JP2005003798A - 感光性板状部材吸着機構及び画像記録装置 - Google Patents

感光性板状部材吸着機構及び画像記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で、サイズの異なる感光性板状部材であってもステージに確実に吸着できる感光性板状部材吸着機構と、この感光性板状部材吸着機構を備えた画像記録装置を得る。
【解決手段】ステージ152の側方に配置された巻き付けロール176に、レーザ光を透過可能な可撓性フィルム178が巻き付けられており、モータ182の回転駆動力で可撓性フィルム178を巻き出して、ステージ152のすべての吸着孔172を覆うことができる。これにより、基板150の周囲の吸着孔172からの空気漏れを防止できる。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光性板状部材吸着機構及び画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
感光性板状部材をステージ上に載置し、所望のパターン等を記録する画像記録装置では、ステージの載置面に複数の吸着孔が形成されており、載置面に載置された感光性板状部材を負圧により吸着して保持する構成のものがある。
【0003】
しかし、一般に、載置面上に載置された感光性板状部材の周囲からは、いわゆる空気漏れがあるため、十分な吸着力を得るためには、より大きな真空ポンプやブロワなどの装置が必要になる。
【0004】
また、この構成では、画像記録の対象となる複数サイズの感光性板状部材のうち、最大サイズの感光性板状部材にあわせて複数の吸着孔を載置面の広い範囲に分散させているため、より小さいサイズの感光性板状部材を吸着する場合には、感光性板状部材の外側に位置する吸着孔が感光性板状部材によって塞がれず、十分な吸着力が得られないおそれがある。
【0005】
このような不都合を解消するためには、たとえば、感光性板状部材の外側領域にある未使用の吸着孔をフィルム等で覆う方法が考えられる。しかし、この方法では、感光性板状部材サイズが異なるごとに、それに対応した形状のフィルムを用意して載置面に貼る必要があり、手間がかかる。
【0006】
これに対し、いわゆるマスク密着型の露光機では、透光板や支持板、及びこれらの間を密閉する土手ゴム等でマスクと基板(感光性板状部材)とを囲繞し、囲繞された空間の空気を吸引する構成のものがある(たとえば特許文献1参照)。このように、マスク密着型の露光機を前提とした構成では、透光板や支持板、さらには、土手ゴムなどが必要となり、装置全体が大掛かりとなる。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−299546号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮し、簡単な構成で、サイズの異なる感光性板状部材であってもステージに確実に吸着できる感光性板状部材吸着機構と、この感光性板状部材吸着機構を備えた画像記録装置を得ることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、載置面上に感光性板状部材を載置可能なステージと、前記載置面に形成され、載置された感光性板状部材を吸着するための複数の吸着孔と、前記載置面に感光性板状部材が載置された状態で、この感光性板状部材と、感光性板状部材の外側の前記吸着孔の全てを被覆可能で、かつ感光性板状部材を露光するための光を透過可能とされた可撓性フィルムと、前記可撓性フィルムを、感光性板状部材と感光性板状部材の外側の前記吸着孔の全てを被覆する被覆位置と、載置面上に感光性板状部材を載置可能とする退避位置との間で移動可能とする移動手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
この感光性板状部材吸着機構では、移動手段によって可撓性フィルムを退避位置とし、ステージの載置面に感光性板状部材を載置する。この状態で、移動手段により、可撓性フィルムを被覆位置とする。感光性板状部材の外側に吸着孔が露出している場合には、可撓性フィルムが、感光性板状部材と、この感光性板状部材の外側に位置する吸着孔のすべてを被覆するので、未使用の吸着孔や感光性板状部材の周囲から不用意に空気が抜けることがない。したがって、たとえば、小さな吸引装置を使用した場合などであっても、確実に感光性板状部材を吸着することができる。もちろん、感光性板状部材がすべての吸着孔を覆う程度に大きい場合にも、吸着孔から不用意に空気が抜けることはないので、確実に感光性板状部材を吸着できる。このように、感光性板状部材のサイズに関わらず、確実に感光性板状部材を吸着できる。
【0011】
しかも、可撓性フィルムを、移動手段によって、被覆位置と退避位置との間で移動させるため、構成が複雑になることもない。
【0012】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記移動手段が、前記可撓性フィルムを巻き付けられた巻き付けロールと、前記巻き付けロールから前記可撓性フィルムを巻き出す巻き出し装置と、を含んで構成されていることを特徴とする。
【0013】
したがって、巻き付けロールに可撓性フィルムを巻き取って退避位置とすることができ、広いスペースを必要としない。また、巻き出し装置によって可撓性フィルムを巻き出すだけで、被覆位置とすることもできる。
【0014】
可撓性フィルムとしては、請求項3に記載のように、少なくとも波長150〜450nmの光を透過可能とされていれば、感光性板状部材の露光に使用される光を確実に透過させることができる。
【0015】
請求項4に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の感光性板状部材吸着機構と、前記感光性板状部材吸着機構によって載置面上に吸着された感光性板状部材に画像を記録する画像記録手段と、を有することを特徴とする。
【0016】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の感光性板状部材吸着機構を有しているので、簡単な構成で、しかも感光性板状部材サイズに関わらず、確実に感光性板状部材を吸着できる。
【0017】
ステージの載置面に感光性板状部材を吸着した状態で、画像記録手段によって、画像を記録することができる。
【0018】
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の発明において、前記画像記録手段が、レーザー光を感光性板状部材に照射して画像記録を行うレーザー記録手段、とされていることを特徴とする。
【0019】
このように、レーザー記録手段によってレーザー光を感光性板状部材に照射することで、高速且つ高精度で画像を記録することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図8〜図10には、本発明の第1実施形態の基板吸着機構104が示されている。また、図1には、この基板吸着機構104を備えた画像記録装置102が示されている。
【0021】
この画像記録装置102は、いわゆるフラッドベッドタイプの画像記録装置とされており、図1に示すように、感光性板状部材の一例である基板150を表面(載置面152P)に吸着して保持するステージ152を備えている。4本の脚部154に支持された板状の定盤156の上面には、ステージ移動方向に沿って延びた2本のガイド158が設置されている。ステージ152は、その長手方向がステージ移動方向を向くように配置されると共に、ガイド158によって往復移動可能に支持されている。なお、この画像記録装置には、ステージ152をガイド158に沿って駆動するための図示しない駆動装置が設けられており、後述するように、走査方向での所望の移動速度(走査速度)となるように、図示しないコントローラによって駆動制御される。
【0022】
定盤156の中央部には、ステージ152の移動経路を跨ぐようにゲート160が設けられている。コ字状のゲート160の端部の各々は、定盤156の両側面に固定されている。このゲート160を挟んで一方の側にはスキャナ162が設けられ、他方の側には基板150に設けられたアライメントマークを検出する複数(例えば、2個)の検知センサ164が設けられている。スキャナ162及び検知センサ164はゲート160に各々取り付けられて、ステージ152の移動経路の上方に固定されている。なお、スキャナ162及び検知センサ164は、これらを制御する図示しないコントローラに接続されており、後述するように、露光ヘッド166によって露光する際に所定のタイミングで露光するように制御される。
【0023】
また、検知センサ164は、撮像時の光源として1回の発光時間が極めて短いストロボ(図示省略)を備えており、このストロボの発光時のみ撮像が可能となるように受光感度が設定されている。
【0024】
検知センサ164は、その真下の撮像位置をステージ152が通過する際に、所定のタイミングでストロボを発光させ、このストロボからの光の反射光を受光することにより、基板150に形成されたアライメントマークを含む撮像範囲をそれぞれ撮像する。また、検知センサ164は、アライメントマークの位置等に応じて幅方向に沿った位置調整が可能とされている。
【0025】
また、スキャナ162はゲート160により走査方向に沿って位置調整可能に支持されている。これにより、検知センサ164による撮像位置とスキャナ162による露光位置との距離を所定の範囲内で調整可能となっている。
【0026】
スキャナ162は、図2及び図3(B)に示すように、m行n列(例えば、3行5列)の略マトリックス状に配列された複数の露光ヘッド166を備えている。この例では、基板150の幅との関係で、1行目及び2行目には5個の、3行目には4個の露光ヘッド166を配置し、全体で、14個とした。なお、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドを示す場合は、露光ヘッド166mnと表記する。
【0027】
露光ヘッド166による露光エリア168は、図2では、走査方向を短辺とする矩形状で、且つ、ヘッド並び方向に対し、所定の傾斜角で傾斜している。そして、ステージ152の移動に伴い、基板150には露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。なお、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドによる露光エリアを示す場合は、露光エリア168mnと表記する。
【0028】
また、図3(A)及び(B)に示すように、帯状の露光済み領域170のそれぞれが隣接する露光済み領域170と部分的に重なるように、ライン状に配列された各行の露光ヘッドの各々は、ヘッド並び方向に所定間隔ずらして配置されている。このため、1行目の露光エリア16811と露光エリア16812との間の露光できない部分は、2行目の露光エリア16821と3行目の露光エリア16831とにより露光することができる。
【0029】
露光ヘッド16611〜166mn各々は、図4、図5(A)及び(B)に示すように、入射された光ビームを画像データに応じて各画素毎に変調する空間光変調素子として、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)50を備えている。このDMD50は、データ処理部とミラー駆動制御部とを備えた図示しないコントローラに接続されている。コントローラのデータ処理部では、入力された画像データに基づいて、各露光ヘッド166毎にDMD50の制御すべき領域内の各マイクロミラーを駆動制御する制御信号を生成する。
【0030】
また、ミラー駆動制御部では、画像データ処理部で生成した制御信号に基づいて、各露光ヘッド166毎にDMD50の各マイクロミラーの反射面の角度を制御する。
【0031】
DMD50の光入射側には、光ファイバの出射端部(発光点)が露光エリア168の長辺方向と対応する方向に沿って一列に配列されたレーザ出射部を備えたファイバアレイ光源66、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光を補正してDMD上に集光させるレンズ系67、レンズ系67を透過したレーザ光をDMD50に向けて反射するミラー69がこの順に配置されている。
【0032】
レンズ系67は、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光を平行光化する1対の組合せレンズ71、平行光化されたレーザ光の光量分布が均一になるように補正する1対の組合せレンズ73、及び光量分布が補正されたレーザ光をDMD上に集光する集光レンズ75で構成されている。組合せレンズ73は、レーザ出射端の配列方向に対しては、レンズの光軸に近い部分は光束を広げ且つ光軸から離れた部分は光束を縮め、且つこの配列方向と直交する方向に対しては光をそのまま通過させる機能を備えており、光量分布が均一となるようにレーザ光を補正する。
【0033】
また、DMD50の光反射側には、DMD50で反射されたレーザ光を基板150の走査面(被露光面)56上に結像するレンズ系54、58が配置されている。レンズ系54及び58は、DMD50と被露光面56とが共役な関係となるように配置されている。
【0034】
本実施形態では、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光は、実質的に5倍に拡大された後、各画素がこれらのレンズ系54、58によって約5μmに絞られるように設定されている。
【0035】
DMD50は、図6に示すように、SRAMセル(メモリセル)60上に、微小ミラー(マイクロミラー)62が支柱により支持されて配置されたものであり、画素(ピクセル)を構成する多数の(例えば、ピッチ13.68μm、1024個×768個)の微小ミラーを格子状に配列して構成されたミラーデバイスである。各ピクセルには、最上部に支柱に支えられたマイクロミラー62が設けられており、マイクロミラー62の表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。なお、マイクロミラー62の反射率は90%以上である。また、マイクロミラー62の直下には、ヒンジ及びヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのSRAMセル60が配置されており、全体はモノリシック(一体型)に構成されている。
【0036】
DMD50のSRAMセル60にデジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられたマイクロミラー62が、対角線を中心としてDMD50が配置された基板側に対して±α度(例えば±10度)の範囲で傾けられる。図7(A)は、マイクロミラー62がオン状態である+α度に傾いた状態を示し、図7(B)は、マイクロミラー62がオフ状態である−α度に傾いた状態を示す。従って、画像信号に応じて、DMD50の各ピクセルにおけるマイクロミラー62の傾きを、図6に示すように制御することによって、DMD50に入射された光はそれぞれのマイクロミラー62の傾き方向へ反射される。
【0037】
なお、図6には、DMD50の一部を拡大し、マイクロミラー62が+α度又は−α度に制御されている状態の一例を示す。それぞれのマイクロミラー62のオンオフ制御は、DMD50に接続された図示しないコントローラによって行われる。オフ状態のマイクロミラー62により光ビームが反射される方向には、光吸収体(図示せず)が配置されている。
【0038】
図8には、本実施形態のステージ152が示されている。このステージ152は、中空の扁平な箱状に形成されており、その上面が、基板150が載置される載置面152Pとされている。載置面152Pのサイズは、この画像記録装置102での画像記録の対象となる最も大きな基板であっても載置可能なサイズとされている。以下、本実施形態の画像記録装置102において画像記録の対象となる最も大きなサイズの基板を「最大サイズ基板」、もっとも小さなサイズの基板を「最小サイズ基板」ということとする。
【0039】
載置面152Pには、複数の吸着孔172が形成されている(本実施形態では、ステージ移動方向に7個、これと直交するステージ幅方向にも7個のマトリクス状とし、合計で49個とした)。ステージ152には、管路174(図11参照)を介して図示しない吸引装置(たとえば真空ポンプ)が接続されており、ステージ152内を負圧にすると共に、吸着孔172から空気を吸引することができるようになっている。載置面152P上に載置された基板150によって吸着孔172が覆われている場合には、基板150を吸着する。吸着孔172は、最大サイズ基板を確実に吸引することができる程度の広い範囲をカバーし、且つ最小サイズ基板であっても確実に吸引することができる程度の面密度となるよう配置されている。
【0040】
ステージ152の側方には、ステージ152の一辺と平行に巻き付けロール176が配置されている。この巻き付けロール176には、ファイバアレイ光源66(図4及び図5参照)から出射されたレーザ光を透過可能な可撓性フィルム178が巻き付けられている。可撓性フィルム178は、ステージ152の幅方向において、少なくともすべての吸着孔172を覆うことができる程度の幅を有している(本実施形態では、ステージ152よりも可撓性フィルム178を幅広としている)。
【0041】
巻き付けロール176の一端には、巻き付けロール176を可撓性フィルム178が巻き付けられる方向(矢印R1方向)に付勢する付勢部材180が設けられている。なお、付勢部材180としては、たとえばバネやゴム等の弾性部材を適用することができる。
【0042】
ステージ152を挟んで巻き付けロール176の反対側には、モータ182の回転駆動力を受けて矢印R2方向に回転するシャフト184が配置され、さらにシャフト184の両端近傍に、2つのスプール186が取り付けられている。スプール186のそれぞれには、ワイヤ188の一端が固着され、ワイヤ188の他端はそれぞれ、バー190を介して、可撓性フィルム178の先端の両側部分に固着されている。モータ182の回転駆動力を受けてシャフト184及びスプール186が矢印R2方向に回転すると、ワイヤ188がスプール186に巻き取られ、付勢部材180の付勢力に抗して、図9に示すように、可撓性フィルム178が巻き付けロール176から巻き出される。そして、図10に示すように、可撓性フィルム178が、すべての吸着孔172を覆うことができるまで巻き出されると、可撓性フィルム178が本発明における被覆位置となる。これに対し、モータ182をオフにすると、付勢部材180に付勢力で巻き付けロール176が回転し、可撓性フィルム178が巻き取られる。図8に示すように、載置面152P上に基板150を載置可能な程度に巻き取られると、可撓性フィルム178が本発明における退避位置となる。
【0043】
ステージ152と巻き付けロール176との間には、案内ロール192が配置されている。案内ロール192は、可撓性フィルム178が載置面152P、又は載置面152P上の基板150と同一の高さとなるように案内している。また、ステージ152とスプール186の間には、案内プーリ194が配置されている。案内プーリ194も、ワイヤ188を介して、可撓性フィルム178が載置面152P、又は載置面152P上の基板150と同一の高さとなるように案内している。さらに案内プーリ194は、ワイヤ188がシャフト184の長手方向に不用意に移動しないように案内している。
【0044】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0045】
基板150に画像を記録するには、まず、モータ182をオフにし、可撓性フィルム178を退避位置としておく(図8参照)。そして、ステージ152の載置面152P上に基板150を載置する。吸着孔172の少なくとも一部は、基板150により覆われる。
【0046】
次に、モータ182を駆動して、図9に示すように、シャフト184及びスプール186を矢印R2方向に回転させる。そして、図10に示すように、可撓性フィルム178を被覆位置とする。これにより、基板150の外側に位置している吸着孔172、すなわち、基板150によって覆われていなかった吸着孔172も、可撓性フィルム178によって覆われる。
【0047】
この状態で、図示しない吸引装置を駆動して、ステージ152の内部を負圧にする(図11参照)。吸着孔172は、基板150又は可撓性フィルム178のいすれかで覆われているので、吸着孔172から不用意に空気を吸引してしまったり、基板150の周囲から空気が漏れてしまったりすることがなく、したがって、たとえば、吸引装置として小型のものを使用した場合であっても、確実に基板150を吸着できる。また、たとえば基板150に反りがある場合であっても、確実に基板150を吸着できる。
【0048】
しかも、たとえば最小サイズの基板150であっても、基板150に覆われなかった吸着孔172は、可撓性フィルム178によって覆われる。もちろん、最大サイズの基板150の場合には、この基板150によって、すべての可撓性フィルム178が覆われる。したがって、基板150のサイズに関わらず、同一の工程で、基板150をステージ152の載置面152P上に吸着することができる。
【0049】
加えて、モータ182の回転駆動力でシャフト184及びスプール186を回転させるだけで、可撓性フィルム178を退避位置から被覆位置へと移動させることができるので、構造が複雑になることもない。
【0050】
このようにして、基板150を載置面152Pに吸着したステージ152は、図示しない駆動装置により、ガイド158に沿ってゲート160の上流側から下流側に一定速度で移動される。
【0051】
図示しないコントローラは、アライメントマークが検知センサ164の撮像位置に達すると、ストロボを発光させて検知センサ164によりアライメントマークを含む撮像領域を撮像させる。このとき、検知センサ164により得られた撮像情報は画像処理部へ出力され、画像処理部は、撮像情報をアライメントマークの走査方向及び幅方向に沿った位置に対応する位置情報に変換し、この位置情報をコントローラへ出力する。
【0052】
コントローラは、画像処理部からのアライメントマークの位置情報に基づき、1個の描画領域に対応して設けられた複数個のアライメントマークの位置をそれぞれ判断し、これらのアライメントマークの位置から描画領域の走査方向及び幅方向に沿った位置及び描画領域の走査方向に対する傾き量をそれぞれ判断する。
【0053】
この後、コントローラは、描画領域の走査方向に沿った位置に基づいて描画領域に対する露光開始のタイミングを算出すると共に、描画領域の幅方向に沿った位置及び走査方向に対する傾き量に基づいて描画パターンに対応する画像情報に対する変換処理を実行し、変換処理した画像情報をフレームメモリ内に格納する。ここで、変換処理の内容としては、座標原点を中心として画像情報を回転させる座標変換処理、幅方向に対応する座標軸に沿って画像情報を平行移動させる座標変換処理が含まれる。更に必要に応じて、コントローラは、描画領域の幅方向及び走査方向に沿った伸長量及び縮長量に対応させて画像情報を伸長又は縮長させる変換処理を実行する。
【0054】
そして、コントローラは、描画領域の先端が露光位置に達するタイミングに同期し、露光開始信号をスキャナ制御部へ出力する。これにより、スキャナ制御部は、フレームメモリに記憶された画像情報を複数ライン分ずつ順次読み出し、データ処理部により読み出した画像情報に基づいて各露光ヘッド166毎に制御信号を生成すると共に、ミラー駆動制御部により生成された制御信号に基づいて各露光ヘッド166毎にDMD50のマイクロミラーの各々がオンオフ制御される。
【0055】
ファイバアレイ光源66からDMD50にレーザー光が照射されると、DMD50のマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザー光は、レンズ系54、58により基板150の被露光面上に結像される。このようにして、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザー光が画素毎にオンオフされて、基板150の描画領域がDMD50の使用画素数と略同数の画素単位で露光される。また、基板150がステージ152と共に一定速度で移動されることにより、基板150がスキャナ162によりステージ移動方向と反対の方向に副走査され、各露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170(図2及び図3(A)参照)が形成される。
【0056】
画像記録終了後は、モータ182をオフにし、付勢部材180の付勢力で可撓性フィルム178を退避位置へと移動させると、露光済みの基板150を、未露光の基板150と取り替えることができる。
【0057】
図12には、本発明の第2実施形態の基板吸着機構204が示されている。第2実施形態では、画像記録装置の基本的構成は第1実施形態と同一とされているので、その詳細な説明を省略する。
【0058】
第2実施形態では、第1実施形態の巻き付けロール176、モータ182、シャフト184、スプール186、案内ロール192及び案内プーリ194は設けられておらず、これらに代えて、枠状の支持部材204が、ヒンジ206によって回動可能に、ステージ152に取り付けられている。支持部材204は、その内側が、最大サイズの基板150よりも大きくなる形状とされ、可撓性フィルム178が掛け渡されている。図12に実線で示すように、支持部材204を上方に上げると可撓性フィルム178は退避位置となり、載置面152P上に基板150を載置可能となる。これに対し、図12に二点鎖線で示すように支持部材204を回動させて下ろすと、可撓性フィルム178は被覆位置となり、基板150及び、基板150の外側の吸着孔172を覆う。
【0059】
このように、第2実施形態では、支持部材204を回動させるだけで、可撓性フィルム178を退避位置と被覆位置との間で移動させることができる。
【0060】
なお、上記では、空間光変調素子としてDMDを備えた露光ヘッドについて説明したがこのような反射型空間光変調素子の他に、透過型空間光変調素子(LCD)を使用することもできる。例えば、MEMS(Micro ElectroMechanical Systems)タイプの空間光変調素子(SLM;Spacial Light Modulator)や、電気光学効果により透過光を変調する光学素子(PLZT素子)や液晶光シャッタ(FLC)等の液晶シャッターアレイなど、MEMSタイプ以外の空間光変調素子を用いることも可能である。なお、MEMSとは、IC製造プロセスを基盤としたマイクロマシニング技術によるマイクロサイズのセンサ、アクチュエータ、そして制御回路を集積化した微細システムの総称であり、MEMSタイプの空間光変調素子とは、静電気力を利用した電気機械動作により駆動される空間光変調素子を意味している。さらに、Grating Light Valve(GLV)を複数ならべて二次元状に構成したものを用いることもできる。これらの反射型空間光変調素子(GLV)や透過型空間光変調素子(LCD)を使用する構成では、上記したレーザの他にランプ等も光源として使用可能である。
【0061】
また、上記の実施の形態では、合波レーザ光源を複数備えたファイバアレイ光源を用いる例について説明したが、レーザ装置は、合波レーザ光源をアレイ化したファイバアレイ光源には限定されない。例えば、1個の発光点を有する単一の半導体レーザから入射されたレーザ光を出射する1本の光ファイバを備えたファイバ光源をアレイ化したファイバアレイ光源を用いることができる。
【0062】
さらに、複数の発光点が二次元状に配列された光源(たとえば、LDアレイ、有機ELアレイ等)を使用することもできる。これらの光源を使用する構成では、発光点のそれぞれが画素に対応するようにすることで、上記した空間変調措置を省略することも可能となる。
【0063】
上記の実施形態では、図13に示すように、スキャナ162によるX方向への1回の走査で基板150の全面を露光する例について説明したが、図14(A)及び(B)に示すように、スキャナ162により基板150をX方向へ走査した後、スキャナ162をY方向に1ステップ移動し、X方向へ走査を行うというように、走査と移動を繰り返して、複数回の走査で基板150の全面を露光するようにしてもよい。
【0064】
また、上記の実施形態では、いわゆるフラッドベッドタイプの画像記録装置を例に挙げたが、本発明の画像記録装置としては、感光材料が巻きつけられるドラムを有する、いわゆるアウタードラムタイプの画像記録装置であってもよい。
【0065】
上記の画像記録装置は、例えば、プリント配線基板(PWB;PrintedWiring Board)の製造工程におけるドライ・フィルム・レジスト(DFR;Dry Film Resist)の露光、液晶表示装置(LCD)の製造工程におけるカラーフィルタの形成、TFTの製造工程におけるDFRの露光、プラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)の製造工程におけるDFRの露光等の用途に好適に用いることができる。
【0066】
また、上記の画像記録装置には、露光により直接情報が記録されるフォトンモード感光材料、露光により発生した熱で情報が記録されるヒートモード感光材料の何れも使用することができる。フォトンモード感光材料を使用する場合、レーザ装置にはGaN系半導体レーザ、波長変換固体レーザ等が使用され、ヒートモード感光材料を使用する場合、レーザ装置にはAlGaAs系半導体レーザ(赤外レーザ)、固体レーザが使用される。
【0067】
【発明の効果】
本発明は上記構成としたので、簡単な構成で、サイズの異なる基板であってもステージに確実に吸着できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の画像記録装置の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態の画像記録装置のスキャナの構成を示す斜視図である。
【図3】(A)は感光材料に形成される露光済み領域を示す平面図であり、(B)は各露光ヘッドによる露光エリアの配列を示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態の露光ヘッドの概略構成を示す斜視図である。
【図5】(A)は図4に示す露光ヘッドの構成を示す光軸に沿った副走査方向の断面図であり、(B)は(A)の側面図である。
【図6】本発明の第1実施形態の露光ヘッドに係るデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)の構成を示す部分拡大図である。
【図7】(A)及び(B)は本発明の第1実施形態の露光ヘッドに係るDMDの動作を説明するための説明図である。
【図8】本発明の第1実施形態の基板吸着機構を示し、(A)は平面図、(B)は正面図である。
【図9】本発明の第1実施形態の基板吸着機構を示し、(A)は平面図、(B)は正面図である。
【図10】本発明の第1実施形態の基板吸着機構を示し、(A)は平面図、(B)は正面図である。
【図11】本発明の第1実施形態の基盤吸着機構を拡大して示す断面図である。
【図12】本発明の第2実施形態の基板吸着機構を拡大して示す断面図である。
【図13】スキャナによる1回の走査で感光材料を露光する露光方式を説明するための平面図である。
【図14】(A)及び(B)はスキャナによる複数回の走査で感光材料を露光する露光方式を説明するための平面図である。
【符号の説明】
LD1〜LD7 GaN系半導体レーザ
102 画像記録装置
104 基板吸着機構(感光性板状部材吸着機構)
150 基板(感光性板状部材)
152 ステージ
152P 載置面
166 露光ヘッド
172 吸着孔
176 巻き付けロール
178 可撓性フィルム
182 モータ(巻き出し装置)
188 ワイヤ(巻き出し装置)
204 基板吸着機構(感光性板状部材吸着機構)
204 支持部材
206 ヒンジ

Claims (5)

  1. 載置面上に感光性板状部材を載置可能なステージと、
    前記載置面に形成され、載置された感光性板状部材を吸着するための複数の吸着孔と、
    前記載置面に感光性板状部材が載置された状態で、この感光性板状部材と、感光性板状部材の外側の前記吸着孔の全てを被覆可能で、かつ感光性板状部材を露光するための光を透過可能とされた可撓性フィルムと、
    前記可撓性フィルムを、感光性板状部材と感光性板状部材の外側の前記吸着孔の全てを被覆する被覆位置と、載置面上に感光性板状部材を載置可能とする退避位置との間で移動可能とする移動手段と、
    を有することを特徴とする感光性板状部材吸着機構。
  2. 前記移動手段が、前記可撓性フィルムを巻き付けられた巻き付けロールと、
    前記巻き付けロールから前記可撓性フィルムを巻き出す巻き出し装置と、
    を含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の感光性板状部材吸着機構。
  3. 前記可撓性フィルムが、少なくとも波長150〜450nmの光を透過可能とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の感光性板状部材吸着機構。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の感光性板状部材吸着機構と、
    前記感光性板状部材吸着機構によって載置面上に吸着された感光性板状部材に画像を記録する画像記録手段と、
    を有することを特徴とする画像記録装置。
  5. 前記画像記録手段が、レーザー光を感光性板状部材に照射して画像記録を行うレーザー記録手段、
    とされていることを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。
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