JP2005000956A - はんだ材料、はんだ材料の製造方法およびはんだ付け方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】はんだ材料は、SnまたはSn合金からなる第1はんだ粉末11と、第1はんだ粉末11の中に、融点が第1はんだ粉末11を形成する金属の融点以下で、かつBiを50重量%以上含有するBi合金またはSbを6重量%以上含有するSb合金のいずれか少なくとも一種からなり、表面が第2はんだ粉末12よりも融点の高い反応抑制境界膜13で覆われた第2はんだ粉末12とを具備する。これによって、はんだ部材内の内部応力の発生が抑制され、ボイド欠損の発生などを防止することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱膨張係数が大きい要素部品、凹部や孔部を有する要素部品などのはんだ付けに有益なはんだ材料、はんだ材料の製造方法およびはんだ付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境保護の観点から環境問題に対する関心が高まりつつある中、産業廃棄物の廃棄量の増大が深刻な問題となっている。産業廃棄物に含まれる、例えば、電力制御計算機の基板、家電製品、パソコンなどには、はんだが使用されており、このはんだから鉛などの有害な重金属が流出することがある。例えば、鉛が流出すると、酸性雨などに作用して鉛を含んだ水溶液を生成し、その水溶液が地下水に侵入することがある。
【0003】
国内では、1998年に家電リサイクル法が成立し、2001年には家電製品について使用済み製品の回収が義務づけられている。欧州では、電気・電子製品廃棄物EU指令により、2004年から鉛を含む特定物質の使用禁止が義務づけられている。このように、鉛の使用に関する法的規制が強化され、鉛フリーはんだの開発が急がれている。
【0004】
はんだは、エレクトロニクス製品において複数の要素部品を機械的かつ電気的に接続する重要な役割を担っている。エレクトロニクス製品は、熱サイクル、機械的衝撃、機械的振動などを伴う厳しい環境下で使用されるため、材料物性が異なる複数の要素部品をはんだ接合するに際して種々の課題を有している。
【0005】
例えば、熱膨張係数の差が大きなセラミックス基板とCuベースとをはんだ接合する場合、はんだ接合部において十分な放熱特性を確保することができないため、歪みの差による残留応力が生じ、Cuベースが変形し、周辺の要素部品との整合が取れないことがあった。また、残留応力を生じるCuベースでは、材料疲労が進み、最終的に製品寿命に至ることがあった。さらに、凹部や孔部を有する要素部品をはんだ接合する場合、凹部や孔部に含浸した溶融はんだ材料が冷却過程で凝固収縮するため、凝固部にいわゆる引け巣と呼ばれる空隙部を生じることがあった。
【0006】
また、従来の鉛フリーはんだは、溶融はんだ材料が冷却過程で凝固収縮するのを抑制するために、凝固時に体積膨張する、例えば、Biなどの金属とSnなどの共晶合金で構成されることがあった(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−277082号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来の鉛フリーはんだでは、はんだ接合部において十分な放熱特性を確保することができないため、歪みの差による残留応力が生じ、周辺の要素部品との整合が取れないという問題があった。また、従来の鉛フリーはんだでは、冷却過程における鉛フリーはんだの凝固収縮により、凝固部に引け巣などの不可避なボイド欠陥を生じることがあった。このボイド欠陥により、はんだ接合部の機械的性質、電気伝導率、熱伝導率などが低下し、接続した要素部品の要求性能や信頼性を十分に確保することができないという問題があった。さらに、溶融はんだ材料が冷却過程で凝固収縮するのを抑制するために、SnにBiを含有させた、例えば、共晶合金では、Biの凝固膨張効果を得るために、Biを50重量%以上含有しなければならず、はんだの機械的特性、濡れ性などが低下するという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、凹部や孔部などの複雑なはんだ接合部を有する要素部材などのはんだ付けにおいて、凝固収縮によるボイド欠陥の発生を防止することができ、機械的特性、濡れ性などにも優れたはんだ材料、はんだ材料の製造方法およびはんだ付け方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のはんだ材料は、SnまたはSn合金からなる第1はんだ相と、前記第1はんだ相の中に、融点が前記第1はんだ相を形成する金属の融点以下で、かつBiを50重量%以上含有するBi合金またはSbを6重量%以上含有するSb合金のいずれか少なくとも一種からなる第2はんだ相と、前記第1はんだ相と前記第2はんだ相の境界に存在する少なくとも前記第2はんだ相よりも融点の高い反応抑制境界膜とを具備することを特徴とする。
【0011】
本発明のはんだ材料の製造方法は、Biを50重量%以上含有するBi合金またはSbを6重量%以上含有するSb合金のいずれか少なくとも一種からなる第2はんだ相の粉末の表面に反応抑制境界膜を形成する境界膜形成工程と、前記第2はんだ相の粉末と平均直径が1〜100μmでSnまたはSn合金からなる第1はんだ相の粉末とを所定の比率で均一に混合された混合物を作製する混合物作製工程と、前記混合物に、フラックスおよびバインダを所定の比率で混合し攪拌して、ぺースト状の混合物を作製するぺースト状混合物作製工程とを具備することを特徴とする。
【0012】
また、本発明のはんだ材料の製造方法は、Biを50重量%以上含有するBi合金またはSbを6重量%以上含有するSb合金のいずれか少なくとも一種からなる第2はんだ相の粉末の表面に反応抑制境界膜を形成する境界膜形成工程と、前記第2はんだ相の粉末と平均直径が1〜100μmでSnまたはSn合金からなる第1はんだ相とを所定の比率で均一に混合された混合物を作製する混合物作製工程と、前記混合物を加圧および加熱して複合化する複合化工程と、前記複合化された混合物をフィルム状またはワイヤ状に成形する成形工程とを具備することを特徴とする。
【0013】
本発明のはんだ付け方法は、上記したペースト状のはんだ材料を製造する方法によって製造された第1はんだ相および第2はんだ相を有するはんだ材料を用いたはんだ付け方法であって、表面に凹部を有する第1部材の表面に、前記はんだ材料を塗布する塗布工程と、前記第1部材の表面に塗布された前記はんだ材料の上に第2部材を積層配置する第2部材配置工程と、前記第2部材配置工程を経て積層された積層部材を大気中または不活性ガス雰囲気中において、前記第1はんだ相の融点以上の温度に加熱する加熱工程とを具備することを特徴とする。
【0014】
また、本発明のはんだ付け方法は、上記したペースト状のはんだ材料を製造する方法によって製造された第1はんだ相および第2はんだ相を有するはんだ材料を用いたはんだ付け方法であって、表面に凹部を有する第1部材の該凹部に、前記はんだ材料を注入する注入工程と、前記はんだ材料が注入された前記凹部に、前記凹部の溝の深さ方向に第2部材を挿入する第2部材挿入工程と、前記第2部材挿入工程を経て構成された接合部材を大気中または不活性ガス雰囲気中において、前記第1はんだ相の融点以上の温度に加熱する加熱工程とを具備することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
【0016】
図1には、本発明のはんだ材料の一例を示す。
本発明のはんだ材料10は、母相を構成するSnまたはSn合金からなる第1はんだ粉末11、第2相を構成するBi合金またはSb合金からなる第2はんだ粉末12を含有している。この第2はんだ粉末12の表面は、反応制御境界膜13で覆われている。また、図1に示したはんだ材料10は、第1はんだ粉末11と第2はんだ粉末12とを均一に混合した混合物に、フラックスおよびバインダが混在されたペースト状のはんだ材料である。
【0017】
このはんだ材料を用いたはんだ付け後の断面は、図2に示すように、第1はんだ粉末11が融解し、凝固して形成された母相14と、第2はんだ粉末12が融解し、凝固して形成された第2相15とにより構成される。
【0018】
第1はんだ粉末11は、SnまたはSn合金で構成され、Sn合金の場合、合金中のSnの含有率は、合金に求められる機械的特性、融点などによって、適宜に設定される。また、第1はんだ粉末11の平均粒径は、1〜100μmの範囲が好ましい。第1はんだ粉末11の平均粒径が1μm未満では、取扱いが難しくさらにコストが高くなり、100μmを越えると、第2はんだ粉末12を均一に分散させることが難しく母相14の熱収縮を緩和する効果を十分に発揮できないことがある。また、第1はんだを粉末にすることによって、第2はんだ粉末12との混合比などを容易に調製することができる。
【0019】
第2はんだ粉末12は、凝固時に膨張する性質を有するBi合金またはSb合金などで構成される。第2はんだ粉末12の平均粒径は、1〜100μmの範囲が好ましい。第2はんだ粉末12の平均粒径が1μm未満では、取扱いが難しくさらにコストが高くなり、100μmを越えると、母相14内に均一に分散させることが難しく母相14の熱収縮を緩和する効果を十分に発揮できないことがある。
【0020】
第2はんだ粉末12にBi合金を用いる場合、Bi合金中のBiの含有率は、50重量%以上であれば良く、58重量%以上がより好ましい。Biの含有率が50重量%未満では、Bi合金の凝固膨張が小さいため母相14の熱収縮を緩和する効果が小さく、48重量%未満では、その効果がほとんど得られない。
【0021】
また、第2はんだ粉末12にSb合金を用いる場合、Bi合金を用いる場合と同様に、Sb合金中のSbの含有率は、6重量%以上であれば良く、22重量%以上がより好ましい。Sbの含有率が6重量%未満では、Sb合金の凝固膨張が小さいため母相14の熱収縮を緩和する効果が小さい。
【0022】
また、フラックス、バインダを含むはんだ材料中の第2はんだ粉末12の含有率は、熱膨張係数に基づいて算出したはんだ接合する要素部品の熱収縮量、はんだを供給する要素部品の凹部や孔部の大きさやはんだ母材の合金の性質から算出したはんだ材料の凝固収縮量によって適宜に設定される。本発明のはんだ材料においては、第2はんだ粉末12の含有率は、5〜50体積%の範囲が好ましい。第2はんだ粉末12の含有率が、5体積%未満では母相14の熱収縮を緩和する効果が小さく、50体積%越えても適用できるが、さらなる効果の向上を望めない。
【0023】
また、第2はんだ粉末12は、第1はんだ粉末11の融点よりも低い融点の金属または合金で構成されている。また、第2はんだ粉末12の金属の種類、組成などは、第1はんだ粉末11に対応して、第1はんだ粉末11よりも低い融点になるように適宜に選定される。これによって、母相14の凝固収縮に対する緩和効果を最大限に発揮させることができる。
【0024】
第2はんだ粉末12の表面に形成される反応制御境界膜13は、第2はんだ粉末12を構成する材料の融点より高い融点を有する金属で形成される。反応制御境界膜13を形成する金属は、例えば、Cu、Ni、Cr、Al、Zn、Au、Ag、Cu合金、Ni合金、Cr合金、Al合金、Zn合金、Au合金およびAg合金のいずれか少なくとも一種から適宜に選定される。また、反応制御境界膜13は、第1はんだ粉末11を構成する材料の融点より高い融点を有する金属が好ましいが、第1はんだ粉末11および第2はんだ粉末12の融解時に、融解した第1はんだ粉末11と融解した第2はんだ粉末12とが、拡散または合金反応を生じさせないものであればよい。この条件を満たせば、反応制御境界膜13は、例えば、Al2O3、AlN、SiC、TiC、TiO2などのセラミックスや、熱可塑性樹脂などの樹脂によって形成されてもよい。
【0025】
反応制御境界膜13は、第2はんだ粉末12の表面に、無電解メッキ法などによって形成される。また、反応制御境界膜13は、ゾル・ゲル法によって形成されてもよい。ゾル・ゲル法では、例えば、金属アルコキシドを原料としたアルミナゾルに第2はんだ粉末12を浸漬させ、続いて乾燥させることで金属皮膜を第2はんだ粉末12の表面に形成することができる。反応制御境界膜13の形成方法はこれらに限られるものではないが、これらの無電解メッキ法やゾル・ゲル法を用いることによって、経済的に反応制御境界膜13を形成することができる。
【0026】
反応制御境界膜13の厚さは、10nm〜10μmの範囲ではんだ材料の要求特性に応じて適宜に設定されるものである。反応制御境界膜13の厚さは、10nm以上であれば母相14と第2相15との拡散または合金反応を防止することができ、10μmを越えると反応制御境界膜13の形成時間が長くなり不経済的である。反応制御境界膜13の厚さのより好ましい範囲は、50nm〜5μmである。
【0027】
第1はんだ粉末11と第2はんだ粉末12との混合物に混入されるフラックスは、はんだ材料とはんだ材料で接合される部材との間の酸化皮膜を除去し、加熱中に再び酸化するのを防止するものである。このフラックスとして、一般的に用いられているアミンハロゲン塩または有機酸などの活性化剤が用いられる。フラックス、バインダを含むはんだ材料中のフラックスの含有率は、5〜10重量%の範囲で適宜に設定することができる。フラックスの含有率が5重量%未満では、はんだ材料とはんだ材料で接合される部材との間の酸化皮膜を除去し、加熱中に再び酸化するのを防止する効果が小さく、10重量%を超える範囲では、その効果の向上を望めない。
【0028】
第1はんだ粉末11と第2はんだ粉末12と混合されるバインダは、高分子材料とアルコールとから構成される。フラックス、バインダを含むはんだ材料中のバインダの含有率は、5〜20重量%の範囲で適宜に設定することができる。バインダの含有率が5重量%未満では、要素部品の表面に塗布または印刷されたはんだ材料の付着状態が不十分となり、20重量%を超える範囲では、バインダがはんだ部材から流出し、作業効率が低下することなどがある。
【0029】
このはんだ材料によれば、凝固時に膨張する性質を有する第2はんだ粉末12を第1はんだ粉末11に含有させることで、第1はんだ粉末11が融解した母相14の凝固時における熱収縮を、第2はんだ粉末12が融解した第2相15の凝固時における膨張によって緩和することができる。これによって、はんだ部材内の内部応力の発生が抑制され、ボイド欠損の発生を防止することができる。また、第2相15が反応制御境界膜で覆われているため、母相14と第2相15との間において拡散または合金反応を伴わないので、母相14と第2相15それぞれの濡れ性などの物理的特性を維持することができる。
【0030】
このはんだ材料の製造方法によれば、ペースト状のはんだ材料を製造することができ、製造されたはんだ材料は、固体のはんだ材料を配置し難い接合部の接合や複雑な形状の部材同士の接合などに用いるのに適している。また、このはんだ材料を、複雑な形状の接合部でも的確に注入することができるので、はんだ付けの信頼性を向上させることができる。
【0031】
次に、はんだ材料10の製造方法の一例を示す。
まず、第2はんだ粉末12の反応制御境界膜13を形成する材料を選択し、第2はんだ粉末12の表面に、無電解メッキ法などによって、反応制御境界膜13を形成する。
【0032】
反応制御境界膜13が被覆された所定量の第2はんだ粉末12と所定量の第1はんだ粉末11とを均一に混合し、混合物を構成する。続いて、その混合物に所定量のフラックスおよびバインダを混入し、均一に攪拌して、はんだ材料10を得る。
【0033】
このはんだ材料の製造方法によれば、フィルム状またはワイヤ状のはんだ材料を製造することができる。この製造方法を用いることで、用途に応じて最適な形態のはんだ材料を提供することができる。
【0034】
図3には、上述した方法により得られたはんだ材料10を、平板で構成された第1要素部材20と接合面に凹部を有する平板で構成された第2要素部材21との間に配置した状態の接合部材22が示されている。この接合部材22を、例えば、大気中または不活性ガス雰囲気中において、第1はんだ粉末11の融点以上の温度に加熱する。加熱されることによって融解した第1はんだ粉末11および第2はんだ粉末12は、冷却工程を経て、図4に示すような断面形状のはんだ接合部30を得る。なお、図4に示したはんだ接合部30の断面形状は、図4のAで示す領域を詳細に示したものである。
【0035】
図4に示すように、第2はんだ粉末12が融解し凝固した第2相15は、第1はんだ粉末11が融解し凝固した母相14中にほぼ均一に分散している。また、第2相の表面は、反応制御境界膜13によって覆われている。本発明のはんだ材料10を用いた接合では、母相14が凝固およびその後の冷却過程において熱収縮する際に、第2相15が凝固膨張し、はんだ接合部30における内部応力の発生が抑制される。これによって、図5に示すような従来のはんだ接合部31に発生していた引け巣32の発生を防止することができる。また、母相14では、母相14を構成する第1はんだ粉末11の濡れ性などの物理的特性が維持されるので、第1要素部材20および第2要素部材21の接合面と母相14との接合を最適に行うことができる。さらに、はんだ接合部においては、母相14を構成する第1はんだ粉末11の機械的特性をほぼ維持することができる。
【0036】
このはんだ付け方法によれば、凝固時に膨張する性質を有する第2はんだ粉末12を第1はんだ粉末11に含有させることで、第1はんだ粉末11が融解した母相14の凝固時における熱収縮を、第2はんだ粉末12が融解した第2相15の凝固時における膨張によって緩和することができる。これによって、はんだ部材内の内部応力の発生が抑制され、ボイド欠損の発生を防止することができる。また、第2相15が反応制御境界膜で覆われているため、母相14と第2相15との間において拡散または合金反応を伴わないので、母相14と第2相15それぞれの濡れ性などの物理的特性を維持することができ、第1要素部材20および第2要素部材21の接合面とはんだ材料との接合を最適に行うことができる。
【0037】
次に、はんだ材料10を用いて2つの部材を接合する他の例を図6に示す。
図6には、上述した方法により得られたはんだ材料10を、凹部を有する平板で構成された第1要素部材40の凹部に注入し、その凹部の溝の深さ方向に棒状の第2要素部材41を挿入した状態の接合部材42を示したものである。この接合部材42を、例えば、大気中または不活性ガス雰囲気中において、第1はんだ粉末11の融点以上の温度に加熱する。加熱されることによって融解した第1はんだ粉末11および第2はんだ粉末12は、冷却工程を経て、図7に示すような断面形状のはんだ接合部50を得る。
【0038】
図7に示すように、第2はんだ粉末12が融解し凝固した第2相15は、第1はんだ粉末11が融解し凝固した母相14中にほぼ均一に分散している。また、第2相の表面は、反応制御境界膜13によって覆われている。本発明のはんだ部材10を用いた接合では、母相14が凝固およびその後の冷却過程において熱収縮する際に、第2相15が凝固膨張し、はんだ接合部30における内部応力の発生が抑制される。また、はんだ接合部50を構成する母相14は、母相14を構成する第1はんだ粉末11の濡れ性などの物理的特性を維持しているため、第1要素部材40の凹部の表面と母相14との接合が最適に行われる。これによって、図8に示すような従来のはんだ接合部51に発生していた第1要素部材40の凹部の表面との剥離部52などの発生を防止することができる。
【0039】
本願発明のはんだ材料、はんだ材料の製造方法およびはんだ付け方法において、母相14に、凝固時に膨張する性質を有する第2相15を含有させることによって、母相14が凝固およびその後の冷却過程において熱収縮する際、第2相15が凝固温度まで冷却されると凝固膨張するので、母相14の凝固収縮を緩和することができる。これによって、はんだ部材内の内部応力の発生が抑制され、その結果、引け巣32や剥離部52などのボイド欠損の発生を防止することができる。
【0040】
また、第2相15が反応制御境界膜13で覆われているため、母相14と第2相15との間において拡散または合金反応を伴わないので、母相14と第2相15とが溶解して、例えば共晶合金化することはない。そのため、母相14では母相14を構成する第1はんだ粉末11の物理的特性が維持され、第2相15では第2相15を構成する第2はんだ粉末12の物理的特性が維持される。さらに、はんだ接合部においては、母相14を構成する第1はんだ粉末11の機械的特性をほぼ維持することができる。また、第1要素部材20および第2要素部材21の接合面とはんだ材料との接合を最適に行うことができる。
【0041】
また、はんだ材料をペースト状にしたことで、固体のはんだ材料を配置し難い接合部の接合や複雑な形状の部材同士の接合などにもこのはんだ材料を容易に用いることができる。また、このはんだ材料を、複雑な形状の接合部でも的確に注入することができるので、はんだ付けの信頼性を向上させることができる。
【0042】
上述したはんだ材料10では、第1はんだ粉末11、第2はんだ粉末12、フラックスおよびバインダを混合したペースト状の構成を示したが、この構成に限るものではなく、はんだ材料は、例えば、図9に示すようなフィルム状の構成および図10示すようなワイヤ状の構成にしてもよい。
【0043】
図9または図10に示すはんだ材料60、65は、例えば、次のようにして製造される。
【0044】
まず、第2はんだ粉末12の反応制御境界膜13を形成する材料を選択し、第2はんだ粉末12の表面に、無電解メッキ法などによって、反応制御境界膜13を形成する。
【0045】
反応制御境界膜13が被覆された所定量の第2はんだ粉末12と所定量の第1はんだ粉末11とを、例えば、攪拌などによって均一に混合し、混合物を構成する。続いて、その混合物を金型に充填し、加圧および加熱して第1はんだ粉末11と第2はんだ粉末12とを一体に融着させて、図10に示すような複合材料を得る。
【0046】
次に、図9に示すようなフィルム状のはんだ材料60を形成する場合には、第1はんだ粉末11と第2はんだ粉末12とが一体化された複合材料を、例えば、圧延加工してフィルム状のはんだ材料を形成する。
【0047】
また、図10に示すようなワイヤ状のはんだ材料65を形成する場合には、第1はんだ粉末11と第2はんだ粉末12とが一体化された複合材料を、例えば、引抜き加工してワイヤ状のはんだ材料を形成する。また、図10に示すように、ワイヤ状のはんだ材料65の中心軸に沿ってフラックス66を混入させることもできる。
【0048】
このように、はんだ材料は、ペースト状の構成に限らず、フィルム状やワイヤ状などの固体の構成も採ることができ、はんだ材料を使用する用途に応じて最適な形態のはんだ材料を用いることができる。
【0049】
【実施例】
次に、本発明の具体的な実施例について説明する。なお、以下に示す具体的な実施例では、図6に示すような、凹部を有する平板で構成された第1要素部材40とその凹部の溝の深さ方向に棒状の第2要素部材41を挿入した状態で接合される場合について示す。
【0050】
(実施例1)
平均粒径が約20μmのSn−57重量%Bi粉末の表面に、厚さ約3μmの無電解Niめっき皮膜を形成し、第2はんだを製作した。続いて、この第2はんだと平均粒径が約20μmのSn−0.7重量%Cu粉末からなる第1はんだとを、第2はんだの含有量が15体積%となるように混合し、複合はんだ材料を製作した。そして、第1部材と第2部材の表面の酸化皮膜の除去と塗布、スクリーン印刷などのはんだ層の形成を容易にするため、複合はんだに適量のフラックスと増粘剤を添加し、クリーム状の複合はんだを調製した。
【0051】
続いて、無酸素Cuベースからなる第1部材の表面に形成された直径5mm、深さ10mmの凹部に、複合はんだを充填した。複合はんだが充填された凹部に、無酸素Cuベースからなる外径3mmの棒状の第2部材を約7mmの深さまで挿入した。そして、第1部材の凹部に第2部材が挿入された状態で、N2ガス雰囲気中において、260℃の温度で3分間加熱し、はんだ付けを行った。
【0052】
はんだ付けされた第1部材と第2部材とをそれぞれインストロン引張試験機のチャックに固定し、0.1mm/sの引張速度ではんだ強度を測定評価した結果、はんだ強度は45MPaであった。また、はんだ層の内部ボイド欠陥を超音波探傷試験装置を用いて検査した結果、不純物やその他に起因する偶発的なボイド欠陥が体積率換算で1%以下であり、凝固収縮によるボイド欠陥が全く検出されなかった。
【0053】
(実施例2)
平均粒径が約20μmのSn−57重量%Bi粉末の表面に、ゾル・ゲル法によって、厚さ約0.1μmのAl2O3皮膜を形成し、第2はんだを製作した。続いて、この第2はんだと平均粒径が約20μmのSn−0.7重量%Cu粉末からなる第1はんだとを、第2はんだの含有量が15体積%となるように混合し、複合はんだ材料を製作した。そして、第1部材と第2部材の表面の酸化皮膜の除去と塗布、スクリーン印刷などのはんだ層の形成を容易にするため、複合はんだに適量のフラックスと増粘剤を添加し、クリーム状の複合はんだを調製した。
【0054】
続いて、無酸素Cuベースからなる第1部材の表面に形成された直径5mm、深さ10mmの凹部に、複合はんだを充填した。複合はんだが充填された凹部に、無酸素Cuベースからなる外径3mmの棒状の第2部材を約7mmの深さまで挿入した。そして、第1部材の凹部に第2部材が挿入された状態で、N2ガス雰囲気中において、260℃の温度で3分間加熱し、はんだ付けを行った。
【0055】
はんだ付けされた第1部材と第2部材とをそれぞれインストロン引張試験機のチャックに固定し、0.1mm/sの引張速度ではんだ強度を測定評価した結果、はんだ強度は28MPaであった。また、はんだ層の内部ボイド欠陥を超音波探傷試験装置を用いて検査した結果、不純物やその他に起因する偶発的なボイド欠陥が体積率換算で1%以下であり、凝固収縮によるボイド欠陥が全く検出されなかった。
【0056】
(実施例3)
平均粒径が約20μmのSn−22重量%Sb粉末の表面に、ゾル・ゲル法によって、厚さ約0.1μmのSiO2皮膜を形成し、第2はんだを製作した。続いて、この第2はんだと平均粒径が約20μmのSn−2重量%Cu−0.2重量%Ag粉末からなる第1はんだとを、第2はんだの含有量が25体積%となるように混合し、複合はんだ材料を製作した。そして、第1部材と第2部材の表面の酸化皮膜の除去と塗布、スクリーン印刷などのはんだ層の形成を容易にするため、複合はんだに適量のフラックスと増粘剤を添加し、クリーム状の複合はんだを調製した。
【0057】
続いて、無酸素Cuベースからなる第1部材の表面に形成された直径5mm、深さ10mmの凹部に、複合はんだを充填した。複合はんだが充填された凹部に、無酸素Cuベースからなる外径3mmの棒状の第2部材を約7mmの深さまで挿入した。そして、第1部材の凹部に第2部材が挿入された状態で、N2ガス雰囲気中において、350℃の温度で3分間加熱し、はんだ付けを行った。
【0058】
はんだ付けされた第1部材と第2部材とをそれぞれインストロン引張試験機のチャックに固定し、0.1mm/sの引張速度ではんだ強度を測定評価した結果、はんだ強度は40MPaであった。また、はんだ層の内部ボイド欠陥を超音波探傷試験装置を用いて検査した結果、不純物やその他に起因する偶発的なボイド欠陥が体積率換算で2%以下であり、凝固収縮によるボイド欠陥が全く検出されなかった。
【0059】
(比較例1)
平均粒径が約20μmのSn−3.5重量%Ag粉末、適量のフラックスおよび増粘剤を混合し、クリーム状の複合はんだを調製した。
【0060】
続いて、無酸素Cuベースからなる第1部材の表面に形成された直径5mm、深さ10mmの凹部に、複合はんだを充填した。複合はんだが充填された凹部に、無酸素Cuベースからなる外径3mmの棒状の第2部材を約7mmの深さまで挿入した。そして、第1部材の凹部に第2部材が挿入された状態で、N2ガス雰囲気中において、350℃の温度で3分間加熱し、はんだ付けを行った。
【0061】
はんだ付けされた第1部材と第2部材とをそれぞれインストロン引張試験機のチャックに固定し、0.1mm/sの引張速度ではんだ強度を測定評価した結果、はんだ強度は20MPaであった。また、はんだ層の内部ボイド欠陥を超音波探傷試験装置を用いて検査した結果、最終凝固部となる第1部材と第2部材の中間の位置に引け巣が発生し、複数の粗大なボイド欠陥が検出された。検出されたボイド欠陥は、体積率換算で12%に達していた。
【0062】
この比較例におけるはんだ強度(20MPa)は、実施例1におけるはんだ強度(45MPa)の1/2以下であることが明らかになった。また、この比較例におけるボイド欠陥(体積率換算12%)は、実施例1におけるボイド欠陥(体積率換算1%)の12倍程度であることも明らかになった。
【0063】
これらの結果から、表面に皮膜を有するSn−57重量%Biからなる第2はんだを第1はんだに含有することで、はんだ強度が高く、ボイド欠陥の発生する割合が非常に少ないはんだ材料が得らえることがわかった。また、ボイド欠陥は、第1部材と第2部材のはんだ強度を低下させる原因であることが明かになった。
【0064】
(比較例2)
平均粒径が約20μmのSn−57重量%Bi粉末からなる第2はんだと、平均粒径20μmのSn−0.7重量%Cu粉末からなる第1はんだとを、第2はんだの含有量が15体積%となるように混合し、複合はんだ材料を製作した。そして、この複合はんだに適量のフラックスと増粘剤を添加し、クリーム状の複合はんだを調製した。
【0065】
続いて、無酸素Cuベースからなる第1部材の表面に形成された直径5mm、深さ10mmの凹部に、複合はんだを充填した。複合はんだが充填された凹部に、無酸素Cuベースからなる外径3mmの棒状の第2部材を約7mmの深さまで挿入した。そして、第1部材の凹部に第2部材が挿入された状態で、N2ガス雰囲気中において、260℃の温度で3分間加熱し、はんだ付けを行った。
【0066】
はんだ付けされた第1部材と第2部材とをそれぞれインストロン引張試験機のチャックに固定し、0.1mm/sの引張速度ではんだ強度を測定評価した結果、はんだ強度は20MPaであった。また、はんだ層の内部ボイド欠陥を超音波探傷試験装置を用いて検査した結果、最終凝固部となる第1部材と第2部材の中間の位置に引け巣が発生し、複数の粗大なボイド欠陥が検出された。検出されたボイド欠陥は、体積率換算で10%に達していた。
【0067】
この比較例におけるはんだ強度(20MPa)は、実施例2におけるはんだ強度(28MPa)よりも30%程度低いことが明らかになった。また、この比較例におけるボイド欠陥(体積率換算10%)は、実施例1におけるボイド欠陥(体積率換算1%)の10倍程度であることも明らかになった。
【0068】
これらの結果から、実施例2に示すように、第2はんだの表面に皮膜を有することで、はんだ強度が高く、ボイド欠陥の発生する割合が非常に少ないはんだ材料が得らえることがわかった。また、第2はんだの表面に皮膜を有することで、第1はんだと第2はんだの合金化反応が阻止され、第2はんだの特徴である凝固膨張の性質が維持されて、その凝固膨張による効果を十分に発揮できることがわかった。さらに、ボイド欠陥は、第1部材と第2部材のはんだ強度を低下させる原因であることが明かになった。
【0069】
ここで、上記した実施例および比較例の測定結果を表1にまとめて示す。
【表1】
【0070】
【発明の効果】
本発明のはんだ材料、はんだ材料の製造方法およびはんだ付け方法によれば、凹部や孔部などの複雑なはんだ接合部を有する要素部材などのはんだ付けにおいて、凝固収縮によるボイド欠陥の発生を防止することができ、機械的特性、濡れ性などに優れたはんだ接合を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のはんだ材料を模式的に示す断面図。
【図2】本発明の一実施の形態のはんだ材料を用いたはんだ付け後の断面を模式的に示す断面図。
【図3】本発明の一実施の形態のはんだ材料を用いたはんだ付け構造の一例を模式的に示す断面図。
【図4】本発明の一実施の形態のはんだ材料を用いたはんだ付け後の断面を模式的に示す断面図。
【図5】従来のはんだ材料を用いたはんだ付け後の断面を模式的に示す断面図。
【図6】本発明の一実施の形態のはんだ材料を用いたはんだ付け構造の一例を模式的に示す断面図。
【図7】本発明の一実施の形態のはんだ材料を用いたはんだ付け後の断面を模式的に示す断面図。
【図8】従来のはんだ材料を用いたはんだ付け後の断面を模式的に示す断面図。
【図9】フィルム状のはんだ材料の外観を示す斜視図。
【図10】ワイヤ状のはんだ材料の外観を示す斜視図。
【符号の説明】
10…はんだ材料
11…第1はんだ粉末
12…第2はんだ粉末
13…反応制御境界膜
Claims (12)
- SnまたはSn合金からなる第1はんだ相と、
前記第1はんだ相の中に、融点が前記第1はんだ相を形成する金属の融点以下で、かつBiを50重量%以上含有するBi合金またはSbを6重量%以上含有するSb合金のいずれか少なくとも一種からなる第2はんだ相と、
前記第1はんだ相と前記第2はんだ相の境界に存在する少なくとも前記第2はんだ相よりも融点の高い反応抑制境界膜と
を具備することを特徴とするはんだ材料。 - 前記第2はんだ相が、前記第1はんだ相の中に5〜50体積%含有されることを特徴とする請求項1記載のはんだ材料。
- 前記第2はんだ相が、粉末からなり、前記第2はんだ相の粉末の平均粒径が1〜100μmであることを特徴とする請求項1または2記載のはんだ材料。
- 前記第1はんだ相が、粉末からなり、前記第1はんだ相の粉末の平均粒径が1〜100μmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のはんだ材料。
- 前記反応抑制境界膜が、Cu、Ni、Cr、Al、Zn、Au、Ag、Cu合金、Ni合金、Cr合金、Al合金、Zn合金、Au合金およびAg合金のいずれか少なくとも一種からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のはんだ材料。
- 前記反応抑制境界膜が、前記第2はんだ相の表面に形成されたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のはんだ材料。
- 前記反応抑制境界膜の厚さが、10nm〜10μmであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載のはんだ材料。
- Biを50重量%以上含有するBi合金またはSbを6重量%以上含有するSb合金のいずれか少なくとも一種からなる第2はんだ相の粉末の表面に反応抑制境界膜を形成する境界膜形成工程と、
前記第2はんだ相の粉末と平均直径が1〜100μmでSnまたはSn合金からなる第1はんだ相の粉末とを所定の比率で均一に混合された混合物を作製する混合物作製工程と、
前記混合物に、フラックスおよびバインダを所定の比率で混合し攪拌して、ぺースト状の混合物を作製するぺースト状混合物作製工程と
を具備することを特徴とするはんだ材料の製造方法。 - 前記ぺースト状の混合物において、前記フラックスの含有率が5〜10重量%、前記バインダの含有率が5〜20重量%であることをを特徴とする請求項8記載のはんだ材料の製造方法。
- Biを50重量%以上含有するBi合金またはSbを6重量%以上含有するSb合金のいずれか少なくとも一種からなる第2はんだ相の粉末の表面に反応抑制境界膜を形成する境界膜形成工程と、
前記第2はんだ相の粉末と平均直径が1〜100μmでSnまたはSn合金からなる第1はんだ相とを所定の比率で均一に混合された混合物を作製する混合物作製工程と、
前記混合物を加圧および加熱して複合化する複合化工程と、
前記複合化された混合物をフィルム状またはワイヤ状に成形する成形工程と
を具備することを特徴とするはんだ材料の製造方法。 - 請求項8記載のはんだ材料の製造方法によって製造された第1はんだ相および第2はんだ相を有するはんだ材料を用いたはんだ付け方法であって、
表面に凹部を有する第1部材の表面に、前記はんだ材料を塗布する塗布工程と、
前記第1部材の表面に塗布された前記はんだ材料の上に第2部材を積層配置する第2部材配置工程と、
前記第2部材配置工程を経て積層された積層部材を大気中または不活性ガス雰囲気中において、前記第1はんだ相の融点以上の温度に加熱する加熱工程と
を具備することを特徴とするはんだ付け方法。 - 請求項8記載のはんだ材料の製造方法によって製造された第1はんだ相および第2はんだ相を有するはんだ材料を用いたはんだ付け方法であって、
表面に凹部を有する第1部材の該凹部に、前記はんだ材料を注入する注入工程と、
前記はんだ材料が注入された前記凹部に、前記凹部の溝の深さ方向に第2部材を挿入する第2部材挿入工程と、
前記第2部材挿入工程を経て構成された接合部材を大気中または不活性ガス雰囲気中において、前記第1はんだ相の融点以上の温度に加熱する加熱工程と
を具備することを特徴とするはんだ付け方法。
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