JP2004537486A - ばら材料を運搬するためのセルフクリーニング機能を備えたクローズ型ベルトコンベヤ - Google Patents

Abstract

ばら材料を運搬するための、セルフクリーニング機能を備えた本発明のクローズ型ベルトコンベヤは、壁部材２で取り囲まれた可動のベルト１０を備え、ベルトに取り付けた機械手段１、１５と前記壁部材２の底壁８とで、ベルトと前記底壁との間に存在するばら材料を回収して、前記ベルトに戻すか、適当な回収手段まで送るようになっている。
【選択図】図１

Description

【技術分野】
【０００１】
本発明は、セルフクリーニング機能を有する，固まっていないばらばらの(loose)材料を運搬するためのスチール製ベルトコンベヤに関する。
【背景技術】
【０００２】
金属ネット製のベルトで、互いに部分的に重なるように設けた板片で運搬トラフを形成したスチールベルトコンベヤは、非常に高温だったり、その物理的あるいは化学的性質上、
手を触れることができない物質を運搬するのに通常用いられる。
たとえば様々な燃焼工程で生じる高温の灰を処理する工場では、灰を冷ましながら運搬する必要があるが、その際空中に灰が舞い上がらないようにしなければならない。そのような環境で用いるために、灰運搬用のメインベルトと、メインベルトから落下する灰を受ける、メインベルトの下方に設けられた機械式の補助ベルトを備えた機械式二重ベルトコンベヤが開発されている。
補助ベルトを設ける主要な目的は、材料が固まってコンベヤの正常な運転ができなくなるのを防ぐことである。
補助ベルトを設ければ上記の目的は確かに達成できるが、問題点もいくつかある。
二重ベルトコンベヤは、まず構造が複雑になりやすく、単ベルト式の装置に比べて製造コストおよびランニングコストが高く、広い設置スペースが必要なため、設置できない場合もあるという問題がある。
また制御ユニットが２台必要なため、単ベルト式の装置に比べエネルギー消費量が大きいという問題もある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
本発明の目的は、従来技術における問題点を改良することにある。
本発明の目的は、信頼性および使用の安全性が高く、あらゆる種類のばら材料を効率的に送ることができ、細かい粉末状の材料を運搬する場合でも、材料が外部に漏れる恐れがない、ばら材料用のセルフクリーニング機能を備えたベルトコンベヤを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
ばら材料を運搬するための、セルフクリーニング機能を備えた本発明のベルトコンベヤは、壁部材で取り囲まれた可動のベルトを備え、ベルトに取り付けた機械手段と前記壁部材の底壁とで、ベルトと前記底壁との間に落ちた材料を回収して、前記ベルトに戻すか、回収手段の方に送るようになっている。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００５】
次に添付の図面を参照して、本発明の実施例を説明する。この説明は発明を限定するものではない。
【０００６】
ベルトコンベヤのベルト１０は、（図２に示す）材料の投入部と排出部以外は、側壁２と、カバー７と、底壁８で完全に囲われている。
【０００７】
後部３（図１）には、底壁８上に落ちたばら材料を後述の機械的手段１、１５で集めて、ベルトコンベヤ１０上に戻したり、回収部９（図３）の方に送ったりする送り部４が設けられている。
【０００８】
第１の実施例では機械手段は、コンベヤベルト１０にヒンジ５で接続された一つまたは等間隔で配置された複数のスクレーパー１を有する。スクレーパーはスチール板で形成され、先端６が杓状に曲がっており、ベルト１０の下側にある時、戻り行程の部分のスクレーパーの先端は底壁８に隣接する位置を移動して、底壁８上のばら材料をすくい上げるようになっている。
【０００９】
図２に示す第２実施例の機械的スクレーパー１５は、一端がベルト１０に接続された金属ネット１１などの可撓性のある部材と、金属ネットの他端に設けた通常スチール製あるいは他の耐摩耗性の高い材料で形成された箱型の錘１２から成る。
【００１０】
錘１２はベルト１０の戻り行程時に、金属ネット１１をピンと張ることによって、底壁８上のばら材料をネット１１で後部３の方に押して行けるようにする。
【００１１】
ベルト１０の戻り行程が長かったり、傾斜していても、ベルト１０に接続されたスクレーパー部材１、１５は、ベルトの戻り行程において、底壁上のばら材料を確実に送り部４や回収部９まで移動させることができる。回収部９に溜まったばら材料は、人間の手または機械あるいは空気圧手段を用いて定期的に排出される。戻り行程が長い場合や、底壁に落下するばら材料の量が多い場合は、底壁の複数カ所に回収部を設けるようにしてもよい。
【００１２】
いずれの実施例においても、スクレーパー１、１５を用いて、底壁に落ちたばら材料は次のようにかき集められる。
【００１３】
コンベヤベルト１０は、外部制御ユニットで駆動ドラムを回転させることによって駆動される。ベルト１０は、軸受またはブッシングを介して支持部１８に支持された上部および下部ローラー１６、１７で支持されている。投入部１３でばら材料がコンベヤ上に投入される。
【００１４】
送り行程中にコンベヤベルト上の材料の一部はベルトコンベヤの底壁８上に落下する。落下した材料は、先端が重力によって底壁８の上面にほとんど接しそうな姿勢になっている、戻り行程にあるベルト１０に取り付けたスクレーパー部材１、１５によって、後部３に向かって押される。回収部９を持たない（図１の）実施例では、後部３近くで、戻り行程にあるスクレーパー１はばら材料を集め傾斜部４により保持された状態にする。
【００１５】
傾斜部からベルトの上部までスクレーパーが移動すると、集めてきた材料を解放し、スクレーパーは重力でベルト１０上に横たわる姿勢になり、スクレーパーにより集められた材料は投入部１３から投入される材料と混ざる。このサイクルが繰り返される。
【００１６】
金属ネット１１とその先端にぶら下げた通常箱型のスチール製の中実な錘１２から成る第２の実施例のスクレーパー１５は、底壁８上に溜まった材料をベルトの後部の回収部に落とす。同じ目的で、スクレーパー１５とスクレーパー１の両方を用いて回収部まで材料を持ってくることもできる。
【００１７】
このように本発明のセルフクリーニング機能を有するベルトコンベヤは、一本のベルトで、各種のばら材料を運搬することができるので、設置コストおよびランニングコストを減らすことができ、設置パターンも自由に変えられる。
上記実施例には、クレームの範囲から外れずに様々な変更を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】スクレーパー部材１、１５を備えた、ばら材料を運搬するためのセルフクリーニング機能を有するベルトコンベヤの側面図である。
【図２】コンベヤの下側のクリーニングを行う部材の別の実施例を示す、前記ベルトコンベヤの縦断面図である。
【図３】両方のスクレーパー部材とベルト以外の回収手段を備えた、セルフクリーニング機能を有するベルトコンベヤの側面図である。

Claims (7)

1. スチール製のコンベヤベルト１０を壁部材２で取り囲んだ、ばら材料を運搬するためのセルフクリーニング機能を備えたクローズ型ベルトコンベヤにおいて、機械手段１、１５を前記コンベヤベルト１０に接続し、前記機械手段と前記壁部材２の底部８とで、ベルト１０と前記壁部材２の底部８との間に存在するばら材料を回収して、前記ベルト１０上に戻すか、前記材料の回収手段９まで送るようにしたことを特徴とするベルトコンベヤ。
2. 前記機械手段が、前記ベルト１０に接続された単数または複数のスクレーパー部材１、１５であることを特徴とする、請求項１記載のばら材料を運搬するためのセルフクリーニング機能を備えたクローズ型ベルトコンベヤ。
3. 前記スクレーパー部材１が、前記ベルト１０にヒンジを介して留められており、前記底部に溜まった材料を押したり回収するのに都合のよい形にした板部材から成ることを特徴とする、請求項２記載のばら材料を運搬するためのセルフクリーニング機能を備えたクローズ型ベルトコンベヤ。
4. 前記スクレーパー部材１５が前記ベルト１０に固定され、先端がＣ字またはＵ字またはスプーン状に形成され、可撓性のある部材で作られていることを特徴とする、請求項２記載のばら材料を運搬するためのセルフクリーニング機能を備えたクローズ型ベルトコンベヤ。
5. 前記スクレーパー部材１５が、一端が前記ベルト１０に接続された金属製のネット１１と、他端に設けた錘１２から成ることを特徴とする、請求項２記載のばら材料を運搬するためのセルフクリーニング機能を備えたクローズ型ベルトコンベヤ。
6. 前記壁部材２が、前記ベルト１０の後部３に設けた、スクレーパー部材１、１５によって集められた材料をこぼさないように、ベルト１０の運搬側、または前記回収手段まで運ぶことを可能にする傾斜部４を含むことを特徴とする、請求項２記載のばら材料を運搬するためのセルフクリーニング機能を備えたクローズ型ベルトコンベヤ。
7. 前記壁部材２が、前記ベルト１０の後部３に設けた、スクレーパー手段１、１５によって運ばれる材料を回収する装置９を含むことを特徴とする、請求項２記載のばら材料を運搬するためのセルフクリーニング機能を備えたクローズ型ベルトコンベヤ。