JP2005001494A - 光ファイバ入りトロリ線の製造方法 - Google Patents

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Hitoshi Hashimoto
仁志 橋本
Hiroyoshi Hiruta
浩義 蛭田
Masahiko Suzuki
正彦 鈴木
Kunio Hashimoto
邦夫 橋本
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【課題】製造時における光ファイバのひずみを最小限に押さえる光ファイバ入りトロリ線の製造方法を提供する。
【解決手段】導体からなるトロリ線本体1に、このトロリ線本体1内に配置する光ファイバ5の外径よりも大きい幅の開口部2aを有する溝2を形成し、この開口部2aより溝2内に一定張力を印加した光ファイバ5を引込み、開口部2aを閉じる。これにより、光ファイバのひずみを低減することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トロリ線の異常検知用に光ファイバを内蔵した光ファイバ入りトロリ線に係り、特に、製造時における光ファイバのひずみを最小限に押さえる光ファイバ入りトロリ線の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トロリ線は、その本体が銅又は銅合金からなるため、導電性が良く、しかも、引張り荷重が大きく、耐摩耗性にも優れているので、電気鉄道等に多用されている。
【0003】
架線として使用中のトロリ線の摩耗については、トロリ線内部の所定の位置に検知線(絶縁電線)を挿入して、トロリ線の摩耗が検知線まで達すると断線し、摩耗限界に達したことの信号を出力するトロリ線も使用されているが、この方法でも、昼間の電気車の運行中に発生した異常摩耗を検出することは出来ない。また、夜間に摩耗を検出した場合においても、すぐ、その位置を特定するまでの検出精度はなく、摩耗位置を人力で確認する必要がある。さらに、トロリ線の過温度上昇による引張り強度の局部的に低下については、トロリ線本体の温度測定を長手方向に渡って行なう方法がないため、高温に曝された場合の引張り強度低下を検知することは不可能である。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−197838号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本出願人は、前述の問題を解決するために、検知線として絶縁電線に替わって光ファイバを使用した光ファイバ入りトロリ線を提案するものである。
【0006】
しかし、光ファイバケーブルは従来の絶縁電線と違って、トロリ線のドラム巻取、延線における大きなひずみ発生により、破断してしまう現象や延線でのひずみ測定に支障をきたす恐れがある。トロリ線内部に挿入された光ファイバケーブルへのひずみが最小限となるように、製造時のひずみを最小限に押さえる構造或いは製造方法が望まれる。
【0007】
従来では、トロリ線本体に形成した溝に光ファイバを挿入する際のひずみ発生を最小限にする製造方法が確立されていないため、延線後における光ファイバのひずみが許容範囲を越え、使用不可能となってしまう。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、製造時における光ファイバのひずみを最小限に押さえる光ファイバ入りトロリ線の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、導体からなるトロリ線本体に、このトロリ線本体内に配置する光ファイバの外径よりも大きい幅の開口部を有する溝を形成し、この開口部より溝内に一定張力を印加した光ファイバを引込み、前記開口部を閉じるものである。
【0010】
前記トロリ線本体の左右に前記溝を形成し、一方の溝に引込む光ファイバと他方の溝に引込む光ファイバとで印加する張力を異ならせてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0012】
図1に示されるように、本発明による製造方法では、導体からなるトロリ線本体1に、このトロリ線本体1内に配置する光ファイバケーブル(又は光ファイバ芯線)5の外径よりも大きい幅の開口部2aを有する溝2を形成し、この開口部2aより溝2内に一定張力を印加した光ファイバケーブル5を引込み、その後、開口部2aを閉じるものである。
【0013】
トロリ線本体1が伸線される方向の上流には、トロリ線母材に溝を形成する第一溝付けダイス(図示せず)と、溝形状を整える第二溝付けダイス(図示せず;第一溝付けダイスと一体であってもよい)と、トロリ線母材を小弧面部と大弧面部とに分割する第三溝付けダイス(図示せず)とが設置される。トロリ線母材がこれらの溝付けダイスを通過することにより、図示したように、開口部2aを有する溝2が長手方向に形成されたトロリ線本体1が伸線される。なお、図は簡略的にトロリ線本体1の断面を円として描いている。
【0014】
図1に示した工程では、光ファイバケーブル5を溝2孔に挿入すると同時に仕上りダイスにより開口部2aの溝閉口加工が行われる。仕上りダイスより下流ではトロリ線本体1に閉塞部が形成されている。これは、光ファイバ入りトロリ線の完成形状である。
【0015】
図2に、光ファイバケーブル5を一定張力で供給するペイオフ装置(張力制御部)を示す。ペイオフ装置は、光ファイバケーブル5が巻かれている光ファイバボビン21と、光ファイバケーブル5が掛け回されている複数のガイドプーリ22とを備え、ガイドプーリ22の1つ以上は張力制御用の可動プーリである。光ファイバケーブル5は光ファイバボビン21より張力制御用の可動プーリを含む各ガイドプーリ22を経由し、トロリ線本体1の溝2の開口部2aまでペイオフされる。可動プーリが移動することによって光ファイバケーブル5を所定の張力に安定維持することができる。
【0016】
なお、図示したペイオフ装置は、光ファイバボビン21及びガイドプーリ22を2セット有することにより、2本の光ファイバケーブル5を個別に張力制御しつつ並行して供給できるもので、後述する図3の光ファイバ入りトロリ線の製造に好適なものである。
【0017】
図3に、本発明により製造した光ファイバ入りトロリ線を示す。トロリ線本体1は、銅又は銅合金からなり、このトロリ線本体1の下半分の大弧面部6には、長手方向に沿って、1箇所以上の溝2が設けられている。図示例では、トロリ線本体1の左右の中央に描いた中心線L1の左右にそれぞれ溝2が設けられている。各溝2に、光ファイバケーブル5が挿入されている。各溝2の内部は光ファイバケーブル5を収納するべく、光ファイバケーブル5の外径よりも大きい幅(溝短径d)を有して湾曲しており、トロリ線本体1の表面に近い部分が溝閉口加工によって閉じられている。
【0018】
この溝2の光ファイバケーブル5収納部は、高さ方向において摩耗限度の位置にあり、小弧面部3の頂点から約9〜11mmの位置としている。左右の溝2の位置は同じとは限らない。
【0019】
この光ファイバ入りトロリ線をドラムに巻くときには、ドラムの胴と中心線L1とを平行にして巻く。そこで、張力制御部における張力は、図3に示すトロリ線の場合、ドラム巻時に内胴側に位置する光ファイバケーブル5において伸びひずみが0.1%となる張力制御を行う。もう一方のドラム巻時に外胴側に位置する光ファイバケーブル5は伸びひずみが0.2%となる制御を行う。これらの制御を行いつつ、各溝2に各光ファイバケーブル5を挿入することにより、架線時の光ファイバケーブル5の累積ひずみは0.5%以下に押さえられ、必要とする性能を発揮することが可能となる。
【0020】
その溝2に対し、光ファイバケーブル5の占有面積(溝断面積に対する光ファイバケーブル断面積の比率)を30〜50%として閉塞加工することにより、圧縮ひずみが光ファイバケーブル5に直接かかることを防ぐことができる。
【0021】
占有面積が30%以下の場合は、トロリ線にかかるひずみにより、ファイバケーブル5の溝2内での動き得る長さ(可動域)が長くなる。すると、架線使用中にパンタグラフでの振動による光ファイバケーブルの一方向への動きが大きくなり、長手方向の端末部での光ファイバケーブルへの負荷により、断線などの支障が発生する。一方、占有面積が50%以上の場合は、ドラム巻時、延線時におけるトロリ線本体1の圧縮ひずみが直接的に光ファイバケーブル5にかかるため、光ファイバケーブル5にマイクロベンド(小曲り)現象が発生し、伝送損失が増大し使用不可能となる。よって、占有面積は30〜50%とするのが好適である。
【0022】
本発明では、製造時の光ファイバ挿入張力を最小限におさえることにより、光ファイバケーブル5への伸びひずみを防いでいる。伸びひずみが0.2%を越える場合は、架線時の引張張力および摺動摩耗により、伝送損失が増大し、検知精度の低下あるいは光ファイバ断線により架線実施後の短時間で使用不可能となる恐れがある。そこで、ペイオフ装置において、伸びひずみが0.2%を越えないような張力を印加する。
【0023】
溝2の短径サイズと光ファイバケーブル5の最適寸法について、表1の各寸法で試作し検討を行った結果、占有面積=(光ファイバケーブル径/溝短径) とした場合、占有面積が約30〜50%において、伸び、圧縮ひずみをよく吸収することが実証された。表1によれば、溝短径1.85mmに対しては、光ファイバケーブルの最適径は、1.0〜1.35mmとなる。
【0024】
【表1】
Figure 2005001494
【0025】
また、光ファイバケーブル挿入張力の検討を行った。表2の各寸法で試作した両者を比較すると、ファイバ径が同一とすると、低張力(0.1kgf)の方が伸びひずみは約0.5%から1.16%削減することが出来た。この結果より、製造時のファイバ挿入張力は0.1kgf以下が良いと判断できる。
【0026】
【表2】
Figure 2005001494
【0027】
以上説明したように、溝2と光ファイバケーブル5との間にクリアランスを設け占有面積を30〜50%で閉塞加工することで、製造時における光ファイバのひずみを大幅に吸収することが可能である。
【0028】
光ファイバ挿入張力は、光ファイバひずみを0.2%以下で挿入することにより、架線時の光ファイバひずみを0.5%以下に低減することが可能である。
【0029】
また、製造方法、トロリ線構造(溝孔位置)によっては、光ファイバケーブルにかかるひずみが異なる。溝2位置をトロリ線本体1の中心線L1に近づけることでひずみが低減し、占有面積が50%以上でも、このひずみの吸収が可能となる。
【0030】
本発明によると、製造時にかかる光ファイバケーブル5へのひずみを軽減することが可能となり、この光ファイバ入りトロリ線を架線した場合、光ファイバの特性を最大限に利用して、摩耗検知、温度検知、ひずみ検知を可能なシステムを構築できる。
【0031】
挿入した光ファイバケーブル5を使用した検知システムは、トロリ線本体1の摩耗あるいは引張り強度低下による異常な伸びひずみを、トロリ線本体1内部に挿入した光ファイバケーブル5の長手方向伸びひずみ分布測定により検知するので、トロリ線本体1への通電による電磁誘導あるいは電気ノイズの影響あるいは架設環境条件の影響も受けることはなく、トロリ線本体1の摩耗箇所、局部温度上昇箇所、異常伸び発生箇所を特定することが可能となる。よって、トロリ線の事故発生を未然に防止することが出来る。
【0032】
【発明の効果】
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
【0033】
(1)溝内に一定張力を印加した光ファイバを引込むようにしたので、製造時における光ファイバのひずみを吸収することができる。
【0034】
(2)左右の溝で光ファイバに印加する張力を異ならせるようにしたので、ドラム巻時に内胴側、外胴側になる光ファイバのひずみをそれぞれ良好に吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す光ファイバ挿入及び溝閉口工程におけるトロリ線本体の斜視図である。
【図2】本発明に使用するペイオフ装置の概略構成図である。
【図3】本発明により製造した光ファイバ入りトロリ線の断面図である。
【符号の説明】
1 トロリ線本体
2 溝
2a 開口部
5 光ファイバケーブル

Claims (2)

  1. 導体からなるトロリ線本体に、このトロリ線本体内に配置する光ファイバの外径よりも大きい幅の開口部を有する溝を形成し、この開口部より溝内に一定張力を印加した光ファイバを引込み、前記開口部を閉じることを特徴とする光ファイバ入りトロリ線の製造方法。
  2. 前記トロリ線本体の左右に前記溝を形成し、一方の溝に引込む光ファイバと他方の溝に引込む光ファイバとで印加する張力を異ならせることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ入りトロリ線の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007176426A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 East Japan Railway Co 光ファイバ歪みセンサ入りトロリ線
JP2016141348A (ja) * 2015-02-04 2016-08-08 日立金属株式会社 トロリ線

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