JP2004536179A - ベース安定化されたエチレン性不飽和モノマーの色安定化 - Google Patents

ベース安定化されたエチレン性不飽和モノマーの色安定化 Download PDF

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Abstract

本発明は、ベース安定化または貯蔵安定化のための重合阻害剤少なくとも1つを既に有する、エチレン性不飽和モノマー、特にヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを色安定化するためのトコフェロールの群からの少なくとも1種の化合物の使用に関する。このような色安定化および重合阻害されたモノマーは、有利にクリヤコートラッカーおよびハイソリッドラッカーにおいて使用される。

Description

【技術分野】
【0001】
ベース安定化されたエチレン性不飽和モノマー、特にベース安定化されたヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの色安定化。
【0002】
本発明は、重合可能な化合物、いわゆるモノマーの安定化の分野に関する。特に本発明は、ベース安定化または貯蔵安定化のための少なくとも1個の重合阻害剤を既に有しているエチレン性不飽和モノマー、特にヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの色安定化に関する。
【0003】
エチレン性不飽和モノマーは、多少なりとも自然重合する傾向がある。重合反応は、一般的に遊離ラジカルにより引き起こされる連鎖反応である。それらの発生は、光および/または温度の影響により優遇される。自然重合を回避するために、モノマーは、それらの製造の間にも貯蔵の間にも重合阻害剤の添加により安定化される。エチレン性不飽和モノマーをベース安定化または貯蔵安定化させるための重合阻害剤の数は多い。
【0004】
エチレン性不飽和モノマーの不所望な自然重合は、例えば粘度の増大により明確であり、これは、しばしば圧力および温度の標準条件下(大気圧および室温)で液体モノマーである。液体モノマーが、ポリマー含分を含有しているのか、または貯蔵期間の間にこれらの含分がポリマー成分を変化するかに応じて、すなわち大抵は、増大するのだが、例えば、比濁計を用いて、極めて正確に測定することができる。
【0005】
しかし、多くの用途に関しては、モノマーの早すぎる自然重合だけが問題なのではなく、モノマーの色も重要である。ラッカーは、頻繁にラジカル硬化性(重合可能な)モノマーを含有する。透明(クリヤコートラッカー)とハイソリッドラッカーの場合には、これらが固有色を有していないこと、すなわち、変色を示さないことに重要性がある。従って、既に着色されたモノマーによりラッカー組成物中に変色が持ち込まれてはならず、ラッカー組成物の貯蔵の間に、その固有の適用の前に付加的な変色または色合いを形成してはならない。両者は、クリヤコートラッカーおよびハイソリッドラッカーを利用できなくする。
【0006】
特にヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートでは、ラッカーを混合する前の貯蔵の際に、黄色い着色が観察され、これは、モノマーをそのような用途で使用することを妨げ、この場合に、脱色(固有色の欠陥)が前提となる。
【0007】
従って、種々の用途のために、特にラッカー中でのラジカル硬化性成分としてエチレン性不飽和モノマー、特にヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの貯蔵安定性(重合しない)と同時に色安定性(変色しない)の特別な要求がある。
【0008】
特別な従来技術に対しては、次の文献が挙げられる:
WO 99/01410(Betzdearborn Inc.)=D1;
WO 90/07483(Henkel KGaA)=D2;
Derwent Abstract:JP 58201725 A(EISAI Co. Lyd.)=D3;
WO 99/48997(CIBA Specialty Chemical Holding Inc. =D4;)および
DE 19521848 A1(BASF AG)=D5。
【0009】
DIは、モノマーの重合の阻害に関する。D1は、製造、貯蔵および輸送の際に、ビニルモノマーの重合を阻害する方法を開示している。特に、D1はα−トコフェロールがイソプレンとアクリロニトリルの重合を効果的に阻害することを示している。さらに、D1は、α−トコフェロールとヒドロキノンがアクリルニトリルの重合阻害の際に相乗作用、すなわち、超付加的(ueberadditiv)に作用することを記載している。重合阻害の作用を測定するために、D1では、導入時間が測定されている。この場合には、これは、特定の条件下で、阻害剤の添加によりモノマーの重合が抑制され得るまでの時間である。
【0010】
モノマーの安定化に関係するもう1つの文献はD2である。ここでは、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステルの改善された製法が記載されている。この場合に、メタアクリル酸とアルコールの酸性エステル化におけるトコフェロールを用いた安定化が開示されている。さらに、D2では、より高い純度と、特に僅かな固有色を有する放射線硬化性(メタ)アクリル酸エステルを製造するために、3つのタイプの安定剤が特に重要であると説明されている。これらは、ヒドロキノン自体、ジ−tert−ブチルヒドロキノン、およびトコフェロールのタイプ、特にα−トコフェロールの立体障害フェノール化合物である。D2によれば、ジ−tert−ブチルヒドロキノンの使用は、製造(エステル交換)の際に問題なく淡黄色の貯蔵安定な(メタ)アクリル酸エステルを生じる。トコフェロールの使用は、比較的に問題なく所望の種類の淡黄色の製品を生じる。製造の際に色の悪化が生じる場合には、D2では、酸化アルミニウムを用いる後処理により簡単に処分している。貯蔵の間(すなわち製造の後)のモノマーの色安定化についての記載は、D2からは得ることができない。
【0011】
以下の文献は、ポリマーの安定化に関する。
【0012】
D3は、ポリマーの着色(“褐変”)の回避に関する。これは、ラッカーまたは結合剤用の組成物を開示しており、前記組成物は、ジメチルアミノメチルメタクリレートとメチルメタクリレート単位ならびにトコフェロールから成るコポリマーを有する。有機溶剤と水中に簡単に溶解するコポリマーの“褐変”は、トコフェロールの添加により回避されている。
【0013】
D4は、少なくとも1種のモノマーまたはオリゴマー有機ビホスフィットと一緒に少なくとも1種のベンゾフラン−2−オンまたはα−トコフェロール(ビタミンE)から成る安定剤混合物を用いる、熱、酸化または光誘導分解(分解)に対するポリマー(有機材料)、特にポリオレフィンの安定化に関する。しかし、D4の実施例(例2a)では、トコフェロールと同じ作用をする代用品として解釈されているベンゾフラン−2−オン化合物の添加の場合に、黄色度指数の増大が観察され、このことは、さらに安定化されたポリマー材料の著しい変色が存在することを示唆している。吸光の間の色安定化の改善は、ここでは、有機ホスフィット化合物に明らかに起因する(例2b)。
【0014】
ポリマーの安定化と関係する先行技術からのもう1つの文献は、D5である。ここでは、有機ホスフィットとα−トコフェロールから成る混合物を用いる、光および/または熱および/または空気酸素による分解に対するスチレンのポリマー、または(メタ)アクリル酸化合物のポリマーの安定化が記載されている。しかし、貯蔵の際の安定化された成形体の色安定性については記載されていない。
【0015】
ここで挙げられ、検討された先行技術に対して、本発明の課題は、すでにベース安定化を有するエチレン性不飽和モノマー、特にヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの色を効果的に安定化する可能性を見出すことであった。この場合に特に貯蔵の際の変色の発生は回避されるべきであり、これは、実際にはそれ自体が重合に対して十分に安定化されたエチレン性不飽和モノマーにおいて幾度も示されている。
【0016】
個々に詳しく記載されていなくとも、先行技術の序説の討議から容易に推論されるか、または自明なものとして導き出すことができるこれらの課題ならびに他の課題は、メインクレームとは独立の全ての特徴を有する使用により解決される。
【0017】
本発明による使用の有利な態様は、独立の使用クレームに基づくクレームを対象とする。
【0018】
ベース安定化または貯蔵安定化のための少なくとも1種の重合阻害剤を既に有するエチレン性不飽和モノマー、特にヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの色安定のために、トコフェロールの群から成る少なくとも1種の化合物を使用することにより、簡単に予想できない方法で、貯蔵の際のモノマーの変色を回避することができる。
【0019】
意外にも、トコフェロールを通常の安定化モノマー溶液に添加することにより、ビニルモノマーの場合に色安定性が高められることが見出された。すなわち、ppmの範囲内でのこの添加がモノマーの変色に抵抗することが見出された。一連の試験では、トコフェロールを用いない安定剤混合物に対して色数が連続的に増大することが示されるのに対して、トコフェロールを用いた場合には、色の増大が何も観察されないか、または適度に観察された。
【0020】
本発明の範囲内で、エチレン性不飽和モノマーの色を安定化させるためにトコフェロール化合物が使用される。
【0021】
本発明が意味する範囲内で、使用可能なトコフェロール化合物は、2位が4,8,12−トリメチルトリデシル基で置換されたクロメン−6−オール(3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−6−オール)である。本発明による有利に使用可能なトコフェロールには、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、ζ2−トコフェロールおよびη−トコフェロールが属し、前記化合物の全ては、それぞれ(2R,4'R,8'R)形であり、ならびにα−トコフェロールは、(all-rac)形である。(2R,4'R,8'R)形のトコフェロール(慣用名:RRR-α−トコフェロール)ならびに合成によるラセミのα−トコフェロール(all-rac-α−トコフェロール)が有利である。このうち、さらに最後に挙げられたものが、比較的に低いコストであるゆえに有利である。
【0022】
ベース安定化モノマーの色を安定化させるために使用可能であるトコフェロールの量は、モノマーおよび所望の効果に応じて広い範囲にわたり異なることができる。多くの適用分野に関しては、モノマーとトコフェロール化合物の重量の合計に対して、1000ppmまでの量が十分である。10ppmという極めて僅かな添加量でも、色安定性の認識可能な改善を達成するために既に十分である。しかし、10ppm未満を使用すべき場合には、実質的な色安定性は一般的には認められない。従って、添加すべき量に有利な範囲は、モノマーとトコフェロール化合物の重量の合計に対して、トコフェロール化合物10〜1000ppmの間である。極めて良好な結果は、100〜800ppmの添加範囲で達成される。本発明の特別な態様は、200〜600ppmの量で使用することにある。約400ppmのトコフェロール化合物を使用するのが極めて合理的である。
【0023】
本発明に関して、エチレン性不飽和モノマーは、ラジカル重合可能な少なくとも1個の二重結合を有する化合物である。これには、エチレン性不飽和モノマー、特に、ビニルエステル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸のエステル、例えば、メチル(メタ)アクリレートおよびエチル(メタ)アクリレート、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、スチレン、側鎖にアルキル置換基を有する置換スチレン、例えば、α−メチルスチレンおよびα−エチルスチレン、環中にアルキル置換基を有する置換スチレン、例えば、ビニルトルエンおよびp−メチルスチレン、ハロゲン化スチレン、例えば、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、トリブロモスチレンおよびテトラブロモスチレン、ビニルエーテルおよびイソプロペニルエーテル、マレイン酸誘導体、例えば、無水マレイン酸、メチル無水マレイン酸、マレインイミド、メチルマレインイミド、およびジエン、例えば、ジビニルベンゼンが属する。
【0024】
(メタ)アクリルという表記には、メタクリル、アクリルおよび両方の混合物が含まれる。
【0025】
有利なエチレン性不飽和モノマーは、(メタ)アクリル酸ならびに(メタ)アクリル酸の誘導体である。これらの化合物は、例えば、式1
【0026】
【化1】
Figure 2004536179
[式中、基Rは、水素またはメチル基であり、
基Rは、水素、ヘテロ原子を含有していてもよいアリール基、例えば、フェニルおよびイミダゾール、ならびに30個までの炭素原子を有する線状、分枝状もしくは環式アルキル基であり、これは、飽和であっても不飽和であってもよく、例えば窒素および/または酸素のようなヘテロ原子を含有してもよく、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、イソボルニル、ビニル、プロペニル、ブチニル、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、2−(N,N−メチルアミノ)プロピル、2−ヒドロキシプロピルおよび2−ヒドロキシエチルである]
により記載される。
【0027】
これらの化合物には、特に、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、
n−ブチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、例えば、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートおよび
3,4−ジヒドロキシブチル(メタ)アクリレートならびに
アミノアルキル(メタ)アクリレート、例えば、
ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)が属する。
【0028】
(メタ)アクリル酸エステルに相当する(メタ)アクリル酸アミドは、同様に、エチレン性不飽和モノマーの有利な基である。これには、例えば、N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(DMAPMA)が属する。
【0029】
エチレン性不飽和モノマーは、単独または混合物として本発明による組成物中に存在できる。
【0030】
色が本発明の原則により安定化される化合物の特に有利な基は、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートである。
【0031】
この場合に特に有利なものは、
ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、
ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、
2−ヒドロキシプロピルアクリレート(2-HPA)、
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(2-HPMA)、
3−ヒドロキシプロピルアクリレート(3-HPA)、
3−ヒドロキシプロピルメタクリレート(3-HPMA)、
2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート、
2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、
1,3−ジアクリロイル−グリセリン、
1,3−ジメタクリロリル−グリセリン、
トリメチロールプロパンモノアクリレート、
トリメチロールプロパンモノメタクリレート、
トリメチロールプロパンジアクリレートおよび
トリメチロールプロパンジメタクリレートから成る群から選択される化合物を色安定化するための使用である。
【0032】
特に多価アルコールとの(メタ)アクリル酸のエステル化生成物は、本発明によりトコフェロールを使用することにより長持ちさせることができ、かつ色に関して安定させる作用がある。
【0033】
特に有利な安定化すべきエステル化生成物として、次のものを含む群:エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール−1,4、ヘキサンジオール−1,6、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジメチロールプロパン、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールヘキサン、トリメチロールエタン、ヘキサントリオール−1,3,5およびペンタエリトリットからのポリアルコールの(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
【0034】
本発明によれば、安定モノマーを変色に関しては、ベース安定化のために、すでに少なくとも1種の安定作用性化合物を有する。これは、重合を安定化するために使用される。
【0035】
重合阻害剤は、すでに公知である。従って、例えば、1,4−ジヒドロキシベンゾールを安定化のために添加できる。しかし、他の置換ジヒドロキシベンゾールを添加することもできる。一般的には、一般式(II)
【0036】
【化2】
Figure 2004536179
[式中、Rは、水素、1〜8個の炭素原子を有する線状または分枝状のアルキル基、ハロゲンまたはアリールを意味し、有利に1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、特に有利にメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、Cl、FまたはBrを意味し;
nは、1〜4までの範囲内の整数、有利に1または2であり、かつ
は、水素、1〜8個の炭素原子を有する線状または分枝状のアルキル基またはアリール基、有利に1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、特に有利にメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルを意味する]
を有するこのような阻害剤を表すことができる。
【0037】
しかし、1,4−ベンゾキノンを有する化合物を出発化合物として使用することもできる。これは、式(III)
【0038】
【化3】
Figure 2004536179
[式中、Rは、1〜8個の炭素原子を有する線状または分枝状のアルキル基、ハロゲンまたはアリールを意味し、有利に1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、特に有利にメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、Cl、FまたはBrを意味し;
nは、1〜4の範囲内の整数、有利に1または2である]
により記載することができる。
【0039】
同様に、一般式(IV)
【0040】
【化4】
Figure 2004536179
[式中、Rは、1〜8個の炭素原子を有する線状または分枝状のアルキル基、アリールまたはアラルキル、1〜4価のアルコールとのプロピオン酸エステルを意味し、これは、S、OおよびNのようなヘテロ原子を含有していてもよく、有利に1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、特に有利にメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルを意味する]
のフェノールが使用される。
【0041】
さらに有利な物質クラスは、式(V)
【0042】
【化5】
Figure 2004536179
[式中、Rは、式(VI)
【0043】
【化6】
Figure 2004536179
(ここでRはC2n+1であり、nは、1または2である)
の化合物である]
のトリアジン誘導体をベースとする位置障害フェノールである。
【0044】
公知の阻害剤のもう1つの群は、アミン、特に位置障害アミンである。
【0045】
これには、式(VII)
【0046】
【化7】
Figure 2004536179
[式中、R、R、RおよびRは、独立に水素ならびに、それぞれ40個まで、有利に20個までの炭素原子を有するアルキル基、アリール基、アルカリール基、アラルキル基であり、その際、有利に基R、R、RおよびRの少なくとも1つは、水素である]
により記載可能な、特にフェニルジアミンが属する。
【0047】
例示的なp−フェニレンジアミンには、基R、R、RおよびRが水素であるp−フェニレンジアミン;
N−フェニル−N'−アルキル−p−フェニレンジアミン、例えば、
N−フェニル−N'−メチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N'−エチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N'−プロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N'−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N'−n−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N'−イソブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N'−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N'−tert−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N'−n−ペンチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N'−n−ヘキシル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N'−(1−メチルヘキシル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N'−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N'−(1,4−ジメチル−ペンチル)−p−フェニレンジアミン;
N−フェニル−N',N'−ジアルキル−p−フェニレンジアミン、例えば、N−フェニル−N',N'−ジメチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N',N'−ジエチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N',N'−ジ−n−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N',N'−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N'−メチル−N'−エチル−p−フェニレンジアミン;
N,N−ジアルキル−p−フェニレンジミン、例えば、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミンおよびN,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン;
N',N'−ジアルキル−p−フェニレンジアミン、例えば、N',N'−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン、N',N'−ジイソブチル−p−フェニレンジアミン;
N',N'−ジアリール−フェニレンジアミン、例えば、N',N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミン;
N,N,N'−トリアルキル−p−フェニレンジアミン、例えば、N,N,N'−トリメチル−p−フェニレンジアミン、N,N,N'−トリエチル−p−フェニレンジアミンが含まれる。
【0048】
さらに、フェナジン−染料は、他の有利な基を形成する。これらには、特にインジュリンとニグロシンが含まれる。ニグロシンは、ニトロベンゼン、アニリンおよび塩酸アニリンを金属鉄およびFrClで加熱することにより生じる。この場合に、例えば5個のベンゼン核を有することができるアルコール溶解性アニリン染料、例えば、ジアニリド−N,N−ジフェニルフェノサフラニンが有利である。これらの物質は広く公知であり、かつ市販されている。
【0049】
化合物1,4−ジヒドロキシベンゼン、4−メトキシフェノール、2,5−ジクロロ−3,6−ジヒドロキシ−1,4−ベンゾキノン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−tert.ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゾール、2,6−ジ−tert.ブチル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert.ブチルフェノール、2,2−ビス[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル−1−オキソプロポキシメチル)]1,3−プロパンジイルエステル、2,2'−チオジエチルビス−[3−(3,5−ジ−tert.ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネート、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert.ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル−2,2−メチルビス−(4−メチル−6−tert.ブチル)フェノール、トリス−(4−tert.ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−s−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、トリス(3,5−ditert.ブチル−4−ヒドロキシ)−s−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、tert.−ブチル−3,5−ジヒドロキシベンゼンまたはジフェニル−p−フェニレンジアミン(DPPD)が特に良く、その際、このうちでとりわけ有利なものは、ヒドロキノンモノメチルエーテル(4−メトキシフェノール)である。
【0050】
前記の阻害剤は、市販されている。
【0051】
エチレン性不飽和化合物のベース安定化として、前記化合物を単独または2種以上の化合物を混合物の形で使用することができる。
【0052】
全体の組成物の重量に対して、モノマーのベース安定化に関連する阻害剤の含分は、別個にまたは混合物として、多くの用途で0.01〜0.5%(wt/wt)である。
【0053】
幾つかの用途では、ベース安定化のために、N,N−ジエチルヒドロキシルアミンとN−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミン(“クペロン”)の混合物を使用するのが特に有利である。N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンは、酸性化合物であり、その際、それらの塩、例えば、アンモニウム塩、アルミニウム塩、銅塩、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩およびルビジウム塩を同様に使用することができる。
【0054】
化合物N,N−ジエチルヒドロキシルアミンとN−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンの組合せは、ベース安定化の際に、相乗作用を生じることができる。
【0055】
ここで、相乗作用とは、組合せの阻害作用が、個々の化合物の作用に基づいて予測できる阻害よりも大きいことを意味する。
【0056】
色安定剤:ベース安定剤の比は、本発明による使用の場合に変化可能である。多くのモノマーに関しては、トコフェロールの群からの化合物:重合阻害剤(ベース安定剤)の比(w/w)を1:10〜10:1、有利に1:1〜8:1で使用するのが有利である。
【0057】
本発明により安定化されたモノマー組成物は、他の成分を含有することができる。これには、溶剤、例えば、ベンゼン、トルエン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、メチルイソブチルケトンならびにメチルエチルケトンが属する。
【0058】
公知添加剤、例えば、反結合剤、殺虫剤、抗酸化剤、バイオスタビライザー、化学発泡剤、離型剤、難燃剤、滑剤、着色剤、注入改善剤、充填剤、滑剤、カップリング剤、触媒、光安定剤、蛍光増白剤、有機リン化合物、油、顔料、耐衝撃剤、強化剤、強化用繊維、耐候安定剤および可塑剤は、本発明の使用に相応して安定化されたモノマー組成物の有利な成分になる。
【0059】
本発明の使用により安定化された組成物は、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーと効果的に安定化する量のベース安定剤ならびに少なくとも1種のトコフェロール化合物の混合により得ることができる。
【0060】
ビニルモノマー、特にHEMAは、クリヤコートラッカーとハイソリッドラッカーにおいて使用される。この場合において、無色の出発材料の使用は、最終生成物の色に関して特に好ましいことが判明した。上記の用途での特定のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの使用は、すでにEP 0882750とUS 5753756に記載されている。
【0061】
以下の実施例と比較例は、本発明を詳説するために用いられるが、これにより限定されるものではない。
I. 方法
I.1 一般的な試験の実施
試験は、重合を阻害するために、実施例に記載のベース安定化を備えた完全に配合されたモノマーに、表に記載された濃度で、添加剤を添加することにより行った(ヒドラキノンモノメチルエーテル(HQME)200ppmで安定化)。試料を50℃での相応する空試料と比較して貯蔵試験を行った。この試験の場合には、一定の間隔で、時間に依存してDIN/ISO 6271に従って、Pt/Co色数を測定した。さらに、比濁法を使用して試料の濁りを測定し、重合の阻害の程度を調査した。
I.2 液体有機化合物の濁りの測定(比濁法)
I.2.1.方法
光線を試料に通す。光電池を使用して、90゜の角度で散乱する光、前方散乱光および透過光を測定する。90゜−測定に関する光電池の出力:他の2つの光電池の出力の合計の割合を電子的方法で形成し、このように、傑出した線形性を達成し、色の影響が取り除かれる。光学系の構築により、散乱光を無視できる。比濁法測定に関する散乱光は、光電池には達するが、しかし、試料中の光散乱に寄与しない光の部分である。分析すべき試料は、濁度測定装置を使用して測定する。HACH* Ratio 濁度計は、着色された試料でさえもホルマチンをベースに199濁度単位(NTU)までの濁度を測定できる実験室レベルの比濁計である。より高い濁度を有する溶液は、濾過した試料溶液で試料を希釈した後に、簡単な計算に基づいて測定することができる。
*この装置は、米国特許4198161号明細書にて、ハッチ社(Hach-Company)に登録されている。
【0062】
I.2.2 Ratio濁度計の工業的データ
校正標準: ホルマチン
試料サイズ: 30ml
キュベット: 25×95mm;スクリューキャップ付きガラスビン
運転温度範囲: +10℃から+45℃
反応時間: 15秒未満〜最大の測定範囲内で平衡が達成されるまで
再現性: 最小部位で、測定範囲の1%±1
精度: 最小部位で、測定範囲の±2%プラス±1
測定範囲: 0〜200NTU
I.2.3:試料の製造
a.装置を作動し、約15分間の加熱時間で温めた;
b.測定領域を作動させ、かつ相応する濁度標準を使用し、かつ再び約15分間待つ;
c.インディケーターは、公称値の±5%であるべきである(そうでないと、後から計算をしなくてはならない);
d.きれいなキュベットに、印のところまで試験液を充填し、調節する:
e.試料の濁度は、デジタルディスプレーに表示される。
【0063】
I.2.4:測定値の意味と有意性
<2 NTU 目で認識できない
2〜5 NTU すぐに目で認識できる
>5 NTU 明確な濁度
>20 NTU 著しい濁度
I.3. モノマーの白金−コバルト−色数の光度測定
I.3.1:方法
白金−コバルト−スケールの色標準物溶液を用いた視覚的比較を、波長460〜620nmでの試料の吸光度測定と交換する。吸収の差E460nm−E620nm=ΔEは、白金−コバルト標準のカラーユニットに対して比例関係にある。色数をΔEの関数としてプロットする場合には、勾配が色数を校正するための“ファクター(factor)”として直接に役立つ校正直線が得られる。分析すべき試料が、色の特徴、すなわち、実質的に白金/コバルト−スケールの色調に一致するということが仮定される。白金−コバルト−色数の同義語は、APHA−数もしくはハーゼン−数である。
【0064】
I.3.2 実施
I.3.2.1. 装置
分光光度計または460もしくは620nmの範囲のフィルターを有するフィルター光度計;5cmおよび1cmキュベット計量器(d=1mg);メスフラスコ;メスシリンダー。
【0065】
I.3.2.2. 校正物質
ヘキサクロロ白金酸(IV)カリウム (KPtCl
塩化コバルト(II)ヘキサヒドレート (CoCl×6HO)
濃塩酸 p. a. 32%
I.3.2.3. 校正機能の確立
I.3.2.3.1. 色標準物の製造
ヘキサクロロ白金酸塩(IV)1.245gとコバルト(II)−クロリド−ヘキサヒドレート1000gを脱イオン水中に溶解し、これに濃塩酸118.8mlを添加し、かつ脱イオン水を1000ml−メスフラスコ中の印のところまで補充する。この溶液は、500のPt/Co−色数を有するが、但し、脱イオン水に対して1cmキュベット中で分光光度計を用いて測定した場合に、前記数値が以下の表で透過率または吸光度に関して挙げられた限界値に相当することを前提とする。
【0066】
【表1】
Figure 2004536179
【0067】
I.3.2.3.2 Pt/Co−標準物比較溶液の製造と測定
相応する体積の標準物溶液を100mlメスフラスコに添加し、これを印のところまで脱イオン水で補充することにより、Pt/Co−ストック溶液から、必要な測定範囲(カラースケール0〜500)のPt/Co−標準物比較溶液を製造することができる。所望するPt/Co−標準物比較溶液のためのストック溶液の体積は、以下の表の纏めから引用できる:
【0068】
【表2】
Figure 2004536179
【0069】
製造されたPt/Co−標準物−比較溶液を、5cm−キュベット中で分光光度計を用いるか、または460〜620nmに相応するフィルターを有するフィルター光度計を用いて測定する(参照キュベットは、脱イオン水を含有する)。Pt/Co−色数と、付随する測定吸光度の差(E460nm−E620nm)は、比例関係である。この校正直線の勾配は、グラフィックまたは、より好ましくは回折計算により算出することができ、かつPt/Co−色数を計算するためのベースとして役立つ(=ファクター)。
【0070】
I.3.2.4 試料の評価および光度測定
I.3.2.4.1. 視覚的評価
実際に測定する前に、試料が、Pt/Co−カラースケールの色の特徴(黄色い色相、例えば、標準物−比較溶液と比較することにより)に一致するのか、またはそれから外れているのかを視覚的に評価しなくてはならない。後者の場合には、何の測定も行わなかった。試料に濁りが生じた場合には、カラースケールに基づいて存在する色数のデータは、ここでは意味がない。無色の試料の場合には、>100の色数に濁度をシミュレートすることができる。
【0071】
I.3.2.4.2. 光学的測定
色の特徴が一致した場合には、測定すべき液体を5cmキュベットに導入し、キュベットを密封した。空気の泡またはすじが入らないようにすべきである。次に、試料の吸光度を、脱イオン水に対して、分光光度計または相応するフィルターを460〜620nmに有するフィルター光度計を用いて測定し、吸光度の差を計算した。
【0072】
I.3.2.5 Pt/Co−色数(APHA数)の計算
Pt/Co−色数=(E460nm−E620nm)×ファクター(5cm)
ファクター(分光光度計 Cary 1 Varian)=755.2
ファクターは、装置の特徴に応じて種々の値をとることができるので、それぞれの場合に、1.3.3.3.に従って算出しなくてはならない。<0の吸光度が620nmで生じた場合には、同様に差が生じる。すなわち、460nmでの吸光度の数値に、620nmでの吸光度の数値を加える。
【0073】
I.3.2.6 結果
試料が脱イオン水よりも透過性である場合、すなわち、460nmと620nmでは、吸光度が0とマイナスの値の間で得られ、原則的に<5が報告された。
【0074】
計算された色数が0〜5の間である場合には、<5が報告された。
【0075】
計算された色数が5〜200の間である場合には、結果は、全ての数を回って報告された。
【0076】
計算された色数が200〜500の間である場合には、結果は5ユニットまで回った。
【0077】
I.4. 重合時間の測定法(PZ測定)
I.4.1. 油浴中での熱重合
試験管(18×180mm)中に、試験すべき物質20gを充填した。特別に作られた、穴あき(R) Plexidur-Stopfenを用いて、片側が密封されたガラス管(直径7mm)を試験管の中心においた。密封されたガラス管の長さは、約75mmであった。これは、試験管の底から約1.8cmの長さの所で終わっている。このガラス管中では、少量の高沸点可塑剤が熱遷移剤として充填され、かつFe−コンスタンタン熱電対に浸漬した。重合時間測定を開始するために、試薬管を試験すべき物質で、重合温度まで予備加熱された回転浴−サーモスタット中に装入した。浸漬深さは、プラスチックメッシュを用いて再現可能に調節した。この場合に、油浴の水平面は、試薬管中、液面上の少なくとも1cmであった。油浴中に試薬管を装入するのと同時に、6個の測定部位を有するPC−制御された温度測定部位のスイッチを入れた。温度/時間経過を記録し、かつ評価した。重合が大体において終了した後に、測定を中断した。
【0078】
I.4.2.
測定値として、測定部位に応じて、温度の最大が達成されるまでの時間と重合ピーク温度が獲得かつ記録された。
【0079】
II.結果
II.1. 2個のチャージ(AおよびB)のHEMA−色スケッチ
I.3.3によるPt−Co−色数のデータ。
【0080】
結果は、次に纏められている:
【0081】
【表3】
Figure 2004536179
【0082】
II.2. 貯蔵試料のHEMA−ポリマー試験
I.2.による濁度測定、ジエチルエーテル中1:9
NTU−値のデータ
【0083】
【表4】
Figure 2004536179
【0084】
得られた濁度により、試料が何の重合部位も含有していないという結論に明らかに達した。初期重合されたHEMA(0.05%阻害剤、80℃、約50分間)において、>200NTUの濁度試験値が得られた。
【0085】
トコフェロールの添加による濁度値の改善は、ごく僅かであった。このことは、重合前にトコフェロールを添加しても安定化に著しい貢献を遂げないことを意味する。
【0086】
この結果を確認するために、さらなる試験を行った。
【0087】
II.3 重合時間の測定(PZ−試験)
用途(例えば、ラッカー中)の一般的な加工温度にて、HQMEでベース安定化した試料の重合時間を調査し、かつ色安定化を目的とする付加的な作用量のα−トコフェロールを有する試料の重合時間と比較した。
条件:
比較試料:
ヒドロキノンメタクリレート(HQME)200ppmで安定化されたヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA);
本発明による試料:
ヒドロキノンメチルエーテル(HQME)200ppmで安定化され、かつ付加的にトコフェロール400ppmを有するヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA);
重合温度:110℃;
開始剤:1.0%(w/w)tert−ブチルペルオクトエート;
比較試料:
重合時間:2.8分;
重合温度:175.5℃;
本発明による試料:
重合時間:3.0分;
重合温度:168.8℃。
【0088】
これらの値から、トコフェロールの添加が、重合阻害に著しい影響を与えないことが証明される。それにもかかわらず、かつ簡単に予測できない方法で、ベース安定化モノマーの色は時間がたっても安定であった。

Claims (10)

  1. ベース安定化または貯蔵安定化のための重合阻害剤少なくとも1つを既に有するエチレン性不飽和モノマー、特にヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを色安定化するためのトコフェロールの群からの少なくとも1種の化合物の使用。
  2. all-rac-α−トコフェロールの請求項1に記載の使用。
  3. トコフェロール化合物とエチレン性不飽和モノマーの重量の合計に対して、10〜1000ppmの量での、請求項1または2に記載の使用。
  4. トコフェロール化合物とエチレン性不飽和モノマーの重量の合計に対して、100〜800ppmの量での、請求項3に記載の使用。
  5. トコフェロール化合物とエチレン性不飽和モノマーの重量の合計に対して、200〜600ppmの量での、請求項4に記載の使用。
  6. ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを色安定化するための、請求項1から5までのいずれか1項に記載の使用。
  7. ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、
    ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、
    2−ヒドロキシプロピルアクリレート(2-HPA)、
    2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(2-HPMA)、
    3−ヒドロキシプロピルアクリレート(3-HPA)、
    3−ヒドロキシプロピルメタクリレート(3-HPMA)、
    2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート、
    2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、
    1,3−ジアクリロイル−グリセリン、
    1,3−ジメタクリロイル−グリセリン、
    トリメチロールプロパンモノアクリレート、
    トリメチロールプロパンモノメタクリレート、
    トリメチロールプロパンジアクリレートおよび
    トリメチロールプロパンジメタクリレートから成る群から選択される化合物を色安定化するための、請求項6に記載の使用。
  8. 重合阻害剤またはベース安定剤が、ヒドロキノン、有利にヒドロキノンモノメチルエーテルである、請求項1から7までのいずれか1項に記載の使用。
  9. トコフェロールの群からの化合物:重合阻害剤の比(w/w)は、1:10〜10:1、有利に1:1〜8:1である、請求項1から8までのいずれか1項に記載の使用。
  10. 色安定化または重合阻害されたエチレン性不飽和モノマー、有利にヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの、クリヤコートラッカーまたはハイソリッドラッカーにおける、請求項1から9までのいずれか1項に記載の使用。
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