JP2004531178A - ナビゲーション・システムのためのマルチパス・ディスクリミネータ・モジュール - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、ナビゲーション・システムのためのマルチパス・ディスクリミネータ・モジュール(MULTIPATH DISCRIMINATOR MODULE)に関するものであり、又、そのようなモジュールを含むナビゲーション・システムに関するものでもある。
【背景技術】
【0002】
最近の10年を越えて、直接シーケンス及びスペクトラム拡散(direct sequence and spread spectrum;DS−SS)変調システム(modulation system)は、その重要性が増大してきている。
【0003】
目下、この技術は、GPSやGLONASSの如き衛星ナビゲーション・システムにおいて実施されているのみならず、地球上及び衛星通信システム、例えばUSスタンダードIS−95、グローバルスター(GLOBALSTAR)に導入されており、また、極く最近には、UMTSスタンダードを用いた移動電話の第3世代に導入され、更にまた、ヨーロッパの衛星ナビゲーション・システムGALILEOにも、導入されている。
【0004】
DS−SS変調、例えば、双方向2相位相変調(Bi−BPSK)の概念は、擬ランダムノイズ(PRN)コードを取り入れ、そして、そのようなコードは、データ信号のみを送信する信号よりも広域の通過域を提供する、変調された信号を生ずるという結果をもたらしている。この意味において、かかる信号のスペクトル密度は、「拡散(spread)」であると言われている。
【0005】
受信機においては、送信されたPRNコードの局所的に生成したレプリカ(locally-generated replica )が、受信された信号のコードの位相に調整される。特に、ナビゲーションの受信機においては、コード位相調整(アラインメント)が到着時刻(TOA)を正確に決定するために必須となっている。なお、かかるTOAは、送信機と受信機との間の幾何学的な距離を決定するために用いられるものである。そして、一旦、アラインメントが行われると、それは、搬送波の位相を評価することを可能ならしめ、また、伝送されたデータのシンボルを決定することを可能にする。
【0006】
かかるアラインメントは、通常、ディレイ・ロックド・ループ(delay-locked loop : DLL)によって、受信機において行われる。その一例が、McGrawHill社発行の「スペクトラム拡散通信ハンドブック」第2版、1994において発表された、M.Simon 等の記事において記述されている。
【0007】
そのようなアラインメントは、コード位相誤差(推定コード位相と受信位相との間の差)に比例する誤差信号を演算するために、受信された信号と、局所的に発生した参照コード信号のアーリ(early )及びレート(late)版(E及びL)との間の相関の結果を用いている。
【0008】
この誤差信号は、受信信号との同期化をもたらすために、参照信号の位相がオフセット(進み或いは遅れ)している必要がある方向を示していなければならない。
【0009】
平方根2乗余弦(SRC)タイプの(上昇した余弦スペクトルを有する)信号は、UMTSスタンダードにおいて定義されている。このSRC信号の同じタイプのものが、また、前記したGALILEOシステムにおいて採用されているようである。そのような信号を与えるデジタル受信機が、R. de Gaudenzi等による報文(非特許文献1)に記載されている。それは、「帯域制限されたダイレクト・シーケンスのスペクトラム拡散信号のためのデジタル・チップ・タイミング回収ループ」とのタイトルにおいて、「IEEE Trans. on Comm.」,Vol.41, No.11, pp.1760-1769, November 1993において、発行されている。
【0010】
到着時間の測定に際しての正確性は、マルチパスによる歪みの存在によって、消極的に妨害され、そしてその結果として、テレメトリーを実行する時に位置を決定する際の正確さが減少させられ、また、データを送信する時には、ビット又はクレームの誤り率における増加となる。これは、特に、マルチパスの歪みが小さなダイナミックレンジを有する受信機のイミーディエイト環境に位置するポイントから生ずる単一の反射によって、実質的に表される時に、真実である。
【0011】
直接の及び反射した信号の重畳は、それ故に、先のDLLによって為されたPOA測定に影響を及ぼすジッタ−を起こし易くなりがちである。
【0012】
その結果として、コード位相を決定する際に、マルチパスの衝撃を減少することを可能ならしめる技術は、大変に大きな興味となるものであって、特に、ナビゲーションの分野において、そうである。
【0013】
今までにテレメトリーにおける使用のために、マルチパスを保証するための方法が、GPS受信機の状況において必然的に開発されてきた。
【0014】
その結果として、それらアルゴリズムの多数のものは、公的に利用可能なC/Aコードの見かけのチップ割合がトランスミッションの通過域よりも大いに低いという事実を利用するものである。マルチパス・ビームによって誘引される誤差を減少するために、擬ランダムノイズのシークエンス(ワンチップ存続期間)の1ビットよりも少ない値を有するまで、アーリ及びレート参照コード信号、E及びL間の時間差を減少せしめるという利点がある。
【0015】
SRCタイプのシステムの面においては、周波数スペクトルが厳密に見かけのコード率の(1+β)倍(但し、βはSRCパルスの減衰率を示す)に限定されるとするならば、上述した方法は、マルチパス・ビームを補償することにおいて、有効ではない。
【0016】
カンザス・シティ開催のION GPS 1996会議の会報のpp.665〜671に発表された、「低コスト消費者GPSのためのマルチパス除去」と題する Philip G. Mattos による報文(非特許文献2)においては、また、アーリ及びレート相関点E及びLを、二つのアーリ相関点によって置き換えることが示唆されている。しかしながら、かかる報文は、そのような技術を実行するための何等の手段も提案してはいないのである。
【0017】
【非特許文献1】
アール ドゥ ガウデンツィ(R. de Gaudenzi)、「帯域制限されたダイレクト・シーケンスのスペクトラム拡散信号のためのデジタル・チップ・タイミング回収ループ」、アイイーイーイー トランスアクションズ オン コミュニケーションズ(IEEE TRANSACTIONS ON COMMUNICATIONS )、アメリカ合衆国 1993年11月、Vol.41, No.11, p.1760-1769
【非特許文献2】
フィリップ ジー マットス(Philip G. Mattos)、「低コスト消費者GPSのためのマルチパス除去」、カンザス・シティ開催のION GPS 1996会議の会報、p.665〜671
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明の目的は、スペクトラム拡散通信若しくはナビゲーション・システムにおける使用に適したディスクリミネータ・モジュールを提供することにあり、そして、更に、SRCタイプの変調(modulation)を用いたものを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
第一の変形例において、本発明は、スペクトル拡散変調を実行する通信及び/又はナビゲーション・システムのためのマルチパス・ディスクリミネータ・モジュールを提供するものであって、そのようなモジュールは、ナビゲーション信号を受信するのに適した入力(input)と、標本化(sampled)信号を該信号のコード(code)の皮相周波数(apparent frequency)fcの2倍の周波数で供給するための標本化回路(sampler )と、前記標本化(sampled)信号及び局所的に発生せしめられた拡散コード(locally genarated spreading code)C|K|Lから誤差信号ek を演算するための副モジュール(submodule)とを有し、更に、下式:
【数9】
及び
【数10】
であることを特徴としている。
【0020】
第二の変形例において、本発明は、スペクトル拡散変調を実行する通信及び/又はナビゲーション・システムのためのマルチパス・ディスクリミネータ・モジュールを提供するものであって、そのようなモジュールは、ナビゲーション信号を受信するのに適した入力と、標本化信号を該信号のコードの皮相周波数fcの2倍の周波数で供給するための標本化回路と、該標本化信号及び局所的に発生せしめられる拡散コードC|K|Lから誤差信号ek を演算するための副モジュールとを有し、そして、
【数11】
及び
【数12】
であることを特徴としている。
【0021】
第三の変形例において、本発明は、スペクトル拡散変調を実行する通信及び/又はナビゲーション・システムのためのマルチパス・ディスクリミネータ・モジュールにして、ナビゲーション信号を受信するのに適した入力と、標本化信号を該信号のコードの皮相周波数fcの2倍の周波数で供給するための標本化回路と、かかる標本化信号及び局所的に発生せしめられた拡散コードC|K|Lから誤差信号ek を算出するための副モジュールとを有し、下記の式にて特徴づけられるものを提供する:
【数13】
及び
【数14】
【0022】
上記したケースの各々において、
【数15】
は、ローパスフィルタのインパルス応答(impulse response)を示している。
【0023】
また、かかるディスクリミネータ・モジュールは、次式にて特徴付けられ得るものである:
【数16】
【0024】
上記の3つの変形例の各々において、t1=1.5及びt2=0.5であることを有することが出来る。
【0025】
本発明は、また、スペクトル拡散変調を実行する通信及び/又はナビゲーション・システムのためのマルチパス・ディスクリミネータ・モジュールにして、ナビゲーション信号を受信するのに適した入力と、標本化信号を該信号のコードの皮相周波数fcの2倍の周波数で供給するための標本化回路と、かかる標本化信号及び局所的に発生せしめられた拡散コードC|K|Lから誤差信号ek を算出するための副モジュールとを有し、前記副モジュールが、実位相値(real phase value)に比例した二つの先行相関値(two advance correlation values)の比率の実部分(real portion)を計算するものであり、また、それらの値が受信された信号と局所的に発生せしめられた参照信号との間の相関から生じることにて特徴づけられるものを提供するものである。
【0026】
さらに、本発明は、上記で定義されたディスクリミネータ・モジュールを与えることを特徴とするナビゲーション・システムを提供するものでもある。
【0027】
最後に、本発明は、標本化信号:
【数17】
を基準として、クローズド・ループ(closed loop )を通常の方法で補正するのに役立つ誤差信号e'kを発生するディスクリミネータ・モジュールを与え、それは、前記誤差信号ek にオープン・ループ(open loop )において作用し、コード位相出力のための補正信号を発生するために、上記で規定される如きディスクリミネータ・モジュールと連携していることを特徴とするナビゲーション・システムを提供するものである。
【0028】
本発明の他の特徴及び利点は、何等限定されるものではない実施例によって与えられる以下の記述を読むことにより、また、添付の図面を参照することにより、より一層明らかとなるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
式(3−1)は、ベースバンドにおける直接シーケンス・スペクトラム拡散(DS−SS)信号ST(t)を表しており、そこで、拡散コード言語(spreading code word)は、2つの擬ノイズシーケンス(2 pseudo-noise sequence )のビット(bits)(若しくは「チップ(chips )」)の長さを有し、また、各々のデータシンボルdp、q、iは、M/L分布コード言語を提供している:
【数18】
【0030】
係数a及びbは、以下の状況下で、次の通りである:
【数19】
【0031】
対照的なスペクトル密度NO/2 を与える付加白色ガウス雑音(added white Gaussian noise)(AWGN)を有するチャンネルによる伝送の後、濾波された受信信号r(t)は、次式(3−2)にて与えられる。
【数20】
ここで、
【数21】
は、フィルター後の一つのビット又は「チップ」のパルス形状を示し、また、
【数22】
は、コンボリューション(convolution)を示している。
【0032】
それ故に、g(t)は、gT (t)からなる自己相関関数を構成している。Δω(t)は、信号がベースバンドに混合された後、キャリア周波数の残留差を示している。φ(t)は、受信信号のキャリア位相の位相を示している。
【0033】
前記式(3−2)にて与えられる信号の同相(in-phase)と直角分(quadrature components )との間の類似性の故に、以下の同相分のみ保存することが適当である。その結果として、それら二つの状態を示すシンボルp、qは、その表記をより一層読み易くするために、保存されることがない。
【0034】
従って、前記式(3−2)は、例えばBPSK DS−SSタイプのシステムのために、以下の如くなる:
【数23】
【0035】
図1は、DLLに関するマルチパスの影響を示す上において、使用に適したマルチパスのモデルである。衛星から来た直接信号に加えて、アンテナは、また、同じ信号の遅延した二次版を受信する。それは、反射によるものであって、マルチパス成分として参照され、また、この二次信号における遅れは、より長い経路(パス)を通らなければならない事実からくるものである。
【0036】
アンテナにて受信されたそれら二つの信号の総和は、以下の式を用いて表すことができる:
【数24】
フィルタリング[式(3−2)及び(3−3)参照]の後、次式が得られる:
【数25】
説明が、一つの反射のみを考慮して行われている。実際には、直接信号に全て重畳せしめられる多数の反射進路に対応した複数の成分が存在するのである。
【0037】
前述した R. de Gaudenzi 等の文献では、図2に示される如き、以下に解説する構成のDLLを用いている。
【0038】
それから、以下のようなことが観察されるのである:
・アナログ−デジタル変換機が、異なる位置に配置されていること;そして、
・ローカルな参照信号と受信信号とをアラインメントするための時間オフセットが、
該ローカルな参照信号又は受信信号の何れか一方に適用され得ること。
【0039】
特性GT (f)のフィルターを用いたフィルタリングによって得られるベースバンド信号r(t)は、2倍のビット若しくは「チップ」周波数、即ち2fcで標本化される。半整数インスタンツ(instants:瞬間乃至は時間)(k+0.5)tc+τに対応するサンプルは、DLLに向けられる一方、「整数」インスタンツkTc+τに対応する他のサンプルは、キャリア位相の瞬時の相関やトラッキング及びデータの復調(data demodulation )に向けられるのである(回路NCO)。
【0040】
半整数インスタンツに対応するサンプルは、次式によって与えられる:
【数26】
【0041】
これらのサンプルrk+1/2 は、二つの分岐(branch)に沿って向けられることとなる。上方の分岐(図2)において、サンプルは、拡散コード発生器SCGENによって局所的に発生せしめられる如き拡散コード:
【数27】
のkth値によって乗じられる前に、一つのビット若しくは「チップ」Tcによって遅延される。かかる掛け算は、ローパスフィルタHb (z)によって、分岐の各々において行われる。
【0042】
これにより、次のようなサンプルが生じることとなる:
【数28】
ここで、
【数29】
は、ローパスフィルタのインパルス応答を示している。このフィルタの通過帯域は、実際には、次のように低域側で制限されている:
・データシンボルの割合fs (fs=fc/M)、さもなければ有用なエネルギー
が喪失されている;又は
・送信機と受信機との間のダイナミックレンジ;送信機と受信機との間の距離がHb
(z)の通過帯域に比例して一定であるように仮定される。
【0043】
誤差信号ek は、次のように発生せしめられる:
【数30】
【0044】
オペレーショナル回路NCOによって直接に用いられ得る誤差信号を得るために、信号ek は、一般に、その伝達関数がHd (z)である、他のデジタルフィルタ乃至はループフィルタによって濾波される。ek がデータシンボルとは独立であるとして、Hd (z)の特性は、発信機と受信機との間のダイナミックレンジに対してDLLの望ましい応答によって、主として決定され、位相の推定法則のループ(phase estimator loop)は、如何なる残留トラッキングエラーもなく、増加或いは減少する送信機と受信機との間の直線距離をトラッキングすることが可能であることを必要とする。
【0045】
特性n(ε)は、誤差信号ek がコード位相誤差εにどのように依存しているか、を示している。
【数31】
E[・]は確率を示している。
【0046】
これは、次式を与える。
n(ε)=g2[(ε−0.5)Tc]−g2[(ε+0.5)Tc] (3.10)
ここで、SRCコーディングは、減衰率βを有し、g(εTc )は、以下の如くなる:
【数32】
【0047】
β=0.35の時、自己相関関数g(εTc )は、図3aにおいて示されている。式(3−8)のアーリ及びレートサンプルE及びLは、ε=0(コード位相誤差なし)に対して与えられる。
【0048】
式(3−10)に従って、生じたS形状の曲線は、図3aにおいて示されている。この曲線を用いて、DLLは、受信信号が局所的に発生せしめられた信号(即ち、ε=0)とアライメントするように、補間回路を制御する。
【0049】
本発明に係るディスクリミネータ(図4)は、インスタンツ(e−t1 )Tc 及び(ε−t2 )T2 で二つのアーリサンプル(early sample):
【数33】
を作成するが、それらサンプルは、例えば、t1=1.5及びt2=0.5として、以下の式を用いて発生せしめられる:
【数34】
ここで、
【数35】
【0050】
また、それら二つのサンプルを、次式を用いて、コードの局所複製を宣言することによって発生せしめることも可能である:
【数36】
【0051】
オフセットは、コード位相誤差εk が0の時に誤差信号E[ek ]の期待値が0となるように、選択されるべきである。
【0052】
式(3−12)を応用して、次式が与えられる。
【数37】
【0053】
勾配因子(slope factor)kβ は、好ましくは、εk =0の時に、次式:
【数38】
の勾配の値が1に等しくなるように、選択される。
【0054】
これは、例えば、t1=1.5及びt2=0.5とした時に、次式を与える。
【数39】
【0055】
式(3−12)にて示されるように、本発明のディスクリミネータek は、キャリアの位相φとは独立している。この依存性は、比Zk -- /Zk -を発生することによって、除去される。
【0056】
β=0.35に対する自己相関関数g(t)は、図3bにおいて与えられる。
【0057】
このディスクリミネータ・モジュールは、以下の二つの方法において用いられ得るものである。
・それは、直接に公知のディスクリミネータに置き換えて用いられ得る;
・または、誘導マルチパス誤差を減ずるようにオープンループ補正信号を提供するた
めに、公知のディスクリミネータに集積せしめられ得るものである。
【0058】
図4は、本発明に従うディスクリミネータ・モジュールを含むDLL分岐(branch)のブロックダイヤグラムである。
【0059】
図2と図4を比較すれば、次のことが理解される:
・図2においてZk を発生する分岐は、持続期間(duration)2Tc の遅延素子
(delay element)を用いて、Zk --を発生する分岐によって置き換えられる;
・誤差信号ek は、本発明のモジュールに対応する式(3−12)を用いた回路D
ISCRにおいて、Zk の関数として演算される。
【0060】
SRCタイプの信号のために、S形状の曲線N(ε)は、例えば、t1=1.5及びt2=0.5として、次式にて与えられる:
【数40】
【0061】
このディスクリミネータ・モジュールは、良好な近似の範囲内において、望ましい挙動に対応している。即ち、S形状の曲線の出力が、
【数41】
に対して、入力e(e=k.ε)に比例しているのである。
【0062】
式(3−14)の適用において、Kβ を選択することによって、K=1、e=εとなる。
【0063】
かかるディスクリミネータ・モジュールは、図4に示される如く、従来からのモジュールのコード位相出力を補正するために、オープンループ推定を行うように用いられ得るものである。
【0064】
図4のモジュールと比較して、信号Zk -- を発生するために、遅延素子2Tc を有する付加的な分岐が存在している。
【0065】
デジタルフィルタ:
【数42】
は、この新しいディスクリミネータ・モジュールからの出力側で、ローパスフィルタとして用いられ得る。DLL分岐の作動は、図2に示される場合と比較して、未変化の状態で残されている。
【0066】
コード位相は、ローパスフィルタ:
【数43】
を通じて供給される新規なディスクリミネータ・モジュールからの出力によって補正される。この新規なモジュールは、マルチパスによって、ほとんど影響されないので、DLL分岐において推定されたコード位相に含まれる誤差は、大いに補正され得ることとなるのである。
【0067】
変形例において、かかる式は、次の振幅関数(amplitude function)によって置き換えられ得る:
【数44】
【0068】
他の変形例においては、誤差信号ek は、次式によって決定することが出来る。
【数45】
【0069】
この数式は、オープンループ補正(図5)にとって、特に適している。ローパスフィルタからの出力(Zk -+Zk +)/2を平均化する効果のために、生じる変数における騒音パワーが効果的に半減され、それ故に、信号ek におけるノイズが少なくなるように導くのである。
【0070】
サンプリング・インスタンツ(sampling instants )t1=1.5及びt2=0.5は、他の値を取り得ることが認められなければならない。そして、それらサンプリング・インスタンツの間のt1−t2の差は、1ビット又は「チップ」よりも他の値となり得ることも、認められなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】直接進路及び少なくとも一つの反射進路を含むマルチパス信号の影響を示す説明図である。
【図2】前述したR.de Gaudenzi等の報文に記述されている如きDLLのブロック線図である。
【図3】図3a及び3bは、それぞれ、図2に従うモジュールと、本発明に従うモジュールのための、自己相関関数g(t)をプロットしたグラフである。
【図4】本発明に係るディスクリミネータを導入してなるDLLのブロック線図である。
【図5】従来のディスクリミネータと本発明のディスクリミネータ・モジュールを導入してなるDLLのブロック線図である。
Claims (9)
- t1 −t2 =1であることを特徴とする先の請求項に従うディスクリミネータ・モジュール。
- t1 =1.5及びt2 =0.5であることを特徴とする請求項5に従うディスクリミネータ・モジュール。
- スペクトル拡散変調を実行する通信及び/又はナビゲーション・システムのためのマルチパス・ディスクリミネータ・モジュールにして、該モジュールが、ナビゲーション信号を受信するのに適した入力と、標本化信号を該信号のコードの皮相周波数fcの2倍の周波数で供給する標本化回路と、かかる標本化信号及び局所的に発生せしめられた拡散コードC|K|Lから誤差信号ek を算出するための副モジュールとを有し、そして該副モジュールが、実位相値に比例した二つの先行相関値の比率の実部分を計算し、それらの値が受信された信号と局所的に発生せしめられた参照信号との間の相関から生じるものであることを特徴とするモジュール。
- 先の請求項の何れかに従うディスクリミネータ・モジュールを提供することを特徴とするナビゲーション・システム。
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