JP2005003595A - 光強度測定方法及び光強度測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光ファイバの接続に多少の異常があっても光コネクタを交換することなく、光学素子又は光モジュールの評価、各光学要素間の調芯作業を行うことができる光強度測定装置及び光強度測定方法を提供する。
【解決手段】第3光ファイバF3に加振装置10を取り付け駆動させる。このとき、パワーメータ8の検出する信号強度が変化したとき、第3光ファイバF3と第2光コネクタJ2の接続、又は第2光コネクタJ2に異常があると判定する。そして、加振装置10のダイヤルを操作し、電磁コイルの入力パワーを上げて、第3光ファイバF3に加える振動を大きくすると、パワーメータ8にて検出される信号強度は安定する。このことから、評価装置1では、光コネクタと光ファイバの接続に異常がある場所を検出でき、かつ接続に異常がある場合でも、光コネクタを交換せずに光源2からの光信号に基づいた光束を検出することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】第3光ファイバF3に加振装置10を取り付け駆動させる。このとき、パワーメータ8の検出する信号強度が変化したとき、第3光ファイバF3と第2光コネクタJ2の接続、又は第2光コネクタJ2に異常があると判定する。そして、加振装置10のダイヤルを操作し、電磁コイルの入力パワーを上げて、第3光ファイバF3に加える振動を大きくすると、パワーメータ8にて検出される信号強度は安定する。このことから、評価装置1では、光コネクタと光ファイバの接続に異常がある場所を検出でき、かつ接続に異常がある場合でも、光コネクタを交換せずに光源2からの光信号に基づいた光束を検出することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光強度測定方法及び光強度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光通信に用いられる光学装置には、光スイッチ、光分波合波器等の光モジュールが広く知られている。一般に、これら光モジュールは、レンズ、ミラー、フィルタ、回折格子、半導体レーザ、受光素子等の光学要素から構成されている。
【0003】
このような光モジュールを構成する光学要素(レンズ、回折格子、ミラー等の光学素子)の評価を行う場合には、例えば、光源から光ファイバを介して光ビームを出射し、光学素子を介した(反射又は透過した)光ビームをパワーメータ等の計測器にて計測する。そして、この計測結果に基づいて光学素子の評価を行う方法がある。
【0004】
さらに、このように構成された光モジュールの評価を行う場合には、例えば、光源を光モジュールに光ファイバを介して接続し、さらにこの光モジュールを、光ファイバを介してパワーメータに接続する。そして、光源から光モジュールに光信号を入力し、光モジュールの内部を経て出力される光信号の信号強度をパワーメータ等の計測器により計測する。この計測結果に基づいて損失を算出し光モジュールの性能を評価する方法がある。また、このような光モジュールは、複数の光学要素から構成されているので、性能の高い(損失の少ない)光モジュールを構成するためには、組み立ての際に各光学要素間の光軸をあわせるための調芯作業が必要となる。この調芯作業においても、例えば、光源から光ファイバを介して光束を出射し、各光学要素間を経由した光束をパワーメータ等の計測器にて計測し、その信号強度が最大となるように各光学要素の配置を調整する。
【0005】
上記したような、この種の作業に用いられる装置が種々提案されている(例えば、特許文献1。)。
特許文献1の装置では、光源に接続された光ファイバの端部から赤外線ビームを出射する。そして、そのビームスポットの位置を赤外線カメラによって検出し、光モジュールに内装されている受光素子に対する光ファイバ光軸の位置ずれの方向と大きさを検出する。この検出結果に基づいて、ビームスポットの位置が受光素子の受光部に合致するように光ファイバを移動させることによって、光ファイバと光モジュールとの光軸調整を短時間に行うことを可能にしている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−166186号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような光学素子又は光モジュールの評価、さらに光モジュールの各光学要素間の調芯に使用する装置において、通常は、光源と光ファイバ、光ファイバ同士等の接続に、光コネクタを使用する場合が多い。
【0008】
このため、光コネクタ自身の不良、又は接続する光ファイバ端面の間に異物が入るなど何らかの接続異常があった場合、その接続部分を通過する光信号の強度は不安定となる。この光信号強度のゆらぎは不規則であり、計測器により所定時間ごとに平均化処理を行って測定しても測定値が変動し、正確な測定が行えない。このため、光学素子や光モジュールの評価が正確に行えないだけではなく、光学系(光モジュール)を組み立てる際の各光学要素間の調芯作業にも支障が生じる場合があった。
【0009】
一方、光源からの出力に変動がある場合にも計測器により測定される光信号強度は変動する。従って、計測器によって計測される信号強度に変動があった場合、その原因が上記の光ファイバの接続異常によるのか光源出力変動によるのかの判定が難しかった。
【0010】
一方、光コネクタによる光ファイバの接続部に異常がある場合、光コネクタの交換は容易でない。周知の通り、光コネクタの交換を行う際には、その箇所の光ファイバを切断して光コネクタを取り除き、光ファイバ端部をフェルールに固定して研磨した後、このフェルールを新たな光コネクタの筐体に取り付けて固定しなければならない。従って光コネクタを頻繁に交換するのは望ましくない。
【0011】
本発明は、上記した課題を解決するためのものであって、その目的は、光ファイバの接続に多少の異常があっても光コネクタを交換することなく、光学素子又は光モジュールの評価、各光学要素間の調芯作業を行うことができる光強度測定方法及び光強度測定装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、接続手段によって互いに接続された2以上の光ファイバを伝搬し、前記いずれかの光ファイバの端部から出射される光束の強度を光強度検出手段によって検出し測定する光強度測定方法において、前記光ファイバをいずれか一箇所で振動させた状態で、同光ファイバを介して出射される前記光束の強度を前記検出手段により検出することを要旨とする。
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、接続手段によって接続された光ファイバを加振して、さらにその光ファイバを介して出射される光束を光強度検出手段にて検出している。一般に、光コネクタを介した光ファイバ同士の接続において、光コネクタに異常があって光ファイバ同士の光軸(コア)がずれ易い状態にある場合、光ファイバに外部から振動を与えると、光ファイバによって導波されている光信号はその振動に影響を受けて光ファイバ内部で干渉する。この干渉によって光ファイバによって導波されている光信号はその位相を変化させてしまうという性質を持っている。従って、例えば、接続手段として光コネクタを用いるとその接続に異常がある場合、光強度検出手段によって検出される光信号にはその信号強度に変動が見られる。その結果、異常のある接続箇所を検出することができ、さらに、光コネクタ自身(接続手段自身)の不良も検出することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光強度測定方法において、前記光ファイバを振動させることにより、前記光束の強度の前記振動に従った変動を検出することにより、同光ファイバを接続する接続手段に異常があることを判定することを要旨とする。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、光ファイバを加振させ、光強度検出手段によって検出される光束の強度に変動が見られると光ファイバの接続に異常があると判定する。一般に、光コネクタを介した光ファイバ同士の接続において、光コネクタに不良があって光ファイバ同士の光軸(コア)がずれ易い状態にある場合、光ファイバに外部から振動を与えると、光ファイバによって導波されている光信号はその振動に影響を受けて光ファイバ内部で干渉する。この干渉によって光ファイバによって導波されている光信号はその位相を変化させてしまうという性質を持っている。このことから、外部から加振し続けることによって、光ファイバに導波されている光信号の周波数は変化する。これによって、光信号検出手段にて検出される強度の変動を見ることによって、光ファイバと光コネクタの接続の異常を判定することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の光強度測定方法において、前記光束の強度を所定検出時間内の平均値によって測定し、該平均値が安定するまで振動エネルギーを増加させて前記光ファイバを振動させることを要旨とする。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、光束の強度を所定検出時間内の平均値によって測定し、この平均値が安定するまで振動エネルギーを増加させて光ファイバを振動させている。従って、例えば、光強度検出手段としてパワーメータ等の計測器によって、光ファイバに導波されている光信号を検出する場合、接続に異常のある光ファイバを加振するための振動エネルギーを増加させると、そのサンプリング時間内に検出される光信号の周波数は増加する。従って、パワーメータによって平均化処理を伴う検出を行ったときには、検出される光信号強度は安定した値を得ることができる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載の光強度測定方法において、前記光ファイバの端部から出射される光束を光学素子に出射し、さらに、前記光学素子を反射又は透過した光束を前記光強度検出手段によって検出することを要旨とする。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、光ファイバの端部から出射される光束を試料に出射し、さらに、光学素子を反射又は透過した光線を光強度検出手段によって検出する。従って、反射又は透過した光束を検出することによって、ミラー、回折格子等の光学素子の評価や、光ファイバの結合状態の評価を行うことができる。また、安定した光信号強度を検出できることから、光モジュールの製造の際に、各光学要素間の調芯作業を速やかに行うことができる。
【0020】
請求項5に記載の光強度測定装置は、光信号を導波する光ファイバと、前記光ファイバを接続する接続手段と、前記光ファイバを加振する加振手段と、前記接続手段によって接続された前記光ファイバの端部から出射される光束の強度を検出する光強度検出手段とを備えたことを要旨とする。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、加振手段は、接続手段によって接続された光ファイバに接続される。例えば、光ファイバ同士が接続手段として光コネクタによって接続されている場合、加振手段によってこの光ファイバは加振される。一般に、光コネクタを介した光ファイバ同士の接続において、光コネクタに不良があって光ファイバ同士の光軸(コア)がずれ易い状態にある場合、光ファイバに外部から振動を与えると、光ファイバによって導波されている光信号はその振動に影響を受けて光ファイバ内部で干渉する。この干渉によって光ファイバによって導波されている光信号はその位相を変化させてしまうという性質を持っている。従って、光強度検出手段の検出する強度からその光ファイバの接続に異常があることを検出し、さらに、光コネクタ自身(接続手段自身)に不良があることも検出する。また、光信号検出手段としてパワーメータ等の計測器を用いて平均化処理を伴う検出を行う場合、光ファイバを加振する振幅を大きくすると、パワーメータが検出する周波数は増加する。従って、パワーメータによる平均化処理を経て検出される強度には、その検出時間当たりの粗密がなくなり、安定した値を得ることができる。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の光強度測定装置において、前記加振手段は、前記光ファイバに対して着脱可能となるように構成したことを要旨とする。
【0023】
請求項6に記載の発明によれば、加振手段は、前記光ファイバに対して着脱可能となるように構成した。これによって、光強度測定装置が複数の光ファイバから構成される場合、加振手段を任意の光ファイバに取り付けることができるので、接続に異常のある光ファイバ及び不良のある接続手段を速やかに判定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光学装置を光学素子の評価を行う評価装置に具体化した一実施形態を図1〜図6に従って説明する。
【0025】
図1は、本実施形態の評価装置を示す概略図である。図2は、本実施形態の加振装置を示す断面図である。図3は、同加振装置の内部回路構成を示す電気回路図である。
【0026】
図1に示すように、評価装置1は、光源2、光アイソレータ3、光カプラ4、波長計5、サンプルステージ6、コリメータレンズ7、光強度検出手段としてのパワーメータ8、接続手段としての第1〜第5光コネクタJ1〜J5から構成される。この光源2は、光学素子の評価に使う光信号を生成し出力するためのものであり、又、波長計5は入力される光信号の波長を計測するための計測器である。また、これら構成要素(光源2、波長計5)は、汎用性のため、通常、光コネクタによる入出力端子を備え、これを用いて光ファイバを接続し機器相互間で光信号を授受している。
【0027】
図1に示すように、光源2は光信号を出力する出力用の第1光コネクタJ1を備え、この第1光コネクタJ1は、第1光ファイバF1を介して光アイソレータ3の入力側に接続されている。光アイソレータ3の出力側には、第2光ファイバF2が接続され、この第2光ファイバF2は第2光コネクタJ2に接続されている。この光アイソレータ3は光信号を入力側から出力側にのみ出力するものであって、光源2から出力される光信号が第1光ファイバF1を介して戻り光となるのを防いでいる。
【0028】
前記第2光コネクタJ2は第3光ファイバF3に接続され、この第3光ファイバF3は光カプラ4の入力側に接続されている。そして、光カプラ4の出力側には第4光ファイバF4が接続され、この第4光ファイバF4は第3光コネクタJ3に接続されている。さらに、この第3光コネクタJ3には第5光ファイバF5が接続され、この第5光ファイバF5は波長計5の入力用の第4光コネクタJ4に接続されている。
【0029】
一方、光カプラ4の出力側には第6光ファイバF6が接続され、この第6光ファイバF6は第5光コネクタJ5に接続されている。さらに、この第5光コネクタJ5には、第7光ファイバF7が接続され、この第7光ファイバF7はサンプルステージ6に載置されたコリメータレンズ7に接続されている。
【0030】
前記光カプラ4は、入力側から入力される光信号を分岐し、出力側から出力するものである。従って、光源2からの出力される光信号は、第1光ファイバF1、光アイソレータ3、第2光ファイバF2、第2光コネクタJ2、第3光ファイバF3の順に経由して光カプラ4に入力されると、光カプラ4によって分岐される。そして分岐された光信号の一方は第4光ファイバF4、第3光コネクタJ3、第5光ファイバF5の順に経由して入力用の第4光コネクタJ4を介して波長計5に入力される。従って、波長計5では、光源2から出力される光信号の波長を計測できるようになっている。
【0031】
また、もう一方の光信号は、第6光ファイバF6、第5光コネクタJ5、第7光ファイバF7の順に経由してコリメータレンズ7に入力される。このように構成することによって、光源2から出力される光信号は、コリメータレンズ7から光ビームとして出射されるようになっている。
【0032】
また、図1に示すように、サンプルステージ6には、パワーメータ8の受光器9が載置され、この受光器9はケーブル9aを介してパワーメータ8に接続されている。この受光器9は光を受光すると、受光量に応じた検出電流を、ケーブル9aを介してパワーメータ8に入力するようになっている。パワーメータ8は、この検出電流に基づいて受光器9の受光した光の強度を演算し、パワーメータ8本体の図示しない表示部に出力表示する。従って、例えば、サンプルステージ6に試料が置かれ、コリメータレンズ7から平行な光束が出射され、試料がその光束を反射すると、その反射光(反射された光束)を受光器9が受光した場合、パワーメータ8はこの反射光の信号強度を測定する。
【0033】
次に、図1に示すように、評価装置1は、加振手段としての加振装置10を備えている。加振装置10は、光ファイバに対して着脱可能に取着され、同光ファイバに対して振動を付与するためのものであって、図1では、第7光ファイバF7に取着されている。
【0034】
また、図2に示すように、この加振装置10は本体ケース11に電源スイッチ12と出力調整用のダイヤル13a及び周波数調整用のダイヤル13bを備えている。電源スイッチ12は、加振装置10を駆動させるためのものであって、同スイッチ12をオン操作すると加振装置10を駆動状態とし、又オフ操作すると加振装置10を停止状態とするようになっている。ダイヤル13aは、加振装置10の振動の出力を調整するものであって、このダイヤル13aの操作によって振動の出力を強くし、又振動の出力を弱くするようになっている。ダイヤル13bは、加振装置10の振動の周波数を調整するものであって、このダイヤル13bの操作によって振動の周波数を変えるようになっている。
【0035】
また、図2に示すように、加振装置10はその本体ケース11の内部に振動可能な電磁コイル23を備えている。この電磁コイル23には、センターキャップ16が設けられ、このセンターキャップ16には鉤状に形成されたフック17が取着されている。このフック17は、光ファイバに引っ掛けるとともに、光ファイバを狭持するためのものであって、その表面はシリコンラバーでコーティングされ、光ファイバを狭持した際に傷つけないようになっている。そして、このフック17にて光ファイバを狭持したり、外したりすることによって加振装置10は光ファイバに対して着脱可能となっている。
【0036】
そして、加振装置10が第7光ファイバF7に取り付けられている場合、電磁コイル23が駆動され振動すると、これに応じてフック17に狭持された第7光ファイバF7は振動する。これによって、加振装置10は第7光ファイバF7に対して振動を付与することができるようになっている。
【0037】
尚、この加振装置10には、音声出力用スピーカに用いられるボイスコイルと同等のものが使用できるが、ピエゾ圧電素子のような電磁コイル以外のものであってもよい。
【0038】
次に、図3に従って、加振装置10の電気的回路構成について説明する。
図3に示すように、加振装置10は、振動信号生成回路部10a、振動信号増幅回路部10b及び電磁コイル23を備えている。
【0039】
振動信号生成回路部10aは、振動信号生成回路20と周波数設定回路部20bを有している。周波数設定回路部20bは、図示しない電源回路からの駆動電圧Vddが印加され、周波数設定回路部20bの可変抵抗R3は、ダイヤル13bの操作に応じてその抵抗値が調整される。
【0040】
振動信号生成回路20は、電源回路からの駆動電圧Vddが印加され、接続点P1,P2からの電圧V1,V2に応じた周波数の振動信号を出力端子t1から振動信号増幅回路部10bに出力するようになっている。詳述すると、周波数設定回路部20bは、ダイヤル13bの操作により可変抵抗R3を調節することによって接続点P1の電圧V1は変更され、その電圧V1が大きくなることに相対して振動信号生成回路20は、振動信号の周波数を上昇させる。従って、周波数設定回路部20bのダイヤル13bを操作し、可変抵抗R3を調整することによってその振動信号の周波数が制御されるようになっている。
【0041】
振動信号増幅回路部10bは、可変抵抗R4を備えている。可変抵抗R4は、前記ダイヤル13aの操作に応じてその抵抗値が調整されるようになっている。
前記振動信号増幅回路部10bは、振動信号生成回路20からの振動信号を増幅して一次側コイル22に出力し、この振動信号に応じて一次側コイル22に供給される電流は、ダイヤル13aの操作により可変抵抗R4を調整することによってその電流値が調整されようになっている。
【0042】
このように構成することによって、一次側コイル22に電流が流れ磁界が発生すると、鉄心25を介した電磁誘導によって電磁コイル23にも電流が発生する。この電流の発生によって、図2に示す電磁コイル23と磁石24との間には磁界が発生し、電磁コイル23には磁力が働く。この磁力に応じて電磁コイル23はダンパーに支持され振動し、これに伴ってフック17も振動する。
【0043】
従って、ダイヤル13a及び13bを操作することによって電磁コイル23への入力パワーを調整し、任意の振動をさせることができるようになっている。
次に、上記のように構成した加振装置10の作用について説明する。
【0044】
図4〜図6は、本実施形態の光ファイバにて導波されている光信号の波形G1及び電磁コイル23の振動波形G2を示すグラフ図である。
一般に、光コネクタを介した光ファイバ同士の接続において、光コネクタに異常があって光ファイバ同士の光軸(コア)がずれ易い状態にある場合、光ファイバに外部から振動を与えると、光ファイバよって導波されている光信号はその振動に影響を受けて光ファイバ内部で干渉する。この干渉によって光ファイバによって導波されている光信号はその位相を変化させてしまうという性質を持っている。
【0045】
例えば、本実施形態の加振装置10を接続に不備がある光ファイバに取り付け駆動し、その光ファイバにて導波されている光信号を電気信号に変換し、その周波数と電磁コイル23への入力パワーとをオシロスコープ等の計測器にて計測した場合について図4〜図6のグラフに従って説明する。
【0046】
このとき、図4〜図6のグラフでは、縦軸を電圧、横軸を時間としている。また、電磁コイル23の加振周波数は一定に設定されている。
まず、電磁コイル23への入力パワーを7mW(ミリワット)に設定したとき、図4に示すように、光ファイバにて導波されている光信号の波形G1は、電磁コイル23の加振周波数の振動波形G2と同じ周期の波形が観測される。
【0047】
そして、図5に示すように電磁コイル23への入力パワーを30mW、図6に示すように140mWと順に設定したとき、その波形G1から光信号の位相は変化し、電磁コイル23への入力パワーに応じて順にその周波数が上がっていることがわかる。
【0048】
すなわち、電磁コイル23への入力パワーが増加するにつれて光信号強度の振動周波数が増大する。従って、光ファイバを伝搬してきた光信号の信号強度をパワーメータ8によって平均化して計測する場合、高い周波数で振動する光信号強度の平均値の変動は小さくなるので、安定した測定値を得ることができる。
【0049】
そこで、評価装置1内の光ファイバの接続箇所に異常が見出された場合、その接続箇所付近の光ファイバを加振装置10によって十分大きな振幅で振動させる。これによって接続不良の原因である光コネクタを交換することなく、パワーメータ8によって光信号強度を安定して検出することができる。
【0050】
尚、光信号強度が不安定になっている原因が光源にある場合は、光ファイバを振動させてもパワーメータ8で検出される値はそれに従って振動しないので、測定値が不安定になる原因が光ファイバの接続にはないことを判定することができる。
【0051】
次に、上記のように構成した光学素子の評価装置1の作用について説明する。
まず、図1に示すように、評価装置1のサンプルステージ6には、評価の基準となる光学素子として標準ミラーM1を置く。そして、標準ミラーM1に向けて光束が正しく出射されるようにコリメータレンズ7を配置する(光ファイバを振動させる際、コリメータレンズ7がその影響を受けないように固定する必要がある)。そして、標準ミラーM1による反射光(反射された光束)を受光できるように、パワーメータ8の受光器9を配置する。
【0052】
次に、光源2から光信号を出力させる。そして、パワーメータ8によって、標準ミラーM1の反射する光束の強度を検出する。このとき、パワーメータ8によって検出される信号強度に変動があって、安定した値が得られない状態であったとする。
【0053】
この場合、まず第7光ファイバF7に加振装置10を取り付ける。はじめに加振装置10を取り付ける光ファイバは、第7光ファイバF7に限らず光信号の経路である第1、第2、第3、第6のいずれかの光ファイバであってもよい。光カプラ4から波長計5に至る経路の第4光ファイバF4と第5光ファイバF5は強度を計測する対象の光信号は伝搬しないので、除外される。
【0054】
加振装置10を駆動し、第7光ファイバF7を振動させたとき、パワーメータ8で検出される信号強度に変動がない場合には、第7光ファイバF7と第6光ファイバF6の接続部分、第5光コネクタJ5には、異常がないと判断する。次に、加振装置10を第3光ファイバF3に移す。第6光ファイバF6はその一端が異常ないと確認した第5光コネクタJ5に、他端が融着接続された光カプラ4に接続されているので、これを加振する意味はあまりない。第3光ファイバF3を振動させたとき、パワーメータ8で検出される信号強度に変動が生じた場合には、第3光ファイバF3と第2光ファイバF2の接続部分、又は第2光コネクタJ2に異常があると判断する。この場合、加振装置10によって第2光ファイバF2を振動させた場合にも同様な変動が生じるはずである。
【0055】
次に、第3光ファイバF3に取り付けた加振装置10のダイヤル13aを操作し、電磁コイル23への入力パワーを上昇させて第3光ファイバF3の振動の振幅を増加させると、パワーメータ8によって検出される信号強度は次第に安定する。
【0056】
以上の操作によって、評価装置1では、異常のある光ファイバの接続箇所を特定でき、かつ接続に異常がある場合でも、光コネクタを交換せずに光源2からの光信号強度を安定して測定できる。
【0057】
次に、加振装置10を駆動させたまま、パワーメータ8にて検出する信号強度が最大となるようにコリメータレンズ7、受光器9、標準ミラーM1の位置を微調整することによって、これらの光軸を調整する。
【0058】
そして、パワーメータ8にて検出される信号強度が最大となったとき、コリメータレンズ7、受光器9、標準ミラーM1の光軸は一致し、最適な配置となっている。このとき、パワーメータ8にて検出される信号強度は標準ミラーM1の反射光強度を示し、本実施形態の光学素子(ミラー)の評価における基準値となっている。
【0059】
次に、標準ミラーM1を評価の対象となる試料用ミラーに置き換えて、パワーメータ8にてその信号強度を検出する。さらに、パワーメータ8にて検出する信号強度が最大となるようにコリメータレンズ7、受光器9、試料用ミラーの位置を微調整することによって、これらの光軸を調整する。そして、パワーメータ8にて検出される信号強度が最大となったとき、コリメータレンズ7、受光器9、試料用ミラーの光軸は一致し、最適な配置となっている。
【0060】
そして、試料用ミラーの検出された信号強度と標準ミラーM1の信号強度(基準値)とを比較することによって、試料用ミラーの反射率を求め、試料用ミラーの性能を評価することができる。
【0061】
以上のように構成された本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)本実施形態の評価装置1では、第2光コネクタJ2に不備があって、第2光ファイバF2と第3光ファイバF3の接続が不安定な場合、第3光ファイバF3に加振装置10を取り付け、その加振装置10によって第3光ファイバF3を加振した。これによって、第3光ファイバF3を伝搬している光信号の周波数の強度が変化する。振動の振幅を増加させると、光信号強度の振動周波数が増加し、検出する光信号には粗密が無くなるので、パワーメータ8が平均化処理を伴う検出を行ったときには、安定した信号強度の値を得ることができる。これによって、第2光コネクタJ2を交換しなくても光学素子の評価を行うことができる。
【0062】
(2)本実施形態では、加振装置10を光ファイバに対して着脱可能に構成し、又、加振装置10を光ファイバに取り付け加振した。そして、パワーメータの表示する値から接続に異常のある光ファイバ及び不良のある光コネクタを検出した。これによって、パワーメータの表示する値に変動がある場合、光コネクタの不良若しくは光源からの出力に変動があるかを速やかに判定することができる。
【0063】
尚、発明の実施の形態は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように実施してもよい。
・本実施形態の加振装置10では、電磁コイル23から構成したが、この限りではなく、光ファイバに振動を付与できる機構であればピエゾ圧電素子等を用いてもよい。
【0064】
・本実施形態では、本発明を光学素子の評価を行う評価装置1に具体化したがこの限りではなく、例えば光モジュールの製造の際に、調芯作業に用いる調芯装置に具体化してもよい。この場合、接続に異常のある光ファイバに加振装置10を取り付け加振することによって、各光学要素間を経由した光束をパワーメータ等の計測器により安定して検出することができ、各光学要素間の光軸を速やかに調整することができる。
【0065】
・本実施形態では、本発明を光学素子の評価を行う評価装置1に具体化したがこの限りではなく、例えば光ファイバの透過光量を測定する測定装置に具体化してもよい。この場合、光ファイバに加振装置10を取り付く加振することによって、光ファイバを伝搬している光信号は周期的に振動する。この結果、パワーメータ等の計測器で信号強度を平均化して検出した場合安定した値を得ることができ、光ファイバの透過光量を速やかに検出することができる。
【0066】
・本実施形態では、本発明を光学素子の評価を行う評価装置1に具体化し、光学素子としてミラーを評価したが、この限りではなく、例えば光モジュールの性能を評価する評価装置としてもよい。この場合、光コネクタとの接続に異常がある光ファイバに加振装置10を取り付け加振する。これによって、光モジュールを構成する各光学要素間を経由した光束を、パワーメータ等の計測器にて安定して検出することができ、光モジュールの評価を速やかに行うことができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1〜6に記載の発明によれば、光ファイバの接続に多少の異常があっても光コネクタを交換することなく、光学素子又は光モジュールの評価、各光学要素間の調芯作業を行うことができる光強度測定方法及び光強度測定装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の評価装置を示す概略図。
【図2】本実施形態の加振装置を示す断面図。
【図3】同加振装置の電気的回路構成を示す電気回路図。
【図4】本実施形態の光ファイバにて導波されている光信号の波形及び電磁コイルの振動波形を示すグラフ図。
【図5】同光ファイバにて導波されている光信号の波形及び同電磁コイルの振動波形を示すグラフ図。
【図6】同光ファイバにて導波されている光信号の波形及び同電磁コイルの振動波形を示すグラフ図。
【符号の説明】
1…光強度測定手段としての評価装置、8…検出手段としてのパワーメータ、10…加振手段としての加振装置、J1〜J5…接続手段としての第1〜第5光コネクタ、F1〜F7…第1〜第7光ファイバ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、光強度測定方法及び光強度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光通信に用いられる光学装置には、光スイッチ、光分波合波器等の光モジュールが広く知られている。一般に、これら光モジュールは、レンズ、ミラー、フィルタ、回折格子、半導体レーザ、受光素子等の光学要素から構成されている。
【0003】
このような光モジュールを構成する光学要素(レンズ、回折格子、ミラー等の光学素子)の評価を行う場合には、例えば、光源から光ファイバを介して光ビームを出射し、光学素子を介した(反射又は透過した)光ビームをパワーメータ等の計測器にて計測する。そして、この計測結果に基づいて光学素子の評価を行う方法がある。
【0004】
さらに、このように構成された光モジュールの評価を行う場合には、例えば、光源を光モジュールに光ファイバを介して接続し、さらにこの光モジュールを、光ファイバを介してパワーメータに接続する。そして、光源から光モジュールに光信号を入力し、光モジュールの内部を経て出力される光信号の信号強度をパワーメータ等の計測器により計測する。この計測結果に基づいて損失を算出し光モジュールの性能を評価する方法がある。また、このような光モジュールは、複数の光学要素から構成されているので、性能の高い(損失の少ない)光モジュールを構成するためには、組み立ての際に各光学要素間の光軸をあわせるための調芯作業が必要となる。この調芯作業においても、例えば、光源から光ファイバを介して光束を出射し、各光学要素間を経由した光束をパワーメータ等の計測器にて計測し、その信号強度が最大となるように各光学要素の配置を調整する。
【0005】
上記したような、この種の作業に用いられる装置が種々提案されている(例えば、特許文献1。)。
特許文献1の装置では、光源に接続された光ファイバの端部から赤外線ビームを出射する。そして、そのビームスポットの位置を赤外線カメラによって検出し、光モジュールに内装されている受光素子に対する光ファイバ光軸の位置ずれの方向と大きさを検出する。この検出結果に基づいて、ビームスポットの位置が受光素子の受光部に合致するように光ファイバを移動させることによって、光ファイバと光モジュールとの光軸調整を短時間に行うことを可能にしている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−166186号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような光学素子又は光モジュールの評価、さらに光モジュールの各光学要素間の調芯に使用する装置において、通常は、光源と光ファイバ、光ファイバ同士等の接続に、光コネクタを使用する場合が多い。
【0008】
このため、光コネクタ自身の不良、又は接続する光ファイバ端面の間に異物が入るなど何らかの接続異常があった場合、その接続部分を通過する光信号の強度は不安定となる。この光信号強度のゆらぎは不規則であり、計測器により所定時間ごとに平均化処理を行って測定しても測定値が変動し、正確な測定が行えない。このため、光学素子や光モジュールの評価が正確に行えないだけではなく、光学系(光モジュール)を組み立てる際の各光学要素間の調芯作業にも支障が生じる場合があった。
【0009】
一方、光源からの出力に変動がある場合にも計測器により測定される光信号強度は変動する。従って、計測器によって計測される信号強度に変動があった場合、その原因が上記の光ファイバの接続異常によるのか光源出力変動によるのかの判定が難しかった。
【0010】
一方、光コネクタによる光ファイバの接続部に異常がある場合、光コネクタの交換は容易でない。周知の通り、光コネクタの交換を行う際には、その箇所の光ファイバを切断して光コネクタを取り除き、光ファイバ端部をフェルールに固定して研磨した後、このフェルールを新たな光コネクタの筐体に取り付けて固定しなければならない。従って光コネクタを頻繁に交換するのは望ましくない。
【0011】
本発明は、上記した課題を解決するためのものであって、その目的は、光ファイバの接続に多少の異常があっても光コネクタを交換することなく、光学素子又は光モジュールの評価、各光学要素間の調芯作業を行うことができる光強度測定方法及び光強度測定装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、接続手段によって互いに接続された2以上の光ファイバを伝搬し、前記いずれかの光ファイバの端部から出射される光束の強度を光強度検出手段によって検出し測定する光強度測定方法において、前記光ファイバをいずれか一箇所で振動させた状態で、同光ファイバを介して出射される前記光束の強度を前記検出手段により検出することを要旨とする。
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、接続手段によって接続された光ファイバを加振して、さらにその光ファイバを介して出射される光束を光強度検出手段にて検出している。一般に、光コネクタを介した光ファイバ同士の接続において、光コネクタに異常があって光ファイバ同士の光軸(コア)がずれ易い状態にある場合、光ファイバに外部から振動を与えると、光ファイバによって導波されている光信号はその振動に影響を受けて光ファイバ内部で干渉する。この干渉によって光ファイバによって導波されている光信号はその位相を変化させてしまうという性質を持っている。従って、例えば、接続手段として光コネクタを用いるとその接続に異常がある場合、光強度検出手段によって検出される光信号にはその信号強度に変動が見られる。その結果、異常のある接続箇所を検出することができ、さらに、光コネクタ自身(接続手段自身)の不良も検出することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光強度測定方法において、前記光ファイバを振動させることにより、前記光束の強度の前記振動に従った変動を検出することにより、同光ファイバを接続する接続手段に異常があることを判定することを要旨とする。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、光ファイバを加振させ、光強度検出手段によって検出される光束の強度に変動が見られると光ファイバの接続に異常があると判定する。一般に、光コネクタを介した光ファイバ同士の接続において、光コネクタに不良があって光ファイバ同士の光軸(コア)がずれ易い状態にある場合、光ファイバに外部から振動を与えると、光ファイバによって導波されている光信号はその振動に影響を受けて光ファイバ内部で干渉する。この干渉によって光ファイバによって導波されている光信号はその位相を変化させてしまうという性質を持っている。このことから、外部から加振し続けることによって、光ファイバに導波されている光信号の周波数は変化する。これによって、光信号検出手段にて検出される強度の変動を見ることによって、光ファイバと光コネクタの接続の異常を判定することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の光強度測定方法において、前記光束の強度を所定検出時間内の平均値によって測定し、該平均値が安定するまで振動エネルギーを増加させて前記光ファイバを振動させることを要旨とする。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、光束の強度を所定検出時間内の平均値によって測定し、この平均値が安定するまで振動エネルギーを増加させて光ファイバを振動させている。従って、例えば、光強度検出手段としてパワーメータ等の計測器によって、光ファイバに導波されている光信号を検出する場合、接続に異常のある光ファイバを加振するための振動エネルギーを増加させると、そのサンプリング時間内に検出される光信号の周波数は増加する。従って、パワーメータによって平均化処理を伴う検出を行ったときには、検出される光信号強度は安定した値を得ることができる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載の光強度測定方法において、前記光ファイバの端部から出射される光束を光学素子に出射し、さらに、前記光学素子を反射又は透過した光束を前記光強度検出手段によって検出することを要旨とする。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、光ファイバの端部から出射される光束を試料に出射し、さらに、光学素子を反射又は透過した光線を光強度検出手段によって検出する。従って、反射又は透過した光束を検出することによって、ミラー、回折格子等の光学素子の評価や、光ファイバの結合状態の評価を行うことができる。また、安定した光信号強度を検出できることから、光モジュールの製造の際に、各光学要素間の調芯作業を速やかに行うことができる。
【0020】
請求項5に記載の光強度測定装置は、光信号を導波する光ファイバと、前記光ファイバを接続する接続手段と、前記光ファイバを加振する加振手段と、前記接続手段によって接続された前記光ファイバの端部から出射される光束の強度を検出する光強度検出手段とを備えたことを要旨とする。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、加振手段は、接続手段によって接続された光ファイバに接続される。例えば、光ファイバ同士が接続手段として光コネクタによって接続されている場合、加振手段によってこの光ファイバは加振される。一般に、光コネクタを介した光ファイバ同士の接続において、光コネクタに不良があって光ファイバ同士の光軸(コア)がずれ易い状態にある場合、光ファイバに外部から振動を与えると、光ファイバによって導波されている光信号はその振動に影響を受けて光ファイバ内部で干渉する。この干渉によって光ファイバによって導波されている光信号はその位相を変化させてしまうという性質を持っている。従って、光強度検出手段の検出する強度からその光ファイバの接続に異常があることを検出し、さらに、光コネクタ自身(接続手段自身)に不良があることも検出する。また、光信号検出手段としてパワーメータ等の計測器を用いて平均化処理を伴う検出を行う場合、光ファイバを加振する振幅を大きくすると、パワーメータが検出する周波数は増加する。従って、パワーメータによる平均化処理を経て検出される強度には、その検出時間当たりの粗密がなくなり、安定した値を得ることができる。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の光強度測定装置において、前記加振手段は、前記光ファイバに対して着脱可能となるように構成したことを要旨とする。
【0023】
請求項6に記載の発明によれば、加振手段は、前記光ファイバに対して着脱可能となるように構成した。これによって、光強度測定装置が複数の光ファイバから構成される場合、加振手段を任意の光ファイバに取り付けることができるので、接続に異常のある光ファイバ及び不良のある接続手段を速やかに判定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光学装置を光学素子の評価を行う評価装置に具体化した一実施形態を図1〜図6に従って説明する。
【0025】
図1は、本実施形態の評価装置を示す概略図である。図2は、本実施形態の加振装置を示す断面図である。図3は、同加振装置の内部回路構成を示す電気回路図である。
【0026】
図1に示すように、評価装置1は、光源2、光アイソレータ3、光カプラ4、波長計5、サンプルステージ6、コリメータレンズ7、光強度検出手段としてのパワーメータ8、接続手段としての第1〜第5光コネクタJ1〜J5から構成される。この光源2は、光学素子の評価に使う光信号を生成し出力するためのものであり、又、波長計5は入力される光信号の波長を計測するための計測器である。また、これら構成要素(光源2、波長計5)は、汎用性のため、通常、光コネクタによる入出力端子を備え、これを用いて光ファイバを接続し機器相互間で光信号を授受している。
【0027】
図1に示すように、光源2は光信号を出力する出力用の第1光コネクタJ1を備え、この第1光コネクタJ1は、第1光ファイバF1を介して光アイソレータ3の入力側に接続されている。光アイソレータ3の出力側には、第2光ファイバF2が接続され、この第2光ファイバF2は第2光コネクタJ2に接続されている。この光アイソレータ3は光信号を入力側から出力側にのみ出力するものであって、光源2から出力される光信号が第1光ファイバF1を介して戻り光となるのを防いでいる。
【0028】
前記第2光コネクタJ2は第3光ファイバF3に接続され、この第3光ファイバF3は光カプラ4の入力側に接続されている。そして、光カプラ4の出力側には第4光ファイバF4が接続され、この第4光ファイバF4は第3光コネクタJ3に接続されている。さらに、この第3光コネクタJ3には第5光ファイバF5が接続され、この第5光ファイバF5は波長計5の入力用の第4光コネクタJ4に接続されている。
【0029】
一方、光カプラ4の出力側には第6光ファイバF6が接続され、この第6光ファイバF6は第5光コネクタJ5に接続されている。さらに、この第5光コネクタJ5には、第7光ファイバF7が接続され、この第7光ファイバF7はサンプルステージ6に載置されたコリメータレンズ7に接続されている。
【0030】
前記光カプラ4は、入力側から入力される光信号を分岐し、出力側から出力するものである。従って、光源2からの出力される光信号は、第1光ファイバF1、光アイソレータ3、第2光ファイバF2、第2光コネクタJ2、第3光ファイバF3の順に経由して光カプラ4に入力されると、光カプラ4によって分岐される。そして分岐された光信号の一方は第4光ファイバF4、第3光コネクタJ3、第5光ファイバF5の順に経由して入力用の第4光コネクタJ4を介して波長計5に入力される。従って、波長計5では、光源2から出力される光信号の波長を計測できるようになっている。
【0031】
また、もう一方の光信号は、第6光ファイバF6、第5光コネクタJ5、第7光ファイバF7の順に経由してコリメータレンズ7に入力される。このように構成することによって、光源2から出力される光信号は、コリメータレンズ7から光ビームとして出射されるようになっている。
【0032】
また、図1に示すように、サンプルステージ6には、パワーメータ8の受光器9が載置され、この受光器9はケーブル9aを介してパワーメータ8に接続されている。この受光器9は光を受光すると、受光量に応じた検出電流を、ケーブル9aを介してパワーメータ8に入力するようになっている。パワーメータ8は、この検出電流に基づいて受光器9の受光した光の強度を演算し、パワーメータ8本体の図示しない表示部に出力表示する。従って、例えば、サンプルステージ6に試料が置かれ、コリメータレンズ7から平行な光束が出射され、試料がその光束を反射すると、その反射光(反射された光束)を受光器9が受光した場合、パワーメータ8はこの反射光の信号強度を測定する。
【0033】
次に、図1に示すように、評価装置1は、加振手段としての加振装置10を備えている。加振装置10は、光ファイバに対して着脱可能に取着され、同光ファイバに対して振動を付与するためのものであって、図1では、第7光ファイバF7に取着されている。
【0034】
また、図2に示すように、この加振装置10は本体ケース11に電源スイッチ12と出力調整用のダイヤル13a及び周波数調整用のダイヤル13bを備えている。電源スイッチ12は、加振装置10を駆動させるためのものであって、同スイッチ12をオン操作すると加振装置10を駆動状態とし、又オフ操作すると加振装置10を停止状態とするようになっている。ダイヤル13aは、加振装置10の振動の出力を調整するものであって、このダイヤル13aの操作によって振動の出力を強くし、又振動の出力を弱くするようになっている。ダイヤル13bは、加振装置10の振動の周波数を調整するものであって、このダイヤル13bの操作によって振動の周波数を変えるようになっている。
【0035】
また、図2に示すように、加振装置10はその本体ケース11の内部に振動可能な電磁コイル23を備えている。この電磁コイル23には、センターキャップ16が設けられ、このセンターキャップ16には鉤状に形成されたフック17が取着されている。このフック17は、光ファイバに引っ掛けるとともに、光ファイバを狭持するためのものであって、その表面はシリコンラバーでコーティングされ、光ファイバを狭持した際に傷つけないようになっている。そして、このフック17にて光ファイバを狭持したり、外したりすることによって加振装置10は光ファイバに対して着脱可能となっている。
【0036】
そして、加振装置10が第7光ファイバF7に取り付けられている場合、電磁コイル23が駆動され振動すると、これに応じてフック17に狭持された第7光ファイバF7は振動する。これによって、加振装置10は第7光ファイバF7に対して振動を付与することができるようになっている。
【0037】
尚、この加振装置10には、音声出力用スピーカに用いられるボイスコイルと同等のものが使用できるが、ピエゾ圧電素子のような電磁コイル以外のものであってもよい。
【0038】
次に、図3に従って、加振装置10の電気的回路構成について説明する。
図3に示すように、加振装置10は、振動信号生成回路部10a、振動信号増幅回路部10b及び電磁コイル23を備えている。
【0039】
振動信号生成回路部10aは、振動信号生成回路20と周波数設定回路部20bを有している。周波数設定回路部20bは、図示しない電源回路からの駆動電圧Vddが印加され、周波数設定回路部20bの可変抵抗R3は、ダイヤル13bの操作に応じてその抵抗値が調整される。
【0040】
振動信号生成回路20は、電源回路からの駆動電圧Vddが印加され、接続点P1,P2からの電圧V1,V2に応じた周波数の振動信号を出力端子t1から振動信号増幅回路部10bに出力するようになっている。詳述すると、周波数設定回路部20bは、ダイヤル13bの操作により可変抵抗R3を調節することによって接続点P1の電圧V1は変更され、その電圧V1が大きくなることに相対して振動信号生成回路20は、振動信号の周波数を上昇させる。従って、周波数設定回路部20bのダイヤル13bを操作し、可変抵抗R3を調整することによってその振動信号の周波数が制御されるようになっている。
【0041】
振動信号増幅回路部10bは、可変抵抗R4を備えている。可変抵抗R4は、前記ダイヤル13aの操作に応じてその抵抗値が調整されるようになっている。
前記振動信号増幅回路部10bは、振動信号生成回路20からの振動信号を増幅して一次側コイル22に出力し、この振動信号に応じて一次側コイル22に供給される電流は、ダイヤル13aの操作により可変抵抗R4を調整することによってその電流値が調整されようになっている。
【0042】
このように構成することによって、一次側コイル22に電流が流れ磁界が発生すると、鉄心25を介した電磁誘導によって電磁コイル23にも電流が発生する。この電流の発生によって、図2に示す電磁コイル23と磁石24との間には磁界が発生し、電磁コイル23には磁力が働く。この磁力に応じて電磁コイル23はダンパーに支持され振動し、これに伴ってフック17も振動する。
【0043】
従って、ダイヤル13a及び13bを操作することによって電磁コイル23への入力パワーを調整し、任意の振動をさせることができるようになっている。
次に、上記のように構成した加振装置10の作用について説明する。
【0044】
図4〜図6は、本実施形態の光ファイバにて導波されている光信号の波形G1及び電磁コイル23の振動波形G2を示すグラフ図である。
一般に、光コネクタを介した光ファイバ同士の接続において、光コネクタに異常があって光ファイバ同士の光軸(コア)がずれ易い状態にある場合、光ファイバに外部から振動を与えると、光ファイバよって導波されている光信号はその振動に影響を受けて光ファイバ内部で干渉する。この干渉によって光ファイバによって導波されている光信号はその位相を変化させてしまうという性質を持っている。
【0045】
例えば、本実施形態の加振装置10を接続に不備がある光ファイバに取り付け駆動し、その光ファイバにて導波されている光信号を電気信号に変換し、その周波数と電磁コイル23への入力パワーとをオシロスコープ等の計測器にて計測した場合について図4〜図6のグラフに従って説明する。
【0046】
このとき、図4〜図6のグラフでは、縦軸を電圧、横軸を時間としている。また、電磁コイル23の加振周波数は一定に設定されている。
まず、電磁コイル23への入力パワーを7mW(ミリワット)に設定したとき、図4に示すように、光ファイバにて導波されている光信号の波形G1は、電磁コイル23の加振周波数の振動波形G2と同じ周期の波形が観測される。
【0047】
そして、図5に示すように電磁コイル23への入力パワーを30mW、図6に示すように140mWと順に設定したとき、その波形G1から光信号の位相は変化し、電磁コイル23への入力パワーに応じて順にその周波数が上がっていることがわかる。
【0048】
すなわち、電磁コイル23への入力パワーが増加するにつれて光信号強度の振動周波数が増大する。従って、光ファイバを伝搬してきた光信号の信号強度をパワーメータ8によって平均化して計測する場合、高い周波数で振動する光信号強度の平均値の変動は小さくなるので、安定した測定値を得ることができる。
【0049】
そこで、評価装置1内の光ファイバの接続箇所に異常が見出された場合、その接続箇所付近の光ファイバを加振装置10によって十分大きな振幅で振動させる。これによって接続不良の原因である光コネクタを交換することなく、パワーメータ8によって光信号強度を安定して検出することができる。
【0050】
尚、光信号強度が不安定になっている原因が光源にある場合は、光ファイバを振動させてもパワーメータ8で検出される値はそれに従って振動しないので、測定値が不安定になる原因が光ファイバの接続にはないことを判定することができる。
【0051】
次に、上記のように構成した光学素子の評価装置1の作用について説明する。
まず、図1に示すように、評価装置1のサンプルステージ6には、評価の基準となる光学素子として標準ミラーM1を置く。そして、標準ミラーM1に向けて光束が正しく出射されるようにコリメータレンズ7を配置する(光ファイバを振動させる際、コリメータレンズ7がその影響を受けないように固定する必要がある)。そして、標準ミラーM1による反射光(反射された光束)を受光できるように、パワーメータ8の受光器9を配置する。
【0052】
次に、光源2から光信号を出力させる。そして、パワーメータ8によって、標準ミラーM1の反射する光束の強度を検出する。このとき、パワーメータ8によって検出される信号強度に変動があって、安定した値が得られない状態であったとする。
【0053】
この場合、まず第7光ファイバF7に加振装置10を取り付ける。はじめに加振装置10を取り付ける光ファイバは、第7光ファイバF7に限らず光信号の経路である第1、第2、第3、第6のいずれかの光ファイバであってもよい。光カプラ4から波長計5に至る経路の第4光ファイバF4と第5光ファイバF5は強度を計測する対象の光信号は伝搬しないので、除外される。
【0054】
加振装置10を駆動し、第7光ファイバF7を振動させたとき、パワーメータ8で検出される信号強度に変動がない場合には、第7光ファイバF7と第6光ファイバF6の接続部分、第5光コネクタJ5には、異常がないと判断する。次に、加振装置10を第3光ファイバF3に移す。第6光ファイバF6はその一端が異常ないと確認した第5光コネクタJ5に、他端が融着接続された光カプラ4に接続されているので、これを加振する意味はあまりない。第3光ファイバF3を振動させたとき、パワーメータ8で検出される信号強度に変動が生じた場合には、第3光ファイバF3と第2光ファイバF2の接続部分、又は第2光コネクタJ2に異常があると判断する。この場合、加振装置10によって第2光ファイバF2を振動させた場合にも同様な変動が生じるはずである。
【0055】
次に、第3光ファイバF3に取り付けた加振装置10のダイヤル13aを操作し、電磁コイル23への入力パワーを上昇させて第3光ファイバF3の振動の振幅を増加させると、パワーメータ8によって検出される信号強度は次第に安定する。
【0056】
以上の操作によって、評価装置1では、異常のある光ファイバの接続箇所を特定でき、かつ接続に異常がある場合でも、光コネクタを交換せずに光源2からの光信号強度を安定して測定できる。
【0057】
次に、加振装置10を駆動させたまま、パワーメータ8にて検出する信号強度が最大となるようにコリメータレンズ7、受光器9、標準ミラーM1の位置を微調整することによって、これらの光軸を調整する。
【0058】
そして、パワーメータ8にて検出される信号強度が最大となったとき、コリメータレンズ7、受光器9、標準ミラーM1の光軸は一致し、最適な配置となっている。このとき、パワーメータ8にて検出される信号強度は標準ミラーM1の反射光強度を示し、本実施形態の光学素子(ミラー)の評価における基準値となっている。
【0059】
次に、標準ミラーM1を評価の対象となる試料用ミラーに置き換えて、パワーメータ8にてその信号強度を検出する。さらに、パワーメータ8にて検出する信号強度が最大となるようにコリメータレンズ7、受光器9、試料用ミラーの位置を微調整することによって、これらの光軸を調整する。そして、パワーメータ8にて検出される信号強度が最大となったとき、コリメータレンズ7、受光器9、試料用ミラーの光軸は一致し、最適な配置となっている。
【0060】
そして、試料用ミラーの検出された信号強度と標準ミラーM1の信号強度(基準値)とを比較することによって、試料用ミラーの反射率を求め、試料用ミラーの性能を評価することができる。
【0061】
以上のように構成された本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)本実施形態の評価装置1では、第2光コネクタJ2に不備があって、第2光ファイバF2と第3光ファイバF3の接続が不安定な場合、第3光ファイバF3に加振装置10を取り付け、その加振装置10によって第3光ファイバF3を加振した。これによって、第3光ファイバF3を伝搬している光信号の周波数の強度が変化する。振動の振幅を増加させると、光信号強度の振動周波数が増加し、検出する光信号には粗密が無くなるので、パワーメータ8が平均化処理を伴う検出を行ったときには、安定した信号強度の値を得ることができる。これによって、第2光コネクタJ2を交換しなくても光学素子の評価を行うことができる。
【0062】
(2)本実施形態では、加振装置10を光ファイバに対して着脱可能に構成し、又、加振装置10を光ファイバに取り付け加振した。そして、パワーメータの表示する値から接続に異常のある光ファイバ及び不良のある光コネクタを検出した。これによって、パワーメータの表示する値に変動がある場合、光コネクタの不良若しくは光源からの出力に変動があるかを速やかに判定することができる。
【0063】
尚、発明の実施の形態は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように実施してもよい。
・本実施形態の加振装置10では、電磁コイル23から構成したが、この限りではなく、光ファイバに振動を付与できる機構であればピエゾ圧電素子等を用いてもよい。
【0064】
・本実施形態では、本発明を光学素子の評価を行う評価装置1に具体化したがこの限りではなく、例えば光モジュールの製造の際に、調芯作業に用いる調芯装置に具体化してもよい。この場合、接続に異常のある光ファイバに加振装置10を取り付け加振することによって、各光学要素間を経由した光束をパワーメータ等の計測器により安定して検出することができ、各光学要素間の光軸を速やかに調整することができる。
【0065】
・本実施形態では、本発明を光学素子の評価を行う評価装置1に具体化したがこの限りではなく、例えば光ファイバの透過光量を測定する測定装置に具体化してもよい。この場合、光ファイバに加振装置10を取り付く加振することによって、光ファイバを伝搬している光信号は周期的に振動する。この結果、パワーメータ等の計測器で信号強度を平均化して検出した場合安定した値を得ることができ、光ファイバの透過光量を速やかに検出することができる。
【0066】
・本実施形態では、本発明を光学素子の評価を行う評価装置1に具体化し、光学素子としてミラーを評価したが、この限りではなく、例えば光モジュールの性能を評価する評価装置としてもよい。この場合、光コネクタとの接続に異常がある光ファイバに加振装置10を取り付け加振する。これによって、光モジュールを構成する各光学要素間を経由した光束を、パワーメータ等の計測器にて安定して検出することができ、光モジュールの評価を速やかに行うことができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1〜6に記載の発明によれば、光ファイバの接続に多少の異常があっても光コネクタを交換することなく、光学素子又は光モジュールの評価、各光学要素間の調芯作業を行うことができる光強度測定方法及び光強度測定装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の評価装置を示す概略図。
【図2】本実施形態の加振装置を示す断面図。
【図3】同加振装置の電気的回路構成を示す電気回路図。
【図4】本実施形態の光ファイバにて導波されている光信号の波形及び電磁コイルの振動波形を示すグラフ図。
【図5】同光ファイバにて導波されている光信号の波形及び同電磁コイルの振動波形を示すグラフ図。
【図6】同光ファイバにて導波されている光信号の波形及び同電磁コイルの振動波形を示すグラフ図。
【符号の説明】
1…光強度測定手段としての評価装置、8…検出手段としてのパワーメータ、10…加振手段としての加振装置、J1〜J5…接続手段としての第1〜第5光コネクタ、F1〜F7…第1〜第7光ファイバ。
Claims (6)
- 接続手段によって互いに接続された2以上の光ファイバを伝搬し、前記いずれかの光ファイバの端部から出射される光束の強度を光強度検出手段によって検出し測定する光強度測定方法において、
前記光ファイバをいずれか一箇所で振動させた状態で、同光ファイバを介して出射される前記光束の強度を前記検出手段により検出することを特徴とする光強度測定方法。 - 請求項1に記載の光強度測定方法において、
前記光ファイバを振動させることにより、前記光束の強度の前記振動に従った変動を検出することにより、同光ファイバを接続する接続手段に異常があることを判定することを特徴とする光強度測定方法。 - 請求項1又は2に記載の光強度測定方法において、
前記光束の強度を所定検出時間内の平均値によって測定し、該平均値が安定するまで振動エネルギーを増加させて前記光ファイバを振動させることを特徴とする光強度測定方法。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の光強度測定方法において、
前記光ファイバの端部から出射される光束を光学素子に出射し、
さらに、前記光学素子を反射又は透過した光束を前記光強度検出手段によって検出することを特徴とする光強度測定方法。 - 光信号を導波する光ファイバと、
前記光ファイバを接続する接続手段と、
前記光ファイバを加振する加振手段と、
前記接続手段によって接続された前記光ファイバの端部から出射される光束の強度を検出する光強度検出手段とを備えたことを特徴とする光強度測定装置。 - 請求項5に記載の光強度測定装置において、
前記加振手段は、前記光ファイバに対して着脱可能となるように構成したことを特徴とする光強度測定装置。
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WO2016084755A1 (ja) * | 2014-11-28 | 2016-06-02 | ギガフォトン株式会社 | 狭帯域化レーザ装置 |
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2003
- 2003-06-13 JP JP2003169263A patent/JP2005003595A/ja active Pending
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