JP2004532270A - 顆粒組成物および顆粒外組成物を含むnsaid製剤 - Google Patents
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Abstract
顆粒組成物および顆粒外組成物を含む製剤。顆粒組成物は、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)の連続相を含む複数の凝固した溶融顆粒から成る。顆粒外組成物は、無機物質、ステアリン酸またはその不溶性塩、澱粉物質、セルロース物質またはそれらの混合物の内の少なくとも1種から成る、水に不溶性であるウィッキング剤を含む。上記製剤は二酸化ケイ素を含まない。
Description
【技術分野】
【0001】
この発明は非ステロイド系抗炎症薬を含んでいる組成物、それらを製造する方法、およびそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
非ステロイド系抗炎症薬(NSAID類)は、広く用いられている部類の医薬品である。それらは1つの明確な化合物群であって、それにはイブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェンおよびフルルビプロフェンのようなフェニルプロピオン酸類が含まれる。それらは痛み、炎症および発熱、例えばリウマチ性関節炎、強直性脊椎炎、変形性関節炎、術後痛、分娩後痛および軟部組織損傷の1つまたは2つ以上の治療に主として用いられる。1例はイブプロフェンであって、それは、英国では、処方箋の下で(例えば、Brufen(RTM))一般に1日当たり3200mgまでの用量で入手できる。イブプロフェンは、また、英国では、主に、頭痛、偏頭痛、リウマチ痛、筋肉痛、背痛、神経痛、月経困難、歯痛および風邪とインフルエンザを含めて痛みおよび発熱の症状の治療に非処方薬(例えば、Nurofen(RTM))として一般に1日当たり1200mgまでの用量で入手できる。
【0003】
イブプロフェンおよび他のNSAID類は、一般に酸性の、実質的に不溶性の薬剤である。それらは経口医薬組成物として錠剤の形で投与されるのが便利である。かくして、NSAIDとの組み合わせには、NSAIDが相溶性であり、しかもNSAIDが満足できる硬度を有する錠剤を形成することができ、また医薬品を急速に体中に、それが吸収に利用できるように放出することが可能な製薬上許容できる医薬品添加剤が選択されなければならない。
【0004】
上記で明らかにした疾患に関しての1つの大きな問題は、特に痛みの治療における、NSAIDの作用の開始を改善することである。ある製剤の迅速な崩壊は、薬剤を体中に速やかに放出して、標準剤形と比較してそれより迅速な治療作用の開始に導くと考えられる。従って、胃腸管中で速やかに崩壊できるようにされた経口投与用固体剤形を製造することが望ましい。NSAID類の多くは酸性薬剤であり、従って吸収が胃の中で遭遇する酸性条件において1つの問題となることがあり得る。さらに、文献は速やかに崩壊できるようにされた多くの製剤を提案してきたけれども、イブプロフェンおよび他のNSAID類は比較的高用量で、例えば単位服用量剤(unit dose)1個当たり800mgまでの用量で投与することができるので、それらに関して1つの大きな問題が生ずる。かくして、NSAIDを、錠剤を剤形に製剤するのに有用な医薬品添加剤、そしてまた確実に迅速崩壊させるのに有用な医薬品添加剤と一緒に含むそのような剤形を提供する場合、患者の摂取には大きすぎるか、または標準の大規模製造方法に従っては製造することができない錠剤を与えないという問題がある。さらに、固体剤形は、(例えば、孔あき回転ドラムでのフィルムコーティングおよび包装等の段階中に遭遇する)製造プロセスの厳しさに耐えるために十分に硬くなければならないが、薬剤をその製剤から確実に迅速放出させるのに適切な崩壊特性、そしてまた適切な溶解特性を有しなければならない。克服されなければならないもう1つの重要な問題は、組成物が錠剤成形機のパンチに粘着することなく圧縮成形することができることを保証することである。
【0005】
特定の医薬品添加剤および錠剤化条件を選択し、または単位服用量剤の形態を変える一般的道筋に代わるものとして、研究の1つの達成方法は、NSAIDの性能を最適化する試みをなすために、NSAIDの結晶形を変えることを考究することである。
【0006】
初期の特許出願では、比較的低い融点の薬剤であるイブプロフェンを溶融するまで加熱し、そして冷却して顆粒化された組成物を形成し、これを随意の錠剤化用医薬品添加剤と組み合わせ、そして錠剤に圧縮成形することが考えられた。特開昭56−120616号公報(1981年)は、より小さい剤形の形成を、錠剤化する前の顆粒材料のより良好な流動性と共に可能にするイブプロフェン顆粒の製造方法について記載している。特開昭56−120616号公報の例証実施例においては、イブプロフェンは加熱によって溶融され、そして微小な結晶性セルロースおよびステアリン酸カルシウムのような医薬品添加剤が(場合によってヒドロキシプロピル澱粉と共に)加えられて、それら不溶性成分の溶融イブプロフェン内分散物を形成している。この混合物は、次に、顆粒を形成するために冷却および破砕される。これら顆粒はさらなる医薬品添加剤の添加なしで錠剤に直接圧縮成形されるか、またはAerosil(コロイド状二酸化ケイ素)と混合され、そしてカプセルに充填されるかのいずれかである。しかし、より小さい剤形とより良好な流動性は達成されたけれども、特開昭56−120616号公報に記載されるようにして製造された錠剤と1981年以前に利用できた技術の錠剤との間でバイオアベイラビリティーに有意差はないことが血液濃度の測定によって示された。
【0007】
欧州特許出願第362728号明細書(1990年)は、直接錠剤化のための改善された貯蔵性および製剤性を有する易流動性のイブプロフェン顆粒組成物に関する。溶融イブプロフェンは接触冷却装置で播種法(seeding process)を用いて凝固され、次いで固体に細砕される。形成された顆粒は完全にイブプロフェンより成る。記載された方法は、溶融イブプロフェンが特定の条件下で急速に凝結され、次いで溶融イブプロフェンは凝固するときに播種されることを必要とし、その結果もたらされたフレークは特定の粉砕条件下で破砕される。その例証実施例は、この方法で形成された顆粒を使用し、それらを微晶質セルロース、澱粉グリコール酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムのような必要な有意量の錠剤化用医薬品添加剤と組み合わせ、そして錠剤に圧縮成形することを述べている。錠剤の大きさを小さくするために、イブプロフェン顆粒と錠剤化前に組み合わせるのに必要な顆粒外医薬品添加剤(extra-granular excipients)の量を低下させることが望ましい。
【0008】
米国特許第5240712号明細書(1993年)は、溶融イブプロフェンはカプセルに注入できることを開示し、そして場合によって医薬品添加剤を中に固溶体または分散物として含んでいる、イブプロフェンを含有するカプセル封入剤形の例を与えている。溶融イブプロフェン組成物はカプセルに充填され、次いで凝固せしめられる。かくして製造された剤形はそれ以上加工する必要がなく、患者に直接投与することができる。しかし、それらカプセルはかなりの大きさを持ち、従って大きさが比較的小さい固体剤形を製造することが望ましい。
【0009】
米国特許第5667807号明細書(1997年)も、イブプロフェンを溶融するまで加熱し、それにより得られた顆粒組成物(granular composition)から錠剤を製造することに関する。この米国特許明細書は、イブプロフェンと医薬品添加剤(これには微晶質セルロース、トウモロコシ澱粉、ステアリン酸マグネシウム、そして場合によってはコロイド状二酸化ケイ素およびクロスカルメローゼナトリウムがある)との混合物をまず形成し、次いでその混合物を溶融押出機で加熱および押し出しして活性成分の一部が溶融されている押出物を製造することによって製造される錠剤の例証実施例を含んでいる。低融点活性成分がバインダーおよび固体溶媒の機能を実現すると言われる。その方法の第二の部分において、その押出物から製造された冷却、細砕顆粒が、場合によって滑剤を含めた後に、錠剤に圧縮成形される。しかし、組成物に配合され、錠剤の性能を改善することを必要とする医薬品添加剤の数を少なくすることが望ましい。
【0010】
かくして、溶融イブプロフェンを凝固させることによって製造される顆粒を有する剤形を製剤する際に、従来は、(a)溶融イブプロフェンに有意の数の医薬品添加剤を加え、そして顆粒を錠剤への直接圧縮成形のために使用するか、または(b)イブプロフェンだけを含んでいる顆粒を有意量の追加の錠剤化用医薬品添加剤と組み合わせ、次いで錠剤に圧縮成形するかのいずれかを行うことが提案された。
【0011】
出願中のPCT出願PCT/EP00/12193号明細書は、崩壊剤を中に均一に分散して含んでいる低融点NSAIDの複数の凝固した溶融顆粒から成る顆粒成分を含む圧縮成形錠剤組成物に二酸化ケイ素を配合することによって価値ある錠剤特性を得ることができることを開示している。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者は、今や、1つのキー成分、即ち二酸化ケイ素に制限されることなく価値ある錠剤化性を得ることができることを見いだした。これには、原料の供給、材料の加工処理およびコストに関して利点があるだろう。本発明者は、好ましくは崩壊剤を中に均一に分散して含んでいる、低融点NSAIDの複数の凝固した溶融顆粒を含む顆粒組成物が、無機物質および/または澱粉物質を含む不溶性ウィッキング剤(wicking agent)(ここで、ウィッキング剤は二酸化ケイ素ではない)を含む顆粒外組成物(extra-granular composition)と組み合わされるならば、価値ある錠剤化性を有するシリカ不含NSAID錠剤がもたらされることを見いだした。
【0013】
従って、本発明は、場合によって崩壊剤を中に均一に分散して含んでいる低融点の非ステロイド系抗炎症薬の連続相を含む複数の凝固した溶融顆粒含む顆粒組成物を含む圧縮成形錠剤の製剤であって、この製剤が、無機物質および澱粉物質またはそれらの混合物から選ばれる不溶性ウィッキング剤を含む顆粒外組成物を含むことを特徴とするが、但し製剤は二酸化ケイ素を含まない上記の圧縮成形錠剤製剤を提供する。
【0014】
本発明により製造される製剤は、価値ある崩壊性を有することが見いだされた。さらに、その溶解結果は、比較的短い時間後における水性媒体中に溶解したNSAIDのレベルが予想外に高いことを示している。
【0015】
本発明のさらなる利点は、剤形を製造するために必要とされる追加の錠剤化用医薬品添加剤が少量であるという点にあり、かくして錠剤の加工およびコストに利点がもたらされ、かつより小さい剤形を製造することが可能になる。さらに、錠剤化の前に形成された製剤は良好な流動性を有し、そして得られた錠剤は良好な硬さを有する。
【0016】
溶融顆粒中のNSAIDの表面積は、NSAIDの通常結晶の表面積より有意に大きい。加えて、その粒度は、溶解性を改善する通常は有利な方法であるNSAID粒子を微粉にすることによってもたらされる粒度よりも小さい。不溶性ウィッキング剤の少量が、製剤を、水性条件において、特に(胃の中に見いだされるような)酸性条件において、非常に速やかに分散させ、高割合のNSAIDを比較的短期間内に溶解させる効果を有することは驚くべきことである。
【0017】
NSAIDはラセミ体混合物または鏡像異性体の形をしていることができる。NSAIDの製薬上許容できる塩も使用することができる。好ましい塩はNSAIDのナトリウム塩、カリウム塩またはリシン塩である。
【0018】
本発明は、任意の比較的低融点のNSAIDを味が許容できる易崩壊性の製剤に製剤するのを可能にする。有利な部類の化合物は、一般に実質的に不溶性で、かつまずい味特性を有する2−アリールプロピオン酸である。一般に、このような化合物の融点は、その化合物の溶融を標準の装置を用いて可能にするほど十分に低いと考えられる。溶融NSAID中に含まれる任意の成分、例えば崩壊剤に対して有害な影響がないことも重要である。かくして、低融点NSAID類の典型的な融点は、30−300℃の範囲に入ると予想される。好ましいNSAID類は、溶融プロセスが有意量のエネルギーを使用せず、従って製造コストにある効果を及ぼすようにより低い融点を有する。好ましい融点は、30−200℃(例えば、ラセミナプロキセン;融点156℃)、それより好ましくは30−150℃、さらに好ましくは40−120℃(例えば、ラセミフルルビプロフェン;融点114℃)、最も好ましくは50−100℃(例えば、ラセミイブプロフェン(融点75−77℃)、S(+)−イブプロフェン(融点52−54℃)およびラセミケトプロフェン(融点96℃))の範囲内である。好ましい低融点NSAID類は、ナプロキセン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェンまたはそれらの鏡像異性体(特に、S(+)−鏡像異性体)である。
【0019】
本発明はイブプロフェン医薬品に特に適合する。用語「イブプロフェン医薬品」は、低融点を有し、そして口および喉の中であと味が非常に悪いラセミイブプロフェンおよびS(+)−イブプロフェンを包含する。最も有利な結果は、高服用量を貧弱な溶解性と併せ有するラセミイブプロフェンにより得られる。
【0020】
顆粒組成物中のNSAIDの割合は治療効果に望まれる用量に依存する。フルルビプロフェンおよびケトプロフェンのような低用量薬剤は、錠剤が小さすぎないものを提供するために製剤の20重量%程度の少量(例えば、20−99%)を構成することができる。しかし、本発明の1つの特長は、イブプロフェンのような低融点、高用量のNSAID類がこれらを製剤してより小さい剤形にすることができるということである。従って、NSAIDは顆粒組成物の70%重量/重量超(例えば、70−99重量%)、好ましくは顆粒組成物の70−95%重量/重量、さらに好ましくは75−85%重量/重量を構成することが適切である。NSAIDは、適切には製剤の50重量%超、例えば重量/重量で60−97%、好ましくは重量/重量で70−95%、さらに好ましくは70−90%重量/重量、最も好ましくは製剤の75−85%重量/重量を構成する。
【0021】
随意の崩壊剤がNSAID錠剤製剤を胃腸管中に見いだされる条件下で崩壊させる効果を有する。崩壊剤の例を挙げると、小麦澱粉、トウモロコシ澱粉、ジャガイモ澱粉、澱粉グリコール酸ナトリウム、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸、架橋ポリビニルピロリドン、ケイ酸マグネシウム・アルミニウムおよびクロスカルメローゼナトリウムの1種または2種以上がある。好ましい崩壊剤は、水の作用で膨潤し、従って錠剤中の成分を押し出して水性崩壊媒体中に切り出すものである。好ましい崩壊剤は、クロスカルメローゼナトリウムおよび澱粉グリコール酸ナトリウムの1種または2種以上、特にクロスカルメローゼナトリウムを含む。崩壊剤は、例えば製剤の25%重量/重量までの、より好ましくは1−25%重量/重量、さらに好ましくは3−20%重量/重量、最も好ましくは製剤の8−17%重量/重量の有効崩壊作用量で存在することができる。崩壊剤は、適切には顆粒組成物の1−25%重量/重量、好ましくは5−23%重量/重量、最も好ましくは顆粒組成物の7−20%重量/重量を構成する。さらに、または代わりに、崩壊剤は顆粒外組成物中に存在することができる。
【0022】
顆粒組成物が崩壊剤を含むとき、NSAID対崩壊剤の比は、30:1〜1:1重量部、好ましくは20:1〜2:1、より好ましくは10:1〜3:1重量部の範囲内であるのが好ましい。
【0023】
好ましくは、本発明の製剤は、30−99.9%重量/重量、より好ましくは50−99.9%重量/重量(それよりさらに好ましくは60−99%重量/重量、最も好ましくは70−99%重量/重量)の顆粒組成物、および0.1−70%重量/重量、より好ましくは0.1−50%重量/重量(それよりさらに好ましくは1−40%重量/重量、最も好ましくは1−30%重量/重量)の顆粒外組成物を含む。さらに好ましくは、NSAID対ウィッキング剤の重量比は2−200:1、より好ましくは100−200:1である。
【0024】
顆粒外組成物は、凝固した溶融顆粒中に含まれない成分を圧縮成形錠剤中に配合して含む。それらは、溶融顆粒と、錠剤を製造するプロセスにおいて同時にまたは逐次段階で混合することができる。本発明の特定の利点は、好ましくは、顆粒外組成物の全ての成分が顆粒組成物と同時に組み合わされるということ、そしてまた顆粒組成物と組み合わせる前に顆粒外組成物中の成分に意味のある加工処理を施す必要がないということである。圧縮成形錠剤は顆粒組成物と顆粒外組成物との均一な混合物から成る。顆粒外組成物は製剤全体に一様に分布されるのが適当である。
【0025】
ウィッキング剤は水に不溶性であって、顆粒外組成物中に配合されるのが適当である。「水に不溶性」とは、1グラムの固体を15〜25℃の温度範囲で用いて溶液を生成させるのに10,000mL超の水が必要とされることを意味する。それは、製剤中にその0.1−10%重量/重量(好ましくは0.1−5%重量/重量、より好ましくは0.2−3%重量/重量、特に0.2−1%重量/重量)の程度まで存在するのが適当である。この不溶性ウィッキング剤は、無機物質、ステアリン酸またはそれらの不溶性塩、澱粉物質、セルロース物質およびそれらの混合物から選ばれる。無機物質は、好ましくは、タルク、PTFE粉末、ケイ酸アルカリ金属、ケイ酸アルカリ土類金属、炭酸および重炭酸アルカリ金属並びに炭酸アルカリ土類金属を含む。例を挙げると、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、タルク、PTFE粉末、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウムおよびケイ酸カルシウムがある。ステアリン酸物質は、好ましくはステアリン酸またはそのアルカリ土類金属塩、より好ましくはステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸カルシウムを含む。澱粉物質は、好ましくは、ジャガイモ澱粉、トウモロコシ澱粉、コメ澱粉、タピオカ澱粉、およびα化澱粉のような変性澱粉を含めて澱粉誘導体のような澱粉を含む。最も好ましくは、ウィッキング剤はステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、トウモロコシ澱粉およびα化澱粉の内の少なくとも1種を含む。
【0026】
適切な顆粒外組成物は、2−100%重量/重量、好ましくは50−100%重量/重量の不溶性ウィッキング剤を含む。顆粒外組成物は、好ましくは85−100%重量/重量(より好ましくは90−100%重量/重量、最も好ましくは95−100%重量/重量)の不溶性ウィッキング剤を含む。それは顆粒外組成物中で0−20%重量/重量、好ましくは0−15%重量/重量、より好ましくは0.1−10%重量/重量、さらに好ましくは0.1−5%重量/重量、最も好ましくは0.2−2%重量/重量の界面活性剤と組み合わせることができる。
【0027】
本発明による特に好ましい製剤において、顆粒外組成物は無機ウィッキング剤より本質的に成る。
【0028】
本発明の実施には必要でないけれども、所望とされるならば、圧縮成形錠剤製剤は追加の医薬品添加剤を含んでいてもよい。この製剤は、例えばある割合の希釈剤を含むことができる。希釈剤は水溶性であってもよいし、水不溶性であってもよい。適した水溶性希釈剤物質に、糖アルコール類(例えば、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、エリトリトール)、糖類(例えば、スクロース、フルクトース、ラクトース、デキストロース)、シクロデキストリン、マルトデキストリンおよび有機酸の塩(例えば、クエン酸ナトリウムおよびクエン酸カリウム)がある。ラクトース、クエン酸ナトリウムおよびクエン酸カリウムが特に好ましい水溶性希釈剤である。適した水不溶性希釈剤物質に、セルロース誘導体(例えば、微晶質セルロース)、澱粉およびその誘導体(例えば、α化澱粉)、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、硫酸カルシウムおよび炭酸カルシウムがある。微晶質セルロースおよびリン酸二カルシウムが好ましい水不溶性希釈剤である。希釈剤は、好ましくは、アルカリ金属塩、例えばアルカリ金属炭酸塩、同重炭酸塩または同クエン酸塩のような塩基性成分を含んでいることができる。アルカリ金属塩はナトリウム塩またはカリウム塩であるのが好ましい。塩は、さらに好ましくはナトリウムまたはカリウムのクエン酸塩、炭酸塩または重炭酸塩、それより好ましくは重炭酸ナトリウムまたはクエン酸ナトリウムである。希釈剤はウィッキング剤として機能することもある。成分のこの二重機能性は本発明の範囲内である。
【0029】
投与前に水に分散するようにされた製剤において、希釈剤のレベルは、所望とされる分散性を達成するために、極めて高い、例えば製剤の50重量%まで(例えば、0−50%重量/重量、好ましくは0−40%重量/重量)であることができる。経口投与用の錠剤では、希釈剤は製剤のコストを、また製造コストを増すので、希釈剤は製剤の25重量%超は構成しないのが好ましい(例えば、0−25%重量/重量)。かくして、コストを最小限に抑えるために、希釈剤は製剤にその0−20重量%、より好ましくは0−10%重量/重量の量で加えられることが好ましいだろう。希釈剤が存在する場合、それは、好ましくは製剤の0.1−25重量%、より好ましくは製剤の0.1−20%重量/重量、さらに好ましくは0.1−10%重量/重量、最も好ましくは1−5重量%の程度まで使用することができる。
【0030】
希釈剤は顆粒組成物および/または顆粒外組成物中に存在することができる。剤形の大きさおよびコストを最小限に抑えるために、最低量のそのような追加医薬品添加剤を含めることが望ましい。低用量薬剤を錠剤化するのに必要であるならば、希釈剤物質は顆粒組成物および/または顆粒外組成物の65%重量/重量まで(例えば、0.1−60%重量/重量)を構成することができる。好ましくは、それは顆粒組成物および/または顆粒外組成物の0−30%重量/重量、より好ましくは0−20%重量/重量の程度使用される。従って、希釈剤は、それを用いる場合、好ましくは顆粒外組成物中に20%重量/重量まで(即ち、0.1−20%)、好ましくは0.1−15%重量/重量、より好ましくは0.1−10%重量/重量、特に1−5%重量/重量の範囲で含めることができる。前記で議論したように、希釈剤は顆粒組成物中に、例えばその組成物の(0.1−20%重量/重量のような)0−20%重量/重量、例えば0−15%重量/重量の量で、そしてもし存在するならば、より好ましくは製剤の0.1−15%重量/重量、特に1−5%重量/重量の量で存在することができる。
【0031】
NSAID(特に、イブプロフェン医薬品)対アルカリ金属塩の比は、重量部で100:1〜1:1、好ましくは重量部で5:1〜1:1の範囲であることができる。アルカリ金属塩はNSAID(例えば、イブプロフェン)に対して等モル量までの任意の量で配合されるのが好ましい。モル量未満のアルカリ金属塩を配合することが都合がよい。かくして、このアルカリ金属化合物はNSAIDの100%重量/重量まで、好ましくはNSAIDの50%重量/重量まで、より好ましくは10%重量/重量までを構成することができる。本発明による1つの好ましい圧縮成形錠剤においては、NSAID(特に、イブプロフェン医薬品)はアルカリ金属塩と混和状態にある。アルカリ金属塩は、錠剤に圧縮成形する前に顆粒組成物と混合するための顆粒外成分中に配合されるのが好ましい。
【0032】
製剤は、また、界面活性剤も、界面活性剤の性質に適切な量で、好ましくは製剤の0.05−20重量%の量で含むことができる。好ましい界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、ポロキサマー、硬化ヒマシ油とその誘導体、ポリオキシエチレン系界面活性剤(ポリオキシエチレン油、ステアリン酸エステルを含めて脂肪酸エステルを含む)およびソルビタンエステルである。それらは顆粒組成物および顆粒外組成物のいずれか一方また両方に対して0.05−5%重量/重量、好ましくは0.1−3%重量/重量、より好ましくは0.2−2%重量/重量の程度まで使用することができる。
【0033】
場合によっては、顆粒組成物と混合するための顆粒外組成物に滑剤を配合してもよい。イブプロフェン錠剤に常用される滑剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、水素化植物油および/またはステアリルフマル酸ナトリウムが使用することができる。これらは製剤の0.05−5重量%、好ましくは0.1−2重量%の量で存在することができる。タルクのような粘着防止剤を剤形に対して4重量%まで、例えば剤形に対して0.5−2重量%の量で、好ましくは顆粒外組成物の一部としてさらに含めることができる。
【0034】
この技術分野の当業者に知られている他の常用の錠剤化用医薬品添加剤が、本発明による圧縮成形錠剤組成物に所望のとおり配合することができるが、本発明の第一の利点は、良好な溶解特性を持つ迅速崩壊性錠剤を成し遂げるのに必要な医薬品添加剤の数が最小限であるということは認められるだろう。
【0035】
好ましい顆粒組成物は、NSAID(好ましくはイブプロフェン)、崩壊剤、並びに場合によっては界面活性剤および/または希釈剤を含む。さらに好ましい顆粒組成物は、NSAID(好ましくはイブプロフェン)、崩壊剤および界面活性剤より本質的に成る。さらに好ましい顆粒組成物は、NSAID(好ましくはイブプロフェン)、崩壊剤、界面活性剤および希釈剤より本質的に成る。
【0036】
顆粒組成物における溶融顆粒は、好ましくは10−2000μm、さらに好ましくは50−1000μm、最も好ましくは100−400μmの範囲内の平均粒度を有する。価値ある結果は、溶融顆粒の嵩密度が0.1−1gmL-1、さらに好ましくは0.3−0.6gmL-1の範囲内にあるときに達成される。さらに好ましい性質は、タップ密度(tapped density)が0.3−0.7gmL-1(さらに好ましくは0.4−0.6gmL-1)の範囲にあるときに得られる。
【0037】
本発明の1つの好ましい圧縮成形錠剤の製剤は、次の:
(a)製剤の重量で30−99%(好ましくは60−99%)の顆粒組成物であって、非ステロイド系抗炎症薬1重量部当たり0.005−3重量部(好ましくは0.01−1重量部)の崩壊剤を含んでいるそのような顆粒組成物;および
【0038】
(b)製剤の重量で0.05−70%(好ましくは0.01−40%)の顆粒外組成物を含む。
【0039】
1つの好ましい圧縮成形錠剤組成物は、次の:
(a)崩壊剤を中に均質的に含んでいるイブプロフェン医薬品の凝固溶融物を含む顆粒組成物;および
【0040】
(b)0.05−30%重量/重量(好ましくは0.1−5%重量/重量)の不溶性ウィッキング剤の均質(intimate)な混合物を含む。
【0041】
本発明によるさらに好ましい圧縮成形錠剤組成物において、次の:
(a)顆粒の重量で70−97%(好ましくは70−95重量%)のイブプロフェン、顆粒の重量で3−25%(好ましくは5−20重量%)のクロスカルメローゼナトリウムおよび顆粒の重量で0−20%(好ましくは8−16重量%)の希釈剤を中に分散して含む凝固した溶融顆粒であって、上記イブプロフェンが連続相として存在しているそのような凝固溶融顆粒;および
【0042】
(b)0.05−5.0%重量/重量の不溶性ウィッキング剤
の圧縮成形混合物が提供される。
【0043】
本発明による1つのさらなる好ましい組成物において、次の:
(a)クロスカルメローゼナトリウムおよび場合によって希釈剤を中に均一に分散して含んでいるイブプロフェンの凝固した溶融顆粒から成る、製剤の重量で90−99.95%の顆粒組成物であって、上記イブプロフェンが単一の連続相として組成物の70−99%の量で存在し、上記クロスカルメローゼナトリウムが製剤の1−25重量%の量で存在し、そして上記希釈剤が製剤の0−20%の量で存在するそのような顆粒組成物;および
【0044】
(b)重量で0.05−10%の顆粒外組成物
を含む組成物が、好ましくは均質な混合物として提供される。
【0045】
本発明による1つの有利な圧縮成形錠剤の製剤は、次の:
(a)顆粒組成物であって、次の:
i)連続相として存在する70−90%重量/重量のイブプロフェン;
ii)8−20%重量/重量のクロスカルメローゼナトリウム;
iii)0−20%重量/重量の希釈剤
を含む上記の顆粒組成物と;
【0046】
(b)顆粒外組成物であって、次の
iv)0.5−2%重量/重量の不溶性ウィッキング剤;および
v)0.1−2.5%重量/重量の界面活性剤
を含む上記顆粒外組成物
との、成分(i)〜(v)の合計が製剤の99重量%超である均一な(uniform)ブレンドから成る。
【0047】
最も好ましくは、顆粒組成物は、本質的に(即ち、組成物に対して98重量%)のイブプロフェン、クロスカルメローゼナトリウム、および場合によって用いられる希釈剤(好ましくは、有機酸の塩(例えば、アルカリ金属塩)または微晶質セルロース)より成る。さらなる有利な製剤において、顆粒組成物は、本質的にイブプロフェン、クロスカルメローゼナトリウムおよび界面活性剤より成る。顆粒組成物が本質的にイブプロフェン、クロスカルメローゼナトリウム、希釈剤(好ましくは、微晶質セルロースまたは有機酸のアルカリ金属塩)、および界面活性剤(好ましくは、ラウリル硫酸ナトリウムまたはポロキサマー)より成るならば、特別の利点も達成される。例えば、1つの有利な製剤は、顆粒組成物の重量で75−95%のイブプロフェンと、顆粒組成物の重量で5−20%の崩壊剤と、顆粒組成物の重量で0−20%の希釈剤との均一な混合物より本質的に成り(即ち、組成物に対して98重量%超)、ここで上記組成物はイブプロフェンの凝固した溶融顆粒を含み、そしてそのイブプロフェンは単一の連続相として存在する。
【0048】
本発明の圧縮成形錠剤製剤は、所望とされるならば、他の相溶性の薬理活性成分および/または増強剤を含むことができる。かくして、例えば、剤形は、痛み、炎症および/または発熱の治療に有用な組成物において一般に使用される任意の他の成分、例えばカフェイン若しくは他のキサンチン誘導体;他の鎮痛薬、例えばコデイン;骨格筋弛緩薬;抗ヒスタミン薬(例えば、アクリバスチン(acrivastine)、アステミゾール(astemizole)、アザタジン(azatadine)、アゼラスチン、ブロモジフェンヒドラミン、ブロモフェニラミン、カルビノキサミン、セチリジン、クロルフェニラミン、シプロヘプタジン(cyproheptadine)、デキスブロモフェニラミン、デキスクロロフェニラミン、ジフェンヒドラミン、エバスチン、ケトチフェン、ロドキサミド(lodoxamide)、ロラチジン(loratidine)、レボカバスチン、メキタジン、オキサトミド、フェニンダミン、フェニルトロキサミン、ピリラミン、セタスチン(setastine)、タジファイリン(tazifylline)、テメラスチン(temelastine)、テルフェニジン(terfenidine)、トリペレナミンまたはトリプロリジン(好ましくは、非鎮静性抗ヒスタミン薬が用いられる));鬱血除去薬(例えば、偽エフェドリン、フェニルプロパノールアミンおよびフェニレフリン);咳抑止薬(例えば、カラミフェン、コデインまたはデキストロメトルパン);および/または去痰薬(例えば、グアイフェネシン、クエン酸カリウム、スルホン酸グアヤコールカリウム、硫酸カリウムおよび抱水テルビン)を含んでいることができる。
【0049】
このような臨時の活性成分および/または増強薬は、溶融顆粒、または圧縮成形錠剤に製剤する前にその溶融顆粒と組み合わされる顆粒外成分に配合することができる。
【0050】
イブプロフェンおよびその誘導体は主に抗炎症薬、鎮痛薬および抗発熱薬であるが、歯周骨喪失、掻痒症およびアルツハイマー病の治療を含めて他の治療用途にも提案された。本発明の剤形は、従って、リウマチ性関節炎、変形性関節炎、強直性脊椎炎、血清陰性関節症、関節周囲疾患および軟部組織損傷を含めてイブプロフェンが有効な全ての治療用途の治療における使用の必要を示す。それら剤形は、また、術後痛、分娩後痛、歯痛、月経痛、頭痛、偏頭痛、リウマチ痛、筋肉痛、背痛、神経痛および/または筋骨格痛、または次の病気:呼吸器感染症、風邪若しくはインフルエンザ、痛風若しくは早朝硬直に関連した痛みまたは不快感の治療においても使用することができる。
【0051】
従って、本発明のもう1つの面においては、痛みおよび/または炎症および/または発熱の治療で使用するための本発明による組成物が提供される。さらに、本発明は、また、本発明による組成物を必要としている哺乳動物に対するこの組成物の投与を含む、痛みおよび/または炎症および/または発熱を治療する方法も提供する。
【0052】
効果的治療の単位服用量は、各NSAIDについてこの技術分野の当業者に知られている。例えば、それらはNSAIDを5mg、10mg、12.5mg、25mg、50mg、100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、350mg、400mg、500mg、600mgおよび800mgの程度まで含むことができる。誘導体が用いられる場合、普通は、上記に与えられる等価のNSAID用量を与えるように精密な単位服用量が選ばれる。本明細書に記載される治療に対しては、イブプロフェンの最大日用量は一般に3200mgである。一回単位日用量は100mgであることができる。好ましい単位用量はイブプロフェン100−400mgの範囲、より好ましくは100−300mgの範囲、特に200mgである。フルルビプロフェンの最大日用量は一般に300mgである。一回単位用量は12.5mgであることができる。好ましい単位用量はフルルビプロフェン12.5−150mgの範囲、より好ましくは25−100mgの範囲、特に50mgである。ナプロキセンの最大日用量は一般に1500mgである。一回単位日用量は125mgであることができる。好ましい単位用量はナプロキセン220−750mgの範囲、より好ましくは220−500mg、特に220−250mgの範囲である。ケトプロフェンの最大日用量は一般に200mgである。一回単位日用量は25mgであることができる。好ましい単位用量はケトプロフェン25−100mgの範囲、より好ましくは25−75mgの範囲、特に50mgである。
【0053】
本発明の錠剤製剤は燕下することができるか、または摂取前に水に分散させることができる。この錠剤組成物はNSAIDを胃または胃腸管の中に放出することが好ましい。
【0054】
本発明は、1つのさらなる面において、圧縮成形製剤中で顆粒組成物と組み合わされている顆粒外組成物における、無機物質、ステアリン酸またはそれらの不溶性塩、澱粉物質、セルロース物質およびそれらの混合物から選ばれる不溶性ウィッキング剤の使用であって、上記顆粒組成物が、場合によって崩壊剤および/または希釈剤を全体を通じて均質に分散して含んでいる低融点(例えば、融点が30−300℃の範囲にある)非ステロイド系抗炎症薬の連続相を含む複数の凝固した溶融顆粒を含み、そして上記製剤が製剤の重量で0.3−30%(好ましくは、0.1−10%)重量/重量の不溶性ウィッキング剤を含む上記の使用を提供する。
【0055】
本発明は、1つのさらなる面において、次の:
(a)非ステロイド系抗炎症薬をそれが溶融されるまで加熱し;
(b)上記溶融物を凝固した溶融顆粒に形成し;
【0056】
(c)上記凝固溶融顆粒を、不溶性ウィッキング剤を含む顆粒外組成物と組み合わせ;そして、場合によって、
(d)単位服用量剤に形成する
工程を特徴とする、本発明による製剤を製造する方法を提供する。
【0057】
本発明による方法の工程(a)において薬剤が溶融される。本発明に従って使用されるNSAID類は、室温において固体である。従って、NSAIDをそれが溶融状態になるまで加熱することが必要である。加圧条件下においては、薬剤はその標準融点未満の温度で溶融させることができる。溶融は、例えば容器中でNSAIDの融点より高い温度まで加熱することを含めて公知の方法に従って、または加熱された押出機での押出によって行うことができる。その最高温度は、溶融した薬剤およびそれと組み合わされる成分の安定性によって定まる。薬剤は任意の都合のよい温度まで加熱することができる。一般に、温度が高ければ高いほど、薬剤はより速やかに溶融するが、但しこれは薬剤を加熱するのに必要とされるエネルギー入力とバランスせしめられなければならない。最高効率のために、NSAIDはエネルギーコストを最低に保つためにその融点より50℃以下、好ましくは1−25℃、さらに好ましくは5−20℃高い温度まで加熱されることが一般に想定される。好ましい加熱範囲は30−180℃、それより好ましくは35−140℃、さらに好ましくは40−120℃である。
【0058】
NSAIDが押し出される場合、一般に、押出機中のスクリュー構成によるNSAIDに対する作用もNSAIDを溶融することに寄与し、それによって外部適用温度の必要が減少せしめられる。従って、押出機バレルはNSAIDの融点よりも低い温度に加熱することが可能である。例えば、ラセミイブプロフェンの標準融点は75−77℃であるが、(押出機または類似の加工処理装置で遭遇することがあり得るような)力/圧力条件下では、そのイブプロフェンを溶融するのに必要な外部適用熱は、押出機内における強力な混合作用によって発生せしめられる機械的熱によって有意に減少させることができる。この押出機は、NSAIDの融点より25℃より低くない温度、好ましくは薬剤の融点より20℃低い温度から薬剤の融点より50℃高い温度までの範囲内、さらに好ましくは薬剤の融点より15℃低い温度からその融点より25℃高い温度までの範囲内、最も好ましくは薬剤の融点の両側10℃の範囲内の温度に加熱されることが一般に想定される。
【0059】
一部の押出機は、その押出機中において異なるゾーンを異なる温度に加熱できるようになっている。これらの温度は、NSAIDが段階(a)で溶融される、好ましくは完全に溶融されるのを保証するために所望のように選択することができる。薬剤は、好ましくは80−130℃、さらに好ましくは100−120℃の範囲内の温度に加熱される。NSAIDがイブプロフェンであるとき、それは50−130℃の範囲内で加熱するのが都合よく、60−100℃の範囲がさらに好ましい。水浴またはスチーム浴のような常用の加熱手段によって加熱するとき、それは好ましくは75−90℃、さらに好ましくは75−85℃の範囲に加熱される。イブプロフェンは、また、イブプロフェンを、例えば二軸スクリュー押出機で加熱押し出すことによって加熱し、そして力の条件に付すこともできる。イブプロフェンの押出機バレル中における温度は66−96℃の範囲内であるのが好ましく、70−82℃の範囲内がさらに好ましい。溶融混合物を形成するために、その溶融物全体にくまなく、常用のブレンドおよび/または攪拌技術でいかなる随意の医薬品添加剤も分散させることができる。
【0060】
顆粒組成物が崩壊剤を含む場合の好ましい態様において、崩壊剤は溶融NSAIDと溶融前か溶融プロセス後のいずれかで組み合わされる。崩壊剤は、最も一般的には、イブプロフェン溶融物に不溶であり、従って固体崩壊剤の液体溶融物内分散物がもたらされる。この分散物は、その崩壊剤が溶融されたNSAIDと均一(uniformly)にまたは均質的(homogeneously)に組み合わされるように混合される。かくして、均一な混合物が生成せしめられる。
【0061】
都合のよいことに、NSAIDを加熱することと、随意医薬品添加剤を(例えば、NSAIDを攪拌し、かき混ぜ、混練し、または押し出すことによって)ブレンドさせることとは同時に起こる。上記のプロセスは多数のやり方で行うことができる。随意医薬品添加剤を薬剤と組み合わせる方法は、使用される薬剤とその服用量、薬剤が加熱される温度、使用される他の全ての医薬品添加剤の量、加工処理される成分の量を含めて条件に依存するが、それはこの技術分野の当業者の知識内である。1つの方法において、NSAIDは適当な容器中で溶融されるまで加熱される。次いで、この溶融素材に崩壊剤および全てのさらなる随意成分が加えられ、一緒に完全に組み合わされて均質な混合物を形成する。崩壊剤およびこれらの随意の追加医薬品添加剤は、溶融NSAID中に同時にまたは逐次工程でブレンドさせることもできる。
【0062】
1つのさらなる方法においては、非ステロイド系抗炎症薬を固体状態で崩壊剤およびさらなる随意医薬品添加剤と組み合わせ、次いでその非ステロイド系抗炎症薬が溶融されるまで一緒に加熱することができる。NSAIDを少なくとも1種の追加医薬品添加剤(例えば、崩壊剤)と固体状態で組み合わせ、次いでそのNSAIDが溶融されるまで加熱し、次に所望とされる任意のさらなる医薬品添加剤を加えることも望ましいだろう。
【0063】
もう1つの好ましい方法では、NSAIDおよび崩壊剤が、溶融顆粒中に配合されるべき全てのさらなる随意成分と一緒に(それらは、まず一緒にブレンドすることによって組み合わされているのが好ましい)、押出機タイプの装置系に送られる。これらの材料は、押出機内でスクリュー(1つまたは複数)による混練によってNSAIDが溶融されるまで加熱および混合されて、これら成分の均一な混合物が生成せしめられる。この薬剤は溶融押し出しされるのが好ましい。このNSAIDは二軸スクリュー押出機で押し出されるのがさらに好ましい。
【0064】
工程(b)において、溶融混合物は凝固した溶融顆粒に形成される。溶融物は、都合のよい方法であればどの方法ででも凝固させることが可能である。ある場合には、溶融顆粒は、薬剤が溶融状態にある(即ち、完全に溶融されているか、または部分的に溶融されている)間に形成させ、次いで凝固した溶融顆粒を形成するために冷却することが可能である。これは、例えば溶融押出法で実施することができ、その押出物は、例えば、それが押出機から出るときにペレットに切断することができ、そしてそのペレットは冷却ベルトのような適切な方法で冷却させることができる。1つのさらなる方法においては、加熱または熱押出後に、その溶融NSAIDは、溶融素材が冷たい空気流の通路中に噴霧されて液滴を形成し、そして乾燥固体素材が採集される噴霧塔式乾燥機か噴霧造粒機のいずれかに供給することによって冷却させることができる。
【0065】
一般に、溶融混合物は薬剤の融点よりも低い温度に冷却され、その後で顆粒に形成される。これは急冷と徐冷の両者を含む。溶融薬剤は急速に冷却されるのが好ましい。例えば、溶融NSAIDはこれを室温で冷却させることもできるし、或いは冷却された(例えば、水冷された)容器中で冷却させることもできる。溶融NSAIDは、静止していてもよいし、または連続的に動いていてもよい冷却トレー上に注加することもできる。静止トレーは冷却室の中に配置されてもよい。冷却された溶融物は固体を形成し、それはベルトから掻き落とすか、またはそれが連続移動ベルトの一端から落ちるときに集めることができる。薬剤の崩壊剤および任意のさらなる医薬品添加剤との均一な混合物を維持するためには、その混合物を冷却中にかき混ぜまたは攪拌することが必要なことがある。冷却は冷却された空気の流れの中で起こすこともできる。溶融薬剤は、また、その溶融混合物を移動している冷却ベルト、好ましくは連続回転している冷却ベルトの上に載せて通過させることによって冷却することもできる。ベルトは水で冷却されるのが好ましい。水は、ベルトの下面に、その長さに沿って、またはその長さに部分的に沿って、所望のように、かつベルトの長さ、溶融薬剤混合物の量およびベルトの速度に従って適用することができる。溶融薬剤混合物を、少なくとも初期には、冷却手段によって、例えばその溶融混合物が凝固し始めるまで冷却することが特に好ましい。ベルトはその長さの実質的に全体に沿って水冷され、そしてベルトは溶融薬剤混合物を固体状態まで冷却させるのに必要な最低長さ(例えば、3〜7m)のものであることが有利である。
【0066】
溶融薬剤を冷却すると製造される顆粒は、好ましくは標準の大規模錠剤成形機で錠剤化するのに適した大きさのものであることが好ましい。顆粒組成物中の溶融顆粒は、好ましくは10−2000μm、さらに好ましくは50−1000μm、最も好ましくは100−400μmの範囲内の平均粒度を有する。価値ある結果は、溶融顆粒の嵩密度が0.1−1gmL-1、さらに好ましくは0.3−0.6gmL-1の範囲内にあるときに達成される。さらに好ましい性質は、タップ密度が0.3−0.7gmL-1(さらに好ましくは0.4−0.6gmL-1)の範囲にあるときに得られる。さらに、溶融顆粒は0.5−2.0g/mLの多孔度を有することが好ましい。
【0067】
凝固した溶融物は複数の方法で顆粒に形成することができる。例えば、それはこれを微粉砕(pulverise)または細砕(comminute)して顆粒にすることができる。それは粉砕(mill)および/または篩い分けすることができる。それが移動ベルト上で冷却されるならば、冷却溶融物は掻取りバーおよび/またはミル機のような細砕装置に送り出すことができる。それは、また、溶融物質がオリフィスから冷却された空気の流れの中に噴霧され、凝結/凝固され、次いで採集される噴霧塔または噴霧造粒機のような噴霧装置を通過させることもできる。溶融NSAIDが押し出されるならば、その押出物を冷却し、次いで都合のよい大きさの断片に砕き、続いて粉砕および/または篩い分けすることができる。或いはまた、押出物を穴を通して押し出し、そして錠剤化に適した大きさの顆粒に切断することもできる。
【0068】
好ましくは、段階(b)において、溶融薬剤混合物は1本のリボンまたは複数のリボンに形成され、そして水冷ベルト上で冷却される。凝固したリボンは顆粒に粉砕することができる。この顆粒組成物は、溶融顆粒を効率的な錠剤化に適切な大きさのものとするのを保証すべく篩い分けすることができる。
【0069】
工程(c)において、凝固した溶融顆粒は不溶性ウィッキング剤を含む顆粒外組成物と組み合わされる。これは慣用の混合およびブレンド技術によって達成することができる。このプロセスを容易にするために使用することができる装置の例は、リボンブレンダー、IBCブレンダー、V−ブレンダーおよびプラウブレンダーである。
【0070】
溶融顆粒は諸成分の均一な混合物を形成するように完全に組み合わされる。その酸は、味の性質を最大に発揮させるために製剤に一様に分布されるべきである。
【0071】
組み合わされた溶融顆粒と顆粒外組成物とは、錠剤に圧縮成形することによって単位服用量剤に形成することができる。
【0072】
本発明による1つの好ましい方法において、上記NSAIDはイブプロフェンから成る。
【0073】
本発明は次の非限定実施例によって例証される。実施例において、ラセミイブプロフェンおよびラセミフルルビプロフェンは米国、TX州のBASF Pharma社から入手でき;コロイド状二酸化ケイ素(コロイドシリカとしても知られる)はドイツ、フランクフルトのDegussa社から商標名Aerosil 200で入手でき;クロスカルメローゼナトリウムはベルギー、ブリュッセルのFMC Corporationから商標名Ac−Di−Solで入手でき;そして澱粉グリコール酸ナトリウムは英国、ReigateのEdward Mendell社から商標名Explotabで入手でき;ポロキサマーはドイツのBASF社から商標名Pluronic F68で入手でき;リン酸二カルシウムは商標名Emcompressで入手でき;硬化ヒマシ油はドイツのBASF社から商標名Cremophor RH40で入手でき;微晶質セルロースはベルギー、ブリュッセルのFMC Corporationから商標名Avicel PH101で入手できる。
【0074】
溶解性の測定
溶解性は、米国薬局方(US Pharmacopoeia)、第23巻、第1791頁、50rpmでのパドルおよびリン酸塩緩衝剤(pH7.2および/またはpH6.0および/またはpH5.8において選ばれる)を用いる装置2に記載される溶解法を用いて測定することができる。
【0075】
摩損度の測定
錠剤の強固さについてのこの試験は標準摩損度試験、即ち摩損度試験機(ERWEKA社製のTAR 20)中における20個の錠剤の25rpmにおける所定時間の回転試験である。次の測定:
【0076】
1.覆われたまたは砕けた錠剤の数;
2.錠剤からの%重量損失
を行うことができる。
【0077】
圧潰強さ(N)
圧潰強さは錠剤の硬度の尺度である。それは、錠剤がSchleuniger圧潰強さテスターの電動かみ合い部間で破壊されたときの直径方向圧潰強さを記録することによって測定することができる。
【0078】
崩壊時間(分)
崩壊時間は、欧州薬局方(European Pharmacopoeia)、1986年、Ref V.5.1.1(1995年改訂版)に記載される、水道水(pH約7)を液体として用いる崩壊試験法を用いて測定することができる。この方法は、各実施例の製剤を用いて製造された6個の錠剤が崩壊する時間を与えるものである。
【0079】
実施例1
【表1】
【0080】
実施例1(a):顆粒組成物の製造
例示説明の方法において、イブプロフェンは、完全に溶融されるまでステンレス鋼製容器中で約75℃に加熱することによって溶融させることができる。次いで、その溶融イブプロフェンに崩壊剤(クロスカルメローゼナトリウム)を加え、そして均一に分散されるまで5−10分間混合することができる。その溶融混合物をステンレス鋼製トレー上に注加し、60分までの時間にわたって冷却させることができ、これはその懸濁状態が維持されることを保証する。かくして形成された素材を、1mmの円孔を有するスクリーンを備えるコーンミルを通過させることによって粉砕することができる。この結果得られた顆粒を集める。
【0081】
実施例1(b):錠剤の製造
顆粒外組成物の成分は、上記顆粒組成物とブレンダー中で約15分間同時にブレンドすることができる。ブレンドされた材料を錠剤成形機に送り、圧縮成形して200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤にすることができる。
【0082】
実施例2−4
【表2】
【0083】
実施例2−4は、200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤を製造するために、実施例1に記載したのと同じ方法で製造することができる。
【0084】
実施例5−8
【表3】
【0085】
実施例5−8は、澱粉グリコール酸ナトリウムを崩壊剤として使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造することができる。
【0086】
実施例9−12
【表4】
【0087】
実施例9−12を、塩基性医薬品添加剤(クエン酸ナトリウム/炭酸ナトリウム/重炭酸ナトリウム)を顆粒成分と組み合わせるための顆粒外成分に含めることを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。
【0088】
実施例13−17
【表5】
【0089】
実施例13−17を、200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤を製造するために実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。
【0090】
実施例18−21
【表6】
【0091】
実施例18−21を、クロスカルメローゼナトリウムを溶融イブプロフェン内に均一に分散させた後にその溶融イブプロフェン内に界面活性剤(ポロキサマー/ラウリル硫酸ナトリウム)を分散させることを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0092】
実施例22−26
【表7】
【0093】
実施例22−26を、希釈剤(微晶質セルロース/ラクトース/リン酸二カルシウム)を顆粒状以外成分に含めることを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0094】
実施例27−28
【表8】
【0095】
実施例27および28を、クロスカルメローゼナトリウムを溶融イブプロフェン内に均一に分散させた後にその溶融イブプロフェン内に希釈剤(微晶質セルロース/リン酸二カルシウム)を分散させることを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0096】
実施例29−30
【表9】
【0097】
実施例29−30を、澱粉グリコール酸ナトリウムを崩壊剤として用いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造した。
【0098】
溶解性データ、錠剤硬度、摩損度および錠剤崩壊性の結果が以下に与えられる。
【表10】
【表11】
【0099】
実施例31−32
【表12】
【0100】
実施例31−32を、顆粒外組成物中においてタルクに代えてステアリン酸カルシウムを使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0101】
実施例33−35
【表13】
【0102】
実施例33−35を、顆粒組成物中において異なる崩壊剤を使用し、そして顆粒外組成物中において異なる成分を使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0103】
実施例36−38
【表14】
【0104】
実施例36−38を、イブプロフェンに代えてフルルビプロフェンを使用し、そして顆粒組成物および顆粒外組成物中において異なる医薬品添加剤を使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。フルルビプロフェンは、120℃において、完全に溶融されるまで加熱された。50mgのフルルビプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0105】
実施例39−40
【表15】
【0106】
実施例39−40を、イブプロフェンに代えてケトプロフェンを使用し、そして顆粒組成物および顆粒外組成物中において異なる医薬品添加剤を使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。ケトプロフェンは、100℃において、完全に溶融されるまで加熱された。50mgのケトプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0107】
実施例41−42
【表16】
【0108】
実施例41−42を、イブプロフェンに代えてナプロキセンを使用し、そして顆粒組成物および顆粒外組成物中において異なる医薬品添加剤を使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。ナプロキセンは、170℃において、完全に溶融されるまで加熱された。250mgのナプロキセンを含んでいる錠剤が製造される。
【0109】
実施例43−45
【表17】
【0110】
実施例43−45を、顆粒組成物および顆粒外組成物中において異なる医薬品添加剤を使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0111】
実施例46−48
【表18】
【0112】
実施例46−48を、顆粒組成物および顆粒外組成物中において異なる医薬品添加剤を使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0113】
実施例49−51
【表19】
【0114】
実施例49−51を、顆粒組成物および顆粒外組成物中において異なる医薬品添加剤を使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0115】
実施例52
この実施例の製剤1−51は、顆粒状成分(即ち、NSAIDおよび医薬品添加剤)をまず固体状態で一緒に混合し、次いでNSAIDが完全に溶融されるまで加熱することを除いて、実施例1と同じ方法で製造することができる。
【0116】
実施例53
この実施例の製剤1−51は、崩壊剤成分を顆粒組成物に代えて顆粒外組成物の一部として加えることを除いて、実施例1と同じ方法で製造することができる。
【0001】
この発明は非ステロイド系抗炎症薬を含んでいる組成物、それらを製造する方法、およびそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
非ステロイド系抗炎症薬(NSAID類)は、広く用いられている部類の医薬品である。それらは1つの明確な化合物群であって、それにはイブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェンおよびフルルビプロフェンのようなフェニルプロピオン酸類が含まれる。それらは痛み、炎症および発熱、例えばリウマチ性関節炎、強直性脊椎炎、変形性関節炎、術後痛、分娩後痛および軟部組織損傷の1つまたは2つ以上の治療に主として用いられる。1例はイブプロフェンであって、それは、英国では、処方箋の下で(例えば、Brufen(RTM))一般に1日当たり3200mgまでの用量で入手できる。イブプロフェンは、また、英国では、主に、頭痛、偏頭痛、リウマチ痛、筋肉痛、背痛、神経痛、月経困難、歯痛および風邪とインフルエンザを含めて痛みおよび発熱の症状の治療に非処方薬(例えば、Nurofen(RTM))として一般に1日当たり1200mgまでの用量で入手できる。
【0003】
イブプロフェンおよび他のNSAID類は、一般に酸性の、実質的に不溶性の薬剤である。それらは経口医薬組成物として錠剤の形で投与されるのが便利である。かくして、NSAIDとの組み合わせには、NSAIDが相溶性であり、しかもNSAIDが満足できる硬度を有する錠剤を形成することができ、また医薬品を急速に体中に、それが吸収に利用できるように放出することが可能な製薬上許容できる医薬品添加剤が選択されなければならない。
【0004】
上記で明らかにした疾患に関しての1つの大きな問題は、特に痛みの治療における、NSAIDの作用の開始を改善することである。ある製剤の迅速な崩壊は、薬剤を体中に速やかに放出して、標準剤形と比較してそれより迅速な治療作用の開始に導くと考えられる。従って、胃腸管中で速やかに崩壊できるようにされた経口投与用固体剤形を製造することが望ましい。NSAID類の多くは酸性薬剤であり、従って吸収が胃の中で遭遇する酸性条件において1つの問題となることがあり得る。さらに、文献は速やかに崩壊できるようにされた多くの製剤を提案してきたけれども、イブプロフェンおよび他のNSAID類は比較的高用量で、例えば単位服用量剤(unit dose)1個当たり800mgまでの用量で投与することができるので、それらに関して1つの大きな問題が生ずる。かくして、NSAIDを、錠剤を剤形に製剤するのに有用な医薬品添加剤、そしてまた確実に迅速崩壊させるのに有用な医薬品添加剤と一緒に含むそのような剤形を提供する場合、患者の摂取には大きすぎるか、または標準の大規模製造方法に従っては製造することができない錠剤を与えないという問題がある。さらに、固体剤形は、(例えば、孔あき回転ドラムでのフィルムコーティングおよび包装等の段階中に遭遇する)製造プロセスの厳しさに耐えるために十分に硬くなければならないが、薬剤をその製剤から確実に迅速放出させるのに適切な崩壊特性、そしてまた適切な溶解特性を有しなければならない。克服されなければならないもう1つの重要な問題は、組成物が錠剤成形機のパンチに粘着することなく圧縮成形することができることを保証することである。
【0005】
特定の医薬品添加剤および錠剤化条件を選択し、または単位服用量剤の形態を変える一般的道筋に代わるものとして、研究の1つの達成方法は、NSAIDの性能を最適化する試みをなすために、NSAIDの結晶形を変えることを考究することである。
【0006】
初期の特許出願では、比較的低い融点の薬剤であるイブプロフェンを溶融するまで加熱し、そして冷却して顆粒化された組成物を形成し、これを随意の錠剤化用医薬品添加剤と組み合わせ、そして錠剤に圧縮成形することが考えられた。特開昭56−120616号公報(1981年)は、より小さい剤形の形成を、錠剤化する前の顆粒材料のより良好な流動性と共に可能にするイブプロフェン顆粒の製造方法について記載している。特開昭56−120616号公報の例証実施例においては、イブプロフェンは加熱によって溶融され、そして微小な結晶性セルロースおよびステアリン酸カルシウムのような医薬品添加剤が(場合によってヒドロキシプロピル澱粉と共に)加えられて、それら不溶性成分の溶融イブプロフェン内分散物を形成している。この混合物は、次に、顆粒を形成するために冷却および破砕される。これら顆粒はさらなる医薬品添加剤の添加なしで錠剤に直接圧縮成形されるか、またはAerosil(コロイド状二酸化ケイ素)と混合され、そしてカプセルに充填されるかのいずれかである。しかし、より小さい剤形とより良好な流動性は達成されたけれども、特開昭56−120616号公報に記載されるようにして製造された錠剤と1981年以前に利用できた技術の錠剤との間でバイオアベイラビリティーに有意差はないことが血液濃度の測定によって示された。
【0007】
欧州特許出願第362728号明細書(1990年)は、直接錠剤化のための改善された貯蔵性および製剤性を有する易流動性のイブプロフェン顆粒組成物に関する。溶融イブプロフェンは接触冷却装置で播種法(seeding process)を用いて凝固され、次いで固体に細砕される。形成された顆粒は完全にイブプロフェンより成る。記載された方法は、溶融イブプロフェンが特定の条件下で急速に凝結され、次いで溶融イブプロフェンは凝固するときに播種されることを必要とし、その結果もたらされたフレークは特定の粉砕条件下で破砕される。その例証実施例は、この方法で形成された顆粒を使用し、それらを微晶質セルロース、澱粉グリコール酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムのような必要な有意量の錠剤化用医薬品添加剤と組み合わせ、そして錠剤に圧縮成形することを述べている。錠剤の大きさを小さくするために、イブプロフェン顆粒と錠剤化前に組み合わせるのに必要な顆粒外医薬品添加剤(extra-granular excipients)の量を低下させることが望ましい。
【0008】
米国特許第5240712号明細書(1993年)は、溶融イブプロフェンはカプセルに注入できることを開示し、そして場合によって医薬品添加剤を中に固溶体または分散物として含んでいる、イブプロフェンを含有するカプセル封入剤形の例を与えている。溶融イブプロフェン組成物はカプセルに充填され、次いで凝固せしめられる。かくして製造された剤形はそれ以上加工する必要がなく、患者に直接投与することができる。しかし、それらカプセルはかなりの大きさを持ち、従って大きさが比較的小さい固体剤形を製造することが望ましい。
【0009】
米国特許第5667807号明細書(1997年)も、イブプロフェンを溶融するまで加熱し、それにより得られた顆粒組成物(granular composition)から錠剤を製造することに関する。この米国特許明細書は、イブプロフェンと医薬品添加剤(これには微晶質セルロース、トウモロコシ澱粉、ステアリン酸マグネシウム、そして場合によってはコロイド状二酸化ケイ素およびクロスカルメローゼナトリウムがある)との混合物をまず形成し、次いでその混合物を溶融押出機で加熱および押し出しして活性成分の一部が溶融されている押出物を製造することによって製造される錠剤の例証実施例を含んでいる。低融点活性成分がバインダーおよび固体溶媒の機能を実現すると言われる。その方法の第二の部分において、その押出物から製造された冷却、細砕顆粒が、場合によって滑剤を含めた後に、錠剤に圧縮成形される。しかし、組成物に配合され、錠剤の性能を改善することを必要とする医薬品添加剤の数を少なくすることが望ましい。
【0010】
かくして、溶融イブプロフェンを凝固させることによって製造される顆粒を有する剤形を製剤する際に、従来は、(a)溶融イブプロフェンに有意の数の医薬品添加剤を加え、そして顆粒を錠剤への直接圧縮成形のために使用するか、または(b)イブプロフェンだけを含んでいる顆粒を有意量の追加の錠剤化用医薬品添加剤と組み合わせ、次いで錠剤に圧縮成形するかのいずれかを行うことが提案された。
【0011】
出願中のPCT出願PCT/EP00/12193号明細書は、崩壊剤を中に均一に分散して含んでいる低融点NSAIDの複数の凝固した溶融顆粒から成る顆粒成分を含む圧縮成形錠剤組成物に二酸化ケイ素を配合することによって価値ある錠剤特性を得ることができることを開示している。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者は、今や、1つのキー成分、即ち二酸化ケイ素に制限されることなく価値ある錠剤化性を得ることができることを見いだした。これには、原料の供給、材料の加工処理およびコストに関して利点があるだろう。本発明者は、好ましくは崩壊剤を中に均一に分散して含んでいる、低融点NSAIDの複数の凝固した溶融顆粒を含む顆粒組成物が、無機物質および/または澱粉物質を含む不溶性ウィッキング剤(wicking agent)(ここで、ウィッキング剤は二酸化ケイ素ではない)を含む顆粒外組成物(extra-granular composition)と組み合わされるならば、価値ある錠剤化性を有するシリカ不含NSAID錠剤がもたらされることを見いだした。
【0013】
従って、本発明は、場合によって崩壊剤を中に均一に分散して含んでいる低融点の非ステロイド系抗炎症薬の連続相を含む複数の凝固した溶融顆粒含む顆粒組成物を含む圧縮成形錠剤の製剤であって、この製剤が、無機物質および澱粉物質またはそれらの混合物から選ばれる不溶性ウィッキング剤を含む顆粒外組成物を含むことを特徴とするが、但し製剤は二酸化ケイ素を含まない上記の圧縮成形錠剤製剤を提供する。
【0014】
本発明により製造される製剤は、価値ある崩壊性を有することが見いだされた。さらに、その溶解結果は、比較的短い時間後における水性媒体中に溶解したNSAIDのレベルが予想外に高いことを示している。
【0015】
本発明のさらなる利点は、剤形を製造するために必要とされる追加の錠剤化用医薬品添加剤が少量であるという点にあり、かくして錠剤の加工およびコストに利点がもたらされ、かつより小さい剤形を製造することが可能になる。さらに、錠剤化の前に形成された製剤は良好な流動性を有し、そして得られた錠剤は良好な硬さを有する。
【0016】
溶融顆粒中のNSAIDの表面積は、NSAIDの通常結晶の表面積より有意に大きい。加えて、その粒度は、溶解性を改善する通常は有利な方法であるNSAID粒子を微粉にすることによってもたらされる粒度よりも小さい。不溶性ウィッキング剤の少量が、製剤を、水性条件において、特に(胃の中に見いだされるような)酸性条件において、非常に速やかに分散させ、高割合のNSAIDを比較的短期間内に溶解させる効果を有することは驚くべきことである。
【0017】
NSAIDはラセミ体混合物または鏡像異性体の形をしていることができる。NSAIDの製薬上許容できる塩も使用することができる。好ましい塩はNSAIDのナトリウム塩、カリウム塩またはリシン塩である。
【0018】
本発明は、任意の比較的低融点のNSAIDを味が許容できる易崩壊性の製剤に製剤するのを可能にする。有利な部類の化合物は、一般に実質的に不溶性で、かつまずい味特性を有する2−アリールプロピオン酸である。一般に、このような化合物の融点は、その化合物の溶融を標準の装置を用いて可能にするほど十分に低いと考えられる。溶融NSAID中に含まれる任意の成分、例えば崩壊剤に対して有害な影響がないことも重要である。かくして、低融点NSAID類の典型的な融点は、30−300℃の範囲に入ると予想される。好ましいNSAID類は、溶融プロセスが有意量のエネルギーを使用せず、従って製造コストにある効果を及ぼすようにより低い融点を有する。好ましい融点は、30−200℃(例えば、ラセミナプロキセン;融点156℃)、それより好ましくは30−150℃、さらに好ましくは40−120℃(例えば、ラセミフルルビプロフェン;融点114℃)、最も好ましくは50−100℃(例えば、ラセミイブプロフェン(融点75−77℃)、S(+)−イブプロフェン(融点52−54℃)およびラセミケトプロフェン(融点96℃))の範囲内である。好ましい低融点NSAID類は、ナプロキセン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェンまたはそれらの鏡像異性体(特に、S(+)−鏡像異性体)である。
【0019】
本発明はイブプロフェン医薬品に特に適合する。用語「イブプロフェン医薬品」は、低融点を有し、そして口および喉の中であと味が非常に悪いラセミイブプロフェンおよびS(+)−イブプロフェンを包含する。最も有利な結果は、高服用量を貧弱な溶解性と併せ有するラセミイブプロフェンにより得られる。
【0020】
顆粒組成物中のNSAIDの割合は治療効果に望まれる用量に依存する。フルルビプロフェンおよびケトプロフェンのような低用量薬剤は、錠剤が小さすぎないものを提供するために製剤の20重量%程度の少量(例えば、20−99%)を構成することができる。しかし、本発明の1つの特長は、イブプロフェンのような低融点、高用量のNSAID類がこれらを製剤してより小さい剤形にすることができるということである。従って、NSAIDは顆粒組成物の70%重量/重量超(例えば、70−99重量%)、好ましくは顆粒組成物の70−95%重量/重量、さらに好ましくは75−85%重量/重量を構成することが適切である。NSAIDは、適切には製剤の50重量%超、例えば重量/重量で60−97%、好ましくは重量/重量で70−95%、さらに好ましくは70−90%重量/重量、最も好ましくは製剤の75−85%重量/重量を構成する。
【0021】
随意の崩壊剤がNSAID錠剤製剤を胃腸管中に見いだされる条件下で崩壊させる効果を有する。崩壊剤の例を挙げると、小麦澱粉、トウモロコシ澱粉、ジャガイモ澱粉、澱粉グリコール酸ナトリウム、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸、架橋ポリビニルピロリドン、ケイ酸マグネシウム・アルミニウムおよびクロスカルメローゼナトリウムの1種または2種以上がある。好ましい崩壊剤は、水の作用で膨潤し、従って錠剤中の成分を押し出して水性崩壊媒体中に切り出すものである。好ましい崩壊剤は、クロスカルメローゼナトリウムおよび澱粉グリコール酸ナトリウムの1種または2種以上、特にクロスカルメローゼナトリウムを含む。崩壊剤は、例えば製剤の25%重量/重量までの、より好ましくは1−25%重量/重量、さらに好ましくは3−20%重量/重量、最も好ましくは製剤の8−17%重量/重量の有効崩壊作用量で存在することができる。崩壊剤は、適切には顆粒組成物の1−25%重量/重量、好ましくは5−23%重量/重量、最も好ましくは顆粒組成物の7−20%重量/重量を構成する。さらに、または代わりに、崩壊剤は顆粒外組成物中に存在することができる。
【0022】
顆粒組成物が崩壊剤を含むとき、NSAID対崩壊剤の比は、30:1〜1:1重量部、好ましくは20:1〜2:1、より好ましくは10:1〜3:1重量部の範囲内であるのが好ましい。
【0023】
好ましくは、本発明の製剤は、30−99.9%重量/重量、より好ましくは50−99.9%重量/重量(それよりさらに好ましくは60−99%重量/重量、最も好ましくは70−99%重量/重量)の顆粒組成物、および0.1−70%重量/重量、より好ましくは0.1−50%重量/重量(それよりさらに好ましくは1−40%重量/重量、最も好ましくは1−30%重量/重量)の顆粒外組成物を含む。さらに好ましくは、NSAID対ウィッキング剤の重量比は2−200:1、より好ましくは100−200:1である。
【0024】
顆粒外組成物は、凝固した溶融顆粒中に含まれない成分を圧縮成形錠剤中に配合して含む。それらは、溶融顆粒と、錠剤を製造するプロセスにおいて同時にまたは逐次段階で混合することができる。本発明の特定の利点は、好ましくは、顆粒外組成物の全ての成分が顆粒組成物と同時に組み合わされるということ、そしてまた顆粒組成物と組み合わせる前に顆粒外組成物中の成分に意味のある加工処理を施す必要がないということである。圧縮成形錠剤は顆粒組成物と顆粒外組成物との均一な混合物から成る。顆粒外組成物は製剤全体に一様に分布されるのが適当である。
【0025】
ウィッキング剤は水に不溶性であって、顆粒外組成物中に配合されるのが適当である。「水に不溶性」とは、1グラムの固体を15〜25℃の温度範囲で用いて溶液を生成させるのに10,000mL超の水が必要とされることを意味する。それは、製剤中にその0.1−10%重量/重量(好ましくは0.1−5%重量/重量、より好ましくは0.2−3%重量/重量、特に0.2−1%重量/重量)の程度まで存在するのが適当である。この不溶性ウィッキング剤は、無機物質、ステアリン酸またはそれらの不溶性塩、澱粉物質、セルロース物質およびそれらの混合物から選ばれる。無機物質は、好ましくは、タルク、PTFE粉末、ケイ酸アルカリ金属、ケイ酸アルカリ土類金属、炭酸および重炭酸アルカリ金属並びに炭酸アルカリ土類金属を含む。例を挙げると、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、タルク、PTFE粉末、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウムおよびケイ酸カルシウムがある。ステアリン酸物質は、好ましくはステアリン酸またはそのアルカリ土類金属塩、より好ましくはステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸カルシウムを含む。澱粉物質は、好ましくは、ジャガイモ澱粉、トウモロコシ澱粉、コメ澱粉、タピオカ澱粉、およびα化澱粉のような変性澱粉を含めて澱粉誘導体のような澱粉を含む。最も好ましくは、ウィッキング剤はステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、トウモロコシ澱粉およびα化澱粉の内の少なくとも1種を含む。
【0026】
適切な顆粒外組成物は、2−100%重量/重量、好ましくは50−100%重量/重量の不溶性ウィッキング剤を含む。顆粒外組成物は、好ましくは85−100%重量/重量(より好ましくは90−100%重量/重量、最も好ましくは95−100%重量/重量)の不溶性ウィッキング剤を含む。それは顆粒外組成物中で0−20%重量/重量、好ましくは0−15%重量/重量、より好ましくは0.1−10%重量/重量、さらに好ましくは0.1−5%重量/重量、最も好ましくは0.2−2%重量/重量の界面活性剤と組み合わせることができる。
【0027】
本発明による特に好ましい製剤において、顆粒外組成物は無機ウィッキング剤より本質的に成る。
【0028】
本発明の実施には必要でないけれども、所望とされるならば、圧縮成形錠剤製剤は追加の医薬品添加剤を含んでいてもよい。この製剤は、例えばある割合の希釈剤を含むことができる。希釈剤は水溶性であってもよいし、水不溶性であってもよい。適した水溶性希釈剤物質に、糖アルコール類(例えば、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、エリトリトール)、糖類(例えば、スクロース、フルクトース、ラクトース、デキストロース)、シクロデキストリン、マルトデキストリンおよび有機酸の塩(例えば、クエン酸ナトリウムおよびクエン酸カリウム)がある。ラクトース、クエン酸ナトリウムおよびクエン酸カリウムが特に好ましい水溶性希釈剤である。適した水不溶性希釈剤物質に、セルロース誘導体(例えば、微晶質セルロース)、澱粉およびその誘導体(例えば、α化澱粉)、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、硫酸カルシウムおよび炭酸カルシウムがある。微晶質セルロースおよびリン酸二カルシウムが好ましい水不溶性希釈剤である。希釈剤は、好ましくは、アルカリ金属塩、例えばアルカリ金属炭酸塩、同重炭酸塩または同クエン酸塩のような塩基性成分を含んでいることができる。アルカリ金属塩はナトリウム塩またはカリウム塩であるのが好ましい。塩は、さらに好ましくはナトリウムまたはカリウムのクエン酸塩、炭酸塩または重炭酸塩、それより好ましくは重炭酸ナトリウムまたはクエン酸ナトリウムである。希釈剤はウィッキング剤として機能することもある。成分のこの二重機能性は本発明の範囲内である。
【0029】
投与前に水に分散するようにされた製剤において、希釈剤のレベルは、所望とされる分散性を達成するために、極めて高い、例えば製剤の50重量%まで(例えば、0−50%重量/重量、好ましくは0−40%重量/重量)であることができる。経口投与用の錠剤では、希釈剤は製剤のコストを、また製造コストを増すので、希釈剤は製剤の25重量%超は構成しないのが好ましい(例えば、0−25%重量/重量)。かくして、コストを最小限に抑えるために、希釈剤は製剤にその0−20重量%、より好ましくは0−10%重量/重量の量で加えられることが好ましいだろう。希釈剤が存在する場合、それは、好ましくは製剤の0.1−25重量%、より好ましくは製剤の0.1−20%重量/重量、さらに好ましくは0.1−10%重量/重量、最も好ましくは1−5重量%の程度まで使用することができる。
【0030】
希釈剤は顆粒組成物および/または顆粒外組成物中に存在することができる。剤形の大きさおよびコストを最小限に抑えるために、最低量のそのような追加医薬品添加剤を含めることが望ましい。低用量薬剤を錠剤化するのに必要であるならば、希釈剤物質は顆粒組成物および/または顆粒外組成物の65%重量/重量まで(例えば、0.1−60%重量/重量)を構成することができる。好ましくは、それは顆粒組成物および/または顆粒外組成物の0−30%重量/重量、より好ましくは0−20%重量/重量の程度使用される。従って、希釈剤は、それを用いる場合、好ましくは顆粒外組成物中に20%重量/重量まで(即ち、0.1−20%)、好ましくは0.1−15%重量/重量、より好ましくは0.1−10%重量/重量、特に1−5%重量/重量の範囲で含めることができる。前記で議論したように、希釈剤は顆粒組成物中に、例えばその組成物の(0.1−20%重量/重量のような)0−20%重量/重量、例えば0−15%重量/重量の量で、そしてもし存在するならば、より好ましくは製剤の0.1−15%重量/重量、特に1−5%重量/重量の量で存在することができる。
【0031】
NSAID(特に、イブプロフェン医薬品)対アルカリ金属塩の比は、重量部で100:1〜1:1、好ましくは重量部で5:1〜1:1の範囲であることができる。アルカリ金属塩はNSAID(例えば、イブプロフェン)に対して等モル量までの任意の量で配合されるのが好ましい。モル量未満のアルカリ金属塩を配合することが都合がよい。かくして、このアルカリ金属化合物はNSAIDの100%重量/重量まで、好ましくはNSAIDの50%重量/重量まで、より好ましくは10%重量/重量までを構成することができる。本発明による1つの好ましい圧縮成形錠剤においては、NSAID(特に、イブプロフェン医薬品)はアルカリ金属塩と混和状態にある。アルカリ金属塩は、錠剤に圧縮成形する前に顆粒組成物と混合するための顆粒外成分中に配合されるのが好ましい。
【0032】
製剤は、また、界面活性剤も、界面活性剤の性質に適切な量で、好ましくは製剤の0.05−20重量%の量で含むことができる。好ましい界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、ポロキサマー、硬化ヒマシ油とその誘導体、ポリオキシエチレン系界面活性剤(ポリオキシエチレン油、ステアリン酸エステルを含めて脂肪酸エステルを含む)およびソルビタンエステルである。それらは顆粒組成物および顆粒外組成物のいずれか一方また両方に対して0.05−5%重量/重量、好ましくは0.1−3%重量/重量、より好ましくは0.2−2%重量/重量の程度まで使用することができる。
【0033】
場合によっては、顆粒組成物と混合するための顆粒外組成物に滑剤を配合してもよい。イブプロフェン錠剤に常用される滑剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、水素化植物油および/またはステアリルフマル酸ナトリウムが使用することができる。これらは製剤の0.05−5重量%、好ましくは0.1−2重量%の量で存在することができる。タルクのような粘着防止剤を剤形に対して4重量%まで、例えば剤形に対して0.5−2重量%の量で、好ましくは顆粒外組成物の一部としてさらに含めることができる。
【0034】
この技術分野の当業者に知られている他の常用の錠剤化用医薬品添加剤が、本発明による圧縮成形錠剤組成物に所望のとおり配合することができるが、本発明の第一の利点は、良好な溶解特性を持つ迅速崩壊性錠剤を成し遂げるのに必要な医薬品添加剤の数が最小限であるということは認められるだろう。
【0035】
好ましい顆粒組成物は、NSAID(好ましくはイブプロフェン)、崩壊剤、並びに場合によっては界面活性剤および/または希釈剤を含む。さらに好ましい顆粒組成物は、NSAID(好ましくはイブプロフェン)、崩壊剤および界面活性剤より本質的に成る。さらに好ましい顆粒組成物は、NSAID(好ましくはイブプロフェン)、崩壊剤、界面活性剤および希釈剤より本質的に成る。
【0036】
顆粒組成物における溶融顆粒は、好ましくは10−2000μm、さらに好ましくは50−1000μm、最も好ましくは100−400μmの範囲内の平均粒度を有する。価値ある結果は、溶融顆粒の嵩密度が0.1−1gmL-1、さらに好ましくは0.3−0.6gmL-1の範囲内にあるときに達成される。さらに好ましい性質は、タップ密度(tapped density)が0.3−0.7gmL-1(さらに好ましくは0.4−0.6gmL-1)の範囲にあるときに得られる。
【0037】
本発明の1つの好ましい圧縮成形錠剤の製剤は、次の:
(a)製剤の重量で30−99%(好ましくは60−99%)の顆粒組成物であって、非ステロイド系抗炎症薬1重量部当たり0.005−3重量部(好ましくは0.01−1重量部)の崩壊剤を含んでいるそのような顆粒組成物;および
【0038】
(b)製剤の重量で0.05−70%(好ましくは0.01−40%)の顆粒外組成物を含む。
【0039】
1つの好ましい圧縮成形錠剤組成物は、次の:
(a)崩壊剤を中に均質的に含んでいるイブプロフェン医薬品の凝固溶融物を含む顆粒組成物;および
【0040】
(b)0.05−30%重量/重量(好ましくは0.1−5%重量/重量)の不溶性ウィッキング剤の均質(intimate)な混合物を含む。
【0041】
本発明によるさらに好ましい圧縮成形錠剤組成物において、次の:
(a)顆粒の重量で70−97%(好ましくは70−95重量%)のイブプロフェン、顆粒の重量で3−25%(好ましくは5−20重量%)のクロスカルメローゼナトリウムおよび顆粒の重量で0−20%(好ましくは8−16重量%)の希釈剤を中に分散して含む凝固した溶融顆粒であって、上記イブプロフェンが連続相として存在しているそのような凝固溶融顆粒;および
【0042】
(b)0.05−5.0%重量/重量の不溶性ウィッキング剤
の圧縮成形混合物が提供される。
【0043】
本発明による1つのさらなる好ましい組成物において、次の:
(a)クロスカルメローゼナトリウムおよび場合によって希釈剤を中に均一に分散して含んでいるイブプロフェンの凝固した溶融顆粒から成る、製剤の重量で90−99.95%の顆粒組成物であって、上記イブプロフェンが単一の連続相として組成物の70−99%の量で存在し、上記クロスカルメローゼナトリウムが製剤の1−25重量%の量で存在し、そして上記希釈剤が製剤の0−20%の量で存在するそのような顆粒組成物;および
【0044】
(b)重量で0.05−10%の顆粒外組成物
を含む組成物が、好ましくは均質な混合物として提供される。
【0045】
本発明による1つの有利な圧縮成形錠剤の製剤は、次の:
(a)顆粒組成物であって、次の:
i)連続相として存在する70−90%重量/重量のイブプロフェン;
ii)8−20%重量/重量のクロスカルメローゼナトリウム;
iii)0−20%重量/重量の希釈剤
を含む上記の顆粒組成物と;
【0046】
(b)顆粒外組成物であって、次の
iv)0.5−2%重量/重量の不溶性ウィッキング剤;および
v)0.1−2.5%重量/重量の界面活性剤
を含む上記顆粒外組成物
との、成分(i)〜(v)の合計が製剤の99重量%超である均一な(uniform)ブレンドから成る。
【0047】
最も好ましくは、顆粒組成物は、本質的に(即ち、組成物に対して98重量%)のイブプロフェン、クロスカルメローゼナトリウム、および場合によって用いられる希釈剤(好ましくは、有機酸の塩(例えば、アルカリ金属塩)または微晶質セルロース)より成る。さらなる有利な製剤において、顆粒組成物は、本質的にイブプロフェン、クロスカルメローゼナトリウムおよび界面活性剤より成る。顆粒組成物が本質的にイブプロフェン、クロスカルメローゼナトリウム、希釈剤(好ましくは、微晶質セルロースまたは有機酸のアルカリ金属塩)、および界面活性剤(好ましくは、ラウリル硫酸ナトリウムまたはポロキサマー)より成るならば、特別の利点も達成される。例えば、1つの有利な製剤は、顆粒組成物の重量で75−95%のイブプロフェンと、顆粒組成物の重量で5−20%の崩壊剤と、顆粒組成物の重量で0−20%の希釈剤との均一な混合物より本質的に成り(即ち、組成物に対して98重量%超)、ここで上記組成物はイブプロフェンの凝固した溶融顆粒を含み、そしてそのイブプロフェンは単一の連続相として存在する。
【0048】
本発明の圧縮成形錠剤製剤は、所望とされるならば、他の相溶性の薬理活性成分および/または増強剤を含むことができる。かくして、例えば、剤形は、痛み、炎症および/または発熱の治療に有用な組成物において一般に使用される任意の他の成分、例えばカフェイン若しくは他のキサンチン誘導体;他の鎮痛薬、例えばコデイン;骨格筋弛緩薬;抗ヒスタミン薬(例えば、アクリバスチン(acrivastine)、アステミゾール(astemizole)、アザタジン(azatadine)、アゼラスチン、ブロモジフェンヒドラミン、ブロモフェニラミン、カルビノキサミン、セチリジン、クロルフェニラミン、シプロヘプタジン(cyproheptadine)、デキスブロモフェニラミン、デキスクロロフェニラミン、ジフェンヒドラミン、エバスチン、ケトチフェン、ロドキサミド(lodoxamide)、ロラチジン(loratidine)、レボカバスチン、メキタジン、オキサトミド、フェニンダミン、フェニルトロキサミン、ピリラミン、セタスチン(setastine)、タジファイリン(tazifylline)、テメラスチン(temelastine)、テルフェニジン(terfenidine)、トリペレナミンまたはトリプロリジン(好ましくは、非鎮静性抗ヒスタミン薬が用いられる));鬱血除去薬(例えば、偽エフェドリン、フェニルプロパノールアミンおよびフェニレフリン);咳抑止薬(例えば、カラミフェン、コデインまたはデキストロメトルパン);および/または去痰薬(例えば、グアイフェネシン、クエン酸カリウム、スルホン酸グアヤコールカリウム、硫酸カリウムおよび抱水テルビン)を含んでいることができる。
【0049】
このような臨時の活性成分および/または増強薬は、溶融顆粒、または圧縮成形錠剤に製剤する前にその溶融顆粒と組み合わされる顆粒外成分に配合することができる。
【0050】
イブプロフェンおよびその誘導体は主に抗炎症薬、鎮痛薬および抗発熱薬であるが、歯周骨喪失、掻痒症およびアルツハイマー病の治療を含めて他の治療用途にも提案された。本発明の剤形は、従って、リウマチ性関節炎、変形性関節炎、強直性脊椎炎、血清陰性関節症、関節周囲疾患および軟部組織損傷を含めてイブプロフェンが有効な全ての治療用途の治療における使用の必要を示す。それら剤形は、また、術後痛、分娩後痛、歯痛、月経痛、頭痛、偏頭痛、リウマチ痛、筋肉痛、背痛、神経痛および/または筋骨格痛、または次の病気:呼吸器感染症、風邪若しくはインフルエンザ、痛風若しくは早朝硬直に関連した痛みまたは不快感の治療においても使用することができる。
【0051】
従って、本発明のもう1つの面においては、痛みおよび/または炎症および/または発熱の治療で使用するための本発明による組成物が提供される。さらに、本発明は、また、本発明による組成物を必要としている哺乳動物に対するこの組成物の投与を含む、痛みおよび/または炎症および/または発熱を治療する方法も提供する。
【0052】
効果的治療の単位服用量は、各NSAIDについてこの技術分野の当業者に知られている。例えば、それらはNSAIDを5mg、10mg、12.5mg、25mg、50mg、100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、350mg、400mg、500mg、600mgおよび800mgの程度まで含むことができる。誘導体が用いられる場合、普通は、上記に与えられる等価のNSAID用量を与えるように精密な単位服用量が選ばれる。本明細書に記載される治療に対しては、イブプロフェンの最大日用量は一般に3200mgである。一回単位日用量は100mgであることができる。好ましい単位用量はイブプロフェン100−400mgの範囲、より好ましくは100−300mgの範囲、特に200mgである。フルルビプロフェンの最大日用量は一般に300mgである。一回単位用量は12.5mgであることができる。好ましい単位用量はフルルビプロフェン12.5−150mgの範囲、より好ましくは25−100mgの範囲、特に50mgである。ナプロキセンの最大日用量は一般に1500mgである。一回単位日用量は125mgであることができる。好ましい単位用量はナプロキセン220−750mgの範囲、より好ましくは220−500mg、特に220−250mgの範囲である。ケトプロフェンの最大日用量は一般に200mgである。一回単位日用量は25mgであることができる。好ましい単位用量はケトプロフェン25−100mgの範囲、より好ましくは25−75mgの範囲、特に50mgである。
【0053】
本発明の錠剤製剤は燕下することができるか、または摂取前に水に分散させることができる。この錠剤組成物はNSAIDを胃または胃腸管の中に放出することが好ましい。
【0054】
本発明は、1つのさらなる面において、圧縮成形製剤中で顆粒組成物と組み合わされている顆粒外組成物における、無機物質、ステアリン酸またはそれらの不溶性塩、澱粉物質、セルロース物質およびそれらの混合物から選ばれる不溶性ウィッキング剤の使用であって、上記顆粒組成物が、場合によって崩壊剤および/または希釈剤を全体を通じて均質に分散して含んでいる低融点(例えば、融点が30−300℃の範囲にある)非ステロイド系抗炎症薬の連続相を含む複数の凝固した溶融顆粒を含み、そして上記製剤が製剤の重量で0.3−30%(好ましくは、0.1−10%)重量/重量の不溶性ウィッキング剤を含む上記の使用を提供する。
【0055】
本発明は、1つのさらなる面において、次の:
(a)非ステロイド系抗炎症薬をそれが溶融されるまで加熱し;
(b)上記溶融物を凝固した溶融顆粒に形成し;
【0056】
(c)上記凝固溶融顆粒を、不溶性ウィッキング剤を含む顆粒外組成物と組み合わせ;そして、場合によって、
(d)単位服用量剤に形成する
工程を特徴とする、本発明による製剤を製造する方法を提供する。
【0057】
本発明による方法の工程(a)において薬剤が溶融される。本発明に従って使用されるNSAID類は、室温において固体である。従って、NSAIDをそれが溶融状態になるまで加熱することが必要である。加圧条件下においては、薬剤はその標準融点未満の温度で溶融させることができる。溶融は、例えば容器中でNSAIDの融点より高い温度まで加熱することを含めて公知の方法に従って、または加熱された押出機での押出によって行うことができる。その最高温度は、溶融した薬剤およびそれと組み合わされる成分の安定性によって定まる。薬剤は任意の都合のよい温度まで加熱することができる。一般に、温度が高ければ高いほど、薬剤はより速やかに溶融するが、但しこれは薬剤を加熱するのに必要とされるエネルギー入力とバランスせしめられなければならない。最高効率のために、NSAIDはエネルギーコストを最低に保つためにその融点より50℃以下、好ましくは1−25℃、さらに好ましくは5−20℃高い温度まで加熱されることが一般に想定される。好ましい加熱範囲は30−180℃、それより好ましくは35−140℃、さらに好ましくは40−120℃である。
【0058】
NSAIDが押し出される場合、一般に、押出機中のスクリュー構成によるNSAIDに対する作用もNSAIDを溶融することに寄与し、それによって外部適用温度の必要が減少せしめられる。従って、押出機バレルはNSAIDの融点よりも低い温度に加熱することが可能である。例えば、ラセミイブプロフェンの標準融点は75−77℃であるが、(押出機または類似の加工処理装置で遭遇することがあり得るような)力/圧力条件下では、そのイブプロフェンを溶融するのに必要な外部適用熱は、押出機内における強力な混合作用によって発生せしめられる機械的熱によって有意に減少させることができる。この押出機は、NSAIDの融点より25℃より低くない温度、好ましくは薬剤の融点より20℃低い温度から薬剤の融点より50℃高い温度までの範囲内、さらに好ましくは薬剤の融点より15℃低い温度からその融点より25℃高い温度までの範囲内、最も好ましくは薬剤の融点の両側10℃の範囲内の温度に加熱されることが一般に想定される。
【0059】
一部の押出機は、その押出機中において異なるゾーンを異なる温度に加熱できるようになっている。これらの温度は、NSAIDが段階(a)で溶融される、好ましくは完全に溶融されるのを保証するために所望のように選択することができる。薬剤は、好ましくは80−130℃、さらに好ましくは100−120℃の範囲内の温度に加熱される。NSAIDがイブプロフェンであるとき、それは50−130℃の範囲内で加熱するのが都合よく、60−100℃の範囲がさらに好ましい。水浴またはスチーム浴のような常用の加熱手段によって加熱するとき、それは好ましくは75−90℃、さらに好ましくは75−85℃の範囲に加熱される。イブプロフェンは、また、イブプロフェンを、例えば二軸スクリュー押出機で加熱押し出すことによって加熱し、そして力の条件に付すこともできる。イブプロフェンの押出機バレル中における温度は66−96℃の範囲内であるのが好ましく、70−82℃の範囲内がさらに好ましい。溶融混合物を形成するために、その溶融物全体にくまなく、常用のブレンドおよび/または攪拌技術でいかなる随意の医薬品添加剤も分散させることができる。
【0060】
顆粒組成物が崩壊剤を含む場合の好ましい態様において、崩壊剤は溶融NSAIDと溶融前か溶融プロセス後のいずれかで組み合わされる。崩壊剤は、最も一般的には、イブプロフェン溶融物に不溶であり、従って固体崩壊剤の液体溶融物内分散物がもたらされる。この分散物は、その崩壊剤が溶融されたNSAIDと均一(uniformly)にまたは均質的(homogeneously)に組み合わされるように混合される。かくして、均一な混合物が生成せしめられる。
【0061】
都合のよいことに、NSAIDを加熱することと、随意医薬品添加剤を(例えば、NSAIDを攪拌し、かき混ぜ、混練し、または押し出すことによって)ブレンドさせることとは同時に起こる。上記のプロセスは多数のやり方で行うことができる。随意医薬品添加剤を薬剤と組み合わせる方法は、使用される薬剤とその服用量、薬剤が加熱される温度、使用される他の全ての医薬品添加剤の量、加工処理される成分の量を含めて条件に依存するが、それはこの技術分野の当業者の知識内である。1つの方法において、NSAIDは適当な容器中で溶融されるまで加熱される。次いで、この溶融素材に崩壊剤および全てのさらなる随意成分が加えられ、一緒に完全に組み合わされて均質な混合物を形成する。崩壊剤およびこれらの随意の追加医薬品添加剤は、溶融NSAID中に同時にまたは逐次工程でブレンドさせることもできる。
【0062】
1つのさらなる方法においては、非ステロイド系抗炎症薬を固体状態で崩壊剤およびさらなる随意医薬品添加剤と組み合わせ、次いでその非ステロイド系抗炎症薬が溶融されるまで一緒に加熱することができる。NSAIDを少なくとも1種の追加医薬品添加剤(例えば、崩壊剤)と固体状態で組み合わせ、次いでそのNSAIDが溶融されるまで加熱し、次に所望とされる任意のさらなる医薬品添加剤を加えることも望ましいだろう。
【0063】
もう1つの好ましい方法では、NSAIDおよび崩壊剤が、溶融顆粒中に配合されるべき全てのさらなる随意成分と一緒に(それらは、まず一緒にブレンドすることによって組み合わされているのが好ましい)、押出機タイプの装置系に送られる。これらの材料は、押出機内でスクリュー(1つまたは複数)による混練によってNSAIDが溶融されるまで加熱および混合されて、これら成分の均一な混合物が生成せしめられる。この薬剤は溶融押し出しされるのが好ましい。このNSAIDは二軸スクリュー押出機で押し出されるのがさらに好ましい。
【0064】
工程(b)において、溶融混合物は凝固した溶融顆粒に形成される。溶融物は、都合のよい方法であればどの方法ででも凝固させることが可能である。ある場合には、溶融顆粒は、薬剤が溶融状態にある(即ち、完全に溶融されているか、または部分的に溶融されている)間に形成させ、次いで凝固した溶融顆粒を形成するために冷却することが可能である。これは、例えば溶融押出法で実施することができ、その押出物は、例えば、それが押出機から出るときにペレットに切断することができ、そしてそのペレットは冷却ベルトのような適切な方法で冷却させることができる。1つのさらなる方法においては、加熱または熱押出後に、その溶融NSAIDは、溶融素材が冷たい空気流の通路中に噴霧されて液滴を形成し、そして乾燥固体素材が採集される噴霧塔式乾燥機か噴霧造粒機のいずれかに供給することによって冷却させることができる。
【0065】
一般に、溶融混合物は薬剤の融点よりも低い温度に冷却され、その後で顆粒に形成される。これは急冷と徐冷の両者を含む。溶融薬剤は急速に冷却されるのが好ましい。例えば、溶融NSAIDはこれを室温で冷却させることもできるし、或いは冷却された(例えば、水冷された)容器中で冷却させることもできる。溶融NSAIDは、静止していてもよいし、または連続的に動いていてもよい冷却トレー上に注加することもできる。静止トレーは冷却室の中に配置されてもよい。冷却された溶融物は固体を形成し、それはベルトから掻き落とすか、またはそれが連続移動ベルトの一端から落ちるときに集めることができる。薬剤の崩壊剤および任意のさらなる医薬品添加剤との均一な混合物を維持するためには、その混合物を冷却中にかき混ぜまたは攪拌することが必要なことがある。冷却は冷却された空気の流れの中で起こすこともできる。溶融薬剤は、また、その溶融混合物を移動している冷却ベルト、好ましくは連続回転している冷却ベルトの上に載せて通過させることによって冷却することもできる。ベルトは水で冷却されるのが好ましい。水は、ベルトの下面に、その長さに沿って、またはその長さに部分的に沿って、所望のように、かつベルトの長さ、溶融薬剤混合物の量およびベルトの速度に従って適用することができる。溶融薬剤混合物を、少なくとも初期には、冷却手段によって、例えばその溶融混合物が凝固し始めるまで冷却することが特に好ましい。ベルトはその長さの実質的に全体に沿って水冷され、そしてベルトは溶融薬剤混合物を固体状態まで冷却させるのに必要な最低長さ(例えば、3〜7m)のものであることが有利である。
【0066】
溶融薬剤を冷却すると製造される顆粒は、好ましくは標準の大規模錠剤成形機で錠剤化するのに適した大きさのものであることが好ましい。顆粒組成物中の溶融顆粒は、好ましくは10−2000μm、さらに好ましくは50−1000μm、最も好ましくは100−400μmの範囲内の平均粒度を有する。価値ある結果は、溶融顆粒の嵩密度が0.1−1gmL-1、さらに好ましくは0.3−0.6gmL-1の範囲内にあるときに達成される。さらに好ましい性質は、タップ密度が0.3−0.7gmL-1(さらに好ましくは0.4−0.6gmL-1)の範囲にあるときに得られる。さらに、溶融顆粒は0.5−2.0g/mLの多孔度を有することが好ましい。
【0067】
凝固した溶融物は複数の方法で顆粒に形成することができる。例えば、それはこれを微粉砕(pulverise)または細砕(comminute)して顆粒にすることができる。それは粉砕(mill)および/または篩い分けすることができる。それが移動ベルト上で冷却されるならば、冷却溶融物は掻取りバーおよび/またはミル機のような細砕装置に送り出すことができる。それは、また、溶融物質がオリフィスから冷却された空気の流れの中に噴霧され、凝結/凝固され、次いで採集される噴霧塔または噴霧造粒機のような噴霧装置を通過させることもできる。溶融NSAIDが押し出されるならば、その押出物を冷却し、次いで都合のよい大きさの断片に砕き、続いて粉砕および/または篩い分けすることができる。或いはまた、押出物を穴を通して押し出し、そして錠剤化に適した大きさの顆粒に切断することもできる。
【0068】
好ましくは、段階(b)において、溶融薬剤混合物は1本のリボンまたは複数のリボンに形成され、そして水冷ベルト上で冷却される。凝固したリボンは顆粒に粉砕することができる。この顆粒組成物は、溶融顆粒を効率的な錠剤化に適切な大きさのものとするのを保証すべく篩い分けすることができる。
【0069】
工程(c)において、凝固した溶融顆粒は不溶性ウィッキング剤を含む顆粒外組成物と組み合わされる。これは慣用の混合およびブレンド技術によって達成することができる。このプロセスを容易にするために使用することができる装置の例は、リボンブレンダー、IBCブレンダー、V−ブレンダーおよびプラウブレンダーである。
【0070】
溶融顆粒は諸成分の均一な混合物を形成するように完全に組み合わされる。その酸は、味の性質を最大に発揮させるために製剤に一様に分布されるべきである。
【0071】
組み合わされた溶融顆粒と顆粒外組成物とは、錠剤に圧縮成形することによって単位服用量剤に形成することができる。
【0072】
本発明による1つの好ましい方法において、上記NSAIDはイブプロフェンから成る。
【0073】
本発明は次の非限定実施例によって例証される。実施例において、ラセミイブプロフェンおよびラセミフルルビプロフェンは米国、TX州のBASF Pharma社から入手でき;コロイド状二酸化ケイ素(コロイドシリカとしても知られる)はドイツ、フランクフルトのDegussa社から商標名Aerosil 200で入手でき;クロスカルメローゼナトリウムはベルギー、ブリュッセルのFMC Corporationから商標名Ac−Di−Solで入手でき;そして澱粉グリコール酸ナトリウムは英国、ReigateのEdward Mendell社から商標名Explotabで入手でき;ポロキサマーはドイツのBASF社から商標名Pluronic F68で入手でき;リン酸二カルシウムは商標名Emcompressで入手でき;硬化ヒマシ油はドイツのBASF社から商標名Cremophor RH40で入手でき;微晶質セルロースはベルギー、ブリュッセルのFMC Corporationから商標名Avicel PH101で入手できる。
【0074】
溶解性の測定
溶解性は、米国薬局方(US Pharmacopoeia)、第23巻、第1791頁、50rpmでのパドルおよびリン酸塩緩衝剤(pH7.2および/またはpH6.0および/またはpH5.8において選ばれる)を用いる装置2に記載される溶解法を用いて測定することができる。
【0075】
摩損度の測定
錠剤の強固さについてのこの試験は標準摩損度試験、即ち摩損度試験機(ERWEKA社製のTAR 20)中における20個の錠剤の25rpmにおける所定時間の回転試験である。次の測定:
【0076】
1.覆われたまたは砕けた錠剤の数;
2.錠剤からの%重量損失
を行うことができる。
【0077】
圧潰強さ(N)
圧潰強さは錠剤の硬度の尺度である。それは、錠剤がSchleuniger圧潰強さテスターの電動かみ合い部間で破壊されたときの直径方向圧潰強さを記録することによって測定することができる。
【0078】
崩壊時間(分)
崩壊時間は、欧州薬局方(European Pharmacopoeia)、1986年、Ref V.5.1.1(1995年改訂版)に記載される、水道水(pH約7)を液体として用いる崩壊試験法を用いて測定することができる。この方法は、各実施例の製剤を用いて製造された6個の錠剤が崩壊する時間を与えるものである。
【0079】
実施例1
【表1】
【0080】
実施例1(a):顆粒組成物の製造
例示説明の方法において、イブプロフェンは、完全に溶融されるまでステンレス鋼製容器中で約75℃に加熱することによって溶融させることができる。次いで、その溶融イブプロフェンに崩壊剤(クロスカルメローゼナトリウム)を加え、そして均一に分散されるまで5−10分間混合することができる。その溶融混合物をステンレス鋼製トレー上に注加し、60分までの時間にわたって冷却させることができ、これはその懸濁状態が維持されることを保証する。かくして形成された素材を、1mmの円孔を有するスクリーンを備えるコーンミルを通過させることによって粉砕することができる。この結果得られた顆粒を集める。
【0081】
実施例1(b):錠剤の製造
顆粒外組成物の成分は、上記顆粒組成物とブレンダー中で約15分間同時にブレンドすることができる。ブレンドされた材料を錠剤成形機に送り、圧縮成形して200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤にすることができる。
【0082】
実施例2−4
【表2】
【0083】
実施例2−4は、200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤を製造するために、実施例1に記載したのと同じ方法で製造することができる。
【0084】
実施例5−8
【表3】
【0085】
実施例5−8は、澱粉グリコール酸ナトリウムを崩壊剤として使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造することができる。
【0086】
実施例9−12
【表4】
【0087】
実施例9−12を、塩基性医薬品添加剤(クエン酸ナトリウム/炭酸ナトリウム/重炭酸ナトリウム)を顆粒成分と組み合わせるための顆粒外成分に含めることを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。
【0088】
実施例13−17
【表5】
【0089】
実施例13−17を、200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤を製造するために実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。
【0090】
実施例18−21
【表6】
【0091】
実施例18−21を、クロスカルメローゼナトリウムを溶融イブプロフェン内に均一に分散させた後にその溶融イブプロフェン内に界面活性剤(ポロキサマー/ラウリル硫酸ナトリウム)を分散させることを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0092】
実施例22−26
【表7】
【0093】
実施例22−26を、希釈剤(微晶質セルロース/ラクトース/リン酸二カルシウム)を顆粒状以外成分に含めることを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0094】
実施例27−28
【表8】
【0095】
実施例27および28を、クロスカルメローゼナトリウムを溶融イブプロフェン内に均一に分散させた後にその溶融イブプロフェン内に希釈剤(微晶質セルロース/リン酸二カルシウム)を分散させることを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0096】
実施例29−30
【表9】
【0097】
実施例29−30を、澱粉グリコール酸ナトリウムを崩壊剤として用いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造した。
【0098】
溶解性データ、錠剤硬度、摩損度および錠剤崩壊性の結果が以下に与えられる。
【表10】
【表11】
【0099】
実施例31−32
【表12】
【0100】
実施例31−32を、顆粒外組成物中においてタルクに代えてステアリン酸カルシウムを使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0101】
実施例33−35
【表13】
【0102】
実施例33−35を、顆粒組成物中において異なる崩壊剤を使用し、そして顆粒外組成物中において異なる成分を使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0103】
実施例36−38
【表14】
【0104】
実施例36−38を、イブプロフェンに代えてフルルビプロフェンを使用し、そして顆粒組成物および顆粒外組成物中において異なる医薬品添加剤を使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。フルルビプロフェンは、120℃において、完全に溶融されるまで加熱された。50mgのフルルビプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0105】
実施例39−40
【表15】
【0106】
実施例39−40を、イブプロフェンに代えてケトプロフェンを使用し、そして顆粒組成物および顆粒外組成物中において異なる医薬品添加剤を使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。ケトプロフェンは、100℃において、完全に溶融されるまで加熱された。50mgのケトプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0107】
実施例41−42
【表16】
【0108】
実施例41−42を、イブプロフェンに代えてナプロキセンを使用し、そして顆粒組成物および顆粒外組成物中において異なる医薬品添加剤を使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。ナプロキセンは、170℃において、完全に溶融されるまで加熱された。250mgのナプロキセンを含んでいる錠剤が製造される。
【0109】
実施例43−45
【表17】
【0110】
実施例43−45を、顆粒組成物および顆粒外組成物中において異なる医薬品添加剤を使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0111】
実施例46−48
【表18】
【0112】
実施例46−48を、顆粒組成物および顆粒外組成物中において異なる医薬品添加剤を使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0113】
実施例49−51
【表19】
【0114】
実施例49−51を、顆粒組成物および顆粒外組成物中において異なる医薬品添加剤を使用することを除いて、実施例1に記載したのと同じ方法で製造する。200mgのイブプロフェンを含んでいる錠剤が製造される。
【0115】
実施例52
この実施例の製剤1−51は、顆粒状成分(即ち、NSAIDおよび医薬品添加剤)をまず固体状態で一緒に混合し、次いでNSAIDが完全に溶融されるまで加熱することを除いて、実施例1と同じ方法で製造することができる。
【0116】
実施例53
この実施例の製剤1−51は、崩壊剤成分を顆粒組成物に代えて顆粒外組成物の一部として加えることを除いて、実施例1と同じ方法で製造することができる。
Claims (40)
- 製剤が二酸化ケイ素を含んでいないという条件で、次の:
(a)非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)の連続相を含む複数の凝固した溶融顆粒を含む顆粒組成物、および
(b)無機物質、ステアリン酸またはそれらの不溶性塩、澱粉物質、セルロース物質またはそれらの混合物の内の少なくとも1種を含む、水に不溶性であるウィッキング剤を含む顆粒外組成物
を含む製剤。 - 圧縮成形錠剤の形態をしている、請求項1記載の製剤。
- NSAIDが30〜300℃の融点を有する、請求項1または2記載の製剤。
- 崩壊剤をさらに含む、前記のいずれかの請求項記載の製剤。
- 崩壊剤が顆粒組成物中に均一に分散されている、請求項4記載の製剤。
- 崩壊剤が顆粒外組成物中に均一に分散されている、請求項4記載の製剤。
- 次の:
(a)30−99.9重量%の顆粒組成物;および
(b)0.1−70重量%の顆粒外組成物
を含む、前記のいずれかの請求項記載の製剤。 - 次の:
(a)50−99.9重量%の顆粒組成物;および
(b)0.1−50重量%の顆粒外組成物
を含む、請求項4記載の製剤。 - ウィッキング剤が0.1〜30重量%の量で存在する、前記請求項のいずれか1項記載の製剤。
- 顆粒外組成物が2−100%のウィッキング剤を含む、前記請求項のいずれか1項記載の製剤。
- NSAIDを2:1〜200:1の対ウィッキング剤重量比で含む、前記請求項のいずれか1項記載の製剤。
- NSAIDがイブプロフェン、フルルビプロフェン、ケトプロフェンおよびナプロキセンまたはそれらの鏡像異性体若しくはそれらの塩の内の少なくとも1種を含む、前記請求項のいずれか1項記載の製剤。
- ラセミイブプロフェンまたはS(+)−イブプロフェンを含む、請求項12記載の製剤。
- 無機物質がタルク、PTFE粉末、ケイ酸アルカリ土類金属、炭酸アルカリ金属および炭酸アルカリ土類金属の内の少なくとも1種を含む、前記請求項のいずれか1項記載の製剤。
- 無機物質が炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、タルク、PTFE粉末、ケイ酸マグネシウムおよびケイ酸カルシウムの内の少なくとも1種を含む、請求項14記載の製剤。
- ステアリン酸またはその不溶性塩がステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムおよびステアリン酸カルシウムの内の少なくとも1種を含む、前記請求項のいずれか1項記載の製剤。
- 澱粉物質がジャガイモ澱粉、トウモロコシ澱粉、α化澱粉、コメ澱粉およびタピオカ澱粉の内の少なくとも1種を含む、前記請求項のいずれか1項記載の製剤。
- 顆粒組成物が1−25%の崩壊剤を含む、前記請求項のいずれか1項記載の製剤。
- 崩壊剤がクロスカルメローゼナトリウムおよび澱粉グリコール酸ナトリウムの少なくとも1種から成る、前記請求項のいずれか1項記載の製剤。
- 界面活性剤をさらに含む、前記請求項のいずれか1項記載の製剤。
- ウィッキング剤がステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、トウモロコシ澱粉およびα化澱粉の内の少なくとも1種を含む、請求項20記載の製剤。
- 顆粒外組成物が:
(a)2−100%重量/重量のウィッキング剤;および
(b)0−20%重量/重量の界面活性剤
を含む、前記請求項のいずれか1項記載の製剤。 - 顆粒外組成物がウィッキング剤より本質的に成る、前記請求項のいずれか1項記載の製剤。
- 次の:
(a)50−90%重量/重量のイブプロフェン;
(b)5−20%重量/重量のクロスカルメローゼナトリウム;
(c)0.1−30%重量/重量のウィッキング剤;および
(d)0−20%重量/重量の界面活性剤
を含む、前記請求項のいずれか1項記載の製剤。 - 界面活性剤がラウリル硫酸ナトリウム若しくはポロキサマー、またはそれらの混合物を含む、請求項22または24記載の製剤。
- 希釈剤を0.1−65%重量/重量の量でさらに含む、前記請求項のいずれか1項記載の製剤。
- 次の:
(a)NSAIDをそれが溶融されるまで加熱し;
(b)上記溶融物を凝固した溶融顆粒に形成し;そして
(c)上記凝固溶融顆粒を、ウィッキング剤を含む顆粒外組成物と組み合わせる
工程を含む、前記請求項のいずれか1項記載の製剤の製造方法。 - 顆粒組成物がその中に崩壊剤を均一に分散して含み、そして工程(a)が次の:
(i)崩壊剤をNSAIDと固体状態で組み合わせ、そしてそのその混合物を上記NSAIDが溶融されるまで加熱するか;または
(ii)NSAIDをそれが溶融されるまで加熱し、そして崩壊剤をその溶融NSAIDに混合しながら加えてそれらの混合物を形成する
ことを含む、請求項27記載の方法。 - NSAIDと崩壊剤とが加熱前に固体状態で均一に混合される、請求項28記載の方法。
- 次の:
(a)NSAIDをそれが溶融されるまで加熱し、次いでその溶融NSAIDを崩壊剤と組み合わせてそれらの混合物を形成し;
(b)上記混合物を冷却しながら凝固した溶融顆粒に形成し;
(c)上記凝固溶融顆粒を、ウィッキング剤を含む顆粒外組成物と組み合わせることを含む、請求項28記載の方法。 - 混合物が顆粒に形成される前に固体状態まで冷却される、請求項27〜30のいずれか1項記載の方法。
- 顆粒外組成物の成分が顆粒組成物に攪拌しながら逐次的に加えられる、請求項27〜31のいずれか1項記載の方法。
- NSAIDがラセミイブプロフェン、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセンおよび/またはそれらの鏡像異性体および/またはそれらの塩を含む、請求項27〜32のいずれか1項記載の方法。
- NSAIDがイブプロフェンを含む、請求項27〜33のいずれか1項記載の方法。
- NSAIDが加熱工程中に完全に溶融される、請求項27〜34のいずれか1項記載の方法。
- 請求項1〜26のいずれか1項記載の製剤の、痛みおよび/または炎症および/または発熱の治療における使用。
- 咳、風邪、インフルエンザ、偏頭痛、頭痛、リウマチ痛、神経痛、月経痛、歯痛または背痛の治療における、請求項36記載の使用。
- 単位服用量剤の形をしている、請求項1〜26のいずれか1項記載の製剤。
- 痛みおよび/または炎症および/または発熱の治療用医薬品の製造における、請求項1〜26のいずれか1項記載の製剤の使用。
- 咳、風邪、インフルエンザ、頭痛、リウマチ痛、筋肉痛または神経痛の治療用医薬品の製造における、請求項39記載の使用。
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