JP2005004110A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型、低コストで、且つ、長期に亘って画像不良の発生を防ぐことのできる現像装置、及びこれを備える画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像装置1は、外周に沿って交番極を具備する回転可能な磁界発生手段であって、現像部G近傍で重力方向と同方向に移動する磁界発生手段8aと;磁界発生手段8aの周りに固定して配置され磁界発生手段8aの発生する磁界により現像剤を担持する現像剤担持体であって、その上の現像剤は現像部G近傍で重力方向と反対方向に移動する現像剤担持体8と;現像部Gの現像剤搬送方向下流側で現像剤担持体8に接触し、現像剤担持体8から接線方向と水平方向との間で鉛直方向よりに伸長する現像剤剥ぎ取り部材11と;現像剤剥ぎ取り部材11の下方領域内で且つ水平方向で前記現像部と現像剤剥ぎ取り部材11の先端部との間に回転中心が入るように配置される回転可能な現像剤攪拌搬送手段6と;を有する構成とする。
【選択図】 図2
【解決手段】現像装置1は、外周に沿って交番極を具備する回転可能な磁界発生手段であって、現像部G近傍で重力方向と同方向に移動する磁界発生手段8aと;磁界発生手段8aの周りに固定して配置され磁界発生手段8aの発生する磁界により現像剤を担持する現像剤担持体であって、その上の現像剤は現像部G近傍で重力方向と反対方向に移動する現像剤担持体8と;現像部Gの現像剤搬送方向下流側で現像剤担持体8に接触し、現像剤担持体8から接線方向と水平方向との間で鉛直方向よりに伸長する現像剤剥ぎ取り部材11と;現像剤剥ぎ取り部材11の下方領域内で且つ水平方向で前記現像部と現像剤剥ぎ取り部材11の先端部との間に回転中心が入るように配置される回転可能な現像剤攪拌搬送手段6と;を有する構成とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体上に形成された静電像に現像剤を付着させて可視像化する電子写真方式や静電記録方式を用いた、複写機、レーザビームプリンタなどの画像形成装置に使用される現像装置、及びこれを備える画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、像担持体上に静電像を形成し、これに現像剤を付着させて可視化して、この可視像を記録材に転写するか或いは中間転写体に転写した後に記録材に転写して記録画像を得る、電子写真方式或いは静電記録方式の画像形成装置がある。
【0003】
例えば、電子写真方式を利用し、特に、有彩色の画像形成を行う画像形成装置においては、非磁性トナーと磁性キャリアとを混合し現像剤として使用する2成分現像方式が広く利用されている。
【0004】
斯かる2成分現像方式の現像装置は、一般に、図8に示すような構成を有する。つまり、現像装置101は、非磁性トナーと磁性キャリアとを含む2成分現像剤が収容された現像容器102内に、現像剤担持体としての現像スリーブ108と現像スリーブ108上に担持された現像剤の穂を規制する穂切り部材109を有している。現像容器102の、現像対象である感光ドラム10に対向する現像部Gに相当する位置には開口部があり、この開口部に上記現像スリーブ108が感光ドラム10の方向に一部露出するように回転自在に配設されている。現像スリーブ108は、磁界発生手段として固定のマグネットロール(磁石)108aを内蔵し、このマグネットロール108aの形成する磁界によって2成分現像剤を現像スリーブ108上に磁気拘束すると共に、現像スリーブ108の回転によって感光ドラム10との対向部(現像部)Gに2成分現像剤を搬送する。
【0005】
2成分現像方式は、現在提案されている他の現像方式に比較して、画質の安定性、装置の耐久性などの長所を備えている。一方、2成分現像方式では、現像終了後の現像剤の状態をなるべく一定に保つために、現像終了後に、常に現像剤を現像剤担持体から剥離し、現像に使用されなかった現像剤と攪拌し、攪拌終了後に現像剤担持体に供給する、という工程を必要とするため、装置として大型になる傾向があった。
【0006】
この問題に対する解決策が従来いくつか提案されている。例えば、次のような現像装置がある。図8に示すように、反発極(S2、S3)を設けた5極構成のマグネットロール108aを内蔵した現像スリーブ108を使用し、斯かる反発磁極(S2、S3)からの現像剤の落下ポイントに現像スリーブ108の軸方向に現像剤を搬送するスクリュー106を設け、更に、このスクリュー106と逆方向に搬送するスクリュー105を別個に設ける。これにより、軸線方向に搬送される現像剤の循環バランスをとり、又、現像スリーブ108から落下した現像剤は、現像スリーブ108の近傍のスクリュー106により搬送されている現像剤と攪拌された後に現像スリーブ108に供給され、再び現像部Gに搬送される。
【0007】
このように、現像スリーブ1本に対しスクリューが2本という単純な構成で、現像剤の攪拌、搬送を安定して行えるので、現在、複写機などの小型のフルカラー画像形成装置が備える現像装置としては、ほとんどこの構成を用いたものが使用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の現像装置には以下のような問題が存在する。
【0009】
図8の現像装置101に即して説明すると、画像濃度が充分で、且つ、画像欠陥の無い画像を得ようとすると、現像スリーブ108を感光ドラム10に対して相対速度として約1.5倍以上の速さで回転させる必要があった。
【0010】
又、小型化に加え、低コスト化も重要な課題である。低コスト化のために現像装置のコストを下げようとした場合に、現像スリーブ108と感光ドラム10との間の距離を精度良く維持するには、現像スリーブ108の両端の軸に、離間部材として、現像スリーブ108の径よりも現像スリーブ108と感光ドラム10との間の距離の2倍程度大きいコロを配置し、このコロを感光ドラム10に突き当てる。斯かる方法によって現像スリーブ108と感光ドラム10との間の距離を保証すれば、複雑な調整工程を必要とせずに最も安価である。
【0011】
又、低価格化のためには、上記コロと現像スリーブ108(若しくはその軸)との間にベアリング等の部材を設けることは好ましくない。特に、フルカラーの画像を得ようとすると、画像形成装置に現像装置を4種類設ける必要があり、上記ベアリングも8個余分に使うことになる。これでは、コロの利用によって現像スリーブ108と感光ドラム10との間の距離の調整工程を無くしたにも拘わらず、コストダウンの効果が無くなってしまう。このため、低コスト化の目的で突き当てコロを使用する場合には、ベアリング無しの条件が必須であった。
【0012】
しかしながら、このような突き当てコロを用いて、上述のように感光ドラム10と現像スリーブ108とに周速差を設けて連続して画像を形成すると、コロが削れることで、現像スリーブ108と感光ドラム10との間が狭まってしまい、現像部Gに現像剤が滞留することで画像欠陥が発生し、長期に亘って安定した画像を形成することは難しかった。
【0013】
又、現像容器102の開口部に設けられた現像スリーブ108の長手端部からの現像剤の漏れを防止しなければならないが、従来、現像スリーブ108が回転しているために、現像スリーブ108の端部は接触にしても非接触にしても、回転部材に対してシール部材を設ける構成とならざるを得ない。例えば、図9に示すように、現像スリーブ108の外周に対し所定間隙を隔てて配置された磁性部材、或いは現像スリーブ108の外周に摺動可能に当接される発泡弾性部材などとされるシール部材50によって、現像スリーブ108の長手端部において現像剤が漏れるのを磁気的、或いは機械的に防止する。
【0014】
しかし、これらの方法では、結果的に、回転する現像スリーブ108との間で完全にシールすることは不可能であり、漏れた現像剤が突き当てコロに回り込み、感光ドラム10とコロの間の削れや、コロと現像スリーブ108の軸との間の削れを促進させることとなり、画像を長期に安定させることは非常に困難であった。
【0015】
従って、本発明の目的は、小型、低コストで、且つ、長期に亘って画像不良の発生を防ぐことのできる現像装置、及びこれを備える画像形成装置を提供することである。
【0016】
本発明の他の目的は、現像剤担持体と現像対象との間の距離を規定する離間部材として、簡易な構成で、低コストなコロを用いる場合であっても、耐久により現像剤担持体と現像対象との間の距離が変動することによる画像劣化を防止することのできる現像装置、及びこれを備える画像形成装置を提供することである。
【0017】
本発明の他の目的は、現像剤担持体端部からの現像剤漏れを防止して、高品位の画像を長期に亘り安定して形成することを可能とする現像装置、及びこれを備える画像形成装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る現像装置及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、現像剤容器内に収容されたトナーとキャリアとを備える現像剤を、現像対象に対向する現像部へ搬送し、該現像部で現像剤により前記現像対象に形成された静電像を現像する現像装置において、
外周に沿って交番極を具備する回転可能な磁界発生手段であって、前記現像部近傍で重力方向と同方向に移動する磁界発生手段と、
前記磁界発生手段の周りに固定して配置され前記磁界発生手段の発生する磁界により現像剤を担持する現像剤担持体であって、その上の現像剤は前記現像部近傍で重力方向と反対方向に移動する現像剤担持体と、
前記現像部の現像剤搬送方向下流側で前記現像剤担持体に接触し、前記現像剤担持体から接線方向と水平方向との間で鉛直方向よりに伸長する現像剤剥ぎ取り部材と、
前記現像剤剥ぎ取り部材の下方領域内で且つ水平方向で前記現像部と前記現像剤剥ぎ取り部材の先端部との間に回転中心が入るように配置される回転可能な現像剤攪拌搬送手段と、
を有することを特徴とする現像装置。
【0019】
本発明の一実施態様によると、前記剥ぎ取り部材の先端部に磁性部材を設ける。又、本発明の他の実施態様によると、現像装置は更に、前記現像剤担持体に対する前記現像剤剥ぎ取り部材の接触部と前記現像部との間に、前記現像剤担持体に近接して前記現像剤担持体上に担持する現像剤量を規制する規制部材を有し、該規制部材近傍で現像剤搬送方向上流側に現像剤返し部材を設ける。
【0020】
現像剤攪拌搬送手段は、前記現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送するスクリュー部を有するものであってよい。又、前記攪拌搬送手段は更に、現像剤を攪拌し、現像剤担持体に供給するリブ部を有するものであってもよい。
【0021】
本発明の他の実施態様によると、現像装置は更に、前記現像剤担持体の長手端部近傍の外周の一部に密接又は一体化され、該端部近傍から前記現像容器外への現像剤の移動を妨げる隔壁を有する。一実施態様では、前記隔壁より前記現像容器の外側において、前記現像剤担持体と現像対象との間の距離を規制する離間部材が設けられている。又、一実施態様では、前記離間部材は、前記現像剤担持体と同軸的に設けられたコロである。
【0022】
本発明の一実施態様によると、現像装置には更に、前記現像剤担持体に直流バイアスを印加する手段を設ける。
【0023】
本発明の他の態様によると、像担持体と、前記像担持体に形成された静電像を現像するための上記本発明の現像装置と、を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る現像装置及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0025】
実施例1
本実施例では、本発明は、複数の画像形成部を備えるカラー画像形成装置において具現化される。図1は、本実施例の画像形成装置100の要部概略構成を示す。画像形成100は、装置本体と通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等のホスト機器或いは原稿読み取り装置等からの画像信号に応じて、電子写真方式により記録材P、例えば、記録用紙、OHPシート、布等にカラー画像を形成し得るレーザビームプリンタである。
【0026】
画像形成装置100は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成するステーションPy、Pm、Pc、Pkを有する。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各ステーションは、用いる現像剤の色を除いては、概略同様の構成である。以下の説明において、特に区別を要しない場合は、各ステーションに属する要素であることを示すために符号に付した添え字Y、M、C、Kは省略し、総括的に説明する。例えば、現像装置1とあれば、各ステーションPy、Pm、Pc、Pkにおける現像装置1Y、現像装置1M、現像装置1C、現像装置1Kを共通して指すものとする。
【0027】
先ず、図1を参照して、画像形成装置100の全体の動作を説明する。各ステーションPy、Pm、Pc、Pkには、像担持体であるドラム型の電子写真感光体(感光ドラム)10が回動自在に設けられており、その感光ドラム10を帯電手段としての一次帯電器21で一様に帯電し、その一様帯電面を、本実施例ではレーザとされる発光素子を備える露光装置22によって、画像情報信号に応じて変調された光で走査露光して、感光ドラム10の表面に静電潜像を形成する。その静電潜像は、現像装置1により、後述のような過程でトナー像として可視像化される。
【0028】
次に、感光ドラム10に形成された可視像を、レジストローラ28等の記録材搬送手段によって該可視像の形成と同期するように送り出されると共に、記録材搬送シート24によって搬送されてきた記録材27に、転写手段としての転写帯電器23によって順次転写し、更に定着装置25によって定着して永久画像を得る。
【0029】
記録材27へのトナー像の転写後に感光ドラム10上に残留した転写残トナーは、クリーニング装置26により除去する。又、画像形成で消費されたトナーは、トナー補給槽20から、現像装置1の攪拌室3(後述)の現像剤搬送方向上流側端部に補給される。
【0030】
次に、図2を参照して現像装置1の動作を説明する。図2は本実施例の現像装置1の概略断面を示す。本実施例の現像装置1は、非磁性トナーと磁性キャリアとを含む2成分現像剤が収容された現像容器2内に、現像剤担持手段としての現像スリーブ8と、現像スリーブ8上に担持された現像剤の穂を規制する穂切り部材9と、を有している。そして、現像容器2内の略中央部は、紙面に鉛直方向に延在する隔壁7によって現像室4と攪拌室3に左右に区画されており、現像剤は現像室4及び攪拌室3に収容されている。
【0031】
上記攪拌室3及び現像室4には、現像剤攪拌搬送手段として第1及び第2の搬送スクリュー5、6がそれぞれ配置されている。第1の搬送スクリュー5は、攪拌室3の底部に現像スリーブ8の軸方向に沿ってほぼ平行に配置されており、回転して攪拌室3内の現像剤を軸線方向に沿って一方向に搬送する。又、第2の搬送スクリュー6は、現像室4内の底部に第1の搬送スクリュー5とほぼ平行に配置され、現像室4内の現像剤を第1の搬送スクリュー5と反対方向に搬送する。このようにして、第1及び第2の搬送スクリュー5、6の回転による搬送によって、現像剤が隔壁7の両端部の開口部(連通部)を通じて現像室と攪拌室との間で循環される。
【0032】
又、現像容器2の、現像対象としての感光ドラム10に対向する現像部(現像領域)Gに相当する位置には開口部があり、この開口部に上記現像スリーブ8が感光ドラム10方向に一部露出するように固定して配設されている。
【0033】
更に説明すると、現像スリーブ8は非磁性材料で構成され、その内部には磁界発生手段であるマグネットロール8aが回転可能な状態で設置されている。このマグネットロール8aは、外周に沿って複数のN極とS極との交番極を有する。そして、マグネットロール8aが、図中矢印B方向に回転することで、現像剤を穂切り部材9による規制部Rから、図中矢印A方向に現像部Gに搬送し、感光ドラム10上に形成された潜像に現像剤を供給して、潜像を現像する。即ち、マグネットロール8aが現像部Gの近傍で重力方向と同方向に移動するように回転することにより、現像スリーブ8上に磁気拘束された現像剤は、現像部Gの近傍で重力方向は反対方向に移動するように搬送される。
【0034】
上記のマグネットロール8aの回転方向、及び現像剤の搬送方向によれば、現像剤を現像スリーブ8上から搬送スクリュー6に落下させ再び現像スリーブ8上に回収する循環経路確立の点で有利である。
【0035】
又、現像時に、現像スリーブ8には、電圧印加手段としての電源(図示せず)から直流電圧の現像バイアス電圧が印加される。これにより、現像スリーブ8と感光ドラム10との間の電界によって、感光ドラム10に形成された静電像に応じて、帯電したトナーを効率よく感光ドラム10へと供給することができる。
【0036】
好適な実施例によれば、マグネットロール8aは300rpm以上、最良の結果を得るためには1000rpm以上で回転される。これよりマグネットロール8aの回転速度が遅いと、マグネットロール8aの回転によるピッチムラが目立つ虞がある。一方、回転による昇温や振動の点から、マグネットロール8aの回転速度は、上限として好ましくは2000rpm以下、より好ましくは1500rpm以下とする。
【0037】
又、マグネットロール8aは、その周辺回りに少なくとも8個の交番極、好ましくは10極以上の交番極を持っている。これより磁極が少ないと、マグネットロール8aの回転によるピッチムラが目立つ虞がある。一方、現像スリーブ8上の磁力確保の点から、交番極は、上限として好ましくは20個以下、より好ましくは16個以下とされる。
【0038】
更に、法線方向の磁束密度のピークは好ましくは75mT以上、より好ましくは90mT以上とする。これより小さいと感光ドラム10へのキャリア付着の虞がある。一方、マグネットの製造上の理由により、法線方向の磁束密度のピークは、上限として好ましくは150mT以下、より好ましくは120mT以下とする。
【0039】
又、キヤリアは、樹脂コートしたフェライトが好ましい。より詳細には、磁性粒子として、粒径が30〜100μm、好ましくは40〜80μmで、電気的抵抗値が抵抗率で107Ωcm以上、好ましくは108Ωcm以上、更に好ましくは109〜1012Ωcmとなるように、フェライト粒子(100mTの磁界中での磁化60Am2/Kg)へ樹脂コーティングした樹脂コート磁性キャリアを好ましく用い得る。
【0040】
ここで、磁性粒子(例えば、樹脂コートされたフェライト粒子)の抵抗値は、測定電極面積4cm2、電極間間隙0.4cmのサンドイッチタイプのセルを用い、片方の電極に1Kg重量の加圧下で、両電極間の印加電圧E(V/cm)を印加して、回路に流れた電流から磁性粒子の抵抗値を測定した値である。
【0041】
又、本実施例では、トナーとして、平均粒径が7.5μmのものを用いたが、トナーとしては平均粒径6〜9μmのものを好ましく用いることができる。トナーの粒径(平均粒径)は、コールターカウンターを用いて求めた。
【0042】
穂切り部材9は、アルミニウム等の非磁性部材で構成され、現像部Gよりも現像剤搬送方向上流側に配設されている。そして、この穂切り部材9の先端部と現像スリーブ8との間を、現像剤の非磁性トナーと磁性キャリアとの両方共が、マグネットロール8aの回転によってマグネットロール8aの回転方向とは反対方向に通過して、現像部Gへと送られる。尚、穂切り部材9の現像スリーブ8の表面との間隙を調整することによって、現像スリーブ8上に担持する現像剤磁気ブラシの穂切り量が規制されて、現像部Gへ搬送される現像剤量が調整される。
【0043】
第1の搬送スクリュー5は、攪拌室3内の底部に現像スリーブ8の軸方向(現像幅方向)に沿ってほぼ平行に配置されており、本実施の形態では、回転軸の周りに非磁性材料から成る羽根部材をスパイラル状に設けたスクリュー構造とされる。第1の搬送スクリュー5は、回転して攪拌室3内の現像剤を攪拌室5の底部にて現像スリーブ8の軸線方向に沿って搬送する。
【0044】
又、第2の搬送スクリュー6は、第1の搬送スクリュー5と同様に、回転軸の周りに非磁性材料から成る羽根部材を第1の搬送スクリュー5とは逆向きにしてスパイラル状に設けたスクリュー構造とされる。第2の搬送スクリュー6は、現像室4内の底部に第1の搬送スクリュー5とほぼ平行に配設され、第1の搬送スクリュー5と同方向に回転して現像室4内の現像剤を第1の搬送スクリュー5と反対方向に搬送する。
【0045】
このようにして、第1及び第2の搬送スクリュー5、6の回転によって、現像剤が隔壁7の両端の開口部を通って現像室3と攪拌室4との間で循環される。
【0046】
ところで、本実施例の現像装置1は、現像部Gを通過した後の現像剤を現像スリーブ8から剥ぎ取るために、現像剤剥ぎ取り部材11を有している。図3を参照すると理解されるように、本実施例では、現像剤剥ぎ取り部材11は、現像部Gの現像剤搬送方向下流側で、本実施例では現像部Gのほぼ反対側の現像スリーブ8上に接触し(現像剤剥ぎ取り部H)、現像スリーブ8から接線方向(L1)と水平方向(L2)との間で鉛直方向(L3)よりに伸長するように設けられている。現像スリーブ8上を搬送されてきた現像剤は、マグネットロール8aの回転により現像剤剥ぎ取り部材11上を回転しながら搬送される。
【0047】
現像剤剥ぎ取り部材11は、上述のように現像スリーブ8から接線方向と水平方向との間で鉛直方向よりに伸びているので、マグネットロール8aによる磁力の影響の無くなる部分で重力の作用により落下する。そのために、現像スリーブ8上に滞留を起こすことなく、現像剤の剥ぎ取りが行われる。
【0048】
本実施例では、現像剤剥ぎ取り部材11は、マイラ(ポリエチレンテレフタラートフィルムの商品名)シートから成り、厚さ0.2mm、幅(現像スリーブ8から接線方向と水平方向との間で鉛直方向よりに伸びる長さ)15mmで、現像スリーブ8の軸方向略全域に亘って延在する板状部材である。
【0049】
又、図3に示すように、本実施例では、現像剤剥ぎ取り部材11の下方領域内で、且つ、水平方向で現像部G(垂線L4)と現像剤剥ぎ取り部材11の先端部11a(垂線L5)との間に回転中心(垂線L6)が入るように、現像剤攪拌搬送手段である第2の搬送スクリュー6を有している。これによって、現像部Gを通過した現像剤は、現像剤剥ぎ取り部材11によって現像スリーブ8から剥ぎ落とされた後に、第2の搬送スクリュー6によって搬送されている現像剤と攪拌され、その後、現像部Gに供給される。このため、高濃度の画像を連続して出力した場合にも、濃度の低下は発生せず均一な画像が得られる。
【0050】
尚、第2の搬送スクリュー6の回転方向としては、図2に示すように、現像スリーブ8の図中矢印Aにて示す現像剤の搬送方向と同一方向が望ましい。これにより、現像スリーブ8から剥ぎ取った現像剤を、第2の搬送スクリュー6によって現像容器2内の現像剤と十分に撹拌した後に、現像スリーブ8に供給することができる。
【0051】
又、図2に示すように、現像剤剥ぎ取り部材11の現像剤剥ぎ取り部Hよりも現像剤搬送方向下流側に、現像スリーブ8に接触し、現像スリーブ8から現像剤剥ぎ取り部材11側へと略水平に延在する現像剤供給防止部12を設けることができる。これにより、この部分での現像スリーブ8上への現像剤の供給を妨げ、第2の搬送スクリュー6によって十分に現像容器2内の現像剤と撹拌された現像剤を現像スリーブ8へと再供給することができる。
【0052】
又、現像装置1は、図4、図5に示すように、現像スリーブ8の長手端部近傍に、現像対象である感光ドラム10と現像スリーブ8との間の距離を規定する離間部材として、現像スリーブ8と同軸的に突き当てコロ16をベアリング無しで有する。本実施例の現像装置1では、現像スリーブ8が固定されて動かないので、このように突き当てコロ16をベアリング無しで設けても、削れによる磨耗はほとんど発生しない。
【0053】
突き当てコロ16は、例えば、図5に示すように、現像スリーブ8がその長手端部に内嵌して有する、マグネットロール8aの軸受け部8bに、摺動可能に外嵌させて現像スリーブ8と同軸的に設けることができる。又、突き当てコロ16は、現像スリーブ8の長手端部に摺動可能に嵌合されるキャップ状部材としたり、現像スリーブ8の長手端部近傍、或いはマグネットロール8aの長手端部の回転軸に直接摺動可能に外嵌させて設けてもよい。
【0054】
更に、本実施例の現像装置1では、現像スリーブ8が固定されて動かないので、図4、図5に示すように、現像容器2の長手端部の隔壁17によって現像剤を堰き止めることで、現像スリーブ8の長手端部のシールも完全にすることができる。図6をも参照して、現像スリーブ8の長手端部近傍において、固定された現像スリーブ8の外周に隔壁17が密接(或いは一体化)されており、現像容器2の内部から現像スリーブ8の端部側へと現像剤が漏れることはない。これによって、従来の現像装置におけるように、現像装置の端部から漏れた現像剤によって突き当てコロ16を汚すことはない。
【0055】
この結果、耐久により、現像スリーブ8と感光ドラム10との間の距離(S−D間距離)が変動してしまう問題が無くなり、簡易な構成で、低コストな突き当てコロを利用し得ると共に、長期に亘って安定した画像が得られるようになった。
【0056】
尚、図4、図5には、現像装置1の長手一端部のみを示すが、本実施例では、他端部も同様の構成とされている。
【0057】
以上、本実施例によれば、現像装置1の小型化、低コスト化を図り、且つ、長期に亘って画像不良の発生を防ぐことができる。
【0058】
実施例2
次に、図7を参照して本発明の他の実施例ついて説明する。図7は、本実施例の現像装置1’の概略断面を示す。
【0059】
本実施例の現像装置1’は、実施例1のものとほぼ同様の構成であるが、現像剤剥ぎ取り部材11の、現像スリーブ8側とは反対側の先端部12aに、磁性部材(磁性板)13を貼ったことが異なる。
【0060】
磁性部材13としては、本実施例では、厚さ0.05mm、幅3mmのニッケル箔を、現像スリーブ8の軸方向略全域に貼った。これにより、磁性部材13がマグネットロール8aの回転により振動することで、現像スリーブ8からの現像剤の剥ぎ取りが更に円滑に行われるようになった。磁性部材13は、特に限定されるものではないが、好ましくは強磁性体のシート状部材である。
【0061】
又、本実施例では、更に穂切り部材9による規制部Rの近傍に、現像剤返し部材14を設けたことが異なる。本実施例では、現像剤返し部材14は、現像スリーブ8に接触し、現像スリーブ8から略鉛直下方に凸となるように、現像剤の搬送方向の下流側及び上流側から延在する第1面14aと第2面14bを備えて成る。現像剤返し部材14を設けることで、規制部R近傍の現像剤の量が減り、現像剤に加わるストレスが軽減し、現像剤の劣化が抑えられる。これによって、更に長期に亘って安定した画像が得られるようになる。
【0062】
更に、本実施例では、第2の搬送スクリュー6に、現像剤攪拌供給部としてリブ15を設けた。リブ15の高さは、現像剤搬送部としてのスクリューの羽根の高さと同等以下であればよく、又、幅も、スクリューピッチの1/3〜1/1の範囲で任意に選択できる。リブ15を設けることで、現像剤の剤面が低下した場合でも、現像スリーブ8上に安定して現像剤を供給することができ、現像スリーブ8への現像剤のコート不良による画像欠陥も全く無くすことができた。
【0063】
以上、本実施例によれば、実施例1と同様の効果を得ることができると共に、更なる高画質化を図ることができる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の現像装置によれば、小型、低コストで、且つ、長期に亘って画像不良の発生を防ぐことができる。又、現像剤担持体と現像対象との間の距離を規定する離間部材として、簡易な構成で、低コストなコロを用いる場合であっても、耐久により現像剤担持体と現像対象との間の距離が変動することによる画像劣化を防止することができる。更に、本発明の現像装置によれば、現像剤担持体端部からの現像剤漏れを防止して、高品位の画像を長期に亘り安定して形成することが可能である。本発明によれば、上記格別なる作用効果を発揮する現像装置を備え、対応する作用効果を発揮し得る画像形成装置をも提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例の要部概略構成図である。
【図2】本発明に係る現像装置の一実施例の概略断面図である。
【図3】現像剤担持体に対する現像材剥ぎ取り部材、現像剤攪拌搬送手段の配置関係を説明するための模式図である。
【図4】現像装置の端部を説明するための概略斜視図である。
【図5】現像装置の端部を説明するための概略平面図である。
【図6】本発明に従う現像スリーブ端部近傍のシール部を説明するための模式図である。
【図7】本発明に係る現像装置の他の実施例の概略断面図である。
【図8】従来の現像装置の一例の概略断面図である。
【図9】従来の現像装置の現像スリーブ端部近傍のシール部を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 現像装置
2 現像容器
3 攪拌室
4 現像室
5 第1の搬送スクリュー
6 第2の搬送スクリュー
7 隔壁
8 現像スリーブ(現像剤担持体)
10 感光ドラム(像担持体)
11 現像剤剥ぎ取り部材
16 突き当てコロ
17 端部隔壁
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体上に形成された静電像に現像剤を付着させて可視像化する電子写真方式や静電記録方式を用いた、複写機、レーザビームプリンタなどの画像形成装置に使用される現像装置、及びこれを備える画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、像担持体上に静電像を形成し、これに現像剤を付着させて可視化して、この可視像を記録材に転写するか或いは中間転写体に転写した後に記録材に転写して記録画像を得る、電子写真方式或いは静電記録方式の画像形成装置がある。
【0003】
例えば、電子写真方式を利用し、特に、有彩色の画像形成を行う画像形成装置においては、非磁性トナーと磁性キャリアとを混合し現像剤として使用する2成分現像方式が広く利用されている。
【0004】
斯かる2成分現像方式の現像装置は、一般に、図8に示すような構成を有する。つまり、現像装置101は、非磁性トナーと磁性キャリアとを含む2成分現像剤が収容された現像容器102内に、現像剤担持体としての現像スリーブ108と現像スリーブ108上に担持された現像剤の穂を規制する穂切り部材109を有している。現像容器102の、現像対象である感光ドラム10に対向する現像部Gに相当する位置には開口部があり、この開口部に上記現像スリーブ108が感光ドラム10の方向に一部露出するように回転自在に配設されている。現像スリーブ108は、磁界発生手段として固定のマグネットロール(磁石)108aを内蔵し、このマグネットロール108aの形成する磁界によって2成分現像剤を現像スリーブ108上に磁気拘束すると共に、現像スリーブ108の回転によって感光ドラム10との対向部(現像部)Gに2成分現像剤を搬送する。
【0005】
2成分現像方式は、現在提案されている他の現像方式に比較して、画質の安定性、装置の耐久性などの長所を備えている。一方、2成分現像方式では、現像終了後の現像剤の状態をなるべく一定に保つために、現像終了後に、常に現像剤を現像剤担持体から剥離し、現像に使用されなかった現像剤と攪拌し、攪拌終了後に現像剤担持体に供給する、という工程を必要とするため、装置として大型になる傾向があった。
【0006】
この問題に対する解決策が従来いくつか提案されている。例えば、次のような現像装置がある。図8に示すように、反発極(S2、S3)を設けた5極構成のマグネットロール108aを内蔵した現像スリーブ108を使用し、斯かる反発磁極(S2、S3)からの現像剤の落下ポイントに現像スリーブ108の軸方向に現像剤を搬送するスクリュー106を設け、更に、このスクリュー106と逆方向に搬送するスクリュー105を別個に設ける。これにより、軸線方向に搬送される現像剤の循環バランスをとり、又、現像スリーブ108から落下した現像剤は、現像スリーブ108の近傍のスクリュー106により搬送されている現像剤と攪拌された後に現像スリーブ108に供給され、再び現像部Gに搬送される。
【0007】
このように、現像スリーブ1本に対しスクリューが2本という単純な構成で、現像剤の攪拌、搬送を安定して行えるので、現在、複写機などの小型のフルカラー画像形成装置が備える現像装置としては、ほとんどこの構成を用いたものが使用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の現像装置には以下のような問題が存在する。
【0009】
図8の現像装置101に即して説明すると、画像濃度が充分で、且つ、画像欠陥の無い画像を得ようとすると、現像スリーブ108を感光ドラム10に対して相対速度として約1.5倍以上の速さで回転させる必要があった。
【0010】
又、小型化に加え、低コスト化も重要な課題である。低コスト化のために現像装置のコストを下げようとした場合に、現像スリーブ108と感光ドラム10との間の距離を精度良く維持するには、現像スリーブ108の両端の軸に、離間部材として、現像スリーブ108の径よりも現像スリーブ108と感光ドラム10との間の距離の2倍程度大きいコロを配置し、このコロを感光ドラム10に突き当てる。斯かる方法によって現像スリーブ108と感光ドラム10との間の距離を保証すれば、複雑な調整工程を必要とせずに最も安価である。
【0011】
又、低価格化のためには、上記コロと現像スリーブ108(若しくはその軸)との間にベアリング等の部材を設けることは好ましくない。特に、フルカラーの画像を得ようとすると、画像形成装置に現像装置を4種類設ける必要があり、上記ベアリングも8個余分に使うことになる。これでは、コロの利用によって現像スリーブ108と感光ドラム10との間の距離の調整工程を無くしたにも拘わらず、コストダウンの効果が無くなってしまう。このため、低コスト化の目的で突き当てコロを使用する場合には、ベアリング無しの条件が必須であった。
【0012】
しかしながら、このような突き当てコロを用いて、上述のように感光ドラム10と現像スリーブ108とに周速差を設けて連続して画像を形成すると、コロが削れることで、現像スリーブ108と感光ドラム10との間が狭まってしまい、現像部Gに現像剤が滞留することで画像欠陥が発生し、長期に亘って安定した画像を形成することは難しかった。
【0013】
又、現像容器102の開口部に設けられた現像スリーブ108の長手端部からの現像剤の漏れを防止しなければならないが、従来、現像スリーブ108が回転しているために、現像スリーブ108の端部は接触にしても非接触にしても、回転部材に対してシール部材を設ける構成とならざるを得ない。例えば、図9に示すように、現像スリーブ108の外周に対し所定間隙を隔てて配置された磁性部材、或いは現像スリーブ108の外周に摺動可能に当接される発泡弾性部材などとされるシール部材50によって、現像スリーブ108の長手端部において現像剤が漏れるのを磁気的、或いは機械的に防止する。
【0014】
しかし、これらの方法では、結果的に、回転する現像スリーブ108との間で完全にシールすることは不可能であり、漏れた現像剤が突き当てコロに回り込み、感光ドラム10とコロの間の削れや、コロと現像スリーブ108の軸との間の削れを促進させることとなり、画像を長期に安定させることは非常に困難であった。
【0015】
従って、本発明の目的は、小型、低コストで、且つ、長期に亘って画像不良の発生を防ぐことのできる現像装置、及びこれを備える画像形成装置を提供することである。
【0016】
本発明の他の目的は、現像剤担持体と現像対象との間の距離を規定する離間部材として、簡易な構成で、低コストなコロを用いる場合であっても、耐久により現像剤担持体と現像対象との間の距離が変動することによる画像劣化を防止することのできる現像装置、及びこれを備える画像形成装置を提供することである。
【0017】
本発明の他の目的は、現像剤担持体端部からの現像剤漏れを防止して、高品位の画像を長期に亘り安定して形成することを可能とする現像装置、及びこれを備える画像形成装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る現像装置及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、現像剤容器内に収容されたトナーとキャリアとを備える現像剤を、現像対象に対向する現像部へ搬送し、該現像部で現像剤により前記現像対象に形成された静電像を現像する現像装置において、
外周に沿って交番極を具備する回転可能な磁界発生手段であって、前記現像部近傍で重力方向と同方向に移動する磁界発生手段と、
前記磁界発生手段の周りに固定して配置され前記磁界発生手段の発生する磁界により現像剤を担持する現像剤担持体であって、その上の現像剤は前記現像部近傍で重力方向と反対方向に移動する現像剤担持体と、
前記現像部の現像剤搬送方向下流側で前記現像剤担持体に接触し、前記現像剤担持体から接線方向と水平方向との間で鉛直方向よりに伸長する現像剤剥ぎ取り部材と、
前記現像剤剥ぎ取り部材の下方領域内で且つ水平方向で前記現像部と前記現像剤剥ぎ取り部材の先端部との間に回転中心が入るように配置される回転可能な現像剤攪拌搬送手段と、
を有することを特徴とする現像装置。
【0019】
本発明の一実施態様によると、前記剥ぎ取り部材の先端部に磁性部材を設ける。又、本発明の他の実施態様によると、現像装置は更に、前記現像剤担持体に対する前記現像剤剥ぎ取り部材の接触部と前記現像部との間に、前記現像剤担持体に近接して前記現像剤担持体上に担持する現像剤量を規制する規制部材を有し、該規制部材近傍で現像剤搬送方向上流側に現像剤返し部材を設ける。
【0020】
現像剤攪拌搬送手段は、前記現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送するスクリュー部を有するものであってよい。又、前記攪拌搬送手段は更に、現像剤を攪拌し、現像剤担持体に供給するリブ部を有するものであってもよい。
【0021】
本発明の他の実施態様によると、現像装置は更に、前記現像剤担持体の長手端部近傍の外周の一部に密接又は一体化され、該端部近傍から前記現像容器外への現像剤の移動を妨げる隔壁を有する。一実施態様では、前記隔壁より前記現像容器の外側において、前記現像剤担持体と現像対象との間の距離を規制する離間部材が設けられている。又、一実施態様では、前記離間部材は、前記現像剤担持体と同軸的に設けられたコロである。
【0022】
本発明の一実施態様によると、現像装置には更に、前記現像剤担持体に直流バイアスを印加する手段を設ける。
【0023】
本発明の他の態様によると、像担持体と、前記像担持体に形成された静電像を現像するための上記本発明の現像装置と、を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る現像装置及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0025】
実施例1
本実施例では、本発明は、複数の画像形成部を備えるカラー画像形成装置において具現化される。図1は、本実施例の画像形成装置100の要部概略構成を示す。画像形成100は、装置本体と通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等のホスト機器或いは原稿読み取り装置等からの画像信号に応じて、電子写真方式により記録材P、例えば、記録用紙、OHPシート、布等にカラー画像を形成し得るレーザビームプリンタである。
【0026】
画像形成装置100は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成するステーションPy、Pm、Pc、Pkを有する。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各ステーションは、用いる現像剤の色を除いては、概略同様の構成である。以下の説明において、特に区別を要しない場合は、各ステーションに属する要素であることを示すために符号に付した添え字Y、M、C、Kは省略し、総括的に説明する。例えば、現像装置1とあれば、各ステーションPy、Pm、Pc、Pkにおける現像装置1Y、現像装置1M、現像装置1C、現像装置1Kを共通して指すものとする。
【0027】
先ず、図1を参照して、画像形成装置100の全体の動作を説明する。各ステーションPy、Pm、Pc、Pkには、像担持体であるドラム型の電子写真感光体(感光ドラム)10が回動自在に設けられており、その感光ドラム10を帯電手段としての一次帯電器21で一様に帯電し、その一様帯電面を、本実施例ではレーザとされる発光素子を備える露光装置22によって、画像情報信号に応じて変調された光で走査露光して、感光ドラム10の表面に静電潜像を形成する。その静電潜像は、現像装置1により、後述のような過程でトナー像として可視像化される。
【0028】
次に、感光ドラム10に形成された可視像を、レジストローラ28等の記録材搬送手段によって該可視像の形成と同期するように送り出されると共に、記録材搬送シート24によって搬送されてきた記録材27に、転写手段としての転写帯電器23によって順次転写し、更に定着装置25によって定着して永久画像を得る。
【0029】
記録材27へのトナー像の転写後に感光ドラム10上に残留した転写残トナーは、クリーニング装置26により除去する。又、画像形成で消費されたトナーは、トナー補給槽20から、現像装置1の攪拌室3(後述)の現像剤搬送方向上流側端部に補給される。
【0030】
次に、図2を参照して現像装置1の動作を説明する。図2は本実施例の現像装置1の概略断面を示す。本実施例の現像装置1は、非磁性トナーと磁性キャリアとを含む2成分現像剤が収容された現像容器2内に、現像剤担持手段としての現像スリーブ8と、現像スリーブ8上に担持された現像剤の穂を規制する穂切り部材9と、を有している。そして、現像容器2内の略中央部は、紙面に鉛直方向に延在する隔壁7によって現像室4と攪拌室3に左右に区画されており、現像剤は現像室4及び攪拌室3に収容されている。
【0031】
上記攪拌室3及び現像室4には、現像剤攪拌搬送手段として第1及び第2の搬送スクリュー5、6がそれぞれ配置されている。第1の搬送スクリュー5は、攪拌室3の底部に現像スリーブ8の軸方向に沿ってほぼ平行に配置されており、回転して攪拌室3内の現像剤を軸線方向に沿って一方向に搬送する。又、第2の搬送スクリュー6は、現像室4内の底部に第1の搬送スクリュー5とほぼ平行に配置され、現像室4内の現像剤を第1の搬送スクリュー5と反対方向に搬送する。このようにして、第1及び第2の搬送スクリュー5、6の回転による搬送によって、現像剤が隔壁7の両端部の開口部(連通部)を通じて現像室と攪拌室との間で循環される。
【0032】
又、現像容器2の、現像対象としての感光ドラム10に対向する現像部(現像領域)Gに相当する位置には開口部があり、この開口部に上記現像スリーブ8が感光ドラム10方向に一部露出するように固定して配設されている。
【0033】
更に説明すると、現像スリーブ8は非磁性材料で構成され、その内部には磁界発生手段であるマグネットロール8aが回転可能な状態で設置されている。このマグネットロール8aは、外周に沿って複数のN極とS極との交番極を有する。そして、マグネットロール8aが、図中矢印B方向に回転することで、現像剤を穂切り部材9による規制部Rから、図中矢印A方向に現像部Gに搬送し、感光ドラム10上に形成された潜像に現像剤を供給して、潜像を現像する。即ち、マグネットロール8aが現像部Gの近傍で重力方向と同方向に移動するように回転することにより、現像スリーブ8上に磁気拘束された現像剤は、現像部Gの近傍で重力方向は反対方向に移動するように搬送される。
【0034】
上記のマグネットロール8aの回転方向、及び現像剤の搬送方向によれば、現像剤を現像スリーブ8上から搬送スクリュー6に落下させ再び現像スリーブ8上に回収する循環経路確立の点で有利である。
【0035】
又、現像時に、現像スリーブ8には、電圧印加手段としての電源(図示せず)から直流電圧の現像バイアス電圧が印加される。これにより、現像スリーブ8と感光ドラム10との間の電界によって、感光ドラム10に形成された静電像に応じて、帯電したトナーを効率よく感光ドラム10へと供給することができる。
【0036】
好適な実施例によれば、マグネットロール8aは300rpm以上、最良の結果を得るためには1000rpm以上で回転される。これよりマグネットロール8aの回転速度が遅いと、マグネットロール8aの回転によるピッチムラが目立つ虞がある。一方、回転による昇温や振動の点から、マグネットロール8aの回転速度は、上限として好ましくは2000rpm以下、より好ましくは1500rpm以下とする。
【0037】
又、マグネットロール8aは、その周辺回りに少なくとも8個の交番極、好ましくは10極以上の交番極を持っている。これより磁極が少ないと、マグネットロール8aの回転によるピッチムラが目立つ虞がある。一方、現像スリーブ8上の磁力確保の点から、交番極は、上限として好ましくは20個以下、より好ましくは16個以下とされる。
【0038】
更に、法線方向の磁束密度のピークは好ましくは75mT以上、より好ましくは90mT以上とする。これより小さいと感光ドラム10へのキャリア付着の虞がある。一方、マグネットの製造上の理由により、法線方向の磁束密度のピークは、上限として好ましくは150mT以下、より好ましくは120mT以下とする。
【0039】
又、キヤリアは、樹脂コートしたフェライトが好ましい。より詳細には、磁性粒子として、粒径が30〜100μm、好ましくは40〜80μmで、電気的抵抗値が抵抗率で107Ωcm以上、好ましくは108Ωcm以上、更に好ましくは109〜1012Ωcmとなるように、フェライト粒子(100mTの磁界中での磁化60Am2/Kg)へ樹脂コーティングした樹脂コート磁性キャリアを好ましく用い得る。
【0040】
ここで、磁性粒子(例えば、樹脂コートされたフェライト粒子)の抵抗値は、測定電極面積4cm2、電極間間隙0.4cmのサンドイッチタイプのセルを用い、片方の電極に1Kg重量の加圧下で、両電極間の印加電圧E(V/cm)を印加して、回路に流れた電流から磁性粒子の抵抗値を測定した値である。
【0041】
又、本実施例では、トナーとして、平均粒径が7.5μmのものを用いたが、トナーとしては平均粒径6〜9μmのものを好ましく用いることができる。トナーの粒径(平均粒径)は、コールターカウンターを用いて求めた。
【0042】
穂切り部材9は、アルミニウム等の非磁性部材で構成され、現像部Gよりも現像剤搬送方向上流側に配設されている。そして、この穂切り部材9の先端部と現像スリーブ8との間を、現像剤の非磁性トナーと磁性キャリアとの両方共が、マグネットロール8aの回転によってマグネットロール8aの回転方向とは反対方向に通過して、現像部Gへと送られる。尚、穂切り部材9の現像スリーブ8の表面との間隙を調整することによって、現像スリーブ8上に担持する現像剤磁気ブラシの穂切り量が規制されて、現像部Gへ搬送される現像剤量が調整される。
【0043】
第1の搬送スクリュー5は、攪拌室3内の底部に現像スリーブ8の軸方向(現像幅方向)に沿ってほぼ平行に配置されており、本実施の形態では、回転軸の周りに非磁性材料から成る羽根部材をスパイラル状に設けたスクリュー構造とされる。第1の搬送スクリュー5は、回転して攪拌室3内の現像剤を攪拌室5の底部にて現像スリーブ8の軸線方向に沿って搬送する。
【0044】
又、第2の搬送スクリュー6は、第1の搬送スクリュー5と同様に、回転軸の周りに非磁性材料から成る羽根部材を第1の搬送スクリュー5とは逆向きにしてスパイラル状に設けたスクリュー構造とされる。第2の搬送スクリュー6は、現像室4内の底部に第1の搬送スクリュー5とほぼ平行に配設され、第1の搬送スクリュー5と同方向に回転して現像室4内の現像剤を第1の搬送スクリュー5と反対方向に搬送する。
【0045】
このようにして、第1及び第2の搬送スクリュー5、6の回転によって、現像剤が隔壁7の両端の開口部を通って現像室3と攪拌室4との間で循環される。
【0046】
ところで、本実施例の現像装置1は、現像部Gを通過した後の現像剤を現像スリーブ8から剥ぎ取るために、現像剤剥ぎ取り部材11を有している。図3を参照すると理解されるように、本実施例では、現像剤剥ぎ取り部材11は、現像部Gの現像剤搬送方向下流側で、本実施例では現像部Gのほぼ反対側の現像スリーブ8上に接触し(現像剤剥ぎ取り部H)、現像スリーブ8から接線方向(L1)と水平方向(L2)との間で鉛直方向(L3)よりに伸長するように設けられている。現像スリーブ8上を搬送されてきた現像剤は、マグネットロール8aの回転により現像剤剥ぎ取り部材11上を回転しながら搬送される。
【0047】
現像剤剥ぎ取り部材11は、上述のように現像スリーブ8から接線方向と水平方向との間で鉛直方向よりに伸びているので、マグネットロール8aによる磁力の影響の無くなる部分で重力の作用により落下する。そのために、現像スリーブ8上に滞留を起こすことなく、現像剤の剥ぎ取りが行われる。
【0048】
本実施例では、現像剤剥ぎ取り部材11は、マイラ(ポリエチレンテレフタラートフィルムの商品名)シートから成り、厚さ0.2mm、幅(現像スリーブ8から接線方向と水平方向との間で鉛直方向よりに伸びる長さ)15mmで、現像スリーブ8の軸方向略全域に亘って延在する板状部材である。
【0049】
又、図3に示すように、本実施例では、現像剤剥ぎ取り部材11の下方領域内で、且つ、水平方向で現像部G(垂線L4)と現像剤剥ぎ取り部材11の先端部11a(垂線L5)との間に回転中心(垂線L6)が入るように、現像剤攪拌搬送手段である第2の搬送スクリュー6を有している。これによって、現像部Gを通過した現像剤は、現像剤剥ぎ取り部材11によって現像スリーブ8から剥ぎ落とされた後に、第2の搬送スクリュー6によって搬送されている現像剤と攪拌され、その後、現像部Gに供給される。このため、高濃度の画像を連続して出力した場合にも、濃度の低下は発生せず均一な画像が得られる。
【0050】
尚、第2の搬送スクリュー6の回転方向としては、図2に示すように、現像スリーブ8の図中矢印Aにて示す現像剤の搬送方向と同一方向が望ましい。これにより、現像スリーブ8から剥ぎ取った現像剤を、第2の搬送スクリュー6によって現像容器2内の現像剤と十分に撹拌した後に、現像スリーブ8に供給することができる。
【0051】
又、図2に示すように、現像剤剥ぎ取り部材11の現像剤剥ぎ取り部Hよりも現像剤搬送方向下流側に、現像スリーブ8に接触し、現像スリーブ8から現像剤剥ぎ取り部材11側へと略水平に延在する現像剤供給防止部12を設けることができる。これにより、この部分での現像スリーブ8上への現像剤の供給を妨げ、第2の搬送スクリュー6によって十分に現像容器2内の現像剤と撹拌された現像剤を現像スリーブ8へと再供給することができる。
【0052】
又、現像装置1は、図4、図5に示すように、現像スリーブ8の長手端部近傍に、現像対象である感光ドラム10と現像スリーブ8との間の距離を規定する離間部材として、現像スリーブ8と同軸的に突き当てコロ16をベアリング無しで有する。本実施例の現像装置1では、現像スリーブ8が固定されて動かないので、このように突き当てコロ16をベアリング無しで設けても、削れによる磨耗はほとんど発生しない。
【0053】
突き当てコロ16は、例えば、図5に示すように、現像スリーブ8がその長手端部に内嵌して有する、マグネットロール8aの軸受け部8bに、摺動可能に外嵌させて現像スリーブ8と同軸的に設けることができる。又、突き当てコロ16は、現像スリーブ8の長手端部に摺動可能に嵌合されるキャップ状部材としたり、現像スリーブ8の長手端部近傍、或いはマグネットロール8aの長手端部の回転軸に直接摺動可能に外嵌させて設けてもよい。
【0054】
更に、本実施例の現像装置1では、現像スリーブ8が固定されて動かないので、図4、図5に示すように、現像容器2の長手端部の隔壁17によって現像剤を堰き止めることで、現像スリーブ8の長手端部のシールも完全にすることができる。図6をも参照して、現像スリーブ8の長手端部近傍において、固定された現像スリーブ8の外周に隔壁17が密接(或いは一体化)されており、現像容器2の内部から現像スリーブ8の端部側へと現像剤が漏れることはない。これによって、従来の現像装置におけるように、現像装置の端部から漏れた現像剤によって突き当てコロ16を汚すことはない。
【0055】
この結果、耐久により、現像スリーブ8と感光ドラム10との間の距離(S−D間距離)が変動してしまう問題が無くなり、簡易な構成で、低コストな突き当てコロを利用し得ると共に、長期に亘って安定した画像が得られるようになった。
【0056】
尚、図4、図5には、現像装置1の長手一端部のみを示すが、本実施例では、他端部も同様の構成とされている。
【0057】
以上、本実施例によれば、現像装置1の小型化、低コスト化を図り、且つ、長期に亘って画像不良の発生を防ぐことができる。
【0058】
実施例2
次に、図7を参照して本発明の他の実施例ついて説明する。図7は、本実施例の現像装置1’の概略断面を示す。
【0059】
本実施例の現像装置1’は、実施例1のものとほぼ同様の構成であるが、現像剤剥ぎ取り部材11の、現像スリーブ8側とは反対側の先端部12aに、磁性部材(磁性板)13を貼ったことが異なる。
【0060】
磁性部材13としては、本実施例では、厚さ0.05mm、幅3mmのニッケル箔を、現像スリーブ8の軸方向略全域に貼った。これにより、磁性部材13がマグネットロール8aの回転により振動することで、現像スリーブ8からの現像剤の剥ぎ取りが更に円滑に行われるようになった。磁性部材13は、特に限定されるものではないが、好ましくは強磁性体のシート状部材である。
【0061】
又、本実施例では、更に穂切り部材9による規制部Rの近傍に、現像剤返し部材14を設けたことが異なる。本実施例では、現像剤返し部材14は、現像スリーブ8に接触し、現像スリーブ8から略鉛直下方に凸となるように、現像剤の搬送方向の下流側及び上流側から延在する第1面14aと第2面14bを備えて成る。現像剤返し部材14を設けることで、規制部R近傍の現像剤の量が減り、現像剤に加わるストレスが軽減し、現像剤の劣化が抑えられる。これによって、更に長期に亘って安定した画像が得られるようになる。
【0062】
更に、本実施例では、第2の搬送スクリュー6に、現像剤攪拌供給部としてリブ15を設けた。リブ15の高さは、現像剤搬送部としてのスクリューの羽根の高さと同等以下であればよく、又、幅も、スクリューピッチの1/3〜1/1の範囲で任意に選択できる。リブ15を設けることで、現像剤の剤面が低下した場合でも、現像スリーブ8上に安定して現像剤を供給することができ、現像スリーブ8への現像剤のコート不良による画像欠陥も全く無くすことができた。
【0063】
以上、本実施例によれば、実施例1と同様の効果を得ることができると共に、更なる高画質化を図ることができる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の現像装置によれば、小型、低コストで、且つ、長期に亘って画像不良の発生を防ぐことができる。又、現像剤担持体と現像対象との間の距離を規定する離間部材として、簡易な構成で、低コストなコロを用いる場合であっても、耐久により現像剤担持体と現像対象との間の距離が変動することによる画像劣化を防止することができる。更に、本発明の現像装置によれば、現像剤担持体端部からの現像剤漏れを防止して、高品位の画像を長期に亘り安定して形成することが可能である。本発明によれば、上記格別なる作用効果を発揮する現像装置を備え、対応する作用効果を発揮し得る画像形成装置をも提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例の要部概略構成図である。
【図2】本発明に係る現像装置の一実施例の概略断面図である。
【図3】現像剤担持体に対する現像材剥ぎ取り部材、現像剤攪拌搬送手段の配置関係を説明するための模式図である。
【図4】現像装置の端部を説明するための概略斜視図である。
【図5】現像装置の端部を説明するための概略平面図である。
【図6】本発明に従う現像スリーブ端部近傍のシール部を説明するための模式図である。
【図7】本発明に係る現像装置の他の実施例の概略断面図である。
【図8】従来の現像装置の一例の概略断面図である。
【図9】従来の現像装置の現像スリーブ端部近傍のシール部を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 現像装置
2 現像容器
3 攪拌室
4 現像室
5 第1の搬送スクリュー
6 第2の搬送スクリュー
7 隔壁
8 現像スリーブ(現像剤担持体)
10 感光ドラム(像担持体)
11 現像剤剥ぎ取り部材
16 突き当てコロ
17 端部隔壁
Claims (10)
- 現像剤容器内に収容されたトナーとキャリアとを備える現像剤を、現像対象に対向する現像部へ搬送し、該現像部で現像剤により前記現像対象に形成された静電像を現像する現像装置において、
外周に沿って交番極を具備する回転可能な磁界発生手段であって、前記現像部近傍で重力方向と同方向に移動する磁界発生手段と、
前記磁界発生手段の周りに固定して配置され前記磁界発生手段の発生する磁界により現像剤を担持する現像剤担持体であって、その上の現像剤は前記現像部近傍で重力方向と反対方向に移動する現像剤担持体と、
前記現像部の現像剤搬送方向下流側で前記現像剤担持体に接触し、前記現像剤担持体から接線方向と水平方向との間で鉛直方向よりに伸長する現像剤剥ぎ取り部材と、
前記現像剤剥ぎ取り部材の下方領域内で且つ水平方向で前記現像部と前記現像剤剥ぎ取り部材の先端部との間に回転中心が入るように配置される回転可能な現像剤攪拌搬送手段と、
を有することを特徴とする現像装置。 - 前記剥ぎ取り部材の先端部に磁性部材を設けたことを特徴とする請求項1の現像装置。
- 更に、前記現像剤担持体に対する前記現像剤剥ぎ取り部材の接触部と前記現像部との間に、前記現像剤担持体に近接して前記現像剤担持体上に担持する現像剤量を規制する規制部材を有し、該規制部材近傍で現像剤搬送方向上流側に現像剤返し部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2の現像装置。
- 現像剤攪拌搬送手段は、前記現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送するスクリュー部を有することを特徴とする請求項3の現像装置。
- 前記攪拌搬送手段は更に、現像剤を攪拌し、現像剤担持体に供給するリブ部を有することを特徴とする請求項4の現像装置。
- 更に、前記現像剤担持体の長手端部近傍の外周の一部に密接又は一体化され、該端部近傍から前記現像容器外への現像剤の移動を妨げる隔壁を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の現像装置。
- 前記隔壁より前記現像容器の外側において、前記現像剤担持体と現像対象との間の距離を規制する離間部材が設けられていることを特徴とする請求項6の現像装置。
- 前記離間部材は、前記現像剤担持体と同軸的に設けられたコロであることを特徴とする請求項7の現像装置。
- 更に、前記現像剤担持体に直流バイアスを印加する手段を設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項に記載の現像装置。
- 像担持体と、前記像担持体に形成された静電像を現像するための請求項1〜9のいずれかの項に記載の現像装置と、を有することを特徴とする画像形成装置。
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2003
- 2003-06-13 JP JP2003170122A patent/JP2005004110A/ja active Pending
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