JP2004537394A - 分散剤 - Google Patents

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Abstract

ヒドロキシカルボン酸又はそのラクトン、例えばε−カプロラクトンを環状アルキレンカーボネート、例えば5,5−ジメチルトリメチレンカーボネートと重合することによって得られるポリエステル鎖を含む分散剤。この分散剤はリン酸エステルの形態であり、ここでポリエステル鎖はリン酸化剤、例えばポリリン酸と反応しているか、又はポリエステル鎖はポリアミン若しくはポリイミン、例えばポリエチレンイミンに結合してしていてもよい。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、環状アルキレンカーボネートの残基を含む新規分散剤、そのような分散剤を粒子固体及び液体媒質と共に含む新規分散物、練り顔料、ならびにそのような分散物及び練り顔料の、塗料、印刷インキ(ドロップ−オン−デマンド:DODプリンタのような非衝撃プリンタ用のインキを包含する)、及びプラスチック材料における使用に関する。
【背景技術】
【0002】
有害な貯蔵条件下でより高い流動性を有する分散剤が、その取り扱いの容易さから、継続的に探究されている。さらに、より大量の粒子固体、例えば有機液体媒質中の顔料を分散することができ、そして改善された光沢などの優れた性質を示す塗料及びインキを得られる分散剤が探究される。
【0003】
EP164817号は、ヒドロキシカルボン酸、例えば6−ヒドロキシカプロン酸又はε−カプロラクトンを重合することによって得られるポリエスエルの燐酸エステルである分散剤を開示する。
【0004】
WO98/19784号は、ポリオキシアルキレンカルボニル鎖(以降POAC鎖という)(これは所望によってアルキル置換されたε−カプロラクトン及びδ−バレロラクトンから誘導される)を含む分散剤を開示する。POAC鎖は、末端カルボン酸基を含むことができ、これはポリアミン、例えばポリエチレンイミンと反応して塩基性の分散剤を与え、又はPOAC鎖は、エステル化されて酸性分散剤を与える末端ヒドロキシ基を有し得る。他の有用な分散剤が得られ得ることがここに発見され、ここでPOAC鎖は1またはそれより多いヒドロキシカルボン酸又はそのラクトン及び1又はそれより多い環状アルキレンカーボネートから誘導できる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に従い、式1(塩を包含する)の分散剤:
T-X-(A)-(B)-Z 1
式中、Tは水素又は重合停止基の残基であり、
Xは直接結合又は二価の橋渡し基であり、
Aは1種又はそれより多い、所望によって置換されたC1−50アルキレンヒドロキシカルボン酸若しくはC2−50アルケニレンヒドロキシカルボン酸又はそれらのラクトンの残基であり、
Bは1種又はそれより多い、所望によって置換された環状アルキレンカーボネートの残基であり、
Zは酸性基又は塩基性基、又は酸性基若しくは塩基性基を含む部分であり、Zが塩基性基又は塩基性基含有部分であるときは、T-X-(A)-(B)-基はアミド及び/又は塩連結によってZに結合しており、
m及びnは正の整数であり、そして
m+nは2〜200である、
が提供される。
【0006】
Zが多価であるときは、各Zに付加したT-X-(A)-(B)-によって示される1より多いPOAC鎖が存在し得、そしてこれらのPOAC鎖は同じでも異なっていてもよい。
-(A)-(B)-によって示されるPOAC鎖はブロック又はランダムコポリマーのものでよいが、好ましくはランダムコポリマーのものである。A又はBのいずれかが基T−Xに結合していてよいことが理解されるべきである。T-X-(A)-(B)-によって示されるPOAC鎖はヒドロキシ又はカルボキシ末端基(これによってZに結合する)を有していてもよく、重合停止基Tの性質に依存する。これらを、以降それぞれTPOACアルコール又はTPOAC酸とよぶ。
【0007】
Xが二価の連結基であるときは、好ましくはそれは−S−、−NR−(Rは水素又はC1−20アルキルである)又は特に−CO−若しくは−O−である。
重合停止基Tは好ましくは所望によって置換されたC1−50ヒドロカルビルであり、これはアリール、ヘテロアリール、アルキル、アルケニル、又はシクロアルキルであり得る。アルキル及びアルケニル基は線状でも分岐でもよい。
【0008】
Tが置換されているときは、置換基は酸素、硫黄、窒素又はハロゲンの1つまたはそれより多くであり得る。よって、Tは1又はそれより多いエーテル、チオエーテル、アミン、カルボンアミド、ウレタン、エステル(すなわち−OCO−又はCOO−基)、スルホン又はスルホンアミド基を含み得る。Tがハロゲンで置換されているときは、それは好ましくはフッ素、臭素、又は特に塩素である。Tが酸素によって置換されているときは、置換基はアルコキシ、特にC1−6アルコキシであり得る。
【0009】
Tがアリールであるときは、それは好ましくはフェニル又はナフチルであり、そしてTがヘテロアリールであるときは、それは好ましくはチエニルである。しかし、Tがアルキル、アルケニル又はシクロアルキルであることがはるかに好ましい。
【0010】
T−Xは所望により置換された脂肪族アルコールの残基であるT−OH、所望により置換された脂肪族メルカプタンの残基であるT−SH、所望によって置換されたアミンの残基であるT−NHR−、又は所望によって置換された脂肪酸の残基であるT−COOHであり得る。
【0011】
Tが置換されているときは、置換基は好ましくはハロゲン、第3アミノ、又はアルコキシである。しかしTが置換されていないことが好ましい。
T−OHの例は、メタノール、エタノール、n−ブタノール、n−オクタノール、n−ノナノール、n−デカノール、n−ドデカノール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソプロパノール、イソブタノール、第3ブタノール、2−エチルブタノール、3−ヘプタノール、2−エチルヘキサノール、3,5,5−トリメチルヘキサノール、3,7−ジメチルオクタノール、及びいわゆるグエルベト(Guerbet)アルコール、例えば商品名Isofol (Condea GmbH)で商業的に入手可能なもの、ならびにこれらの混合物である。グエルベトアルコールの具体例はIsofol 12, 14T, 16, 18T, 18E, 20, 24, 28, 32, 32T及び36である。
【0012】
T−NHRの例は、エチルアミン、ブチルアミン、n−オクチルアミン、1,5−ジメチルヘキシルアミン、t−オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ジ−イソプロピルアミン、2−メチルブチルアミン、1−エチルプロピルアミン、ビス(2−エチルヘキシルアミン)、1,3−ジメチルブチルアミン、3,3−ジメチルブチルアミン、2−アミノヘプタン及び3−アミノヘプタンである。
【0013】
T−COOHの例は、メトキシ酢酸、ラウリン酸、ステアリン酸、リシノール酸、2−エチル酪酸、2−エチルヘキサン酸、2−ブチルオクタン酸、2−ヘキシルデカン酸、2−オクチルドデカン酸、及び2−デシルテトラデカン酸である。このタイプの分岐鎖脂肪酸は、Isocarb (Condea GmbH)の商品名で商業的に入手できる。具体例はIsocarb 12、16、20、28、32、34T、及び36である。
【0014】
T−COOHが1より多いエーテル基を含むときは、それは好ましくはポリアルキレングリコールアルキル(又はアルケニル)カルボキシアルキルエーテル、例えばKao Chemicals GmbHから商業的に入手できるAkypo酸である。Akypo酸は式RO(PEG)CH2COOH(RはC6-20アルキルであり、PEGはポリエチレングリコールの残基である)を有する。これの多くは混合物として商業的に入手できる。具体例はAkypo RLM 45、RO 50VG、RO 90 VG及びLF2である。
【0015】
Tがシクロアルキルであるときは、それは好ましくはシクロヘキシルである。よって、Tはシクロヘキサノール、シクロヘキシルアミン、シクロヘキシルメルカプタン、又はシクロヘキシルカルボン酸の残基であり得る。
【0016】
Tが、1種又はそれより多いエーテル基によって置換されたアルキルであるときは、それは好ましくはポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル、特に、600未満の数平均分子量を有するものである。モノアルキルエーテルのアルキル基は好ましくはC1−10アルキル、そして特にC1−6アルキルである。ポリアルキレングリコールがプロピレンオキシド及び/又はエチレンオキシドから誘導されていることが好ましい。エチレンオキシドから誘導されるポリアルキレングリコール単独が好ましい。具体例はポリエチレングリコール(350)モノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、及びエトキシル化Guerbetアルコールである。
【0017】
重合停止基Tはまた、Aがそれから誘導されるものに類似したヒドロキシカルボン酸、例えばグリコール酸の残基であり得る。
好ましくは、Tは40以下、さらに好ましくは30以下、特に20以下の炭素原子を含む。
【0018】
Tが脂肪族カルボン酸、又は脂肪族アルコールの残基であることが好ましい。
好ましくは、A中のアルキレン(アルケニレン)基は40以下、さらに好ましくは30以下、さらに好ましくは20以下、そして特に10以下の炭素原子を含む。Aが誘導される元となり得るヒドロキシカルボン酸の例は、グリコール酸、乳酸、リシノール酸、6−ヒドロキシカプロン酸、5−ヒドロキシ吉草酸、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシデカン酸、5−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシデカン酸、及び4−ヒドロキシデカン酸である。それからAが誘導されるラクトンの例は、β−プロピオラクトン、所望によってアルキル置換されたイプシロンカプロラクトン、及び所望によってアルキル置換されたδ−バレロラクトンである。ε−カプロラクトン又はδ−バレロラクトン中のアルキル置換基は好ましくはC1−6アルキル、特にC1−4アルキルである。アルキル置換ε−カプロラクトンは、WO98/19784に記述されるようにアルキル置換シクロヘキサンノンの酸化によって得られる。具体例は7−メチル、3−メチル、5−メチル、6−メチル、4−メチル、5−第3ブチル、4,6,6−トリメチル、及び4,4,6−トリメチル置換のε−カプロラクトンである。
【0019】
AがC1−6アルキレン鎖(所望によってC1−6アルキルによって置換されている)を含むこと、特にε−カプロラクトンであることがはるかに好ましい。
Bがそれから誘導され得る環状アルキレンカーボネートは、好ましくは5−又は6−員環を含む。それは好ましくは、C1−6アルキル、シクロアルキル、gemシクロアルキル、C2−6アルケニル、C1−6アルキルオキシ−C1−6アルキル及びC2−6アルケニルオキシ−C1−6アルキル基によって所望により置換された環状トリメチレンカーボネートである。具体例はトリメチレンカーボネート、5,5−ジメチルトリメチレンカーボネート、5,5−ジエチルトリメチレンカーボネート、5−エチル−5−メチルトリメチレンカーボネート、5−メチル−5−プロピルトリメチレンカーボネート、5−エチル−5−ブチルトリメチレントリメチレンカーボネート、5−メチルトリメチレンカーボネート、5,5−シクロヘキシ−3−エニルトリメチレンカーボネート、及び5−エチル−5−アロキシ(alloxy)メチルトリメチレンカーボネートである。
【0020】
mのnに対する比は、最終の分散剤が極性又は非極性液体媒質内での使用のためかどうかに依存して広い範囲にわたり変化し得る。好ましくはmのnに対する比は6:1〜1:6である。しかし、mがnより大きいことが非常に好ましい。
【0021】
好ましくは、m+nは100以下であり、さらに好ましくは50以下であり、そして特に20以下である。また、m+nが4以上であるのが好ましい。
Zが酸性基であるときは、それは好ましくはサルフェート又はホスフェート基である。ホスフェートはモノ−、ジ−、又はトリ−ホスフェート、又はこれらの混合物であることができ、そして好ましくは1〜3モルのTPOACアルコールを、リン酸化剤の各リン原子と反応させることによって得られる。ホスフェート分散剤はまた、TPOACアルコールを過剰のリン酸化剤、例えばポリリン酸と反応させてえることができ、これはピロホスフェートを含むと考えられるポリリン部分を含む分散剤を与える。TPOACの各モルに対してリン酸化剤中の5:1過剰のリンが使用されるが、一般的に3:1を超えて何らの利益はない。
【0022】
Zが塩基性基又は塩基性基を含む部分であるときは、それは好ましくはポリアミン又はポリイミンの残基である。ポリアミンの例はポリアリルアミン、及びポリビニルアミンである。ポリイミンは好ましくはポリ(C2−6−アルキレンイミン)(以下PAI)及び特にポリエチレンイミン(以下PEI)である。ポリイミンは線状であり得るが好ましくは分岐していることができる。線状のPEIは、例えばサエグサタケオらによってMacromolecules, 1972, Vol.5, p4470に記述されるように、ポリ(N−アシル)アルキレンイミンの加水分解によって製造できる。分子量が異なる分岐PEIは、BASF及び日本触媒から商業的に入手できる。分子量の異なるポリアリルアミン及びポリ(N−アルキル)アルキルアミンは、日東紡績から商業的に入手できる。異なる分子量のポリビニルアミンは三菱化成から入手できる。ポリ(プロピレンイミン)デンドリマー(dendrimer)はDSM Fine Chemicalsから商業的に入手でき、そしてポリ(アミドアミン)デンドリマーはAldrich Chem. Co.から”Starburst”デンドリマーとして入手できる。
【0023】
Zが酸性基、または酸性基を含む部分であり、分散剤が塩の形態であるときは、塩は好ましくはアルカリ金属、例えばリチウム、カリウム及びナトリウム(これらの混合物を包含する)の塩、アルカリ土類金属、例えばカルシウム、マグネシウム、バリウム(これらの混合物を包含する)の塩、またはアンモニア、アミン若しくは第4アンモニウムカチオンの塩の形態である。適切なアミンの例はn−ブチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノプロパノール、トリエチルアミン、ジメチルアミノエタノール及びジメチルアミノプロピルアミンである。
【0024】
Zが塩基性基または塩基性基を含む部分であるときは、式1の分散剤は着色酸の塩の形態であり得る。用語「着色酸」とは少なくとも1つ、好ましくは1〜6の酸基(特にスルホン酸、リン酸、及びカルボン酸基)を含む有機顔料又は染料を意味する。好ましい着色酸は、銅フタロシアニン又は他の深く着色した顔料、特に1モルあたり平均して0.5〜3のスルホン酸基を含むスルホン化銅フタロシアニンである。塩基性基はまた、有機酸の塩(例えばメチルスルホン酸塩)の形態、又は第4アンモニウム塩の形態であり得、ここではPOAC鎖を含まないポリアミン又はポリイミン内のいずれの基もアルキル化剤(例えばジアルキルサルフェート、例えばジメチルスルフェート)と反応する。
【0025】
本発明の第1の面に従い、式2のポリエスエルのリン酸エステル又は硫酸エステルである分散剤が提供される。
R−X−(A)(B)H 2
式中、Rは所望により置換されたヒドロカルビルであり、
は−O−、−S−、−NR−、又は−CO−であり、そして
A、B、R、m、及びnは前に定義したとおりである。
【0026】
以降に議論するように、ある条件下で、ヒドロキシカルボン酸又はそのラクトンと環状アルキレンカーボネートとの重合中にCOが失われ、そして結果として本発明の第1の面に従う分散剤は式2aのポリエステルのリン酸エステル又は硫酸エステルであると理解され得る。
R−X−(OC−A−O)(B−O)H 2a
式中、R、X、m及びnは上に定義した通りであり、
は所望により置換されたC1ー50アルキレン又はC2ー50アルケニレンであり、そして
は所望によってC1ー6アルキルによって置換されたプロピレンである。
【0027】
本発明の第2の面に従い、式3の少なくとも2つの(アミド及び/又は塩連結によってポリアミン又はポリイミンに連結している)POAC鎖を有するポリアミン又はポリイミンを含む分散剤が提供される。
−(A)(B)11
式中、 A、B、m、及びnは前に定義したとおりであり、
11は水素、アルキル、アリール、又はアシルである。
【0028】
再び、以降に議論するように、ある条件下で、ヒドロキシカルボン酸又はそのラクトンと環状アルキレンカーボネートとの重合中にCOが失われ、そして結果として本発明の第2面に従う分散剤は式3aの、少なくとも2つのPOAC鎖(アミド及び/又は塩連結によってポリアミン又はポリイミンに連結)を有するポリアミン又はポリイミンであると理解され得る。
−(CO−A−O)(B−O)11 3a
式中、A、B、R11、m及びnは前に定義した通りである。
【0029】
各POAC鎖は、POAC鎖の末端カルボニル基とポリアミン若しくはポリイミン中の第1若しくは第2アミン基の窒素原子との間に形成された共有結合の連結−CON=、又はPOAC鎖の末端カルボキシレート基とポリアミン若しくはポリイミン中の置換アンモニウム基の正に帯電した窒素原子との間に形成されたイオン塩連結−COOHN≡を通じて、ポリアミン又はポリイミンに結合している。分散剤は少なくとも2つのPOAC鎖を含むので、その製造において使用された反応条件の厳しさに依存して、アミド結合による連結及び塩結合による連結を混合して含み得る。
【0030】
本発明の第2の面の分散剤は、式4によって簡易にあらわすことができる。
【0031】
【化1】
Figure 2004537394
X−★−★−X はポリアミン又はポリイミンを表し、
Yは、アミド連結及び/又は塩連結を介してポリアミン又はポリイミンに結合したPOAC鎖を表し、
qは2〜2000であり、
POACは前に定義した通りである。
【0032】
好ましくは、qは4以上であり、そして特に10以上である。qが1000以下であり、特に500以下であるのが好ましい。
また、Yによって表されるPOAC鎖の、X−★−★−Xによって表されるポリアミン又はポリイミンに対する重量比が30:1〜1:1であるのが好ましく、さらに好ましくは20:1〜3:1、そして特に17:1〜7:1であるのが好ましい。
【0033】
ポリイミンは好ましくはPEIである。
ポリアミン又はポリイミンは好ましくは、500〜600000、さらに好ましくは1000〜200000、そして特に1000〜100000の数平均分子量を有する。
【0034】
式2、2a及び3/3aのPOAC鎖:(A)(B)及び(CO−A−O)(B−O)は、それぞれ、1種又はそれより多いヒドロキシカルボン酸又はそのラクトンを、1種又はそれより多い環状脂肪族カーボネートを、所望によって重合停止化合物の存在下に、そしてエステル化触媒の存在下に50〜250℃において不活性雰囲気下に反応させることによって得られる。好ましくは、温度は100℃以上であり、そして特に150℃以上である。炭化の可能性を減じるために、温度は好ましくは200℃以下であり、そして特に180℃以下である。不活性雰囲気はメンデレエフによる周期表のいずれかのガスによって与えられるが、好ましくは窒素である。エステル化触媒は第3−アルキルチタネート、例えばテトラブチルチタネート、有機酸の亜鉛塩、例えば酢酸亜鉛、脂肪族アルコールのジルコニウム塩、例えばジルコニウムブチレート、トルエンスルホン酸又は強酸、例えばトリフルオロ酢酸又は硫酸であることができる。このエステル化法の生成物は、重合停止化合物の性質に依存して、TPOACアルコール又はTPOAC酸である。重合停止化合物がヒドロキシル、チオール、アミノ又はカルボキシ基を含む場合は、このエステル化法の生成物はTPOACアルコールである。
【0035】
ヒドロキシカルボン酸又はそのラクトンが、重合停止化合物の非存在下に環状アルキレンカーボネートと重合されたときは、得られるPOAC鎖は末端−OH及び末端−COOH基の両方を含む。明らかに、末端−COOH基は−OH、−SH、又は−NHR−基を含む重合停止化合物と反応して、TPOACアルコールを与え得るが、ヒドロキシカルボン酸又はそのラクトンと環状アルキレンカーボネートとを重合停止化合物の存在下に重合することによってTPOACアルコールを形成することがはるかに好ましい。POAC鎖が末端−OH基及び末端−COOH基の両方を含む場合は、−OH基はカルボン酸のような重合停止化合物と反応して、TPOAC酸を形成し得る。さらなる変形として、そして本発明の第2の面に従う分散剤の場合に、ポリアミン又はポリイミンそれ自体が重合停止化合物として働くことができる。
【0036】
ヒドロキシカルボン酸又はそのラクトンが環状アルキレンカーボネートと反応するときは、得られるPOAC鎖はエーテル、エステル、及びカーボネート基を含む。環状アルキレンカーボネートからの二酸化炭素の損失からエーテル基が生じ、そして二酸化炭素の損失の程度が使用するエステル化触媒の性質に影響される。エステル化触媒は金属塩、例えばジルコニウムブチレート、又は強い有機酸又は無機酸又はルイス酸であり得る。強酸の例はトリフルオロ酢酸、硫酸及びリン酸である。重合停止基がヒドロキシカルボン酸から誘導されるときは、エステル化触媒の選択も、エステル化がヒドロキシカルボン酸のヒドロキシ基あるいはカルボキシル基のいずれによって起こるかに影響する。強酸触媒が使用されるときは、エステル化はほどんど専らヒドロキシ基によって起こる。金属触媒が使用されるときは、ヒドロキシカルボン酸のエステル化は、末端ヒドロキシ及びカルボン酸基の両方で起こる。双方の場合に、末端ヒドロキシ基及びカルボキシ基を有するPOAC鎖が生成する。
【0037】
Bがそれから誘導される環状アルキレンカーボネートは、ジエチルカーボネートを適切なジオールと、120〜200℃の温度で、有機錫塩、例えば2−エチルヘキサン酸第1スズ塩と反応させることによって、所望によって置換されたポリ(トリメチレンカーボネート)を得ることによって得られる。これは、POAC鎖がブロックコポリマーを形成するときに、本発明に従う分散剤の製造に直接使用し得る。代わりに、所望によって置換されたポリ(トリメチレンカーボネート)は熱的に解重合され得、そして所望によって置換されたトリメチレンカーボネートはランダムPOAC鎖を製造するために使用され得る。
【0038】
本発明のさらなる面に従い、式1の分散剤の製造方法であって、1種又はそれより多いヒドロキシカルボン酸又はそのラクトンを1種又はそれより多い環状アルキレンカーボネートと、所望によって重合停止化合物の存在下に、不活性雰囲気下に、そしてエステル化触媒の存在下に反応させることを含む、前記の方法が提供される。
【0039】
TPOACアルコールは、硫酸、クロロ硫酸又はリン酸化剤(例えばポリリン酸、P又はPOCl)と反応させることによってサルフェート又はホスフェートに転化し得る。この反応はエステル化反応よりも容易であり、そして一般的に70〜100℃の温度で実施される。これまでに開示したように、TPOACアルコールの、リン酸化剤の各リン原子に対する比は、必要とされる分散剤がモノ−、ジ−又はトリ−ホスフェート又はそれらの混合物であるか、あるいはこれらの混合物であるかによって、又はそれがピロホスフェートのようなポリリン部分を含むかどうかに依存して、3:1〜1:3に変化し得る。ホスフェートの化合物が非常に好ましい。
【0040】
TPOAC酸はポリアミン又はポリイミンとTPOAC酸製造の際に使用したものと類似した条件下で反応し得るが、エステル化触媒の存在は必要ではない。
本発明の第1の面に従う分散剤を製造するために使用されるTPOACアルコールは新規なものである。本発明の他の面に従い、式2及び2aの化合物が提供される。
【0041】
本発明の他の面に従い、式5及び5aのTPOAC酸が提供される。
HO(A)(B)−R11
HO(CO−A−O)(B−O)−R11 5a
式中、A、B、A、B、R11、m及びnは前に定義した通りである。好ましくはR11はエチレン性不飽和基を含まない。
【0042】
前に示したように、分散剤は特に、有機媒質中に粒子固体を分散させるために有用である。
本発明のさらなる面に従い、粒子固体及び式1の分散剤を含む組成物が提供される。
【0043】
本発明のさらなる面に従い、式の分散剤、粒子固体、及び有機媒質を含む分散物が提供される。
分散物中に存在する固体は、かかわる温度で有機媒質に不溶性であり、そしてその中で微細に分割された状態で安定化することが望ましい、いずれかの無機又は有機の固体物質であり得る。
【0044】
適切な固体の例は溶媒インキのための顔料、塗及びプラスチック材料のための増量剤及び充填剤;染料、特に分散染料;光学的増白剤及び染浴用の織物用助剤;インキ及び他の溶媒適用系;油系及び逆転(invert)エマルジョンドリル用泥剤;ドライクリーニング液体中の汚物及び固体粒子;粒子セラミック材料;磁気材料及び磁気記録媒体;防火材料(プラスチック材料に使用されるものなど);無機媒質中の分散物として適用される、殺生物剤、農化学剤及び医薬品である。
【0045】
好ましい固体は、例えばThe Third Edition of the Colour Index (1971)及びその改訂版及び追補版の「顔料(Pigments)」と題された部分に記述された認識されている種類の顔料のいずれかからの顔料である。無機顔料の例は二酸化チタン、酸化亜鉛、プルシアンブルー,硫化カドミウム、鉄酸化物、バーミリオン、群青、及びクロム顔料(クロメート、モリブデート及び混合クロメートを含む)、ならびに鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウムの硫化物及びこれらの混合物、及びこれらの変性物(これらはプリムローズ、レモン、ミドル、スカーレット及びレッドのクローム類という名で緑がかった黄色〜赤色顔料として商業的に入手できる)である。有機顔料の例はアゾ、ジスアゾ、濃縮アゾ、チオインジゴ、インダンスロン、イソインダンスロン、アンタンスロン(Anthanthrone)、アントラキノン、イソジベンズアンスロン(isodibenzanthrone)、トリフェンジオキサジン、キナクリドン(quinacridone)、フタロシアニン系列(特に銅フタロシアニン及びその核がハロゲン化された誘導体)からのもの、並びに、酸性染料のレーキ、塩基性染料のレーキ及び媒染染料のレーキである、カーボンブラック(厳密には無機であるが)はその分散性において有機顔料のように挙動する。好ましい有機顔料はフタロシアニン類、特に銅フタロシアニン、モノアゾ類、ジアゾ類、インダントロン類、アンスラントロン類、キナクリドン類、及びカーボンブラックである。
【0046】
他の好ましい固体は、増量剤及び充填剤、例えばタルク、カオリン、シリカ、バライト、及びチョーク;粒子セラミック材料、例えばアルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、窒化珪素、窒化ホウ素、炭化珪素、炭化ホウ素、混合・珪素−アルミニウム窒化物、及び金属チタネート;粒子磁気材料、例えば遷移金属(特に鉄及びクロム)の磁気酸化物、例えばγ−Fe、Fe、及びコバルトでドープした鉄酸化物、酸化カルシウム、フェライト、特にバリウムフェライト;並びに金属粒子、特に金属状の鉄、ニッケル、コバルト及びこれらのアロイ;農化学剤、例えば抗黴剤、フルトリアフェン(flutriafen)、カルベンダジン(carbendazin)、クロロサロニル(chlorothalonil)、及びマンコゼブ(mancozeb)、及び難燃剤、例えばアルミニウムトリハイドレート、及び水酸化マグネシウムである。
【0047】
本発明の分散物中に存在する有機媒質は好ましくは極性有機媒質又は実質的に非極性の芳香族炭化水素又はハロゲン化炭化水素である。有機媒質に関する用語「極性」は、Joural of Paint Technology, Vol. 38, 1966の第269頁のCrowlyらによる「溶解度への三次元アプローチ」と題された論文中に記述されるように、中〜強い結合を形成できる有機液体又は樹脂を意味する。そのような有機媒質は一般に、上述の論文に定義されるように、5以上の水素結合数を有する。
【0048】
適切な極性有機液体の例は、アミン、エーテル、特に低級アルキルエーテル、有機酸、エステル、ケトン、グリコール、アルコール、及びアミドである、そのような中〜強い水素結合の液体の多数の具体例が、著者Ibert Mellanの「Compatibility and Solubility」と題された本(Noyes Development Corporationによって1968年に発行)の39〜40頁の表2.14中に与えられており、そしてこれらの液体は全て、ここで使用する用語「極性溶媒」の範囲内である。
【0049】
好ましい極性有機液体はジアルキルケトン、アルカンカルボン酸とアルカノールのアルキルエステル、特に全部で6個以下の炭素原子を含むそのような液体である。好ましい液体及び特に好ましい液体の例として、ジアルキルケトン、シクロアルキルケトン、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジ−イソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−イソブチルケトン、メチルイソアミルケトン、メチルn−アミルケトン、及びシクロヘキサノン;アルキルエステル、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、蟻酸エチル、プロピオン酸メチル、メトキシプロピルアセテート、及び酪酸ブチル;グリコール、及びグリコールエステル及びエーテル、例えばエチレングリコール、2−エトキシエタノール、3−メトキシプロピルプロパノール、3−エトキシプロピルプロパノール、2−ブトキシエチルアセテート、3−メトキシプロピルアセテート、3−エトキシプロピルアセテート、及び2−エトキシエチルアセテート;アルカノール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、及びイソブタノール;並びにジアルキルエーテル及び環状エーテル、例えばジエチルエーテル及びテトラヒドロフランである。
【0050】
実質的に非極性の有機液体(単独でも又は前述の極性溶媒と混合して使用し得るもの)は、芳香族炭化水素、例えばトルエン、キシレン;脂肪族炭化水素、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン;石油蒸留物、例えば白色スピリット;鉱物油;植物油;及びハロゲン化脂肪族及び芳香族炭化水素、例えばトリクロロ−エチレン、ペルクロロエチレン及びクロロベンゼンである。
【0051】
本発明の分散剤形態のための媒質としての適切な極性樹脂の例は、フィルム形成樹脂、例えばインキ、塗料の調製に適したもの;種々の用途(塗料及びインキ)に使用するための小片である。そのような樹脂の例は、ポリアミド、例えばVersamidTM、及びWolfamidTM;及びセルロースエーテル、例えばエチルセルロース、及びエチルヒドロキシエチルセルロースである。塗料用樹脂の例は、短油アルキド/メラミン−ホルムアルデヒド、ポリエステル/メラミン−ホルムアルデヒド、熱硬化性アクリル/メラミン−ホルムアルデヒド、長油アルキド及びマルチメディア樹脂、例えばアクリル及び尿素/アルデヒドを含む。
【0052】
樹脂はまた、プラスチック材料、例えば不飽和ポリエステル樹脂(いわゆるシート成形用コンパウンド及びバルク成形用コンパウンド)であり得、これは強化繊維及び充填剤と配合し得る。そのような成形用コンパウンドはDE3643007号、及び題名"Unsaturated Polyester Technology", Gordon and Breach Science publishers, 1976, 211-238頁の P F Bruinsによる研究論文中に記述されている。ポリエステル樹脂の例は、不飽和ポリエステル樹脂が、ポリスチレン又はスチレン−ブタジエンコポリマーと共重合されるもの、特に炭酸カルシウム、酸化マグネシウム又は水酸化アルミニウムを含むものである。 樹脂はまたアクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂又はウレタン−アクリル樹脂であり得る。
【0053】
望まれる場合には、分散物は他の成分、例えば樹脂(既に有機媒質を構成していないもの)結合剤、流動化剤(例えばGB-A-1508576及びGB-A-2108143に記述されるもの)、沈降防止剤、可塑剤、平滑化剤及び保存剤を含み得る。
【0054】
分散剤は典型的に、5〜95重量%の固体を含み、その正確な量は固体の性質及び固体の有機媒質に対する相対密度に依存する。例えば、固体が有機材料(例えば有機顔料)である分散物は好ましくは、分散物の全重量を基準として15〜60重量%の固体を含みが、固体が無機材料(例えば無機顔料)である分散物は好ましくは40〜90重量%の固体を含む。
【0055】
本分散物は、分散物を製造するための既知の方法のいずれかによって得ることができる。固体、有機媒質及び分散剤はいかなる順序でも混合でき、次に混合物は機械的処理にかけられて(例えばボールミリング、ビーズミリング、砂利(gravel)ミリング、又はプラスチックミリング)、分散物が形成されるまで個体の粒径を適切な大きさに減じる。代わりに、固体を、処理してその粒径を独立に、又は有機媒質若しくは分散剤のいずれかとの混合物として減じ、次に他の成分(単数又は複数)を加え、又は混合物を攪拌して分散物を与える。
【0056】
組成物が乾燥形態で必要なときは、液体媒質は好ましくは揮発性であり、それは蒸発などの単純な分離手段によって粒子固体から容易に分離できる。しかし、分散物が液体媒質を含むことが好ましい。
【0057】
もし乾燥組成物が本質的に分散剤と粒子固体とからなる場合は、それは好ましくは、粒子固体の重量を基準として、少なくとも0.2%、さらに好ましくは少なくとも0.5%、そして特に少なくとも1.0%の分散剤を含む。好ましくは、乾燥組成物は、粒子固体の重量を基準として、100%以下、好ましくは50%以下、さらに好ましくは20%以下、そして特に好ましくは10重量%以下を含む。
【0058】
前述したように、本発明の分散剤は、練り顔料を製造するために特に適しており、そこでは粒子固体は液体媒質中で、粒子固体及びフィルム形成樹脂結合剤の両者の存在下にミリング(粉砕)される。
【0059】
本発明のさらに他の面に従い、粒子固体、分散剤及びフィルム形成樹脂を含む練り顔料が提供される。
典型的に、この練り顔料は、練り顔料の全重量を基準として20〜70重量%の粒子固体を含む。好ましくは、粒子固体は、練り顔料の30重量%以上、特に50重量%以上である。
【0060】
練り顔料中の樹脂の量は、広い限界にわたり変え得るが、好ましくは練り顔料の連続/液体層の、10重量%以上、そして特に20重量%以上である。好ましくは、樹脂の量は、練り顔料の連続/液体層の50%以下、特に40重量%以下である。
【0061】
練り顔料中の分散剤の量は粒子固体の量に依存するが、好ましくは練り顔料の0.5〜5重量%である。
本発明の分散剤及び分散剤を含む練顔料は、塗料、特に高固形分塗料、インキ、特にフレキソ、グラビア及びスクリーンインキ、並びに非水性セラミック工程、特にテープコーティング、ドクターブレード、押出及び射出成形のタイプの工程に特に適している。
【0062】
本分散剤はまた、プラスチック材料、特に熱硬化性プラスチック材料中に粒子固体を分散させるためにも使用し得る。適切なプラスチック材料の例は、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリアクリレート、及びポリエステルである。
【0063】
本発明の分散剤はε−カプロラクトンから誘導される既知の分散剤を超える利点を示す。特に、これは溶媒のような有機媒質中での優秀な溶解度を示し、そして4℃で長期間貯蔵したときでも分離したり結晶化しない。低温で保存したとき、分離は−24℃で起こり得るが、分散剤は4〜10℃に暖めると容易に再溶解できる。塗料及び塗料インキ内に組み込まれたとき、本発明の分散剤は、より高い光沢値、より低い曇り値、より低い粘度、及び/又は改善された凝集性を得られた塗料及びインキ中で発現する。
【実施例】
【0064】
本発明は、以下の実施例によってさらに示され、ここで量への全ての言及は他に示さない限り重量部である。
シクロアルキレンカーボネートはMacromolecules 1997, 30, 737においてT. Endoらによって記述された方法に従って調製した。
【0065】
5,5−ジメチルトリメチレンカーボネート
トリエチルアミン(24.56部、242mM Fisher)を、テトラヒドロフラン(260mL)に溶解した2,2−ジメチル−1,3プロパンジオール(12部、115mM Aldrich)及びエチルクロロホルメート(24.91部、230mM ex Aldrich)の攪拌した溶液に、20℃において30分にわたり、窒素下に滴下して加えた。反応体を次に、20℃で2時間攪拌し、そしてろ過してトリエチルアミン塩化水素塩を除いた。次に溶媒を除去して白色固体を得、これをジエチルエーテル(100mL)中でスラリーにし、そしてろ過した(融点:85−87℃)。
【0066】
シクロアルキレンカーボネートを、2,2−ジメチル−1,3プロパンジオールを下に示した等量のジオールで置換して同様の方法で製造した。
【0067】
【数1】
Figure 2004537394
【0068】
酸分散剤
実施例1 Do1, cap 12, DTC 6; 3:1 P
ジルコニウムブチレート(0.3部 80重量%ブタノール溶液として:ABCRから)をε−カプロラクトン(37.14部、326mM:Aldrichから)、n−ドデカノール(5部、27mM Aldrichから)及び5,5−ジメチルトリメチレンカーボネート(21.18部、163mM Lancasterから)の混合物へ攪拌しながら窒素下に140℃で加えた。次に温度を180℃に上げ、そして反応体を窒素下にさらに6時間、この温度で攪拌した。冷却後、TPOACアルコールを無色液体(58部)として得た。
【0069】
ポリリン酸(2.44部 83重量%のPを含有 mM Flukaから)を、上述のTPOACアルコール(50部,21.4mM)に窒素下80〜85℃で攪拌しながら加えた。温度を次に90〜95℃に上げ、反応体を窒素下にさらに6時間攪拌した。冷却後、生成物を淡黄色の粘ちょうな油として得た(45部)。これは分散剤1である。
【0070】
実施例2 Is 14T 1, cap 10, DTC 2.5; 1.5:I P; DEA
ジルコニウムn−ブチレート(0.3部 Flukaから)を混合した分岐アルコール(5部、23mM Isofol 14T Condea Chemie GmbHから)、ε−カプロラクトン(26.29部,230mM Aldrichから)及び5,5−ジメチルトリメチレンカーボネート(7.5部,57.6mM Lancasterから)に攪拌しながら140℃において窒素雰囲気下に加えた。次に温度を180℃に上げ、そして反応を6時間継続した。アリコートは、完全な重合を示す0mgのKOH/gの酸価を示した。
【0071】
90℃への冷却後、ポリリン酸(2.59.部 18.3mM,83重量%のPを含有 Flukaから)を加え、そして反応体を6時間、90℃において窒素下に攪拌した。TPOACの燐酸エステルの酸価は49.69Ag KOH/gであった。次に燐酸エステルを、ジエタノールアミン(3.58部,34mM,Aldrichから)を加えることによってアミン塩に転化し、混合物を90℃で1時間攪拌した。25℃への冷却後、生成物を粘ちょうなガムとして得た(40部)。これが分散剤2である。
【0072】
実施例3〜18
下の表1に列挙した分散剤を、示した出発アルコール、ラクトン、及び環状アルキレンカーボネートを使用して分散剤2実施例2と類似した方法によって製造した。アルコール、ラクトン、及びカーボネートを同定する記号に続く欄中の数字はモル量である。「燐酸化剤」と題された欄において、燐酸化剤を同定する記号に続く数字はTPOACアルコールの燐酸化剤のリン原子に対するモル比である。実施例17及び18、分散剤17及び18の場合においては、重合停止基は脂肪酸であってアルコールではないことに注意されたい。
【0073】
【表1】
Figure 2004537394
【0074】
表1の註
Doはn−ドデカノール(Aldrich)
Ocはn−オクタノール(Aldrich)
Is 18TはIsofol 18T(Condea Chemie GmbH)
Et Heは2−エチルヘキサノール(Aldrich)
Is 24はIsofol 24(Condea Chemie GmbH)
Et Buは2−エチルブタノール(Aldrich)
2−Buは2−ブタノール(Fisher)
Is 36はIsofol 36(Condea Chemie GmbH)
Is 16はIsofol 16(Condea Chemie GmbH)
Ocはn−オクタノール(Aldrich)
Is 14TはIsofol 14T(Condea Chemie GmbH)
TEGMEはトリエチレングリコールモノメチルエーテル(Aldrich)
Oc Deはオクタデカノール(Aldrich)
LAはラウリン酸(Aldrich)
MAAはメトキシ酢酸(Aldrich)
ε−capはε−カプロラクトン(Aldrich)
δ−valはδ−バレロラクトン(Fluka)
4−Mecapは4−メチル−ε−カプロラクトン(WO 98/19784)
DMAEはジメチルアミノエタノール(Aldrich)
DTCは5,5−ジメチルトリメチレンカーボネート(Lancaster)
MPTCは5−メチル−5−プロピルトリメチレンカーボネート(Sigma)
PPAは83重量%のPO5を含むポリリン酸(Fluka)
DEAはジエタノールアミン(Aldrich)
TEAはトリエタノールアミン(Aldrich)。
【0075】
実施例19 Doa1, cap 8, DTC 2; 2.25 S; DMEA
n−ドデシルアミン(3.56部,0.0192M,Aldrich)、ε−カプロラクトン(17.54部、0.154M Aldrichから)及び5,5−ジメチルトリメチレンカーボネート(5部,0.0384M Lancasterより)を窒素下に150℃において一緒に攪拌した。ジルコニウムブチレート(0.2部 Fluka)を加え、そして温度を175〜180℃に上げた。反応を、180℃で6時間、攪拌により続けた。90℃への冷却後、濃硫酸(0.83部)を加え、そして反応を90℃で6時間継続した。TPOACアルコールの酸価は38.15mgKOH/gであった。ジメチルアミノエタノール(1.5部 Aldrichから)を加え、そして反応混合物を90℃で3時間攪拌した。25℃への冷却後、生成物を白色ワックスとして得た(24部)。これが分散剤19である。
【0076】
実施例20
分散剤(2部)をトルエン(10部)中に溶解し、そして25℃で16時間後、4℃で3日間貯蔵後、−10℃で5日間貯蔵後、及び−10℃で5日間貯蔵及び25℃への加温後、溶解度を決定した。結果を下の表2に示す。
【0077】
【表2】
Figure 2004537394
【0078】
表2の註
対照は、ラウリルアルコール(EP 164817)の存在下にε−カプロラクトンを重合することによって製造したTPOACアルコールの燐酸エステルである。
【0079】
実施例21白色顔料のミリング
分散剤(0.2部)をメトキシプロピルアセテート及びn−ブタノールの4:1混合物(w/w)中に溶解した。二酸化チタン白色顔料(7.5部、Tioxide TR 92)を3mm直径のガラスビーズ(17部)と一緒にし、そして混合物を水平シェーカーによって16時間ミリングした。得られた分散物の流動性を自由裁量による尺度A〜E(良好〜悪い)を使用して評価した。結果を下の表3に示す。
【0080】
【表3】
Figure 2004537394
【0081】
表3の註
対照は、ラウリルアルコールの存在下にε−カプロラクトンを重合することによって製造したTPOACアルコールの燐酸エステルである。
【0082】
実施例22 赤色鉄顔料のミリング
実施例17を、分散剤(0.25部)、赤色酸化鉄顔料(3部、Sicotrans Red L2817 BASFから)及び溶媒混合物(6.75部)を実施例17に示した量の代わりに使用して繰り返した。
【0083】
【表4】
Figure 2004537394
【0084】
表4への註
対照は表3の註に示したとおりである。
基本的分散剤
実施例23 Gly 1,ε-cap 10, MTC 3, PE1(12:1)
グリコール酸(1.67部 0.022M Aldrich )、ε−カプロラクトン(25部,0.22M Aldrich)及び5−メチルトリメチレンカーボネート(7.63部、0.066M)を一緒に100℃において窒素下に攪拌した。オルト燐酸(0.13部)を加え、そして重合を、100℃において窒素下にさらに10時間攪拌することによって実施した。得られたTPOAC酸を淡黄色液体として得た。ポリエチレンイミンSP200(2.78部,分子量10000、日本触媒)を加え、そして温度を120℃に上げ、そして反応体を120℃で6時間窒素下に一緒に攪拌した。20℃への冷却後、生成物をベージュのワックスとして得た(35部)。これが分散剤20である。
【0085】
実施例23〜27
下の表5に列挙した分散剤を製造するために、実施例23を繰り返した。ここでTPOAC酸と題された欄中の数字は使用した出発物質のモル量を示し、そしてTPOAC酸のポリアミン/ポリイミンに対する比は重量部による。
【0086】
【表5】
Figure 2004537394
【0087】
表5の註
Glyはグリコール酸(Aldrich)
capはε−カプロラクトン(Aldrich)
EATは5−エチル−5−アリルオキシメチルトリメチレンカーボネート
EBTは5−エチル−5−ブチルトリメチレンカーボネート
HMPは2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(Aldrich)
MPTは5−メチル−5−プロピルトリメチレンカーボネート
MTCは5−メチルトリメチレンカーボネート
SP 050はポリ(エチレンイミン)分子量5000(日本触媒)
SP 300はポリ(エチレンイミン)分子量20000(日本触媒)
SP 030はポリ(エチレンイミン)分子量3000(日本触媒)
PAAはポリアリルアミン分子量17000(Aldrich)
実施例28
分散剤(0.45部)を、メトキシプロピルアセテート及びn−ブタノールの4:1混合物(7.55部)中に溶解する。3mm直径のガラスビーズ(16部)及び赤色顔料(2部のMonolite Rubine 3B Avecia)を加え、そして混合物を水平シェーカーで16時間粉砕した。ビーズを取り出し、そして得られた分散物の粘度を、A〜E(良好〜不良)の自由裁量による尺度を使用して手で振ることによって評価した。結果を下の表6に示す。
【0088】
【表6】
Figure 2004537394
【0089】
実施例29 RLM 45 1, cap 9, CHT 2, 2.5:1 P
ポリエチレングリコールモノメチルエーテルメチレンカルボン酸(10部、0.0217M Akypo RLM 45 Koa Chemicals GmbH)、ε−カプロラクトン(22.33部,0.196M Aldrich)及び5,5−シクロヘキシ−3−エニルトリメチレンカーボネート(7.3部,0.043M)を、窒素下150℃で攪拌した。ジルコニウムブチレート(0.3部 Fluka)を加え、そして反応体を窒素下に175〜180℃で10時間攪拌した。90〜95℃に冷却後、ポリリン酸(1.51部)を加え、そして反応を、90〜95℃に6時間攪拌することによって継続した。20℃への冷却後、生成物を黄色の粘ちょうなガムとして得た(35部)。これが分散剤26である。

Claims (25)

  1. 式1(塩を包含する)の分散剤:
    T-X-(A)-(B)-Z 1
    式中、Tは水素又は重合停止基の残基であり、
    Xは直接結合又は二価の橋渡し基であり、
    Aは1種又はそれより多い、所望によって置換されたC1−50アルキレンヒドロキシカルボン酸若しくはC2−50アルケニレンヒドロキシカルボン酸又はそれらのラクトンの残基であり、
    Bは1種又はそれより多い環状アルキレンカーボネートの残基であり、
    Zは酸性基又は塩基性基、又は酸性基若しくは塩基性基を含む部分であり、Zが塩基性基又は塩基性基含有部分であるときは、T-X-(A)-(B)-基はアミド及び/又は塩連結によってZに結合しており、
    m及びnは正の整数であり、そして
    m+nは2〜200である。
  2. Tが30以下の炭素原子を含む、請求項1に記載の分散剤。
  3. Tがアルキル又はアルケニルである、請求項1又は2に記載の分散剤。
  4. Tが1種又はそれより多いエーテル基によって置換されたアルキルである、請求項1又は2に記載の分散剤。
  5. Tがポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルの残基である、請求項4に記載の分散剤。
  6. Xが-CO-又は-O-である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の分散剤。
  7. AがC1−6アルキレン鎖(所望によりC1−6アルキルによって置換されていてもよい)を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の分散剤。
  8. Aがε−カプロラクトンの残基である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の分散剤。
  9. Bが、トリメチレンカーボネート、5,5―ジメチルトリメチレンカーボネート、5,5−ジエチルトリメチレンカーボネート、5−エチル−5−メチルトリメチレンカーボネート、5−メチル−5−プロピルトリメチレンカーボネート、5−メチルトリメチレンカーボネート、5,5−シクロヘキシ−3−エニルトリメチレンカーボネート、5−エチル−5−アリルオキシメチルトリメチレンカーボネート、及び5−メチル−5−ブチルトリメチレンカーボネートのいずれかの残基である、請求項1〜8のいずれかに記載の分散剤。
  10. m:nの比は6:1〜1:6である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の分散剤。
  11. m+nが20以下である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の分散剤。
  12. 式2のポリエステルの硫酸エステル又はリン酸エステル(これらの塩を含む)である、分散剤:
    R−X−(A)(B)H 2
    式中、Rは所望により置換されたヒドロカルビルであり、
    は−O−、−S−、−NR−、又は−CO−であり、
    Aは1種又はそれより多い、所望によって置換されたC1−50アルキレンヒドロキシカルボン酸若しくはC2−50アルケニレンヒドロキシカルボン酸又はそれらのラクトンの残基であり、
    Bは1種又はそれより多い環状アルキレンカーボネートの残基であり、
    はH又はC1−20−アルキルであり、
    m及びnは正の整数であり、そして
    m+nは2〜200である。
  13. 式2aのポリエステルの硫酸エステル又はリン酸エステルである、請求項12に記載の分散剤:
    R−X−(OC−A−O)(B−O)H 2a
    式中、Rは所望により置換されたヒドロカルビルであり、
    は−O−、−S−、−NR−、又は−CO−であり、
    は所望によって置換されたC1−50アルキレン若しくはC2−50アルケニレンであり、
    は所望によってC1−6アルキルによって置換されたプロピレンであり、
    はH又はC1−20−アルキルであり、
    m及びnは正の整数であり、そして
    m+nは2〜200である。
  14. 分散剤がモノ−、ジ−、又はトリ−ホスフェート、又はこれらの混合物である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の分散剤。
  15. 分散剤がアミン塩である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の分散剤。
  16. 式4によって示される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の分散剤:
    Figure 2004537394
    式中、X−★−★−Xは、ポリアミン又はポリイミンを示し、
    Yはポリオキシアルキレンカルボニル鎖(POAC)を示し、これはアミド及び/又は塩連結によってポリアミン又はポリイミンに連結されており、そして
    qは2〜2000である。
  17. Yによって示されるPOAC鎖の、ポリアミン若しくはポリイミンに対する重量比が30:1〜1:1である、請求項16に記載の分散剤。
  18. ポリイミンがポリエチレンイミンである、請求項16又は17に記載の分散剤。
  19. ポリオキシアルキレンカルボニル(POAC)鎖を含む分散剤の製造方法であって、
    1種又はそれより多いヒドロキシカルボン酸又はそれのラクトンを、1種又はそれより多い環状アルキレンカーボネートと、所望によって重合停止化合物の存在下に不活性雰囲気下に、そしてエステル化触媒の存在下に、50〜250℃の温度において反応させることを含む、前記の製造方法。
  20. 式2の化合物:
    R−X−(A)(B)H 2
    式中、Rは所望により置換されたヒドロカルビルであり、
    は−O−、−S−、−NR−、又は−CO−であり、
    Aは1種又はそれより多い、所望によって置換されたC1−50アルキレンヒドロキシカルボン酸若しくはC2−50アルケニレンヒドロキシカルボン酸又はそれらのラクトンの残基であり、
    Bは1種又はそれより多い環状アルキレンカーボネートの残基であり、
    はH又はC1−20−アルキルであり、
    m及びnは正の整数であり、そして
    m+nは2〜200である。
  21. 式2の化合物:
    R−X−(OC−A−O)(B−O)H 2a
    式中、Rは所望により置換されたヒドロカルビルであり、
    は−O−、−S−、−NR−、又は−CO−であり、
    は所望によって置換されたC1−50アルキレン若しくはC2−50アルケニレンであり、
    は所望によってC1−6アルキルによって置換されたプロピレンであり、
    はH又はC1−20−アルキルであり、
    m及びnは正の整数であり、そして
    m+nは2〜200である。
  22. 請求項1〜18のいずれか1項に記載の分散剤と、粒子固体を含む組成物。
  23. 請求項1〜18のいずれか1項に記載の分散剤と、粒子固体及び有機媒質を含む、組成物。
  24. 請求項1〜18のいずれか1項に記載の分散剤と、顔料及び有機媒質を含む練り顔料、塗料又はインク。
  25. 請求項1〜18のいずれか1項に記載の分散剤、粒子固体、プラスチック材料を含む、組成物。
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