JP2004535654A - 電気機械スイッチのためのトーションバネおよびトーションバネを内蔵したカンチレバー型rfマイクロ電気機械スイッチ - Google Patents
電気機械スイッチのためのトーションバネおよびトーションバネを内蔵したカンチレバー型rfマイクロ電気機械スイッチ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004535654A JP2004535654A JP2002572600A JP2002572600A JP2004535654A JP 2004535654 A JP2004535654 A JP 2004535654A JP 2002572600 A JP2002572600 A JP 2002572600A JP 2002572600 A JP2002572600 A JP 2002572600A JP 2004535654 A JP2004535654 A JP 2004535654A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transmission line
- conductive transmission
- armature
- layer
- input
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01H—ELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
- H01H59/00—Electrostatic relays; Electro-adhesion relays
- H01H59/0009—Electrostatic relays; Electro-adhesion relays making use of micromechanics
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01H—ELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
- H01H1/00—Contacts
- H01H1/0036—Switches making use of microelectromechanical systems [MEMS]
- H01H2001/0084—Switches making use of microelectromechanical systems [MEMS] with perpendicular movement of the movable contact relative to the substrate
Landscapes
- Micromachines (AREA)
Abstract
電気機械スイッチのためのトーションバネが開示されている。トーションバネは、スイッチの電機子の自由端から延びる少なくとも一つの歯部を含む一連の歯部を含む。末端部は歯部の間に回転式に懸架され、電気接触に少なくともその一部が露出される導電伝送路を含む。
導電伝送路の長さは、電気機械スイッチが閉鎖位置に移動させられる時に導電伝送路の露出部分が電気機械スイッチの入力部と出力部との間で回路を形成し、末端部は導電伝送路の露出部分とスイッチの入力部と出力部との間に正角接触を提供するように歯部を介して回転し、そのようにしてその間の通電を最適化するように選択される。スイッチはまたMEMS装置にも適用される。
導電伝送路の長さは、電気機械スイッチが閉鎖位置に移動させられる時に導電伝送路の露出部分が電気機械スイッチの入力部と出力部との間で回路を形成し、末端部は導電伝送路の露出部分とスイッチの入力部と出力部との間に正角接触を提供するように歯部を介して回転し、そのようにしてその間の通電を最適化するように選択される。スイッチはまたMEMS装置にも適用される。
Description
【優先権】
【0001】
本出願は、2001年3月12日に米国特許商標庁に出願された米国仮出願第60/275,171号の優先権を主張する。
【技術背景】
【0002】
(a)技術分野
本発明は、通常は電気機械スイッチに関し、より具体的にはマイクロ電気機械スイッチ(MEMS)に関し、最も具体的には高パワーRF MEMSに関する。
(b)関連技術の説明
通信関係の利用法では、スイッチはトランジスタまたはピンダイオード等の半導体素子を用いて構成されることが多い。しかしながら、マイクロ波周波数においてこれらの素子はいくつかの欠点を有する。ピンダイオードおよびトランジスタは、典型的には1dB以上の挿入損失を有し、これはスイッチ閉鎖時にスイッチを通る損失である。マイクロ波周波数で作動するトランジスタは、20dB未満のアイソレーション値を有する傾向にある。
【0003】
ゆえに、スイッチ開放時でさえ信号はスイッチを通って流れる。ピンダイオードおよびトランジスタは制限周波数応答を有し、典型的には20GHz未満の周波数のみに応答する。さらに、これらのスイッチの挿入損失および高アイソレーション値は、スイッチを通過する信号の周波数に応じて変化する。これらの特徴のため、半導体トランジスタおよびピンダイオードはマイクロ波を使用するスイッチの選択肢としては向かない。
【0004】
米国特許第5,121,089号(Larson)は、新規な部類のマイクロ波スイッチ、マイクロ電気機械(MEM)スイッチを開示している。MEMスイッチは、非常に低い挿入損失(45GHzで0.2dB未満)および開放時の高アイソレーション値(30dB以上)を有する。さらに、スイッチは半導体トランジスタおよびピンダイオードより大きい周波数応答およびバンド幅を有する。これらの特徴によって、MEMスイッチがマイクロ波回路内で従来の狭いバンド幅のPINダイオードおよびトランジスタに置き換わる可能性が提供される。
【0005】
LarsonのMEMスイッチは、電機子構造を使用している。金属電機子の1端部は出力線に固定され、電機子のもう1つの端部は入力線の上方に位置する。電機子はスイッチが開放位置にある時は入力線から電気的に絶縁される。電機子の下方の電極に電圧が加えられると、電機子は下方に引かれて入力線に接触する。これにより入力線と出力線との間に金属電機子を介して導電経路が提供される。
【0006】
しかしながら、前述の通常タイプのマイクロ電気機械スイッチは初期故障が多い。初期故障の原因は、電機子接点と基板接点との接触による衝撃から生じる損傷に関する。従来のMEMスイッチは一定角度で基板接触面に接する電機子接点を有するため、損傷は悪化される。斜め衝突によって全衝突エネルギーは比較的小さい領域に伝達されるため、単位面積ごとの衝撃増加、および実際の接触の小領域を通る電流密度の増加による抵抗加熱から生じる熱の両方によって最終的には初期故障が引き起こされる。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、接触板の間に実質的に正角接触を提供するように構成されるトーションバネを提供することによって上記を含む問題点を解決する。その結果のMEMSは向上した耐久力を持ち、実質的な正角接触がより良い電気接触を提供するために、熱は減少し、MEMはより多くのパワーに対応できる。ゆえに、耐久力が向上した多目的MEMスイッチが提供される。
【0008】
本発明の1実施例は電機子搭載トーションバネを提供する。トーションバネは、電機子電極が電気機械的に基板電極に接触させられるとそれらの電極が相互間の実質的正角状態を提供して接触域を最大化し、摩耗およびオーム抵抗を減少させるような十分な柔軟性を提供するように構成される。
【0009】
本発明は、金属同士の正角接触を提供するためにRF線がトーションスプリングを搭載した新規なRF MEMスイッチを提供する。金属同士の正角接触は最大接触域および最小接触抵抗を確実にし、ゆえに重要な長期信頼性および良好な熱放散を提供して改良型高パワー対応をもたらす。
【0010】
本発明は、別実施例中で電気機械スイッチにトーションバネを提供する。トーションバネは、少なくとも一つの歯部を有する一連の歯部を含む。一連の歯部はスイッチの電機子の自由端から延び、歯部の間に回転式に懸架された末端部を含む。末端部は導電伝送路を含み、少なくともその一部は電気接触のために露出される。導電伝送路の長さは、マイクロ電気機械スイッチが閉鎖位置へ移動させられると伝送路の露出部分がマイクロ電気機械スイッチの入力部と出力部との間で回路を形成するように選択される。スイッチが閉鎖すると末端部は歯部を介して回転し、導電伝送路の露出部分とスイッチの入力部と出力部との間で正角接続を形成し、その間の通電を最適化する。
【0011】
トーションバネの別実施例では、電気接触のために露出される導電伝送路の部分は複数の凹部で提供される。それぞれの凹部は、入力部および出力部との接触にそれぞれ対応する。凹部は末端部の回転特性と共に導電伝送路と入力部と出力部との間の正角接触を提供し、その間に回路を形成する。
【0012】
好適には、トーションバネは窒化ケイ素、タイプIII〜Vの半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で構成される。好適には、導電伝送路はチタニウム接着層と金導体層とで形成される。
【0013】
一連のトーションバネは、好適には複数の歯部を含み、より好適には2つの歯部を含む。
【0014】
別実施例では、本発明は互いに分離した入力線、出力線および基板電極を上部に有する基板を含むマイクロ電気機械スイッチを提供する。スイッチは、基板に機械接続された第一端部および少なくとも一つの歯部を有する一連の歯部を含む第二端部を持つ第一梁型構造体層を有する電機子をさらに含む。末端部は歯部の間に懸架され、入力部および出力部の上方に位置する導電伝送路を含む。導電伝送路の少なくとも一部は、入力線および出力線との正角接触のために露出される。電機子は基板電極の直接の上方に位置し、電機子上に懸架された電機子電極をさらに含む。絶縁層は電機子電極と基板電極との間に提供され、その間の短絡を妨げる。そのため、スイッチが閉鎖位置に移動させられると末端部は自由に回転して導電伝送路の露出部分と入力線と出力線との間に正角接触を形成し、その間で通電する回路を形成する。
【0015】
スイッチの電機子は、好適にはトーションバネ実施例に関して前述されたのと同様に増強させて改良される。
【0016】
マイクロ電気機械の別実施例では、絶縁層は第二梁型構造体層として電機子電極の下部に形成される。第一および第二梁型構造体層の構成素材は、スイッチ作動時にその機械的および熱的特性が望む量の湾曲を提供するように選択される。
【0017】
本発明の別実施例は、トーションバネを有するマイクロ電気機械スイッチに1電機子を提供する。電機子は、マイクロ電気機械スイッチの基板に機械接続した第一端部および少なくとも一つの歯部を有する一連の歯部を含む第二端部を有する梁型構造体層を含む。末端部は歯部の間に懸架されており、マイクロ電気機械スイッチの入力線と出力線の上方に位置するように構成された導電伝送路を含む。導電伝送路の少なくとも一部は、入力線と出力線との正角接触のために露出される。電機子電極はマイクロ電気機械スイッチの基板電極の直接的上方に位置して電機子上に懸架されており、絶縁層は電機子電極および基板電極との間に位置し、電機子がマイクロ電気機械スイッチに取り付けられて閉鎖位置に移動させられる時にその間での短絡を防ぐ。電機子がマイクロ電気機械スイッチに取り付けられ、閉鎖位置に移動させられると、末端部は自由に回転して導電伝送路と入力線と出力線との間の正角接触を確実にし、その間で通電する回路を形成する。
【0018】
好適には、電機子はトーションバネ実施例に関して前述されたのと同様に増強させて改良される。
【0019】
電機子の別実施例では、第二梁型構造体層として電機子電極の下に形成され、第一および第二梁型構造体層の構成素材は、その機械的および熱的特性がスイッチ作動時に望む量の湾曲を提供するように選択される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
「発明の概要」で記述された利点を含む特徴と利点は、以下で図面を利用してより明確に詳述される。
【0021】
図1は、導電伝送路が入力線および出力線の上方に位置する本発明のMEMスイッチ別実施例の上面図である。
【0022】
図2Aは、図1のMEMスイッチの側面図である。
【0023】
図2Bは、閉鎖位置にある図2AのMEMスイッチを示す。
【0024】
図3Aおよび図3Bは、電機子を含む層順序が変更された図1のMEMスイッチ別実施例の側面図である。
【0025】
図4A〜図4Fは、本発明の製造工程の進行ステップ中にある図1のMEMスイッチの側面図である。
【0026】
図5は、MEMスイッチを50オーム供給ラインに適合させるためにスイッチが分路電気容量と共に構成された本発明のMEMスイッチを示す。
【0027】
本発明は、通常は電子およびマイクロ電気機械スイッチ(MEMS)に関し、より具体的には高パワーRF MEMSでの改良型入力/出力部接触を提供するトーションバネに関する。以下の記述は図面を利用して提供され、通常技術者が本発明を特定利用法に組み込むために製造および使用することを可能にする。様々な改良、別実施例中での様々な使用法および本明細書中に提供される一般的な本質は、当業者にとって明らかなように、広範囲の実施例に適応させることができる。ゆえに、本発明は記述される実施例には制限されず、本質と矛盾しない最大範囲と本書中で開示される新規な特性に従う。さらに、明記されない限りは本書中の図面は寸法を特定されずに図示されており、本発明の概念の性質を表している。
【0028】
本発明はトーションバネによって電気機械スイッチ中の電機子接点と電極との間の正角接触を確実にし、MEMSとの関連で特定使用法を有する。本発明が提供する接触の正角特性は利用可能な接触域を最大化し、熱放散は改良される。米国特許第6,046,659号に開示されているRFスイッチのごとき既存の単純な片持ち梁タイプのRF MEMSスイッチは、スイッチを切るとエッジ接触を形成するという不利点を持つスイッチの1例である。この種の古いスイッチの接触域は、通常は100平方ミクロン以上の全凹部(接触板)サイズの約10平方ミクロンである。電極と凹部エッジとの接触による衝撃は、過剰な摩耗と初期故障を生じる。この過剰な摩耗は、スイッチが故障以前に対応できる使用回数を制限する主要素である。本発明は、従来型RFスイッチに比べて、スイッチのサイクル寿命を増長させ、パワー対応能力を大幅に増加させる。
【0029】
スイッチは、米国特許第6,046,659号に開示された工程を含む既存の製造工程によって製造できる。既存のRF MEMスイッチの信頼性を研究したところ、スイッチサイクル時間を制限する主要因は起動時の凹部縁部の性質であることが示された。エッジ接触が電極と接触させるのは凹部面の10%未満のみである。このような接触域の制限は、2つの問題をもたらす。第一に、より小さい接触域によってスイッチシステムに衝撃に関するより大きい損傷が常に提供され、衝撃の集中地点からの分離を引き起こす。第二に、より小さい接触域によって接続は劣化し、それによってジュール(抵抗)加熱は増加し、初期故障あるいは動作劣化の要因ともなる。本発明のより大きい接触域は優れた接触、より良い熱放散およびパワー対応をもたらし、同時に接点での衝撃による損傷を軽減する。
【0030】
本構成の改良された信頼性およびパワー対応能力は、回転の自由と共に凹部接触を提供するように構成されたトーションバネの追加によって提供される。試験結果は本構造が衝撃による初期故障の可能性を軽減し、正角凹部接触を確実にし、ゆえに接触抵抗を最小化することを示している。さらに、非常に拡大された接触域によって熱放散が改良されるため、この種のスイッチのパワー対応能力が向上される。
【0031】
図1は、本発明によるマイクロ電気機械(MEM)スイッチ10の実施例の上面図である。この実施例では、導電伝送路28は第一および第二梁型構造体層26と27の間に位置し、入力線20または出力線18のどちらにも直接接続されていない。電機子バイアス電極30は、電機子16下部の大部分および梁型構造体層26と27の間の領域を覆っている。電機子16の一端部は、基板14に直接固定される。電機子バイアス電極30の上方に位置する電機子16の自由端は分岐して、歯部40の間に回転式に懸架されて入力線18と出力線20との間の隙間内に位置する末端部42と共に一対の歯部40を形成する。導電伝送路28は電機子16の末端部42上に提供されるため、スイッチ10が閉鎖した時に入力線20と出力線18との間の隙間を埋めることができる。基板バイアス電極22と電機子バイアス電極30との間に電圧が加えられると、電機子16は基板14の方へ湾曲する。これにより伝送路28は入力線20および出力線18の両方に電気接触し、スイッチを閉鎖する。この状態で、信号は入力線18から出力線20へ導電伝送路28を介して通過できる。
【0032】
図2Aおよび図2Bは、図1のMEMスイッチ10の側面図である。図2Aは開放状態にあるMEMスイッチを示し、図2Bは閉鎖状態にあるMEMスイッチを示す。梁型構造物体26は、固定アンカーバイアス32を介して基板14と接続される。懸架された電機子バイアス電極30は層26と27の間の構造物体内に位置し、バイアス線38と電機子バイアスパッド34との間の接点を介して電気的にアクセスされる。導電伝送路28は梁型構造体層26と27の自由端に位置し、(誘電性)梁型構造体層26と27によって懸架状電機子バイアス電極30から電気的に絶縁される。導電伝送路28には一対の凹部24が提供されるため、スイッチ10が閉鎖すると凹部24と導電伝送路28は連携して入力線18と出力線20との間に導電経路を形成し、通電が可能になる。凹部24と基板14との間の隙間は、第一構造体層26と基板14の間の距離よりも小さい。伝送路28および凹部24は、好適には歯部40によって懸架された電機子16の末端部42に封入される。歯部40は、凹部24と入力線18および出力線20との間に正角接触を確実に提供するために末端部42を回転させるように十分に柔軟な電機子16の一部を提供する。歯部40の厚みと形状の変動によって望ましいバネ特性が提供される。
【0033】
さらに、歯部40と末端部42との間の連結の提供は、通電を最適化するために凹部24と入力線18および出力線20との間の正角接触を確実にする望む回転度および回転方向を提供できるように変更できる。さらに、特定実施例および望む回転自由度に応じて、使用する歯部の数は1から特定実施例に実用的な数まで変更できる。歯部40は正角接触を提供するために湾曲した後に元来の形状を取り戻すように十分に堅固である必要がある。歯部が過度に堅固である場合、スイッチ10にかかる閉鎖強度に応じて脆性破壊が生じる可能性がある。懸架状接触凹部24は第一梁型構造体層26を通ってその下方に延び、入力線18および出力線20それぞれに金属接触域を提供する。基板バイアス電極22は、基板14表面上の懸架状電機子バイアス電極30の下方に位置し、空隙44によってそれから分離されている。懸架状電機子バイアス電極30と基板バイアス電極22との間に電圧が加えられると、静電引力が電機子バイアス電極30を付着した電機子16と共に基板バイアス電極22の方へ引きつける。
【0034】
動作中、電機子バイアス電極30を基板バイアス電極22の方へ近づかせるように電機子16が湾曲した点において凹部24は最初に入力線18に接触する。その結果、懸架状接触凹部24は入力線20および出力線18に接触するため、導電伝送路28は入力線18および出力線20との間の隙間を埋めて、MEMスイッチ10を図2Bが示す位置へ閉鎖する。このように、凹部24と入力線18との間の金属接触の力は、電機子電極30を基板電極22に引きよせる引力ではなく、主に歯部40の柔軟性と凹部24の構造に応じる。
【0035】
接触凹部を持たない金属スイッチは、温度、年齢およびMEMスイッチの使用量につれて変化する要因である電機子柔軟性およびバイアス強度に従う接触を有することは記述に値する。信頼性の改良に加えて、接触自体の品質は凹部を追加することで改良される。凹部は環境よりも製造に応じる特徴である制御可能なサイズや表面構成を有するためである。ゆえに、凹部24を持たないMEMスイッチは時間に応じて変化する接触特性を持つことが多く、そのためにスイッチをいくつかの回路実施例に使用することを困難あるいは不可能にする。
【0036】
図3Aと図3Bは図1、図2Aおよび図2BのMEMS10別実施例の側面図である。この場合は、懸架状電機子バイアス電極30は電機子16下部の上の露出層である。懸架状電機子バイアス電極30の露出特性により、スイッチが閉鎖位置にある場合に電機子バイアス電極30と基板バイアス電極22が電気的に短絡することを防ぐために、追加的絶縁層48が基板バイアス電極22上部の上に提供される。
【0037】
図4A〜図4Fは、図1および図2のMEMスイッチ10の製造に使用できる製造工程を示している。工程は基板14から開始する。好適実施例では、基板にはGaAs(ガリウムヒ素)を使用している。しかしながら、Inp、セラミック、クオーツ、あるいはケイ素のごとき別素材を使用できる。これによって、回路素子およびMEMスイッチ10は金属スパッタリングおよびマスキングのごとき標準集積回路製造技術を用いて基板上で同時に製造できる。基板は主に回路技術および接続されるMEMスイッチに基づいて選択されるため、MEMスイッチと回路は同時に製造できる。たとえば、InPは低ノイズHEMT MMICS(高電子移動トランジスタモノリシックマイクロ波集積回路)に使用でき、GaAsは典型的にPHEMT(疑似形態HEMT)パワーMMICSに使用できる。MEMスイッチ10製造は柔軟性を持つため、様々な回路への使用が可能である。これにより、本MEMスイッチを使用して構成される回路のコストおよび複雑性が軽減される。
【0038】
図4Aは、電機子バイアスパッド34用に基板14上に金属層を蒸着する第一ステップ後に、入力線18、出力線20および基板バイアス電極22が完成したMEMスイッチ10の側面図である。金属層は、抵抗リフトオフ、抵抗提供(resist definition)あるいは金属エッチングのような標準集積回路製造技術を使用してリトグラフィー式に蒸着できる。好適実施例では、金属層の主な組成として金(Au)が使用される。Auは、その低抵抗率のためにRF利用法では好適である。Auを基板に確実に接着させるために、チタニウム(Ti)の薄層(250〜500オングストローム)、続いて約1000オングストロームのプラチナ(Pt)層、最後にAuを蒸着する。Ptは拡散隔膜(抗拡散浸透層)の働きをしてAuがTiと混合するのを防止し、金属が基板との接着力を失うのを防ぐ。特定実施例の要求に応じて別の抗拡散浸透層を使用できる。III〜V半導体基板の場合には、金ゲルマニウム(AuGe)共晶の薄層を最初に蒸着して、III〜V MESFETあるいはHEMTへの標準オーム金属加工に類似した半導体とAuGeの合金化によりAuの接着を確実にする。
【0039】
次に図4Bでは、犠牲層46が金属層(好適にはAu)の上部の上に配置されてエッチングされるため、電機子16は犠牲層46の上方に形成することができる。犠牲層46は、典型的にはスパッタ蒸着あるいはPECVD(プラズマ助長化学気相蒸着)を使用して蒸着された2ミクロンのSiO2を含む。バイアホール52は犠牲層42内に彫刻されるため、金属電機子バイアスパッド34は固定アンカーバイアス42の形成を開始するために露出される。バイアホール52は、犠牲層46の標準抵抗リトグラフィーおよびエッチングで提供される。SiO2以外の別素材を犠牲層46に使用できる。犠牲層46の重要な特徴は、高エッチング率、良好な厚さ均一度、および基板14に既に蒸着されている金属の酸化物による正角塗装である。酸化物の厚さは、スイッチ10を閉鎖するのに必要な電圧およびスイッチ10開放時の電気的絶縁を決定するのに重要なスイッチ開口部(溝44)の厚さを部分的に決定する。図4Fで示すように、犠牲層46は電機子16を開放するために最終ステップで取り除かれる。
【0040】
SiO2を犠牲層46に使用する別利点は、SiO2が高温に耐えられることである。有機ポリイミドのごとき犠牲層の別タイプは、高温下ではかなり堅くなる。ゆえに、ポリイミド犠牲層は後で取り除くことが難しい。犠牲層46は、梁型構造体層として窒化ケイ素が蒸着された際に高温に露出される。より低いBOEエッチング率を窒化ケイ素に提供するように、窒化ケイ素の蒸着には高温蒸着が望まれるためである。低BOEエッチング率は、SiO2がエッチング処理で除かれると失われる第一梁型構造体層26の量を最小化する。
【0041】
図4Cは第一梁型構造体層26の製造を示す。第一および第二梁型構造体層26と27は電機子16の支持機構を提供し、好適には窒化ケイ素で構成されるが、タイプIII〜V半導体物質および二酸化ケイ素のごとき窒化ケイ素とは別の素材を使用できる。窒化ケイ素は蒸着することができ、それによって梁型構造体層26と27に中性ストレスが発生するために好適である。中性ストレス製造はスイッチ起動時に起こり得る湾曲を減少させる。第一梁型構造体層26に使用される素材は犠牲層46より低いエッチング率を持つ必要があり、それによって電機子16を開放するために犠牲層46が取り除かれる際に第一梁型構造体層26はエッチングで除去されない。第一梁型構造体層26は、標準リトグラフィーおよびエッチング方法を用いて模様付けおよびエッチングできる。
【0042】
図3Aおよび図3Bのように、梁型構造体層26は電機子バイアス電極30の下方あるいは上方のどちらかに形成できる。梁型構造体層26が電機子バイアス電極30の片側のみに提供される場合、スイッチ作動時に梁型構造体層26内のストレスが電機子バイアス電極30内のストレスと異なる時に、電機子16内で湾曲が生じる。電機子16はどちらの物質がより高ストレスであるかに応じて上方あるいは下方へ湾曲する。湾曲はスイッチ起動に必要な電圧を変化させることができ、極度に湾曲した場合は起動電圧に関わらずスイッチを開放(下方に湾曲)あるいは閉鎖(上方に湾曲)から妨げることができる。ゆえに、電機子バイアス電極30層のストレスレベルを梁型構造体層26(適応できれば27も)と一致させることが好適である。しかしながら、歯部40および末端部42に提供される本発明のトーションバネ品質は、必要な場合にはある程度まで湾曲に反発できる。
【0043】
梁型構造体層はまた、図2に関して前述したように、電機子16の湾曲を最小化するために第一梁型構造体層26および第二梁型構造体層27として電機子バイアス電極30の上方および下方の両方に形成できる。電機子バイアス電極30の両側面に梁型構造体層26と27を形成することにより、第二梁型構造体層27は電機子バイアス電極30の上方に位置し、第一梁型構造体層26と同じように湾曲するため(電機子バイアス電極30の下方)、物質圧力が異なる際の影響は最小化される。電機子バイアス電極30は第一および第二梁型構造体層26と27に拘束され、構造体層26と27と共に湾曲するため、スイッチ内の湾曲は最小化される。2つの梁型構造体層が使用される場合、スイッチの湾曲の望む最小限レベルを提供するために同じ素材でそれらを構成することが好適である。しかしながら、異なる素材の組み合わせを使用して、歯部に湾曲に補正度を提供して所定レベルの湾曲を提供することも可能である。
【0044】
図4Dでは、凹状受領部54が第一梁型構造体層26および犠牲層46に彫刻されている。凹状受領部54は凹部24が後に蒸着される開口部である。凹状受領部54は第一梁型構造体層26の標準リトグラフィーおよびドライエッチング、次に犠牲層46の部分的エッチングを使用して形成される。開口部によって凹部は第一梁型構造体層26を通って突起できる。
【0045】
次に、懸架状電機子バイアス電極30、伝送路28および凹部24を形成する第二金属層が第一梁型構造体層26上に蒸着される。好適実施例では、金属層はTi薄層(200オングストローム)をスパッタ蒸着し、続いて1000オングストロームのAuを蒸着することにより成る。金属層はウエハー中で整合しなくてはならず、Auのメッキ面として作用する。メッキされるスイッチの領域を開くためにメッキは金属リトグラフィーを使用して実行される。ウエハーの端部上の膜金属を電気的に接触し、メッキ溶液に金属模様ウエハーを置くことによってAuは電気メッキされる。電気回路を完成させるために膜金属がメッキ溶液に露出される部分でのみメッキは発生し、ウエハー上に電気的絶縁抵抗が残る部分では発生しない。2ミクロンのAuがメッキされた後、残りはウエハーから取り除かれ、膜金属を取り除くために全表面はイオンエッチングされる。イオンエッチング中にAuの一部もメッキされたAuの上部から取り除かれるが、膜の厚さは1200オングストロームのみであるため損失は最小である。
【0046】
この過程の結果として、好適実施例では主にAuである第二金属層内に電機子バイアス電極30、導電伝送路28および凹部24が形成される。さらに、Auはバイアホール52を満たし、電機子バイアス電極30を電機子バイアスパッド34に接続する。Auはその低抵抗率のために第二金属層の好適な選択肢である。第二金属層の金属および梁型構造体層26と28への素材を選択する際、起動の際に電機子16が上方あるいは下方に湾曲しないように梁型構造体層26と28のストレスが電機子バイアス電極30および導電伝送路28のストレスと等しくなるような素材を選択することが重要である。これは構造体層への蒸着パラメータを注意深く決定することにより達成される。窒化ケイ素はその絶縁特性のみではなく、主にこれらの蒸着パラメータの制御性および結果として生じた膜のストレスレベルによって構造体層に選択された。また、電機子バイアス電極30を導電伝送路28より電気的に絶縁するために、その間の第二金属層の一部は取り除かれなければならない。第一梁型構造体層26および第二梁型構造体層27が共に使用される場合、この過程は第二梁型構造体層27を電機子バイアス電極30上に蒸着する以前に実行されなければならない。
【0047】
第二梁型構造体層27を蒸着後、リトグラフィーおよびエッチングでスイッチ製造を完成させる。最終的に、犠牲層46は電機子16を開放するために取り除かれる。さらに、歯部40および末端部42を形成する梁型構造体層26と27の部分は、望む厚さを提供するためにエッチングされる。
【0048】
犠牲層46がSiO2を含む場合、最終製造手順においてフッ化水素酸(HF)溶液を使用して典型的にはウェットエッチングで取り除かれる。除去過程を最適化するように除去液の滑らかで平らな流れを犠牲層46に提供するために、液体の流れる小孔部は特に電機子16の電機子バイアス電極30部が大領域を有する位置および電機子16の末端部42内に層を通って形成される。エッチングと洗浄処理は、犠牲層46が取り除かれる時に電機子16を基板14と接触させないために臨界点ドライヤー内で後工程で実行される。
【0049】
この処理中に接触が発生した場合は、装置固着およびスイッチ故障が起こり得る。スイッチを直接的ではなく、液相と気相の間に超臨界相を導入して液相(例:HF)環境から気相(例:空気)環境へ移動させることによって接触を防ぐ。サンプルはHF中でエッチングされ、希釈によってDI水で洗浄されるため、過程中にスイッチは液体から取り除かれない。DI水は同様にメタノールで置き換えられる。サンプルは臨界点ドライヤーに移動され、房は密閉される。房内でメタノールは高圧力液体CO2に置き換えられるため、サンプルを取り囲むのはCO2のみである。房は加熱されるため、CO2は超臨界相に変化する。続いて圧力が開放されるため、CO2は気相に変化する。サンプルが気体のみに囲まれれば、房から大気中に取り出してよい。犠牲層46が除去された後のMEMスイッチの側面図は図4Fに示されている。
【0050】
図5の示すMEMスイッチ10”は、50オーム直通線と接続されるように構成される。入力線18および出力線20は50オーム直通線の一部である。短絡入力線と出力線と共に構成される場合は必要ないが、インピーダンス正角回路網は入力線20および出力線18において反射を発生させずに5GHz以上の周波数でスイッチ10”を操作するために使用できる。スイッチ10”は、50オーム直通線と直列で配置された場合には誘導リアクタンスを単独で提供する。スイッチ10”のインピーダンスを50オーム直通線と一致させるために、装置に分路電気容量が加えられる。
【0051】
この構成の1実施例中では、分路電気容量は入力線20および出力線18の両方にマイクロストリップ放射状スタブ60を追加することで提供できる。スタブ60間の連続的静電結合を避けるために、スタブ60はMEMスイッチから一定角度で離される。このような連続的結合は、開放位置にあるMEMスイッチ10”の絶縁を弱める。結果の回路は低ミリメーター波範囲(約40GHz)までの周波数に対する低域フィルターとして機能する。電気容量値は、特定の通過域リップルを維持する一方で遮断周波数を最大化するように選択される。
【0052】
要約すれば、従来型電機子MEMsでは電機子16が基板バイアス電極22に引かれて入力線と出力線18と20の方へ湾曲すると、凹部24は電機子16の湾曲により生じる角偏向によって入力線と出力線18と20と正角接触できない。その結果、凹部24はその表面領域の約10%のみが入力線と出力線18と20と実際に接触を形成する質の悪い接触しか提供できない。この質の悪い接触によって、機械的損傷および小領域を通る電気流による熱が発生する。本発明は、末端部42と共に付着された複数の歯部40を含む電機子搭載のトーションバネを提供することによってこの問題を克服する。歯部40は、装置の起動時に末端部42を回転させて末端部42上の凹部24の入力線18と出力線20との正角接触を最大化させ、通電を可能にする。
【0053】
当業者にとって明らかなように、本明細書で開示された以外にも本発明はその他多くの構造が可能である。たとえば、導電伝送路層、バイアス電極、バイアスパッド、入力線および出力線に別素材を使用できる。梁型構造体層26と27および犠牲層46は、適切な対応素材であれば窒化ケイ素および二酸化ケイ素とは別の素材で製造できる。放射状スタブ実施例で開示したものとは別のインピーダンス正角回路網あるいは回路もまた使用できる。ゆえに、先行する詳述は例示のみのために提供されており、制限をするためではない。本発明の範囲はすべての均等物を含む以下の「特許請求の範囲」で制限される。
【0001】
本出願は、2001年3月12日に米国特許商標庁に出願された米国仮出願第60/275,171号の優先権を主張する。
【技術背景】
【0002】
(a)技術分野
本発明は、通常は電気機械スイッチに関し、より具体的にはマイクロ電気機械スイッチ(MEMS)に関し、最も具体的には高パワーRF MEMSに関する。
(b)関連技術の説明
通信関係の利用法では、スイッチはトランジスタまたはピンダイオード等の半導体素子を用いて構成されることが多い。しかしながら、マイクロ波周波数においてこれらの素子はいくつかの欠点を有する。ピンダイオードおよびトランジスタは、典型的には1dB以上の挿入損失を有し、これはスイッチ閉鎖時にスイッチを通る損失である。マイクロ波周波数で作動するトランジスタは、20dB未満のアイソレーション値を有する傾向にある。
【0003】
ゆえに、スイッチ開放時でさえ信号はスイッチを通って流れる。ピンダイオードおよびトランジスタは制限周波数応答を有し、典型的には20GHz未満の周波数のみに応答する。さらに、これらのスイッチの挿入損失および高アイソレーション値は、スイッチを通過する信号の周波数に応じて変化する。これらの特徴のため、半導体トランジスタおよびピンダイオードはマイクロ波を使用するスイッチの選択肢としては向かない。
【0004】
米国特許第5,121,089号(Larson)は、新規な部類のマイクロ波スイッチ、マイクロ電気機械(MEM)スイッチを開示している。MEMスイッチは、非常に低い挿入損失(45GHzで0.2dB未満)および開放時の高アイソレーション値(30dB以上)を有する。さらに、スイッチは半導体トランジスタおよびピンダイオードより大きい周波数応答およびバンド幅を有する。これらの特徴によって、MEMスイッチがマイクロ波回路内で従来の狭いバンド幅のPINダイオードおよびトランジスタに置き換わる可能性が提供される。
【0005】
LarsonのMEMスイッチは、電機子構造を使用している。金属電機子の1端部は出力線に固定され、電機子のもう1つの端部は入力線の上方に位置する。電機子はスイッチが開放位置にある時は入力線から電気的に絶縁される。電機子の下方の電極に電圧が加えられると、電機子は下方に引かれて入力線に接触する。これにより入力線と出力線との間に金属電機子を介して導電経路が提供される。
【0006】
しかしながら、前述の通常タイプのマイクロ電気機械スイッチは初期故障が多い。初期故障の原因は、電機子接点と基板接点との接触による衝撃から生じる損傷に関する。従来のMEMスイッチは一定角度で基板接触面に接する電機子接点を有するため、損傷は悪化される。斜め衝突によって全衝突エネルギーは比較的小さい領域に伝達されるため、単位面積ごとの衝撃増加、および実際の接触の小領域を通る電流密度の増加による抵抗加熱から生じる熱の両方によって最終的には初期故障が引き起こされる。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、接触板の間に実質的に正角接触を提供するように構成されるトーションバネを提供することによって上記を含む問題点を解決する。その結果のMEMSは向上した耐久力を持ち、実質的な正角接触がより良い電気接触を提供するために、熱は減少し、MEMはより多くのパワーに対応できる。ゆえに、耐久力が向上した多目的MEMスイッチが提供される。
【0008】
本発明の1実施例は電機子搭載トーションバネを提供する。トーションバネは、電機子電極が電気機械的に基板電極に接触させられるとそれらの電極が相互間の実質的正角状態を提供して接触域を最大化し、摩耗およびオーム抵抗を減少させるような十分な柔軟性を提供するように構成される。
【0009】
本発明は、金属同士の正角接触を提供するためにRF線がトーションスプリングを搭載した新規なRF MEMスイッチを提供する。金属同士の正角接触は最大接触域および最小接触抵抗を確実にし、ゆえに重要な長期信頼性および良好な熱放散を提供して改良型高パワー対応をもたらす。
【0010】
本発明は、別実施例中で電気機械スイッチにトーションバネを提供する。トーションバネは、少なくとも一つの歯部を有する一連の歯部を含む。一連の歯部はスイッチの電機子の自由端から延び、歯部の間に回転式に懸架された末端部を含む。末端部は導電伝送路を含み、少なくともその一部は電気接触のために露出される。導電伝送路の長さは、マイクロ電気機械スイッチが閉鎖位置へ移動させられると伝送路の露出部分がマイクロ電気機械スイッチの入力部と出力部との間で回路を形成するように選択される。スイッチが閉鎖すると末端部は歯部を介して回転し、導電伝送路の露出部分とスイッチの入力部と出力部との間で正角接続を形成し、その間の通電を最適化する。
【0011】
トーションバネの別実施例では、電気接触のために露出される導電伝送路の部分は複数の凹部で提供される。それぞれの凹部は、入力部および出力部との接触にそれぞれ対応する。凹部は末端部の回転特性と共に導電伝送路と入力部と出力部との間の正角接触を提供し、その間に回路を形成する。
【0012】
好適には、トーションバネは窒化ケイ素、タイプIII〜Vの半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で構成される。好適には、導電伝送路はチタニウム接着層と金導体層とで形成される。
【0013】
一連のトーションバネは、好適には複数の歯部を含み、より好適には2つの歯部を含む。
【0014】
別実施例では、本発明は互いに分離した入力線、出力線および基板電極を上部に有する基板を含むマイクロ電気機械スイッチを提供する。スイッチは、基板に機械接続された第一端部および少なくとも一つの歯部を有する一連の歯部を含む第二端部を持つ第一梁型構造体層を有する電機子をさらに含む。末端部は歯部の間に懸架され、入力部および出力部の上方に位置する導電伝送路を含む。導電伝送路の少なくとも一部は、入力線および出力線との正角接触のために露出される。電機子は基板電極の直接の上方に位置し、電機子上に懸架された電機子電極をさらに含む。絶縁層は電機子電極と基板電極との間に提供され、その間の短絡を妨げる。そのため、スイッチが閉鎖位置に移動させられると末端部は自由に回転して導電伝送路の露出部分と入力線と出力線との間に正角接触を形成し、その間で通電する回路を形成する。
【0015】
スイッチの電機子は、好適にはトーションバネ実施例に関して前述されたのと同様に増強させて改良される。
【0016】
マイクロ電気機械の別実施例では、絶縁層は第二梁型構造体層として電機子電極の下部に形成される。第一および第二梁型構造体層の構成素材は、スイッチ作動時にその機械的および熱的特性が望む量の湾曲を提供するように選択される。
【0017】
本発明の別実施例は、トーションバネを有するマイクロ電気機械スイッチに1電機子を提供する。電機子は、マイクロ電気機械スイッチの基板に機械接続した第一端部および少なくとも一つの歯部を有する一連の歯部を含む第二端部を有する梁型構造体層を含む。末端部は歯部の間に懸架されており、マイクロ電気機械スイッチの入力線と出力線の上方に位置するように構成された導電伝送路を含む。導電伝送路の少なくとも一部は、入力線と出力線との正角接触のために露出される。電機子電極はマイクロ電気機械スイッチの基板電極の直接的上方に位置して電機子上に懸架されており、絶縁層は電機子電極および基板電極との間に位置し、電機子がマイクロ電気機械スイッチに取り付けられて閉鎖位置に移動させられる時にその間での短絡を防ぐ。電機子がマイクロ電気機械スイッチに取り付けられ、閉鎖位置に移動させられると、末端部は自由に回転して導電伝送路と入力線と出力線との間の正角接触を確実にし、その間で通電する回路を形成する。
【0018】
好適には、電機子はトーションバネ実施例に関して前述されたのと同様に増強させて改良される。
【0019】
電機子の別実施例では、第二梁型構造体層として電機子電極の下に形成され、第一および第二梁型構造体層の構成素材は、その機械的および熱的特性がスイッチ作動時に望む量の湾曲を提供するように選択される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
「発明の概要」で記述された利点を含む特徴と利点は、以下で図面を利用してより明確に詳述される。
【0021】
図1は、導電伝送路が入力線および出力線の上方に位置する本発明のMEMスイッチ別実施例の上面図である。
【0022】
図2Aは、図1のMEMスイッチの側面図である。
【0023】
図2Bは、閉鎖位置にある図2AのMEMスイッチを示す。
【0024】
図3Aおよび図3Bは、電機子を含む層順序が変更された図1のMEMスイッチ別実施例の側面図である。
【0025】
図4A〜図4Fは、本発明の製造工程の進行ステップ中にある図1のMEMスイッチの側面図である。
【0026】
図5は、MEMスイッチを50オーム供給ラインに適合させるためにスイッチが分路電気容量と共に構成された本発明のMEMスイッチを示す。
【0027】
本発明は、通常は電子およびマイクロ電気機械スイッチ(MEMS)に関し、より具体的には高パワーRF MEMSでの改良型入力/出力部接触を提供するトーションバネに関する。以下の記述は図面を利用して提供され、通常技術者が本発明を特定利用法に組み込むために製造および使用することを可能にする。様々な改良、別実施例中での様々な使用法および本明細書中に提供される一般的な本質は、当業者にとって明らかなように、広範囲の実施例に適応させることができる。ゆえに、本発明は記述される実施例には制限されず、本質と矛盾しない最大範囲と本書中で開示される新規な特性に従う。さらに、明記されない限りは本書中の図面は寸法を特定されずに図示されており、本発明の概念の性質を表している。
【0028】
本発明はトーションバネによって電気機械スイッチ中の電機子接点と電極との間の正角接触を確実にし、MEMSとの関連で特定使用法を有する。本発明が提供する接触の正角特性は利用可能な接触域を最大化し、熱放散は改良される。米国特許第6,046,659号に開示されているRFスイッチのごとき既存の単純な片持ち梁タイプのRF MEMSスイッチは、スイッチを切るとエッジ接触を形成するという不利点を持つスイッチの1例である。この種の古いスイッチの接触域は、通常は100平方ミクロン以上の全凹部(接触板)サイズの約10平方ミクロンである。電極と凹部エッジとの接触による衝撃は、過剰な摩耗と初期故障を生じる。この過剰な摩耗は、スイッチが故障以前に対応できる使用回数を制限する主要素である。本発明は、従来型RFスイッチに比べて、スイッチのサイクル寿命を増長させ、パワー対応能力を大幅に増加させる。
【0029】
スイッチは、米国特許第6,046,659号に開示された工程を含む既存の製造工程によって製造できる。既存のRF MEMスイッチの信頼性を研究したところ、スイッチサイクル時間を制限する主要因は起動時の凹部縁部の性質であることが示された。エッジ接触が電極と接触させるのは凹部面の10%未満のみである。このような接触域の制限は、2つの問題をもたらす。第一に、より小さい接触域によってスイッチシステムに衝撃に関するより大きい損傷が常に提供され、衝撃の集中地点からの分離を引き起こす。第二に、より小さい接触域によって接続は劣化し、それによってジュール(抵抗)加熱は増加し、初期故障あるいは動作劣化の要因ともなる。本発明のより大きい接触域は優れた接触、より良い熱放散およびパワー対応をもたらし、同時に接点での衝撃による損傷を軽減する。
【0030】
本構成の改良された信頼性およびパワー対応能力は、回転の自由と共に凹部接触を提供するように構成されたトーションバネの追加によって提供される。試験結果は本構造が衝撃による初期故障の可能性を軽減し、正角凹部接触を確実にし、ゆえに接触抵抗を最小化することを示している。さらに、非常に拡大された接触域によって熱放散が改良されるため、この種のスイッチのパワー対応能力が向上される。
【0031】
図1は、本発明によるマイクロ電気機械(MEM)スイッチ10の実施例の上面図である。この実施例では、導電伝送路28は第一および第二梁型構造体層26と27の間に位置し、入力線20または出力線18のどちらにも直接接続されていない。電機子バイアス電極30は、電機子16下部の大部分および梁型構造体層26と27の間の領域を覆っている。電機子16の一端部は、基板14に直接固定される。電機子バイアス電極30の上方に位置する電機子16の自由端は分岐して、歯部40の間に回転式に懸架されて入力線18と出力線20との間の隙間内に位置する末端部42と共に一対の歯部40を形成する。導電伝送路28は電機子16の末端部42上に提供されるため、スイッチ10が閉鎖した時に入力線20と出力線18との間の隙間を埋めることができる。基板バイアス電極22と電機子バイアス電極30との間に電圧が加えられると、電機子16は基板14の方へ湾曲する。これにより伝送路28は入力線20および出力線18の両方に電気接触し、スイッチを閉鎖する。この状態で、信号は入力線18から出力線20へ導電伝送路28を介して通過できる。
【0032】
図2Aおよび図2Bは、図1のMEMスイッチ10の側面図である。図2Aは開放状態にあるMEMスイッチを示し、図2Bは閉鎖状態にあるMEMスイッチを示す。梁型構造物体26は、固定アンカーバイアス32を介して基板14と接続される。懸架された電機子バイアス電極30は層26と27の間の構造物体内に位置し、バイアス線38と電機子バイアスパッド34との間の接点を介して電気的にアクセスされる。導電伝送路28は梁型構造体層26と27の自由端に位置し、(誘電性)梁型構造体層26と27によって懸架状電機子バイアス電極30から電気的に絶縁される。導電伝送路28には一対の凹部24が提供されるため、スイッチ10が閉鎖すると凹部24と導電伝送路28は連携して入力線18と出力線20との間に導電経路を形成し、通電が可能になる。凹部24と基板14との間の隙間は、第一構造体層26と基板14の間の距離よりも小さい。伝送路28および凹部24は、好適には歯部40によって懸架された電機子16の末端部42に封入される。歯部40は、凹部24と入力線18および出力線20との間に正角接触を確実に提供するために末端部42を回転させるように十分に柔軟な電機子16の一部を提供する。歯部40の厚みと形状の変動によって望ましいバネ特性が提供される。
【0033】
さらに、歯部40と末端部42との間の連結の提供は、通電を最適化するために凹部24と入力線18および出力線20との間の正角接触を確実にする望む回転度および回転方向を提供できるように変更できる。さらに、特定実施例および望む回転自由度に応じて、使用する歯部の数は1から特定実施例に実用的な数まで変更できる。歯部40は正角接触を提供するために湾曲した後に元来の形状を取り戻すように十分に堅固である必要がある。歯部が過度に堅固である場合、スイッチ10にかかる閉鎖強度に応じて脆性破壊が生じる可能性がある。懸架状接触凹部24は第一梁型構造体層26を通ってその下方に延び、入力線18および出力線20それぞれに金属接触域を提供する。基板バイアス電極22は、基板14表面上の懸架状電機子バイアス電極30の下方に位置し、空隙44によってそれから分離されている。懸架状電機子バイアス電極30と基板バイアス電極22との間に電圧が加えられると、静電引力が電機子バイアス電極30を付着した電機子16と共に基板バイアス電極22の方へ引きつける。
【0034】
動作中、電機子バイアス電極30を基板バイアス電極22の方へ近づかせるように電機子16が湾曲した点において凹部24は最初に入力線18に接触する。その結果、懸架状接触凹部24は入力線20および出力線18に接触するため、導電伝送路28は入力線18および出力線20との間の隙間を埋めて、MEMスイッチ10を図2Bが示す位置へ閉鎖する。このように、凹部24と入力線18との間の金属接触の力は、電機子電極30を基板電極22に引きよせる引力ではなく、主に歯部40の柔軟性と凹部24の構造に応じる。
【0035】
接触凹部を持たない金属スイッチは、温度、年齢およびMEMスイッチの使用量につれて変化する要因である電機子柔軟性およびバイアス強度に従う接触を有することは記述に値する。信頼性の改良に加えて、接触自体の品質は凹部を追加することで改良される。凹部は環境よりも製造に応じる特徴である制御可能なサイズや表面構成を有するためである。ゆえに、凹部24を持たないMEMスイッチは時間に応じて変化する接触特性を持つことが多く、そのためにスイッチをいくつかの回路実施例に使用することを困難あるいは不可能にする。
【0036】
図3Aと図3Bは図1、図2Aおよび図2BのMEMS10別実施例の側面図である。この場合は、懸架状電機子バイアス電極30は電機子16下部の上の露出層である。懸架状電機子バイアス電極30の露出特性により、スイッチが閉鎖位置にある場合に電機子バイアス電極30と基板バイアス電極22が電気的に短絡することを防ぐために、追加的絶縁層48が基板バイアス電極22上部の上に提供される。
【0037】
図4A〜図4Fは、図1および図2のMEMスイッチ10の製造に使用できる製造工程を示している。工程は基板14から開始する。好適実施例では、基板にはGaAs(ガリウムヒ素)を使用している。しかしながら、Inp、セラミック、クオーツ、あるいはケイ素のごとき別素材を使用できる。これによって、回路素子およびMEMスイッチ10は金属スパッタリングおよびマスキングのごとき標準集積回路製造技術を用いて基板上で同時に製造できる。基板は主に回路技術および接続されるMEMスイッチに基づいて選択されるため、MEMスイッチと回路は同時に製造できる。たとえば、InPは低ノイズHEMT MMICS(高電子移動トランジスタモノリシックマイクロ波集積回路)に使用でき、GaAsは典型的にPHEMT(疑似形態HEMT)パワーMMICSに使用できる。MEMスイッチ10製造は柔軟性を持つため、様々な回路への使用が可能である。これにより、本MEMスイッチを使用して構成される回路のコストおよび複雑性が軽減される。
【0038】
図4Aは、電機子バイアスパッド34用に基板14上に金属層を蒸着する第一ステップ後に、入力線18、出力線20および基板バイアス電極22が完成したMEMスイッチ10の側面図である。金属層は、抵抗リフトオフ、抵抗提供(resist definition)あるいは金属エッチングのような標準集積回路製造技術を使用してリトグラフィー式に蒸着できる。好適実施例では、金属層の主な組成として金(Au)が使用される。Auは、その低抵抗率のためにRF利用法では好適である。Auを基板に確実に接着させるために、チタニウム(Ti)の薄層(250〜500オングストローム)、続いて約1000オングストロームのプラチナ(Pt)層、最後にAuを蒸着する。Ptは拡散隔膜(抗拡散浸透層)の働きをしてAuがTiと混合するのを防止し、金属が基板との接着力を失うのを防ぐ。特定実施例の要求に応じて別の抗拡散浸透層を使用できる。III〜V半導体基板の場合には、金ゲルマニウム(AuGe)共晶の薄層を最初に蒸着して、III〜V MESFETあるいはHEMTへの標準オーム金属加工に類似した半導体とAuGeの合金化によりAuの接着を確実にする。
【0039】
次に図4Bでは、犠牲層46が金属層(好適にはAu)の上部の上に配置されてエッチングされるため、電機子16は犠牲層46の上方に形成することができる。犠牲層46は、典型的にはスパッタ蒸着あるいはPECVD(プラズマ助長化学気相蒸着)を使用して蒸着された2ミクロンのSiO2を含む。バイアホール52は犠牲層42内に彫刻されるため、金属電機子バイアスパッド34は固定アンカーバイアス42の形成を開始するために露出される。バイアホール52は、犠牲層46の標準抵抗リトグラフィーおよびエッチングで提供される。SiO2以外の別素材を犠牲層46に使用できる。犠牲層46の重要な特徴は、高エッチング率、良好な厚さ均一度、および基板14に既に蒸着されている金属の酸化物による正角塗装である。酸化物の厚さは、スイッチ10を閉鎖するのに必要な電圧およびスイッチ10開放時の電気的絶縁を決定するのに重要なスイッチ開口部(溝44)の厚さを部分的に決定する。図4Fで示すように、犠牲層46は電機子16を開放するために最終ステップで取り除かれる。
【0040】
SiO2を犠牲層46に使用する別利点は、SiO2が高温に耐えられることである。有機ポリイミドのごとき犠牲層の別タイプは、高温下ではかなり堅くなる。ゆえに、ポリイミド犠牲層は後で取り除くことが難しい。犠牲層46は、梁型構造体層として窒化ケイ素が蒸着された際に高温に露出される。より低いBOEエッチング率を窒化ケイ素に提供するように、窒化ケイ素の蒸着には高温蒸着が望まれるためである。低BOEエッチング率は、SiO2がエッチング処理で除かれると失われる第一梁型構造体層26の量を最小化する。
【0041】
図4Cは第一梁型構造体層26の製造を示す。第一および第二梁型構造体層26と27は電機子16の支持機構を提供し、好適には窒化ケイ素で構成されるが、タイプIII〜V半導体物質および二酸化ケイ素のごとき窒化ケイ素とは別の素材を使用できる。窒化ケイ素は蒸着することができ、それによって梁型構造体層26と27に中性ストレスが発生するために好適である。中性ストレス製造はスイッチ起動時に起こり得る湾曲を減少させる。第一梁型構造体層26に使用される素材は犠牲層46より低いエッチング率を持つ必要があり、それによって電機子16を開放するために犠牲層46が取り除かれる際に第一梁型構造体層26はエッチングで除去されない。第一梁型構造体層26は、標準リトグラフィーおよびエッチング方法を用いて模様付けおよびエッチングできる。
【0042】
図3Aおよび図3Bのように、梁型構造体層26は電機子バイアス電極30の下方あるいは上方のどちらかに形成できる。梁型構造体層26が電機子バイアス電極30の片側のみに提供される場合、スイッチ作動時に梁型構造体層26内のストレスが電機子バイアス電極30内のストレスと異なる時に、電機子16内で湾曲が生じる。電機子16はどちらの物質がより高ストレスであるかに応じて上方あるいは下方へ湾曲する。湾曲はスイッチ起動に必要な電圧を変化させることができ、極度に湾曲した場合は起動電圧に関わらずスイッチを開放(下方に湾曲)あるいは閉鎖(上方に湾曲)から妨げることができる。ゆえに、電機子バイアス電極30層のストレスレベルを梁型構造体層26(適応できれば27も)と一致させることが好適である。しかしながら、歯部40および末端部42に提供される本発明のトーションバネ品質は、必要な場合にはある程度まで湾曲に反発できる。
【0043】
梁型構造体層はまた、図2に関して前述したように、電機子16の湾曲を最小化するために第一梁型構造体層26および第二梁型構造体層27として電機子バイアス電極30の上方および下方の両方に形成できる。電機子バイアス電極30の両側面に梁型構造体層26と27を形成することにより、第二梁型構造体層27は電機子バイアス電極30の上方に位置し、第一梁型構造体層26と同じように湾曲するため(電機子バイアス電極30の下方)、物質圧力が異なる際の影響は最小化される。電機子バイアス電極30は第一および第二梁型構造体層26と27に拘束され、構造体層26と27と共に湾曲するため、スイッチ内の湾曲は最小化される。2つの梁型構造体層が使用される場合、スイッチの湾曲の望む最小限レベルを提供するために同じ素材でそれらを構成することが好適である。しかしながら、異なる素材の組み合わせを使用して、歯部に湾曲に補正度を提供して所定レベルの湾曲を提供することも可能である。
【0044】
図4Dでは、凹状受領部54が第一梁型構造体層26および犠牲層46に彫刻されている。凹状受領部54は凹部24が後に蒸着される開口部である。凹状受領部54は第一梁型構造体層26の標準リトグラフィーおよびドライエッチング、次に犠牲層46の部分的エッチングを使用して形成される。開口部によって凹部は第一梁型構造体層26を通って突起できる。
【0045】
次に、懸架状電機子バイアス電極30、伝送路28および凹部24を形成する第二金属層が第一梁型構造体層26上に蒸着される。好適実施例では、金属層はTi薄層(200オングストローム)をスパッタ蒸着し、続いて1000オングストロームのAuを蒸着することにより成る。金属層はウエハー中で整合しなくてはならず、Auのメッキ面として作用する。メッキされるスイッチの領域を開くためにメッキは金属リトグラフィーを使用して実行される。ウエハーの端部上の膜金属を電気的に接触し、メッキ溶液に金属模様ウエハーを置くことによってAuは電気メッキされる。電気回路を完成させるために膜金属がメッキ溶液に露出される部分でのみメッキは発生し、ウエハー上に電気的絶縁抵抗が残る部分では発生しない。2ミクロンのAuがメッキされた後、残りはウエハーから取り除かれ、膜金属を取り除くために全表面はイオンエッチングされる。イオンエッチング中にAuの一部もメッキされたAuの上部から取り除かれるが、膜の厚さは1200オングストロームのみであるため損失は最小である。
【0046】
この過程の結果として、好適実施例では主にAuである第二金属層内に電機子バイアス電極30、導電伝送路28および凹部24が形成される。さらに、Auはバイアホール52を満たし、電機子バイアス電極30を電機子バイアスパッド34に接続する。Auはその低抵抗率のために第二金属層の好適な選択肢である。第二金属層の金属および梁型構造体層26と28への素材を選択する際、起動の際に電機子16が上方あるいは下方に湾曲しないように梁型構造体層26と28のストレスが電機子バイアス電極30および導電伝送路28のストレスと等しくなるような素材を選択することが重要である。これは構造体層への蒸着パラメータを注意深く決定することにより達成される。窒化ケイ素はその絶縁特性のみではなく、主にこれらの蒸着パラメータの制御性および結果として生じた膜のストレスレベルによって構造体層に選択された。また、電機子バイアス電極30を導電伝送路28より電気的に絶縁するために、その間の第二金属層の一部は取り除かれなければならない。第一梁型構造体層26および第二梁型構造体層27が共に使用される場合、この過程は第二梁型構造体層27を電機子バイアス電極30上に蒸着する以前に実行されなければならない。
【0047】
第二梁型構造体層27を蒸着後、リトグラフィーおよびエッチングでスイッチ製造を完成させる。最終的に、犠牲層46は電機子16を開放するために取り除かれる。さらに、歯部40および末端部42を形成する梁型構造体層26と27の部分は、望む厚さを提供するためにエッチングされる。
【0048】
犠牲層46がSiO2を含む場合、最終製造手順においてフッ化水素酸(HF)溶液を使用して典型的にはウェットエッチングで取り除かれる。除去過程を最適化するように除去液の滑らかで平らな流れを犠牲層46に提供するために、液体の流れる小孔部は特に電機子16の電機子バイアス電極30部が大領域を有する位置および電機子16の末端部42内に層を通って形成される。エッチングと洗浄処理は、犠牲層46が取り除かれる時に電機子16を基板14と接触させないために臨界点ドライヤー内で後工程で実行される。
【0049】
この処理中に接触が発生した場合は、装置固着およびスイッチ故障が起こり得る。スイッチを直接的ではなく、液相と気相の間に超臨界相を導入して液相(例:HF)環境から気相(例:空気)環境へ移動させることによって接触を防ぐ。サンプルはHF中でエッチングされ、希釈によってDI水で洗浄されるため、過程中にスイッチは液体から取り除かれない。DI水は同様にメタノールで置き換えられる。サンプルは臨界点ドライヤーに移動され、房は密閉される。房内でメタノールは高圧力液体CO2に置き換えられるため、サンプルを取り囲むのはCO2のみである。房は加熱されるため、CO2は超臨界相に変化する。続いて圧力が開放されるため、CO2は気相に変化する。サンプルが気体のみに囲まれれば、房から大気中に取り出してよい。犠牲層46が除去された後のMEMスイッチの側面図は図4Fに示されている。
【0050】
図5の示すMEMスイッチ10”は、50オーム直通線と接続されるように構成される。入力線18および出力線20は50オーム直通線の一部である。短絡入力線と出力線と共に構成される場合は必要ないが、インピーダンス正角回路網は入力線20および出力線18において反射を発生させずに5GHz以上の周波数でスイッチ10”を操作するために使用できる。スイッチ10”は、50オーム直通線と直列で配置された場合には誘導リアクタンスを単独で提供する。スイッチ10”のインピーダンスを50オーム直通線と一致させるために、装置に分路電気容量が加えられる。
【0051】
この構成の1実施例中では、分路電気容量は入力線20および出力線18の両方にマイクロストリップ放射状スタブ60を追加することで提供できる。スタブ60間の連続的静電結合を避けるために、スタブ60はMEMスイッチから一定角度で離される。このような連続的結合は、開放位置にあるMEMスイッチ10”の絶縁を弱める。結果の回路は低ミリメーター波範囲(約40GHz)までの周波数に対する低域フィルターとして機能する。電気容量値は、特定の通過域リップルを維持する一方で遮断周波数を最大化するように選択される。
【0052】
要約すれば、従来型電機子MEMsでは電機子16が基板バイアス電極22に引かれて入力線と出力線18と20の方へ湾曲すると、凹部24は電機子16の湾曲により生じる角偏向によって入力線と出力線18と20と正角接触できない。その結果、凹部24はその表面領域の約10%のみが入力線と出力線18と20と実際に接触を形成する質の悪い接触しか提供できない。この質の悪い接触によって、機械的損傷および小領域を通る電気流による熱が発生する。本発明は、末端部42と共に付着された複数の歯部40を含む電機子搭載のトーションバネを提供することによってこの問題を克服する。歯部40は、装置の起動時に末端部42を回転させて末端部42上の凹部24の入力線18と出力線20との正角接触を最大化させ、通電を可能にする。
【0053】
当業者にとって明らかなように、本明細書で開示された以外にも本発明はその他多くの構造が可能である。たとえば、導電伝送路層、バイアス電極、バイアスパッド、入力線および出力線に別素材を使用できる。梁型構造体層26と27および犠牲層46は、適切な対応素材であれば窒化ケイ素および二酸化ケイ素とは別の素材で製造できる。放射状スタブ実施例で開示したものとは別のインピーダンス正角回路網あるいは回路もまた使用できる。ゆえに、先行する詳述は例示のみのために提供されており、制限をするためではない。本発明の範囲はすべての均等物を含む以下の「特許請求の範囲」で制限される。
Claims (70)
- 電気機械スイッチのためのトーションバネであって、前記電気機械スイッチは自由端および入力線と出力線を有する電機子を含んでおり、前記トーションバネは、
前記スイッチの前記電機子の前記自由端から延びる少なくとも一つの歯部を含む一連の歯部と、
前記歯部によって回転的に懸架され、導電伝送路を含み、少なくとも一部は電気接触に露出される末端部と、
を含み、
前記導電伝送路の長さは、前記電気機械スイッチが閉鎖位置に移動させられた時に、前記末端部が前記歯部を介して回転して前記導電伝送路と前記スイッチの前記入力線と出力線との間に正角接触を形成することによって前記導電伝送路の前記露出部分が前記電気機械スイッチの前記入力線と出力線との間に回路を形成するように選択されることを特徴とするトーションバネ。 - 導電伝送路の電気接触に露出される部分は複数の凹部の形状で提供され、該凹部は入力部と出力部との間に形成される接触にそれぞれ対応し、それによって前記凹部は末端部の回転特性と共に導電伝送路と入力線と出力線との間の正角接触を提供し、その間に回路を形成することを特徴とする請求項1記載のトーションバネ。
- 歯部は窒化ケイ素、タイプIII〜V半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で構成されることを特徴とする請求項2記載のトーションバネ。
- 導電伝送路はチタニウム接着層、金導体層およびその間の抗拡散浸透層によって形成されることを特徴とする請求項3記載のトーションバネ。
- 導電伝送路はチタニウム接着層、金導体層およびその間の抗拡散浸透層によって形成されることを特徴とする請求項1記載のトーションバネ。
- 導電伝送路の電気接触に露出される部分は複数の凹部の形状で提供され、該凹部は入力部と出力部との間の接触にそれぞれ対応し、それによって前記凹部は末端部の回転特性と連携して前記導電伝送路と前記入力部と出力部との間で正角接触を提供し、その間で回路を形成することを特徴とする請求項5記載のトーションバネ。
- 歯部は窒化ケイ素、タイプIII〜V半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で構成されることを特徴とする請求項1記載のトーションバネ。
- 導電伝送路はチタニウム接着層および金導体層およびその間の拡散浸透層によって形成される素材で構成されることを特徴とする請求項7記載のトーションバネ。
- 一連の歯部は複数の歯部を含むことを特徴とする請求項1記載のトーションバネ。
- 一連の歯部は2つの歯部を含むことを特徴とする請求項1記載のトーションバネ。
- 電気機械スイッチであって、
基板と、
前記基板上部の上の入力線と、
前記基板上部の上にあり、前記入力線と分離された出力線と、
前記基板上部の上にあり、前記入力線および前記出力線の近くに配置されているが分離されている基板電極と、
電機子と、
を含む電気機械スイッチであって、
前記電機子は、
前記基板と機械的に接続された第一端部および少なくとも一つの歯部を含む一連の歯部およびその間に回転式に懸架された末端部を有する第二端部を含んでおり、該末端部は前記入力線および前記出力線の上に位置する導電伝送路を含んでおり、該導電伝送路の少なくとも一部は前記入力線と前記出力線との間の正角接触のために露出されている第一梁型構造体層と、
前記基板電極の真上に位置し、前記電機子上に懸架される電機子電極と、
電機子電極と基板電極との間に配置され、その間の短絡を防ぐ末端部と、
を含んでおり、
それによってスイッチが閉鎖位置に作動された場合に前記末端部が自由に回転して前記導電伝送路の前記露出部分と前記入力線と出力線との間の正角接触を確実にし、その間に回路を形成して通電を可能にすることを特徴とする電気機械スイッチ。 - 導電伝送路の電気接触に露出される部分は複数の凹部で提供され、該凹部は入力部と出力部との接触にそれぞれ対応し、それによって前記凹部は末端部の回転特性と連携して前記導電伝送路と前記入力部と出力部との間で正角接触を提供し、その間で回路を形成することを特徴とする請求項11記載の電気機械スイッチ。
- 歯部は窒化ケイ素、タイプIII〜V半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で構成されることを特徴とする請求項12記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路はチタニウム接着層、金導体層およびその間の抗拡散浸透層によって形成されることを特徴とする請求項13記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路はチタニウム接着層、金導体層およびその間の抗拡散浸透層によって形成されることを特徴とする請求項11記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路の電気接触に露出される部分は複数の凹部で提供され、該凹部は入力部と出力部との接触にそれぞれ対応し、それによって前記凹部は末端部の回転特性と連携して前記導電伝送路と前記入力部と出力部との間で正角接触を提供し、その間で回路を形成することを特徴とする請求項15記載の電気機械スイッチ。
- 歯部は窒化ケイ素、タイプIII〜V半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で構成されることを特徴とする請求項11記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路はチタニウム接着層、金導体層およびその間の抗拡散浸透層によって形成されることを特徴とする請求項17記載の電気機械スイッチ。
- 第一梁型構造体層は電機子電極の上方に配置されることを特徴とする請求項11記載の電気機械スイッチ。
- 絶縁層は第二梁型構造体層として電機子電極の下に形成され、第一梁型構造体層および前記第二梁型構造体層を構成する素材はそれらの機械的および熱的特性がスイッチ起動時における湾曲の望む量を提供するように選択されることを特徴とする請求項19記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路の電気接触に露出される部分は複数の凹部で提供され、該凹部は入力部と出力部との接触にそれぞれ対応し、それによって前記凹部は末端部の回転特性と連携して前記導電伝送路と前記入力部と出力部との間で正角接触を提供し、その間で回路を形成することを特徴とする請求項20記載の電気機械スイッチ。
- 歯部は第一あるいは第二梁型構造体層のどちらかと同じ素材で提供され、前記梁型構造体層は窒化ケイ素、タイプIII〜V半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で形成されることを特徴とする請求項21記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路はチタニウム接着層、金導体層およびその間の抗拡散浸透層によって形成されることを特徴とする請求項22記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路はチタニウム接着層、金導体層およびその間の抗拡散浸透層によって形成されることを特徴とする請求項23記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路の電気接触に露出される部分は複数の凹部で提供され、該凹部は入力部と出力部との接触にそれぞれ対応し、それによって前記凹部は末端部の回転特性と連携して前記導電伝送路と前記入力部と出力部との間で正角接触を提供し、その間で回路を形成することを特徴とする請求項24記載の電気機械スイッチ。
- 歯部は窒化ケイ素、タイプIII〜V半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で形成されることを特徴とする請求項25記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路はチタニウム接着層、金導体層およびその間の抗拡散浸透層によって形成されることを特徴とする請求項26記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路の電気接触に露出される部分は複数の凹部で提供され、該凹部は入力部と出力部との接触にそれぞれ対応し、それによって前記凹部は末端部の回転特性と連携して前記導電伝送路と前記入力部と出力部との間で正角接触を提供し、その間で回路を形成することを特徴とする請求項19記載の電気機械スイッチ。
- 歯部は第一あるいは第二梁型構造体層のどちらかと同じ素材で形成され、それぞれは窒化ケイ素、タイプIII〜V半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で形成されることを特徴とする請求項28記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路はチタニウム接着層、金導体層およびその間の抗拡散浸透層によって形成されることを特徴とする請求項29記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路はチタニウム接着層、金導体層およびその間の抗拡散浸透層によって形成されることを特徴とする請求項19記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路の電気接触に露出される部分は複数の凹部で提供され、該凹部は入力部と出力部との接触にそれぞれ対応し、それによって前記凹部は末端部の回転特性と連携して前記導電伝送路と前記入力部と出力部との間で正角接触を提供し、その間で回路を形成することを特徴とする請求項31記載の電気機械スイッチ。
- 歯部は窒化ケイ素、タイプIII〜V半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で形成されることを特徴とする請求項19記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路はチタニウム接着層、金導体層およびその間の抗拡散浸透層によって形成されることを特徴とする請求項33記載の電気機械スイッチ。
- 絶縁層は基板電極上の層として形成されることを特徴とする請求項19記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路の電気接触に露出される部分は複数の凹部で提供され、該凹部は入力部と出力部との接触にそれぞれ対応し、それによって前記凹部は末端部の回転特性と連携して前記導電伝送路と前記入力部と出力部との間で正角接触を提供し、その間で回路を形成することを特徴とする請求項35記載の電気機械スイッチ。
- 歯部は第一梁型構造体層と同じ素材で構成され、該第一梁型構造体層は窒化ケイ素、タイプIII〜V半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で形成されることを特徴とする請求項36記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路はチタニウム接着層、金導体層およびその間の抗拡散浸透層によって形成されることを特徴とする請求項37記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路はチタニウム接着層、金導体層およびその間の抗拡散浸透層によって形成されることを特徴とする請求項35記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路の電気接触に露出される部分は複数の凹部で提供され、該凹部は入力部と出力部との接触にそれぞれ対応し、それによって前記凹部は末端部の回転特性と連携して前記導電伝送路と前記入力部と出力部との間で正角接触を提供し、その間で回路を形成することを特徴とする請求項39記載の電気機械スイッチ。
- 歯部は窒化ケイ素、タイプIII〜V半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で形成されることを特徴とする請求項35記載の電気機械スイッチ。
- 導電伝送路はチタニウム接着層、金導体層およびその間の抗拡散浸透層によって形成されることを特徴とする請求項41記載の電気機械スイッチ。
- 一連の歯部は複数の歯部を含むことを特徴とする請求項11記載の電気機械スイッチ。
- 一連の歯部は2つの歯部を含むことを特徴とする請求項11記載の電気機械スイッチ。
- トーションバネを有する電気機械スイッチのための電機子であって、
前記電気機械スイッチの基板に機械的に接続するための第一端部と、少なくともひとつの歯部を有する一連の歯部と、前記歯部間に回転式に懸架された末端部とを有しており、該末端部は前記入力線および前記出力線の上に位置する導電伝送路を含んでおり、該導電伝送路の少なくとも一部は前記入力線と前記出力線との間の正角接触のために露出されている第一梁型構造体層と、
前記電気機械スイッチの基板電極の真上に位置する電機子電極と、
前記電機子電極と前記基板電極との間に位置し、前記電機子が前記電気機械スイッチに取り付けられ起動される時にその間で短絡するのを防止する絶縁層と、
を含み、
ゆえに前記電機子が前記電気機械スイッチに取り付けられて“閉鎖位置”に移動されると、前記末端部は自由に回転して前記導電線の前記露出部分と前記入力線と出力線との間で正角接触を提供して回路を形成し、通電を提供することを特徴とする電機子。 - 絶縁層は電機子電極の下の第二梁型構造体層として形成され、第一梁型構造体層および第二梁型構造体層はそれらの機械的および熱的特性がスイッチ起動時に望む量の湾曲を提供するように選択される素材で形成されることを特徴とする請求項45記載の電機子。
- 導電伝送路の電気接触に露出される部分は複数の凹部で提供され、該凹部は入力部と出力部との接触にそれぞれ対応し、それによって前記凹部は末端部の回転特性と連携して前記導電伝送路と前記入力部と出力部との間で正角接触を提供し、その間で回路を形成することを特徴とする請求項46記載の電機子。
- 歯部は窒化ケイ素、タイプIII〜V半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で形成されることを特徴とする請求項47記載の電機子。
- 導電伝送路はチタニウム接着層および金導体層およびその間の抗拡散浸透層で形成されることを特徴とする請求項48記載の電機子。
- 導電伝送路はチタニウム接着層および金導体層およびその間の抗拡散浸透層で形成されることを特徴とする請求項46記載の電機子。
- 導電伝送路の電気接触に露出される部分は複数の凹部で提供され、該凹部は入力部と出力部との接触にそれぞれ対応し、それによって前記凹部は末端部の回転特性と連携して前記導電伝送路と前記入力部と出力部との間で正角接触を提供し、その間で回路を形成することを特徴とする請求項50記載の電機子。
- 歯部は窒化ケイ素、タイプIII〜V半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で形成されることを特徴とする請求項46記載の電機子。
- 導電伝送路はチタニウム接着層および金導体層およびその間の抗拡散浸透層で形成されることを特徴とする請求項52記載の電機子。
- 導電伝送路の電気接触に露出される部分は複数の凹部で提供され、該凹部は入力部と出力部との接触にそれぞれ対応し、それによって前記凹部は末端部の回転特性と連携して前記導電伝送路と前記入力部と出力部との間で正角接触を提供し、その間で回路を形成することを特徴とする請求項45記載の電機子。
- 歯部は第一梁型構造体層と同じ素材で形成され、梁型構造体層はそれぞれ窒化ケイ素、タイプIII〜V半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で構成されることを特徴とする請求項54記載の電機子。
- 導電伝送路はチタニウム接着層および金導体層およびその間の抗拡散浸透層で形成されることを特徴とする請求項55記載の電機子。
- 導電伝送路はチタニウム接着層および金導体層およびその間の抗拡散浸透層で形成されることを特徴とする請求項45記載の電機子。
- 導電伝送路の電気接触に露出される部分は複数の凹部で提供され、該凹部は入力部と出力部との接触にそれぞれ対応し、それによって前記凹部は末端部の回転特性と連携して前記導電伝送路と前記入力部と出力部との間で正角接触を提供し、その間で回路を形成することを特徴とする請求項57記載の電機子。
- 歯部は窒化ケイ素、タイプIII〜V半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で形成されることを特徴とする請求項45記載の電機子。
- 導電伝送路はチタニウム接着層および金導体層およびその間の抗拡散浸透層で形成されることを特徴とする請求項59記載の電機子。
- 絶縁層は基材電極上の層として提供されることを特徴とする請求項45記載の電機子。
- 導電伝送路の電気接触に露出される部分は複数の凹部で提供され、該凹部は入力部と出力部との接触にそれぞれ対応し、それによって前記凹部は末端部の回転特性と連携して前記導電伝送路と前記入力部と出力部との間で正角接触を提供し、その間で回路を形成することを特徴とする請求項61記載の電機子。
- 歯部は第一梁型構造体層と同じ素材で形成され、梁型構造体層はそれぞれ窒化ケイ素、タイプIII〜V半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で形成されることを特徴とする請求項62記載の電機子。
- 導電伝送路はチタニウム接着層および金導体層およびその間の抗拡散浸透層で形成されることを特徴とする請求項63記載の電機子。
- 導電伝送路はチタニウム接着層および金導体層およびその間の抗拡散浸透層で形成されることを特徴とする請求項61記載の電機子。
- 導電伝送路の電気接触に露出される部分は複数の凹部で提供され、該凹部は入力部と出力部との接触にそれぞれ対応し、それによって前記凹部は末端部の回転特性と連携して前記導電伝送路と前記入力部と出力部との間で正角接触を提供し、その間で回路を形成することを特徴とする請求項65記載の電機子。
- 歯部は窒化ケイ素、タイプIII〜V半導体および二酸化ケイ素で成る群から選択される素材で形成されることを特徴とする請求項67記載の電機子。
- 導電伝送路はチタニウム接着層および金導体層およびその間の抗拡散浸透層で形成されることを特徴とする請求項67記載の電機子。
- 一連の歯部は複数の歯部を含むことを特徴とする請求項45記載の電機子。
- 一連の歯部は2つの歯部を含むことを特徴とする請求項45記載の電機子。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US27517001P | 2001-03-12 | 2001-03-12 | |
PCT/US2002/007835 WO2002073645A1 (en) | 2001-03-12 | 2002-03-12 | Torsion spring for electro-mechanical switches and a cantilever-type rf micro-electromechanical switch incorporating the torsion spring |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004535654A true JP2004535654A (ja) | 2004-11-25 |
Family
ID=23051164
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002572600A Pending JP2004535654A (ja) | 2001-03-12 | 2002-03-12 | 電気機械スイッチのためのトーションバネおよびトーションバネを内蔵したカンチレバー型rfマイクロ電気機械スイッチ |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP1374267A1 (ja) |
JP (1) | JP2004535654A (ja) |
WO (1) | WO2002073645A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006175557A (ja) * | 2004-12-22 | 2006-07-06 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 微細構造体 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20030080839A1 (en) * | 2001-10-31 | 2003-05-01 | Wong Marvin Glenn | Method for improving the power handling capacity of MEMS switches |
US7118935B2 (en) * | 2003-03-31 | 2006-10-10 | Intel Corporation | Bump style MEMS switch |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5121089A (en) * | 1990-11-01 | 1992-06-09 | Hughes Aircraft Company | Micro-machined switch and method of fabrication |
CH691559A5 (fr) * | 1997-04-21 | 2001-08-15 | Asulab Sa | Micro-contacteur magnétique et son procédé de fabrication. |
US6115231A (en) * | 1997-11-25 | 2000-09-05 | Tdk Corporation | Electrostatic relay |
DE19807214A1 (de) * | 1998-02-20 | 1999-09-16 | Siemens Ag | Mikromechanisches elektrostatisches Relais |
DE19820821C1 (de) * | 1998-05-09 | 1999-12-16 | Inst Mikrotechnik Mainz Gmbh | Elektromagnetisches Relais |
US6046659A (en) * | 1998-05-15 | 2000-04-04 | Hughes Electronics Corporation | Design and fabrication of broadband surface-micromachined micro-electro-mechanical switches for microwave and millimeter-wave applications |
DE19935819B4 (de) * | 1999-07-29 | 2004-08-05 | Tyco Electronics Logistics Ag | Relais und Verfahren zu dessen Herstellung |
-
2002
- 2002-03-12 WO PCT/US2002/007835 patent/WO2002073645A1/en not_active Application Discontinuation
- 2002-03-12 EP EP02719232A patent/EP1374267A1/en not_active Withdrawn
- 2002-03-12 JP JP2002572600A patent/JP2004535654A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006175557A (ja) * | 2004-12-22 | 2006-07-06 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 微細構造体 |
JP4571488B2 (ja) * | 2004-12-22 | 2010-10-27 | 日本電信電話株式会社 | 微細構造体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2002073645A1 (en) | 2002-09-19 |
EP1374267A1 (en) | 2004-01-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6768403B2 (en) | Torsion spring for electro-mechanical switches and a cantilever-type RF micro-electromechanical switch incorporating the torsion spring | |
TW564448B (en) | Monolithic single pole double throw RF MEMS switch | |
US6046659A (en) | Design and fabrication of broadband surface-micromachined micro-electro-mechanical switches for microwave and millimeter-wave applications | |
US7053737B2 (en) | Stress bimorph MEMS switches and methods of making same | |
JP3989860B2 (ja) | 半導体微細電気機械的(mem)スイッチ | |
US8269291B2 (en) | Low temperature Bi-CMOS compatible process for MEMS RF resonators and filters | |
US7489228B2 (en) | Low power consumption bistable microswitch | |
JP3808052B2 (ja) | 微細電気機械的スイッチ(mems)の製造方法 | |
US7629194B1 (en) | Metal contact RF MEMS single pole double throw latching switch | |
US7132723B2 (en) | Micro electro-mechanical system device with piezoelectric thin film actuator | |
JPH0917300A (ja) | 微細電気機械スイッチ | |
WO2005082774A2 (en) | Method for making a planar cantilever mems switch | |
JP2007504608A (ja) | 微小電気機械システムのスイッチ | |
JP2007535797A (ja) | マイクロマシン技術(mems)スイッチ用のビーム | |
US20080174390A1 (en) | Micro-switching device and method of manufacturing the same | |
US7960900B2 (en) | Assembly of a microswitch and of an acoustic resonator | |
JP2004535654A (ja) | 電気機械スイッチのためのトーションバネおよびトーションバネを内蔵したカンチレバー型rfマイクロ電気機械スイッチ | |
US20050062565A1 (en) | Method of using a metal platform for making a highly reliable and reproducible metal contact micro-relay MEMS switch | |
US7256669B2 (en) | Method of preparing electrical contacts used in switches | |
KR100554468B1 (ko) | 자기유지 중앙지지대를 갖는 미세 전자기계적 스위치 및그의 제조방법 |