JP2005001765A - ガス充填包装法、並びにガス充填機及びガス充填包装装置 - Google Patents
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Abstract
【目的】 構造が簡単で、袋体に残留する酸素濃度を極めて小さくして被包装物を包装できるガス充填包装法、ガス充填包装機及びガス充填包装装置を提供すること。
【構成】 本発明のガス充填包装法は、以下の工程からなる。
(1)底部及び両側部が封止され上部が開口した袋体11へ被包装物14を袋詰する工程、
(2)前記袋体11の底部付近までガス充填用ノズル21の先端部21aを挿入する工程、
(3)前記ガス充填用ノズル21から所定量の不活性ガスを前記袋体11内へ噴射する工程、
(4)前記袋体から前記ガス充填用ノズル21を引抜き前記袋体11の開口部を封止する工程。
【選択図】 図1
【構成】 本発明のガス充填包装法は、以下の工程からなる。
(1)底部及び両側部が封止され上部が開口した袋体11へ被包装物14を袋詰する工程、
(2)前記袋体11の底部付近までガス充填用ノズル21の先端部21aを挿入する工程、
(3)前記ガス充填用ノズル21から所定量の不活性ガスを前記袋体11内へ噴射する工程、
(4)前記袋体から前記ガス充填用ノズル21を引抜き前記袋体11の開口部を封止する工程。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ガス充填包装法、並びにガス充填機及びガス充填包装装置に係り、特に、包装袋内の残存酸素濃度を極めて低くできるガス充填包装法、並びにガス充填機及びガス充填包装装置に関する。
菓子、ナッツ、削り節、コーヒー、ペットフード、日本茶等は、消費者のニーズに合わせ手頃なサイズの包装袋に詰められてコンビニエンスストア、スーパーマーケット等で多量に販売されている。
しかし、包装袋の袋口が封止されていても、袋詰め作業の際に袋内に空気が残留したまま封止されてしまうと、空気中の酸素により内容物が酸化して品質が劣化してしまう。この酸化のスピードは、残存する空気量(酸素濃度)が多ければ多いほど速くなり、経時変化に伴う品質劣化以上に内容物に悪影響を及ぼす。例えば、菓子、ナッツ、削り節、コーヒー等に含まれる油脂、ビタミン、色素、香気などは、空気中の酸素によって影響を受け易く、また、カビ、害虫も酸素の存在によってその生命が維持されている。
したがって、油脂成分の酸化防止、ビタミン類など有効成分の保存、香気成分の酸化による異臭・変臭の防止、色素の酸化による変色・退色の防止、カビ・好気性菌、酵母による腐敗・発酵阻止、害虫の防止等は、袋詰めの際の残存酸素濃度を小さくすれば、阻止等できるものである。
しかし、包装袋の袋口が封止されていても、袋詰め作業の際に袋内に空気が残留したまま封止されてしまうと、空気中の酸素により内容物が酸化して品質が劣化してしまう。この酸化のスピードは、残存する空気量(酸素濃度)が多ければ多いほど速くなり、経時変化に伴う品質劣化以上に内容物に悪影響を及ぼす。例えば、菓子、ナッツ、削り節、コーヒー等に含まれる油脂、ビタミン、色素、香気などは、空気中の酸素によって影響を受け易く、また、カビ、害虫も酸素の存在によってその生命が維持されている。
したがって、油脂成分の酸化防止、ビタミン類など有効成分の保存、香気成分の酸化による異臭・変臭の防止、色素の酸化による変色・退色の防止、カビ・好気性菌、酵母による腐敗・発酵阻止、害虫の防止等は、袋詰めの際の残存酸素濃度を小さくすれば、阻止等できるものである。
この残存酸素濃度を小さくするために袋口のシール時に前もって袋体内の空気を強制的に追い出し、代わって不活性ガスを封入する種々のガス充填包装機が考案されている。
例えば、予め成形された通気性のない袋体に被包装物を袋詰めし、この袋体内を脱気した後に不活性ガスを充填して、袋体内の空気と置換した後に袋口を熱シールするガス充填包装機である。この包装機は、基本的には手作業で行う簡易タイプである。
また、予め成形された通気性のない袋体に被包装物を袋詰めし、ガス充填ノズル等から不活性ガスを袋口に向かって吹きかけ、袋体内の空気と置換した後に袋口を熱シールする作業を自動で連続して行える給袋自動包装機(ロータリー型)と、熱接着性プラスチックフィルム包装材料を使って製袋する行程中に包装対象品を充填し、ガス充填ノズル等から不活性ガスを開放口に向かって吹きかけ、袋体内の空気と置換したのちに袋口を熱シールし、切断を自動にて連続して行える製袋自動充填機(縦型、横型)である。
例えば、予め成形された通気性のない袋体に被包装物を袋詰めし、この袋体内を脱気した後に不活性ガスを充填して、袋体内の空気と置換した後に袋口を熱シールするガス充填包装機である。この包装機は、基本的には手作業で行う簡易タイプである。
また、予め成形された通気性のない袋体に被包装物を袋詰めし、ガス充填ノズル等から不活性ガスを袋口に向かって吹きかけ、袋体内の空気と置換した後に袋口を熱シールする作業を自動で連続して行える給袋自動包装機(ロータリー型)と、熱接着性プラスチックフィルム包装材料を使って製袋する行程中に包装対象品を充填し、ガス充填ノズル等から不活性ガスを開放口に向かって吹きかけ、袋体内の空気と置換したのちに袋口を熱シールし、切断を自動にて連続して行える製袋自動充填機(縦型、横型)である。
毎日、同じ商品を大量生産する現場においては、通常、高速で生産性が高い自動包装機が多く使用されている。この自動包装機は、ガスを吹き付けるだけなので、カステラのような多孔質な内容品の場合は残存酸素濃度が高くなるが、包装条件によっては酸素濃度を0.5%以下にすることができる。しかし、機械設備自体が大掛かりで、高価になるので、小規模ユーザには適していない。
簡易タイプの包装機は、多品種小ロット生産のユーザ向けに開発、販売され、多く使用されている。このタイプには、大別して2つのタイプ、すなわちノズル式とチャンバー式が知られている。
ノズル式タイプは、ガスを噴出するノズルに袋体を差し込み、スポンジ状のもので袋口を押さえて脱気し、弁の操作により不活性ガスを送り込み、ノズルを抜いた瞬間に密封する。このタイプは、不活性ガスは袋体内に送り込む量だけでよいのでガス消費量は少なくて済む。
このタイプに属する脱気兼ガス充填装置が特許文献で紹介されている。(例えば、特許文献1参照。)。
このタイプに属する脱気兼ガス充填装置が特許文献で紹介されている。(例えば、特許文献1参照。)。
この特許文献に記載されているガス充填装置は、真空ポンプとガスボンベとに配管を通じて連通しているノズルをノズル取付部材の前端に装着していると共に、このノズル取付部材を移動フレームに前後動自在に支持させ、ノズルを前方に突出させた状態でノズルに袋の口部を挿入させ、この状態で移動フレームを挟持ベルト側に移動させることにより、袋の口部と共にノズルを挟持ベルトで挟持させながら袋内の脱気と袋内へのガスの充填を行い、しかる後、袋の口部をシールする一方、ノズルを後退させてその後退姿勢を維持しながら元の位置まで移動させ、元の位置で前方に突出させて次の作業に待機させるものである。
また、チャンバー式タイプは、チャンバー(密封式容器)の中に数個の袋をセットし、チャンバー内部全体を脱気した後、そのままの状態で不活性ガスを送り込んでシールするものであり、脱気時、ガス封入時ともに袋内外は同圧であり、フィルムが内容物に密着することはない。
一般的には、複数の袋体開口にノズルを差し込み、ガスが十分に袋体内に送り込まれるようにする。チャンバー内全体を真空にするのでガス充填率は非常によく、酸素濃度0.1%以下にまで低下させることができる。
一般的には、複数の袋体開口にノズルを差し込み、ガスが十分に袋体内に送り込まれるようにする。チャンバー内全体を真空にするのでガス充填率は非常によく、酸素濃度0.1%以下にまで低下させることができる。
上記のガス充填包装機の中で、特に多品種小ロット生産のユーザには、包装品の種類を変更した際に、その包装品に合った条件にするための変更操作を誰にでも簡単で短時間の内に行うことができる簡易タイプが多く使用されている。しかし、その反面、いくつかの問題も抱えている。
例えば、ノズル式タイプは、被包装物が潰れて変形しやすいカステラ等、或いは壊れたり割れやすい柿の種等の場合、それらの形や美観を維持した状態で、ガス充填率を高めようとしても、思うように脱気することが出来ない。すなわち、袋体内の空気を追い出すことが出来ないまま不活性ガスを充填することになるので、残存酸素濃度を低下させることができず、包装品ごとの残存酸素濃度のバラツキも大きい。
例えば、ノズル式タイプは、被包装物が潰れて変形しやすいカステラ等、或いは壊れたり割れやすい柿の種等の場合、それらの形や美観を維持した状態で、ガス充填率を高めようとしても、思うように脱気することが出来ない。すなわち、袋体内の空気を追い出すことが出来ないまま不活性ガスを充填することになるので、残存酸素濃度を低下させることができず、包装品ごとの残存酸素濃度のバラツキも大きい。
かかる欠点を解消するものとして、脱気・吸引とガス封入を同時に行うガスを循環させる包装機が知られている。この包装機は、袋体内の空気を吸引しながら同時にガスを充填するもので、脱気吸引量とガス充填量が同じになるように制御部で調整すれば、包装袋及び被包装物を潰すことはない。しかし、脱気・吸引とガス充填が同時に行われるため、被包装物が粉状、粒状、棒状等の軽量な小片の物、例えばお茶などの場合には、吹き込んだガスによって内容物が浮遊して、脱気吸引ノズルから掃除機の様に浮遊した内容物を真空の配管に吸い込んでしまい、脱気ノズルが詰まり、脱気力が弱まり、または機械的にも悪影響を及ぼし故障の原因となる。また、せっかくガスノズルから袋体の中に充填したガスも脱気ノズルから強制的に吸引されてしまうので、ガスの消費量が多くなってしまう。
また、被包装物が固く、尖がった物、例えばピーナッツなどの場合では、脱気時に成形袋に穴を開けてしまう(ピンホール)ことがある。そうすると、その穴から外気が流入し、被包装物の酸化が生じてしまう。
それを避けるためには、やはり脱気を弱くするほかなく、回避方法としては、例えば、脱気を弱く調整して、脱気、不活性ガス充填を何回か繰り返して行い残存酸素濃度を低くしなければならないので、そうなると、作業効率は、非常に悪くなってしまう。
それを避けるためには、やはり脱気を弱くするほかなく、回避方法としては、例えば、脱気を弱く調整して、脱気、不活性ガス充填を何回か繰り返して行い残存酸素濃度を低くしなければならないので、そうなると、作業効率は、非常に悪くなってしまう。
また、ノズル式タイプでは、脱気の工程で袋体が真空状態になり包装袋が潰れてしまい包装品の美観を損ね、また、出来上がった包装品の袋体の膨らみ加減、残存酸素濃度のバラツキが多々発生していた。
これは制御部が同じ設定に調整されていても、脱気の吸い込み口、充填ノズルの噴射口に内容物や袋が障害になった場合、または、内容物の形や、被包装物が詰め込まれた状態(密集度)などの影響をうけ易くそれがバラツキの原因にもなっていた。
また、チャンバー式包装機は、チャンバー内部全体を脱気した後、そのままの状態で不活性ガスを送り込みシールするのであるから、脱気時、ガス封入時ともに袋内外は同圧であり、フィルムが被包装物に密着することはなく、すなわち包装品の美観を損なうことなく、ノズル式でのデメリットをカバーできる。しかし、その反面生産スピードは遅くガスの消費量も多いことから、自動包装機にチャンバー式包装機を組み込み、連動したものが多く使用されている。
しかし、上記の連動した包装機は多品種小ロット生産のユーザ向けである簡易タイプというよりも、自動包装機の分類になり、設備自体が大がかりなものになってしまい価格も高価なものとなっている。
これは制御部が同じ設定に調整されていても、脱気の吸い込み口、充填ノズルの噴射口に内容物や袋が障害になった場合、または、内容物の形や、被包装物が詰め込まれた状態(密集度)などの影響をうけ易くそれがバラツキの原因にもなっていた。
また、チャンバー式包装機は、チャンバー内部全体を脱気した後、そのままの状態で不活性ガスを送り込みシールするのであるから、脱気時、ガス封入時ともに袋内外は同圧であり、フィルムが被包装物に密着することはなく、すなわち包装品の美観を損なうことなく、ノズル式でのデメリットをカバーできる。しかし、その反面生産スピードは遅くガスの消費量も多いことから、自動包装機にチャンバー式包装機を組み込み、連動したものが多く使用されている。
しかし、上記の連動した包装機は多品種小ロット生産のユーザ向けである簡易タイプというよりも、自動包装機の分類になり、設備自体が大がかりなものになってしまい価格も高価なものとなっている。
上記ガス充填包装機のうち、簡易タイプのものは、袋内の残存酸素濃度が低いとは言い難いものばかりであって、この残存酸素濃度値では被包装物の品質劣化は進み、近年の顧客ニーズには対応できず、残存酸素濃度値の更なる低減ができるガス充填包装機の出現が期待されている。
また、これまでのガス充填包装機は、大掛かりな装置で構成され高価なものが主流を占めており、小規模な小売販売店、例えば日本茶の販売店等では、経済的に大きな負担となって購入が躊躇され、安価なガス充填包装機が要望されている。
これらの状況を踏まえ、本発明者は、この種のガス充填包装機の開発・販売に永年かかわって、開発を進めてきたところ、簡単な方法で残存酸素濃度値をこれまで不可能とされていた値まで低減できるガス充填法を見出し、本発明を完成するに至ったものである。
また、これまでのガス充填包装機は、大掛かりな装置で構成され高価なものが主流を占めており、小規模な小売販売店、例えば日本茶の販売店等では、経済的に大きな負担となって購入が躊躇され、安価なガス充填包装機が要望されている。
これらの状況を踏まえ、本発明者は、この種のガス充填包装機の開発・販売に永年かかわって、開発を進めてきたところ、簡単な方法で残存酸素濃度値をこれまで不可能とされていた値まで低減できるガス充填法を見出し、本発明を完成するに至ったものである。
そこで、本発明の第1の目的は、袋体に残存する酸素濃度を極めて小さくして被包装物を包装できるガス充填包装法を提供することにある。
本発明の第2の目的は、被包装物が袋詰めされた袋体内へガスを効率よく簡単に充填できるガス充填機を提供することにある。
本発明の第3の目的は、袋体に残存する酸素濃度を極めて小さくして被包装物を包装できる安価なガス充填包装装置を提供することにある。
上記目的は、以下の手段によって達成できる。すなわち、本発明の請求項1に係るガス充填包装法は、以下の工程からなる。
(1)底部が封止され、かつ上部が開口した袋体へ被包装物を袋詰めする工程、
(2)前記袋体の底部付近までガス充填用ノズルの先端部を挿入する工程、
(3)前記ガス充填用ノズルから所定量の不活性ガスを前記袋体内へ噴射する工程、
(4)前記袋体から前記ガス充填用ノズルを引抜き前記袋体の開口部を封止する工程。
(1)底部が封止され、かつ上部が開口した袋体へ被包装物を袋詰めする工程、
(2)前記袋体の底部付近までガス充填用ノズルの先端部を挿入する工程、
(3)前記ガス充填用ノズルから所定量の不活性ガスを前記袋体内へ噴射する工程、
(4)前記袋体から前記ガス充填用ノズルを引抜き前記袋体の開口部を封止する工程。
また、本願の請求項2記載の発明は、請求項1のガス充填包装法に係り、前記工程(4)は、前記袋体の底部から前記ガス充填用ノズルを引上げる際に、前記袋体開口部を閉じて仮止めし、仮止めを行った状態で前記ガス充填用ノズルを前記開口部から引き抜き前記袋体の開口部を封止することを特徴とする。
本発明の請求項3に係るガス充填包装法は、次の各工程からなる。
(1’)底部及び両側部が封止され上部が開口した袋体へ被包装物を袋詰めする工程、
(2’)前記袋体の底部付近までガス充填用ノズルの先端部を挿入する工程、
(3’)前記ガス充填用ノズルから所定量の不活性ガスを前記袋体内へ噴射したのちに、前記不活性ガスを噴射させながら前記袋体から前記ガス充填ノズルを引き抜く工程、
(4’)前記袋体から前記ガス充填用ノズルを引き抜き前記袋体の開口部を封止する工程。
(1’)底部及び両側部が封止され上部が開口した袋体へ被包装物を袋詰めする工程、
(2’)前記袋体の底部付近までガス充填用ノズルの先端部を挿入する工程、
(3’)前記ガス充填用ノズルから所定量の不活性ガスを前記袋体内へ噴射したのちに、前記不活性ガスを噴射させながら前記袋体から前記ガス充填ノズルを引き抜く工程、
(4’)前記袋体から前記ガス充填用ノズルを引き抜き前記袋体の開口部を封止する工程。
また、本願の請求項4記載の発明は、請求項3のガス充填包装法に係り、前記工程(4’)は、前記袋体の底部から前記ガス充填用ノズルを引上げる際に、前記袋体開口部を閉じて仮止めし、仮止めを行った状態で前記ガス充填用ノズルを前記開口部から引き抜き前記袋体の開口部を封止することを特徴とする。
本発明の請求項5に係るガス充填機は、ガス供給管に連結され所定径の管体からなるガス充填ノズルと、前記ガス充填ノズルから噴射されるガス量を調整する制御部を備えたガス充填機において、前記ガス充填ノズルは、底部が封止され上部が開口した袋体の底部付近へ届く長さを有していることを特徴とする。
また、本願の請求項6記載の発明は、請求項5のガス充填機に係り、前記ガス充填ノズルは、所定の方向へ移動可能な可動体に連結されていることを特徴とする。
また、本願の請求項7記載の発明は、請求項6のガス充填機に係り、前記ガス充填ノズルは、前記ガス供給管又は前記可動体に着脱自在に固定されていることを特徴とする。
また、本願の請求項8記載の発明は、請求項6又は7のガス充填機に係り、前記ガス充填ノズルは、前記可動体に下方へ垂下した状態で固定されかつ上下動し得ることを特徴とする。
また、本願の請求項9記載の発明は、請求項5〜8の何れか1項のガス充填機に係り、前記ガス充填ノズルは、複数本のノズルからなり、該複数本のノズルはそれぞれ異なる位置に設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項10に係るガス充填包装装置は、袋体の袋口を封止するシール機と、ガス充填機とを備えたガス充填包装装置において、前記ガス充填機として前記請求項5〜9の何れか1項に記載のガス充填機を用い、前記ガス充填機は、前記シール機に着脱自在に装着されていることを特徴とする。
請求項1のガス充填包装法によれば、長尺なノズルを袋体に詰め込まれた被包装物内へ差し込み、袋体の底部付近まで挿入して、袋詰めされた内容物の底部からガスを封入し、内容物の周囲及び内容物間の空気を窒素ガスによって追い出して、袋体の開口部から外へ放出するので、袋体内の残存酸素濃度を極めて小さく、例えば1%以下にすることができる。被包装物は、菓子、ナッツ、削り節、コーヒー、ペットフード、日本茶等の乾燥した食品類だけでなく、工業製品、例えば半導体チップ、精密部品等でもよい。
また、袋体の片サイドの底部附近から噴射された窒素ガスは、袋体の上部開口に向かって移動する。その際に、袋体の内部に存在する空気は、このガス噴射にともなって、袋体開口へ向かって上へ上へと押し上げられ、まんべんなく、理想の循環流が形成される。すなわち、窒素ガスは、袋体のサイド、底部、更には内容物と内容物の狭い隙間空間等を循環し、彷徨いながら袋体の開口部へ向かって、結果的に、一番効率の良い流路が窒素ガス自身によって自然に形成されて、開口部から外へ放出されることになる。また、従来技術のガスフラッシュ法(内容物の上部で噴射する方法)に比べて、袋体の外部へ放出される窒素ガスも減少できる。
請求項2に記載のガス充填包装法によれば、ガス噴射ノズルを引き抜く際に、仮止めを行う事により、外気が包装袋内に浸入することを妨げるようになるため、より置換効率の良いガス充填を行うことができる。
請求項3に記載のガス充填包装法によれば、上記請求項1の効果に加え、被包装物が比較的大きく、被包装物の間に大きな隙間が生じるものを包装する際にも、ガス充填ノズルの引上げの間もガスを噴射し続けることにより、外気の浸入を妨げ、より置換効率の良いガス充填を行うことができる。
請求項4に記載のガス充填包装法によれば、ガス噴射ノズルを引き抜く際に、仮止めを行う事により、外気が包装袋内に浸入することを妨げるようになるため、より置換効率の良いガス充填を行うことができる。
請求項5に記載のガス充填機によれば、袋体の底部付近からガスを噴射させることできる。また、袋体の大きさによって、充填ノズルを最適なものに簡単に交換することができる。袋体の底部附近から所定の圧力で窒素ガスを充填すると、当然、質量が軽い内容物はもとより、その他の内容物もその一部が袋体内から吹き飛ばされて外部へ飛散してしまうことがあるが、充填ノズルの角度を所定の角度にすることにより解消できる。すなわち、袋体の上部開口が開放している状態では、底部附近に存在する内容物に対して一番重さが掛けられる角度は垂直方向であることから、袋体の底部附近から、窒素ガスを噴射させると、袋体の底部周辺の内容物に圧力がかかったとしても、上部方面からの内容物の重さにより吹き飛ばされることがなくなる。
請求項6に記載のガス充填機によれば、ガス充填ノズルが所定の方向へ移動可能な可動体に連結されることにより、より容易にガス充填包装が行えるようになる。
請求項7に記載の発明によれば、ガス充填ノズルが着脱自在に固定されていることにより、包装体に応じて管体の径及び長さの異なるものに簡単に交換可能であり、より汎用性が向上する。
請求項8に記載のガス充填機によれば、ガス充填ノズルが下方に垂下していることにより、ガスの充填を行う際に、包装体の内容物が飛び出しにくくなり、より簡単にガス充填を行うことができるようになる。
請求項9に記載のガス充填機によれば、複数本のガス充填ノズルからなることから、ガス充填に要する時間をより短縮でき、効率的なガス充填を行うことができるようになるだけでなく、大型の包装体であっても良好なガス置換を行うことができる。
請求項10に記載のガス充填包装装置によれば、袋体の上部がすべて開放した状態で袋の底部付近からガスを噴射させているので、このガス圧で、空気を袋体の底部から袋の上部開口部へ追い出してしまう。したがって、従来技術のように、空気を抜いてから、ガスを充填する方法の真空という工程を省くことができるので、価格が高価な真空ポンプ、真空用ノズルその他部品などは不要となる。
次に、本発明の具体例を添付図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、図面の記載されたものに限定されるものではない。
図1及び図2は、第1のガス充填包装法における工程を示した説明図である。ちなみにここでは包装物として袋体を使って説明しているが、使用できる包装物は袋体のみならず他の容器、缶、箱体等においても使用できることは当業者にとり自明であろう。
ガス充填機20は、所定径の管体からなるガス充填ノズル21と、このガス充填ノズル21から噴射されるガス量を制御する制御部を備え、ガス充填ノズル21は、ホースによりガスを貯蔵したボンベに連結されている。なお、この図では、ボンベ及び制御部は省略されている。
ボンベ内には、圧縮した窒素ガスが貯蔵されている。この窒素ガスは、体積比で空気中にほぼ78%を占め、無味・無臭・無色の殆ど反応性のない不活性ガスであって、従来からガス充填包装法に多く使用されているものである。このガスは、無害・無毒であるが、静菌作用はなく、窒素ガス単体ではカビ、腐敗防止効果は低いものでもある。
ボンベ内には、圧縮した窒素ガスが貯蔵されている。この窒素ガスは、体積比で空気中にほぼ78%を占め、無味・無臭・無色の殆ど反応性のない不活性ガスであって、従来からガス充填包装法に多く使用されているものである。このガスは、無害・無毒であるが、静菌作用はなく、窒素ガス単体ではカビ、腐敗防止効果は低いものでもある。
ここでは、封入するガスとして窒素ガスを使用するが、その他の不活性ガス、例えば炭酸ガス等も使用することができ、また使用用途によっては酸素ガスも使用することができる。また、被包装物は、菓子、ナッツ、削り節、コーヒー、ペットフード、日本茶等の乾燥した食品類だけでなく、工業製品、例えば半導体チップ、精密部品等でもよい。更に具体的な例として、下の表1は種々の食品毎に使用するガスの種類及びそれを行う目的を示したものである。
包装袋10は、底部12aが封止され上部が開口した袋体11からなり、コートフィルムなどのガスバリヤー性に優れたプラスチックフィルムで形成された袋体を使用する。
このガス充填包装は、以下の手順で包装袋へガスが充填されて被包装物の包装が行われる。
先ず、包装袋10の袋体11内に被包装物14、例えば乾燥した日本茶、ピーナッツ等を開口部13から所定量袋詰めする。(図1(a)参照)。
次いで、被包装物14が詰まった袋体11を長尺なガス充填ノズル21の下方へ移動し、袋体11の開口部13にガス充填ノズル21を挿入し、充填ノズル21の先端部21aが袋体11の底部12a付近に到達するところにまで袋体11を持ち上げる。この際に、袋詰めした内容物でガス充填ノズルの吹き出し口の穴が塞がれないように、袋体11の片サイドに挿入することが好ましい。また、ガス充填ノズル先端21aと袋体の底部12aとを1cm程度離しておくことが好ましい。これはガス充填ノズル先端が、袋体底部12aへ接近し過ぎると、ガス充填ノズル先端が袋体の底部12aで塞がれて安定したガス封入が出来なくなるからである。ちなみに、ガス充填機20は電源が入った状態で移動体23を下部に移動させ、それに伴いガス充填ノズル21も下方に突出した状態で待機状態を保つようになされている。
先ず、包装袋10の袋体11内に被包装物14、例えば乾燥した日本茶、ピーナッツ等を開口部13から所定量袋詰めする。(図1(a)参照)。
次いで、被包装物14が詰まった袋体11を長尺なガス充填ノズル21の下方へ移動し、袋体11の開口部13にガス充填ノズル21を挿入し、充填ノズル21の先端部21aが袋体11の底部12a付近に到達するところにまで袋体11を持ち上げる。この際に、袋詰めした内容物でガス充填ノズルの吹き出し口の穴が塞がれないように、袋体11の片サイドに挿入することが好ましい。また、ガス充填ノズル先端21aと袋体の底部12aとを1cm程度離しておくことが好ましい。これはガス充填ノズル先端が、袋体底部12aへ接近し過ぎると、ガス充填ノズル先端が袋体の底部12aで塞がれて安定したガス封入が出来なくなるからである。ちなみに、ガス充填機20は電源が入った状態で移動体23を下部に移動させ、それに伴いガス充填ノズル21も下方に突出した状態で待機状態を保つようになされている。
ガス充填ノズル21の位置決め完了後、ボンベに充填されている窒素ガスを所定量袋体11内へ封入する。この窒素ガスの封入により、内容物14の周囲及び内容物間の空気は、この窒素ガスによって追い出されて、袋体11の開口部13から外へ放出される。従って、この窒素ガスの封入により、袋体の開口部13まで窒素ガスで充満された状態になる。このとき、袋体11の開口部13は自然な状態で開いた状態でよい。(図1(b)(1)、(c)(2)(3)参照)。
この窒素ガス封入終了後は、制御部の操作により、ガス充填ノズル21が上方へ移動され、袋体11から抜けて行く。(図2(d)(4)(5)参照)。
このとき、袋体11の開口部が大型であったり、あるいはノズル引上げの間に袋体内に充填したガスが袋体の外へ出て行ってしまうのを防止するために、ガス充填ノズル21の引上げの際に仮止めを行うようにしても良い。この仮止めは、例えば手動で袋体11の開口部13の両端部を外側へ引っ張ることにより外気が浸入しないようにするような簡単なものでよく、外気が入らず、以って袋体11内のガスが袋体の外へ出ないようにするために行う。上記のような手動による仮止め以外にも、例えば柔軟なゴム材による仮止めや、弱い接着剤を使用した仮止め等でもよく、上記の条件を満たすものであればどのようなものでも良い。
このとき、袋体11の開口部が大型であったり、あるいはノズル引上げの間に袋体内に充填したガスが袋体の外へ出て行ってしまうのを防止するために、ガス充填ノズル21の引上げの際に仮止めを行うようにしても良い。この仮止めは、例えば手動で袋体11の開口部13の両端部を外側へ引っ張ることにより外気が浸入しないようにするような簡単なものでよく、外気が入らず、以って袋体11内のガスが袋体の外へ出ないようにするために行う。上記のような手動による仮止め以外にも、例えば柔軟なゴム材による仮止めや、弱い接着剤を使用した仮止め等でもよく、上記の条件を満たすものであればどのようなものでも良い。
ガス充填ノズル21が抜かれた後に、袋体11を素早く、例えば1秒以内にシール機50へ移動させ、袋口13付近を内容物が放出されないよう内容物14の上方から袋体11を絞るようにして袋口13付近の空気を追い出し、袋口13を封止する。(図2(e)(6)、(f)(7)、(g)(8)参照)。
このガス充填包装法によると、長尺なノズル21を袋体11に詰め込まれた被包装物内へ差し込み、袋体11の底部12a付近まで挿入して、袋詰めされた内容物の底部からガスを封入し、内容物の周囲及び内容物間の空気を窒素ガスによって追い出して、袋体11の開口部13から外へ放出するので、袋体内の残存酸素濃度を極めて小さく、例えば1%以下にすることができる。
この第1のガス充填包装法では、ガス充填ノズルを1本使用した例を説明したが、複数本のガス充填ノズルを用いてもよい。この場合、ガス充填ノズルは、例えば袋体の両サイドに計2本挿入したり、底部が四角形状のものであれば、底部の四隅に計4本挿入したりして使用する。このように複数本のガス充填ノズルを使用することにより、ガスの充填スピードが上がり、作業効率を向上させることができると共に、袋体の隅部の空気の追い出しがスムーズに行われるようになるため、より置換効率が向上する。
さらに、このガス充填包装法によれば、従来技術と比較すると以下に示す通りの種々の利点がある。
1.理想的なガス循環経路の形成
袋体の片サイドの底部附近から噴射された窒素ガスは、袋体の上部開口に向かって移動する。その際に、袋体の内部に存在する空気は、このガスの噴射にともなって、袋体開口へ向かって上へ上へと押し上げられ、まんべんなく、理想の循環流が形成される。すなわち、窒素ガスは、袋体のサイド、底部、更には内容物と内容物の狭い隙間空間等を循環し、彷徨いながら袋体の開口部へ向かって、結果的に、一番効率の良い流路が窒素ガス自身によって自然に形成されて、開口部から外へ放出されることになる。
1.理想的なガス循環経路の形成
袋体の片サイドの底部附近から噴射された窒素ガスは、袋体の上部開口に向かって移動する。その際に、袋体の内部に存在する空気は、このガスの噴射にともなって、袋体開口へ向かって上へ上へと押し上げられ、まんべんなく、理想の循環流が形成される。すなわち、窒素ガスは、袋体のサイド、底部、更には内容物と内容物の狭い隙間空間等を循環し、彷徨いながら袋体の開口部へ向かって、結果的に、一番効率の良い流路が窒素ガス自身によって自然に形成されて、開口部から外へ放出されることになる。
2.ガス消費量の低減
従来技術のガスフラッシュ法(内容物の上部で噴射する方法で、条件によってはかなり低い残存酸素濃度が得られるが、設備が大掛かりで高価である。)に比べて、袋体の外部へ放出される窒素ガスも減少している。すなわち、従来技術では、袋体の上方部は窒素ガスで置換ができても、袋の底部までは窒素置換することは難しく、それらを補うために、充填圧力を上げたとしても、その流体の流線はショートサーキット現象(袋の上部の内容物に跳ね返ってしまう現象)を起こし、必要量以上のガスが消費されている。また、窒素置換率にも大きなバラツキもある。
従来技術のガスフラッシュ法(内容物の上部で噴射する方法で、条件によってはかなり低い残存酸素濃度が得られるが、設備が大掛かりで高価である。)に比べて、袋体の外部へ放出される窒素ガスも減少している。すなわち、従来技術では、袋体の上方部は窒素ガスで置換ができても、袋の底部までは窒素置換することは難しく、それらを補うために、充填圧力を上げたとしても、その流体の流線はショートサーキット現象(袋の上部の内容物に跳ね返ってしまう現象)を起こし、必要量以上のガスが消費されている。また、窒素置換率にも大きなバラツキもある。
3.内容物飛散の防止
袋体の底部附近から所定の圧力で窒素ガスを充填すると、当然、質量が軽い内容物はもとより、その他の内容物もその一部が袋体内から吹き飛ばされて外部へ飛散してしまうことがある。
この飛散は、充填ノズルの角度を所定の角度にすることにより解消できる。すなわち、袋体の上部開口が開放している状態では、底部附近に存在する内容物に対して一番重さが掛けられる角度は垂直方向であることから、袋体の底部附近から、窒素ガスを噴射させると、袋体の底部周辺の内容物に圧力がかかったとしても、上部方面からの内容物の重さにより吹き飛ばされることがなくなる。換言すれば、袋体の内部で内容物が暴れにくいということでもある。すなわち、内容物が圧力で暴れて浮き上がったとしても、袋体の上部までの高さが、塀の作用をなして飛散をブロックすることになる。仮に、充填ノズルが水平位置に据え付けられると、充填ノズルに袋体をセットしようとした途端、もはや、内容物が袋体からこぼれ出たり、充填工程では、その圧力で暴れて水平方向へ吹き飛んでしまったりして作業性が悪くなり、窒素ガスの置換率にもバラツキが発生してしまう恐れがあるが、充填ノズルを垂下した方向に向けて取り付けることにより、上記の不都合を解消できる。
袋体の底部附近から所定の圧力で窒素ガスを充填すると、当然、質量が軽い内容物はもとより、その他の内容物もその一部が袋体内から吹き飛ばされて外部へ飛散してしまうことがある。
この飛散は、充填ノズルの角度を所定の角度にすることにより解消できる。すなわち、袋体の上部開口が開放している状態では、底部附近に存在する内容物に対して一番重さが掛けられる角度は垂直方向であることから、袋体の底部附近から、窒素ガスを噴射させると、袋体の底部周辺の内容物に圧力がかかったとしても、上部方面からの内容物の重さにより吹き飛ばされることがなくなる。換言すれば、袋体の内部で内容物が暴れにくいということでもある。すなわち、内容物が圧力で暴れて浮き上がったとしても、袋体の上部までの高さが、塀の作用をなして飛散をブロックすることになる。仮に、充填ノズルが水平位置に据え付けられると、充填ノズルに袋体をセットしようとした途端、もはや、内容物が袋体からこぼれ出たり、充填工程では、その圧力で暴れて水平方向へ吹き飛んでしまったりして作業性が悪くなり、窒素ガスの置換率にもバラツキが発生してしまう恐れがあるが、充填ノズルを垂下した方向に向けて取り付けることにより、上記の不都合を解消できる。
4.真空引きが不要
袋体内の空気は袋体の上部が開放状態(シール面)であることを利用し、ここから、その内部に存在する空気は底部からの窒素の圧力により、自然に排出されることとなる。
反面、これまでのノズル式ガス充填包装法では、ガスを噴射するノズルを(約50mm)袋体に差し込み、スポンジ状のものを袋口の部分だけ押さえて脱気し、袋内が密着した状態で弁の操作により窒素ガスを充填しノズルを抜いた瞬間に熱シールされている。
これに対して、上記のガス充填包装法では、袋体の上部がすべて開放した状態で袋の底部附近からガスを噴射させているので、このガス圧力で、空気を袋体の底部から袋の上部開口部へ追い出してしまう。したがって、従来技術のように、空気を抜いてから、ガスを充填する方法の真空という工程を省くことができるので、価格が高価な真空ポンプ、真空用ノズルその他部品などは不要となる。
袋体内の空気は袋体の上部が開放状態(シール面)であることを利用し、ここから、その内部に存在する空気は底部からの窒素の圧力により、自然に排出されることとなる。
反面、これまでのノズル式ガス充填包装法では、ガスを噴射するノズルを(約50mm)袋体に差し込み、スポンジ状のものを袋口の部分だけ押さえて脱気し、袋内が密着した状態で弁の操作により窒素ガスを充填しノズルを抜いた瞬間に熱シールされている。
これに対して、上記のガス充填包装法では、袋体の上部がすべて開放した状態で袋の底部附近からガスを噴射させているので、このガス圧力で、空気を袋体の底部から袋の上部開口部へ追い出してしまう。したがって、従来技術のように、空気を抜いてから、ガスを充填する方法の真空という工程を省くことができるので、価格が高価な真空ポンプ、真空用ノズルその他部品などは不要となる。
上記第1のガス充填包装法は、特に粒径が小さい内容物を包装する際に効果的である。それは、粒径が小さな内容物をガス置換する際は、包装体の底部でガス噴射を行い、所定時間たった後ガス噴射を止め、ノズルを引上げる際において、一度ガス充填により袋体内に供給されたガスが包装体の外部へ出ていくのを内容物自体がバリア効果となって妨げ、つまり、粒径が小さいために、内容物同士の間にできる隙間が非常に小さく、そのため、ガスをその隙間で保持するような現象が発生するため、ガスの供給をストップした後でも充填したガスが包装体の外に出にくく、ノズルを引上げる間も、高いガス置換の状態がある程度維持されるようになっている。
このような場合においては、ノズル引上げの際にも充填したガスの包装体外への流出を心配する必要がないため、上記第1のガス充填包装法でも高い置換効率を達成することができるが、内容物の粒径が比較的大きく、よって、内容物間に生じる隙間も大きな場合は、ノズル引上げの間に充填したガスが包装体の外部へ出てしまい、高い置換効率を得ることができないという問題があった。
そこで、この不都合を解決するために、この第2のガス充填包装法は、ガス充填ノズルを袋体から引き抜く際にも、窒素ガスの供給を停止することなく、供給しながら、充填ノズルを袋体の底部から引き上げるようにすることによって、上記問題点を解決したものである。
このガス充填包装法を上記のガス充填包装法の説明で用いた図1を使用し、図9、10を参照して説明する。図9は本発明の他の実施形態のガス充填包装法の工程(その2)を示した説明図であり、図10はガス充填ノズルの引上げと窒素ガス噴射との関係を示したタイミングチャートである。
図10に記載のタイミングによりガス充填を行うと、先ず、袋体11内に粒径が比較的大きい被包装物14、例えばビスケット、カリントウ等の菓子類を開口部13から所定量挿入する。(図1(a)参照)。
次いで、被包装物14が詰まった袋体11を長尺なガス充填ノズル21の下方へ移動し、袋体11の開口部にガス充填ノズル21を挿入し、窒素ガスを所定の圧力で所定時間袋体11内へ噴射させる。
この窒素ガスの噴射により、内容物14の周囲及び内容物間の空気は、この窒素ガスによって追い出される。このとき、袋体11の開口部13は自然な状態で開いた状態になっている。(図1(b)、(c)参照)。
次いで、被包装物14が詰まった袋体11を長尺なガス充填ノズル21の下方へ移動し、袋体11の開口部にガス充填ノズル21を挿入し、窒素ガスを所定の圧力で所定時間袋体11内へ噴射させる。
この窒素ガスの噴射により、内容物14の周囲及び内容物間の空気は、この窒素ガスによって追い出される。このとき、袋体11の開口部13は自然な状態で開いた状態になっている。(図1(b)、(c)参照)。
この窒素ガスを所定時間噴射したのちに、制御部の操作により、ガス充填ノズル21の袋体11からの引き抜きを開始する。(図9(d’)参照)。この引き抜き時もガス充填ノズル21からは窒素ガスが噴射されている。そして、このガス充填ノズル21の引上げ前、引上げと同時、あるいは引上げの途中に、袋体開口部13を簡単な方法で一時的に封止する、いわゆる仮止めを行う。この仮止め15は、例えば手動で袋体11の開口部13の両端部を外側へ引っ張ることにより外気が浸入しないようにするような簡単なものでよく、外気が入らず、しかも袋体11が膨張しない程度にガスを逃がす隙間ができるようにすると良い。上記のような手動による仮止め以外にも、例えば柔軟なゴム材による仮止めや、弱い接着剤を使用した仮止め等でもよく、上記の条件を満たすものであればどのようなものでも良い。ちなみに図10においては、仮止めのタイミングはノズル引上げと同時の場合について示している。
上記仮止めのタイミングはガス充填ノズル21の引上げ前、引上げと同時、あるいは引上げの途中のいずれかに行うが、この仮止めを行う際は、袋体開口部13から、充填した不活性ガスがオーバーフローした状態で仮止めを行うようにすることが好ましい。つまり、袋体11内に、まだ不活性ガスが十分に充填されておらず、まだ酸素が残っている状態で仮止めを行ってしまうと、仮止めが袋体11内の酸素の袋体11内からの追い出しを阻害し、以って袋体内に酸素が多く残ってしまう場合があり、ガス置換が良好に行われないことがあるため、仮止めを行うタイミングはガス充填が十分に行われた段階で行うようにすることが望ましく、また、不活性ガスがオーバーフローした直後に仮止めを行うようになせば不活性ガスの使用量も削減できる。
その後、袋体11からガス充填ノズル21を抜いたのちに、袋体11を素早く、例えば1秒以内にシール機50へ移動させ、袋口13付近を内容物が放出されないよう内容物14の上方から袋体11を絞りながら袋口13付近の空気及び一部窒素ガスを袋体11外へ放出して、袋口13を熱シールする。(図9(e’)、(f’)、(g’))。
このガス充填包装法によると、ガス噴射ノズルが袋体の底部から開口部へ引き上げられ、開口部から引き抜かれるまで、連続して窒素ガスが噴射されるので、粒径が大きく、そのため内容物間の隙間が大きくなっている内容物を包装する際も、効率よく酸素を追い出し窒素ガスに置換することができるので、袋体内の残存酸素濃度を極めて小さく、例えば1%以下にすることができる。
図3は、上記のガス充填包装法に使用されるガス充填機の一例を示す外観斜視図である。
図3を参照して、ガス充填機20は、エアシリンダ22と、このシリンダ22内の移動体23に固定されたガス充填ノズル21と、移動体23及びノズル21から噴射されるガス量を制御する操作盤38と、これらを固定支持するスタンド30で構成される。
エアシリンダ22はロッドレスシリンダであり、このシリンダは支持板33に取付金具によって固定されている。シリンダ22内には、移動体23が設けられ、シリンダ両端から空気が送入あるいは排気することによって、移動体23が復動運動する。
また、移動体23には、充填用ガス用電磁弁44、ガス充填ノズル21が着脱自在に固定されている。なお、移動体23に、複数本のガス充填ノズル21を固定できるようにしてもよい。
このガス充填ノズル21を移動体23に着脱自在に固定することにより、包装袋の大きさに応じて、最適な長さのガス充填ノズルに変更することができる。
ガス充填ノズル長さは、包装袋のサイズによって最適なものが選択されるが、通常、200mm、300mm、500mm等を用意して置く。また、先端形状は、外径5mmφのパイプで形成し、先端部から10mmの範囲は外径を4mmφから1mmφに細く絞ることが好ましい。このようにすることにより、袋体への挿入が容易になる。
このガス充填機は、可動体に固定することなく単独でも使用することができる。この場合、ノズルの交換は、ガス供給管等に既に公知の結合手段を用いて着脱自在に結合する。
図3を参照して、ガス充填機20は、エアシリンダ22と、このシリンダ22内の移動体23に固定されたガス充填ノズル21と、移動体23及びノズル21から噴射されるガス量を制御する操作盤38と、これらを固定支持するスタンド30で構成される。
エアシリンダ22はロッドレスシリンダであり、このシリンダは支持板33に取付金具によって固定されている。シリンダ22内には、移動体23が設けられ、シリンダ両端から空気が送入あるいは排気することによって、移動体23が復動運動する。
また、移動体23には、充填用ガス用電磁弁44、ガス充填ノズル21が着脱自在に固定されている。なお、移動体23に、複数本のガス充填ノズル21を固定できるようにしてもよい。
このガス充填ノズル21を移動体23に着脱自在に固定することにより、包装袋の大きさに応じて、最適な長さのガス充填ノズルに変更することができる。
ガス充填ノズル長さは、包装袋のサイズによって最適なものが選択されるが、通常、200mm、300mm、500mm等を用意して置く。また、先端形状は、外径5mmφのパイプで形成し、先端部から10mmの範囲は外径を4mmφから1mmφに細く絞ることが好ましい。このようにすることにより、袋体への挿入が容易になる。
このガス充填機は、可動体に固定することなく単独でも使用することができる。この場合、ノズルの交換は、ガス供給管等に既に公知の結合手段を用いて着脱自在に結合する。
スタンド30は、作業台等に載置する基台31と、この基台31から立設された所定長さの支柱32からなる。基台31は、作業台等に安定して載置できるように底部が外方へ広がった基盤からなり、支柱は、板体或いはポールからなり、ポールを使用した場合は、2本を平行に配設したものが用いられる。
支柱32には、ガス充填ノズル21へガスを供給するガス充填用の部品35、移動体を動かすシリンダへエアを供給するエア供給用部品34、及び操作盤38がフレーム36、39を介して取り付けられている。これらのフレーム36、39は、支柱32に移動可能に取り付けられ、その移動はネジ体37、40によって行なわれる。ガス充填用部品35は、充填ガス入口レギュレータと充填ガス入口レギュレータ圧力計であり、これにより充填するガス量が調節される。また、エア供給用部品34は、エアフィルタ入力レギュレータ、エアフィルタレギュレータ圧力計であって、これにより、エア供給量が調整される。
また、操作盤38には、電気的制御を行う部品が装着されており、電源スイッチ、充填タイマー41等が設けられている。
支柱32には、ガス充填ノズル21へガスを供給するガス充填用の部品35、移動体を動かすシリンダへエアを供給するエア供給用部品34、及び操作盤38がフレーム36、39を介して取り付けられている。これらのフレーム36、39は、支柱32に移動可能に取り付けられ、その移動はネジ体37、40によって行なわれる。ガス充填用部品35は、充填ガス入口レギュレータと充填ガス入口レギュレータ圧力計であり、これにより充填するガス量が調節される。また、エア供給用部品34は、エアフィルタ入力レギュレータ、エアフィルタレギュレータ圧力計であって、これにより、エア供給量が調整される。
また、操作盤38には、電気的制御を行う部品が装着されており、電源スイッチ、充填タイマー41等が設けられている。
また、この操作盤38には、ガス充填装置スタート用フットスイッチ43が接続されており、このスイッチを足で踏むことにより、タイマー41が作動し、ガスが噴射されるようになっている。
なお、充填用の部品、エア供給用部品、操作盤は、支柱に取り付けられているが、他の場所、例えばシリンダ装着部材に纏めて取り付けてもよい。勿論、その他の箇所でもよい。
なお、充填用の部品、エア供給用部品、操作盤は、支柱に取り付けられているが、他の場所、例えばシリンダ装着部材に纏めて取り付けてもよい。勿論、その他の箇所でもよい。
図4は、エアシリンダへの配管を示した配管図である。
エアシリンダ22へのガス配管は、窒素ガスボンベ24から導出された配管29aを通り減圧弁24aと充填ガス用レギュレータ24bを介して充填用ガス用電磁弁44に配管されている。この電磁弁44は、移動体23に設けられている。充填ガス用レギュレータ24bの出口配管と電磁弁44との間は、移動体23が動くので、可撓性のある配管25bが使用されている。
また、エアシリンダ22へのエア配管は、コンプレッサ26から導出された配管27aがエアフィルタ付きレギュレータ28を介して5方弁29に接続され、この5方弁29から2つに分かれ、一方の管体27bはスピードコントローラー管継ぎ手を介してエアシリンダ22の上端22aに連結され、他方の管体27cは同様にスピードコントローラー管継ぎ手を介してエアシリンダ22の下端22bへ連結されている。
エアシリンダ22へのガス配管は、窒素ガスボンベ24から導出された配管29aを通り減圧弁24aと充填ガス用レギュレータ24bを介して充填用ガス用電磁弁44に配管されている。この電磁弁44は、移動体23に設けられている。充填ガス用レギュレータ24bの出口配管と電磁弁44との間は、移動体23が動くので、可撓性のある配管25bが使用されている。
また、エアシリンダ22へのエア配管は、コンプレッサ26から導出された配管27aがエアフィルタ付きレギュレータ28を介して5方弁29に接続され、この5方弁29から2つに分かれ、一方の管体27bはスピードコントローラー管継ぎ手を介してエアシリンダ22の上端22aに連結され、他方の管体27cは同様にスピードコントローラー管継ぎ手を介してエアシリンダ22の下端22bへ連結されている。
図5はガス充填機の動作手順を分かりやすく説明した図であり、同図(a)はガス充填機の制御回路図であり、同図(b)はそのタイミングチャートである。
ガス充填機20は、電源(SSW)オフ状態で移動体23が上部に位置している。
(1)電源(SSW)を入れると、先ず5方弁29がON状態であるのでシリンダ22の移動体23は下方へ移動し、待機状態となる。
(2)フットスイッチ43を押すと充填タイマー(TR1)とリレー1(CR1)が作動し、窒素ガスが充填用電磁弁44を介してガス充填ノズル21から吹き出され、適宜設定した充填タイマー(TR1)タイムアップで充填用電磁弁44が停止し、窒素ガスの噴出も停止する。
(3)充填タイマー(TR1)がタイムアップすると、リレー2(CR2)が作動し、それによってCR2−2が切断され、以って5方弁29のエア進入方向が切り替わり、移動体23が上方へ移動する。
(4)エアシリンダ後部に設置されている戻りリミットスイッチ1が移動体23の上部への移動に伴い入力されると、タイマー(TR2)が作動し、このタイマー(TR2)がタイムアップするとTR1,TR2,CR1,CR2が停止する。
(5)戻りリミットスイッチ2が入力されるとカウンターが作動し、5方弁29が再びON状態になるため移動体23は下方へ移動し、戻りリミットスイッチがOFFとなり、待機状態となる。
なお、この説明は、上記第1のガス充填包装法の手順であるが、第2のガス充填包装法の手順は、この第1のガス充填包装法の手順から容易に理解し得ることなので、その説明を省略する。
ガス充填機20は、電源(SSW)オフ状態で移動体23が上部に位置している。
(1)電源(SSW)を入れると、先ず5方弁29がON状態であるのでシリンダ22の移動体23は下方へ移動し、待機状態となる。
(2)フットスイッチ43を押すと充填タイマー(TR1)とリレー1(CR1)が作動し、窒素ガスが充填用電磁弁44を介してガス充填ノズル21から吹き出され、適宜設定した充填タイマー(TR1)タイムアップで充填用電磁弁44が停止し、窒素ガスの噴出も停止する。
(3)充填タイマー(TR1)がタイムアップすると、リレー2(CR2)が作動し、それによってCR2−2が切断され、以って5方弁29のエア進入方向が切り替わり、移動体23が上方へ移動する。
(4)エアシリンダ後部に設置されている戻りリミットスイッチ1が移動体23の上部への移動に伴い入力されると、タイマー(TR2)が作動し、このタイマー(TR2)がタイムアップするとTR1,TR2,CR1,CR2が停止する。
(5)戻りリミットスイッチ2が入力されるとカウンターが作動し、5方弁29が再びON状態になるため移動体23は下方へ移動し、戻りリミットスイッチがOFFとなり、待機状態となる。
なお、この説明は、上記第1のガス充填包装法の手順であるが、第2のガス充填包装法の手順は、この第1のガス充填包装法の手順から容易に理解し得ることなので、その説明を省略する。
図6は、ガス充填包装装置の概要を示す概略図である。
このガス充填包装装置60は、ガス充填機とシール機とから構成される。シール機には公知のシール機50が使用され、ガス充填機には、上述のガス充填機20が使用され、そのガス充填ノズル21にはガス配管29aを介して窒素ガスボンベ24が連結される。このガス充填機20及びシール機50は、取付金具61により連結され、ガス充填からシールまでを一貫して行えるガス充填包装装置を構成している。
このガス充填包装装置60は、ガス充填機とシール機とから構成される。シール機には公知のシール機50が使用され、ガス充填機には、上述のガス充填機20が使用され、そのガス充填ノズル21にはガス配管29aを介して窒素ガスボンベ24が連結される。このガス充填機20及びシール機50は、取付金具61により連結され、ガス充填からシールまでを一貫して行えるガス充填包装装置を構成している。
図7は、ヒートシール機の外観斜視図である。
ヒートシール機50は、ヒータを内蔵した上下熱板55a、55bと、表面に設けたスイッチ用タッチ板54と、上熱板55aが降下する圧着タイマー51、温度調節器53及び電源52とから構成されている。
その使用方法は、電源52をONにし温度調節器53により所定の温度、例えば140℃に設定する。一方、袋体の種類に応じて圧着タイマー51の設定時間、例えば通常1〜2秒に設定する。
袋体の封止するフィルム面を上にして下部熱板に添えて、タッチ板54を押す。これにより、上部熱板55aが下降し、圧着シールが行われる。
ただし、ここではシール機50をヒートシール機としたが、シール機50には、バッグシーラー、バンドシーラー(エンドレスシーラー)、足踏みシーラー等のヒートシーラ或いはインパルスシーラー等を適宜使用することができる。
ヒートシール機50は、ヒータを内蔵した上下熱板55a、55bと、表面に設けたスイッチ用タッチ板54と、上熱板55aが降下する圧着タイマー51、温度調節器53及び電源52とから構成されている。
その使用方法は、電源52をONにし温度調節器53により所定の温度、例えば140℃に設定する。一方、袋体の種類に応じて圧着タイマー51の設定時間、例えば通常1〜2秒に設定する。
袋体の封止するフィルム面を上にして下部熱板に添えて、タッチ板54を押す。これにより、上部熱板55aが下降し、圧着シールが行われる。
ただし、ここではシール機50をヒートシール機としたが、シール機50には、バッグシーラー、バンドシーラー(エンドレスシーラー)、足踏みシーラー等のヒートシーラ或いはインパルスシーラー等を適宜使用することができる。
図8はガス充填機の取付金具を示し、同図(a)は正面図、同図(b)は側面図である。
取付金具61は、ほぼL字状をなし金属材、樹脂材等で形成される。この金具は、L字状の長辺部にガス充填機20が固定され、短辺部にガス供給用部品35、エア供給用部品34及び5方弁29が固定されている。シール機50へ装着は、取付穴62a、62bを利用して行われる。また、ガス充填機20の角度を変更できるように取付金具61の上方には、ガス充填機20を支持している支点64と、この支点64を中心にして、ガス充填機20が回動可能となすようなガイド63が設けられている。
取付金具61は、ほぼL字状をなし金属材、樹脂材等で形成される。この金具は、L字状の長辺部にガス充填機20が固定され、短辺部にガス供給用部品35、エア供給用部品34及び5方弁29が固定されている。シール機50へ装着は、取付穴62a、62bを利用して行われる。また、ガス充填機20の角度を変更できるように取付金具61の上方には、ガス充填機20を支持している支点64と、この支点64を中心にして、ガス充填機20が回動可能となすようなガイド63が設けられている。
次に、上記のガス充填包装装置60を用い、被包装物と袋体への包装を説明する。
(使用例1)
この使用例は、被包装物に乾燥したピーナッツを以下のガス充填包装装置を用いてガス充填包装したものである。
ガス充填装置の充填ノズルには、ノズル直径5mm、長さ300mmのものを使用した。電磁弁オリフィスの直径は、4.5mmの用いた。ガスボンベには、圧縮された窒素ガスが封入されている。包装袋には、ガスバリヤー性プラスチックフィルムからなる包装袋を用い、その形状は、4方平袋でサイズは、幅160mm、長さ260mmのプラスチックフィルムを使用した。ピーナッツは、300gを用いた。
シール機には、使用電圧100V・50/60Hz、消費電力850W(最大)、シールの寸法L400・4mm巾・2本線、のヒートシーラを使用した。
(使用例1)
この使用例は、被包装物に乾燥したピーナッツを以下のガス充填包装装置を用いてガス充填包装したものである。
ガス充填装置の充填ノズルには、ノズル直径5mm、長さ300mmのものを使用した。電磁弁オリフィスの直径は、4.5mmの用いた。ガスボンベには、圧縮された窒素ガスが封入されている。包装袋には、ガスバリヤー性プラスチックフィルムからなる包装袋を用い、その形状は、4方平袋でサイズは、幅160mm、長さ260mmのプラスチックフィルムを使用した。ピーナッツは、300gを用いた。
シール機には、使用電圧100V・50/60Hz、消費電力850W(最大)、シールの寸法L400・4mm巾・2本線、のヒートシーラを使用した。
(作業手順)
図1〜8を参照して、先ず、ピーナッツを投入した包装袋を充填ノズルの下方へ移動し、ガス充填ノズル21の先端部21aを袋口開口の片サイドに沿って挿入しながら、その先端部21aが底部から1〜2cm程離れた位置まで包装袋を持ち上げてノズルの位置決めを行った。
このノズルの位置決め(挿入)が完了した後、フットスイッチ43のペダルを踏み込み、窒素ガスを包装袋内へ噴射した。このとき、袋体の開口部は自然な状態で開いている。また、フットスイッチ43により、充填ガス入口レギュレータ24bと充填タイマーが作動し、設定された圧力、時間で窒素ガスが噴射される。
設定した時間が経過すると、窒素ガスの封入が終了して、ガス充填ノズル21と一体の移動体23を有するロッドレスシリンダ22が作動し、ノズルは上方へ移動し包装袋から抜ける。運転実行終了後、1秒以内に包装袋を移動しシール機で袋口をヒートシールした。
図1〜8を参照して、先ず、ピーナッツを投入した包装袋を充填ノズルの下方へ移動し、ガス充填ノズル21の先端部21aを袋口開口の片サイドに沿って挿入しながら、その先端部21aが底部から1〜2cm程離れた位置まで包装袋を持ち上げてノズルの位置決めを行った。
このノズルの位置決め(挿入)が完了した後、フットスイッチ43のペダルを踏み込み、窒素ガスを包装袋内へ噴射した。このとき、袋体の開口部は自然な状態で開いている。また、フットスイッチ43により、充填ガス入口レギュレータ24bと充填タイマーが作動し、設定された圧力、時間で窒素ガスが噴射される。
設定した時間が経過すると、窒素ガスの封入が終了して、ガス充填ノズル21と一体の移動体23を有するロッドレスシリンダ22が作動し、ノズルは上方へ移動し包装袋から抜ける。運転実行終了後、1秒以内に包装袋を移動しシール機で袋口をヒートシールした。
そこで窒素ガス圧を0.1Mpa、ガス充填時間1〜5secに設定し、幾つかの実験を行った結果を表2に示す。この表の待機圧力は、作動した瞬間の噴出圧を示し、作動圧力はユーザが設定する圧力値のことで、一定でガス噴出をしている時の圧力である。実験結果の単位は(%)である。
この結果、窒素ガス圧力0.1Mpa、ガス充填時間1secにおいて、平均残存酸素濃度は、1.57%となった。また、ガス充填時間が3secでは、0.77%、更に充填時間5secでは、0.50%となった。表中の評価欄は、3段階で評価を行っており、“×”は残存酸素濃度2%以上でガス充填が良好に行われていないもの、“△”は残存酸素濃度1〜2%で比較的優れたガス充填が行われているもの、“○”は残存酸素濃度1%以下で理想的なガス充填が行われているものを表している。
この結果から、ガス充填時間3sec以上で残存酸素濃度1%以下の理想的な値が得られることが分かった。
この結果から、ガス充填時間3sec以上で残存酸素濃度1%以下の理想的な値が得られることが分かった。
(実験例1)
使用例1の結果から、ガス充填時間3sec以上でガス充填を十分に行えると考え、ガス充填時間3secでのガス充填圧力0.05〜0.3Mpaでの残存酸素濃度を各々測定した。結果を表3に示す。
使用例1の結果から、ガス充填時間3sec以上でガス充填を十分に行えると考え、ガス充填時間3secでのガス充填圧力0.05〜0.3Mpaでの残存酸素濃度を各々測定した。結果を表3に示す。
(実験例2)
実験例1の被包装物を乾燥したピーナッツからお茶の葉に変更した部分だけが異なり、他の条件は全く同様である。その結果を表4に示す。
実験例1の被包装物を乾燥したピーナッツからお茶の葉に変更した部分だけが異なり、他の条件は全く同様である。その結果を表4に示す。
表3の結果には圧力0.05Mpa〜0.1Mpaしか載せていないが、圧力0.1Mpaで平均残存酸素濃度0.40%が達成されており、ピーナッツをガス充填したときより小さな圧力でも十分な置換が行われているため、0.1Mpaより大きな圧力では実施しなかった。
(比較例1)
表5は、市販のガス充填包装装置(商品名:フレッシュバックパックシーラー、この装置は、包装体内を真空状態にした後窒素を充填するもの)を用い、使用例1と同じ条件、すなわち被包装物、包装袋、作動圧力(待機圧力)を同じにして、脱気を2sec行い、且つガス充填時間を0.5secとして得たデータである。
表5は、市販のガス充填包装装置(商品名:フレッシュバックパックシーラー、この装置は、包装体内を真空状態にした後窒素を充填するもの)を用い、使用例1と同じ条件、すなわち被包装物、包装袋、作動圧力(待機圧力)を同じにして、脱気を2sec行い、且つガス充填時間を0.5secとして得たデータである。
そこで、この比較例1のデータと使用例1のデータとを比較すると、表6の通りとなる。その結果、従来のガス充填包装装置に比べ、使用例1では残存酸素濃度が格段に低く、安定したガス充填を行うことができる上、包装装置にかかる費用や設備においても従来品より安価で、簡単に利用できるという利点を持っている。加えて、使用例1の方法では、包装工程で真空状態にしていないために包装袋が潰れるこのがないので包装品の美観を損なうこともなく、包装袋に印刷が施される場合などにおいてもきれいに表示することができる。
10 包装袋
11 袋体
12a 袋体底部
13 袋体開口部
15 仮止め
20 ガス充填機
21 ガス充填ノズル
21a ガス充填ノズルの先端部
22 シリンダ
23 移動体
30 スタンド
33 シリンダ支持板
34 エア供給用部品
35 ガス充填用部品
38 操作盤
41 充填タイマー
43 フットスイッチ
44 電磁弁
50 シール機
60 ガス充填包装装置
61 取付金具
11 袋体
12a 袋体底部
13 袋体開口部
15 仮止め
20 ガス充填機
21 ガス充填ノズル
21a ガス充填ノズルの先端部
22 シリンダ
23 移動体
30 スタンド
33 シリンダ支持板
34 エア供給用部品
35 ガス充填用部品
38 操作盤
41 充填タイマー
43 フットスイッチ
44 電磁弁
50 シール機
60 ガス充填包装装置
61 取付金具
Claims (10)
- 次の各工程からなるガス充填包装法。
(1)底部及び両側部が封止され上部が開口した袋体へ被包装物を袋詰する工程、
(2)前記袋体の底部付近までガス充填用ノズルの先端部を挿入する工程、
(3)前記ガス充填用ノズルから所定量の不活性ガスを前記袋体内へ噴射する工程、
(4)前記袋体から前記ガス充填用ノズルを引き抜き前記袋体の開口部を封止する工程。 - 前記工程(4)は、前記袋体の底部から前記ガス充填用ノズルを引上げる際に、前記袋体開口部を閉じて仮止めし、仮止めを行った状態で前記ガス充填用ノズルを前記開口部から引き抜き前記袋体の開口部を封止することを特徴とする請求項1記載のガス充填包装法。
- 次の各工程からなるガス充填包装法。
(1’)底部及び両側部が封止され上部が開口した袋体へ被包装物を袋詰する工程、
(2’)前記袋体の底部付近までガス充填用ノズルの先端部を挿入する工程、
(3’)前記ガス充填用ノズルから所定量の不活性ガスを前記袋体内へ噴射したのちに、前記不活性ガスを噴射させながら前記袋体から前記ガス充填ノズルを引き抜く工程、
(4’)前記袋体から前記ガス充填用ノズルを引き抜き前記袋体の開口部を封止する工程。 - 前記工程(4’)は、前記袋体の底部から前記ガス充填用ノズルを引上げる際に、前記袋体開口部を閉じて仮止めし、仮止めを行った状態で前記ガス充填用ノズルを前記開口部から引き抜き前記袋体の開口部を封止することを特徴とする請求項3記載のガス充填包装法。
- ガス供給管に連結され所定径の管体からなるガス充填ノズルと、前記ガス充填ノズルから噴射されるガス量を調整する制御部を備えたガス充填機において、前記ガス充填ノズルは、底部及び両側部が封止され上部が開口した袋体の底部付近へ届く長さを有していることを特徴とするガス充填機。
- 前記ガス充填ノズルは、所定の方向へ移動可能な可動体に連結されていることを特徴とする請求項5記載のガス充填機。
- 前記ガス充填ノズルは、前記ガス供給管又は前記可動体に着脱自在に固定されていることを特徴とする請求項6記載のガス充填機。
- 前記ガス充填ノズルは、前記可動体に下方へ垂下した状態で固定されかつ上下動し得ることを特徴とする請求項6又は7記載のガス充填機。
- 前記ガス充填ノズルは、複数本のノズルからなり、該複数本のノズルはそれぞれ異なる位置に設けられていることを特徴とする請求項5〜8の何れか1項記載のガス充填機。
- 袋体の袋口を封止するシール機と、ガス充填機とを備えたガス充填包装装置において、前記ガス充填機として前記請求項5〜9の何れか1項に記載のガス充填機を用い、前記ガス充填機は、前記シール機に着脱自在に装着されていることを特徴とするガス充填包装装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003405621A JP2005001765A (ja) | 2003-05-19 | 2003-12-04 | ガス充填包装法、並びにガス充填機及びガス充填包装装置 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003141043 | 2003-05-19 | ||
JP2003405621A JP2005001765A (ja) | 2003-05-19 | 2003-12-04 | ガス充填包装法、並びにガス充填機及びガス充填包装装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005001765A true JP2005001765A (ja) | 2005-01-06 |
Family
ID=34106389
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003405621A Pending JP2005001765A (ja) | 2003-05-19 | 2003-12-04 | ガス充填包装法、並びにガス充填機及びガス充填包装装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005001765A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008134246A (ja) * | 2006-11-14 | 2008-06-12 | Mocon Inc | サンプルをワークスペースからセンサへ移動させるファンを用いた、ワークスペース検体検出システムおよび方法 |
JP2013081449A (ja) * | 2011-09-27 | 2013-05-09 | Ctc:Kk | 缶詰め方法 |
JP2014162553A (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-08 | General Packer Co Ltd | 包装機 |
-
2003
- 2003-12-04 JP JP2003405621A patent/JP2005001765A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008134246A (ja) * | 2006-11-14 | 2008-06-12 | Mocon Inc | サンプルをワークスペースからセンサへ移動させるファンを用いた、ワークスペース検体検出システムおよび方法 |
JP2013081449A (ja) * | 2011-09-27 | 2013-05-09 | Ctc:Kk | 缶詰め方法 |
JP2014162553A (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-08 | General Packer Co Ltd | 包装機 |
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Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20061128 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20070320 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |