JP2005518921A - リン酸エステル分散剤 - Google Patents

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Abstract

ポリリン酸のようなリン酸処理剤と式R−OHの化合物との反応生成物とを含む分散剤であって、ここでRは、重合停止基を有するポリエステルおよび/またはポリエーテルの残基であり、ここでリン酸処理剤の各リン酸原子 対 RO−Hの比は、1.3:1〜3:1である。これらの分散剤は、ピロホスフェートであると考えられる。式R−OHの化合物を、40〜120℃の温度でリン酸処理剤と反応させる工程を包含する、分散剤を製造するプロセスであって、式R−OHにおいて、Rは、重合停止基を有するポリエステルおよび/またはポリエーテルの残基であり、ここで、該リン酸処理剤の各リン原子 対 該式1の化合物の比が、1.5:1以上であるプロセスが提供される。

Description

本発明は、ポリエステルのリン酸エステル、粒子状固形物を液体媒体中ならびにミルベース(millbase)、塗料およびインク(このような分散剤を含むインクジェット印刷のためのインクを含む)に分散させるための分散剤としてのその使用に関する。この分散剤はまた、プラスチック材料中に粒子状固形物を分散させるために使用され得る。
末端ヒドロキシ基を有するポリマーのリン酸エステルである分散剤は、特許文献で広範に報告されている。特定の特許(例えば、US 4,746,462、US 5,130,463およびUS 5,300,255)において、分散剤は、ホスフェート基中のヒドロキシ基の3分の1が末端ヒドロキシ基を有するポリエステルの残基により置換されている特定の構造に従う。他の特許文献(例えば、WO 97/19748、WO 97/19948、WO 97/42252、WO 98/19784、WO 99/49963、WO 99/55762およびWO 01/80987)において、分散剤は、末端ヒドロキシ基を有する規定されたポリエステルのリン酸エステルとして定義される。より詳細には、ポリエステル 対 リン酸処理剤の各リン原子の比が、1:1〜3:1である分散剤が規定され、従ってまた、ホスフェート基のヒドロキシ基の3分の1を置換することを明らかに記載する。全ての場合において、この分散剤は、モノホスフェート、ジホスフェートおよびトリホスフェートの混合物であり得る。
末端ヒドロキシ基を有するポリエステルに対して過剰のリン酸処理剤(例えば、ポリリン酸)を使用することによって分散剤が調製される場合、この分散剤は、優れた特性(例えば、より低いミルベース粘度、より高い顔料負荷、優れた凝集耐性、ならびにミルベース、塗料およびインクのより良い安定性)を示す。さらに、塗料フィルムは、しばしば、優れた光沢、ヘイズまたは色強度を示し、そして透明な酸化鉄の場合、この塗料フィルムは、しばしば、より高い透明度を示す。
ホスフェート分散剤の正確な構造は、完全には解明されていないが、この構造は、ポリホスフェートを含み得るポリリン(polyphosphorus)部分を含むと考えられる。
本発明によると、リン酸処理剤と式1の化合物(その混合物および塩を含む)との反応混合物とを含む分散剤(本明細書中以下、分散剤)が提供される:
R−OH 1
ここで、このリン酸処理剤中の各リン原子 対 各式1の化合物の比は、1.3:1以上であり、
Rは、重合停止基を有するポリエステルおよび/またはポリエーテルの残基である。
好ましくは、リン酸処理剤中の各リン原子 対 式1の各化合物の比は、1.5:1以上であり、特に、1.8:1以上である。リン酸処理剤の量は、式1の化合物の量に対してかなりの過剰量であり得るが、一般に、さらなる利点はなく、従って、リン酸処理剤中の各リン原子 対 式1の化合物の比は、5:1以下であり、より好ましくは3:1以下であり、特に2.5:1以下であることが好ましい。
Rが、ポリエステルおよびポリエーテルの残基である場合、これはランダムコポリマーであり得るが、好ましくはこれは、ブロックコポリマーであり、そしてリン酸処理剤は、エーテル残基またはエステル残基のいずれかに結合したヒドロキシ基と反応し得る。
R−OHの重量平均分子量は、分散剤が使用される液体媒体の性質に依存して、広範に変化し得る。好ましくは、R−OHの数平均分子量は、200以上、より好ましくは300以上、特に、500以上である。R−OHの数平均分子量が、10,000以下、より好ましくは5,000以下、特に、3,000以下であることもまた好ましい。R−OHの分子量は、ほとんど、分散剤の最終用途に依存し、分散剤が非極性媒体中に粒子状固形物を分散させるために使用される場合、より高い分子量が好ましい。逆に、分散剤が極性液体媒体中に粒子状固形物を分散させるために使用される場合;特に、液体媒体が水、水系液体媒体またはプラスチック材料である場合、より低い分子量のR−OHが好ましい。
R−OHのポリエステル部分および/またはポリエーテル部分は、アミノ基、メルカプト基、または好ましくはヒドロキシ基を介して重合停止基に結合され得る。
式1の化合物は、好ましくは、式2の化合物(その塩および混合物を含む)である:
TO-(CO−A−O)(B−O)H 2
ここで、
Tは、重合停止基であり;
Aは、C1−30アルキレンまたはC2−30アルケニレンであり;
Bは、C2−6アルキレンであり;
nおよびmは、各々独立して、0〜500であり;そして
n+mは、4以上である。
基(CO−A−O)は、単一のヒドロキシカルボン酸の残基、またはそのラクトンであり得るか、あるいはこれは、2つ以上の異なるヒドロキシカルボン酸の残基またはそのラクトンであり得る。同様に、基(B−O)は、単一のアルキレンオキシドの残基であり得るか、またはこれは、2つ以上の異なるアルキレンオキシドの残基であり得る。
式2の化合物は、本明細書中以下で、TPEアルコールと称される。
重合停止基は、好ましくは、有機ヒドロキシ化合物(T−OH)の残基である。Tは、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、シクロアルキルまたはアルキル(アルケニル)(alk(en)yl)であり得、これらは直鎖であっても分枝鎖であってもよい。
好ましくは、Tは、50個以下、特に、30個以下の炭素原子を含み、置換基を有し得る。Tの性質は、分散剤の最終用途に依存する。従って、分散剤が、粒子状固形物を非極性液体媒体中に分散させるために使用される場合、T−OH中の炭素原子の数は、好ましくは8以上、特に、14以上である。分散剤が、粒子状固形物を極性媒体中に分散させるために使用される場合、T−OH中の炭素原子の数は、好ましくは14以下、特に、10以下である。分散剤が、水性液体媒体または主に水性の液体媒体中に粒子状固形物を分散させるために使用される場合、T−OH中の炭素原子の数は、好ましくは、10以下である。液体媒体が水であるか、または水を含む場合、Tは、好ましくは、アルキル、より好ましくは、C1−8アルキル、特にC1−4アルキルであり、これは直鎖であっても分枝鎖であってもよい。
この分散剤をその極性に基づいて液体媒体と適合性にするために、T−OHの選択はまた、基(CO−A−O)および(B−O)の性質に左右される。
Tがアリールである場合、T−OHは、多環式であるが、好ましくはナフチルまたはフェニルであり、このT−OHは、置換基(例えば、ハロゲン、アリールオキシ、アルコキシ、アルキルおよびスチリル)を有し得る。ハロゲンは、フッ素、臭素、および特に、塩素であり得る。アルコキシは、好ましくは、C1−18アルコキシであり、直鎖であっても分枝鎖であってもよい。アルキルは、好ましくはC1−14アルキルであり、直鎖であっても分枝鎖であってもよい。アリールオキシは、好ましくはフェノキシである。ハロゲンは、好ましくは、フッ素、臭素、および特に、塩素である。
TがアリールであるT−OHの特定の例は、フェノール、1−ナフトール、2−ナフトール、4−ノニルフェノール、2−フェノキシフェノールおよび4−フェノキシフェノールである。2−ナフトールが好ましい。
Tが、ヘテロアリールである場合、これは、好ましくはチエニルである。
Tが、アラルキルである場合、これは、好ましくはベンジルまたは2−フェニルエチルである。
Tが、シクロアルキルである場合、これは、好ましくは、C3−8シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、および特に、C1−6アルキルで必要に応じて置換されたシクロヘキシル)である。
Tが、アルキルである場合、これは、好ましくはC1−36アルキルであり、そして直鎖であっても分枝鎖であってもよい。Tの例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルブチル2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、3−ヘプチル、3,5,5−トリメチルヘキシル、3,7−ジメチルオクチル、ならびにいわゆるGuerbetアルコール(例えば、Isofolとの商品名で市販されているもの(例えば、Condea GmbH))(その混合物を含む)の残基である。Guerbetアルコールの特定の例は、Isofol 12、14T、16、18T、18E、20、24、28、32Tおよび36である。
Tが、アルケニルである場合、これは好ましくは、4個以上、特に、8個以上の炭素原子を含む(例えば、オレイル)。
Tが、アルキルである場合、これは、C1−6アルコキシまたはハロゲン(例えば、フッ素および塩素)により置換され得る。しかし、Tが、非置換アルキルであることが好ましい。
一般に、Tが、直鎖または分枝鎖であり得るアルキルであり、特に、C1−20アルキルであることが好ましい。
Aが、アルキレン(アルケニレン)(alk(en)ylene)である場合、これは、直鎖であっても分枝鎖であってもよく、そして混合物を含む。ヒドロキシカルボン酸またはこのヒドロキシカルボン酸由来のラクトン(CO−A−O)の選択は、分散剤の用途に基づく。従って、分散剤が、非極性液体媒体中に粒子状固形物を分散させることを意図される場合、Aは、好ましくは、8個以上の炭素原子を含む。分散剤が、極性液体媒体中に粒子状固形物を分散させることを意図される場合、Aは、好ましくは10個以下、より好ましくは8個以下、特に6個以下の炭素原子を含む。アルキレン(アルケニレン)(alk(en)ylene)基はまた、特に、C1−6アルキル基(直鎖であっても分枝鎖であってもよい)で置換され得る。(CO−A−O)が誘導されるヒドロキシカルボン酸の例は、グリコール酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシヘキサン酸、リシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシデカン酸および4−ヒドロキシデカン酸である。(CO−A−O)が誘導されるラクトンの例は、β−プロピオラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンおよびC1−6アルキル置換ε−カプロラクトン誘導体(例えば、7−メチルε−カプロラクトン、3−メチルε−カプロラクトン、6−メチルε−カプロラクトン、4−メチルε−カプロラクトン、5−メチルε−カプロラクトン、5−tert−ブチルε−カプロラクトン、4,6,6−トリメチルε−カプロラクトンおよび4,4,6−トリメチルε−カプロラクトン(これらの混合物を含む)である。ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトンおよび7−メチルε−カプロラクトンが、好ましいラクトンである。
好ましくは、(CO−A−O)は、1つまたは2つの異なるヒドロキシカルボン酸、またはそのラクトンから誘導可能である。特に有用な分散剤は、(CO−A−O)が、必要に応じてε−カプロラクトンと組み合わせた12ヒドロキシステアリン酸から、必要に応じてε−カプロラクトンと組み合わせたリシノール酸から、および必要に応じてグリコール酸またはδ−バレロラクトンのいずれかと組み合わせたε−カプロラクトンから誘導された分散剤である。
基(CO−A−O)が、ε−カプロラクトンと、グリコール酸、δ−バレロラクトンおよび/またはアルキル置換ε−カプロラクトンとの混合物から誘導可能である場合、このε−カプロラクトンは、好ましくは、他のラクトン(単数または複数)に対してモル過剰で存在する。
Bが、C2−6アルキレンである場合、これは、直鎖であっても分枝鎖であってもよく、特に、C2−4アルキレンである。好ましくは、(BO)は、アルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)またはブチレンオキシド(BuO)(これらの混合物を含む))の残基である。(BO)が2つ以上の異なるアルキレンオキシドから誘導される場合、コポリマーは、ランダムポリマーであり得るか、好ましくはブロックポリマーであり得る。残基(B−O)が、BuOであるかまたは繰返し単位としてBuOを含む場合、これは、好ましくは、ポリ(テトラヒドロフラン)から誘導される。アルキレンオキシドの選択は、ほとんど、分散剤の意図される最終用途に依存する。従って、分散剤が、極性液体媒体(例えば、水)中に粒子状固形物を分散させることを意図される場合、(BO)は、EOから誘導され、必要に応じて、20モル%までのPOを含むことが好ましい。分散剤が、非極性液体媒体中に粒子状固形物を分散させることを意図される場合、基(BO)は、好ましくは、BuOから誘導されるか、または好ましくは、20モル%までのPOを含む。
(BO)によって表される繰返し単位が、(CO−A−O)によって表される鎖を中断する場合、および/または(CO−A−O)によって表される繰返し単位が、(BO)によって表される鎖を中断する場合、(CO−A−O)(BO)によって表されるポリエステル/ポリエーテル鎖に対する改変が行われ得ることは、当業者に明らかである。このような改変物はまた、本発明の範囲内に含まれる。
(BO)ポリマー鎖を、類似のポリマーまたはオリゴマー(同じであっても異なっていてもよい)から構築することが望ましい場合、(BO)によって表されるポリエーテル鎖はまた、エステル基またはウレタン基を含み得る。例えば、(BO)によって表されるポリエーテル鎖は、ジカルボン酸または無水物、あるいはポリイソシアネート(例えば、ジイソシアネート)との反応によって、2つのポリエーテル鎖セグメントを結合することによって作製され得る。このようなジカルボン酸、無水物またはイソシアネートの例は、1,6−ヘキシルジカルボン酸、テレフタル酸、無水フタル酸、1,6−ヘキシルジイソシアネートおよびトリルジイソシアネートである。好ましくは、(BO)によって表される鎖セグメントは、ジカルボン酸の残基もイソシアネートの残基も含まない。
(BO)によって表されるポリエーテル鎖は、重合停止基に直接結合され得る。このようなポリエーテルの例は、ポリエチレングリコールモノC1−10アルキルエーテル、好ましくは、モノメチルエーテル、より好ましくは3000未満の数平均分子量を有するモノアルキルエーテル、および特に、2000未満の分子量を有するモノアルキルエーテルである。1500未満の数平均分子量を有するモノアルキルエーテルが、特に有用である。他の例は、ポリプロピレングリコールのモノアルキルエーテル、およびポリエチレングリコール/ポリプロピレンコポリマーのモノアルキルエーテル(ここでアルキル基は、PO残基またはEO残基のいずれかに結合され得る)である。
n:mの比は、分散剤の意図される用途に依存して広範に変化し得る。従って、分散剤が、水性液体媒体または主に水性の液体媒体中に粒子状固形物を分散させることが意図される場合、分散剤の1つの好ましいクラスにおいて、nは、0であり、そしてmは、好ましくは100以下である。水性媒体に特に重要な分散剤は、TO−が2−ナフトール、アルキルフェノール、スチレン化フェノールまたはフェニルフェノールの残基である分散剤である。必要に応じてδ−バレロラクトンとの混合物中で、ε−カプロラクトンから誘導される水性液体媒体または主に水性の液体媒体(CO−A−O)において使用するための分散剤の別の好ましいクラスにおいて、BOは、エチレンオキシドの残基であり、そしてTO−(CO−A−O)の分子量は、(BO)の分子量より小さい。水性液体媒体において使用するためのこのクラスの特に重要な分散剤は、エチレングリコールモノメチルエーテルから誘導された分散剤、および特に、m+nが200以下であり、特に100以下である分散剤である。
水以外の極性液体媒体において使用するための分散剤の1つの重要なクラスは、mが0であり、(CO−A−O)が、必要に応じてグリコール酸および/またはδ−バレロラクトンとの混合物中で、ε−カプロラクトンから誘導され、そしてnが、好ましくは100以下であり、より好ましくは50以下であり、特に20以下である、分散剤である。極性液体媒体において使用するための分散剤の別の重要なクラスは、(CO−A−O)が、必要に応じて、グリコール酸および/またはδ−バレロラクトンとの混合物中で、ε−カプロラクトンから誘導され、BOがエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドから誘導され、そしてRO(CO−A−O)の分子量が、(BO)mの分子量より大きく、m+nが、好ましくは100以下であり、特に、50以下である、分散剤である。このクラスの特に重要な分散剤は、必要に応じて、グリコール酸および/またはδ−バレロラクトンの存在下で、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテルとε−カプロラクトンとの反応により誘導される、分散剤である。
分散剤が非極性液体媒体中での使用を意図される場合、分散剤の重要な分類は、(BO)がPOおよび/またはBuO由来であるものである。非極性液体媒体中での使用に特に好ましい分散剤の分類は、mが0であり、そして(CO−A−O)がC8〜24アルキルヒドロキシカルボン酸(C8〜24アルケニルヒドロキシカルボン酸)(例えば、必要に応じてカプロラクトンを含有する12−ヒドロキシステアリン酸または12−ヒドロキシリシノール酸)由来であるものである。
一般に、本発明に記載の分散剤を作製するために使用され得る、式R−OHの一価アルコールは、以下に開示されるもののいずれかであり得る:米国特許第4,746,462号、米国特許第5,130,463号、米国特許第5,300,255号、WO97/19748、WO97/19948、WO97/42252、WO98/19784、WO99/49963、WO99/55762およびWO01/80987。これらは全て、本明細書中に参考として援用される。
本発明に記載の分散剤を作製するために使用される式1の化合物は、当該分野で公知の任意の方法によって作製され得る。これは、無水条件下で、好ましくは不活性大気中で、そして好ましくはアルカリ触媒またはルイス酸触媒の存在下で、T−OHのような重合停止化合物を1つ以上のアルキレンオキシドと反応させる工程を包含する。こうして得られたポリエーテルは、好ましくは不活性大気中で、そして好ましくは、エステル化触媒の存在下で、必要に応じて、1つ以上のヒドロキシカルボン酸またはそのラクトンと反応させられ得、ポリエーテル/ポリエステルブロックコポリマーを生じ、重合停止基は、ポリエーテル部分に結合される。あるいは、重合停止化合物は、まず、1つ以上のヒドロキシカルボン酸またはそのラクトンと反応させられ得、停止重合基を有するポリエステルを生じ、次いで、このポリエステルは、必要に必要に応じて1つ以上のアルキレンオキシドと反応させられ得る。このポリエステルを作製するために必要とされる条件は、特に、WO98/19784およびWO01/80987に記載される。
式1の化合物とリン酸処理剤との間の反応は、代表的には、40℃〜120℃の温度で、好ましくは、不活性大気中でかまたは必要に応じて、不活性溶媒中で実施される。好ましくは、この温度は、60℃以上であり、特に、80℃以上である。分散剤の変色を最小にするために、温度は、好ましくは100℃を超えない。
従って、本発明のさらなる局面に従って、リン酸エステル分散剤を作製するためのプロセスが提供され、このプロセスは、40℃〜120℃の温度で、式1の化合物をリン酸処理剤と反応させる工程を包含し、この工程は、リン酸処理剤の各リン原子 対 式1の化合物の比が1.3:1以上であるものとして特徴付けられる。リン酸処理剤の各リン原子 対 式1の化合物の比は、好ましくは5:1以上、より好ましくは、3:1以上、そして特に2.5:1以上である。
リン酸処理剤の例は、POCl、Pおよび特に、ポリリン酸である。
適切な不活性溶媒の例は、脂肪族炭化水素(例えば、オクタン、石油エーテル、リグロイン、鉱物精およびケロセン);芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエンおよびキシレン);ハロゲン化脂肪族炭化水素(例えば、トリクロロエタン、テトラクロロエタン);および芳香族塩化炭化水素(例えば、ジクロロベンゼンおよびトリクロロベンゼン)である。しかし、式1の化合物とリン酸処理剤との間の反応は、不活性溶媒の非存在下で実施されることが好ましい。
不活性大気は、周期表の不活性気体のいずれか1つによって提供され得るが、好ましくは窒素である。
リン酸処理剤がPOClである場合、式1の化合物との反応は、有機塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン、2,6−ルチジンまたは1,8−ジアザ−ビシクロ−(5.4.0)ウンデカ−7−エンのような第三級アミン)の存在下で実施することが好ましい。
本明細書中、上記のように、本発明に記載の分散剤は、塩の形態で存在し得、無機カチオンまたは有機カチオンの塩であり得る。適切な無機カチオンの例は、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウムおよびリチウム)およびアルカリ土類金属(例えば、カルシウム、バリウムおよびマグネシウム)である。分散剤はまた、アンモニウム塩の形態で存在し得る。有機カチオンの例は、第1級、第2級および第3級のモノアミンおよびポリアミン、特に、1〜30個の炭素原子を含有するもの(例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ドデシルアミン、オクタデシルアミン、オレイルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジステアリルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルオクチルアミン、ジメチルデシルアミン、ジメチルドデシルアミン、ジメチルテトラデシルアミン、ジメチルヘキサデシルアミン、ジメチルオクタデシルアミン、ジメチルオレイルアミン、ジラウリルモノメチルアミン、トリオクチルアミン、ジメチルアニリン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチルジアミンおよびステアリルプロピレン ジアミン);四級アンモニウムカチオン(例えば、オクタデシルトリメチルアンモニウムおよびジオクタデシル ジメチル アンモニウム);およびアルカノールアミン(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、プロパノールアミンおよび脂肪族アミンのエトキシレート(アミンの混合物を含む))である。塩の選択は、粒子状固形物の性質および液体媒体の性質に大いに依存する。液体媒体が水または極性液体媒体であり、かつ粒子状固形物が顔料である場合、分散剤がジエタノールアミンの塩である場合に有用な効果が、得られている。
分散剤はまた、引き続いて、有機ヒドロキシ化合物と反応させられ、混合エステルを形成し得る。適切なヒドロキシ化合物の例は、C1〜30脂肪族アルコール(例えば、エタノール、ブタノール、ヘキサノール、デカノール、ドデカノール、セチルアルコール、オレイルアルコールおよびステアリルアルコール(これらの混合物を含む))である。しかし、分散剤は、続いて有機ヒドロキシ化合物と反応させられないことが好ましい。
塩の調製または有機ヒドロキシ化合物との反応は、式1の化合物とリン酸処理剤との間の反応と同様の条件下で実施され得、そして、式1の化合物とリン酸処理剤との反応生成物の単離の前に、実施され得る。
本明細書中上記のように、分散剤は、液体媒体中に粒子状固形物を分散させるのに特に有用である。
本発明のさらなる局面に従って、粒子状固形物および分散剤を含む組成物が提供される。
本発明のなおさらなる局面に従って、分散剤、粒子状固形物および液体媒体を含む分散剤が提供される。
分散剤中に存在する固形物は、懸案の温度では、液体媒体に実質的に不溶性である、任意の無機または有機の固形物質であり得、液体媒体中に、良好に分散された形態で安定化されることが望ましい。
適切な固形物の例は、溶媒インクのための顔料;塗料およびプラスチック材料のための顔料、エキステンダー、およびフィラー;染料(特に分散染料);溶媒染浴、インクおよび他の溶媒適用システムのための光沢剤および繊維助剤;油ベースおよび逆転エマルジョンのボーリング泥水のための固形物;ドライクリーニング流体におけるダートおよび固形粒子;粒子状セラミック物質;磁性物質および磁性記憶媒体、防火材料(例えば、プラスチック物質において用いられるもの);セメント工業に用いられるカーボネートおよびオキシドのような金属塩、ならびに、有機媒体における分散に適用される殺生剤、農芸化学および医薬品である。
好ましい固形物は、例えば、「顔料」という章題の元、the Colour Indexの第3版(1971)ならびにその続編および補遺に記載される顔料の認識分類のいずれか由来の顔料である。無機顔料の例は、二酸化チタン、酸化亜鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、酸化鉄、バーミリオン、ウルトラマリン、およびクロム顔料(クロム酸塩、モリブデン酸塩、および混合クロム酸塩ならびに鉛、亜鉛、バリウム、カルシウムの硫酸塩、ならびにその混合物および改変物(プリムローズ(primrose)クロム、レモン(lemon)クロム、ミドル(middle)クロム、オレンジ(orange)クロム、スカーレット(scarlet)クロムおよびレッド(red)クロムという名の緑黄色〜赤色顔料として市販される)である。有機顔料の例は、アゾ、ジスアゾ(disazo)、濃アゾ、チオインディゴ、インダントロン、イソインダントロン、アンタントロン、アントラキノン、イソジベンザントロン、トリフェインジオキサジン、キナクリドンおよびフタロシアニンシリーズ(特に、銅フタロシアニンおよびその核ハロゲン化誘導体)、ならびにまた、酸性染料、塩基性染料および媒染染料のレーキである。カーボンブラックは、厳密には無機であるが、その分散特性において、より有機顔料のように挙動する。好ましい有機顔料は、フタロシアニン(特に銅フタロシアニン)、モノアゾ、ジスアゾ、インダントロン、アントラントロン、キナクリドンおよびカーボンブラックである。
他の好ましい固形物は以下である:エキステンダーおよびフィラー(例えば、滑石、カオリン、シリカ、バライトおよびチョーク);粒子状セラミック物質(例えば、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタン、ケイ素、ニトリド、窒化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素、混合窒化ケイ素−窒化アルミニウムおよび金属チタン酸)塩;粒子状磁性物質(例えば、遷移金属(特に、鉄およびクロム)の磁性酸化物(例えば、γ−Fe、Feおよびコバルト−ドープ処理酸化鉄、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、フェライト(特に、バリウムフェライト);ならびに金属粒子(特に、金属鉄、ニッケル、コバルトおよびこれらの合金);農薬(例えば、殺菌剤(フルトリアフェン(flutrriafen)、カルベンダジム(carbendazim)、クロロタロニル(chlorothalonil)およびマンコゼブ(mancozeb))および防火材料(例えば、アルミニウム三水和物および水酸化マグネシウム)。
粒子状固形物が、無機顔料、エキステンダーまたはフィラーであることが特に好ましい。
液体は、水または有機媒体(これらの混合物を含む)であり得る。
本発明の分散剤中に存在する有機媒体は、好ましくは極性の有機媒体または実質的に非極性の芳香族炭化水素もしくはハロゲン化炭化水素である。有機媒体に関して、用語「極性」により、Crowleyらによる「A Three Dimensional Approach to Solubility」と表題される文献(Journal of Paint Technology、第38巻、1966、269頁)に記載されるような中程度〜強力な結合を形成し得る、有機液体または樹脂を意味する。このような有機媒体は一般に、上記の文献に定義されるような5以上の数の水素結合を有する。
適切な極性有機液体の例は、アミン、エーテル(特に、低級アルキルエーテル)、有機酸、エステル、ケトン、グリコール、アルコールおよびアミドである。このような中程度に強力な水素結合液体の多数の特定の例は、Ibert Mellanによる「Compatibility and Solubility」と表題される書籍(Noyes Development Corporationにより1968年に出版された)の39〜40頁の表2.14に与えられ、これらの液体は全て、本明細書中で使用されるような用語、極性有機液体の範囲内に収まる。
好ましい極性有機液体は、ジアルキルケトン、カルボン酸アルカンのアルキルエステルおよびアルカノール(特に、合計6個までの炭素原子を含有する液体、および合計6個の炭素原子を含有する液体)である。好ましい液体および特に好ましい液体の例として、ジアルキルおよびシクロアルキルケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルイソアミルケトン、メチルn−アミルケトンおよびシクロヘキサノン);アルキルエステル(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、蟻酸エチル、プロピオン酸メチル、酢酸メトキシプロピルおよび酪酸ブチル;グリコールおよびグリコールエステルおよびグリコールエーテル(例えば、エチレングリコール、2−エトキシエタノール、3−メトキシプロピルプロパノール、3−エトキシプロピルプロパノール、酢酸2−ブトキシエチル、酢酸3−メトキシプロピル、酢酸3−エトキシプロピルおよび酢酸2−エトキシエチル);アルカノール(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールおよびイソブタノール)ならびにジアルキルおよび環状エーテル(例えば、ジエチルエーテルおよびテトラヒドロフラン)が挙げられ得る。
単独でかまたは前記の極性溶媒との混合物として使用され得る、実質的に非極性の有機液体は、芳香族炭化水素(例えば、トルエンおよびキシレン);脂肪族炭化水素(例えば、ヘキサン、へプタン、オクタン、デカン);石油流出物(例えば、揮発油、鉱油、植物油)およびハロゲン化脂肪族および芳香族炭化水素(例えば、トリクロロエチレン、パークロロエチレンおよびクロロベンゼン)である。
本発明の分散形態のための媒体としての適切な極性樹脂の例は、フィルム形成樹脂(例えば、種々の用途(例えば、塗料およびインク)における使用のためのインク、ペンキおよびチップの調製に適したもの)である。このような樹脂の例としては、ポリアミド(例えば、Versamid(登録商標)およびWolfamid(登録商標))およびセルロースエーテル(例えば、エチルセルロースおよびエチルヒドロキシエチルセルロース)が挙げられる。塗料樹脂の例としては、短油アルキド/メラミン−ホルムアルデヒド、ポリエステル/メラミン−ホルムアルデヒド、熱硬化性アクリル/メラミン−ホルムアミド、長油アルキドおよび多媒体樹脂(例えば、アクリルおよび尿素/アルデヒド)が挙げられる。
この樹脂はまた、プラスチック物質(例えば、強化性繊維およびフィラーで形成され得る、いわゆるシートモールディングコンパウンドおよびバルクモールディングコンパウンドを含む不飽和ポリエステル樹脂)であり得る。このようなモールディングコンパウンドは、DE 3,643,007および「Unsaturated Polyester Technology」と表題される、P F Bruinsによる研究論文(Gordon and Breach Science publishers、1976,211〜238頁)に記載される。ポリエステル樹脂の例は、不飽和ポリエステル樹脂がポリスチレンまたはスチレン−ブタジエンコポリマーとともに重合される樹脂であり、そして、特に、炭酸カルシウム、酸化マグネシウムまたは水酸化アルミニウムを含有する樹脂である。この樹脂はまた、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂またはウレタン−アクリル樹脂であり得る。
所望される場合、この分散は、他の成分(例えば、樹脂(もはや有機媒体を構成しないもの)結合剤、流動化剤(例えば、GB−A−1508576およびGB−A−2108143に記載されるもの)、抗沈殿剤、可塑剤、均染剤および保存料を含み得る。
分散は、代表的には、5〜95重量%の固形物を含む(正確な含量は固形物の性質に依存し、そして、この量は、固形物の性質ならびに固形物および有機媒体の相対濃度はに依存する)。例えば、固形物が有機物質(例えば、有機顔料)である分散は、好ましくは、15〜60重量%の固形物を含有するが、固形物が無機物質(例えば、無機顔料、フィラーまたはエキステンダー)である分散は、好ましくは、分散の総重量に基づいて40〜90重量%の固形物を含有する。
分散は、好ましくは、有機液体中の固形物を、40℃を超えない温度(特に、30℃を超えない温度)で製粉することにより調製される。
分散は、分散の調製に関して公知の、任意の従来の方法により得られ得る。従って、固形物、液体媒体および分散剤は、任意の順序で混合され得、次いでこの混合物が、機械的処理に供され、例えば、分散化形成されるまで、ボールミル粉砕、ビーズミル粉砕、グラベルミル粉砕またはプラスチックミル粉砕によって固形物の粒子を適切なサイズまで減じる。あるいは、固形物は、別個にか、または液体媒体もしくは分散剤のいずれかとの混合物中で、その粒子サイズを減少するために処理され得、次いで、他の成分が添加され、混合物が分散を提供するために攪拌される。
この組成物が乾燥形態で必要とされる場合、液体媒体は、好ましくは揮発性であり、その結果、この液体媒体は、単純な分離手段(例えば、エバポレーション)によって容易に粒子状固形物から除去され得る。しかし、分散は液体媒体を含むことが好ましい。
乾燥組成物が、本質的に、分散剤および粒子状固形物からなる場合、それは、粒子状固形物の重量に基づいて、好ましくは、少なくとも0.2%、より好ましくは少なくとも0.5%そして特に少なくとも1.0%の分散剤を含む。好ましくは、この乾燥組成物は、粒子状固形物の重量に基づいて、100重量%以下、好ましくは50重量%以下、より好ましくは20重量%以下そして特に10重量%以下を含む。
本明細書で上記されるように、本発明の分散剤は、ミルベースを調製するのに特に適しており、ここで、粒子状固形物は、粒子状固形物およびフィルム形成結合剤樹脂の両方の存在下で、液状媒体中で粉砕される。
従って、本発明のなおさらなる局面によると、粒子状固形物、分散剤およびフィルム形成結合剤樹脂を含むミルベースが提供される。
代表的に、ミルベースは、ミルベースの全重量に基づいて、20〜70重量%の粒子状固形物を含む。好ましくは、この粒子状固形物は、ミルベースの30%重量以上そして特に50%重量以上である。
ミルベース中の樹脂量は、広範な限界にわたって変化し得るが、好ましくは、ミルベースの連続相/液相の10重量%以上。そして特に20重量%以上である。好ましくは、樹脂量は、ミルベースの連続相/液相の50重量%以下、そして特に40重量%以下である。
ミルベース中の分散剤の量は、粒子状固形物の量に依存するが、好ましくは、ミルベースの0.5〜5重量%である。
本発明の分散剤を含む分散物およびミルベースは、塗料、特に、高固形塗料、インク、特に、フレキソインク、グラビアインクおよびスクリーンインク、非衝撃性インクジェット印刷のためのインク、ならびに非水性セラミックプロセス、特に、テープコーティング、ドクターブレード、押し出し成形型プロセスおよび射出成形型プロセスにおける使用に特に適している。
これらの分散剤はまた、製紙において使用され得、そして水性水硬結合剤(セメント、石膏、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化カルシウム)におけるシンナーとして使用されて、水硬結合剤の硬化後により密度の高い構造体を与え得る。分散剤はまた、セラミック、電子デバイス(例えば、抵抗器およびコンデンサ)を作製する際に、穿孔泥における流動化剤として、ほこりの除去(特に、織物染色における)および清掃産業における界面活性剤、また、金属洗浄ならびに錆変性/予防において使用され得る。
本発明はさらに、以下の実施例によって示され、ここで、量に対する全ての参照は、反体であることが示されない限り、重量部である。
(実施例1 Do 1, cap 9.5, val 3.5 1:2P, DEA)
ドデカノール(11.86部、0.064M Aldrichから購入)、ε−カプロラクトン(69.0部、0.604M Aldrichから購入)およびδ−バレロラクトン(22.3部,0.227M Flukaから購入)を一緒に、窒素雰囲気下、150℃で撹拌した。酪酸ジルコニウム(0.3部 Flukaから購入)を加え、そして反応物を窒素雰囲気下、185〜190℃で6時間撹拌した。得られた浅黄色の液体を90〜95℃に冷却した。ポリリン酸(10.76部、83%w/w P Aldrichから購入)を加え、反応物を窒素雰囲気下、90〜95℃で6時間撹拌すると、黄色液体が生じ、これは、25℃でベージュ色のワックスを形成した(110部)。このベージュ色のワックスは、68.2mg KOH/gmの酸価を有した。
上記のベージュ色のワックス(50部)を、ジエタノールアミン(6.07部)とともに窒素雰囲気下、90〜95℃で6時間撹拌して、透明な粘性の液体を得、これは、25℃で冷却後、クリーム色のワックス(55部)を生じた。これが分散剤1である。
(比較例A Do 1, cap 9.5, val 3.5 1.35:1 P,DE)
ドデカノール、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトンポリエステルを実施例1に記載のように調製した。このポリエステル(35部)およびポリリン酸(1.37部、83%w/w P)を窒素雰囲気下、90〜95℃で6時間撹拌した。生じたリン酸エステルは、26.60mg KOH/gmの酸価を有した。ジエタノールアミン(1.07部)を加え、窒素雰囲気下、90〜95℃で2時間撹拌して反応を続けた。25℃までの冷却後、リン酸エステルのジエタノールアミン塩を軟質の白色固体として得た(35部)。これが分散剤Aである。
(実施例2 Oc 1, cap 11 1:2P)
オクタノール(6.22部、0.048M Aldrichから購入)およびε−カプロラクトン(60部、0.53M Aldrichから購入)を窒素雰囲気下、150℃で撹拌した。酪酸ジルコニウム(0.3部 Flukaから購入)を加え、そして反応物を窒素雰囲気下、175〜180℃で10時間撹拌した。25℃まで冷却後、ポリエステルを白色ワックスとして得た(65部)。
上記の白色ワックス(30部)およびポリリン酸(3.7部、83%w/w P)を窒素雰囲気下、90〜95℃で6時間撹拌し、金色の液体を得た。この液体は、25℃まで冷却すると、ベージュ色のワックス(33部)を形成し、このワックスは、77.68mg KOH/gmの酸価を有した。これが分散剤2である。
(比較例B Oc 1, cap 11 1.35:1P)
実施例2からのポリエステル白色ワックス(30部)をポリリン酸(1.37部、83%w/w P)とともに窒素雰囲気下で90〜95℃で6時間撹拌した。これにより透明の液体が得られ、この液体は、25℃までの冷却後、白色ワックス(31部)を形成し、このワックスは、33.43mg KOH/gmの酸価を有した。これが分散剤Bである。
(実施例3および4ならびに比較例CおよびD)
分散剤(0.25部)をメトキシプロピルアセテートおよびn−ブタノール(6.75部)の4:1混合物中に、必要に応じて温めて溶解した。20℃まで冷却後、3mm直径のガラスビーズ(17部)および透明な酸化鉄染料(3部 Sicotrans Red L2817 BASFから購入)を加えた。この染料を水平振盪器上で16時間振盪させることにより分散させ、その後、ビーズを分離し、分散物の粘度をA〜Eの任意のスケール(良好〜不良)を使用して、手で浸透させて評価した。結果を以下の表1に示す。
表1
実施例 分散剤 粘度
3 1 A
C A C
4 2 A
D B B/C
実施例3およびCにおいて使用された量の代わりに、3.5部の赤色染料および6.25部の溶媒混合物を使用したことを除いて、これら2つの実施例を繰り返した場合、粘度値は、それぞれAおよびDであった。
(実施例5および6ならびに比較例EおよびF)
実施例3および4において使用された赤色染料および量の代わりに、0.15部の分散剤、7.5部の白色染料(Tioxide TR 92)および2.35部の溶媒混合物を使用したことを除いて、実施例3、4、CおよびDを繰り返した。これらの結果を以下の表2に与える。
表2
実施例 分散剤 粘度
5 1 A
E A B
6 2 A/B
F B B/C
0.2部の分散剤A、7.5部のTioxide TR 92および2.3部の混合溶媒を用いたことを除いて、実施例5を繰返し、そして0.2部の分散剤Aが、0.19部の分散剤A、0.01部のオルソリン酸により置換された分散物と比較した。これをまた、0.19部の分散剤A、0.01部のポリリン酸、8.0部のTioxide TR 92および2.3部の混合溶媒を含む分散物と比較した。3つの場合全てにおいて、分散物の粘度は、Bとして評価された。これらのデータは、分散剤の改善された分散特性は、遊離のリン酸の存在にも遊離のポリリン酸の存在にも起因し得ないことを示す。
(ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルの調製)
以下のモノアルキルエーテルを、EP 863795に記載の方法を使用して調製した。
Figure 2005518921
PEGは、ポリエチレングリコール鎖を表し、ここで、適切な数平均分子量が、括弧内に与えられる。POは、プロピレンオキシドを表し、ここで、先行する数字は、繰返し単位数を示す。
(ポリエーテル分散剤の調製)
(実施例7 MeO PEG(350) + 2PO 1:2P)
中間体1(70部;0.15M)およびポリリン酸(83%P,0.181M,Flukaから購入)を窒素雰囲気下、90〜95℃で6時間撹拌して、暗褐色の液体を得た(92部)。これが分散剤3である。各ポリエステル鎖に対するリン原子の比は、2:1である。
(実施例8〜13)
実施例7を以下の表3に示されるように、異なるポリエーテル鎖を使用することを除いて繰返し、ここで、リン酸処理剤中のリン原子のポリエーテル鎖に対する比は、示されるとおりである。
Figure 2005518921
(実施例14〜19)
(水性塗料の調製)
透明な赤色酸化鉄染料(389.08部 Cookson Red AC 1005 Cooksonから購入),分散剤(31.13部),Humectant GRB2(39.96部 Aveciaから購入),Proxel BD20生物致死剤(1.06部 Aveciaから購入),Densil P殺真菌剤(1.06部 Aveciaから購入),0.12部のRhodaline 6681泡制止剤(Rhodiaから購入)および水(245.13部)の混合物を、1mm直径のガラスビーズ(560部)の存在下、Dispermat SL混合機において36℃で1時間粉砕することによって、染料分散物を調製した。次いで、これらのビーズを分離し、そして8部の分散物を4部の水で希釈して、アルキド樹脂(Setal 6306 SS−60 Akzo Nobelから購入)および水(4部)で希釈したメラミンホルムアルデヒド樹脂(Cymel−350 Dyno−Cytecから購入)(8部)の(80:20)混合物と、この希釈した分散物とを混合することによって塗料を調製した。生じた塗料をKバーによりBlack/Whiteカードに塗布し、100ミクロンの厚さのフィルムを得た。この塗料を30分間乾燥させ、次いで、30分間、120℃で焼き付けた。水性塗料の光沢およびくもりを以下の表4に記す。
Figure 2005518921
(実施例20および21ならびに比較例GおよびH)
(過リン酸化の影響)
ミルベースとして使用した分散物を、Cookson Red AC 1005(77.83部),分散剤(6.23部),Humectant GRB2(8.00部),Rhodaline 6681(0.1部)および水(49.34部)を使用して作製したことを除いて、実施例14〜19を繰り返した。結果を以下の表5に示す。これらの実施例において、ポリエーテル MeO PEG(550)+3POのリン酸処理の程度は、変化した。
Figure 2005518921
(表5に対する脚注)
比較例GおよびHは、リンに対するポリエーテル鎖の比率が高い(例えば、ポリエーテルに対するリン酸処理剤の各リン原子の比率は、実施例Gにおいて1:1.25である)。
実施例20および21は、各ポリエーテル鎖に対するリン酸処理剤のリン原子の比率が高い(例えば、ポリエーテル鎖に対するリン酸処理剤中のリン原子の比率は、実施例20において1.3:1である)。
これらの実施例は、この光沢が、リン酸処理剤 対 ポリエーテル鎖のより高い比を用いることによって増加されることを明らかに示す。これらの分散剤は、ピロホスフェート部分を含有すると考えられる。
Figure 2005518921
得られた塗料フィルムの透明性はまた、内部コントロールとしての比較例Gと比較される。過剰にリン酸処理された分散剤を含有する塗料は、EP 863795に記載されるような不十分にリン酸処理された分散剤を含有する塗料よりも、より高い透明度を示す。
実施例20および21ならびに比較例GおよびHにおいてミルベース(millbase)として使用した分散剤の粘度をまた、50ミクロンギャップで、2cmスチール板に取り付けたTA Instrumants Viscometerを使用して、20℃にて測定した。37.6秒−1の剪断速度での粘度を、表6に記載する。
Figure 2005518921
表6のデータは、過剰にリン酸処理した分散剤が、EP 863795に記載されるように作製された分散剤と比べて、有意に低い粘度を呈すること示す。
(比較例を伴う実施例22および実施例23)
分散剤を、以下の表5に示される量の、メトキシプロプルアセテートとn−ブタノールの4:1混合物に(必要な場合は加熱して)溶解した。20℃まで冷却した後、3mm直径のガラスビーズ(17部)を、顔料と一緒に添加し、この混合物を16時間にわたって水平振盪器中で粉砕した。次いで、ビーズを除去し、そして得られた分散剤の流動度を、任意のスケールA〜D(良好〜不良)を用いて評価した。結果を以下の表7に記載する。
Figure 2005518921
(表7の脚注)
赤色顔料は、BASF社製Sicotrans Red L2817である。
白色顔料は、Tioxide社製Tioxide TR92である。
分散剤1*は、ジエタノールアミン塩に転換する前の、実施例1に記載される分散剤の遊離酸形態である。
分散剤Iは、米国特許第6,197,877号に記載されるような、リン酸処理剤のリン原子 対 ポリエステル鎖の比が1:1.25であることを除いて、分散剤1と同一である。
分散剤J**は、0.01部のポリリン酸とともに0.19部の分散剤Iを含む。
分散剤K**は、0.01部のオルトリン酸とともに0.19部の分散剤Iを含む。
表7の結果は、本発明に従って作製された分散剤(これは、ポリエステル鎖に対してリン原子のより高い比を有する)が、米国特許第6,197,877号に従って作製された分散剤(これは、リン原子 対 ポリエステル鎖の低い比を含む)を用いた場合よりもより流動度のある分散剤を与えることをはっきりと示す。比較例QおよびRは、実施例26および27のより高い流動度が、遊離のピロリン酸または遊離のオルトリン酸のいずれにも起因しないことを示す。

Claims (22)

  1. リン酸処理剤と式1の化合物(それらの混合物および塩を含む):
    R−OH 1
    との反応生成物を含む分散剤であって、ここで、リン酸処理剤の各リン原子 対 式1の化合物の比が、1.3:1以上であり、ここでRは、重合停止基を有するポリエステルおよび/またはポリエーテルの残基である、分散剤。
  2. 前記リン酸処理剤の各リン原子 対 式1の化合物の比が、1.8:1以上である、請求項1に記載の分散剤。
  3. 前記リン酸処理剤の各リン原子 対 式1の化合物の比が、3:1以下である、請求項1または2のいずれかに記載の分散剤。
  4. 前記リン酸処理剤が、Pまたはポリリン酸のいずれかである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の分散剤。
  5. 前記R−OHの数平均分子量が、200以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の分散剤。
  6. 前記R−OHの数平均分子量が、10,000以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の分散剤。
  7. 前記R−OHのポリエステルおよび/またはポリエーテル部分が、アミノ基、メルカプト基または好ましくはヒドロキシ基を介して前記重合停止基に結合される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の分散剤。
  8. 前記式1の化合物が、式2の化合物(その塩または混合物を含む):
    TO−(CO−A−O)(BO)H 2
    であり、
    ここで、
    Tは、重合停止基であり;
    Aは、C1〜30−アルキレンまたはC2〜30−アルケニレンであり;
    Bは、C2〜6−アルキレンであり;
    nおよびmは、それぞれ独立して、0〜500であり;そして
    n+mは、4以上である、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の分散剤。
  9. 前記(CO−A−CO)が、2つ以上の異なるヒドロキシカルボン酸またはそのラクトンの残基である、請求項8に記載の分散剤。
  10. 前記(B−O)が、2つ以上の異なるアルキレンオキシドの残基である、請求項8または9のいずれかに記載の分散剤。
  11. Tが、直鎖または分枝鎖であり得る、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、シクロアルキルまたはアルキル(アルケニル)であり、そしてTが、必要に応じて置換され得る、請求項8〜10のいずれか1項に記載の分散剤。
  12. Tが、50個以下の炭素原子を含む、請求項8〜11のいずれか1項に記載の分散剤。
  13. 請求項8〜12のいずれか1項に記載の分散剤であって、Tが、C1〜20−アルキル(直鎖または分枝鎖)、C1〜12−アルコキシ(直鎖または分枝鎖)またはフェニル;あるいはC1〜36−アルキルによって必要に応じて置換されたフェニルまたはナフチルであり、これらは、直鎖または分枝鎖であり得、そして必要に応じてハロゲンまたはC1〜6−アルコキシによって置換され得る、分散剤。
  14. 請求項8〜13のいずれか1項に記載の分散剤であって、ここで、(CO−A−CO)は、グリコール酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸、リシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシデカン酸、4−ヒドロキシデカン酸、β−プロピオラクトン、6−バレロラクトン、ε−カプロラクトンまたはC1〜6−アルキルで置換されたE−カプロラクトン(これらの混合物を含む)から誘導される、分散剤。
  15. (B−O)が、プロピレンオキシド、エチレンオキシド、またはブチレンオキシド(これらの混合物を含む)、そして好ましくはエチレンオキシド単独から誘導される、請求項8〜14のいずれか1項に記載の分散剤。
  16. アルカノールアミンの塩である、請求項1〜15のいずれか1項に記載の分散剤。
  17. 式1の化合物:
    R−OH 1
    を、40〜120℃の温度でリン酸処理剤と反応させる工程を包含する、請求項1に記載の分散剤を製造するプロセスであって、
    式Iにおいて、
    Rは、重合停止基を有するポリエステルおよび/またはポリエーテルの残基であり、ここで、
    該リン酸処理剤の各リン原子 対 該式1の化合物の比が、1.5:1以上である、プロセス。
  18. 粒子状固形物および請求項1〜16のいずれか1項に記載の分散剤を含有する、組成物。
  19. 液体媒体をさらに含む、請求項18に記載の組成物。
  20. プラスチック材料をさらに含む、請求項18に記載の組成物。
  21. 前記プラスチック材料が、不飽和ポリエステル樹脂またはアクリル樹脂を含有する、請求項20に記載の組成物。
  22. 粒子状固形物、フィルム形成結合剤樹脂、液体媒体および請求項1〜16のいずれか1項に記載の分散剤を含有する、ミルベース、塗料またはインク。
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