JP2005001696A - ガス抜き口栓 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器内のガス抜きを可能にするとともに外気の容器内への流入および内容物の漏出を防止できるガス抜き口栓を提供する。
【解決手段】液体用の容器口部3にねじ込み圧入または打栓圧入される内部空洞の栓体2と、この栓体2の空洞開口を覆うと共に栓体2を容器口部3に着脱するための摘み体4とを有し、前記栓体2に容器内からのガス圧で開放可能な逆止弁5を設け、栓体2の摘み体4近傍位置に栓体2の内部空洞と外部とを連通する連通路12を形成している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器内のガス抜きが可能な口栓に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、従来技術として、微多孔質フィルムを通じて酒瓶等の容器のガス抜きが可能な王冠がある(例えば、特許文献1参照。)。従来、内容物が酒類等で生酒の場合には、容器内でこの内容物が発酵して発酵ガス(炭酸ガス)が発生し容器内の圧力が上昇する場合があり、この王冠は、容器内の発酵ガスを外に排出することが可能でありながら内容物の漏出をも防止できるものであった。
【0003】
【特許文献1】
登録実用新案公報第3005237号。
【特許文献2】
登録実用新案公報第3090324号。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のものは、例えば内容物が酒類等(特に生酒)が低温で保存された場合には、発酵が進まず容器内が負圧または同圧になって外気が前記フィルムを通じて容器内に流入また拡散し、内容物の酸化を増長するおそれがあった。特に、内容物が酒類等の場合には、外気が容器内に入ると酸化しまた風味を損ない、この点で問題となっていた。
そこで、本発明は、容器内のガス抜きを可能にするとともに外気の容器内への逆流入また内容物の漏出を防止できるガス抜き口栓を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明における課題解決のための具体的手段は、次の通りである。
第1に、液体用の容器口部3にねじ込み圧入または打栓圧入される内部空洞の栓体2と、この栓体2の空洞開口を覆うと共に栓体2を容器口部3に着脱するための摘み体4とを有し、前記栓体2に容器内からのガス圧で開放可能な逆止弁5を設け、栓体2の摘み体4近傍位置に栓体2の内部空洞と外部とを連通する連通路12を形成していることを特徴としている。
【0006】
これによれば、逆止弁5は、容器内でガスが発生した場合にのみこのガスによって開放され、容器内のガスが連通路12を介して確実に流出していくことができ、容器内が負圧や、外部と同圧の場合には、逆止弁5の閉鎖状態が維持されて外気の逆流入また拡散を防止することができる。
第2に、前記栓体2の先端面に孔9を形成し、この孔9に逆止弁5を挿入固定していることを特徴としている。
これによって、逆止弁5の栓体2への取付が容易となる。
【0007】
第3に、前記逆止弁5は円周面を有する弁体18と、この弁体18の円周面と弾力的に密接する球状シール面25と環状突起シール弁座部22を有する弾性膜体19とを備えていることを特徴としている。
これによって、弁体18の円周面と弾性膜体19との密着により、一旦逆止弁5から吐出されたガスが容器内に逆流するのを防止できる。
第4に、前記弾性膜体19に弁体18の抜け止めをする抜け止め突起22、24が設けられていることを特徴としている。
【0008】
これによって、弾性膜体19に対する弁体18の位置を規制できる。
第5に、前記栓体2の先端面に前記逆止弁5を覆う疎水性フィルター26を設けられていることを特徴としている。
これによれば、この疎水性フィルター26を用いることでガス抜きができ、もし容器が倒れた場合でも内容物の漏出を防止できる。
第6に、前記栓体2の内部空洞と連通路12との間に疎水性フィルター26を設けていることを特徴としている。
【0009】
これによれば、この疎水性フィルター26を用いることでガス抜きができ、もし容器が倒れた場合でも内容物の漏出を防止できる。
第7に、前記摘み体4は、栓体2の空洞開口に嵌合して固定されると共に容器口部3外周に螺合されるキャップ形状であることを特徴としている。
これによって栓体2を摘んで容器口部3に対して取付、取り外しが容易にできる。
第8に、前記摘み体4は、栓体2の空洞開口に嵌合して固定される王冠形状であることを特徴としている。
【0010】
これによってガス抜き口栓を摘んで容器口部3に取付、取り外しができるとともに栓体2が補強される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明に係るガス抜き口栓Aは、例えば、酒類、醤油、飲料等の液体用の容器(例えば口ねじ瓶、一升瓶、ペットボトル等)の口部3に取り付けられるものである。
図1、図2の第1実施形態において、ガス抜き口栓A1は、容器口部3にねじ込み圧入される栓体2と、この栓体2を容器口部3に着脱するための摘み体4を有している。
【0012】
前記栓体2は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂材料で形成される。この栓体2は、一体成形で内部空洞状とされており、容器口部3にねじ込み圧入される小径部6を有する。また、栓体2は、小径部6よりも外径の大きな大径部7を有する。
小径部6は円筒状に形成されており、その軸方向中途部に段部が設けてある。小径部6の外面には、軸方向に沿った突条部10(または溝でもよい)が、周方向に間隔をおいて複数形成されている。
また、この小径部6は下方に向かうにつれて先細りとなるテーパ状とされており、その上部が容器口部3の内径よりもやや大きくされている。したがって、小径部6の上部外面は、図1に示すように容器口部3にねじ込み圧入されたときに、容器口部3の内面に密着する。
【0013】
小径部6の先端には径方向内方に突出する先端壁部8が形成されている。この小径部6の先端面の中央には、前記先端壁部8を内外貫通する逆止弁5を挿入する孔9が形成されている。
前記大径部7は、小径部6と同心状の筒状に形成されていて、その外径が、テーパ状の小径部6の最大外径よりも大きく形成されている。したがって、小径部部6と大径部7の間には段部が形成され、この段部において、横方向に沿った壁面が容器口部3の先端に当接して係止する当り面7aとなっている。
【0014】
大径部7の上端には、径外方に突出するフランジ部11が形成されている。このフランジ部11は、摘み体4を栓体2に取り付けたときに、摘み体4が外れないように掛止するためのものである。
大径部7には、栓体2の内部空洞と外部とを連通する連通路12が形成されている。この連通路12は、大径部7の壁部を内外貫通する孔であり、大径部7の周方向に沿って所定間隔をおいて複数形成されている。また、連通路12は、摘み体4近傍位置に形成されている。
【0015】
前記摘み体4内には前記栓体2が取り付けられている。摘み体4は、栓体2の空洞開口に嵌合して固定されている。この摘み体4は容器口部3外周に嵌合されるキャップ形状となっている。
この摘み体4は、筒形状とされていて上部が閉塞状となっており、そのキャップの側壁内面には、容器口部3の外周に形成された雄ねじに螺合する雌ねじ13が形成されている。この雌ねじ13は、図2に示すように摘み体4の内周に沿って断続状に形成されている。この雌ねじ13の上方には、栓体2を掛止するための掛止突起14が形成されている。
【0016】
この掛止突起14は、摘み体4の上部を閉塞する上壁部15の内面から上下方向に所定間隔離間されており、前記キャップの側壁内面から径内方に突出して形成されている。前記所定間隔は前記大径部7のフランジ部11の上下幅と略同一に設定されている。これによって、栓体2が摘み体4に取り付けられた状態では、前記掛止突起14と前記上壁部15の内面とによって前記栓体2のフランジ部11を係止することとなる。
前記逆止弁5は、容器内のガスを排出し、外気が容器内に流入するのを防止するためのものである。
【0017】
前記逆止弁5は円周面を有する弁体18と、この弁体18の円周面と弾力的に密接する球状シール面25と環状突起シール弁座部22の2重シールを有する弾性膜体19とを備えている(以下、このようにシールを行う弁体18の表面(円周面)を球状シール面25という)。
弾性膜体19は、筒状または管状に形成されており、その胴部20aの軸方向両端は開口状とされている。この弾性膜体19の胴部20aの軸方向一端部(以下、基部という)には、外方突出状の鍔部20bが形成されている。
【0018】
弾性膜体19の胴部20aは、前記栓体2の小径部6の先端面に形成された前記孔9から前記小径部6内に挿入されている。ここで、前記孔9は、栓体2の先端面8に形成しているので、逆止弁5を挿入しやすく、ガス抜き口栓A1の組み立てが容易に行うことができるという利点がある。前記鍔部20bは、円板状に形成されていて、その直径は、前記孔9の径よりも大きくなっている。
したがって、弾性膜体19の胴部20aが前記孔9から栓体2内に完全に挿入されると、前記鍔部20bは、栓体2の小径部6先端面に当接した状態となる。
【0019】
弾性膜体19の胴部20aの内面には、この胴部20aの径方向内方に突出した環状突起シール弁座部22が形成されている。この環状突起シール弁座部22は、弁体18を弾性膜体19内に挿通したときに、この弁体18に密着してシールを行うとともに、この弁体18が弾性膜体19の基部側から下方に抜け外れないように支持するものである。
前記環状突起シール弁座部22よりも胴部20a先端側の内面には、弁体18の抜け止めのための抜け止め突起24が形成されてる。この抜け止め突起24は、胴部20aの径方向内方に突出して形成され、胴部20a内周に沿って複数形成されている。この抜け止め突起24の数は、3または4が良いが、2または5以上であってもよい。
【0020】
弁体18は、例えば、合成樹脂、ガラス、金属等によって形成された球状体からなる。この弁体18の直径は、弾性膜体19の胴部20aの内径よりも大きく形成されている。
したがって、弁体18が弾性膜体19の胴部20aに設けられると、該弁体18は、弾性膜体19内面に密着し、弁体18と接触している弾性膜体19の胴部20a部分は外方に膨張するように弾性変形する。
弁体18は、弾性膜体19が弾性変形することによって生じた弾性力によって押さえ付けられ、これによって、環状弁座部21が形成される。この状態では、前記環状突起シール弁座部22は、弁体18に密着した状態となり、この密着によって逆流に対する最高のシールがなされる。
【0021】
さらに、環状突起シール弁座部22は、弁体18が抜け外れないように係止している。したがって、環状突起シール弁座部22は弁体18の抜け止めとしての抜け止め突起にもなっているのである。
弁体18は球状体であるので、その表面は円周面、特に球面となっている。弁体18は、この球面に弾性膜体19が弾力的に密着することによりシールがなされることとなる。この球面形状である球状シール面25は、平坦面の場合よりも広いシール面積を確保できるのでシール性もよく流出抵抗も小さい。
【0022】
弾性膜体19は薄膜製であるので、密着部分では、弾性膜体19の内面及び外面は球状シール面25の球面形状に対応して球面状に弾性変形されている。したがって、密着部分では、球状シール面25と弾性膜体19とによるシールが、球面同士の密着によってなされるのである。このように、球面同士の密着では、密着部分における各接点における弾性膜体19の弾性力は、球状シール面25の球心に向かう求心方向に作用することになる。したがって、弾性膜体19と球状シール面25との密着により、完全なシールが可能となる。また、弾性膜体19の膜厚、材料、弁体18の直径等を種々変更することにより、容器内のガス圧に対応してガス抜きができるようにシールの強さを適宜設定することが可能である。
【0023】
この逆止弁5によれば、以下のような開放・閉鎖が行われる。
例えば、内容物が生酒で発酵性を有する場合には、時間の経過とともに容器内で発酵ガス(炭酸ガス)が発生し、容器内の圧力が上昇する。
このように圧力が上昇した場合、弾性膜体19内の弁体18は、このガスによって、弾性膜体19の先端側(上方)に押圧される。弁体18がこのように押圧されると、弁体18が弾性膜体19の環状突起シール弁座部22から離れて弁体18と環状突起シール弁座部22とのシールが解除される。
【0024】
次に、ガスは、弁体18を上方に押圧しながら抜け止め突起24で止められた弁体18と弾性膜体19内面との間に入り込もうとし、これらの密着が解除されるように弾性膜体19を径外方に押し広げて弾性変形させる。これによって、弁体18と弾性膜体19とのシールが解除され、ガスは、弁体18と弾性膜体19との間を通過して、弾性膜体19の先端から栓体2の内部空洞へと放出されることとなる。弾性膜体19の先端から所定量のガスが放出され、容器内のガス圧が低下し、弾性膜体19を上述のように弾性変形させる程の圧力がなくなると、弾性膜体19の弾性復元力により、弾性膜体19と弁体18が密着し、再び、弾性膜体19の内面と弁体18とのシールおよび環状突起シール弁座部22と弁体18との2重シールがなされることとなる。
【0025】
次に、栓体2の小径部6先端面には、この鍔部20bを覆うように疎水性フィルター26が設けられている。この疎水性フィルター26には、例えば、ポリエチレン等による不織布(例えば、デュポン社:タイベック)が用いられる。
疎水性フィルター26は、円形状に形成されていて、その周縁部が栓体2の小径部6先端面に溶着されている。前記弾性膜体19は、この疎水性フィルター26によって、前記孔9から抜け外れないように支持固定されている。この疎水性フィルター26は、通気性を有するが、液体の通過を阻止できるものである。したがって、この疎水性フィルター26により、内容物(液体)が栓体2内を通り漏出することを防止できる。
【0026】
上記の構成のガス抜き口栓A1のガス抜きの際のガスの流れを説明する。
このガス抜き口栓A1では、例えば内容物が生酒の場合には、容器内で発酵ガス(炭酸ガス)が発生する。この場合、このガスは、まず、疎水性フィルター26を通過して上方の弾性膜体19内に移動する。弾性膜体19は、このガスによって弾性膜体19内面と弁体18とのシールが解除するように押し広げられる。これによって、逆止弁5が開放状態となってガスが栓体2の空洞内に移動する。そして、このガスは、栓体2上部の連通路12から栓体2外に出され、前記キャップ形状内の断続状の雌ねじ13の隙間を通じて外部に排出される。この排出によって所定圧力以上のガスが排出されると、容器内のガス圧が低下し、逆止弁5は再び閉鎖されてガスを遮断し、ガス抜きが完了する。容器内で発酵ガス(炭酸ガス)が発生し、所定のガス圧力より高くなったときには、上記のガス抜きが繰り返される。
【0027】
以上によれば、この実施の形態では、栓体2の先端面に疎水性フィルター26を設けたことによっても内容物(液体)の漏出を確実に防止できる。また、ガス抜き口栓A1は、栓体2内に逆止弁5を設けたことにより、所望のガス抜きが可能であるとともに、外部の雑菌や外気が容器内に流入することを防止することができる。
更に製造工程での優位性として、このガス抜き口栓Aは、容器口部3を閉栓した状態で、容器内のガス抜きが可能であることから、現在、例えば、内容物が酒等の場合には、内容物が容器内に充填された状態で、口栓を半開きにしたまま、発酵を止めるために容器外から熱入れ処理(火入れ)を行うが発酵止め処理後の急冷却処理時に容器内が負圧となり外気を吸引し酸化によって品質低下を招く場合があるが、この場合であっても、本発明のガス抜き口栓Aは、半開きの状態にすることなく、容器口部3を完全に閉栓した状態で上記発酵止め処理を行える。これによって、発酵止め処理後に容器口部3を閉栓するといった作業の手間を省略することと安定した品質確保ができ、この点で有利である。
【0028】
図3の第2実施形態のガス抜き口栓A2では、弁体18’の形状および弾性膜体19’の形状が図1と図2の第1実施形態のものと異なる。即ち、弁体18’は、いわゆるサック(ドーム)形状とされており、円筒状の胴部18aと、胴部18aの基部に鍔部18bを有している。前記鍔部18bは、円板状で前記胴部18aの基部の外周に形成されている。この鍔部18bは、栓体2の先端面に当接されて溶着されており、これによって弁体18’は栓体2に固定されている。胴部18aの先端は、閉塞状とされており、この胴部18aの長手方向中途部には、ガス抜きのためのガス抜き孔27が形成されている。胴部18aにおいて、ガス抜き孔27の下方には、弾性膜体19’の抜け止めのための抜け止め突起24’が外方突出状に形成されている。弾性膜体19’は管状とされていて弁体18’の胴部18aに被せられている。この弾性膜体19’は、弁体18’の胴部18aに被せられることで、伸張され、これによる弾性力によって、弁体18’に密着しており、弁体のガス抜き孔27を密閉し、これによってシールがなされている。また、弾性膜体19’は、前記抜け止め突起24’に接触している部分が抜け止め突起24’によって、より大きく伸張されていて弾性復元力が大きくなっており、これによる摩擦力によって、抜け止めされている。
【0029】
この第2実施形態の逆止弁5’では、以下のような開放・閉鎖がなされる。
すなわち、発酵ガス等の発生により容器内の圧力が上昇した場合、このガスは、弾性膜体19’を径外方に弾性変形するように押し広げ、弾性膜体19’と弁体18’の密着によるシールを解除して上方に流出し、弾性膜体19’の先端から栓体2の内部空洞へ放出される。所定圧力以下に下がると、その後、弾性膜体19’の弾性復元力により、弾性膜体と弁体18’が密着し、再びシールがなされてガスが遮断される。
【0030】
図4、図5の第3実施形態のガス抜き口栓A3では、疎水性フィルター26’は、大径部7の横壁の内面に載置されていて該内面に溶着固定されている。このように疎水性フィルター26’は、前記栓体2の内部空洞と連通路12との間に疎水性フィルター26’を設けられることにより、容器内から逆止弁5を通過してきたガスのみを通過させ、このガスは、前記連通路12から外部に排出されることとなる。
また、弾性膜体19の取付部は、弾性膜体19固定用の固定部材29によって栓体2の小径部6先端に固定されている。
【0031】
この固定部材29は、円板状の固定部30を有し、この固定部30の中央には、円筒状の突起部31が形成されている。筒状突起部31の外径は弁体18の直径と略同一にされている。この筒状突起部31は、弾性膜体19の基部の口部に嵌入されている。
前記固定部30の直径は、弾性膜体19の鍔部20bの直径よりも大きく形成されている。したがって、前記筒状突起部31が弾性膜体19に嵌入された状態では、固定部30が弾性膜体19の鍔部20bを被覆することとなる。この固定部30において、弾性膜体19の鍔部20bの縁よりも径方向外方に突出した部分は、栓体2の小径部6の先端面に溶着されている。
【0032】
以上により、固定部材29は、弾性膜体19が栓体2から外れないように支持することとなり、これによって逆止弁5は栓体2に固定される。
図6の第4実施形態のガス抜き口栓A4では、摘み体4’は、図1と図2の第1実施形態の方式で組み立てられた栓体2の空洞開口に嵌合して固定される王冠形状となっている。この摘み体4’は、金属製、例えばアルミ等の板部材が用いられ、大径部7のフランジ部11にカシメ等によって固定されている。また、容器口部3には、ガス抜き口栓A4を固定するためアルミの固定キャップ32がガス抜き口栓A4を被覆するように設けられている。この固定キャップ32には、ガス抜き口栓A4から排出されたガスを外部に排出する孔が形成されている(図示略)。このように、固定キャップ32でガス抜き口栓A4を固定することによって、第1実施形態で述べたと同様、発酵止め処理を行うことができる。これによって、発酵止め処理後に容器口部3を閉栓するといった作業の手間を省略することと安定した品質確保ができ、この点で有利である。
【0033】
図7の第5実施形態では、ガス抜き口栓A5は、図4と図5の第3実施形態で説明した栓体2に、図6の第4実施形態で説明した摘み体4’を用いている。また、栓体2には疎水性フィルター26が設けられておらず、逆止弁5によってガス抜きができ、また、雑菌・外気の容器内への流入防止等ができるようになっている。
また、図8の第6実施形態では、ガス抜き口栓A6は、図3の第2実施形態で説明した栓体2に、図6の第4実施形態で説明した摘み体4’を用いている。このガス抜き口栓A6では、第5実施形態の場合と同様に栓体2に疎水性フィルター26が設けられていない。
【0034】
なお、図6、図7、図8で説明した事項以外の構成は、これらに対応する図1、図3、図4のガス抜き口栓Aと同様の構成であり、同様の作用効果を奏する。
本発明は上記の実施の形態に限らず、以下のように種々の変形が可能である。例えば、弁体18には、球状体に限らず、ラグビーボール状、円柱状等の円周面を有する種々の形状のものを用いることができる。環境等分別リサイクルを考慮した場合、図6、図7また図8で説明した金属製の摘み体4’をポリプロピレン等の合成樹脂製のものとしてもよい。更に、ゴム製の弾性膜体19を熱可塑性プラスチックにしてもよい。
【0035】
図4と図5の第3実施形態や図7の第5実施形態では、固定部材29を栓体2の先端面に溶着することによって逆止弁5を栓体2に固定していたが、弾性膜体19の材質により、弾性膜体19の鍔部20bと栓体2の先端面に溶着して一体とすることも可能である。または、溶着しない方式の固定部材29’により栓体2の孔9に弾性膜体19をはさんで筒状突起31’を強く嵌め込む固定方式でもよい。または、栓体2と弾性膜体19とを成型時に一体成形してもよい。更に、栓体2の大径部7の外周に溝を形成して栓体2全体を包む方法でもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上詳述した本発明によれば、容器内のガス抜きを可能にするとともに外気の容器内への流入および内容物の漏出を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す縦断面図である。
【図2】同分解図である。
【図3】第2実施形態を示す縦断面図である。
【図4】第3実施形態を示す縦断面図である。
【図5】同分解図である。
【図6】第4実施形態を示す縦断面図である。
【図7】第5実施形態を示す縦断面図である。
【図8】第6実施形態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ガス抜き口栓
2 栓体
4 摘み体
4’ 摘み体
5 逆止弁
5’ 逆止弁
9 孔
18 弁体
18’弁体
19 弾性膜体
19’弾性膜体
22 環状突起シール弁座部
24 抜け止め突起
24’抜け止め突起
26 疎水性フィルター
26’疎水性フィルター

Claims (8)

  1. 液体用の容器口部(3)にねじ込み圧入または打栓圧入される内部空洞の栓体(2)と、この栓体(2)の空洞開口を覆うと共に栓体(2)を容器口部(3)に着脱するための摘み体(4)とを有し、前記栓体(2)に容器内からのガス圧で開放可能な逆止弁(5)を設け、栓体(2)の摘み体(4)近傍位置に栓体(2)の内部空洞と外部とを連通する連通路(12)を形成していることを特徴とするガス抜き口栓。
  2. 前記栓体(2)の先端面に孔(9)を形成し、この孔(9)に逆止弁(5)を挿入固定していることを特徴とする請求項1に記載のガス抜き口栓。
  3. 前記逆止弁(5)は円周面を有する弁体(18)と、この弁体(18)の円周面と弾力的に密接する球状シール面(25)と環状突起シール弁座部(22)を有する弾性膜体(19)とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス抜き口栓。
  4. 前記弾性膜体(19)に弁体(18)の抜け止めをする抜け止め突起(22、24)が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のガス抜き口栓。
  5. 前記栓体(2)の先端面に前記逆止弁を覆う疎水性フィルター(26)を設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のガス抜き口栓。
  6. 前記栓体(2)の内部空洞と連通路(12)との間に疎水性フィルター(26)を設けていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のガス抜き口栓。
  7. 前記摘み体(4)は、栓体(2)の空洞開口に嵌合して固定されると共に容器口部(3)外周に螺合されるキャップ形状であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のガス抜き口栓。
  8. 前記摘み体(4)は、栓体(2)の空洞開口に嵌合して固定される王冠形状であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のガス抜き口栓。
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