JP2004532746A - 着色ポリオレフィンフィルム及びその製造法 - Google Patents
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Abstract
熱可塑性物質と第1表皮層(コアー層に隣接する着色剤を有する熱可塑性物質を含む)を含む不透明コアー層を含む多層着色熱可塑性フィルム及び該同一フィルムを生成する方法。
Description
【0001】
1.関連出願
本出願は、譲渡され、2000年12月19日に出願された、発明の名称“着色ポリオレフィンフィルム及びその合成方法”の出願(EXXONMobil 事件番号10234、発明者:Pang−Chia Lu,Robert Sheppard,Don Burns,RObert Migliorini,Sal Pellingra,Karen Sheppard,Robert Peet)の一部継続出願であり該出願の完全な開示は引用により本明細書中に取り込まれる。
【0002】
発明の背景
本発明は、多層の熱可塑性樹脂からなる共押出フィルムに関し、少なくとも1の層が着色剤を用いて着色され、少なくとも1のその他の層が不透明である。
【0003】
特定の種類の食品(ポテトチップス、クッキー等のようなスナック食品類)のパッケージに、多層フィルムを用いることは一般的な方法である。パッケージフィルム等の好ましい性質は不透明性であり、光に暴露されることにより生じる品質の低下から包装された製品を保護する。特に、特定の光の波長、約450nmまでの波長は、包装された製品の損傷を増大するということが見出されている。ある程度の不透明性がフィルムに存在しても、損傷は、光がどの程度透過するかにより生じ得る。
【0004】
延伸不透明フィルムの組成は当該技術分野において公知である。米国特許第4,377,616号は、光沢のあるすべすべした外観の不透明の2軸延伸ポリマーフィルム構造を開示し、複数層のボイド(該ボイドはマトリックス材料内で、マトリックス材料と不相溶の球状のボイド発生固体粒子(spherical void initiating solid particles)を含むことにより生じる)を有する熱可塑性コアーマトリックスを含む。粒子により占められるボイドの空間は実質的に、ボイドの体積よりも小さい。ポリマーマトリックス材料は、あるフィルム形態で押出しされ、フィルムの両側の表面にはボイドのない、透明の熱可塑性樹脂の表皮層が付着している。該構造は、卓越した不透明度及び非常に高いグロス及び光沢のあるすべすべした外観を有する。
【0005】
米国特許第4,632,869号は、熱可塑性ポリマーマトリックスを含む樹脂の組み合わせを開示し、該マトリックスは、異なる層として分散した、ポリブチレン テレフタレートからなる多数の小さな球状の固形粒子を有し、不透明の2軸延伸ポリマーフィルム形態にある該樹脂の組み合わせと、その同一の延伸フィルム構造は、少なくとも1のその表面にボイドのない熱可塑性表皮層を有する。2軸延伸不透明フィルムを調製する該方法は前記樹脂の組み合わせを提供することを含み、前記樹脂の組合せからなる延伸されていないフィルムを生成し、該フィルムを同様に不透明となるのに十分な程度まで2軸延伸する方法である。該方法はまた、少なくとも1のその表面に、ボイドのない熱可塑性の表皮層を有する不透明フィルムを与える。
【0006】
米国特許第5,176,954号はまた、非対称的な階層の、透明度の高い2軸延伸ポリマーフィルムを開示し、該フィルムは巨大な微視的なボイド及び少なくとも約1重量%の不透明化化合物、約12重量%までの無機粒子材料を含むコアーの1の表面上の第1表皮層、及びコアーの他の表面上の第2表皮層を有する。
【0007】
米国特許第5,397,635号はまた、多層である不透明の2軸延伸ポリマーフィルム構造を開示する。該フィルム構造は第1表面及び第2表面を有する熱可塑性樹脂ポリマーマトリックスコアー層を含み、該構造内には複数層のボイドが存在し、相当数のボイドの中には少なくとも1の球状のボイド発生粒子が、実質的に存在しており、該粒子は明確な相を形成し、マトリックッス材料に不相溶であり、該粒子により占められるボイドの空間は実質的に、ボイドの体積未満であり、コアーのボイドの集団により不透明度はかなり高く、第1の熱可塑性ポリマー表皮層は第1表面及び第2表面を有し、第1表皮層の第1表面はコアー層の第1表面に付着し、第1表皮層は約12重量%までの二酸化チタン含有顔料を含み、第2番目の熱可塑性ポリマー表皮層は第1表皮層及び第2表皮層を有し、第2表皮層の第1表面はコアー層の第2表面に付着し、第2表皮層は、耐ブロッキング性を与え、第2番目の熱可塑性ポリマー表皮層の第2表面においてフィルム間での固有の摩擦係数を低減するために有効な量で、細かく分割され均一に分散された無機物質を含む。
【0008】
米国特許第5,972,490号はポリエチレンポリマーのコアー層を含む2軸延伸ポリプロピレンフィルムを開示し、このコアー層上にはボイドがなく、実質的に未着色のプロピレンポリマーの中間層及び二酸化チタンを顔料として含むポリオレフィンの外表皮層が開示されている。
【0009】
米国特許第4,758,396号は、少なくとも1の不透明層を有する二軸延伸フィルムの調製法を開示する。不透明層は、プロピレンポリマー及び顔料の全重量に対して、約10乃至40重量%の量でポリプロピレンポリマー及びフィラーを必須成分とする。製造において、粒子はスクリュー押出機中で溶融され、ダイを通じて押出され、冷却により予備成型されたフィルムを与える。その後、予備成型されたフィルムは縦軸方向と縦軸方向に垂直な横軸の両方向に沿って延伸され、その後ヒートセットされる。顔料はマスターバッチの形態で、未充填のポリマー顆粒に添加される。該マスターバッチは約30重量%を超えるフィラー含有量を有すべきである。
【0010】
米国特許第4,758,462号は、不透明な、二軸延伸フィルム構造を開示し、少量の光吸収顔料及び複数層のボイドを有する発泡熱可塑性ポリマーマトリックスコアー層、少なくとも1の球状のボイド発生粒子が相当数のボイドの中に実質的に存在しており、該粒子は明確な相を形成し、マトリックッス材料に不相溶であり、該粒子により占められるボイドの空間は実質的に、ボイドの体積未満であり、該粒子が一般的に横断寸法を有し、該ボイドの少なくともおよその対応する断面寸法を有する該粒子、該コアー中のボイドの集団及び該コアーの厚みが15%未満の光透過である不透明度となるようなものであり、少なくとも1の、ボイドがない熱可塑性表皮層がコアー層の表面に加えられ、該表皮層は、その外表面が前記コアー層の表面の凹凸を少なくとも実質的に示さないような厚みである該表皮層を含む。
【0011】
米国特許第4,652,489号は、ポリプロピレン系の層、シール不可能な表皮層、及びシール可能な表皮層及びそれらのプロセスからなるシール可能な不透明のポリオレフィンの多層フィルムを開示する。シール可能な表皮層は最小のシーリング温度が低く、プロピレン及びエチレン又はブテン−1単位のコポリマー及び/又はエチレン、プロピレン、及びブテン−1単位のターポリマーからなる。シール不可能な層はプロピレンホモポリマーとスリップ剤の組み合わせである。基本となる層はポリプロピレンに不相溶な添加剤を含む。該プロセスはフィルムの延伸を含み、延伸工程の間、ポリマーマトリックスは添加粒子の周りで破られ、基本となる層に不透明度を与える小胞を形成する。
【0012】
米国特許第4,741,950号は、表面処理された延伸ポリマーラミネートフィルムを開示し、比較的粗い、非ブロッキング性の第1表面及び滑らかな光沢のある第2表面を有し、特に金属化等の更なるフィルム加工操作に適する。
【0013】
米国特許第4,594,211号は薄いポリオレフィン系のフィルムであり、約15乃至約200ミクロンを有し、その厚さが薄いにもかかわらず完全に不透明である、該フィルムを開示する。フィルムはホモポリマーとしてポリオレフィン、エチレン−ビニルアセテートコポリマー、ルチルである二酸化チタンの顔料フィラ−及びアルミニウム粉末からなる。着色顔料及び分散剤はまた存在し得る。フィルムは押出により生成される。
【0014】
また、特定の種類の食料用、例えばポテトチップス、クッキー等のスナック食品等の包装において、1以上の色がフィルム包装に印刷され得る。このような包装フィルムの好ましい特徴はいい感じを与える美的外観を有した鮮やかな色にある。
【0015】
米国特許第4,894,264号はラミネートされたシートからなる写真の感光用物質に対する一枚刷りのガゼット袋について開示し、該シートは金属箔層又は金属化柔軟性シート層、水分吸収、及び耐熱性柔軟シート層を含み、前記金属箔層又は金属化柔軟性シート層、及び光遮断ポリオレフィン樹脂フィルム層の外側に積み重なるほこりの形成を妨げ、これらの層は少なくとも線状低密度ポリオレフィン樹脂、カーボンブラック及び酸化防止剤を含み、該金属箔層又は金属化柔軟性シート層の内側にラミネート化された50mu mを超える厚さを有し、底のシールされた部分は接着剤又は接着テープにより変化され、巻かれ、固定される。
【0016】
米国特許第4,536,184号はポリ(ビニル クロリド)樹脂基質の刷り重ねを開示し、その表面又はその部分は溶媒可溶な染料により又は大量の溶媒可溶な染料から着色され、1−4炭素原子を有する液体ハロゲン化炭化水素溶媒、前記ハロゲン化炭化水素溶媒により分散される顔料、及び前記ハロゲン化炭化水素溶媒に溶解するフィルムフォーマーからなる着色剤を有し、(a)アクリル樹脂又は(b)アクリル樹脂と塩化ポリオレフィンの組み合わせ(少なくとも50重量%のアクリル樹脂)を必須として含み、前記フィルムフォーマー及び準顔料に付着するために重ね刷りした前記基質を熱処理する。
【0017】
米国特許第5,683,805号は透明フィルム及びその透明フィルムの片側に配列した少なくとも1の着色接着層からなる着色フィルムを開示する。該接着層は顔料及び分散剤からなる着色剤により着色される。分散剤は、本質的なモノマー成分として芳香族ビニルモノマー、第1乃至3級アミノ基含有の(メタ)アクリルエステルモノマー及び芳香族化合物で4級化されたアンモニウム基を含む(メタ)アクリルエステルモノマーから生成される(メタ)アクリルエステルポリマーを含む。
【0018】
米国特許第5,328,743号は、あらゆる環境及び製品又は用途において用いられるために開発されてきた強化収縮包装(reinforced shrink wrap)を開示する。該伸縮包装は引張抵抗があり、太陽及び腐食要素の暴露に絶え得るために調製され得る。該包装は、収縮フィルムの両側の接着層中のフィラメントグリッドをオレフィンフィルムの外層で強化して多層化される。
【0019】
米国特許第4,681,803号はプライマーコートされた、延伸単一層又は多層ポリオレフィンフィルムへの用途に対し顔料化された、ヒートシール可能なコーティング組成物を開示し、(a)バインディング及び酸素バリヤーに効果的な量のヒートシール可能なポリビニリデンクロリドホモポリマー及び/又は少なくとも約50重量%のコポリマー化されたビニリデンクロリドを含むポリビニリデンクロリドコポリマー、(b)コーティング組成物を用いてフィルムの摩擦係数をかなり低減させるのに十分な量のワックス、(c)コーティング組成物を用いてフィルムの光透過性をかなり低減させるのに十分な量の顔料からなるブレンドを含む。
【0020】
従って、光、特にUV及び青色の波長の光透過性が低い着色フィルムを提供することを本発明の目的とする。高い不透明度も有する着色フィルムを提供することをさらに本発明の目的とする。種々の基質及びコーティングに結合され得る着色フィルムを提供することもさらに本発明の目的とする。
【0021】
本発明の要旨
本発明のフィルム構造は、不透明の二軸延伸ポリマーフィルムであり、多数の微細なボイド及び少なくとも約1重量%のボイド発生又は不透明化化合物及び/又は粒子を含む内部コアー、着色剤を有し、該コアー層の1の表面に設けられる第1中間層、着色剤を含むか又は含まない第1中間層の外側の第1表皮層、該コアー層の他の表面の第2中間層及び第2中間層の外側の第2表皮層を有する。第2中間層及び/又は第2表皮層は着色剤を含むか又は含まない。
【0022】
ある実施態様において、比較的濃度の低い着色剤が用いられると、フィルムは濃く、明るく鮮やかな色を与える。これは、不透明な内部コアーに達する比較的大部分の入射光が原因であり、内部コアーにおいて反射され、又は着色剤を含む第1中間層を通じて反射されるが、あまり散乱されない。フィルムは一般に、フィルムを通過する光に対して良好な保護物となり、60%より大きい不透明度、及び包装された食料製品に特に損傷を与える250nm乃至500nmの範囲の波長で40%未満の光透過度を有する。
【0023】
複数の層構造は所望のフィルム特性を達成するために大きな柔軟性及び経済性を与える。パッケージの外面に位置する第1中間体及び表皮層は、水蒸気透過に対する最適な保護及び印刷され、ラミネートされ又はさもなければ改質され得る明るく鮮やかな色の表面を与える。内部コアー層は、光透過性に対する保護と共にキャビテーションの利点を全て有している。第2中間層はまた、同一又は異なる色で着色され得、各々の側に同一又は異なる色を有するフィルムを与える。第2表皮層は、単一の、経済的な薄い封入層となり得、または、より精巧なヒートシール可能な層となり得る。
【0024】
該層の組成物は、パッケージを第1表皮層から観察する場合、又は第2表皮層から観察する場合に、異なる外観を与え得る。第1番目の色は任意の印刷又は他の装飾と共に第1表皮層で観察される。第2番目の色は、異なる印刷又は装飾と共に第2表皮層で観察され得、第2表皮層の外観は、食品包装の内側に適切な白色となり得る。
【0025】
本発明の理解をより深めるために、他の及び更なる目的と共に、図面を伴う以下の詳細な説明がなされ、その範囲は従属請求項中で指摘され得る。
【0026】
図面の詳細な説明
図1は、フィルムの光透過率(%)が、光源2を用いて光線3をフィルム4に直接透過させ、光センサー5で測定することにより決定される方法を示しており、値T2はフィルム4に透過させた光線3の量である。直接透過され得る光線3の量、即ち、値T1は、介在フィルムなしに光源2により直接透過される光線3を測定することにより決定される。その後、該フィルムの光透過率(%)は、下記式を用いて決定され得る。
【0027】
式;光透過率(%)=T2/T1 *100
ここで図2を参照すると、フィルム不透明度の測定に関して、光源2は光線3を白色表面9上のフィルム4を通じて透過し、同一の手順が黒色表面10上の光を投影するために用いられた。白色と黒色表面は共に、光センサー5により、以下の、フィルム6の上面で反射する光、フィルムを透過し、光源7と対抗するフィルムの側面上の白色表面9又は黒色表面10により反射する光、フィルム8により散乱する光の全てを測定する。
【0028】
その後、フィルムの不透明度(%)は下記の式を用いて決定され得る。
【0029】
式;不透過度(%)=100*RB/RW
式中、
Rw=反射光+散乱光+フィルムの透過光及び白色表面の反射光
RB=反射光+散乱光+フィルムの透過光及び黒色表面の反射光
結果的に、フィルムの反射が高いと、光透過が可能である間、不透明度は高くなる。これは、光透過率(%)は不透明度(%)と等しくないからである。
【0030】
光透過はフィルムを直接透過する光の量である。食品損傷を防ぐために、光透過を低減することが望まれる。400nmまでの短波長のUV及び400乃至450nmの青紫色の範囲にある光の透過を妨げることは特に、本目的において好ましい。
【0031】
図3は5層の着色フィルム50の切断面図である。フィルム50は第1表面11、第1表皮層10、第1中間層又は転移層12、不透明コアー層14、第2中間層又は転移層16、第2表皮層、及び第2表面19からなる。
【0032】
5層フィルム50のある実施態様において、第1表皮層10及び/又は第1転移層12は着色剤により着色され得る。第1表皮層10及び第1転移層12における組み合わせの光透過率(%)は比較的高く、ある実施態様においては50−99%であり、他の実施態様においては65−97%であり、第3の実施態様においては75−95%である。更に、第1表皮層10と第1転移層12の組合せにおける不透明度(%)は比較的低く、ある実施態様においては1−50%、他の実施態様においては3−40%、及び第3の実施態様においては5−25%である。低い不透明度(%)と高い光透過率(%)からなるこの組み合わせは、光が第1表面11に入射し、第1表皮層10と第1転移層12を透過し、不透明コアー層14に達し、そこから、第1転移層12及び第1表皮層10を通じて反射し、透過することで第1表面11に至り、濃く、明るく鮮やかな色を与える。この実施態様において、フィルム50の光透過率(%)は比較的低く、ある実施態様においては0−30%、他の実施態様においては0−20%、及び第3の実施態様においては0−10%となる。さらにフィルム50の不透明度は比較的高く、ある実施態様においては50−100%であり、他の実施態様においては75−100%であり、第3の実施態様においては90−100%となる。フィルム50に対して光透過が低く不透明度(%)が高い組み合わせは所望の包装材料を提供し、光の暴露により生じる劣化から包装された製品を保護する。
【0033】
第2の実施態様において、第1表皮層10及び/又は第1転移層12は、第1番目の実施態様のように着色剤により着色され得、第2表皮層18及び/又は第2番目の転移層16はまた、第1番目の実施態様のように着色剤により着色され得る。このフィルム50では濃く、明るく鮮やかな色が第1表面11上に見られ得、同一又は異なる濃く、明るく鮮やかな色が第2表面19で見られ得る。この実施態様において、フィルム50の光透過率(%)は比較的低く、ある実施態様において0−30%であり、他の実施態様においては0−20%であり、第3の実施態様においては0−10%である。
【0034】
さらにフィルム50の不透明度は比較的高く、ある実施態様において50−100%、他の実施態様において75−100%、第3の実施態様において90−100%である。フィルム50に対して光透過が低く、不透明度(%)が高いこの組み合わせは所望の包装材料を提供し、包装された製品を光の暴露により生じる劣化から保護する。
【0035】
5層フィルム50の第3の実施態様において、第1表皮層10は本質的に透明であり、第1転移層12は着色剤により着色される。さらに、第1表皮層10上にある第1表面11において絵柄が印刷されている。第1転移層12の光透過率は比較的高く、ある実施態様において50-99%、他の実施態様において65-90%、第3の実施態様において75-85%である。さらに第1転移層12の不透明度は比較的低く、ある実施態様において1-50%、他の実施態様において5-40%、第3の実施態様において10-25%である。低い不透明度と高い光透過の組み合わせにより光は第1表面11に入射し、第1表皮層10と第1転移層12に移行し、そこから不透明のコアー層14に達し、反射し第1転移層12と第1表皮層10を通過し、移行することにより第1表面11に至ることにより、濃く、明るく鮮やかな色を提供し、印刷された絵柄がフィルム50上に浮き出させるような3−D効果を生み出す。この実施態様において、フィルム50の光透過率は比較的低く、ある実施態様において0-30%、他の実施態様において0−20%、第3の実施態様において0−10%となる。さらにフィルム50の不透明度は比較的高く、ある実施態様において50−100%、他の実施態様において75−100%、第3の実施態様において90−100%となる。フィルム50に対する低い光透過率と高い不透明度は、組み合わせは所望の包装材料を提供し、包装された製品を光の暴露により生じる劣化から保護する。第3の実施態様における1つのバリエーションは、第1表面11、ポリエチレンからなる第1表皮層10、着色されたポリプロピレンからなる第1転移層12、キャビテート化された(cavitated)ポリプロピレンからなるコアー層14、ポリプロピレンからなる第2転移層16、及びポリプロピレンからなる第2表皮層18上に絵柄を印刷する。5層のフィルム50の第4の実施態様において、無機添加剤が第1表皮層10に添加され、第1表面11に粗い、グロスの低い紙質感を与え、クラフト紙とそっくりなものを作り出す。第1転移層12は着色剤により着色され、十分な量の着色剤で、褐色のクラフト紙の色を得る。さらに、第2表皮層18は好ましくは、第2表面19に粗い、グロスの低い紙のような質感を与えるために添加される無機添加剤を有することにより、クラフト紙とそっくりな紙を作り出す。第2転移層16は着色剤により、十分な量の白色となり得る着色剤で着色される。第4番目の実施態様におけるあるバリエーションは、褐色であり、粗い、グロスの低い紙のような質感を有する第1表面11と白色及び粗い、グロスの低い紙のような質感を有する第2表面19を有する。この実施態様において、フィルム50の光透過率は比較的低く、ある実施提要において0−30%、他の実施態様において0−20%、第3の実施態様において0−10%である。さらにフィルム50の不透明度は比較的高く、ある実施態様において50−100%、他の実施態様において75−100%、第3の実施態様において90−100%である。フィルム50の低い光透過性及び高い不透明度の組み合わせは、所望の包装材料を提供し、光の暴露により生じる劣化から包装された製品を保護する。
【0036】
第5番目の実施態様は、EPインパクト コポリマー又は不相溶の樹脂(例えばPPホモポリマー、EPコポリマー、EPBターポリマー、HDPE又はLDPEコポリマー等)からなるブレンド、及びCaCO3、タルク、及びSiO2の添加からなる第1表皮層10を有す。第5番目の実施態様におけるあるバリエーションにおいて、第1表皮層10は0.5乃至3.0ミクロンの厚さである。第1転移層12は褐色であり、PPホモポリマー、EPランダムコポリマー、PBコポリマー、EPBターポリマー、HDPE、LLDPE又はMDPEからなり、酸化鉄、カーボンブラック、及びTiO2のブレンドを伴う。他のバリエー−ションにおいて、第1転移層12は1乃至7ミクロンの厚さである。第3のバリエーションにおいて、コアー層14はアイソタクチックのキャビティー化されたポリプロピレンで5乃至50ミクロン厚である。第2転移層16は非着色(白色)であり、PPホモポリマー、EPランダムコポリマー、PBコポリマー、EPBターポリマー、HDPE、LLDPE又はMDPE等からからなり、TiO2を伴う。他のバリエーションにおいて、第2転移層16は1乃至7ミクロン厚である。第2表皮層18はEPインパクト コポリマー又は不相溶の樹脂(例えばPPホモポリマー、EPコポリマー、EPBターポリマー、HDPE又はLDPEコポリマー等)からなるブレンド、及びCaCO3、タルク、及び/又はSiO2の添加からなる。他のバリエーションにおいて、第2表皮層18は0.5乃至3.0ミクロン厚である。
【0037】
5層のフィルム50からなる第6番目の実施態様において、第1表皮層10及び/又は第1中間体又は第1転移層12はフィルム上のほとんどの光入射を吸収し/又は散乱する着色剤により着色され得る。第1表皮層10と第1中間体又は第1転移層12の光透過率は比較的低く、ある実施態様において0−70%、他の実施態様において0−50%、第3の実施態様において0−30%である。第6番目の実施態様において、不透明度は比較的高く、ある実施態様において30−100%、他の実施態様において50−100%、第3の実施態様において70−100%である。入射光が着色剤を含む層を通じて移行し、キャビティー化されたコアー層で反射し、着色層を通じて、散乱又は吸収されずに観測者の元に戻るのは非常に僅かである。フィルム50の全光透過率は低く、ある実施態様において0−30%、他の実施態様において0−20%、第3の実施態様において0−10%である。フィルム50の全不透明度は比較的高く、ある実施態様において70−100%、第2の実施態様において80−100%、第3の実施態様において90−100%である。キャビティ−層から観測者に戻る光の内部反射なしにフィルム50における低い光透過率及び高い不透明度のこの組み合わせは、抑制された落ち着いた外観、紙のような質感又は着色コーティング又は印刷フィルム種、及び所望の包装材料となり、包装された製品を光の暴露により生じる劣化から保護する。
【0038】
5層フィルム50における第7の実施態様において、第1表皮層10及び/または第1中間体又は第1転移層12は、第6の実施態様において記載した着色剤により着色され得、第2表皮層18及び/又は第2番目の転移又は第2転移層16はまた、第1の又は第6の実施態様において用いられるような着色剤により着色され得る。この実施態様において、殆どの入射光を吸収し散乱する着色剤を有する単一の着色層又は複数の着色層上の殆どの入射光は着色剤により吸収される。このような層の光透過率は比較的低く、ある実施態様において0−70%、他の実施態様において0−50%、第3の実施態様において0−30%である。不透明度は比較的高く、ある実施態様において30−100%、他の実施態様において50−100%、第3の実施態様において70−100%である。入射光が着色剤を含む層を通じて移行し、キャビティー化されたコアー層で反射し、着色層を通じて、散乱又は吸収されずに観測者の元に戻るのは非常に僅かである。フィルム50の光透過度は低く、ある実施態様において0−30%、他の実施態様において0−20%、第3の実施態様において0−10%である。フィルム50のフィルム不透明度の全不透明度は比較的高く、ある実施態様において70−100%、第2の実施態様において80−100%、第3の実施態様において90−100%である。フィルム50における低い光透過率及び高い不透明度のこの組み合わせは、抑制された落ち着いた外観、紙のような質感又は着色コーティング又は印刷フィルム種を、片側又は両側に、キャビティ−層から観測者に戻る光の内部反射なしに与え、一方で、第1の実施態様で記載したように選択された側で濃く、明るく鮮やかな外観を有し、所望の包装材料となり、包装された製品を光の暴露により生じる劣化から保護する。
【0039】
ここで図4は3層の着色されたフィルム30の切断面図である。フィルム30は第1表面11、第1表皮層10、第1転移層12、コアー層14及び第2表面19からなる。
【0040】
3層のフィルム30のある実施態様において、第1表皮層10及び/又は第1転移層12は着色剤により着色され得る。第1表皮層10及び第1転移層12の組合せからなる光透過率は比較的高く、ある実施態様においてフィルム50−99%、他の実施態様において65−90%、第3の実施態様において75−85%である。さらに第1表皮層10及び第1転移層12の組み合わせによる不透明度は比較的低く、ある実施態様において1−フィルム50%、他の実施態様において5−40%、他の実施態様において10−25%である。低い不透明度と高い光透過の組み合わせにより光は第1表面11に入射し、第1表皮層10と第1転移層12に移行しコアー層14に達し、そこから、第1転移層12と第1表皮層10を通過し、移行することにより第1表面11に至ることにより、濃く、明るく鮮やかな色を提供する。この実施態様において、フィルム30の光透過率は比較的低く、ある実施態様において0−30%、他の実施態様において0−20%、第3の実施態様において0−10%である。さらに、フィルム30の不透明度は比較的高く、ある実施態様において50−100%、他の実施態様において75−100%、第3の実施態様において90−100%である。フィルム30の低い光透過性及び高い不透明度の組み合わせは、所望の包装材料を提供し、包装された製品を光の暴露により生じる劣化から保護する。
【0041】
3層フィルム30の第2の実施態様において、第1表皮層10は本質的に透明であり、第1転移層12は着色剤にて着色される。さらに、第1表皮層10上の第1表面11は絵柄と共に印刷される。第1転移層12の光透過率は比較的高く、ある実施態様において50−99%、他の実施態様において65−90%、第3の実施態様において75−85%である。さらに第1転移層12の不透明度は比較的低く、ある実施態様において1−50%、他の実施態様において5−40%、第3の実施態様にいおいて10−25%である。低い不透明度と高い光透過の組み合わせにより光は第1表面11に入射し、第1表皮層10と第1転移層12に移行し、コアー層14に達し、そこから第1転移層12と第1表皮層10を通過し、移行することにより第1表面11に至ることにより、濃く、明るく鮮やかな色を提供することで、印刷絵柄をフィルム30に浮き出させる。この実施態様において、フィルム30の光透過率は比較的低く、ある実施態様にいおいて0−30%、他の実施態様において0−20%、第3の実施態様において0−10%である。さらにフィルム30の不透明度は比較的高く、ある実施態様において50−100%、他の実施態様において75−100%、第3の実施態様において90−100%となる。フィルム30の低い光透過性及び高い不透明度の組み合わせは、所望の包装材料を提供し、包装された製品を光の暴露により生じる劣化から保護する。
【0042】
ここで図5は、4層の着色フィルム40の切断面図である。該フィルム40は第1表面11、第1表皮層10、第1転移層12、コアー層14、第2表皮層18、第2表面19からなる。
【0043】
4層の着色フィルム40を有する実施態様は複数可能である。第1表皮層10、第1転移層12及び/又は第2表皮層18は全て着色剤で着色され、第1表面11及び第2表面19で見られるように単一の着色フィルム又は2次元着色フィルムを得る。さらに、第1表皮層10及び/又は第2表皮層18が印刷され、無機添加剤と処理されることにより、第1表面11及び/または第2表面19に粗い、グロスの低い紙のような質感を与える。
【0044】
ここで図6は、2層の着色フィルム20の切断面図がである。フィルム20は第1表面11,第1表皮層10,コアー層14及び第2表面19からなる。
【0045】
2層の着色フィルム20を有する実施態様は複数可能である。第1表皮層10は着色剤で着色され、第1表面11及び第2表面19に見られるように単一の着色フィルムを得る。さらに、第1表皮層10が印刷され、無機添加剤と処理されることにより、第1表面11に粗い、グロスの低い紙のような質感を与える。
【0046】
ある実施態様において、フィルム50、フィルム30、フィルム40及びフィルム20の不透明なコアー層14は熱可塑性ポリマーマトリックス材料であり、該マトリックス材料内に複数の層のボイドが好適に存在する。これから複数のボイドがマトリックスの配置を作り出すことが理解され得る。該フィルムの不透明度及び低い光透過性は好ましくは、不透明化化合物で、少なくとも1重量%から、約10重量%までのボイド発生をコアー層14に添加することにより高め、該化合物は押出し前にコアー層14の溶融混合物に添加される。用いられ得る不透明化化合物は、酸化鉄、カーボンブラック、アルミニウム、TiO2及びタルクを含む。ある実施態様は不透明のコアー層14に複数層のボイドを有するが、該不透明度が不透明化化合物を添加することにより達成されるボイドを実質的に含まない不透明コアー層14を生成することは可能である。
【0047】
他の実施態様において、特にUV及び青色の波長における光透過性が低いフィルムを提供することを助長するために、酸化鉄をコアー層14に約1乃至約8重量%で、又は他の実施態様に於いて約2乃至4重量%で添加される。カーボンブラック又は他の化合物もまた用いられ得る。他の実施態様において、アルミニウムはまた、0乃至1.0重量%、他の実施態様において約0.25重量%乃至約0.75重量%、他の実施態様において約0.5重量%の量で添加される。他の実施態様において、コアー層14はまた約0.5重量%乃至約3重量%のTiO2及び/タルクを含む。
【0048】
ある実施態様においては、約3乃至約9重量%の無機粒子状物質(例えばTiO及び/又はタルク)が押出し前に、コアー層14の溶融混合物に添加される。
【0049】
第1表皮層10、第1転移層12、コアー層14、第2転移層16及び/又は第2表皮層18への添加の結果、フィルムは異なる外観となる。本発明のフィルムに用いられる“異なる”という用語は、明確に異なる組成物の概念及び外気に曝された各フィルム表面(即ち第1表面11及び第2表面19)の外観を意味すること意図して用いられる。第1表面11から観察すると、フィルムは、明るく鮮やかな色、着色フィルム上に浮き出るような印刷された絵柄、又はクラフト紙のような仕上がり、一般的な色でコーティングされた又は紙のようなフィルム外観、不透明度の高いインクで印刷されたフィルムの一般的な外観、又はより抑制された又は落ち着いたような外観を有し得る。主要なフィルムがパッケージ用いられると、第2表面19は好ましくはパッケージの内部にあり、第1表面11は好ましくはパッケージの外面に位置する。第2表面19から観察すると、該フィルムはまた異なる明るく鮮やかな色、着色フィルムに浮き出るような異なる印刷の絵柄、又は異なるクラフト紙のような仕上がりを有する。該フィルムがパッケージに用いられ、第2表面19がその外面となるならば、第2表面19は白色の、印刷されていない未仕上げの外面となり得る。しかし、第1表面11から観察すると、該フィルムは卓越した印刷可能な表面を与え、パッケージ外面として望まれる魅力のある外観を示す。
【0050】
第2表面19から見て、フィルムはまた異なる明るく鮮やかな色、着色フィルムに浮き出るようにな異なる印刷の絵柄、又は異なるクラフト紙のような仕上がり、一般的な着色コーティングされた又は紙のようなフィルム外観、不透明度の高いインクで印刷されたフィルムの一般的な外観又はより抑制された又は落ち着いたような外観も有し得る。
【0051】
フィルムは非常に高い不透明度及び非常に低い光透過性を有する。本発明の目的のために不透明度と光透過性の間で区別がなされなければならない。不透明度は透明度の反対であり、フィルムを透過する光を分散し反射をする働きがある。不透明度は、例えばフィルムの下に書き込むことを阻止する能力である。
【0052】
コアー層14のキャビテーション及び金属化合物、顔料、及び無機粒子物質の添加から生じる不透明度の組み合わせから、本発明は高い不透明度、250nmで測定されるUVの範囲における低い光透過性及び450nmの青色の範囲のにおける低い光透過を提供する。
【0053】
ある実施態様において、コアー層14を生成する場合、米国特許第4,377,616号;第4,632,869号;第5,176,954号;第5,397,635号;第5,972,490号;第4,758,396号;第4,758,462号;第4,652,489号;第4,741,950号;第4,594,211号;第6,004,664号のように、これらの開示は完全に引用により本明細書中に組み込まれる。マスターバッチ技術は、ボイド発生粒子をその場で(in situ)生成するか又は予備成型された球を溶融熱可塑性マトリックス材料に添加することにより用いられ得る。マスターバッチ形成後、所望の割合が得られるまで更なる熱可塑性マトリックス材料を添加することにより、該システムを適切に希釈する。しかし、該成分はまた、マスターバッチ法を用いる代わりに直接混合され、押出され得る。
【0054】
顔料として、コアー層14のポリマーマトリックスに添加されるボイド発生粒子は、任意の適切な有機又は無機材料となり得、2軸延伸温度で、コアー材料、例えばポリブチレン テレフタレート、ナイロン、固形又は中空の予備成型されたガラス球、金属ビーズ又は球、セラミック球、カルシウムカーボナート、COC(環状オレフィンポリマー及び環状オレフィンコポリマー)等と不相溶である。COCは、Peetらによる米国特許第6,048,608号に開示されており、この特許は完全に引用により本明細書中に組み込まれる。
【0055】
コアー層14の材料として検討されたポリオレフィンは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン及びコポリマー及びそれらのブレンドを含む。ある実施実施態様においては、少なくとも約80重量%のアイソタクチックポリプロピレンを含むアイソタクチック ポリプロピレンを用い、ポリプロピレンが約2乃至10g/10分のメルトインデックスを有する。他の実施態様においては、0.95以上の密度を有する高密度ポリエチレンを用いることが望ましい。
【0056】
ある実施態様において、ボイド発生粒子の平均径は約0.1乃至約10ミクロンである。これらの粒子は、形状が実質的には球状であることが好ましいが任意の好みの形状となし得る。これは、ボイドがすべて同一径であることを意味するのではない。概して、粒子の径が種々変化するとしても、同様な形状の粒子が用いられる場合、各ボイドは同様な形状となる傾向にある。これらのボイドは2つの相対する、エッジで接触する凹型の円盤で形成される形状をとり得る。
【0057】
ある実施態様において、不透明度と外観の特徴は、2つの平均的な大きなボイド寸法が約30ミクロンより大きい場合に得られ得る。
【0058】
他の実施態様において、ボイド発生粒子物質は、コアー材料と、少なくとも2軸延伸温度で不相溶である。
【0059】
コアー層14は複数の層のボイドが存在する熱可塑性ポリマーマトリックス材料となるように上述してきた。これにより、複数のボイドがマトリックス構造を作り出すことを理解され得る。“複数の層(stratum)”という用語は、マトリックスを作り出すのに多数のボイドが存在するということを理解させようとする意図がある。ある実施態様において、複数のボイドはそれ自体、延伸され、2つの主なディメンジョンがポリマーフィルム構造の延伸方向に併せて調整される。各ボイドは、上記粒子の発生により形成された後、該粒子は一般に、他にはほとんど該システムに貢献しない。これは、その屈折率が不透明度に全く貢献しないマトリックス材料に対して十分に近くなり得るためである。この場合に、不透明度は主に、該システムにおけるボイドの存在のために生じる光分散効果の働きがある。他の実施態様において約1乃至約8重量%の量の酸化鉄、他の実施態様において約2乃至4重量%の酸化鉄、及びある実施態様において約0乃至約1.0重量%のアルミニウム、他の実施態様において約0.25乃至0.75重量%のアルミニウムがコアーマトリックスに添加される。カーボンブラック又は他の化合物もまた酸化鉄の一部または全部に代わり用いられ得る。
【0060】
コアーにある一般的なボイドは主なるディメンジョンX及びY及び従たるディメンジョンZを有するように定義される。ディメンジョンXは縦方向延伸で整合され、ディメンジョンYは横方向延伸で整合され、ディメンジョンZはボイドを発生した球状粒子の断面寸法に一致する。
【0061】
ある実施態様において、延伸条件はコアーにあるボイドのX及びYディメンジョンがZディメンジョンと比較して主たるディメンジョンとなるような条件である。これにより、Zディメンジョンは一般に、ボイドを発生する球状粒子の断面寸法に近くなるが、X及びYのディメンジョンはこれによりかなり大きくなる。実例として、本明細書において意図される大きさと量のポリブチレンテレフタレート(PBT)の球体を含むポリプロピレンマトリックスの室温2軸延伸は、この実施態様において効果的ではないであろう。ボイドの分裂が生ずるか、さほど大きくはないボイドが生じるであろう。ポリプロピレンはそのガラス転移温度よりもかなり高い温度で延伸されるべきである。温度条件により、XとYは、少なくともかなりの程度までボイドの分裂なしに少なくともZディメンジョンの数倍となり得る。これが達成された場合、最適な物理的特徴は、低い水蒸気透過率、高い光散乱度を含み、ボイド分裂またはフィルムフィブリル化なしに得られる。
【0062】
上記のように、マトリックスポリマーとボイド発生粒子は不相溶でなければならず、この用語は、当該マトリックスが2つの異なる層をなすという意味で用いられている。球状のボイド発生粒子は低級の溶融ポリマーの至る所に分散相を構築し、該ポリマーは、最終的には延伸において、ボイドで満たされたマトリックスとなり、球状粒子はボイド中のどこかに存在することになる。
【0063】
本明細書におけるフィルム構造の2軸延伸の結果として、該構造のコアー層14を不透明化することに加え、延伸は、複合層の他の物理的特徴、例えば耐屈曲亀裂性、エレメンドルフ引裂強さ、伸度、引張強度、衝撃強度及び冷却強度特性等を向上する。得られたフィルムは、非常に高い品質の外観及び卓越した不透明性に加え、低い水蒸気透過率の特性及び低い酸素透過率の特性を有し得る。これにより、液体を含む食品を包装するために適した理想のフィルムを生成する。該フィルムはまた装飾用の包装材料として魅力的な用途を有する。
【0064】
ボイド発生粒子が比較的球形であるために、ボイドは密閉セルに存在する。これは液体又は気体が横切ることができるコアーの1の側から他の側への経路の開放は事実上存在しないことを意味する。
【0065】
第1表皮層10、第1転移層12、第2転移層16、及び第2表皮層18に対して本明細書にて意図されているポリマーは、多層フィルムの製造において一般に用いられるポリマーから選択され得る。
【0066】
表皮層として用いるのに適した材料の一般的な例は、高温と少なくとも僅かな圧力の作用でシールを生成する共押出可能な材料である。シール層に用いられ得るポリマー材料の例は、オレフィンホモポリマー、コポリマー、ターポリマーを含む。オレフィンモノマーは2乃至8の炭素原子を含み得る。特定の例としては、ポリプロピレン、エチレン-プロピレンランダムコポリマー、エチレン−ブテン−1コポリマー、エチレン−プロピレン−ブテン−1 ターポリマー、プロピレン−ブテン コポリマー、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、メタロセン−触媒化ポリエチレン、プラストマーの用語により公知なメタロセン触媒化ポリマー、メタロセン触媒化エチレン−ヘキセンコポリマー、メタロセン触媒化エチレン−ブテンコポリマー、メタロセン触媒化エチレン−オクテンコポリマー、エチレン−メタクリル酸コポリマー、エチレン−ビニルアセテートコポリマー及びアイオノマー樹脂を含む。上記物質のブレンドはまたプラストマーとエチレン−ブテンコポリマーのブレンド等としても意図される。
【0067】
本発明のコアー及び転移層は、当該技術分野において公知の、任意の1の共押出可能な、2軸延伸可能なフィルム生成樹脂であり得る。このような物質は、アイソタクチックポリプロピレン高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、メタロセン触媒化ポリエチレン及びポリプロピレン、タープラストマーシンジオタクチックポリプロピレンにより公知のメタロセン触媒化ポリマー、プロピレンコポリマー及び他のモノマー(例えばエチレン及び/又はブテン−1)を含むターポリマー、エチレンコポリマー及び他のモノマー(例えばプロピレンの及び/又はブテン−1)を含むターポリマーを含むが特にこれらに制限されるわけではない。一般的なコポリマーはエチレン−プロピレンコポリマー、エチレン−ブテン−1コポリマー、ブテン−1−プロピレンランダムコポリマー及びエチレン−プロピレンブロックコポリマーである。一般的なターポリマーは、エチレン−プロピレン−ブテン−1ターポリマーである。他の有用な熱可塑性物質はナイロン、ポリエステル、エチレン−ビニルアセテートコポリマー、及びエチレン−ビニルアルコールコポリマーがあるが特にこれらに制限されるわけではない。上記任意のホモポリマー、コポリマー及びターポリマーのブレンドは意図される。
【0068】
本発明の当該コアーに用いられるのに適したエチレン−プロピレン−ブテン−1ランダムターポリマーは、1−5重量%のランダムエチレン及び10−25重量%のランダムブテン−1を有するものを含み、その残余はプロピレンから構成される。これらターポリマー中のランダムなエチレン及びブテン−1の成分量は一般に、コポリマーの全量を基準として10乃至25重量%(エチレンとブテン−1の合計)の範囲にある。
【0069】
コポリマーとターポリマーは一般に、約1.5乃至15g/10分の範囲にあるメルトフロー速度、約0.9の密度及び約115乃至170℃の範囲にある融点を有する。
【0070】
ある実施態様において、暴露された第1表面11及び/又は第2表面19は公知の従来の方法(例えばコロナ放電により、インクに対する受理性及び/又はラミネーションのようなその後の製造工程に対する適合を向上すること)で処理される。
【0071】
ある実施態様において、暴露され、処理された又は未処理の第1表面11及び/又は第2表面19には、コーティングの配合物又は他のポリマーフィルム及びラミネート等の基質、アルミニウム箔等の金属箔、セルロースウェブ(例えばコラゲート型の板紙、クラフト紙、グラシン、カートン紙等の多種の紙)、非ウォーブン ティッシュ(non−woven tissue)(例えばスパンボンデッドポリオレフィン布、メルトブローンのミクロンファイバー等)を適用される。その製品は適切な接着剤が用いられ得る。例えば、線状低密度ポリエチレン、エチレン−メタクリレートコポリマー等のホットメルト接着剤、ポリビニリデン クロリド ラテックス等の水系接着剤等がある。
【0072】
本発明のフィルムは他のポリオレフィンフィルム(例えばサーマル、接着剤、押出物等)にラミネートされ得る。
【0073】
ある実施態様において、第1表皮層10、第1転移層12、第2転移層16、及び第2表皮層18は約90重量%まで、他の実施態様において約2重量%乃至約20重量%、第3の実施態様において約3重量%乃至約10重量%の着色剤が用いられる。米国特許第5,894,048号;第4,894,264号;第4,536,184号;第5,683,805号;第5,328,743号;及び第4,681,803号は着色剤の使用を開示する。この開示は完全に本明細書中に引用により組み込まれる。適切な着色剤は顔料及び染料を含む。ある実施態様において、顔料及び染料は有機顔料及び染料(フタロシアニン、アゾ、縮合アゾ、アゾレーキ、アントラキノン、ペリレン/ペリノン、インジゴ/チオインジゴ、イソインドリノン、アゾメチンアゾ、ジオキサジン、キナクリドン、アニリンブラック、トリフェニルメタン及びカーボンブラック顔料等)、無機顔料及び染料(酸化チタン、酸化鉄、水酸化鉄、酸化クロム、スピネル型焼成型、クロム酸、クロムバーミリオン、紺青、アルミニウム粉末及びブロンズ粉末顔料等)を含む。これらの顔料はいずれの形態でも供給され得、当該技術分野において本質的に公知の方法で種々の分散方法であらかじめ処理し得る。着色される材料により、着色剤には1以上の種々の添加剤(有機溶媒、フィルム形成樹脂(たいした割合ではない)、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤及び界面活性剤が添加され得る。染料及び顔料を押出物に特定の指示に従って添加することは可能ではあるが、市販されている着色配合熱可塑性樹脂を本発明に用いる方が簡単である。他の実施態様においては、着色配合熱可塑性樹脂の濃縮物が用いられる。例えば、Schulman社製:Polybatch Blue P4021,Polybatch Blue P4535,Polybatch Red P50346,Polybatch Yellow P2214F,Polybatch Green P3510F,Polybatch Brown P1028F,及びPolybatch Orange P10307;Ampacet社製:LR−92396(blue),LR−92011(blue),LR−92397(green),LR−92398(yellow),及び LR−92010(red);Milliken Clear Tint Blue 9805,Clear Tint Red 9803,Clear Tint Amber 9808,及びClear Tint Green 9807がある。第3の実施態様において、着色配合熱可塑性樹脂の濃縮物は少量の二酸化チタンを含む。もしこれを含まなければ不透明度を低くする。更に、フィルムの第1表面11又は第2表面19における色により、基本の着色インクを必要とせずにラミネートされた又はラミネートされていない構造のプリントを可能にする。
【0074】
第1表皮層10及び/又は第2表皮層18はヒートシール可能又はヒートシール不可能となり得る。ある実施態様において、第1表皮層10及び/又は第2表皮層18がヒートシール可能でないとしても、その後、ヒートシール可能な層(図示せず)を、第1表皮層10及び/又は第2表皮層18上に設け得る。ヒートシール可能な層(図示せず)は、例えば、ビニリデン クロリド ポリマー又はアクリル ポリマーであり、ヒートシール可能な層(図示せず)は第1表皮層10及び/又は第2表皮層18に対して記載された任意のヒートシール可能な材料から共押出され得る。ビニリデン クロリド ポリマー又はアクリルポリマーコーティングはまた、暴露された第1表面11又は第2表面19に適用され得る。
【0075】
他の実施態様にいおいて、第1表皮層10及び/又は第2表皮層18がヒートシール可能ならば、それは任意のヒートシール可能なコポリマー、ホモポリマーのブレンド及び本目的のために従来用いられるコポリマーとホモポリマーのブレンドから加工され得る。本発明のフィルムの第1表皮層10及び/又は第2表皮層18に用いられ得るヒートシール可能なコポリマーの例は、約1.5乃至約12、及びその他では約3乃至約7重量%のエチレンを含むエチレン−プロピレンコポリマーであり、約1乃至約10及び、その他では約1乃至約6重量%のエチレン及び約70乃至約97重量%のエチレンを含むエチレン−プロピレン−ブテン ターポリマーである。他の実施態様においては、ヒートシール可能なホモポリマーのブレンドが第1表皮層10及び/又は第2表皮層18に用いられ、約1乃至約99重量%のポリプロピレンホモポリマー(例えば同一であるか異なる形態であるもの)を含み、ポリプロピレンホモポリマーは約99乃至約1重量%の線状低密度ポリエチレン(LDPE)とブレンドされたコアー層14を構成する。第1表皮層10及び/又は第2表皮層18はヒートシール可能であるならば、その層のコロナかフレーム処理が選択される。
【0076】
他の実施態様において、第1表皮層10及び/又は第2表皮層18に用いられ得るコポリマー及びホモポリマーのヒートシール可能なブレンドは、約5乃至約19重量%のポリブチレン及び約95重量%乃至約81重量%のポリプロピレン(80乃至約95モル%)とブチレン(20乃至約5モル%)のコポリマーのブレンド、約10乃至約90重量%のポリブチレン及び約90乃至約10重量%のエチレン(2乃至約49モル%)と4以上の炭素原子(98乃至51モル%)を有する高級オレフィンとのコポリマーのブレンド、約10乃至約90重量%のポリブチレン及び約90乃至約10重量%のエチレン(10乃至約97モル%)とプロピレン(90乃至約3モル%)とのコポリマーのブレンド、及び約90乃至約10重量%のポリブチレン及び約10乃至約90重量%のプロピレン(2乃至約79モル%)とブチレン(98乃至21モル%)とのコポリマーのブレンドを含む。
【0077】
ある実施態様において、第1表皮層10、第1転移層12、コアー層14、第2転移層16及び第2表皮層18は共押出される。その後、フィルムは、好適に2軸延伸される。例えば、コアーマトリックスと表皮層にポリプロピレンを用い、ボイド発生粒子としてPBTを用いる場合、縦軸方向延伸は好ましくは約4乃至約8、横軸延伸は好ましくは約4乃至約10倍で、100℃乃至170℃の圧縮成型温度で2軸延伸フィルムを得る。好ましいフィルム厚は約0.5ミル乃至約3.5ミルである。
【0078】
種々の実施態様は、5層フィルム50、3層フィルム30、4層フィルム40、及び2層フィルム20を開示してきたが、2以上の層を有する更なる実施態様は、当業者に明白である着色剤、プリント、及び無機および有機添加剤の要素を入れ替えることにより可能となる。
【0079】
他の実施態様において、第1表皮層10及び/又は第2表皮層18は適用されるコーティング又は金属層を有する。米国特許第6,077,602号;第6,013,353号;第5,981,079号;第5,972,496号;第6,074,762号;第6,025,059号;及び第5,888,648号はフィルムにおけるコーティング及び/又は金属層の使用を開示する。これらは引用により本明細書中に開示される。ある実施態様において、適切なコーティングは、グロスを高め、機械適応性を増大させ、及び/又はインク接着を増大させる働きをするPVdC又はアクリルを含む。即ち適切な金属はアルミニウムを含み得る。
【0080】
以下の実施例は本発明を説明する。
【0081】
実施例1
以下の構造を有するサンプルを生成した。
【表1】
か焼されていないフィルムの厚さは0.80ミルであった。
【0082】
以下の物質は本構造を用いて行なわれた。
【表2】
【0083】
物質の説明
Montell 8523は、EPインパクトコポリマーである。
【0084】
Schulman P8555−SC(EPランダムコポリマー(Fina 8573)中50%TiO2)
上記Schulman CTW5050は、PPホモポリマー中、50%TiO2(Millenium RCL4)を有する。
【0085】
Schulman P10204/5 は、褐色のマスターバッチであり、PPホモポリマー中、合計35%の顔料(酸化鉄、カーボンブラック、TiO2)を含む。
【0086】
Chisso XPM7880はEPBターポリマーである。
【0087】
Fina 3371は3MF PPホモポリマーである。
【0088】
実験中に生成したフィルムは褐色及び白色のクラフト紙の色種及び繊維のような外観を有していた。
【0089】
実施例2
以下の構造を有する第2番目の実施がなされた。
【表3】
【0090】
コア−のホモポリマーはあらゆる場合においてキャビテート化された。
【表4】
【0091】
物質の説明
Schulman Papermatch T4448/50(HW HDPE w/高配合のCaCO3及びTiO2)
【0092】
実施例1及び2において生成されたフィルム特性は表1に示される。
【表5】
【0093】
実施例2のフィルムは、第2実験で製造され、クラフト紙の外観と質感により近づけるために褐色及び白色の紙の色種、また低いグロスと粗い表面仕上げを有した。サンプル5は一定の表面外観を有し、一方サンプル7は生成され、クラフト紙の“繊維のような”外観により近づく、むらのある“繊維のような”表面を有した。これらのフィルムは全て、白色クラフトか褐色クラフト面の一方に印刷可能な表面を有する。印刷面の反対側もまた表面処理され、それ故に高いバリヤーのクリヤ又は高いバリヤーの金属化されたフィルムへの接着剤又は押出ラミネーションに適切に用い得る。
【0094】
実施例3
柔軟パック用途への適用の可能性について、以下の構造を用いて、着色濃縮物を評価するための第3のサンプルを生成した。
【表6】
【0095】
フィルムはキャビテート化された場合、±1.4ミルの厚さを有し、ポリマーの厚さはキャビテーションが起こらない場合には1.0ミルに相等する。上記L3のコア−層厚は、フィルムがキャビテート化されないならば得られる厚さを基準としている。着色濃縮物は2:1まで下げた比率で用いられた。
【0096】
用いた着色濃縮物、着色層の厚み、色測定(HunterLab UltraScanXEを用いて)、及びグロス測定を表2及び表3に纏めた。
【表7】
【0097】
【表8】
【0098】
【表9】
【0099】
グロスは入射光対反射光の割合である。グロスは入射光のあらゆる角度においてキャビテート化されていない白色サンプル(単一白色サンプル)に対してキャビテート化された着色サンプルがより高くなることを該データは示す。キャビテート化された着色サンプルの図柄により、キャビテート化されていない白色フィルムよりもより多くの光が観測者の元に反射される。入射光はキャビテート化されていない白色フィルム中の白色顔料により散乱されるため、反射光は少なくグロスの値は低くなる。しかし、より多くの入射光がキャビテート化された着色フィルムにより反射され、より高いグロス値となる。
【0100】
実施例4
以下の構造を有する第4の実施がなされた。
【表10】
【0101】
着色剤はクリヤー表皮と白色表皮のキャビテートされたコア−に挟まれた比較的薄いタイ層中にある。ある場合には、L2の厚さは2倍である。他のある場合には、L2は厚さとして半分となった。一定のフィルム厚を維持するために、厚みの違いは、より薄い又はより厚いL2に対して埋め合わせをするためにコア−の厚みを変化させることにより補った。
【0102】
【表11】
【0103】
全てのこれらフィルムに対するa*、b*及びL*値は、あらゆるそれらの光透過及びグロス値により測定された。データを表3に示す。
【表12】
【0104】
最後の記載である表3は、L2中の青色着色剤をL4中の赤色着色剤と共に共押出しした。一方の面の色は他方の面の色に影響を与えることはごく稀であった。
【0105】
フィルム表面への入射光の多くが該フィルムへ移行し、キャビテートされたコア−表面で反射し、入射した表面に戻るという方法でなされたこれらフィルムはとても明るく鮮やかな、深みのあるような外観を有した。生成された多くのフィルムは、他の幾つかの生成されたフィルムよりもより“明るく鮮やかな”外観を有した。少量の二酸化チタンを含むか、さもなければ不透明度を低くする着色濃縮物はこの美的外観と関係がある。
【0106】
実施例5
第5の実施において、2つの分離された共押出し層からなる実施例4のL2を用いた。赤色着色濃縮物を1の層に与え、青色着色濃縮物を他の層に与え、紫色を生成した。
【0107】
実施例6
第6の実験の実施において、以下のフィルム構造を用いた。
【表13】
【0108】
黄色着色濃縮物のPolybatach Yellow P20287(Schulman社から購入)をL1層に10%導入した。美的ないい感じを与えるフィルム(一方の面が黄色で他方の面が白である)を得た。
【図面の簡単な説明】
【0109】
本発明を特徴づけると信じられる新規な特徴は、従属請求項に記載される。しかし、好ましい使用形態、さらなるその目的及び利点だけでなく、該発明自体、付随する図面と共に読まれる場合、幾つかの実施態様の以下の詳細な説明の言及により最も理解される。
【図1】図1は、光透過率(%)を測定するための方法の説明図である。
【図2】図2は、不透明度(%)の測定の方法の説明図である。
【図3】図3は、5層着色フィルムの断面図である。
【図4】図4は、3層着色フィルムの断面図である。
【図5】図5は、4層着色フィルムの断面図である。
【図6】図6は、2層着色フィルムの断面図である。
1.関連出願
本出願は、譲渡され、2000年12月19日に出願された、発明の名称“着色ポリオレフィンフィルム及びその合成方法”の出願(EXXONMobil 事件番号10234、発明者:Pang−Chia Lu,Robert Sheppard,Don Burns,RObert Migliorini,Sal Pellingra,Karen Sheppard,Robert Peet)の一部継続出願であり該出願の完全な開示は引用により本明細書中に取り込まれる。
【0002】
発明の背景
本発明は、多層の熱可塑性樹脂からなる共押出フィルムに関し、少なくとも1の層が着色剤を用いて着色され、少なくとも1のその他の層が不透明である。
【0003】
特定の種類の食品(ポテトチップス、クッキー等のようなスナック食品類)のパッケージに、多層フィルムを用いることは一般的な方法である。パッケージフィルム等の好ましい性質は不透明性であり、光に暴露されることにより生じる品質の低下から包装された製品を保護する。特に、特定の光の波長、約450nmまでの波長は、包装された製品の損傷を増大するということが見出されている。ある程度の不透明性がフィルムに存在しても、損傷は、光がどの程度透過するかにより生じ得る。
【0004】
延伸不透明フィルムの組成は当該技術分野において公知である。米国特許第4,377,616号は、光沢のあるすべすべした外観の不透明の2軸延伸ポリマーフィルム構造を開示し、複数層のボイド(該ボイドはマトリックス材料内で、マトリックス材料と不相溶の球状のボイド発生固体粒子(spherical void initiating solid particles)を含むことにより生じる)を有する熱可塑性コアーマトリックスを含む。粒子により占められるボイドの空間は実質的に、ボイドの体積よりも小さい。ポリマーマトリックス材料は、あるフィルム形態で押出しされ、フィルムの両側の表面にはボイドのない、透明の熱可塑性樹脂の表皮層が付着している。該構造は、卓越した不透明度及び非常に高いグロス及び光沢のあるすべすべした外観を有する。
【0005】
米国特許第4,632,869号は、熱可塑性ポリマーマトリックスを含む樹脂の組み合わせを開示し、該マトリックスは、異なる層として分散した、ポリブチレン テレフタレートからなる多数の小さな球状の固形粒子を有し、不透明の2軸延伸ポリマーフィルム形態にある該樹脂の組み合わせと、その同一の延伸フィルム構造は、少なくとも1のその表面にボイドのない熱可塑性表皮層を有する。2軸延伸不透明フィルムを調製する該方法は前記樹脂の組み合わせを提供することを含み、前記樹脂の組合せからなる延伸されていないフィルムを生成し、該フィルムを同様に不透明となるのに十分な程度まで2軸延伸する方法である。該方法はまた、少なくとも1のその表面に、ボイドのない熱可塑性の表皮層を有する不透明フィルムを与える。
【0006】
米国特許第5,176,954号はまた、非対称的な階層の、透明度の高い2軸延伸ポリマーフィルムを開示し、該フィルムは巨大な微視的なボイド及び少なくとも約1重量%の不透明化化合物、約12重量%までの無機粒子材料を含むコアーの1の表面上の第1表皮層、及びコアーの他の表面上の第2表皮層を有する。
【0007】
米国特許第5,397,635号はまた、多層である不透明の2軸延伸ポリマーフィルム構造を開示する。該フィルム構造は第1表面及び第2表面を有する熱可塑性樹脂ポリマーマトリックスコアー層を含み、該構造内には複数層のボイドが存在し、相当数のボイドの中には少なくとも1の球状のボイド発生粒子が、実質的に存在しており、該粒子は明確な相を形成し、マトリックッス材料に不相溶であり、該粒子により占められるボイドの空間は実質的に、ボイドの体積未満であり、コアーのボイドの集団により不透明度はかなり高く、第1の熱可塑性ポリマー表皮層は第1表面及び第2表面を有し、第1表皮層の第1表面はコアー層の第1表面に付着し、第1表皮層は約12重量%までの二酸化チタン含有顔料を含み、第2番目の熱可塑性ポリマー表皮層は第1表皮層及び第2表皮層を有し、第2表皮層の第1表面はコアー層の第2表面に付着し、第2表皮層は、耐ブロッキング性を与え、第2番目の熱可塑性ポリマー表皮層の第2表面においてフィルム間での固有の摩擦係数を低減するために有効な量で、細かく分割され均一に分散された無機物質を含む。
【0008】
米国特許第5,972,490号はポリエチレンポリマーのコアー層を含む2軸延伸ポリプロピレンフィルムを開示し、このコアー層上にはボイドがなく、実質的に未着色のプロピレンポリマーの中間層及び二酸化チタンを顔料として含むポリオレフィンの外表皮層が開示されている。
【0009】
米国特許第4,758,396号は、少なくとも1の不透明層を有する二軸延伸フィルムの調製法を開示する。不透明層は、プロピレンポリマー及び顔料の全重量に対して、約10乃至40重量%の量でポリプロピレンポリマー及びフィラーを必須成分とする。製造において、粒子はスクリュー押出機中で溶融され、ダイを通じて押出され、冷却により予備成型されたフィルムを与える。その後、予備成型されたフィルムは縦軸方向と縦軸方向に垂直な横軸の両方向に沿って延伸され、その後ヒートセットされる。顔料はマスターバッチの形態で、未充填のポリマー顆粒に添加される。該マスターバッチは約30重量%を超えるフィラー含有量を有すべきである。
【0010】
米国特許第4,758,462号は、不透明な、二軸延伸フィルム構造を開示し、少量の光吸収顔料及び複数層のボイドを有する発泡熱可塑性ポリマーマトリックスコアー層、少なくとも1の球状のボイド発生粒子が相当数のボイドの中に実質的に存在しており、該粒子は明確な相を形成し、マトリックッス材料に不相溶であり、該粒子により占められるボイドの空間は実質的に、ボイドの体積未満であり、該粒子が一般的に横断寸法を有し、該ボイドの少なくともおよその対応する断面寸法を有する該粒子、該コアー中のボイドの集団及び該コアーの厚みが15%未満の光透過である不透明度となるようなものであり、少なくとも1の、ボイドがない熱可塑性表皮層がコアー層の表面に加えられ、該表皮層は、その外表面が前記コアー層の表面の凹凸を少なくとも実質的に示さないような厚みである該表皮層を含む。
【0011】
米国特許第4,652,489号は、ポリプロピレン系の層、シール不可能な表皮層、及びシール可能な表皮層及びそれらのプロセスからなるシール可能な不透明のポリオレフィンの多層フィルムを開示する。シール可能な表皮層は最小のシーリング温度が低く、プロピレン及びエチレン又はブテン−1単位のコポリマー及び/又はエチレン、プロピレン、及びブテン−1単位のターポリマーからなる。シール不可能な層はプロピレンホモポリマーとスリップ剤の組み合わせである。基本となる層はポリプロピレンに不相溶な添加剤を含む。該プロセスはフィルムの延伸を含み、延伸工程の間、ポリマーマトリックスは添加粒子の周りで破られ、基本となる層に不透明度を与える小胞を形成する。
【0012】
米国特許第4,741,950号は、表面処理された延伸ポリマーラミネートフィルムを開示し、比較的粗い、非ブロッキング性の第1表面及び滑らかな光沢のある第2表面を有し、特に金属化等の更なるフィルム加工操作に適する。
【0013】
米国特許第4,594,211号は薄いポリオレフィン系のフィルムであり、約15乃至約200ミクロンを有し、その厚さが薄いにもかかわらず完全に不透明である、該フィルムを開示する。フィルムはホモポリマーとしてポリオレフィン、エチレン−ビニルアセテートコポリマー、ルチルである二酸化チタンの顔料フィラ−及びアルミニウム粉末からなる。着色顔料及び分散剤はまた存在し得る。フィルムは押出により生成される。
【0014】
また、特定の種類の食料用、例えばポテトチップス、クッキー等のスナック食品等の包装において、1以上の色がフィルム包装に印刷され得る。このような包装フィルムの好ましい特徴はいい感じを与える美的外観を有した鮮やかな色にある。
【0015】
米国特許第4,894,264号はラミネートされたシートからなる写真の感光用物質に対する一枚刷りのガゼット袋について開示し、該シートは金属箔層又は金属化柔軟性シート層、水分吸収、及び耐熱性柔軟シート層を含み、前記金属箔層又は金属化柔軟性シート層、及び光遮断ポリオレフィン樹脂フィルム層の外側に積み重なるほこりの形成を妨げ、これらの層は少なくとも線状低密度ポリオレフィン樹脂、カーボンブラック及び酸化防止剤を含み、該金属箔層又は金属化柔軟性シート層の内側にラミネート化された50mu mを超える厚さを有し、底のシールされた部分は接着剤又は接着テープにより変化され、巻かれ、固定される。
【0016】
米国特許第4,536,184号はポリ(ビニル クロリド)樹脂基質の刷り重ねを開示し、その表面又はその部分は溶媒可溶な染料により又は大量の溶媒可溶な染料から着色され、1−4炭素原子を有する液体ハロゲン化炭化水素溶媒、前記ハロゲン化炭化水素溶媒により分散される顔料、及び前記ハロゲン化炭化水素溶媒に溶解するフィルムフォーマーからなる着色剤を有し、(a)アクリル樹脂又は(b)アクリル樹脂と塩化ポリオレフィンの組み合わせ(少なくとも50重量%のアクリル樹脂)を必須として含み、前記フィルムフォーマー及び準顔料に付着するために重ね刷りした前記基質を熱処理する。
【0017】
米国特許第5,683,805号は透明フィルム及びその透明フィルムの片側に配列した少なくとも1の着色接着層からなる着色フィルムを開示する。該接着層は顔料及び分散剤からなる着色剤により着色される。分散剤は、本質的なモノマー成分として芳香族ビニルモノマー、第1乃至3級アミノ基含有の(メタ)アクリルエステルモノマー及び芳香族化合物で4級化されたアンモニウム基を含む(メタ)アクリルエステルモノマーから生成される(メタ)アクリルエステルポリマーを含む。
【0018】
米国特許第5,328,743号は、あらゆる環境及び製品又は用途において用いられるために開発されてきた強化収縮包装(reinforced shrink wrap)を開示する。該伸縮包装は引張抵抗があり、太陽及び腐食要素の暴露に絶え得るために調製され得る。該包装は、収縮フィルムの両側の接着層中のフィラメントグリッドをオレフィンフィルムの外層で強化して多層化される。
【0019】
米国特許第4,681,803号はプライマーコートされた、延伸単一層又は多層ポリオレフィンフィルムへの用途に対し顔料化された、ヒートシール可能なコーティング組成物を開示し、(a)バインディング及び酸素バリヤーに効果的な量のヒートシール可能なポリビニリデンクロリドホモポリマー及び/又は少なくとも約50重量%のコポリマー化されたビニリデンクロリドを含むポリビニリデンクロリドコポリマー、(b)コーティング組成物を用いてフィルムの摩擦係数をかなり低減させるのに十分な量のワックス、(c)コーティング組成物を用いてフィルムの光透過性をかなり低減させるのに十分な量の顔料からなるブレンドを含む。
【0020】
従って、光、特にUV及び青色の波長の光透過性が低い着色フィルムを提供することを本発明の目的とする。高い不透明度も有する着色フィルムを提供することをさらに本発明の目的とする。種々の基質及びコーティングに結合され得る着色フィルムを提供することもさらに本発明の目的とする。
【0021】
本発明の要旨
本発明のフィルム構造は、不透明の二軸延伸ポリマーフィルムであり、多数の微細なボイド及び少なくとも約1重量%のボイド発生又は不透明化化合物及び/又は粒子を含む内部コアー、着色剤を有し、該コアー層の1の表面に設けられる第1中間層、着色剤を含むか又は含まない第1中間層の外側の第1表皮層、該コアー層の他の表面の第2中間層及び第2中間層の外側の第2表皮層を有する。第2中間層及び/又は第2表皮層は着色剤を含むか又は含まない。
【0022】
ある実施態様において、比較的濃度の低い着色剤が用いられると、フィルムは濃く、明るく鮮やかな色を与える。これは、不透明な内部コアーに達する比較的大部分の入射光が原因であり、内部コアーにおいて反射され、又は着色剤を含む第1中間層を通じて反射されるが、あまり散乱されない。フィルムは一般に、フィルムを通過する光に対して良好な保護物となり、60%より大きい不透明度、及び包装された食料製品に特に損傷を与える250nm乃至500nmの範囲の波長で40%未満の光透過度を有する。
【0023】
複数の層構造は所望のフィルム特性を達成するために大きな柔軟性及び経済性を与える。パッケージの外面に位置する第1中間体及び表皮層は、水蒸気透過に対する最適な保護及び印刷され、ラミネートされ又はさもなければ改質され得る明るく鮮やかな色の表面を与える。内部コアー層は、光透過性に対する保護と共にキャビテーションの利点を全て有している。第2中間層はまた、同一又は異なる色で着色され得、各々の側に同一又は異なる色を有するフィルムを与える。第2表皮層は、単一の、経済的な薄い封入層となり得、または、より精巧なヒートシール可能な層となり得る。
【0024】
該層の組成物は、パッケージを第1表皮層から観察する場合、又は第2表皮層から観察する場合に、異なる外観を与え得る。第1番目の色は任意の印刷又は他の装飾と共に第1表皮層で観察される。第2番目の色は、異なる印刷又は装飾と共に第2表皮層で観察され得、第2表皮層の外観は、食品包装の内側に適切な白色となり得る。
【0025】
本発明の理解をより深めるために、他の及び更なる目的と共に、図面を伴う以下の詳細な説明がなされ、その範囲は従属請求項中で指摘され得る。
【0026】
図面の詳細な説明
図1は、フィルムの光透過率(%)が、光源2を用いて光線3をフィルム4に直接透過させ、光センサー5で測定することにより決定される方法を示しており、値T2はフィルム4に透過させた光線3の量である。直接透過され得る光線3の量、即ち、値T1は、介在フィルムなしに光源2により直接透過される光線3を測定することにより決定される。その後、該フィルムの光透過率(%)は、下記式を用いて決定され得る。
【0027】
式;光透過率(%)=T2/T1 *100
ここで図2を参照すると、フィルム不透明度の測定に関して、光源2は光線3を白色表面9上のフィルム4を通じて透過し、同一の手順が黒色表面10上の光を投影するために用いられた。白色と黒色表面は共に、光センサー5により、以下の、フィルム6の上面で反射する光、フィルムを透過し、光源7と対抗するフィルムの側面上の白色表面9又は黒色表面10により反射する光、フィルム8により散乱する光の全てを測定する。
【0028】
その後、フィルムの不透明度(%)は下記の式を用いて決定され得る。
【0029】
式;不透過度(%)=100*RB/RW
式中、
Rw=反射光+散乱光+フィルムの透過光及び白色表面の反射光
RB=反射光+散乱光+フィルムの透過光及び黒色表面の反射光
結果的に、フィルムの反射が高いと、光透過が可能である間、不透明度は高くなる。これは、光透過率(%)は不透明度(%)と等しくないからである。
【0030】
光透過はフィルムを直接透過する光の量である。食品損傷を防ぐために、光透過を低減することが望まれる。400nmまでの短波長のUV及び400乃至450nmの青紫色の範囲にある光の透過を妨げることは特に、本目的において好ましい。
【0031】
図3は5層の着色フィルム50の切断面図である。フィルム50は第1表面11、第1表皮層10、第1中間層又は転移層12、不透明コアー層14、第2中間層又は転移層16、第2表皮層、及び第2表面19からなる。
【0032】
5層フィルム50のある実施態様において、第1表皮層10及び/又は第1転移層12は着色剤により着色され得る。第1表皮層10及び第1転移層12における組み合わせの光透過率(%)は比較的高く、ある実施態様においては50−99%であり、他の実施態様においては65−97%であり、第3の実施態様においては75−95%である。更に、第1表皮層10と第1転移層12の組合せにおける不透明度(%)は比較的低く、ある実施態様においては1−50%、他の実施態様においては3−40%、及び第3の実施態様においては5−25%である。低い不透明度(%)と高い光透過率(%)からなるこの組み合わせは、光が第1表面11に入射し、第1表皮層10と第1転移層12を透過し、不透明コアー層14に達し、そこから、第1転移層12及び第1表皮層10を通じて反射し、透過することで第1表面11に至り、濃く、明るく鮮やかな色を与える。この実施態様において、フィルム50の光透過率(%)は比較的低く、ある実施態様においては0−30%、他の実施態様においては0−20%、及び第3の実施態様においては0−10%となる。さらにフィルム50の不透明度は比較的高く、ある実施態様においては50−100%であり、他の実施態様においては75−100%であり、第3の実施態様においては90−100%となる。フィルム50に対して光透過が低く不透明度(%)が高い組み合わせは所望の包装材料を提供し、光の暴露により生じる劣化から包装された製品を保護する。
【0033】
第2の実施態様において、第1表皮層10及び/又は第1転移層12は、第1番目の実施態様のように着色剤により着色され得、第2表皮層18及び/又は第2番目の転移層16はまた、第1番目の実施態様のように着色剤により着色され得る。このフィルム50では濃く、明るく鮮やかな色が第1表面11上に見られ得、同一又は異なる濃く、明るく鮮やかな色が第2表面19で見られ得る。この実施態様において、フィルム50の光透過率(%)は比較的低く、ある実施態様において0−30%であり、他の実施態様においては0−20%であり、第3の実施態様においては0−10%である。
【0034】
さらにフィルム50の不透明度は比較的高く、ある実施態様において50−100%、他の実施態様において75−100%、第3の実施態様において90−100%である。フィルム50に対して光透過が低く、不透明度(%)が高いこの組み合わせは所望の包装材料を提供し、包装された製品を光の暴露により生じる劣化から保護する。
【0035】
5層フィルム50の第3の実施態様において、第1表皮層10は本質的に透明であり、第1転移層12は着色剤により着色される。さらに、第1表皮層10上にある第1表面11において絵柄が印刷されている。第1転移層12の光透過率は比較的高く、ある実施態様において50-99%、他の実施態様において65-90%、第3の実施態様において75-85%である。さらに第1転移層12の不透明度は比較的低く、ある実施態様において1-50%、他の実施態様において5-40%、第3の実施態様において10-25%である。低い不透明度と高い光透過の組み合わせにより光は第1表面11に入射し、第1表皮層10と第1転移層12に移行し、そこから不透明のコアー層14に達し、反射し第1転移層12と第1表皮層10を通過し、移行することにより第1表面11に至ることにより、濃く、明るく鮮やかな色を提供し、印刷された絵柄がフィルム50上に浮き出させるような3−D効果を生み出す。この実施態様において、フィルム50の光透過率は比較的低く、ある実施態様において0-30%、他の実施態様において0−20%、第3の実施態様において0−10%となる。さらにフィルム50の不透明度は比較的高く、ある実施態様において50−100%、他の実施態様において75−100%、第3の実施態様において90−100%となる。フィルム50に対する低い光透過率と高い不透明度は、組み合わせは所望の包装材料を提供し、包装された製品を光の暴露により生じる劣化から保護する。第3の実施態様における1つのバリエーションは、第1表面11、ポリエチレンからなる第1表皮層10、着色されたポリプロピレンからなる第1転移層12、キャビテート化された(cavitated)ポリプロピレンからなるコアー層14、ポリプロピレンからなる第2転移層16、及びポリプロピレンからなる第2表皮層18上に絵柄を印刷する。5層のフィルム50の第4の実施態様において、無機添加剤が第1表皮層10に添加され、第1表面11に粗い、グロスの低い紙質感を与え、クラフト紙とそっくりなものを作り出す。第1転移層12は着色剤により着色され、十分な量の着色剤で、褐色のクラフト紙の色を得る。さらに、第2表皮層18は好ましくは、第2表面19に粗い、グロスの低い紙のような質感を与えるために添加される無機添加剤を有することにより、クラフト紙とそっくりな紙を作り出す。第2転移層16は着色剤により、十分な量の白色となり得る着色剤で着色される。第4番目の実施態様におけるあるバリエーションは、褐色であり、粗い、グロスの低い紙のような質感を有する第1表面11と白色及び粗い、グロスの低い紙のような質感を有する第2表面19を有する。この実施態様において、フィルム50の光透過率は比較的低く、ある実施提要において0−30%、他の実施態様において0−20%、第3の実施態様において0−10%である。さらにフィルム50の不透明度は比較的高く、ある実施態様において50−100%、他の実施態様において75−100%、第3の実施態様において90−100%である。フィルム50の低い光透過性及び高い不透明度の組み合わせは、所望の包装材料を提供し、光の暴露により生じる劣化から包装された製品を保護する。
【0036】
第5番目の実施態様は、EPインパクト コポリマー又は不相溶の樹脂(例えばPPホモポリマー、EPコポリマー、EPBターポリマー、HDPE又はLDPEコポリマー等)からなるブレンド、及びCaCO3、タルク、及びSiO2の添加からなる第1表皮層10を有す。第5番目の実施態様におけるあるバリエーションにおいて、第1表皮層10は0.5乃至3.0ミクロンの厚さである。第1転移層12は褐色であり、PPホモポリマー、EPランダムコポリマー、PBコポリマー、EPBターポリマー、HDPE、LLDPE又はMDPEからなり、酸化鉄、カーボンブラック、及びTiO2のブレンドを伴う。他のバリエー−ションにおいて、第1転移層12は1乃至7ミクロンの厚さである。第3のバリエーションにおいて、コアー層14はアイソタクチックのキャビティー化されたポリプロピレンで5乃至50ミクロン厚である。第2転移層16は非着色(白色)であり、PPホモポリマー、EPランダムコポリマー、PBコポリマー、EPBターポリマー、HDPE、LLDPE又はMDPE等からからなり、TiO2を伴う。他のバリエーションにおいて、第2転移層16は1乃至7ミクロン厚である。第2表皮層18はEPインパクト コポリマー又は不相溶の樹脂(例えばPPホモポリマー、EPコポリマー、EPBターポリマー、HDPE又はLDPEコポリマー等)からなるブレンド、及びCaCO3、タルク、及び/又はSiO2の添加からなる。他のバリエーションにおいて、第2表皮層18は0.5乃至3.0ミクロン厚である。
【0037】
5層のフィルム50からなる第6番目の実施態様において、第1表皮層10及び/又は第1中間体又は第1転移層12はフィルム上のほとんどの光入射を吸収し/又は散乱する着色剤により着色され得る。第1表皮層10と第1中間体又は第1転移層12の光透過率は比較的低く、ある実施態様において0−70%、他の実施態様において0−50%、第3の実施態様において0−30%である。第6番目の実施態様において、不透明度は比較的高く、ある実施態様において30−100%、他の実施態様において50−100%、第3の実施態様において70−100%である。入射光が着色剤を含む層を通じて移行し、キャビティー化されたコアー層で反射し、着色層を通じて、散乱又は吸収されずに観測者の元に戻るのは非常に僅かである。フィルム50の全光透過率は低く、ある実施態様において0−30%、他の実施態様において0−20%、第3の実施態様において0−10%である。フィルム50の全不透明度は比較的高く、ある実施態様において70−100%、第2の実施態様において80−100%、第3の実施態様において90−100%である。キャビティ−層から観測者に戻る光の内部反射なしにフィルム50における低い光透過率及び高い不透明度のこの組み合わせは、抑制された落ち着いた外観、紙のような質感又は着色コーティング又は印刷フィルム種、及び所望の包装材料となり、包装された製品を光の暴露により生じる劣化から保護する。
【0038】
5層フィルム50における第7の実施態様において、第1表皮層10及び/または第1中間体又は第1転移層12は、第6の実施態様において記載した着色剤により着色され得、第2表皮層18及び/又は第2番目の転移又は第2転移層16はまた、第1の又は第6の実施態様において用いられるような着色剤により着色され得る。この実施態様において、殆どの入射光を吸収し散乱する着色剤を有する単一の着色層又は複数の着色層上の殆どの入射光は着色剤により吸収される。このような層の光透過率は比較的低く、ある実施態様において0−70%、他の実施態様において0−50%、第3の実施態様において0−30%である。不透明度は比較的高く、ある実施態様において30−100%、他の実施態様において50−100%、第3の実施態様において70−100%である。入射光が着色剤を含む層を通じて移行し、キャビティー化されたコアー層で反射し、着色層を通じて、散乱又は吸収されずに観測者の元に戻るのは非常に僅かである。フィルム50の光透過度は低く、ある実施態様において0−30%、他の実施態様において0−20%、第3の実施態様において0−10%である。フィルム50のフィルム不透明度の全不透明度は比較的高く、ある実施態様において70−100%、第2の実施態様において80−100%、第3の実施態様において90−100%である。フィルム50における低い光透過率及び高い不透明度のこの組み合わせは、抑制された落ち着いた外観、紙のような質感又は着色コーティング又は印刷フィルム種を、片側又は両側に、キャビティ−層から観測者に戻る光の内部反射なしに与え、一方で、第1の実施態様で記載したように選択された側で濃く、明るく鮮やかな外観を有し、所望の包装材料となり、包装された製品を光の暴露により生じる劣化から保護する。
【0039】
ここで図4は3層の着色されたフィルム30の切断面図である。フィルム30は第1表面11、第1表皮層10、第1転移層12、コアー層14及び第2表面19からなる。
【0040】
3層のフィルム30のある実施態様において、第1表皮層10及び/又は第1転移層12は着色剤により着色され得る。第1表皮層10及び第1転移層12の組合せからなる光透過率は比較的高く、ある実施態様においてフィルム50−99%、他の実施態様において65−90%、第3の実施態様において75−85%である。さらに第1表皮層10及び第1転移層12の組み合わせによる不透明度は比較的低く、ある実施態様において1−フィルム50%、他の実施態様において5−40%、他の実施態様において10−25%である。低い不透明度と高い光透過の組み合わせにより光は第1表面11に入射し、第1表皮層10と第1転移層12に移行しコアー層14に達し、そこから、第1転移層12と第1表皮層10を通過し、移行することにより第1表面11に至ることにより、濃く、明るく鮮やかな色を提供する。この実施態様において、フィルム30の光透過率は比較的低く、ある実施態様において0−30%、他の実施態様において0−20%、第3の実施態様において0−10%である。さらに、フィルム30の不透明度は比較的高く、ある実施態様において50−100%、他の実施態様において75−100%、第3の実施態様において90−100%である。フィルム30の低い光透過性及び高い不透明度の組み合わせは、所望の包装材料を提供し、包装された製品を光の暴露により生じる劣化から保護する。
【0041】
3層フィルム30の第2の実施態様において、第1表皮層10は本質的に透明であり、第1転移層12は着色剤にて着色される。さらに、第1表皮層10上の第1表面11は絵柄と共に印刷される。第1転移層12の光透過率は比較的高く、ある実施態様において50−99%、他の実施態様において65−90%、第3の実施態様において75−85%である。さらに第1転移層12の不透明度は比較的低く、ある実施態様において1−50%、他の実施態様において5−40%、第3の実施態様にいおいて10−25%である。低い不透明度と高い光透過の組み合わせにより光は第1表面11に入射し、第1表皮層10と第1転移層12に移行し、コアー層14に達し、そこから第1転移層12と第1表皮層10を通過し、移行することにより第1表面11に至ることにより、濃く、明るく鮮やかな色を提供することで、印刷絵柄をフィルム30に浮き出させる。この実施態様において、フィルム30の光透過率は比較的低く、ある実施態様にいおいて0−30%、他の実施態様において0−20%、第3の実施態様において0−10%である。さらにフィルム30の不透明度は比較的高く、ある実施態様において50−100%、他の実施態様において75−100%、第3の実施態様において90−100%となる。フィルム30の低い光透過性及び高い不透明度の組み合わせは、所望の包装材料を提供し、包装された製品を光の暴露により生じる劣化から保護する。
【0042】
ここで図5は、4層の着色フィルム40の切断面図である。該フィルム40は第1表面11、第1表皮層10、第1転移層12、コアー層14、第2表皮層18、第2表面19からなる。
【0043】
4層の着色フィルム40を有する実施態様は複数可能である。第1表皮層10、第1転移層12及び/又は第2表皮層18は全て着色剤で着色され、第1表面11及び第2表面19で見られるように単一の着色フィルム又は2次元着色フィルムを得る。さらに、第1表皮層10及び/又は第2表皮層18が印刷され、無機添加剤と処理されることにより、第1表面11及び/または第2表面19に粗い、グロスの低い紙のような質感を与える。
【0044】
ここで図6は、2層の着色フィルム20の切断面図がである。フィルム20は第1表面11,第1表皮層10,コアー層14及び第2表面19からなる。
【0045】
2層の着色フィルム20を有する実施態様は複数可能である。第1表皮層10は着色剤で着色され、第1表面11及び第2表面19に見られるように単一の着色フィルムを得る。さらに、第1表皮層10が印刷され、無機添加剤と処理されることにより、第1表面11に粗い、グロスの低い紙のような質感を与える。
【0046】
ある実施態様において、フィルム50、フィルム30、フィルム40及びフィルム20の不透明なコアー層14は熱可塑性ポリマーマトリックス材料であり、該マトリックス材料内に複数の層のボイドが好適に存在する。これから複数のボイドがマトリックスの配置を作り出すことが理解され得る。該フィルムの不透明度及び低い光透過性は好ましくは、不透明化化合物で、少なくとも1重量%から、約10重量%までのボイド発生をコアー層14に添加することにより高め、該化合物は押出し前にコアー層14の溶融混合物に添加される。用いられ得る不透明化化合物は、酸化鉄、カーボンブラック、アルミニウム、TiO2及びタルクを含む。ある実施態様は不透明のコアー層14に複数層のボイドを有するが、該不透明度が不透明化化合物を添加することにより達成されるボイドを実質的に含まない不透明コアー層14を生成することは可能である。
【0047】
他の実施態様において、特にUV及び青色の波長における光透過性が低いフィルムを提供することを助長するために、酸化鉄をコアー層14に約1乃至約8重量%で、又は他の実施態様に於いて約2乃至4重量%で添加される。カーボンブラック又は他の化合物もまた用いられ得る。他の実施態様において、アルミニウムはまた、0乃至1.0重量%、他の実施態様において約0.25重量%乃至約0.75重量%、他の実施態様において約0.5重量%の量で添加される。他の実施態様において、コアー層14はまた約0.5重量%乃至約3重量%のTiO2及び/タルクを含む。
【0048】
ある実施態様においては、約3乃至約9重量%の無機粒子状物質(例えばTiO及び/又はタルク)が押出し前に、コアー層14の溶融混合物に添加される。
【0049】
第1表皮層10、第1転移層12、コアー層14、第2転移層16及び/又は第2表皮層18への添加の結果、フィルムは異なる外観となる。本発明のフィルムに用いられる“異なる”という用語は、明確に異なる組成物の概念及び外気に曝された各フィルム表面(即ち第1表面11及び第2表面19)の外観を意味すること意図して用いられる。第1表面11から観察すると、フィルムは、明るく鮮やかな色、着色フィルム上に浮き出るような印刷された絵柄、又はクラフト紙のような仕上がり、一般的な色でコーティングされた又は紙のようなフィルム外観、不透明度の高いインクで印刷されたフィルムの一般的な外観、又はより抑制された又は落ち着いたような外観を有し得る。主要なフィルムがパッケージ用いられると、第2表面19は好ましくはパッケージの内部にあり、第1表面11は好ましくはパッケージの外面に位置する。第2表面19から観察すると、該フィルムはまた異なる明るく鮮やかな色、着色フィルムに浮き出るような異なる印刷の絵柄、又は異なるクラフト紙のような仕上がりを有する。該フィルムがパッケージに用いられ、第2表面19がその外面となるならば、第2表面19は白色の、印刷されていない未仕上げの外面となり得る。しかし、第1表面11から観察すると、該フィルムは卓越した印刷可能な表面を与え、パッケージ外面として望まれる魅力のある外観を示す。
【0050】
第2表面19から見て、フィルムはまた異なる明るく鮮やかな色、着色フィルムに浮き出るようにな異なる印刷の絵柄、又は異なるクラフト紙のような仕上がり、一般的な着色コーティングされた又は紙のようなフィルム外観、不透明度の高いインクで印刷されたフィルムの一般的な外観又はより抑制された又は落ち着いたような外観も有し得る。
【0051】
フィルムは非常に高い不透明度及び非常に低い光透過性を有する。本発明の目的のために不透明度と光透過性の間で区別がなされなければならない。不透明度は透明度の反対であり、フィルムを透過する光を分散し反射をする働きがある。不透明度は、例えばフィルムの下に書き込むことを阻止する能力である。
【0052】
コアー層14のキャビテーション及び金属化合物、顔料、及び無機粒子物質の添加から生じる不透明度の組み合わせから、本発明は高い不透明度、250nmで測定されるUVの範囲における低い光透過性及び450nmの青色の範囲のにおける低い光透過を提供する。
【0053】
ある実施態様において、コアー層14を生成する場合、米国特許第4,377,616号;第4,632,869号;第5,176,954号;第5,397,635号;第5,972,490号;第4,758,396号;第4,758,462号;第4,652,489号;第4,741,950号;第4,594,211号;第6,004,664号のように、これらの開示は完全に引用により本明細書中に組み込まれる。マスターバッチ技術は、ボイド発生粒子をその場で(in situ)生成するか又は予備成型された球を溶融熱可塑性マトリックス材料に添加することにより用いられ得る。マスターバッチ形成後、所望の割合が得られるまで更なる熱可塑性マトリックス材料を添加することにより、該システムを適切に希釈する。しかし、該成分はまた、マスターバッチ法を用いる代わりに直接混合され、押出され得る。
【0054】
顔料として、コアー層14のポリマーマトリックスに添加されるボイド発生粒子は、任意の適切な有機又は無機材料となり得、2軸延伸温度で、コアー材料、例えばポリブチレン テレフタレート、ナイロン、固形又は中空の予備成型されたガラス球、金属ビーズ又は球、セラミック球、カルシウムカーボナート、COC(環状オレフィンポリマー及び環状オレフィンコポリマー)等と不相溶である。COCは、Peetらによる米国特許第6,048,608号に開示されており、この特許は完全に引用により本明細書中に組み込まれる。
【0055】
コアー層14の材料として検討されたポリオレフィンは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン及びコポリマー及びそれらのブレンドを含む。ある実施実施態様においては、少なくとも約80重量%のアイソタクチックポリプロピレンを含むアイソタクチック ポリプロピレンを用い、ポリプロピレンが約2乃至10g/10分のメルトインデックスを有する。他の実施態様においては、0.95以上の密度を有する高密度ポリエチレンを用いることが望ましい。
【0056】
ある実施態様において、ボイド発生粒子の平均径は約0.1乃至約10ミクロンである。これらの粒子は、形状が実質的には球状であることが好ましいが任意の好みの形状となし得る。これは、ボイドがすべて同一径であることを意味するのではない。概して、粒子の径が種々変化するとしても、同様な形状の粒子が用いられる場合、各ボイドは同様な形状となる傾向にある。これらのボイドは2つの相対する、エッジで接触する凹型の円盤で形成される形状をとり得る。
【0057】
ある実施態様において、不透明度と外観の特徴は、2つの平均的な大きなボイド寸法が約30ミクロンより大きい場合に得られ得る。
【0058】
他の実施態様において、ボイド発生粒子物質は、コアー材料と、少なくとも2軸延伸温度で不相溶である。
【0059】
コアー層14は複数の層のボイドが存在する熱可塑性ポリマーマトリックス材料となるように上述してきた。これにより、複数のボイドがマトリックス構造を作り出すことを理解され得る。“複数の層(stratum)”という用語は、マトリックスを作り出すのに多数のボイドが存在するということを理解させようとする意図がある。ある実施態様において、複数のボイドはそれ自体、延伸され、2つの主なディメンジョンがポリマーフィルム構造の延伸方向に併せて調整される。各ボイドは、上記粒子の発生により形成された後、該粒子は一般に、他にはほとんど該システムに貢献しない。これは、その屈折率が不透明度に全く貢献しないマトリックス材料に対して十分に近くなり得るためである。この場合に、不透明度は主に、該システムにおけるボイドの存在のために生じる光分散効果の働きがある。他の実施態様において約1乃至約8重量%の量の酸化鉄、他の実施態様において約2乃至4重量%の酸化鉄、及びある実施態様において約0乃至約1.0重量%のアルミニウム、他の実施態様において約0.25乃至0.75重量%のアルミニウムがコアーマトリックスに添加される。カーボンブラック又は他の化合物もまた酸化鉄の一部または全部に代わり用いられ得る。
【0060】
コアーにある一般的なボイドは主なるディメンジョンX及びY及び従たるディメンジョンZを有するように定義される。ディメンジョンXは縦方向延伸で整合され、ディメンジョンYは横方向延伸で整合され、ディメンジョンZはボイドを発生した球状粒子の断面寸法に一致する。
【0061】
ある実施態様において、延伸条件はコアーにあるボイドのX及びYディメンジョンがZディメンジョンと比較して主たるディメンジョンとなるような条件である。これにより、Zディメンジョンは一般に、ボイドを発生する球状粒子の断面寸法に近くなるが、X及びYのディメンジョンはこれによりかなり大きくなる。実例として、本明細書において意図される大きさと量のポリブチレンテレフタレート(PBT)の球体を含むポリプロピレンマトリックスの室温2軸延伸は、この実施態様において効果的ではないであろう。ボイドの分裂が生ずるか、さほど大きくはないボイドが生じるであろう。ポリプロピレンはそのガラス転移温度よりもかなり高い温度で延伸されるべきである。温度条件により、XとYは、少なくともかなりの程度までボイドの分裂なしに少なくともZディメンジョンの数倍となり得る。これが達成された場合、最適な物理的特徴は、低い水蒸気透過率、高い光散乱度を含み、ボイド分裂またはフィルムフィブリル化なしに得られる。
【0062】
上記のように、マトリックスポリマーとボイド発生粒子は不相溶でなければならず、この用語は、当該マトリックスが2つの異なる層をなすという意味で用いられている。球状のボイド発生粒子は低級の溶融ポリマーの至る所に分散相を構築し、該ポリマーは、最終的には延伸において、ボイドで満たされたマトリックスとなり、球状粒子はボイド中のどこかに存在することになる。
【0063】
本明細書におけるフィルム構造の2軸延伸の結果として、該構造のコアー層14を不透明化することに加え、延伸は、複合層の他の物理的特徴、例えば耐屈曲亀裂性、エレメンドルフ引裂強さ、伸度、引張強度、衝撃強度及び冷却強度特性等を向上する。得られたフィルムは、非常に高い品質の外観及び卓越した不透明性に加え、低い水蒸気透過率の特性及び低い酸素透過率の特性を有し得る。これにより、液体を含む食品を包装するために適した理想のフィルムを生成する。該フィルムはまた装飾用の包装材料として魅力的な用途を有する。
【0064】
ボイド発生粒子が比較的球形であるために、ボイドは密閉セルに存在する。これは液体又は気体が横切ることができるコアーの1の側から他の側への経路の開放は事実上存在しないことを意味する。
【0065】
第1表皮層10、第1転移層12、第2転移層16、及び第2表皮層18に対して本明細書にて意図されているポリマーは、多層フィルムの製造において一般に用いられるポリマーから選択され得る。
【0066】
表皮層として用いるのに適した材料の一般的な例は、高温と少なくとも僅かな圧力の作用でシールを生成する共押出可能な材料である。シール層に用いられ得るポリマー材料の例は、オレフィンホモポリマー、コポリマー、ターポリマーを含む。オレフィンモノマーは2乃至8の炭素原子を含み得る。特定の例としては、ポリプロピレン、エチレン-プロピレンランダムコポリマー、エチレン−ブテン−1コポリマー、エチレン−プロピレン−ブテン−1 ターポリマー、プロピレン−ブテン コポリマー、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、メタロセン−触媒化ポリエチレン、プラストマーの用語により公知なメタロセン触媒化ポリマー、メタロセン触媒化エチレン−ヘキセンコポリマー、メタロセン触媒化エチレン−ブテンコポリマー、メタロセン触媒化エチレン−オクテンコポリマー、エチレン−メタクリル酸コポリマー、エチレン−ビニルアセテートコポリマー及びアイオノマー樹脂を含む。上記物質のブレンドはまたプラストマーとエチレン−ブテンコポリマーのブレンド等としても意図される。
【0067】
本発明のコアー及び転移層は、当該技術分野において公知の、任意の1の共押出可能な、2軸延伸可能なフィルム生成樹脂であり得る。このような物質は、アイソタクチックポリプロピレン高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、メタロセン触媒化ポリエチレン及びポリプロピレン、タープラストマーシンジオタクチックポリプロピレンにより公知のメタロセン触媒化ポリマー、プロピレンコポリマー及び他のモノマー(例えばエチレン及び/又はブテン−1)を含むターポリマー、エチレンコポリマー及び他のモノマー(例えばプロピレンの及び/又はブテン−1)を含むターポリマーを含むが特にこれらに制限されるわけではない。一般的なコポリマーはエチレン−プロピレンコポリマー、エチレン−ブテン−1コポリマー、ブテン−1−プロピレンランダムコポリマー及びエチレン−プロピレンブロックコポリマーである。一般的なターポリマーは、エチレン−プロピレン−ブテン−1ターポリマーである。他の有用な熱可塑性物質はナイロン、ポリエステル、エチレン−ビニルアセテートコポリマー、及びエチレン−ビニルアルコールコポリマーがあるが特にこれらに制限されるわけではない。上記任意のホモポリマー、コポリマー及びターポリマーのブレンドは意図される。
【0068】
本発明の当該コアーに用いられるのに適したエチレン−プロピレン−ブテン−1ランダムターポリマーは、1−5重量%のランダムエチレン及び10−25重量%のランダムブテン−1を有するものを含み、その残余はプロピレンから構成される。これらターポリマー中のランダムなエチレン及びブテン−1の成分量は一般に、コポリマーの全量を基準として10乃至25重量%(エチレンとブテン−1の合計)の範囲にある。
【0069】
コポリマーとターポリマーは一般に、約1.5乃至15g/10分の範囲にあるメルトフロー速度、約0.9の密度及び約115乃至170℃の範囲にある融点を有する。
【0070】
ある実施態様において、暴露された第1表面11及び/又は第2表面19は公知の従来の方法(例えばコロナ放電により、インクに対する受理性及び/又はラミネーションのようなその後の製造工程に対する適合を向上すること)で処理される。
【0071】
ある実施態様において、暴露され、処理された又は未処理の第1表面11及び/又は第2表面19には、コーティングの配合物又は他のポリマーフィルム及びラミネート等の基質、アルミニウム箔等の金属箔、セルロースウェブ(例えばコラゲート型の板紙、クラフト紙、グラシン、カートン紙等の多種の紙)、非ウォーブン ティッシュ(non−woven tissue)(例えばスパンボンデッドポリオレフィン布、メルトブローンのミクロンファイバー等)を適用される。その製品は適切な接着剤が用いられ得る。例えば、線状低密度ポリエチレン、エチレン−メタクリレートコポリマー等のホットメルト接着剤、ポリビニリデン クロリド ラテックス等の水系接着剤等がある。
【0072】
本発明のフィルムは他のポリオレフィンフィルム(例えばサーマル、接着剤、押出物等)にラミネートされ得る。
【0073】
ある実施態様において、第1表皮層10、第1転移層12、第2転移層16、及び第2表皮層18は約90重量%まで、他の実施態様において約2重量%乃至約20重量%、第3の実施態様において約3重量%乃至約10重量%の着色剤が用いられる。米国特許第5,894,048号;第4,894,264号;第4,536,184号;第5,683,805号;第5,328,743号;及び第4,681,803号は着色剤の使用を開示する。この開示は完全に本明細書中に引用により組み込まれる。適切な着色剤は顔料及び染料を含む。ある実施態様において、顔料及び染料は有機顔料及び染料(フタロシアニン、アゾ、縮合アゾ、アゾレーキ、アントラキノン、ペリレン/ペリノン、インジゴ/チオインジゴ、イソインドリノン、アゾメチンアゾ、ジオキサジン、キナクリドン、アニリンブラック、トリフェニルメタン及びカーボンブラック顔料等)、無機顔料及び染料(酸化チタン、酸化鉄、水酸化鉄、酸化クロム、スピネル型焼成型、クロム酸、クロムバーミリオン、紺青、アルミニウム粉末及びブロンズ粉末顔料等)を含む。これらの顔料はいずれの形態でも供給され得、当該技術分野において本質的に公知の方法で種々の分散方法であらかじめ処理し得る。着色される材料により、着色剤には1以上の種々の添加剤(有機溶媒、フィルム形成樹脂(たいした割合ではない)、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤及び界面活性剤が添加され得る。染料及び顔料を押出物に特定の指示に従って添加することは可能ではあるが、市販されている着色配合熱可塑性樹脂を本発明に用いる方が簡単である。他の実施態様においては、着色配合熱可塑性樹脂の濃縮物が用いられる。例えば、Schulman社製:Polybatch Blue P4021,Polybatch Blue P4535,Polybatch Red P50346,Polybatch Yellow P2214F,Polybatch Green P3510F,Polybatch Brown P1028F,及びPolybatch Orange P10307;Ampacet社製:LR−92396(blue),LR−92011(blue),LR−92397(green),LR−92398(yellow),及び LR−92010(red);Milliken Clear Tint Blue 9805,Clear Tint Red 9803,Clear Tint Amber 9808,及びClear Tint Green 9807がある。第3の実施態様において、着色配合熱可塑性樹脂の濃縮物は少量の二酸化チタンを含む。もしこれを含まなければ不透明度を低くする。更に、フィルムの第1表面11又は第2表面19における色により、基本の着色インクを必要とせずにラミネートされた又はラミネートされていない構造のプリントを可能にする。
【0074】
第1表皮層10及び/又は第2表皮層18はヒートシール可能又はヒートシール不可能となり得る。ある実施態様において、第1表皮層10及び/又は第2表皮層18がヒートシール可能でないとしても、その後、ヒートシール可能な層(図示せず)を、第1表皮層10及び/又は第2表皮層18上に設け得る。ヒートシール可能な層(図示せず)は、例えば、ビニリデン クロリド ポリマー又はアクリル ポリマーであり、ヒートシール可能な層(図示せず)は第1表皮層10及び/又は第2表皮層18に対して記載された任意のヒートシール可能な材料から共押出され得る。ビニリデン クロリド ポリマー又はアクリルポリマーコーティングはまた、暴露された第1表面11又は第2表面19に適用され得る。
【0075】
他の実施態様にいおいて、第1表皮層10及び/又は第2表皮層18がヒートシール可能ならば、それは任意のヒートシール可能なコポリマー、ホモポリマーのブレンド及び本目的のために従来用いられるコポリマーとホモポリマーのブレンドから加工され得る。本発明のフィルムの第1表皮層10及び/又は第2表皮層18に用いられ得るヒートシール可能なコポリマーの例は、約1.5乃至約12、及びその他では約3乃至約7重量%のエチレンを含むエチレン−プロピレンコポリマーであり、約1乃至約10及び、その他では約1乃至約6重量%のエチレン及び約70乃至約97重量%のエチレンを含むエチレン−プロピレン−ブテン ターポリマーである。他の実施態様においては、ヒートシール可能なホモポリマーのブレンドが第1表皮層10及び/又は第2表皮層18に用いられ、約1乃至約99重量%のポリプロピレンホモポリマー(例えば同一であるか異なる形態であるもの)を含み、ポリプロピレンホモポリマーは約99乃至約1重量%の線状低密度ポリエチレン(LDPE)とブレンドされたコアー層14を構成する。第1表皮層10及び/又は第2表皮層18はヒートシール可能であるならば、その層のコロナかフレーム処理が選択される。
【0076】
他の実施態様において、第1表皮層10及び/又は第2表皮層18に用いられ得るコポリマー及びホモポリマーのヒートシール可能なブレンドは、約5乃至約19重量%のポリブチレン及び約95重量%乃至約81重量%のポリプロピレン(80乃至約95モル%)とブチレン(20乃至約5モル%)のコポリマーのブレンド、約10乃至約90重量%のポリブチレン及び約90乃至約10重量%のエチレン(2乃至約49モル%)と4以上の炭素原子(98乃至51モル%)を有する高級オレフィンとのコポリマーのブレンド、約10乃至約90重量%のポリブチレン及び約90乃至約10重量%のエチレン(10乃至約97モル%)とプロピレン(90乃至約3モル%)とのコポリマーのブレンド、及び約90乃至約10重量%のポリブチレン及び約10乃至約90重量%のプロピレン(2乃至約79モル%)とブチレン(98乃至21モル%)とのコポリマーのブレンドを含む。
【0077】
ある実施態様において、第1表皮層10、第1転移層12、コアー層14、第2転移層16及び第2表皮層18は共押出される。その後、フィルムは、好適に2軸延伸される。例えば、コアーマトリックスと表皮層にポリプロピレンを用い、ボイド発生粒子としてPBTを用いる場合、縦軸方向延伸は好ましくは約4乃至約8、横軸延伸は好ましくは約4乃至約10倍で、100℃乃至170℃の圧縮成型温度で2軸延伸フィルムを得る。好ましいフィルム厚は約0.5ミル乃至約3.5ミルである。
【0078】
種々の実施態様は、5層フィルム50、3層フィルム30、4層フィルム40、及び2層フィルム20を開示してきたが、2以上の層を有する更なる実施態様は、当業者に明白である着色剤、プリント、及び無機および有機添加剤の要素を入れ替えることにより可能となる。
【0079】
他の実施態様において、第1表皮層10及び/又は第2表皮層18は適用されるコーティング又は金属層を有する。米国特許第6,077,602号;第6,013,353号;第5,981,079号;第5,972,496号;第6,074,762号;第6,025,059号;及び第5,888,648号はフィルムにおけるコーティング及び/又は金属層の使用を開示する。これらは引用により本明細書中に開示される。ある実施態様において、適切なコーティングは、グロスを高め、機械適応性を増大させ、及び/又はインク接着を増大させる働きをするPVdC又はアクリルを含む。即ち適切な金属はアルミニウムを含み得る。
【0080】
以下の実施例は本発明を説明する。
【0081】
実施例1
以下の構造を有するサンプルを生成した。
【表1】
か焼されていないフィルムの厚さは0.80ミルであった。
【0082】
以下の物質は本構造を用いて行なわれた。
【表2】
【0083】
物質の説明
Montell 8523は、EPインパクトコポリマーである。
【0084】
Schulman P8555−SC(EPランダムコポリマー(Fina 8573)中50%TiO2)
上記Schulman CTW5050は、PPホモポリマー中、50%TiO2(Millenium RCL4)を有する。
【0085】
Schulman P10204/5 は、褐色のマスターバッチであり、PPホモポリマー中、合計35%の顔料(酸化鉄、カーボンブラック、TiO2)を含む。
【0086】
Chisso XPM7880はEPBターポリマーである。
【0087】
Fina 3371は3MF PPホモポリマーである。
【0088】
実験中に生成したフィルムは褐色及び白色のクラフト紙の色種及び繊維のような外観を有していた。
【0089】
実施例2
以下の構造を有する第2番目の実施がなされた。
【表3】
【0090】
コア−のホモポリマーはあらゆる場合においてキャビテート化された。
【表4】
【0091】
物質の説明
Schulman Papermatch T4448/50(HW HDPE w/高配合のCaCO3及びTiO2)
【0092】
実施例1及び2において生成されたフィルム特性は表1に示される。
【表5】
【0093】
実施例2のフィルムは、第2実験で製造され、クラフト紙の外観と質感により近づけるために褐色及び白色の紙の色種、また低いグロスと粗い表面仕上げを有した。サンプル5は一定の表面外観を有し、一方サンプル7は生成され、クラフト紙の“繊維のような”外観により近づく、むらのある“繊維のような”表面を有した。これらのフィルムは全て、白色クラフトか褐色クラフト面の一方に印刷可能な表面を有する。印刷面の反対側もまた表面処理され、それ故に高いバリヤーのクリヤ又は高いバリヤーの金属化されたフィルムへの接着剤又は押出ラミネーションに適切に用い得る。
【0094】
実施例3
柔軟パック用途への適用の可能性について、以下の構造を用いて、着色濃縮物を評価するための第3のサンプルを生成した。
【表6】
【0095】
フィルムはキャビテート化された場合、±1.4ミルの厚さを有し、ポリマーの厚さはキャビテーションが起こらない場合には1.0ミルに相等する。上記L3のコア−層厚は、フィルムがキャビテート化されないならば得られる厚さを基準としている。着色濃縮物は2:1まで下げた比率で用いられた。
【0096】
用いた着色濃縮物、着色層の厚み、色測定(HunterLab UltraScanXEを用いて)、及びグロス測定を表2及び表3に纏めた。
【表7】
【0097】
【表8】
【0098】
【表9】
【0099】
グロスは入射光対反射光の割合である。グロスは入射光のあらゆる角度においてキャビテート化されていない白色サンプル(単一白色サンプル)に対してキャビテート化された着色サンプルがより高くなることを該データは示す。キャビテート化された着色サンプルの図柄により、キャビテート化されていない白色フィルムよりもより多くの光が観測者の元に反射される。入射光はキャビテート化されていない白色フィルム中の白色顔料により散乱されるため、反射光は少なくグロスの値は低くなる。しかし、より多くの入射光がキャビテート化された着色フィルムにより反射され、より高いグロス値となる。
【0100】
実施例4
以下の構造を有する第4の実施がなされた。
【表10】
【0101】
着色剤はクリヤー表皮と白色表皮のキャビテートされたコア−に挟まれた比較的薄いタイ層中にある。ある場合には、L2の厚さは2倍である。他のある場合には、L2は厚さとして半分となった。一定のフィルム厚を維持するために、厚みの違いは、より薄い又はより厚いL2に対して埋め合わせをするためにコア−の厚みを変化させることにより補った。
【0102】
【表11】
【0103】
全てのこれらフィルムに対するa*、b*及びL*値は、あらゆるそれらの光透過及びグロス値により測定された。データを表3に示す。
【表12】
【0104】
最後の記載である表3は、L2中の青色着色剤をL4中の赤色着色剤と共に共押出しした。一方の面の色は他方の面の色に影響を与えることはごく稀であった。
【0105】
フィルム表面への入射光の多くが該フィルムへ移行し、キャビテートされたコア−表面で反射し、入射した表面に戻るという方法でなされたこれらフィルムはとても明るく鮮やかな、深みのあるような外観を有した。生成された多くのフィルムは、他の幾つかの生成されたフィルムよりもより“明るく鮮やかな”外観を有した。少量の二酸化チタンを含むか、さもなければ不透明度を低くする着色濃縮物はこの美的外観と関係がある。
【0106】
実施例5
第5の実施において、2つの分離された共押出し層からなる実施例4のL2を用いた。赤色着色濃縮物を1の層に与え、青色着色濃縮物を他の層に与え、紫色を生成した。
【0107】
実施例6
第6の実験の実施において、以下のフィルム構造を用いた。
【表13】
【0108】
黄色着色濃縮物のPolybatach Yellow P20287(Schulman社から購入)をL1層に10%導入した。美的ないい感じを与えるフィルム(一方の面が黄色で他方の面が白である)を得た。
【図面の簡単な説明】
【0109】
本発明を特徴づけると信じられる新規な特徴は、従属請求項に記載される。しかし、好ましい使用形態、さらなるその目的及び利点だけでなく、該発明自体、付随する図面と共に読まれる場合、幾つかの実施態様の以下の詳細な説明の言及により最も理解される。
【図1】図1は、光透過率(%)を測定するための方法の説明図である。
【図2】図2は、不透明度(%)の測定の方法の説明図である。
【図3】図3は、5層着色フィルムの断面図である。
【図4】図4は、3層着色フィルムの断面図である。
【図5】図5は、4層着色フィルムの断面図である。
【図6】図6は、2層着色フィルムの断面図である。
Claims (37)
- (a)第1面及び第2面を有する熱可塑性物質を含む不透明コアー層、及び
(b)着色剤を有する熱可塑性物質を含む第1表皮層であり、該表皮層がコア−層の第1面に隣接する第1表皮層
を含む多層着色ポリマーフィルム。 - コア−層が複数の層のボイドを含み、少なくとも実質的な数の前記ボイドの範囲内で少なくとも1の球状のボイド発生粒子が少なくとも実質的に存在し、該粒子は異なる層に存在し、前記マトリックス物質と不相溶で、該粒子により占められる該ボイドの空間が実質的に該ボイドの体積未満であり、該粒子のある一般的な切断面の寸法が前記ボイドの対応する切断面の寸法と少なくとも近似している、請求項1記載のフィルム。
- コアー層が約1.5%乃至約15重量%のTiO2を含む、請求項1記載のフィルム。
- コアー層が約1.5%乃至約15重量%のTiO2を含む、請求項2記載のフィルム。
- コアー層がアイソタクチックのポリプロピレンを含む、請求項2記載のフィルム。
- コアー層がポリブチレン テレフタレートのボイド発生粒子を含む、請求項2記載のフィルム。
- コアー層がポリブチレン テレフタレートのボイド発生粒子を含む、請求項4記載のフィルム。
- (a)第1面及び第2面を有する熱可塑性物質を含む不透明コアー層、
(b)第1面及び第2面を有する熱可塑性物質を含む第1転移層であり、第1転移層が着色剤を含み、転移層の第2面がコアー層の第1面に隣接する該第1転移層、及び
(c)第1面及び第2面を有する熱可塑性物質を含む第1表皮層であり、該表皮層の第2面が第1転移層の第1面に隣接する該第1表皮層、
を含む多層着色熱可塑性フィルム。 - 第1面及び第2面を有する第2表皮層をさらに含む請求項8記載のフィルムであって、第2表皮層の第1面はコアー層の第2面に隣接する、該フィルム。
- 第1面及び第2面を有する第2転移層をさらに含む請求項8記載のフィルムであって、第2転移層の第1面がコアー層の第2面及び第1面と第2面を有する第2表皮層と隣接し、第2表皮層の第1面が第2転移層の第2面に隣接する、該フィルム。
- コアー層が複数の層のボイドを含み、少なくとも実質的な数の前記ボイドの範囲内で少なくとも1の球状のボイド発生粒子が少なくとも実質的に存在し、該粒子が異なる層に存在し、前記マトリックス物質と不相溶で、該粒子により占められる該ボイドの空間が実質的に該ボイドの体積未満であり、該粒子のある一般的な切断面の寸法が前記ボイドの対応する切断面の寸法と少なくとも近似している、請求項11記載のフィルム。
- コアー層がポリブチレン テレフタレートのボイド発生粒子を含む、請求項11記載のフィルム。
- 第1表皮層が実質的に透明であり、絵柄が第1表皮層の第1面に印刷される、請求項12記載のフィルム。
- 第1表皮層が無機添加剤を含む、請求項12記載のフィルム。
- 第1表皮層中の無機添加剤がカルシウムカーボナート、二酸化チタン、タルク、及びシリカならなる群から選択される物質である、請求項14記載のフィルム。
- カルシウムカーボナート、二酸化チタン、タルク、及びシリカならなる群から選択される第1転移層中に無機添加剤をさらに含む、請求項12記載のフィルム。
- コアー層が複数の層のボイドを含み、少なくとも実質的な数の前記ボイドの範囲内で少なくとも1の球状のボイド発生粒子が少なくとも実質的に存在し、該粒子が異なる層に存在し、前記マトリックス物質と不相溶で、該粒子により占められる該ボイドの空間が実質的に該ボイドの体積未満であり、該粒子のある一般的な切断面の寸法が前記ボイドの対応する切断面の寸法と少なくとも近似している、請求項10記載のフィルム。
- コアー層がポリブチレン テレフタレートのボイド発生粒子を含む、請求項17記載のフィルム。
- 第1表皮層が実質的に透明であり、絵柄が第1表皮層の第1面に印刷される、請求項18記載のフィルム。
- 第2表皮層が実質的に透明であり、絵柄が第2表皮層の第2面に印刷される、請求項19記載のフィルム。
- カルシウムカーボナート、二酸化チタン、タルク、及びシリカならなる群から選択される第1表皮層中に無機添加剤をさらに含む、請求項18記載のフィルム。
- カルシウムカーボナート、二酸化チタン、タルク、及びシリカならなる群から選択される第2表皮層中に無機添加剤をさらに含む、請求項21記載のフィルム。
- 第1転移層が褐色であり第2転移層が白色である、請求項22記載のフィルム。
- 第2転移層中に着色剤をさらに含む、請求項10記載のフィルム。
- 第2転移層中に着色剤をさらに含む、請求項17記載のフィルム。
- 第2転移層中に着色剤をさらに含む、請求項18記載のフィルム。
- (a)熱可塑性物質から生成される不透明コアー層に隣接する着色剤を有する熱可塑性物質を含む第1表皮層を共押出し、
(b)高温で縦軸方向に第1表皮層と前記不透明コアー層を延伸し、
(c)高温で横軸方向に第1表皮層と前記不透明コアー層を延伸する、
工程を含む多層着色熱可塑性フィルムの製造法。 - 熱可塑性物質から生成される第1表皮層と熱可塑性物質から生成される不透明コアー層を含む多層熱可塑性フィルムであって、改良により
(a)第1表皮層中の着色剤
を含む、該フィルム。 - コアー層が高密度ポリエチレン及び線状低密度ポリエチレンからなる群から選択される物質を含む、請求項2記載のフィルム。
- コアー層がカルシウム カーボナートを含む、請求項29記載のフィルム。
- (a)第1面及び第2面を有する熱可塑性物質を含む不透明コアー層、
(b)第1面及び第2面を有する熱可塑性物質を含む第1転移層であり、該転移層の第2面がコアー層の第1面に隣接する該第1転移層、及び
(c)第1面及び第2面を有する熱可塑性物質を含む第1表皮層であり、該第1表皮層が着色剤を含み、該第1表皮層の第2面が第1転移層の第1面に隣接することを含む該第1表皮層
を含む多層着色熱可塑性フィルム。 - 第1面及び第2面を有する第2表皮層をさらに含む請求項31記載のフィルムであって、第2表皮層の第1面はコアー層の第2面に隣接する、該フィルム。
- 第1面及び第2面を有する第2転移層をさらに含む請求項31記載のフィルムであって、該第2転移層の第1面がコアー層の第2面及び第1面と第2面を有する第2表皮層と隣接し、第2表皮層の第1面が第2転移層の第2面と隣接する、該フィルム。
- 第2表皮層が着色剤を含む、請求項32記載のフィルム。
- 第2表皮層が着色剤を含む、請求項33記載のフィルム。
- 第1表皮層が約40%未満の不透明率及び約65%を超える光透過率を有する、請求項1記載のフィルム。
- 第1表皮層と第1転移層の組み合わせが約40%未満の不透明率及び約65%を超える光透過率を有する、請求項8記載のフィルム。
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