JP2004531560A - ドライアイ障害を処置する方法 - Google Patents
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Abstract
22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンは、ドライアイ障害および眼の湿潤を必要とする他の障害を処置するために有用である。本発明の方法は、グルココルチコイドの作用機構を有する化合物を含む方法と比較して、ステロイド関連合併症の危険が減少している。22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンは、好ましくは、眼に局所的に投与される。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライアイ障害の処置に関する。特に、本発明は、哺乳動物におけるドライアイおよび眼の湿潤を必要とする他の障害の処置における、22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
ドライアイ(一般的に、乾性角結膜炎としても公知)は、毎年、数100万人のアメリカ人が罹患する、ありふれた眼科的障害である。この状態は、受胎能の停止後のホルモン変化に起因して、閉経後の女性において、特に広まっている。ドライアイは、変化する重篤度とともに、個体を冒し得る。穏やかな場合、患者は、灼熱感、乾燥の感覚、および持続性の刺激(例えば、しばしば、眼瞼と眼の表面との間に載る小体(small bodies)によって引き起こされる)を経験し得る。重篤な場合、視覚が、実質的に損なわれ得る。他の疾患(例えば、シェーグレン病および瘢痕性類天疱瘡)は、ドライアイ合併症を示す。
【0003】
ドライアイが多くの関連しない病原性の原因から生じ得ることが明らかであるが、合併症の全ての提示は、共通の影響(すなわち、眼の前の涙液膜の破壊である)を共有し、これは、露出される外面の脱水および上に列挙される多くの症状を生じる(Lemp,Report of the National Eye Institute/Industry Workshop on Clinical Trials in Dry Eyes,The CLAO Journal,volume 21,number 4,221−231頁(1995))。
【0004】
開業医は、ドライアイの処置に対していくつかのアプローチを行っている。1つの通例のアプローチは、その日の間ずっと点滴されるいわゆる人工涙を使用して眼の涙液膜を補充および安定化している。他のアプローチは、涙置換物を提供する眼挿入物または内因性の涙産生の刺激の使用を含む。
【0005】
涙置換アプローチの例としては、緩衝化された等張性生理食塩水溶液、溶液をより粘稠にし、従って眼によってあまり容易に流されない水溶性ポリマーを含む水溶液の使用が挙げられる。涙の再構成はまた、リン脂質および油のような涙液膜の1つ以上の成分を提供することによって試みられる。リン脂質組成物は、ドライアイを処置する際に有用であることが示された;例えば、McCulley and Shine,Tear film structure and dry eye,Contactologia,volume 20(4),145−49頁(1998);およびShine and McCulley,Keratoconjunctivitis sicca associated with meibomian secretion polar lipid abnormality,Archives of Ophthalmology,volume 116(7),849−52頁(1998)を参照のこと。ドライアイの処置のためのリン脂質組成物の例は、米国特許第4,131,651号(Shahら)、同第4,370,325号(Packman)、同第4,409,205号(Shively)、同第4,744,980号、および同第4,883,658号(Holly)、同第4,914,088号(Glonek)、同第5,075,104号(Gresselら)、同第5,278,151号(Korbら)、同第5,294,607号(Glonekら)、同第5,371,108号(Korbら)、および同第5,578,586号(Glonekら)に開示される。米国特許第5,174,988号(Mautoneら)は、リン脂質、噴霧剤および活性物質を含むリン脂質薬物送達系を開示する。
【0006】
別のアプローチは、人工涙の代わりに、潤滑物質の提供に関する。例えば、米国特許第4,818,537号(Guo)は、潤滑するリポソームベースの組成物の使用を開示し、そして米国特許第5,800,807号(Huら)は、ドライアイを処置するためのグリセリンおよびプロピレングリコールを含む組成物を開示する。
【0007】
これらのアプローチはいくらかの成功を達成しているが、それにもかかわらず、ドライアイの処置における問題が、残っている。涙置換物の使用は、一時的に効果的であるが、一般的には、患者の起きている時間にわたって、反復した適用を必要とする。患者が、その日にわたって、10〜20回、人工涙溶液を適用しなければならないことは、まれではない。このような引き受け(undertaking)は、厄介で時間を費やすだけではなく、潜在的に非常の高価である。屈折手術に関連するドライアイの一過性の症状は、いくつかの症例において、手術後、6週間〜6ヶ月またはそれ以上続くことが報告されている。
【0008】
ドライアイに関連する症状の緩和に主に関連する努力の他に、ドライアイ状態の処置に関連する方法および組成物もまた、探求されている。例えば、米国特許第5,041,434号(Lubkin)は、閉経後の女性におけるドライアイ状態を処置するための性ステロイド(例えば、共役エストロゲン)の使用を開示し;米国特許第5,290,572号(MacKeen)は、眼の前の涙液膜産生を刺激するための細かく分割されたカルシウムイオン組成物の使用を開示し;そして米国特許第4,966,773号(Gresselら)は、眼組織正常化のための1つ以上のレチノイドの微粒子の使用を開示する。
【0009】
いくつかの最近の文献は、眼乾燥症候群に罹患する患者が、不釣り合いに、涙腺およびマイボーム腺のような関連する眼の組織における、過剰な炎症という顕著な特徴を示すことを報告している。ドライアイ患者を処置するための種々の化合物(例えば、ステロイド[例えば、米国特許第5,958,912号;Marshら,Topical nonpreserved methylprednisolone therapy for keratoconjunctivitis sicca in Sjogren syndrome,Ophthalmology,106(4):811−816(1999);Pflugfelderら、米国特許第6,153,607号]、サイトカイン放出インヒビター(Yanni,J.M.ら、WO 0003705 Al)、シクロスポリンA[Tauber,J.Adv.Exp.Med.Biol.1998,438(Lacrimal Gland,Tear Film,and Dry Eye Syndromes 2),969]、および15−HETE(Yanniら,米国特許第5,696,166号)の使用が、開示されている。
【0010】
コルチコステロイド(例えば、プレドニソロン、デキサメタゾン、フルロメタロン、ヒドロコルチゾン、ロテプレドノール(loteprednol)、トリアムシノロンなど)は、ドライアイ患者において、副作用を引き起こすことなく、長期の治療に使用され得ない。増加した眼内圧力および白内障形成を含むステロイド関連合併症は、治療の数ヶ月後にコルチコステロイドで処置されたドライアイ患者において観察された。Marshら、Ophthalmology、106(4):811−816(1999)を参照のこと。Marshらは、「[ドライアイ]疾患の慢性の性質およびステロイドの長期の使用を伴うステロイド関連合併症を発病する患者の可能性が原因で、局所的な非持続的メチルプレドニゾロン療法は、乾性角結膜炎の増悪の短期「パルス」処置に最も適切であるようである」と結論付けている。同書、811頁。
【0011】
米国特許第6,046,185号は、喘息、アレルギー、炎症(関節炎を含む)および血栓症の処置における使用のための、6,7−酸素化ステロイド(22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンを含む)を開示する。Kuriakoseら,J.Allergy Clin Immunol,107(2),S97,Abstract #326は、22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンが、有意な抗炎症性特性を実証したが、グルココルチコイド(例えば、デキサメタゾン)の作用とは異なる作用の機構を有することを開示する。Kuriakoseらは、そのステロイド骨格にもかかわらず、これは、「古典的なグルココルチコイドとは明確に異なる」ことを結論付けた。‘185号特許も、Kuriakoseらも、ドライアイの局所処置のための任意の化合物の使用を言及していない。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0012】
(発明の要旨)
本発明は、ドライアイおよび眼の湿潤を必要とする他の障害(LASIK手術のような屈折手術の関連するドライアイの症状を含む)の処置のための方法に関する。本発明の方法に従って、22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンが、ドライアイまたは眼の湿潤を必要とする他の障害に罹患する患者に投与される。本発明の方法は、グルココルチコイドの作用機構を有する化合物を含む方法と比較して、ステロイド関連合併症の危険が減少している。22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンは、好ましくは、眼に局所的に投与される。
【0013】
(本発明の詳細な説明)
22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンは、公知化合物であり、米国特許第6,046,185号(この全体の内容が、これにより、本明細書において参考として援用される)に開示される方法によって合成され得る。この化合物はまた、コード名IPL576,092によっても公知である。
【0014】
本発明の方法に従って、結膜嚢または前眼房への局所的眼科的投与または移植のための、22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンおよび薬学的に受容可能なキャリアを含む組成物は、それが必要な哺乳動物に投与される。この組成物は、所望される特定の投与経路について当該分野において公知の方法に従って、処方される。
【0015】
本発明に従って投与される組成物は、薬学的有効量の22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンを含む。本明細書中で使用される場合、「薬学的有効量」は、ドライアイまたは眼の湿潤を必要とする他の障害の徴候または症状を減少または排除するのに十分な量である。一般的に、点眼剤または眼軟膏剤の形態で眼に局所的に投与されることが意図される組成物について、22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンの量は、約0.001〜5.0%(w/v)である。好ましい局所投与可能な眼科的組成物について、22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンの量は、約0.001〜1.0%(w/v)である。
【0016】
本発明に従って投与される組成物はまた、種々の他の成分(界面活性剤、張度剤(tonicity agent)、緩衝液、保存剤、共溶媒および粘度構築剤(viscosity building agent)を含むが、これらに限定されない)を含み得る。
【0017】
種々の張度剤は、眼科用組成物のために、組成物の張度を、好ましくは、天然の涙の張度に調節するために使用され得る。例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、デキストロースおよび/またはマンニトールは、生理学的張度に近付けるために組成物に添加され得る。このような量の張度剤は、添加される特定の薬剤に依存して変化する。しかし、一般的に、組成物は、最終組成物が、眼科的に受容可能な重量オスモル濃度(一般的に、約150〜450mOsm、好ましくは、250〜350mOsm)を有するのに十分な量で張度剤を有する。
【0018】
適切な緩衝系(例えば、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウムまたはホウ酸)は、保存条件下で、pHドリフトを妨げるために組成物に添加され得る。特定の濃度は、使用される薬剤に依存して、変化する。しかし、好ましくは、緩衝液は、pH6〜7.5の範囲内の標的pHを維持するように選択される。
【0019】
ドライアイ型疾患および障害の処置のために処方される組成物はまた、ドライアイ状態の即時の短期の軽減を提供するように設計された水性キャリアを含み得る。このようなキャリアは、リン脂質キャリアまたは人工涙キャリア、あるいはその両方の混合物として処方され得る。本明細書中で使用される場合、「リン脂質キャリア」および「人工涙キャリア」とは、(i)1つ以上のリン脂質(リン脂質キャリアの場合)または他の化合物(潤滑するか、「湿潤するか」、内因性涙のコンシステンシーに近づけるか、天然の涙増強(build−up)を助けるか、またはそれ以外で眼への投与時にドライアイの症状および状態の一時的な軽減を提供する)を含み;(ii)安全であり;そして(iii)有効量の22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンの局所投与のための適切な送達ビヒクルを提供する水性組成物をいう。人工涙キャリアとして有用な人工涙組成物の例としては、限定しないが、Tears Naturale(登録商標)、Tears Naturale II(登録商標)、Tears Naturale Free(登録商標)、およびBion Tears(登録商標)(Alcon Laboratories,Inc.,Fort Worth,Texas)のような市販の製品が挙げられる。リン脂質キャリア処方物の例としては、米国特許第4,804,539号(Guoら)、同第4,883,658号(Holly)、同第4,914,088号(Glonek)、同第5,075,104号(Gresselら)、同第5,278,151号(Korbら)、同第5,294,607号(Glonekら)、同第5,371,108号(Korbら)、同第5,578,586号(Glonekら)に開示されるリン脂質キャリア処方物が挙げられる;前述の特許は、それらが本発明のリン脂質キャリアとして有用なリン脂質組成物を開示する程度まで、本明細書中で参考として援用される。
【0020】
潤滑するか、「湿潤するか」、内因性涙のコンシステンシーに近づけるか、天然の涙増強を助けるか、またはそれ以外で眼への眼投与時にドライアイの症状および状態の一時的な軽減を提供するように設計された他の化合物は、当該分野で公知である。このような化合物は、組成物の粘度を増強し得、そしてこれらには、限定しないが、以下が挙げられる:モノマー性ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、エチレングリコール);ポリマー性ポリオール(例えば、ポリエチレングリコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(「HPMC」)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース(「HPC」)、デキストラン(例えば、デキストラン70));水溶性タンパク質(例えば、ゼラチン);ならびにビニルポリマー(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポビドンおよびカルボマー(例えば、カルボマー934P、カルボマー941、カルボマー940、カルボマー974P))。
【0021】
他の化合物もまた、キャリアの粘度を増加させるために、本発明の眼科用組成物に添加され得る。粘度増強剤の例としては、限定しないが、以下が挙げられる:多糖類(例えば、ヒアルロン酸およびその塩、コンドロイチン硫酸およびその塩、デキストラン、セルロースファミリーの種々のポリマー);ビニルポリマー;およびアクリル酸ポリマー。一般的に、リン脂質キャリアまたは人工涙キャリア組成物は、1〜400センチポアズ(「cps」)の粘度を示す。
【0022】
局所眼科用製品は、代表的に、多用量形態で包装される。従って、保存剤は、使用の間、微生物の混入を妨げるのに必要とされる。適切な保存剤としては、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、臭化ベンゾドデシニウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、フェニルエチルアルコール、エデト酸二ナトリウム、ソルビン酸、ポリクォータニウム−1(polyquaternium−1)、または当業者に公知の他の薬剤が挙げられる。このような保存剤は、代表的に、0.001〜1.0%w/vのレベルで使用される。本発明の単位用量組成物は、滅菌であるが、代表的には、保存されない。従って、このような組成物は、一般的に、保存剤を含まない。
【0023】
本発明の好ましい組成物は、ドライアイまたはドライアイの症状に罹患するヒト患者への投与が意図される。好ましくは、このような組成物は、局所的に投与される。一般的に、上記目的に使用される用量は、変化するが、ドライアイ状態を排除または改善するのに有効な量である。一般的に、このような組成物の1〜2滴が、1日当たり、1回〜多くの回数で投与される。
【0024】
代表的な点眼処方物は、以下の実施例1に提供される。
【0025】
【表1】
実施例1の組成物は、米国特許第6,071,904号に開示される方法を少し改変した方法を使用して調製され得る。簡単に述べると、粉砕ボトル中の22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンの濃縮スラリーをオートクレーブする。水性スラリーは、3−mmジルコニウムビーズ、合計の必要とされる量の薬物およびポリソルベート80、ならびに必要とされる量の約2分の1の塩化ベンザルコニウムおよびエデト酸二ナトリウムを含む混合物である。オートクレーブの後、薬物スラリーを、約18時間、約50〜55rpmでボールミルで粉砕する。製粉の後、製粉ビーズを、濾過により製粉されたスラリーから除き、製粉されたスラリーを、オートクレーブされた水性ビヒクル(NaOH/HClを用いて7.2に調整されたpH)(必要とされる量の塩化ナトリウムおよびカルボマー974P、ならびに残りの量の塩化ベンザルコニウムおよびエデト酸二ナトリウムを含む)に無菌的に添加する。次いで、滅菌生成物を、滅菌精製された水を用いて最終バッチ重量に調整し、そして徹底的に混合する。
【0026】
本発明は、特定の好ましい実施形態を参照することによって記載されている:しかし、本発明が、その特別な特徴または基本的な特徴から逸脱することなく、その特定の形態または改変で実施され得ることが理解されるべきである。従って、上記実施形態は、全ての局面において例示であり、制限でないとみなされ、本発明の範囲は、上記記載によってよりもむしろ、添付の特許請求の範囲によって示される。
【0001】
本発明は、ドライアイ障害の処置に関する。特に、本発明は、哺乳動物におけるドライアイおよび眼の湿潤を必要とする他の障害の処置における、22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
ドライアイ(一般的に、乾性角結膜炎としても公知)は、毎年、数100万人のアメリカ人が罹患する、ありふれた眼科的障害である。この状態は、受胎能の停止後のホルモン変化に起因して、閉経後の女性において、特に広まっている。ドライアイは、変化する重篤度とともに、個体を冒し得る。穏やかな場合、患者は、灼熱感、乾燥の感覚、および持続性の刺激(例えば、しばしば、眼瞼と眼の表面との間に載る小体(small bodies)によって引き起こされる)を経験し得る。重篤な場合、視覚が、実質的に損なわれ得る。他の疾患(例えば、シェーグレン病および瘢痕性類天疱瘡)は、ドライアイ合併症を示す。
【0003】
ドライアイが多くの関連しない病原性の原因から生じ得ることが明らかであるが、合併症の全ての提示は、共通の影響(すなわち、眼の前の涙液膜の破壊である)を共有し、これは、露出される外面の脱水および上に列挙される多くの症状を生じる(Lemp,Report of the National Eye Institute/Industry Workshop on Clinical Trials in Dry Eyes,The CLAO Journal,volume 21,number 4,221−231頁(1995))。
【0004】
開業医は、ドライアイの処置に対していくつかのアプローチを行っている。1つの通例のアプローチは、その日の間ずっと点滴されるいわゆる人工涙を使用して眼の涙液膜を補充および安定化している。他のアプローチは、涙置換物を提供する眼挿入物または内因性の涙産生の刺激の使用を含む。
【0005】
涙置換アプローチの例としては、緩衝化された等張性生理食塩水溶液、溶液をより粘稠にし、従って眼によってあまり容易に流されない水溶性ポリマーを含む水溶液の使用が挙げられる。涙の再構成はまた、リン脂質および油のような涙液膜の1つ以上の成分を提供することによって試みられる。リン脂質組成物は、ドライアイを処置する際に有用であることが示された;例えば、McCulley and Shine,Tear film structure and dry eye,Contactologia,volume 20(4),145−49頁(1998);およびShine and McCulley,Keratoconjunctivitis sicca associated with meibomian secretion polar lipid abnormality,Archives of Ophthalmology,volume 116(7),849−52頁(1998)を参照のこと。ドライアイの処置のためのリン脂質組成物の例は、米国特許第4,131,651号(Shahら)、同第4,370,325号(Packman)、同第4,409,205号(Shively)、同第4,744,980号、および同第4,883,658号(Holly)、同第4,914,088号(Glonek)、同第5,075,104号(Gresselら)、同第5,278,151号(Korbら)、同第5,294,607号(Glonekら)、同第5,371,108号(Korbら)、および同第5,578,586号(Glonekら)に開示される。米国特許第5,174,988号(Mautoneら)は、リン脂質、噴霧剤および活性物質を含むリン脂質薬物送達系を開示する。
【0006】
別のアプローチは、人工涙の代わりに、潤滑物質の提供に関する。例えば、米国特許第4,818,537号(Guo)は、潤滑するリポソームベースの組成物の使用を開示し、そして米国特許第5,800,807号(Huら)は、ドライアイを処置するためのグリセリンおよびプロピレングリコールを含む組成物を開示する。
【0007】
これらのアプローチはいくらかの成功を達成しているが、それにもかかわらず、ドライアイの処置における問題が、残っている。涙置換物の使用は、一時的に効果的であるが、一般的には、患者の起きている時間にわたって、反復した適用を必要とする。患者が、その日にわたって、10〜20回、人工涙溶液を適用しなければならないことは、まれではない。このような引き受け(undertaking)は、厄介で時間を費やすだけではなく、潜在的に非常の高価である。屈折手術に関連するドライアイの一過性の症状は、いくつかの症例において、手術後、6週間〜6ヶ月またはそれ以上続くことが報告されている。
【0008】
ドライアイに関連する症状の緩和に主に関連する努力の他に、ドライアイ状態の処置に関連する方法および組成物もまた、探求されている。例えば、米国特許第5,041,434号(Lubkin)は、閉経後の女性におけるドライアイ状態を処置するための性ステロイド(例えば、共役エストロゲン)の使用を開示し;米国特許第5,290,572号(MacKeen)は、眼の前の涙液膜産生を刺激するための細かく分割されたカルシウムイオン組成物の使用を開示し;そして米国特許第4,966,773号(Gresselら)は、眼組織正常化のための1つ以上のレチノイドの微粒子の使用を開示する。
【0009】
いくつかの最近の文献は、眼乾燥症候群に罹患する患者が、不釣り合いに、涙腺およびマイボーム腺のような関連する眼の組織における、過剰な炎症という顕著な特徴を示すことを報告している。ドライアイ患者を処置するための種々の化合物(例えば、ステロイド[例えば、米国特許第5,958,912号;Marshら,Topical nonpreserved methylprednisolone therapy for keratoconjunctivitis sicca in Sjogren syndrome,Ophthalmology,106(4):811−816(1999);Pflugfelderら、米国特許第6,153,607号]、サイトカイン放出インヒビター(Yanni,J.M.ら、WO 0003705 Al)、シクロスポリンA[Tauber,J.Adv.Exp.Med.Biol.1998,438(Lacrimal Gland,Tear Film,and Dry Eye Syndromes 2),969]、および15−HETE(Yanniら,米国特許第5,696,166号)の使用が、開示されている。
【0010】
コルチコステロイド(例えば、プレドニソロン、デキサメタゾン、フルロメタロン、ヒドロコルチゾン、ロテプレドノール(loteprednol)、トリアムシノロンなど)は、ドライアイ患者において、副作用を引き起こすことなく、長期の治療に使用され得ない。増加した眼内圧力および白内障形成を含むステロイド関連合併症は、治療の数ヶ月後にコルチコステロイドで処置されたドライアイ患者において観察された。Marshら、Ophthalmology、106(4):811−816(1999)を参照のこと。Marshらは、「[ドライアイ]疾患の慢性の性質およびステロイドの長期の使用を伴うステロイド関連合併症を発病する患者の可能性が原因で、局所的な非持続的メチルプレドニゾロン療法は、乾性角結膜炎の増悪の短期「パルス」処置に最も適切であるようである」と結論付けている。同書、811頁。
【0011】
米国特許第6,046,185号は、喘息、アレルギー、炎症(関節炎を含む)および血栓症の処置における使用のための、6,7−酸素化ステロイド(22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンを含む)を開示する。Kuriakoseら,J.Allergy Clin Immunol,107(2),S97,Abstract #326は、22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンが、有意な抗炎症性特性を実証したが、グルココルチコイド(例えば、デキサメタゾン)の作用とは異なる作用の機構を有することを開示する。Kuriakoseらは、そのステロイド骨格にもかかわらず、これは、「古典的なグルココルチコイドとは明確に異なる」ことを結論付けた。‘185号特許も、Kuriakoseらも、ドライアイの局所処置のための任意の化合物の使用を言及していない。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0012】
(発明の要旨)
本発明は、ドライアイおよび眼の湿潤を必要とする他の障害(LASIK手術のような屈折手術の関連するドライアイの症状を含む)の処置のための方法に関する。本発明の方法に従って、22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンが、ドライアイまたは眼の湿潤を必要とする他の障害に罹患する患者に投与される。本発明の方法は、グルココルチコイドの作用機構を有する化合物を含む方法と比較して、ステロイド関連合併症の危険が減少している。22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンは、好ましくは、眼に局所的に投与される。
【0013】
(本発明の詳細な説明)
22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンは、公知化合物であり、米国特許第6,046,185号(この全体の内容が、これにより、本明細書において参考として援用される)に開示される方法によって合成され得る。この化合物はまた、コード名IPL576,092によっても公知である。
【0014】
本発明の方法に従って、結膜嚢または前眼房への局所的眼科的投与または移植のための、22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンおよび薬学的に受容可能なキャリアを含む組成物は、それが必要な哺乳動物に投与される。この組成物は、所望される特定の投与経路について当該分野において公知の方法に従って、処方される。
【0015】
本発明に従って投与される組成物は、薬学的有効量の22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンを含む。本明細書中で使用される場合、「薬学的有効量」は、ドライアイまたは眼の湿潤を必要とする他の障害の徴候または症状を減少または排除するのに十分な量である。一般的に、点眼剤または眼軟膏剤の形態で眼に局所的に投与されることが意図される組成物について、22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンの量は、約0.001〜5.0%(w/v)である。好ましい局所投与可能な眼科的組成物について、22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンの量は、約0.001〜1.0%(w/v)である。
【0016】
本発明に従って投与される組成物はまた、種々の他の成分(界面活性剤、張度剤(tonicity agent)、緩衝液、保存剤、共溶媒および粘度構築剤(viscosity building agent)を含むが、これらに限定されない)を含み得る。
【0017】
種々の張度剤は、眼科用組成物のために、組成物の張度を、好ましくは、天然の涙の張度に調節するために使用され得る。例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、デキストロースおよび/またはマンニトールは、生理学的張度に近付けるために組成物に添加され得る。このような量の張度剤は、添加される特定の薬剤に依存して変化する。しかし、一般的に、組成物は、最終組成物が、眼科的に受容可能な重量オスモル濃度(一般的に、約150〜450mOsm、好ましくは、250〜350mOsm)を有するのに十分な量で張度剤を有する。
【0018】
適切な緩衝系(例えば、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウムまたはホウ酸)は、保存条件下で、pHドリフトを妨げるために組成物に添加され得る。特定の濃度は、使用される薬剤に依存して、変化する。しかし、好ましくは、緩衝液は、pH6〜7.5の範囲内の標的pHを維持するように選択される。
【0019】
ドライアイ型疾患および障害の処置のために処方される組成物はまた、ドライアイ状態の即時の短期の軽減を提供するように設計された水性キャリアを含み得る。このようなキャリアは、リン脂質キャリアまたは人工涙キャリア、あるいはその両方の混合物として処方され得る。本明細書中で使用される場合、「リン脂質キャリア」および「人工涙キャリア」とは、(i)1つ以上のリン脂質(リン脂質キャリアの場合)または他の化合物(潤滑するか、「湿潤するか」、内因性涙のコンシステンシーに近づけるか、天然の涙増強(build−up)を助けるか、またはそれ以外で眼への投与時にドライアイの症状および状態の一時的な軽減を提供する)を含み;(ii)安全であり;そして(iii)有効量の22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンの局所投与のための適切な送達ビヒクルを提供する水性組成物をいう。人工涙キャリアとして有用な人工涙組成物の例としては、限定しないが、Tears Naturale(登録商標)、Tears Naturale II(登録商標)、Tears Naturale Free(登録商標)、およびBion Tears(登録商標)(Alcon Laboratories,Inc.,Fort Worth,Texas)のような市販の製品が挙げられる。リン脂質キャリア処方物の例としては、米国特許第4,804,539号(Guoら)、同第4,883,658号(Holly)、同第4,914,088号(Glonek)、同第5,075,104号(Gresselら)、同第5,278,151号(Korbら)、同第5,294,607号(Glonekら)、同第5,371,108号(Korbら)、同第5,578,586号(Glonekら)に開示されるリン脂質キャリア処方物が挙げられる;前述の特許は、それらが本発明のリン脂質キャリアとして有用なリン脂質組成物を開示する程度まで、本明細書中で参考として援用される。
【0020】
潤滑するか、「湿潤するか」、内因性涙のコンシステンシーに近づけるか、天然の涙増強を助けるか、またはそれ以外で眼への眼投与時にドライアイの症状および状態の一時的な軽減を提供するように設計された他の化合物は、当該分野で公知である。このような化合物は、組成物の粘度を増強し得、そしてこれらには、限定しないが、以下が挙げられる:モノマー性ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、エチレングリコール);ポリマー性ポリオール(例えば、ポリエチレングリコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(「HPMC」)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース(「HPC」)、デキストラン(例えば、デキストラン70));水溶性タンパク質(例えば、ゼラチン);ならびにビニルポリマー(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポビドンおよびカルボマー(例えば、カルボマー934P、カルボマー941、カルボマー940、カルボマー974P))。
【0021】
他の化合物もまた、キャリアの粘度を増加させるために、本発明の眼科用組成物に添加され得る。粘度増強剤の例としては、限定しないが、以下が挙げられる:多糖類(例えば、ヒアルロン酸およびその塩、コンドロイチン硫酸およびその塩、デキストラン、セルロースファミリーの種々のポリマー);ビニルポリマー;およびアクリル酸ポリマー。一般的に、リン脂質キャリアまたは人工涙キャリア組成物は、1〜400センチポアズ(「cps」)の粘度を示す。
【0022】
局所眼科用製品は、代表的に、多用量形態で包装される。従って、保存剤は、使用の間、微生物の混入を妨げるのに必要とされる。適切な保存剤としては、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、臭化ベンゾドデシニウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、フェニルエチルアルコール、エデト酸二ナトリウム、ソルビン酸、ポリクォータニウム−1(polyquaternium−1)、または当業者に公知の他の薬剤が挙げられる。このような保存剤は、代表的に、0.001〜1.0%w/vのレベルで使用される。本発明の単位用量組成物は、滅菌であるが、代表的には、保存されない。従って、このような組成物は、一般的に、保存剤を含まない。
【0023】
本発明の好ましい組成物は、ドライアイまたはドライアイの症状に罹患するヒト患者への投与が意図される。好ましくは、このような組成物は、局所的に投与される。一般的に、上記目的に使用される用量は、変化するが、ドライアイ状態を排除または改善するのに有効な量である。一般的に、このような組成物の1〜2滴が、1日当たり、1回〜多くの回数で投与される。
【0024】
代表的な点眼処方物は、以下の実施例1に提供される。
【0025】
【表1】
実施例1の組成物は、米国特許第6,071,904号に開示される方法を少し改変した方法を使用して調製され得る。簡単に述べると、粉砕ボトル中の22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンの濃縮スラリーをオートクレーブする。水性スラリーは、3−mmジルコニウムビーズ、合計の必要とされる量の薬物およびポリソルベート80、ならびに必要とされる量の約2分の1の塩化ベンザルコニウムおよびエデト酸二ナトリウムを含む混合物である。オートクレーブの後、薬物スラリーを、約18時間、約50〜55rpmでボールミルで粉砕する。製粉の後、製粉ビーズを、濾過により製粉されたスラリーから除き、製粉されたスラリーを、オートクレーブされた水性ビヒクル(NaOH/HClを用いて7.2に調整されたpH)(必要とされる量の塩化ナトリウムおよびカルボマー974P、ならびに残りの量の塩化ベンザルコニウムおよびエデト酸二ナトリウムを含む)に無菌的に添加する。次いで、滅菌生成物を、滅菌精製された水を用いて最終バッチ重量に調整し、そして徹底的に混合する。
【0026】
本発明は、特定の好ましい実施形態を参照することによって記載されている:しかし、本発明が、その特別な特徴または基本的な特徴から逸脱することなく、その特定の形態または改変で実施され得ることが理解されるべきである。従って、上記実施形態は、全ての局面において例示であり、制限でないとみなされ、本発明の範囲は、上記記載によってよりもむしろ、添付の特許請求の範囲によって示される。
Claims (5)
- ドライアイおよび眼の湿潤を必要とする他の障害の処置のための方法であって、哺乳動物に、薬学的受容可能なキャリアおよび薬学的有効量の22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンを含む組成物を投与する工程を包含する、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンの薬学的有効量が、0.001〜5.0%(w/v)である、方法。
- 請求項2に記載の方法であって、前記22,29−エポキシ−3,4,6,7,29−ペンタヒドロキシ−(3α,4β,5α,6α,7β,14β,22S)−スチグマスタン−15−オンの薬学的有効量が、0.001〜1.0%(w/v)である、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記組成物が、前記眼に局所的に投与される、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記ドライアイおよび眼の湿潤を必要とする他の障害が、屈折手術に関連するドライアイの症状である、方法。
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