JP2005002778A - 点検孔の閉鎖装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】点検孔の閉鎖装置が点検孔の寸法差異や形状差異に対応できるようにする。
【解決手段】点検孔1の孔壁2に設けられた受け具3と、この受け具3により受けられて点検孔1を閉鎖する蓋体4とを有する点検孔の閉鎖装置であって、前記受け具3に、蓋体4を支持するべく孔壁2に周方向複数取り付けられた取付枠体9と、この取付枠体9に対する内外方向の位置調整により蓋体4を孔壁2の略中心に位置決めする位置決め手段99とを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、マンホールやハンドホールのような点検孔の閉鎖装置に関するものである。
従来、地下管路に設けられている点検孔、すなわちマンホールの開口を閉鎖する装置としては、特許文献1に記載されたものがあった。
この文献に開示された技術は、点検孔の出入口に設けられた蓋体とそれを受ける受け具とを有しており、この蓋体には受け具に係合する係合体が設けられ、この係合体を内外方向に出退自在とする出退機構が設けられているものである。
詳しくは、前記蓋体の略中心に垂直軸が設けられ、この垂直軸に設けられたピニオンに螺合すると共に垂直軸を覆うケーシングに水平に支持された閂状の係合体を有しており、垂直軸を回動することにより、前記係合体が外方に突出し、点検孔の孔壁に設けられた受け具に係合することで、蓋体が受け具から係脱不能となっていた。
前記受け具は、断面L字型の受け具であり、孔壁にアンカーボルト等の固定締結具で固定されていた。
特許第2847435号公報 (第2〜3頁、図3)
しかしながら、前記点検孔は、コンクリート等からなる構造物であり、その寸法は設計通りになっておらず、製作誤差が大きく、例えば円形孔が真円形であることはまれであった。
したがって、前記点検孔の製作誤差に対応するためには、様々な寸法・形状の受け具を用意する必要があり、製造コストが嵩む原因となっていた。
また、開口の閉鎖を確実にするためには、蓋体を点検孔のセンターに位置決めする必要があるが、特許文献1の技術では困難であった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、蓋体を受ける受け具が点検孔の製作誤差に対応でき、且つ蓋体を点検孔の略中央部に位置決めできる点検孔の閉鎖装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明における課題解決のための技術的手段は、点検孔の孔壁に設けられた受け具と、この受け具により受けられて点検孔を閉鎖する蓋体とを有する点検孔の閉鎖装置であって、前記受け具には、蓋体を支持するべく孔壁に周方向複数取り付けられた取付枠体と、この取付枠体に対する内外方向の位置調整により蓋体を孔壁の略中心に位置決めする位置決め手段とが設けられていることを特徴とする。
この技術的手段によれば、当該受け具は、径や形に若干の製作誤差がある様々な点検孔に対応可能となる。また、位置決め手段により蓋体を開口の略中心に保持可能となる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記位置決め手段には、蓋体の外周部に下向き突出した係合部と、前記複数の取付枠体に対して内外方向に位置調整自在に装着され且つ前記係合部と係合する環状の係合部材とが備えられていることを特徴とする。
この技術的手段によれば、複数の取付枠体に対する蓋体の位置合わせが、環状の係合部材で一度で出来るようになる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記係合部材及び取付枠体には締結具が挿通される貫通孔が形成されており、取付枠体と係合部材との少なくとも一方の貫通孔は内外方向を向く長孔に形成されていることを特徴とする。
この技術的手段によれば、締結具が長孔を摺動することにより、係合部材を取付枠体に対して内外方向に位置調整することができる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記係合部材には、蓋体の係合部が上方から入り込む受け凹部が形成されていることを特徴とする。
この技術的手段によれば、受け凹部に蓋体の係合部が上方からはまり込むことで、蓋体の動く範囲を規制でき、蓋体が水平方向に移動して係合部材から外れることを防止できる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記位置決め手段には、蓋体の外周部に下向き突出した係合部と、前記各取付枠体に対して内外方向に位置調整自在に装着され且つ前記係合部と係合する位置決めピンとが備えられていることを特徴とする。
この技術的手段によれば、位置決め手段を安価に製作することができるようになる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記受け具には、取付枠体間の空間を蓋体が横切ることを防ぐ落下防止手段が設けられていることを特徴とする。
この技術的手段によれば、蓋体の点検孔底部への落下を確実に防止できる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記落下防止手段は、複数の取付枠体の離れた部位間に架設された棒体で形成されていることを特徴とする。
この技術的手段によれば、点検孔内へ蓋体が入り込んだとしても、棒体に蓋体が引っ掛かることで蓋体の落下が阻止される。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記点検孔は円孔であって、その孔壁に沿って複数の取付枠体が所定の間隔をおいて設けられており、前記落下防止手段は周方向に隣り合う取付枠体の両端間に架設された棒体で形成されていることを特徴とする。
この技術的手段によれば、取付枠体が所定の間隔をおいて孔壁に設置されているため、取付枠体が設置されておらず孔径が狭くなっていない空間を確保することができ、作業者はその空間を利用し点検孔内に楽に進入することができるようになる。また、取付枠体間に架設されている棒体により、蓋体の点検孔内への落下を防ぐことができる。
本発明の受け具は、点検孔の製作誤差に対応でき、且つ蓋体を点検孔の略中央部に位置決め可能であり、点検孔の確実な閉鎖ができる。
以下、本発明の実施の形態を、上水道や下水道等の管路構造に設けられたマンホールを例示して説明する。
上水道や下水道の点検孔(マンホール)は路面上に露出するように設けられた円形や方形の開口であり、通常は上蓋(マンホール蓋)により閉塞されている。上蓋を開け放つと、地面に略垂直に設けられた導入管(縦孔)が形成されており、導入管の下部は水平方向に形成されたボディ管に連結されている構造となっていることが多い。ボディ管内には、上水道の場合は複数の水道管が配設されており、下水道の場合は下水が流れるようになっている。
また、地下管路構造の1つとして情報ボックスがある。情報ボックスとは、電力送電用の電線や情報通信線(光ファイバ)等を収容した地下に設けられた管路構造の総称であり、多くの幹線道路等の側道に敷設されているものである。情報ボックスの場合、点検孔を介して光ファイバ等の点検や接続変更、新規設置等の作業が行われる。
近年、治安維持やセキュリティ強化の目的で、生活・生命を維持するために必要な水道、電気、ガス、通信など所謂ライフラインの管路構造に設けられた点検孔において、以下に説明するような点検孔の閉鎖装置が設けられている。
[第1実施形態]
本発明にかかる点検孔の閉鎖装置の第1実施形態は、既設の上蓋(マンホール蓋)の下方側に設置される後付けの装置であって、図1に示されるように、点検孔1の孔壁2に設けられた受け具3と、この受け具3により受けられて点検孔1を閉鎖する蓋体4とを有している。
点検孔1は平面視略円形(地上から見て略円形)となっているため、前記蓋体4は、当該点検孔1内に入り込み且つ閉鎖可能な大きさの平面視略円形であって、それを受ける受け具3は孔壁2で所定深さの位置に取り付けられている。点検孔1の地上開口には、前述の上蓋5が設けられている。
前記蓋体4の下面側には、複数の閂状の係合体6が、径方向を向くように設けられており、径外方向に突出して係合体6の先端部6Aと前記受け具3とが係合することで、蓋体4が受け具3から係脱不可能で且つ点検孔1を閉塞する状態(閉鎖状態)となる。
以下、実施の形態の説明においては、点検孔1内から見て地上側を上方、反地上側を下方(底部又は内部)、点検孔1内において孔壁2から離れる方向を径内方向(内方向)、孔壁2側へ近づく方向を径外方向(外方向)と呼ぶ。
受け具3は、図1〜図3に示すように、前記孔壁2に周方向複数取り付けられる円弧形状の取付枠体9と、環状の係合部材16とを有する構造である。
取付枠体9は断面L字状で、孔壁2に取り付けられる垂直部10とこの垂直部10の上部から径内方向に略水平に延設された水平部21とを備えている。前記垂直部10には複数の貫通孔12が形成されており、この貫通孔12を介してアンカーボルト等の固定締結具13がコンクリート等で構成された孔壁2に打ち込まれることで、取付枠体9が固定されるようになっている。当該垂直部10は平面視で孔壁2の円弧と略同一の曲率を有するようになっている。
取付枠体9の水平部11も平面視で孔壁2と同様な曲率を有しており、径内方向に開放された複数の長孔15が形成されている。
前記水平部11には、蓋体4を受ける環状の係合部材16が、前記長孔15を貫通するボルト等の締結具23によって連結固定されている。
係合部材16は、前記水平部11上に取り付けられる断面L字型の受けブラケット17を有しており、この受けブラケット17の起立部18の上部で且つ径内方向側には、後述の蓋体4の係合部29が上方から嵌り込む受け凹部19が設けられている。
図3に示すように、受け凹部19は上方開放の断面コ字型(U字形)部材であり、受け凹部19の径外側の側壁が、受けブラケット17の起立部18の内側に固着されるものとなっている。
前記受け凹部19の固着強度を増すために、上方向(垂直方向)を向く添え板20が、受け凹部19の底部38と受けブラケット17の水平部11との間に設けられている。
これら取付枠体9を係合部材16はステンレス等の錆に強い鋼材を溶接することで形成されているが、鉄板等を曲げ加工することで成形しても何ら問題はない。
前記受けブラケット17の水平部11には締結孔22が設けられており、前記締結具23は、この締結孔22を貫通した上で締め付けられることで、受けブラケット17と取付枠体9とが連結するようになっている。
なお、取付枠体9に長孔15が形成されているため、係合部材16(受けブラケット17)は、径内外方向に長孔15の長さ分だけ移動し、位置調整ができるようになっている。加えて、この長孔15は径内方向に開放されているため、係合部材16に締結具23を嵌め込んだ上で、長孔15の開放側から差し込むように係合部材16を取付枠体9に装着することができ、その取り付けが容易なものとなる。
一方、受け具3に受けられて点検孔を閉鎖する蓋体は、図1、図4〜図7に示すように、略円形の蓋板28と、この蓋板28の外周部(周縁部)にフランジ状に垂下するよう形成された係合部29とを有している。
この蓋板28には、その強度を補強するために複数の径方向リブ部30が下面側に形成されている。これら複数の径方向リブ部30間には、径方向リブ部30を互いに連結するように周方向リブ部31が設けられ、両者により蓋板28の強度アップを図っている。
前記蓋板28はステンレス鋼板から形成されると共に、ステンレス製の径方向リブ部30及び周方向リブ部31を溶着するようにしているが、鋳鉄等により一体に成形してもよい。
この蓋板28の下面側には、板片状で長尺の係合体6が径方向を向くように、均等配置で複数(3つ)設けられている。この係合体6は、その先端部6Aが周方向リブ部31に形成された案内孔32を貫通しており、径方向に閂のように出退移動可能となるべく摺動自在に支持されている。
周方向リブ部31の下端は、係合体6より下方に延設されていることになっているので、蓋体4を地面の上に直接置いたとしても、周方向リブ部31の下端と地面とが接するようになり、係合体6が地面と接触することが防止され破損等を防ぐことが可能となる。
係合体6の基端部6B側で後述の円板状の回動体(円板体)34の周縁近傍においては、径方向リブ部30を互いに連結する支持板35が架け渡されており、この支持板35に設けられたピン36が係合体6に形成された径方向長孔37に摺動自在に嵌め込まれている。これにより、当該係合体6は確実に蓋板28側に連結されるようになっている。
当該係合体6は、受け凹部19の底部38に係合体6の先端部6Aが重なり合うような位置(重合位置)まで、周方向リブ部31より径外方向に突出可能となっている。逆に受け凹部19の底部38とその先端部6Aとが重ならないような位置(非重合位置)まで、径内方向に退避可能ともなっている。
このように、係合体6の先端部6Aと受け部3(受け凹部19の底部38)とが上下方向に重なり合って、係合状態となることで、蓋体4は受け具3から離脱不能となり、点検孔1を閉塞することになる(閉鎖状態)。係合体6と受け凹部19とが被係合状態では、蓋体4と受け具3は係脱可能であり、作業者が点検孔1を開放することができる。
前記係合体6の基端部6Bは、蓋体の下面に設けられた円板状の回動体34、すなわち円板状の回動体34のカム溝39に摺動自在に嵌め込まれている。
かかる円板状の回動体34は、蓋体4の下面側で且つ中心部に設けられており、その中心周りに回動自在となっている。この円板状の回動体34の下側面には、図4に示すように、曲線状のカム溝39が複数(3つ)個、円板状の回動体34を貫通するように形成されており、このカム溝39に係合体6の基端部6Bが摺動自在に嵌り込んでいる。
このカム溝39の一方端と他方端とでは、円板状の回動体34の回動中心に対する曲率半径が異なる。換言すれば、カム溝39の他方端は円板状の回動体34の中心より径外方向に離れた位置にあり(中心からの距離が大であり)、その部分に係合体6の基端部6Bがくると、先端部6Aが蓋体4係合部29の略下方にくるように突出するようになる。
カム溝39の一方端は、他方端に比べて、円板状の回動体34の中心に径内方向で近づいた位置にあり、係合体6の基端部6Bがその位置にくると、先端部6Aが径内方向に退避するように移動するようになる。カム溝39の中途部は両端を滑らかに結ぶ曲線状に形成されており、この曲線部を前記基端部6Bが摺動することで、係合体6が径内外方向にスライドしながら閂状に出入りするようになる。つまり、当該カム溝39は円板状の回動体34の回動を係合体6の内外方向への出退に変換するものとなっている。
前記カム溝39の曲線部は、例えば、円板状の回動体34の回動中心に対するインボリュート曲線状となっている。なお、曲線の形状は任意のものであってよい。例えばトロコイド曲線であってもよい。
なお、この円板状の回動体34の中心近傍には、当該中心に対して円弧状となっている弧状貫通孔40が形成されており、蓋板28に固定された係止ピン41が貫通している。この弧状貫通孔40は係止ピン41に対して摺動自在であるため、円板状の回動体34は円弧状の貫通孔12の範囲においてのみ回動自在となっている。これにより、円板状の回動体34の過回動が防止される。
また、前記係合体6の基端部6Bがカム溝39を摺動する範囲と、係止ピン41が弧状貫通孔40内を摺動する範囲とが同一となっているため、円板状の回動体34が回りすぎて係合体6の基端部6Bがカム溝39から外れることを防ぐことができるようになっている。
一方、図6等で、蓋体4の上面に着目してみると、その中央部には、円柱状の回動操作部材44が蓋板28に貫通し、上方へ突出するように設けられており、回動操作部材44の上部には長細い嵌合溝45が形成されている。この回動操作部材44は、前記円板状の回動体34に連結され、円板状の回動体34の回動中心と前記回動操作部材44の回動中心とが一致しているため、回動操作部材44を回動させることで円板状の回動体34も回動するようになっている。
蓋体4の上面側から、この回動操作部材44を一方向に回動させることで、同方向に円板状の回動体34を回動させ係合体6を突出させて、受け具3と係合させることが可能である(突出方向回転)。また、回動操作部材44を他方向に回転させることで、係合体6を退避状態とし受け具3と被係合状態にすることができるようになる(退避方向回転)。
前記係合体6と円板状の回動体34と回動操作部材44とで、この係合体6を出退させて受け具3に係脱自在に係合させる係脱機構46が構成されるようになっている。
図6、図7に示すように、蓋体4の中央部に設けられている回動操作部材44は、その回動を妨げないように覆い体48で覆われている。この覆い体48は、略円筒状であって、その上面は上面板材49で閉塞されている。この覆い体48は、蓋体4の上面側に固定され、当該回動操作部材44を手などで直接回動させることが不可能となっている。
覆い体48の上面板材49には、前記回動操作部材44の上面に形成された嵌合溝45と平面視略同形(合同形)の挿通孔50が形成されている。
なお、前述のような覆い体48で覆われている回動操作部材44を回動させるためには、専用の操作具51を使用している。操作具51は、操作棒体52の先端に、前記挿通孔50を挿通して嵌合溝45に嵌合する嵌合片53を有しており、基端に当該操作棒体52と直角に取り付けられた操作バー54を有している。
前記係合体6が受け具3と係合している状態では、前記嵌合片53を挿通孔50を介して嵌合溝45に嵌め込むことが可能であり、操作棒体52の軸芯周りに操作棒54を回し、回動操作部材44を退避方向へ回動させて係合体6を径方向に退避させることができる。
すると、図5のように、嵌合片53が挿通孔50に対して斜めになり、嵌合片53は挿通孔50を通り抜けることができなくなって、操作具51と蓋体4とが一時的に連結された状態となる。
これにより、点検孔1の上下方向中途部、すなわち地面から下方に下がった位置に配置されている蓋体4を、操作具51を介して引き上げることで地上まで持ち上げることができ、作業者は点検孔1を開放することが可能となる。
なお、嵌合片53は、その先端が側面視下向き凸条になっているため、嵌合溝45との嵌合状態を確実なものとすることができると共に、操作具51の嵌合片53以外との嵌合を防ぐことができ、いたずら防止の役目をするようになっている。
前記嵌合片53(嵌合溝45)や挿通孔50を複雑な形状、例えば十字状にしたりすることで、操作具51に類似したものによる回動操作部材44の回動を防ぐことができ、いたずら防止の効果をさらに高めることが可能となる。
この操作具51を用いた回動操作部材44の回動操作は、広い意味での施錠操作(操作具51がキーであり挿通孔50がキー穴)という作用を奏するものとなっている。
図4〜図6に示されるように、蓋体4には円板状の回動体34の回動を施錠することで規制する施錠機構56が設けられている。
詳しくは、円板状の回動体34の近傍にシリンダ錠等からなる施錠具57が設けられており、この施錠具57は蓋体4の上面から操作可能となっている。この施錠具57の下部で且つ蓋体4の下面には、施錠具57を施錠状態にした際に突出して円板状の回動体34と係合する係止片58が設けられている。
一方、円板状の回動体34の周縁には、係合体6が径外方向に突出した状態で前記係止片58に係合する凹状に切り欠かれた被係止部59が設けられている。
この構成により、蓋体4を受け具3に配置した後、係合体6を突出させた状態で前記施錠具57を施錠状態にすることで、蓋体4と受け具3とが離脱不能となっている状態を保持できるようになる。すなわち、施錠具57を解除できる手だてを有する者(施錠キーを保有するものや開錠番号を知る者)のみが、蓋体4を開放状態とすることができる。
すなわち、本閉鎖装置は、当該施錠具57による施錠と、前記覆い体48に覆われた回動操作部材44と操作具51とによる施錠の2つを有するものとなっている。
次に、上述の点検孔の閉鎖装置の第1実施形態の作動態様について説明する。
まず、開口を閉鎖したい点検孔1の孔壁2に、複数の取付枠体9を取り付ける。すなわち、取付枠体9の垂直部10に形成されている貫通孔12に、固定締結具13を貫通させ、コンクリートの孔壁2に打ち込み固定する。
コンクリート等で成形されており地下構造物である点検孔1は、各点検孔1ごとにその寸法には若干の差異があり、平面視形状も真円であることはまれである。
このような差異に対応するために、点検孔1より若干小さめの係合部材16を採用し、それを取付枠体9を介して取り付けるようにしている。このとき取付枠体9が複数の分割片から構成されると共に、係合部材16に対して径方向に位置変更自在であるこで、寸法や孔形状が差異を対応することが可能となる。
例えば、点検孔1が楕円形状であった場合、点検孔1の長径側の取付枠体9は、係合部材16に対して径外方向に張り出すような位置に配置でき、円形の係合部材16を孔壁2に確実に固定できるようになる。
係合部材16と孔壁2の間にある隙間には、コーキング剤を注入してシールを施すことは非常に好ましい。
このようにして孔壁2に取り付けられた受け具3には、上方から蓋体4が被せられ、蓋体4の係合部29が受け凹部19に上方から嵌り込むように、受け具3に蓋体4が係合する。これにより、蓋体4の動く範囲を規制でき、蓋体4が水平方向に係合部材16から外れることが防止できる。加えて、断面視ラビリンス構造が形成され、その部分を介して雨水等が点検孔1内部に浸入することを防止することができるようになる。
この場合、図3の2点鎖線のように、受け凹部19内で外周壁の外側に発泡ゴム等で形成されたシール材61を嵌め込むことにより防水効果を高めることは好ましい。
また、受け凹部19の内側壁の上縁に径方向リブ部30が係合することで、蓋体4は係合部材16に受けられるようになっている。受け凹部19の上方開口は断面視で一定幅を有しているため、嵌り込んでいる係合部29は径方向に移動可能であり、蓋体4自体も受け具3に対して位置調整可能となっている。
その後、操作具51を用いて回動操作部材44を突出方向に回動させることで、蓋体4を閉鎖状態とし、さらに施錠具57により円板状の回動体34を回動不能とする。これにより、第三者による点検孔1の開放を防ぐことができ、いたずら等を確実に防ぐことが可能となる。
本実施形態の場合は、蓋体4は中蓋であるため、受け具3に配置した後は、地表面の上蓋5を閉めることで、二重蓋構造となり、地下管路内の水道管等を確実に地表から遮断し保護することができるようになる。
点検孔1を開放状態とするには、上蓋5を開放した後、前記施錠具57を開錠状態、すなわち係止片58が円板状の回動体34の被係止部59から外れた状態とし、操作具51の嵌合片53を覆い体48の挿通孔50を介して回動操作部材44の嵌合溝45に嵌合させ、回動操作部材44を退避方向へ回動させる。すると、蓋体4は受け具3より係脱自在となると共に、操作具51と蓋体4とは一時的に連結状態となる。そのため、操作具51を持ち上げることで、蓋体4を地上まで引き上げることができ、作業者の負担軽減を図ることができる。
[第2実施形態]
本発明にかかる点検孔1の閉鎖装置の第2実施形態は、図8〜図13に示されるようなものである。以下、第1実施形態とその構成が異なるところを説明する。
図9に示す如く、受け具3は、孔壁2に沿って複数(2つ)の取付枠体9,9がその両端間が所定の間隔を有するように対向して設けられ、隣り合う取付枠体9,9の両端間に前記落下防止棒(落下防止のための棒体)26が架け渡されている構成を有している。
図9内のB方向両孔壁には、それぞれ第1実施形態と略同一形状の取付枠体9を取り付け、図9のA方向の両孔壁には取付枠体9を設けないようにしている。
それぞれの取付枠体9の水平部11には、その長手方向両端から略同一距離に、径内方向を向く複数(2つ)の長孔15が形成され、この長孔15には位置決めピン67が取り付けられている。
当該位置決めピン67は長尺のボルト等から構成されており、長孔15の下方側から上方へ差し込み、上方からワッシャ及びナットを螺合させることで長孔15の所定位置に固定することができるようになっている。このナットを緩めると長孔15に沿って位置決めピン67が移動自在となる。
この長孔15の周方向の寸法は、位置決めピン67より若干大きいものとされており、位置決めピン67は周方向に対しても移動可能となっている。
なお、位置決めピン67を円筒状のピンとし、その下面に設けられた雄ネジを長孔15に上方より差し込み、水平部11の下側からナットを螺合させるようにしてもよい。
この位置決めピン67に蓋体4の係合部29の内側が接するように、蓋体4を受け具3に対して上方から被せることで、蓋体4で点検孔1を閉鎖できると共に、蓋体4の孔壁2に対する位置決めができる。
かかる位置決めピン67と蓋体4の係合部とにより、位置決め手段99が構成されている。
なお、本実施形態の受け具3は、前述の如く、取付枠体9が孔壁2の全周に亘って設けられていないため、点検孔1の実質的な孔径を小さくするような不具合が生じないものとなっている。すなわち、取付枠体9が対向する方向の孔径(図9のB方向)は、両水平部11の長さ分だけ小さくなるものの、孔壁2が対向する方向の孔径(図9のA方向)はそのままである。
ところが、前記A方向の距離は、蓋体4の直径よりも大きいものとなっているため、万が一、蓋体4を点検孔1内に落とした場合、孔壁対向空間(対向する孔壁2で挟まれて形成されている空間)を通過し点検孔1の底部まで落下する可能性がある。
この状況を防ぐべく、前記受け具3には、蓋体4の点検孔内部への落下を防ぐ落下防止手段24が備えられている。
落下防止手段24は、一方の取付枠体9の縁端と、その縁端に対面する他方の取付枠体9の縁端との間に架け渡される落下防止棒26を有しており、この落下防止棒26は孔壁対向空間を横切るように配置されている。これにより、孔壁対向空間の最長孔径(実質的孔径)は、蓋体4の直径より小さいものとなり、蓋体4が点検孔11内部へ落ち込むことを防ぐことができる。
取付枠体9の両縁端には、前記落下防止棒26を差し入れて保持可能となっている保持孔27が設けられ、落下防止棒26が着脱自在となっている。この保持孔7は落下防止棒26の棒径より大きな孔径を有し、且つ径内方向に開放状に形成されているため、取付枠体の両端間より長い落下防止棒26を径内側から配置可能となってる。
点検孔1内に作業員が入り込むような場合には、前記落下防止棒26を取り外して、点検孔1の孔径を確保するようにするとよい。
以上のような形態から、本実施形態の受け具3は小径(例えばφ600mm)の点検孔1により好ましいものとなっている。
一方、前記受け具3に覆い被さるように配置される蓋体4は、その係脱機構46が第1実施形態とは大きく異なっている。
図10〜図12に示す如く、当該係脱機構46は、蓋体4の下面側に回動自在に設けられた棒状の回動体34を有し、この棒状の回動体34の回動を係合体6の内外方向への出退に変換するべく、棒状の回動体(棒体)34の偏心位置に係合体6の基端部6Bが回動自在に枢支されている。
詳しくは、前記棒状の回動体34は蓋体4の下面側に沿うように配置されており、棒状の回動体34の長手方向中央部が蓋板28の略中心と一致し、且つ垂直軸芯回りに回動自在となっている。棒状の回動体34の両先端部には、係合体6の基端部6Bが上下方向を向く枢支ピン69により回動自在に取り付けられている。前記枢支ピン69は基端部6Bに対して上下に摺動自在となっているため、後述のように回動操作部材44を介して棒状の回動体34を下方に押し下げることが可能となっている。
棒状の回動体34の回動中心には、略円筒状の回動操作部材44が設けられており、両者34,44の回動軸芯は一致するようになっている。従って、回動操作部材44を左右方向に回すことにより棒状の回動体34が左右回動するようになっている。
前記回動操作部材44の上面には、当該回動操作部材44を操作する操作具51が嵌り込む嵌合溝45が形成されている。本実施形態の場合、嵌合溝45は平面視四角形であり、操作具51の嵌合片53は、この嵌合溝45に嵌合可能なものとなっている。
前記回動操作部材44は、蓋板28の略中央を貫通するように設けられた回動ホルダ71の内側に回動自在に保持されている。
図11に示すように、回動ホルダ71の下部は円筒状のホルダ部72であって、蓋板28より下側に突出するように配置されている。このホルダ部72の内側に前記回動操作部材44が上下軸芯回りに回動自在に嵌め込まれている。ホルダ部72の側壁の略対向する位置には2つの貫通部73,73が形成されており、この貫通部73から前記棒状の回動体34が突出している。従って、この貫通部73の範囲内で棒状の回動体34は上下及び左右方向へ移動可能である。
ホルダ部72の下縁端には円板状の底板74が取り付けられており、この底板74と回動操作部材44との間には、スプリング等からなる付勢部材75が配置されている。この付勢部材75により回動操作部材44及び棒状の回動体34は常に上方へ押し上げられる。
回動ホルダ71の上部は、円柱形状を呈する円柱部76であり、蓋板28の上面側に突出している。この円柱部76と蓋板28とは、蓋板28の下面側から嵌め込まれたネジ等の締結具77により固定される。円柱部76には、回動操作部材44に操作具51を差し込み可能とする開口78が形成されており、この開口78を介して、回動操作部材44を外部から操作可能となっている。加えて、この開口には後述する施錠部材89が挿入される。
この円柱部76は、回動操作部材44を取り囲むように配置されるため、第1実施形態の覆い体48に相当するものである。
また、前記棒状の回動体34の中途部で、回動軸芯を挟んだ両側には、ボルト等が埋め込まれることで上方を向く一対の凸部79、79が形成されている。一方、蓋板28の下面側には、ホルダ部72を取り囲むようなリング状の環状部材80が取り付けられており、この環状部材80には、前記凸部79がそれぞれ嵌り込む2対の凹部81A,81A及び81B,81Bが形成されている。
一方の凹部81A,81Aには、係合体6が突出方向にある時に凸部79、79が嵌り込み、他方の凹部81B,81Bには係合体6が退避方向にある時に凸部79、79が嵌り込むようになっている。これにより、棒状の回動体34の回動範囲は凹部81A〜凹部81B間に規制され、棒状の回動体34の過回動が防止されるようになる。
以上述べた、蓋体4に設けられた係合体6と棒状の回動体34と回動操作部材44とで、当該係合体6を出退させて受け具3に係脱自在に係合させる係脱機構46が構成されるようになっている。
本実施形態の蓋体4では、係合体6の内外方向への突出動作がスムーズに行えるように、前記係合体6の中途部は、蓋体4の下面側に設けられた案内手段82により摺動自在に支持されている。
この案内手段82は、図10〜図12に示されるように、断面形状はコ字形であって、一対の垂直部材83と底部84とからなっており、コ字形状の開口側を蓋体4の下面側に向けて蓋体4に取り付けられている。
案内手段82の底部84は、係合体6の先端部6A近傍や中途部を一定の遊びを持って挿通(遊嵌)させて支持するトンネル状となっており、前記垂直部材83の開放端側は外側に折り返され、蓋板28にボルト止めされるようになっている。
案内手段82は、上述の如く、断面形状がコ字形であるため長手方向の曲げに強く、蓋体4のリブとしての作用を奏するものとなっており、蓋体4の剛性を向上させている。
さらに、蓋体4は、前記係脱機構46を下方側から覆うカバー体85を備えている。このカバー体85は、回動ホルダ71や棒状の回動体34等を下方から覆う断面コ字形状であり、一対の第1垂直部材86とカバー底板87とから構成されている。
第1垂直部材86の上端側(開放側)は外方に折り返され蓋板28の下面とが接するように配置された上で、ボルト等で固定されている。第1垂直部材86は、所定の長さをもって蓋板28に固定されているため、確実にカバー底板87を支持できると共に、蓋体4のリブとしての働きを有するようになっている。
一対の第1垂直部材86の両端部には、第1垂直部材86に垂直方向を向く第2垂直部材88が架設されており、カバー底板87とも連結するようになっている。従って、この第2垂直部材88は、カバー底板87の剛性を上げる作用を有すると共に、第1垂直部材86の強度を上げる働きを備え、ひいては、蓋体4の強度アップを図るものとなっている。
一方、図11〜図13に示されるように、蓋体4の上面側に着目してみると、円柱部76に形成された開口78には、かかる開口78を閉鎖し且つ施錠状態とする施錠部材89が装着されて、施錠機構56が構成されている。
施錠部材89は、開口78に挿入可能な円柱状の形状を有し、その上部には施錠キー90が入り込むキー孔91が設けられている。このキー孔91に施錠キー90を差し込み、一方向に回動することで、施錠部材89の側壁に埋没するように設けられていた施錠凸部92が突出するようになる。この施錠凸部92が、開口78の内面側壁に形成されている施錠凹部93に嵌り込むことで、施錠部材89を開口78から取り出すことが不可能、すなわち施錠状態となる。これにより、施錠キー90を所有しない操作者は、回動操作部材44を操作することができない状況となる。
さらに、施錠状態にある施錠部材89の上部を閉塞するように、円板状の塞ぎ部材94が開口78に嵌め込まれるようになっている。これにより、施錠部材89のキー孔91に水等がかかることを防止することができると共に、施錠部材89自体の存在を隠蔽することが可能となる。
前記蓋板28の上面側で、回動ホルダ71の円柱部76の左右両側には、板材を屈曲変形することで構成された取っ手部98が取り付けられている。この取っ手部98を利用することで蓋体4の運搬や設置作業が楽になる。
この取っ手部98は、蓋体4の強度を増すためのリブとして作用し、蓋体4に対する配置方向は、案内手段82の垂直部材83やカバー体85の第1垂直部材86の長手方向に略垂直方向となっている。ゆえに、蓋体4はどの方向の曲げに対しても強度が大きいものとなっている。
次に、本実施形態にかかる点検孔1の閉鎖装置の作動態様について説明する。なお、前述した第1実施形態の作動態様と略同様の点については説明を省略する。
まず、点検孔1の開口78近傍の孔壁2に取り付けられた取付枠体9において、位置決めピン67のナットを緩め、長孔方向にスライド自在とする。その上で、係合する蓋体4が点検孔1の略中央部に配置されるように位置決めピン67を内外方向にスライドさせて位置調整し、ナットを締め付け、位置を固定する。
そして、蓋体4の係合部の内側に前記位置合わせピン67が接するように、蓋体4を受け具3に被せ載せるようにする。
その状態で、回動ホルダ71の開口78に操作具51を差し入れて、嵌合片53を回動操作部材44の嵌合溝45に嵌め入れる。その際、操作具51を下方に押し付けて、回動操作部材44を下方に押し下げるようにする。
すると、棒状の回動体34の凸部79、79が凹部81A,81Aから外れて棒状の回動体34は回動自在となるため、操作具51を一方向に回して係合体6を突出させるようにする。
係合体6の先端部6Aを取付枠体9の水平部11の下側になる位置まで突出させると、回動操作部材44は付勢部材75で上方へ付勢されているため、凸部79、79が環状部材80のもう一対の凹部81B,81Bに嵌合し、それ以上の棒状の回動体34の回動が規制されるようになる。
蓋体4の径外方向へ突出した係合体6は、図8、図10の2点鎖線のように、取付枠体9の水平部11と係合体6の先端部6Aが重合しているため、受け具3から蓋体4を取り外すことが不可能な閉鎖状態となる。
そうした後、操作具51を取り外し、施錠部材89を開口78には嵌め入れて施錠することにより、施錠キー90をもつ作業者以外は、当該蓋体4を開放することができないようになる。施錠後は、施錠部材89が外部から見えないようにするために塞ぎ部材94を開口78に嵌め込むようにするとよい。
蓋体4を開放する際は、上述の手順の逆を行うようにするとよい。すなわち、回動ホルダ71に嵌り込んでいる塞ぎ部材94を取り外し、施錠部材89を施錠解除した上で取り外し、操作具51により回動操作部材44を他方向に回動させ、係合体6を退避方向へスライドさせる。
これにより、蓋体4と取付枠体9との係合状態は解除され、蓋体4を開け放つことができるようになる。
また、蓋体解放時に、作業員が点検孔1内に入る際には、取付枠体9,9間に架け渡されている落下防止棒26を取り外し、孔壁対向方向(図9のA方向)に作業員の肩幅を合わるようにするとよい。これにより、作業員は楽な姿勢での孔内への進入が可能となる。
作業機械等の大型物品の搬入の際も、その長尺方向を孔壁対向方向に合わせることで、容易に点検孔1内への搬入ができるようになる。特に、情報通信用の光ファイバを輪状の束にして点検孔1から挿入する際に、かかる光ファイバはガラス製であるため小さく丸めたりとすることができない。そこで、孔壁対向空間を利用し、光ファイバを大きな輪の状態であまり曲げずに搬入するとよい。
[第3実施形態]
図14には、第3実施形態として、第1実施形態で説明した蓋体1の別形態を示している。
この蓋体4において、径方向リブ部30の形状は断面コ字形であり、その開口部を蓋体4の下面側に向け、且つ蓋体4の下面側の複数箇所(3カ所)に均等配置で径方向を向くように溶着している。
当該径方向リブ部30は、断面形状がコ字形であるため、長手方向の曲げに強く、径方向に長く設ける必要がなくなると共に、周方向リブ部31を設ける必要もなくなる。したがって、製造コストの削減等を図ることが可能となる。
本実施形態の場合、前記係合体6を支持する周方向リブ部31が無いため、別途、係合体6を径方向に出退自在に案内する支持体66を蓋体4の下面側に設けるようにしている。
図15の蓋体4の係脱機構46は、円板状の回動体34の周縁部に前記係合体6の基端部6Bが回動自在に枢支され、クランク機構となっている。
この構成では、円板状の回動体34がクランクアームの働きをし、回動操作部材44を退避方向に回転すると、基端部6Bを径内方向に移動するように円板状の回動体34が回動し、係合体6の先端部6Aが蓋体4の径内方向に退避するようになる。
逆に、回動操作部材44を突出方向に回転すると、係合体6の基端部6Bを径外方向に移動するように円板状の回動体34が回動し、先端部6Aが蓋体4の径外方向に突出する。
係合体6の先端部6A若しくは中途部には、係合体6が貫通させて支持する支持体66が設けてあるが、この係合体6と支持体66とは一定の遊びを持って挿通(遊嵌)するようになっている。係合体6は支持体66に対してスライド自在である。
円板状の回動体34と係合体6とはクランク機構を持って連結されているため、係合体6がスライドしながら出退するとき、その先端部6Aが円板状の回動体34の中心に対して揺動するように動くことになるが、前記支持体66の遊嵌状態のため、係合体6のスライドが阻害されることはない。
図16の受け具3に備えられた取付枠体9は、点検孔1の周方向の略全周に亘って複数(3つ)取り付けられ、それぞれの取付枠体9の長手方向略中央部に1つの位置決めピン67を有するものとなっている。
従って、これら複数の取付枠体9により、蓋体4を確実に受けることができ安定した取付状態を実現できるようになっている。
本実施形態の場合、取付枠体9,9間の間隔(有効孔径)は、蓋体4の直径より小さいため、蓋体4が如何様な傾きをとったとしても、点検孔1の内部へ落下することがないため、落下防止手段24は設けられていない。しかしながら、蓋体の落下に対して万全を期すため、落下防止手段24を設けても何ら問題はない。
上述の如く、取付枠体9の設置により点検孔1の有効孔径が減少することになるため、作業員の進入や物品搬入を考えあわせると、大径の点検孔(例えばφ750mm)に適用することが好ましい。
[第4実施形態]
図17、図18には、点検孔の閉鎖装置の第4実施形態を示している。
第4実施形態の閉鎖装置は、方形の点検孔1を閉鎖するものであるため、蓋本体4が点検孔1に嵌り込む形状(長方形)であると共に、蓋本体4の下面側に外方向を向く第2リブ部64が形成されており、この第2リブ部64間を連結するように第1リブ部63が形成されている。さらに、複数(2つ)の係脱機構46を有するものとなっている。
係合体6は周方向リブ部31に対応する第1リブ部63に内外方向出退自在に支持されている。
受け具16も方形であって、複数の取付枠体9が孔壁2に取り付けられ、受け具16と連結している。
本実施形態の蓋本体4は、2つの操作具51を用いて、それぞれの回動操作部材44を同時に回動し且つ覆い体48と連結することで、2人の作業者が同時に蓋本体4を持ち上げるようにすることができるものとなっている。ゆえに、重量のある蓋本体4であっても容易に引き上げることが可能となる。
図17の2点鎖線(C線)に示すように蓋本体4を分割し2枚の蓋本体4から構成されるようにすることで、作業者は蓋本体4をさらに容易に取り扱うことができるようになる。
方形孔の場合は、蓋本体4が孔内部に落下する可能性があるため、落下防止棒54を、例えば、図18に示すように、長手方向1本、幅方向2本架設することが好ましい。
[第5実施形態]
図19〜図22には、点検孔1の閉鎖装置の第5実施形態を示している。
第4実施形態は、第2実施形態の変形例であって、方形(長方形)の点検孔11を閉鎖するものであるため、蓋本体4が方形(長方形)である。
図19、図21の如く、蓋体4には、その長手方向をむく蓋板凹部95が蓋板28を折り曲げ加工することにより形成されており、長手方向に対する曲げ強度を向上するものとなっている。
蓋体4の下面側であって長手方向の一方側には、幅方向を向くリブ部64が形成されており、長手方向の他方側には、第2実施形態と略同様な係脱機構46が備えられ、係合体6が幅方向内外に出退自在となっているている。
この係脱機構46に備えられた案内手段82やカバー体85がリブとしての働きをするため、蓋体4の他端側にはリブ部が設けられていない。
蓋体4の下面側であって長手方向の一端側には、一対の鉤型フック96,96が外方を向くように設けられている。蓋体4を受け具3に載置する際には、当該鉤型フック96,96が取り付けられている側を下方に下げ、受け具3に差し入れるようにする。そして、鉤型フック96を取付枠体9の水平部11に係合するようにした後、蓋体4の他方側を取付枠体9上に載置するようにするとよい。これにより、蓋体4の係脱機構46とは反対側を持ち上げたりして、蓋体4を開放しようとしても、鉤型フック96が取付枠体9の水平部11に係合するため、蓋体4を取り放つことが不可能となる。
また、本実施形態の場合は、蓋体4の長手方向一端側且つ幅方向中央で、前記鉤型フック96,96に挟まれた部位に、凹型の切り欠き部97が形成されている。
長方形の形状を有する上蓋5は、多くの場合、地面に設置された上蓋取付枠101に対してヒンジ結合されており、かかるヒンジ部100は上蓋5の重量を支えるべく、大型で下方張り出すものになっている。前記蓋体4の切り欠き部97は、蓋体4が点検孔1の中蓋として受け具3に取り付けられている際に、下方突出状のヒンジ部100が蓋体4に干渉することを回避するものである。
なお、上蓋5がヒンジ部100を有せず、蓋体4と上蓋5とが干渉しない場合は、前記切り欠き部97は不要である。
一方、受け具3に関しては、図20に示す如く、取付枠体9は平面視で略L字形形状であって、方形の点検孔1の四隅に取り付けられるようになっており、図20の右側の取付枠体9の水平部11及び垂直部10は、上下方向に比べて左右方向が長いものとなっている。
また、斜め方向に向かい合う取付枠体9,9の端部間にそれぞれ落下防止棒26が架け渡されており、4つの取付枠体9で2本の落下防止棒26がクロスするように取り付けられるようになっている。蓋体落下を確実に防止するため、長手方向他方側の空間には、さらに幅方向に1本の落下防止棒26が架け渡されている。
各落下防止棒26は、取付枠体9に設けられた凹形状の棒載置部25に着脱自在に載置されるものとなっており、作業員が点検孔1内に進入する等には適宜外されることになる。
[他の変形例]
なお、本発明にかかる点検孔の閉鎖装置は、第1実施形態〜第5実施形態に限定されるものではない。
すなわち、点検孔1の閉鎖装置は、中蓋に適用されることに限定されない。地上に露出している上蓋5の構造として採用してもよい。
また、蓋体4は円形や方形に限定されるものでなく、点検孔1を閉鎖可能であれば、楕円形や六角形であっても何ら問題はない。
また、回動体34は、円板体や棒体に限定されず、平面視方形や菱形であってもよい。
また、第1実施形態の蓋体4を第2実施形態の受け具3に受けさせることも可能であるし、第2実施形態の蓋体4を第1実施形態の受け具3に受けさせることもできる。第3実施形態の受け具3や蓋体4も適宜組み合わせて使用可能である。方形の点検孔1についても、第4実施形態の蓋体4を第5実施形態の受け具3に受けさせることも可能であるし、第5実施形態の蓋体4を第4実施形態の受け具3に受けさせることもできる。
第1実施形態を示す断面正面図である。 第1実施形態の受け具を示す平面図である。 第1実施形態における蓋体と受け具との係合状態を示す拡大正面図である。 第1実施形態の蓋体の底面図である。 第1実施形態の蓋体の平面図である。 第1実施形態の蓋体の中央部近傍の断面正面図である。 第1実施形態の蓋体の中央部近傍の断面側面図である。 第2実施形態を示す断面正面図である。 第2実施形態の受け具を示す平面図である。 第2実施形態の蓋体の平面図である。 第2実施形態の蓋体の中央部近傍の断面正面図である。 第2実施形態の蓋体の中央部近傍の拡大平面図である。 第2実施形態の施錠機構の斜視図である。 第3実施形態の蓋体の底面図である。 第3実施形態の蓋体の底面図である。 第3実施形態の受け具を示す平面図である。 第4実施形態の蓋体の平面図である 第4実施形態の受け具を示す平面図である。 第5実施形態の蓋体の平面図である。 第5実施形態の受け具を示す平面図である。 第5実施形態における蓋体と受け具との係合状態を示す右側面図である。 第5実施形態における蓋体と受け具との係合状態を示す拡大正面図である。
符号の説明
1 点検孔
2 孔壁
3 受け具
4 蓋体
9 取付枠体
15 長孔
16 係合部材
19 受け凹部
23 締結具
24 落下防止手段
26 棒体(落下防止棒)
29 係合部
67 位置決めピン
99 位置決め手段

Claims (8)

  1. 点検孔(1)の孔壁(2)に設けられた受け具(3)と、この受け具(3)により受けられて点検孔(1)を閉鎖する蓋体(4)とを有する点検孔の閉鎖装置であって、
    前記受け具(3)には、蓋体(4)を支持するべく孔壁(2)に周方向複数取り付けられた取付枠体(9)と、この取付枠体(9)に対する内外方向の位置調整により蓋体(4)を孔壁(2)の略中心に位置決めする位置決め手段(99)とが設けられていることを特徴とする点検孔の閉鎖装置。
  2. 前記位置決め手段(99)には、蓋体(4)の外周部に下向き突出した係合部(29)と、前記複数の取付枠体(9)(9)に対して内外方向に位置調整自在に装着され且つ前記係合部(29)と係合する環状の係合部材(16)とが備えられていることを特徴とする請求項1に記載の点検孔の閉鎖装置。
  3. 前記係合部材(16)及び取付枠体(9)には締結具(23)が挿通される貫通孔が形成されており、取付枠体(9)と係合部材(16)との少なくとも一方の貫通孔は内外方向を向く長孔(15)に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の点検孔の閉鎖装置。
  4. 前記係合部材(16)には、蓋体(4)の係合部(29)が上方から入り込む受け凹部(19)が形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の点検孔の閉鎖装置。
  5. 前記位置決め手段(99)には、蓋体(4)の外周部に下向き突出した係合部(29)と、前記各取付枠体(9)に対して内外方向に位置調整自在に装着され且つ前記係合部(29)と係合する位置決めピン(67)とが備えられていることを特徴とする請求項1に記載の点検孔の閉鎖装置。
  6. 前記受け具(3)には、取付枠体(9)(9)間の空間を蓋体(4)が横切ることを防ぐ落下防止手段(24)が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の点検孔の閉鎖装置。
  7. 前記落下防止手段(24)は、複数の取付枠体(9)(9)の離れた部位間に架設された棒体(26)で形成されていることを特徴とする請求項6に記載の点検孔の閉鎖装置。
  8. 前記点検孔(1)は円孔であって、その孔壁(2)に沿って複数の取付枠体(9)(9)が所定の間隔をおいて設けられており、前記落下防止手段(24)は周方向に隣り合う取付枠体(9)(9)の両端間に架設された棒体(26)で形成されていることを特徴とする請求項6に記載の点検孔の閉鎖装置。
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