JP2005001353A - インクジェット記録方法、記録システム、インクジェット記録装置、記録データ生成方法、プログラム及びプリンタドライバ - Google Patents
インクジェット記録方法、記録システム、インクジェット記録装置、記録データ生成方法、プログラム及びプリンタドライバ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005001353A JP2005001353A JP2003170367A JP2003170367A JP2005001353A JP 2005001353 A JP2005001353 A JP 2005001353A JP 2003170367 A JP2003170367 A JP 2003170367A JP 2003170367 A JP2003170367 A JP 2003170367A JP 2005001353 A JP2005001353 A JP 2005001353A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording
- mode
- volume
- ink droplets
- data
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
Abstract
【課題】すじやモアレの発生による画質の劣化を防止し高画質な画像を記録できる、インクジェット記録方法、記録システム、インクジェット記録装置、記録データ生成方法、プログラム及びプリンタドライバを提供する。
【解決手段】記録媒体上の所定領域に対する記録を所定時間で完成させる第1モードと、所定領域に対する記録を前記所定時間より長い時間で完成させる第2モードの内、記録に使用するモードを選択する選択工程と、選択されたモードに応じてデータ処理を行い記録データを生成するデータ生成工程と、生成された記録データに基づきインクジェット記録ヘッドから記録媒体に対してインクを吐出して記録を行う記録工程を備える。データ生成工程は、第1のモードで所定の色に関して濃度又は彩度の高い領域の記録に使用される第2体積のインク滴の数を、第2のモードで領域の記録に使用される第2体積のインク滴の数よりも多くなるようデータ処理を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】記録媒体上の所定領域に対する記録を所定時間で完成させる第1モードと、所定領域に対する記録を前記所定時間より長い時間で完成させる第2モードの内、記録に使用するモードを選択する選択工程と、選択されたモードに応じてデータ処理を行い記録データを生成するデータ生成工程と、生成された記録データに基づきインクジェット記録ヘッドから記録媒体に対してインクを吐出して記録を行う記録工程を備える。データ生成工程は、第1のモードで所定の色に関して濃度又は彩度の高い領域の記録に使用される第2体積のインク滴の数を、第2のモードで領域の記録に使用される第2体積のインク滴の数よりも多くなるようデータ処理を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録方法、記録システム、インクジェット記録装置、記録データ生成方法、プログラム及びプリンタドライバに関し、特に、第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とが設けられたインクジェット記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体上で走査させて記録を行い、高速記録を行う第1のモードと高画質記録を行う第2のモードとを有するインクジェット記録装置で記録するための記録データの生成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ等に於ける情報記録装置として、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等シート状の記録媒体に記録を行うプリンタが広く使用されている。
【0003】
プリンタの記録方式としては様々な方式が知られているが、用紙等の記録媒体に非接触記録が可能である、カラー化が容易である、静粛性に富む、等の理由でインクジェット方式が近年特に注目されており、又その構成としては所望される記録情報に応じてインクを吐出する記録ヘッドを装着すると共に用紙等の記録媒体の送り方向と交差する方向に往復走査しながら記録を行なうシリアル記録方式が安価で小型化が容易などの点から一般的に広く用いられている。
【0004】
一般的に、カラーインクジェットプリンタでは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色、またはこれに黒(K)を加えた4色で画像を表現することが多い。近年、更なる高画質化を目的として、同じインクで形成されるドットのサイズが異なるように、吐出されるインク量を異ならせる方式(大小インクシステム)や、階調性を増やすべく、同系色で濃度の異なる複数のインクを使用する方式(濃淡インクシステム)などが提案されている。
【0005】
吐出されるインク量を異ならせる方式として、同じノズルから体積の異なるインク滴を吐出する方式が提案されている(例えば、特許文献1)。この方式では、熱エネルギーを利用してインク滴を吐出させる場合には、大きさの異なる2種類以上のヒータを用意したり、ピエゾ(圧電)素子により液室を圧縮してインク滴を吐出させる場合には、ピエゾ素子に与える電圧を数段階で制御する方法が知られている。
【0006】
しかしながら、同じノズルから大きさの異なるインク滴を吐出させる場合、ノズルの小型化が困難であると共に、安定した吐出制御が困難であるという問題がある。
【0007】
大きなインク滴を吐出させるノズル列と、小さなインク滴を吐出させるノズル列とをそれぞれ備えれば、上記問題が解決できることは容易に考えられる。この装置では、各ノズルから1種類の大きさのインク滴しか吐出させないため、安定した吐出制御が出来る。
【0008】
更に、このように体積の異なるインク滴を吐出するノズル列を複数備える装置では、記録画像の品質が向上するという利点もある。
【0009】
すなわち、ノズルの高密度化及び高精細化が進んだため、記録ヘッドの製造工程においてはノズル毎にわずかな製造誤差が生じ、これに起因してノズル毎にインクの吐出量や吐出方向にばらつきが生じる。このような記録ヘッドで記録した画像中にはすじやむらが現れ、画像品質を劣化させる原因となる。
【0010】
ところが、体積の異なるインク滴を吐出するノズル列を複数備える構成では、1回の走査中に異なるノズル列を使用して同じ画素(ドット)を記録することができる。これを行うと、マルチパス記録を行わない場合でも異なったノズルから吐出された複数のインク滴で1つの画素が記録されるため、個々のノズルのばらつきの影響が軽減されて、すじやむらが低減して品質が向上する。
【0011】
さらに、1回の走査中に付与できるインク量が多くなるので、短時間で紙面を覆うことができ、少ない走査数で高濃度の画像が得られる。
【0012】
以上のような理由で、高画質記録を行うインクジェットプリンタでは、体積の異なるインク滴を吐出するノズル列を複数備える構成が好ましいと考えられている。
【0013】
【特許文献1】
特許第3058493号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のように体積の異なるインク滴を吐出するノズル列を複数備える構成とすると、以下に説明するような問題が発生する。
【0015】
すなわち、大ドットを吐出するノズル列と小ドットを吐出するノズル列が一定の距離をおいて存在するため、キャリッジの速度むらなどの機械的な変動や、インクの吐出方向や吐出速度の変動など、わずかな変動で大ドットと小ドットの紙面上での着弾位置がずれる。この結果、大ドットと小ドットのずれが規則的な模様として目に見えてしまう。このようなずれの模様をモアレといい、画質の劣化の原因となる。マルチパスの分割数の少ない記録方法ではこのようなモアレ現象は個々のノズルのばらつきや機械のばらつきによるすじにより目立たないが、マルチパスの分割数を多くしてこのようなすじが減少すると、モアレ減少が目立ってくる。
【0016】
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、すじの発生やモアレの発生による画質の劣化を防止して、高画質な画像を記録することができる、インクジェット記録方法、記録システム、インクジェット記録装置、記録データ生成方法、プログラム及びプリンタドライバを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の一態様としてのインクジェット記録方法は、第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とを有するインクジェット記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録方法であって、前記記録媒体上の所定領域に対する記録を所定時間で完成させる第1のモードと、前記所定領域に対する記録を前記所定時間より長い時間で完成させる第2のモードのうち、記録に使用するモードを選択する選択工程と、前記選択されたモードに応じてデータ処理を行い、記録データを生成するデータ生成工程と、前記生成された記録データに基づき前記インクジェット記録ヘッドから前記記録媒体に対してインクを吐出して記録を行う記録工程とを備え、前記データ生成工程では、前記第1のモードで所定の色に関して濃度又は彩度の高い領域の記録に使用される前記第2の体積のインク滴の数を、前記第2のモードで前記領域の記録に使用される前記第2の体積のインク滴の数よりも多くなるようデータ処理を行う。
【0018】
また、上記目的を達成する本発明の別の態様のインクジェット記録方法は、第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とを有するインクジェット記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録方法であって、前記記録媒体上の所定領域に対して前記インクジェット記録ヘッドを所定回数だけ走査させて記録を行なう第1のモードと、前記所定領域に対して前記インクジェット記録ヘッドを前記所定回数より多い回数走査させて記録を行なう第2のモードのうち、記録に使用するモードを選択する選択工程と、前記選択されたモードに対応した画像処理を行う画像処理工程と、前記画像処理が施されたデータに基づき前記インクジェット記録ヘッドから前記記録媒体に対してインクを吐出して記録を行う記録工程とを有し、前記画像処理工程では、(A)前記第1のモードが選択された場合、所定の色について濃度が最大である最大濃度領域または所定の色について彩度が最大である最大彩度領域を、前記第1の体積のインク滴と前記第2の体積のインク滴の両方を用いて記録がなされるよう画像処理を行い、(B)前記第2のモードが選択された場合、前記最大濃度領域または最大彩度領域を、前記第2の体積のインク滴を用いず前記第1の体積のインク滴を用いて記録がなされるよう画像処理を行う。
【0019】
また、上記目的は、上記の記録システムの機能を実現する記録システム、インクジェット記録装置、記録データ生成方法、プログラム及びプリンタドライバによっても達成される。
【0020】
すなわち、本発明の一態様によれば、第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とを有するインクジェット記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行う際に、記録媒体上の所定領域に対する記録を所定時間で完成させる第1のモードと、所定領域に対する記録を所定時間より長い時間で完成させる第2のモードのうち、記録に使用するモードを選択し、選択されたモードに応じてデータ処理を行い、記録データを生成し、生成された記録データに基づきインクジェット記録ヘッドから記録媒体に対してインクを吐出して記録を行うようにし、記録データの生成において、第1のモードで所定の色に関して濃度又は彩度の高い領域の記録に使用される第2の体積のインク滴の数を、第2のモードで該領域の記録に使用される第2の体積のインク滴の数よりも多くなるようデータ処理を行う。
【0021】
また、本発明の別の態様によれば、第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とを有するインクジェット記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行う際に、記録媒体上の所定領域に対してインクジェット記録ヘッドを所定回数だけ走査させて記録を行なう第1のモードと、所定領域に対してインクジェット記録ヘッドを所定回数より多い回数走査させて記録を行なう第2のモードのうち、記録に使用するモードを選択し、選択されたモードに対応した画像処理を行い、画像処理が施されたデータに基づきインクジェット記録ヘッドから記録媒体に対してインクを吐出して記録を行うようにし、(A)第1のモードが選択された場合、所定の色について濃度が最大である最大濃度領域または所定の色について彩度が最大である最大彩度領域を、第1の体積のインク滴と第2の体積のインク滴の両方を用いて記録がなされるよう画像処理を行い、(B)第2のモードが選択された場合、最大濃度領域または最大彩度領域を、第2の体積のインク滴を用いず第1の体積のインク滴を用いて記録がなされるよう画像処理を行う。
【0022】
このようにすると、記録時間が短い、或いは走査回数の少ない高速記録を行う際には、大きなインク滴が多く使用される濃度又は彩度の高い領域の記録には小さなインク滴の数を多くして、短時間に濃度の高い画像を形成することができ、さらに多数のヘッドで記録することによりヘッド固体のばらつきを平均化し、すじの低減を図る。一方、高画質記録を行う際には、大きなインク滴が多く使用される濃度又は彩度の高い領域の記録には小さなインク滴の使用数を高速記録の場合よりも少なくして、大ドットと小ドットの着弾位置のずれによるモアレの発生を回避して高品質の画像が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
【0024】
本明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
【0025】
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものを含むものとする。
【0026】
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
【0027】
(第1の実施形態)
第1の実施形態はインクジェットプリンタと、ホストコンピュータとからなる記録システムである。
【0028】
図1は本実施形態のインクジェットプリンタの概略構成を示す外観斜視図である。1は紙或いはプラスチックシート等の記録媒体(記録シート)であって、カセット等に複数枚積層されたシート1が給紙ローラ(不図示)によって一枚ずつ供給される。供給された記録シート1は、一定間隔を隔てて配置され、夫々搬送モータ(図示せず)によって駆動される第1搬送ローラ対3及び第2搬送ローラ対4によって矢印A方向に搬送される。
【0029】
5は記録シート1に記録を行うためのインクジェット方式の記録ヘッドおよびインクタンクを備えた記録ヘッドユニットである。ブラック(K)インクタンク5a、シアン(C)インクタンク5b、マゼンタ(M)インクタンク5c、イエロー(Y)インクタンク5dの各インクタンクに収容されたインクは、記録シート1に正対する面に配置されている不図示の記録ヘッドへ供給され、各記録ヘッドのノズルから画像信号に応じて吐出される。この記録ヘッドユニット5はキャリッジ6に搭載され、該キャリッジ6にはベルト7及びプーリ8a,8bを介してキャリッジモータ10が連結されている。従って、キャリッジモータ10の駆動により、キャリッジ6がガイドシャフト9に沿って往復走査するように構成されている。
【0030】
このような構成により、記録へッドユニット5が矢印B方向に移動しながら画像信号に応じて記録シート1にインクを吐出して画像を記録する。また、必要に応じて記録ヘッドユニット5はホームポジションに戻って回復装置2によりノズルの目づまりを解消すると共に、搬送モータによって搬送ローラ対3,4が駆動されて記録シート1を矢印A方向に、後述する記録モードでの設定に応じた距離だけ搬送する。これを繰り返すことによって記録シート1に所望の画像記録を行うものである。
【0031】
図2は、体積の異なるインク滴を吐出するノズル列を各色に対して2つ備えるインクジェット記録ヘッドユニット5を記録面から見た図である。図示した例では、1つの記録ヘッドに1つのノズル列が設けられており、左側から、体積の大きなシアン(C)のインク滴を吐出する記録ヘッド11C、体積の小さなシアン(sc)のインク滴を吐出する記録ヘッド11sc、体積の大きなマゼンタ(M)のインク滴を吐出する記録ヘッド11M、体積の小さなマゼンタ(sm)のインク滴を吐出する記録ヘッド11sm、体積の大きなイエロー(Y)のインク滴を吐出する記録ヘッド11Y、体積の小さなイエロー(sy)のインク滴を吐出する記録ヘッド11syの順に配置されている。
【0032】
それぞれの記録ヘッドは600dpiのピッチで128個のノズルを有している。記録ヘッド11C、11M、11Yは、体積の大きなインク滴(大ドット)として約5ngのインク滴を吐出し、記録ヘッド11sc、11sm、11syは、体積の小さなインク滴(小ドット)として約2ngのインク滴を吐出する。
【0033】
なお、本実施形態のインクジェットプリンタは上記で図1に関して説明したように、ブラック(K)のインクを吐出する記録ヘッドも有しているが、ブラックの記録ヘッドを使用するのはモノクロ記録を行うときだけである。以下での説明は、ブラックの記録ヘッドを使用しないカラー記録を行う場合について述べるので、ブラックの記録ヘッドについての説明は省略する。
【0034】
図10はインクジェットプリンタの制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示す同図において、1700はホストコンピュータから記録データや制御信号を受信するインターフェース、1701はMPU、1702はMPU1701が実行する制御プログラムを格納するROM、1703は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等)を保存しておくDRAMである。1704は記録ヘッドユニット5に対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インターフェース1700、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。10はキャリッジ6を搬送するためのキャリッジモータ、11は記録紙搬送のための搬送モータである。1705は記録ヘッドユニット5を駆動するヘッドドライバ、1706,1707はそれぞれ搬送モータ11、キャリッジモータ10を駆動するためのモータドライバである。
【0035】
上記制御構成の動作を説明すると、インターフェース1700に記録データが入力されるとゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録データが記録ヘッドの駆動データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた駆動データに従って記録ヘッドユニット5が駆動され、記録が行われる。
【0036】
ここでは、MPU1701が実行する制御プログラムをROM1702に格納するものとしたが、EEPROM等の消去/書き込みが可能な記憶媒体を更に追加して、インクジェットプリンタと接続されたホストコンピュータから制御プログラムを変更できるように構成することもできる。
【0037】
図3は、上述のインクジェットプリンタに対して記録データを出力する、本実施形態のホストコンピュータの構成を示すブロック図である。図3においてホストコンピュータ101は、全体を制御するCPU102、制御プログラムを記憶したり、ワーク領域として使用されるメモリ103、FDDやCD−ROMドライブなどの外部記憶104、キーボードやマウス等のユーザが操作する入カ部105、プリンタとのインターフェイス106、ユーザに情報を表示する表示部107とを備えている。
【0038】
CPU102は、以下で説明するように、メモリ103に格納されたプログラムを実行することで、後述する色処理、量子化処理などの画像処理を実施する。このプログラムは外部記憶104に記憶されてもよく、或いは不図示の外部装置から供給されてもよい。ホストコンピュータ101は、インターフェイス106を介して上述のインクジェットプリンタ110と接続されており、画像処理を施した記録データをインクジェットプリンタ110に送信して記録を行わせる。
【0039】
図4は、本実施形態のホストコンピュータで実施される画像処理を説明するブロック図であり、入力されるRGB各色8ビット(256階調)の画像データをC、M、Y、sc、sm、sy各々1ビットの記録データとして出力する処理フローである。
【0040】
RGB各色8ビットで表わされたデータはまず色変換処理部201において、3次元のルックアップテーブル(LUT)によりプリンタの出力形式に合わせたC、M、Y、sc、sm、sy各々8ビットのデータに色変換処理が施される。この色変換処理は、入力系のRGB系カラーから出力系のCMY系カラーに変換する処理である。ホストコンピュータでは、画像データはディスプレイなど発光体に表示するため加法混色の3原色(RGB)で表わされることが多いが、プリンタでは減法混色の3原色であるCMYの色材が用いられるので、このような変換処理が行われる。
【0041】
なお、色変換処理に用いられる3次元LUTは離散的にデータを保持しており、保持しているデータ以外のデータは補間処理で求めるが、該補間処理は公知の技術であるのでここでの詳細な説明は省略する。
【0042】
色変換処理が施されたC、M、Y、sc、sm、sy各々8ビットのデータは、出力γ補正部202で1次元LUTによって出力γ補正処理が施される。これは、単位面積当たりの記録ドット数と出力特性(反射濃度など)の関係は多くの場合に線形とはならないので、出力γ補正を施すことで各々8ビットの入力レベルと、その時の出力特性との線形関係を保証するために行われる。
【0043】
以上の色変換処理と出力γ補正処理とによって、入力されたRGB各色8ビットのデータがインクジェットプリンタの記録ヘッドC、M、Y、sc、sm、sy各々に対する8ビットのデータに変換される。
【0044】
本実施形態のインクジェットプリンタはインクの有無で記録を行う2値記録装置であるので、上記各々8ビットのデータは次の量子化処理部203で各々1ビットの2値データに量子化処理される。ここで用いられる量子化方法としては、従来公知の誤差拡散法やディザ法が用いられる。
【0045】
図5は、本実施形態における記録データ生成処理を示すフローチャートである。なお、ここで示す処理は、上述のホストコンピュータにインストールされたインクジェットプリンタ用のプリンタドライバを起動して、ユーザが入力操作を行うことによって実施される。
【0046】
まず、ステップS1でユーザは記録モードを選択する。本実施形態のインクジェットプリンタは記録モードとして、高速記録が行われるが画質は落ちる高速モード(モード1)と、高画質記録が行われるが記録速度の遅い高画質モード(モード2)との2つの記録モードを含む複数の記録モードが用意されている。ユーザは記録の目的や所望する画質の程度に合わせて記録モードを選択することが出来る。
【0047】
本実施形態のインクジェットプリンタでは、所定の記録領域(記録ヘッドの主走査方向に延びる1ラスタに対応する領域)を複数回走査して記録を行うマルチパス記録を行う。ここで、「Nパス記録」とは、上記所定の記録領域を記録ヘッドがN(Nは2以上の整数)回主走査して記録を行うことを意味し、上記モード1では「4パス記録」が実行され、モード2では「16パス記録」が実行される。なお、本実施形態では、高速モード(モード1)を4パス記録とし、高画質モード(モード2)を16パス記録とした例について説明するが、具体的なパス数はこの値に限定されるものではない。高速モード(モード1)のパス数の方が高画質モード(モード2)のパス数よりも少なく設定されていれば良い。このように本実施形態では、比較的少ないパス数にて記録を行なうモードを「高速モード(モード1)」と定義し、比較的多いパス数にて記録を行なうモードを「高画質モード(モード2)」と定義している。
【0048】
ステップS1で選択された記録モードは、ステップS2、及びS3のそれぞれで確定される。確定された記録モードに応じて、ステップS4、及びS5のそれぞれにおいて、図4で示したフローで色処理が施される。色変換処理のパラメータは、それぞれのモードで固有の値に設定されている。すなわち、本実施形態では、選択された記録モードによって色変換処理のパラメータが異なっている。そして、ステップS6に進み、図4に関して説明したような量子化処理が行われ、記録データが生成される。
【0049】
図6は、白から黒へのグラデーションにおける、本実施形態での大ドットと小ドットとの使用数の変化を示す図であり、図4の色変換処理ステップ201で実行される処理のパラメータを与える3次元LUTに対応するものである。図中破線で示した601及び603は、小ドットに対する出力信号の変化を表し、実線で示した602及び604は大ドットに対する出力信号の変化を表している。
【0050】
なお、ここでは説明を簡単にするため、大ドット、小ドット共にCMYの値を同じとした。グラフ左端が「白」、つまりR=G=B=255の入力信号であり、グラフ右端が「黒」、つまりR=G=B=0の入力信号である。「白」と「黒」の間が「グレー」、つまりR=G=Bが1から254の各入力信号に対応する。
【0051】
図6の(a)はモード1(高速モード)の変換テーブルに対応し、図6の(b)はモード2(高画質モード)の変換テーブルに対応している。いずれのモードでも、白に近い色の領域(所定濃度よりも低い濃度を有する低濃度領域)は小ドットのみを用いて表現して粒状感をなるべく少なくし、濃度が高くなるに従って大ドットを併用して小ドットを減らしている。最大濃度である「黒」は、モード2では大ドットのみを用いて表現し、モード1では大ドットと小ドットとを併用して表現している。
【0052】
このように本実施形態では、濃度の高い領域(1つ又は複数の画素で構成される記録の単位となる部分)を記録する際の小ドットの数(出力値)が、高画質モード(モード2)に比べ、高速モード(モード1)において多くなっている。
【0053】
以上説明したように本実施形態によれば、高濃度の黒の領域を含む画像を記録する際、高画質記録の場合には、小ドットの使用数を比較的少なくし、もしくは、小ドットを全く使用しないようにすることにより、高濃度部での大ドットと小ドットの着弾位置のずれによるモアレの発生を抑制して画質の劣化を防ぐ。一方、高速記録の場合には、小ドットの使用数を比較的多くして短時間で高濃度の画像が得られ、また、多数のヘッドで記録することによりヘッド固体のばらつきを平均化し、すじの少ない高品質画像を記録することができる。
【0054】
(第2の実施形態)
第1の実施形態は、シアン、マゼンタ、イエローの3種類のインクを使用してカラー画像を形成する記録システムであったが、第2の実施形態は、シアン、マゼンタ、イエローに加えてブラックのインクを用いて、より高画質でカラー画像を形成する記録システムである。
【0055】
本実施形態も第1の実施形態と同様な、インクジェットプリンタとホストコンピュータとからなる記録システムであり、インクジェットプリンタ及びホストコンピュータそれぞれの構成も、インクジェットプリンタにおける記録ヘッドユニットの構成と、色処理変換の際に用いられるパラメータが異なっている以外は略同様である。以下では、上記第1の実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0056】
図7は、本実施形態のインクジェットプリンタの記録ヘッドユニット5を記録面から見た図である。本実施形態の記録ヘッドユニット5は、図2に示したC、M、Yのそれぞれに対して大小2種類のドットを吐出する2つの記録ヘッドを有する構成に加えて、ブラック(K)インク用の記録ヘッド11Kを図のように左端に有している。この記録ヘッド11Kは、ブラック(K)のインクタンク5aと連結されている。また、記録ヘッド11Kには、600dpiのピッチで128個のノズルが設けられており、記録データに応じて各ノズルから体積約5ngのインク滴(大ドット)を吐出する。図から明らかなように、ブラック(K)については、大小2種類のドットをそれぞれ吐出する大小ノズル列は設けられておらず、大のドットを吐出する大ノズル列だけが設けられている。
【0057】
図8は、白から黒へのグラデーションにおける、本実施形態での大ドット、小ドット及びブラックのインク滴(黒ドット)の使い方を図6と同様に示した図であり、図4の色変換処理ステップ201で実行される処理のパラメータを与える3次元LUTに対応するものである。図中破線で示した801及び804は小ドットに対する出力信号の変化を表し、実線で示した802及び805は大ドットに対する出力信号の変化を表し、太線で示した803及び806は黒ドットに対する出力信号の変化を表している。
【0058】
第1の実施形態と同様に、図8の(a)はモード1(高速モード)の変換テーブルに対応し、図6の(b)はモード2(高画質モード)の変換テーブルに対応している。図示されたように本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、濃度の高い領域を記録する際の小ドットの数が、モード1とモード2とで異なっている。特に、最大濃度(黒)の領域を記録する際に、モード2ではCMYKの大ドットを用いて表現し、モード1ではCMYKの大ドットとCMYの小ドットとを併用して表現している。
【0059】
このようにすることにより、本実施形態によれば、シアンの濃度が高い領域を含む画像を記録する際、高画質記録の場合には、小ドットの使用数を比較的少なくし、もしくは、小ドットを全く使用しないようにすることにより、大ドットと小ドットの着弾位置のずれによるモアレの発生を抑制して画質の劣化を防ぎ、一方、高速記録の場合には、小ドットの使用数を比較的多くしてより短時間で高濃度の出力が得られ、また、多数のヘッドで記録することによりヘッド固体のばらつきを平均化し、すじの少ない高品質画像を記録することができる。
【0060】
なお、本実施形態では、モード2において、最大濃度の「黒」を黒インクとカラーインクの混色で表現したが、もちろん黒インクのみで表現してもよい。
【0061】
(第3の実施形態)
上記第1及び第2の実施形態は、黒色を表現する際に、記録モードに応じて高濃度の領域の記録に使用する小ドットの数を異ならせるものであったが、第3の実施形態は、他の有彩色の色を表現する際に、記録モードに応じて高濃度の領域の記録に使用する小ドットの数を異ならせるものである。
【0062】
本実施形態も第1及び第2の実施形態と同様な、インクジェットプリンタとホストコンピュータとからなる記録システムであり、インクジェットプリンタ及びホストコンピュータそれぞれの構成も、色処理変換の際に用いられるパラメータが異なっている以外は略同様である。以下では、上記第1及び第2の実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0063】
なお、以下ではシアンを表現する際に、記録モードに応じて高濃度領域の記録に使用する小ドットの数を変える場合を例に説明するが、他の有彩色についても同様に適用できる。また、1つの色に対してだけでなく、複数の色に対して適用してもよい。この場合、適用する色としては、CMY(及びK)などの使用するインクの色、或いはレッド、グリーン、ブルー等の色に対応させると好適である。
【0064】
図9は、白からシアンへのグラデーションにおける、本実施形態での大ドットと小ドットの使い方を図6と同様に示した図であり、図4の色変換処理ステップ201で実行される処理のパラメータを与える3次元LUTに対応するものである。図中破線で示した901及び903は小ドットに対する出力信号の変化を表し、実線で示した902及び904は大ドットに対する出力信号の変化を表している。
【0065】
第1及び第2の実施形態と同様に、図9の(a)はモード1(高速モード)の変換テーブルに対応し、図9の(b)はモード2(高画質モード)の変換テーブルに対応している。図示されたように本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、濃度の高い領域を記録する際の小ドットの数が、モード2ではモード1よりも少なくなっている。特に、シアンの最大濃度の領域を記録する際に、モード2ではシアンの大ドットのみを用いて表現し、モード1ではシアンの大ドットと小ドットとを併用して表現している。
【0066】
このようにすることにより、本実施形態によれば、シアンの濃度が高い領域を含む画像を記録するときに、高画質記録を行う際には、小ドットの使用数を比較的少なくし、もしくは、小ドットを全く使用しないようにすることにより、高濃度部での大ドットと小ドットの着弾位置のずれによるモアレの発生を抑制して画質の劣化を防ぐ。一方、高速記録の場合には、小ドットの使用数を比較的多くして短時間で高濃度の画像が得られ、また、多数のヘッドで記録することによりヘッド固体のばらつきを平均化し、すじの少ない高品質画像を記録することができる。
【0067】
なお、本実施形態では、シアンの濃度が高い領域を記録する際に使用する小ドットの数を、記録モードによって異ならせたが、使用するインクによっては濃度が高くても彩度が下がってしまうものがある。そのようなインクを使用する場合には、彩度が高い領域を記録する際に使用する小ドットの数を、記録モードによって異ならせるようにすると、同様の効果が得られる。この場合には、図9のX軸は彩度に対応することとなる。
【0068】
[その他の実施形態]
上記の実施形態では、選択された記録モードに応じて色変換処理で実行される処理のパラメータを3次元LUTの形式で与えるものとしたが、もちろんこれ以外の形式でパラメータが与えられてもよい。例えば、一方の記録モードに対応したパラメータだけを記憶しておき、他方の記録モードが選択された場合には所定の演算等を行ってパラメータが決定される方式も考えられる。
【0069】
更に、入力信号に対する出力信号の値が、所定の演算などの3次元LUT以外の方式で求められてもよい。
【0070】
本発明は、上記の実施形態のように複数の機器から構成される記録システムに適用しても良いし、また、単独の記録装置に適用しても良い。
【0071】
例えば、PCカードやメモリカード等のスロットを備えていたり、デジタルカメラ等の画像入力機器と接続可能であり、コンピュータ等のホスト機器を介せずに、単独で上記のスロットに挿入されたカードに格納された画像データや画像入力機器から出力された画像データを記録可能に構成されている記録装置に本発明を適用する場合には、上記の実施形態で説明したような色変換処理及び量子化処理が記録装置内部で行われることとなる。
【0072】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0073】
なお、上記実施形態では、所定の記録領域(1ラスタに対応する領域)に対して複数回の走査を行うマルチパス記録を行う場合を例に挙げて説明したが、マルチパス記録を行わない場合に本発明を適用してもよい。
【0074】
この場合、例えば、高速モード(モード1)を1パス記録とし、高画質モード(モード2)をマルチパス記録とすることもできる。すなわち、本発明では、所定の記録領域(主走査方向に1つのノズルにより記録可能な領域、つまり1ラスタに対応する領域)をM(Mは正の整数)回走査して記録を行なう記録モードとして、「M」が第1の値である高速モード(モード1)と、「M」が第1の値より大きな値である高画質モード(モード2)とを少なくとも備えていればよいである。
【0075】
また、上記では、高速モード(モード1)と高画質モード(モード2)との間でパス数を異ならせているが、パス数を異ならせずとも、ヘッドの走査速度を異ならせるようにしてもよい。つまり、高速モード(モード1)ではヘッドの走査速度を比較的速くし、高画質モード(モード2)ではヘッドの走査速度を比較的遅くするのである。このように本発明では、所定領域に対する記録を完成させる時間が異なる2つのモードを少なくとも備えていればよく、例えば、「高速モード」を、記録媒体上の所定領域に対する記録を所定時間で完成させる第1のモードとして定義すれば、「高画質モード」は、所定領域に対する記録を前記所定時間より長い時間で完成させる第2のモードと定義できる。
【0076】
以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることが好ましい。
【0077】
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(本実施形態では図4及び図5に示すシーケンス図やフローチャートに対応したプログラム)を、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
【0078】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0079】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0080】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
【0081】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明の範囲に含まれるものである。
【0082】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0083】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0084】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、高速記録を行う際には、大きなインク滴が多く使用される濃度又は彩度の高い領域の記録の際には小さなインク滴の使用数を多くして、短い時間で高濃度な画像を形成し、さらに多数のヘッドで記録することによりヘッド固体のばらつきを平均化し、すじの低減を図る。一方、高画質記録を行う際には、大きなインク滴が多く使用される濃度又は彩度の高い領域の記録には小さなインク滴の使用数を高速記録の場合よりも少なくして、大ドットと小ドットの着弾位置のずれによるモアレの発生を回避して高品質の画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの構成を示す概観斜視図である。
【図2】図1のインクジェットプリンタに適用可能な記録ヘッドユニットの構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るホストコンピュータのブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る画像処理の流れを示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る記録データ作成の流れを示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における、入力信号に対する大小ドットの出力値を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る記録ヘッドユニットの構成を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態における、入力信号に対する大小ドットの出力値を示す図である。
【図9】本発明の第3の実施形態における、入力信号に対する大小ドットの出力値を示す図である。
【図10】図1のインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 記録シート
2 インク回復装置
3 第1搬送ローラ
4 第2搬送ローラ
5 記録ヘッドユニット
6 キャリツジ
7 ベルト
8a,8b プーリ
9 ガイドシャフト
10 キャリッジモーター
101 ホストコンピュータ
102 CPU
103 メモリ
104 外部記憶装置
105 入力部
106 インターフェイス
107 表示部
110 インクジェットプリンタ
201 色変換処理部
202 出力γ補正部
203 量子化処理部
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録方法、記録システム、インクジェット記録装置、記録データ生成方法、プログラム及びプリンタドライバに関し、特に、第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とが設けられたインクジェット記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体上で走査させて記録を行い、高速記録を行う第1のモードと高画質記録を行う第2のモードとを有するインクジェット記録装置で記録するための記録データの生成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ等に於ける情報記録装置として、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等シート状の記録媒体に記録を行うプリンタが広く使用されている。
【0003】
プリンタの記録方式としては様々な方式が知られているが、用紙等の記録媒体に非接触記録が可能である、カラー化が容易である、静粛性に富む、等の理由でインクジェット方式が近年特に注目されており、又その構成としては所望される記録情報に応じてインクを吐出する記録ヘッドを装着すると共に用紙等の記録媒体の送り方向と交差する方向に往復走査しながら記録を行なうシリアル記録方式が安価で小型化が容易などの点から一般的に広く用いられている。
【0004】
一般的に、カラーインクジェットプリンタでは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色、またはこれに黒(K)を加えた4色で画像を表現することが多い。近年、更なる高画質化を目的として、同じインクで形成されるドットのサイズが異なるように、吐出されるインク量を異ならせる方式(大小インクシステム)や、階調性を増やすべく、同系色で濃度の異なる複数のインクを使用する方式(濃淡インクシステム)などが提案されている。
【0005】
吐出されるインク量を異ならせる方式として、同じノズルから体積の異なるインク滴を吐出する方式が提案されている(例えば、特許文献1)。この方式では、熱エネルギーを利用してインク滴を吐出させる場合には、大きさの異なる2種類以上のヒータを用意したり、ピエゾ(圧電)素子により液室を圧縮してインク滴を吐出させる場合には、ピエゾ素子に与える電圧を数段階で制御する方法が知られている。
【0006】
しかしながら、同じノズルから大きさの異なるインク滴を吐出させる場合、ノズルの小型化が困難であると共に、安定した吐出制御が困難であるという問題がある。
【0007】
大きなインク滴を吐出させるノズル列と、小さなインク滴を吐出させるノズル列とをそれぞれ備えれば、上記問題が解決できることは容易に考えられる。この装置では、各ノズルから1種類の大きさのインク滴しか吐出させないため、安定した吐出制御が出来る。
【0008】
更に、このように体積の異なるインク滴を吐出するノズル列を複数備える装置では、記録画像の品質が向上するという利点もある。
【0009】
すなわち、ノズルの高密度化及び高精細化が進んだため、記録ヘッドの製造工程においてはノズル毎にわずかな製造誤差が生じ、これに起因してノズル毎にインクの吐出量や吐出方向にばらつきが生じる。このような記録ヘッドで記録した画像中にはすじやむらが現れ、画像品質を劣化させる原因となる。
【0010】
ところが、体積の異なるインク滴を吐出するノズル列を複数備える構成では、1回の走査中に異なるノズル列を使用して同じ画素(ドット)を記録することができる。これを行うと、マルチパス記録を行わない場合でも異なったノズルから吐出された複数のインク滴で1つの画素が記録されるため、個々のノズルのばらつきの影響が軽減されて、すじやむらが低減して品質が向上する。
【0011】
さらに、1回の走査中に付与できるインク量が多くなるので、短時間で紙面を覆うことができ、少ない走査数で高濃度の画像が得られる。
【0012】
以上のような理由で、高画質記録を行うインクジェットプリンタでは、体積の異なるインク滴を吐出するノズル列を複数備える構成が好ましいと考えられている。
【0013】
【特許文献1】
特許第3058493号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のように体積の異なるインク滴を吐出するノズル列を複数備える構成とすると、以下に説明するような問題が発生する。
【0015】
すなわち、大ドットを吐出するノズル列と小ドットを吐出するノズル列が一定の距離をおいて存在するため、キャリッジの速度むらなどの機械的な変動や、インクの吐出方向や吐出速度の変動など、わずかな変動で大ドットと小ドットの紙面上での着弾位置がずれる。この結果、大ドットと小ドットのずれが規則的な模様として目に見えてしまう。このようなずれの模様をモアレといい、画質の劣化の原因となる。マルチパスの分割数の少ない記録方法ではこのようなモアレ現象は個々のノズルのばらつきや機械のばらつきによるすじにより目立たないが、マルチパスの分割数を多くしてこのようなすじが減少すると、モアレ減少が目立ってくる。
【0016】
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、すじの発生やモアレの発生による画質の劣化を防止して、高画質な画像を記録することができる、インクジェット記録方法、記録システム、インクジェット記録装置、記録データ生成方法、プログラム及びプリンタドライバを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の一態様としてのインクジェット記録方法は、第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とを有するインクジェット記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録方法であって、前記記録媒体上の所定領域に対する記録を所定時間で完成させる第1のモードと、前記所定領域に対する記録を前記所定時間より長い時間で完成させる第2のモードのうち、記録に使用するモードを選択する選択工程と、前記選択されたモードに応じてデータ処理を行い、記録データを生成するデータ生成工程と、前記生成された記録データに基づき前記インクジェット記録ヘッドから前記記録媒体に対してインクを吐出して記録を行う記録工程とを備え、前記データ生成工程では、前記第1のモードで所定の色に関して濃度又は彩度の高い領域の記録に使用される前記第2の体積のインク滴の数を、前記第2のモードで前記領域の記録に使用される前記第2の体積のインク滴の数よりも多くなるようデータ処理を行う。
【0018】
また、上記目的を達成する本発明の別の態様のインクジェット記録方法は、第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とを有するインクジェット記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録方法であって、前記記録媒体上の所定領域に対して前記インクジェット記録ヘッドを所定回数だけ走査させて記録を行なう第1のモードと、前記所定領域に対して前記インクジェット記録ヘッドを前記所定回数より多い回数走査させて記録を行なう第2のモードのうち、記録に使用するモードを選択する選択工程と、前記選択されたモードに対応した画像処理を行う画像処理工程と、前記画像処理が施されたデータに基づき前記インクジェット記録ヘッドから前記記録媒体に対してインクを吐出して記録を行う記録工程とを有し、前記画像処理工程では、(A)前記第1のモードが選択された場合、所定の色について濃度が最大である最大濃度領域または所定の色について彩度が最大である最大彩度領域を、前記第1の体積のインク滴と前記第2の体積のインク滴の両方を用いて記録がなされるよう画像処理を行い、(B)前記第2のモードが選択された場合、前記最大濃度領域または最大彩度領域を、前記第2の体積のインク滴を用いず前記第1の体積のインク滴を用いて記録がなされるよう画像処理を行う。
【0019】
また、上記目的は、上記の記録システムの機能を実現する記録システム、インクジェット記録装置、記録データ生成方法、プログラム及びプリンタドライバによっても達成される。
【0020】
すなわち、本発明の一態様によれば、第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とを有するインクジェット記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行う際に、記録媒体上の所定領域に対する記録を所定時間で完成させる第1のモードと、所定領域に対する記録を所定時間より長い時間で完成させる第2のモードのうち、記録に使用するモードを選択し、選択されたモードに応じてデータ処理を行い、記録データを生成し、生成された記録データに基づきインクジェット記録ヘッドから記録媒体に対してインクを吐出して記録を行うようにし、記録データの生成において、第1のモードで所定の色に関して濃度又は彩度の高い領域の記録に使用される第2の体積のインク滴の数を、第2のモードで該領域の記録に使用される第2の体積のインク滴の数よりも多くなるようデータ処理を行う。
【0021】
また、本発明の別の態様によれば、第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とを有するインクジェット記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行う際に、記録媒体上の所定領域に対してインクジェット記録ヘッドを所定回数だけ走査させて記録を行なう第1のモードと、所定領域に対してインクジェット記録ヘッドを所定回数より多い回数走査させて記録を行なう第2のモードのうち、記録に使用するモードを選択し、選択されたモードに対応した画像処理を行い、画像処理が施されたデータに基づきインクジェット記録ヘッドから記録媒体に対してインクを吐出して記録を行うようにし、(A)第1のモードが選択された場合、所定の色について濃度が最大である最大濃度領域または所定の色について彩度が最大である最大彩度領域を、第1の体積のインク滴と第2の体積のインク滴の両方を用いて記録がなされるよう画像処理を行い、(B)第2のモードが選択された場合、最大濃度領域または最大彩度領域を、第2の体積のインク滴を用いず第1の体積のインク滴を用いて記録がなされるよう画像処理を行う。
【0022】
このようにすると、記録時間が短い、或いは走査回数の少ない高速記録を行う際には、大きなインク滴が多く使用される濃度又は彩度の高い領域の記録には小さなインク滴の数を多くして、短時間に濃度の高い画像を形成することができ、さらに多数のヘッドで記録することによりヘッド固体のばらつきを平均化し、すじの低減を図る。一方、高画質記録を行う際には、大きなインク滴が多く使用される濃度又は彩度の高い領域の記録には小さなインク滴の使用数を高速記録の場合よりも少なくして、大ドットと小ドットの着弾位置のずれによるモアレの発生を回避して高品質の画像が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
【0024】
本明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
【0025】
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものを含むものとする。
【0026】
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
【0027】
(第1の実施形態)
第1の実施形態はインクジェットプリンタと、ホストコンピュータとからなる記録システムである。
【0028】
図1は本実施形態のインクジェットプリンタの概略構成を示す外観斜視図である。1は紙或いはプラスチックシート等の記録媒体(記録シート)であって、カセット等に複数枚積層されたシート1が給紙ローラ(不図示)によって一枚ずつ供給される。供給された記録シート1は、一定間隔を隔てて配置され、夫々搬送モータ(図示せず)によって駆動される第1搬送ローラ対3及び第2搬送ローラ対4によって矢印A方向に搬送される。
【0029】
5は記録シート1に記録を行うためのインクジェット方式の記録ヘッドおよびインクタンクを備えた記録ヘッドユニットである。ブラック(K)インクタンク5a、シアン(C)インクタンク5b、マゼンタ(M)インクタンク5c、イエロー(Y)インクタンク5dの各インクタンクに収容されたインクは、記録シート1に正対する面に配置されている不図示の記録ヘッドへ供給され、各記録ヘッドのノズルから画像信号に応じて吐出される。この記録ヘッドユニット5はキャリッジ6に搭載され、該キャリッジ6にはベルト7及びプーリ8a,8bを介してキャリッジモータ10が連結されている。従って、キャリッジモータ10の駆動により、キャリッジ6がガイドシャフト9に沿って往復走査するように構成されている。
【0030】
このような構成により、記録へッドユニット5が矢印B方向に移動しながら画像信号に応じて記録シート1にインクを吐出して画像を記録する。また、必要に応じて記録ヘッドユニット5はホームポジションに戻って回復装置2によりノズルの目づまりを解消すると共に、搬送モータによって搬送ローラ対3,4が駆動されて記録シート1を矢印A方向に、後述する記録モードでの設定に応じた距離だけ搬送する。これを繰り返すことによって記録シート1に所望の画像記録を行うものである。
【0031】
図2は、体積の異なるインク滴を吐出するノズル列を各色に対して2つ備えるインクジェット記録ヘッドユニット5を記録面から見た図である。図示した例では、1つの記録ヘッドに1つのノズル列が設けられており、左側から、体積の大きなシアン(C)のインク滴を吐出する記録ヘッド11C、体積の小さなシアン(sc)のインク滴を吐出する記録ヘッド11sc、体積の大きなマゼンタ(M)のインク滴を吐出する記録ヘッド11M、体積の小さなマゼンタ(sm)のインク滴を吐出する記録ヘッド11sm、体積の大きなイエロー(Y)のインク滴を吐出する記録ヘッド11Y、体積の小さなイエロー(sy)のインク滴を吐出する記録ヘッド11syの順に配置されている。
【0032】
それぞれの記録ヘッドは600dpiのピッチで128個のノズルを有している。記録ヘッド11C、11M、11Yは、体積の大きなインク滴(大ドット)として約5ngのインク滴を吐出し、記録ヘッド11sc、11sm、11syは、体積の小さなインク滴(小ドット)として約2ngのインク滴を吐出する。
【0033】
なお、本実施形態のインクジェットプリンタは上記で図1に関して説明したように、ブラック(K)のインクを吐出する記録ヘッドも有しているが、ブラックの記録ヘッドを使用するのはモノクロ記録を行うときだけである。以下での説明は、ブラックの記録ヘッドを使用しないカラー記録を行う場合について述べるので、ブラックの記録ヘッドについての説明は省略する。
【0034】
図10はインクジェットプリンタの制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示す同図において、1700はホストコンピュータから記録データや制御信号を受信するインターフェース、1701はMPU、1702はMPU1701が実行する制御プログラムを格納するROM、1703は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等)を保存しておくDRAMである。1704は記録ヘッドユニット5に対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インターフェース1700、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。10はキャリッジ6を搬送するためのキャリッジモータ、11は記録紙搬送のための搬送モータである。1705は記録ヘッドユニット5を駆動するヘッドドライバ、1706,1707はそれぞれ搬送モータ11、キャリッジモータ10を駆動するためのモータドライバである。
【0035】
上記制御構成の動作を説明すると、インターフェース1700に記録データが入力されるとゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録データが記録ヘッドの駆動データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた駆動データに従って記録ヘッドユニット5が駆動され、記録が行われる。
【0036】
ここでは、MPU1701が実行する制御プログラムをROM1702に格納するものとしたが、EEPROM等の消去/書き込みが可能な記憶媒体を更に追加して、インクジェットプリンタと接続されたホストコンピュータから制御プログラムを変更できるように構成することもできる。
【0037】
図3は、上述のインクジェットプリンタに対して記録データを出力する、本実施形態のホストコンピュータの構成を示すブロック図である。図3においてホストコンピュータ101は、全体を制御するCPU102、制御プログラムを記憶したり、ワーク領域として使用されるメモリ103、FDDやCD−ROMドライブなどの外部記憶104、キーボードやマウス等のユーザが操作する入カ部105、プリンタとのインターフェイス106、ユーザに情報を表示する表示部107とを備えている。
【0038】
CPU102は、以下で説明するように、メモリ103に格納されたプログラムを実行することで、後述する色処理、量子化処理などの画像処理を実施する。このプログラムは外部記憶104に記憶されてもよく、或いは不図示の外部装置から供給されてもよい。ホストコンピュータ101は、インターフェイス106を介して上述のインクジェットプリンタ110と接続されており、画像処理を施した記録データをインクジェットプリンタ110に送信して記録を行わせる。
【0039】
図4は、本実施形態のホストコンピュータで実施される画像処理を説明するブロック図であり、入力されるRGB各色8ビット(256階調)の画像データをC、M、Y、sc、sm、sy各々1ビットの記録データとして出力する処理フローである。
【0040】
RGB各色8ビットで表わされたデータはまず色変換処理部201において、3次元のルックアップテーブル(LUT)によりプリンタの出力形式に合わせたC、M、Y、sc、sm、sy各々8ビットのデータに色変換処理が施される。この色変換処理は、入力系のRGB系カラーから出力系のCMY系カラーに変換する処理である。ホストコンピュータでは、画像データはディスプレイなど発光体に表示するため加法混色の3原色(RGB)で表わされることが多いが、プリンタでは減法混色の3原色であるCMYの色材が用いられるので、このような変換処理が行われる。
【0041】
なお、色変換処理に用いられる3次元LUTは離散的にデータを保持しており、保持しているデータ以外のデータは補間処理で求めるが、該補間処理は公知の技術であるのでここでの詳細な説明は省略する。
【0042】
色変換処理が施されたC、M、Y、sc、sm、sy各々8ビットのデータは、出力γ補正部202で1次元LUTによって出力γ補正処理が施される。これは、単位面積当たりの記録ドット数と出力特性(反射濃度など)の関係は多くの場合に線形とはならないので、出力γ補正を施すことで各々8ビットの入力レベルと、その時の出力特性との線形関係を保証するために行われる。
【0043】
以上の色変換処理と出力γ補正処理とによって、入力されたRGB各色8ビットのデータがインクジェットプリンタの記録ヘッドC、M、Y、sc、sm、sy各々に対する8ビットのデータに変換される。
【0044】
本実施形態のインクジェットプリンタはインクの有無で記録を行う2値記録装置であるので、上記各々8ビットのデータは次の量子化処理部203で各々1ビットの2値データに量子化処理される。ここで用いられる量子化方法としては、従来公知の誤差拡散法やディザ法が用いられる。
【0045】
図5は、本実施形態における記録データ生成処理を示すフローチャートである。なお、ここで示す処理は、上述のホストコンピュータにインストールされたインクジェットプリンタ用のプリンタドライバを起動して、ユーザが入力操作を行うことによって実施される。
【0046】
まず、ステップS1でユーザは記録モードを選択する。本実施形態のインクジェットプリンタは記録モードとして、高速記録が行われるが画質は落ちる高速モード(モード1)と、高画質記録が行われるが記録速度の遅い高画質モード(モード2)との2つの記録モードを含む複数の記録モードが用意されている。ユーザは記録の目的や所望する画質の程度に合わせて記録モードを選択することが出来る。
【0047】
本実施形態のインクジェットプリンタでは、所定の記録領域(記録ヘッドの主走査方向に延びる1ラスタに対応する領域)を複数回走査して記録を行うマルチパス記録を行う。ここで、「Nパス記録」とは、上記所定の記録領域を記録ヘッドがN(Nは2以上の整数)回主走査して記録を行うことを意味し、上記モード1では「4パス記録」が実行され、モード2では「16パス記録」が実行される。なお、本実施形態では、高速モード(モード1)を4パス記録とし、高画質モード(モード2)を16パス記録とした例について説明するが、具体的なパス数はこの値に限定されるものではない。高速モード(モード1)のパス数の方が高画質モード(モード2)のパス数よりも少なく設定されていれば良い。このように本実施形態では、比較的少ないパス数にて記録を行なうモードを「高速モード(モード1)」と定義し、比較的多いパス数にて記録を行なうモードを「高画質モード(モード2)」と定義している。
【0048】
ステップS1で選択された記録モードは、ステップS2、及びS3のそれぞれで確定される。確定された記録モードに応じて、ステップS4、及びS5のそれぞれにおいて、図4で示したフローで色処理が施される。色変換処理のパラメータは、それぞれのモードで固有の値に設定されている。すなわち、本実施形態では、選択された記録モードによって色変換処理のパラメータが異なっている。そして、ステップS6に進み、図4に関して説明したような量子化処理が行われ、記録データが生成される。
【0049】
図6は、白から黒へのグラデーションにおける、本実施形態での大ドットと小ドットとの使用数の変化を示す図であり、図4の色変換処理ステップ201で実行される処理のパラメータを与える3次元LUTに対応するものである。図中破線で示した601及び603は、小ドットに対する出力信号の変化を表し、実線で示した602及び604は大ドットに対する出力信号の変化を表している。
【0050】
なお、ここでは説明を簡単にするため、大ドット、小ドット共にCMYの値を同じとした。グラフ左端が「白」、つまりR=G=B=255の入力信号であり、グラフ右端が「黒」、つまりR=G=B=0の入力信号である。「白」と「黒」の間が「グレー」、つまりR=G=Bが1から254の各入力信号に対応する。
【0051】
図6の(a)はモード1(高速モード)の変換テーブルに対応し、図6の(b)はモード2(高画質モード)の変換テーブルに対応している。いずれのモードでも、白に近い色の領域(所定濃度よりも低い濃度を有する低濃度領域)は小ドットのみを用いて表現して粒状感をなるべく少なくし、濃度が高くなるに従って大ドットを併用して小ドットを減らしている。最大濃度である「黒」は、モード2では大ドットのみを用いて表現し、モード1では大ドットと小ドットとを併用して表現している。
【0052】
このように本実施形態では、濃度の高い領域(1つ又は複数の画素で構成される記録の単位となる部分)を記録する際の小ドットの数(出力値)が、高画質モード(モード2)に比べ、高速モード(モード1)において多くなっている。
【0053】
以上説明したように本実施形態によれば、高濃度の黒の領域を含む画像を記録する際、高画質記録の場合には、小ドットの使用数を比較的少なくし、もしくは、小ドットを全く使用しないようにすることにより、高濃度部での大ドットと小ドットの着弾位置のずれによるモアレの発生を抑制して画質の劣化を防ぐ。一方、高速記録の場合には、小ドットの使用数を比較的多くして短時間で高濃度の画像が得られ、また、多数のヘッドで記録することによりヘッド固体のばらつきを平均化し、すじの少ない高品質画像を記録することができる。
【0054】
(第2の実施形態)
第1の実施形態は、シアン、マゼンタ、イエローの3種類のインクを使用してカラー画像を形成する記録システムであったが、第2の実施形態は、シアン、マゼンタ、イエローに加えてブラックのインクを用いて、より高画質でカラー画像を形成する記録システムである。
【0055】
本実施形態も第1の実施形態と同様な、インクジェットプリンタとホストコンピュータとからなる記録システムであり、インクジェットプリンタ及びホストコンピュータそれぞれの構成も、インクジェットプリンタにおける記録ヘッドユニットの構成と、色処理変換の際に用いられるパラメータが異なっている以外は略同様である。以下では、上記第1の実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0056】
図7は、本実施形態のインクジェットプリンタの記録ヘッドユニット5を記録面から見た図である。本実施形態の記録ヘッドユニット5は、図2に示したC、M、Yのそれぞれに対して大小2種類のドットを吐出する2つの記録ヘッドを有する構成に加えて、ブラック(K)インク用の記録ヘッド11Kを図のように左端に有している。この記録ヘッド11Kは、ブラック(K)のインクタンク5aと連結されている。また、記録ヘッド11Kには、600dpiのピッチで128個のノズルが設けられており、記録データに応じて各ノズルから体積約5ngのインク滴(大ドット)を吐出する。図から明らかなように、ブラック(K)については、大小2種類のドットをそれぞれ吐出する大小ノズル列は設けられておらず、大のドットを吐出する大ノズル列だけが設けられている。
【0057】
図8は、白から黒へのグラデーションにおける、本実施形態での大ドット、小ドット及びブラックのインク滴(黒ドット)の使い方を図6と同様に示した図であり、図4の色変換処理ステップ201で実行される処理のパラメータを与える3次元LUTに対応するものである。図中破線で示した801及び804は小ドットに対する出力信号の変化を表し、実線で示した802及び805は大ドットに対する出力信号の変化を表し、太線で示した803及び806は黒ドットに対する出力信号の変化を表している。
【0058】
第1の実施形態と同様に、図8の(a)はモード1(高速モード)の変換テーブルに対応し、図6の(b)はモード2(高画質モード)の変換テーブルに対応している。図示されたように本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、濃度の高い領域を記録する際の小ドットの数が、モード1とモード2とで異なっている。特に、最大濃度(黒)の領域を記録する際に、モード2ではCMYKの大ドットを用いて表現し、モード1ではCMYKの大ドットとCMYの小ドットとを併用して表現している。
【0059】
このようにすることにより、本実施形態によれば、シアンの濃度が高い領域を含む画像を記録する際、高画質記録の場合には、小ドットの使用数を比較的少なくし、もしくは、小ドットを全く使用しないようにすることにより、大ドットと小ドットの着弾位置のずれによるモアレの発生を抑制して画質の劣化を防ぎ、一方、高速記録の場合には、小ドットの使用数を比較的多くしてより短時間で高濃度の出力が得られ、また、多数のヘッドで記録することによりヘッド固体のばらつきを平均化し、すじの少ない高品質画像を記録することができる。
【0060】
なお、本実施形態では、モード2において、最大濃度の「黒」を黒インクとカラーインクの混色で表現したが、もちろん黒インクのみで表現してもよい。
【0061】
(第3の実施形態)
上記第1及び第2の実施形態は、黒色を表現する際に、記録モードに応じて高濃度の領域の記録に使用する小ドットの数を異ならせるものであったが、第3の実施形態は、他の有彩色の色を表現する際に、記録モードに応じて高濃度の領域の記録に使用する小ドットの数を異ならせるものである。
【0062】
本実施形態も第1及び第2の実施形態と同様な、インクジェットプリンタとホストコンピュータとからなる記録システムであり、インクジェットプリンタ及びホストコンピュータそれぞれの構成も、色処理変換の際に用いられるパラメータが異なっている以外は略同様である。以下では、上記第1及び第2の実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0063】
なお、以下ではシアンを表現する際に、記録モードに応じて高濃度領域の記録に使用する小ドットの数を変える場合を例に説明するが、他の有彩色についても同様に適用できる。また、1つの色に対してだけでなく、複数の色に対して適用してもよい。この場合、適用する色としては、CMY(及びK)などの使用するインクの色、或いはレッド、グリーン、ブルー等の色に対応させると好適である。
【0064】
図9は、白からシアンへのグラデーションにおける、本実施形態での大ドットと小ドットの使い方を図6と同様に示した図であり、図4の色変換処理ステップ201で実行される処理のパラメータを与える3次元LUTに対応するものである。図中破線で示した901及び903は小ドットに対する出力信号の変化を表し、実線で示した902及び904は大ドットに対する出力信号の変化を表している。
【0065】
第1及び第2の実施形態と同様に、図9の(a)はモード1(高速モード)の変換テーブルに対応し、図9の(b)はモード2(高画質モード)の変換テーブルに対応している。図示されたように本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、濃度の高い領域を記録する際の小ドットの数が、モード2ではモード1よりも少なくなっている。特に、シアンの最大濃度の領域を記録する際に、モード2ではシアンの大ドットのみを用いて表現し、モード1ではシアンの大ドットと小ドットとを併用して表現している。
【0066】
このようにすることにより、本実施形態によれば、シアンの濃度が高い領域を含む画像を記録するときに、高画質記録を行う際には、小ドットの使用数を比較的少なくし、もしくは、小ドットを全く使用しないようにすることにより、高濃度部での大ドットと小ドットの着弾位置のずれによるモアレの発生を抑制して画質の劣化を防ぐ。一方、高速記録の場合には、小ドットの使用数を比較的多くして短時間で高濃度の画像が得られ、また、多数のヘッドで記録することによりヘッド固体のばらつきを平均化し、すじの少ない高品質画像を記録することができる。
【0067】
なお、本実施形態では、シアンの濃度が高い領域を記録する際に使用する小ドットの数を、記録モードによって異ならせたが、使用するインクによっては濃度が高くても彩度が下がってしまうものがある。そのようなインクを使用する場合には、彩度が高い領域を記録する際に使用する小ドットの数を、記録モードによって異ならせるようにすると、同様の効果が得られる。この場合には、図9のX軸は彩度に対応することとなる。
【0068】
[その他の実施形態]
上記の実施形態では、選択された記録モードに応じて色変換処理で実行される処理のパラメータを3次元LUTの形式で与えるものとしたが、もちろんこれ以外の形式でパラメータが与えられてもよい。例えば、一方の記録モードに対応したパラメータだけを記憶しておき、他方の記録モードが選択された場合には所定の演算等を行ってパラメータが決定される方式も考えられる。
【0069】
更に、入力信号に対する出力信号の値が、所定の演算などの3次元LUT以外の方式で求められてもよい。
【0070】
本発明は、上記の実施形態のように複数の機器から構成される記録システムに適用しても良いし、また、単独の記録装置に適用しても良い。
【0071】
例えば、PCカードやメモリカード等のスロットを備えていたり、デジタルカメラ等の画像入力機器と接続可能であり、コンピュータ等のホスト機器を介せずに、単独で上記のスロットに挿入されたカードに格納された画像データや画像入力機器から出力された画像データを記録可能に構成されている記録装置に本発明を適用する場合には、上記の実施形態で説明したような色変換処理及び量子化処理が記録装置内部で行われることとなる。
【0072】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0073】
なお、上記実施形態では、所定の記録領域(1ラスタに対応する領域)に対して複数回の走査を行うマルチパス記録を行う場合を例に挙げて説明したが、マルチパス記録を行わない場合に本発明を適用してもよい。
【0074】
この場合、例えば、高速モード(モード1)を1パス記録とし、高画質モード(モード2)をマルチパス記録とすることもできる。すなわち、本発明では、所定の記録領域(主走査方向に1つのノズルにより記録可能な領域、つまり1ラスタに対応する領域)をM(Mは正の整数)回走査して記録を行なう記録モードとして、「M」が第1の値である高速モード(モード1)と、「M」が第1の値より大きな値である高画質モード(モード2)とを少なくとも備えていればよいである。
【0075】
また、上記では、高速モード(モード1)と高画質モード(モード2)との間でパス数を異ならせているが、パス数を異ならせずとも、ヘッドの走査速度を異ならせるようにしてもよい。つまり、高速モード(モード1)ではヘッドの走査速度を比較的速くし、高画質モード(モード2)ではヘッドの走査速度を比較的遅くするのである。このように本発明では、所定領域に対する記録を完成させる時間が異なる2つのモードを少なくとも備えていればよく、例えば、「高速モード」を、記録媒体上の所定領域に対する記録を所定時間で完成させる第1のモードとして定義すれば、「高画質モード」は、所定領域に対する記録を前記所定時間より長い時間で完成させる第2のモードと定義できる。
【0076】
以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることが好ましい。
【0077】
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(本実施形態では図4及び図5に示すシーケンス図やフローチャートに対応したプログラム)を、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
【0078】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0079】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0080】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
【0081】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明の範囲に含まれるものである。
【0082】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0083】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0084】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、高速記録を行う際には、大きなインク滴が多く使用される濃度又は彩度の高い領域の記録の際には小さなインク滴の使用数を多くして、短い時間で高濃度な画像を形成し、さらに多数のヘッドで記録することによりヘッド固体のばらつきを平均化し、すじの低減を図る。一方、高画質記録を行う際には、大きなインク滴が多く使用される濃度又は彩度の高い領域の記録には小さなインク滴の使用数を高速記録の場合よりも少なくして、大ドットと小ドットの着弾位置のずれによるモアレの発生を回避して高品質の画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの構成を示す概観斜視図である。
【図2】図1のインクジェットプリンタに適用可能な記録ヘッドユニットの構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るホストコンピュータのブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る画像処理の流れを示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る記録データ作成の流れを示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における、入力信号に対する大小ドットの出力値を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る記録ヘッドユニットの構成を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態における、入力信号に対する大小ドットの出力値を示す図である。
【図9】本発明の第3の実施形態における、入力信号に対する大小ドットの出力値を示す図である。
【図10】図1のインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 記録シート
2 インク回復装置
3 第1搬送ローラ
4 第2搬送ローラ
5 記録ヘッドユニット
6 キャリツジ
7 ベルト
8a,8b プーリ
9 ガイドシャフト
10 キャリッジモーター
101 ホストコンピュータ
102 CPU
103 メモリ
104 外部記憶装置
105 入力部
106 インターフェイス
107 表示部
110 インクジェットプリンタ
201 色変換処理部
202 出力γ補正部
203 量子化処理部
Claims (15)
- 第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とを有するインクジェット記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録方法であって、
前記記録媒体上の所定領域に対する記録を所定時間で完成させる第1のモードと、前記所定領域に対する記録を前記所定時間より長い時間で完成させる第2のモードのうち、記録に使用するモードを選択する選択工程と、
前記選択されたモードに応じてデータ処理を行い、記録データを生成するデータ生成工程と、
前記生成された記録データに基づき前記インクジェット記録ヘッドから前記記録媒体に対してインクを吐出して記録を行う記録工程とを備え、
前記データ生成工程では、前記第1のモードで所定の色に関して濃度又は彩度の高い領域の記録に使用される前記第2の体積のインク滴の数を、前記第2のモードで前記領域の記録に使用される前記第2の体積のインク滴の数よりも多くなるようデータ処理を行うことを特徴とするインクジェット記録方法。 - 前記データ生成工程では、前記第2のモードで前記所定の色に関して濃度又は彩度が最大の領域を記録する場合、前記第2の体積のインク滴を使用せずに前記領域に対する記録がなされるようデータ処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とを有するインクジェット記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録方法であって、
前記記録媒体上の所定領域に対して前記インクジェット記録ヘッドを所定回数だけ走査させて記録を行なう第1のモードと、前記所定領域に対して前記インクジェット記録ヘッドを前記所定回数より多い回数走査させて記録を行なう第2のモードのうち、記録に使用するモードを選択する選択工程と、
前記選択されたモードに対応した画像処理を行う画像処理工程と、
前記画像処理が施されたデータに基づき前記インクジェット記録ヘッドから前記記録媒体に対してインクを吐出して記録を行う記録工程とを有し、
前記画像処理工程では、(A)前記第1のモードが選択された場合、所定の色について濃度が最大である最大濃度領域または所定の色について彩度が最大である最大彩度領域を、前記第1の体積のインク滴と前記第2の体積のインク滴の両方を用いて記録がなされるよう画像処理を行い、(B)前記第2のモードが選択された場合、前記最大濃度領域または最大彩度領域を、前記第2の体積のインク滴を用いずに前記第1の体積のインク滴を用いて記録がなされるよう画像処理を行うことを特徴とするインクジェット記録方法。 - 第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とを有するインクジェット記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行うに際し、前記記録媒体上の所定領域に対する記録を所定時間で完成させる第1のモードと、前記所定領域に対する記録を前記所定時間より長い時間で完成させる第2のモードのいずれかのモードで記録を行なうことが可能なインクジェット記録装置と、該記録装置に記録データを送信するホスト機器とから構成される記録システムであって、
前記ホスト機器が、
前記第1のモードと前記第2のモードのうち、記録に使用するモードをユーザに選択させるモード選択手段と、
前記モード選択手段で選択されたモードに応じてデータ処理を行い、記録データを生成するデータ処理手段とを備え、
前記データ処理手段は、前記第1のモードで所定の色に関して濃度又は彩度の高い領域の記録に使用される前記第2の体積のインク滴の数を、前記第2のモードで前記領域の記録に使用される前記第2の体積のインク滴の数よりも多くなるようデータ処理を行うことを特徴とする記録システム。 - 前記データ処理手段は、前記第2のモードで前記所定の色に関して濃度又は彩度が最大の領域を記録する場合、前記第2の体積のインク滴を使用せずに前記領域に対する記録がなされるようデータ処理を行うことを特徴とする請求項4に記載の記録システム。
- 第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とを有するインクジェット記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行うに際し、前記記録媒体上の所定領域に対して前記インクジェット記録ヘッドを所定回数だけ走査させて記録を行なう第1のモードと、前記所定領域に対して前記インクジェット記録ヘッドを前記所定回数より多い回数走査させて記録を行なう第2のモードのいずれかのモードで記録を行なうことが可能なインクジェット記録装置と、該記録装置に記録データを送信するホスト機器とから構成される記録システムであって、
前記ホスト機器が、
前記第1のモードと前記第2のモードのうち、記録に使用するモードをユーザに選択させるモード選択手段と、
前記選択されたモードに対応した画像処理を行う画像処理手段と、
前記画像処理が施されたデータを前記記録装置に送信する手段とを有し、
前記記録装置が、
前記送信されたデータに基づき前記インクジェット記録ヘッドから前記記録媒体に対してインクを吐出して記録を行う記録制御手段を有し、
前記ホスト機器における画像処理手段は、(A)前記第1のモードが選択された場合、所定の色について濃度が最大である最大濃度領域または所定の色について彩度が最大である最大彩度領域を、前記第1の体積のインク滴と前記第2の体積のインク滴の両方を用いて記録がなされるよう画像処理を行い、(B)前記第2のモードが選択された場合、前記最大濃度領域または最大彩度領域を、前記第2の体積のインク滴を用いず前記第1の体積のインク滴を用いて記録がなされるよう画像処理を行うことを特徴とする記録システム。 - 第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とを有するインクジェット記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行うに際し、前記記録媒体上の所定領域に対する記録を所定時間で完成させる第1のモードと、前記所定領域に対する記録を前記所定時間より長い時間で完成させる第2のモードのいずれかのモードで記録を行うことが可能なインクジェット記録装置であって、
前記第1のモードと前記第2のモードのうち、どちらのモードが設定されているかを判定するモード判定手段と、
前記モード判定手段で判定されたモードに応じて、入力された画像データを記録データに変換する変換手段と、
前記記録データに基づき前記インクジェット記録ヘッドから前記記録媒体に対してインクを吐出して記録を行う記録制御手段とを備え、
前記変換手段は、前記第1のモードで所定の色に関して濃度又は彩度の高い領域の記録に使用される前記第2の体積のインク滴の数を、前記第2のモードで前記領域の記録に使用される前記第2の体積のインク滴の数よりも多くなるようにデータ変換を行うことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記変換手段は、前記第2のモードで前記所定の色に関して濃度又は彩度が最大の領域を記録する場合、前記第2の体積のインク滴を使用せずに前記領域に対する記録がなされるようデータ変換を行うことを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
- 第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とを有するインクジェット記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行うに際し、前記記録媒体上の所定領域に対して前記インクジェット記録ヘッドを所定回数だけ走査させて記録を行う第1のモードと、前記所定領域に対して前記インクジェット記録ヘッドを前記所定回数より多い回数走査させて記録を行う第2のモードのいずれかのモードで記録を行うことが可能なインクジェット記録装置であって、
前記第1のモードと前記第2のモードのうち、どちらのモードが設定されているかを判定するモード判定手段と、
前記判定されたモードに対応した画像処理を行う画像処理手段と、
前記画像処理が施されたデータ基づき前記インクジェット記録ヘッドから前記記録媒体に対してインクを吐出して記録を行う記録制御手段を有し、
前記画像処理手段は、(A)前記第1のモードが選択された場合、所定の色について濃度が最大である最大濃度領域または所定の色について彩度が最大である最大彩度領域を、前記第1の体積のインク滴と前記第2の体積のインク滴の両方を用いて記録がなされるよう画像処理を行い、(B)前記第2のモードが選択された場合、前記最大濃度領域または最大彩度領域を、前記第2の体積のインク滴を用いず前記第1の体積のインク滴を用いて記録がなされるよう画像処理を行うことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とを有するインクジェット記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録装置で使用するための記録データを生成する方法であって、
前記記録媒体上の所定領域に対する記録を所定時間で完成させる第1のモードと、前記所定領域に対する記録を前記所定時間より長い時間で完成させる第2のモードのうち、記録に使用するモードを選択する選択工程と、
前記選択されたモードに応じてデータ処理を行い、記録データを生成するデータ生成工程とを有し
前記データ生成工程では、前記第1のモードで所定の色に関して濃度又は彩度の高い領域の記録に使用される前記第2の体積のインク滴の数を、前記第2のモードで前記領域の記録に使用される前記第2の体積のインク滴の数よりも多くなるようにデータ処理を行うことを特徴とする記録データ生成方法。 - 前記データ生成工程では、前記第2のモードで前記所定の色に関して濃度又は彩度が最大の領域を記録する場合、前記第2の体積のインク滴を使用せずに前記領域に対する記録がなされるようデータ処理を行うことを特徴とする請求項10に記載の記録データ生成方法。
- 第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とを有するインクジェット記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録装置で使用するための記録データを生成する方法であって、
前記記録媒体上の所定領域に対して前記インクジェット記録ヘッドを所定回数だけ走査させて記録を行なう第1のモードと、前記所定領域に対して前記インクジェット記録ヘッドを前記所定回数より多い回数走査させて記録を行なう第2のモードのうち、記録に使用するモードを選択する選択工程と、
前記選択されたモードに対応した画像処理を行い、記録データを生成するデータ生成工程とを有し、
前記データ生成工程では、(A)前記第1のモードが選択された場合、所定の色について濃度が最大である最大濃度領域または所定の色について彩度が最大である最大彩度領域を、前記第1の体積のインク滴と前記第2の体積のインク滴の両方を用いて記録がなされるよう画像処理を行い、(B)前記第2のモードが選択された場合、前記最大濃度領域または最大彩度領域を、前記第2の体積のインク滴を用いず前記第1の体積のインク滴を用いて記録がなされるよう画像処理を行うことを特徴とする記録データ生成方法。 - 第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とを有するインクジェット記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録装置へ送信される記録データを生成するためのプログラムであって、
前記記録媒体上の所定領域に対して前記インクジェット記録ヘッドを所定回数だけ走査させて記録を行う第1のモードと、前記所定領域に対して前記インクジェット記録ヘッドを前記所定回数より多い回数走査させて記録を行う第2のモードのうち、記録に使用するモードを選択する選択工程と、
(A)前記選択されたモードが前記第1のモードの場合、所定の色について濃度が最大である最大濃度領域または所定の色について彩度が最大である最大彩度領域を、前記第1の体積のインク滴と前記第2の体積のインク滴の両方を用いて記録がなされるようデータ処理を行い、(B)前記選択されたモードが前記第2のモードの場合、前記最大濃度領域または最大彩度領域を、前記第2の体積のインク滴を用いず前記第1の体積のインク滴を用いて記録がなされるようデータ処理を行うデータ処理工程と、
前記データ処理工程において処理されたデータを記録データとして前記インクジェット記録装置へ送信する工程とを、コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。 - 請求項13に記載のプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
- 第1の体積のインク滴を吐出する吐出口と前記第1の体積より小さい第2の体積のインク滴を吐出する吐出口とが設けられたインクジェット記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体上で走査させて記録を行い、高速記録を行う第1のモードと高画質記録を行う第2のモードとを有するインクジェット記録装置と接続可能なコンピュータ機器で実行され、双方向インタフェースを介して前記記録装置をデフォルト機能に従って駆動するプリンタドライバであって、
指定された画像データを、前記第1のモードと前記第2のモードとのどちらで記録すべきかをユーザに選択させるモード選択工程と、
前記モード選択工程で選択されたモードに応じて、前記画像データを前記記録データに変換する変換工程とに対応したプログラムコードを備え、
前記変換工程は、前記第1のモードで所定の色に関して濃度又は彩度の高い領域の記録に使用される前記第2の体積のインク滴の数を、前記第2のモードで前記領域の記録に使用される前記第2の体積のインク滴の数よりも多くなるように設定する設定工程を含むことを特徴とするプリンタドライバ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003170367A JP2005001353A (ja) | 2003-06-16 | 2003-06-16 | インクジェット記録方法、記録システム、インクジェット記録装置、記録データ生成方法、プログラム及びプリンタドライバ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003170367A JP2005001353A (ja) | 2003-06-16 | 2003-06-16 | インクジェット記録方法、記録システム、インクジェット記録装置、記録データ生成方法、プログラム及びプリンタドライバ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005001353A true JP2005001353A (ja) | 2005-01-06 |
Family
ID=34095179
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003170367A Withdrawn JP2005001353A (ja) | 2003-06-16 | 2003-06-16 | インクジェット記録方法、記録システム、インクジェット記録装置、記録データ生成方法、プログラム及びプリンタドライバ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005001353A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017081118A (ja) * | 2015-10-30 | 2017-05-18 | キヤノン株式会社 | 記録装置、記録方法およびプログラム |
-
2003
- 2003-06-16 JP JP2003170367A patent/JP2005001353A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017081118A (ja) * | 2015-10-30 | 2017-05-18 | キヤノン株式会社 | 記録装置、記録方法およびプログラム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4012023B2 (ja) | インクジェット記録方法、記録システム、インクジェット記録装置、制御方法およびプログラム | |
JP3414325B2 (ja) | 印刷装置および記録媒体 | |
JP3503511B2 (ja) | 印刷装置、印刷方法およびプリンタ | |
US8240795B2 (en) | Printing method and printing apparatus | |
JP4652894B2 (ja) | インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、およびプログラム | |
JP4250542B2 (ja) | インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 | |
JP4006198B2 (ja) | インクジェット記録方法、記録装置およびデータ処理方法 | |
JP4560193B2 (ja) | データ処理方法及びデータ処理装置 | |
JP4250541B2 (ja) | インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法ならびに記録システム | |
JPH09156127A (ja) | 記録装置およびインクジェット記録方法 | |
US20090147283A1 (en) | Ejecion control of quality-enhancing ink | |
US20090002766A1 (en) | Image processing apparatus and method thereof | |
JP2001105632A (ja) | 画像処理装置および画像処理方法 | |
JP2003094693A (ja) | 印刷装置および記録媒体 | |
JP4590211B2 (ja) | 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム | |
JP2004174751A (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP4075241B2 (ja) | 印刷装置、印刷方法、および記録媒体 | |
JP2000071439A (ja) | 画像処理装置および方法並びに記録媒体 | |
JP2005001353A (ja) | インクジェット記録方法、記録システム、インクジェット記録装置、記録データ生成方法、プログラム及びプリンタドライバ | |
JP2006224616A (ja) | 記録方法および記録システム | |
JP2005238673A (ja) | インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 | |
JP5171321B2 (ja) | 画像処理装置および画像処理方法 | |
JP2004160913A (ja) | 印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラム | |
JP3814439B2 (ja) | 情報処理装置、記録装置、情報処理方法、および記録方法 | |
JP2004194179A (ja) | 画像データの階調数を変換する画像処理装置、および画像処理方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060905 |