JP2005004158A - ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

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知也 佐々木
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Abstract

【課題】 160nm以下、特にF2エキシマレーザー光(157nm)の露光光源の使用に好適なポジ型レジスト組成物を提供することであり、具体的には157nmの光源使用時に十分な透過性を示し、感度、パターン形成時のパターンプロファイル、露光ラチチュードに優れたポジ型レジスト組成物を提供する。
【解決手段】 (A)ポリマー骨格の主鎖にフッ素原子が置換した構造を有し、且つ酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する基を有する樹脂、及び、(B)活性光線又は放射線の照射により、酸を発生する酸発生剤を含有し、該(B)酸発生剤が芳香環を有さないスルホニウム塩及び/又はフェナシルスルホニウム塩構造を有する化合物と、特定の化合物との組み合わせであることを特徴とするポジ型レジスト組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、超LSI、高容量マイクロチップの製造などのマイクロリソグラフィープロセスや、その他のフォトファブリケーションプロセスに好適に用いられるポジ型レジスト組成物に関するものである。更に詳しくは、感度、パターン形成時のパターンプロファイル、露光ラチチュードに優れたポジ型レジスト組成物に関するものである。
集積回路はその集積度を益々高めており、超LSIなどの半導体基板の製造においては、クオーターミクロン以下の線幅から成る超微細パターンの加工が必要とされるようになってきた。パターンの微細化を図る手段の一つとして、レジストのパターン形成の際に使用される露光光源の短波長化が知られている。
例えば64Mビットまでの集積度の半導体素子の製造には、現在まで高圧水銀灯のi線(365nm)が光源として使用されてきた。この光源に対応するポジ型レジストとしては、ノボラック樹脂と感光物としてのナフトキノンジアジド化合物を含む組成物が、数多く開発され、0.3μm程度までの線幅の加工においては十分な成果をおさめてきた。また256Mビット以上集積度の半導体素子の製造には、i線に代わりKrFエキシマレーザー光(248nm)が露光光源として採用されてきた。
更に1Gビット以上の集積度の半導体製造を目的として、近年より短波長の光源であるArFエキシマレーザー光(193nm)の使用、更には0.1μm以下のパターンを形成する為にF2エキシマレーザー光(157nm)の使用が検討されている。
これら光源の短波長化に合わせ、レジスト材料の構成成分及びその化合物構造も大きく変化している。
KrFエキシマレーザー光による露光用のレジスト組成物として、248nm領域での吸収の小さいポリ(ヒドロキシスチレン)を基本骨格とし酸分解基で保護した樹脂を主成分として用い、遠紫外光の照射で酸を発生する化合物(光酸発生剤)を組み合わせた組成物、所謂化学増幅型レジストが開発されてきた。
また、ArFエキシマレーザー光(193nm)露光用のレジスト組成物として、193nmに吸収を持たない脂環式構造をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した酸分解性樹脂を使用した化学増幅型レジストが開発されてきている。
2エキシマレーザー光(157nm)に対しては、上記脂環型樹脂においても157nm領域の吸収が大きく、目的とする0.1μm以下のパターンを得るには不十分であることが判明し、これに対し、フッ素原子(パーフルオロ構造)を導入した樹脂が157nmに十分な透明性を有することが非特許文献1(Proc.SPIE.Vol.3678.13頁(1999))にて報告され、有効なフッ素樹脂の構造が非特許文献2(Proc.SPIE.Vol.3999.330頁(2000))、非特許文献3(Proc.SPIE.Vol.3999.357頁(2000))、非特許文献4(Proc. SPIE.Vol.3999.365頁(2000))、特許文献1(国際公開−00/17712号パンフレット)等に提案され、フッ素含有樹脂を含有するレシスト組成物の検討がなされてきている。
しかしながら、F2エキシマレーザー光露光用のフッ素樹脂を含有するレジスト組成物は、感度、パターン形成時のパターンプロファイル、露光ラチチュードの点で改良が望まれていた。
国際光工学会紀要(Proc.SPIE.)Vol.3678. 13頁. (1999) 国際光工学会紀要(Proc.SPIE.) Vol.3999. 330頁. (2000) 国際光工学会紀要(Proc.SPIE.) Vol.3999. 357頁. (2000) 国際光工学会紀要(Proc.SPIE.) Vol.3999. 365頁. (2000) WO−00/17712号パンフレット
従って、本発明の目的は、160nm以下、特にF2エキシマレーザー光(157nm)の露光光源の使用に好適なポジ型レジスト組成物を提供することであり、具体的には157nmの光源使用時に十分な透過性を示し、感度、パターン形成時のパターンプロファイル、露光ラチチュードに優れたポジ型レジスト組成物を提供することである。
本発明者等は、上記諸特性に留意し鋭意検討した結果、本発明の目的が以下の特定の組成物を使用することで達成されることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は下記構成である。
(1)(A)ポリマー骨格の主鎖にフッ素原子が置換した構造を有し、且つ酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する基を有する樹脂、及び、(B)活性光線又は放射線の作用により酸を発生する化合物を含有ポジ型レジスト組成物であって、該(B)成分が、下記一般式(B1)で示される活性光線又は放射線の作用により酸を発生する化合物の少なくとも1種と、下記一般式(B2)又は(B3)で示される活性光線又は放射線の作用により酸を発生する化合物の少なくとも1種とを含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
Figure 2005004158
一般式(B1)中、
1u、R2u、R3uは各々独立に、置換もしくは未置換のアリール基を示す。
-は、スルホン酸、カルボン酸、又はスルホニルイミドのアニオンを表す。
Figure 2005004158
一般式(B2)中、
1s〜R2sは、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す。
-は、スルホン酸、カルボン酸、又はスルホニルイミドのアニオンを表す。
Figure 2005004158
一般式(B3)中、
1t〜R5tは、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アリール基またはアルケニル基を表し、R1t〜R5tのいずれか2つ以上がそれぞれ結合して芳香環を形成してもよい。
6t及びR7tは、各々独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、アリル基、又はビニル基を表す。
1t〜R7t中のいずれか2つ以上、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。
-は、スルホン酸、カルボン酸、又はスルホニルイミドのアニオンを表す。
(2) 該樹脂(A)が、下記一般式(FI)〜〜式(FIII)から選択される少なくとも1つの繰り返し単位を含有することを特徴とする、上記(1)に記載のポジ型レジスト組成物。
Figure 2005004158
一般式(FI)〜(FIII)中、
0、R1は、同じでも異なっていても良く、水素原子、フッ素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
2〜R4は、同じでも異なっていても良く、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
また、R0とR1、R0とR2、R3とR4が結合し環を形成しても良い。
(3) 該樹脂(A)が、下記一般式(B)で示される基を含む繰り返し単位を有する樹脂であることを特徴とする、上記(1)又は(2)に記載のポジ型レジスト組成物。
Figure 2005004158
一般式(B)中、
x1〜Rx6は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、またはアルキル基を表すが、ただし、Rx1〜Rx6うち少なくとも1つはフッ素原子または少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基である。
x1〜Rx6のうちの1つは炭素鎖を介して樹脂の主鎖につながっていてもよい。
Zbは、水素原子または酸分解性基を表す。
(4) 該樹脂(A)が、カルボキシル基を酸分解性基で保護した基を含む繰り返し単位を含有することを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
以下、更に、本発明の好ましい実施の態様を挙げる。
(5) 該樹脂(A)が、更に下記一般式(FIV)〜式(FXII)から選択された少なくとも1つの繰り返し単位を含有することを特徴とする、上記(1)〜(4)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
Figure 2005004158
一般式(FIV)及び(FV)中、
5は、水素原子または有機基を表す。
6は、水素原子または有機基を表す。
7は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、又はアルコキシ基を表す。
1は、単結合、アルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の脂環基若しくはそれらを2個以上組み合わせてできる2価の連結基又は−O−CO−R22−、−CO−O−R23−、−CO−N(R24)−R25−を表す。
22、R23、R25は、単結合、又はエーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン基もしくはウレイド基を有しても良い、2価のアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基又はアリーレン基を表す。 R24は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
nは0又は1を表す。
n'は0〜7の整数を表す。
Figure 2005004158
一般式(FVI)中、
Rx1〜Rx3は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
9〜R14は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、又はアルキル基を表す。ただし、R9〜R14のうちの少なくとも1つはフッ素原子である。
15〜R20は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、又はアルキル基を表す。ただし、R15〜R20のうちの少なくとも1つはフッ素原子である。
1は、フェニレン基、シクロへキシレン基、アダマンタン残基又はノルボルナン残基を表す。
1は、単結合又は2価の連結基を表す。
qは、0または1である。
1は水素原子または有機基を表す。
一般式(FVII)中、
21は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はアルキル基を表す。
22〜R27は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、又はアルキル基を表す。ただし、R22〜R27のうち少なくとも1つはフッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基である。
2は水素原子または有機基を表す。
一般式(FVIII)中、
Ry1〜Ry3は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
3は水素原子または有機基を表す。
Figure 2005004158
一般式(FIX)〜(FX)中、
28は、水素原子または有機基を表す。
29、R30、R31は、同じでも異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、−CO−O−Rw1を表す。
32、R33、R34は、同じでも異なっていても良く、水素原子、フッ素原子、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、フッ素原子を有するアルケニル基、フッ素原子を有するアラルキル基、フッ素原子を有するアリール基、フッ素原子を有するアルコキシ基又はヒドロキシアルキル基を表す。但しR32、R33、R34の少なくとも一つは水素原子以外の基である。
nは0又は1を表し、x、y、zは0〜4の整数を表す。
Figure 2005004158
一般式(FXI)中、
35〜R37は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基またはアラルキル基を表す。
4は水素原子または有機基を表す。
mは1又は2を表す。
一般式(FXII)中、
38〜R40は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基またはアラルキル基を表す。
5は水素原子または有機基を表す。mは1又は2を表す。
(6)更に、(X)非ポリマー型溶解抑止剤
を含有することを特徴とする、上記(1)〜(5)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(7)更に、(E)酸拡散抑制剤
を含有することを特徴とする、上記(1)〜(6)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(8)更に、(D)界面活性剤
を含有することを特徴とする、上記(1)〜(7)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(9)前記一般式(B2)又は(B3)中のX-及び一般式(B1)中のZ-が、有機スルホン酸のアニオンであり、前記一般式(B2)、(B3)及び(B1)が、活性光線または放射線の作用により有機スルホン酸を発生する化合物であることを特徴とする、上記(1)〜(8)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(10)前記一般式(B2)又は(B3)中のX-及び一般式(B1)中のZ-が、少なくとも1つのフッ素原子を含有する有機スルホン酸のアニオンであり、前記一般式(B2)、(B3)及び(B1)が、活性光線または放射線の作用により少なくとも1つのフッ素原子を含有する有機スルホン酸を発生する化合物であることを特徴とする、上記(9)に記載のポジ型レジスト組成物。
(11)更に、(B1)成分として、活性光線または放射線の作用によりフッ素原子を含有しない有機スルホン酸を発生する化合物を含有することを特徴とする、上記(10)に記載のポジ型レジスト組成物。
(12)更に、(B2)活性光線または放射線の作用によりカルボン酸を発生する化合物を含有することを特徴とする、上記(9)〜(11)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(13)さらに、溶剤を含有することを特徴とする(1)〜(12)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(14)上記溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有することを特徴とする(13)に記載のポジ型レジスト組成物。
(15)上記溶剤としてさらにプロピレングリコールモノメチルエーテルを含有することを特徴とする(14)に記載のポジ型レジスト組成物。
(16)上記(1)〜(15)のいずれかに記載のレジスト組成物によりレジスト膜を形成し、該レジスト膜を露光、現像することを特徴とするパターン形成方法。
本発明により、160nm以下、特にF2エキシマレーザー光(157nm)の短波長においても十分な透過性を示し、感度、パターン形成時のパターンプロファイル、露光ラチチュードに優れたポジ型レジスト組成物を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において、基(原子団)の表記において、置換、無置換を特に記していない場合は、置換及び無置換の両方を含む。例えば、単に「アルキル基」と記した場合、無置換のアルキルであってもよいし、置換基を有するアルキル基であってもよい。
〔1〕(A)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂 本発明における酸分解性樹脂(A)は、ポリマー骨格の主鎖にフッ素原子が置換した構造を有し、且つ酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度を増大する基を有することを特徴とする樹脂であり、好ましくはパーフルオロアルキレン基、パーフルオロアリーレン基から選択される部位を、ポリマー骨格の主鎖に少なくとも一つ有する。
また、更にパーフルオロアルキル基、パーフルオロアリール基、ヘキサフルオロ−2−プロパノ−ル基、及びヘキサフルオロ−2−プロパノ−ル基のOH基を保護した基から選択される部位を、ポリマー骨格の側鎖に少なくとも一つ有していてもよい。
好ましくは、一般式(I)〜(III)で示される繰り返し単位を少なくとも一つ有する樹脂である。
Figure 2005004158
一般式(FI)〜(FIII)中、
0、R1は、同じでも異なっていても良く、水素原子、フッ素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
2〜R4は、同じでも異なっていても良く、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
また、R0とR1、R0とR2、R3とR4が結合し環を形成しても良い。
アルキル基としては、例えば炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、パーフルオロアルキル基を好ましく挙げることができる。パーフルオロアルキル基としては、例えば炭素数4〜12個のものであって、具体的にはパーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロオクチルエチル基、パーフルオロドデシル基等を好ましくあげることができる。
シクロアルキル基としては単環型でも良く、多環型でも良い。単環型としては炭素数3〜8個のものであって、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基を好ましく挙げることができる。多環型としては炭素数6〜20個のものであって、例えばアダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、a−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を好ましく挙げることができる。但し、上記の単環又は多環のシクロアルキル基中の炭素原子が、酸素原子等のヘテロ原子に置換されていても良い。
アリール基としては、例えば炭素数6〜15個のアリール基であって、具体的には、フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、ナフチル基、アントリル基、9,10−ジメトキシアントリル基等を好ましく挙げることができる。
ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等を挙げることができる。
上記のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基等は、置換基を有していなくともよいし、置換基を有していてもよい。アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アシル基、アルキニル基、アルコキシカルボニル基、アルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基等が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の活性水素を有するものや、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、チオエーテル基、アシル基(アセチル基、プロパノイル基、ベンゾイル基等)、アシロキシ基(アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基等)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
ここで、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基は上記で示したものが挙げられるが、アルキル基は、更にフッソ原子、シクロアルキル基で置換されていても良い。
本発明において、樹脂(A)は、下記一般式(B)で示される基を含む繰り返し単位を有する樹脂であるのが更に好ましい。
Figure 2005004158
一般式(B)中、
Zbは水素原子または有機基を示す。
x1〜Rx6はそれぞれ 独立して、水素原子、フッ素原子、または置換基を有しても良いアルキル基を表すが、ただし、RX1〜RX6うち少なくとも1つはフッ素原子または少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基である。
x1〜Rx6のうちの1つは炭素鎖を介して樹脂の主鎖につながっていてもよい。
また、本発明において樹脂(A)は、カルボキシル基を酸分解性基で保護した基を含む繰り返し単位を含有することが好ましい。
本願において、有機基は、酸分解性の有機基(酸分解性基)であっても良いし、非酸分解性の有機基であっても良い。
酸分解性基とは、酸の作用により分解し、水酸基、カルボキシル基等の親水性基が形成され、アルカリ現像液に対する溶解度が増大するものであれば限定されないが、−C(R11a)(R12a)(R13a)、−C(R14a)(R15a)(OR16a)、−CO−O(R11a)(R12a)(R13a)で示される基が好ましい。
11a〜R13aは、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基またはアリール基を表す。R14aおよびR15aは、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基を表す。R16aは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基またはアリール基を表す。また、R11a、R12a、R13aのうちの2つ、またはR14a、R15a、R16aのうちの2つが結合して環を形成してもよい。
11a〜R13a、R14a、R15a、R16aのアルキル基としては、炭素数1〜8個のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基等を挙げることができる。
11a〜R13a、R16aのシクロアルキル基としては、単環型でもよく、多環型でのよい。単環型としては、炭素数3〜8個のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数6〜20個のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を挙げることができる。尚、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が、酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
11a〜R13a、R16aのアリール基としては、炭素数6〜10個のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、ナフチル基、アントリル基、9,10−ジメトキシアントリル基等を挙げることができる。
11a〜R13a、R16aのアラルキル基としては、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
11a〜R13a、R16aのアルケニル基としては、炭素数2〜8個のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロヘキセニル基等を挙げることができる。
11a〜R13a、R14a、R15a、R16aが有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等を挙げることができる。
酸分解性基の好ましい具体例としては、t−ブチル基、t−アミル基、1−アルキル−1−シクロヘキシル基、2−アルキル−2−アダマンチル基、2−アダマンチル−2−プロピル基、2−(4−メチルシクロヘキシル)−2−プロピル基等の3級アルキル基、1−アルコキシ−1−エトキシ基、1−アルコキシ−1−メトキシ基、テトラヒドロピラニル基等のアセタール基、t−アルキルカルボニル基、t−アルキルカルボニルメチル基等が好ましく挙げられる。
本発明の樹脂(A)は、酸分解性基を上記一般式(FI)〜(FIII)の中に含んでもよいし、下記一般式(FIV)〜(FXII)、(E)、(F)、および一般式(D)で表される部分構造を含む繰り返し単位、あるいは更に他の繰り返し単位に含んでもよい。
非酸分解性基とは、酸の作用により分解することのない有機基であり、例えば、酸の作用により分解することのない、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アミド基、シアノ基等を挙げることができる。アルキル基は、炭素数1〜10個の直鎖状、分岐状、環状アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等を挙げることができる。アリール基は、炭素数6〜14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等を挙げることができる。アラルキル基は、炭素数6〜12個のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、クミル基等を挙げることができる。アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基に於けるアルコキシ基は、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基等を挙げることができる。
また、本発明において樹脂(A)は、カルボキシル基を酸分解性基で保護した基を含む繰り返し単位を含有するのが好ましい。酸分解性基で保護した基については上記式(B)におけるものと同様のものが挙げられる。
特には、樹脂(A)は、更に上記一般式(FIV)〜式(FXII)から選択された少なくとも1つの繰り返し単位を含有するのが好ましい。
Figure 2005004158
一般式(FIV)及び(FV)中、
5は、水素原子または有機基を表す。
6は、水素原子または有機基を表す。
7は、各々独立に、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基を表す。R7は好ましくはハロゲン原子またはパーフルオロアルキル基であり、より好ましくはハロゲン原子である。ハロゲン原子としてはフッ素原子であることが好ましい。
1は、単結合、アルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の脂環基若しくはそれらを2個以上組み合わせてできる2価の連結基又は−O−CO−R22−、−CO−O−R23−、−CO−N(R24)−R25−を表す。
22、R23、R25は、単結合、又はエーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン基もしくはウレイド基を有しても良い、2価のアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基又はアリーレン基を表す。
24は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
nは0又は1を表す。
n'は、0〜7の整数を表す。n'は、好ましくは0〜5の整数であり、より好ましくは0〜3の整数である。
尚、式(V)において、R7aで表される基は、炭素環構造の何れの位置にあっても良いことを表す。
Figure 2005004158
一般式(FVI)中、
Rx1〜Rx3は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
9〜R14は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、又はアルキル基を表す。ただし、R9〜R14のうちの少なくとも1つはフッ素原子である。
15〜R20は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、又はアルキル基を表す。ただし、R15〜R20のうちの少なくとも1つはフッ素原子である。
1は、ベンゼン残基、シクロヘキサン残基、アダマンタン残基又はノルボルナン残基を表す。これらの炭素環残基は置換基を有していてもよく、好ましい置換基としてはハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、シアノ基が挙げられる。これらのZ3が置換基を有する場合の置換基として、より好ましくはフッ素原子、水酸基があげられ、特に好ましくはフッ素原子が挙げられる。Z3が置換基としてフッ素を有する場合、各繰り返し単位中のフッ素原子の数は1〜5個が好ましく、より好ましくは1〜3個である。
1は、単結合又は2価の連結基を表す。
qは、0または1である。
1は水素原子または有機基を表す。
一般式(FVII)中、
21は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はアルキル基を表す。
22〜R27は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、又はアルキル基を表す。ただし、R22〜R27のうち少なくとも1つはフッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基である。
2は水素原子または有機基を表す。
一般式(FVIII)中、
Ry1〜Ry3は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
3は水素原子または有機基を表す。
Figure 2005004158
一般式(FIX)〜(FX)中、
28は、水素原子または有機基を表す。
16、R17、R18は、同じでも異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、−CO−O−Rw1を表す。
32、R33、R34は、同じでも異なっていても良く、水素原子、フッ素原子、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、フッ素原子を有するアルケニル基、フッ素原子を有するアラルキル基、フッ素原子を有するアリール基、フッ素原子を有するアルコキシ基又はヒドロキシアルキル基を表す。但しR32、R33、R34の少なくとも一つは水素原子以外の基である。
nは0又は1を表し、x、y、zは0〜4の整数を表す。
Figure 2005004158
一般式(FXI)中、
35〜R37は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基またはアラルキル基を表す。Y4は水素原子または有機基を表す。mは1又は2を表す。
一般式(FXII)中、
38〜R40は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基またはアラルキル基を表す。R38〜R40は、水素原子またはハロゲン原子であることが好ましく、ハロゲン原子としては好ましくはフッ素原子が好ましい。特に、R38がフッ素原子であることが好ましい。
5は水素原子または有機基を表す。
2は単結合または2価の連結基を示す。
mは1又は2を表す。
一般式(FIV)〜(FXII)中、
アルキル基としては、例えば炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、パーフルオロアルキル基を好ましく挙げることができる。パーフルオロアルキル基としては、例えば炭素数4〜12個のものであって、具体的にはパーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロオクチルエチル基、パーフルオロドデシル基等を好ましくあげることができる。
シクロアルキル基としては単環型でも良く、多環型でも良い。単環型としては炭素数3〜8個のものであって、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基を好ましく挙げることができる。多環型としては炭素数6〜20個のものであって、例えばアダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、a−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を好ましく挙げることができる。但し、上記の単環又は多環のシクロアルキル基中の炭素原子が、酸素原子等のヘテロ原子に置換されていても良い。
アリール基としては、例えば炭素数6〜15個のアリール基であって、具体的には、フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、ナフチル基、アントリル基、9,10−ジメトキシアントリル基等を好ましく挙げることができる。
アラルキル基としては、例えば炭素数7〜12個のアラルキル基であって、具体的には、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を好ましく挙げることができる。
アルケニル基としては、例えば炭素数2〜8個のアルケニル基であって、具体的には、ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロヘキセニル基を好ましく挙げることができる。
アルコキシ基としては、例えば炭素数1〜8個のアルコキシ基であって、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、アリルオキシ基、オクトキシ基等を好ましく挙げることができる。
アシル基としては、例えば炭素数1〜10個のアシル基であって、具体的には、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、オクタノイル基、ベンゾイル基等を好ましく挙げることができる。
アルキニル基としては、炭素数2〜5のアルキニル基が好ましく、例えばエチニル基、プロピニル基、ブチニル基等を挙げることができる。 アルコキシカルボニル基としては、i-プロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、t−アミロキシカルボニル基、1−メチル−1−シクロヘキシルオキシカルボニル基等、好ましくは2級、より好ましくは3級のアルコキシカルボニル基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等を挙げることができる。
アルキレン基としては、好ましくは置換基を有していても良いメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の炭素数1〜8個のものが挙げられる。
アルケニレン基としては、好ましくは置換基を有していても良いエテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基等の炭素数2〜6個のものが挙げられる。
シクロアルキレン基としては、好ましくは置換基を有していても良いシクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等の炭素数5〜8個のものが挙げられる。
アリーレン基としては、好ましくは置換基を有していても良いフェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等の炭素数6〜15個のものが挙げられる。
2価の脂環基は、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ等のいずれの多環構造でもよい。その炭素数は6〜30個が好ましく、炭素数7〜25個がより好ましい。2価の脂環基の好ましいものとしては、例えば、アダマンタン残基(アダマンタンから水素原子を2個除いた残基、以下同様)、ノルアダマンタン残基、デカリン残基、トリシクロデカン残基、テトラシクロドデカン残基、ノルボルナン残基等を挙げることができる。2価の脂環基のより好ましいものとしては、アダマンタン残基、ノルボルナン残基を挙げることができる。
単環又は多環の脂環式基を構成する原子団の、形成される脂環式基としては、単環型として炭素数3〜8個のものであって、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基を好ましく挙げることができる。多環型としては炭素数6〜20個のものであって、例えばアダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、a−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を好ましく挙げることができる。
上記のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アシル基、アルキニル基、アルコキシカルボニル基、アルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基等は、置換基を有していなくともよいし、置換基を有していてもよい。アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アシル基、アルキニル基、アルコキシカルボニル基、アルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基等が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の活性水素を有するものや、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、チオエーテル基、アシル基(アセチル基、プロパノイル基、ベンゾイル基等)、アシロキシ基(アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基等)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
ここで、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基は上記で示したものが挙げられるが、アルキル基は、更にフッソ原子、シクロアルキル基で置換されていても良い。
2価の連結基としては、置換又は無置換のアルキレン基、置換又は無置換のアリーレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。上記Aにおけるアルキレン基としては、下記式で表される基を挙げることができる。
−〔C(Rb )(Rc )〕r −
式中、Rb 、Rc は、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。置換アルキル基の置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。rは1〜10の整数を表す。
1、2として、単結合或いはメチレン基が特に好ましい。
有機基は、酸分解性の有機基(酸分解性基)であっても良いし、非酸分解性の有機基であっても良く、一般式(B)におけるZbのものと同様のものが挙げられる。
以下に、一般式(FI)〜(FIII)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2005004158
Figure 2005004158
以下に一般式(FIV)〜(FX)で表される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明がこれに限定されるものではない。
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
一般式(FV)で表される繰り返し単位は、以下のものも好ましい例としてあげられる。
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
一般式(FVI)で表される繰り返し単位は、以下のものが好ましい例としてあげられる。
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
一般式(VII)で表される繰り返し単位は、以下のものも好ましい例としてあげられる。
Figure 2005004158
一般式(FVIII)で表される繰り返し単位は、以下のものも好ましい例としてあげられる。
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
一般式(FIX)で表される繰り返し単位は、以下のものも好ましい例としてあげられる。
Figure 2005004158
Figure 2005004158
一般式(FX)で表される繰り返し単位は、以下のものも好ましい例としてあげられる。
Figure 2005004158
一般式(FXI)で表される繰り返し単位は、以下のものが好ましい例としてあげられる。
Figure 2005004158
Figure 2005004158
一般式(FXII)で表される繰り返し単位は、以下のものが好ましい例としてあげられる。
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
本発明(A)の樹脂は、上記のような繰り返し構造単位以外にも、更に本発明のポジ型レジストの性能を向上させる目的で、他の重合性モノマーを共重合させても良い。
使用することができる共重合モノマーとしては、特に限定されないが、例えば下記一般式(D)で表される部分構造及び(E)、(F)で表される繰り返し単位が挙げられる。
Figure 2005004158
一般式(D)中、
ARは単環または多環の脂環式炭化水素基を表す。
3は単結合又は2価の連結基を表す。
Xdは複数ある場合には各々独立に、水酸基、シアノ基、アルコキシ基またはアルキル基を表す。ただし、Xの少なくとも1つは水酸基、シアノ基、アルコキシ基のいずれかである。
pは1〜4の整数を表す。
Figure 2005004158
一般式(E)中、
41は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基またはアルキル基を表す。
42〜R47は、各々独立に、水素原子、フッ素原子またはアルキル基を表わす。
ただし、R42〜R47のうち少なくとも1つはフッ素原子または少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表わす。
6は、水素原子または有機基を表す。
6、42〜R47が複数ある場合は、同じであっても異なっていてもよい。
Figure 2005004158
一般式(F)中、
48〜R50は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はアルキル基を表す。
51〜R56は、各々独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R51〜R56の内の少なくとも1つはフッ素原子である。
57〜R62は、各々独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R57〜R62の内の少なくとも1つはフッ素原子である。
f1及びLf2は、各々独立に、単結合又は2価の連結基を表す。
7は、水素原子又は有機基を表す。
nは、0又は1を表す。
式(D)中、
ARは単環または多環の脂環式炭化水素基を表す。
3は単結合又は2価の連結基を表す。
Xdは複数ある場合には各々独立に、水酸基、シアノ基、アルコキシ基又はアルキル基を表す。但し、Xdの少なくとも1つはアルキル基ではない。
pは1〜4の整数を表す。
式(D)中、Xdのアルキル基としては、直鎖、分岐又は環状のいずれであってもよい。
直鎖又は分岐アルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、更に好ましくは炭素数1〜5のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等)、特に好ましくは炭素数1〜3のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基)を挙げることができる。
環状アルキル基としては、単環型でも良く、多環型でも良い。単環型としては炭素数3〜8個のものであって、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基を好ましく挙げることができる。多環型としては炭素数6〜20個のものであって、例えばアダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を好ましく挙げることができる。尚、シクロアルキル基は、環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子で置換されたものも含むものとする。
Xdのアルコキシ基としては、直鎖、分岐又は環状のいずれであってもよく、好ましくは炭素数1〜8個のアルコキシ基であって、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、アリルオキシ基、オクトキシ基等を挙げることができ、更に好ましくは、炭素数1〜4のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)を挙げることができる。
Xdのアルキル基及びアルコキシ基は、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5)等の更なる置換基を有していてもよい。
Xdは、水酸基、アルコキシ基、シアノ基が好ましい。より好ましくは水酸基、アルコキシ基、特に好ましくは水酸基である。Xdのうち少なくとも1つは水酸基であることが好ましい。
3の2価の連結基としては上記式(FVI)におけるL1等と同様のものが挙げられる。
式(E)中、
41、R42〜R47のアルキル基は、置換基を有していてもよく、直鎖でも分岐でもよく、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等)、更に好ましくは炭素数1〜3のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基)である。置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、シアノ基などを挙げることができる。
6は、水素原子または有機基を表す。有機基としては、一般式(B)におけるZbのものと同様のものが挙げられる。
以下に、一般式(E)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2005004158
一般式(F)において、R48〜R50のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
48〜R50、R51〜R56、R57〜R62のアルキル基としては、炭素数1〜4個の直鎖状若しくは分岐状アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基等を挙げることができる。
48〜R50、R51〜R56、R57〜R62のアルキル基は、ハロゲン原子等の更なる置換基を有していてもよい。
51〜R56、R57〜R62は、フッ素原子であることが好ましい。
1及びL2の2価の連結基としては、例えば、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基及びこれらとエーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、ウレア基等との組み合わせを挙げることができる。アルキレン基は、炭素数1〜8個のアルキレン基が好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等を挙げることができる。シクロアルキレン基は、炭素数5〜15個のシクロアルキレン基が好ましく、例えば、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基、ノルボルナン残基、アダマンタン残基、トリシクロデカン残基、テトラシクロドデカン残基等を挙げることができる。アリーレン基は、炭素数6〜15個のアリーレン基が好ましく、例えば、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等を挙げることができる。
1は、単結合又はエチレン基等のアルキレン基が好ましい。
2は、シクロヘキシレン基、ノルボルナン残基、アダマンタン残基が好ましく、シクロヘキシレン基、アダマンタン残基がより好ましい。
6は、水素原子または有機基を表す。有機基は酸分解性の有機基(酸分解性基)であっても良いし、非酸分解性の有機基であっても良く、上記一般式(B)におけるZbと同様のものが挙げられる。
一般式(F)は、下記一般式(I−1)で表されるのが好ましい。
Figure 2005004158
一般式(I−1)中、
1は、単結合又は2価の連結基を表す。
Zaは、水素原子または有機基を表す。有機基は酸分解性の有機基(酸分解性基)であっても良いし、非酸分解性の有機基であっても良い。酸分解性基、非酸分解性基としては、上記一般式(B)におけるZbと同様のものが挙げられる。
即ち、L1及びZaは、一般式(F)に於けるL1及びZaと同義である。
一般式(F)で表される繰り返し単位に相当する単量体(ビニルエーテル)は、例えば、市販のクロロエチルビニルエーテルと各種アルコールとの縮合反応や、入手容易なビニルエーテル及び各種アルコールと、Hg、Pd、Ir等の触媒を用いた交換反応により合成することができる。
以下、一般式(F)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2005004158
Figure 2005004158
上記具体例で表される繰り返し構造単位は、各々1種で使用しても良いし、複数を混合して用いても良い。
一般式(FI)〜(FIII)で表される繰り返し単位の含量の合計は、全ポリマー組成中に於いて、一般的に3〜90モル%、好ましくは5〜80モル%、より好ましくは7〜70モル%である。
一般式(B)で表される部分構造を含む繰り返し単位の含量は、全ポリマー組成中に於いて、一般的に3〜95モル%、好ましくは5〜80モル%、より好ましくは7〜70モル%である。
一般式(FIV)〜(FXII)で表される繰り返し単位の含量の合計は、全ポリマー組成中に於いて、一般的に1〜80モル%、好ましくは3〜65モル%、より好ましくは5〜50モル%である。
一般式(E)および(F)で表される繰り返し単位、並びに一般式(D)で示される部分構造を有する繰り返し単位の含量の合計は、全ポリマー組成中に於いて、一般的に1〜80モル%、好ましくは3〜65モル%、より好ましくは5〜50モル%である。
酸の作用により分解し、アルカリ現像液への溶解度を増大させる基を有する繰り返し単位の含量は、全ポリマー組成中に於いて、一般的に5〜70モル%、好ましくは10〜65モル%、より好ましくは15〜50モル%である。
本発明(A)の樹脂は、上記のような繰り返し構造単位以外にも、更に本発明のポジ型レジストの性能を向上させる目的で、他の重合性モノマーを共重合させても良い。
使用することができる共重合モノマーとしては、以下に示すものが含まれる。例えば、上記以外のアクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、スチレン類、クロトン酸エステル類などから選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物である。
具体的には、例えばアクリル酸エステル類、例えばアルキル(アルキル基の炭素原子数は1〜10のものが好ましい)アクリレート(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オクチル、クロルエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート2,2−ジメチルヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、グリシジルアクリレート、ベンジルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、など)アリールアクリレート(例えばフェニルアクリレートなど);
メタクリル酸エステル類、例えば、アルキル(アルキル基の炭素原子数は1〜10のものが好ましい)メタクリレート(例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、グリシジルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレートなど)、アリールメタクリレート(例えば、フェニルメタクリレート、クレジルメタクリレート、ナフチルメタクリレートなど);
アクリルアミド類、例えば、アクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、(アルキル基としては、炭素原子数1〜10のもの、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、ヒドロキシエチル基、ベンジル基などがある。)、N−アリールアクリルアミド(アリール基としては、例えばフェニル基、トリル基、ニトロフェニル基、ナフチル基、シアノフェニル基、ヒドロキシフェニル基、カルボキシフェニル基などがある。)、N,N−ジアルキルアクリルアミド(アルキル基としては、炭素原子数1〜10のもの、例えば、メチル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基、エチルヘキシル基、シクロヘキシル基などがある。)、N,N−ジアリールアクリルアミド(アリール基としては、例えばフェニル基などがある。)、N−メチル−N−フェニルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミドエチル−N−アセチルアクリルアミドなど;
メタクリルアミド類、例えば、メタクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド(アルキル基としては、炭素原子数1〜10のもの、例えば、メチル基、エチル基、t−ブチル基、エチルヘキシル基、ヒドロキシエチル基、シクロヘキシル基などがある。)、N−アリールメタクリルアミド(アリール基としては、フェニル基などがある。)、N,N−ジアルキルメタクリルアミド(アルキル基としては、エチル基、プロピル基、ブチル基などがある。)、N,N−ジアリールメタクリルアミド(アリール基としては、フェニル基などがある。)、N−ヒドロキシエチル−N−メチルメタクリルアミド、N−メチル−N−フェニルメタクリルアミド、N−エチル−N−フェニルメタクリルアミドなど;アリル化合物、例えば、アリルエステル類(例えば、酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリルなど)、アリルオキシエタノールなど;
ビニルエーテル類、例えば、アルキルビニルエーテル(例えば、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテルなど)、ビニルアリールエーテル(例えばビニルフェニルエーテル、ビニルトリルエーテル、ビニルクロルフェニルエーテル、ビニル−2,4−ジクロルフェニルエーテル、ビニルナフチルエーテル、ビニルアントラニルエーテルなど);
ビニルエステル類、例えば、ビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルフェニルアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘキシルカルボキシレート、安息香酸ビニル、サルチル酸ビニル、クロル安息香酸ビニル、テトラクロル安息香酸ビニル、ナフトエ酸ビニルなど;
スチレン類、例えば、スチレン、アルキルスチレン(例えば、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、シクロヘキシルスチレン、デシルスチレン、ベンジルスチレン、クロルメチルスチレン、トリフルオルメチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチルスチレンなど)、アルコキシスチレン(例えば、メトキシスチレン、4−メトキシ−3−メチルスチレン、ジメトキシスチレンなど)、ハロゲンスチレン(例えば、クロルスチレン、ジクロルスチレン、トリクロルスチレン、テトラクロルスチレン、ペンタクロルスチレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレン、ヨードスチレン、フルオルスチレン、トリフルオルスチレン、2−ブロム−4−トリフルオルメチルスチレン、4−フルオル−3−トリフルオルメチルスチレンなど)、カルボキシスチレン、ビニルナフタレン;
クロトン酸エステル類、例えば、クロトン酸アルキル(例えば、クロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキシル、グリセリンモノクロトネートなど);イタコン酸ジアルキル類(例えば、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチルなど);マレイン酸あるいはフマール酸のジアルキルエステル類(例えば、ジメチルマレレート、ジブチルフマレートなど)、無水マレイン酸、マレイミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、マレイロニトリル等がある。その他、一般的には共重合可能である付加重合性不飽和化合物であればよい。
本発明に用いる酸分解性樹脂は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種を、一括であるいは反応途中で反応容器に仕込み、これを必要に応じ反応溶媒、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのような、各種モノマーを溶解させ得る溶媒に溶解させ均一とした後、窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で必要に応じ加熱、市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は20質量%以上であり、好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上である。反応温度は10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは50〜100℃である。尚、モノマーによってはアニオン重合を利用した場合により好適に合成できる。重合法については、日本化学会編「実験化学講座28、高分子合成」(丸善)、日本化学会編「新実験化学講座19、高分子化学」(丸善)に記載されている。
本発明において、(A)成分の樹脂中に含まれるNa、K、Ca、Fe,Mg等のメタル成分は少量であることが好ましい。具体的には、樹脂中に含まれるメタル種含有量が各300ppb以下であることが好ましく、より好ましくは200ppb以下、さらに好ましくは100ppb以下である。
上記繰り返し構造単位を有する本発明の樹脂(A)の好ましい分子量は、重量平均で1,000〜200,000であり、更に好ましくは3,000〜20,000の範囲で使用される。分子量分散度(Mw/Mn)は通常1〜10であり、好ましくは1〜3、更に好ましくは1〜2の範囲のものが使用される。分子量分布の小さいものほど、解像度、レジスト形状、及びレジストパターンの側壁がスムーズであり、ラインエッジラフネス性に優れる。
本発明の樹脂(A)の添加量は組成物の全固形分を基準として、一般的に50重量%以上、好ましくは60〜98重量%、更に好ましくは65〜95重量%の範囲で使用される。
以下、本発明の樹脂(A)の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2005004158
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[2](B)活性光線又は放射線の照射により、酸を発生する化合物(以下、酸発生剤と呼ぶことがある。)
本発明の組成物においては、酸発生剤として、下記一般式(B2)又は(B3)で示される活性光線又は放射線の作用により酸を発生する化合物の少なくとも1種と、下記一般式(B1)で示される活性光線又は放射線の作用により酸を発生する化合物の少なくとも1種とを含有する。
以下、各化合物について詳述する。
<一般式(B2)で示される活性光線又は放射線の作用により酸を発生する化合物>
一般式(B2)で示される化合物は、芳香環を有さないスルホニウム塩であり、即ちスルホニウムをカチオンとする塩である。
Figure 2005004158
一般式(B2)中、R1s〜R3sは、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
1s〜R3sとしての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
1s〜R3sは、各々独立に、好ましくはアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、最も好ましくは直鎖、分岐2−オキソアルキル基である。2−オキソアルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、好ましくは、上記のアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基)を挙げることができる。
1s〜R3sとしてのアルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、炭素数3〜10の環状アルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基)を挙げることができる。
1s〜R3sは、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
1s〜R3sのうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R1s〜R3sの内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
光反応性の観点から、R1s〜R3sのうちいずれか1つが炭素−炭素2重結合、あるいは炭素−酸素2重結合を有する基が好ましい。
-は、スルホン酸、カルボン酸、又はスルホニルイミドのアニオンを表すが、好ましくはスルホン酸アニオンであり、より好ましくは1位がフッ素原子によって置換されたアルカンスルホン酸アニオン、又は電子吸引性基で置換されたベンゼンスルホン酸である。アルカンスルホン酸アニオンのアルカン部分は、アルコキシ基(例えば炭素数1〜8)、パーフルオロアルコキシ基(例えば炭素数1〜8)等の置換基で置換されていてもよい。
尚、電子吸引性基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アシロキシ基、アシル基等を挙げることができる。
-は、さらに好ましくは炭素数1〜8のパーフロロアルカンスルホン酸アニオンであり、特に好ましくはパーフロロオクタンスルホン酸アニオン、パーフロロブタンスルホン酸アニオン、トリフロロメタンスルホン酸アニオン、最も好ましくはパーフロロブタンスルホン酸アニオン、トリフロロメタンスルホン酸アニオンである。これらを用いることにより酸分解性基の分解速度が向上し、感度が優れ、また発生酸の拡散性が制御され解像力が向上する。
一般式(B2)で表される化合物のR1s〜R3sの少なくともひとつが、一般式(B2)で表される他の化合物のR1s〜R3sの少なくともひとつと結合する構造をとってもよい。
以下に、本発明で使用できる芳香環を有さないスルホニウム塩の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005004158
Figure 2005004158
<一般式(B3)で示される活性光線又は放射線の作用により酸を発生する化合物>
一般式(B3)で示される化合物は、下記のフェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
Figure 2005004158
1t〜R5tは、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子を表す。
6t及びR7tは、各々独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、アリル基、又はビニル基を表す。
1t〜R7t中のいずれか2つ以上、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。
-は、スルホン酸、カルボン酸、又はスルホニルイミドのアニオンを表す。
1t〜R5tとしてのアルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルキル基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は分岐ペンチル基)、炭素数3〜8の環状アルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
1t〜R5tとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
好ましくはR1c〜R5cのうちいずれかが直鎖、分岐、環状アルキル基、又は直鎖、分岐、環状アルコキシ基であり、更に好ましくはR1cからR5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、レジスト組成物の保存時にパーティクルの発生が抑制される。
6c及びR7cとしてアルキル基については、R1c〜R5cとしてのアルキル基と同様のものを挙げることができる。アリール基としては、例えば、炭素数6〜14のアリール基(例えば、フェニル基)を挙げることができる。
Rx及びRyとしてのアルキル基は、R1c〜R5cとしてのアルキル基と同様のものを挙げることができる。好ましくは2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基である。2−オキソアルキル基は、R1c〜R5cとしてのアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cとしてのアルコキシ基と同様のものを挙げることができる。
Rx及びRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
式(B3)の化合物は、環を形成することにより立体構造が固定され、光分解能が向上する。R1t〜R7t中のいずれか2つが結合して環構造を形成する場合については、R1t〜R5tのいずれか1つとR6t及びR7tのいずれか1つが結合して単結合または連結基となり、環を形成する場合が好ましく、特にR5tとR6t又はR7tが結合して単結合または連結基となり環を形成する場合が好ましい。
連結基としては、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアルケニレン基、−O−、−S−、−CO−、−CONR−(Rは水素原子、アルキル基、アシル基である)、及びこれらを2つ以上組み合わせてなる基を挙げることができ、更に、置換基を有していてもよい、アルキレン基、酸素原子を含むアルキレン基、硫黄原子を含むアルキレン基が好ましい。 置換基としては、アルキル基(好ましくは炭素数1〜5)、アリール基(好ましくは炭素数6〜10、例えばフェニル基)、アシル基(例えば、炭素数2〜11)などを挙げることができる。
また、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、−CH2−O−、−CH2−S−のように5〜7員環を形成する連結基が好ましく、エチレン基、−CH2−O−、−CH2−S−などのように6員環を形成する連結基が特に好ましい。6員環を形成することによりカルボニル平面とC−S+シグマ結合がより垂直に近くなり、軌道相互作用により光分解能が向上する。 また、R1c〜R7c及びRxとRyのいずれかの位置で、単結合または連結基を介して結合し、式(B3)の構造を2つ以上有する化合物であってもよい。
-は、好ましくはスルホン酸アニオンであり、より好ましくは1位がフッ素原子によって置換されたアルカンスルホン酸アニオン、又は電子吸引性基で置換されたベンゼンスルホン酸である。アルカンスルホン酸アニオンのアルカン部分は、アルコキシ基(例えば炭素数1〜8)、パーフルオロアルコキシ基(例えば炭素数1〜8)等の置換基で置換されていてもよい。また、電子吸引性基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アシロキシ基、アシル基等を挙げることができる。
-は、さらに好ましくは炭素数1〜8のパーフロロアルカンスルホン酸アニオンであり、特に好ましくはパーフロロオクタンスルホン酸アニオン、パーフロロブタンスルホン酸アニオン、トリフロロメタンスルホン酸アニオン、最も好ましくはパーフロロブタンスルホン酸アニオン、トリフロロメタンスルホン酸アニオンである。これら用いることにより酸分解性基の分解速度が向上し、感度が優れ、また発生酸の拡散性が制御され解像力が向上する。
以下に、本発明で使用できるフェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
<一般式(B1)で示される活性光線又は放射線の作用により酸を発生する化合物>
一般式(B1)で示される化合物は、下記構造のスルホニウム塩である。
Figure 2005004158
203、R204、R205は各々独立に、置換もしくは未置換のアリール基を示す。好ましくは、炭素数6〜14のアリール基、及びその置換誘導体である。
好ましい置換基としては、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、カルボキシル基、ヒロドキシ基及びハロゲン原子である。
-は、スルホン酸、カルボン酸、又はスルホニルイミドのアニオンを表し、例えばBF4 -、AsF6 -、PF6 -、SbF6 -、SiF6 2-、ClO4 -、CF3SO3 -等のパーフルオロアルカンスルホン酸アニオン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオン、ナフタレン−1−スルホン酸アニオン等の縮合多核芳香族スルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン酸アニオン、スルホン酸基含有染料等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
本発明においては、Z-は有機スルホン酸のアニオンであるのが好ましい。
またR203、R204、R205のうちの2つはそれぞれの単結合又は置換基を介して結合してもよい。
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
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本発明においては、前記一般式(B2)又は(B3)中のX-及び一般式(B1)中のZ-が、有機スルホン酸のアニオンであり、前記一般式(B2)、(B3)及び(B1)が、活性光線または放射線の作用により有機スルホン酸を発生する化合物であるのが好ましく、より好ましくは、前記一般式(B2)又は(B3)中のX-及び一般式(B1)中のZ-が、少なくとも1つのフッ素原子を含有する有機スルホン酸のアニオンであり、前記一般式(B2)、(B3)及び(B1)が、活性光線または放射線の作用により少なくとも1つのフッ素原子を含有する有機スルホン酸を発生する化合物である。
本発明において、一般式(B2)及び(B3)で示される化合物の添加量の合計は、ポジ型レジスト組成物の全固形分を基準として、一般に0.5〜20質量%であり、好ましくは0.75〜15質量%、更に好ましくは1〜10質量%である。
一般式(B2)及び(B3)で示される化合物と一般式(B1)で示される化合物の量比は、[(B2)及び(B3)の合計]/[(B1)で示される化合物]のモル比で通常100/1〜30/70、好ましくは100/1〜40/60、さらに好ましくは100/2〜50/50である。
尚、一般式(B2)で示される芳香環を有さないスルホニウム塩又は一般式(B3)で示されるフェナシルスルホニウム塩構造を有する化合物を単独で使用してもよいし、複数を混合して使用してもよい。また、下記の併用し得る他の酸発生化合物を一種のみ併用しても、複数併用してもよい。
[その他の活性光線又は放射線の作用により酸を発生する化合物(B1及びB2成分)]
本発明のポジ型レジスト組成物は、上記した一般式(B2)、(B3)、及び(B1)で表される化合物以外のその他の活性光線または放射線、特にF2エキシマレーザー光の照射により酸を発生する化合物を含有していてもよいが、その中でも活性光線または放射線、特にF2エキシマレーザー光の照射によりフッ素原子を含有しない有機スルホン酸を発生する化合物(B1成分)を含有するのが好ましい。
また、更に、(B2)成分活性光線または放射線の作用によりカルボン酸を発生する化合物を含有するのも好ましい。(B1)成分に対し、(B2)成分を組み合わせることで塗布性、コントラストを高めることがきる。
上記(B1)および(B2)の、有機スルホン酸およびカルボン酸は、脂肪族または芳香族のいずれでもよい。
(B1)成分の、スルホン酸は炭素数1〜20であるのが好ましく、より好ましくは2〜16であり、更に好ましくは3〜12である。
活性光線または放射線の照射により、酸を発生する化合物(B1成分)と(B2成分)は、一般に、活性光線または放射線の照射により分解して酸を発生する化合物(光酸発生剤)として使用されているものから選択することができる。
即ち、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている公知の光(400〜200nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキシマレーザー光、F2エキシマレーザー光、電子線、X線、分子線またはイオンビームにより酸を発生する化合物およびそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
このような化合物としては、たとえば S. I. Schlesinger, Photogr. Sci. Eng., 18, 387 (1974)、T.S.Baletal,Polymer,21, 423(1980)等に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号、同Re27,992号、特開平3-140140号等に記載のアンモニウム塩、D.C.Neckeretal, Macromolecules, 17, 2468(1984)、C. S. Wen et al, Teh, Proc.Conf.Rad.CuringASIA,p478Tokyo,Oct(1988)、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号等に記載のホスホニウム塩、J.V.Crivelloetal,Macromorecules,10(6), 1307(1977)、Chem. & Eng. News,Nov.28,p31(1988)、欧州特許第104,143号、同339,049号、同第410,201号、特開平2-150848号、特開平2-296514号等に記載のヨードニウム塩、J.V.Crivelloetal,Polymer J. 17, 73(1985)、J. V. Crivello etal., J.Org. Chem.,43,3055(1978)、W.R.Watt et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem.Ed.,22,1789(1984)、J.V. Crivello etal,Polymer Bull., 14, 279(1985)、J.V.Crivelloetal,Macromorecules, 14(5),1141(1981)、J.V. Crivello et al,J.Polymer Sci.,PolymerChem. Ed., 17, 2877(1979)、欧州特許第370,693号、同161,811号、同410,201号、同339,049号、同233,567号、同297,443号、同297,442号、米国特許第4,933,377号、同3,902,114号、同4,760,013号、同4,734,444号、同2,833,827号、獨国特許第2,904,626号、同3,604,580号、同3,604,581号等に記載のスルホニウム塩、J.V.Crivelloetal,Macromorecules,10(6), 1307(1977)、J. V. Crivello et al,J.PolymerSci.,PolymerChem. Ed., 17,1047(1979)等に記載のセレノニウム塩、C. S. Wen etal,Teh, Proc.Conf.Rad. CuringASIA, p478Tokyo, Oct(1988)等に記載のアルソニウム塩等のオニウム塩、米国特許第3,905,815号、特公昭46-4605号、特開昭48-36281号、特開昭55-32070号、特開昭60-239736号、特開昭61-169835号、特開昭61-169837号、特開昭62-58241号、特開昭62-212401号、特開昭63-70243号、特開昭63-298339号等に記載の有機ハロゲン化合物、K.Meieretal,J.Rad.Curing, 13(4), 26(1986)、T. P. Gill et al, Inorg.Chem.,19,3007(1980)、D.Astruc,Acc.Chem. Res., 19(12), 377(1896)、特開平2-161445号等に記載の有機金属/有機ハロゲン化物、S.Hayaseetal,J.PolymerSci., 25, 753(1987)、E. Reichmanis et al, J.PholymerSci.,PolymerChem.Ed., 23,1(1985)、Q. Q. Zhuetal, J. Photochem., 36,85, 39,317(1987)、B.Amitetal,Tetrahedron Lett.,(24)2205(1973)、D. H. R. Bartonet al,J. ChemSoc.,3571(1965)、P.M.Collins et al, J. Chem. Soc., PerkinI,1695(1975)、M.Rudinsteinet al,TetrahedronLett., (17), 1445(1975)、J. W.Walkeret al, J.Am. Chem. Soc.,110,7170(1988)、S. C.Busman et al, J.ImagingTechnol., 11(4),191(1985)、H. M.Houlihanet al,Macromolecules, 21,2001(1988)、P.M.Collins etal, J. Chem. Soc.,Chem.Commun.,532(1972)、S. Hayaseet al,Macromolecules,18, 1799(1985)、E.Reichmanis etal, J.Electrochem. Soc.,SolidState Sci.Technol., 130(6)、F. M.Houlihan etal,Macromolcules,21,2001(1988)、欧州特許第0290,750号、同046,083号、同156,535号、同271,851号、同0,388,343号、米国特許第3,901,710号、同4,181,531号、特開昭60-198538号、特開昭53-133022号等に記載の0−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、M.TUNOOKAetal,PolymerPreprintsJapan,35(8)、G. Berner etal, J. Rad. Curing, 13(4)、 W. J.Mijs etal,CoatingTechnol.,55(697),45(1983),Akzo、H. Adachi et al, PolymerPreprints,Japan,37(3)、欧州特許第0199,672号、同84515号、同044,115号、同618,564号、同0101,122号、米国特許第4,371,605号、同4,431,774号、特開昭64-18143号、特開平2-245756号、特開平3-140109号等に記載のイミノスルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合物、特開昭61-166544号等に記載のジスルホン化合物等を挙げることができる。
B1成分とB2成分の組み合わせとしては、好ましくは、以下の組み合わせを挙げることができる。
B1成分が、アニオンとしてフッ素原子を含有しない脂肪族あるいは芳香族のスルホン酸を発生する化合物、
B2成分が、フッ素原子を有していてもよい脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸を有するイオン性化合物である組み合わせ。
〔a〕 活性光線または放射線の照射によりフッ素非含有スルホン酸を発生する化合物およびアニオンとしてフッ素非含有スルホン酸を有するイオン性化合物
活性光線または放射線の照射によりフッ素非含有スルホン酸を発生する化合物およびアニオンとしてフッ素非含有スルホン酸を有するイオン性化合物としては、例えば、下記の一般式(PAG3)で表されるヨードニウム塩、または一般式(PAG4)で表されるスルホニウム塩を挙げることができる。
Figure 2005004158
式中、Ar1、Ar2は、各々独立に、置換もしくは未置換のアリール基を示す。R203、R204、R205は、各々独立に、置換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。
-は、フッ素原子を含有しないスルホン酸アニオンを示す。
またR203、R204、R205のうちの2つおよびAr1、Ar2はそれぞれの単結合または置換基を介して結合してもよい。
Ar1、Ar2、R203、R204、R205としてのアリール基としては、好ましくは、炭素数6〜14のアリール基、アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基である。
好ましい置換基としては、アリール基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜9のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜9のアルキルカルボニルアミノ基、ニトロ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子およびフェニルチオ基であり、アルキル基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数5〜14のアリール基、炭素数6〜15のアリールカルボニル基、カルボキシル基およびハロゲン原子を挙げることができる。
-のフッ素原子を含有しないスルホン酸アニオンとしては、好ましくは、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素および炭素数5〜20の芳香族炭化水素を挙げることができる。これらは置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数2〜11のアルコキシカルボニル基、フェニルアミノ基、フェニルカルボニル基、ハロゲン原子、水酸基を挙げることができる。芳香族炭化水素に対しては、さらに炭素数1〜15のアルキル基を挙げることができる。
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
また、下記一般式(PAG5)で表されるジスルホン誘導体または一般式(PAG6)で表されるイミノスルホネート誘導体も挙げることができる。
Figure 2005004158
式中、Ar3、Ar4は各々独立に置換もしくは未置換のアリール基を示す。R206は置換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もしくは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基を示す。
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2005004158
Figure 2005004158
また、下記一般式(PAG7)で表されるジアゾジスルホン誘導体を挙げることができる。
Figure 2005004158
式中、Rは、直鎖、分岐または環状アルキル基、あるいは置換していてもよいアリール基を表す。
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2005004158
上記〔a〕で説明した化合物は、過ヨウ素酸塩を用いて芳香族化合物を反応させ、得られたヨードニウム塩を対応するスルホン酸に塩交換することにより合成可能である。
また、アリールマグネシウムブロミドなどのアリールグリニャール試薬と置換または無置換のフェニルスルホキシドを反応させ、得られたトリアリールスルホニウムハライドを対応するスルホン酸と塩交換する方法で合成できる。また、置換または無置換のフェニルスルホキシドと対応する芳香族化合物をメタンスルホン酸/五酸化二リンあるいは塩化アルミニウムなどの酸触媒を用いて縮合、塩交換する方法、ジアリールヨードニウム塩とジアリールスルフィドを酢酸銅などの触媒を用いて縮合、塩交換する方法などによって合成できる。
塩交換は、いったんハライド塩に導いた後に酸化銀などの銀試薬を用いてスルホン酸塩に変換する方法、あるいはイオン交換樹脂を用いることでも塩交換できる。また、塩交換に用いるスルホン酸あるいはスルホン酸塩は、市販のものを用いるか、あるいは市販のスルホン酸ハライドの加水分解などによって得ることができる。
〔b〕活性光線または放射線の照射によりフッ素含有カルボン酸を発生する化合物およびアニオンとしてフッ素含有カルボン酸を有するイオン性化合物について説明する。
フッ素置換された脂肪族カルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、バレリアン酸、トリメチル酢酸、カプロン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸等の脂肪族カルボン酸のフッ素置換物が挙げられる。これらは、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子を置換基として有していてもよい。また、その脂肪族鎖の中に酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、カルボキシル基、スルホニル基などの連結基を含んでいるものが好ましい。
好ましいフッ素置換された脂肪族カルボン酸として、下記の一般式で表されるものを挙げることができる。
L−(CH2p(CF2q(CH2r−COOH
一般式中、Lは、水素原子またはフッ素原子を表す。pおよびrは、各々独立に0〜15の整数、qは1〜15の整数を表す。この一般式におけるアルキル鎖の水素原子またはフッ素原子は、フッ素原子で置換されていてもよいアルキル基(好ましくは炭素数1〜5)、フッ素原子で置換されていてもよいアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5)、または、水酸基で置換されていてもよい。 上記フッ素置換された脂肪族カルボン酸としては、好ましくはその炭素数が2〜20、より好ましくは4〜20である飽和脂肪族カルボン酸のフッ素置換物であることが好ましい。この炭素数を4個以上とすることで、発生するカルボン酸分解性の拡散性が低下し、露光から後加熱までの経時による線幅変化をより抑制できる。なかでも、炭素数4〜18個の直鎖または分岐飽和脂肪族カルボン酸のフッ素置換物が好ましい。
また、上記フッ素置換された芳香族族カルボン酸としては、炭素数が7〜20、より好ましくは7〜15であり、更に好ましくは7〜11である芳香族カルボン酸のフッ素置換物であることが好ましい。具体的には、安息香酸、置換安息香酸、ナフトエ酸、置換ナフトエ酸、アントラセンカルボン酸、置換アントラセンカルボン酸(ここで、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基、アシル基、アシルオキシ基、ニトロ基、アルキルチオ基、アリールチオ基が挙げられる)等の芳香族カルボン酸のフッ素置換物が挙げられる。なかでも、安息香酸、置換安息香酸のフッ素置換物が好ましい。
これらフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸は、カルボキシル基以外の骨格に存在する水素原子の1個以上がフッ素原子で置換されたものであり、特に好ましくはカルボキシル基以外の骨格に存在する水素原子すべてがフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸(パーフルオロ飽和脂肪族カルボン酸あるいはパーフルオロ芳香族カルボン酸)である。これにより、感度が一層優れるようになる。
好ましくは、上記のようなフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸のアニオンをカウンターアニオンとして有するオニウム塩化合物(スルホニウム塩、ヨードニウム塩等)、カルボン酸エステル基を有するイミドカルボキシレート化合物あるいはニトロベンジルエステル化合物等が挙げられる。
より好ましくは下記一般式(I')〜(III')で表される化合物が挙げられる。これにより、感度、解像力、露光マージンが一層優れるようになる。この化合物に活性光線または放射線を照射することより、下記一般式(I')〜(III')のX-に相当する少なくとも1つのフッ素原子で置換された飽和脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸を発生し、光酸発生剤として機能する。
Figure 2005004158
(上記式中、R1 〜R37は、各々独立に、水素原子、直鎖、分岐あるいは環状アルキル基、直鎖、分岐あるいは環状アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、または−S−R38基を表す。ここでR38は直鎖、分岐、環状アルキル基またはアリール基を表す。X-は、少なくとも1つのフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸のアニオンである。)
-は、好ましくはパーフルオロ脂肪族カルボン酸あるいはパーフルオロ芳香族カルボン酸のアニオンであり、特に好ましくは炭素数4個以上のフッ素置換アルキルカルボン酸のアニオンである。
上記一般式(I')〜(III')における、R1〜R38の直鎖、分岐アルキル基としては、置換基を有してもよい、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。環状アルキル基としては、置換基を有してもよい、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜8個のものが挙げられる。
1〜R37のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。
1〜R37のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
38のアリール基としては、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜14個のものが挙げられる。アリール基は置換基を有してもよい。
これらの置換基として好ましくは、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、沃素原子)、炭素数6〜10個のアリール基、炭素数2〜6個のアルケニル基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等が挙げられる。
本発明で使用される一般式(I')〜(III')で表されるヨードニウム化合物あるいはスルホニウム化合物は、その対アニオンX-として、少なくとも1つのフッ素原子で置換された飽和脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸のアニオンを有する。これらのアニオンは、該カルボン酸(−COOH)の水素原子が離脱したアニオン(−COO-)である。
以下に、具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(I')で表される光酸発生剤の具体例(I−1f)〜(I〜6f):
Figure 2005004158
一般式(II')で表される光酸発生剤の具体例(II−1f)〜(II〜13f):
Figure 2005004158
Figure 2005004158
一般式(III')で表される光酸発生剤の具体例(III−1f)〜(III〜3f):
Figure 2005004158
その他の光酸発生剤の具体例(IV−1f)〜(V〜4f):
Figure 2005004158
上記一般式(I')で表される化合物は、過ヨウ素酸塩を用いて芳香族化合物を反応させ、得られたヨードニウム塩を対応するカルボン酸に塩交換することにより合成可能である。
一般式(II')、一般式(III')で表される化合物は、例えば、アリールマグネシウムブロミドなどのアリールグリニャール試薬と置換または無置換のフェニルスルホキシドを反応させ、得られたトリアリールスルホニウムハライドを対応するカルボン酸と塩交換する方法で合成できる。また、置換または無置換のフェニルスルホキシドと対応する芳香族化合物をメタンスルホン酸/五酸化二リンあるいは塩化アルミニウムなどの酸触媒を用いて縮合、塩交換する方法、ジアリールヨードニウム塩とジアリールスルフィドを酢酸銅などの触媒を用いて縮合、塩交換する方法などによって合成できる。
塩交換は、いったんハライド塩に導いた後に酸化銀などの銀試薬を用いてカルボン酸塩に変換する方法、あるいはイオン交換樹脂を用いることでも塩交換できる。また、塩交換に用いるカルボン酸あるいはカルボン酸塩は、市販のものを用いるか、あるいは市販のカルボン酸ハライドの加水分解などによって得ることができる。
アニオン部分としてのフッ素置換されたカルボン酸は、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれるものを用いたものも好ましい。これらのフルオロ脂肪族化合物の製造法に関しては、例えば、「フッ素化合物の合成と機能」(監修:石川延男、発行:株式会社シーエムシー、1987)の117〜118ページや、「ChemistryofOrganicFluorineCompoundsII」(Monograph187,Ed by Milos Hudlicky and AttilaE. Pavlath,AmericanChemicalSociety1995)の747−752ページに記載されている。テロメリゼーション法とは、沃化物等の連鎖移動常数の大きいアルキルハライドをテローゲンとして、テトラフルオロエチレン等のフッ素含有ビニル化合物のラジカル重合を行い、テロマーを合成する方法である(Scheme-1に例を示した)。テロマー法による合成においては炭素鎖長の異なる複数の化合物の混合物が得られるが、これを混合物のまま使用してもよいし、精製して用いてもよい。
〔c〕 活性光線または放射線の照射によりフッ素非含有カルボン酸を発生する化合物およびアニオンとしてフッ素非含有カルボン酸を有するイオン性化合物の具体例を挙げるが、これらに限定するものではない。
例えば、下記一般式(AI)〜(AV)で示される化合物を挙げることができる。
Figure 2005004158
上記式において、R301 〜R337は、各々独立に水素原子、直鎖、分岐あるいは環状アルキル基、直鎖、分岐あるいは環状アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、または−S−R0基を表す。R0は直鎖、分岐、環状アルキル基またはアリール基を表す。
上記式(AV)中のRa、Rbは、各々独立に水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、アルコキシ基を表す。また、上記式(AIV)中のRc、Rdは、各々独立にハロゲン原子、置換基を有していてもよい、アルキル基またはアリール基を表す。RcとRdとが結合して芳香環、単環あるいは多環の環状炭化水素(これらの環内には酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)を形成してもよい。Y1、Y2は、炭素原子を表し、Y1−Y2結合は、単結合でも2重結合でもよい。上記X-は、下記式で示されるカルボン酸化合物がアニオンになったものを表す。X1、X2は、各々独立に、下記式で示されるカルボン酸化合物がカルボキシル基部分でエステル基となったものを表す。
Figure 2005004158
Figure 2005004158
上記式中、R338は、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルキル基(ここで、アルキル基の鎖中に酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルケニル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキニル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルコキシル基、前記アルキル基の水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子および/または水酸基で置換された基、前記アルケニル基の水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子および/または水酸基で置換された基、あるいは炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基を示す。ここで、アリール基の置換基としてはアルキル基、ニトロ基、水酸基、アルコキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子を挙げることができる。
339は、単結合あるいは、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルキレン基(ここで、アルキレン基の鎖中に酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルケニレン基、前記アルキレン基の水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子および/または水酸基で置換された基、前記アルケニレン基の水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子で置換された基、あるいは炭素数2〜20のアルコキアルキレン基を示し、複数存在するR338、R339は相互に同一でも異なってもよい。
340は水酸基またはハロゲン原子を示し、複数存在するR340は相互に同一でも異なってもよい。m、n、pおよびqは各々独立に、0〜3の整数で、m+n≦5、p+q≦5である。zは0または1である。
前記一般式(AI)〜(AV)における、R301〜R337、Ra、Rb、Rc、Rd、R0における直鎖、分岐アルキル基としては、置換基を有してもよい、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。環状アルキル基としては、置換基を有してもよい、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜8個のものが挙げられる。
301〜R337、Ra、Rbのアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。
301〜R337、Ra、Rb、Rc、Rdのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。 R0、Rc、Rdのアリール基としては、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基のような置換基を有してもよい炭素数6〜14個のものが挙げられる。
これらの置換基として好ましくは、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、沃素原子)、炭素数6〜10個のアリール基、炭素数2〜6個のアルケニル基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等が挙げられる。
RcとRdとが結合して形成する、芳香環、単環あるいは多環の環状炭化水素(これらの環内には酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)としては、ベンゼン構造、ナフタレン構造、シクロヘキサン構造、ノルボルネン構造、オキサビシクロ構造等が挙げられる。
本発明で使用され得る一般式(AI)〜(AIII)で表されるスルホニウム、ヨードニウム化合物は、その対アニオンX-として、上記式(C1)〜(C10)で示されるカルボン酸化合物のうち少なくとも1種の化合物のカルボキシル基(−COOH)がアニオン(−COO-)となったものを含む。 本発明で使用される一般式(AIV)〜(AV)で表される化合物は、置換基X1、X2として、上記式(C1)〜(C10)で示されるカルボン酸化合物のうち少なくとも1種の化合物のカルボキシル基(−COOH)がエステル基(−COO−)となった置換基を含む。
338における、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルキル基(ここで、アルキル基の鎖中に酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ドデシル、1−エトキシエチル、アダマンチル等が挙げられる。
炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルケニル基としては、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、シクロヘキセン等が挙げられる。
炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキニル基としては、アセチレン、プロペニレン等が挙げられる。
炭素数1〜20の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、ブトキシ、シクロヘキシルオキシ、イソブトキシ、ドデシルオキシ等が挙げられる。
炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基としては、フェニル、ナフチル、アントラニル等が挙げられる。
アリール基の置換基としてはアルキル基、ニトロ基、水酸基、アルコキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子を挙げることができる。
339における、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルキレン基(ここで、アルキレン基の鎖中に酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)、としては、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、エトキシエチレン、シクロヘキシレン等が挙げられる。
炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルケニレン基としては、ビニレン、アリレン等が挙げられる。
具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
上記光酸発生剤、すなわち一般式(AI)、一般式(AII)、一般式(AIII)で表される化合物は、米国特許第3,734,928号明細書に記載の方法、Macromolecules,vol.10,1307(1977),JournalofOrganic Chemistry, vol. 55,4222(1990), J.Radiat.Curing,vol. 5(1),2(1978) に記載の方法などを用い、更にカウンターアニオンを交換することにより合成できる。一般式(AIV)、一般式(AV)で表される化合物は、N−ヒドロキシイミド化合物とカルボン酸クロリドを塩基性条件で反応させる、あるいはニトロベンジルアルコールとカルボン酸クロリドを塩基性条件下反応させることにより得られる。
本発明において、上記したB1成分とB2成分を併用する場合のその添加量の質量比は、通常1/1〜50/1、好ましくは1/1〜10/1、特に好ましくは2/1〜5/1である。
B1成分とB2成分の合計量は、組成物全固形分に対し、通常0.5〜20質量%、好ましくは0.75〜15質量%、より好ましくは1〜10質量%の範囲である。
B1成分およびB2成分は各々複数種含有してもよい。
〔3〕溶剤(C成分)
本発明の組成物は、上記各成分を溶解する溶剤に溶かして支持体上に塗布する。ここで使用する溶剤としては、1−メトキシ−2−プロパノールアセテート(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、1−メトキシ−2−プロパノール(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、1−メトキシ−2−プロパノールアセテート、1−メトキシ−2−プロパノールが特に好ましい。これらの溶剤は、単独あるいは混合して使用される。混合して使用する場合、1−メトキシー2−プロパノールアセテートを含むもの、または1−メトキシ−2−プロパノールを含むものが好ましい。
〔4〕フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(D成分)
本発明のポジ型レジスト組成物は、少なくとも上記成分(A)及び(B)を含有するが、更に界面活性剤(D)、特にはフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
本発明のポジ型レジスト組成物が上記(D)界面活性剤とを含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
これらの(D)界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。 使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)基など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。 例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
(D)界面活性剤の使用量は、ポジ型レジスト組成物全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
〔5〕酸拡散抑制剤(E)
本発明の組成物には、活性光線又は放射線の照射後、加熱処理までの経時による性能変動(パターンのT−top形状形成、感度変動、パターン線幅変動等)や塗布後の経時による性能変動、更には活性光線又は放射線の照射後、加熱処理時の酸の過剰な拡散(解像度の劣化)を防止する目的で、酸拡散抑制剤を添加することが好ましい。酸拡散抑制剤としては、有機塩基性化合物であり、例えば塩基性窒素を含有する有機塩基化合物であり、共役酸のpKa値で4以上の化合物が好ましく使用される。
具体的には下記式(A)〜(E)の構造を挙げることができる。
Figure 2005004158
ここで、R250 、R251 及びR252 は、同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜20個のアルキル基、炭素数1〜20個のアミノアルキル基、炭素数1〜20個のヒドロキシアルキル基又は炭素数6〜20個の置換もしくは非置換のアリール基を表し、ここで、R251とR252は、互いに結合して環を形成してもよい。
253 、R254 、R255 及びR256 は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜6個のアルキル基を表す。
更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ましくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基を有する化合物である。
好ましい具体例としては、置換もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未置換のアミノピリジン、置換もしくは未置換のアミノアルキルピリジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジン、置換もしくは未置換のインダゾール、イミダゾール、置換もしくは未置換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、置換もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換もしくは未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置換もしくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙げられる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水酸基、シアノ基である。
特に好ましい化合物として、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テトラメチルグアニジン、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4,5−ジフェニルイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジン、
3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モルフォリンなどが挙げられるがこれに限定されるものではない。
これらの含窒素塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
酸発生剤と有機塩基性化合物の組成物中の使用割合は、(酸発生剤)/(有機塩基性化合物)(モル比)=2.5〜300であることが好ましい。該モル比が2.5未満では低感度となり、解像力が低下する場合があり、また、300を越えると露光後加熱処理までの経時でレジストパターンの太りが大きくなり、解像力も低下する場合がある。(酸発生剤)/(有機塩基性化合物)(モル比)は、好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
精密集積回路素子の製造などにおいてレジスト膜上へのパターン形成工程は、基板(例:シリコン/二酸化シリコン皮覆、ガラス基板、ITO基板等の透明基板等)上に、本発明のポジ型レジスト組成物を塗布し、次に活性光線又は放射線描画装置を用いて照射を行い、加熱、現像、リンス、乾燥することにより良好なレジストパターンを形成することができる。
本発明のポジ型レジスト組成物のアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノーアミン等のアルコ−ルアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液を使用することができる。更に、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
これらのアルカリ現像液の中で好ましくは第四アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリンの水溶液である。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%、好ましくは0.2〜15質量%、更に好ましくは0.5〜10質量%である。
アルカリ現像液のPHは、通常10.0〜15.0、好ましくは10.5〜14.5、更に好ましくは11.0から14.0である。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
合成例
本発明の樹脂(A−1)の合成
1Lオートクレーブ中にノルボルネン9.4g(0.10モル)、ノルボルネン−2−カルボン酸t−ブチルエステル19.4g(0.10モル)の1,1,2−トリクロロ−トリフルオロエチレン150ml溶液を入れ、窒素雰囲気下200psiに加圧した。更にテトラフルオロエチレン20g(0.20モル)を注入し、撹拌下、50℃に加熱した。この反応液にジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート1.2gの1,1,2−トリクロロ−トリフルオロエチレン15ml溶液を20分かけて注入し、更に20時間撹拌を続けた。反応終了後、反応液をメタノール2L中に激しく撹拌しながら投入し、白色の樹脂を析出させた。得られた粉体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定による重量平均分子量は10500、分散度は1.54であった。また、1H−NMR、13C−NMRおよび19F−NMR解析によるテトラフルオロエチレン/ノルボルネン/ノルボルネン−2−カルボン酸t−ブチルエステルのモル組成比は50/25/25であった。
モノマーを変更し、同様にして樹脂(A−2)〜(A−13)を作成した。以下に樹脂の構造、及び分子量、分散度を示す。
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
Figure 2005004158
レジスト液調製
下記表2に示す樹脂:1.2g、酸発生剤:0.030g、界面活性剤:樹脂溶液に対し100ppm、有機塩基性化合物:0.0012gを溶剤19.6gに溶解したポリマー溶液を0.1μmのテフロンフィルターで濾過しポジ型レジスト液を調製した。
露光評価(ArF)
上記のように調製したポジ型レジスト液をスピンコータを利用して反射防止膜(DUV42−6 Brewer Science. Inc. 製)を塗布したシリコンウエハー上に均一に塗布し、120℃60秒間加熱乾燥を行い、膜厚0.1μmのポジ型レジスト膜を形成した。このレジスト膜に対し、ArFマイクロステッパーを用いラインアンドスペース用マスク(ライン/スペース=1:1)を使用してパターン露光し、露光後すぐに130℃90秒間ホットプレート上で加熱した。更に2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド水溶液で23℃にて60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥した。このようにして得られたシリコンウエハー上のパターンを下記の方法でレジスト性能を評価した。結果を表2に示す。
[感度]
ライン幅150nm(ライン/スペース=1:1)のマスクパターンを再現する最低露光量を感度として評価した。
[パターンプロファイル]
ライン幅150nm(ライン/スペース=1:1)の部分の断面をSEM((株)日立製作所製S−8840)で観察し、以下の基準で評価した。
A:パターン側壁と基板との角度が90±2度であり、かつパターン側壁とパターン表面との角度が90±2度である場合
B:パターン側壁と基板との角度が85度以上88度未満あるいは92度以上95度未満であり、かつパターン側壁とパターン表面との角度が85度以上88度未満あるいは92度以上95度未満である場合
C:パターン側壁と基板との角度が85度未満あるいは95度以上である場合、またはパターン表面が丸くなっている場合
[露光ラチチュード]
露光量が上記の最適露光量±5%変動した場合のターゲットライン(マスク=150nm)の線幅を測定し、150nmからの線幅変動率を下式に基づき計算した。
露光ラチチュード(%)= {([最適露光量−5%]の露光量で露光した際の線幅)−([最適露光量−5%]の露光量で露光した際の線幅)}/150(nm)×100
Figure 2005004158
N−1:ヘキサメチレンテトラミン
N−2:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン
N−3:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン
D−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素系)
D−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素及びシ
リコン系)
S−1:乳酸メチル
S−2:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
S−3:プロピレングリコールモノメチルエーテル
表2より、本発明のレジスト組成物は、感度、パターン形成時のパターンプロファイル、露光ラチチュードに優れた性能をもつことがわかる。

Claims (5)

  1. (A)ポリマー骨格の主鎖にフッ素原子が置換した構造を有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する基を有する樹脂、及び、(B)活性光線又は放射線の作用により酸を発生する化合物を含有ポジ型レジスト組成物であって、該(B)成分が、下記一般式(B1)で示される活性光線又は放射線の作用により酸を発生する化合物の少なくとも1種と、下記一般式(B2)又は(B3)で示される活性光線又は放射線の作用により酸を発生する化合物の少なくとも1種とを含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
    Figure 2005004158
    一般式(B1)中、
    1u、R2u、R3uは各々独立に、アリール基を示す。
    -は、スルホン酸、カルボン酸、又はスルホニルイミドのアニオンを表す。
    Figure 2005004158
    一般式(B2)中、
    1s〜R3sは、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す。
    -は、スルホン酸、カルボン酸、又はスルホニルイミドのアニオンを表す。
    Figure 2005004158
    一般式(B3)中、
    1t〜R5tは、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アリール基またはアルケニル基を表し、R1t〜R5tのいずれか2つ以上がそれぞれ結合して芳香環を形成してもよい。
    6t及びR7tは、各々独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。
    Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、アリル基、又はビニル基を表す。
    1t〜R7t中のいずれか2つ以上、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。
    -は、スルホン酸、カルボン酸、又はスルホニルイミドのアニオンを表す。
  2. 該樹脂(A)が、下記一般式(FI)〜〜式(FIII)から選択される少なくとも1つの繰り返し単位を含有することを特徴とする、請求項1に記載のポジ型レジスト組成物。
    Figure 2005004158
    一般式(FI)〜(FIII)中、
    0、R1は、同じでも異なっていても良く、水素原子、フッ素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
    2〜R4は、同じでも異なっていても良く、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
    また、R0とR1、R0とR2、R3とR4が結合し環を形成しても良い。
  3. 該樹脂(A)が、下記一般式(B)で示される基を含む繰り返し単位を有する樹脂であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のポジ型レジスト組成物。
    Figure 2005004158
    一般式(B)中、
    x1〜Rx6は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、またはアルキル基を表すが、ただし、Rx1〜Rx6うち少なくとも1つはフッ素原子または少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基である。
    x1〜Rx6のうちの1つは炭素鎖を介して樹脂の主鎖につながっていてもよい。
    Zbは、水素原子または有機基を表す。
  4. 該樹脂(A)が、カルボキシル基を酸分解性基で保護した基を含む繰り返し単位を含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のレジスト組成物によりレジスト膜を形成し、該レジスト膜を露光、現像することを特徴とするパターン形成方法。
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