JP2004533393A - 無塩ヒドロキシルアミン水溶液の製造方法 - Google Patents

無塩ヒドロキシルアミン水溶液の製造方法 Download PDF

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Abstract

ヒドロキシルアンモニウム塩水溶液を塩基と反応させて混合物を生じさせ、該混合物から蒸留によって無塩ヒドロキシルアミン水溶液を分離することによる無塩ヒドロキシルアミン水溶液の製造方法であって、Na:Kのモル比が70:30〜95:5の範囲にあり且つNaとKの全濃度が混合物全体量に対して0.1〜10m/m%の範囲にあるNaOHとKOHの混合物水溶液を、塩基として使用する方法。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒドロキシルアンモニウム塩水溶液を塩基と反応させて混合物を生じさせ、該混合物から蒸留によって無塩ヒドロキシルアミン水溶液を分離することによる無塩ヒドロキシルアミン水溶液の製造方法であって、Na:Kのモル比が70:30〜95:5の範囲にあり且つNaとKの全濃度が混合物全体量に対して0.1〜10m/m%の範囲にあるNaOHとKOHの混合物水溶液を、塩基として使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高純度濃縮ヒドロキシルアミン水溶液は、とりわけ電子産業において、例えば、印刷回路基盤又はシリコンウエハーを洗浄するための他の物質と共に、使用される。電子産業での使用のために、不純物、特に金属イオンの濃度は、1ppmよりずっと低いこと、すなわち電子用グレード(等級)製品が通常要求される。ヒドロキシルアミン水溶液に課された純度要求は、継続的に増大している。
【0003】
工業的には、ヒドロキシルアミンはヒドロキシルアンモニウム塩、通常は硫酸ヒドロキシルアンモニウムとして製造される。無塩ヒドロキシルアミン水溶液を製造するために、ヒドロキシルアンモニウム塩の水溶液に塩基が添加され、ヒドロキシルアミン水溶液がその混合物から、通常は蒸留によって、例えばUS-A-5,472,679、WO 97/22551、WO98/57886、DE 1954775.8、WO 99/07637に従って、分離される。
【0004】
ヒドロキシルアミンを含む水溶液の蒸留は、実験室規模においても、特に危険な操作として見なされている(Roth−Weller:Gefahrliche Chemische Reaktionen,Stoffinformationen Hydroxylamin,3頁、1984、2、Eco−med−Verlag参照)。
【0005】
従って、上述の蒸留は、高いレベルの技術的複雑性と多くの時間とを必要とする。
【0006】
さらに、蒸留にもかかわらず、ヒドロキシルアミン水溶液は、その製法からの不純物、例えば硫酸ナトリウム又は他の金属化合物を、望ましくないほど大量に含んでいる。
【0007】
【特許文献1】
US-A-5,472,679
【特許文献2】
WO 97/22551
【特許文献3】
WO98/57886
【特許文献4】
DE 1954775.8
【特許文献5】
WO 99/07637
【非特許文献1】
Roth−Weller:Gefahrliche Chemische Reaktionen,Stoffinformationen Hydroxylamin,3頁、1984、2、Eco−med−Verlag
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、技術的複雑性、時間又は安全上のリスクを増大させることなくヒドロキシルアミン水溶液を低い不純物レベルで得られる蒸留によって、無塩ヒドロキシルアミン水溶液の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
我々はこの目的が冒頭に記載された方法によって達成されることを見いだした。
【発明の効果】
【0010】
技術的複雑性、時間又は安全上のリスクを増大させることなくヒドロキシルアミン水溶液を低い不純物レベルで得られる蒸留によって、無塩ヒドロキシルアミン水溶液の製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の方法は、ヒドロキシルアンモニウム及び塩基の水溶液を使用する。この水溶液はさらに本発明の方法に有害な影響をもたらさない物質、例えばヒドロキシルアミン、又は安定化剤、例えば1,2−トランス(N,N,N’,N’−テトラ酢酸)−シクロヘキサンジアミン又はその塩(例、ナトリウム又はアンモニウム塩)、又はWO97/22551に記載の安定化剤を含んでもよい。
【0012】
適したヒドロキシルアンモニウム塩には、有機酸の塩、例えばギ酸、酢酸、好ましくは無機酸、例えば硫酸、リン酸、塩化水素酸の塩、又はそれらの塩の混合物がある。
【0013】
これらのヒドロキシルアンモニウム塩及びその製法は公知である。
【0014】
ヒドロキシルアンモニウム塩及びその塩基の溶液を製造するために、ヒドロキシルアンモニウム塩は、5〜50m/m%、特に26〜38m/m%の含量のヒドロキシルアンモニウム塩を有する水溶液の形態で好適に使用することができる。
【0015】
本発明によれば、使用される塩基は、Na:Kのモル比が70:30〜95:5の範囲、好ましくは80:20〜90:10の範囲、特に好ましくは84:16〜86:14の範囲にあるNaOHとKOHの混合物水溶液からなる。好適なNaとKの全濃度は、混合物全体量に対して0.1〜10m/m%の範囲、好ましくは2.0〜4.6m/m%の範囲、特に好ましくは4.1〜4.3m/m%の範囲にある。
【0016】
この混合物はさらに、酸化物又は水酸化物であって、アルカリ金属によるもの、例えば水酸化リチウム、アルカリ土類金属によるもの、例えば水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、アンモニア、アミン、例えばモノアミン、ジアミン又はトリアミン、例としてメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノ−、ジ−又はトリアルカノールアミン、例えばジエタノールアミン、及び環状アミン、例えば、ピロリジン又はピペリジン、及びそれらの塩基の混合物を含むことができる。
【0017】
上記塩基は、水溶液の形態で好ましくは25〜60m/m%、特に45〜50m/m%の濃度で、好適に使用できる。
【0018】
塩基の量は、ヒドロキシルアンモニウム塩が完全に又は優性となる程度以上に遊離のヒドロキシルアミンへと転化されるように、選択されなければならない。これは連続法又はバッチ法で、約10℃〜120℃の範囲の温度で、行うことが可能である。
【0019】
本発明の方法で使用されるヒドロキシルアンモニウム塩の及び塩基の水溶液は、2〜45m/m%、好ましくは8〜12m/m%のヒドロキシルアミン含量を有するべきである。
【0020】
上記塩基は、蒸留の間に添加することができる。好適には、蒸留前に塩基を添加する。
【0021】
添加は、連続法又はバッチ法で、ヒドロキシルアンモニウム塩溶液の融点と沸点の間の範囲の温度、好適には約0℃〜100℃の範囲の温度で行うことができる。ヒドロキシルアンモニウム塩の濃度と性質に依存して、そして遊離のために使用された反応条件(例えば反応を行う温度等)に依存して、ヒドロキシルアンモニウム塩に存在する塩基のカチオンと酸のアニオンとから形成される塩の一部は、共に沈殿する。所望により、この溶液はより大量の塩を沈殿させるために冷却してもよい。反応条件及び濃度は、好適には塩が沈殿しないように選択される。
【0022】
無塩ヒドロキシルアミン水溶液を製造する蒸留のために、通常の単段階又は多段階の装置(ストリッピング塔)、例えばKirk−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,第3版、第7巻、John Wiley&Sons,New York,1979年、870−881頁に記載されているようなもの、例えば蒸発チャンバー又は精留塔、例として篩板塔(シーブトレイカラム)、バブルキャップ段塔、規則的充填塔又はランダム充填塔を考慮することができる。
【0023】
単段階蒸留チャンバー、単純ストリッピング塔又はストリッピング及び濃縮部位を備えた精留塔を、本発明で使用することができる。
【0024】
好適な規則的又はランダム充填物は、この種の通常の充填物、例えばラッシヒリング、ポールリング及びサドルを含む。
【0025】
塔は好適には、5〜70の範囲の理論段数を有する。反応混合物は、安定化剤を添加されていてもよく、塔頂部(充填の頂部又は最上部の段)に直接に供給することができる。
【0026】
ストリッピング塔では、塩類の留分が塔底部で取り出されるように、そしてヒドロキシルアミン水溶液留分が供給段のレベル又はその上部で、特に塔頂部で取り出されるように、溶液が分留される。これを成し遂げるために、蒸気及び/又は水を塔底部へと向流で通過させることによって溶液を処理することが好ましい。供給溶液におけるヒドロキシルアミン濃度で2〜45m/m%の範囲で、水又は蒸気の体積流は一般に供給量の1〜8倍、特に1〜5倍である。
【0027】
導入される蒸気の温度は、一般に80〜180℃の範囲にある。所望により、塔底をさらに加熱することもできる。塔頂での温度は、塔が操作される圧力に依存する。この圧力は一般には5〜300kPa、好ましくは50〜300kPaである。特に好適には、塔は50〜150kPaの範囲で操作される。この圧力は段塔頂部の圧力に関する。
【0028】
塔頂での温度は、従って、一般には80〜130℃、好ましくは90〜120℃の範囲である。導入される蒸気の温度は、これより有意に高く、例えば150℃でもよい。しかし、好適には、多量の水が塩溶液から蒸発して塩が塔底部に沈殿し始めるほどに高くなってはならない。
【0029】
所望により、飛沫分離装置(デミスター)を、飛沫による塩の同伴(エントレイメント)を防ぐように、供給段の上部又は蒸気取り出し(テイクオフ)部に設置してもよい。
【0030】
実施の態様の一において、無塩ヒドロキシルアミン水溶液は、2以上の実段を有する段塔での蒸留により製造される。
【0031】
好適には、塔は10〜60の実段数を有するべきである。適したトレイ(段)には、クロスフロートレイ、例えばシーブトレイ(篩板)、バルブトレイ(泡鐘トレイ)、バブルキャップトレイ、及びトンネルトレイ、又はデュアルフロートレイを含み、シーブトレイ(網目板)が好適である。トレイの間隔は200〜900mm、好ましくは300〜600mmの範囲であるべきである。
【0032】
塔及び段は、非金属物質、例えばガラス、セラミック、プラスチック(樹脂)等から製作できる。これは、金属イオンによる分解(変質)を妨げる。しかし、驚くべきことに、特定の金属物質、例えば白金、銀又はジルコニウムからも、ヒドロキシアミン分解のレベルの有意義な増大を観察されることのない塔を製作できることが見いだされた。
【0033】
精留塔(精留部分)でのリターンレシオ(戻り率)は、好適には、0.2〜2の範囲内にあるように制御される。
【0034】
本発明によれば、段塔の1以上の段より上部に位置して、塔の断面にわたって、通常のランダム充填物、例えばラッシヒリング、ポールリング、サドル、モダンハイパフォーマンス(現代高性能)ランダム充填物、例えばハイフローリング(Rauschert(Steinwiesen,Germany)製)、スーパーラッシヒリング(Raschig(Ludwigshafen,Germany)製)、カスケードミニリング(Koch−Glitsch(Wichita,USA)製)、IMTPリング(Norton(Akron,USA)製)、又はナッタリング(Sulzer Chemtech(Wintherthur,Switzerland)製)、又は構造化充填物、例えばメルパック、メルパックプラス、又は網目充填物があり、好ましくはモダンハイパフォーマンス(現代高性能)ランダム充填物である。
【0035】
充填物は、蒸留される溶液に対して不活性であるべきであり、例えばプラスチック(樹脂)又は特定の金属物質、好ましくは過フッ化高分子(例、TFM、PFA、テフロン(登録商標)等)からなるものである。
【0036】
段の間の充填物の充填レベルは、50〜300mm,好ましくは100〜200mmであるべきである。充填物のベッド(床)と、充填物のベッドがその上に充填されている段との間の間隔は、0〜600mm、好ましくは100〜300mmである。充填物のベッドと、充填物のベッドがその下に充填されている段との間の間隔は、0〜300mm、好ましくは30〜100mmである。
【0037】
段塔での圧力は、一般には5〜200kPa、好ましくは10〜110kPaである。段塔の操作に特に好ましいのは、50〜110kPaの範囲の圧力、特に大気圧下である。この圧力は、段塔の頂部の圧力に関する。
【0038】
段塔に有効な温度は、段塔が運用される圧力に依存する。これらは一般には、30〜130℃、好ましくは80〜130℃の範囲である。
【0039】
蒸留に必要となるエネルギーは、好適には底部領域での導入流によって供給される。この導入される流れの温度は、一般には80〜180℃の範囲であるべきである。
【0040】
本発明の方法で使用されるヒドロキシルアンモニウム塩の及び塩基の水溶液は、段塔の頂部で、上部段の1つで、又は好適には中部段(ミドルトレイ)の1つで、供給される。所望により、同伴した飛沫を分離するためのデバイス(装置)、例えばデミスターを、フィードトレイ(供給段)の上に設けることができる。
【0041】
本発明の方法で得られる底部産物は、ヒドロキシルアンモニウム塩のアニオンと塩基のカチオンの塩を含む水溶液である。
【0042】
1の好ましい実施の態様において、使用される段塔はサイドテイクオフカラム(側部放出塔)である。
【0043】
この場合に、無塩ヒドロキシルアミン水溶液は、側部放出で回収される。次いで水は、一般には塔頂部で得られる。
【0044】
本発明によって得られる無塩ヒドロキシルアミン水溶液は、概して1〜20m/m%、好ましくは8〜12m/m%のヒドロキシルアミン含量を有している。
【0045】
本発明の方法によって得られる無塩ヒドロキシルアミン水溶液は、公知の蒸留方法によって得られる溶液と比べて、より高い純度を有している。さらに公知の方法による場合と比べて、塔の蒸留混合物の滞留時間はより短く、そのために熱的負荷はより低い。付け加えれば、所与の塔サイズと同じ滞留量に対して、塔のキャパシティ(容量)は増大する。塔がデミスターを備えたときには、デミスターは公知の方法と比べて負荷が減る。
【0046】
得られるヒドロキシルアミン溶液は、所望により、蒸留塔で濃縮される。好適には、蒸留前に安定化剤が添加される。ヒドロキシルアミン溶液は、蒸留塔の理論段数の約三分の一の高さにおいて、好適に供給される。塔頂部において、実質的にヒドロキシルアミンを含まない水が得られ、底部において、蒸留条件に依存する濃度のヒドロキシルアミン溶液が得られる。
【0047】
一般に、蒸留塔は、それぞれ塔頂部の圧力に関して、1〜200kPa(0.01〜2bar)、好ましくは5〜120kPa(0.05〜1.2bar)、特に好ましくは30〜110kPa(0.3〜1.1bar)の範囲の圧力で操作される。濃縮されるヒドロキシルアミンの程度が大きいほど、蒸留はより温和(低い圧力及び低い温度)にしなければならない。蒸留は連続法又はバッチ法で行うことができる。
【0048】
蒸留塔で有効な温度は、蒸留塔の操作される圧力に依存する。一般には10〜160℃、好ましくは60〜120℃である。
【0049】
蒸留塔の上部から取り出される水又は蒸気は、直接に又は圧縮後に又はストリッピング蒸気として過熱して、本発明の方法で使用される塔の底部へと循環(リサイクル)され、又は廃水処理設備へと廃水として供給される。
【0050】
所望により、同伴した飛沫の沈着のための装置、例えばデミスターを供給段(フィードトレイ)の上に設けることができる。
【0051】
蒸留塔として、通常の塔を通常の方法で使用することが可能である。蒸留塔として2以上の段(トレイ)を有する段塔(トレイカラム)を好適に使用できる。
【0052】
塔は好適には4〜50の範囲の有効段数を有するべきである。好適な段(トレイ)には、クロスフロートレイ、例えばシーブトレイ(網目板)、バルブトレイ、バブルキャップトレイ及びトンネルトレイ又はデュアルフロートレイがあり、好ましくはシーブトレイ(篩板)である。これらの段の間隔は、200〜900mm、好ましくは300〜600mmの範囲であるべきである。
【0053】
塔及び段は、非金属物質、例えばガラス、セラミック、プラスチック(樹脂)から製作できる。これは金属イオンによって起こされる分解(変質)を防ぐ。しかし、驚くべきことに、特定の金属物質、例えば白金、銀又はジルコニウムからも、ヒドロキシアミン分解の有意義な増大を観察されることのない塔を製作できることが見いだされた。
【0054】
他の通常の底部加熱装置、例えば自然循環型又は強制循環型蒸発装置、プレート型熱交換器等を使用することも当然に可能ではあるが、好適には、流下薄膜型蒸発装置が塔底部の加熱に使用される。
【0055】
精留塔(精留部分)でのリターンレシオ(戻り率)は、好適には、0.2〜2の範囲内にあるように制御される。
【0056】
本発明によれば、段塔の1以上の段より上部に位置して、カラム(塔)のクロスセクション(断面)にわたって、通常のランダム充填物、例えばラッシヒリング、ポールリング、サドル、モダンハイパフォーマンス(現代高性能)ランダム充填物、例えばハイフローリング(Rauschert(Steinwiesen,Germany)製)、スーパーラッシヒリング(Raschig(Ludwigshafen,Germany)製)、カスケードミニリング(Koch−Glitsch(Wichita,USA)製)、IMTPリング(Norton(Akron,USA)製)、又はナッタリング(Sulzer Chemtech(Wintherthur,Switzerland)製)、又は構造化充填物、例えばメルパック、メルパックプラス、又は網目充填物があり、好ましくはモダンハイパフォーマンス(現代高性能)ランダム充填物である。
【0057】
充填物は、蒸留される溶液に対して不活性であるべきであり、例えばプラスチック(樹脂)又は特定の金属物質、好ましくは過フッ化高分子(例、TFM、PFA、テフロン(登録商標)等)からなるものである。
【0058】
段の間の充填物の充填レベルは、50〜300mm,好ましくは100〜200mmであるべきである。充填物のベッド(床)と、充填物のベッドがその上に充填されている段との間の間隔は、0〜600mm、好ましくは100〜300mmである。充填物のベッドと、充填物のベッドがその下に充填されている段との間の間隔は、0〜300mm、好ましくは30〜100mmである。
【0059】
好ましくは20〜60m/m%の範囲のヒドロキシルアミン含量を有する濃縮ヒドロキシルアミン水溶液は、概して底部生成物として得られる。
【実施例】
【0060】
ヒドロキシアンモニウム硫酸塩溶液(32m/m%;約0.6kg/h)を、表1に従って、水酸化ナトリウム/水酸化カリウム(各50m/m%;約1.7kg/h)と異なった比率で混合し、ヒドロキシルアミン、硫酸ナトリウム及び硫酸カリウムが遊離した。実験室の塔では、ヒドロキシルアミン溶液は、塔頂で、一定量の蒸気と共にこの塩溶液から取り除かれた。溶液のNa及びKイオンを分析した。
【0061】
結果を以下の表1にまとめた。
【0062】
【表1】
Figure 2004533393
【0063】
HA溶液の金属イオン混入は、水酸化カリウムと水酸化ナトリウムの混合物での中性化によって驚くほど減少し、その結果、Na混入は40%減少できた。NaとKイオンの合計は、57%減少した。

Claims (12)

  1. ヒドロキシルアンモニウム塩水溶液を塩基と反応させて混合物を生じさせ、該混合物から蒸留によって無塩ヒドロキシルアミン水溶液を分離することによる無塩ヒドロキシルアミン水溶液の製造方法であって、Na:Kのモル比が70:30〜95:5の範囲にあり且つNaとKの全濃度が混合物全体量に対して0.1〜10m/m%の範囲にあるNaOHとKOHの混合物水溶液を、塩基として使用する製造方法。
  2. 前記混合物がNa:Kのモル比が80:20〜90:10の範囲にあるNaOHとKOHを含む請求項1に記載の方法。
  3. NaとKの全濃度が混合物全体量に対して2.0〜4.6m/m%の範囲にある請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 蒸留が、10以上の実段を有する段塔で行われる請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. ランダム又は構造化充填物が、塔の断面にわたって段塔の1以上の段の上部に位置している請求項4に記載の方法。
  6. 段塔が10〜80の実段を有する請求項5又は請求項6に記載の方法。
  7. 使用される充填要素が、通常のランダム充填物、高性能ランダム充填物又は構造化充填物を含む請求項5又は請求項6に記載の方法。
  8. 段塔での温度が80℃〜130℃の範囲である請求項4〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 蒸留底部生成物が、ヒドロキシルアンモニウム塩のアニオンと塩基のカチオンの塩を含む水溶液である請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 段塔が側部放出塔である請求項4〜8のいずれかに記載の方法。
  11. 無塩ヒドロキシルアミン水溶液が側部放出から得られる請求項10に記載の方法。
  12. 塔頂生成物として水が得られる請求項10又は請求項11に記載の方法。
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