JP2004536042A - フィコエリスリン標識化チロニンアナローグおよび前記標識化アナローグを使用するアッセイ - Google Patents
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Abstract
本発明は、甲状腺ホルモンT3およびT4の蛍光アナローグを提供する。また、本発明の化合物を利用して甲状腺ホルモンをアッセイする方法が提供される。本発明のアッセイは1工程および2工程の両方のフォーマットであり、そして試料中のT3およびT4の両方の濃度を測定を可能とする。
Description
【技術分野】
【0001】
1. 発明の分野
本発明は、生物学的条件を示す臨床的アッセイの分野、および特に診断、モニター、または他の臨床的機能を目的とする生物学的流体中の被検体についての結合アッセイの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
2. 先行技術の説明
1961年におけるラジオイムノアッセイの最初の開示以来、アフィニティー型結合を使用する広範な種類のin vitroアッセイが開発されてきている。変法は結合の型 (例えば、特異的/非特異的、および免疫学的/非免疫学的)、検出の型 (標識、例えば、酵素標識、放射性標識、蛍光標識、および化学発光性標識を包含する)、結合が起こったか否かにかかわらず、検出の方法 (結合した種を非結合種から分離する方法およびこのような分離を含まない方法)、およびアッセイ手順の種々の他の面を包含する。この技術は現在無数の種の検出および定量に使用され、そして多数の生理学的状態および機能の検出およびモニター、および多数の疾患の診断および治療における分析用ツールとして働く。
【0003】
甲状腺ホルモンのレベルを決定するアッセイは特に重要である。甲状腺ホルモンのレベルの正確な評価は甲状腺機能の状態の決定に重大である。血清中の甲状腺ホルモンの遊離画分はわずかにチロキシン (T4) (I) について約0.03%および3,5,3’−トリヨードチロニン (T3) (II) について約0.3%である。標識化アナローグ−ラジオイムノアッセイ、限外濾過、カラム分画、および直接的平衡透析および引き続くラジオイムノアッセイを包含する、血清甲状腺ホルモン含量を測定する多数の方法が開発されてきている (Kapstein他、J. Clin. Endocrin. Metab. 52:1073−1079 (1981))。
【化1】
ラジオイムノアッセイは血清中の甲状腺ホルモンの測定に使用されるが、臨床的アッセイにおいて放射性同位体を非アイソトープで置換することが産業的および学究的に試みられてきている。甲状腺ホルモンの非放射性アナローグを使用する甲状腺ホルモンアッセイが開発された。例えば、シグナルを発生させるために蛍光性甲状腺ホルモンアナローグ(Khosravi他、Clin. Chem. 39:256−262 (1993) ;Piran他、J. Immunol. Methods 133:207−214 (1990) ;Adamczyk他、米国特許第5,691,456号)) および化学発光性甲状腺ホルモンアナローグ (Law他、J. Bioluminescence and Chemiluminescence 4:88−98 (1989)) に頼るアッセイはこの分野において知られている。
【0004】
フレームワーク内に検出可能な標識を含む多数のチロニン誘導体がこの分野において知られている。標識化チロニン誘導体はチロニンのフェニルエーテル核についてのわずかの修飾である。例えば、Wissman他 (米国特許第4,820,860号) は、チロニン核上のヨウ素置換基が検出可能標識を含む部分により置換されたチロニン誘導体を開示している。Danielson他 (米国特許第5,527,709号) は、結合鎖により検出可能な標識化基につながれたチロニン核を含む標識を使用するイムノアッセイを開示している。米国特許第4,741,897号 (Andrews他) 明細書には、ヨウ素化可能なアリールまたはヘテロアリール基を結合して有する結合基を取り付けることによって、チロニン核が修飾されている化合物が開示されている。誘導化されたチロニン核を有する化合物を開示している他の参考文献の例は次の通りである:Feinberg (米国特許第4,711,855号);Adamczyk他 (米国特許第5,691,456号およびBioconjugate Chem. 5:459−462 (1994))。上に列挙した参考文献に開示されている化合物の各々を製造するために、チロニン核を準備し、引き続く合成プロセスの間にその完全性を維持してチロニン誘導体を製造しなくてはならない。
【0005】
甲状腺ホルモンについての蛍光アッセイおよび化学発光アッセイは典型的には血清T4含量のみを測定する。T3およびT4の両方を測定するアッセイは、甲状腺疾患の適当な診断および治療に対して重要である。こうして、T3およびT4の両方の血清レベルを測定するアッセイを開発する努力がなされてきている。ある種の放射性同位体法 (参照、Chopra、Thyroid 8:249−587 (1998)) を除外して、T3含量を測定することもできるアッセイは別々のアッセイ混合物および別々のT3測定用プローブを必要とする。各追加のプローブ、混合物および工程は追加の費用を付加し、そして技術的スタッフの追加の努力を必要とする。こうして、単一のアッセイ混合物を使用して血清中のT3およびT4の両方のレベルを検出した非放射性イムノアッセイは、この分野における有意な進歩を表すであろう。構造的に簡単であり、そして容易にかつ安価に調製できる検出可能なアッセイプローブを使用すると、それ以上の進歩が得られるであろう。
【発明の開示】
【0006】
発明の要約
チロニン核が一環式フェノール部分で置換されている甲状腺ホルモンの構造的に簡単な蛍光アナローグは、甲状腺ホルモンT3およびT4に対して発生させた抗体と交差反応し、そしてT3およびT4を検出するイムノアッセイにおいて有用であることが発見された。新規な蛍光アナローグは容易に入手可能な、安価な出発物質から製造される。本発明の化合物の構造の範囲内の高度に蛍光性の標識 (例えば、フィコビリタンパク質) の存在は低濃度におけるそれらの化合物の検出を可能とする。
【0007】
こうして、第1の面において、本発明は、高度に蛍光性のフィコビリタンパク質で標識化されたT3およびT4甲状腺ホルモンアナローグを提供する。蛍光ホルモンアナローグはT3およびT4に対して発生させた抗体と相互作用し、抗体のハプテン結合性部位についてホルモンと競合する。
【0008】
本発明の化合物は下記の式III〜VIに従う構造を有する:
【化2】
式中PBPはフィコビリタンパク質である。
第2の面において、本発明は、本発明の1または2以上の化合物を使用して試料中のT3およびT4甲状腺ホルモンを個々に測定するイムノアッセイを提供する。このイムノアッセイは、生物学的試料を複数の微小粒子および本発明の蛍光甲状腺ホルモンアナローグと接触させることによってアッセイ混合物を形成することを含む。微小粒子は第1集団および第2集団に分類可能であり、これらの集団は自動化検出手段により互いに区別可能である。微小粒子の第1集団は粒子に連結された抗T3抗体を有する。微小粒子の第2集団は粒子に連結された抗T4抗体を有する。1つの態様において、蛍光甲状腺ホルモンアナローグは式Vに従う構造を有する。選択的に、蛍光アナローグは式IIIに従う化合物と化合物IVまたはVIの1つとの混合物である。次いで粒子をアッセイ混合物から回収し、第1および第2の集団からの蛍光を検出し、これにより生物学的試料中のT3甲状腺ホルモンおよびT4甲状腺ホルモンの量を検出する。
【0009】
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は下記の説明によりそう容易に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、血清T3およびT4のレベルについてのアッセイにおいて有用である蛍光T3およびT4アナローグを提供する。本発明の化合物は、好ましくは化合物構造内のフィコビリタンパク質の存在により、高度に蛍光性である。ビリン補欠分子族を有するタンパク質は、リガンド−レセプター反応を含む系を包含する多数の系において、蛍光標識として使用される (Stryer他、米国特許第4,859,582号)。ビリタンパク質は容易に複合化し、高い量子効率で可視光線の長い波長において吸収および発光を提供し、蛍光アッセイ法の感度および確度を増強する。
【0011】
A.化合物
第1の面において、本発明は、式III〜VIに従う構造を有する化合物を提供する:
【化3】
式中PBPはフィコビリタンパク質、好ましくはフィコエリスリンである。
本発明の化合物は当業者に知られている方法により製造される。フレームワーク内に3,5−ジヨードチロシル部分を含む化合物についての典型的な反応スキームをスキーム1に記載する。
【0012】
【化4】
【0013】
スキーム1において、出発物質1は3,5−ジヨードチロシル部分に加えてカルボン酸を含む。カルボン酸を脱水剤、例えばEDCで活性化し、引き続いてN−ヒドロキシスクシンイミド活性エステルに変換する。このエステルをフィコビリタンパク質と接触させて化合物2を生成し、この化合物においてR基は特定の用途に従い交換させることができる。構造のフレームワーク内に4−ヒドロキシフェニルアセチル部分を含む本発明の化合物、例えば、式Vの化合物を同様な方法により製造する。式III、IV、VおよびVIに記載する化合物、およびフェニル環が異なるように置換されているか、あるいはフェニル基と蛍光部分との間のリンカーが構造的に変化されている化合物を製造する他の方法は当業者にとって明らかであろう。
【0014】
第2の面において、本発明は、本発明の化合物の1または2以上を使用して試料中のT3およびT4甲状腺ホルモンを検出するイムノアッセイを提供する。このイムノアッセイは、生物学的試料を複数の微小粒子および本発明の蛍光甲状腺ホルモンアナローグと接触させることによってアッセイ混合物を形成することを含む。微小粒子は第1集団および第2集団に分類可能であり、これらの集団は自動化検出手段により互いに区別可能である。微小粒子の第1集団は粒子に連結された抗T3抗体を有する。微小粒子の第2集団は粒子に連結された抗T4抗体を有する。1つの態様において、蛍光甲状腺ホルモンアナローグは式Vに従う構造を有する。選択的に、蛍光アナローグは式IIIに従う化合物と化合物IVまたはVIの1つとの混合物である。次いで粒子をアッセイ混合物から回収し、第1および第2の集団からの蛍光を検出し、これにより生物学的試料中のT3甲状腺ホルモンおよびT4甲状腺ホルモンの量を検出する。
【0015】
本発明のアッセイを実施するとき使用する微小粒子は、本発明のイムノアッセイの関係において有用である任意の物質から製造することができる。多数の結合アッセイは不均質アッセイであり、これらのアッセイにおいてアッセイ間に被検体を固相表面に結合させることによって、液体試料からの被検体を固相に移動させることを部分的に含む。アッセイのある段階において、アッセイのプロトコル、固相および液相に依存して変化するシーケンスを分離し、そして被検体の検出および/または定量に導く決定は2つの分離された相の1つについて実施される。固相の1つの有用な型は磁性粒子であり、これらの粒子は高い表面積と、液相の吸引、固相の洗浄、または両方の間における磁場の付与によりアッセイ受器壁に一時的に固定化される能力とを組み合わせた利点を提供する。このような粒子およびそれらの使用は下記の文献に記載されている:Forrest他、米国特許第4,141,687号 (Technicon Instruments Corporation、1979年2月27日);Ithakissios、米国特許第4,115,534号 (Minnesota Mining and Manufacturing Company、1978年9月19日);Vlieger、A.M.他、Analytical Biochemistry 205:1−7 (1992);Dudley、Journal of Clinical Immunoassay 14:77−82 (1991);およびSmart、Journal of Clinical Immunoassay 15:246−251 (1992)。
【0016】
現在好ましい態様において、本発明のアッセイにおいて使用する微小粒子は磁気的に応答性の物質を包含する。用語「磁気的に応答性の物質」は、磁場に対して応答性の物質を意味するために本明細書において使用される。本発明のアッセイにおいて有用な磁気的に応答性の物質は、常磁性物質、強磁性物質、フェリ磁性物質、およびメタ磁性 (metamagnetic) 物質を包含する。常磁性物質は好ましい。例は鉄、ニッケル、およびコバルト、ならびに金属酸化物、例えば、Fe3O4、BaFe12O19、CoO、NiO、Mn2O3、Cr2O3、およびCoMnPである。全体の微小粒子を構成するよりむしろ、磁気的に応答性の物質は好ましくは微小粒子の唯一の成分であり、微小粒子の残部は磁気的に応答性の物質が添付され、かつ抗T3抗体または抗T4抗体の取り付けを可能とするように化学的に誘導化されたポリマー物質から成る。
【0017】
本発明による微小粒子の使用とのマルチプレクシングは微小粒子を2またはそれ以上のグループに割りあてることによって達成され、各グループは別々のアッセイを実行し、「識別パラメーター」により他のグループから分離可能である。用語「識別パラメーター」は、本明細書において1つのグループにおけるアッセイ結果の検出を他のグループにおけるそれと分離させる区別可能な特性を意味するために使用される。識別パラメーターは好ましくは自動化検出手段により検出される。識別は種々の蛍光物質を粒子の中に組込むことによって達成される。種々の蛍光物質は異なる蛍光放射スペクトルを有し、この基準に基づいて区別可能である。例えば、下記の文献を参照のこと:Chandler他、米国特許第5,981,180号。
【0018】
蛍光は微小粒子を互いに区別する手段として、および粒子上で実行されるアッセイのための検出手段として使用することができる。異なる放射スペクトルを有する蛍光物質は、微小粒子の集団を互いに区別する手段として、およびアッセイ検出からの甲状腺ホルモンの同一性を区別する手段として使用することができる。グループを区別する手段として使用できる蛍光物質の例は、フルオレセインおよびフィコエリスリンを包含するが、これらに限定されない。典型的な態様において、異なる粒子のグループを異なる蛍光体または異なる濃度の蛍光体で染色し、そしてアッセイ特異的リポーターをフィコエリスリンで標識化する。
【0019】
粒子の種々の集団を区別するために使用できる識別パラメーターのなお他の例は、光散乱、光放射、または光散乱および光放射の組み合わせである。側面の角度をもった光散乱は粒度、粒状性、吸収および表面荒さとともに変化するが、前方の角度をもった光散乱は主として粒度および屈折率により影響を受ける。こうして、これらの特質のいずれの変化は種々の粒子集団を区別する手段として働く。微小粒子の中に蛍光物質を組込み、異なる蛍光強度を有するか、あるいは異なる波長において蛍光を放射する蛍光物質を使用することによって、あるいは蛍光物質の組込み量を変化させることによって、光放射を変化させることができる。種々の波長において複数の蛍光放射を使用することによって、波長の差を使用して粒子集団を互いに区別し、またアッセイにおける結合反応の発生を示す標識と粒子集団を同定する標識とを区別することができる。
【0020】
好ましい態様において、アレイ中の各微小粒子がそれに関連する少なくとも3つの区別可能なパラメーター、すなわち、側面散乱ならびに2つの別々の波長における蛍光放射を有するように、微小粒子はそれらの内部に組込まれた2またはそれ以上の蛍光色素を有するであろう。例えば、赤色蛍光色素、例えばCy5ならびにオレンジ色蛍光色素、例えばCy5.5を含有するように、微小粒子を作ることができる。追加の蛍光色素を使用して系をさらに拡張することができる。こうして、各微小粒子は変化する波長において複数の蛍光色素を含有することができる。本発明の実施において有用な典型的な粒子はChandler他、米国特許第5,981,180号に開示されている粒子を包含するが、これらに限定されない。
【0021】
粒子の種々の集団を区別するために使用できる識別パラメーターのなお他の例は吸収である。光を粒子に適用するとき、粒子による光の吸収は主として横方向 (側面の角度) に散乱した光の強さにより示されるが、前方に散乱した光の強さは比較的影響を受けない。結局、横方向に散乱した光の強さの差を観測することによって、微小粒子に関連する種々の着色した色素間の吸収の差が決定される。
【0022】
粒子の種々のグループを区別するために使用できる識別パラメーターのなおそれ以上の例は、各集団における粒子の数である。アッセイにおける各集団の粒子数は既知の方法で変化し、そして種々のアッセイ応答を有する粒子の計数を決定する。各応答を有する粒子の数により、種々の応答を特定のアッセイに関連させる。
【0023】
上記例が例示するように、1つの集団の微小粒子を他の集団の微小粒子と区別するために、多数のパラメーターまたは特性を識別パラメーターとして使用することができる。粒度、粒子組成、光散乱に影響を与える粒子の物理的特性、微小粒子に異なる放射スペクトルおよび/または散乱特性を付与する励起可能な色素または着色色素、または1または2以上の蛍光色素の異なる濃度から、識別パラメーターを発生させることができる。区別可能な微小粒子パラメーターが蛍光色素または着色剤であるとき、それを微小粒子の表面上に被覆し、微小粒子の中に埋め込み、または微小粒子物質の分子に結合させることができる。こうして、ポリマー物質を蛍光色素と組み合わせるか、あるいは微小粒子に色素を含浸させることによって、蛍光微小粒子を製造することができる。色素が既に組込まれており、これにより本発明において使用するために適当である微小粒子は、供給会社、例えばスフェロテク・インコーポレーテッド (Spherotech, Inc.、米国イリノイ州リバーティヴィレ) およびモレキュラー・プローブス・インコーポレーテッド (Molecular Probes, Inc.,米国オレゴン州オイゲン)、ルミネックス (Luminex、米国テキサス州オースチン) から入手可能である。
【0024】
好ましい態様において、本発明のアッセイにおいて使用する自動化検出技術において、粒子および粒子に結合した種を検出しかつ分析するために、フローサイトメトリーを利用する。フローサイトメトリーは、抗原および抗体の検出および分離において使用するためにコールター・エレクトロニクス・インコーポレーテッド (Coulter Electronics Inc.)、英国特許第1,561,042号 (1980年2月13日公開) により;そしてPCR (ポリメラーゼ連鎖反応) 生成物を定量するためにVlieger、A.M.他、Analytical Biochemistry 205:1−7 (1992) により開示された。フローサイトメトリーは生物学的試料の分析に限定されてきている。結合した種からの分離を必要としないアッセイのフォーマット (すなわち、サンドイッチアッセイおよび競合アッセイ) の感度は、非結合標識により引き起こされるバックグラウンドの信号雑音の増加により悪影響を受ける。抗原捕捉抗体アッセイは、クラス特異的標識化抗Igの添加前に、非特異的免疫グロブリンの除去を必要とする。粒子を含有する試料 (例えば、糞便の試料) はデブリの除去を必要とし、そうでなければこのデブリはフローサイトメトリーの測定を妨害するであろう。伝統的分離技術、例えば、濾過または遠心は非結合標識または非特異的Igを除去ことができるが、患者の試料から妨害粒子を除去することができない。さらに、これらの伝統的分離技術は自動化することが困難でありおよび/または費用がかかる。磁気粒子および磁気はよく知られている方法であり、そして自動化診断システムにおいて効率よくかつ原価効率的である。
【0025】
好ましい態様において、本発明のアッセイは競合アッセイである。被検体に対して特異的な結合性タンパク質 (例えば、抗体) の分子が結合した、磁気的に応答性の微小粒子を使用することによって、競合アッセイを実行することができる。アッセイ間に、試料およびある量の標識化被検体アナローグを、同時にまたは順次に、微小粒子と混合する。微小粒子上の制限された数の結合部位を使用することによって、このアッセイは利用可能な結合部位について標識化被検体アナローグと試料中の被検体との間の競合を引き起こす。適当なインキュベーション期間後、液体と固体との混合物を磁場の影響下に配置し、微小粒子を反応器の壁に付着させ、そして液相を除去する。次いで反応器壁にまだ付着している微小粒子を洗浄して、残留する非結合被検体および標識化被検体アナローグを除去し、担体液体の中に再懸濁させてフローサイトメーターの中に導入し、ここで微小粒子を大きさ、色または他のパラメーターにより分類し、標識を検出する。
【0026】
他の例として、被検体に対する抗体が結合した、磁気的に応答性の物質を使用することによって、免疫測定またはサンドイッチアッセイを実施する。この場合において、被検体のすべてが結合するように、結合抗体は被検体の推測量の範囲に関して過剰に存在する。微小粒子を試料と接触させて配置し、同時にまたは順次に、再び被検体に関して過剰に、同一被検体に対する第2抗体を添加する。第1抗体および第2抗体は被検体上の異なるエピトープに非妨害的方法で結合し、そして第2抗体は検出可能な標識に対して複合化されている。適当なインキュベーション期間後、微小粒子を中に懸濁させて有する液体混合物を磁場の影響下に配置し、微小粒子を反応器壁に付着させ、そして液相を除去する。次いで反応器壁にまだ付着している微小粒子を洗浄して、固定化被検体に結合するようにならなかった、過剰量の第2標識化抗体を除去し、次いで微小粒子を担体液体の中に再懸濁させてフローサイトメーターの中に導入し、ここで微小粒子を大きさにより分類し、標識を検出する。この方法において容易に検出される被検体の例は甲状腺刺激ホルモン (TSH) である。第2抗体上の標識は再びフィコエリスリンである。
【0027】
1つの面において、本発明は、フローサイトメトリーによる単一の流体試料の不均質結合アッセイを固相として固体状磁気粒子の使用とマルチプレクシングして、固相と液相との分離を促進する。磁気粒子は、微視的であり (それゆえ「微小粒子」と命名する) かつ区別可能な特性または識別パラメーターに従い集団に分類可能である大きさを有する。グループは実質的に離散的 (非オーバーラッピング) であり、平均値は慣用自動化検出法により各グループを他のグループから識別できるようにするために十分に分離した隣接グループの区別特性を有する。アッセイ試薬 (例えば、抗体) は各粒子に結合しており、各グループ内の実質的にすべての粒子は同一アッセイ試薬を担持し、そしてアッセイ試薬はグループ毎に異なる。こうしてグループは識別の目的に対してそれらの明確な識別パラメーターによってばかりでなく、かつまた粒子に結合したアッセイ試薬により区別することができ、こうして各グループ中のすべての粒子は明確な結合アッセイに参加し、そして他の集団中の粒子に結合したアッセイ試薬に関して選択的方法で参加する。
【0028】
さらに、本発明のこの面は、前節に記載するマルチプレスアッセイにおいて使用する固体粒子の組み合わせにあり、粒子は磁気的に応答性の物質であり、そして特定の検出可能なパラメーターを有し、このパラメーターはそれに適当な自動化検出法により区別可能である2またはそれ以上の実質的に離散したグループに粒子を区別する、ある範囲の値を有する。
【0029】
粒子の磁気的特性は、好ましくは粒子グループを識別パラメーターに従い識別する段階前である、アッセイのシーケンス中のある点において、固相と液相との自動化分離を可能とする。この分離は種々の目的のどれにもに役立ち、例えば、アッセイ成分からの試料デブリの除去、検出段階におけるバックグラウンドの雑音にそうでなければ有意な寄与するであろう試料成分の除去、いずれのアッセイの主題ではないが、そうでなければ結果を妨害するであろう競合する結合性メンバーの除去、および非結合種、例えば、標識、被検体結合性メンバー、および標識結合性メンバーの複合体の結合種からの除去に役立つ。任意の所定のアッセイまたはアッセイの組み合わせにおける特定の機能は、アッセイの特質およびアッセイのプロトコルに依存するであろう。
【0030】
フローサイトメトリーの方法および計装はこの分野において知られており、そして既知のものを本発明の実施において使用するすることができる。一般に、フローサイトメトリーは、一度にただ1つの粒子が領域を通過するような方法において、流れが光ビームおよび電気光学的センサーを通過するとき、微小粒子の懸濁液を流すことにある。各粒子がこの領域を通過するとき、光ビームは粒子の存在により混乱され、そして生ずる散乱光および蛍光を検出する。計装により光学的信号を使用して、各粒子が属するサブグループ、ならびに標識の存在および量を同定し、こうして個々のアッセイ結果を達成する。フローサイトメトリーの計装および方法は文献において説明されている。例は次の通りである:McHugh、“Flow Microsphere Immunoassay for the Quantitative and Simultaneous Detection of Multiple Soluble Analytes,” Methods in Cell Biology 42、Part B (Academic Press、1994);McHugh他、“Microsphere−Based Fluorescence Immunoassays Using Flow Cytometry Instrumentation,” Clinical Flow Cytometry、Bauer、K.D.他編 (米国マリーランド州バルチモア;WilliamsおよびWilliams、1993)、pp. 535−544;Lindmo他、“Immunometric Assay Using Mixtures of Two Particle Types of Different Affinity,” J. Immunol. Meth. 126:183−189 (1990);McHugh、“Flow Cytometry and the Application of Microsphere−Based Fluorescence Immunoassays,” Immunochemica 5:116 (1991);Horan他、“Fluid Phase Particle Fluorescence Analysis:Rheumatoid Factor Specificity Evaluated by Laser Flow Cytophotometry,” Immunoassay in the Clinical Laboratory、185−189 (Liss 1979);Wilson他、“A New Microsphere−Based Immunofluorescence Assay Using Flow Cytometry,”J. Immunol. Meth. 107:225−230 (1988);Fulwyler他、“Flow Microsphere Immunoassay for the Quantitative and Simultaneous Detection of Multiple Soluble Analytes,” Meth. Cell Biol. 33:613−629 (1990) ; Coulter Electronics Inc., 英国特許第1, 561,042号 (1980年2月13日公開) ;およびSteinkamp他、Review of Scientific Instruments 44 (9) ;1301−1310 (1973)。フローサイトメトリーの生成物のベンダーのリストは、www.molbio.princeton.edu/facs/FCMsites.htmliにおいてインターネットで見出すことができる。
【0031】
同様に、自動化アッセイの一部分として磁場を適用し、除去する方法および計装はこの分野において知られており、そして文献に報告されている。文献の報告の例は次の通りである:Forrest他の特許、Ithakissiosの特許、Vlieger他の論文、Dudleyの論文およびSmartの論文、すべては上に参照した通りである。
【0032】
さらに、本発明の物質、方法および装置は下記の実施例により例示される。これらの実施例は特許請求の範囲の発明を例示するが、それを限定しない。
【実施例】
【0033】
本発明の代表的フィコエリスリン複合体の合成を実施例1に記載する。単一の工程において本発明の単一のフィコエリスリン複合体を使用してT3およびT4の両方を測定する、本発明のアッセイを実施例2に記載する。単一の工程において本発明の2つのフィコエリスリン複合体を使用してT3およびT4の両方を測定する、本発明のアッセイを実施例3に記載する。本発明の2つの異なる複合体を使用してT3およびT4を順次に測定する、本発明のアッセイを実施例4に記載する。
【0034】
実施例1
1.1 FMOC − 3 、 5 −ジヨードチロシルフィコエリスリン複合体 (III) の合成
6.0 mg (0.031 mmol) のEDC・HClに、N−Fmoc−3,5−ジヨードチロシン (Aldrich Chemical Co.) の137 μL (0.016 mmol) のDMF溶液 (10.5 mg/175 μL) を添加し、次いでN−ヒドロキシスクシンイミド (Pierce Chemical Co.) の64 μL (0.033 mmol) のDMF溶液 (22.9 mg/381.7 μL) を添加した。固体が完全に溶解するまで、この混合物を激しく渦形成し、次いで75分間攪拌した。次いで上記反応混合物のアリコート (12 μL) を0.05 MのPBS (228 μL) 中の2 mg (4.2 μmol) のβ−フィコエリスリン (Cyanotech) の溶液に添加し、そして複合化混合物を暗所で周囲温度において一夜おだやかに攪拌した。この期間後、反応混合物を重力ゲル濾過クロマトグラフィー (Sephadex G−75、溶離液:50 mMのPBS、カラム:Bio−Rad Econo 1.5×30 cm;検出:Bio−Rad EM−1 Econo UVモニター、λ 280 nm) により精製した。必要なピンク−赤色の複合体分画を一緒にプールし、4 ℃において貯蔵した。
【0035】
1.2 3 −クロロ− 4 −ヒドロキシフェニルアセチル−フィコエリスリン複合体 (V) の合成
6.0 mg (0.031 mmol) のEDC・HClに、3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル酢酸 (Aldrich Chemical Co.) の52 μL (0.016 mmol) のDMF溶液 (15.9 mg/265 μL) を添加し、次いでN−ヒドロキシスクシンイミド (Pierce Chemical Co.) の64 μL (0.033 mmol) のDMF溶液 (12.7 mg/211.7 μL) を添加した。固体が完全に溶解するまで、この混合物を激しく渦形成し、次いで75分間攪拌した。次いで上記反応混合物のアリコート (12 μL) を0.05 MのPBS (228 μL) 中の2 mg (4.2 μmol) のβ−フィコエリスリン (Cyanotech) の溶液に添加し、そして複合化混合物を暗所で周囲温度において一夜おだやかに攪拌した。この期間後、反応混合物を重力ゲル濾過クロマトグラフィー (Sephadex G−75、溶離液:50 mMのPBS、カラム:Bio−Rad Econo 1.5×30 cm;検出:Bio−Rad EM−1 Econo UVモニター、λ 280 nm) により精製した。必要なピンク−赤色の複合体分画を一緒にプールし、4 ℃において貯蔵した。
【0036】
1.3 N −アセチル− 3 −ヨードチロシルフィコエリスリン複合体 (VI) の合成
6.0 mg (0.031 mmol) のEDC・HClに、N−アセチル−3−ヨードチロシン (Aldrich Chemical Co.) の100 μL (0.017 mmol) のDMF溶液 (10 mg/170 μL) を添加し、次いでN−ヒドロキシスクシンイミド (Pierce Chemical Co.) の65 μL (0.033 mmol) のDMF溶液 (42.9 mg/715 μL) を添加した。固体が完全に溶解するまで、この混合物を激しく渦形成し、次いで75分間攪拌した。次いで上記反応混合物のアリコート (12 μL) を0.05 MのPBS (228 μL) 中の2 mg (4.2 μmol) のβ−フィコエリスリン (Cyanotech) の溶液に添加した。生ずる複合化混合物を暗所で周囲温度において一夜おだやかに攪拌した。この期間後、反応混合物を重力ゲル濾過クロマトグラフィー (Sephadex G−75、溶離液:50 mMのPBS、カラム:Bio−Rad Econo 1.5×30 cm;検出:Bio−Rad EM−1 Econo UVモニター、λ 280 nm) により精製した。必要なピンク−赤色の複合体分画を一緒にプールし、4 ℃において貯蔵した。
【0037】
実施例2
実施例2において、単一のフィコエリスリン複合体を使用するT3およびT4の両方についての試料のアッセイを記載する。本発明において使用する微小粒子を、抗T3抗体または抗T4抗体で被覆する。洗浄緩衝液は、50 mMのPBS、0.5%のBGG、0.1%のNaN3および0.1%のツイーン、pH 7.4から成る。β−フィコエリスリンについて2.41×106の吸光係数を使用して、UVスペクトロスコピー (545 nm、β−フィコエリスリンのλmax) により、本発明の複合体の原溶液濃度を測定する。
【0038】
2a T 3 および T 4 のアッセイ
100 μLの試料に、100 μLの試薬粒子 (Micromod 8 μm、(a) 7.5 μg/cm2の抗T3抗体;(b) 4 μg/cm2の抗T4抗体) を添加した。生ずる混合物を37 ℃において攪拌しながら15分間インキュベートした。粒子を磁場に3分間暴露し、次いで流体を吸引により除去した。粒子に300 μLの洗浄緩衝液を添加した。粒子を再び磁場に3分間暴露し、次いで洗浄緩衝液を吸引により除去した。洗浄緩衝液による処理を2回反復し、次いで粒子を洗浄緩衝液から磁気的に分離し、洗浄緩衝液を吸引により除去した。
【0039】
前述したように調製した粒子に、3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル酢酸複合体 (50 μL) を添加した。複合体を原溶液 (1.7×10-6 M) として添加し、50 mMのPBS、0.5%のBGG、2.75%のPEG 8000、0.1%のNaN3および0.1%のツイーン、pH 7.4で1:40に希釈した。生ずる混合物を37 ℃において攪拌しながら15分間インキュベートした。この混合物を3分間磁気的に分離し、流体を吸引により除去した。粒子に、洗浄緩衝液 (300 μL) を添加した。粒子を1サイクルの磁気的分離にかけ、流体を吸引により除去した。洗浄プロセスを2回反復した。粒子を洗浄緩衝液 (35 μL) 中に懸濁させ、Luminex LX 100で読取った。
【0040】
2b 結果
T3についての単一複合体の結果を第1A図にグラフで記載する。本発明の方法により測定した試料のT3含量についての結果、およびラジオイムノアッセイ技術 (RIA) との比較を表1に記載する。T4についての結果を第1B図にグラフで記載する。本発明の方法により測定した試料のT4含量についての結果、およびラジオイムノアッセイ技術 (RIA) との比較を表2に記載する。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
実施例3
2つのフィコエリスリン複合体 (IIIおよびVI) を使用するT3およびT4の両方についての試料の同時アッセイを実施例3に記載する。本発明において使用する微小粒子を抗T3抗体または抗T4抗体で被覆する。50 mMのリン酸塩緩衝液 (PBS) 、1%のプリオネックス (prionex)、0.1%のNaN3および0.1%のツイーン、pH 7.4から成る粒子希釈剤の中に、粒子を懸濁させる。洗浄緩衝液は、50 mMのPBS、0.5%のBGG、0.1%のNaN3および0.1%のツイーン、pH 7.4から成る。
【0044】
3a 2 つの複合体、同時アッセイ (N −アセチル− 3 −ヨードチロシン (VI) および FMOC − 3,5 −ジヨードチロシン (III))
試料 (100 μL) を100 μLの試薬粒子 (Micromods 8 μm、(a) 10 μg/cm2の抗T3抗体;(b) 7.5 μg/cm2の抗T4抗体) に添加した。生ずる混合物を37 ℃において攪拌しながら15分間インキュベートした。粒子を磁場に3分間暴露し、次いで溶液を吸引により除去した。粒子に洗浄緩衝液 (300 μL) を添加し、粒子を磁気的に分離し、溶液を吸引により除去した。洗浄プロセスを2回反復し、次いで粒子を再び磁気的に分離し、流体を吸引により除去した。
【0045】
前述したように調製した粒子に、N−アセチル−3−ヨードチロシン−PE複合体およびFMOC−3,5−ジヨードチロシン−PE複合体の混合物 (50 μL) を添加した。複合体の原溶液を次のようにして複合体希釈剤 (50 mMのPBS、0.5%のBGG、2.75%のPEG 8000、0.1%のNaN3および0.1%のツイーン、pH 7.4) で希釈した:N−アセチル−3−ヨードチロシン−PE (原溶液、2.8×10-6 M) を1/40に希釈し、そしてFMOC−3,5−ジヨードチロシン−PE (原溶液、4.4×10-6 M) を1/10に希釈した。生ずる混合物を37 ℃において攪拌しながら15分間インキュベートした。粒子を3分間磁気的に分離し、流体を吸引により除去した。洗浄緩衝液 (300 μL) を添加し、粒子を磁気的に分離し、洗浄緩衝液を吸引により除去した。洗浄サイクルを2回反復した。最終洗浄からの緩衝液を吸引により除去し、粒子を洗浄緩衝液 (35 μL) 中に再懸濁させ、Luminex LX 100で読取った。
【0046】
3b 結果
T3およびT4についての同時二重複合体アッセイを、それぞれ第2A図および第2B図にグラフで記載する。本発明の方法により測定した試料のそれぞれT3およびT4含量についての結果、およびラジオイムノアッセイ技術 (RIA) との比較を表3および表4に記載する。
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
実施例4
本発明の2つのフィコエリスリン複合体 (IIIおよびVI) を使用するT3およびT4の両方についての試料の順次アッセイを実施例4に記載する。本発明において使用する微小粒子を抗T3抗体または抗T4抗体で被覆する。50 mMのリン酸塩緩衝液 (PBS) 、1%のプリオネックス、0.1%のNaN3および0.1%のツイーン、pH 7.4から成る粒子希釈剤の中に、粒子を懸濁させる。洗浄緩衝液は、50 mMのPBS、0.5%のBGG、0.1%のNaN3および0.1%のツイーン、pH 7.4から成る。
【0050】
4a T 3 および T 4 の順次アッセイ
試料の100 μLに、50 mMのPBS、1%のプリオネックス、2.75%のPEG 8000、0.1%のNaN3および0.1%のツイーン、pH 7.4 で1:20に希釈したN−アセチル−3−ヨードチロシン−PE複合体 (原溶液、2.8×10-6 M、50 μL) および100 μLの試薬粒子 (Micromods 8 μm、(a) 20 μg/cm2の抗T3抗体;(b) 7.5 μg/cm2の抗T4抗体) を添加する。生ずる混合物を37 ℃において攪拌しながら15分間インキュベートした。粒子を磁場に3分間暴露し、次いで溶液を吸引により除去した。粒子に洗浄緩衝液 (300 μL) を添加し、粒子を磁気的に分離し、溶液を吸引により除去した。洗浄プロセスを2回反復し、次いで粒子を再び磁気的に分離し、流体を吸引により除去した。
【0051】
前述したように調製した粒子に、FMOC−3,5−ジヨードチロシン−PE複合体 (50 mMのPBS、0.5%のBGG、2.75%のPEG 8000、0.1%のNaN3および0.1%のツイーンで希釈した原溶液 (2.8×10-6 M)、50 μL) を添加した。生ずる混合物を37 ℃において攪拌しながら15分間インキュベートした。粒子を3分間磁気的に分離し、流体を吸引により除去した。洗浄緩衝液 (300 μL) を添加し、粒子を磁気的に分離し、洗浄緩衝液を吸引により除去した。洗浄サイクルを2回反復した。最終洗浄からの緩衝液を吸引により除去し、粒子を洗浄緩衝液 (35 μL) 中に再懸濁させ、Luminex LX 100で読取った。
【0052】
4b 結果
T3およびT4についての順次二重複合体アッセイを、それぞれ第3A図および第3B図にグラフで記載する。本発明の方法により測定した試料のそれぞれT3およびT4含量についての結果、およびラジオイムノアッセイ技術 (RIA) との比較を表5および表6に記載する。
【0053】
【表5】
【0054】
【表6】
【0055】
理解されるように、本明細書に記載した実施例および態様は例示のみを目的とし、そしてそれらに照らした種々の変更または変化は当業者にとって示唆され、この出願の精神および範囲内に入ることを意図し、添付された特許請求の範囲範囲内に入ると考えられる。本明細書において引用するすべては刊行物、特許、および特許出願はすべての目的に対してそれらの全体において引用することによって本明細書の一部とされる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1A】第1図は、式Vに従う単一の蛍光甲状腺ホルモンアナローグを使用して試料中のT3およびT4の濃度を同時に測定した、アッセイ間に収集されたデータのグラフ表示である: (A) 蛍光単位/遊離T3の濃度; (B) 蛍光単位/遊離T4の濃度。
【図1B】第1図は、式Vに従う単一の蛍光甲状腺ホルモンアナローグを使用して試料中のT3およびT4の濃度を同時に測定した、アッセイ間に収集されたデータのグラフ表示である: (A) 蛍光単位/遊離T3の濃度; (B) 蛍光単位/遊離T4の濃度。
【図2A】第2図は、式IIIおよび式VIに従う2つの蛍光甲状腺ホルモンアナローグを使用して試料中のT3およびT4の濃度を同時に測定した、アッセイ間に収集されたデータのグラフ表示である: (A) 蛍光単位/遊離T3の濃度; (B) 蛍光単位/遊離T4の濃度。
【図2B】第2図は、式IIIおよび式VIに従う2つの蛍光甲状腺ホルモンアナローグを使用して試料中のT3およびT4の濃度を同時に測定した、アッセイ間に収集されたデータのグラフ表示である: (A) 蛍光単位/遊離T3の濃度; (B) 蛍光単位/遊離T4の濃度。
【図3A】第3図は、式IIIおよび式VIに従う複合体を使用する2工程の順次アッセイにおいて試料中のT3およびT4の濃度を同時に測定した、アッセイ間に収集されたデータのグラフ表示である: (A) 蛍光単位/遊離FT4の濃度; (B) 0.0〜2.0 ngのFT4/100 mLにおける (A) からのプロットの拡張; (C) 蛍光単位/遊離FT3の濃度; (D) 0.0〜3.0 ngのFT3/100 mLにおける (C) からのプロットの拡張。
【図3B】第3図は、式IIIおよび式VIに従う複合体を使用する2工程の順次アッセイにおいて試料中のT3およびT4の濃度を同時に測定した、アッセイ間に収集されたデータのグラフ表示である: (A) 蛍光単位/遊離FT4の濃度; (B) 0.0〜2.0 ngのFT4/100 mLにおける (A) からのプロットの拡張; (C) 蛍光単位/遊離FT3の濃度; (D) 0.0〜3.0 ngのFT3/100 mLにおける (C) からのプロットの拡張。
【図3C】第3図は、式IIIおよび式VIに従う複合体を使用する2工程の順次アッセイにおいて試料中のT3およびT4の濃度を同時に測定した、アッセイ間に収集されたデータのグラフ表示である: (A) 蛍光単位/遊離FT4の濃度; (B) 0.0〜2.0 ngのFT4/100 mLにおける (A) からのプロットの拡張; (C) 蛍光単位/遊離FT3の濃度; (D) 0.0〜3.0 ngのFT3/100 mLにおける (C) からのプロットの拡張。
【図3D】第3図は、式IIIおよび式VIに従う複合体を使用する2工程の順次アッセイにおいて試料中のT3およびT4の濃度を同時に測定した、アッセイ間に収集されたデータのグラフ表示である: (A) 蛍光単位/遊離FT4の濃度; (B) 0.0〜2.0 ngのFT4/100 mLにおける (A) からのプロットの拡張; (C) 蛍光単位/遊離FT3の濃度; (D) 0.0〜3.0 ngのFT3/100 mLにおける (C) からのプロットの拡張。
【0001】
1. 発明の分野
本発明は、生物学的条件を示す臨床的アッセイの分野、および特に診断、モニター、または他の臨床的機能を目的とする生物学的流体中の被検体についての結合アッセイの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
2. 先行技術の説明
1961年におけるラジオイムノアッセイの最初の開示以来、アフィニティー型結合を使用する広範な種類のin vitroアッセイが開発されてきている。変法は結合の型 (例えば、特異的/非特異的、および免疫学的/非免疫学的)、検出の型 (標識、例えば、酵素標識、放射性標識、蛍光標識、および化学発光性標識を包含する)、結合が起こったか否かにかかわらず、検出の方法 (結合した種を非結合種から分離する方法およびこのような分離を含まない方法)、およびアッセイ手順の種々の他の面を包含する。この技術は現在無数の種の検出および定量に使用され、そして多数の生理学的状態および機能の検出およびモニター、および多数の疾患の診断および治療における分析用ツールとして働く。
【0003】
甲状腺ホルモンのレベルを決定するアッセイは特に重要である。甲状腺ホルモンのレベルの正確な評価は甲状腺機能の状態の決定に重大である。血清中の甲状腺ホルモンの遊離画分はわずかにチロキシン (T4) (I) について約0.03%および3,5,3’−トリヨードチロニン (T3) (II) について約0.3%である。標識化アナローグ−ラジオイムノアッセイ、限外濾過、カラム分画、および直接的平衡透析および引き続くラジオイムノアッセイを包含する、血清甲状腺ホルモン含量を測定する多数の方法が開発されてきている (Kapstein他、J. Clin. Endocrin. Metab. 52:1073−1079 (1981))。
【化1】
ラジオイムノアッセイは血清中の甲状腺ホルモンの測定に使用されるが、臨床的アッセイにおいて放射性同位体を非アイソトープで置換することが産業的および学究的に試みられてきている。甲状腺ホルモンの非放射性アナローグを使用する甲状腺ホルモンアッセイが開発された。例えば、シグナルを発生させるために蛍光性甲状腺ホルモンアナローグ(Khosravi他、Clin. Chem. 39:256−262 (1993) ;Piran他、J. Immunol. Methods 133:207−214 (1990) ;Adamczyk他、米国特許第5,691,456号)) および化学発光性甲状腺ホルモンアナローグ (Law他、J. Bioluminescence and Chemiluminescence 4:88−98 (1989)) に頼るアッセイはこの分野において知られている。
【0004】
フレームワーク内に検出可能な標識を含む多数のチロニン誘導体がこの分野において知られている。標識化チロニン誘導体はチロニンのフェニルエーテル核についてのわずかの修飾である。例えば、Wissman他 (米国特許第4,820,860号) は、チロニン核上のヨウ素置換基が検出可能標識を含む部分により置換されたチロニン誘導体を開示している。Danielson他 (米国特許第5,527,709号) は、結合鎖により検出可能な標識化基につながれたチロニン核を含む標識を使用するイムノアッセイを開示している。米国特許第4,741,897号 (Andrews他) 明細書には、ヨウ素化可能なアリールまたはヘテロアリール基を結合して有する結合基を取り付けることによって、チロニン核が修飾されている化合物が開示されている。誘導化されたチロニン核を有する化合物を開示している他の参考文献の例は次の通りである:Feinberg (米国特許第4,711,855号);Adamczyk他 (米国特許第5,691,456号およびBioconjugate Chem. 5:459−462 (1994))。上に列挙した参考文献に開示されている化合物の各々を製造するために、チロニン核を準備し、引き続く合成プロセスの間にその完全性を維持してチロニン誘導体を製造しなくてはならない。
【0005】
甲状腺ホルモンについての蛍光アッセイおよび化学発光アッセイは典型的には血清T4含量のみを測定する。T3およびT4の両方を測定するアッセイは、甲状腺疾患の適当な診断および治療に対して重要である。こうして、T3およびT4の両方の血清レベルを測定するアッセイを開発する努力がなされてきている。ある種の放射性同位体法 (参照、Chopra、Thyroid 8:249−587 (1998)) を除外して、T3含量を測定することもできるアッセイは別々のアッセイ混合物および別々のT3測定用プローブを必要とする。各追加のプローブ、混合物および工程は追加の費用を付加し、そして技術的スタッフの追加の努力を必要とする。こうして、単一のアッセイ混合物を使用して血清中のT3およびT4の両方のレベルを検出した非放射性イムノアッセイは、この分野における有意な進歩を表すであろう。構造的に簡単であり、そして容易にかつ安価に調製できる検出可能なアッセイプローブを使用すると、それ以上の進歩が得られるであろう。
【発明の開示】
【0006】
発明の要約
チロニン核が一環式フェノール部分で置換されている甲状腺ホルモンの構造的に簡単な蛍光アナローグは、甲状腺ホルモンT3およびT4に対して発生させた抗体と交差反応し、そしてT3およびT4を検出するイムノアッセイにおいて有用であることが発見された。新規な蛍光アナローグは容易に入手可能な、安価な出発物質から製造される。本発明の化合物の構造の範囲内の高度に蛍光性の標識 (例えば、フィコビリタンパク質) の存在は低濃度におけるそれらの化合物の検出を可能とする。
【0007】
こうして、第1の面において、本発明は、高度に蛍光性のフィコビリタンパク質で標識化されたT3およびT4甲状腺ホルモンアナローグを提供する。蛍光ホルモンアナローグはT3およびT4に対して発生させた抗体と相互作用し、抗体のハプテン結合性部位についてホルモンと競合する。
【0008】
本発明の化合物は下記の式III〜VIに従う構造を有する:
【化2】
式中PBPはフィコビリタンパク質である。
第2の面において、本発明は、本発明の1または2以上の化合物を使用して試料中のT3およびT4甲状腺ホルモンを個々に測定するイムノアッセイを提供する。このイムノアッセイは、生物学的試料を複数の微小粒子および本発明の蛍光甲状腺ホルモンアナローグと接触させることによってアッセイ混合物を形成することを含む。微小粒子は第1集団および第2集団に分類可能であり、これらの集団は自動化検出手段により互いに区別可能である。微小粒子の第1集団は粒子に連結された抗T3抗体を有する。微小粒子の第2集団は粒子に連結された抗T4抗体を有する。1つの態様において、蛍光甲状腺ホルモンアナローグは式Vに従う構造を有する。選択的に、蛍光アナローグは式IIIに従う化合物と化合物IVまたはVIの1つとの混合物である。次いで粒子をアッセイ混合物から回収し、第1および第2の集団からの蛍光を検出し、これにより生物学的試料中のT3甲状腺ホルモンおよびT4甲状腺ホルモンの量を検出する。
【0009】
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は下記の説明によりそう容易に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、血清T3およびT4のレベルについてのアッセイにおいて有用である蛍光T3およびT4アナローグを提供する。本発明の化合物は、好ましくは化合物構造内のフィコビリタンパク質の存在により、高度に蛍光性である。ビリン補欠分子族を有するタンパク質は、リガンド−レセプター反応を含む系を包含する多数の系において、蛍光標識として使用される (Stryer他、米国特許第4,859,582号)。ビリタンパク質は容易に複合化し、高い量子効率で可視光線の長い波長において吸収および発光を提供し、蛍光アッセイ法の感度および確度を増強する。
【0011】
A.化合物
第1の面において、本発明は、式III〜VIに従う構造を有する化合物を提供する:
【化3】
式中PBPはフィコビリタンパク質、好ましくはフィコエリスリンである。
本発明の化合物は当業者に知られている方法により製造される。フレームワーク内に3,5−ジヨードチロシル部分を含む化合物についての典型的な反応スキームをスキーム1に記載する。
【0012】
【化4】
【0013】
スキーム1において、出発物質1は3,5−ジヨードチロシル部分に加えてカルボン酸を含む。カルボン酸を脱水剤、例えばEDCで活性化し、引き続いてN−ヒドロキシスクシンイミド活性エステルに変換する。このエステルをフィコビリタンパク質と接触させて化合物2を生成し、この化合物においてR基は特定の用途に従い交換させることができる。構造のフレームワーク内に4−ヒドロキシフェニルアセチル部分を含む本発明の化合物、例えば、式Vの化合物を同様な方法により製造する。式III、IV、VおよびVIに記載する化合物、およびフェニル環が異なるように置換されているか、あるいはフェニル基と蛍光部分との間のリンカーが構造的に変化されている化合物を製造する他の方法は当業者にとって明らかであろう。
【0014】
第2の面において、本発明は、本発明の化合物の1または2以上を使用して試料中のT3およびT4甲状腺ホルモンを検出するイムノアッセイを提供する。このイムノアッセイは、生物学的試料を複数の微小粒子および本発明の蛍光甲状腺ホルモンアナローグと接触させることによってアッセイ混合物を形成することを含む。微小粒子は第1集団および第2集団に分類可能であり、これらの集団は自動化検出手段により互いに区別可能である。微小粒子の第1集団は粒子に連結された抗T3抗体を有する。微小粒子の第2集団は粒子に連結された抗T4抗体を有する。1つの態様において、蛍光甲状腺ホルモンアナローグは式Vに従う構造を有する。選択的に、蛍光アナローグは式IIIに従う化合物と化合物IVまたはVIの1つとの混合物である。次いで粒子をアッセイ混合物から回収し、第1および第2の集団からの蛍光を検出し、これにより生物学的試料中のT3甲状腺ホルモンおよびT4甲状腺ホルモンの量を検出する。
【0015】
本発明のアッセイを実施するとき使用する微小粒子は、本発明のイムノアッセイの関係において有用である任意の物質から製造することができる。多数の結合アッセイは不均質アッセイであり、これらのアッセイにおいてアッセイ間に被検体を固相表面に結合させることによって、液体試料からの被検体を固相に移動させることを部分的に含む。アッセイのある段階において、アッセイのプロトコル、固相および液相に依存して変化するシーケンスを分離し、そして被検体の検出および/または定量に導く決定は2つの分離された相の1つについて実施される。固相の1つの有用な型は磁性粒子であり、これらの粒子は高い表面積と、液相の吸引、固相の洗浄、または両方の間における磁場の付与によりアッセイ受器壁に一時的に固定化される能力とを組み合わせた利点を提供する。このような粒子およびそれらの使用は下記の文献に記載されている:Forrest他、米国特許第4,141,687号 (Technicon Instruments Corporation、1979年2月27日);Ithakissios、米国特許第4,115,534号 (Minnesota Mining and Manufacturing Company、1978年9月19日);Vlieger、A.M.他、Analytical Biochemistry 205:1−7 (1992);Dudley、Journal of Clinical Immunoassay 14:77−82 (1991);およびSmart、Journal of Clinical Immunoassay 15:246−251 (1992)。
【0016】
現在好ましい態様において、本発明のアッセイにおいて使用する微小粒子は磁気的に応答性の物質を包含する。用語「磁気的に応答性の物質」は、磁場に対して応答性の物質を意味するために本明細書において使用される。本発明のアッセイにおいて有用な磁気的に応答性の物質は、常磁性物質、強磁性物質、フェリ磁性物質、およびメタ磁性 (metamagnetic) 物質を包含する。常磁性物質は好ましい。例は鉄、ニッケル、およびコバルト、ならびに金属酸化物、例えば、Fe3O4、BaFe12O19、CoO、NiO、Mn2O3、Cr2O3、およびCoMnPである。全体の微小粒子を構成するよりむしろ、磁気的に応答性の物質は好ましくは微小粒子の唯一の成分であり、微小粒子の残部は磁気的に応答性の物質が添付され、かつ抗T3抗体または抗T4抗体の取り付けを可能とするように化学的に誘導化されたポリマー物質から成る。
【0017】
本発明による微小粒子の使用とのマルチプレクシングは微小粒子を2またはそれ以上のグループに割りあてることによって達成され、各グループは別々のアッセイを実行し、「識別パラメーター」により他のグループから分離可能である。用語「識別パラメーター」は、本明細書において1つのグループにおけるアッセイ結果の検出を他のグループにおけるそれと分離させる区別可能な特性を意味するために使用される。識別パラメーターは好ましくは自動化検出手段により検出される。識別は種々の蛍光物質を粒子の中に組込むことによって達成される。種々の蛍光物質は異なる蛍光放射スペクトルを有し、この基準に基づいて区別可能である。例えば、下記の文献を参照のこと:Chandler他、米国特許第5,981,180号。
【0018】
蛍光は微小粒子を互いに区別する手段として、および粒子上で実行されるアッセイのための検出手段として使用することができる。異なる放射スペクトルを有する蛍光物質は、微小粒子の集団を互いに区別する手段として、およびアッセイ検出からの甲状腺ホルモンの同一性を区別する手段として使用することができる。グループを区別する手段として使用できる蛍光物質の例は、フルオレセインおよびフィコエリスリンを包含するが、これらに限定されない。典型的な態様において、異なる粒子のグループを異なる蛍光体または異なる濃度の蛍光体で染色し、そしてアッセイ特異的リポーターをフィコエリスリンで標識化する。
【0019】
粒子の種々の集団を区別するために使用できる識別パラメーターのなお他の例は、光散乱、光放射、または光散乱および光放射の組み合わせである。側面の角度をもった光散乱は粒度、粒状性、吸収および表面荒さとともに変化するが、前方の角度をもった光散乱は主として粒度および屈折率により影響を受ける。こうして、これらの特質のいずれの変化は種々の粒子集団を区別する手段として働く。微小粒子の中に蛍光物質を組込み、異なる蛍光強度を有するか、あるいは異なる波長において蛍光を放射する蛍光物質を使用することによって、あるいは蛍光物質の組込み量を変化させることによって、光放射を変化させることができる。種々の波長において複数の蛍光放射を使用することによって、波長の差を使用して粒子集団を互いに区別し、またアッセイにおける結合反応の発生を示す標識と粒子集団を同定する標識とを区別することができる。
【0020】
好ましい態様において、アレイ中の各微小粒子がそれに関連する少なくとも3つの区別可能なパラメーター、すなわち、側面散乱ならびに2つの別々の波長における蛍光放射を有するように、微小粒子はそれらの内部に組込まれた2またはそれ以上の蛍光色素を有するであろう。例えば、赤色蛍光色素、例えばCy5ならびにオレンジ色蛍光色素、例えばCy5.5を含有するように、微小粒子を作ることができる。追加の蛍光色素を使用して系をさらに拡張することができる。こうして、各微小粒子は変化する波長において複数の蛍光色素を含有することができる。本発明の実施において有用な典型的な粒子はChandler他、米国特許第5,981,180号に開示されている粒子を包含するが、これらに限定されない。
【0021】
粒子の種々の集団を区別するために使用できる識別パラメーターのなお他の例は吸収である。光を粒子に適用するとき、粒子による光の吸収は主として横方向 (側面の角度) に散乱した光の強さにより示されるが、前方に散乱した光の強さは比較的影響を受けない。結局、横方向に散乱した光の強さの差を観測することによって、微小粒子に関連する種々の着色した色素間の吸収の差が決定される。
【0022】
粒子の種々のグループを区別するために使用できる識別パラメーターのなおそれ以上の例は、各集団における粒子の数である。アッセイにおける各集団の粒子数は既知の方法で変化し、そして種々のアッセイ応答を有する粒子の計数を決定する。各応答を有する粒子の数により、種々の応答を特定のアッセイに関連させる。
【0023】
上記例が例示するように、1つの集団の微小粒子を他の集団の微小粒子と区別するために、多数のパラメーターまたは特性を識別パラメーターとして使用することができる。粒度、粒子組成、光散乱に影響を与える粒子の物理的特性、微小粒子に異なる放射スペクトルおよび/または散乱特性を付与する励起可能な色素または着色色素、または1または2以上の蛍光色素の異なる濃度から、識別パラメーターを発生させることができる。区別可能な微小粒子パラメーターが蛍光色素または着色剤であるとき、それを微小粒子の表面上に被覆し、微小粒子の中に埋め込み、または微小粒子物質の分子に結合させることができる。こうして、ポリマー物質を蛍光色素と組み合わせるか、あるいは微小粒子に色素を含浸させることによって、蛍光微小粒子を製造することができる。色素が既に組込まれており、これにより本発明において使用するために適当である微小粒子は、供給会社、例えばスフェロテク・インコーポレーテッド (Spherotech, Inc.、米国イリノイ州リバーティヴィレ) およびモレキュラー・プローブス・インコーポレーテッド (Molecular Probes, Inc.,米国オレゴン州オイゲン)、ルミネックス (Luminex、米国テキサス州オースチン) から入手可能である。
【0024】
好ましい態様において、本発明のアッセイにおいて使用する自動化検出技術において、粒子および粒子に結合した種を検出しかつ分析するために、フローサイトメトリーを利用する。フローサイトメトリーは、抗原および抗体の検出および分離において使用するためにコールター・エレクトロニクス・インコーポレーテッド (Coulter Electronics Inc.)、英国特許第1,561,042号 (1980年2月13日公開) により;そしてPCR (ポリメラーゼ連鎖反応) 生成物を定量するためにVlieger、A.M.他、Analytical Biochemistry 205:1−7 (1992) により開示された。フローサイトメトリーは生物学的試料の分析に限定されてきている。結合した種からの分離を必要としないアッセイのフォーマット (すなわち、サンドイッチアッセイおよび競合アッセイ) の感度は、非結合標識により引き起こされるバックグラウンドの信号雑音の増加により悪影響を受ける。抗原捕捉抗体アッセイは、クラス特異的標識化抗Igの添加前に、非特異的免疫グロブリンの除去を必要とする。粒子を含有する試料 (例えば、糞便の試料) はデブリの除去を必要とし、そうでなければこのデブリはフローサイトメトリーの測定を妨害するであろう。伝統的分離技術、例えば、濾過または遠心は非結合標識または非特異的Igを除去ことができるが、患者の試料から妨害粒子を除去することができない。さらに、これらの伝統的分離技術は自動化することが困難でありおよび/または費用がかかる。磁気粒子および磁気はよく知られている方法であり、そして自動化診断システムにおいて効率よくかつ原価効率的である。
【0025】
好ましい態様において、本発明のアッセイは競合アッセイである。被検体に対して特異的な結合性タンパク質 (例えば、抗体) の分子が結合した、磁気的に応答性の微小粒子を使用することによって、競合アッセイを実行することができる。アッセイ間に、試料およびある量の標識化被検体アナローグを、同時にまたは順次に、微小粒子と混合する。微小粒子上の制限された数の結合部位を使用することによって、このアッセイは利用可能な結合部位について標識化被検体アナローグと試料中の被検体との間の競合を引き起こす。適当なインキュベーション期間後、液体と固体との混合物を磁場の影響下に配置し、微小粒子を反応器の壁に付着させ、そして液相を除去する。次いで反応器壁にまだ付着している微小粒子を洗浄して、残留する非結合被検体および標識化被検体アナローグを除去し、担体液体の中に再懸濁させてフローサイトメーターの中に導入し、ここで微小粒子を大きさ、色または他のパラメーターにより分類し、標識を検出する。
【0026】
他の例として、被検体に対する抗体が結合した、磁気的に応答性の物質を使用することによって、免疫測定またはサンドイッチアッセイを実施する。この場合において、被検体のすべてが結合するように、結合抗体は被検体の推測量の範囲に関して過剰に存在する。微小粒子を試料と接触させて配置し、同時にまたは順次に、再び被検体に関して過剰に、同一被検体に対する第2抗体を添加する。第1抗体および第2抗体は被検体上の異なるエピトープに非妨害的方法で結合し、そして第2抗体は検出可能な標識に対して複合化されている。適当なインキュベーション期間後、微小粒子を中に懸濁させて有する液体混合物を磁場の影響下に配置し、微小粒子を反応器壁に付着させ、そして液相を除去する。次いで反応器壁にまだ付着している微小粒子を洗浄して、固定化被検体に結合するようにならなかった、過剰量の第2標識化抗体を除去し、次いで微小粒子を担体液体の中に再懸濁させてフローサイトメーターの中に導入し、ここで微小粒子を大きさにより分類し、標識を検出する。この方法において容易に検出される被検体の例は甲状腺刺激ホルモン (TSH) である。第2抗体上の標識は再びフィコエリスリンである。
【0027】
1つの面において、本発明は、フローサイトメトリーによる単一の流体試料の不均質結合アッセイを固相として固体状磁気粒子の使用とマルチプレクシングして、固相と液相との分離を促進する。磁気粒子は、微視的であり (それゆえ「微小粒子」と命名する) かつ区別可能な特性または識別パラメーターに従い集団に分類可能である大きさを有する。グループは実質的に離散的 (非オーバーラッピング) であり、平均値は慣用自動化検出法により各グループを他のグループから識別できるようにするために十分に分離した隣接グループの区別特性を有する。アッセイ試薬 (例えば、抗体) は各粒子に結合しており、各グループ内の実質的にすべての粒子は同一アッセイ試薬を担持し、そしてアッセイ試薬はグループ毎に異なる。こうしてグループは識別の目的に対してそれらの明確な識別パラメーターによってばかりでなく、かつまた粒子に結合したアッセイ試薬により区別することができ、こうして各グループ中のすべての粒子は明確な結合アッセイに参加し、そして他の集団中の粒子に結合したアッセイ試薬に関して選択的方法で参加する。
【0028】
さらに、本発明のこの面は、前節に記載するマルチプレスアッセイにおいて使用する固体粒子の組み合わせにあり、粒子は磁気的に応答性の物質であり、そして特定の検出可能なパラメーターを有し、このパラメーターはそれに適当な自動化検出法により区別可能である2またはそれ以上の実質的に離散したグループに粒子を区別する、ある範囲の値を有する。
【0029】
粒子の磁気的特性は、好ましくは粒子グループを識別パラメーターに従い識別する段階前である、アッセイのシーケンス中のある点において、固相と液相との自動化分離を可能とする。この分離は種々の目的のどれにもに役立ち、例えば、アッセイ成分からの試料デブリの除去、検出段階におけるバックグラウンドの雑音にそうでなければ有意な寄与するであろう試料成分の除去、いずれのアッセイの主題ではないが、そうでなければ結果を妨害するであろう競合する結合性メンバーの除去、および非結合種、例えば、標識、被検体結合性メンバー、および標識結合性メンバーの複合体の結合種からの除去に役立つ。任意の所定のアッセイまたはアッセイの組み合わせにおける特定の機能は、アッセイの特質およびアッセイのプロトコルに依存するであろう。
【0030】
フローサイトメトリーの方法および計装はこの分野において知られており、そして既知のものを本発明の実施において使用するすることができる。一般に、フローサイトメトリーは、一度にただ1つの粒子が領域を通過するような方法において、流れが光ビームおよび電気光学的センサーを通過するとき、微小粒子の懸濁液を流すことにある。各粒子がこの領域を通過するとき、光ビームは粒子の存在により混乱され、そして生ずる散乱光および蛍光を検出する。計装により光学的信号を使用して、各粒子が属するサブグループ、ならびに標識の存在および量を同定し、こうして個々のアッセイ結果を達成する。フローサイトメトリーの計装および方法は文献において説明されている。例は次の通りである:McHugh、“Flow Microsphere Immunoassay for the Quantitative and Simultaneous Detection of Multiple Soluble Analytes,” Methods in Cell Biology 42、Part B (Academic Press、1994);McHugh他、“Microsphere−Based Fluorescence Immunoassays Using Flow Cytometry Instrumentation,” Clinical Flow Cytometry、Bauer、K.D.他編 (米国マリーランド州バルチモア;WilliamsおよびWilliams、1993)、pp. 535−544;Lindmo他、“Immunometric Assay Using Mixtures of Two Particle Types of Different Affinity,” J. Immunol. Meth. 126:183−189 (1990);McHugh、“Flow Cytometry and the Application of Microsphere−Based Fluorescence Immunoassays,” Immunochemica 5:116 (1991);Horan他、“Fluid Phase Particle Fluorescence Analysis:Rheumatoid Factor Specificity Evaluated by Laser Flow Cytophotometry,” Immunoassay in the Clinical Laboratory、185−189 (Liss 1979);Wilson他、“A New Microsphere−Based Immunofluorescence Assay Using Flow Cytometry,”J. Immunol. Meth. 107:225−230 (1988);Fulwyler他、“Flow Microsphere Immunoassay for the Quantitative and Simultaneous Detection of Multiple Soluble Analytes,” Meth. Cell Biol. 33:613−629 (1990) ; Coulter Electronics Inc., 英国特許第1, 561,042号 (1980年2月13日公開) ;およびSteinkamp他、Review of Scientific Instruments 44 (9) ;1301−1310 (1973)。フローサイトメトリーの生成物のベンダーのリストは、www.molbio.princeton.edu/facs/FCMsites.htmliにおいてインターネットで見出すことができる。
【0031】
同様に、自動化アッセイの一部分として磁場を適用し、除去する方法および計装はこの分野において知られており、そして文献に報告されている。文献の報告の例は次の通りである:Forrest他の特許、Ithakissiosの特許、Vlieger他の論文、Dudleyの論文およびSmartの論文、すべては上に参照した通りである。
【0032】
さらに、本発明の物質、方法および装置は下記の実施例により例示される。これらの実施例は特許請求の範囲の発明を例示するが、それを限定しない。
【実施例】
【0033】
本発明の代表的フィコエリスリン複合体の合成を実施例1に記載する。単一の工程において本発明の単一のフィコエリスリン複合体を使用してT3およびT4の両方を測定する、本発明のアッセイを実施例2に記載する。単一の工程において本発明の2つのフィコエリスリン複合体を使用してT3およびT4の両方を測定する、本発明のアッセイを実施例3に記載する。本発明の2つの異なる複合体を使用してT3およびT4を順次に測定する、本発明のアッセイを実施例4に記載する。
【0034】
実施例1
1.1 FMOC − 3 、 5 −ジヨードチロシルフィコエリスリン複合体 (III) の合成
6.0 mg (0.031 mmol) のEDC・HClに、N−Fmoc−3,5−ジヨードチロシン (Aldrich Chemical Co.) の137 μL (0.016 mmol) のDMF溶液 (10.5 mg/175 μL) を添加し、次いでN−ヒドロキシスクシンイミド (Pierce Chemical Co.) の64 μL (0.033 mmol) のDMF溶液 (22.9 mg/381.7 μL) を添加した。固体が完全に溶解するまで、この混合物を激しく渦形成し、次いで75分間攪拌した。次いで上記反応混合物のアリコート (12 μL) を0.05 MのPBS (228 μL) 中の2 mg (4.2 μmol) のβ−フィコエリスリン (Cyanotech) の溶液に添加し、そして複合化混合物を暗所で周囲温度において一夜おだやかに攪拌した。この期間後、反応混合物を重力ゲル濾過クロマトグラフィー (Sephadex G−75、溶離液:50 mMのPBS、カラム:Bio−Rad Econo 1.5×30 cm;検出:Bio−Rad EM−1 Econo UVモニター、λ 280 nm) により精製した。必要なピンク−赤色の複合体分画を一緒にプールし、4 ℃において貯蔵した。
【0035】
1.2 3 −クロロ− 4 −ヒドロキシフェニルアセチル−フィコエリスリン複合体 (V) の合成
6.0 mg (0.031 mmol) のEDC・HClに、3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル酢酸 (Aldrich Chemical Co.) の52 μL (0.016 mmol) のDMF溶液 (15.9 mg/265 μL) を添加し、次いでN−ヒドロキシスクシンイミド (Pierce Chemical Co.) の64 μL (0.033 mmol) のDMF溶液 (12.7 mg/211.7 μL) を添加した。固体が完全に溶解するまで、この混合物を激しく渦形成し、次いで75分間攪拌した。次いで上記反応混合物のアリコート (12 μL) を0.05 MのPBS (228 μL) 中の2 mg (4.2 μmol) のβ−フィコエリスリン (Cyanotech) の溶液に添加し、そして複合化混合物を暗所で周囲温度において一夜おだやかに攪拌した。この期間後、反応混合物を重力ゲル濾過クロマトグラフィー (Sephadex G−75、溶離液:50 mMのPBS、カラム:Bio−Rad Econo 1.5×30 cm;検出:Bio−Rad EM−1 Econo UVモニター、λ 280 nm) により精製した。必要なピンク−赤色の複合体分画を一緒にプールし、4 ℃において貯蔵した。
【0036】
1.3 N −アセチル− 3 −ヨードチロシルフィコエリスリン複合体 (VI) の合成
6.0 mg (0.031 mmol) のEDC・HClに、N−アセチル−3−ヨードチロシン (Aldrich Chemical Co.) の100 μL (0.017 mmol) のDMF溶液 (10 mg/170 μL) を添加し、次いでN−ヒドロキシスクシンイミド (Pierce Chemical Co.) の65 μL (0.033 mmol) のDMF溶液 (42.9 mg/715 μL) を添加した。固体が完全に溶解するまで、この混合物を激しく渦形成し、次いで75分間攪拌した。次いで上記反応混合物のアリコート (12 μL) を0.05 MのPBS (228 μL) 中の2 mg (4.2 μmol) のβ−フィコエリスリン (Cyanotech) の溶液に添加した。生ずる複合化混合物を暗所で周囲温度において一夜おだやかに攪拌した。この期間後、反応混合物を重力ゲル濾過クロマトグラフィー (Sephadex G−75、溶離液:50 mMのPBS、カラム:Bio−Rad Econo 1.5×30 cm;検出:Bio−Rad EM−1 Econo UVモニター、λ 280 nm) により精製した。必要なピンク−赤色の複合体分画を一緒にプールし、4 ℃において貯蔵した。
【0037】
実施例2
実施例2において、単一のフィコエリスリン複合体を使用するT3およびT4の両方についての試料のアッセイを記載する。本発明において使用する微小粒子を、抗T3抗体または抗T4抗体で被覆する。洗浄緩衝液は、50 mMのPBS、0.5%のBGG、0.1%のNaN3および0.1%のツイーン、pH 7.4から成る。β−フィコエリスリンについて2.41×106の吸光係数を使用して、UVスペクトロスコピー (545 nm、β−フィコエリスリンのλmax) により、本発明の複合体の原溶液濃度を測定する。
【0038】
2a T 3 および T 4 のアッセイ
100 μLの試料に、100 μLの試薬粒子 (Micromod 8 μm、(a) 7.5 μg/cm2の抗T3抗体;(b) 4 μg/cm2の抗T4抗体) を添加した。生ずる混合物を37 ℃において攪拌しながら15分間インキュベートした。粒子を磁場に3分間暴露し、次いで流体を吸引により除去した。粒子に300 μLの洗浄緩衝液を添加した。粒子を再び磁場に3分間暴露し、次いで洗浄緩衝液を吸引により除去した。洗浄緩衝液による処理を2回反復し、次いで粒子を洗浄緩衝液から磁気的に分離し、洗浄緩衝液を吸引により除去した。
【0039】
前述したように調製した粒子に、3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル酢酸複合体 (50 μL) を添加した。複合体を原溶液 (1.7×10-6 M) として添加し、50 mMのPBS、0.5%のBGG、2.75%のPEG 8000、0.1%のNaN3および0.1%のツイーン、pH 7.4で1:40に希釈した。生ずる混合物を37 ℃において攪拌しながら15分間インキュベートした。この混合物を3分間磁気的に分離し、流体を吸引により除去した。粒子に、洗浄緩衝液 (300 μL) を添加した。粒子を1サイクルの磁気的分離にかけ、流体を吸引により除去した。洗浄プロセスを2回反復した。粒子を洗浄緩衝液 (35 μL) 中に懸濁させ、Luminex LX 100で読取った。
【0040】
2b 結果
T3についての単一複合体の結果を第1A図にグラフで記載する。本発明の方法により測定した試料のT3含量についての結果、およびラジオイムノアッセイ技術 (RIA) との比較を表1に記載する。T4についての結果を第1B図にグラフで記載する。本発明の方法により測定した試料のT4含量についての結果、およびラジオイムノアッセイ技術 (RIA) との比較を表2に記載する。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
実施例3
2つのフィコエリスリン複合体 (IIIおよびVI) を使用するT3およびT4の両方についての試料の同時アッセイを実施例3に記載する。本発明において使用する微小粒子を抗T3抗体または抗T4抗体で被覆する。50 mMのリン酸塩緩衝液 (PBS) 、1%のプリオネックス (prionex)、0.1%のNaN3および0.1%のツイーン、pH 7.4から成る粒子希釈剤の中に、粒子を懸濁させる。洗浄緩衝液は、50 mMのPBS、0.5%のBGG、0.1%のNaN3および0.1%のツイーン、pH 7.4から成る。
【0044】
3a 2 つの複合体、同時アッセイ (N −アセチル− 3 −ヨードチロシン (VI) および FMOC − 3,5 −ジヨードチロシン (III))
試料 (100 μL) を100 μLの試薬粒子 (Micromods 8 μm、(a) 10 μg/cm2の抗T3抗体;(b) 7.5 μg/cm2の抗T4抗体) に添加した。生ずる混合物を37 ℃において攪拌しながら15分間インキュベートした。粒子を磁場に3分間暴露し、次いで溶液を吸引により除去した。粒子に洗浄緩衝液 (300 μL) を添加し、粒子を磁気的に分離し、溶液を吸引により除去した。洗浄プロセスを2回反復し、次いで粒子を再び磁気的に分離し、流体を吸引により除去した。
【0045】
前述したように調製した粒子に、N−アセチル−3−ヨードチロシン−PE複合体およびFMOC−3,5−ジヨードチロシン−PE複合体の混合物 (50 μL) を添加した。複合体の原溶液を次のようにして複合体希釈剤 (50 mMのPBS、0.5%のBGG、2.75%のPEG 8000、0.1%のNaN3および0.1%のツイーン、pH 7.4) で希釈した:N−アセチル−3−ヨードチロシン−PE (原溶液、2.8×10-6 M) を1/40に希釈し、そしてFMOC−3,5−ジヨードチロシン−PE (原溶液、4.4×10-6 M) を1/10に希釈した。生ずる混合物を37 ℃において攪拌しながら15分間インキュベートした。粒子を3分間磁気的に分離し、流体を吸引により除去した。洗浄緩衝液 (300 μL) を添加し、粒子を磁気的に分離し、洗浄緩衝液を吸引により除去した。洗浄サイクルを2回反復した。最終洗浄からの緩衝液を吸引により除去し、粒子を洗浄緩衝液 (35 μL) 中に再懸濁させ、Luminex LX 100で読取った。
【0046】
3b 結果
T3およびT4についての同時二重複合体アッセイを、それぞれ第2A図および第2B図にグラフで記載する。本発明の方法により測定した試料のそれぞれT3およびT4含量についての結果、およびラジオイムノアッセイ技術 (RIA) との比較を表3および表4に記載する。
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
実施例4
本発明の2つのフィコエリスリン複合体 (IIIおよびVI) を使用するT3およびT4の両方についての試料の順次アッセイを実施例4に記載する。本発明において使用する微小粒子を抗T3抗体または抗T4抗体で被覆する。50 mMのリン酸塩緩衝液 (PBS) 、1%のプリオネックス、0.1%のNaN3および0.1%のツイーン、pH 7.4から成る粒子希釈剤の中に、粒子を懸濁させる。洗浄緩衝液は、50 mMのPBS、0.5%のBGG、0.1%のNaN3および0.1%のツイーン、pH 7.4から成る。
【0050】
4a T 3 および T 4 の順次アッセイ
試料の100 μLに、50 mMのPBS、1%のプリオネックス、2.75%のPEG 8000、0.1%のNaN3および0.1%のツイーン、pH 7.4 で1:20に希釈したN−アセチル−3−ヨードチロシン−PE複合体 (原溶液、2.8×10-6 M、50 μL) および100 μLの試薬粒子 (Micromods 8 μm、(a) 20 μg/cm2の抗T3抗体;(b) 7.5 μg/cm2の抗T4抗体) を添加する。生ずる混合物を37 ℃において攪拌しながら15分間インキュベートした。粒子を磁場に3分間暴露し、次いで溶液を吸引により除去した。粒子に洗浄緩衝液 (300 μL) を添加し、粒子を磁気的に分離し、溶液を吸引により除去した。洗浄プロセスを2回反復し、次いで粒子を再び磁気的に分離し、流体を吸引により除去した。
【0051】
前述したように調製した粒子に、FMOC−3,5−ジヨードチロシン−PE複合体 (50 mMのPBS、0.5%のBGG、2.75%のPEG 8000、0.1%のNaN3および0.1%のツイーンで希釈した原溶液 (2.8×10-6 M)、50 μL) を添加した。生ずる混合物を37 ℃において攪拌しながら15分間インキュベートした。粒子を3分間磁気的に分離し、流体を吸引により除去した。洗浄緩衝液 (300 μL) を添加し、粒子を磁気的に分離し、洗浄緩衝液を吸引により除去した。洗浄サイクルを2回反復した。最終洗浄からの緩衝液を吸引により除去し、粒子を洗浄緩衝液 (35 μL) 中に再懸濁させ、Luminex LX 100で読取った。
【0052】
4b 結果
T3およびT4についての順次二重複合体アッセイを、それぞれ第3A図および第3B図にグラフで記載する。本発明の方法により測定した試料のそれぞれT3およびT4含量についての結果、およびラジオイムノアッセイ技術 (RIA) との比較を表5および表6に記載する。
【0053】
【表5】
【0054】
【表6】
【0055】
理解されるように、本明細書に記載した実施例および態様は例示のみを目的とし、そしてそれらに照らした種々の変更または変化は当業者にとって示唆され、この出願の精神および範囲内に入ることを意図し、添付された特許請求の範囲範囲内に入ると考えられる。本明細書において引用するすべては刊行物、特許、および特許出願はすべての目的に対してそれらの全体において引用することによって本明細書の一部とされる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1A】第1図は、式Vに従う単一の蛍光甲状腺ホルモンアナローグを使用して試料中のT3およびT4の濃度を同時に測定した、アッセイ間に収集されたデータのグラフ表示である: (A) 蛍光単位/遊離T3の濃度; (B) 蛍光単位/遊離T4の濃度。
【図1B】第1図は、式Vに従う単一の蛍光甲状腺ホルモンアナローグを使用して試料中のT3およびT4の濃度を同時に測定した、アッセイ間に収集されたデータのグラフ表示である: (A) 蛍光単位/遊離T3の濃度; (B) 蛍光単位/遊離T4の濃度。
【図2A】第2図は、式IIIおよび式VIに従う2つの蛍光甲状腺ホルモンアナローグを使用して試料中のT3およびT4の濃度を同時に測定した、アッセイ間に収集されたデータのグラフ表示である: (A) 蛍光単位/遊離T3の濃度; (B) 蛍光単位/遊離T4の濃度。
【図2B】第2図は、式IIIおよび式VIに従う2つの蛍光甲状腺ホルモンアナローグを使用して試料中のT3およびT4の濃度を同時に測定した、アッセイ間に収集されたデータのグラフ表示である: (A) 蛍光単位/遊離T3の濃度; (B) 蛍光単位/遊離T4の濃度。
【図3A】第3図は、式IIIおよび式VIに従う複合体を使用する2工程の順次アッセイにおいて試料中のT3およびT4の濃度を同時に測定した、アッセイ間に収集されたデータのグラフ表示である: (A) 蛍光単位/遊離FT4の濃度; (B) 0.0〜2.0 ngのFT4/100 mLにおける (A) からのプロットの拡張; (C) 蛍光単位/遊離FT3の濃度; (D) 0.0〜3.0 ngのFT3/100 mLにおける (C) からのプロットの拡張。
【図3B】第3図は、式IIIおよび式VIに従う複合体を使用する2工程の順次アッセイにおいて試料中のT3およびT4の濃度を同時に測定した、アッセイ間に収集されたデータのグラフ表示である: (A) 蛍光単位/遊離FT4の濃度; (B) 0.0〜2.0 ngのFT4/100 mLにおける (A) からのプロットの拡張; (C) 蛍光単位/遊離FT3の濃度; (D) 0.0〜3.0 ngのFT3/100 mLにおける (C) からのプロットの拡張。
【図3C】第3図は、式IIIおよび式VIに従う複合体を使用する2工程の順次アッセイにおいて試料中のT3およびT4の濃度を同時に測定した、アッセイ間に収集されたデータのグラフ表示である: (A) 蛍光単位/遊離FT4の濃度; (B) 0.0〜2.0 ngのFT4/100 mLにおける (A) からのプロットの拡張; (C) 蛍光単位/遊離FT3の濃度; (D) 0.0〜3.0 ngのFT3/100 mLにおける (C) からのプロットの拡張。
【図3D】第3図は、式IIIおよび式VIに従う複合体を使用する2工程の順次アッセイにおいて試料中のT3およびT4の濃度を同時に測定した、アッセイ間に収集されたデータのグラフ表示である: (A) 蛍光単位/遊離FT4の濃度; (B) 0.0〜2.0 ngのFT4/100 mLにおける (A) からのプロットの拡張; (C) 蛍光単位/遊離FT3の濃度; (D) 0.0〜3.0 ngのFT3/100 mLにおける (C) からのプロットの拡張。
Claims (11)
- 前記フィコビリタンパク質がフィコエリスリンである、請求項1に記載の化合物。
- 以下の工程:
(a)生物学的試料を複数の微小粒子および蛍光甲状腺ホルモンアナローグと接触させてアッセイ混合物を形成し、前記微小粒子は第1集団と第2集団とに分類可能であり、前記集団は自動化検出手段により互いに区別可能であり、前記第1集団はそれに連結した抗T3抗体を有し、前記第2集団はそれに連結した抗T4抗体を有し、そして蛍光甲状腺ホルモンアナローグは下記から成る群から選択され:
(i)
(iii) 混合物
(c)前記第1集団および第2集団からの蛍光を独立的に検出し、そしてこうして検出された蛍光を第1集団および第2集団と相関させ、これにより前記試料中のT3甲状腺ホルモンおよびT4甲状腺ホルモンの量を決定する、
を含んでなる、競合的イムノアッセイを使用して生物学的試料中のT3およびT4甲状腺ホルモンの量を個々に決定する方法。 - 前記蛍光プローブが化合物Vである、請求項3に記載の方法。
- 前記蛍光プローブが化合物IIIおよびIVの混合物である、請求項3に記載の方法。
- 前記微小粒子を化合物IIIおよびIVと同時に接触させる、請求項5に記載の方法。
- 前記微小粒子を化合物IIIおよびIVと順次に接触させる、請求項5に記載の方法。
- 前記蛍光プローブが化合物IIIおよびVIの混合物である、請求項3に記載の方法。
- 前記微小粒子を化合物IIIおよびVIと同時に接触させる、請求項8に記載の方法。
- 前記微小粒子を化合物IIIおよびVIと順次に接触させる、請求項8に記載の方法。
- 前記微小粒子が磁気的に応答性の粒子である、請求項3に記載の方法。
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