JP2004533557A - 高温耐久性を有する布帛のためのシリカヤーン - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、シリカヤーン、並びにこのヤーン(又は「繊維」)から作られた織物又は不織布に関する。このヤーンは、炎中で溶融シリカを機械的に延伸することからなる方法によって得ることができる。
【背景技術】
【0002】
高温の用途(炉のシール材、炉のカーテン、溶接カーテン、誘食保護等)、すなわち一般に600℃を超える用途のためには、ヤーンが可能な限り安定であり、このヤーンから作られる布帛が、多数の加熱/冷却サイクルにもかかわらず、機械的性質、特にそれらの柔軟性を良好に維持できることが望ましい。これは、加熱/冷却サイクルに露出されたときに脆性化する布帛が、使用されたときに柔軟性を比較的良好に維持する布帛ほどの使用寿命を持たないことによる。
【0003】
このタイプの用途のために、洗浄されたガラスから作られた布帛を使用することが可能である。このような材料のための初期材料は一般に、E−ガラス(又は一般に非常にシリカに富む適当なガラス組成のヤーン)であり、これを織り又は編んで、そして酸を使用して洗浄工程を行い(例えば硫酸又は硝酸を使用)、それによってシリカの不純物含有率を低下させる。初期ガラス中に高濃度の不純物が存在する場合、洗浄後にも多くの不純物が一般に残留する。このようにして得られた布帛は、十分な高温安定性を示さない。加えて、ガラスの洗浄はシリカに気孔を生成させ、従って使用の前に、一般に激しい熱処理(約1100℃)を行い、焼結によってヤーンの気孔を増加させることが必要である。しかしながらこれは望ましくない収縮を本質的に伴う。更にこのようなヤーンの気孔は完全には除去されず、布帛は使用の間にいくらか収縮する性質を持ち続ける。この多孔性によって、洗浄ガラスの密度は小さく、2.15未満である。
【0004】
洗浄ガラスの欠点を克服するために、超純粋なシリカを使用することを試みることができる。しかしながら本願出願人は、非常に低い含有率でAl及びTiを含有するシリカは、架橋する傾向を有することを見出した(焼結現象と同様な機械的機構による)。これは、加熱/冷却サイクルに露出される布帛の安定性に関して好ましくない。
【0005】
従来技術としては、ヨーロッパ特許第0,510,653号(米国特許第5,248,637号と同じパテントファミリー)、イギリス国特許第824,972号、米国特許第3,092,531号、ヨーロッパ特許第0,160,232号(米国特許第4,786,017号と同じパテントファミリー)を参照することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明のシリカヤーンは、上述の問題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のヤーンは、優れた耐熱性を有する。すなわち、本発明のヤーンは、600℃超又は更に700℃超で、例えば1100℃未満又は更に1200℃未満の温度において、非常に良好な安定性(非常に小さい結晶化傾向)を有する。この高温耐熱性は、本発明のヤーンから作った物品を、上述の温度において長期間にわたって、例えば少なくとも100時間又は更に少なくとも1000時間又は更に少なくとも10000時間にわたって、使用することを可能にする。特に本発明のシリカヤーンは、上述の熱処理を行われた後で、非常に良好な柔軟性(すなわち高い柔軟性)を維持する布帛を作ることを可能にする。熱処理の間に、布帛の柔軟性は、熱処理の前と同様に維持され、場合によっては増加しさえすることがある。
【0008】
本発明のシリカヤーンは、織物、編物、組物、不織布(ニードルパンチ不織布、フェルト、フリース等)のような布帛の製造のために、特に適用可能である。上述の物品は、ヤーンの間のマトリックスなしで(織物の場合、これらは乾燥織物(dry woven)として言及される)、例えば炉のシール材又は炉のカーテンのために使用できる。しかしながら、例えばCVI(化学気相浸潤)技術を使用するセラミックマトリックスの製造も、本発明の範囲から除外しない。
【0009】
本発明はより特に、平織り、あや織り、又は8hサテン若しくは12hサテンタイプ(AFNOR XP B38−210〜XP B38−253標準)の、300g/m2〜1500g/m2(一般に約600g/m2〜約1200g/m2)織物に関する。また本発明は、4〜35kg/m3の密度のフェルト及びウェブ、並びに90〜200kg/m3の密度のニードルパンチフェルトにも関する。
【0010】
本発明のシリカヤーンは、主にシリカを含有する。この種の非常にシリカに富む組成では、以下のことが一般的である:
1.シリカ含有率よりも、不純物量に言及すること;
2.酸化物の含有量ではなく、化学元素の含有量を与えることによって、不純物の量を特徴付けること(シリカにあまり富んでいないガラスの分野の慣習とは対称的)。
【0011】
ガラスの分野では例えばAl2O3の含有量を与えるが、本発明では化学元素Alの含有量を与えるこの一般的な慣習に従う。
【0012】
本発明のシリカヤーンでは、不純物の量が最大で5000重量ppmである。この用語「不純物」は、Si及びO以外の任意の化学元素を意味することが理解される。これは、例えば本発明のシリカヤーンが化学元素Alを含有している場合、化学元素Alは酸化物の形で存在しているが、Al原子を不純物として考え、Al原子に結合している酸素原子は不純物であるとは考えないことを意味する。不純物含有率は一般に、原子吸光分析を用いて、炎中の波長の測定によって行うことができる。
【0013】
共に酸化物の形のアルミニウム及びチタンが、本発明のシリカヤーン中に存在する。
【0014】
アルカリ金属、特にソーダNa2O及びカリK2Oを、本発明のシリカヤーンの組成物に加えて、アルカリ金属の表面拡散現象を制限し、それによって高温に曝されたときのフィラメント間の焼結及び架橋現象に対するシリカヤーンの感受性を制限することができる。組成物は、単一のアルカリ金属酸化物のみ(Na2O、K2O及びLi2Oから選択される)を含有することも、少なくとも2種類のアルカリ金属酸化物の組み合わせを含有することもできる。
【0015】
ガラス媒体中で失透抑制作用があることが知られるホウ素が、酸化物の形で存在していてもよい。
【0016】
本発明のシリカヤーンは、下記の元素を酸化物の形で含有するシリカに基づく組成物から得られる:
アルミニウム: 30〜1500重量ppm;
チタン: 10〜2000重量ppm、好ましくは10〜200重量ppm。
【0017】
更にヤーンの組成は、下記の化学元素が、酸化物の形で下記の最大量で存在する又は存在しないものである:
ホウ素: 600重量ppm未満;
ナトリウム: 100重量ppm未満;
カルシウム: 100重量ppm未満;
カリウム: 100重量ppm未満;
リチウム: 100重量ppm未満。
【0018】
更に、本発明のシリカヤーンの組成は、元素Al、K、Li及びNaの測定される量(重量ppm)(それぞれppm Al、ppm K、ppm Li及びppm Naとして表される)が、条件ppm Al>ppm K+ppm Li+ppm Naを満たすようなものである。従って本発明のシリカ繊維では、元素Alの量が好ましくは、元素K、Li及びNaの量の合計よりも多い。より好ましくは、元素Alの量は、元素K、Li及びNaの量の合計の2倍よりもよりも多い。
【0019】
更に好ましくは、本発明のシリカヤーン中に随意に存在するSi、O、Al、Ti、B、Na、Ca、K及びLi以外の任意の元素は、100重量ppm未満の量で存在する。更により好ましくは、Si、O、Al、Ti、B、Na、Ca、K及びLi以外の全ての元素の合計量が、100重量ppm未満である。
【0020】
好ましくは、本発明のシリカヤーンは、Al含有率が80重量ppm超であるものである。
【0021】
好ましくは本発明のシリカヤーンは、Al含有率が400重量ppm未満であるものである。
【0022】
好ましくは本発明のシリカヤーンは、Ti含有率が30重量ppm未満であるものである。
【0023】
好ましくは本発明のシリカヤーンは、Ti含有率が200重量ppm未満であるものである。
【0024】
好ましくは、本発明のシリカヤーンは下記のようなものである:
B含有率が3重量ppm未満;
Na含有率が50重量ppm未満;
Ca含有率が60重量ppm未満;
K含有率が80重量ppm未満;且つ
Li含有率が10重量ppm未満。
【0025】
好ましいシリカ組成物は下記のようなものである:
Al含有率が30〜400重量ppm、より好ましくは80〜400重量ppm;
Ti含有率が10〜200重量ppm、より好ましくは30〜200重量ppm;
B含有率が3重量ppm未満;
Na含有率が50重量ppm未満;
Ca含有率が60重量ppm未満;
K含有率が80重量ppm未満;且つ
Li含有率が10重量ppm未満であり、
且つ、Si、O、Al、Ti、B、Na、Ca、K及びLi以外の全ての元素の合計重量が100重量ppm未満。
【0026】
例えば本発明のために特に適当なシリカ組成物は下記のようなものである:
Al含有率が約250重量ppm;
Ti含有率が約100重量ppm;
B含有率が約1重量ppm;
Na含有率が約20重量ppm;
Ca含有率が約35重量ppm;
K含有率が約50重量ppm;且つ
Li含有率が約5重量ppmであり、
且つ、Si、O、Al、Ti、B、Na、Ca、K及びLi以外の全ての元素の合計が100重量ppm未満。
【0027】
本発明のシリカヤーンの組成は、関連する分野の組成よりも明らかに穏やかな失透を受ける。
【0028】
本発明のシリカヤーンは、産業的な操作条件で満足な収率を得るようにして繊維化して得ることができる。従って本発明のヤーンは、ゾルゲル法によって得られるシリカヤーン又は溶融シリカヤーンのように繊維化することができる。
【0029】
得られるヤーンは、直径が5〜300μm、より一般的には6〜60μm、更により一般的には6〜15μmの連続ヤーンの形である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明に関して使用できる紡績法は有利には、シリカ紡績の分野の当業者によって一般に使用される方法である。この方法によれば、一般に筒状の断面を有し、直径が一般に3〜7mm(より一般的には直径が約5mm)のシリカプレフォームを、この組成物の温度を1800℃〜2400℃することができる炎中に移動させ、そしてこの炎中でシリカヤーンを延伸する。この場合、プレフォームは、最初にヤーンのために望ましい組成を有する。プロセスに供給されるシリカは、純粋な物質(又は製品又は成分又は材料)から得られることもあるが(例えば化学産業から得られるもの)、通常は天然の物資から得られる。このような天然の物質は通常、微量の不純物を含有している。これらの原料(純粋な物質又は天然の物質)を、所望の組成を得るのに適当な割合で混合し、そして溶融する。溶融シリカの温度(従ってその粘度)は一般的に操作者によって、繊維化を可能にし、また可能な限り良好な繊維の品質を得るように設定される。繊維化コーンは、充分に安定でなければならない。このコーンにおいて、材料は、紡績が可能な程度に十分に粘性でなければならないが、ヤーン破損の危険性を限定するのに充分に流動性でなければならない。従って、組成物の温度は、炎の温度及びエネルギーを変化させることによって設定される。繊維化ユニットの下流に向かう張力を変化させて、繊維の速度を変化させることもできる。一般にこれらを集めてヤーンの形にする前に、サイジング組成物(一般に特にヤーンの用途に従って選択)を伴ってフィラメントをより、摩耗から保護し、またそれらの取り扱い及び布帛材料への転化を比較的容易にしつつ、破損の危険性を小さくする。好ましくはサイジング組成物は、可能な限り少量のアルカリ及びアルカリ土類金属化学元素を含有する。すなわち好ましくはNa、K、Li及びCaの量の合計が、サイジング組成物の100重量ppm未満、より好ましくは10重量ppm未満であるようにする。本発明のシリカヤーンは、様々な速度で、例えば10〜300km/時の速度で、このプロセスによって紡績することができる。酸洗浄を伴わないこのプロセスによって得られるシリカヤーンは、2.15超、一般に2.15〜2.21の大きい密度を有し、結果として、高温に加熱したときに、収縮する傾向が非常に小さく、例えば0.5%未満である。
【0031】
上述の場合よりもかなり多量の不純物を含有するガラス又はシリカで開始して、洗浄ガラス技術を使用することも可能である。ガラスの場合、抵抗加熱によって加熱されたブッシングを使用して、通常のガラス紡績技術を使用することができる。紡績の後で、好ましくはヤーンにサイジング処理を行い(例えば通常行われているようにして)、そして布帛にし、酸で洗浄し、それによって所望の不純物含有量にする。この場合、洗浄は一般に、サイジング組成物を除去する。しかしながらヤーンは既に布帛にされているので、このことはこの段階では問題にならない。従ってこの場合、上述のプロセスでよりもアルカリ及びアルカリ土類金属濃度が高いサイジング組成物を使用することができる。このプロセスでは、ヤーンはその組成に関連する良好な安定性を持つが、その残留気孔に基づく欠点を有することもある。
【0032】
図1は、下記の例の織物の高温耐久性を測定するための1つの原理を示している。この試験のために、熱処理後の織物(1)を、長さxにわたって鋼鉄プレート(2)に付着させた。鋼鉄プレート上にある端部ではない端部(5)を通る布帛の接線(4)と、水平線(3)との間の角度αを測定した。
【実施例】
【0033】
例1〜6
下記の表1に示す性質のシリカ組成物を比較する。
【表1】
【0034】
例4のシリカは、Enkaによって販売される製品名ENKA SILICAのゾルゲルタイプシリカであった。例3のシリカは、Saint−Gobain Quartz S.A.が販売する製品名QUARTZELのシリカであった。例5の洗浄したガラスシリカは、Hitcoが販売する商品名REFRASILのシリカであった。例6の洗浄したシリカは、Ametekが販売する商品名SILTEMPであった。
【0035】
例1及び2のシリカ組成物は、天然シリカ又はペグマタイトから得たシリカを溶融することによって調製した。ヤーンは、従来のシリカヤーン紡績技術を使用して製造した。これらのヤーンは、従来技術でのようにサイジング処理した。全ての例において、ヤーンの直径は、5〜14μmであった。これらのヤーンから、600g/m2のガラスヤーン8hサテンを製造した。
【0036】
1000℃に露出させた後で、ASTM1388試験によって、織物の高温耐久性を試験した。表2は、曲げ剛性値G(mg・cm)を示している。ここでこのGは、式G=M・C3によって得られる(ここでMは、織物の単位面積当たりの重量(mg/cm2)を示しており、Cは「曲げ」長さ(cm)を示している)。これらの値は、1000℃の空気中で10、100及び1000時間にわたって保持した後、及び熱処理の前(期間=0)で得た。この値が比較的大きいことは、布帛が比較的剛性であることを意味している。布帛が、熱処理の間に良好な柔軟性(剛性の反対)を維持することが望ましいので、初期値に近い又はそれよりもわずかに小さい剛性の値が望ましい。
【0037】
【表2】
【0038】
本発明の例では、剛性の値が比較的小さいことが理解される。これは対応する布帛が、熱処理の間にそれらの柔軟性を維持すること、又はこれらの柔軟性が、この熱処理の間にわずかに増加することを示している。これは好ましい。対称的に、比較例の布帛の剛性は熱処理の間に増加している。
【0039】
織物は、織物試験片の水平に対する角度を測定することによっても試験した(図1の原理)。これを行うために、長さ100mmで幅25mmの資料片を切断して得た。これらの試料を1000時間にわたって1000℃に加熱した。これらを、長さ30mmにわたって鋼鉄プレートに付着させ(x=30mm)、そして織物と水平線との間の角度αを測定した。この角度が比較的大きいことは、材料が比較的柔軟性であることを意味する。初期値に近い又はこれよりもわずかに大きい角度を与える布帛が望ましい。この角度測定の結果は、下記の表3に示している。
【0040】
【表3】
【0041】
これらの結果は、織物と水平線との間の角度が増加しているので、本発明の布帛が、熱処理の間に、初期値に近い又は初期値よりもわずかに大きい柔軟性を維持していることを意味している。これは好ましい。比較例の場合、この角度が減少している。これは、対称的に、比較例の試料が熱処理の間に剛性化していることを意味する。
Claims (24)
- Si及びO以外の化学元素の合計量が5000重量ppm未満であり、アルミニウムとチタンの含有率が下記のようなものであり:
アルミニウム: 30〜1500重量ppm;
チタン: 10〜200重量ppm;
下記の元素が存在せず、又は下記の量で酸化物の形で存在する、アルミニウム及びチタンを酸化物の形で含有するシリカヤーン:
ホウ素: 600重量ppm未満;
ナトリウム: 100重量ppm未満;
カルシウム: 100重量ppm未満;
カリウム: 100重量ppm未満;
リチウム: 100重量ppm未満。 - Al含有率が、30〜400重量ppmであることを特徴とする、請求項1に記載のヤーン。
- Al含有率が、80〜400重量ppmであることを特徴とする、請求項2に記載のヤーン。
- Ti含有率が、30〜200重量ppmであることを特徴とする、請求項3に記載のヤーン。
- 元素Alの量が、元素K、Li及びNaの合計量よりも多いことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のヤーン。
- 元素Alの量が、元素K、Li及びNaの合計量の2倍よりも多いことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のヤーン。
- Si、O、Al、Ti、B、Na、Ca、K及びLi以外の任意の元素が、100重量ppm未満の量で存在することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のヤーン。
- Si、O、Al、Ti、B、Na、Ca、K及びLi以外の全ての元素の合計量が、100重量ppm未満であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のヤーン。
- B含有率が3重量ppm未満;
Na含有率が50重量ppm未満;
Ca含有率が60重量ppm未満;
K含有率が80重量ppm未満;且つ
Li含有率が10重量ppm未満、
であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のヤーン。 - 直径が5〜300μmであることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載のヤーン。
- 直径が6〜60μmであることを特徴とする、請求項10に記載のヤーン。
- 直径が6〜15μmであることを特徴とする、請求項11に記載のヤーン。
- 密度が2.15〜2.21であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載のヤーン。
- 請求項1〜13のいずれかに記載のヤーンを含む布帛。
- 織物又は編物又は組物又は不織布であることを特徴とする、請求項14に記載の布帛。
- 300〜1500g/m2の織物であることを特徴とする、請求項15に記載の布帛。
- 炉のシール材又は炉のカーテンであることを特徴とする、請求項14〜16のいずれかに記載の布帛。
- 600℃超の温度での、請求項14〜17のいずれかに記載の布帛の使用。
- 700℃超の温度での、請求項14〜17のいずれかに記載の布帛の使用。
- 1200℃未満の温度で行うことを特徴とする、請求項18又は19に記載の使用。
- 1100℃未満の温度で行うことを特徴とする、請求項18又は19に記載の使用。
- 少なくとも100時間にわたって行うことを特徴とする、請求項18〜21のいずれかに記載の使用。
- 少なくとも1000時間にわたって行うことを特徴とする、請求項18〜21のいずれかに記載の使用。
- 少なくとも10000時間にわたって行うことを特徴とする、請求項18〜21のいずれかに記載の使用。
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