JP2004535446A - TNF−α発現のN−ヘテロ環阻害剤 - Google Patents

TNF−α発現のN−ヘテロ環阻害剤 Download PDF

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カテリナ・レフセリス
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Abstract

p38キナーゼの阻害により、サイトカイン産生を遮断するN−ヘテロ環化合物を開示する。1つの態様として、本発明の化合物は式I:
【化1】
Figure 2004535446

で表される。製造方法、医薬組成物、および本発明の化合物を用いた不適当なp38キナーゼ活性またはTNF−α発現に関連する症状の治療方法もまた開示する。

Description

【0001】
(関連出願の相互参照文献)
本出願は米国特許一部継続出願(番号:09/747195)であり、米国特許仮出願(番号:60/173,227、1999年12月28日出願)の優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本発明は、サイトカイン産生を遮断、特にp38キナーゼの阻害によるTNF−アルファ(TNF−α)発現を遮断するのに有効なN−ヘテロ環化合物に関する。本発明の化合物は、例えば関節リウマチ関節炎のような炎症疾患の治療に有用である。
【0003】
(背景技術)
サイトカイン(例えば、IL−1およびTNF−α)の過剰産生は、とりわけ、関節リウマチ関節炎(RA)、乾癬、多発性硬化症、炎症性腸疾患、エンドトキシンショック、骨粗鬆症、アルツハイマー病およびうっ血性心不全を含む広く様々な炎症疾患に関係している[Henry et al., Drugs Fut, 24: 1345-1354 (1999); Salituro et al., Curr. Med. Chem., 6: 807-823 (1999)]。ヒト患者において、サイトカインのタンパク質アンタゴニスト{例えば、TNF−αへのモノクローナル抗体(エンブレル)[Rankin et al., Br. J. Rheumatol., 34: 334-342 (1995)]、可溶性TNF−α受容体−Fc融合タンパク質(エタネルセプト)[Moreland et al., Ann. Intern. Med., 130: 478-486 (1999)]および/またはIL−1受容体アンタゴニスト[Bresnihan et al., Arthritis Rheum., 41: 2196-2204 (1998)]}が慢性炎症疾患の有効な治療を提供できるという納得し得る証拠がある。炎症疾患の現行治療で症状を完全に軽減できるものはなく、ほとんどの現行の治療は副作用のような様々な欠点を付随しているので、炎症疾患の改善された治療方法が必要である。
【0004】
TNF−αは、外部からの刺激(例えば、分裂促進因子、感染性生物、または外傷)に応じて、多くの細胞にて合成されるタンパク質である。細胞表面から細胞核への情報伝達は、情報伝達カスケードにおける下流でタンパク質のリン酸化を触媒するキナーゼを含むいくつかの細胞内メディエータを介して進行する。TNF−αサイトカインの産生のための重要なメディエータは、分裂促進因子で活性化されるタンパク質(MAP)キナーゼ、特にp38キナーゼである。
【0005】
p38キナーゼは、これらに限らないが、前炎症性サイトカイン、エンドトキシン、紫外線、および浸透圧ショックを含む、様々なストレスの刺激に応じて活性化される。p38の活性化には、p38アイソザイムに特有なThr−Gly−Tyrモチーフの範囲のスレオニンおよびチロシンにおける、上流のMAPキナーゼキナーゼ(MKK3およびMKK6)による両リン酸化が必要である。
【0006】
p38の4つのイソ型が報告されている。αおよびβ型は炎症細胞において発現され、TNF−α産生の鍵となるメディエータであると考えられる。細胞における酵素p38αおよびβの阻害は、TNF−αの発現レベルを減少させることとなり、かかる阻害剤は、炎症疾患の動物モデルに有効である。
【0007】
ヒトp38αの分子クローニングは、2つのアイソザイムを明らかにし、これらは単遺伝子のスプライスバリアント産物である。3つの別の遺伝子産物、すなわちp38β、p38γ、およびp38δが続いて明らかにされた。p38キナーゼは、遺伝子制御におけるp38キナーゼの役割を示す転写因子、すなわちATF−2、MAX、CHOP、およびC/ERPbをリン酸化し、活性化する。さらに、p38キナーゼは他のタンパク質キナーゼ、例えば、MAPK活性化タンパク質キナーゼ−2/3(MAPKAP−K2/3、またはMK2/3)、およびMAP−キナーゼ−相互作用キナーゼ 1/2(MNK1/2)をリン酸化する。最近、MK2の活性化がLPSで誘発されるTNF−α発現にとって本質的であることが示されている[Kotlyarov et al., Nature Cell Biol., 1: 94-97 (1999)]。MK2欠損マウスは、TNF−α産生の90%低下を示し、LPSで引き起こされるショックに耐性がある。TNF−α量の減少は、TNF−α mRNAの産生が低下するためでなく、むしろTNF−αタンパク質(これは、MK2が転写後のレベルでTNF−αの生合成を制御することを示す)の産生の低下のためである。
【0008】
十分な証拠で、p38経路がIL−1およびTNF−αで媒介される炎症プロセスにおける重要な役割をすることが示されている。
【0009】
小分子のp38の阻害剤は、TNF−αまたはIL−1のタンパク質阻害剤を超えるいくつかの有利な点を有すると期待される。p38阻害剤はTNF−αおよびIL−1の産生を遮断するだけでなく、二次的な生物効果の多くを直接妨害する。さらにまた、小分子の阻害剤は、患者における免疫反応を誘発するようには思われず、経口投与に続く活性であると信じられている。
【0010】
本発明は、p38αおよびβの強力で選択的な阻害剤である新規な化合物(ヒト細胞におけるTNF−α発現の強力な阻害剤でもある)を提供する。本発明の化合物は、骨吸収、移植片対宿主反応、アテローム性動脈硬化症、関節炎、骨関節炎、関節リウマチ関節炎、痛風、乾癬、局所炎症疾患状態、成人呼吸窮迫症候群、喘息、慢性肺炎症疾患、心臓再灌流傷害、腎臓再灌流傷害、血栓、糸球体腎炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、多発性硬化症、エンドトキシンショック、骨粗鬆症、アルツハイマー病、うっ血性心不全および悪液質を含む(但し、これらに限らない)、p38−およびTNF−α発現−で媒介される炎症および他の疾患の治療に有用である。
【0011】
(発明の概要)
本発明の化合物は、不適当なp38活性、特にイソ型αおよびβの、およびまたサイトカイン産生、特に細胞TNF−アルファ(TNF−α)発現の阻害剤として有効である。従って、本発明の化合物は、かかる活性に関連する様々な病状、例えば、とりわけ、炎症、喘息、関節炎、アテローム性動脈硬化症、多発性硬化症、乾癬、自己免疫疾患、アルツハイマー病およびうっ血性心不全の、阻害、予防および抑制に有用である。
【0012】
1つの態様として、本発明の本質は、式I:
【化1】
Figure 2004535446
[式中、
Vは、−CHR5−、−NR5−、−O−、および−S−から選択され;
W、X、およびYは独立して、−CH=および−N=から選択され;
Zは、ハロゲン、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリル、置換されたヘテロサイクリル、−SR3、−O−R3、および−N(R1)(R2)から選択され;
−N(R1)(R2)は一緒になって、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成してもよく;または
1は、水素、アルキルおよび置換されたアルキルから選択され;および
2は、水素、アルキル、置換されたアルキル、アルコキシ、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリルおよび置換されたヘテロサイクリルから選択され;
3は、水素、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリルおよび置換されたヘテロサイクリルから選択され;
5は、水素およびアルキルから選択され;
6
【化2】
Figure 2004535446
であり;
7は、水素、−N(R31)(R32)、ハロゲン、シアノ、アルキル、置換されたアルキル、アルコキシ、およびアルキルチオから選択され;
8は、水素およびハロゲンから選択され;
9は、ニトロ、カルボキシ、−C(O)N(R31)(R32)、−SO2N(R31)(R32)、−N(R33)SO234、−C(O)N(R33)N(R31)(R32)、−N(R33)C(O)R34、−CH2N(R33)C(O)R34、−N(R31)(R32)、−CH2OC(O)R34、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、アリール、置換されたアリール、ヘテロサイクリル、置換されたヘテロサイクリルおよび−C(O)R10から選択され;
10は、ヘテロサイクリル、置換されたヘテロサイクリル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、アリール、置換されたアリール、アルキル、置換されたアルキル、および−N(R31)(R32)から選択され;または
8およびR9は一緒になって、−C(O)N(R33)CH2−または−C(O)N(R33)C(O)−を形成してもよく;
31およびR33は独立して、水素、アルキル、および置換されたアルキルから選択され;
32は、水素、アルキル、置換されたアルキル、アルコキシ、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、アリールオキシ、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリルおよび置換されたヘテロサイクリルから選択され;
34は、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリルおよび置換されたヘテロサイクリルから選択され;
Vが−NR5の場合、−N(R5)(R6)は一緒になって、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成してもよく;
11は、ハロゲン、O−R13、および−N(R12)(R13)から選択され;
12は、水素、アルキル、および置換されたアルキルから選択され;
13は、−(CH2m14であり;
mは、0、1、2または3であり;
14は、水素、アルキル、置換されたアルキル、−C(O)N(R31)(R32)、−N(R33)C(O)R34、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリル、置換されたヘテロサイクリルおよび
【化3】
Figure 2004535446
から選択され;
15は、水素、アルキル、置換されたアルキル、アルケニル、−C(O)−アルキル、−C(O)−置換されたアルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−置換されたアリール、−C(O)−アルコキシ、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリルおよび置換されたヘテロサイクリルから選択され;
16は、水素、アルキル、置換されたアルキル、および
【化4】
Figure 2004535446
から選択され;
17は、水素、アルキル、置換されたアルキル、−C(O)−アルキル、−C(O)−置換されたアルキル、−C(O)−アリール、および−C(O)−置換されたアリールから選択され;または
−N(R12)(R13)は一緒になって、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成してもよい]
で表される化合物、またはその塩を提供することである。
【0013】
本発明の本質はまた、哺乳類におけるTNF−α発現を阻害する方法を提供することで、その方法は式Iで表される化合物、またはそのプロドラッグまたは塩の有効量を哺乳類に投与することからなる。本明細書で用いられるように、TNF−α発現を阻害することは、炎症、喘息、関節炎、アテローム性動脈硬化症、多発性硬化症、乾癬、自己免疫疾患、アルツハイマー病およびうっ血性心不全を含む(但し、これらに限らない)、不適当なTNF−α発現に関連する症状の阻害、抑制および予防を含むことを意図する。
【0014】
本発明の本質はさらに、哺乳類におけるp38キナーゼおよびTNF−αで媒介される疾患の治療方法、すなわち、式Iで表される化合物、またはそのプロドラッグまたは塩の有効量を、かかる治療が必要な哺乳類に投与することからなる方法を提供することである。本明細書で用いられるようにp38キナーゼで媒介される(p38キナーゼによる)疾患とは、不適当なp38キナーゼ活性に関連する疾患を意味し;TNF−αで媒介される(TNF−αによる)疾患とは、不適当なTNF−α発現に関連する疾患を意味する。かかる疾患には、これらに限らないが、炎症、喘息、関節炎、アテローム性動脈硬化症、多発性硬化症、乾癬、自己免疫疾患、アルツハイマー病およびうっ血性心不全が含まれる。
【0015】
従って、本発明の化合物、並びにそのプロドラッグまたは塩は、哺乳類における疾患の状態を予防的なまたは治療的な処置のための医薬組成物または薬物の製造に用いられ得る。本発明の化合物は、単剤治療としての、または例えば、他の抗炎症剤(例えば、ステロイドまたはNSAID(非ステロイド性抗炎症薬))および/または免疫抑制剤との組み合わせとしての医薬組成物として投与され得る。かかる組み合わせの治療には、単一製剤形として、または同時にまたは連続して投与される多製剤形として様々な医薬品の投与が含まれ得る。
【0016】
本発明の化合物の有効量を患者に与えるのに、適当な投与経路のいずれかを用い得る。適当な投与経路には、例えば、経口、直腸、経鼻、バッカル、非経口(例えば、静脈内、くも膜下腔内、皮下、筋肉内、胸骨内、肝内、病巣内、脳内、関節内、および滑膜内)、経皮(例えば、パッチ)などが含まれ得る。投与の簡便さから、経口製剤、例えば、錠剤、トローチ、分散剤、懸濁剤、溶液、カプセル剤、軟ゼラチンカプセル剤などが好ましい。投与はまた、コントロールされたまたは持続性の放出方法および運搬手段によって行われる。かかる製剤形の製造方法は、当該技術分野でよく知られている。
【0017】
本発明の化合物に含まれる医薬組成物には、他の治療成分の他に、賦形剤、医薬的に許容される担体が含まれ得る。デンプン、糖、微結晶セルロース、希釈剤、滑沢剤、結合剤、着色剤、香料、造粒剤、崩壊剤などの賦形剤が、投与経路によって用いられ得る。投与の簡便さのため、錠剤およびカプセル剤が最も都合のよい経口製剤形である。所望なら、錠剤は標準的な水系または非水系の技術により被膜してもよい。
【0018】
本発明の化合物は、無機または有機塩基から得られる医薬的に許容される塩、およびその水和物の形態で用いられ得る。かかる塩基の塩には、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウムおよびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウムおよびマグネシウム塩)、有機塩基との塩(例えば、ジシクロヘキシルアミン塩、N−メチル−D−グルカミン)、およびアミノ酸(例えば、アルギニン、リジンなど)との塩が含まれる。
【0019】
(発明の詳細な説明)
[1]例えば、第一の態様において、本発明は、式I:
【化5】
Figure 2004535446
[式中、
Vは、−CHR5−、−NR5−、−O−、および−S−から選択され;
W、X、およびYは独立して、−CH=および−N=から選択され;
Zは、ハロゲン、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリル、置換されたヘテロサイクリル、−SR3、−O−R3、および−N(R1)(R2)から選択され;
−N(R1)(R2)は一緒になって、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成してもよく;または
1は、水素、アルキルおよび置換されたアルキルから選択され;および
2は、水素、アルキル、置換されたアルキル、アルコキシ、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリルおよび置換されたヘテロサイクリルから選択され;
3は、水素、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリルおよび置換されたヘテロサイクリルから選択され;
5は、水素およびアルキルから選択され;
6
【化6】
Figure 2004535446
であり;
7は、水素、−N(R31)(R32)、ハロゲン、シアノ、アルキル、置換されたアルキル、アルコキシ、およびアルキルチオから選択され;
8は、水素およびハロゲンから選択され;
9は、ニトロ、カルボキシ、−C(O)N(R31)(R32)、−SO2N(R31)(R32)、−N(R33)SO234、−C(O)N(R33)N(R31)(R32)、−N(R33)C(O)R34、−CH2N(R33)C(O)R34、−N(R31)(R32)、−CH2OC(O)R34、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、アリール、置換されたアリール、ヘテロサイクリル、置換されたヘテロサイクリルおよび−C(O)R10から選択され;
10は、ヘテロサイクリル、置換されたヘテロサイクリル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、アリール、置換されたアリール、アルキル、置換されたアルキル、および−N(R31)(R32)から選択され;または
8およびR9は一緒になって、−C(O)N(R33)CH2−または−C(O)N(R33)C(O)−を形成してもよく;
31およびR33は独立して、水素、アルキル、および置換されたアルキルから選択され;
32は、水素、アルキル、置換されたアルキル、アルコキシ、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、アリールオキシ、ヘテロサイクリルおよび置換されたヘテロサイクリルから選択され;
34は、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリルおよび置換されたヘテロサイクリルから選択され;
Vが−NR5−の場合、−N(R5)(R6)は一緒になって、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成してもよく;
11は、ハロゲン、OR13、および−N(R12)(R13)から選択され;
12は、水素、アルキル、および置換されたアルキルから選択され;
13は−(CH2m14であり;
−N(R12)(R13)は一緒になって、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成してもよく;
mは、0、1、2または3であり;
14は、水素、アルキル、置換されたアルキル、−C(O)N(R31)(R32)、−N(R33)C(O)R34、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリル、置換されたヘテロサイクリルおよび
【化7】
Figure 2004535446
から選択され;
15は、水素、アルキル、置換されたアルキル、アルケニル、−C(O)−アルキル、−C(O)−置換されたアルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−置換されたアリール、−C(O)−アルコキシ、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリルおよび置換されたヘテロサイクリルから選択され;
16は、水素、アルキル、置換されたアルキル、および
【化8】
Figure 2004535446
から選択され;または
17は、水素、アルキル、置換されたアルキル、−C(O)−アルキル、−C(O)−置換されたアルキル、−C(O)−アリール、および−C(O)−置換されたアリールから選択される]
の新規な化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0020】
[2]好ましい態様として、本発明は、
W、YおよびXの2つ以上が=N−であり;
Vが、−CHR5−、−NR5−、または−O−であり;
Zが、−N(R1)(R2)、−S−アリール、または−S−置換されたアリールであり;
1が、水素またはアルキルであり;
2が、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルであり;
5が水素であり;
7が、水素、アルキル、置換されたアルキル、アルコキシ、またはハロゲンであり;
8が水素であり;
9が、−C(O)R10、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルであり;
10が、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、アリール、置換されたアリール、ヘテロサイクリル、置換されたヘテロサイクリルまたは−N(R31)(R32)であり;
31が、水素、アルキル、または置換されたアルキルであり;
32が、水素、アルキル、置換されたアルキル、アルコキシ、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルであり;
11が−N(R12)(R13)であり;
12が、水素、アルキル、または置換されたアルキルであり;
13が−(CH2m14であり;
mが、0、1、2または3であり;
14が、水素、アルキル、置換されたアルキル、−C(O)N(R31)(R32)、−N(R33)C(O)R34、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリル、置換されたヘテロサイクリルまたは
【化9】
Figure 2004535446
であり;
15が、水素、アルキルまたは置換されたアルキルであり;
16が水素またはアルキルであり;または
−N(R12)(R13)が一緒になって、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成してもよく;
33が、水素、アルキル、または置換されたアルキルであり;および
34が、アルキル、置換されたアルキル、アリールまたは置換されたアリールである、請求項1の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0021】
[3]より好ましい態様として、本発明は、
W、YおよびXの2つ以上が=N−であり;
Vが、−NH−、または−O−であり;
Zが、−N(R1)(R2)、−S−アリール、または−S−置換されたアリールであり;
1が、水素または1〜4個の炭素原子からなるアルキルであり;
2が、アルキルまたは置換されたアルキルであり(該アルキルは1〜8個の炭素原子からなる);
7が、水素、1〜4個の炭素原子からなるアルキル、1〜4個の炭素原子からなるアルコキシ、またはハロゲンであり;
8が水素であり;
9が、−C(O)R10、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルであり;
10が、−NH2、−NH−アルキル、−NH−アルコキシ、−NH−フェニル、または−NH−CH2−フェニルであり(該アルキルおよび該アルコキシは1〜6個の炭素原子からなる);
11が−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}であるかまたは、
12が水素であり;
13が1〜4個の炭素原子からなるアルキルまたは
【化10】
Figure 2004535446
であり;および
15およびR16が独立して、水素およびメチルから選択される、
請求項2の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0022】
[4]別の好ましい態様として、本発明は、
W、YおよびXが各々、=N−であり;
Vが、−NH−、または−O−であり;
Zが、−N(R1)(R2)、−S−アリール、または−S−置換されたアリールであり;
1が水素またはメチルであり;
2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
7が、水素、メチル、メトキシ、Cl、Br、またはFであり;
8が水素であり;
9が、−C(O)R10、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルであり;
10が、−NH2、−NH−アルキル、−NH−アルコキシ、−NH−フェニル、または−NH−CH2−フェニルであり(該アルキルおよび該アルコキシは1〜6個の炭素原子からなる);および
11が−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}である、
請求項3の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0023】
[5]別のより好ましい態様として、本発明は、
W、YおよびXが各々、=N−であり;
Vが、−NH−、または−O−であり;
Zが、−N(R1)(R2)、−S−アリール、または−S−置換されたアリールであり;
1が水素またはメチルであり;
2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
7が、水素、メチル、メトキシ、Cl、Br、またはFであり;
8が水素であり;
9が、−C(O)R10、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルであり;
10が、−NH2、−NH−アルキル、−NH−アルコキシ、−NH−フェニル、または−NH−CH2−フェニルであり(該アルキルおよび該アルコキシは1〜6個の炭素原子からなる);
11が、
【化11】
Figure 2004535446
または−NH−アルキルであり(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる);および
15およびR16が独立して、水素およびメチルから選択される、
請求項3の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0024】
[6]別のより好ましい態様として、本発明は、
10が、−NH2、−NH−CH3、−NH−C25、−NH−OCH3、または−NH−OC25である、
請求項4の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0025】
[7]別のより好ましい態様として、本発明は、
10が、−NH2、−NH−CH3、−NH−C25、−NH−OCH3、または−NH−OC25である、
請求項5の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0026】
[8]さらに別の好ましい態様として、本発明は、
W、YおよびXの2つが各々=N−であり、他の1つが−CH=であり;
Vが、−NH−、または−O−であり;
1が水素またはメチルであり;
2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
7が、水素、メチル、メトキシ、Cl、Br、またはFであり;
8が水素であり;
9が、−C(O)R10、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルであり;
10が、−NH2、−NH−アルキル、−NH−アルコキシ、−NH−フェニル、または−NH−CH2−フェニルであり(該アルキルおよび該アルコキシは1〜6個の炭素原子からなる);
11が−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}である、
請求項3の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0027】
[9]さらに別のより好ましい態様として、本発明は、
10が、−NH2、−NH−CH3、−NH−C25、−NH−OCH3、または−NH−OC25である、
請求項8の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0028】
[10]さらに別の好ましい態様として、本発明は、
W、YおよびXの2つが各々=N−であり、他の1つが−CH=であり;
Vが、−NH−、または−O−であり;
1が水素またはメチルであり;
2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
7が、水素、メチル、メトキシ、Cl、Br、またはFであり;
8が水素であり;
9が、−C(O)R10、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルであり;
10が、−NH2、−NH−アルキル、−NH−アルコキシ、−NH−フェニル、または−NH−CH2−フェニルであり(該アルキルおよび該アルコキシは1〜6個の炭素原子からなる);
11が、
【化12】
Figure 2004535446
または−NH−アルキルであり(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる);および
15およびR16が独立して、水素およびメチルから選択される、
請求項3の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0029】
[11]さらに別の好ましい態様として、本発明は、
10が、−NH2、−NH−CH3、−NH−C25、−NH−OCH3、または−NH−OC25である、
請求項10の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0030】
[12]さらに別の好ましい態様として、本発明は、
11
【化13】
Figure 2004535446
である、
請求項4の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0031】
[13]さらに別の好ましい態様として、本発明は、
11
【化14】
Figure 2004535446
である、
請求項8の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0032】
[14]第二の好ましい態様として、本発明は、
活性成分として化合物、またはそのプロドラッグまたは塩、および医薬的に許容される担体からなる医薬組成物を提供する。
【0033】
[15]より好ましい態様として、本発明は、
さらに1以上の別の活性成分を含む医薬組成物を提供する。
【0034】
[16]より好ましい態様として、本発明は、
該別の活性成分が抗炎症化合物または免疫抑制剤である、医薬組成物を提供する。
【0035】
[17]好ましい態様として、本発明は、
該別の活性成分がステロイドおよびNSAIDから選択される、医薬組成物を提供する。
【0036】
[18]第三の好ましい態様として、本発明は、
哺乳類におけるTNF−α発現を阻害する方法で、請求項14の組成物の有効量を哺乳類に投与することからなる方法を提供する。
【0037】
[19]より好ましい態様として、本発明は、
TNF−αによる疾患を治療する方法で、請求項14の組成物の有効量をかかる治療が必要な哺乳類に投与することからなる方法を提供する。
【0038】
[20]より好ましい態様として、本発明は、
TNF−αによる疾患が炎症疾患である、TNF−αによる疾患を治療する方法を提供する。
【0039】
[21]さらにより好ましい態様として、本発明は、
TNF−αによる疾患が、骨吸収、移植片対宿主反応、アテローム性動脈硬化症、関節炎、骨関節炎、関節リウマチ関節炎、痛風、乾癬、局所炎症疾患状態、成人呼吸窮迫症候群、喘息、慢性肺炎症疾患、心臓再灌流傷害、腎臓再灌流傷害、血栓、糸球体腎炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、多発性硬化症、エンドトキシンショック、骨粗鬆症、アルツハイマー病、うっ血性心不全および悪液質から選択される、TNF−αによる疾患を治療する方法を提供する。
【0040】
[22]さらに好ましい態様として、本発明は、本発明の医薬組成物が、1以上の別の抗炎症または免疫抑制剤とともに、単一投与形態としてまたは分かれた投与形態として投与される、TNF−αによる疾患を治療する方法を提供する。
【0041】
[23]さらにより好ましい態様として、本発明は、哺乳類におけるTNF−α発現に関連する症状を治療する方法で、請求項14の組成物の有効量をかかる治療が必要な哺乳類に投与することからなる方法を提供する。
【0042】
[24]さらにより好ましい態様として、本発明は、TNF−α発現に関連する症状が炎症疾患である、哺乳類におけるTNF−α発現に関連する症状を治療する方法を提供する。
【0043】
[25]さらにより好ましい態様として、本発明は、
TNF−α発現に関連する症状が、骨吸収、移植片対宿主反応、アテローム性動脈硬化症、関節炎、骨関節炎、関節リウマチ関節炎、痛風、乾癬、局所炎症疾患状態、成人呼吸窮迫症候群、喘息、慢性肺炎症疾患、心臓再灌流傷害、腎臓再灌流傷害、血栓、糸球体腎炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、多発性硬化症、エンドトキシンショック、骨粗鬆症、アルツハイマー病、うっ血性心不全および悪液質から選択される、哺乳類におけるTNF−α発現に関連する症状を治療する方法を提供する。
【0044】
[26]より好ましい態様として、本発明は、
本発明の医薬組成物が、1以上の別の抗炎症または免疫抑制剤とともに、単一投与形態としてまたは分かれた投与形態として投与される、哺乳類におけるTNF−α発現に関連する症状を治療する方法を提供する。
【0045】
[27]さらに別のより好ましい態様として、本発明は、哺乳類におけるp38キナーゼ活性に関連する症状を治療する方法で、請求項14の組成物の有効量をかかる治療が必要な哺乳類に投与することからなる方法を提供する。
【0046】
[28]さらに別のより好ましい態様として、本発明は、
p38キナーゼ活性に関連する症状が炎症疾患である、哺乳類におけるp38キナーゼ活性に関連する症状を治療する方法を提供する。
【0047】
[29]さらに別のより好ましい態様として、本発明は、p38キナーゼ活性に関連する該症状が、骨吸収、移植片対宿主反応、アテローム性動脈硬化症、関節炎、骨関節炎、関節リウマチ関節炎、痛風、乾癬、局所炎症疾患状態、成人呼吸窮迫症候群、喘息、慢性肺炎症疾患、心臓再灌流傷害、腎臓再灌流傷害、血栓、糸球体腎炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、多発性硬化症、エンドトキシンショック、骨粗鬆症、アルツハイマー病、うっ血性心不全および悪液質から選択される、哺乳類におけるp38キナーゼ活性に関連する症状を治療する方法を提供する。
【0048】
[30]さらに別のより好ましい態様として、本発明は、
本発明の医薬組成物が、1以上の別の抗炎症または免疫抑制剤とともに、単一投与形態としてまたは分かれた投与形態として投与される、哺乳類におけるp38キナーゼ活性に関連する症状を治療する方法を提供する。
【0049】
[31]さらに好ましい態様として、本発明は、
W、XおよびYの2つ以上が=N−である、請求項1の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0050】
[32]さらにより好ましい態様として、本発明は、
Vが、−NH−または−O−であり;
1が水素またはメチルであり;
2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
6
【化15】
Figure 2004535446
であり;
11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
【化16】
Figure 2004535446
であり;および
15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0051】
[33]さらにより好ましい態様として、本発明は、
Vが、−NH−または−O−であり;
1が水素またはメチルであり;
2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
6
【化17】
Figure 2004535446
であり;
11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
【化18】
Figure 2004535446
であり;および
15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0052】
[34]さらに好ましい態様として、本発明は、
Vが、−NH−または−O−であり;
1が水素またはメチルであり;
2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
6
【化19】
Figure 2004535446
であり;
11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
【化20】
Figure 2004535446
であり;および
15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0053】
[35]さらにより好ましい態様として、本発明は、
Vが、−NH−または−O−であり;
1が水素またはメチルであり;
2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
6
【化21】
Figure 2004535446
であり;
11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
【化22】
Figure 2004535446
であり;および
15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0054】
[36]さらにより好ましい態様として、本発明は、
Vが、−NH−または−O−であり;
1が水素またはメチルであり;
2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
6
【化23】
Figure 2004535446
であり;
11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
【化24】
Figure 2004535446
であり;および
15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0055】
[37]さらにより好ましい態様として、本発明は、
Vが、−NH−または−O−であり;
1が水素またはメチルであり;
2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
6
【化25】
Figure 2004535446
であり;
11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
【化26】
Figure 2004535446
であり;および
15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0056】
[38]さらにより好ましい態様として、本発明は、
Vが、−NH−または−O−であり;
1が水素またはメチルであり;
2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
6
【化27】
Figure 2004535446
であり;
11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
【化28】
Figure 2004535446
であり;および
15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0057】
[39]さらにより好ましい態様として、本発明は、
Vが、−NH−または−O−であり;
1が水素またはメチルであり;
2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
6
【化29】
Figure 2004535446
であり;
11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
【化30】
Figure 2004535446
であり;および
15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0058】
[40]さらにより好ましい態様として、本発明は、
Vが、−NH−または−O−であり;
1が水素またはメチルであり;
2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
6
【化31】
Figure 2004535446
であり;
11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
【化32】
Figure 2004535446
であり;および
15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0059】
[41]さらにより好ましい態様として、本発明は、
Vが、−NH−または−O−であり;
1が水素またはメチルであり;
2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
6
【化33】
Figure 2004535446
であり;
11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
【化34】
Figure 2004535446
であり;および
15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0060】
[42]さらにより好ましい態様として、本発明は、
Vが、−NH−または−O−であり;
Zが−N(R1)(R2)であり;
1が水素またはメチルであり;
2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
6
【化35】
Figure 2004535446
であり;
7が、水素、メチル、メトキシ、ハロゲンまたはシアノであり;
9が、無置換または置換されたトリアゾール、オキサジアゾール、イミダゾール、チアゾールまたはベンゾイミダゾールから選択され;
11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
【化36】
Figure 2004535446
であり;および
15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0061】
[43]さらにより好ましい態様として、本発明は、
9が置換されたまたは無置換の1,2,4−トリアゾールである、
請求項42の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0062】
[44]さらにより好ましい態様として、本発明は、
9が、C3またはC5位で結合する、置換されたまたは無置換の1,2,4−トリアゾールである、
請求項42の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0063】
[45]さらにより好ましい態様として、本発明は、
9が、N4、N1またはN2位で結合する、置換されたまたは無置換の1,2,4−トリアゾールである、
請求項42の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0064】
[46]さらにより好ましい態様として、本発明は、
9が、C2位で結合する、置換されたまたは無置換のチアゾールである、
請求項42の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0065】
[47]さらにより好ましい態様として、本発明は、
9が、C4位で結合する、置換されたまたは無置換のチアゾールである、
請求項42の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0066】
[48]さらにより好ましい態様として、本発明は、
9が、C5位で結合する、置換されたまたは無置換のチアゾールである、
請求項42の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0067】
[49]さらにより好ましい態様として、本発明は、
9が、2または5位で結合する、置換されたまたは無置換の1,3,4−オキサジアゾールである、
請求項42の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0068】
[50]さらにより好ましい態様として、本発明は、
9が、C2、C5、N1またはN3位で結合する、置換されたまたは無置換のイミダゾールである、
請求項42の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0069】
[51]第四の態様として、本発明は、
【化37】
Figure 2004535446
【化38】
Figure 2004535446
【化39】
Figure 2004535446
【化40】
Figure 2004535446
から選択される化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。
【0070】
(略号および定義)
以下の用語および略号は、本開示の内容を通じて意図される意味を有する。
ATP=アデノシン三リン酸
cDNA=相補DNA
DCE=ジクロロエチレン
DCM=ジクロロメタン=塩化メチレン= CH2Cl2
DIC=ジイソプロピルカルボジイミド
DIEA=N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMF=N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
DTT=ジチオトレイトール
EDTA=エチレンジアミン四酢酸
EIA=酵素免疫測定法
ELISA=酵素結合免疫吸着検定法
Fmoc=9−フルオレニルメトキシカルボニル
GST=グルタチオン S−トランスフェラーゼ
HOBt=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
LPS=リポ多糖
MBP=ミエリン塩基性タンパク質
MES=2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸
mRNA=メッセンジャーRNA
PCR=ポリメラーゼ連鎖反応法
Pr2NEt=ジプロピルエチルアミン
i−Pr2NEt=ジイソプロピルエチルアミン
RPMI=米国ニューヨーク州立癌研究所(Roswell Park Memorial Institute)
TBS=t−ブチルジメチルシリル
TFA=トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
【0071】
アルキルとは、1〜20個の炭素原子からなる直鎖または分枝鎖の炭化水素構造およびその連結を含むことを意図する。低級アルキルとは、1〜約10個、好ましくは1〜約8個、より好ましくは1〜約6個の炭素原子からなるアルキル基を意味する。かかる基の例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソアミル、ヘキシル、オクチルなどが含まれる。
【0072】
アリールとは、6〜約16個の炭素原子、好ましくは6〜約12個の炭素原子、より好ましくは6〜約10個の炭素原子からなる芳香族炭化水素基を意味する。アリール基の例は、フェニル、好ましくは1−ナフチルおよび2−ナフチルがある。
【0073】
シクロアルキルとは、3〜12個の炭素原子、好ましくは3〜6個の炭素原子からなる飽和炭化水素環構造をいう。例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニル、アダマンチルなどが含まれる。低級シクロアルキルとは、3〜6個の炭素原子からなるシクロアルキルをいう。
【0074】
ヘテロサイクリルとは、1個以上の炭素原子およびO、N、およびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含み、飽和、一部飽和または不飽和である、3〜8個の原子、好ましくは5または6個の原子からなる単環構造、および9または10個の原子からなる二環構造をいう。ヘテロサイクリル構造の結合する点は、結合可能な炭素または窒素原子である。例えば、イミダゾール、ピリジン、インドール、チオフェン、ベンゾピラノン、チアゾール、フラン、ベンゾイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ピリミジン、ピラジン、テトラゾール、ピラゾール、ピロリル、ピリジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、インドリル、チオフェニル、フラニル、テトラゾリル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、ピロリンジニル、1,3−ジオキソラニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ピペリジニル、1,4−ジチアニル、チオモルホリニル、ピラジニル、ピペラジニル、1,3,5−トリアジニル、1,2,5−トリチアニル、ベンゾ(b)チオフェニル、ベンゾイミダゾリル、キノリニルなどが含まれる。
【0075】
以下のナンバーリング系は、本発明の化合物におけるヘテロ環上の結合点を表すのに用いる。
【化41】
Figure 2004535446
【0076】
アルコキシとは、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜8個の炭素原子、より好ましくは1〜約4個の炭素原子、および結合点の酸素原子を含む、直鎖、分枝鎖または環状の炭化水素配置およびその連結を意味する。適当なアルコキシ基には、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが含まれる。低級アルコキシとは、1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基をいう。同様に、「アルキルチオ」とは、結合点に硫黄を有するかかる基をいう。
【0077】
アルケニルとは、少なくとも1個の二重結合を含むような、不飽和非環式炭化水素基をいう。低級アルケニルとは、約2〜約10個の炭素原子、好ましくは約2〜約8個の炭素原子、より好ましくは2〜約6個の炭素原子を含むかかる基をいう。適当なアルケニル基の例には、プロペニル、ブテン−1−イル、イソブテニル、ペンテン−1−イル、2−メチルブテン−1−イル、3−メチルブテン−1−イル、ヘキセン−1−イル、ヘプテン−1−イル、およびオクテン−1−イルなどを含む。
【0078】
アルキニルとは、少なくとも1個の三重結合を含む不飽和非環式炭化水素基をいう。例えば、エチニル、プロピニルなどを含む。
【0079】
置換されたアルキルとは、脂肪族炭素に結合する1個以上の水素、好ましくは1、2、または3個の水素が、置換基[例えば、−N(R31)(R32)、アルコキシ、アルキルチオ、ハロゲン、シアノ、カルボキシル、ヒドロキシル、−SO2−アルキル、−CO2−アルキル、−C(O)−アルキル、ニトロ、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、アリール、置換されたアリール、ヘテロサイクリル、置換されたヘテロサイクリル、−C(O)−N(R31)(R32)、または−NH−C(O)−アルキル]で置換されるアルキルを意味する。かかる置換基の例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、フェニル、ナフチル、塩素、フッ素などが含まれる。
【0080】
「置換されたシクロアルキル」とは、環の炭素に結合している1個以上の水素原子、好ましくは1、2または3個の水素原子が置換基[例えば、アルキル、置換されたアルキル、−N(R31)(R32)、アルコキシ、アルキルチオ、アリール、置換されたアリール、ハロゲン、シアノ、カルボキシル、ヒドロキシル、ニトロ、−SO2−アルキル、−CO2−アルキル、−C(O)−アルキル、−C(O)−N(R31)(R32)、または−NH−C(O)−アルキル]で置換されているシクロアルキルを意味する。かかる基の例には、メチル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、フェニル、塩素、フッ素などが含まれる。また、本定義の範囲には、縮合したアリール、好ましくはフェニル、またはシクロアルキルを有するシクロアルキル環が含まれ、例えば、
【化42】
Figure 2004535446
などである。
【0081】
「置換されたアリール」とは、芳香環の炭素に結合している1個以上の水素原子、好ましくは1、2または3個の水素原子が置換基[例えば、アルキル、置換されたアルキル、−N(R31)(R32)、アルコキシ、アルキルチオ、アリール、置換されたアリール、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシル、ヒドロキシル、−SO2−アルキル、−CO2−アルキル、−C(O)−アルキル、−C(O)−N(R31)(R32)、または−NH−C(O)−アルキル]で置換されているアリールを意味する。かかる置換基の例には、メチル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、フェニル、塩素、フッ素、−CO2CH3、−C(O)−NH2などが含まれる。
【0082】
「置換されたヘテロサイクリル」とは、1個以上の置換可能な炭素または窒素原子、好ましくは1または2個の炭素および/または窒素原子において、置換基[例えば、アルキル、置換されたアルキル、−N(R31)(R32)、アルコキシ、アルキルチオ、アリール、置換されたアリール、ハロゲン、シアノ、ニトロ、オキソ、カルボキシル、ヒドロキシル、−SO2−アルキル、−CO2−アルキル、−C(O)−アルキル、−C(O)−N(R31)(R32)、または−NH−C(O)−アルキル]で置換されたヘテロサイクリルを意味する。かかる基の例には、メチル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、フェニル、塩素、フッ素などを含む。
【0083】
ハロゲンとは、例えばF、Cl、BrおよびIを含むことを意図する。
【0084】
用語「プロドラッグ」とは、インビボでの代謝過程で活性薬剤に変換される化学化合物をいう[参照:例えば、N. Boder and J. J. Kaminski, Ann. Rep. Med. Chem. 22: 303 (1987)およびH.Bundgarrd, Adv. Drug Delivery Rev., 3: 39 (1989)]。本発明に関しては、式Iの化合物のプロドラッグとは、インビボでの代謝過程で式Iの化合物に変換されるいずれかの化合物を意図している。本明細書に記載されているいずれかの方法における式Iの化合物のプロドラッグの使用とは、本発明の範囲内にあることを意図している。
【0085】
「保護された(protected)」、「保護する(protecting)」および/または「脱保護する(deprotecting)」の官能基に関連する用語は、本出願を通じて用いられる。かかる用語は、当業者によく理解されており、一連の試薬での一連の処置を含むプロセスの文脈に用いられる。この文脈において、保護基とは、他で反応する工程の間、反応を望まない官能基をマスクするのに用いられる基をいう。保護基は該工程で反応を防ぐが、後に除去して本来の官能基を表し得る。該官能基が干渉する反応(複数反応を含む)の完了後、除去または脱保護を行う。従って、本発明の過程において一連の試薬が明記されている場合、当業者は含まれる官能基に保護基として適した該基を容易に考え出せる。
【0086】
本発明の場合では、保護しなければならない典型的な官能基はアミンである。該目的に適した基は、化学の分野の標準的なテキスト、例えばグリーンらの著書(Protective Groups in Organic Synthesis by T. W. Greene [John Wiley & Sons, New York, 1991])(これは本明細書に引用される)に述べられている。特に留意すべきことは、アミノ基の保護とタイトルされた章(ページ309〜405)に書かれている。好ましい保護基にはBOCおよびFmocが含まれる。これらの基で保護および脱保護する具体的な方法は、グリーンらの著書(Greene and Wuts)のページ318および327にある。
【0087】
本明細書に記載されている合成を実施するための物質は、固体支持体、ビーズ、およびレジンをいう。これらの用語は、
(a)ビーズ、ペレット、ディスク、ファイバー、ゲル、または例えば、セルロースビーズ、孔−ガラスビーズ、シリカゲル、適宜ジビニルベンゼンでクロスリンクし、適宜ポリエチレングリコールでグラフトしたポリスチレンビーズ、ポリアクリルアミドビーズ、ラテックスビーズ、適宜N,N−ビス−アクリロイルエチレンジアミンでクロスリンクしたジメチルアクリルアミドビーズのような粒子、疎水性重合体などで被膜したガラス粒子、すなわち、剛体のまたは半剛体の表面を有する物質;および(b)ポリエチレングリコールまたは低分子量で、クロスリンクしていないポリスチレンのような可溶性の支持体を含むことを意図する。固体支持体は、例えばアミノ、ヒドロキシ、カルボキシル、またはハロ基のような官能基(アミノ基が最も一般的)を通常有し得る。
【0088】
テンタゲル(TentaGel)υNH2(ドイツ チュービンゲン,Rapp Polymere製)は、好適なアミンで官能化したポリエチレングリコール−グラフトされたポリスチレンレジンである。テンタゲル(TentaGel)υ−S−PHBレジンは、90%トリフルオロ酢酸のDCM溶液の使用で切断できるパラヒドロキシベンジルリンカーを有する。固相表面を官能基化する技術は、当該技術分野でよく知られている。ビーズ上のアミノ基へのリジンの結合(可能な部位の数が増加するように)および続くリンカーの結合、並びに典型的なコンビナトリアル合成における更なる工程は、例えばPCT出願WO95/30642に記載されており、ここでの開示は本明細書に引用する。WO95/30642に記載される合成において、リンカーは光分解的に切断可能なリンカーであるが、リンカーの使用の一般原理がよく示されている。
【0089】
(光学異性体−ジアステレオマー−幾何異性体)
本明細書に記載される化合物のいくつかは、1以上の不斉中心を含み、従って、(R)−または(S)−として、またはアミノ酸の(D)−または(L)−としての絶対構造によって定義され得るエナンチオマー、ジアステレオマー、および他の立体異性体の形態を生じ得る。本発明は、可能なジアステレオマー、並びにラセミ体および光学的に純粋な形態のようなすべてを包含することを意味する。光学活性な(R)−および(S)−、または(D)−および(L)−異性体は、キラルなシントンまたはキラルな試薬を用いて、または従前の技術を用いた光学分割を用いて製造され得る。本明細書に記載される化合物にオレフィンの二重結合または他の幾何不斉中心が含まれる場合、他に断りがない限り、(E)−および(Z)−幾何異性体のいずれも包含することを意図している。同様に、すべての互変異性体も包含することを意図している。
【0090】
キラルなジアミンを含む本発明の化合物は、公知の技術でエナンチオマーの対に分割され得る。出発物質の純粋なエナンチオマーが市販品として入手できない場合は、古典的な分割、例えば、ジアステレオマー塩の分別結晶化を用いて得てもよい。本発明の化合物は1以上のキラル中心を有していてもよく、そこでは例えばホモキラルな中間体の還元的アミノ化でジアステレオマー混合物になる。本発明のラセミ体中間体および化合物はまた、クロマトグラフィ的分割、例えばホモキラルな支持体を詰めたカラムを用いたHPLCで分割して、純粋な異性体化合物を産生し得る。
【0091】
本明細書で表されるいずれかの炭素−炭素二重結合の配置は、便宜上選択されているだけで、特定の配置を表す意図ではない;従って、トランスとして本明細書に任意に表される炭素−炭素二重結合は、シス、トランス、またはいずれかの比率での2つの混合物であり得る。
【0092】
上記の定義から、本出願を通じて用いられる化学的用語は、当業者に容易に理解され得る。用語は単独またはそれのいずれかの組み合わせで用いられ得る。好ましいおよびより好ましい基の鎖の長さは、かかる組み合わせのすべてに適合される。
【0093】
(有用性)
本発明の化合物は、不適当なp38活性、特にイソ型p38αおよびp38βの選択的阻害剤としての有用性を示している。そうして、本発明の化合物は、不適当なp38キナーゼ活性に関連する症状の治療に有用である。かかる症状には、サイトカインレベルがp38を経由して細胞内シグナルの結果に応じて調節される疾患、特にIl−1、Il−4、IL−8、および特にTNF−αのようなサイトカインの過剰産生に関連する疾患を含む。
【0094】
p−38キナーゼ活性の阻害剤として、本発明の化合物は、p−38で媒介される症状(これらに限らないが、炎症疾患、自己免疫疾患、破壊性骨病変、増殖性疾患、血管形成障害、感染症、神経変性疾患、ウイルス性疾患、アレルギー、心筋虚血、脳卒中のおける再灌流/虚血、心発作、臓器低酸素症、血管性肥厚化、心臓肥大化、トロンビン誘発性血小板凝集、およびプロスタグランジン エンドペルオキシダーゼ シンターゼ−2に関連する症状を含む)の治療および予防に有用である。
【0095】
治療または予防され得る炎症疾患には、これらに限らないが、急性膵炎、慢性膵炎、喘息、アレルギーおよび成人呼吸窮迫症候群が含まれる。
【0096】
治療または予防され得る自己免疫疾患には、これらには限らないが、糸球体腎炎、関節リウマチ関節炎、全身性エリテマトーデス、強皮症、慢性甲状腺炎、グレーブス病、自己免疫性胃炎、糖尿病、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性好中球減少、血小板減少症、アトピー性皮膚炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、多発性硬化症、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、乾癬、または移植片対宿主反応が含まれる。
【0097】
治療または予防され得る破壊性骨病変には、これらには限らないが、骨粗鬆症、骨関節炎および多発性骨髄腫関連骨病変が含まれる。
【0098】
治療または予防され得る増殖性疾患には、これらには限らないが、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、転移性メラノーマ、カポジ肉腫、および多発性骨髄腫が含まれる。
【0099】
治療または予防され得る感染症には、これらには限らないが、敗血症、敗血症ショック、および細菌性赤痢が含まれる。
【0100】
本発明の化合物によって治療または予防され得る神経変性疾患には、これらには限らないが、アルツハイマー病、パーキンソン病、脳虚血または外傷由来の神経変性疾患が含まれる。
【0101】
治療または予防され得る血管形成障害には、固形腫瘍、眼内血管新生、乳児血管種が含まれる。
【0102】
治療または予防され得るウイルス性疾患には、これらには限らないが、急性肝炎感染症(A型肝炎、B型肝炎およびC型肝炎を含む)、HIV感染症およびCMV網膜炎が含まれる。
【0103】
さらに、本発明のp38阻害剤はまた、プロスタグランジン エンドペルオキシダーゼ シンターゼ−2(PGHS−2)[シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)ともいう]のような炎症誘発性タンパク質の発現の阻害も示す。すなわち、またp38で媒介される症状には、浮腫、無痛、熱および痛み、例えば、神経痛、頭痛、癌による痛み、歯痛および関節炎痛がある。
【0104】
そのp38阻害活性の結果として、本発明の化合物は、サイトカイン産生に関連する疾患の治療および予防に有用性を有する。例えば、本発明の化合物は、以下の治療および予防に有用である:
【0105】
Il−1で媒介される疾患、例えば、関節リウマチ関節炎、骨関節炎、脳卒中、内毒血症および/または毒素ショック症候群、エンドトキシンにより誘発される炎症反応、炎症性腸疾患、結核、アテローム性動脈硬化症、筋変性、悪液質、乾癬性関節炎、ライター症候群、痛風、外傷性関節炎、風疹性関節炎、急性滑膜炎、糖尿病、膵臓β細胞疾患およびアルツハイマー病;
【0106】
IL−8で媒介される疾患および症状、例えば、過度の好中球浸潤を特徴とする疾患および症状で、その例は乾癬、炎症性腸疾患、喘息、心臓および腎臓再灌流傷害、成人呼吸窮迫症候群、血栓症および糸球体腎炎;および
【0107】
TNFで媒介される疾患および症状、例えば、関節リウマチ関節炎、関節リウマチ性脊椎炎、骨関節炎、痛風性関節炎および他の関節炎の症状、敗血症、敗血症ショック症候群、成人呼吸窮迫症候群、脳マラリア、慢性肺炎症疾患、ケイ肺症、肺サルコイドーシス、骨吸収疾患、再灌流傷害、移植片対宿主反応、同種移植拒絶、感染による熱および筋肉痛、悪液質二次感染、AIDS、ARCまたは悪性、骨髄形成、瘢痕組織形成、クローン病、潰瘍性大腸炎、不全麻痺、ウイルス感染(例えば、HIV、CMV、インフルエンザおよびヘルペス);および獣医学的ウイルス感染(例えば、これらに限らないが、ウマの感染性貧血ウイルスを含むレンチウイルス感染;またはネコ免疫不全ウイルス、ウシ免疫不全ウイルス、またはイヌ免疫不全ウイルスを含むレトロウイルス感染)。
【0108】
式Iの化合物(その医薬的に許容される塩または水和物を含む)は、上述のいずれかの適当な経路により投与して、上述の疾患および症状を治療し得る。投与の方法はもちろん、治療する疾患の種類によって変化する。投与される活性化合物の量もまた、投与方法および治療される疾患に従い変化する。有効量は、約0.1〜約100 mg/kg、好ましくは約0.2〜約50 mg/kgの範囲の投与量の範囲で、1日の間で1回のまたは適当な間隔で複数回の用量の投与である。
【0109】
p38活性の阻害において、本発明の化合物のIC50値(特定の結合を50%阻害するのに要求される濃度)は、30ΦM以下である。好ましい化合物(表1の化合物に例示される)は、1ΦM以下のIC50を有し、より好ましい化合物は300nM以下のIC50を有し、最も好ましい化合物は100nM以下のIC50を有する。
【0110】
表1〜4に示した化合物は、本明細書に記載した方法に従い合成し、後述のプロトコールに従い試験した。これらの化合物は例示の方法によってのみ製造しているが、本発明はこれらに限らない。
【0111】
(生物学的アッセイ)
(p38キナーゼの産生)
ヒトp38α、βおよびγアイソザイムのcDNAは、PCRでクローン化された。これらのcDNAは、pGEX発現ベクター(ファルマシア)において、サブクーロン化された。GST−p38融合タンパク質は大腸菌で発現され、グルタチオンアガロースを用いたアフィニティクロマトグラフィで細菌ペレットから精製した。p38融合タンパク質は、構造的活性型MKK6でインキュベートして活性化した。活性なp38は、アフィニティクロマトグラフィでMKK6から分離した。構造的活性型MKK6はレインゲアウドらの文献[Raingeaud et al., Mol. Cell. Biol., 1247-1255 (1996)]に従い調製した。
【0112】
(LPS刺激性PBMCSによるTNF−α産生)
ヘパリン処置したヒト全血を健康なボランティアから得た。末梢血単核細胞(PBMC)は、ヒト全血からフィコール・ハイパック密度勾配遠心法で精製し、アッセイ培地(10%ウシ胎児血清を含むRPMI培地)中、5×106/mlの濃度で再懸濁した。細胞懸濁液50μl)は、試験化合物(50μl)(0.2% DMSOを含むアッセイ培地における濃度の4倍)と共に、96ウェルの組織培養プレート中5分間室温でインキュベートした。LPS(100μl,200ng/ml保存)を次いで細胞懸濁液に加え、該プレートを6時間37℃でインキュベートした。インキュベートに続いて、培地を集めて、−20℃に保存した。該培地のTNFα濃度は、標準的なELISAキット(ファーミンゲン−サンジェゴ,CA)を用いて定量した。TNFαの濃度および試験化合物についてのIC50値(LPS刺激性TNFα産生を50%阻害する化合物の濃度)は、直線回帰分析により計算した。
【0113】
(THP−1細胞中LPSで誘発されるTNF産生)
ヒト単球THP−1細胞は、10%ウシ胎児血清を追加したRPMI 1640培地で維持した。細胞(80Φl中40,000細胞)を、96ウェル平底プレートのウェルに加えた。試験される化合物(10Φl)またはビークル(3% DMSO)をウェルに加えた。続いて、LPS(シグマ,番号:L7261;10Φl/ウェル)を最終濃度1Φg/mLになるよう細胞に加えた。プレートは37℃で5%CO2下終夜インキュベートした。上清(50Φl/ウェル)は、ELISAアッセイのために収集した。TNFは、高結合EIAプレート(コスター,番号:3590)中前吸収された抗ヒトTNF抗体(R&D, 番号:MAB610)で捕らえられた。捕らえたTNFは、ビオチン標識した抗ヒトTNFポリクローナル抗体(R&D,番号:BAF210)で認識した。ペルオキシダーゼで抱合したストレプトアビジンが各ウェルに加えられ、ペルオキシダーゼの活性が過酸化物基質のキット(ピアス,番号:34062および番号:34006)で定量された。
【0114】
(p38アッセイ)
本アッセイは、V底96ウェルプレート中行った。最終アッセイ量は、アッセイバッファー(50mMのトリス pH 7.5, 10mMのMgCl2, 50mMのNaClおよび1mMのDTT)中の酵素、基質(MBPおよびATP)および試験化合物の3回の20Φlの添加から調製した60Φlであった。細菌的に発現した、活性化したp38は、基質との反応開始前の10分間、試験化合物でプレインキュベートした。反応は25℃で45分間インキュベートし、各サンプルに0.5MのEDTA(5Φl)を加えて終止した。反応混合物をスカトロンミクロ(Skatron Micro) 96細胞ハーベスター(スカトロン社)を用いて、あらかじめ湿らしたフィルターマットに吸引し、次いでPBSで洗浄した。該フィルターマットを次いで電子レンジで1分間乾燥し、メルチルレックスAシンチレーションワックス(MeltilLex A scintillation wax,Wallac社)で処置し、ミクロベータシンチレーションカウンターモデル(Microbeta scintillation counter Model)1450(Wallac社)でカウントした。阻害データは、プリズム(グラフパッド ソフトウェア社)を用いて非線形最小二乗回帰で分析した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATP,1ΦM;[γ−33P]ATP,3nM;MBP(シグマ,番号:M1891),2Φg/ウェル;p38,10nM;およびDMSO,0.3%である。
【0115】
(合成方法)
本発明の化合物の一般的な合成方法は、以下の実施例に示している。本発明の化合物は、溶液および固相化学の両方を含めて、当該技術分野で知られる標準的な技術で製造され得る。出発物質は市販品として入手可能であるか、公知の方法を用いて当業者によって、または本明細書に開示された方法によって容易に製造され得る。記載されている特定の態様は、単に実例として表しており、本発明はこれらに制限されるものではない。いずれかの所定の物質またはプロセスの修正および変更は、当業者に容易に明白なものであり、本発明の範囲内に含まれるものである。
【0116】
反応式1に示されるように、式Iの化合物(Vは−NR5−であり;W、XおよびYの各々はNであり;ZおよびR11の各々は核となるトリアジンと−N−で結合する)は、3つの異なるアミン化合物(1、2、3;4はアミン化合物3のN−置換体を表す)との一連の反応で、トリクロロトリアジンから製造され得る。好ましくは、該アミン化合物の1つがアニリン体で、もう1つがその末端Nで適当に保護されたジアミン体である。当業者に認識されているように、該アミン化合物自身、並びに3つの置換反応の順序は変更し得、反応式1に示される特別の例に制限されるものではない。
【化43】
Figure 2004535446
本発明の式Iに関し、アミン化合物1は−N(R5)(R6)に対応し;アミン化合物2は−Zに対応し;アミン化合物3は−R11に対応し、各明示は以下の記載で交換できるように用いられる。
【0117】
アミン化合物1[−N(R 5 )(R 6 )]の製造
N,N−ジメチル(3−アミノ−4−メチル)ベンズアミド
【化44】
Figure 2004535446
3−アミノ−4−メチル安息香酸(9.06 g, 60 mmol)およびNaOH(4.8 g, 120 mmol)を、0℃で50%アセトン/水(100 mL)に溶かした。該溶液に、アセトン中のBoc2O(13.2 g,60 mmol)を滴下して加えた。反応を0℃で30分間続け、次いで室温で3〜4時間続けた。該溶液を減圧下蒸発させ、生じた水溶液を2N HClでpH 2まで酸性にし、続いて酢酸エチルで抽出した。有機層を水、1N HCl溶液、飽和NaClで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過および真空下の蒸発で、目的の中間体を得た(11.6 g, 77%)。
【化45】
Figure 2004535446
こうして得られた該中間体(5 g, 20 mmol)を、THF(40 mL)に溶かした。該溶液に、2N ジメチルアミンのTHF(10 mL)溶液、DIC(3.13 mL, 20 mmol)、およびHOBt(2.7 g, 20 mmol)を加えた。該溶液を室温で16時間攪拌し、次いで濾過した。該抽出物を減圧下蒸発させた。油状の残渣をフラッシュカラムで精製して、生成物を得た(4.5 g,81%)。さらに室温で生成物を50% TFA/DCM(20 mL)で処理して、最終目的の生成物を得た。
【0118】
N−メチル(3−アミノ−4−メチル)ベンズアミド
【化46】
Figure 2004535446
上記と同じプロトコールに従い製造した。
【0119】
3−アミノ−2−メチルベンズアミド
以下に示す溶液相および固相化学の組み合わせにより、製造を行った。
【化47】
Figure 2004535446
N−Boc保護は、上述と同じプロトコールに従い実施した(2.03 g,81%)。
【化48】
Figure 2004535446
リンク アミド レジン(2 g, 0.4 mmol/g)を反応容器中、室温で20分間20% ピペリジン/DMF(20 mL)で処理した。該レジンをDMF(4回)で洗浄した。このレジン/DMF(5 mL)スラリーに、Boc−3−アミノ−2−メチル安息香酸(0.6 g, 2.4 mmol)、HBTU(0.91 g, 2.4 mmol)、HOBt(32 g, 2.4 mmol)およびDIEA(0.43 mL, 2.4 mmol)を加えた。該容器を室温で2時間振とうした。該レジンをDMF、CH3OH、およびCH2Cl2で連続して洗浄した。その後該レジンの50% TFA/DCM(20 mL)による処理で、目的の生成物を得た(66 mg, 55%)。
【0120】
3−アミノ−4,5−ジメチル安息香酸および2−アミノ−3,4−ジメチル安息香酸
【化49】
Figure 2004535446
濃硫酸溶液(20 mL)に、硝酸(1.7 mL)を滴下して加えた。生じた溶液を0℃で5分間攪拌し、3,4−ジメチル安息香酸(6 mg, 40 mmol)を少量ずつ数回に分けて加えた。反応を0℃で20分間続け、次いで室温で60分間続けた。冷水を反応混合物に加えた。生じた沈殿物を濾過し、集めて、フラッシュカラムで精製した。
該生成物をCH3OH(25 mL)に溶かし、室温で3〜4時間水素化した(10% Pd/C, H2,50 psi)。濾過および蒸発により、目的の生成物を1:1の位置異性体混合物として得た(4 g,61%)。
【0121】
アミン化合物1Aの製造
3−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−4H−[1,2,4]トリアゾールの合成
【化50】
Figure 2004535446
塩化水素を、3−ニトロ−p−トルニトリル(0.49 g, 3 mmol)のエタノール(40 mL)溶液に、室温で10分間吹き込んだ。該溶液を室温で60分間攪拌し続け、溶媒を次いで減圧下蒸発乾固させて、白色の固形物を得た。
【化51】
Figure 2004535446
このようにして得られた中間体を、エタノール(20 mL)に溶かし、ナトリウムエトキシド溶液で中和し、生じた沈殿物を濾過して除いた。該抽出物に、室温でギ酸ヒドラジド(0.2 g, 3 mmol)を加えて、該溶液を室温で2時間攪拌し続けた。揮発物を減圧下留去後、該残渣をm−キシレン(30 mL)に溶かし、150℃で16時間還流した。揮発物を減圧下留去し、フラッシュクロマトグラフィを用いた精製により、最終生成物を得た(0.26 g,収率:43%)。
MS (m/z) C9H8N4O2 (MH+);計算値:205.2, 実験値:205.1
【0122】
2−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−[1,3,4]オキサジアゾール
【化52】
Figure 2004535446
ヒドラジン水和物(1.47 mL, 50 mmol)のCH2Cl2溶液に、0℃で3−ニトロ−4−メチル−ベンゾイルクロリド(0.63 mL, 5 mmol)のCH2Cl2溶液を滴下して加えた。該溶液を0℃で10分間攪拌し続け、次いで室温で30分間攪拌した。揮発物を減圧下留去し、フラッシュクロマトグラフィを用いた精製で、生成物を得た(0.46 g,収率:47%)。
MS (m/z) C8H9N3O3 (MH+);計算値:196.1, 実験値:196.1
【化53】
Figure 2004535446
このようにして得られた生成物(0.3 g, 1.54 mmol)を、オルトギ酸トリエチル(15 mL)に溶かし、該溶液を次いで150℃で16時間還流した。該溶液を室温まで冷却し、次いで水で希釈し、酢酸エチル(2回)で抽出した。有機抽出物を合わせて、水、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥した。揮発物を減圧下留去し、フラッシュクロマトグラフィを用いた精製により、生成物を得た(0.23 g,収率:75%)。
MS (m/z) C9H7N3O3 (MH+);計算値:206.1, 計算値:206.1
【0123】
2−メチル−5−(5−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−フェニルアミン
【化54】
Figure 2004535446
3−ニトロ−p−トルニトリル(0.81 g, 5 mmol)、炭酸水素ナトリウム(0.89 g, 10 mmol)およびヒドロキシルアミン塩酸塩(0.70 g, 10 mmol)のエタノール/水(2/1,容積比,20 mL)溶液を2時間還流した。揮発物を減圧留去し、フラッシュクロマトグラフィを用いた精製で、生成物を得た(0.75 g,収率77%)。
MS (m/z) C8H9N3O3 (MH+);計算値:196.1, 計算値:196.1
【化55】
Figure 2004535446
このようにして得た生成物(0.50 g, 2.56 mmol)の酢酸エチル(15 mL)溶液に、無水酢酸(0.24 mL, 2.56 mmol)を加え、生じた溶液を室温で2時間攪拌した。揮発物を減圧留去し、フラッシュクロマトグラフィを用いた精製で、生成物を得た(0.48 g,収率78%)。
MS (m/z) C10HllN3O4 (MH+);計算値:238.1, 計算値:237.9
【化56】
Figure 2004535446
このようにして得た生成物(0.40 g, 1.69 mmol)を、m−キシレン(15 mL)に溶解し、該溶液を16時間還流した。次いで溶媒を減圧下蒸発させ、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィで精製した。
1H NMR(CDCl3, 300 MHz):δ 1.59 (s, 3H), 2.74 (d, 3H), 7.53 (d, 1H), 8.19 (d, 1H), 8.72 (s, 1H)
【化57】
Figure 2004535446
このようにして得た生成物(1.69 mmol)およびスズ(0.30 g, 2.5 mmol)の混合物に、0℃で12N塩化水素水溶液(10 mL)を滴下して加え、生じた溶液を室温で2時間攪拌した。次いで2N NaOH水溶液を、該溶液が塩基性になるまで反応混合液に加えた。生じた溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせて水、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥した。揮発物を減圧下留去し、フラッシュクロマトグラフィを用いた精製で、生成物を得た(0.14 g,2工程で収率44%)。
MS (m/z) C1OH11N3O (MH+);計算値:190.1, 計算値:190.0
【0124】
2−メチル−5−チアゾール−2−イル−フェニルアミン
【化58】
Figure 2004535446
3−アミノ−4−メチルベンズアミド(1.5 g, 10 mmol)のCH2Cl2溶液(30 mL)に、室温でローソン試薬(2.2 g, 5mmol)を数回に分けて加えた。該溶液を室温で48時間攪拌し、次いで溶媒を減圧留去した。残渣を水および酢酸エチルで分液処理し、有機層を次いで水、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。揮発物を減圧下留去し、フラッシュクロマトグラフィを用いた精製で、生成物を得た(0.18 g,収率11%)。
MS (m/z) C8H10N2S (MH+);計算値:167.2, 計算値:167.1
【化59】
Figure 2004535446
このようにして得た生成物(0.15 g, 0.93 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.26 mL, 1.4 mmol)のCH2Cl2(15 mL)溶液に、ジ炭酸−ジ−tert−ブチル(0.30 g, 1.4 mmol)のCH2Cl2溶液を滴下して加え、生じた溶液を室温で16時間攪拌した。揮発物を減圧留去し、フラッシュクロマトグラフィを用いた精製で、生成物を得た(0.19 g,収率75%)。
MS (m/z) C13H18N2O2S (MH+);計算値:266.4, 計算値:266.7
【化60】
Figure 2004535446
このようにして得た生成物(0.09 g, 0.34 mmol)のCH2Cl2(5 mL)溶液に、0℃でクロロアセトアルデヒド(0.032 mL, 0.51 mmol)を加えた。該溶液を20分で室温まで加温し、次いで16時間還流した。揮発物を減圧下留去し、フラッシュクロマトグラフィを用いた精製で、生成物を得た(0.06 g)。精製した生成物を次いで、室温で30分間50%TFA/CH2Cl2で処理した。溶媒を次いで蒸発させ、CH2Cl2に溶解し、再度蒸発させた。生じた油状の残渣をCH2Cl2に溶解し、ジイソプロピルエチルアミンで中和して、目的の生成物を得た。
MS (m/z) C10H10N2S (MH+);計算値:191.1, 計算値:191.2
【0125】
アミン化合物2[−Z]の製造
3−メチル−3−n−プロピルピロリジン
【化61】
Figure 2004535446
α−メチル−α−プロピル−コハク酸イミド(310 mg, 2 mmol)をTHFに溶解し、該溶液にLiAlH4(84 mg,2.2 mmol)を3回で少量ずつ加えた。反応を0℃で5分間続け、次いで室温で2時間続けた。冷水を加え、還元をクエンチした。該溶液をセライトで濾過した。該抽出物を合わせて、減圧下蒸発させた。生成物を得た(160 mg,収率63%)。
【0126】
4,4−ジメチルピペリジン
【化62】
Figure 2004535446
上記と同じプロトコールに従い製造した。
【0127】
アミン化合物3[−R 11 ]の製造
【化63】
Figure 2004535446
500 mLのフラスコに、(3R)−(+)−3−アミノピロリジン(10.0 g, 116 mmol)をDCM(160 mL)に溶かした。該溶液にベンゾフェノンイミン(1.0当量)を加え、室温で16時間攪拌した。溶媒を減圧留去した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィで精製し、目的のイミン化合物を得た(24.3 g)。
上記のようにして得られたイミン化合物(2.4 g)をDCM(30 mL)に溶かした。該溶液に2,6−ルチジン(2.5当量)およびクロロギ酸アリル(1.2当量)を加え、次いで氷で冷却した。該反応液を室温で3時間攪拌し、減圧濃縮した。生じた混合物に、酢酸エチル(100 mL)および塩化アンモニウム水溶液(20 mL)を加えた。有機層から分離した水層を酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせて、飽和塩化アンモニウム水溶液(2回)、食塩水(2回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで濃縮した。
上記生成物をメタノール(30 mL)に溶かした。該溶液に氷で冷却した後0.4N HCl(30 mL)を加えた。室温で2時間攪拌し、該反応混合物を水に注ぎ、DCM(2×30 mL)で洗浄した。炭酸ナトリウム溶液を水相のpHが10の調整するように加え、生成物を酢酸エチル(3×30 mL)で抽出した。有機層を合わせて、飽和塩化アンモニウム水溶液(2回)、食塩水(2回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで濃縮して、目的の生成物を得た(1.02 g,収率63%)。
MS (m/z) C8H14N2O2 (MH+);計算値:171, 計算値:171
【0128】
1−(2−ピリジルメチル)−3−アミノピロリジン
【化64】
Figure 2004535446
3−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−ピロリジン(ラセミ体, 745 mg, 4 mmol)のジクロロエタン溶液に、2−ピリジンカルボキサルデヒド(0.38 mL, 4.0 mmol)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(848 mg, 4 mmol)を加えた。該溶液を室温で2時間攪拌した。該溶液を減圧下蒸発させた。油状の残渣をフラッシュカラムで精製して、純粋な生成物を得た(790 mg,71%)。生成物をさらに4N HCl/ジオキサンで処理して、HCl塩として最終生成物を得た。
【0129】
1−(3−メトキシエチル)−3−アミノピロリジン
【化65】
Figure 2004535446
3−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−ピロリジン(ラセミ体,932 mg,5 mmol)および2−メトキシ酢酸(0.39 mL, 5 mL)は、DCMに溶解した。該溶液に、DIC(0.78mL,5 mmol)およびHOBt(675 mg,5 mmol)を加えた。反応を室温で16時間続けた。該溶液を濾過した。該濾液を合わせて、減圧下蒸発させた。該油状の残渣をフラッシュカラムで精製して、純粋な生成物を得た(843 mg,65%)。
上記中間体(258 mg, 1 mmol)のTHF溶液に、1.0MのBH3のTHF溶液(3mL)を滴下して加えた。該溶液を60℃で3時間攪拌し、次いで冷却した。メタノールを加えた。該溶液を減圧下蒸発させた。生じた残渣を酢酸エチルおよび炭酸水素ナトリウム飽和溶液で抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過および蒸発して得られた該油状の残渣を、さらに室温で30分間50%TFA/DCMで処理して、TFA塩として最終生成物を得た(50 mg,35%)。
【0130】
1−(3−メトキシプロピル)−3−アミノピロリジン
【化66】
Figure 2004535446
上記と同じプロトコールに従い製造した。
【0131】
N−t−ブチルピロリジン
【化67】
Figure 2004535446
N−カルボニルベンジルオキシ−L−無水アスパラギン酸(2.49g,10 mmol)およびt−ブチルアミン(0.80 g, 10.9 mmol)を、DMF(5 mL)中混合した。該混合物を室温で終夜攪拌し、次いで120℃で24時間油浴中加熱した。反応混合物を水および酢酸エチルで分液処理した。有機層を食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過、濃縮、およびフラッシュクロマトグラフィによる精製(溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=6:4)により、生成物を得た(0.84 g,収率28%)。
【化68】
Figure 2004535446
先の工程の生成物(0.54 g, 1.78 mmol)は、無水THF(5 mL)に溶解し、氷浴で冷却した。水素化アルミニウムリチウム(1.0MのTHF溶液,4.5 mL)をゆっくり加えた。該混合物を0℃で3.5時間攪拌し、次いで水素の放出が終わるまで、水でクエンチした。無機の残渣を濾過し、酢酸エチルで洗浄した。抽出物を合わせて、乾燥し、蒸発させて、生成物を得た(0.44 g,89%)。
【化69】
Figure 2004535446
先の工程からの生成物(180 mg, 1.27 mol)を、酢酸(2 mL)に溶かし、60 psiの水素圧で2時間10% Pd/C(18 mg)と共に振とうした。触媒を濾去し、該濾液を濃縮して、t−ブチル−3−アミノピロリジン酢酸塩を得た(120 mg,91%)。
【0132】
1−フェニル−3−アミノピロリジン
【化70】
Figure 2004535446
(3S)−3−(t−ブトキシカルボニルアミノ)ピロリジン(559 mg,3 mmol)のDMSO(5 mL)溶液に、2−フルオロ−1−ニトロベンゼン(0.32 mL,3 mmol)およびDIEA(0.52 mL,3 mmol)を加えた。該溶液を100℃で16時間攪拌した。該溶液を室温まで冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、1N HCl溶液、および飽和塩化ナトリウム溶液で連続して洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、蒸発およびフラッシュクロマトグラフィによる精製により、目的の生成物を得た(660 mg,72%)。
【化71】
Figure 2004535446
上記から得た生成物(600 mg, 2 mmol)を、室温で30分間50%TFA/DCM(10 mL)で処理した。該溶液を減圧下蒸発させた。該油状の残渣を0℃でアセトンに溶解した。該溶液に、Fmoc−Cl(777 mg,3mmol)および炭酸カリウム(828 mg,6 mmol)を加えた。反応を0℃で30分間続け、次いで室温で16時間続けた。該溶液を減圧下蒸発させた。残渣を酢酸エチルおよび水で抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム溶液で連続して洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を除去し、該生成物をフラッシュカラムで精製した(680 mg, 79%)。
【化72】
Figure 2004535446
このようにして得られた生成物(600 mg, 1.4 mmol)を、50 mLのRBフラスコ中スズ(249 mg,2.1 mmol)と混ぜた。該混合物に濃塩酸(10 mL)を滴下して加えた(反応が激しすぎる場合は、氷水浴が必要だった。)。反応は室温で2時間続けた。次いで2N NaOH水溶液を、該溶液が塩基性になるまで反応混合液に加えた。生じた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下蒸発させた。該粗生成物をフラッシュカラムで精製して、回収出発物質(400 mg)と共に、目的の生成物(130 mg)を得た。
【化73】
Figure 2004535446
このようにして得られた生成物(54 mg, 0.14 mmol)を、0℃で無水エタノール(3 mL)に溶かした。該溶液に、濃硫酸(0.22 mL)、続いて水(1 mL)中の亜硝酸ナトリウム(37 mg)を加えた。該溶液を0℃で5分間攪拌し、次いで室温で60分間攪拌した。銅末(87 mg,エーテルであらかじめ洗浄)を次いで反応液に加えた。該溶液を60℃で2〜3時間攪拌した。冷却後、該溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下蒸発させた。該粗生成物をフラッシュカラムで精製して、生成物を得た(32 mg)。
該生成物をさらに室温で1時間20%ピペリジン/DMF(1 mL)で処理した。最終生成物をフラッシュカラムで精製した(9 mg,40%)。
【0133】
N−置換されたピロリジン化合物の一般製造方法
アミン化合物3の−NH基の還元的アミノ化を、アルデヒド化合物またはケトン化合物(2〜10当量)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、NaHB(OAc)3を用いて、ジクロロエタン中室温で実施した。ワークアップ後クロマトグラフィによる分離は、最終生成物の精製に必要であった。エポキシド開環によるN−アシル化およびN−アルキル化は、文献で一般的に用いられる方法で実施した。
【0134】
Vが−CHR5−である化合物は、以下の実施例に従い製造し得る。
3−{4−(5−シアノ−2−メチル−ベンジル)−6−[(2,2−ジメチル−プロピル)−メチル−アミノ]−[1,3,5]トリアジン−2−イルアミノ}−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
【化74】
Figure 2004535446
化合物(0.036 g, 0.09 mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.025 g, 0.02 mmol)、および3−シアノベンジル亜鉛ブロミド(0.5MのTHF溶液2 mL, 1 mmol)の懸濁液を、シールしたチューブ中80℃で16時間攪拌した。該溶液を濾過および濃縮後、該生成物をプレパラティブHPLCで精製した(36 mg,81%)。
MS (m/z) C27H39N7O2, 494 (M+H)+
【0135】
3−[4−[(2,2−ジメチル−プロピル)−メチル−アミノ]−6−(ピロリジン−3−イルアミノ)−[1,3,5]トリアジン−2−イルメチル]−4−メチル−ベンズアミド
【化75】
Figure 2004535446
化合物(0.03 g, 0.06 mmol)の濃硫酸(4 mL)中の懸濁液を、60℃で90分間攪拌した。室温まで冷却後、反応液を水(20 mL)で希釈し、6N水酸化ナトリウム水で塩基性にした。該生成物を次いで、酢酸エチル(2×20 mL)で抽出した。有機層を合わせて、乾燥し(無水硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮した。該生成物を次いでプレパラティブHPLCで精製した(5.2 mg,21%)。
MS (m/z) C22H33N7O, 412 (M+H)+
【0136】
Vが−S−である化合物は、以下の実施例に従い製造し得る。
チオフェノール化合物の製造
工程1:化合物A
【化76】
Figure 2004535446
3−ヒドロキシ−4−メチル安息香酸(2.0 g, 13 mmol)の無水メタノール(20 mL)溶液に、0℃アルゴン気流下10分間かけて滴下して塩化チオニル(1.4 mL, 20 mmol)を加えた。該混合物を0℃で1時間攪拌し、次いで室温で終夜攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチルおよび水で分液処理した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水(50 mL×2)、食塩水(50 mL)で洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。該クルードな化合物(2.0 g,収率91%)を、さらに精製することなく、次反応に直接用いた。
HPLC 保持時間: 2.56分
1H NMR (400 MHz,CDC13) :δ 2.30 (s, 3H), 3.90 (s, 3H), 5.26 (s,1H), 7.18 (d,1H), 7.49 (s,1H), 7.52 (d, 1H)
【0137】
工程2:化合物B
【化77】
Figure 2004535446
化合物A(2.0 g, 12 mmol)のDMF(60 mL)溶液に、アルゴン下室温で水素化ナトリウム(0.67 g, 17 mmol)を1回で加えた。反応液を室温で0.5時間攪拌し、次いでジメチルチオカルボニルクロリド(2.1 g, 17 mmol)を1回で加えた。反応液を室温で終夜攪拌した。水でクエンチ後、反応混合物を酢酸エチル(100 mL×4)で抽出した。有機層を水(40 mL×2)、食塩水(50 mL)で洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。該クルードな化合物をカラムクロマトグラフィで精製し、ほとんど白色の固形物を得た(2.8 g,92%)。
HPLC 保持時間: 2.90分
LCMS MH+ (m/z) 253
1H NMR (400 MHz, CDC13) :δ 2.26 (s, 3H), 3.38 (s, 3H), 3.47 (s, 3H), 3.89 (s, 3H), 7.30 (d, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.90 (d, 1H)
【0138】
工程3:化合物C
【化78】
Figure 2004535446
化合物B(4.3 g, 17 mmol)を240℃で4時間加熱した。室温まで冷却後、目的の生成物として褐色の粘性油状物を得た(4.1 g,94 %)。
HPLC 保持時間: 3.11分
1H NMR (400 MHz, CDC13) :δ 2.46 (s, 3H), 3.02 (br. s, 3H), 3.14 (br. s, 3H), 3.88 (s, 3H), 7.37 (d, 1H), 7.97 (dd, 1H), 8.15 (d, 1H)
【0139】
工程4:化合物D
【化79】
Figure 2004535446
0℃の化合物C(4.1 g, 16 mmol)のメタノール/水(3:1,60 mL)溶液に、水酸化リチウム一水和物(0.68 g, 17 mmol)を1回で加えた。室温まで加温後、該混合物を終夜攪拌した。溶媒を減圧留去後、該混合物を水(50 mL)で希釈し、ジエチルエーテル(50 mL×2)で抽出した。水層をHCl水でpH 1にし、生じた固形物を濾過して集め、薄黄色の固形物を得た(3.2 g,83%)。
HPLC 保持時間: 2.79分
LCMS MH+ (m/z) 240
1H NMR (500 MHz, CDC13) :δ 2.48 (s, 3H), 3.03 (br. s, 3H), 3.15 (br. s, 3H), 7.40 (d, 1H), 8.01 (d, 1H), 8.20 (s, 1H)
【0140】
工程5:化合物E
【化80】
Figure 2004535446
−20℃に冷却した化合物D(1.3 g, 5.7 mmol)のCH2Cl2(20 mL)溶液に、N−メチルモルホリン(0.63 mL, 5.7 mmol)およびクロロギ酸イソブチル(0.74 mL, 5.7 mmol)を連続して加えた。生じた混合物を−20℃で0.5時間攪拌した。この時点で、2Mアンモニアのメタノール溶液(4.3 mL, 8.6 mmol)を滴下して加えて、続いて−20℃で1時間、室温で2時間攪拌した。酢酸エチル(300 mL)を加えて、有機層を水(50 mL×2)、10%炭酸ナトリウム水(50 mL)、および食塩水(50 mL)で洗浄し、次いで該溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。該クルードな化合物を20%酢酸エチル/ヘキサンおよびエーテルでトリチュレートして、純粋な生成物としてほとんど白色の固形物を得た(0.77 g,56 %)。
HPLC 保持時間: 2.20分
LCMS MH+ (m/z) 239
1H NMR (400 MHz, CDC13) :δ 2.46 (s, 3H), 3.03 (br. s, 3H), 3.14 (br. s, 3H), 5.5 (br. s, 1H), 6.1 (br. s, 1H), 7.38 (d, 1H), 7.77 (dd, 1H), 7.89 (d, 1H)
【0141】
工程6:化合物F
【化81】
Figure 2004535446
室温の化合物E(0.77 g, 3.2 mmol)のメタノール(10 mL)溶液に、5Nの水酸化ナトリウム水溶液(3.2 mL, 16 mmol)を加え、続いて1時間還流した。溶媒を減圧留去後、該混合物を水(30 mL)で希釈し、ジエチルエーテル(50 mL×2)で抽出した。水層をHCl水でpH 1にし、生じた固形物を濾過して集め、薄黄色の固形物を得た(0.40 g,74 %)。
HPLC 保持時間: 2.09分
LCMS MH+ (m/z) 167
1H NMR (400 MHz, CDC13) :δ 2.38 (s, 3H), 3.42 (s, 1H), 5.70 (br. s, 1H), 6.00 (br. s, 1H), 7.22 (d, 1H), 7.45 (dd, 1H), 7.77 (d, 1H)
【0142】
工程7:化合物G
【化82】
Figure 2004535446
化合物D(1.0 g, 4.2 mmol)のDMF(15 mL)溶液に、室温で1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.67 g, 5.0 mmol)、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.96 g, 5.0 mmol)、i−Pr2NEt(2.2 mL, 12 mmol)およびメチルアミン塩酸塩(0.34 g, 5.0 mmol)を連続して加え、生じた混合物を終夜攪拌した。水を加え、続いて酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水、1N HCl水(50 mL×2)、水、飽和NaHCO3水、および食塩水で連続して洗浄し、次いで溶液を硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、薄黄色の固形物を得た(0.89 g,84%)。
HPLC 保持時間: 2.37分
LCMS MH+ (m/z) 252
1H NMR (400 MHz, CDC13) :δ 2.44 (s, 3H), 2.98 (d, 3H), 3.02 (br. s, 3H), 3.13 (br. s, 3H), 6.12 (br. s, 1H), 7.36 (d, 1H), 7.73 (dd, 1H), 7.82 (d, 1H)
【0143】
化合物H
【化83】
Figure 2004535446
化合物Hは、化合物Dから、化合物Eと同様の調製法(メチルアミンHClの代わりにメトキシアミン塩酸塩に置き換えて)を用いて製造した。
【0144】
化合物I
【化84】
Figure 2004535446
化合物Iは、化合物Gから、化合物Fと同様の調製法を用いて製造した。
【0145】
化合物J
【化85】
Figure 2004535446
化合物Jは、化合物Hから、化合物Fと同様の調製法を用いて製造した。
【0146】
化合物K
【化86】
Figure 2004535446
氷浴で冷却したシアヌル酸クロリド(0.20 g,1.1 mmol)のDCM(2 mL)溶液に、N−メチル−ネオペンチルアミン塩酸塩(0.15 g, 1.1 mmol)およびDIEA(0.60 mL, 3.5 mmol)のDCM(1 mL)溶液を滴下して加えた。生じた混合物を0℃で15分間攪拌し、室温で15分間攪拌し、次いで0℃に冷却した。化合物IのDCM(2 mL)溶液を次いで滴下して加え、続いて0℃で15分間および室温で2時間攪拌した。生じた混合物を直接カラムクロマトグラフィで精製し、純粋な生成物として、白色の泡状物を得た(0.36 g,86%)。
HPLC 保持時間: 3.60分
LCMS MH+ (m/z) 394
【0147】
化合物L
【化87】
Figure 2004535446
化合物Lは、化合物Kから、化合物Kと同様の調製法を用いて製造した。
【0148】
化合物M
【化88】
Figure 2004535446
化合物Mは、化合物Fから、化合物Kと同様の調製法を用いて製造した。
【0149】
化合物N
【化89】
Figure 2004535446

HPLC 保持時間: 3.01分
LCMS MH+ (m/z) 458
【0150】
化合物O〜S
化合物O〜Sは、化合物Nと同様の調製法で、ただし化合物L、化合物Mおよび2−(アミノメチル)ピリジンは出発物質として適合するよう置き換えて、製造した。表2参照。
【0151】
化合物T〜V
化合物T〜Vは、化合物Nと同様の調製法で、ただし化合物L、化合物Mおよび3−(R)−N−tert−ブトキシカルボニルピロリジンは出発物質として適合するよう置き換えて、製造した。さらに、この方法から得られた中間体はその後、室温で1時間4N HC1のジオキサン溶液で処理し、BOC保護基を除去し、続いて減圧濃縮して、純粋な生成物の対応するHCl塩を得た。表2参照。
【0152】
フルオロアニリン化合物の製造
化合物W
【化90】
Figure 2004535446
室温の4−フルオロ−3−ニトロ安息香酸(5.0 g, 27 mmol)の無水ジクロロメタン(200 mL)溶液に、シュウ酸クロリド(12 mL, 0.14 mol)をゆっくり加え、続いてDMF(1滴)を加えた。反応液を室温で2時間攪拌し、次いで溶媒を減圧留去して、黄色の固形物として中間体の酸クロリド化合物を得た。
該クルードな酸クロリド化合物の一部(2.0 g, 9.9 mmol)の無水ジクロロメタン(35 mL)溶液に、トリエチルアミン(4.1 mL, 30 mmol)、続いてメトキシルアミン塩酸塩(1.2 g, 15 mmol)を加えて、生じた混合物を室温で終夜攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、水(50 mL×2)、飽和NaHCO3水(50 mL×2)、食塩水(50 mL)で洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。生じた残渣をジエチルエーテルでトリチュレートし、純粋な生成物として淡黄色の固形物を得た(1.3 g,60%)。
HPLC 保持時間: 1.57分
1H NMR (400 MHz, CDC13) :δ 3.86 (s, 3H), 7.35 (dd, 1H), 8.24 (ddd, 1H), 8.65 (dd, 1H), 11.75 (s, 1H)
【0153】
化合物X
【化91】
Figure 2004535446
化合物Xは、化合物Wと類似の調製法で、ただし出発物質としてアンモニアのメタノール溶液の代わりにメトキシルアミン塩酸塩に置き換えて、製造した。
【0154】
化合物Y
【化92】
Figure 2004535446
化合物W(0.25 g)の無水エタノール(20 mL)溶液に、パラジウム炭素(50 mg, 10%重量)を加え、水素下(30psi)3時間水素化した。該溶液をセライト床で濾過し、溶媒を減圧留去して、生成物として淡褐色の濃油状物を得た(0.21 g)。
HPLC 保持時間: 0.67分
1H NMR (400 MHz, CDCl3) :δ 3.86 (br. s, 5H), 6.98 (dd, 1H), 7.00 (dd, 1H), 7.23 (dd, 1H), 8.63 (s, 1H)
【0155】
化合物Z
【化93】
Figure 2004535446
化合物Zは、化合物Xから、化合物Yと同様の調製法を用いて製造した。
【0156】
化合物A l およびB 1
【化94】
Figure 2004535446
化合物A1およびB1は、化合物YおよびZから、化合物Kと類似の調製法(化合物Iを化合物YおよびZに置き換えて)を用いて製造した。
【0157】
化合物C 1 およびD 1
化合物C1およびD1は、化合物A1およびB1から、化合物Nと類似の調製法を用いて製造した。表3参照。
【0158】
化合物E 1 およびF 1
化合物は、化合物A1およびB1から、化合物Nと類似の調製法で、ただしN−メチルホモピペリジンの代わりに3−(R)−アミノ−N−tert−ブトキシカルボニルピロリジンを用いて、製造した。さらに、この方法から得られた中間体はその後、室温で1時間4N HC1のジオキサン溶液で処理し、BOC保護基を除去し、続いて減圧濃縮して、純粋な生成物の対応するHCl塩を得た。表3参照。
【0159】
Vが−O−である化合物は、以下の実施例に従い製造し得る。
フェノール化合物の製造
化合物G 1
【化95】
Figure 2004535446
室温の3−ヒドロキシ−4−メチル安息香酸(2.5 g, 16 mmol)のDCM(65 mL)懸濁液に、シュウ酸クロリド(5.7 mL)およびDMF(0.05 mL)を連続して加え、生じた混合物を室温で17時間攪拌し、次いで減圧濃縮して、粘性の薄黄色の油状物としてクルードな酸クロリド中間体を得た(〜3 g)。
さらに精製することなく、クルードな油状物をTHF(30 mL)に溶かし、この溶液の半分(15 mL)をゆっくり2Mのアンモニアのメタノール溶液(16 mL)に0℃で加えた。周囲温度まで加温して15時間攪拌後、反応混合物を減圧濃縮し、生じた残渣を3N KOH水(50 mL)に溶かし、DCM(2×75 mL)で洗浄した。水層部分を6N HCl水を用いて注意深くpH〜4に酸性にし、生成物をDCM(3×50 mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて、食塩水(40 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、淡黄褐色の固形物として純粋な生成物を得た(0.90 g,72 %)。
1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) : δ 9.44 (br s, 1H), 7.74 (br s, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.21 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.13 (br s, 1H), 7.09 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 2.14 (s, 3H)
【0160】
化合物H 1
【化96】
Figure 2004535446
化合物H1は、化合物G1と同様の調製法で、ただし2Mアンモニアのメタノール溶液(16 mL)の代わりに8Mメチルアミンのメタノール溶液(4 mL)を用いて、製造した。化合物H1は、淡黄褐色の固形物として単離した。
1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) :δ 9.46 (br s, 1H), 8.20 (br s, 1H), 7.25 (s, 1H), 7.16 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.10 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 2.74 (d, J = 4.6 Hz, 3H), 2.14 (s, 3H)
【0161】
化合物I 1
【化97】
Figure 2004535446
3−ヒドロキシ−4−メチル安息香酸(2.0 g, 13 mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(3.3 g, 17 mmol)、HOBt(2.1 g, 16 mmol)、DIEA(7.2 mL, 53 mmol)およびメトキシルアミン塩酸塩(1.3 g, 16 mmol)のDMF(30 mL)混合液を、室温で3日間攪拌した。生じた混合物を水(350 mL)に注ぎ、酢酸エチル(4×100 mL)で抽出した。抽出物を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水(3×75 mL)、水(3×75 mL)、および食塩水(2×100 mL)で洗浄し、次いで無水硫酸ナトリウムで乾燥した。該溶液を濾過し、減圧濃縮し、生じた黄色の固形物を1N水酸化ナトリウム水(〜30 mL)に溶かし、DCM(2×20 mL)で洗浄した。水層部分を次いで3N HCl水でpH〜4に酸性にし、該水溶液を酢酸エチル(3×30 mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、灰白色の固形物として純粋な生成物を得た(47 g,20%)。
1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) : δ 11.54 (s, 1H), 9.59 (s, 1H), 7.18 (s, 1H), 7.12 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 3.67 (s, 3H), 2.14 (s, 3H)
【0162】
化合物J 1
【化98】
Figure 2004535446
0℃のシアヌル酸クロリド(0.20 g, 1.1 mmol)のDCM溶液に、化合物A(0.17 g, 1.1 mmol)およびDIEA(0.23 mL, 1.3 mmol)のDMF(1 mL)溶液をゆっくり滴下して加えた。0℃で15分間攪拌後、N−メチルネオペンチルアミン塩酸塩(0.16 g, 1.1 mmol)およびDIEA(0.62 mL, 3.5 mmol)のDCM(1 mL)溶液を、0℃ででゆっくり滴下して加えた。生じた混合物を0℃で1時間攪拌し、次いで1N HCl水(4 mL)をゆっくり加え、続いて塩化メチレン(30 mL)で反応混合物を希釈した。分液処理して、有機層を追加の1N HCl水(2×15 mL)、水(15 mL)、および食塩水(15 mL)で洗浄し、次いで該溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、クルードなモノクロリド中間体として薄黄色の油状物を得た(0.4 g)。
該クルードな油状物をDMF(0.9 mL)に溶かし、生じた溶液の3分の1(〜0. 3 mL)に、N−メチルホモピペリジン(56 mg, 0.50 mmol)およびDIEA(30ΦL, 1.7mmol)を加えた。該混合物を3時間85℃に加熱し、続いて室温まで冷却した。反応混合物をプレパラティブHPLCで精製することで、純粋な化合物Dを白色の固形物として、純粋な生成物の対応するTFA塩を得た(83 mg,92 %)。
HPLC 保持時間: 2.66分
LCMS MH+ (m/z) 442
【0163】
化合物K 1 〜O 1
化合物K1〜O1は、化合物Jと同様の調製法で、ただし化合物H、化合物Iおよび2−(アミノメチル)ピリジンを出発物質として適合するよう用いて製造した。純粋な最終化合物は、反応混合物をプレパラティブHPLCで精製して、トリフルオロ酢酸塩として得た。表4参照。
【0164】
化合物P 1 〜R 1
化合物P〜Rは、化合物Jと同様の調製法で、ただし化合物Hまたは化合物I、および3−(R)−アミノ−N−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジンを出発物質として適合するよう用いて製造した。さらに、この方法で得られた中間体はその後、室温で1時間4N HClのジオキサン溶液で処理して、BOC保護基を除去し、続いて減圧濃縮して、純粋な生成物の対応するHCl塩を得た。表4参照。
HPLC保持時間は、YMC S5 ODS 4.6 mm×50 mm バリスティッククロマトグラフィカラム(4分の全濃度勾配溶離時間および4mL/分の流速)で測定した。溶離濃度勾配は、溶媒Aの100%を用い、4分の溶離時間をかけて徐々に溶媒Bを100%に増加する(溶媒A=10%メタノール/90%水/0.2%リン酸、および溶媒B=90%メタノール/10%水/0.2%リン酸)。溶離した生成物はUV検出器で220nmの波長で検出した。
【0165】
カスタムシントン合成
4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化99】
Figure 2004535446
4−ベンジルオキシ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−t−ブチルエステル(1.00 g, 3.11 mmol)を、アルゴン下無水THFにとり、0℃に冷却した。BH3・THF(1.0M, 6.22 mmol, 6.22 mL)を該溶液に10分かけて滴下して加えた。反応混合物を次いで0℃で30分間攪拌し、次いで室温まで加温し、さらに30分間攪拌した。反応液をゆっくり1N HCl溶液に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、水および食塩水で洗浄し、次いでMgSO4で乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物をフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で単離した(収量814 mg)。
1H NMR (CDCl3, 300MHz) : δ 1.48 (s, 9H), 1.63-1.76 (m, 1H), 2.10-2.26 (m, 1H), 3.33 (m, 1H), 3.50-3.60 (m, 1H), 3.63-3.75 (m, 2H), 4.05-4.19 (m, 2H), 4.49 (s, 2H), 7.23-7.39 (m, 5H)
【0166】
4−ベンジルオキシ−2−メトキシメチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化100】
Figure 2004535446
該アルコール化合物(250 mg, 0.81 mmol)およびヨウ化メチル(344.91 mg, 2.43 mmol, 0.15 mL)を、アルゴン下無水THFに溶かした。固形のNaH(29.28 mg, 1.22 mmol)を、アルゴン下ゆっくり該溶液に加えた。反応液を次いで室温で12時間攪拌した。反応液をゆっくり1N HCl溶液に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、水および食塩水で洗浄し、次いでMgSO4で乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物をフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で単離した(収量217mg)。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz):δ 1.27 (s, 9H), 2.06-2.16 (m, 2H), 3.32 (s, 3H), 3.40-3.52 (n, 3H), 4.09-4.21 (m, 1H), 2.49 (s, 2H), 7.23-7.36 (m, 5H)
【0167】
4−ヒドロキシ−2−メトキシメチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化101】
Figure 2004535446
ベンジルオキシ−2−メトキシメチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(217.00 mg, 0.68 mmol)を、パール(Paar)容器中酢酸エチルに取った。該溶液にアルゴンを流し、Pd/C(100 mg)を該容器に加えた。アルゴン雰囲気を50psiの水素に置換した。容器を12時間振とうした。水素雰囲気をアルゴンで置換し、セライトパッドで濾過した。該パッドを酢酸エチルで2回洗浄した。溶媒を減圧留去した。生成物をさらに精製することなく用いた(収量148.35 mg)。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 1.42 (s, 9H), 1.80-2.10 (m, 2H), 3.05 (bs, 1H), 3.30 (s, 3H), 3.34-3.50 (m, 3H), 4.00 (bs, 1H), 4.33-4.40 (m, 1H)
【0168】
4−メタンスルホニルオキシ−2−メトキシメチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化102】
Figure 2004535446
4−ヒドロキシ−2−メトキシメチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(148.35 mg, 0.64 mmol)を、無水DCMに溶かし、トリエチルアミン(194.28 mg, 1.92 mmol, 0.27 mL)をアルゴン下加えた。反応混合物を0℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(80.64 mg, 0.70 mmol, 0.06 mL)をシリンジで加えた。反応液を30分間0℃で攪拌し、次いで室温まで加温し、12時間攪拌した。反応液をゆっくり1N HCl溶液に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、水および食塩水で洗浄し、次いでMgSO4で乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物をフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で単離した(収量172.26 mg)。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz):δ 1.49 (s, 9H), 2.32 (bs, 2H), 3.04 (s, 3H), 3.35 (s, 3H), 3,44 (d, J= 6 Hz, 1H), 3.49-3.88 (m, 3H), 4.11 (bs, 1H), 5.25 (m, 1H)
【0169】
4−アジド−2−メトキシメチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化103】
Figure 2004535446
4−メタンスルホニルオキシ−2−メトキシメチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(172.26 mg, 0.56 mmol)を、アルゴン下乾燥DMFにとり、アジ化ナトリウム(182.00 mg, 2.80 mmol)を加えた。反応液を次いで60℃で48時間加熱した。反応液を水に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、飽和NaHCO3および食塩水で洗浄し、次いでMgSO4で乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物をフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で単離した(収量122.00 mg)。
C11H22N2O3 MS m/e = 257.3 (M+H)
【0170】
4−アミノ−2−メトキシメチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化104】
Figure 2004535446
4−アジド−2−メトキシメチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(122.00 mg, 0.48 mmol)を、パール(Paar)容器中酢酸エチルに取った。該溶液にアルゴンを流し、Pd/C(100.00 mg)を容器に加えた。アルゴン雰囲気を50psiの水素に置換した。該容器を12時間振とうした。水素雰囲気をアルゴンで置換し、該溶液をセライトパッドで濾過した。該パッドを酢酸エチルで2回洗浄した。溶媒を減圧留去した。生成物はさらに精製することなく用いた(収量99.76 mg)。
C11H22N2O3 MS me/230.2(M+)
【0171】
4−ベンジルオキシ−2−(t−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化105】
Figure 2004535446
4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(250 mg, 0.81 mmol)を、アルゴン下乾燥DMFにとり、イミダゾール(110.29 mg, 1.62 mmol)を加えた。t−ブチルジメチルシリルクロリド(134.29 mg, 0.89 mmol)を加え、該溶液を室温で12時間攪拌した。反応液をゆっくり1N HCl溶液に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、水および食塩水で洗浄し、次いでMgSO4で乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で単離した(収量267.49 mg)。
1H NMR(CDCl3, 300 MHz):δ 0.02 (m, 6H), 0.83 (s, 9H), 1.25 (s, 9H), 1.98-2.13 (m, 1H), 2.13-2.24 (m, 1H), 3.36-3.70 (m, 3H), 3.86-3.95 (m, 1H), 4.00 (bs, 1H), 4.15-4.28 (m, 1H), 4.50 (bs, 2H), 7.23-7.37 (m, 5H)
【0172】
2−(t−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化106】
Figure 2004535446
4−ベンジルオキシ−2−(t−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(267.49 mg, 0.63 mmol)を、パール(Paar)容器中酢酸エチルに取った。該溶液にアルゴンを流し、Pd/C(100 mg)を該容器に加えた。アルゴン雰囲気を50psiの水素に置換した。該容器を12時間振とうした。水素雰囲気をアルゴンで置換し、該溶液をセライトパッドで濾過した。該パッドを酢酸エチルで2回洗浄した。溶媒を減圧留去した。生成物をさらに精製することなく用いた(収量192.15 mg)。
C16H33NO4Si ms m/e = 332.2 (M+H)
【0173】
2−(t−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−4−メタンスルホニルオキシ−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化107】
Figure 2004535446
4−ヒドロキシ−2−(t−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(192.15 mg, 0.58 mmol)を、無水DCMに溶かし、アルゴン下トリエチルアミン(176.07 mg, 1.74 mmol, 0.24 mL)を加えた。反応混合物を0℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(73.08 mg, 0.64 mmol, 0.05 mL)をシリンジで加えた。反応液を0℃で30分間攪拌し、次いで室温まで加温し、12時間攪拌した。反応液をゆっくり1N HCl溶液に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、水および食塩水で洗浄し、次いでMgSO4で乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で単離した(収量220.94 mg)。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz):δ 0.05 (m, 6H), 0.89 (s, 9H), 1.46 (s, 9H), 2.20-2.43 (m, 2H), 3.04 (s, 3H), 3.48-3.92 (m, 4H), 3.93-4.10 (m, 1H), 5.31 (bs, 1H)
【0174】
4−アジド−2−(t−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化108】
Figure 2004535446
4−メタンスルホニルオキシ−2−(t−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(220.94 mg, 0.54 mmol)を、アルゴン下乾燥DMFにとり、アジ化ナトリウム(175.31 mg, 2.70 mmol)を加えた。反応液を次いで60℃で48時間加熱した。反応液を水に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、飽和NaHCO3および食塩水で洗浄し、次いでMgSO4で乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で単離した(収量184.83 mg)。
C16H32N4O3Si MS m/e = 357.3 (M+H)
【0175】
4−アミノ−2−(t−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化109】
Figure 2004535446
4−アジド−2−(t−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(184.83 mg, 0.52 mmol)をパール(Paar)容器中酢酸エチルに取った。該溶液にアルゴンを流し、Pd/C(150 mg)を該容器に加えた。アルゴン雰囲気を50psiの水素に置換した。該容器を12時間振とうした。水素雰囲気をアルゴンで置換し、該溶液をセライトパッドで濾過した。該パッドを酢酸エチルで2回洗浄した。溶媒を減圧留去した。生成物はさらに精製することなく用いた(収量154.69 mg)。
C16H34N2O3Si MS m/e = 331.2 (M+H)
【0176】
4−ベンジルオキシ−2−メタンスルホニルオキシメチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化110】
Figure 2004535446
4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(219.09 mg, 0.71 mmol)を、無水DCMにとり、トリエチルアミン(215.53 mg,2.13 mmol, 0.30 mL)をアルゴン下加えた。反応混合物を0℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(89.81 mg, 0.78 mmol, 0.06 mL)をシリンジで加えた。反応液を0℃で30分間攪拌し、次いで室温まで加温し、12時間攪拌した。反応液をゆっくり1N HCl溶液に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、水および食塩水で洗浄し、次いでMgSO4で乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で単離した(収量234.14 mg)。
1H NMR(CDCl3, 300 MHz):δ 1.47 (bs, 9H), 2.05-2.32 (m, 2H), 2.98 (s, 3H), 3.31-3.63 (m, 2H), 4.04-4.78 (m, 6H), 7.27-7.40 (m, 5H)
【0177】
4−ヒドロキシ−2−メトキシメチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化111】
Figure 2004535446
4−ベンジルオキシ−2−メタンスルホニルオキシメチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(234.14 mg, 0.65 mmol)を、アルゴン下無水THFにとり、0℃に冷却した。スーパー・ヒドリド(1.0M, 0.98 mmol, 0.98 mL)を、10分かけてシリンジで加えた。該溶液を0℃で1時間攪拌し、TLCで出発物質が残っていないことを確認した。反応混合物をゆっくり1N HC1溶液に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、水および食塩水で洗浄し、次いでMgSO4で乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン酢酸エチル=4:1)で単離した(収量168.57 mg)。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz):δ 1.22 (d, J= 9.0 Hz, 3H), 1.44 (s, 9H), 1.65-1.77 (m, 1H), 2.13-2.24 (m, 1H), 3.45 (dd, J= 7, 12 Hz, 1H), 3.61 (d, J= 7 Hz, 1H), 3.94-4.04 (m, 1H), 4.50 (s, 2H), 7.27-7.39 (m, 5H)
【0178】
4−ヒドロキシ−2−メチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化112】
Figure 2004535446
4−ベンジルオキシ−2−メチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(168.57 mg, 0.58 mmol)を、パール(Paar)容器中酢酸エチルに取った。該溶液にアルゴンを流し、Pd/C(100.00 mg)を容器に加えた。アルゴン雰囲気を50psiの水素に置換した。容器を12時間振とうした。水素雰囲気をアルゴンで置換し、該溶媒をセライトパッドで濾過した。該パッドを酢酸エチルで2回洗浄した。溶媒を減圧留去した。生成物をさらに精製することなく用いた(収量110.89 mg)。
C10H19NO3 MS m/e= 202.1 (M+H)
【0179】
4−メタンスルホニルオキシ−2−メチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化113】
Figure 2004535446
4−ヒドロキシ−2−メチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(110.89 mg, 0.55 mmol)を、無水DCMに溶かし、トリエチルアミン(166.96 mg, 1.65 mmol, 0.23 mL)をアルゴン下加えた。反応混合物を0℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(69.30 mg, 0.61 mmol, 0.05 mL)をシリンジで加えた。反応液を0℃で30分間攪拌し、次いで室温まで加温し、12時間攪拌した。反応液をゆっくり1N HC1溶液に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、水および食塩水で洗浄し、次いでMgSO4で乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で単離した(収量135.21 mg)。
1H NMR(CDCl3, 300 MHz):δ 1.27 (d, J= 9 Hz, 3H), 1.48 (s, 9H), 1.81-1.92 (m, 1H), 2.43 (bs, 1H), 3.04 (s, 3H), 3.56 (dd, J= 7.17 Hz, 1H), 3.84 (bs, 1H), 4.01 (bs, 1H), 5.17 (bs, 1H)
【0180】
4−アジド−2−メチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化114】
Figure 2004535446
4−メタンスルホニルオキシ−2−メチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(135.21 mg, 0.48 mmol)を、アルゴン下乾燥DMFにとり、アジ化ナトリウム(156.00 mg, 2.40 mmol)を加えた。反応液を次いで48時間60℃に加熱した。反応液を水に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、飽和NaHCO3および食塩水で洗浄し、次いでMgSO4で乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で単離した(収量93.41 mg)。
1H NMR(CDCl3, 300 MHz): δ 1.32 (d, J= 9 Hz, 3H), 1.47 (s, 3H), 1.72 (dt, J= 2, 12 Hz, 1H), 2.28-2.37 (m, 1H), 3.34 (dd, J= 7, 12 Hz, 1H), 3.63-3.72 (m, 1H), 3.93 (bs, 1H), 4.05-4.14 (m, 1H)
【0181】
4−アミノ−2−メチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化115】
Figure 2004535446
4−アジド−2−メチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(93.41 mg, 0.41 mmol)を、パール(Paar)容器中酢酸エチルに取った。該溶液にアルゴンを流し、Pd/C(100.00 mg)を容器に加えた。アルゴン雰囲気を50psiの水素に置換した。容器を12時間振とうした。水素雰囲気をアルゴンで置換し、該溶液をセライトパッドで濾過した。該パッドを酢酸エチルで2回洗浄した。溶媒を減圧留去した。生成物をさらに精製することなく用いた(収量79.65 mg)。
C10H20N2O2 MS m/e = 200.2 (M+)
【0182】
2−メチル−4−(4−ニトロ−ベンゾイルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化116】
Figure 2004535446
4−ヒドロキシ−2−メチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(300.00 mg, 1.49 mmol)およびトリフェニルホスフィン(512.54, 1.95 mmol)を無水THFに溶かし、0℃でアルゴン下パラ−ニトロ安息香酸(249.00 mg, 1.49 mmol)およびDEAD(268.00 mg, 1.54 mmol, 0.24 mL)の無水THF混合液に加えた。該混合液を0℃で1時間攪拌した。1時間後、TLCで出発物質が残っていないことを確認し、反応混合物を1N HCl溶液に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、水および食塩水で洗浄し、次いでMgSO4で乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で単離した(収量391.54 mg)。
1H NMR(CDCl3, 300 MHz): δ 1.39 (d, J= 9 Hz, 3H), 1.49 (s, 9H), 1.99 (d, J= 15 Hz, 1H), 2.24-2.33 (m, 1H), 3.62-3.71 (m, 1H), 3.82 (dd, J= 7, 12 Hz, 1H), 4.13 (bs, 1H), 5.52-5.56 (m, 1H), 8.20-8.35 (m, A2B2, 4H)
【0183】
4−ヒドロキシ−2−メチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化117】
Figure 2004535446
4−ヒドロキシ−2−メチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(391.54 mg, 1.12 mmol)を、THF:水=4:1の混液に溶かし、LiOH(5.59 mmol)を加えた。該混合物を室温で12時間攪拌した。反応混合物1N HCl溶液に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、水および食塩水で洗浄し、次いでMgSO4で乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で単離した(収量220.90 mg)。
1H NMR(CDCl3, 300 MHz):δ 1.35 (d, J= 9 Hz, 3H), 1.46 (s, 9H), 1.67 (dt, J= 2, 15 Hz, 1H), 3.38 (bs, 1H), 3.60 (dd, J= 7, 17 Hz, 1H), 3.84-3.97 (m, 1H), 4.34-4.42 (m, 1H)
【0184】
4−アミノ−2−メチル−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
【化118】
Figure 2004535446
R−異性体は続く実験手順で製造した(収量163.99 mg)。
【0185】
4−ヒドロキシ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸−1−t−ブチルエステル−2−メチルエステル
【化119】
Figure 2004535446
4−ベンジルオキシ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸 1−t−ブチルエステル−2−メチルエステル(500 mg, 1.49 mmol)を、パール(Paar)容器中酢酸エチルに取った。該溶液にアルゴンを流し、Pd/C (200 mg)を該容器に加えた。アルゴン雰囲気を50psiの水素に置換した。該容器を12時間振とうした。水素雰囲気をアルゴンで置換し、該溶液をセライトパッドで濾過した。 該パッドを酢酸エチルで2回洗浄した。溶媒を減圧留去した。生成物をさらに精製することなく用いた(収量350.98 mg)。
C11H19NO5 MS m/e = 246.2 (M+H)
【0186】
4−メタンスルホニルオキシ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸 1−t−ブチルエステル−2−メチルエステル
【化120】
Figure 2004535446
4−ヒドロキシ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸 1−t−ブチルエステル−2−メチルエステル(350.98 mg, 1.43 mmol)を、無水DCMに溶かし、アルゴン下トリエチルアミン(434.11 mg, 4.29 mmol, 0.6 mL)を加えた。反応混合物を0℃にに冷却し、メタンスルホニルクロリド(180. 19 mg, 1.57 mmol, 0.12 mL)をシリンジで加えた。反応液を0℃で30分間攪拌し、次いで室温まで加温し、12時間攪拌した。反応液をゆっくり1N HCl溶液に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、水および食塩水で洗浄し、次いでMgSO4で乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン酢酸エチル=2:1)で単離した(収量406.92 mg)。
C12H21NO7S MS m/e = 323.1 (M+H)
【0187】
4−アジド−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸−1−t−ブチルエステル−2−メチルエステル
【化121】
Figure 2004535446
4−メタンスルホニルオキシ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸 1−t−ブチルエステル−2−メチルエステル(406.92 mg, 1.26 mmol)を、アルゴン下乾燥DMFにとり、アジ化ナトリウム(409.50 mg, 6.30 mmol)を加えた。反応液を次いで60℃に48時間加熱した。反応液を水に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、飽和NaHCO3および食塩水で洗浄し、次いでMgSO4で乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で単離した(収量303.10 mg)。
C11H18N4O4 MS m/e = 271.2 (M+H)
【0188】
4−アミノ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸−1−t−ブチルエステル−2−メチルエステル
【化122】
Figure 2004535446
4−アジド−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸 1−t−ブチルエステル−2−メチルエステル(303.10 mg, 1.12 mmol)を、パール(Paar)容器中酢酸エチルに取った。該溶液にアルゴンを流し、Pd/C (400.00 mg)を該容器に加えた。アルゴン雰囲気を50psiの水素に置換した。該容器を12時間振とうした。水素雰囲気をアルゴンで置換し、セライトパッドで濾過した。該パッドを酢酸エチルで2回洗浄した。溶媒を減圧留去した。生成物をさらに精製することなく用いた(収量262.66 mg)。
C11H20N2O4 MS m/e = 244.2 (M+)
【0189】
(3R)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸−t−ブチルエステル
【化123】
Figure 2004535446
(3R)−(+)−3−アミノピロリジン(5.0 g, 58.0 mmol)のDCM(100 mL)溶液に、ベンゾフェノンイミン(10.52 g, 58.0 mmol)を室温で加えた。該混合物を18時間攪拌した。イミン化合物は減圧下溶媒を除去して得た。
DCM(120 mL)およびDIEA(20.0 mL, 115.1 mmol)を、該イミン化合物に加え、ジ炭酸−ジ−t−ブチル(14.0 g, 63.8 mmol)を次いで該溶液に数回で加えた。反応液を室温で4時間攪拌した。該混合物を食塩水に注ぎ、DCM(3×40 mL)で抽出した。有機相を合わせて、Na2SO4で乾燥し、次いで濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(溶離液として、最初10%酢酸エチル−ヘキサンで、次いで20%酢酸エチル−ヘキサン)で精製した。Boc−アミン化合物が白色の固形物として得られた(12.89 g,63%)。
MS(m/z) C22H26N2O2 (MH+), 計算値:351,実験値:351
0℃のBoc−アミン化合物のメタノール溶液(100 mL)に、0.4 M HCl(110.0 mL, 44.2 mmol)を加え、生じた溶液を0℃で2時間攪拌した。該混合物を水に注ぎ、DCM(3×40 mL)で洗浄した。6N NaOHを加えて、水相をpH 10に調整し、生成物を酢酸エチル(3×40 mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥し、続いて濃縮して、白色の固形物として生成物、(3R)−3−アミノ−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステルを得た(6.0 g, 88%)。
MS (m/z) C9H18N2O2 (MH=), 計算値:187,実験値:187
【0190】
(2,2−ジメチル−プロピル)−エチル−アミン
【化124】
Figure 2004535446
ネオペンチルアミン(2.0 g, 23.0 mmol)、アセチルクロリド(1.96 mL, 27.6 mmol)、トリエチルアミン(3.84 mL,27.5 mmol)、およびDCM(100 mL)の溶液を、室温で2時間攪拌した。該混合物を水に注ぎ、DCM(3×40 mL)で抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥し、溶媒を除去して、白色の固形物としてN−ネオペンチルアセトアミドを得た(2.90 g, 98%)。NMRでN−ネオペンチルアセトアミドの構造を確認した。
N−ネオペンチルアセトアミド(2.90 g, 22.5 mmol)のTHF(100 mL)溶液に、1M LiAlH4のTHF溶液(28 mL, 28.0 mmol)を室温で滴下して加え、反応液を70℃で18時間攪拌した。冷却後、1N NaOH(28.0 mL)を、該溶液に滴下して加えた。該混合物を15分間攪拌し、該白色懸濁溶液をセライトで濾過した。1M HClのジオキサン(10 mL)溶液を、該溶液に加え、該混合物を15分間攪拌した。溶媒を除去し、(2,2−ジメチル−プロピル)−エチル−アミンをHCl塩として得た(3.10 g, 89%)。
MS (m/z) C7H17N (MH+), 計算値:116,実験値:231 (二量体)
【0191】
メチル−(1−メチル−シクロペンチルメチル)−アミン
【化125】
Figure 2004535446
シクロペンタンカルボニトリル(4.39 mL, 42.0 mmol)のTHF溶液(5 mL)に、アルゴン下0℃で2M NaHMDS(25.0 mL, 50.0 mmol)のTHF溶液を滴下して加えた。反応液を15分間攪拌し、ヨウ化メチル(3.14 mL, 50.4 mmol)を次いで0℃で該溶液に滴下して加えた。該反応液を0℃で2時間攪拌し、1M BH3(126 mL, 126 mmol)のTHF溶液を、室温で該混合物に加えた。該混合物を3時間攪拌し、6N HClをpHが2になるまで0℃で該混合物に滴下して加えた。該混合物を15分間攪拌した。該混合物を水に注ぎ、DCM(3×40 mL)で洗浄した。NaOHを水相に加えて、pHを11に調整した。(1−メチル−ジシクロペンチルメチル)−アミンを酢酸エチル(3×40 mL)で抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥した。溶媒を除去して、黄色の油状物として(1−メチル−シクロペンチルメチル)アミンを得た(2.0 g, 44%)。
MS (m/z) C7H15N (MH+), 計算値:114,実験値:227 (二量体), 340 (三量体)
(1−メチル−シクロペンチルメチル)アミン(1.5 g, 13.3 mmol)、クロロギ酸エチル(1.52 mL, 16 mmol)、およびN,N−DIEA(2.79 mL, 16.0 mmol)のDCM(50 mL)溶液を、室温で18時間攪拌した。該混合物を水に注ぎ、DCM(3×40 mL)で抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥し溶媒を除去して、無色の油状物として(1−メチル−シクロペンチルメチル)−カルバミン酸エチルエステルを得た(1.62 g, 66%)。
MS (m/z) C10H19NO2 (MH+), 計算値:186,実験値:186
(1−メチル−シクロペンチルメチル)−カルバミン酸エチルエステル(0.84 g, 4.54 mmol)のTHF溶液(15 mL)に、1M LiAlH4のTHF溶液(5.45 mL, 5.45 mmol)を室温で滴下して加えた。反応液を70℃で18時間攪拌した。冷却後、1N NaOH(5.45 mL)を該溶液に滴下して加えた。該混合物を15分間攪拌した。白色の懸濁液をセライトで濾過した。1M HCl(3 mL)のジオキサン溶液を、該溶液に加えた。該混合物を15分間攪拌した。溶媒を除いて、メチル−(1−メチル−シクロペンチルメチル)−アミンをHCl塩として得た(380 mg,51%)。
MS (m/z) C8H17N (MH+), 計算値:128,実験値:128,実験値:128, 255 (二量体)
【0192】
3−アミノ−N−エチル−4−メチル−ベンズアミド
【化126】
Figure 2004535446
4−メチル−3−ニトロ−ベンジルクロリド(1.0 g, 5.0 mmol)をDCMに溶かし、該溶液を0℃に冷却した。エチルアミン(2.0M THF溶液, 5.0 mL, 10 mmol)を、該酸クロリド化合物に滴下して加え、反応液を0℃で5分間攪拌した。氷浴を除いて、反応液を3時間攪拌続けた。該溶液を食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、減圧濃縮した。生じたアニリン(0.75 g)をさらに精製することなく用いた。
【0193】
シアヌル酸クロリドとアミノベンズアミドとのカップリング
1.3−クロロ−5−(4,6−ジクロロ[1,3,5]トリアジン−2−イルアミノ)−4−メチル−ベンズアミド
【化127】
Figure 2004535446
シアヌル酸クロリド(65.0 mg, 0.35 mmol)を、0℃で3−アミノ−5−クロロ−4−メチル−ベンズアミド(65.0 mg, 0.35 mmol)のアセトン溶液(5 mL)に加えた。該混合物を0℃で1時間攪拌した。氷を該混合物にに加え、続いて濾過して、白色の固形物として3−クロロ−5−(4,6−ジクロロ−[1,3,5]トリアジン−2−イルアミノ)−4−メチル−ベンズアミドを得た(101.0 mg, 87%)。
MS (m/z) C11H8N5O (MH+), 計算値:331,実験値:331
【0194】
2.3−(4,6−ジクロロ−[1,3,5]トリアジン−2−イルアミノ)−4−メチル−N−フェネチル−ベンズアミド
【化128】
Figure 2004535446
シアヌル酸クロリド(0.74 g, 4.02 mL)を、0℃の3−アミノ−4−メチル−N−フェネチル−ベンズアミド(1.02 g, 4.02 mmol)のアセトン溶液(15 mL)に加えた。該混合物を0℃で1時間攪拌した。氷を該混合物に加え、15分間攪拌した。溶媒を除いて、白色の固形物として3−(4,6−ジクロロ−[1,3,5]トリアジン−2−イルアミノ)−4−メチル−N−フェネチル−ベンズアミドを得た(1.52 g, 94%)。
MS (m/z) C19H17Cl2N5O (MH+), 計算値:402,実験値:402
【0195】
N,N−ジエチル−4−メチル−ベンズアミド
【化129】
Figure 2004535446
ジメチルアミン(13.00 g, 177.87 mmol, 18.40 mL)およびピリジン(38.37 g, 485.10 mmol, 39.23 mL)を、アルゴン下無水DCM(500 mL)に溶かし、0℃に冷却した。無水DCM(75 mL)に溶かしたp−トリルクロリド(25.00 g, 161.70 mmol)を、該溶液にゆっくり加えた。添加完了後、該溶液を室温までゆっくり加温し、12時間攪拌した。反応混合物を1N HClに注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で単離した(収量25.36 g)。
【0196】
N,N−ジエチル−2−ホルミル−4−メチル−ベンズアミド
【化130】
Figure 2004535446
テトラメチルエチレンアミン(6.20 g, 5336 mmol, 8.05 mL)を、アルゴン下無水THF(100 mL)に溶かし、−78℃に冷却した。s−ブチルリチウム(1.30 M, 53.36 mmol, 41.04 mL)を、シリンジで該溶液にゆっくり加えた。該溶液を−78℃で10分間攪拌し、次いで無水THF(50 mL)に溶かしたN,N−ジエチル−4−メチル−ベンズアミド(9.28 g, 48.51 mmol)を、15分かけて反応混合物に加えた。該反応液を−78℃で1時間攪拌し、DMF(7.09 g, 97.02 mol, 7.51 mL)を該溶液に素早く加えた。反応混合物をゆっくり室温まで加温し、12時間攪拌した。反応混合物を1N HClに注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で単離した(収量7.98 g)。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz):δ 1.08 (t, 3H), 1.32 (t, 3H), 2.46 (s, 3H), 3.13 (q, 2H), 3.42 (a, 2H), 7.28 (d, J= 8, 1H), 7.45 (d, J= 7, 1H), 7.77 (s, 1H), 10.01 (s, 1H)
【0197】
3−ヒドロキシ−5−メチル−3H−イソベンゾフラン−1−オン
【化131】
Figure 2004535446
N,N−ジエチル−2−ホルミル−4−メチル−ベンズアミド(7.98 g, 36.39 mmol)を、6N HCl(100 mL)にとり、48時間加熱還流した。反応液を次いで室温に冷却し、水(50 mL)で希釈した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ. (ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で単離した(収量4.66 g)。
1H NMR(CDCl3, 300 MHz): δ 2.47 (s, 3H), 6.05 (bs, 1H), 7.12 (s, 1H), 7.33 (d, J= 9, 1H), 7.95 (d, J=9, 1H)
【0198】
8−メチル−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−9bH−オキサゾロ[2,3−a]イソインドール−5−オン
【化132】
Figure 2004535446
3−ヒドロキシ−5−メチル−3H−イソベンゾフラン−1−オン(4.66 g, 28.39 mmol)およびH−フェニルグリシノール(3.89 g, 28.39 mmol)を、乾燥トルエンにとり、アルゴン下12時間加熱還流した。生成した水をディーン−スターク・トラップで集めた。反応混合物を室温に冷却し、1N HC1に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で単離した(収量5.20 g)。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 2.49 (s, 3H), 4.16 (dd, J= 7, 9 Hz, 1H), 4.83 (dd, J= 8, 9 Hz, 1H), 5.21 (t, J= 7, 1H), 6.01 (s, 1H), 7.31-7.45 (m, 1H), 7.73 (d, J= 8 Hz, 1H)
【0199】
2−(2−ヒドロキシ−1−フェニル−エチル)−5−メチル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
【化133】
Figure 2004535446
8−メチル−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−9bH−オキサゾロ[2,3−a]イソインドール−5−オン(5.20 g, 19.60 mmol)を、アルゴン下無水DCM(100 mL)にとり、−78℃に冷却した。トリエチルシラン(9.12 g, 78.40 mmol, 12.52 mL)をシリンジで加え、続いて四塩化チタンのDCM溶液(1.0M, 58.80 mmol, 58. 80 mL)を加えた。該溶液を−78℃で5時間攪拌し、次いで室温まで加温し、12時間攪拌した。反応液を氷にゆっくり注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で単離した(収量4.72 g)。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 2.40 (s, 3H), 4.12-4.42 (m, 5H), 5.31 (dd, J= 4, 8 Hz, 1H), 7.10-7.39 (m, 7H), 7.67 (d, J= 8, 1H)
【0200】
メタンスルホン酸2−(5−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−フェニル−エチルエステル
【化134】
Figure 2004535446
2−(2−ヒドロキシ−1−フェニル−エチル)−5−メチル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(4.72 g, 17.66 mmol)およびトリエチルアミン(5.36 g, 53.97 mmol, 7.38 mL)を、アルゴン下無水DCM(50 mL)にとり、0℃に冷却した。メタンスルホニルクロリド(2.22 g, 19.43 mmol, 1.5 mL)を反応液に10分かけて加えた。反応液を0℃で1時間攪拌し、次いで室温までゆっくり加温し、4時間攪拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウムにゆっくり注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、1N HCl、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はさらに精製することなく、次工程に用いた(収量5.61 g)。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz):δ 2.44 (s, 3H), 3.01 (s, 3H), 4.15 (d, J= 16 Hz, 1H), 4.43 (d, J= 17 Hz, 1H), 4.77 (dd, J= 5, 11 Hz, 1H), 5.03 (dd, J= 9, 11 Hz, 1H), 5.76 (dd, J= 5, 9 Hz, 1H), 7.20-7.38 (, 7H), 7.76 (d, J= 8, 1H)
【0201】
5−メチル−2−(フェニル−アリル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
【化135】
Figure 2004535446
アルゴン下金属ナトリウム(0.58 g, 24.37 mmol)を、無水エタノールにゆっくり加えた。該ナトリウムがすべて反応した後、エタノールに溶かしたメタンスルホン酸2−(5−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−フェニル−エチルエステル(5.61 g, 16.25 mmol)を、該反応混合物に加え、該溶液を室温で6時間攪拌した。反応液を水に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はさらに精製することなく、次工程に用いた(収量3.64 g)。
1H NMR(CDCl3, 300 MHz):δ 2.45 (s, 3H), 4.49 (s, 2H), 5.50 (s, 1H), 5.54 (s, 1H), 7.22-7.36 (m, 7H), 7.80 (d, J= 8 Hz, 1H)
【0202】
5−メチル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
【化136】
Figure 2004535446
5−メチル−2−(フェニル−アリル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(3.64 g, 14.61 mmol)を、エタノール−3M HClの50/50の混液(100 mL)にとり、80℃で12時間加熱した。反応混合物を冷却し、エタノールを減圧留去した。水層を酢酸エチルで3回抽出し、有機層を合わせて、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で単離した(収量1.40 g)。
1H NMR(CDCl3, 300 MHz) : δ 2.51 (s, 3H), 4.48 (s, 2H), 7.27-7.36 (m, 2H), 7.75 (d, J= 8 Hz, 1H)
【0203】
5−メチル−4−ニトロ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
【化137】
Figure 2004535446
5−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
【化138】
Figure 2004535446
5−メチル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(1.00 g, 6.79 mmol)を硫酸にとり、0℃に冷却した。硝酸(1当量)を該溶液に加え、該混合物を室温までゆっくり加温し、12時間攪拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、水層を酢酸エチル(4回)で抽出し有機層を合わせて、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。2つの生成物がフラッシュクロマトグラフィ(10% メタノール−酢酸エチル)で単離された(収量:4−ニトロ体813.40 mg,6−ニトロ体100 mg)。
1H NMR(300 MHz, d6-DMSO): 4−ニトロ体 δ 7.76 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 8.98 (bs, 1H); 6−ニトロ体 δ 7.69 (d, J= 9 Hz, 1H), 7.84 (d, J= 9 Hz), 8.91 (bs, 1H)
【0204】
6−アミノ−5−メチル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
【化139】
Figure 2004535446
5−メチル−6−ニトロ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(100.00 mg, 0.52 mmol)を、パール(Paar)容器中酢酸エチルに取り、アルゴンを流した。パラジウム炭素(25 mg)を加え、アルゴン雰囲気を50psiの水素に置換した。該容器を12時間振とうした。水素を次いでアルゴンに置換し、触媒をセライト濾過で除去した。溶媒を減圧留去し、目的のアミン化合物を得た(65.8 mg)。
C9H10N2O MS m/e = 163.2 (M+H)
【0205】
4−アミノ−5−メチル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
【化140】
Figure 2004535446
5−メチル−4−ニトロ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(800. 00 mg, 4.16 mmol)を、パール(Paar)容器中酢酸エチルに取り、アルゴンを流した。パラジウム炭素(100 mg)を加え、アルゴン雰囲気を50psiの水素に置換した。該容器を12時間振とうした。水素を次いでアルゴンに置換し、触媒をセライト濾過で除去した。溶媒を減圧留去し、目的のアミン化合物を得た(539.8 mg)。
C9H10N2O MS m/e = 163.2 (M+H)
【0206】
2,2,2−トリフルオロ−N−(2−メチル−5−ニトロ−フェニル)−アセトアミド
【化141】
Figure 2004535446
2−メチル−5−ニトロ−フェニルアミン(3.00 g, 1972 mmol)を、アルゴン下乾燥DCMに取り、トリエチルアミン(3.99 g, 39.44 mmol, 5.50 mL)およびDMAP(0.24 g, 1.97 mmol)を加えた。反応液を0℃に冷却し、トリフルオロ無水酢酸(6.21 g, 29.58 mmol, 4.18 mL)をシリンジでゆっくり加えた。反応液をゆっくり室温まで加温し、12時間攪拌した。反応混合物を1N HC1に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で単離した(収量3.91 g)。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz):δ 2.43 (s, 3H), 7.45 (d, J= 9 Hz, 1H), 8.10 (d, J= 9 Hz, 1H), 8.69 (s, 1H)
【0207】
N−(5−アミノ−2−メチル−フェニル)−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド
【化142】
Figure 2004535446
2,2,2−トリフルオロ−N−(2−メチル−5−ニトロ−フェニル)−アセトアミド(3.91 g, 15.78 mmol)を、パール(Paar)容器中酢酸エチルに取り、アルゴンを流した。パラジウム炭素(400 mg)を加え、アルゴン雰囲気を50psiの水素に置換した。該容器を12時間振とうした。水素を次いでアルゴンに置換し、触媒をセライト濾過で除去した。溶媒を減圧留去し、目的のアミン化合物を得た(3.27 g)。
C9H9F3N2O MS m/e = 219.1 (M+H)
【0208】
N−(5−アセチルアミノ−2−メチル−フェニル)−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド
【化143】
Figure 2004535446
N−(5−アミノ−2−メチル−フェニル)−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド(3.27 mg, 14.99 mmol)を、無水DCM(75 mL)に取り、0℃に冷却した。ピリジン(3.56 g, 44.97 mmol, 3.64 mL)を加え、続いてアセチルクロリド(1.18 g, 14.99 mol, 1.07 mL)をゆっくり加えた。反応液を室温まで加温し30分間攪拌した。反応混合物を1N HC1に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で単離した(収量2.93 g)。
1H NMR(CDCl3, 300 MHz) δ 2.13 (s, 3H), 2.23 (s, 3H), 7.25 (d, J= 9 Hz, 1H), 7.23 (d, J= 9 Hz, 1H), 7.61 (s, 1H)
【0209】
N−(3−アミノ−4−メチル−フェニル)−アセトアミド
【化144】
Figure 2004535446
N−(5−アセチルアミノ−2−メチル−フェニル)−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド(2.93 g, 11.24 mmol)を、メタノール(50 mL)に取り、炭酸ナトリウム(5.96 g, 56.20 mmol)を加えた。反応液を室温で12時間攪拌した。反応混合物を水に加え、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はさらに精製することなく用いた(収量1.60 g)。
1H NMR(CDCl3, 300 MHz):δ 2.16 (s, 3H), 2.31 (s, 3H), 7.18 (d, J= 9 Hz, 1H), 7.32 (d, J= 9 Hz, 1H), 7.64 (s, 1H)
【0210】
メタンスルホン酸4−メチル−3−ニトロ−ベンジルエステル
【化145】
Figure 2004535446
(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−メタノール(3.00 g, 17.95 mmol)をアルゴン下無水DCMに取り、トリエチルアミン(5.45 g, 53.85 mmol, 7.51 mL)を加えた。溶液を0℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(2.26 g, 19.74 mmol, 1.53 mL)をシリンジでゆっくり加えた。該溶液を室温まで加温し、12時間攪拌した。反応混合物を1N HC1に注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で単離した(収量2.00 g)。
1H NMR(CDCl3, 300 MHz):δ 2.62 (s, 3H), 4.61 (s, 2H), 7.36 (d, J= 8 Hz, 1H), 7.36 (d, J= 8 Hz, 1H), 8.02 (s, 1H)
【0211】
2−(メチル−3−ニトロ−ベンジル)−イソインドール−1,3−ジオン
【化146】
Figure 2004535446
メタンスルホン酸 4−メチル−3−ニトロ−ベンジルエステル(0.45 g, 1.83 mmol)を、アルゴン下無水DMF(20 mL)に加え、フタルイミドカリウム(0.34 g, 1.83 mmol)を加えた。反応混合物を60℃で12時間加熱した。反応混合物を冷却し、1N HClに注ぎ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。該溶液を濾過し、溶媒を減圧留去した。生成物はフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で単離した(収量0.45 g)。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz):δ 2.58 (s, 3H), 4.88 (s, 2H), 7.30 (d, J= 7 Hz, 1H), 7.57 (d, J= 7 Hz, 1H), 7.24-7.77 (m, 2H), 7.84-7.89 (m, 2H), 8.02 (s, 1H)
【0212】
2−(3−アミノ−4−メチル−ベンジル)−イソインドール−1,3−ジオン
【化147】
Figure 2004535446
2−(メチル−3−ニトロ−ベンジル)−イソインドール−1,3−ジオン(0.45 g, 1.52 mmol)を、パール(Paar)容器中酢酸エチルに取り、アルゴンを流した。パラジウム炭素(100 mg)を加え、アルゴン雰囲気を50psiの水素に置換した。該容器を12時間振とうした。水素を次いでアルゴンに置換し、触媒をセライト濾過で除去した。溶媒を減圧留去し、目的のアミン化合物を得た(0.40 g)。
C16H14N2O2 MS m/e = 267.3 (M+H)
【0213】
N−アルキル−3−(4,6−ジクロロ−[1,3,5]トリアジン−2−イルアミノ)− 4−メチル−ベンズアミド化合物の一般的な合成方法
【化148】
Figure 2004535446
4−メチル−3−ニトロ−ベンジルクロリド(1モル当量)をCH2Cl2に溶かし、該溶液を0℃に冷却した。対応する適当なアミン化合物(2M当量)を、該酸クロリド化合物に滴下して加え、反応液を0℃で5分間攪拌した。氷浴を除き、反応液を3時間攪拌続けた。該溶液を食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、減圧濃縮した。生じたアミド化合物をシリカゲルクロマトグラフィで精製した。
該アミド化合物を次いでEtOAcに溶かし、触媒量のPd/Cを加えた。該溶液を50psiのH2圧を15時間かけた。該溶液をセライトで濾過し、減圧濃縮した。該アニリン化合物はさらに精製することなく用いた。
アニリン化合物(1モル当量)のアセトン溶液を、0℃のシアヌル酸クロリド(1モル当量)のアセトン溶液に滴下して加えた。冷浴を除き、反応液を室温で3時間攪拌した。アセトンを減圧留去した。生じた固形物をヘキサンで洗浄し、次いで高真空下乾燥した。
【0214】
カルバメート化合物
【化149】
Figure 2004535446
氷浴で冷却した4−メチル−3−ニトロアニリン(0.75 g, 5.0 mmol)のDCM(10 mL)溶液に、クロロギ酸メチル(1.01当量)およびヒュニッヒ塩基(1.1当量 )を加えた。該溶液を0℃で0.5時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(20 mL)で希釈し、塩化アンモニウム水溶液(2回)および食塩水(2回)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。粗生成物を次いで酢酸エチル(20 mL)に溶かし、該溶液に10%パラジウム炭素末を加えた。反応混合物を水素化装置に入れた。水素添加を室温で0.5時間行った。反応混合物を濾過し、該抽出物を減圧濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィで精製して、3−アミノ−4−メチルフェニルアミノメチルカルバメートを得た(0.75 g,収率85%)。
50 mLの丸底フラスコに、3−アミノ−4−メチルフェニルアミノメチルカルバメート(0.75 g)およびアセトン(10 mL)を加えた。該溶液を氷浴で冷却し、トリクロロトリアジン(1.0当量 )を加えた。該混合物を0℃で5分間攪拌し、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20 mL)を加えた。0℃で15分間攪拌を続け、該混合物を濾過し、冷エタノールで洗浄した。固形物を乾燥し、無水DMF(10 mL)に溶かした。氷浴で冷却後、該溶液にN−メチルネオペンチルアミン塩酸塩(1.0当量 )およびヒュニッヒ塩基(1.2当量 )を加えた。該溶液を0℃で0.5時間攪拌し、次いで酢酸エチルおよび塩化アンモニウム水溶液を加えた。有機層を分離し、アンモニウム水溶液および食塩水(2回)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィで精製した。
上記で得た生成物(80 mg)をDMSO(1 mL)に溶かした。該溶液に1−Boc−(3R)−アミノピロリジン(1.5当量 )およびヒュニッヒ塩基(2当量 )を加えた。該混合物を80℃で終夜加熱した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルおよび塩化アンモニウム水溶液で希釈した。有機層を分離し、アンモニウム水溶液および食塩水(2回)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。該粗生成物を次いで50%トリフルオロ酢酸のDCM溶液に溶かし、室温で2時間攪拌した。溶媒を減圧濃縮した。生成物をHPLCで精製し、最終化合物を得た(50.1 mg)。
【0215】
式Iの化合物の固相合成
式Iの化合物もまた、固相合成で製造し得る。典型的には、アミノ官能基化したレジン、例えばPEG接合したポリスチレンビーズ(例えば、アルゴゲル(ArgoGel)υ)は、ビス−Fmocリジンとの反応で修飾され、リガンド結合できる反応部位を増加し得る。脱保護後、アルデヒド接合部がフリーなアミン部位で結合され得る。1級アミンとの還元的アミノ化で、レジン結合した2級アミンを産生し得る。以下の記載は、固相における式Iの化合物を製造する方法の実例である。
【0216】
方法1
【化150】
Figure 2004535446
振とう容器内の酸で開裂し得る接合部を有するアルゴゲル(ArgoGel)レジン(3.0 g)を、1,2−ジクロロエタン(2回)で洗浄した。排水後、1,2−ジクロロエタン(120 mL)を加え、続いてシクロペンチルアミン(20当量)を加えた。反応混合物のpHを、酢酸を加えて5に調整した。反応混合物を室温で15分間振とうし、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(20当量)を加えた。添加終了後、反応混合物を室温で16時間振とうした。レジンを次いで濾過し、メタノールおよびDCMで洗浄した(5サイクル)。
【化151】
Figure 2004535446
上記で得たアルゴゲル(ArgoGel)レジンをDMF(2回)で洗浄した。排水後、無水DMF(50 mL)およびヒュニッヒ塩基(10当量)を加え、続いて2−(5−アミノカルボニル−2−メチル)フェニルアミノ−4,6−ジクロロトリアジン(3.0当量)を加えた。反応を室温で4時間続けた。レジンを次いで濾過し、メタノールおよびDCMで洗浄し(5サイクル)、真空乾燥した。
【化152】
Figure 2004535446
上記で得たアルゴゲル(ArgoGel)レジン(50 mg)を小さな反応容器に入れた。該容器に無水n−BuOH(1.0 mL)および1−N−Boc−(3R)−アミノピロリジン(0.5 mmol)を加えた。反応混合物を70℃で16時間加熱した。レジンを次いで濾過し、メタノールおよびDCMで洗浄し(5サイクル)、50%トリフルオロ酢酸のDCM溶液で処理した。生成物を濾過して集め、HPLCで精製した。
【0217】
方法2
N−誘導体化の本方法で、固体支持体が得られる。
【化153】
Figure 2004535446
酸で開裂し得る接合部を有するテンタゲル(TentaGel)υレジン(3.5 g)を、1,2−ジクロロエタン(2回,各5分間振とう)で洗浄した。排水後、レジンに1,2−ジクロロエタン(30 mL)を加えた。(3R)−アミノ−1−ピロリジンアリルカルバメート(1.00 g)を加え、該溶液のpHを、酢酸を加えて5に調整した。反応混合物を室温で15分間振とうし、次いでトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(10当量 )を加えた。反応混合物を室温で終夜振とうした。レジンを濾過し、メタノール、DCM、およびTHFで洗浄した。次いで真空乾燥した。
上記で得たレジン(0.9 g)をDMF(2回)で洗浄し、DMF(8 mL)に懸濁させた。該レジンの懸濁液に、ヒュニッヒ塩基(5.0当量 )を加え、次いでジクロロトリアジン誘導体(3.0当量)を加えた。反応混合物を室温で4時間振とうした。レジンを濾過し、DMF、メタノール、DCMで洗浄し、次いでDMSO(6 mL)に懸濁させた。該懸濁液に1−イソブチル−1−メチルアミン(10当量 )を加えた。反応混合物を終夜80℃に加熱した。レジンを濾過し、メタノール、DCM、およびTHFで洗浄した。次いで真空乾燥した。
上記で得たレジン(50 mg)をTHF(3 mL)で懸濁させた。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.15 g)および5,5−ジメチル−1,3−シクロヘキサン−ジオン(10当量 )を加えた。反応混合物を室温で終夜振とうした。レジンを0.5%のナトリウムジエチルジチオカルバメートのDMF溶液、次いで0.5%ヒュニッヒ塩基のDMF溶液で洗浄し、次いでメタノール、DCMで洗浄した。
レジンを1,2−ジクロロエタン(2回)で洗浄し、1,2−ジクロロエタン(3 mL)に懸濁させた。アセトン(0.1 mL)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(10当量)を加えた。反応混合物を室温で終夜振とうした。レジンを濾過し、メタノール、DCMで洗浄し、TFA/DCM(1:1)で開裂した。該開裂でクルードな最終生成物を全収率80%で得た。
【0218】
方法3−酸開裂可能な連結鎖のレジンへの結合
【化154】
Figure 2004535446
ビス−Fmocリジンを、アミド結合形成によりアミノ官能基化したテンタゲル(TentaGel)υにカップリングし、レジン(40 g, 11.2 mmol)のDMF(100 mL)懸濁液をビス−Fmocリジン(20 g, 33.8 mmol)、HOBt(5.2 g, 33.9 mmol)およびDIC(10.6 mL, 67.6 mmol)と反応して、カップリングさせた。該懸濁液を終夜振とうし、次いで排水し、MeOH、DMFおよびDCMで連続して洗浄し、次いで減圧乾燥した。
レジンのピペリジン:DMF=1:3(50 mL)懸濁液を、約2時間振とうし、次いでMeOH、DMFおよびDCMで洗浄した。このジアミンレジン(40 g, 20 mmol)をDMF(160 mL)中懸濁させ、MPB(9.6 g, 40.3 mmol)およびHOBt(6.2 g, 40.5 mmol)で処理した。DIC(12 mL, 76.6 mmol)を30分後加えた。懸濁液を終夜振とうし、次いで排水し、レジンをMeOH、DMFおよびDCMで洗浄した。MPBレジンを減圧乾燥した。
【0219】
(3R)−3−アミノ−ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステルのレジンへの結合
【化155】
Figure 2004535446
ピロリジンアミン(0.5 mg, 2.68 mmol)を、レジン(5g, 2.5 mmol)のDCE(45 mL)懸濁液に加え、該混合物を30分間振とうした。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.8 g, 3.7 mmol)を次いで加え、生じた混合物を18時間振とうし、該懸濁液を排水した。レジンをMeOH、DMFおよびDCMで洗浄し、終夜真空乾燥した。
【0220】
レジン−連結するアミノ−ピロリジンの3−(4,6−ジクロロ−[1,3,5]トリアジン−2−イルアミノ)−4−メチル−ベンズアミドとのカップリング
【化156】
Figure 2004535446
レジン(2.7 g,1.35 mmol)、DIEA(0.5 mL)および3−(4,6−ジクロロ[1,3,5]トリアジン−2−イルアミノ)−4−メチル−ベンズアミド(0.5 g, 1.67 mol)の乾燥THF(10 mL)懸濁液を、70℃で16時間攪拌した。該懸濁液を排水し、レジンをMeOH、DMFおよびDCMで洗浄し、真空乾燥した。
【0221】
3−[4−(i−ブチル−メチル−アミノ)−6−(3R)−(ピロリジン−3−イルアミノ)−[1,3,5]トリアジン −2−イルアミノ]−4−メチル−ベンズアミド
【化157】
Figure 2004535446
レジン(0.1 g, 0.05 mmol)およびN−メチルイソブチルアミン(0.1 mL, 0.8 mmol)の乾燥THF(1 mL)懸濁液を、80℃で3時間攪拌した。該懸濁液を排水し、レジンをMeOH、DMFおよびDCMで洗浄した。生成物をレジンから除くために、該レジンを攪拌しながら1時間TFA(1 mL)で処理した。該溶液を濾過および濃縮後、生成物をプレパラティブHPLCで精製し、TFA塩として得た(4.2 mg, 21%)。
C20H30N8O, ms m/z 399 (M+H)+
【0222】
3−[4−(6,6−ジメチル−ビシクロ−[3,1,1]ヘプト−3−イルメトキシ)−6−(ピロリジン−3−イルアミノ)−[1,3,5]トリアジン−2−イルアミノ]−4−メチル−ベンズアミド
【化158】
Figure 2004535446
レジン(0.1 g, 0.05 mmol)、DIEA(0.1 mL)および(1S,2S,5S)−(−)−ミルタノール(0.08 mL, 0.5 mmol)の乾燥THF(1 mL)懸濁液に、NaH(油中60%, 0.04 g,1 mmol)を加え、生じた懸濁液を16時間75℃で攪拌した。該懸濁液を排水し、レジンをMeOH、DMF、およびDCMで洗浄した。生成物をレジンから除くために、該レジンを攪拌しながら1時間TFA(1 mL)で処理した。該溶液を濾過および濃縮後、生成物をプレパラティブHPLCで精製し、TFA塩として得た(1.2 mg, 5.2%)。
C25H35N7O2, MS m/z 466 (M+H)+
【0223】
3−[4−(3−クロロ−フェニル)−6−(ピロリジン−3−イルアミノ)−[1,3,5]トリアジン−2−イルアミノ]−4−メチルベンズアミド
【化159】
Figure 2004535446
レジン(0.1 g, 0.05 mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.015 g, 0.012 mmol)、および3−クロロ−フェニル亜鉛イオジド(0.5MのTHF溶液, 1.5 mL, 0.75 mmol)の懸濁液を、16時間80℃で攪拌した。該懸濁液を排水し、レジンを水、THF、MeOH、DMF、およびDCMで洗浄した。生成物をレジンから除くために、該レジンを攪拌しながら2時間TFA(1 mL)で処理した。該溶液を濾過および濃縮後、生成物をプレパラティブHPLCで精製し、TFA塩として得た(1.9 mg, 9%)。
C21H22ClN7O, MS m/z 424 (M+H)+
【0224】
3−[4−イソブチルスルホニル−6−(ピロリジン−3−イルアミノ)−[1,3,5]トリアジン−2−イルアミノ]−4−メチル−ベンズアミド
【化160】
Figure 2004535446
攪拌したNaH(油中60%, 0.06 g, 1.5 mmol)の乾燥THF(2 mL)懸濁液に、i−ブチルチオール(0.07 mL, 0.6 mmol)を室温で滴下して加えた。水素ガスの発生終了後、本混合物をレジン(0.1 g, 0.05 mmol)に加え、生じた懸濁液を室温で30分間、80℃で16時間攪拌した。該懸濁液を排水し、レジンをMeOH、DMFおよびDCMで洗浄した。生成物をレジンから除くために、該レジンを攪拌しながら1時間TFA(1 mL)で処理した。該溶液を濾過および濃縮後、生成物をプレパラティブHPLCで精製し、TFA塩として得た(3.5 mg, 5.2%)。
C19H27N7OS, MS m/z 402 (M+H)+
【0225】
3−(4,6−ビス−アルキルアミノ−ピリミジン−2−イルアミノ)−4−メチル−ベンズアミド化合物の一般的な合成方法
【化161】
Figure 2004535446
3−{4−シクロペンチルアミノ−6−[(2,2−ジメチル−プロピル)−メチル−アミノ]−ピリミジン−2−イルアミノ}−4−メチル−ベンズアミド
【化162】
Figure 2004535446
3−アミノ−4−メチル−ベンズアミド(1モル当量)を、室温のトリフルオロピリミジン(1モル当量)およびDIEPA(1.5モル当量)のTHF溶液に加えた。反応液を24時間攪拌し、次いで減圧濃縮した。生じた2−ピリミジンおよび4−ピリミジン生成物の混合物を、シリカゲルクロマトグラフィで分割した。
該置換したピリミジン(34 mg, 0.12 mmol)、レジン結合アミン化合物(140 mg, 0.07 mmol)およびDIPEA(50ΦL, 0.28 mmol)のDMSO(1 mL)溶液を、120℃で24時間加熱した。レジンをDMF(3回)およびDCM(3回)で洗浄した。
生じたレジンを80℃で18時間、アミン化合物(120 mg, 1.1 mmol)のDMSO(0.5 mL)溶液と反応した。レジンをDMF(3回)、MeOH(3回)、DCM(3回)で洗浄し、次いでTFAで処理して、生成物を解離した。粗生成物をプレパラティブHPLCで精製した。
MS (m/z) C23H35N6O (MH+), 計算値:411; 実験値:411
【0226】
N−(3−{4−シクロペンチルアミノ−6−[(2,2−ジメチル−プロピル)−メチル−アミノ]−ピリミジン−2−イルアミノ}−4−メチル−ベンジル)−アセトアミド
【化163】
Figure 2004535446
レジン結合フタルイミド化合物を、標準的な方法を用いて調製した。レジン(200 mg)の2Mヒドラジン/エタノール(20 mL)懸濁液を、室温で4時間攪拌した。レジンをMeOH(3回)、DMF(3回)、DCM(3回)で洗浄し、次いで高真空下乾燥した。
無水酢酸(40ΦL, 0.42 mmol)を、レジン(80 mg, 0.04 mmol)、DMAP(触媒量)の10%ピリジン/DCM溶液を含むバイアルに加えた。反応液を室温で16時間攪拌した。レジンをDCM(3回)、MeOH(3回)、DCM(3回)で洗浄した。レジンをTFA(1 mL)中3時間攪拌して、生成物を解離させた。該溶液を減圧濃縮し、残渣をプレパラティブHPLCで精製した。
MS(m/z) C25H39N6O (MH+), 計算値:440; 実験値:440
【0227】
本発明は詳細に示した特定の具体例によって本明細書に記載しているが、かかる具体例は本発明の一般的な原理を示す方法で表されており、本発明はこれらに必ずしも制限されないことを理解しておくべきである。示された物質、工程または化学式のいずれかにおける修正および変更は、本発明の真の精神および範囲から離れることはないが、当業者には容易に明らかであり、かかる修正および変更は、特許請求の範囲内であると考えるべきである。
【表1】
Figure 2004535446
【表2】
Figure 2004535446
【表3】
Figure 2004535446
【表4】
Figure 2004535446
【表5】
Figure 2004535446
【表6】
Figure 2004535446
【表7】
Figure 2004535446
【表8】
Figure 2004535446
【表9】
Figure 2004535446
【表10】
Figure 2004535446
【表11】
Figure 2004535446
【表12】
Figure 2004535446
【表13】
Figure 2004535446
【表14】
Figure 2004535446
【表15】
Figure 2004535446
【表16】
Figure 2004535446
【表17】
Figure 2004535446
【表18】
Figure 2004535446
【表19】
Figure 2004535446
【表20】
Figure 2004535446
【表21】
Figure 2004535446
【表22】
Figure 2004535446
【表23】
Figure 2004535446
【表24】
Figure 2004535446
【表25】
Figure 2004535446
【表26】
Figure 2004535446
【表27】
Figure 2004535446
【表28】
Figure 2004535446
【表29】
Figure 2004535446

Claims (51)

  1. 式I:
    Figure 2004535446
    [式中、
    Vは、−CHR5−、−NR5−、−O−、および−S−から選択され;
    W、X、およびYは独立して、−CH=および−N=から選択され;
    Zは、ハロゲン、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリル、置換されたヘテロサイクリル、−SR3、−O−R3、および−N(R1)(R2)から選択され;
    −N(R1)(R2)は一緒になって、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成してもよく;または
    1は、水素、アルキルおよび置換されたアルキルから選択され;および
    2は、水素、アルキル、置換されたアルキル、アルコキシ、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリルおよび置換されたヘテロサイクリルから選択され;
    3は、水素、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリルおよび置換されたヘテロサイクリルから選択され;
    5は、水素およびアルキルから選択され;
    6
    Figure 2004535446
    であり;
    7は、水素、−N(R31)(R32)、ハロゲン、シアノ、アルキル、置換されたアルキル、アルコキシ、およびアルキルチオから選択され;
    8は、水素およびハロゲンから選択され;
    9は、ニトロ、カルボキシ、−C(O)N(R31)(R32)、−SO2N(R31)(R32)、−N(R33)SO234、−C(O)N(R33)N(R31)(R32)、−N(R33)C(O)R34、−CH2N(R33)C(O)R34、−N(R31)(R32)、−CH2OC(O)R34、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、アリール、置換されたアリール、ヘテロサイクリル、置換されたヘテロサイクリルおよび−C(O)R10から選択され;
    10は、ヘテロサイクリル、置換されたヘテロサイクリル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、アリール、置換されたアリール、アルキル、置換されたアルキル、および−N(R31)(R32)から選択され;または
    8およびR9は一緒になって、−C(O)N(R33)CH2−または−C(O)N(R33)C(O)−を形成してもよく;
    31およびR33は独立して、水素、アルキル、および置換されたアルキルから選択され;
    32は、水素、アルキル、置換されたアルキル、アルコキシ、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、アリールオキシ、ヘテロサイクリルおよび置換されたヘテロサイクリルから選択され;
    34は、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリルおよび置換されたヘテロサイクリルから選択され;
    Vが−NR5−の場合、−N(R5)(R6)は一緒になって、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成してもよく;
    11は、ハロゲン、OR13、および−N(R12)(R13)から選択され;
    12は、水素、アルキル、および置換されたアルキルから選択され;
    13は、−(CH2m14であり;
    −N(R12)(R13)は一緒になって、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成してもよく;
    mは、0、1、2または3であり;
    14は、水素、アルキル、置換されたアルキル、−C(O)N(R31)(R32)、−N(R33)C(O)R34、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリル、置換されたヘテロサイクリルおよび
    Figure 2004535446
    から選択され;
    15は、水素、アルキル、置換されたアルキル、アルケニル、−C(O)−アルキル、−C(O)−置換されたアルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−置換されたアリール、−C(O)−アルコキシ、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリルおよび置換されたヘテロサイクリルから選択され;
    16は、水素、アルキル、置換されたアルキル、および
    Figure 2004535446
    から選択され;または
    17は、水素、アルキル、置換されたアルキル、−C(O)−アルキル、−C(O)−置換されたアルキル、−C(O)−アリール、および−C(O)−置換されたアリールから選択される]
    で示される化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  2. W、YおよびXの2つ以上が=N−であり;
    Vが、−CHR5−、−NR5−、または−O−であり;
    Zが、−N(R1)(R2)、−S−アリール、または−S−置換されたアリールであり;
    1が、水素またはアルキルであり;
    2が、アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルであり;
    5が水素であり;
    7が、水素、アルキル、置換されたアルキル、アルコキシ、またはハロゲンであり;
    8が水素であり;
    9が、−C(O)R10、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルであり;
    10が、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、アリール、置換されたアリール、ヘテロサイクリル、置換されたヘテロサイクリルまたは− N(R31)(R32)であり;
    31が、水素、アルキル、または置換されたアルキルであり;
    32が、水素、アルキル、置換されたアルキル、アルコキシ、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルであり;
    11が−N(R12)(R13)であり;
    12が、水素、アルキル、または置換されたアルキルであり;
    13が−(CH2m14であり;
    mが、0、1、2または3であり;
    14が、水素、アルキル、置換されたアルキル、−C(O)N(R31)(R32)、−N(R33)C(O)R34、アリール、置換されたアリール、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロサイクリル、置換されたヘテロサイクリルまたは
    Figure 2004535446
    であり;
    15が、水素、アルキルまたは置換されたアルキルであり;
    16が水素またはアルキルであり;または
    −N(R12)(R13)が一緒になって、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成してもよく;
    33が、水素、アルキル、または置換されたアルキルであり;および
    34が、アルキル、置換されたアルキル、アリールまたは置換されたアリールである、
    請求項1の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  3. W、YおよびXの2つ以上が=N−であり;
    Vが、−NH−、または−O−であり;
    Zが、−N(R1)(R2)、−S−アリール、または−S−置換されたアリールであり;
    1が、水素または1〜4個の炭素原子からなるアルキルであり;
    2が、アルキルまたは置換されたアルキルであり(該アルキルは1〜8個の炭素原子からなる);
    7が、水素、1〜4個の炭素原子からなるアルキル、1〜4個の炭素原子からなるアルコキシ、またはハロゲンであり;
    8が水素であり;
    9が、−C(O)R10、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルであり;
    10が、−NH2、−NH−アルキル、−NH−アルコキシ、−NH−フェニル、または−NH−CH2−フェニルであり(該アルキルおよび該アルコキシは1〜6個の炭素原子からなる);
    11が−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}であるかまたは、
    12が水素であり;
    13が1〜4個の炭素原子からなるアルキルまたは
    Figure 2004535446
    であり;および
    15およびR16が独立して、水素およびメチルから選択される、
    請求項2の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  4. W、YおよびXが各々、=N−であり;
    Vが、−NH−、または−O−であり;
    Zが、−N(R1)(R2)、−S−アリール、または−S−置換されたアリールであり;
    1が水素またはメチルであり;
    2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
    7が、水素、メチル、メトキシ、Cl、Br、またはFであり;
    8が水素であり;
    9が、−C(O)R10、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルであり;
    10が、−NH2、−NH−アルキル、−NH−アルコキシ、−NH−フェニル、または−NH−CH2−フェニルであり(該アルキルおよび該アルコキシは1〜6個の炭素原子からなる);および
    11が−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}である、
    請求項3の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  5. W、YおよびXが各々、=N−であり;
    Vが、−NH−、または−O−であり;
    Zが、−N(R1)(R2)、−S−アリール、または−S−置換されたアリールであり;
    1が水素またはメチルであり;
    2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
    7が、水素、メチル、メトキシ、Cl、Br、またはFであり;
    8が水素であり;
    9が、−C(O)R10、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルであり;
    10が、−NH2、−NH−アルキル、−NH−アルコキシ、−NH−フェニル、または−NH−CH2−フェニルであり(該アルキルおよび該アルコキシは1〜6個の炭素原子からなる);
    11が、
    Figure 2004535446
    または−NH−アルキルであり(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる);および
    15およびR16が独立して、水素およびメチルから選択される、
    請求項3の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  6. 10が、−NH2、−NH−CH3、−NH−C25、−NH−OCH3、または−NH−OC25である、
    請求項4の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  7. 10が、−NH2、−NH−CH3、−NH−C25、−NH−OCH3、または−NH−OC25である、
    請求項5の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  8. W、YおよびXの2つが各々=N−であり、他の1つが−CH=であり;
    Vが、−NH−、または−O−であり;
    1が水素またはメチルであり;
    2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
    7が、水素、メチル、メトキシ、Cl、Br、またはFであり;
    8が水素であり;
    9が、−C(O)R10、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルであり;
    10が、−NH2、−NH−アルキル、−NH−アルコキシ、−NH−フェニル、または−NH−CH2−フェニルであり(該アルキルおよび該アルコキシは1〜6個の炭素原子からなる);
    11が−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}である、
    請求項3の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  9. 10が、−NH2、−NH−CH3、−NH−C25、−NH−OCH3、または−NH−OC25である、
    請求項8の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  10. W、YおよびXの2つが各々=N−であり、他の1つが−CH=であり;
    Vが、−NH−、または−O−であり;
    1が水素またはメチルであり;
    2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
    7が、水素、メチル、メトキシ、Cl、Br、またはFであり;
    8が水素であり;
    9が、−C(O)R10、ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルであり;
    10が、−NH2、−NH−アルキル、−NH−アルコキシ、−NH−フェニル、または−NH−CH2−フェニルであり(該アルキルおよび該アルコキシは1〜6個の炭素原子からなる);
    11が、
    Figure 2004535446
    または−NH−アルキルであり(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる);および
    15およびR16が独立して、水素およびメチルから選択される、
    請求項3の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  11. 10が、−NH2、−NH−CH3、−NH−C25、−NH−OCH3、または−NH−OC25である、
    請求項10の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  12. 11
    Figure 2004535446
    である、
    請求項4の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  13. 11
    Figure 2004535446
    である、
    請求項8の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  14. 活性成分として請求項1の化合物、またはそのプロドラッグまたは塩、および医薬的に許容される担体からなる医薬組成物。
  15. さらに1以上の別の活性成分を含む、請求項14の医薬組成物。
  16. 該別の活性成分が抗炎症化合物または免疫抑制剤である、請求項15の医薬組成物。
  17. 該別の活性成分がステロイドおよびNSAIDから選択される、請求項16の医薬組成物。
  18. 哺乳類におけるTNF−α発現を阻害する方法で、請求項14の組成物の有効量を哺乳類に投与することからなる方法。
  19. TNF−αによる疾患を治療する方法で、請求項14の組成物の有効量をかかる治療が必要な哺乳類に投与することからなる方法。
  20. TNF−αによる疾患が炎症疾患である、請求項19の方法。
  21. TNF−αによる疾患が、骨吸収、移植片対宿主反応、アテローム性動脈硬化症、関節炎、骨関節炎、関節リウマチ関節炎、痛風、乾癬、局所炎症疾患状態、成人呼吸窮迫症候群、喘息、慢性肺炎症疾患、心臓再灌流傷害、腎臓再灌流傷害、血栓、糸球体腎炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、多発性硬化症、エンドトキシンショック、骨粗鬆症、アルツハイマー病、うっ血性心不全および悪液質から選択される、請求項19の方法。
  22. 請求項16の該組成物が、1以上の別の抗炎症または免疫抑制剤とともに、単一投与形態としてまたは分かれた投与形態として投与される、請求項19の方法。
  23. 哺乳類におけるTNF−α発現に関連する症状を治療する方法で、請求項14の組成物の有効量をかかる治療が必要な哺乳類に投与することからなる方法。
  24. TNF−α発現に関連する症状が炎症疾患である、請求項23の方法。
  25. TNF−α発現に関連する症状が、骨吸収、移植片対宿主反応、アテローム性動脈硬化症、関節炎、骨関節炎、関節リウマチ関節炎、痛風、乾癬、局所炎症疾患状態、成人呼吸窮迫症候群、喘息、慢性肺炎症疾患、心臓再灌流傷害、腎臓再灌流傷害、血栓、糸球体腎炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、多発性硬化症、エンドトキシンショック、骨粗鬆症、アルツハイマー病、うっ血性心不全および悪液質から選択される、請求項23の方法。
  26. 請求項16の該組成物が、1以上の別の抗炎症または免疫抑制剤とともに、単一投与形態としてまたは分かれた投与形態として投与される、請求項23の方法。
  27. 哺乳類におけるp38キナーゼ活性に関連する症状を治療する方法で、請求項14の組成物の有効量をかかる治療が必要な哺乳類に投与することからなる方法。
  28. p38キナーゼ活性に関連する症状が炎症疾患である、請求項27の方法。
  29. p38キナーゼ活性に関連する該症状が、骨吸収、移植片対宿主反応、アテローム性動脈硬化症、関節炎、骨関節炎、関節リウマチ関節炎、痛風、乾癬、局所炎症疾患状態、成人呼吸窮迫症候群、喘息、慢性肺炎症疾患、心臓再灌流傷害、腎臓再灌流傷害、血栓、糸球体腎炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、多発性硬化症、エンドトキシンショック、骨粗鬆症、アルツハイマー病、うっ血性心不全および悪液質から選択される、請求項27の方法。
  30. 請求項14の該組成物が、1以上の別の抗炎症または免疫抑制剤とともに、単一投与形態としてまたは分かれた投与形態として投与される、請求項27の方法。
  31. W、XおよびYの2つ以上が=N−である、請求項1の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  32. Vが、−NH−または−O−であり;
    1が水素またはメチルであり;
    2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
    6
    Figure 2004535446
    であり;
    11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
    Figure 2004535446
    であり;および
    15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
    請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  33. Vが、−NH−または−O−であり;
    1が水素またはメチルであり;
    2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
    6
    Figure 2004535446
    であり;
    11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
    Figure 2004535446
    であり;および
    15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
    請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  34. Vが、−NH−または−O−であり;
    1が水素またはメチルであり;
    2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
    6
    Figure 2004535446
    であり;
    11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
    Figure 2004535446
    であり;および
    15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
    請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  35. Vが、−NH−または−O−であり;
    1が水素またはメチルであり;
    2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
    6
    Figure 2004535446
    であり;
    11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
    Figure 2004535446
    であり;および
    15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
    請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  36. Vが、−NH−または−O−であり;
    1が水素またはメチルであり;
    2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
    6
    Figure 2004535446
    であり;
    11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
    Figure 2004535446
    であり;および
    15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
    請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  37. Vが、−NH−または−O−であり;
    1が水素またはメチルであり;
    2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
    6
    Figure 2004535446
    であり;
    11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
    Figure 2004535446
    であり;および
    15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
    請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  38. Vが、−NH−または−O−であり;
    1が水素またはメチルであり;
    2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
    6
    Figure 2004535446
    であり;
    11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
    Figure 2004535446
    であり;および
    15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
    請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  39. Vが、−NH−または−O−であり;
    1が水素またはメチルであり;
    2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
    6
    Figure 2004535446
    であり;
    11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
    Figure 2004535446
    であり;および
    15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
    請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  40. Vが、−NH−または−O−であり;
    1が水素またはメチルであり;
    2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
    6
    Figure 2004535446
    であり;
    11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
    Figure 2004535446
    であり;および
    15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
    請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  41. Vが、−NH−または−O−であり;
    1が水素またはメチルであり;
    2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
    6
    Figure 2004535446
    であり;
    11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
    Figure 2004535446
    であり;および
    15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
    請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  42. Vが、−NH−または−O−であり;
    Zが−N(R1)(R2)であり;
    1が水素またはメチルであり;
    2が1〜8個の炭素原子からなるアルキルであり;
    6
    Figure 2004535446
    であり;
    7が、水素、メチル、メトキシ、ハロゲンまたはシアノであり;
    9が、無置換または置換されたトリアゾール、オキサジアゾール、イミダゾール、チアゾールまたはベンゾイミダゾールから選択され;
    11が、−N(R12)(R13){N(R12)(R13)は一緒になって、1、2、または3個の別の窒素原子を含む5〜7個の原子からなる、単環式ヘテロサイクリルまたは置換されたヘテロサイクリルを形成する}、−NH−アルキル(該アルキルは1〜4個の炭素原子からなる)、または
    Figure 2004535446
    であり;および
    15およびR16が独立して、水素またはメチルである、
    請求項31の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  43. 9が置換されたまたは無置換の1,2,4−トリアゾールである、
    請求項42の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  44. 9が、C3またはC5位で結合する、置換されたまたは無置換の1,2,4−トリアゾールである、
    請求項42の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  45. 9が、N4、N1またはN2位で結合する、置換されたまたは無置換の1,2,4−トリアゾールである、
    請求項42の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  46. 9が、C2位で結合する、置換されたまたは無置換のチアゾールである、
    請求項42の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  47. 9が、C4位で結合する、置換されたまたは無置換のチアゾールである、
    請求項42の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  48. 9が、C5位で結合する、置換されたまたは無置換のチアゾールである、
    請求項42の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  49. 9が、2または5位で結合する、置換されたまたは無置換の1,3,4−オキサジアゾールである、
    請求項42の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  50. 9が、C2、C4、C5、N1またはN3位で結合する、置換されたまたは無置換のイミダゾールである、
    請求項42の化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
  51. Figure 2004535446
    Figure 2004535446
    Figure 2004535446
    から選択される化合物、その異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、医薬的に許容される塩、プロドラッグおよび溶媒和物。
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