JP2005003304A - 加湿機 - Google Patents
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Abstract
【課題】負イオンの発生機能を単独に生かしながら、必要に応じ負イオン発生機構による加湿もできるようにする。
【解決手段】本体1内で水を噴射して水の分裂と負イオンの発生を図る噴射ノズル2、噴射ノズル2からの噴射水雰囲気3を本体1外に排気するファン4、噴射ノズル2からの噴射水5または噴射水5を含む貯水6を気化させてその気化雰囲気7を本体1外への排気に供する気化手段8を備え、気化手段8は使用状態と不使用状態とが採れるようにして、上記の目的を達成する。
【選択図】 図1
【解決手段】本体1内で水を噴射して水の分裂と負イオンの発生を図る噴射ノズル2、噴射ノズル2からの噴射水雰囲気3を本体1外に排気するファン4、噴射ノズル2からの噴射水5または噴射水5を含む貯水6を気化させてその気化雰囲気7を本体1外への排気に供する気化手段8を備え、気化手段8は使用状態と不使用状態とが採れるようにして、上記の目的を達成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は加湿機に関し、詳しくは、噴射ノズルからの噴射水によって加湿を行う加湿機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ノズルを用いた加湿機は知られている(例えば、特許文献1参照。)。このものは、一般家庭用の据え置き型の加湿機では洋ランなどの植物に必要な湿度環境を与えるのに不便な点を改善したもので、手提げハンドルを持ったハンディタイプの本体部から加湿対象に個別に向けられるように送風系が延び、この送風系におけるディフューザ型やノズル型をした吹出口構造部より上流側の内部に、本体部にある給水系の導水パイプをノズルによって開口させている。これにより、指向性のある送風にて洋ランの葉などの表面のゴミや埃を除去した後、給水系からノズルによりミスト化した給水を行って加湿するといったことができ、加湿による水分が葉の表面に付着しやすくなる。
【0003】
一方、ノズルを用い水を分裂させて負イオンを発生させ、空気清浄を図ったり(例えば、特許文献2、3参照。)、医療に供したりする(例えば、特許文献4参照。)技術が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平 2−213632号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平 8−215309号公報
【0006】
【特許文献3】
特開平10−141718号公報
【0007】
【特許文献4】
特開平 4−141179号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来知られた技術から、負イオンを伴った加湿が行える加湿機を提供することが考えられる。しかし、単に両機能を備えるのでは、負イオンの供給は加湿を必須としてしか行えない。それでは、折角の負イオン発生機能が夏場など加湿に向かない時期や地域、場所では生かせず、家庭用として汎用できるようにするのに課題となる。
【0009】
本発明の目的は、負イオンの発生機能を単独に生かしながら、必要に応じ負イオン発生機構による加湿もできる汎用性のある加湿機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明の加湿機は、本体内で水を噴射して水の分裂と負イオンの発生を図る噴射ノズルと、この噴射ノズルからの噴射水雰囲気を本体外に排気するファンと、前記噴射ノズルからの噴射水または噴射水を含む貯水を気化させてその気化雰囲気を本体外への排気に供する気化手段とを備え、気化手段は使用状態と不使用状態とが採れることを1つの特徴としている。
【0011】
このような構成では、噴射ノズルからの噴射水は噴射時の分裂や他に衝突して再分裂する際にまわりの空気との間で、自身は正イオン化し、空気が負イオン化する。この噴射ノズルからの噴射水まわりの雰囲気は多くの負イオン化空気を含んでファンにより本体外に排気されて、まわりの空間に負イオンを分散させ、環境の浄化や人、動植物などの健康を促進することができる。気化手段は使用状態と不使用状態とを採ることができ、使用状態では、前記ファンによる噴射水雰囲気の排気に随伴しない噴射水または噴射水を含む貯水を気化させて本体外への排気に供し、水の気化粒子をまわりの空間に分散させて加湿することができる。不使用状態では、前記ファンによる噴射水雰囲気の排気に随伴しない噴射水または噴射水を含む貯水を気化させないので前記加湿を行わせないようにすることができる。従って、加湿に向かない時期や地域、場所では、加湿機能を省略することで対応して、負イオン発生機能だけを生かし、家庭などで一年を通し汎用できるものとなる。
【0012】
噴射ノズルからの噴射水が衝突して分裂する衝突面を有している、さらなる構成では、
噴射時の水の分裂に併せ、分裂した噴射水が衝突面に衝突して再分裂しより微細化する際により多くの負イオンを発生させるので、負イオンによる環境改善性のさらに高いものとなる。
【0013】
気化手段は、ヒータの加熱により蒸発させるか、超音波源により霧化させるか、噴射水を飛散させるか、部材への吸湿または部材表面への付着を図って前記ファンによる気流に曝して気化させるか、のうちの1つであり、使用状態と不使用状態とは、ヒータ、超音波源の場合、通電と通電停止とで得、吸湿または付着を図る部材の場合、装着と取り外し、あるいは向き変えとで得て、いずれの気化手段によっても、上記の発明を実現することができる。
【0014】
気化手段が前記ファンによる気流中に噴射水または噴射水を含む貯水を気化させて排気に供する、さらなる構成では、
気化手段による噴射水または噴射水を含む貯水の気化が、噴射水雰囲気の排気を図るファンの気流中に対しなされて、噴射水雰囲気と共に排気され加湿するようにするので、加湿するか加湿を省略するかに関係なく1つのファンにて足り、構成が簡略化しコストが低減する。
【0015】
噴射ノズルおよび気化手段が前記ファンの下方で上流に位置し、噴射水雰囲気と気化雰囲気とは個別の経路を通じて前記ファンに吸引され、排気される、さらなる構成では、
噴射ノズルからの水の噴射による負イオン化空気の発生と、そのファンへの吸気とを、気化手段による噴射水または噴射水を含む貯水の気化と、そのファンへの吸気とに対して、異なった領域および経路にて行われ、ファン内への吸気により始めて混合し合って排気させるので、発生させた負イオン化空気をよく温存して排気に供し加湿することができる。
【0016】
噴射水雰囲気の吸引経路には気液分離手段を有している、さらなる構成では、
噴射水雰囲気がファンによって吸気されるのに、噴射水雰囲気中の液分を分離し、噴射水雰囲気に随伴しようとする液分を低減することができるので、空気中の水分、湿気を抑えたい時期、場所、地域に好適となる。
【0017】
本体の上側から、モータ、このモータによって駆動されるファン、噴射ノズル、排気されない噴射水の貯水部が位置している、さらなる構成では、
ファンが噴射水雰囲気や貯水部などの水まわりの上に位置して、水まわりからの噴射水や水の気化粒子を吸引して排気するのに併せ、噴射水の排気に随伴しなかった液分は自然流下して下部に溜まって貯水となり上部に向かうことはないので、最上のモータに水や湿気が及んで影響するのを確実に防止しながら、ファンにも過剰に影響するのを防止することができ、しかも、噴射水の下部ヘの移行または溜まりは、それ自体で、あるいは貯水と共に、加湿に供しやすく好都合である。
【0018】
気化手段として吸湿を図る部材は、噴射ノズルのまわりに位置している、さらなる構成では、
吸湿を図る部材が噴射ノズルのまわりに位置していると、噴射による負イオン化空気の発生を邪魔せず、噴射水をそのまわりにて直接受けまたはおよび下部の貯水を吸収し、それをファンによる気流に曝して気化を図り加湿に供することができる。
【0019】
気化手段の使用時と不使用時とで、噴射ノズルからの噴射量を変える、さらなる構成では、
加湿時には噴射ノズルからの噴射量を非加湿時よりも増量することにより、負イオン発生のための噴射水を加湿にも生かすことができ、非加湿時には噴射ノズルからの噴射量を負イオン化空気の発生に必要な程度にまで、加湿時よりも減量することができ、湿気を極力抑えたい時期や場所、地域での負イオン化に好適である。
【0020】
噴射ノズルの噴射方向は、ファンによる気流の方向とほぼ直角な向きから反対向きまでである、さらなる構成では、
噴射ノズルからの噴射をファンによる気流の方向とほぼ直角な向きから反対の向きまでに行わせるので、噴射水はその勢いによってファンによる気流に強く逆らって乗じにくく、その分噴射量を多くしても排気中の湿気を高めるのを防止することができ、非加湿時に負イオン発生量を多くしたい場合に好適である。
【0021】
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面の記載によって明らかになる。本発明の特徴は、それ単独で、あるいは可能な限り種々な組み合わせで複合して採用することができる。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の加湿機の実施例につき図1〜図4を参照しながら説明する。本実施例は図1〜図3に示す例、図4〜図8に示す例、図9、図10に示す例、図11〜図13に示す例、図14に示す例のように、本体1内で水を噴射して水の分裂と負イオンの発生を図る噴射ノズル2と、この噴射ノズル2からの噴射水雰囲気3を本体1外に排気するファン4と、噴射ノズル2からの噴射水5または噴射水5を含む貯水6を気化させてその気化雰囲気7を本体1外への排気に供する気化手段8とを備えている。特に、気化手段8は使用状態と不使用状態とが採れるようにしている。
【0023】
ここに、気化手段8は、図1に仮想線で示すようなヒータ11の加熱により蒸発させるか、図9に仮想線で示すような超音波源12により霧化させるか、実線で示す衝突面21への衝突を利用するなどして飛散させるか、図1、図4、図8に示すような吸湿性の部材13への吸湿または図11〜図14に示すような非吸湿性の部材14表面への付着を図ってファン4による気流15に曝して気化させるか、のうちの1つであればよい。これら気化手段8の使用状態と不使用状態とは、ヒータ11、超音波源12の場合それらへの通電と通電停止とで得られる。また、吸湿または付着を図る部材13、14の場合、装着と取り外し、あるいは図11と図14に示すような向き変えとで得られる。
【0024】
以上のような噴射ノズル2からの噴射水5は、噴射時の分裂や他に衝突して再分裂する際にまわりの空気との間で、自身は正イオン化し、空気が負イオン化する。いわゆるレナード効果である。この噴射ノズル2からの噴射水5まわりの雰囲気、つまり噴射水雰囲気3は多くの微細な負イオン化空気を含んでファン4により本体1外に排気される。これにより、本体1外のまわりの空間に負イオンを分散させ、環境の浄化や人、動植物などの健康を促進することができる。
【0025】
また、気化手段8は上記のように使用状態と不使用状態とを採ることができる。気化手段8の使用状態では、ファン4による前記噴射水雰囲気3の排気に随伴しない噴射水5または噴射水5を含む貯水6を気化させて本体1外への排気に供する。これにより、水の気化粒子を含む気化雰囲気7を、本体1外のまわりの空間に分散させて加湿することができる。また、気化手段8の不使用状態では、前記ファン4による噴射水雰囲気3の排気に随伴しない噴射水5、または噴射水5を含む貯水6は気化させないので、前記加湿を行わせないようにすることができる。つまり、非加湿状態にて負イオン化空気を発生させ、排気に乗じさせることができる。従って、加湿に向かない時期や地域、場所では、加湿機能を省略することで対応して、負イオン発生機能だけを生かし、家庭などで一年を通し汎用できるものとなる。
【0026】
上記各気化手段8はファン4による気流15中に噴射水5または噴射水5を含む貯水6を気化させて排気に供するものとすることができる。このようにすると、気化手段8による噴射水5または噴射水5を含む貯水6の気化が、噴射水雰囲気3の排気を図るファン4の気流15中に対しなされて、気化雰囲気7が噴射水雰囲気3と共に排気され加湿するようになる。従って、加湿するか加湿を省略するかに関係なく1つのファン4にて足り、構成が簡略化しコストが低減する。しかし、これに限られることはなく、噴射水雰囲気3の排気と、気化雰囲気7の排気とを個別のファンによって行うこともできる。この場合、双方の排気の位置、向き、量、勢いなどを個別に設定することができる。しかし、それら必要な条件を同じに設定することを妨げるものではない。
【0027】
さらに、図1〜図3の例、図9、図10の例では、噴射ノズル2および気化手段8は、ファン4の下方で上流に位置し、噴射水雰囲気3と気化雰囲気7とが個別の経路16、17を通じてファン4に吸引され、排気されるようにしている。これにより、噴射ノズル2からの水の噴射による負イオン化空気を含んだ噴射水雰囲気3の発生と、そのファン4への吸気とを、気化手段8による噴射水5または噴射水5を含む貯水6の気化と、そのファン4への吸気とに対して、異なった領域および経路16、17にて行われるようにする。従って、負イオン化空気を含んだ噴射水雰囲気3はファン4内への吸気により始めて気化雰囲気7と混合し合って高い濃度で排気させるので、発生させた負イオン化空気をよく温存した上で、気化雰囲気7中に混合して排気に供し加湿することができる。
【0028】
なお、気化手段8の使用時と不使用時とで、噴射ノズル2からの噴射量を変えるようにすることができる。これによると、加湿時には噴射ノズル2からの噴射量を非加湿時よりも増量することにより、負イオン発生のための噴射水5を加湿にも生かすことができ、非加湿時には噴射ノズル2からの噴射量を負イオン化空気の発生に必要な程度にまで、加湿時よりも減量することができ、湿気を極力抑えたい時期や場所、地域での負イオン化に好適となる。
【0029】
また、噴射ノズル2の噴射方向を、ファン4による気流の方向とほぼ直角な向きから図に示す各例での反対向きなどとすることができる。このようにすると、噴射ノズル2からの噴射をファン4による気流15の方向とほぼ直角な向きから反対の向きまでに行わせることになるので、噴射水5はその勢いによってファン4による気流15に強く逆らい、特別な仕切などなくても乗じにくく、その分噴射量を多くしても排気中の湿気を高めるのを防止することができる。これによっても、非加湿時に負イオン発生量を多くしたい場合に好適である。
【0030】
また、図1〜図3に示す例、図4〜図8に示す例、図9、図10に示す例、図11〜図13に示す例、図14に示す例の、いずれも、噴射ノズル2からの噴射水5が衝突して再度分裂する既述した衝突面21を図1、図4、図9、図11に示すように有している。このため、噴射ノズル2による噴射時の水の分裂に併せ、分裂した噴射水5が衝突面21に衝突して再分裂し、より微細化する際により多くの負イオン化空気を発生させることになる。従って、負イオンによる環境改善性のさらに高いものとなる。
【0031】
図1〜図3に示す例について、さらに詳しく説明すると、本体1は合成樹脂製で図示するような直方体形状を給水タンク31とともに形成する外ケース32、およびその上部に着脱できるように底部32a1が嵌り合う機構部32aとを有している。給水タンク31は外ケース32の一端部の下部に設けたタンク受32bに上方から着脱できるようにしている。タンク受32bには外ケース32の底部内に設けた貯水皿30の受水部30aが臨み、給水タンク31からの給水が貯水皿30に流れ込むようにしている。給水タンク31は図1に示すような逆さの状態でタンク受32bに嵌まり合って受止められ、給水状態に安定する。
【0032】
給水タンク31の前記給水状態では、給水タンク31の下向きとなった給排口31aに装着した蓋33に有する弁34が、貯水皿30の受水部30a側の突起35によってばね36の閉じ力に抗し上方へ押し開かれ、蓋33の給水口33aを開いている。これにより、給水タンク31内の水37は給水口33aを通じ受水部30aに流れ込み貯水皿30内に拡がる。貯水皿30の貯水6が給水口33aの高さに達してそれを図1に示すように塞ぐと、給水タンク31内に外気が入り込めなくなって給水タンク31内の水37が流れ出なくなる。以降、貯水6が消費されて給水口33aが開かれる都度給水が再開し、給水口33aが閉じられる都度給水が停止することを繰り返し、給水タンク31内に水37がある間、貯水6は一定の水位に保たれる。給水タンク31の上向き部分には取っ手31bが設けられていて、本体1から着脱したり持ち運んだり、水37を給排したりしやすい。
【0033】
貯水6は図1に示す用にポンプ41により噴射ノズル2に供給して噴射させ、負イオン化空気の発生に供する。場合により、吸湿性のある部材13に吸湿させて気流15中への気化を図るようにもできる。噴射ノズル2からの噴射水5の噴射は、ポンプ41に限らず、噴射ノズル2を上水道に接続しておき、栓を開けて給水するだけで水道圧にて達成することもできる。ファン4による気流15に乗じず吸引、排気されなかった噴射水5は、自然流下して、あるいは自然落下して貯水皿30の貯水6に合流する。
【0034】
吸湿性の部材13は不織布や連続気泡を有した成形材や焼結材など多孔質部材で構成すればよく、図1に示すように貯水6に下部が浸漬する状態にしておけば、それを吸収して上部に吸い上げ、既述したようにファン4による気流に曝すことで、その気流中への気化を図り加湿することができる。
【0035】
貯水皿30の上には、噴射ノズル2、ファン4、およびファン4を駆動するモータ42が順次位置している。つまり、本体1の上側からすると、モータ42、このモータ42によって駆動されるファン4、噴射ノズル2、貯水部である貯水皿30が位置している。これにより、ファン4が噴射水雰囲気3や貯水皿30などの水まわりの上に位置して、水まわりからの噴射水5や水の気化粒子を吸引して排気するのに併せ、噴射水5の排気に随伴しなかった液分は自然流下して下部の貯水皿30に溜まって貯水6となり上部に向かうことはない。従って、最上のモータ42に水や湿気が及んで影響するのを確実に防止しながら、ファン4にも過剰に影響するのを防止することができる。しかも、噴射水5の下部ヘの移行または溜まりは、それ自体で、あるいは貯水6と共に、加湿、あるいは噴射ノズル2の噴射などに供しやすく好都合である。
【0036】
ファン4はモータ42に直結された羽根車43aと、吸気口4aが下向きに開口し、前記羽根車43aを吸気口4aと同心となるように収容したファンケーシング43bとよりなり、ファンケーシング43bの排気口4bは機構部32aの天面に給水タンク31との隣接位置に設けた排気口44に接続されている。噴射ノズル2とファン4との間には、本体1内を上下に2分する合成樹脂製の仕切り壁45が機構部32aの底部として設けられている。仕切り壁45の下面の、ファン4の吸気口4aと同心になる位置に噴射ノズル2が下向きに設けられ、噴射方向が下向きの吸気口4aから吸引される気流15の向きと既述した逆な関係となるようにしている。機構部32a内にはファン4、モータ42、およびポンプ41を内蔵している。
【0037】
噴射ノズル2のまわりには、噴射ノズル2による噴射水雰囲気3の形成域を同心位置にて囲う囲い壁46が仕切り壁45と貯水皿30の底部との間に設けられ、下半部の周方向複数箇所には貯水6の図1に示す最大水位よりも高い通口46aが設けられている。また、囲い壁46内には貯水6の最大水位と、通口46aの上縁との間に位置する邪魔板47を設けて、噴射ノズル2と対向する前記衝突面21を形成している。
【0038】
これにより、噴射ノズル2からの水の噴射、および噴射水5の衝突面21への衝突とが、囲い壁46内の独立した領域にてまわりからの影響なく安定して行われる。衝突面21は邪魔板47の浅い山笠形状による中央位置からまわりへ徐々に下降する若干の円錐面をなし、衝突してくる噴射水5を図に矢印で示すようにほぼ側方に向け、通口46aから外方へ難なく抜けるようにする。
【0039】
囲い壁46の外まわりには、囲い壁46側と同心な環状の通路壁48が設けられ、通路壁48の外まわりには、通路壁48と同心な環状の吸湿性の部材13が設けられている。囲い壁46と通路壁48との間に噴射水雰囲気3がファン4に吸気される前記経路16を形成し、通路壁48と部材13との間に部材13に吸収されて気流15に曝して気化した気化雰囲気7がファン4に吸気される前記経路17を形成している。しかし、本例では、通路壁48の下半部にも周方向複数箇所に通口48aを設けて、部材13を通過した気化雰囲気7の一部を噴射水雰囲気3側の経路16にも導入するようにしている。
【0040】
また、機構部32aの給水タンク31とは反対の側面には、図2に示すように左右に別れた吸気口50を設けてあり、仕切り壁45にはその部材13の外回りに対応する環状領域の周方向複数箇所に通気口60を、ファン4の吸気口4aに対応する個所に通気口20をそれぞれ設けてある。囲い壁46、通路壁48、は一体で着脱でき、貯水皿30、部材13はそれぞれ単独に着脱できるようにしてある。部材13は貯水皿30のリブ状載置部30b上に着脱できるように載置され、貯水6に対し適度な深さまで浸漬されるようにしている。
【0041】
これらにより、ファン4が働くと、まず経路16、17に吸気が及んで本体1外に排気される。このとき生じる負圧によって、経路16を通じては主に、噴射ノズル2からの噴射水雰囲気3のファン4への吸気が行われて、発生している負イオン化空気が排気されて環境浄化などを行う。一方、経路17を通じては、本体1外の空気が吸気口50から本体1内のファン4まわりに吸引され、吸引された外気が通気口60を経て部材13の外回りに至って、部材13の周方向全域をその外周側から内周側に通過する。このとき、部材13を通過する空気は、部材13に吸収され、吸湿されている液分の気化と気化粒子の随伴とを図って気化雰囲気7となり、その大半が前記経路17を通じてファン4に吸気された後、本体1外に排気され前記加湿に供される。
【0042】
気化雰囲気7の他の一部は経路16および噴射ノズル2まわりへの給気となる。この給気は、囲い壁46および通路壁48内が噴射があるにしてもファン4からの吸気によって次第に負圧になるのを、前記気化雰囲気7の一部導入によって防止し、空気の不足によって負イオン化空気の発生が妨げられないようにしている。
【0043】
また、噴射水雰囲気3を吸気する経路16には気液分離手段51を設けてある。図示する例では、気液分離手段51は経路16にてファン4に吸気される噴射水雰囲気3に旋回を与えるスパイラル羽根52としてある。これにより、噴射水雰囲気3が前記旋回により遠心分離方式の気液分離を受けて、質量の大きな液分を通路壁48の壁面に押し付けて残し、自然流下させながら、液分の少ない噴射水雰囲気3が上方に抜けてファン4へ吸気され排気されるようにする。しかし、他の気液分離の機構や方式を採用することもできる。このように、噴射水雰囲気3がファン4によって吸気されるのに、随伴しようとする液分を分離し、低減することができるので、非加湿時で、空気中の水分、湿気をより抑えたい時期、場所、地域に好適となる。
【0044】
また、気化手段8として吸湿を図る部材13が、図1に示すように噴射ノズル2のまわりに位置していることによって、噴射による負イオン化空気の発生を邪魔せず、噴射水5をそのまわりにて、通口46a、48aを通じるなどして直接受けまたはおよび下部の貯水6を吸収し、それをファン4による気流15に曝して気化を図り加湿に供することができる。
【0045】
図3に示すように機構部32aの上面の給水タンク31とは反対の側に設けた操作パネル63を設けてある。この操作パネル63には運転キー64、手動設定キー65、自動設定キー66、タイマ設定キー67が設けられ、運転キー64によって運転と運転停止とを行い、手動設定キー65によって運転の強弱を設定し、自動設定キー66によって「おまかせ」「おやすみ」「スピード」の自動モードを設定し、タイマ設定キー67によって運転時間を手動設定するようにしてある。また、それらの動作モードや運転の状態、給水の必要などが各キーに対応して配置したランプ71によって外部表示されるようにしている。なお、おまかせモードはファン4の速度および噴射ノズル2による噴射量共に標準設定とするか、自動検知した環境中の湿度や負イオン量などに応じた設定条件を自動的に調整するかである。おやすみモードは省エネを配慮してファン4の速度および噴射量を自動的にある程度抑えた設定とする。スピードモードは運転初期や環境が不快であったり、不適正であったりする場合の早期立ち上げや、ファン4の速度や噴射量を高めに維持したりするのに選択されるようにする。
【0046】
このような動作を達成するのに、外ケース32における前記操作パネル63の下方内側に制御基板72を設けてある。これによって制御基板72はファン4の吸気口4aよりも上、図示する例ではファン4よりも上に位置し、ファン4による気流15によって噴射水雰囲気3とは勿論、部材13を通過した気化雰囲気7とも遮断されるので、噴射水雰囲気3や気化雰囲気7による湿気の影響を受けないものとなっている。しかし、本例では制御基板72を回路ケース40によって囲いさらなる防水を図っている。また、仕切り壁45の通気口60における、機構部32aの吸気口50に近い側には導風筒45aが上向きに立ち上がっていて、この部分での吸気を制限することで、部材13の周方向まわりへの吸気量に大きな差が生じないようにしている。機構部32aの吸気口50の内側にはフィルタ73を設けて吸気する室内空気中の塵埃を捕捉するようにしている。
【0047】
なお、ヒータ11は図1に破線で示すように機構部32aの吸気口50と部材13との間の吸気経路70に配置して、部材13に通過する前の空気を加熱しておけば、吸引空気が部材13を通過する際に部材13に吸収され、吸湿されている液分を気化させやすいので、加湿効果が高まる。また、既述したように、ヒータ11を持たない構造において、部材13を取り外せば加湿機能を省略することができる。上記本体1の各部の着脱や分解はそれぞれの洗浄や水処理、メンテナンスに便利である。また、機構部32aも分解ができるようにすることもできる。
【0048】
図4〜図8に示す例について詳細に説明する。外ケース32の底部に貯水部81を設けると共に、そこでの貯水6の最大水位よりも上に位置する受水皿80を、貯水部81への座脚80aを持って設け、その上に囲い壁46、通路壁48、部材13が位置するようにしている。特に、通路壁48は囲い壁46および部材13の高さの半分以下で囲い壁46の通口46aの上縁よりも少し高くしてあり、先の例のような通口を持たないものとしてある。これによって、通路壁48は、衝突面21に衝突してまわりに飛散し囲い壁46の通口46aを通過していく噴射水5を受止めて、ダイレクトに部材13の側に達するのを防止しながら、上方へ向かわせる案内経路82をなし、その上部では囲い壁46と部材13との間に噴射水雰囲気3と部材13を通過した気化雰囲気7とに共通したファン4への吸気を図る経路83を形成している。衝突面21は受水皿80の底部の一部を所定形状に隆起させて形成している。本例では衝突面21は外周部からアール形状を持って立ち上がった後、先の例のような浅い山笠形状を持ったものとしてある。
【0049】
前記案内経路82の上に出た噴射水5の一部は部材13の側に向かってそれに吸収され、そこで気化されて気化雰囲気7の形成に貢献する。部材13を取り外していると、通路壁を越えてまわりに向かう噴射水5はカウンター方向となっている気流15に乗じにくく、自然落下ないしは自然流下して受水皿80に回収されるので、これが気液分離効果となって排気中の湿気を低減することができる。
【0050】
なお、給水タンクを持たず、上水道または人によって給水するものとするため、貯水部81には図5に示すようにフロート84が、機構部32aの側から挿入され、水位を自動検出し、満水や給水の判定や表示、自動給水に供するようにしている。また、機構部32aには軸85aにて起伏できるように支持したハンドル85を設けて持ち運びしやすくしている。他の構成は先の例と、構成および作用において特に変わるところはなく、共通する部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0051】
図9、図10に示す例について詳細に説明する。本例では吸湿部材なしに、噴射水5の衝突面を大きくかつ球面形状にしている。これにより、噴射水5が衝突面に衝突してより微細化したものを、まわりのより広域に飛散させてファン4による気流15に乗じて気化させながら負イオン化空気とともに排気して加湿できるようにしている。この場合、加湿度合いは噴射ノズル2からの水の噴射量によって設定できる。
【0052】
このような加湿のために、図9に示す通路壁はその下部を、前記経路16、17に区画している上部よりもほぼ倍程度に大きくした飛散域86を設け、通口48a、48bを通じ仕切り壁45の通気口60側と、前記経路17とに通じるようにしてある。これにより、飛散域86に通口48aを通じ外気を導入して、前記飛散域86まで勢力を弱めながら飛散してくる微小な噴射水5をその気流15に随伴させて気化させながら、それに含んでいる負イオン化空気とともに経路17を通じてファン4への吸引に供し、また、負イオン化空気を多く含んだ中心部の噴射水雰囲気3は経路16を通じ、そこでの気液分離手段51による液分の分離を受けてファン4への吸引に供し、負イオン化空気を含む加湿が行えるようにしている。
【0053】
非加湿な運転は、噴射ノズル2からの噴射量を低減することで、飛散域86にまで及ぶ噴射水5を無くすか、少なくすればよい。なお、本例では機構部32aの上面の図10に示す凹部88内に起伏できるように軸にて取り付けたハンドル85を設けてある。他の構成および奏する作用は先の例と特に変わるところはなく、共通する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0054】
図11〜図14に示す例について詳細に説明する。本例では噴射水5または及び貯水6を多表面な部材14の表面に付着させて気流15に曝して気化を図り、加湿ができるようにしている。部材14は多表面にするために、図12、図13、図14に示すように噴射ノズル2に対向して凸面となる衝突面21を中央に有し、その周辺部14aの上面に、放射状に狭い間隔で並んだフィン91aを内外二重に形成し、下側の凹面をなす衝突面21aには放射状に狭い間隔で並んだフィン91bを一重に形成し、そのまわりには囲い壁46を設けてある。また、囲い壁46には通口46aが、周辺部14aにはフィン91aを配列している内外2箇所に通口93がそれぞれ形成されている。
【0055】
このような部材14は、図11に示すように水受皿内に設置されるのに、フィン91aが下向きとなって貯水6に浸漬される状態では、噴射ノズル2まわりに一体に設けた蓋板92が囲い壁の上端を塞ぐようになっている。これにより、噴射ノズル2からの噴射水5は凹面となる衝突面21aに衝突してさらに分裂し、負イオン化空気を多量に発生させるが、衝突面が凹面であることにより発生した負イオン化空気を含む噴射水雰囲気7は囲い壁46内に充満しながらフィン91bの隙間を通じ囲い壁46の通口46aから外まわりに溢れ出る。ここで、囲い壁46の外まわり、および周辺部14aの上には何もない広い経路83であることにより、ファン4による気流15はこの経路83を通ってファン4に吸気されるが、前記囲い壁46から溢れでてくる噴射水雰囲気3を随伴させるので、発生させた負イオン化空気を環境に供給することができる。噴射水雰囲気3がフィン91b間を通過するとき、それの表面に一部の液分が付着するにしても、囲い壁46内に気流15が及んでそれを気化させ持ち運ぶことはないので、加湿状態にはならない。かえって、フィン91bに付着した液分は噴射水雰囲気3や気流15に随伴しにくく、徐々に増量して自然流下するので、これが気液分離となって負イオン化空気の供給によって環境の湿度が上がるのを抑えられる。
【0056】
上記の場合とは反対に、部材14を図14に示すようにフィン91bが下向きとなるように設置すると、噴射ノズル2のまわりの蓋板92は気流ガイド91の上向きとなったフィン91aのうちの、内側のフィン91aの内周空間部に被さる。また、噴射ノズル2と対向する衝突面21は上に凸となる。これにより、噴射ノズル2からの噴射水5は上に凸な衝突面21に衝突して再度分裂する際に、外向きに飛び散り、内外二重のフィン91aを通り抜けようとして、それらフィン91aの表面に液分が付着する。しかし、内外二重のフィン91aは前記経路83に大きく張り出していて、気流15がフィン91a間を通ってファン4に吸引されるようにするので、気流15は内外二重のフィン91aが形成する多くの表面に付着している液分を気化させながら随伴させるので、気化が行われる。これに併せ、経路83に入ろうとする気流15は内外二重で表面に液分が付着したフィン91aを通過するときの抵抗が大きい分だけ、部材14の周辺部14aの下へと潜り、囲い壁46内に抜ける流れができる。この流れは貯水6に下端部が浸漬しているフィン91bがその基部間に吸い上げている貯水6とも触れてそれを気化させるので、これも前記加湿に貢献する。
【0057】
他の構成および奏する作用は先の例と特に変わるところはないので、共通する部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0058】
【発明の効果】
本発明の1つの特徴の加湿機によれば、噴射ノズルからの噴射水は噴射時の分裂や他に衝突して再分裂する際にまわりの空気との間で、自身は正イオン化し、空気が負イオン化する。この噴射ノズルからの噴射水まわりの雰囲気は多くの負イオン化空気を含んでファンにより本体外に排気されて、まわりの空間に負イオンを分散させ、環境の浄化や人、動植物などの健康を促進することができる。気化手段は使用状態と不使用状態とを採ることができ、使用状態では、前記ファンによる噴射水雰囲気の排気に随伴しない噴射水または噴射水を含む貯水を気化させて本体外への排気に供し、水の気化粒子をまわりの空間に分散させて加湿することができる。不使用状態では、前記ファンによる噴射水雰囲気の排気に随伴しない噴射水または噴射水を含む貯水を気化させないので前記加湿を行わせないようにすることができる。従って、加湿に向かない時期や地域、場所では、加湿機能を省略することで対応して、負イオン発生機能だけを生かし、家庭などで一年を通し汎用できるものとなる。
【0059】
噴射ノズルからの噴射水が衝突して分裂する衝突面を有している、さらなる構成によれば、
噴射時の水の分裂に併せ、分裂した噴射水が衝突面に衝突して再分裂しより微細化する際により多くの負イオンを発生させるので、負イオンによる環境改善性のさらに高いものとなる。
【0060】
気化手段による噴射水または噴射水を含む貯水の気化が、噴射水雰囲気の排気を図るファンの気流中に対しなされて、噴射水雰囲気と共に排気され加湿するようにする、さらなる構成によれば、
加湿するか加湿を省略するかに関係なく1つのファンにて足り、構成が簡略化しコストが低減する。
【0061】
噴射ノズルおよび気化手段が前記ファンの下方で上流に位置し、噴射水雰囲気と気化雰囲気とは個別の経路を通じて前記ファンに吸引され、排気される、さらなる構成によれば、
噴射ノズルからの水の噴射による負イオン化空気の発生と、そのファンへの吸気とを、気化手段による噴射水または噴射水を含む貯水の気化と、そのファンへの吸気とに対して、異なった領域および経路にて行われ、ファン内への吸気により始めて混合し合って排気させるので、発生させた負イオン化空気をよく温存して排気に供し加湿することができる。
【0062】
噴射水雰囲気の吸引経路には気液分離手段を有している、さらなる構成によれば、
噴射水雰囲気がファンによって吸気されるのに、噴射水雰囲気中の液分を分離し、噴射水雰囲気に随伴しようとする液分を低減することができるので、空気中の水分、湿気を抑えたい時期、場所、地域に好適となる。
【0063】
本体の上側から、モータ、このモータによって駆動されるファン、噴射ノズル、排気されない噴射水の貯水部が位置している、さらなる構成によれば、
ファンが噴射水雰囲気や貯水部などの水まわりの上に位置して、水まわりからの噴射水や水の気化粒子を吸引して排気するのに併せ、噴射水の排気に随伴しなかった液分は自然流下して下部に溜まって貯水となり上部に向かうことはないので、最上のモータに水や湿気が及んで影響するのを確実に防止しながら、ファンにも過剰に影響するのを防止することができ、しかも、噴射水の下部ヘの移行または溜まりは、それ自体で、あるいは貯水と共に、加湿に供しやすく好都合である。
【0064】
気化手段として吸湿を図る部材は、噴射ノズルのまわりに位置している、さらなる構成によれば、
吸湿を図る部材が噴射ノズルのまわりに位置していると、噴射による負イオン化空気の発生を邪魔せず、噴射水をそのまわりにて直接受けまたはおよび下部の貯水を吸収し、それをファンによる気流に曝して気化を図り加湿に供することができる。
【0065】
気化手段の使用時と不使用時とで、噴射ノズルからの噴射量を変える、さらなる構成によれば、
加湿時には噴射ノズルからの噴射量を非加湿時よりも増量することにより、負イオン発生のための噴射水を加湿にも生かすことができ、非加湿時には噴射ノズルからの噴射量を負イオン化空気の発生に必要な程度にまで、加湿時よりも減量することができ、湿気を極力抑えたい時期や場所、地域での負イオン化に好適である。
【0066】
噴射ノズルの噴射方向は、ファンによる気流の方向とほぼ反対向きである、さらなる構成によれば、
噴射ノズルからの噴射をファンによる気流の方向とほぼ反対の向きに行わせるので、噴射水はその勢いによってファンによる気流に強く逆らって乗じにくく、その分噴射量を多くしても排気中の湿気を高めるのを防止することができ、非加湿時に負イオン発生量を多くしたい場合に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る加湿機の1つの例を示す長手方向で見た断面図。
【図2】図1の加湿機の本体の吸気口側で見た側面図。
【図3】図1の加湿機の平面図。
【図4】本発明の実施例に係る加湿機の他の例を示す断面図。
【図5】図4の加湿機の水位検出用のフロート部を示す一部の断面図である。
【図6】図4の加湿機の本体の吸気口側で見た側面図。
【図7】図4の加湿機の平面図。
【図8】図4の加湿機の機構部を取り外して見た平面図。
【図9】本発明の実施例に係る加湿器の別の例を示す断面図。
【図10】図9の加湿器の平面図。
【図11】本発明の実施例に係る加湿器の今1つの例を示す断面図。
【図12】図11の加湿器の気流ガイドを示す断面図。
【図13】図12の気流ガイドの平面図。
【図14】図11の加湿器の気流ガイドを上下反転して装着した状態を示す断面図。
【符号の説明】
1 本体
2 噴射ノズル
3 噴射水雰囲気
4 ファン
5 噴射水
6 貯水
7 気化雰囲気
8 気化手段
11 ヒータ
12 超音波源
13、14 部材
15 気流
16、17、83 経路
21、21a 衝突面
30 貯水皿
31 給水タンク
41 ポンプ
42 モータ
46 囲い壁
48 通路壁
【発明の属する技術分野】
本発明は加湿機に関し、詳しくは、噴射ノズルからの噴射水によって加湿を行う加湿機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ノズルを用いた加湿機は知られている(例えば、特許文献1参照。)。このものは、一般家庭用の据え置き型の加湿機では洋ランなどの植物に必要な湿度環境を与えるのに不便な点を改善したもので、手提げハンドルを持ったハンディタイプの本体部から加湿対象に個別に向けられるように送風系が延び、この送風系におけるディフューザ型やノズル型をした吹出口構造部より上流側の内部に、本体部にある給水系の導水パイプをノズルによって開口させている。これにより、指向性のある送風にて洋ランの葉などの表面のゴミや埃を除去した後、給水系からノズルによりミスト化した給水を行って加湿するといったことができ、加湿による水分が葉の表面に付着しやすくなる。
【0003】
一方、ノズルを用い水を分裂させて負イオンを発生させ、空気清浄を図ったり(例えば、特許文献2、3参照。)、医療に供したりする(例えば、特許文献4参照。)技術が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平 2−213632号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平 8−215309号公報
【0006】
【特許文献3】
特開平10−141718号公報
【0007】
【特許文献4】
特開平 4−141179号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来知られた技術から、負イオンを伴った加湿が行える加湿機を提供することが考えられる。しかし、単に両機能を備えるのでは、負イオンの供給は加湿を必須としてしか行えない。それでは、折角の負イオン発生機能が夏場など加湿に向かない時期や地域、場所では生かせず、家庭用として汎用できるようにするのに課題となる。
【0009】
本発明の目的は、負イオンの発生機能を単独に生かしながら、必要に応じ負イオン発生機構による加湿もできる汎用性のある加湿機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明の加湿機は、本体内で水を噴射して水の分裂と負イオンの発生を図る噴射ノズルと、この噴射ノズルからの噴射水雰囲気を本体外に排気するファンと、前記噴射ノズルからの噴射水または噴射水を含む貯水を気化させてその気化雰囲気を本体外への排気に供する気化手段とを備え、気化手段は使用状態と不使用状態とが採れることを1つの特徴としている。
【0011】
このような構成では、噴射ノズルからの噴射水は噴射時の分裂や他に衝突して再分裂する際にまわりの空気との間で、自身は正イオン化し、空気が負イオン化する。この噴射ノズルからの噴射水まわりの雰囲気は多くの負イオン化空気を含んでファンにより本体外に排気されて、まわりの空間に負イオンを分散させ、環境の浄化や人、動植物などの健康を促進することができる。気化手段は使用状態と不使用状態とを採ることができ、使用状態では、前記ファンによる噴射水雰囲気の排気に随伴しない噴射水または噴射水を含む貯水を気化させて本体外への排気に供し、水の気化粒子をまわりの空間に分散させて加湿することができる。不使用状態では、前記ファンによる噴射水雰囲気の排気に随伴しない噴射水または噴射水を含む貯水を気化させないので前記加湿を行わせないようにすることができる。従って、加湿に向かない時期や地域、場所では、加湿機能を省略することで対応して、負イオン発生機能だけを生かし、家庭などで一年を通し汎用できるものとなる。
【0012】
噴射ノズルからの噴射水が衝突して分裂する衝突面を有している、さらなる構成では、
噴射時の水の分裂に併せ、分裂した噴射水が衝突面に衝突して再分裂しより微細化する際により多くの負イオンを発生させるので、負イオンによる環境改善性のさらに高いものとなる。
【0013】
気化手段は、ヒータの加熱により蒸発させるか、超音波源により霧化させるか、噴射水を飛散させるか、部材への吸湿または部材表面への付着を図って前記ファンによる気流に曝して気化させるか、のうちの1つであり、使用状態と不使用状態とは、ヒータ、超音波源の場合、通電と通電停止とで得、吸湿または付着を図る部材の場合、装着と取り外し、あるいは向き変えとで得て、いずれの気化手段によっても、上記の発明を実現することができる。
【0014】
気化手段が前記ファンによる気流中に噴射水または噴射水を含む貯水を気化させて排気に供する、さらなる構成では、
気化手段による噴射水または噴射水を含む貯水の気化が、噴射水雰囲気の排気を図るファンの気流中に対しなされて、噴射水雰囲気と共に排気され加湿するようにするので、加湿するか加湿を省略するかに関係なく1つのファンにて足り、構成が簡略化しコストが低減する。
【0015】
噴射ノズルおよび気化手段が前記ファンの下方で上流に位置し、噴射水雰囲気と気化雰囲気とは個別の経路を通じて前記ファンに吸引され、排気される、さらなる構成では、
噴射ノズルからの水の噴射による負イオン化空気の発生と、そのファンへの吸気とを、気化手段による噴射水または噴射水を含む貯水の気化と、そのファンへの吸気とに対して、異なった領域および経路にて行われ、ファン内への吸気により始めて混合し合って排気させるので、発生させた負イオン化空気をよく温存して排気に供し加湿することができる。
【0016】
噴射水雰囲気の吸引経路には気液分離手段を有している、さらなる構成では、
噴射水雰囲気がファンによって吸気されるのに、噴射水雰囲気中の液分を分離し、噴射水雰囲気に随伴しようとする液分を低減することができるので、空気中の水分、湿気を抑えたい時期、場所、地域に好適となる。
【0017】
本体の上側から、モータ、このモータによって駆動されるファン、噴射ノズル、排気されない噴射水の貯水部が位置している、さらなる構成では、
ファンが噴射水雰囲気や貯水部などの水まわりの上に位置して、水まわりからの噴射水や水の気化粒子を吸引して排気するのに併せ、噴射水の排気に随伴しなかった液分は自然流下して下部に溜まって貯水となり上部に向かうことはないので、最上のモータに水や湿気が及んで影響するのを確実に防止しながら、ファンにも過剰に影響するのを防止することができ、しかも、噴射水の下部ヘの移行または溜まりは、それ自体で、あるいは貯水と共に、加湿に供しやすく好都合である。
【0018】
気化手段として吸湿を図る部材は、噴射ノズルのまわりに位置している、さらなる構成では、
吸湿を図る部材が噴射ノズルのまわりに位置していると、噴射による負イオン化空気の発生を邪魔せず、噴射水をそのまわりにて直接受けまたはおよび下部の貯水を吸収し、それをファンによる気流に曝して気化を図り加湿に供することができる。
【0019】
気化手段の使用時と不使用時とで、噴射ノズルからの噴射量を変える、さらなる構成では、
加湿時には噴射ノズルからの噴射量を非加湿時よりも増量することにより、負イオン発生のための噴射水を加湿にも生かすことができ、非加湿時には噴射ノズルからの噴射量を負イオン化空気の発生に必要な程度にまで、加湿時よりも減量することができ、湿気を極力抑えたい時期や場所、地域での負イオン化に好適である。
【0020】
噴射ノズルの噴射方向は、ファンによる気流の方向とほぼ直角な向きから反対向きまでである、さらなる構成では、
噴射ノズルからの噴射をファンによる気流の方向とほぼ直角な向きから反対の向きまでに行わせるので、噴射水はその勢いによってファンによる気流に強く逆らって乗じにくく、その分噴射量を多くしても排気中の湿気を高めるのを防止することができ、非加湿時に負イオン発生量を多くしたい場合に好適である。
【0021】
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面の記載によって明らかになる。本発明の特徴は、それ単独で、あるいは可能な限り種々な組み合わせで複合して採用することができる。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の加湿機の実施例につき図1〜図4を参照しながら説明する。本実施例は図1〜図3に示す例、図4〜図8に示す例、図9、図10に示す例、図11〜図13に示す例、図14に示す例のように、本体1内で水を噴射して水の分裂と負イオンの発生を図る噴射ノズル2と、この噴射ノズル2からの噴射水雰囲気3を本体1外に排気するファン4と、噴射ノズル2からの噴射水5または噴射水5を含む貯水6を気化させてその気化雰囲気7を本体1外への排気に供する気化手段8とを備えている。特に、気化手段8は使用状態と不使用状態とが採れるようにしている。
【0023】
ここに、気化手段8は、図1に仮想線で示すようなヒータ11の加熱により蒸発させるか、図9に仮想線で示すような超音波源12により霧化させるか、実線で示す衝突面21への衝突を利用するなどして飛散させるか、図1、図4、図8に示すような吸湿性の部材13への吸湿または図11〜図14に示すような非吸湿性の部材14表面への付着を図ってファン4による気流15に曝して気化させるか、のうちの1つであればよい。これら気化手段8の使用状態と不使用状態とは、ヒータ11、超音波源12の場合それらへの通電と通電停止とで得られる。また、吸湿または付着を図る部材13、14の場合、装着と取り外し、あるいは図11と図14に示すような向き変えとで得られる。
【0024】
以上のような噴射ノズル2からの噴射水5は、噴射時の分裂や他に衝突して再分裂する際にまわりの空気との間で、自身は正イオン化し、空気が負イオン化する。いわゆるレナード効果である。この噴射ノズル2からの噴射水5まわりの雰囲気、つまり噴射水雰囲気3は多くの微細な負イオン化空気を含んでファン4により本体1外に排気される。これにより、本体1外のまわりの空間に負イオンを分散させ、環境の浄化や人、動植物などの健康を促進することができる。
【0025】
また、気化手段8は上記のように使用状態と不使用状態とを採ることができる。気化手段8の使用状態では、ファン4による前記噴射水雰囲気3の排気に随伴しない噴射水5または噴射水5を含む貯水6を気化させて本体1外への排気に供する。これにより、水の気化粒子を含む気化雰囲気7を、本体1外のまわりの空間に分散させて加湿することができる。また、気化手段8の不使用状態では、前記ファン4による噴射水雰囲気3の排気に随伴しない噴射水5、または噴射水5を含む貯水6は気化させないので、前記加湿を行わせないようにすることができる。つまり、非加湿状態にて負イオン化空気を発生させ、排気に乗じさせることができる。従って、加湿に向かない時期や地域、場所では、加湿機能を省略することで対応して、負イオン発生機能だけを生かし、家庭などで一年を通し汎用できるものとなる。
【0026】
上記各気化手段8はファン4による気流15中に噴射水5または噴射水5を含む貯水6を気化させて排気に供するものとすることができる。このようにすると、気化手段8による噴射水5または噴射水5を含む貯水6の気化が、噴射水雰囲気3の排気を図るファン4の気流15中に対しなされて、気化雰囲気7が噴射水雰囲気3と共に排気され加湿するようになる。従って、加湿するか加湿を省略するかに関係なく1つのファン4にて足り、構成が簡略化しコストが低減する。しかし、これに限られることはなく、噴射水雰囲気3の排気と、気化雰囲気7の排気とを個別のファンによって行うこともできる。この場合、双方の排気の位置、向き、量、勢いなどを個別に設定することができる。しかし、それら必要な条件を同じに設定することを妨げるものではない。
【0027】
さらに、図1〜図3の例、図9、図10の例では、噴射ノズル2および気化手段8は、ファン4の下方で上流に位置し、噴射水雰囲気3と気化雰囲気7とが個別の経路16、17を通じてファン4に吸引され、排気されるようにしている。これにより、噴射ノズル2からの水の噴射による負イオン化空気を含んだ噴射水雰囲気3の発生と、そのファン4への吸気とを、気化手段8による噴射水5または噴射水5を含む貯水6の気化と、そのファン4への吸気とに対して、異なった領域および経路16、17にて行われるようにする。従って、負イオン化空気を含んだ噴射水雰囲気3はファン4内への吸気により始めて気化雰囲気7と混合し合って高い濃度で排気させるので、発生させた負イオン化空気をよく温存した上で、気化雰囲気7中に混合して排気に供し加湿することができる。
【0028】
なお、気化手段8の使用時と不使用時とで、噴射ノズル2からの噴射量を変えるようにすることができる。これによると、加湿時には噴射ノズル2からの噴射量を非加湿時よりも増量することにより、負イオン発生のための噴射水5を加湿にも生かすことができ、非加湿時には噴射ノズル2からの噴射量を負イオン化空気の発生に必要な程度にまで、加湿時よりも減量することができ、湿気を極力抑えたい時期や場所、地域での負イオン化に好適となる。
【0029】
また、噴射ノズル2の噴射方向を、ファン4による気流の方向とほぼ直角な向きから図に示す各例での反対向きなどとすることができる。このようにすると、噴射ノズル2からの噴射をファン4による気流15の方向とほぼ直角な向きから反対の向きまでに行わせることになるので、噴射水5はその勢いによってファン4による気流15に強く逆らい、特別な仕切などなくても乗じにくく、その分噴射量を多くしても排気中の湿気を高めるのを防止することができる。これによっても、非加湿時に負イオン発生量を多くしたい場合に好適である。
【0030】
また、図1〜図3に示す例、図4〜図8に示す例、図9、図10に示す例、図11〜図13に示す例、図14に示す例の、いずれも、噴射ノズル2からの噴射水5が衝突して再度分裂する既述した衝突面21を図1、図4、図9、図11に示すように有している。このため、噴射ノズル2による噴射時の水の分裂に併せ、分裂した噴射水5が衝突面21に衝突して再分裂し、より微細化する際により多くの負イオン化空気を発生させることになる。従って、負イオンによる環境改善性のさらに高いものとなる。
【0031】
図1〜図3に示す例について、さらに詳しく説明すると、本体1は合成樹脂製で図示するような直方体形状を給水タンク31とともに形成する外ケース32、およびその上部に着脱できるように底部32a1が嵌り合う機構部32aとを有している。給水タンク31は外ケース32の一端部の下部に設けたタンク受32bに上方から着脱できるようにしている。タンク受32bには外ケース32の底部内に設けた貯水皿30の受水部30aが臨み、給水タンク31からの給水が貯水皿30に流れ込むようにしている。給水タンク31は図1に示すような逆さの状態でタンク受32bに嵌まり合って受止められ、給水状態に安定する。
【0032】
給水タンク31の前記給水状態では、給水タンク31の下向きとなった給排口31aに装着した蓋33に有する弁34が、貯水皿30の受水部30a側の突起35によってばね36の閉じ力に抗し上方へ押し開かれ、蓋33の給水口33aを開いている。これにより、給水タンク31内の水37は給水口33aを通じ受水部30aに流れ込み貯水皿30内に拡がる。貯水皿30の貯水6が給水口33aの高さに達してそれを図1に示すように塞ぐと、給水タンク31内に外気が入り込めなくなって給水タンク31内の水37が流れ出なくなる。以降、貯水6が消費されて給水口33aが開かれる都度給水が再開し、給水口33aが閉じられる都度給水が停止することを繰り返し、給水タンク31内に水37がある間、貯水6は一定の水位に保たれる。給水タンク31の上向き部分には取っ手31bが設けられていて、本体1から着脱したり持ち運んだり、水37を給排したりしやすい。
【0033】
貯水6は図1に示す用にポンプ41により噴射ノズル2に供給して噴射させ、負イオン化空気の発生に供する。場合により、吸湿性のある部材13に吸湿させて気流15中への気化を図るようにもできる。噴射ノズル2からの噴射水5の噴射は、ポンプ41に限らず、噴射ノズル2を上水道に接続しておき、栓を開けて給水するだけで水道圧にて達成することもできる。ファン4による気流15に乗じず吸引、排気されなかった噴射水5は、自然流下して、あるいは自然落下して貯水皿30の貯水6に合流する。
【0034】
吸湿性の部材13は不織布や連続気泡を有した成形材や焼結材など多孔質部材で構成すればよく、図1に示すように貯水6に下部が浸漬する状態にしておけば、それを吸収して上部に吸い上げ、既述したようにファン4による気流に曝すことで、その気流中への気化を図り加湿することができる。
【0035】
貯水皿30の上には、噴射ノズル2、ファン4、およびファン4を駆動するモータ42が順次位置している。つまり、本体1の上側からすると、モータ42、このモータ42によって駆動されるファン4、噴射ノズル2、貯水部である貯水皿30が位置している。これにより、ファン4が噴射水雰囲気3や貯水皿30などの水まわりの上に位置して、水まわりからの噴射水5や水の気化粒子を吸引して排気するのに併せ、噴射水5の排気に随伴しなかった液分は自然流下して下部の貯水皿30に溜まって貯水6となり上部に向かうことはない。従って、最上のモータ42に水や湿気が及んで影響するのを確実に防止しながら、ファン4にも過剰に影響するのを防止することができる。しかも、噴射水5の下部ヘの移行または溜まりは、それ自体で、あるいは貯水6と共に、加湿、あるいは噴射ノズル2の噴射などに供しやすく好都合である。
【0036】
ファン4はモータ42に直結された羽根車43aと、吸気口4aが下向きに開口し、前記羽根車43aを吸気口4aと同心となるように収容したファンケーシング43bとよりなり、ファンケーシング43bの排気口4bは機構部32aの天面に給水タンク31との隣接位置に設けた排気口44に接続されている。噴射ノズル2とファン4との間には、本体1内を上下に2分する合成樹脂製の仕切り壁45が機構部32aの底部として設けられている。仕切り壁45の下面の、ファン4の吸気口4aと同心になる位置に噴射ノズル2が下向きに設けられ、噴射方向が下向きの吸気口4aから吸引される気流15の向きと既述した逆な関係となるようにしている。機構部32a内にはファン4、モータ42、およびポンプ41を内蔵している。
【0037】
噴射ノズル2のまわりには、噴射ノズル2による噴射水雰囲気3の形成域を同心位置にて囲う囲い壁46が仕切り壁45と貯水皿30の底部との間に設けられ、下半部の周方向複数箇所には貯水6の図1に示す最大水位よりも高い通口46aが設けられている。また、囲い壁46内には貯水6の最大水位と、通口46aの上縁との間に位置する邪魔板47を設けて、噴射ノズル2と対向する前記衝突面21を形成している。
【0038】
これにより、噴射ノズル2からの水の噴射、および噴射水5の衝突面21への衝突とが、囲い壁46内の独立した領域にてまわりからの影響なく安定して行われる。衝突面21は邪魔板47の浅い山笠形状による中央位置からまわりへ徐々に下降する若干の円錐面をなし、衝突してくる噴射水5を図に矢印で示すようにほぼ側方に向け、通口46aから外方へ難なく抜けるようにする。
【0039】
囲い壁46の外まわりには、囲い壁46側と同心な環状の通路壁48が設けられ、通路壁48の外まわりには、通路壁48と同心な環状の吸湿性の部材13が設けられている。囲い壁46と通路壁48との間に噴射水雰囲気3がファン4に吸気される前記経路16を形成し、通路壁48と部材13との間に部材13に吸収されて気流15に曝して気化した気化雰囲気7がファン4に吸気される前記経路17を形成している。しかし、本例では、通路壁48の下半部にも周方向複数箇所に通口48aを設けて、部材13を通過した気化雰囲気7の一部を噴射水雰囲気3側の経路16にも導入するようにしている。
【0040】
また、機構部32aの給水タンク31とは反対の側面には、図2に示すように左右に別れた吸気口50を設けてあり、仕切り壁45にはその部材13の外回りに対応する環状領域の周方向複数箇所に通気口60を、ファン4の吸気口4aに対応する個所に通気口20をそれぞれ設けてある。囲い壁46、通路壁48、は一体で着脱でき、貯水皿30、部材13はそれぞれ単独に着脱できるようにしてある。部材13は貯水皿30のリブ状載置部30b上に着脱できるように載置され、貯水6に対し適度な深さまで浸漬されるようにしている。
【0041】
これらにより、ファン4が働くと、まず経路16、17に吸気が及んで本体1外に排気される。このとき生じる負圧によって、経路16を通じては主に、噴射ノズル2からの噴射水雰囲気3のファン4への吸気が行われて、発生している負イオン化空気が排気されて環境浄化などを行う。一方、経路17を通じては、本体1外の空気が吸気口50から本体1内のファン4まわりに吸引され、吸引された外気が通気口60を経て部材13の外回りに至って、部材13の周方向全域をその外周側から内周側に通過する。このとき、部材13を通過する空気は、部材13に吸収され、吸湿されている液分の気化と気化粒子の随伴とを図って気化雰囲気7となり、その大半が前記経路17を通じてファン4に吸気された後、本体1外に排気され前記加湿に供される。
【0042】
気化雰囲気7の他の一部は経路16および噴射ノズル2まわりへの給気となる。この給気は、囲い壁46および通路壁48内が噴射があるにしてもファン4からの吸気によって次第に負圧になるのを、前記気化雰囲気7の一部導入によって防止し、空気の不足によって負イオン化空気の発生が妨げられないようにしている。
【0043】
また、噴射水雰囲気3を吸気する経路16には気液分離手段51を設けてある。図示する例では、気液分離手段51は経路16にてファン4に吸気される噴射水雰囲気3に旋回を与えるスパイラル羽根52としてある。これにより、噴射水雰囲気3が前記旋回により遠心分離方式の気液分離を受けて、質量の大きな液分を通路壁48の壁面に押し付けて残し、自然流下させながら、液分の少ない噴射水雰囲気3が上方に抜けてファン4へ吸気され排気されるようにする。しかし、他の気液分離の機構や方式を採用することもできる。このように、噴射水雰囲気3がファン4によって吸気されるのに、随伴しようとする液分を分離し、低減することができるので、非加湿時で、空気中の水分、湿気をより抑えたい時期、場所、地域に好適となる。
【0044】
また、気化手段8として吸湿を図る部材13が、図1に示すように噴射ノズル2のまわりに位置していることによって、噴射による負イオン化空気の発生を邪魔せず、噴射水5をそのまわりにて、通口46a、48aを通じるなどして直接受けまたはおよび下部の貯水6を吸収し、それをファン4による気流15に曝して気化を図り加湿に供することができる。
【0045】
図3に示すように機構部32aの上面の給水タンク31とは反対の側に設けた操作パネル63を設けてある。この操作パネル63には運転キー64、手動設定キー65、自動設定キー66、タイマ設定キー67が設けられ、運転キー64によって運転と運転停止とを行い、手動設定キー65によって運転の強弱を設定し、自動設定キー66によって「おまかせ」「おやすみ」「スピード」の自動モードを設定し、タイマ設定キー67によって運転時間を手動設定するようにしてある。また、それらの動作モードや運転の状態、給水の必要などが各キーに対応して配置したランプ71によって外部表示されるようにしている。なお、おまかせモードはファン4の速度および噴射ノズル2による噴射量共に標準設定とするか、自動検知した環境中の湿度や負イオン量などに応じた設定条件を自動的に調整するかである。おやすみモードは省エネを配慮してファン4の速度および噴射量を自動的にある程度抑えた設定とする。スピードモードは運転初期や環境が不快であったり、不適正であったりする場合の早期立ち上げや、ファン4の速度や噴射量を高めに維持したりするのに選択されるようにする。
【0046】
このような動作を達成するのに、外ケース32における前記操作パネル63の下方内側に制御基板72を設けてある。これによって制御基板72はファン4の吸気口4aよりも上、図示する例ではファン4よりも上に位置し、ファン4による気流15によって噴射水雰囲気3とは勿論、部材13を通過した気化雰囲気7とも遮断されるので、噴射水雰囲気3や気化雰囲気7による湿気の影響を受けないものとなっている。しかし、本例では制御基板72を回路ケース40によって囲いさらなる防水を図っている。また、仕切り壁45の通気口60における、機構部32aの吸気口50に近い側には導風筒45aが上向きに立ち上がっていて、この部分での吸気を制限することで、部材13の周方向まわりへの吸気量に大きな差が生じないようにしている。機構部32aの吸気口50の内側にはフィルタ73を設けて吸気する室内空気中の塵埃を捕捉するようにしている。
【0047】
なお、ヒータ11は図1に破線で示すように機構部32aの吸気口50と部材13との間の吸気経路70に配置して、部材13に通過する前の空気を加熱しておけば、吸引空気が部材13を通過する際に部材13に吸収され、吸湿されている液分を気化させやすいので、加湿効果が高まる。また、既述したように、ヒータ11を持たない構造において、部材13を取り外せば加湿機能を省略することができる。上記本体1の各部の着脱や分解はそれぞれの洗浄や水処理、メンテナンスに便利である。また、機構部32aも分解ができるようにすることもできる。
【0048】
図4〜図8に示す例について詳細に説明する。外ケース32の底部に貯水部81を設けると共に、そこでの貯水6の最大水位よりも上に位置する受水皿80を、貯水部81への座脚80aを持って設け、その上に囲い壁46、通路壁48、部材13が位置するようにしている。特に、通路壁48は囲い壁46および部材13の高さの半分以下で囲い壁46の通口46aの上縁よりも少し高くしてあり、先の例のような通口を持たないものとしてある。これによって、通路壁48は、衝突面21に衝突してまわりに飛散し囲い壁46の通口46aを通過していく噴射水5を受止めて、ダイレクトに部材13の側に達するのを防止しながら、上方へ向かわせる案内経路82をなし、その上部では囲い壁46と部材13との間に噴射水雰囲気3と部材13を通過した気化雰囲気7とに共通したファン4への吸気を図る経路83を形成している。衝突面21は受水皿80の底部の一部を所定形状に隆起させて形成している。本例では衝突面21は外周部からアール形状を持って立ち上がった後、先の例のような浅い山笠形状を持ったものとしてある。
【0049】
前記案内経路82の上に出た噴射水5の一部は部材13の側に向かってそれに吸収され、そこで気化されて気化雰囲気7の形成に貢献する。部材13を取り外していると、通路壁を越えてまわりに向かう噴射水5はカウンター方向となっている気流15に乗じにくく、自然落下ないしは自然流下して受水皿80に回収されるので、これが気液分離効果となって排気中の湿気を低減することができる。
【0050】
なお、給水タンクを持たず、上水道または人によって給水するものとするため、貯水部81には図5に示すようにフロート84が、機構部32aの側から挿入され、水位を自動検出し、満水や給水の判定や表示、自動給水に供するようにしている。また、機構部32aには軸85aにて起伏できるように支持したハンドル85を設けて持ち運びしやすくしている。他の構成は先の例と、構成および作用において特に変わるところはなく、共通する部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0051】
図9、図10に示す例について詳細に説明する。本例では吸湿部材なしに、噴射水5の衝突面を大きくかつ球面形状にしている。これにより、噴射水5が衝突面に衝突してより微細化したものを、まわりのより広域に飛散させてファン4による気流15に乗じて気化させながら負イオン化空気とともに排気して加湿できるようにしている。この場合、加湿度合いは噴射ノズル2からの水の噴射量によって設定できる。
【0052】
このような加湿のために、図9に示す通路壁はその下部を、前記経路16、17に区画している上部よりもほぼ倍程度に大きくした飛散域86を設け、通口48a、48bを通じ仕切り壁45の通気口60側と、前記経路17とに通じるようにしてある。これにより、飛散域86に通口48aを通じ外気を導入して、前記飛散域86まで勢力を弱めながら飛散してくる微小な噴射水5をその気流15に随伴させて気化させながら、それに含んでいる負イオン化空気とともに経路17を通じてファン4への吸引に供し、また、負イオン化空気を多く含んだ中心部の噴射水雰囲気3は経路16を通じ、そこでの気液分離手段51による液分の分離を受けてファン4への吸引に供し、負イオン化空気を含む加湿が行えるようにしている。
【0053】
非加湿な運転は、噴射ノズル2からの噴射量を低減することで、飛散域86にまで及ぶ噴射水5を無くすか、少なくすればよい。なお、本例では機構部32aの上面の図10に示す凹部88内に起伏できるように軸にて取り付けたハンドル85を設けてある。他の構成および奏する作用は先の例と特に変わるところはなく、共通する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0054】
図11〜図14に示す例について詳細に説明する。本例では噴射水5または及び貯水6を多表面な部材14の表面に付着させて気流15に曝して気化を図り、加湿ができるようにしている。部材14は多表面にするために、図12、図13、図14に示すように噴射ノズル2に対向して凸面となる衝突面21を中央に有し、その周辺部14aの上面に、放射状に狭い間隔で並んだフィン91aを内外二重に形成し、下側の凹面をなす衝突面21aには放射状に狭い間隔で並んだフィン91bを一重に形成し、そのまわりには囲い壁46を設けてある。また、囲い壁46には通口46aが、周辺部14aにはフィン91aを配列している内外2箇所に通口93がそれぞれ形成されている。
【0055】
このような部材14は、図11に示すように水受皿内に設置されるのに、フィン91aが下向きとなって貯水6に浸漬される状態では、噴射ノズル2まわりに一体に設けた蓋板92が囲い壁の上端を塞ぐようになっている。これにより、噴射ノズル2からの噴射水5は凹面となる衝突面21aに衝突してさらに分裂し、負イオン化空気を多量に発生させるが、衝突面が凹面であることにより発生した負イオン化空気を含む噴射水雰囲気7は囲い壁46内に充満しながらフィン91bの隙間を通じ囲い壁46の通口46aから外まわりに溢れ出る。ここで、囲い壁46の外まわり、および周辺部14aの上には何もない広い経路83であることにより、ファン4による気流15はこの経路83を通ってファン4に吸気されるが、前記囲い壁46から溢れでてくる噴射水雰囲気3を随伴させるので、発生させた負イオン化空気を環境に供給することができる。噴射水雰囲気3がフィン91b間を通過するとき、それの表面に一部の液分が付着するにしても、囲い壁46内に気流15が及んでそれを気化させ持ち運ぶことはないので、加湿状態にはならない。かえって、フィン91bに付着した液分は噴射水雰囲気3や気流15に随伴しにくく、徐々に増量して自然流下するので、これが気液分離となって負イオン化空気の供給によって環境の湿度が上がるのを抑えられる。
【0056】
上記の場合とは反対に、部材14を図14に示すようにフィン91bが下向きとなるように設置すると、噴射ノズル2のまわりの蓋板92は気流ガイド91の上向きとなったフィン91aのうちの、内側のフィン91aの内周空間部に被さる。また、噴射ノズル2と対向する衝突面21は上に凸となる。これにより、噴射ノズル2からの噴射水5は上に凸な衝突面21に衝突して再度分裂する際に、外向きに飛び散り、内外二重のフィン91aを通り抜けようとして、それらフィン91aの表面に液分が付着する。しかし、内外二重のフィン91aは前記経路83に大きく張り出していて、気流15がフィン91a間を通ってファン4に吸引されるようにするので、気流15は内外二重のフィン91aが形成する多くの表面に付着している液分を気化させながら随伴させるので、気化が行われる。これに併せ、経路83に入ろうとする気流15は内外二重で表面に液分が付着したフィン91aを通過するときの抵抗が大きい分だけ、部材14の周辺部14aの下へと潜り、囲い壁46内に抜ける流れができる。この流れは貯水6に下端部が浸漬しているフィン91bがその基部間に吸い上げている貯水6とも触れてそれを気化させるので、これも前記加湿に貢献する。
【0057】
他の構成および奏する作用は先の例と特に変わるところはないので、共通する部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0058】
【発明の効果】
本発明の1つの特徴の加湿機によれば、噴射ノズルからの噴射水は噴射時の分裂や他に衝突して再分裂する際にまわりの空気との間で、自身は正イオン化し、空気が負イオン化する。この噴射ノズルからの噴射水まわりの雰囲気は多くの負イオン化空気を含んでファンにより本体外に排気されて、まわりの空間に負イオンを分散させ、環境の浄化や人、動植物などの健康を促進することができる。気化手段は使用状態と不使用状態とを採ることができ、使用状態では、前記ファンによる噴射水雰囲気の排気に随伴しない噴射水または噴射水を含む貯水を気化させて本体外への排気に供し、水の気化粒子をまわりの空間に分散させて加湿することができる。不使用状態では、前記ファンによる噴射水雰囲気の排気に随伴しない噴射水または噴射水を含む貯水を気化させないので前記加湿を行わせないようにすることができる。従って、加湿に向かない時期や地域、場所では、加湿機能を省略することで対応して、負イオン発生機能だけを生かし、家庭などで一年を通し汎用できるものとなる。
【0059】
噴射ノズルからの噴射水が衝突して分裂する衝突面を有している、さらなる構成によれば、
噴射時の水の分裂に併せ、分裂した噴射水が衝突面に衝突して再分裂しより微細化する際により多くの負イオンを発生させるので、負イオンによる環境改善性のさらに高いものとなる。
【0060】
気化手段による噴射水または噴射水を含む貯水の気化が、噴射水雰囲気の排気を図るファンの気流中に対しなされて、噴射水雰囲気と共に排気され加湿するようにする、さらなる構成によれば、
加湿するか加湿を省略するかに関係なく1つのファンにて足り、構成が簡略化しコストが低減する。
【0061】
噴射ノズルおよび気化手段が前記ファンの下方で上流に位置し、噴射水雰囲気と気化雰囲気とは個別の経路を通じて前記ファンに吸引され、排気される、さらなる構成によれば、
噴射ノズルからの水の噴射による負イオン化空気の発生と、そのファンへの吸気とを、気化手段による噴射水または噴射水を含む貯水の気化と、そのファンへの吸気とに対して、異なった領域および経路にて行われ、ファン内への吸気により始めて混合し合って排気させるので、発生させた負イオン化空気をよく温存して排気に供し加湿することができる。
【0062】
噴射水雰囲気の吸引経路には気液分離手段を有している、さらなる構成によれば、
噴射水雰囲気がファンによって吸気されるのに、噴射水雰囲気中の液分を分離し、噴射水雰囲気に随伴しようとする液分を低減することができるので、空気中の水分、湿気を抑えたい時期、場所、地域に好適となる。
【0063】
本体の上側から、モータ、このモータによって駆動されるファン、噴射ノズル、排気されない噴射水の貯水部が位置している、さらなる構成によれば、
ファンが噴射水雰囲気や貯水部などの水まわりの上に位置して、水まわりからの噴射水や水の気化粒子を吸引して排気するのに併せ、噴射水の排気に随伴しなかった液分は自然流下して下部に溜まって貯水となり上部に向かうことはないので、最上のモータに水や湿気が及んで影響するのを確実に防止しながら、ファンにも過剰に影響するのを防止することができ、しかも、噴射水の下部ヘの移行または溜まりは、それ自体で、あるいは貯水と共に、加湿に供しやすく好都合である。
【0064】
気化手段として吸湿を図る部材は、噴射ノズルのまわりに位置している、さらなる構成によれば、
吸湿を図る部材が噴射ノズルのまわりに位置していると、噴射による負イオン化空気の発生を邪魔せず、噴射水をそのまわりにて直接受けまたはおよび下部の貯水を吸収し、それをファンによる気流に曝して気化を図り加湿に供することができる。
【0065】
気化手段の使用時と不使用時とで、噴射ノズルからの噴射量を変える、さらなる構成によれば、
加湿時には噴射ノズルからの噴射量を非加湿時よりも増量することにより、負イオン発生のための噴射水を加湿にも生かすことができ、非加湿時には噴射ノズルからの噴射量を負イオン化空気の発生に必要な程度にまで、加湿時よりも減量することができ、湿気を極力抑えたい時期や場所、地域での負イオン化に好適である。
【0066】
噴射ノズルの噴射方向は、ファンによる気流の方向とほぼ反対向きである、さらなる構成によれば、
噴射ノズルからの噴射をファンによる気流の方向とほぼ反対の向きに行わせるので、噴射水はその勢いによってファンによる気流に強く逆らって乗じにくく、その分噴射量を多くしても排気中の湿気を高めるのを防止することができ、非加湿時に負イオン発生量を多くしたい場合に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る加湿機の1つの例を示す長手方向で見た断面図。
【図2】図1の加湿機の本体の吸気口側で見た側面図。
【図3】図1の加湿機の平面図。
【図4】本発明の実施例に係る加湿機の他の例を示す断面図。
【図5】図4の加湿機の水位検出用のフロート部を示す一部の断面図である。
【図6】図4の加湿機の本体の吸気口側で見た側面図。
【図7】図4の加湿機の平面図。
【図8】図4の加湿機の機構部を取り外して見た平面図。
【図9】本発明の実施例に係る加湿器の別の例を示す断面図。
【図10】図9の加湿器の平面図。
【図11】本発明の実施例に係る加湿器の今1つの例を示す断面図。
【図12】図11の加湿器の気流ガイドを示す断面図。
【図13】図12の気流ガイドの平面図。
【図14】図11の加湿器の気流ガイドを上下反転して装着した状態を示す断面図。
【符号の説明】
1 本体
2 噴射ノズル
3 噴射水雰囲気
4 ファン
5 噴射水
6 貯水
7 気化雰囲気
8 気化手段
11 ヒータ
12 超音波源
13、14 部材
15 気流
16、17、83 経路
21、21a 衝突面
30 貯水皿
31 給水タンク
41 ポンプ
42 モータ
46 囲い壁
48 通路壁
Claims (10)
- 本体内で水を噴射して水の分裂と負イオンの発生を図る噴射ノズルと、この噴射ノズルからの噴射水雰囲気を本体外に排気するファンと、前記噴射ノズルからの噴射水または噴射水を含む貯水を気化させてその気化雰囲気を本体外への排気に供する気化手段とを備え、気化手段は使用状態と不使用状態とが採れることを特徴とする加湿機。
- 噴射ノズルからの噴射水が衝突して分裂する衝突面を有している請求項1に記載の加湿機。
- 気化手段は、ヒータの加熱により蒸発させるか、超音波源により霧化させるか、噴射水を飛散させるか、部材への吸湿または部材表面への付着を図って前記ファンによる気流に曝して気化させるか、のうちの1つであり、使用状態と不使用状態とは、ヒータ、超音波源の場合、通電と通電停止であり、吸湿または付着を図る部材の場合、装着と取り外し、あるいは向き変えである請求項1、2のいずれか1項に記載の加湿機。
- 気化手段は前記ファンによる気流中に噴射水または噴射水を含む貯水を気化させて排気に供する請求項1〜3のいずれか1項に記載の加湿機。
- 噴射ノズルおよび気化手段は前記ファンの下方で上流に位置し、噴射水雰囲気と気化雰囲気とは個別の経路を通じて前記ファンに吸引され、排気される請求項1〜4のいずれか1項に記載の加湿機。
- 噴射水雰囲気を吸引する経路には気液分離手段を有している請求項5に記載の加湿機。
- 本体の上側から、モータ、このモータによって駆動されるファン、噴射ノズル、排気されない噴射水の貯水部が位置している請求項5、6のいずれか1項に記載の加湿機。
- 気化手段として吸湿を図る部材は、噴射ノズルのまわりに位置している請求項1〜7のいずれか1項に記載の加湿機。
- 気化手段の使用時と不使用時とで、噴射ノズルからの噴射量を変える請求項1〜8のいずれか1項に記載の加湿機。
- 噴射ノズルの噴射方向は、ファンによる気流の方向とほぼ直角な向きから反対向きまでである請求項1〜9のいずれか1項に記載の加湿機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003168852A JP2005003304A (ja) | 2003-06-13 | 2003-06-13 | 加湿機 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2003168852A JP2005003304A (ja) | 2003-06-13 | 2003-06-13 | 加湿機 |
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