JP2005003541A - センサ回路、磁気センサ回路、電流センサ回路、及び磁気または電流の大きさを検出する方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で、オフセットの影響を受けない精度よい計測結果を得る。
【解決手段】ホール素子1の両端に接続された電源において、一定時間毎に電流I1/−I1の向きを逆転させながら当該電流I1/−I1を磁界中のホール素子1に与える。これによりホール素子1においてホール電圧を発生させ、ホール素子1で発生したホール電圧を増幅器3で増幅する。その出力電圧と、当該出力電圧を一定時間だけ遅延した電圧との差分を演算し、出力電圧に含まれるオフセットを相殺して出力する。オフセットの影響を無くすことができる。
【選択図】 図1
【解決手段】ホール素子1の両端に接続された電源において、一定時間毎に電流I1/−I1の向きを逆転させながら当該電流I1/−I1を磁界中のホール素子1に与える。これによりホール素子1においてホール電圧を発生させ、ホール素子1で発生したホール電圧を増幅器3で増幅する。その出力電圧と、当該出力電圧を一定時間だけ遅延した電圧との差分を演算し、出力電圧に含まれるオフセットを相殺して出力する。オフセットの影響を無くすことができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ホール効果を利用して、磁界の強さ、または電流によって発生する磁界の強さにより被計測電流を計測するセンサ回路及びそれに関連する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気(磁界)を検出する磁気センサや電流を検出する電流センサとして、ホール素子と呼ばれる半導体素子が使用されることがある。
【0003】
このホール素子は、電流に磁界を与えた際に生じるホール効果を利用して、その出力電圧に基づいて磁界の強さや電流を計測するもので、一般に、ガリウム・ヒ素、インジウム・アンチモン、または集積回路化されたシリコンなどが使用される。
【0004】
参考のために、この発明に関連する先行技術文献を以下に示しておく。
【0005】
【非特許文献1】
S.M.ジィー、南日康夫、川辺光央、長谷川文夫、半導体デバイス−基礎理論とプロセス技術−、第13刷、日本、産業図書株式会社、平成11年06月30日、第237頁〜第39頁
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図7は、ホール素子からの出力電圧(ホール電圧)を増幅器に入力して検出したときの、ホール素子における磁界の強さと増幅器からの出力電圧との関係を示す図である。尚、ホール素子に与える電流は一定として仮定している。この図7において、横軸は磁界の強さ、縦軸はホール素子の出力電圧を示している。この図を見る通り、ホール素子を利用して磁界の強さを出力電圧として取り出す場合は、磁界の強さと出力電圧との関係がほぼ線形に現れるが、ただし、磁界がゼロであっても、その出力電圧はゼロ値とはならず、予測しにくいオフセットが発生していることが解る。
【0007】
このオフセットは、個々のホール素子の製造上の誤差などに起因する個体差を要因とするオフセットHoffsetが含まれる。このようなホール素子自体の個体差は、製造上の理由により完全に避けることが困難である。
【0008】
また、オフセットの他の要因としては、増幅器自身が持っているオフセット電圧VDCが挙げられる。
【0009】
そして、これらの要因により発生するオフセット(Hoffset+VDC)がどの程度の値となるかは、予め予測することが困難である。このように、ホール素子を利用してその出力電圧から磁界の強さなどを測定しようとしても、増幅器を経て検出される出力電圧に、予測困難なオフセット(Hoffset+VDC)が含まれてしまうと、最終的な測定結果に誤差が生じ、精度良い検出結果を得ることが困難となる。一般に、測定器では可変抵抗等を用いてオフセット調整機能を付加し、このオフセット分を自動または手動で調整している。
【0010】
そこで、この発明の課題は、簡単な構成で精度良い検出結果を得ることのできるセンサ回路及びそれに関連する技術を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、請求項1に記載の発明は、磁界によってホール電圧を発生させるホール素子と、前記ホール素子の両端に接続されて、一定時間毎に電流の向きを逆転させながら当該電流を前記ホール素子に与える電源と、前記ホール素子で発生した前記ホール電圧を増幅する増幅器と、前記増幅器からの出力電圧と、当該出力電圧を前記一定時間だけ遅延した電圧との差分を演算することで、前記出力電圧に含まれるオフセットの成分を相殺して出力する演算回路とを備えるものである。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のセンサ回路であって、前記演算回路が、前記増幅器からの出力電圧を前記一定時間だけ遅延させる遅延回路と、前記増幅器からの出力電圧と、前記遅延回路で遅延された電圧との差分を演算する減算器とを備えるものである。
【0013】
請求項3に記載の発明は、磁気を検出する磁気センサ回路であって、前記磁界によってホール電圧を発生させるホール素子と、前記ホール素子の両端に接続されて、一定時間毎に電流の向きを逆転させながら当該電流を前記ホール素子に与える電源と、前記ホール素子で発生した前記ホール電圧を増幅する増幅器と、前記増幅器からの出力電圧と、当該出力電圧を前記一定時間だけ遅延した電圧との差分を演算することで、前記出力電圧に含まれるオフセットの成分を相殺して出力する演算回路とを備えるものである。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の磁気センサ回路であって、前記演算回路が、前記増幅器からの出力電圧を前記一定時間だけ遅延させる遅延回路と、前記増幅器からの出力電圧と、前記遅延回路で遅延された電圧との差分を演算する減算器とを備えるものである。
【0015】
請求項5に記載の発明は、電流を検出する電流センサ回路であって、電流によって生じる磁界を受けてホール電圧を発生させるホール素子と、前記ホール素子の両端に接続されて、一定時間毎に前記電流の向きを逆転させながら当該電流を前記ホール素子に与える電源と、前記ホール素子で発生した前記ホール電圧を増幅する増幅器と、前記増幅器からの出力電圧と、当該出力電圧を前記一定時間だけ遅延した電圧との差分を演算することで、前記出力電圧に含まれるオフセットの成分を相殺して出力する演算回路とを備えるものである。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の電流センサ回路であって、前記演算回路が、前記増幅器からの出力電圧を前記一定時間だけ遅延させる遅延回路と、前記増幅器からの出力電圧と、前記遅延回路で遅延された電圧との差分を演算する減算器とを備えるものである。
【0017】
請求項7に記載の発明は、ホール素子の両端に接続された電源において、一定時間毎に電流の向きを逆転させながら当該電流を前記ホール素子に与える第1の工程と、前記ホール素子において、前記磁界によってホール電圧を発生させる第2の工程と、前記ホール素子で発生した前記ホール電圧を増幅器で増幅する第3の工程と、前記増幅器からの出力電圧と、当該出力電圧を前記一定時間だけ遅延した電圧との差分を演算することで、前記出力電圧に含まれるオフセットの成分を相殺して出力する第4の工程とを備えるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の一の実施の形態に係るセンサ回路を示す図である。このセンサ回路は、例えば、電流によって発生した磁束をとらえることによって非接触に電流計測を行う電流センサ回路として使用されるものであって、図1の如く、ホール素子1と、このホール素子1の両端に接続されて一定時間毎に電流の向きを逆転させながら当該電流をホール素子1に与える電源2と、ホール素子1でホール効果により発生した出力電圧を増幅する増幅器3と、増幅器3からの出力電圧を遅延処理及び減算処理を行うことでオフセットの成分を相殺するよう演算する演算回路4とを備える。
【0019】
ホール素子1は、図2の如く、ガリウム・ヒ素等から構成される半導体素子であって、ホール素子に電流を流した状態で外部から磁界11を与えると、ホール電圧が発生することを利用して、このホール電圧を出力電圧Voutとして外部に出力するようになっている。また、磁界11の強さが一定の状態で、ホール素子1内に流す電流の大きさはそのままで、向きだけを反転させると、出力電圧Voutは、その符合が反転するだけで、絶対値は同じである。
【0020】
電源2は、両端がそれぞれホール素子1の両端に接続され、図3の如く、一定時間(1/fs)毎に電流I1/−I1の向きを逆転させるようになっており、電流I1の電流値が変化することが許容された電源において、その電流の方向を、電気的または機械的に正逆切り替えてホール素子1に与えるように構成されている。ここで、fsは、演算回路4の出力として要求される応答特性の10倍程度に設定され、例えば1kHzの応答特性が演算回路4の出力で要求される場合は、fsは10kHz程度に設定される。
【0021】
増幅器3は、ホール素子1の両端の電位差を増幅して演算回路4に出力する一般的な増幅器が使用される。尚、増幅器3の例えば正入力端子側には、ホール素子1からの出力電圧Voutを人為的にずらすためのオフセット電圧調整回路19が接続される。このオフセット電圧調整回路19は、増幅器3の電源電圧をVccとして、その半分の電圧(Vcc/2)を増幅器3の入力へ接続すると、増幅器3にオフセット成分Voffsetを人為的に与えて、出力電圧Voutのゼロ点を「ゼロ」から「Vcc/2」に変化させるためのものである。ゼロ点を変化させることによって、双方向の磁界の強さを検出することが可能である。
【0022】
演算回路4は、マイクロコンピュータチップ等のアナログ信号入力可能な論理演算回路であって、遅延回路13と減算器14とを備える。
【0023】
遅延回路13は、電源2において電流を逆転する時間(1/fs)だけ増幅器3からの出力電圧を遅延させて、この遅延した出力電圧を減算器14に出力するものである。
【0024】
尚、かかる構成に代えて、遅延回路13の機能を、論理演算回路内のメモリとタイマ機能を使用してソフトウェアプログラムによって実現しても差し支えない。
【0025】
減算器14は、増幅器3から与えられた遅延前の出力電圧から、遅延回路13で遅延された出力電圧を減算し、その差分を出力電圧として外部に出力するものである。
【0026】
上記構成のセンサ回路の動作を説明する。
【0027】
まず、電源2は、図3のように、一定時間(1/fs)毎に向きを逆転させるようにして電流I1/−I1をホール素子1に与える。これにより、ホール素子1の内部に流れる電流は、I1と−I1とが一定時間(1/fs)毎に交互に変化する。
【0028】
そうすると、ホール素子1は、図2の如く、電流I1/−I1と磁界11との作用によってホール効果が発生し、出力電圧Voutが生じる。この出力電圧Voutは、磁界11の強さによって変化する。この出力電圧Voutは、増幅器3によって増幅されて演算回路4に与えられる。
【0029】
ここで、図4は、ホール素子1に電流I1が流れている場合に、磁界11の強さによって増幅器3から出力された出力電圧が変化する様子を示す図、図5は、ホール素子1に図4の場合とは逆向きの電流−I1が流れている場合に、磁界11の強さによって増幅器3から出力された出力電圧が変化する様子を示す図である。ここで、図4及び図5のいずれにも、増幅器3からの出力電圧には、増幅器3自身が持つオフセット電圧VDCの成分と、個々のホール素子1の個体差に起因するオフセットHoffsetの成分と、双方向の磁界を見るために出力電圧Voutとしてのゼロ点を調整すべくオフセット電圧調整回路19により増幅器3に人為的に与えるオフセット成分Voffsetとが含まれている。ただし、図4及び図5では、同一のホール素子1を使用しているため、個体差によるオフセットHoffsetの成分は図4と図5で等しいと考えられ、また、同一の増幅器3を使用していることから、VDC及びVoffsetの成分も図4と図5で等しいと考えられる。
【0030】
そこで、演算回路4では、これらのオフセット(VDC+Hoffset+Voffset)を相殺するよう演算処理を行う。
【0031】
まず、演算回路4の遅延回路13は、時間(1/fs)だけ増幅器3からの出力電圧を遅延させて、この遅延した出力電圧を減算器14に出力する。
【0032】
減算器14は、増幅器3から与えられた遅延前の出力電圧から、遅延回路13で遅延された出力電圧を減算し、外部に出力する。
【0033】
ここで、図4(ホール素子1に電流I1が流れている場合)において、ホール素子1に与えられる磁界11の強さをB1とし、このときにホール素子1から出力される出力電圧をHout1、演算回路4に与えられる出力電圧をV1とする。増幅器3に入力された際に発生するオフセット電圧をVDC、ホール素子1の個体差に起因するオフセットをHoffset、増幅器3のゲインをGとすると、演算回路4に与えられる出力電圧V1は次の(1)式の通りである。
【0034】
【数1】
【0035】
また同様にして、図5(ホール素子1に電流−I1が流れている場合)において、ホール素子1に与えられる磁界11の強さがB1のときにホール素子1から出力される出力電圧をHout2、演算回路4に与えられる出力電圧をV2とすると、演算回路4に与えられる出力電圧V2は次の(2)式の通りである。
【0036】
【数2】
【0037】
上述のように、電源2は、一定時間(1/fs)毎に電流I1/−I1を切り替え、また演算回路4の遅延回路13は増幅器3からの出力電圧V1/V2を一定時間(1/fs)だけ遅延させるため、増幅器3から減算器14に直接出力電圧V1が与えられている時点で、遅延回路13で遅延させて減算器14に与える出力電圧はV2である。したがって、このときには、減算器14は、増幅器3から直接与えられた出力電圧V1より、遅延器13からの出力電圧V2を減算する。このときの減算器14からの出力電圧をVとすると、この出力電圧Vは次の(3)式の通りとなる。
【0038】
【数3】
【0039】
ここで、ホール素子1からの両出力電圧Hout1,Hout2の関係は、互いに逆の電流I1/−I1が流れた結果の出力電圧の関係であることから、VDC、Hoffset,Voffsetが無い理想的な状態では、次の(4)式が成立する。
【0040】
【数4】
【0041】
したがって、(3)式に(4)式を代入すれば、減算器14からの出力電圧Vは次の(5)式のようになる。
【0042】
【数5】
【0043】
ここで、この出力電圧Vと磁界11の強さとの関係を図6に示す。二点差線の曲線はV1,V2を、実線の曲線はVをそれぞれ示している。この図6のように、出力電圧Vはオフセット(VDC+Hoffset+Voffset)が相殺された曲線となっているため、この出力電圧Vに基づいて磁界の強さを判断することで、オフセット(VDC+Hoffset+Voffset)の影響を受けない精度よい計測結果を得ることが可能となる。
【0044】
また、(5)式より減算器14からの出力電圧Vはホール素子1の出力電圧に比較して2倍になっているので、増幅器の増幅率を1/2に抑えても充分な大きさの出力電圧Vを得ることができる。このように増幅率を抑制することにより、誤差の原因となる抵抗値の大きなものを使用しなくて良いことから、さらに精度よい計測結果を得ることができる。
【0045】
そして、この実施の形態では、従来より使用されていたホール素子1及び増幅器3に加えて、正逆切り替えする電源2と演算回路4を追加するだけで精度よい計測結果を得ることができるため、極めて簡便なセンサ回路を提供できる。
【0046】
尚、上記実施の形態では、増幅器3からの遅延前の出力電圧から遅延回路13で遅延された出力電圧を減算するようにしていたが、逆に、遅延回路13で遅延された出力電圧から増幅器3からの遅延前の出力電圧を減算するようにしても差し支えない。
【0047】
また、上記実施の形態では、センサ回路として、電流によって発生した磁界を検出することで被計測電流を求める電流センサ回路に適用したが、物理的要因で発生した磁界を検出する磁気センサ回路に適用しても差し支えない。
【0048】
【発明の効果】
請求項1、請求項3、請求項5及び請求項7に記載の発明によれば、ホール素子の両端に接続された電源において、一定時間毎に電流の向きを逆転させながら当該電流をホール素子に与え、かかる状態で、ホール素子において、磁界によってホール電圧を発生させ、ホール素子で発生したホール電圧を増幅器で増幅した後、増幅器からの出力電圧と、当該出力電圧を一定時間だけ遅延した電圧との差分を演算することで、出力電圧に含まれるオフセット、即ち、増幅器への電圧入力により発生するオフセットや、ホール素子自身の個体差によるオフセットの成分を相殺して出力するようにしているので、このオフセットの影響を受けない精度よい計測結果を得ることが可能となる。
【0049】
また、増幅器からの出力電圧に比較して、減算器で減算した後の出力電圧が2倍になるので、増幅器の増幅率を1/2に抑えても充分な大きさの出力電圧を得ることができ、さらに精度よい計測結果を得ることができる。
【0050】
そして、従来より使用されていたホール素子及び増幅器に加えて、正逆切り替えする電源と演算回路を追加するだけで、電流または磁界の強さについて精度よい計測結果を得ることができるため、極めて簡便な構成により精度向上を実現できる。特に、請求項2、請求項4及び請求項6に記載の発明によれば、演算回路として遅延回路と減算器との簡単な構成で実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一の実施の形態に係るセンサ回路を示すブロック図である。
【図2】ホール素子を示す斜視図である。
【図3】電源の電流方向の切り替え動作を示す波形図である。
【図4】あるタイミングで増幅器から出力される出力電圧の磁界強さとの関係を示す図である。
【図5】他のタイミングで増幅器から出力される出力電圧の磁界強さとの関係を示す図である。
【図6】遅延前の出力電圧と遅延後の出力電圧との差分を演算した後の出力電圧を示す図である。
【図7】ホール電圧を増幅器で増幅した後の出力電圧を示す図である。
【符号の説明】
1 ホール素子1
2 電源2
3 増幅器3
4 演算回路4
11 磁界11
13 遅延回路13
14 減算器14
【発明の属する技術分野】
この発明は、ホール効果を利用して、磁界の強さ、または電流によって発生する磁界の強さにより被計測電流を計測するセンサ回路及びそれに関連する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気(磁界)を検出する磁気センサや電流を検出する電流センサとして、ホール素子と呼ばれる半導体素子が使用されることがある。
【0003】
このホール素子は、電流に磁界を与えた際に生じるホール効果を利用して、その出力電圧に基づいて磁界の強さや電流を計測するもので、一般に、ガリウム・ヒ素、インジウム・アンチモン、または集積回路化されたシリコンなどが使用される。
【0004】
参考のために、この発明に関連する先行技術文献を以下に示しておく。
【0005】
【非特許文献1】
S.M.ジィー、南日康夫、川辺光央、長谷川文夫、半導体デバイス−基礎理論とプロセス技術−、第13刷、日本、産業図書株式会社、平成11年06月30日、第237頁〜第39頁
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図7は、ホール素子からの出力電圧(ホール電圧)を増幅器に入力して検出したときの、ホール素子における磁界の強さと増幅器からの出力電圧との関係を示す図である。尚、ホール素子に与える電流は一定として仮定している。この図7において、横軸は磁界の強さ、縦軸はホール素子の出力電圧を示している。この図を見る通り、ホール素子を利用して磁界の強さを出力電圧として取り出す場合は、磁界の強さと出力電圧との関係がほぼ線形に現れるが、ただし、磁界がゼロであっても、その出力電圧はゼロ値とはならず、予測しにくいオフセットが発生していることが解る。
【0007】
このオフセットは、個々のホール素子の製造上の誤差などに起因する個体差を要因とするオフセットHoffsetが含まれる。このようなホール素子自体の個体差は、製造上の理由により完全に避けることが困難である。
【0008】
また、オフセットの他の要因としては、増幅器自身が持っているオフセット電圧VDCが挙げられる。
【0009】
そして、これらの要因により発生するオフセット(Hoffset+VDC)がどの程度の値となるかは、予め予測することが困難である。このように、ホール素子を利用してその出力電圧から磁界の強さなどを測定しようとしても、増幅器を経て検出される出力電圧に、予測困難なオフセット(Hoffset+VDC)が含まれてしまうと、最終的な測定結果に誤差が生じ、精度良い検出結果を得ることが困難となる。一般に、測定器では可変抵抗等を用いてオフセット調整機能を付加し、このオフセット分を自動または手動で調整している。
【0010】
そこで、この発明の課題は、簡単な構成で精度良い検出結果を得ることのできるセンサ回路及びそれに関連する技術を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、請求項1に記載の発明は、磁界によってホール電圧を発生させるホール素子と、前記ホール素子の両端に接続されて、一定時間毎に電流の向きを逆転させながら当該電流を前記ホール素子に与える電源と、前記ホール素子で発生した前記ホール電圧を増幅する増幅器と、前記増幅器からの出力電圧と、当該出力電圧を前記一定時間だけ遅延した電圧との差分を演算することで、前記出力電圧に含まれるオフセットの成分を相殺して出力する演算回路とを備えるものである。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のセンサ回路であって、前記演算回路が、前記増幅器からの出力電圧を前記一定時間だけ遅延させる遅延回路と、前記増幅器からの出力電圧と、前記遅延回路で遅延された電圧との差分を演算する減算器とを備えるものである。
【0013】
請求項3に記載の発明は、磁気を検出する磁気センサ回路であって、前記磁界によってホール電圧を発生させるホール素子と、前記ホール素子の両端に接続されて、一定時間毎に電流の向きを逆転させながら当該電流を前記ホール素子に与える電源と、前記ホール素子で発生した前記ホール電圧を増幅する増幅器と、前記増幅器からの出力電圧と、当該出力電圧を前記一定時間だけ遅延した電圧との差分を演算することで、前記出力電圧に含まれるオフセットの成分を相殺して出力する演算回路とを備えるものである。
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請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の磁気センサ回路であって、前記演算回路が、前記増幅器からの出力電圧を前記一定時間だけ遅延させる遅延回路と、前記増幅器からの出力電圧と、前記遅延回路で遅延された電圧との差分を演算する減算器とを備えるものである。
【0015】
請求項5に記載の発明は、電流を検出する電流センサ回路であって、電流によって生じる磁界を受けてホール電圧を発生させるホール素子と、前記ホール素子の両端に接続されて、一定時間毎に前記電流の向きを逆転させながら当該電流を前記ホール素子に与える電源と、前記ホール素子で発生した前記ホール電圧を増幅する増幅器と、前記増幅器からの出力電圧と、当該出力電圧を前記一定時間だけ遅延した電圧との差分を演算することで、前記出力電圧に含まれるオフセットの成分を相殺して出力する演算回路とを備えるものである。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の電流センサ回路であって、前記演算回路が、前記増幅器からの出力電圧を前記一定時間だけ遅延させる遅延回路と、前記増幅器からの出力電圧と、前記遅延回路で遅延された電圧との差分を演算する減算器とを備えるものである。
【0017】
請求項7に記載の発明は、ホール素子の両端に接続された電源において、一定時間毎に電流の向きを逆転させながら当該電流を前記ホール素子に与える第1の工程と、前記ホール素子において、前記磁界によってホール電圧を発生させる第2の工程と、前記ホール素子で発生した前記ホール電圧を増幅器で増幅する第3の工程と、前記増幅器からの出力電圧と、当該出力電圧を前記一定時間だけ遅延した電圧との差分を演算することで、前記出力電圧に含まれるオフセットの成分を相殺して出力する第4の工程とを備えるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の一の実施の形態に係るセンサ回路を示す図である。このセンサ回路は、例えば、電流によって発生した磁束をとらえることによって非接触に電流計測を行う電流センサ回路として使用されるものであって、図1の如く、ホール素子1と、このホール素子1の両端に接続されて一定時間毎に電流の向きを逆転させながら当該電流をホール素子1に与える電源2と、ホール素子1でホール効果により発生した出力電圧を増幅する増幅器3と、増幅器3からの出力電圧を遅延処理及び減算処理を行うことでオフセットの成分を相殺するよう演算する演算回路4とを備える。
【0019】
ホール素子1は、図2の如く、ガリウム・ヒ素等から構成される半導体素子であって、ホール素子に電流を流した状態で外部から磁界11を与えると、ホール電圧が発生することを利用して、このホール電圧を出力電圧Voutとして外部に出力するようになっている。また、磁界11の強さが一定の状態で、ホール素子1内に流す電流の大きさはそのままで、向きだけを反転させると、出力電圧Voutは、その符合が反転するだけで、絶対値は同じである。
【0020】
電源2は、両端がそれぞれホール素子1の両端に接続され、図3の如く、一定時間(1/fs)毎に電流I1/−I1の向きを逆転させるようになっており、電流I1の電流値が変化することが許容された電源において、その電流の方向を、電気的または機械的に正逆切り替えてホール素子1に与えるように構成されている。ここで、fsは、演算回路4の出力として要求される応答特性の10倍程度に設定され、例えば1kHzの応答特性が演算回路4の出力で要求される場合は、fsは10kHz程度に設定される。
【0021】
増幅器3は、ホール素子1の両端の電位差を増幅して演算回路4に出力する一般的な増幅器が使用される。尚、増幅器3の例えば正入力端子側には、ホール素子1からの出力電圧Voutを人為的にずらすためのオフセット電圧調整回路19が接続される。このオフセット電圧調整回路19は、増幅器3の電源電圧をVccとして、その半分の電圧(Vcc/2)を増幅器3の入力へ接続すると、増幅器3にオフセット成分Voffsetを人為的に与えて、出力電圧Voutのゼロ点を「ゼロ」から「Vcc/2」に変化させるためのものである。ゼロ点を変化させることによって、双方向の磁界の強さを検出することが可能である。
【0022】
演算回路4は、マイクロコンピュータチップ等のアナログ信号入力可能な論理演算回路であって、遅延回路13と減算器14とを備える。
【0023】
遅延回路13は、電源2において電流を逆転する時間(1/fs)だけ増幅器3からの出力電圧を遅延させて、この遅延した出力電圧を減算器14に出力するものである。
【0024】
尚、かかる構成に代えて、遅延回路13の機能を、論理演算回路内のメモリとタイマ機能を使用してソフトウェアプログラムによって実現しても差し支えない。
【0025】
減算器14は、増幅器3から与えられた遅延前の出力電圧から、遅延回路13で遅延された出力電圧を減算し、その差分を出力電圧として外部に出力するものである。
【0026】
上記構成のセンサ回路の動作を説明する。
【0027】
まず、電源2は、図3のように、一定時間(1/fs)毎に向きを逆転させるようにして電流I1/−I1をホール素子1に与える。これにより、ホール素子1の内部に流れる電流は、I1と−I1とが一定時間(1/fs)毎に交互に変化する。
【0028】
そうすると、ホール素子1は、図2の如く、電流I1/−I1と磁界11との作用によってホール効果が発生し、出力電圧Voutが生じる。この出力電圧Voutは、磁界11の強さによって変化する。この出力電圧Voutは、増幅器3によって増幅されて演算回路4に与えられる。
【0029】
ここで、図4は、ホール素子1に電流I1が流れている場合に、磁界11の強さによって増幅器3から出力された出力電圧が変化する様子を示す図、図5は、ホール素子1に図4の場合とは逆向きの電流−I1が流れている場合に、磁界11の強さによって増幅器3から出力された出力電圧が変化する様子を示す図である。ここで、図4及び図5のいずれにも、増幅器3からの出力電圧には、増幅器3自身が持つオフセット電圧VDCの成分と、個々のホール素子1の個体差に起因するオフセットHoffsetの成分と、双方向の磁界を見るために出力電圧Voutとしてのゼロ点を調整すべくオフセット電圧調整回路19により増幅器3に人為的に与えるオフセット成分Voffsetとが含まれている。ただし、図4及び図5では、同一のホール素子1を使用しているため、個体差によるオフセットHoffsetの成分は図4と図5で等しいと考えられ、また、同一の増幅器3を使用していることから、VDC及びVoffsetの成分も図4と図5で等しいと考えられる。
【0030】
そこで、演算回路4では、これらのオフセット(VDC+Hoffset+Voffset)を相殺するよう演算処理を行う。
【0031】
まず、演算回路4の遅延回路13は、時間(1/fs)だけ増幅器3からの出力電圧を遅延させて、この遅延した出力電圧を減算器14に出力する。
【0032】
減算器14は、増幅器3から与えられた遅延前の出力電圧から、遅延回路13で遅延された出力電圧を減算し、外部に出力する。
【0033】
ここで、図4(ホール素子1に電流I1が流れている場合)において、ホール素子1に与えられる磁界11の強さをB1とし、このときにホール素子1から出力される出力電圧をHout1、演算回路4に与えられる出力電圧をV1とする。増幅器3に入力された際に発生するオフセット電圧をVDC、ホール素子1の個体差に起因するオフセットをHoffset、増幅器3のゲインをGとすると、演算回路4に与えられる出力電圧V1は次の(1)式の通りである。
【0034】
【数1】
【0035】
また同様にして、図5(ホール素子1に電流−I1が流れている場合)において、ホール素子1に与えられる磁界11の強さがB1のときにホール素子1から出力される出力電圧をHout2、演算回路4に与えられる出力電圧をV2とすると、演算回路4に与えられる出力電圧V2は次の(2)式の通りである。
【0036】
【数2】
【0037】
上述のように、電源2は、一定時間(1/fs)毎に電流I1/−I1を切り替え、また演算回路4の遅延回路13は増幅器3からの出力電圧V1/V2を一定時間(1/fs)だけ遅延させるため、増幅器3から減算器14に直接出力電圧V1が与えられている時点で、遅延回路13で遅延させて減算器14に与える出力電圧はV2である。したがって、このときには、減算器14は、増幅器3から直接与えられた出力電圧V1より、遅延器13からの出力電圧V2を減算する。このときの減算器14からの出力電圧をVとすると、この出力電圧Vは次の(3)式の通りとなる。
【0038】
【数3】
【0039】
ここで、ホール素子1からの両出力電圧Hout1,Hout2の関係は、互いに逆の電流I1/−I1が流れた結果の出力電圧の関係であることから、VDC、Hoffset,Voffsetが無い理想的な状態では、次の(4)式が成立する。
【0040】
【数4】
【0041】
したがって、(3)式に(4)式を代入すれば、減算器14からの出力電圧Vは次の(5)式のようになる。
【0042】
【数5】
【0043】
ここで、この出力電圧Vと磁界11の強さとの関係を図6に示す。二点差線の曲線はV1,V2を、実線の曲線はVをそれぞれ示している。この図6のように、出力電圧Vはオフセット(VDC+Hoffset+Voffset)が相殺された曲線となっているため、この出力電圧Vに基づいて磁界の強さを判断することで、オフセット(VDC+Hoffset+Voffset)の影響を受けない精度よい計測結果を得ることが可能となる。
【0044】
また、(5)式より減算器14からの出力電圧Vはホール素子1の出力電圧に比較して2倍になっているので、増幅器の増幅率を1/2に抑えても充分な大きさの出力電圧Vを得ることができる。このように増幅率を抑制することにより、誤差の原因となる抵抗値の大きなものを使用しなくて良いことから、さらに精度よい計測結果を得ることができる。
【0045】
そして、この実施の形態では、従来より使用されていたホール素子1及び増幅器3に加えて、正逆切り替えする電源2と演算回路4を追加するだけで精度よい計測結果を得ることができるため、極めて簡便なセンサ回路を提供できる。
【0046】
尚、上記実施の形態では、増幅器3からの遅延前の出力電圧から遅延回路13で遅延された出力電圧を減算するようにしていたが、逆に、遅延回路13で遅延された出力電圧から増幅器3からの遅延前の出力電圧を減算するようにしても差し支えない。
【0047】
また、上記実施の形態では、センサ回路として、電流によって発生した磁界を検出することで被計測電流を求める電流センサ回路に適用したが、物理的要因で発生した磁界を検出する磁気センサ回路に適用しても差し支えない。
【0048】
【発明の効果】
請求項1、請求項3、請求項5及び請求項7に記載の発明によれば、ホール素子の両端に接続された電源において、一定時間毎に電流の向きを逆転させながら当該電流をホール素子に与え、かかる状態で、ホール素子において、磁界によってホール電圧を発生させ、ホール素子で発生したホール電圧を増幅器で増幅した後、増幅器からの出力電圧と、当該出力電圧を一定時間だけ遅延した電圧との差分を演算することで、出力電圧に含まれるオフセット、即ち、増幅器への電圧入力により発生するオフセットや、ホール素子自身の個体差によるオフセットの成分を相殺して出力するようにしているので、このオフセットの影響を受けない精度よい計測結果を得ることが可能となる。
【0049】
また、増幅器からの出力電圧に比較して、減算器で減算した後の出力電圧が2倍になるので、増幅器の増幅率を1/2に抑えても充分な大きさの出力電圧を得ることができ、さらに精度よい計測結果を得ることができる。
【0050】
そして、従来より使用されていたホール素子及び増幅器に加えて、正逆切り替えする電源と演算回路を追加するだけで、電流または磁界の強さについて精度よい計測結果を得ることができるため、極めて簡便な構成により精度向上を実現できる。特に、請求項2、請求項4及び請求項6に記載の発明によれば、演算回路として遅延回路と減算器との簡単な構成で実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一の実施の形態に係るセンサ回路を示すブロック図である。
【図2】ホール素子を示す斜視図である。
【図3】電源の電流方向の切り替え動作を示す波形図である。
【図4】あるタイミングで増幅器から出力される出力電圧の磁界強さとの関係を示す図である。
【図5】他のタイミングで増幅器から出力される出力電圧の磁界強さとの関係を示す図である。
【図6】遅延前の出力電圧と遅延後の出力電圧との差分を演算した後の出力電圧を示す図である。
【図7】ホール電圧を増幅器で増幅した後の出力電圧を示す図である。
【符号の説明】
1 ホール素子1
2 電源2
3 増幅器3
4 演算回路4
11 磁界11
13 遅延回路13
14 減算器14
Claims (7)
- 磁界によってホール電圧を発生させるホール素子と、
前記ホール素子の両端に接続されて、一定時間毎に電流の向きを逆転させながら当該電流を前記ホール素子に与える電源と、
前記ホール素子で発生した前記ホール電圧を増幅する増幅器と、
前記増幅器からの出力電圧と、当該出力電圧を前記一定時間だけ遅延した電圧との差分を演算することで、前記出力電圧に含まれるオフセットの成分を相殺して出力する演算回路と
を備えるセンサ回路。 - 請求項1に記載のセンサ回路であって、
前記演算回路が、
前記増幅器からの出力電圧を前記一定時間だけ遅延させる遅延回路と、
前記増幅器からの出力電圧と、前記遅延回路で遅延された電圧との差分を演算する減算器と
を備えるセンサ回路。 - 磁気を検出する磁気センサ回路であって、
前記磁界によってホール電圧を発生させるホール素子と、
前記ホール素子の両端に接続されて、一定時間毎に電流の向きを逆転させながら当該電流を前記ホール素子に与える電源と、
前記ホール素子で発生した前記ホール電圧を増幅する増幅器と、
前記増幅器からの出力電圧と、当該出力電圧を前記一定時間だけ遅延した電圧との差分を演算することで、前記出力電圧に含まれるオフセットの成分を相殺して出力する演算回路と
を備える磁気センサ回路。 - 請求項3に記載の磁気センサ回路であって、
前記演算回路が、
前記増幅器からの出力電圧を前記一定時間だけ遅延させる遅延回路と、
前記増幅器からの出力電圧と、前記遅延回路で遅延された電圧との差分を演算する減算器と
を備える磁気センサ回路。 - 電流を検出する電流センサ回路であって、
電流によって生じる磁界を受けてホール電圧を発生させるホール素子と、
前記ホール素子の両端に接続されて、一定時間毎に前記電流の向きを逆転させながら当該電流を前記ホール素子に与える電源と、
前記ホール素子で発生した前記ホール電圧を増幅する増幅器と、
前記増幅器からの出力電圧と、当該出力電圧を前記一定時間だけ遅延した電圧との差分を演算することで、前記出力電圧に含まれるオフセットの成分を相殺して出力する演算回路と
を備える電流センサ回路。 - 請求項5に記載の電流センサ回路であって、
前記演算回路が、
前記増幅器からの出力電圧を前記一定時間だけ遅延させる遅延回路と、
前記増幅器からの出力電圧と、前記遅延回路で遅延された電圧との差分を演算する減算器と
を備える電流センサ回路。 - ホール素子の両端に接続された電源において、一定時間毎に電流の向きを逆転させながら当該電流を前記ホール素子に与える第1の工程と、
前記ホール素子において、前記磁界によってホール電圧を発生させる第2の工程と、
前記ホール素子で発生した前記ホール電圧を増幅器で増幅する第3の工程と、
前記増幅器からの出力電圧と、当該出力電圧を前記一定時間だけ遅延した電圧との差分を演算することで、前記出力電圧に含まれるオフセットの成分を相殺して出力する第4の工程と
を備える、磁気または電流の大きさを検出する方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003167985A JP2005003541A (ja) | 2003-06-12 | 2003-06-12 | センサ回路、磁気センサ回路、電流センサ回路、及び磁気または電流の大きさを検出する方法 |
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JP2003167985A Pending JP2005003541A (ja) | 2003-06-12 | 2003-06-12 | センサ回路、磁気センサ回路、電流センサ回路、及び磁気または電流の大きさを検出する方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012083299A (ja) * | 2010-10-14 | 2012-04-26 | Denso Corp | 物理量検出方法および物理量検出装置 |
US8278920B2 (en) | 2008-08-27 | 2012-10-02 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Magnetic sensor and magnetic measurement method |
CN105510693A (zh) * | 2015-11-24 | 2016-04-20 | 杭州市第一人民医院 | 一种基于霍尔电流和图像变化监测大型医用设备使用状态的方法 |
-
2003
- 2003-06-12 JP JP2003167985A patent/JP2005003541A/ja active Pending
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