JP2004536182A - 重合反応に関する改善 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、重合反応の反応速度(kinetics)を高める方法に関し、とりわけ、回転する表面を横切って流れる反応物が大きい固有粘度(例えば、1付近)と大きい分子量(例えば、最大400,000又はそれ以上)とを有する場合でさえ、好都合にも高い重合率と狭い分子量分布とを達成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
種々のモノマー種を化学的に重合することによってポリマーを生成する多くの方法が知られている。しかし、このような方法は、容量に対する表面積の比が小さい比較的に大容量の反応容器の中でしばしば実施されるバッチ法又は連続法となる傾向がある。このことは、反応器容量の異なる領域で異なる時間に重合の開始が起こり得ることから、反応速度を精確に制御できないことを意味する。反応容器内部で混合することは、この問題を低減するのに役立つことがあるが、そのような混合は、実際には、反応速度を一層悪化することがある。これは、「逆混合(back mixing)」のためである。逆混合は、種々の分子が、種々の反応経歴(reaction experiences)を受けることを意味する。それら反応経歴は、反応器容量内部における、それら分子の直接的な化学的・物理的環境の変化によって決まる。
【0003】
バッチ法に関するこれら問題に取り組むために、ズルツァーの管型反応器(Sulzer's tubular reactor)等の種々の「プラグ流(plug flow)」法が提案されてきた。プラグ流法において、化学反応は、小さく且つ明確に定義されたプラグ容量の内部で生じ、しかも、該プラグ容量の内部及び周辺の化学的・物理的環境は、反応の経過に渡って変化することがあるが、これらの変化は、制御可能であり且つ繰り返し可能であり、従って、反応速度をより厳密に制御することができる。ポリマー鎖の長さは、所定のプラグ容量の内部における反応時間と反応条件との精密制御を維持することによって制御することができるので、プラグ流法は、重合反応にとってとりわけ有効である。その結果、この方法により製造されたポリマーは、バッチ法によるものと比べて、分子量分布が非常に狭くなるであろう。しかし、プラグ流法に適合する現行反応器は、容量に対する表面積の比が小さいこと、引き(draw)がないこと、剪断(shear)が小さいこと、一層高い転化率では圧力降下が大きいこと等の多数の欠点を有している。
【0004】
英国特許第328,410号明細書から、重合反応のためのプラグ流反応器であって、ある表面を横切って、化学反応物が移動し同時に紫外線照射下で重合が行われる該表面を有する回転ディスクを備えた該反応器が知られている。この従来技術の文献は、狭い分子量分布を与えるために、そのような重合反応を如何にして制御することができるかについて何ら教示していないし、また、重合反応のために、回転表面の使用を如何にして具体的に適合させることができるかについての詳細な開示も何ら示していない。
【0005】
更に、国際公開第00/48731号パンフレットから、固体作用物質との動的不均一接触(dynamic heterogeneous contact)を行うことによって、流体相物質を転化するための回転ディスク反応器を提供することが知られている。このパンフレットの開示内容は全て、ここに引用することで本明細書の一部をなすものとする。この文献は、フィリップス(Phillips)触媒コーティングの存在下、エテン(エチレン)を重合するために回転ディスク反応器を使用することを開示する。
【0006】
他の回転ディスク反応器は、本出願人の更なる同時係属中の国際出願である国際公開第00/48729号、第00/48732号、第00/48730号、及び第00/48728号パンフレットにも記述されている。それらパンフレットの開示内容も全て、ここに引用することで本明細書の一部をなすものとする。
【発明の開示】
【0007】
本発明によって、所定の化学成分を薄膜の状態で、回転軸を中心に回転する表面を横切って通過させることによって、該化学成分を重合させる方法であって、該薄膜は該表面の内側領域から外側領域に流れ、ポリマー鎖が該薄膜の内部で形成され成長する方法において、前記表面上で前記回転軸から前記表面の半径方向に延びる方向に前記ポリマー鎖をほどき及び/又は引き伸ばすのに十分な速度で、前記表面を回転させることを特徴とする方法が提供される。
【0008】
一層低い回転速度(例えば、直径360mmのディスクで10rpm)において、成長するポリマーは、主として又は専らほどける効果(uncoiling effects)を受ける傾向があり、また、一層高い回転速度(例えば、直径360mmのディスクで250rpm)においては、引き伸ばし効果(stretching effects)が追加的に観察される。
【0009】
好ましい範囲の回転速度によって、ディスク表面に2g〜1000gの範囲の遠心力が生じる。とは言え、一層高い回転速度又は一層低い回転速度も効果的である場合がある。重要なのはディスク表面の円周速度であることが認識されるであろう。
【0010】
本発明の方法は、従来のバッチ法と比べて、重合速度が少なくとも1桁、また、場合によっては数桁の大きさで増大する結果となることが分かった。
【0011】
反応物は通常、回転表面の中央領域に供給する。回転表面は、皿形状、壷形状、円錐形状、又は、最も好ましくは、任意の表面特徴を有する概して平らなディスクの形態である場合がある。この回転表面は、好ましくは、下を切り落としてもよい中央のトラフを含むことができる。その場合、それら反応物は、薄膜の形態で回転表面を横切って回転表面の外縁へ流れ、次いで、反応生成物が、回収するために、又は更なる回転表面反応器に送り込むために、回転表面の外縁から放出される。
【0012】
回転表面の中央領域に供給されるそれら反応物は、モノマー、プレポリマー、重合開始剤、ポリマー添加剤、及び溶媒を含有することができる。もう1つの方法として又は追加的に、それら反応物は、例えば、触媒、増感剤、開始剤、及び、生産性又は製品品質を向上させることのできる他の添加剤、例えば、過酸化ベンゾイル、イオン重合(カチオン重合及びアニオン重合を包含する)のための触媒を含有することができる。現時点での好ましい具体例において、初期重合は、モノマーからプレポリマー混合物を形成するために、及び/又は所定の程度のポリマー転化を達成するために、標準的反応槽中で行うことができる。次いで、プレポリマー、モノマー、開始剤、添加剤、溶媒及び任意のポリマーの混合物は、回転表面の中央領域に移動させ、そこでは、薄膜内部で引き続いての十分に制御された重合が続行されて、ポリマーの更なる転化を引き起こす。同時に、成長しているポリマー鎖は、回転表面を横切って引き伸ばされ及び/又はほどかれる。成長しているポリマー鎖は、引き伸ばされ及び/又はほどかれるので、それらポリマー鎖は、一層高い転化率でも又は高い粘度の条件においても、未反応モノマーがポリマー鎖に接続され易くなる。幾つかのプロセスにおいては、引き伸ばされた鎖及び/又はほどかれた鎖が、開始剤構造体(initiator mechanism)までの移動を促進し、類似の反応速度の鎖長を有する新たな鎖を開始させることのできる高いラジカル濃度が生じる。これらのプロセスにおいて、モノマー及び/又はプレポリマーの他に、ラジカルが必要である。
【0013】
標準的反応槽における初期重合は、実質的にゼロから所定の値までのポリマー転化率、例えば、10%以下のポリマー転化率、又は25%以下若しくは50%以下のポリマー転化率、又はそれ以上、例えば、90%若しくは99%のポリマー転化率を有することがある。もう1つの方法として、初期重合は、比較的低い値(即ち、幾らかのポリマー転化が既に開始した場合)から、比較的高い値(即ち、標準的反応槽内で一層大きい程度のポリマー転化が起こっている場合)までのポリマー転化率を有することがある。幾つかの具体例において、プレポリマーを標準的反応槽内で混合し、次いで、回転表面に供給して、比較的長い鎖のポリマーを形成することができる。幾つかの具体例において、例えば、50%若しくは75%の転化率を、又は90%若しくは99%以上の転化率さえも既に経てしまったポリマー混合物は、更なる転化率、例えば、95%以下若しくは99%以下の転化率、又は99.9%若しくは実質的に100%の転化率を経るために、回転表面に供給することができる。回転表面におけるポリマー転化率に対する制限因子は、プレポリマー及び/又はポリマー混合物の粘度である。混合物は通常、必要な方法で表面全体に広がるのに十分な流動性がなければならない。回転表面上における剪断減粘効果(shear thinning effects)によって、比較的粘性の高い混合物でさえ転化が可能となり、それによって、非常に高い転化率が得られるものと解釈される。
【0014】
もう1つの方法として、回転表面に供給する前の予備重合及び/又は重合の程度は、低く又は実質的にゼロにさえも維持することができる。この場合、回転表面を横切って唯一回通過させるか、1つの回転表面の上を複数回通過させるか、又は異なる表面の上を連続的に通過させるかによって、0%又は1%程度の転化率から、90%又は99%の転化率まで達成することができる。
【0015】
通常、各々の重合プロセスに対しては、優れた又は最適化されたプロセス柔軟性(process flexibility)を与えるのに適合した、ポリマー及び/又はプレポリマーの混合物を選定することが望ましい。本発明の諸具体例によると、回転表面上で、転化率0%〜99.9%のプレポリマー混合物を処理することができ、及び/又は実質的にゼロから99.9%以上までのポリマー転化率を得ることができる。
【0016】
更に、本発明の諸具体例として、約80%以下の転化率で、又はある場合は約99%以下若しくはそれ以上の転化率で生成したポリマーの分子量及び分子量分布(多分散度)は、撹拌式タンク形反応器で僅か60%の転化率で生成したポリマーの分子量及び多分散度(polydispersity)と実質的に同一である。このことは、回転表面反応器で達成し得る重合率の増大は、周知のトロムスドルフ・ノリッシュ効果(Trommsdorf-Norrish effect)に基づかないことを示している。トロムスドルフ・ノリッシュ効果によると、多分散度は増大するものと予想される。
【0017】
本出願人は、重合率の増大は、剪断減粘(shear thinning)及び伸張流れ(extension flow)の流動学的概念を参照して説明し得るものと思われる。本発明で使用する回転表面反応器の表面の上に、薄くて高度に剪断された重合性膜が形成されることがある。これらの膜は、(とりわけ高い送り速度では、1000μmもの厚い厚さが予想されることもあるが)典型的には50〜300μmの平均厚さを有しており、高い混合強度(mixing intensities)、剪断速度、及びプラグ流特性と関連している。通常、膜厚は、回転表面上の、反応物が供給される地点で最大になるものと理解される。例えば、反応物が概して回転表面の中央部に供給される典型的なプロセスにおいて、膜厚はその中央部で最大となり、遠心効果によって、回転表面の外縁に向かって次第に薄くなる。当初は、剪断力によって、巻きついた不活性な予備形成済み鎖のほぐれが生じることとなり、このようにして、剪断減粘によるプレポリマーの粘度の低下が引き起こされる。この効果は、一層高いポリマー濃度と一層高い分子量とにおいて一層顕著である場合がある。新たなポリマー鎖が成長する時、半径方向距離(radial distance)[F=ω2r(式中、ω=角速度)]に比例して増大する遠心力の影響下、重合している膜が半径方向に外側に向かって移動するにつれて、それらポリマー鎖はある程度の引き伸ばし段階を経るものと予想することができる。また、伸張の度合いは、回転表面反応器の回転速度に依存するものと思われる。
【0018】
回転表面反応器へ送られるプレポリマー供給原料の中に存在する、停止反応済みのもつれたポリマー鎖は、支配的な剪断力及び伸張力の下、ほぐれて、それによって、プレポリマー混合物の粘度、及び、剪断減粘として知られている効果が低減するものと思われる。成長しているポリマー鎖は、半径方向に外側に向かって引き伸ばされて成長し、活性鎖の並進的セグメント拡散(translational and segmental diffusion)が生じ、その結果、二分子停止反応が減少する結果となるものと思われる。一方、モノマー分子は、(成長反応が、生じている唯一の反応であるという意味において)「リビングポリマー」系のやり方とは逆に、成長している活性ポリマー鎖への接近が高められるであろう。また、剪断減粘による粘度の低下と、薄膜内の優れた混合特性とは、中程度ないし高いモノマー転化率においても高い開始剤効能を維持するのに重要な役割を果たすものと考えられる。従って、回転表面上で、高速の開始反応が引き起こされて維持され、同時に、二分子停止反応が制限されるならば、とりわけ、回転表面上の滞留時間は定常状態に達する時間(5秒未満)に匹敵するので、非定常状態が回転表面反応器上を支配しそうである。新たに形成されたポリマー鎖の速度論的連鎖長(kinetic chain lengths)は、プレポリマー混合物における速度論的連鎖長に非常に類似しているものと思われる。
【0019】
新たに形成されたポリマー鎖が、引き伸ばされて半径方向に成長するにつれて、活性鎖の並進的拡散は制限されてくる。鎖の末端は他のポリマー存在物(polymer entities)まで十分に移動し接近し得るので、セグメントの拡散は同様に、単なる可能性として、より少ない程度に影響を受けるかも知れない。従って、全体の停止反応速度定数ktは減少する。この示唆される、回転ディスク上に作用する物理的力に起因して、ほぐれて引き伸ばされた諸ポリマー鎖の間の停止反応の低下は、ルートウィコ(Ludwico)及びローセン(Rosen)によって観察された効果とは逆の効果を示す[ルートウィコ,W.A.及びローセン,S.L.、J.Polym.Sci.Chem.Ed.,14,第2121頁〜2134頁(1976)]。後者は、膨張測定法(dilatometry)を使用して、ポリマー−ポリマーの相互作用がポリマーコイルの大きさの減少に起因して増大するために、重合速度は低下することを見出だした。結果として、停止反応速度に及ぼす拡散律速の影響が減少し、続いて、ktが増大した。
【0020】
本出願人による研究によって、回転表面反応器上の状態は、通常、開始剤効能の低下を引き起こすかご効果(cage effects)の減少に寄与することが示される。回転表面反応器における剪断減粘効果及び高い混合強度の下において、回転表面上の開始剤の効能(f)は、撹拌式タンク形反応器での重合の開始時の効能と同程度に大きいことがあり、そのために、回転表面反応器上の開始反応速度は、該反応の開始時に遭遇する速度に類似する。回転表面上の物理的環境において、半径方向に引き伸ばされる活性ポリマー鎖は、モノマー分子に容易に且つ短い滞留時間で接近することが可能であり、成長反応は、「リビング」系(即ち、鎖の破壊反応(breaking reactions)の全てが抑制されている系)で見られるものと関連しているかも知れない。
【0021】
回転表面反応器からの、例えば、(実施する重合によって決まる)80%以下の転化率、又は90%若しくは99%の転化率、又は更に一層高い転化率でのポリマーの分子量と多分散度とが、撹拌式タンク形反応器中、転化率60%で形成されたポリマーの分子量及び多分散度からあまり変化していないという観察結果は、撹拌式タンク形反応器と比べて、回転表面反応器中の物理的環境の影響が大きいことを明瞭に示している。分子量も多分散度も犠牲にすることなく、回転表面反応器によって達成し得る重合率の増大は、ゲル効果が回転表面反応器中で抑制されており、非常に短い滞留時間が非常に重要な役割を果たしていることを示している。ゲル効果は通常、重合速度が制御されずに増大する(その結果、分子量が増大し、多分散度指数が大きくなる)ことを特徴とする。
【0022】
現時点において、停止反応の相対的重要度は、あまりはっきりしていない。多分散度の有意な変化は存在しないので、一次ラジカルによる停止反応は軽微な経路であると思われる。高い転化率レベル以下の諸鎖間の二分子停止反応は、一次ラジカルによる停止反応が、(行われている重合に左右される)80%以下の転化率、又は90%若しくは99%又は更に一層高い転化率での停止反応において、ほんの軽微な役割しか果たさないことを示しているように思える。漸減しているモノマー濃度と、開始ラジカル(initiating radicals)の比較的高い有効性とは、従来の反応器において、低い分子量のポリマーと多分散度の増大とを与えるものと予想される。本出願人による、回転表面反応器において多分散度が変化しないという観察結果は、もつれて絡み合う(entanglement)ための臨界値未満の分子量を有するポリマー鎖が、引き伸ばされた一層長い鎖の活性末端と二分子停止反応を引き起こすのに十分移動可能であることを示しているように思われる。従って、高い転化率においてさえも、例えば、1.5〜2.0、又は1.0〜2.5、又は1.0〜3.0以上の範囲の再現可能な多分散度を与える連続法(例えば、回転表面反応器上で行われる連続法)は、ラジカル機構によって合成されるポリマーの工業的製造に著しい進展を示す。しかし、他の重合機構、例えば、縮合重合、及びイオン触媒重合(カチオン触媒重合及びアニオン触媒重合を包含する)については、狭い多分散度も観察された。とりわけ、イオン触媒重合では、非常に狭い多分散度を示すことが観察された。
【0023】
本発明の具体例の更なる利点は、例えば、化学的及び/又は機械的パラメータを操作することによって、重合反応における枝分かれの度合いを制御し得ることである。枝分かれは、幾つかの適用において著しく減少させることができるか、又はもう1つのやり方としては増大させることができるか、又は別のやり方では制御することができる。従来のバッチ法において、枝分かれ(ポリマー側鎖の形成)は、約70%を超える転化率における重要な特徴である。しかし、(直線的及び/又は二軸的であり、回転表面の回転速度によって決まる)鎖の引き伸ばしの程度を制御することによって、モノマー及び/又はプレポリマーの諸成分は、成長しているポリマー鎖の適切な末端に付着するように助長されて、概して一層制御された鎖の引き伸ばしが生じる結果となる。例えば、一層高い回転速度によって、実質的に直鎖のポリマーが一層大きい割合で生成されることが分かった。
【0024】
本発明の方法は、縮合重合、ラジカル重合及びイオン重合を包含する重合(しかし、それら重合に限定されない)にとってとりわけ有効であることが分かった。
【0025】
とりわけ縮合反応に関連し、重合(及び任意的に揮発分除去)は、回転表面反応器上に形成された薄膜反応物の中で達成し得る高レベルの混合に起因する、増大した物質移動速度によって助けられる。
【0026】
本発明の諸具体例によって提供される更なる利点は、回転表面上のポリマー混合物の揮発分除去が改善されることである。回転表面(とりわけ、成長しているポリマー鎖が停止反応を起こす、回転表面の外縁領域)を横切って形成されるポリマー鎖の引き伸ばしは、高温(例えば、250℃以上)で実施されるときの混合物からの(特定の例としての)スチレンモノマー成分の蒸発を促進するように思える。これら高温において、追加モノマーの成分もまた、成長しているポリマー鎖の中に加わるのを助けられ、このようにして、更に一層高い転換率が達成されるだけでなく、揮発分除去が助けられる。
【0027】
本出願人は、特定の重合に適用した場合の、本発明の幾つかの具体例によって、著しく優れた揮発分除去を達成した。本発明の諸具体例によって形成したポリマー生成物の中のモノマー残留物は、せいぜい150ppmである場合もあり、また、せいぜい2ppm若しくはせいぜい1ppmである場合もあり、又は0.5ppm若しくは0.1ppmでさえもあることが観察された。
【0028】
本発明を一層よく理解するために、また、本発明を実施し得る方法を示すために、次に、一例として、添付図面に言及する。
【実施例】
【0029】
例1:スチレンのラジカル重合
従来の熱開始剤(この場合、過酸化ベンゾイル)を用いて、スチレンのラジカル重合を調べるために、図1に示す回転ディスク反応器(SDR)を組み立てる。
【0030】
スチレンは、ラジカル開始剤として過酸化ベンゾイルを使用する従来の撹拌式タンク形反応器では、90℃で重合した。トルエン(10〜15v/v%)を添加して、粘度を減少させた。転化率50〜60%の反応混合物を、90℃に維持し且つ窒素雰囲気下で、400〜1200rpm(回転/分)の速度で回転する溝付き真鍮ディスクの上に所望の速度(18〜54kg/時間)で送り込んだ。図1に、反応器装置の概略図を示す。この反応器は、ハウジング3内部の駆動軸2の上に据え付けられた溝付き真鍮ディスク1を備えている。ディスク1は、スカート4を備えており、供給路5を経由してプレポリマー混合物が供給される。ディスク1の外縁付近であってハウジング3の内部表面の上にポリマー回収トラフ6が備えてある。ポリマー回収トラフ6には、ハウジング3の、対応する外部表面に、冷却用コイル7が取り付けてある。ハウジング3には、視界窓8と、コンデンサ(図示せず)に接続されている通気口9とが備えてある。回転ディスク反応器(SDR)の原材料及び生成物の各試料は、回収し冷却し、次いで、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)技術を用いて、転化率、分子量、及び多分散度を分析した。
【0031】
プレポリマー混合物は、薄膜形態で回転ディスク1を横切って広がるのが観察され、次いで、生成物は、ディスク1の外縁から回収トラフ6の中に放り込まれる。該生成物を分析することによって、プレポリマーの段階で観察された多分散度から実質的に変化していない、ポリマー分子量の多分散度を有する高濃度のポリスチレンを含有することが明らかとなり、しかも、回転ディスク1の上で80%を超える転化があったことが分かった。
【0032】
ディスクの表面を横切る1回の通過(pass)で、約20%ものモノマー転化率の増大が達成された(850回転/分の回転速度に対する結果を図2に示す)。これは、約1〜5秒の滞留時間に対応する。転化率が約80%に達したときの回転ディスク反応器(SDR)から採取したポリマーの試料は、約60%の転化率の原材料ポリマーで確認した分子量及び多分散度と同一の分子量及び多分散度を有していることが分かった。多分散度指数(PDI)は典型的には、1.8±0.2であった。図2に示す百分率は、図2の曲線状プロットによって示されるバッチ反応プロフィルを有する撹拌式タンク形反応器で達成された転化率と比較した、回転ディスク反応器で達成された転化率の増分(increments)である。
【0033】
例2:スチレンのカチオン重合
図3は、もう1つの回転ディスク反応器であって、回転軸22上に取り付けられ、伝熱流体のための内部通路21を有する中空回転ディスク20を備えている該反応器を示す。ディスク20は、通気口24を有するハウジング23の内部に納められている。このハウジングには、冷却ジャケット25が備えてある。更に、モノマー/触媒の供給源26と、モノマー/触媒の反応物混合物をディスク20表面の中央部に供給するための供給路27とが備えられている。ディスク20が回転する時、反応物は薄膜としてディスク20表面を横切って広がる傾向があり、また、生成物は、ディスク20の外縁から貯蔵容器28中に放り出されて回収される。不活性ガスを、配管29によってハウジング23の内部まで供給することができる。図3の回転ディスク反応器(SDR)は、シリカ担持のルイス酸触媒を用いた、スチレンのカチオン重合を行うために使用した。回転するディスク20の遠心力場に生じる薄くて十分に混合された膜は、大きい伝熱率(例えば、U=4〜5kW/m2K)と関係がある。そのような高められた熱伝達条件の下、発熱性が高く且つ通常、制御し難い反応(例えば、スチレンのカチオン重合)は、重合率をあまり低下させることなく、高い作動温度でさえ等温条件下で実施することができる。比較のため、ラジカル法で得ることのできる重合率のレベル又はそれ以下のレベルに重合率を低下させるという犠牲を払って、従来のバッチ反応装置におけるカチオン機構を制御して重合にリビング特性(living character)を与える試みを取り入れた。更に、カチオン重合は従来、その速度と分子量特性とを制御するために、非常に低い温度(−70℃未満)で実施されている。
【0034】
撹拌バッチ反応器で行ったカチオン重合を、図3の(直径10cmのディスクを備えている)回転ディスク反応器(SDR)で行ったカチオン重合と比較した。従来の撹拌反応器であって、熱伝達が悪く、しかも、何らかの精巧な温度制御装置がなければ、反応温度を制御することが困難である反応器において、安全で制御可能な重合を行うために使用することのできるモノマーの最高濃度は、初期室温で20重量%未満であることが観察された(図4を参照)。それと比べて、40℃の回転ディスク20の上を1回通過させる場合、75%もの高いモノマー濃度を使用することができ、本質的に等温の重合を行って、撹拌バッチ反応器で約20重量%で与えられるMNと多分散度とに比べて、一層大きいMNと一層小さい多分散度とを有するポリマーを得ることができる(表1)。回転ディスク反応器での溶媒の使用量が著しく減少することは、明らかに環境上の利点でもある。
【0035】
回転ディスク反応器における短時間(1〜5秒)の制御可能な滞留時間に関する更なる柔軟性(flexibility)は、一層高い作動温度ででもそのような高速反応の制御を達成するために重要である。このように、40℃の回転ディスク反応器では、1,2−ジクロロエタンに入れたスチレン49重量%を使用する16.7℃での冷却式バッチ反応器で達成される重合平均速度と分子量とに比べて、一層高い重合平均速度と一層高い分子量とが達成される(表1)。このことは、遠心力場での成長鎖(growing chain)の配向現象(orientation)によって、40℃でさえも一層小さい連鎖移動反応が回転ディスク反応器の薄膜の中で起こり、このようにして停止反応が抑制されていることを示しているように思える。
【0036】
回転ディスク反応器(SDR)による、ただ1回の通過による生成物の転化率は、一層大きい直径のディスクを使用するか、又は複数回通過させる装置を使用することによって、増大させることができる。99%以下、又はそれ以上の転化率は、ディスク20をただ1回通過させることによって達成することができる。更に、環境上一層望ましい重合経路を与えるために、ディスクの表面の上に担持済み触媒を固定するのが望ましいことがある。
【0037】
【表1】
【0038】
図5は、絡み合ったポリマーコイル(entangled polymer coils)10に対する剪断の効果を示す。それらポリマーコイルは、剪断場(shear field)で、ほぐされ伸びたポリマー鎖11になる。
【0039】
基準撹拌式反応器中でプレポリマー混合物を調製している間、瞬間多分散度は、停止反応の形態によって決まり、通常、コンビネーション(combination)では約1.5であり、不均化(disproportionation)では約2であるが、重量平均分子量に対する数平均分子量の比(MN/MW)は、温度依存であり、非常に高い転化率では広がる傾向がある。更なる問題は、開始剤の効能が著しく低下することにあり、この低下によって、非常に高い転化率における重合率が著しく減少する結果となる[ラッセル(Russel),G.T.ら、マクロモレキュールズ(Macromolecules),21,214102148(1988)]。
【0040】
この問題に加えて、重合におけるある時点(point)であって、停止反応が拡散律速となり、成長している分子鎖の間の二分子反応が、モノマー分子の添加によって更なる重合が起きるように制限される時点が存在する。このために、制御が困難な発熱反応が引き起こされることがあり、重大な爆発を引き起こす原因になると考えられている[サンドラー(Sandler),S.R.;カロ(Karo),W.、ポリマー合成(Polymer Synthesis),第1巻,第2版,アカデミック・プレス(Academic Press),第331頁(1992)、及びその中で引用されている諸文献]。しかし、ポリマーを大量に分留して作動する連続送り反応器を使用すれば、この方法におけるこれら条件を維持することによって、ポリマー生成の速度を高めることができる[ラウ(Lau),Wら、マクロモレキュールズ,20,457(1987)]。これは、自動促進効果、又はトロムスドルフ・ノリッシュ効果として知られている。
【0041】
本出願人が回転ディスク反応器で行った諸実験から、開始剤の効能は、プレポリマー段階の開始から実質的に変化せず、従って、一層多くの、一次ラジカルモノマーの接触(encounters)がポリスチレンとスチレンの混合物の中で生じることが示される。このことは、最初に形成された鎖長に類似する反応速度の鎖長を有するポリマー鎖が形成されることにつながる。同一転化率レベルのバッチ法重合と比べて、成長速度が増大することは、回転表面上に存在する発散場(shed field)においてポリマー鎖が伸張されることに起因するものと考えられる。その成長速度の増大によって、絡み合い(entanglement)に対するそれらポリマー鎖の臨界長さ(critical length)を超えるポリマー鎖の絡み合いが減少し、しかも、混合段階が強化されることによって、スチレン分子付加の容易性が改善される。ポリマーの断片(fragments)は全て、大きな遠心力の下、高速で(例えば、10cm/秒を超えて)外側へ流れるので、二分子停止反応の減少が期待される。そのことが、引いては、多分散度指数(PDI)を保全することとなる。
【0042】
上記の分析は、本発明で使用する回転式反応器が、一層粘性の高いプレポリマー供給原料に対して著しく良好に作動することを意味しており、このことは、本出願人による、供給原料のプレポリマーの転化率を25%から60%に増大させる諸実験において立証された。これらの結果に基づくと、中程度の転化率(例えば、25%)のスチレンのバッチ法重合は、回転表面上で、大きい転化率(例えば、80%)ないし非常に大きい転化率(例えば、99%)に向かって、実質的に繰り返すことができる。回転表面上の薄膜の内部における、優れた混合特性と組み合わさったこの環境における発散場は、従来、大きい転化率の重合に関連している諸問題を克服するものと思われる。
【0043】
回転表面上で観察される重合率の増大は、(標準的バッチ法と比べて)ほとんど変化しない分子量及び多分散度と相まって、回転表面上では、プレポリマーの反応で形成される、同一反応速度の鎖長から成るポリマー鎖に比べて一層多くの、同一反応速度の鎖長から成るポリマー鎖が生成されることを示唆する。換言すれば、停止反応の速度は、今まで考えられていたように、一次ラジカル反応によるのではなく、今では、組み合せによって進行するものと思われる。この後者のモードが支配的に生じるためには、供給原料のプレポリマーに見られる多分散度及び平均分子量と比べて、多分散度の増大及び一層小さい(約半分の)平均分子量が予想される。ポリマーラジカルに対するモノマー分子の付加は、回転表面上に広がっている条件に晒されるとき、一層粘性の高い系において高められることは明らかである。
【0044】
最後に、本発明は、標準的な連続送り反応器[ラウ,Wら、マクロモレキュールズ,20,457(1987)]、又はニトロキシル媒体と、高温(>125℃)を必要とする操作と、長い反応時間(>20時間)とを使用する更に最近の熱重合の使用[ダブンポート(Davenport),W.ら、マクロモレキュールズ,30,1929〜34(1997)]とは対照的に、単純な方法によって重合率を著しく増大させるようである。
【0045】
本出願人が得た結果は、回転ディスク反応器中で重合を行うことによって、分子量も多分散度も犠牲にすることなく、スチレンの重合の促進を引き起こすことが可能であることを実証しているように思える。従来の反応器で観察される自己加速(auto-acceleration)とははっきり区別され、安全で制御可能な方法で、重合率の増大が達成される。
【0046】
ポリマーを大量に分留して連続送り反応器を使用する方法は、制御可能な方法でトロムスドルフ・ノリッシュ(Trommsdorf-Norrish)領域におけるラジカル重合を行う工業的技術である[ラッセル,G.T.ら、マクロモレキュールズ,21,2133,(1988)]。このアプローチの一例は、ラウ(Lau)らによって報告されてきた。本出願人によって得られた予備結果に基づくと、連続的方法(例えば、回転ディスク反応器を伴なう方法)は、制御可能で再現可能な方法で、理論的限界に近い多分散度を有するポリマーを工業的に製造する上で著しい前進を示しているものと思われる。この技術は、プロセス強化の概念を用いた、持続可能な(sustainable)ポリマーのプロセスを開発する機会を提供するものと期待される。
【0047】
本発明の好ましい特徴は、本発明の全ての面に適用することができ、また、考えられる如何なる組合せにも使用することができる。
【0048】
本明細書の記述及び特許請求の範囲の全体に渡って、用語「〜を含む(comprise)」及び「〜を含有する(contain)」並びにそれら用語の種々の変形(例えば、comprising、comprises)は、「〜を含むが〜に限定されない」ことを意味し、また、他の成分、他の完全体、他の部分、他の添加物、又は他の工程を排除することを意図していない(排除しない)。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】回転ディスク反応器を示す模式図である。
【図2】バッチ法によるスチレン重合と、回転ディスク反応器によるスチレン重合とを比較するグラフである。
【図3】もう1つの回転ディスク反応器を示す模式図である。
【図4】種々の条件の温度制御下で、BF31.3重量%を使用したスチレンのカチオン重合に関するグラフである。
【図5】ポリマーコイルに及ぼす剪断の効果を示す模式図である。
Claims (24)
- 所定の化学成分を薄膜の状態で、回転軸を中心に回転する表面を横切って通過させることによって、該化学成分を重合する方法であって、該薄膜は該表面の内側領域から外側領域へ流れて該外側領域から放出され、ポリマー鎖が該薄膜の内部で形成され成長する方法において、
前記表面上で前記回転軸から前記表面の半径方向に延びる方向に前記ポリマー鎖をほどき及び/又は引き伸ばすのに十分な速度で、前記表面を回転させることを特徴とする方法。 - 2g〜1000gの遠心力が生じるのに十分な速度で、前記表面を回転させる請求項1に記載の方法。
- 重合によって少なくとも80%の転化率を達成する請求項1又は2に記載の方法。
- 重合によって少なくとも85%の転化率を達成する請求項3に記載の方法。
- 重合によって少なくとも90%の転化率を達成する請求項3に記載の方法。
- 重合によって少なくとも99%の転化率を達成する請求項3に記載の方法。
- 前記薄膜内に含有され、かつ前記表面の外側領域から放出された成分を、前記表面の内側領域に再循環させるか、又は更なる回転表面の内側領域に供給原料として通過させる請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 前記薄膜が50〜300μmの平均厚さを有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記薄膜が10〜300μmの平均厚さを有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記薄膜が10〜100μmの平均厚さを有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- 本方法によって生成したポリマーが、1.0〜2.5の範囲の多分散度指数を有する請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
- 本方法によって生成したポリマーが、1.5〜2.0の範囲の多分散度指数を有する請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
- 本方法によって生成したポリマーが、1.0〜3.0の範囲の多分散度指数を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
- 残留モノマー成分が前記表面から揮発分として除去される請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
- 前記表面の外縁から放出されたポリマー生成物の中の残留モノマー成分は、150ppm以下の濃度である請求項14に記載の方法。
- 前記表面の外縁から放出されたポリマー生成物の中の残留モノマー成分は、2ppm以下の濃度である請求項14に記載の方法。
- 前記表面の外縁から放出されたポリマー生成物の中の残留モノマー成分は、1ppm以下の濃度である請求項14に記載の方法。
- 前記成長するポリマー鎖の枝分かれは、化学的又は機械的なプロセスパラメータを変化させることによって制御する請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
- 前記所定の化学成分がプレポリマー混合物を含有する請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
- 前記所定の化学成分が、任意の添加剤とともにモノマーを含有する請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
- 前記重合が縮合重合である請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
- 前記重合がフリーラジカル重合である請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
- 前記重合がイオン重合である請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法によって生成したポリマー。
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