数波形の位相は、所定の規則に従って切り換えられていることを特徴とする請求項4に記載の情報記録媒体。
  8. 前記所定の変調方式は、前記所定のデータの各シンボルをそのシンボル長に応じた周波数波形に各々変換し、隣接する前記周波数波形のうち極性が同じものを合成して前記ウォブル信号を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報記録媒体。
  9. 前記所定の変調方式は、前記所定のデータの各シンボルをそのシンボル長及びシンボル値に応じた周波数波形に各々変換して前記ウォブル信号を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報記録媒体。
  10. 前記所定の変調方式は、前記所定のデータの各シンボル値に応じて所定の周波数波形の振幅を調整して前記ウォブル信号を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報記録媒体。
  11. 前記所定の変調方式は、前記所定のデータの各シンボル値に応じて所定の周波数波形の位相を調整して前記ウォブル信号を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報記録媒体。
  12. 所定の情報にスペクトラム拡散を施したスペクトラム拡散データをシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされる所定の変調方式で再変調して得たウォブル信号に応じて、記録マークがその読取方向と交わる方向に変動した位置に形成された情報記録媒体を再生する情報再生装置であって、
    前記情報記録媒体に記録された前記記録マークを読取る読取手段と、
    前記読取手段の出力信号に基づき、前記記録マークの変動位置を示すウォブル信号を生成するウォブル信号生成手段と、
    前記生成されたウォブル信号を前記所定の変調方式と対になる所定の復調方式によって復調して前記スペクトラム拡散データを再生するスペクトラム拡散データ再生手段と、
    前記スペクトラム拡散データに逆スペクトラム拡散を施して前記所定の情報を再生するスペクトラム拡散復調手段と、
    を備えたことを特徴とする情報再生装置。
  13. 前記所定の変調方式は、前記スペクトラム拡散データの各シンボルを、そのシンボル長に応じた周波数を有し、且つ、そのシンボル値に応じた位相を有する波形に各々変換して前記ウォブル信号を生成するものであり、
    前記スペクトラム拡散データ再生手段は、前記ウォブル信号生成手段によって生成された前記ウォブル信号を構成する各波形の周波数及び位相に基づいて前記スペクトラム拡散データを再生する
    ことを特徴とする請求項12に記載の情報再生装置。
  14. 前記所定の情報には、特定のパターンの特定信号が含まれており、
    前記所定の変調方式は、前記スペクトラム拡散データの各シンボルのシンボル長を1周期とする波形を前記シンボル毎に反転して前記ウォブル信号を生成するものであり、
    前記スペクトラム拡散復調手段は、前記再生した所定の情報に含まれる前記特定信号の極性を検知して、前記特定信号の極性が所定の極性となるように前記所定の情報を再生することを特徴とする請求項12に記載の情報再生装置。
  15. 前記特定信号は前記所定の情報に含まれる同期信号であり、
    前記スペクトラム拡散復調手段は、
    前記所定の情報のスペクトラム拡散変調に用いたランダムデータを生成するランダムデータ生成手段と
    前記生成されたランダムデータに基づいて前記再生されたスペクトラム拡散データに逆スペクトラム拡散を施して再生データを生成する再生データ生成手段と、
    前記再生データに含まれる前記同期信号の極性を検出する極性検出手段と、
    前記検出手段の検出結果に基づいて、前記同期信号の極性が所定の極性となるように前記再生データの極性を調整して前記所定の情報を出力する極性調整手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項14に記載の情報再生装置。
  16. 所定の情報にスペクトラム拡散を施したスペクトラム拡散データをシンボル単位でDCオフセットがキャンセルされる所定の変調方式で再変調して得たウォブル信号に応じて、記録マークがその読取方向と交わる方向に変動した位置に形成された情報記録媒体を再生する情報再生方法であって、
    前記情報記録媒体に記録された前記記録マークを読取るステップと、
    前記読取手段の出力信号に基づき、前記記録マークの変動位置を示すウォブル信号を生成するステップと、
    前記生成されたウォブル信号を前記所定の変調方式と対になる所定の復調方式によって復調して前記スペクトラム拡散データを再生するステップと、
    前記スペクトラム拡散データに逆スペクトラム拡散を施して前記所定の情報を再生するステップと、
    を備えたことを特徴とする情報再生方法。
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