JP2005000785A - 静電粉体塗装装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ワークに対する塗装品質を向上させるとともに、塗装ガンを簡便な構造にする。
【解決手段】塗装ガン22における粉体塗料供給経路内に、エレメント62a、62bからなる静止型混合器62を設ける。エレメント62aは右捻り板形状であり、エレメント62bは左捻り板形状であり、エレメント62aとエレメント62bは交互に配置されている。隣接するエレメント62a、62bの端部は、軸流方向からみた交差角度が90°に設定されている。エレメント62a、62bのそれぞれの捻り角度は180°に設定されている。
【選択図】図2
【解決手段】塗装ガン22における粉体塗料供給経路内に、エレメント62a、62bからなる静止型混合器62を設ける。エレメント62aは右捻り板形状であり、エレメント62bは左捻り板形状であり、エレメント62aとエレメント62bは交互に配置されている。隣接するエレメント62a、62bの端部は、軸流方向からみた交差角度が90°に設定されている。エレメント62a、62bのそれぞれの捻り角度は180°に設定されている。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉体塗料を噴出するための塗装ガンを備える静電粉体塗装装置に関し、特に、静電印加用電極からイオンを発生させ、該イオンによって粉体塗料を帯電させて噴出する静電粉体塗装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉体塗料を使用して車両のボンネットやドア等のワークに塗装を行う場合、静電放電方式の塗装ガンが広く使用されている(例えば、特許文献1参照)。塗装ガンには、粉体塗料噴射口の直前に静電印加用電極が配設されており、この静電印加用電極からイオンを発生させ、このイオンによって粉体塗料が帯電され、該粉体塗料をワークに対して噴出することにより、該粉体塗料を該ワークに付着させるものである。
【0003】
塗料容器からスクリューを用いて粉体塗料を切り出して、塗装ガンに供給する場合、遠心力により粉体塗料に偏りが発生してブロック状態(塊又は凝集した状態)となることがある。また、粉体塗料を塗装ガンに搬送する搬送経路において、粉体塗料と経路内壁との摩擦等により不要な静電気が発生することによって粉体塗料がブロック状態となることがある。このように粉体塗料がブロック状態のまま粉体塗料噴射口から噴出されると、図10に示すように、ワークWに塗料1のむらが生じてしまう。
【0004】
このような事態を防止するために、塗装ガンの内部に圧縮空気を送給して旋回流を発生させて粉体塗料を破砕させる技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開昭62−269766号公報(図1)
【特許文献2】
特開平8−57361号公報(図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、塗装ガンの内部で旋回流を発生させるためには、粉体塗料を供給するための圧力源とは別に、専用の圧力源及び圧縮空気供給管路を設ける必要がある。また、旋回流を発生させるために塗装ガンの内部において、複雑な圧縮空気流路を設ける必要がある。
【0007】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、簡便な構造で、かつ塗装品質を向上させる静電粉体塗装装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る静電粉体塗装装置は、粉体塗料を噴出する際、静電印加用電極からイオンを発生させ、該イオンによって粉体塗料を帯電させる塗装ガンを備える静電粉体塗装装置において、粉体塗料供給機から粉体塗料噴出口への粉体塗料供給経路内に、軸流方向に捻られた1以上の羽根板を備える静止型混合器を有することを特徴とする。
【0009】
このように、粉体塗料供給経路内に静止型混合器を設けることにより、粉体塗料を粉砕、分散させることができワークの塗装品質を向上させることができる。静止型混合器は簡便な構造であり、塗装ガンをシンプルにすることができる。
【0010】
この場合、前記静止型混合器は、前記塗装ガンの内部に設けられていると、静止型混合器で粉砕された粉体塗料がそのまま噴出されることから、ブロック状態となることが防止できて好適である。
【0011】
また、前記静止型混合器は、直列に配置された複数の羽根板からなり、該羽根板は軸流方向に捻られた形状で、かつ、隣接する羽根板の捻り方向が逆であってもよい。羽根板をこのように構成することにより、粉体塗料が受ける慣性力が急激に反転して乱流攪拌され、粉体塗料を効率的に粉砕、分散させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る静電粉体塗装装置の実施の形態例について図1〜図9を参照しながら説明する。
【0013】
図1に示すように、本実施の形態に係る静電粉体塗装装置10は、圧縮空気を発生させる圧力源12と、粉体塗料が収納された塗料容器14と、該塗料容器14に接続されたスクリューケーシング16及びホッパ18と、ホッパ18から供給される粉体塗料を圧力源12から供給される圧縮空気により塗料供給チューブ(粉体塗料供給経路)20を介して塗装ガン22へ圧送するインジェクタ24とを有する。
【0014】
塗料容器14は、圧縮空気が供給されるエア室26と粉体塗料室28が多孔板30で区切られている。エア室26に供給された圧縮空気は多孔板30を介して粉体塗料室28内部の粉体塗料へと付与され、粉体塗料の流動化が行われ、スクリューケーシング16に導かれることとなる。
【0015】
スクリューケーシング16内に設けられたスクリュー34は、モータ36によって回転し、粉体塗料をホッパ18に導入することができる。粉体塗料はホッパ18内を落下してインジェクタ24に導入される。インジェクタ24から圧縮空気によって導出された粉体塗料は、塗料供給チューブ20及び塗装ガン22を通り、順次搬送されるワークWに向かって噴出される。圧力源12からインジェクタ24へ供給される圧縮空気は、図示しない制御部によって圧力や温度が調整される。
【0016】
塗装ガン22から粉体塗料を噴出する際、静電印加用電極70(図2参照)からマイナスイオン102(図7A参照)を発生させ、該マイナスイオン102によって粉体塗料の粒子100(図7A参照)はマイナス電位に帯電される。一方、ワークWは、アースされており、マイナス電位に帯電した粉体塗料の粒子100が静電塗着し塗膜が形成される。
【0017】
図2及び図3に示すように、塗装ガン22は、中心部に流路50を備えるハウジング52がベースとなって構成されている。流路50は、下方向(矢印A1方向)が大径流路50a、上方向(矢印A2方向)が小径流路50bとなっている。小径流路50bは、前記塗料供給チューブ20に連通している。大径流路50aには、ピン54によって固定された中心部材56が設けられている。該中心部材56によって大径流路50aは円環形状をなし、粉体塗料噴出口58に連通している。小径流路50bには、ねじ59でハウジング52に固定された管(粉体塗料供給経路)60が設けられている。該管60の内部には、右捻り板形状のエレメント(羽根板)62aと左捻り板形状のエレメント(羽根板)62bからなる静止型混合器(スタティックミキサとも呼ばれる)62が備えられている。
【0018】
ハウジング52の下方向には、大径流路50a及び粉体塗料噴出口58を形成するようにエアピース66が設けられている。エアピース66の先端面には中心部材56の軸に対して所定間隔離間して8個の電極カバー68が埋設される。8個の前記電極カバー68には、ピン状の静電印加用電極70が下方に指向してそれぞれ植設され、8本の静電印加用電極70の後端側は電極リング72に連結される。この電極リング72は、エアピース66に埋め込まれるリード線74を介して高電圧発生器(図示せず)に電気的に接続されている。このリード線74の一部は、保護カバー76によって保護されている。
【0019】
ハウジング52の上方向には、該ハウジング52を囲繞するようにイオントラップ78が装着されている。該イオントラップ78の外周面はハウジング52の外周面と面一であり、該イオントラップ78には、該ハウジング52の軸を中心に所定角度離間した8個の孔部80が該イオントラップ78の半径方向に形成される。各孔部80内には、先端側が外周面から突出するピン状のイオントラップ電極82がそれぞれ配設され、該イオントラップ電極82の後端側は電極リング84に連結される。この電極リング84は、リード線86を介して接地されている。また、前記電極リング84は、前記イオントラップ78内に設けられる環状の電極カバー88に隣接している。
【0020】
図4に示すように、静止型混合器62は、軸流方向(矢印A方向)に180°捻られた羽根板であるエレメント62a及び62bが交互に直列に配置された構成であり、前記の通り、エレメント62aは右捻り板形状であり、エレメント62bは左捻り板形状である。本実施の形態に係る静電粉体塗装装置10ではエレメント62aが2つ、エレメント62bが2つの計4つが管60の内部に設けられている。また、隣接するエレメント62a及び62bの縦端部90、92は、軸流方向からみた交差角度が90°となるように配置されている。エレメント62a、62bは、ポリテトラフルオロエチレンであり、各種樹脂の中でも非常に小さい摩擦係数を有することから粉体塗料の付着が少ない。
【0021】
エレメント62a及びエレメント62bは、幅Dに対する軸流方向の長さHが、H/D=1.5〜2.5の比となるように構成されている。幅Dは、管60の内径と同径であり、エレメント62a、62bの横端部94は、管60の内壁に接している。静止型混合器62は管60に対して着脱自在であり、静止型混合器62を取り外すことにより、管60の内面を清掃することができる。
【0022】
次に、このように構成される静電粉体塗装装置10を用いて、ワークWに静電塗装を行う動作について説明する。
【0023】
先ず、粉体塗料を噴出するのに先立って、塗装ガン22における8本の静電印加用電極70が連結される電極リング72に接続された高電圧発生器(図示せず)により高電圧を発生して該静電印加用電極70に印加する。これにより、前記静電印加用電極70からマイナスイオン102(図7A参照)が発生する。このとき、ハウジング52の後端部に装着されるイオントラップ78に設けられるイオントラップ電極82は接地レベルにあるため、前記静電印加用電極70からの電気力線は該イオントラップ電極82に集中し、前記静電印加用電極70で発生したマイナスイオン102の多くは前記電気力線に沿って移動して該イオントラップ電極82にトラップされる。
【0024】
次いで、スクリュー34及び圧力源12等を駆動させることによって、インジェクタ24から塗料供給チューブ20を介して粉体塗料を塗装ガン22に供給する。塗料供給チューブ20が長い場合、又は塗料供給チューブ20の屈曲部が多い場合には、粉体塗料は帯電してブロック状態となることがある。
【0025】
粉体塗料は塗装ガン22内の管60に導かれ、静止型混合器62により粉砕、分散される。具体的には、図5に示すように、エレメント62aに到達した粉体塗料は、縦端部90で2分割され、それぞれ右方向(進行方向に向かって時計方向)に180°回転して、次のエレメント62bに導出される。隣接するエレメント62a及び62bの縦端部90、92は、軸流方向からみた交差角度が90°となるように配置されていることから、エレメント62aで2分割された粉体塗料は、次のエレメント62bの縦端部92によりさらに2分割される。
【0026】
図6に示すように、縦端部92で2分割された粉体塗料は、それぞれ左方向(進行方向に向かって反時計方向)に180°回転して、次のエレメント62aに導出される。縦端部90、92は、交差角度が90°となるように配置されていることから、粉体塗料は、次のエレメント62aの縦端部90によりさらに2分割される。
【0027】
このように、粉体塗料は1つのエレメント62a又は62bを通過する毎に2分割され、概念的な分割数は24となる。また、粉体塗料は、エレメント62a又は62bの捻れ面に沿って並び替えられる転換作用を受ける。さらに、エレメント62aとエレメント62bは捻り方向が逆であることから、粉体塗料が受ける回転方向が変わり、慣性力が急激に反転して乱流攪拌される。
【0028】
粉体塗料は、管60内で粉砕、転換、反転作用を受けて均一に分散した状態になり、粉体塗料噴出口58から噴出される粉体パターンも偏りがなく、塗布された面に生成される膜の厚みは均一となる。
【0029】
粉体塗料噴出口58から噴出された粉体塗料は、静電印加用電極70から発生するマイナスイオン102によって帯電され、該粉体塗料がワークWに付着することにより該ワークWに塗装が施される。
【0030】
このとき、図7Aに示すように、粉体塗料は粒子100の分布が均質化しマイナスイオン102と接触する機会が増加し、帯電効率が向上する。結果として、多くの粒子100はマイナスに帯電し、ワークWに吸着されることとなる。また、粒子100と結合しないマイナスイオン102であるフリーイオンが減少し、該フリーイオンによってワークWの電位を変動させることが少ない。
【0031】
これに対して、従来技術の静電塗装装置によれば、図7Bに示すように、粉体塗料は粒子100の分布が不均質なために、凝集した粒子100はマイナスイオン102と接触する機会が少なく帯電効率が低かったと考えられる。なお、図7A及び図7Bにおいて、白抜きの○は帯電していない粉体塗料の粒子であり、「−」が付された○はマイナスに帯電した粉体塗料の粒子を示す。また、粉体塗料の粒子より小さい○に「−」が付されたものはマイナスイオン102を示す。
【0032】
本実施の形態に係る静電粉体塗装装置10によって静電塗装したワークWは、図8に示すように、塗料1が万遍なく塗布され、膜厚が均一に塗装される。これは、従来の実施例によって塗装を行ったワークW(図10参照)と比較して、塗装品質及び外観平滑性が非常に向上している。
【0033】
また、実験した結果によれば、エレメント62a及び62bをそれぞれ1つずつの計2つ設けた静止型混合器62を用いた場合には、静電塗装したワークWは、図9に示すように、塗装品質向上の効果は認められるが、塗料1にやや偏りが見られた。
【0034】
さらに、エレメント62a及び62bの合計数を6にすると、塗装品質向上の効果は認められるが、塗料1にやや偏りが見られた。これは、エレメント62a及び62bを通過する際の圧力損失が大きくなったためと考えられる。
【0035】
このように、エレメント62a及び62bの数を増減して実験した結果によれば、静止型混合器62を塗装ガン22の内部に設ける場合、エレメント62a及び62bの合計数は1〜6の範囲が適当であり、合計数が4の場合が最も効果が大きい。また、エレメント62a及び62bの厚さは、1[mm]又はそれ以下であるとよい。
【0036】
粉体塗料はワークWに対して噴出する直前に静止型混合器62で粉砕、分散されることが望ましいことから、本実施の形態に係る静電粉体塗装装置10においては、該静止型混合器62が塗装ガン22内に設けられている。しかしながら、既存の塗装ガンには、静止型混合器62を増設することが困難な場合もある。この場合、静止型混合器62を塗料供給チューブ20の内部に設けるようにしてもよい。実験によれば、塗料供給チューブ20の内部に静止型混合器62を設ける場合には、エレメント62a及び62bの合計数は、1〜12の範囲が適当である。
【0037】
このように、本実施の形態に係る静電粉体塗装装置10では、インジェクタ24から粉体塗料噴出口58へ至る粉体塗料供給経路内に静止型混合器62を設けている。従って、スクリュー34の遠心力や途中の搬送経路内の摩擦等に起因する静電気によって粉体塗料がブロック状態となって塗装ガン22に導入された場合においても、静止型混合器62により粉体塗料を粉砕、分散させることができ、ワークWの塗装品質を向上させることができる。
【0038】
また、塗装ガン22内には、旋回流を発生させるような複雑な構造や、駆動部が不要であり、簡便な構成にすることができる。さらに、旋回流を発生させるための圧縮空気を供給する付加的な圧力源が不要であり、静電粉体塗装装置10全体をシンプルな構成にすることができる。
【0039】
なお、エレメント62a、62bは、ポリテトラフルオロエチレンに限らず、フッ素樹脂等の他の樹脂を用いてもよい。この場合、ポリテトラフルオロエチレンやフッ素樹脂のように摩擦係数の小さい樹脂を用いると粉体塗料の付着が少なく、好適である。
【0040】
フッ素樹脂としては、例えば、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体を用いることができる。
【0041】
また、エレメント62a、62bは、ステンレス鋼又はセラミックであってもよい。ステンレス鋼を用いると、表面を滑らかにすることができ、しかも粉体塗料の付着が少ない。セラミックを用いると、エレメント62a、62bが帯電しにくい。
【0042】
また、静止型混合器62に備える羽根板はエレメント62a、62bのような形状に限らず、駆動部分のない固定羽根であって粉体塗料を粉砕、分散する作用を奏するものであればよい。
【0043】
さらに、塗装ガン22を多関節ロボットの先端に設けて、ワークWに対して適当な位置となるように移動させながら塗装を行ってもよい。
【0044】
この発明に係る静電粉体塗装装置は、上述の実施の形態例に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る静電粉体塗装装置によれば、粉体塗料の供給経路に静止型混合器を設けることにより、ワークに対する塗装品質を向上させることができるとともに、塗装ガンを簡便な構造にすることができる。
【0045】
静止型混合器は、直列に配置された複数の羽根板からなり羽根板は軸流方向に捻られた形状で、かつ、隣接する羽根板の捻り方向が逆となるように設定すると、ブロック状態となった粉体塗料を効率的に粉砕、分散させることができ、ワークに対する塗装品質をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る静電粉体塗装装置の一部省略構成図である。
【図2】本実施の形態に係る静電粉体塗装装置に備えられた塗装ガンの一部省略断面図である。
【図3】図2における矢印A1方向からの矢視説明図である。
【図4】静止型混合器の斜視図である。
【図5】右捻り板形状のエレメントを示す斜視図である。
【図6】左捻り板形状のエレメントを示す斜視図である。
【図7】図7Aは、本実施の形態に係る静電粉体塗装装置によって噴出された粉体塗料の粒子とフリーイオンの状態を示す説明図であり、図7Bは、従来技術の静電塗装装置によって噴出された粉体塗料の粒子とフリーイオンの状態を示す説明図である。
【図8】本実施の形態に係る静電粉体塗装装置によって塗装されたワークを示す説明図である。
【図9】静止型混合器のエレメントの数を2とした静電粉体塗装装置によって塗装されたワークを示す説明図である。
【図10】従来技術の静電塗装装置によって塗装されたワークを示す説明図である。
【符号の説明】
10…静電粉体塗装装置 12…圧力源
14…塗料容器 18…ホッパ
20…塗料供給チューブ 22…塗装ガン
24…インジェクタ 34…スクリュー
50…流路 50a…大径流路
50b…小径流路 52…ハウジング
60…管 62…静止型混合器
62a、62b…エレメント 70…静電印加用電極
78…イオントラップ 82…イオントラップ電極
90、92…縦端部 94…横端部
100…粒子 102…マイナスイオン
W…ワーク
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉体塗料を噴出するための塗装ガンを備える静電粉体塗装装置に関し、特に、静電印加用電極からイオンを発生させ、該イオンによって粉体塗料を帯電させて噴出する静電粉体塗装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉体塗料を使用して車両のボンネットやドア等のワークに塗装を行う場合、静電放電方式の塗装ガンが広く使用されている(例えば、特許文献1参照)。塗装ガンには、粉体塗料噴射口の直前に静電印加用電極が配設されており、この静電印加用電極からイオンを発生させ、このイオンによって粉体塗料が帯電され、該粉体塗料をワークに対して噴出することにより、該粉体塗料を該ワークに付着させるものである。
【0003】
塗料容器からスクリューを用いて粉体塗料を切り出して、塗装ガンに供給する場合、遠心力により粉体塗料に偏りが発生してブロック状態(塊又は凝集した状態)となることがある。また、粉体塗料を塗装ガンに搬送する搬送経路において、粉体塗料と経路内壁との摩擦等により不要な静電気が発生することによって粉体塗料がブロック状態となることがある。このように粉体塗料がブロック状態のまま粉体塗料噴射口から噴出されると、図10に示すように、ワークWに塗料1のむらが生じてしまう。
【0004】
このような事態を防止するために、塗装ガンの内部に圧縮空気を送給して旋回流を発生させて粉体塗料を破砕させる技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開昭62−269766号公報(図1)
【特許文献2】
特開平8−57361号公報(図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、塗装ガンの内部で旋回流を発生させるためには、粉体塗料を供給するための圧力源とは別に、専用の圧力源及び圧縮空気供給管路を設ける必要がある。また、旋回流を発生させるために塗装ガンの内部において、複雑な圧縮空気流路を設ける必要がある。
【0007】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、簡便な構造で、かつ塗装品質を向上させる静電粉体塗装装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る静電粉体塗装装置は、粉体塗料を噴出する際、静電印加用電極からイオンを発生させ、該イオンによって粉体塗料を帯電させる塗装ガンを備える静電粉体塗装装置において、粉体塗料供給機から粉体塗料噴出口への粉体塗料供給経路内に、軸流方向に捻られた1以上の羽根板を備える静止型混合器を有することを特徴とする。
【0009】
このように、粉体塗料供給経路内に静止型混合器を設けることにより、粉体塗料を粉砕、分散させることができワークの塗装品質を向上させることができる。静止型混合器は簡便な構造であり、塗装ガンをシンプルにすることができる。
【0010】
この場合、前記静止型混合器は、前記塗装ガンの内部に設けられていると、静止型混合器で粉砕された粉体塗料がそのまま噴出されることから、ブロック状態となることが防止できて好適である。
【0011】
また、前記静止型混合器は、直列に配置された複数の羽根板からなり、該羽根板は軸流方向に捻られた形状で、かつ、隣接する羽根板の捻り方向が逆であってもよい。羽根板をこのように構成することにより、粉体塗料が受ける慣性力が急激に反転して乱流攪拌され、粉体塗料を効率的に粉砕、分散させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る静電粉体塗装装置の実施の形態例について図1〜図9を参照しながら説明する。
【0013】
図1に示すように、本実施の形態に係る静電粉体塗装装置10は、圧縮空気を発生させる圧力源12と、粉体塗料が収納された塗料容器14と、該塗料容器14に接続されたスクリューケーシング16及びホッパ18と、ホッパ18から供給される粉体塗料を圧力源12から供給される圧縮空気により塗料供給チューブ(粉体塗料供給経路)20を介して塗装ガン22へ圧送するインジェクタ24とを有する。
【0014】
塗料容器14は、圧縮空気が供給されるエア室26と粉体塗料室28が多孔板30で区切られている。エア室26に供給された圧縮空気は多孔板30を介して粉体塗料室28内部の粉体塗料へと付与され、粉体塗料の流動化が行われ、スクリューケーシング16に導かれることとなる。
【0015】
スクリューケーシング16内に設けられたスクリュー34は、モータ36によって回転し、粉体塗料をホッパ18に導入することができる。粉体塗料はホッパ18内を落下してインジェクタ24に導入される。インジェクタ24から圧縮空気によって導出された粉体塗料は、塗料供給チューブ20及び塗装ガン22を通り、順次搬送されるワークWに向かって噴出される。圧力源12からインジェクタ24へ供給される圧縮空気は、図示しない制御部によって圧力や温度が調整される。
【0016】
塗装ガン22から粉体塗料を噴出する際、静電印加用電極70(図2参照)からマイナスイオン102(図7A参照)を発生させ、該マイナスイオン102によって粉体塗料の粒子100(図7A参照)はマイナス電位に帯電される。一方、ワークWは、アースされており、マイナス電位に帯電した粉体塗料の粒子100が静電塗着し塗膜が形成される。
【0017】
図2及び図3に示すように、塗装ガン22は、中心部に流路50を備えるハウジング52がベースとなって構成されている。流路50は、下方向(矢印A1方向)が大径流路50a、上方向(矢印A2方向)が小径流路50bとなっている。小径流路50bは、前記塗料供給チューブ20に連通している。大径流路50aには、ピン54によって固定された中心部材56が設けられている。該中心部材56によって大径流路50aは円環形状をなし、粉体塗料噴出口58に連通している。小径流路50bには、ねじ59でハウジング52に固定された管(粉体塗料供給経路)60が設けられている。該管60の内部には、右捻り板形状のエレメント(羽根板)62aと左捻り板形状のエレメント(羽根板)62bからなる静止型混合器(スタティックミキサとも呼ばれる)62が備えられている。
【0018】
ハウジング52の下方向には、大径流路50a及び粉体塗料噴出口58を形成するようにエアピース66が設けられている。エアピース66の先端面には中心部材56の軸に対して所定間隔離間して8個の電極カバー68が埋設される。8個の前記電極カバー68には、ピン状の静電印加用電極70が下方に指向してそれぞれ植設され、8本の静電印加用電極70の後端側は電極リング72に連結される。この電極リング72は、エアピース66に埋め込まれるリード線74を介して高電圧発生器(図示せず)に電気的に接続されている。このリード線74の一部は、保護カバー76によって保護されている。
【0019】
ハウジング52の上方向には、該ハウジング52を囲繞するようにイオントラップ78が装着されている。該イオントラップ78の外周面はハウジング52の外周面と面一であり、該イオントラップ78には、該ハウジング52の軸を中心に所定角度離間した8個の孔部80が該イオントラップ78の半径方向に形成される。各孔部80内には、先端側が外周面から突出するピン状のイオントラップ電極82がそれぞれ配設され、該イオントラップ電極82の後端側は電極リング84に連結される。この電極リング84は、リード線86を介して接地されている。また、前記電極リング84は、前記イオントラップ78内に設けられる環状の電極カバー88に隣接している。
【0020】
図4に示すように、静止型混合器62は、軸流方向(矢印A方向)に180°捻られた羽根板であるエレメント62a及び62bが交互に直列に配置された構成であり、前記の通り、エレメント62aは右捻り板形状であり、エレメント62bは左捻り板形状である。本実施の形態に係る静電粉体塗装装置10ではエレメント62aが2つ、エレメント62bが2つの計4つが管60の内部に設けられている。また、隣接するエレメント62a及び62bの縦端部90、92は、軸流方向からみた交差角度が90°となるように配置されている。エレメント62a、62bは、ポリテトラフルオロエチレンであり、各種樹脂の中でも非常に小さい摩擦係数を有することから粉体塗料の付着が少ない。
【0021】
エレメント62a及びエレメント62bは、幅Dに対する軸流方向の長さHが、H/D=1.5〜2.5の比となるように構成されている。幅Dは、管60の内径と同径であり、エレメント62a、62bの横端部94は、管60の内壁に接している。静止型混合器62は管60に対して着脱自在であり、静止型混合器62を取り外すことにより、管60の内面を清掃することができる。
【0022】
次に、このように構成される静電粉体塗装装置10を用いて、ワークWに静電塗装を行う動作について説明する。
【0023】
先ず、粉体塗料を噴出するのに先立って、塗装ガン22における8本の静電印加用電極70が連結される電極リング72に接続された高電圧発生器(図示せず)により高電圧を発生して該静電印加用電極70に印加する。これにより、前記静電印加用電極70からマイナスイオン102(図7A参照)が発生する。このとき、ハウジング52の後端部に装着されるイオントラップ78に設けられるイオントラップ電極82は接地レベルにあるため、前記静電印加用電極70からの電気力線は該イオントラップ電極82に集中し、前記静電印加用電極70で発生したマイナスイオン102の多くは前記電気力線に沿って移動して該イオントラップ電極82にトラップされる。
【0024】
次いで、スクリュー34及び圧力源12等を駆動させることによって、インジェクタ24から塗料供給チューブ20を介して粉体塗料を塗装ガン22に供給する。塗料供給チューブ20が長い場合、又は塗料供給チューブ20の屈曲部が多い場合には、粉体塗料は帯電してブロック状態となることがある。
【0025】
粉体塗料は塗装ガン22内の管60に導かれ、静止型混合器62により粉砕、分散される。具体的には、図5に示すように、エレメント62aに到達した粉体塗料は、縦端部90で2分割され、それぞれ右方向(進行方向に向かって時計方向)に180°回転して、次のエレメント62bに導出される。隣接するエレメント62a及び62bの縦端部90、92は、軸流方向からみた交差角度が90°となるように配置されていることから、エレメント62aで2分割された粉体塗料は、次のエレメント62bの縦端部92によりさらに2分割される。
【0026】
図6に示すように、縦端部92で2分割された粉体塗料は、それぞれ左方向(進行方向に向かって反時計方向)に180°回転して、次のエレメント62aに導出される。縦端部90、92は、交差角度が90°となるように配置されていることから、粉体塗料は、次のエレメント62aの縦端部90によりさらに2分割される。
【0027】
このように、粉体塗料は1つのエレメント62a又は62bを通過する毎に2分割され、概念的な分割数は24となる。また、粉体塗料は、エレメント62a又は62bの捻れ面に沿って並び替えられる転換作用を受ける。さらに、エレメント62aとエレメント62bは捻り方向が逆であることから、粉体塗料が受ける回転方向が変わり、慣性力が急激に反転して乱流攪拌される。
【0028】
粉体塗料は、管60内で粉砕、転換、反転作用を受けて均一に分散した状態になり、粉体塗料噴出口58から噴出される粉体パターンも偏りがなく、塗布された面に生成される膜の厚みは均一となる。
【0029】
粉体塗料噴出口58から噴出された粉体塗料は、静電印加用電極70から発生するマイナスイオン102によって帯電され、該粉体塗料がワークWに付着することにより該ワークWに塗装が施される。
【0030】
このとき、図7Aに示すように、粉体塗料は粒子100の分布が均質化しマイナスイオン102と接触する機会が増加し、帯電効率が向上する。結果として、多くの粒子100はマイナスに帯電し、ワークWに吸着されることとなる。また、粒子100と結合しないマイナスイオン102であるフリーイオンが減少し、該フリーイオンによってワークWの電位を変動させることが少ない。
【0031】
これに対して、従来技術の静電塗装装置によれば、図7Bに示すように、粉体塗料は粒子100の分布が不均質なために、凝集した粒子100はマイナスイオン102と接触する機会が少なく帯電効率が低かったと考えられる。なお、図7A及び図7Bにおいて、白抜きの○は帯電していない粉体塗料の粒子であり、「−」が付された○はマイナスに帯電した粉体塗料の粒子を示す。また、粉体塗料の粒子より小さい○に「−」が付されたものはマイナスイオン102を示す。
【0032】
本実施の形態に係る静電粉体塗装装置10によって静電塗装したワークWは、図8に示すように、塗料1が万遍なく塗布され、膜厚が均一に塗装される。これは、従来の実施例によって塗装を行ったワークW(図10参照)と比較して、塗装品質及び外観平滑性が非常に向上している。
【0033】
また、実験した結果によれば、エレメント62a及び62bをそれぞれ1つずつの計2つ設けた静止型混合器62を用いた場合には、静電塗装したワークWは、図9に示すように、塗装品質向上の効果は認められるが、塗料1にやや偏りが見られた。
【0034】
さらに、エレメント62a及び62bの合計数を6にすると、塗装品質向上の効果は認められるが、塗料1にやや偏りが見られた。これは、エレメント62a及び62bを通過する際の圧力損失が大きくなったためと考えられる。
【0035】
このように、エレメント62a及び62bの数を増減して実験した結果によれば、静止型混合器62を塗装ガン22の内部に設ける場合、エレメント62a及び62bの合計数は1〜6の範囲が適当であり、合計数が4の場合が最も効果が大きい。また、エレメント62a及び62bの厚さは、1[mm]又はそれ以下であるとよい。
【0036】
粉体塗料はワークWに対して噴出する直前に静止型混合器62で粉砕、分散されることが望ましいことから、本実施の形態に係る静電粉体塗装装置10においては、該静止型混合器62が塗装ガン22内に設けられている。しかしながら、既存の塗装ガンには、静止型混合器62を増設することが困難な場合もある。この場合、静止型混合器62を塗料供給チューブ20の内部に設けるようにしてもよい。実験によれば、塗料供給チューブ20の内部に静止型混合器62を設ける場合には、エレメント62a及び62bの合計数は、1〜12の範囲が適当である。
【0037】
このように、本実施の形態に係る静電粉体塗装装置10では、インジェクタ24から粉体塗料噴出口58へ至る粉体塗料供給経路内に静止型混合器62を設けている。従って、スクリュー34の遠心力や途中の搬送経路内の摩擦等に起因する静電気によって粉体塗料がブロック状態となって塗装ガン22に導入された場合においても、静止型混合器62により粉体塗料を粉砕、分散させることができ、ワークWの塗装品質を向上させることができる。
【0038】
また、塗装ガン22内には、旋回流を発生させるような複雑な構造や、駆動部が不要であり、簡便な構成にすることができる。さらに、旋回流を発生させるための圧縮空気を供給する付加的な圧力源が不要であり、静電粉体塗装装置10全体をシンプルな構成にすることができる。
【0039】
なお、エレメント62a、62bは、ポリテトラフルオロエチレンに限らず、フッ素樹脂等の他の樹脂を用いてもよい。この場合、ポリテトラフルオロエチレンやフッ素樹脂のように摩擦係数の小さい樹脂を用いると粉体塗料の付着が少なく、好適である。
【0040】
フッ素樹脂としては、例えば、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体を用いることができる。
【0041】
また、エレメント62a、62bは、ステンレス鋼又はセラミックであってもよい。ステンレス鋼を用いると、表面を滑らかにすることができ、しかも粉体塗料の付着が少ない。セラミックを用いると、エレメント62a、62bが帯電しにくい。
【0042】
また、静止型混合器62に備える羽根板はエレメント62a、62bのような形状に限らず、駆動部分のない固定羽根であって粉体塗料を粉砕、分散する作用を奏するものであればよい。
【0043】
さらに、塗装ガン22を多関節ロボットの先端に設けて、ワークWに対して適当な位置となるように移動させながら塗装を行ってもよい。
【0044】
この発明に係る静電粉体塗装装置は、上述の実施の形態例に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る静電粉体塗装装置によれば、粉体塗料の供給経路に静止型混合器を設けることにより、ワークに対する塗装品質を向上させることができるとともに、塗装ガンを簡便な構造にすることができる。
【0045】
静止型混合器は、直列に配置された複数の羽根板からなり羽根板は軸流方向に捻られた形状で、かつ、隣接する羽根板の捻り方向が逆となるように設定すると、ブロック状態となった粉体塗料を効率的に粉砕、分散させることができ、ワークに対する塗装品質をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る静電粉体塗装装置の一部省略構成図である。
【図2】本実施の形態に係る静電粉体塗装装置に備えられた塗装ガンの一部省略断面図である。
【図3】図2における矢印A1方向からの矢視説明図である。
【図4】静止型混合器の斜視図である。
【図5】右捻り板形状のエレメントを示す斜視図である。
【図6】左捻り板形状のエレメントを示す斜視図である。
【図7】図7Aは、本実施の形態に係る静電粉体塗装装置によって噴出された粉体塗料の粒子とフリーイオンの状態を示す説明図であり、図7Bは、従来技術の静電塗装装置によって噴出された粉体塗料の粒子とフリーイオンの状態を示す説明図である。
【図8】本実施の形態に係る静電粉体塗装装置によって塗装されたワークを示す説明図である。
【図9】静止型混合器のエレメントの数を2とした静電粉体塗装装置によって塗装されたワークを示す説明図である。
【図10】従来技術の静電塗装装置によって塗装されたワークを示す説明図である。
【符号の説明】
10…静電粉体塗装装置 12…圧力源
14…塗料容器 18…ホッパ
20…塗料供給チューブ 22…塗装ガン
24…インジェクタ 34…スクリュー
50…流路 50a…大径流路
50b…小径流路 52…ハウジング
60…管 62…静止型混合器
62a、62b…エレメント 70…静電印加用電極
78…イオントラップ 82…イオントラップ電極
90、92…縦端部 94…横端部
100…粒子 102…マイナスイオン
W…ワーク
Claims (3)
- 粉体塗料を噴出する際、静電印加用電極からイオンを発生させ、該イオンによって粉体塗料を帯電させる塗装ガンを備える静電粉体塗装装置において、
粉体塗料供給機から粉体塗料噴出口への粉体塗料供給経路内に、軸流方向に捻られた1以上の羽根板を備える静止型混合器を有することを特徴とする静電粉体塗装装置。 - 請求項1記載の静電粉体塗装装置において、
前記静止型混合器は、前記塗装ガンの内部に設けられていることを特徴とする静電粉体塗装装置。 - 請求項1又は2記載の静電粉体塗装装置において、
前記静止型混合器は、直列に配置された複数の羽根板からなり、該羽根板は軸流方向に捻られた形状で、かつ、隣接する羽根板の捻り方向が逆であることを特徴とする静電粉体塗装装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003166268A JP2005000785A (ja) | 2003-06-11 | 2003-06-11 | 静電粉体塗装装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003166268A JP2005000785A (ja) | 2003-06-11 | 2003-06-11 | 静電粉体塗装装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006314904A (ja) * | 2005-05-12 | 2006-11-24 | Tomen System Kk | 塗装装置用塗装ガンと、静電塗装方法ならびに静電塗装用塗装ガン |
JP2007132873A (ja) * | 2005-11-11 | 2007-05-31 | Nippon Soda Co Ltd | 分析方法、分離方法、ミキサ、及び分析装置 |
-
2003
- 2003-06-11 JP JP2003166268A patent/JP2005000785A/ja active Pending
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