JP2005001989A - チタン酸バリウム微粒子の製造方法 - Google Patents

チタン酸バリウム微粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】誘電特性に優れ、かつ結晶性の高い、小粒径のチタン酸バリウム微粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】酸化物基準のモル%表示で、BaOを10〜70%、TiOを10〜60%、Bを10〜70%含み、かつ、TiO/BaOのモル比が0.8〜4である溶融物を得る工程と、前記溶融物を急速冷却して非晶質物質とする工程と、前記非晶質物質からチタン酸バリウム結晶を析出させる工程と、得られた結晶化物から前記チタン酸バリウム結晶を分離する工程と、をこの順に含むことを特徴とするチタン酸バリウム微粒子の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、誘電特性に優れ、結晶性が高く、小粒径のチタン酸バリウム微粒子、特に高チタニア質であるポリチタン酸バリウム微粒子の製造方法に関する。
チタン酸塩系セラミックスは、絶縁性、強誘電性、圧電性、焦電性、半導性等の優れた特性を有することから、コンデンサー、フィルター、振動子等の電子部品の構成材料として広く利用されている。これらのセラミックスは、酸化物や炭酸塩からなる原料を湿式混合して粉砕し、乾燥後、1000〜1400℃で仮焼する固相反応法により合成できる。ただし、この固相反応法には高温での加熱が必須であるため組成の均一性が問題となるうえ、得られるセラミックスが塊状又は粗粒状であるため、ボールミル法などによる機械的粉砕操作が必須であり、粉砕容器、粉砕媒体から不純物が混入しやすいという欠点を有する。また、この粉砕操作によってはミクロンオーダー又はサブミクロンオーダーの粉末を得るのが限界であり、粒径がサブミクロン以下の微粒子(ナノパウダー)を得ることはできない。
より高純度で均質な、小粒径のセラミックス微粒子を得る方法として、噴霧熱分解法、共沈法、ゾル−ゲル法、アルコキシド法、シュウ酸塩法、水熱合成法といった湿式合成法が提案されている。しかし、噴霧熱分解法、共沈法、ゾル−ゲル法、アルコキシド法、シュウ酸塩法を採用した場合でも、ナノパウダーを得るためには機械的粉砕操作が必須であり、固相反応法と同様に粉砕容器、粉砕媒体からの不純物の混入が問題になる。また、アルコキシド法、シュウ酸塩法では、合成過程で生成する酸化物及び炭酸塩が微粒子かつ非晶質であり、反応性にきわめて富んでいるため、高純度のセラミックス微粒子は得られにくい。そのため、セラミックス微粒子の合成にこれらの方法を適用できる場合は限られている。
粉砕工程を必要としない方法である水熱合成法では、高温高圧条件で合成を行うために、合成条件の設定が容易ではなく、また、合成の終了時点を判断しにくい。そのため、目的生成物の粒径及び粒径分布の制御が困難である。
さらに、これらの湿式合成法によって合成されたセラミックス微粒子は、特に端面にOH基等を含むため、結晶性の点で不充分である。したがって、電子部品の構成材料として用いられるような、高純度で均質な、高い誘電特性を有するセラミックス微粒子の合成手段としては、上記の方法は適用できなかった。
なお、気相反応法では粒子状の形態の物質を得がたく、生産性が低くコストがかかるうえ、装置が大掛かりなものとなる。そのため、チタン酸塩系セラミックス微粒子の合成手段としては、気相反応法はほとんど用いられない。
一方、特許文献1には、ガラスをガラス転移点以上の温度で加熱処理してガラスマトリックス中にセラミックス結晶を析出させた後、ガラスを弱酸で溶解除去して析出結晶のみを分離するガラス結晶化法によるマグネトプランバイト型フェライト粉末の製造方法が開示されている。このガラス結晶化法は、析出結晶以外の物質を完全に除去することが可能な場合には、高純度のセラミックス粒子の合成手段として有効であり、かつ、粒子の形状制御が容易であるという特徴を有する。
電子部品用セラミックスの1つであるチタン酸バリウムは、キュリー点が高い、大きな残留分極を有する、共振周波数の温度変化率が低いなど優れた特性を有するため、次世代の半導体用メモリーなどの構成材料として期待されている。現在、チタン酸バリウム粒子の合成には主に固相反応法が用いられているが、最近では、より結晶性が高く、小粒径で誘電特性に優れたチタン酸バリウム微粒子の製造方法を提供することが求められている。非特許文献1には、酸化物基準のモル%表示で、BaOを約50%、TiOを約20%、Bを約30%含む混合物から、上記ガラス結晶化法を用いてBaTiO粒子を製造する方法が開示されているが、この方法によって得られる結晶は正方晶であり、また、ミクロンオーダーの粒子を得るのが限界であった。また、適度な比誘電率(30以上)、高い無負荷Q値(10GHzにて3000以上)を有し、共振周波数の温度係数が小さく(3ppm/℃以下)、マイクロ波帯での誘電特性の低下が少ないBaTiなどのポリチタン酸バリウム粒子はこの方法によっては得ることができなかった。
特開昭56−169128号公報(特許請求の範囲) 名古屋工業技術研究所報告(第43巻、第4・5号、1994年)
本発明は、誘電特性に優れたチタン酸バリウム微粒子の製造方法に関し、特に結晶性が高く、小粒径のチタン酸バリウム微粒子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、酸化物基準のモル%表示で、BaOを10〜70%、TiOを10〜60%、Bを10〜70%含み、かつ、TiO/BaOのモル比が0.8〜4である溶融物を得る工程と、この溶融物を急速冷却して非晶質物質とする工程と、前記非晶質物質からチタン酸バリウム結晶を析出させる工程と、得られた結晶化物から前記チタン酸バリウム結晶を分離する工程と、をこの順に含むことを特徴とするチタン酸バリウム微粒子の製造方法を提供する。
本発明によれば、結晶性が高く、小粒径のチタン酸バリウム微粒子、特に、高チタニア質のポリチタン酸バリウム微粒子を製造できる。そのため、本発明によって得られたチタン酸バリウム微粒子は電子部品の構成材料として適用でき、該電子部品を高密度化、軽量化できる。
本発明において、BaO、TiO及びBを含む溶融物を得るための構成材料としては、酸化バリウム(BaO)又は炭酸バリウム(BaCO)、ルチル又はアナターゼ(いずれもTiO)、酸化ホウ素(B)又はホウ酸(HBO)を用いることができる。これらの他に、溶融温度を調整するために、ホウ酸バリウム、フッ化バリウムなどを添加することができる。
所望の特性を低下させない範囲であれば、上記の構成材料の純度は特に限定されないが、99%以上が好ましく、より好ましくは純度99.9%以上のものを用いるとよい。また、溶融して均一な溶融物が得られる範囲であれば、上記構成材料の粒度も特に限定されない。なお、上記構成材料は、ボールミル、遊星ミルなどの混合・粉砕手段を用いて、乾式又は湿式で混合してから溶融すると好ましい。
溶融は、空気雰囲気で行ってもよいが、酸素分圧や酸素流量を制御しながら行うことが好ましい。また、溶融に用いるるつぼはアルミナ製、白金製、又はロジウムを含む白金製であると好ましいが、耐火物を用いることもできる。さらに、溶融を抵抗加熱炉、高周波誘導炉又はプラズマアーク炉を用いて行うと高温まで短時間で昇温でき、高温で溶融できるため好ましい。抵抗加熱炉はニクロム合金等の金属製、炭化ケイ素質又はケイ化モリブデン等の発熱体を備えた電気炉であると好ましい。高周波誘導炉は、誘導コイルを備えており、出力を制御できるものであればよく、また、プラズマアーク炉は、カーボンなどを電極とし、これによって発生するプラズマアークを利用できるものであればよい。溶融は1200℃以上で行うことが、均一な溶融物、続いて均一な非晶質物質を得ることができる点で好ましく、さらにはそれに続く結晶化工程において均一な結晶核を生成し、結晶成長を促進できるという利点もある。また、得られた溶融物は撹拌してもよい。
なお、構成材料を混合した混合物は粉体状態で溶融してもよいし、あらかじめ成型した混合物を溶融してもよい。プラズマアーク炉を利用する場合には、あらかじめ成型した混合物をそのまま溶融し、さらに急速冷却することもできる。
溶融物の組成は、酸化物基準のモル%表示で、BaOを10〜70%、TiOを10〜60%、Bを10〜70%含み、かつ、TiO/BaOのモル比を0.8〜4とする。この組成は溶融前の構成材料の化学組成とも対応している。なお、溶融操作中に構成材料の揮発等が生じて、所望の組成の溶融物が得られない場合には、構成材料の添加割合を調整すればよい。
上記の組成域の溶融物は適度な粘性を有するうえ、続く急速冷却操作により溶融物が結晶化することなく非晶質物質を得ることができるため好ましい。BaOが10%未満、TiOが10%未満、かつ、Bが70%を超える場合には、チタン酸バリウム微粒子を高収率で得ることができず好ましくない。一方、BaOが70%を超え、TiOが60%を超え、かつ、Bが10%未満の組成の溶融物は、急速冷却によりガラス化して非晶質物質とすることが困難であり、目的の特性を有するチタン酸バリウム微粒子を得がたいため好ましくない。なかでも、BaOを20〜40%、TiOを30〜50%、Bを20〜50%含む組成とすると、収率を高くでき好ましい。
なお、TiO/BaOのモル比が0.8未満であるとポリチタン酸バリウム微粒子が得られにくくなり、一方、上記モル比が4を超える場合、非晶質物質を得がたくなるためいずれも好ましくない。特に、TiO/BaOのモル比が1〜3である溶融物とすると、ポリチタン酸バリウム微粒子が得られやすくなり、かつ、その収率を高くできるため好ましい。なお、ポリチタン酸バリウムとは、BaTi、BaTi、BaTi11、BaTi20、BaTi1330及びBaTi1740からなる群より選ばれる1種以上の、Ti/Ba比が2以上の組成式を有するチタン酸バリウムを指す。
次に、得られた溶融物を急速冷却して非晶質物質とする工程には、高速で回転する双ローラーの間に溶融物を滴下してフレーク状の非晶質物質を得る方法や、高速で回転するドラムにより、溶融物から連続的にファイバー状の非晶質物質(長繊維)を巻き取る方法が好適に用いられる。ここで、双ローラー及びドラムとしては金属製又はセラミックス製のものを用いる。また、高速で回転し、側壁に細孔を設けたスピナーを用いてファイバー状の非晶質物質(短繊維)を得てもよい。これらの装置を用いれば、溶融物を効果的に急速冷却して高純度の非晶質物質にできる。
非晶質物質がフレーク状の場合には、その厚さが200μm以下、より好ましくは100μm以下となるように、また、繊維状の場合には、その直径が50μm以下、より好ましくは30μm以下となるように急速冷却することが好ましい。これ以上の厚さ又は直径の非晶質物質が形成するように急速冷却すると、溶融物が結晶化しやすくなるため好ましくない。
次に、非晶質物質からチタン酸バリウム結晶を析出させる。その際、酸化物基準のモル%表示で、BaOを10〜70%、TiOを10〜60%、Bを10〜70%含み、かつ、TiO/BaOのモル比が0.8〜4の組成域の非晶質物質を結晶化すると、ポリチタン酸バリウム結晶と、ホウ酸バリウム系の非晶質結晶物質又は結晶質物質とからなる混合物が得られやすくなり好ましい。
非晶質物質からチタン酸バリウム結晶を析出させる工程は、600〜900℃で行うことが好ましい。600℃未満で8時間程度、連続して加熱を行っても結晶が析出しにくく、また、900℃を超えると、非晶質物質を含む結晶化物質が融解するおそれがあるためいずれも好ましくない。さらに好ましくは、700〜850℃で行う。この結晶析出工程は、核生成、それに続く結晶成長の2段階からなるため、この2段階をそれぞれ異なる温度で行ってもよい。なお、加熱を高温で行うほど、析出する結晶の粒径が大きくなる傾向があるので、所望の粒径に応じて結晶化温度を設定すればよい。
結晶化にあたっては、上記の温度範囲に4〜72時間保つと、チタン酸バリウムを充分に結晶化できるため好ましい。その際、保持時間が長くなるほど、析出する結晶の粒径が大きくなる傾向があるので、所望の粒径に応じて保持時間を設定すればよい。
ここで、結晶化により得られるチタン酸バリウム結晶の組成式はBaTi、BaTi、BaTi11、BaTi20、BaTi1330及びBaTi1740からなる群より選ばれる1種以上であると好ましい。本発明においては、非晶質物質の結晶化により、結晶として主にチタン酸バリウムが析出する。ホウ酸バリウム系の物質(BaB、BaB又はBaB13)が析出することもあるが、その場合には続く溶脱処理によって同時に除去できる。なお、チタン酸バリウム結晶の形状は板状又は針状であると好ましい。
次に、上記によって得られたチタン酸バリウム結晶を含む結晶化物から、チタン酸バリウム結晶を分離する。酸又は水を用いれば、結晶化物からチタン酸バリウム結晶以外の物質を容易に溶脱除去できる。酸としては、酢酸、塩酸、硝酸等の無機酸や、シュウ酸、クエン酸等の有機酸を用いることができる。また、反応を促進するために、酸又は水を温めて用いてもよく、また、超音波照射を併用してもよい。この溶脱処理により、チタン酸バリウム結晶の一部が溶解する場合もあるが、粒径を均一化できる点ではむしろ好ましい。
溶脱処理後、必要に応じて純水による洗浄を行い、チタン酸バリウム微粒子を得る。該チタン酸バリウム微粒子の平均粒径(メディアン径)は5〜1000nmであると好ましく、10〜200nmであると特に好ましい。
以下、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
[例1〜13]
炭酸バリウム、ルチル及び酸化ホウ素を、それぞれBaO、TiO及びB基準のモル%表示で表1に示す割合となるように秤量し、少量のエタノールを添加して自動乳鉢で混合・粉砕した。その後、乾燥させて原料粉末を得た。
得られた原料粉末を、ロジウムを10質量%含む白金製の、ノズル付きのるつぼに装填し、ケイ化モリブデンを発熱体とした電気炉で1200〜1600℃で2時間加熱して完全溶融させた。
次に、ノズル部の下端部を電気炉で加熱しながら溶融物を滴下させ、300rpmで回転する直径15cmの双ローラーを通すことにより液滴を急速冷却し、フレーク状の固形物を得た。得られたフレークは透明な非晶質物質であった。マイクロメーターでフレークの厚さを測定したところ、50〜150μmであった。
得られたフレークの一部を用い、あらかじめ示差走査熱量測定(DSC)にて結晶化温度を求めておき、この結晶化温度より−20℃〜+100の範囲である、630〜800℃でフレークを16時間加熱して板状のチタン酸バリウム結晶を析出させた。
次に、結晶化処理後のフレークを70℃の1mol/L酢酸溶液中に24時間放置して可溶性物質を溶脱した。溶脱した液を遠心分離し、上澄みを捨てて水洗し、さらに高圧分散させ、乾燥させ、さらなる水洗、乾燥を経て粒径50〜300nmのチタン酸バリウム微粒子を得た。
得られたチタン酸バリウム微粒子の鉱物相を、X線回折装置を用いて同定した。結果を溶融物の化学組成(mol%)、加熱温度(℃)とともに表1に示す。なお、表1において、B1T2(BaTi)、B1T4(BaTi)、B1T5(BaTi11)、B2T9(BaTi20)、B4T13(BaTi1330)、B6T17(BaTi17)とする。
Figure 2005001989
X線回折の結果、例1〜13において得られたチタン酸バリウム微粒子はいずれも結晶性の高い粒子であり、立方晶相を呈していた。
次に、例1及び例11において得られたチタン酸バリウム微粒子の粒度分布を動的光散乱法により測定したところ、モノピークモードであり、メディアン径が例1では95nmと、非常に細かい微粒子であった。
さらに、例1についてTEM(透過型電子顕微鏡)を用いて形状を観察したところ、板状結晶を呈しており、結晶学上のa軸及びb軸方向がいずれも60nmであり、c軸方向が25nmであった。これらよりアスペクト比を算出すると2.4であった。
[例14、15(比較例)]
酸化バリウム、ルチル及び酸化ホウ素を、それぞれBaO、TiO及びB基準のモル%表示で表2に示す割合となるように秤量し、混合・粉砕操作、溶融操作、急速冷却操作を行ったところ、青色部分を含む白色を呈する固形物が得られ、非晶質物質は得られなかった。
[例16(比較例)]
酸化バリウム、ルチル及び酸化ホウ素を、それぞれBaO、TiO及びB基準のモル%表示で表2に示す割合となるように秤量し、混合・粉砕操作、溶融操作、急速冷却操作を行ったところ、透明なフレークが得られた。しかし、例1と同様にして結晶化操作、溶脱操作を行った結果、チタン酸バリウム微粒子はほとんど得られなかった。
Figure 2005001989
本発明によれば、結晶性が高く、小粒径のチタン酸バリウム微粒子を製造できる。そのため、本発明によって得られたチタン酸バリウム微粒子は電子部品の構成材料として有用である。

Claims (9)

  1. 酸化物基準のモル%表示で、BaOを10〜70%、TiOを10〜60%、Bを10〜70%含み、かつ、TiO/BaOのモル比が0.8〜4である溶融物を得る工程と、前記溶融物を急速冷却して非晶質物質とする工程と、前記非晶質物質からチタン酸バリウム結晶を析出させる工程と、得られた結晶化物から前記チタン酸バリウム結晶を分離する工程と、をこの順に含むことを特徴とするチタン酸バリウム微粒子の製造方法。
  2. 前記溶融物を得る工程を1200℃以上で行う請求項1に記載のチタン酸バリウム微粒子の製造方法。
  3. 前記溶融物を得る工程を抵抗加熱炉、高周波誘導炉又はプラズマアーク炉を用いて行う請求項1又は2に記載のチタン酸バリウム微粒子の製造方法。
  4. 前記溶融物を急速冷却してフレーク状又は繊維状の非晶質物質を得る請求項1〜3のいずれか1項に記載のチタン酸バリウム微粒子の製造方法。
  5. 前記非晶質物質からチタン酸バリウム結晶を析出させる工程を600〜900℃で行う請求項1〜4のいずれか1項に記載のチタン酸バリウム微粒子の製造方法。
  6. 前記チタン酸バリウム結晶の組成式がBaTi、BaTi、BaTi11、BaTi20、BaTi1330及びBaTi1740からなる群より選ばれる1種以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載のチタン酸バリウム微粒子の製造方法。
  7. 前記チタン酸バリウム結晶の形状が板状又は針状である請求項1〜6のいずれか1項に記載のチタン酸バリウム微粒子の製造方法。
  8. 前記チタン酸バリウム結晶を分離する工程を酸又は水を用いて行う請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
  9. 前記チタン酸バリウム微粒子の平均粒径が5〜1000nmである請求項1〜8のいずれか1項に記載のチタン酸バリウム微粒子の製造方法。
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