JP2004529669A - 予め湾曲された蝸牛インプラント電極アレイ - Google Patents

予め湾曲された蝸牛インプラント電極アレイ Download PDF

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Abstract

インプラントされる人の蝸牛(12)内にアレイ(30)を挿入することができるように選択された第1の構成と、アレイが組織刺激に加えることができる少なくとも1つの第2の構成と、を取ることができるインプラント可能な電極アレイ(30)が開示される。アレイ(30)は、近位端(37)と遠位端(34)とインプラントされる人の蝸牛(12)の内壁に一致する内側表面(35)とを有する細長いキャリヤ(31)を含む。複数の電極(36)が、近位端(37)と遠位端(34)との間の領域にそれぞれ間隔をおいた場所でキャリヤ(31)内に支持され、電極の少なくとも1つがキャリヤ(31)の内側表面(35)に少なくとも隣接する表面を有する。キャリヤ(31)は、第1の層(32)および弾性的に可撓性のある材料の少なくとも1つの第2の層(33)から上記第2の構成に形成される。アレイ(30)を形成する方法も記載される。
【選択図】図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インプラント可能な装置に関し、特に、蝸牛インプラント可能な電極アセンブリに関する。そのような装置を製造する方法も記載される。
【0002】
【発明の背景】
難聴は、多くの異なる理由によるものであるが、通常は、2つのタイプ、すなわち伝導系および感覚神経系である。これらのタイプのうち、伝導系難聴は、音が蝸牛内の毛細胞に到達する通常の機械的経路が、たとえば、小骨への損傷によって妨げられた場合に発生する。伝導系難聴は、従来の補聴器システムを使用することによって補助されることが多く、補聴器は、音を増幅し、そのため、音響情報が蝸牛および毛細胞に到達することができる。
【0003】
しかし、重い聾である多くの人々では、聾の理由は、感覚神経系難聴である。このタイプの難聴は、音響信号を神経インパルスへ変換する蝸牛内の毛細胞の欠如または破壊によるものである。これらの人々は、したがって、通常のやり方で音から生成されるべき神経インパルス用の機構に対する損傷またはその欠如のため、従来の補聴器システムから適切な恩恵を導き出すことができない。
【0004】
蝸牛インプラントシステムが開発されてきたのはこの理由である。そのようなシステムは、蝸牛内の毛細胞をバイパスし、電気刺激を直接、聴覚神経繊維へ伝え、それによって、聴覚神経へ通常伝えられる自然の聴覚に類似した聴覚を脳が認識することを可能にする。米国特許第4,532,930号は、その内容を参照によってここに組み込むが、従来の蝸牛インプラントシステムの1つの種類の記載を提供している。
【0005】
蝸牛インプラントシステムは一般に、2つの重要な構成要素から構成され、すなわち、プロセッサユニットと一般に称される外部構成要素と、スティムレータ/レシーバユニットと一般に称されるインプラントされる内部構成要素と、である。従来、これらの構成要素の両方は、一緒に協働して、インプラントされた人に音感を提供する。
【0006】
外部構成要素は、従来、話し声および環境音等の音と検出するためのマイクロフォンと、検出された音、特に話し声をコード化された信号に転換するスピーチプロセッサと、電池等の電源と、外部アンテナトランスミッタコイルと、から構成されている。
【0007】
スピーチプロセッサによって出力されたコード化された信号は、インプラントされた人の側頭骨の窪み内に位置するインプラントされたスティムレータ/レシーバユニットへ経皮的に送信される。この経皮的送信は、スティムレータ/レシーバユニットが設けられたインプラントされたアンテナレシーバコイルで通信するように位置決めされる外部アンテナトランスミッタコイルの間に設けられた誘導結合を使用することによって、発生する。この通信は、2つの基本的な目的を果たし、第1に、コード化された音信号を経皮的に送信することであり、第2に、インプラントされたスティムレータ/レシーバユニットに電力を提供することである。従来、このリンクは、無線周波数(RF)リンクの形態であるが、他のそのようなリンクが提案され実施され、成功の程度は様々である。
【0008】
インプラントされたスティムレータ/レシーバユニットは一般に、外部プロセッサ構成要素からコード化された信号および電力を受け取るアンテナレシーバコイルと、コード化された信号を処理し、電気刺激を聴覚神経へ直接加えて元々の検出された音に対応する聴覚を生成する蝸牛内電極アセンブリへ刺激信号を出力するスティムレータと、を含んだ。
【0009】
蝸牛インプラントの外部構成要素は、従来は、インプラントされた人の衣服のポケット、ベルトポーチまたは装着帯等のインプラントされた人の身体につけられて、一方、マイクロフォンは、インプラントされた人の耳の後ろまたは衣服の折り襟に装着されたクリップに装着される。
【0010】
より近年では、主に技術の改良のため、スピーチプロセッサの物理的寸法を減少することが可能になり、インプラントされた人の耳の後ろにつけることができる小さなユニットに外部構成要素を収納することが可能である。このユニットによって、マイクロフォン、電源装置およびスピーチプロセッサを、耳に後ろに目立たずにつけることができる単一のユニットに収納することができ、外部トランスミッタコイルは依然としてユーザの頭部の側に位置決めされ、スピーチプロセッサからのコード化された音信号および電力をインプラントされたスティムレータユニットへ送信することができる。
【0011】
利用可能になってきているさらなる技術の改良で、将来には、インプラントされる人に全体的にインプラントされることができ、少なくとも一定の時間には、いずれの外部装置を必要とせずに、作動することができる蝸牛インプラントを提供することができるであろうことが企図される。そのような装置は、インプラントされた電源とマイクロフォンとを有し、外部装置および関連リンクを必要とせずに、スピーチ処理機能を実施することができるものである。
【0012】
利用可能な技術の改良とともに、人間の聴覚システムによって音が自然に処理されるやり方を理解する分野で多くの研究がなされてきた。変動する周波数および大きさの音を蝸牛がどのようにして自然に処理するかに関してそのように理解が向上するため、蝸牛の自然の特性を考慮に入れたやり方で電気刺激を聴覚神経に伝える改良された蝸牛インプラントシステムを提供する必要性がある。
【0013】
蝸牛が空間的にマッピングされることは業界では既知である。言い換えると、蝸牛は、領域に区分化することができ、各領域は特定の周波数範囲の信号に応答する。蝸牛のこの特性は、電極のアレイを備えた電極アセンブリを提供することによって活用され、各電極は、予め選択された周波数範囲内の蝸牛刺激信号を適切な蝸牛領域へ伝えるように配列され構造される。各電極からの電流および電界は、蝸牛の蝸牛軸に位置する繊毛を刺激する。数個の電極が同時に活性であってもよい。
【0014】
これらの電極が有効であるために、これらの電極を流れる電流の大きさおよび対応する電界の強さは、電極と蝸牛軸との間の距離の関数であることがわかった。この距離が比較的大きい場合には、閾値電流の大きさは、距離が比較的小さい場合よりも大きくなければならない。さらに、各電極からの電流がすべての方向に流れてもよく、隣接する電極に対応する電界が重なり合ってもよく、それによって、クロス電極インターフェースが生じる。閾値刺激振幅を減少しクロス電極インターフェースを排除するために、電極アレイと蝸牛軸との間の距離をできるだけ小さく保つことが薦められる。これは、蝸牛軸の形状にほぼ従う形状の電極アレイを設けることによって最良に達成される。また、音波の選択されたピッチに特に応答する聴覚神経に電極接触が近いときに、このように電気刺激を聴覚神経へ伝えることがもっとも効果的である。
【0015】
蝸牛の内壁に近いこの電極アレイ位置を達成するために、蝸牛内への次の挿入時にまたはその直後にこの位置を取るように、電極が設計される必要がある。これは、蝸牛軸の形状に一致する湾曲した形状を取るようにアレイが形状づけられる必要があり、且つ、挿入処理が蝸牛の敏感な構造物に最小の外傷しか発生させないように形状づけられなければならないため、難題である。この意味で、電極アレイが挿入処置中にほぼ直線状であることが望ましいことがわかった。
【0016】
挿入するために比較的直線状であり、蝸牛内への挿入後は湾曲した構成を取る電極アセンブリを提供するために、数種類の処置が取られる。ある場合には、プラチナワイヤスタイレットを使用して、予め湾曲された電極アレイを挿入時までほぼ直線状な構成に保持する。挿入後は、プラチナスタイレットが引き抜かれて、アレイが予め湾曲された構成に戻ることを可能にする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、好ましくは蝸牛内へより深く挿入することができながら、好ましくは蝸牛内の敏感な構造物への外傷の程度も減少する電極アセンブリに関する。そのような電極アセンブリを製造する方法も記載される。
【0018】
本明細書に含まれる書類、活動、材料、装置、記事等のいずれの検討は、単に、本発明の背景状況を提供する目的だけである。これらの事項のいずれまたはすべてが、先行技術の基礎の一部を形成するか、または、本願の各クレームの優先日前にオーストラリアに存在する本発明に該当する分野の共通一般知識であった自認として取られるべきものではない。
【0019】
本明細書を通じて「含む」という単語および「含み」または「含んでいる」等の変化形は、述べられた要素、完全体またはステップ、または、一群の要素、完全体またはステップを含むことを意味するが、他のいずれの要素、完全体またはステップ、または、一群の要素、完全体またはステップを排除することを意味しないと理解される。
【0020】
第1の態様によると、本発明は、インプラントされる人の蝸牛内にアレイを挿入することを可能にするように選択された第1の構成と、アレイが組織刺激を加えることができる少なくとも第2の構成と、を採用することができるインプラント可能な電極アレイであり、このアレイは、
近位端と遠位端とインプラントされる人の蝸牛の内壁に一致する内側表面とを有する細長いキャリヤと、
近位端と遠位端との間の領域にそれぞれ間隔をおいた場所でキャリヤ内に支持される複数の電極であって、電極の少なくとも1つがキャリヤの内側表面に少なくとも隣接する表面を有する複数の電極と、
を含み、
キャリヤは、第1の層および弾性的に可撓性のある材料の少なくとも1つの第2の層から上記第2の構成に形成される。
【0021】
第1の実施の形態において、アレイの電極の各々は、キャリヤの内側表面に少なくとも隣接する表面を有する。さらなる実施の形態において、電極の表面は、キャリヤの内側表面に整列配置される。別の実施の形態において、電極の表面は、キャリヤの内側表面に対する。電極の表面がキャリヤの内側表面内に窪むことができることも企図される。
【0022】
第1の実施の形態において、第1の層は、キャリヤの内側表面に隣接する上記それぞれの表面を除いて、電極の各々にかぶさることができる。第1の層は、キャリヤの長さ方向の少なくとも一部を延在することが好ましい。第1の層は、キャリヤの近位端から遠位端へ延在することができる。第2の層も、キャリヤの長さ方向の少なくとも一部を延在することが好ましい。第2の層も、キャリヤの近位端から遠位端へ延在することができる。
【0023】
さらなる実施の形態において、第2の層は、第1の層の外側表面の少なくとも一部にかぶさることができる。第2の層は、第1の層の外側表面の大半にかぶさることができ、さらにより好ましくは、第1の層の外側表面全体にかぶさることができる。
【0024】
1つの実施の形態において、第1の層および第2の層は、異なる材料から形成することができる。別の実施の形態において、第1および第2の層は、同一の材料から形成することができる。1つの実施の形態において、第1および第2の層は、各々が、医療等級の生体適合性のエラストマーの材料から形成することができる。1つの実施の形態において、エラストマーの材料はシリコーンゴムである。別の実施の形態において、細長い部材は、ポリウレタンまたは類似材料から形成することができる。
【0025】
さらなる実施の形態において、第1の層のその内側表面と外側表面との間の厚みは、近位端から遠位端への長さ方向の少なくとも大半で、実質的に一定でありうる。別の実施の形態において、第1の層の厚みは、変動することができ、たとえば、近位端から遠位端へ減少する。さらなる実施の形態において、第2の層の厚みは、その長さ方向の少なくとも大半で一定でありうる。さらなる実施の形態において、第2の層の厚みは、変動することができ、たとえば、近位端から遠位端へ減少する。
【0026】
さらなる実施の形態において、第2の層の厚みは、第1の層と実質的に同一でありうる。しかし、第2の層の厚みは、キャリヤの第1の層の直径よりも大きいかまたは小さくてもよいように企図することができる。
【0027】
1つの実施の形態において、第2の層は、第1の層に結合される。結合は、接着剤層によって設けることができ、または、結果としてそれぞれの層を一緒に結合することになる状態に、層を一緒にもたらことよって達成することができる。
【0028】
好適な実施の形態において、インプラント可能な電極アレイは蝸牛インプラント電極アレイであり、キャリヤはインプラントされる人の蝸牛内に挿入されるように適合される。キャリヤはインプラントされる人の蝸牛の鼓室階内に挿入されるように適合されることが好ましい。
【0029】
好適な実施の形態において、キャリヤの第2の構成は、湾曲した構成であることが好ましい。湾曲した構成は、キャリヤがインプラントされる人の蝸牛内部に適合することができ、電極の上記隣接する表面は蝸牛の蝸牛軸に面するように配向されるようであることが好ましい。
【0030】
キャリヤの第2の層の外側表面は、キャリヤが蝸牛内部に挿入されるときに蝸牛に対するいずれの損傷を防止するように、滑らかであることが好ましい。
【0031】
さらなる実施の形態において、キャリヤは、近位端の開口からキャリヤ内に長手方向に延在する管腔を有することができる。管腔は、キャリヤの遠位端に近い位置へ延在することができる。管腔は、第1の層または第2の層に位置決めすることができる。別の実施の形態において、管腔は、第1の層と第2の層との間に位置決めすることができる。管腔は、円筒形であってもよく、または、他のいずれの適切な断面形状を有してもよい。管腔の近位開口は、管腔の開口を封止するように適合された閉鎖手段によって閉鎖可能であってもよい。
【0032】
電極アレイに、管腔内に適合するサイズであり実質的にキャリヤを通って延在する剛化要素を設けることができる。剛化要素が管腔内にあるときには、キャリヤは、第1の実質的に直線状の構成に付勢されることができ、その構成で、キャリヤはインプラントされる人の蝸牛内に挿入可能である。
【0033】
好適な実施の形態において、細長いキャリヤが実質的に直線状の第1の構成から湾曲した構成へ形状を変えて、所望により、剛化要素を引き抜くことができるときに、減少する断面寸法を管腔は有する。
【0034】
剛化要素は、可鍛性があり生体適合性の材料から形成されたスタイレットを含むことができる。スタイレットは、プラチナ等の適切な金属、または、合金または比較的固いプラスチック材料から形成することができる。
【0035】
別の実施の形態において、剛化要素は、流体に露出されると軟化するかまたは溶解する生体再吸収可能材料から形成することができる。剛化要素は、食塩水または蝸牛流体等のインプラントされる人の体液に露出されると軟化するかまたは溶解することができる。
【0036】
さらなる実施の形態において、剛化要素の生体再吸収可能材料は、ポリアクリル酸(PAA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ乳酸(PLA)およびポリグリコール酸(PGA)からなる群から選択される。他の類似材料も使用することができることが企図される。
【0037】
さらなる実施の形態において、剛化要素は、形状記憶材料から形成することができる。たとえば、剛化要素は、ニッケルチタン合金またはニチノール(商標)から形成することができ、室温で直線状のまたは実質的に直線状の構成を取るように形状づけられるが、身体温度に露出されると別の形状に曲がる。
【0038】
さらなる実施の形態において、スタイレットは先端を有することができ、先端はスタイレットの残りの部分よりも可撓性がある。
【0039】
キャリヤも先端部材を有することができ、先端材料は、細長いキャリヤの残りの部分よりも直線状である。先端部材は、スタイレットの残りの部分よりも可撓性があることが好ましい。さらなる実施の形態において、スタイレットは、可変剛性を有することができる。
【0040】
好適な実施の形態において、電極アレイは、電極に接続され少なくとも上記近位端へ延在する電気的に導電性のワイヤを含むことができる。1つの実施の形態において、1本のワイヤを上記電極の各々に接続することができる。別の実施の形態において、少なくとも2本のワイヤを上記電極の各々に接続することができる。
【0041】
各電極は、接触部材を含むことができる。キャリヤは、長手方向軸を有することができ、各接触部材は長手方向軸に直交して配列される。接触部材は生体適合性材料から形成することができる。生体適合性材料は、プラチナであってもよい。ワイヤは、溶接によって接触部材に接続されることが好ましい。
【0042】
電極アレイのキャリヤは、自然にらせん構成を取ることが好ましい。好適な実施の形態において、らせん状のキャリヤは、450度よりも大きい円弧の境界を定める。
【0043】
さらなる実施の形態において、キャリヤ内の管腔は、生物活性物質をインプラント後のインプラント部位へ届ける物質配達手段として作用することができる。代替実施の形態において、物質配達手段として作用する別の管腔をキャリヤ内に形成することができる。
【0044】
管腔は、生物活性物質の溜として作用することができる。1つの実施の形態において、溜内の生物活性物質は、管腔からキャリヤの囲繞材料内へ侵出することが可能であり、結局、第1の層における内側表面等のキャリヤの外側表面へ移動し、それは、生物活性物質が作用する所望の部位に近いことが好ましい。別の実施の形態において、キャリヤは、1つまたはそれ以上の物質排出手段を有することができ、それによって、生体活性物質は、管腔からキャリヤを通って、生体活性物質が作用する所望の部位に近いことが好ましい位置へ動くことができる。
【0045】
生体活性物質が流体に運び込まれるかまたはこれを含む場合には、各物質排出手段は、流体排出手段を含むことが好ましい。
【0046】
各流体排出手段は、流体が管腔を出ることができるが、流体が外部から細長い部材を流れキャリヤ内の管腔内へ戻るのを防止するか少なくとも実質的に防止する弁手段を有することが好ましい。
【0047】
さらなる実施の形態において、管腔の近位開口は、キャリヤの外部である生体活性物質用の追加溜に流体連通することができる。浸透圧ポンプ等のポンプ手段が、作用の適切な部位へ次に運ぶために、生体活性物質を追加溜からキャリヤの管腔へ移送することができる。
【0048】
生体活性物質を個体ペレットの形態で捉えることができることも企図される。どのようにこれが発生するかの例は、生体活性物質の所定の剥離速度を有するセラミックまたはポリマーペレットに生体活性物質を浸透させることによる。次いで、この個体ペレッを、管腔溜にまたは管腔に接続可能な外部溜に保管することができる。
【0049】
別の実施の形態において、生体再吸収可能材料から作られた剛化要素には、1つまたはそれ以上の生体活性物質を浸透させることができ、剛化要素が二重の役割を果たすのを可能にする。生体活性物質の運搬速度は、要素構造物の設計によってプログラムすることができる。
【0050】
1つの実施の形態において、生体活性物質は、ステロイドを含むことができる。別の実施の形態において、生体活性物質は、蝸牛内のニュートロンの休止ニューロンポテンシャルを減少する機能を果たすことができる。そのような物質を使用することによって、結果として、ニューロンを励起し刺激を発生させるのに必要なエネルギが少なくなりうる。
【0051】
さらなる実施の形態において、キャリヤの外側表面の少なくとも一部は、潤滑材料のコーティングを有することができる。さらなる実施の形態において、外側表面の実質的な部分が、潤滑材料のコーティングを有することができる。さらなる実施の形態において、キャリヤの外側表面全体が、潤滑材料のコーティングを有することができる。
【0052】
潤滑材料は、食塩水等の流体に接触されると潤滑性になることが好ましい。さらに、コーティングは、蝸牛流体等の体液に接触されると潤滑性になることが好ましい。
【0053】
1つの実施の形態において、潤滑材料は、ポリアクリル酸(PAA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ乳酸(PLA)およびポリグリコール酸(PGA)からなる群から選択される。他の類似材料も使用することができることが企図される。潤滑材料には生体活性物質を浸透させることができ、コーティングが二重の役割を果たすのを可能にすることが企図される。生体活性物質の運搬速度は、コーティング構造物の設計によってプログラムすることができる。
【0054】
さらなる実施の形態において、キャリヤは、キャリヤの弾性的に可撓性のある材料よりも相対的に固い材料から作られる剛化シースによって包まれることが可能である。剛化シースは、キャリヤを実質的に直線状の構成に付勢するように適合することができる。1つの実施の形態において、剛化シースは、潤滑材料のコーティングをかぶせることができる。
【0055】
剛化要素および剛化シースの両方が装置に存在する場合には、要素およびシースは、組み合わせてキャリヤを実質的に直線状の構成に付勢するように適合することができる。この実施の形態において、剛化要素または剛化シースのいずれかが除去されるかまたは活動停止される場合には、キャリヤは少なくとも1つの中間構成を取ることができる。この実施の形態において、剛化シースは、剛化要素と同一の材料または異なる材料から形成することができる。いずれの場合にも、剛化シースは、剛化要素よりも相対的により固くてもよく、または、相対的により柔らかくてもよい。
【0056】
剛化シースは、存在する場合には、流体に露出されると溶解するかまたは軟化する生体再吸収可能材料から形成することができる。剛化シースは、食塩水または蝸牛流体等のインプラントされる人の体液に露出されると溶解するかまたは軟化することができ、そうすることによって、中に浸透した1つまたはそれ以上の生体活性物質を解放することができる。
【0057】
さらなる実施の形態において、剛化シースの生体再吸収可能材料は、ポリアクリル酸(PAA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ乳酸(PLA)およびポリグリコール酸(PGA)からなる群から選択される。他の適切な材料も使用されることができることも企図される。剛化シースの生体再吸収可能要素にも1つまたはそれ以上の生体活性物質を浸透させることができ剛化シースが二重の役割を果たすのを可能にすることが企図される。生体活性物質の運搬速度は、シース構造物の設計によってプログラムすることができる。
【0058】
キャリヤは、剛化シースを囲繞する追加層を含むことができる。追加層は、流体がそれを通って進入する第1の速度を有することができ、中に形成された少なくとも1つの流体進入手段を有することができ、流体進入手段を通る流体進入の速度は、追加層を通る流体進入の第1の速度よりも大きい。この実施の形態において、潤滑材料のコーティングを追加層の外部に被覆することができる。
【0059】
流体進入手段は、追加層に1つまたはそれ以上の開口を含むことができる。開口は閉鎖可能であってもよい。開口は、追加層にスリットを含むことができる。スリットは、追加層を通る流体の進入と実質的に同一のまたは同一の速度を可能にするように形成することができる。別の実施の形態において、少なくとも1つのスリットによって、他のスリットと比較して追加層を通って進む流体の異なる速度が可能になる。
【0060】
剛化シースは、存在する場合には、形状記憶材料または感熱材料から形成することができる。たとえば、剛化シースは、ニッケルチタン合金またはニチノール(商標)から形成することができ、室温でキャリヤの直線状のまたは実質的に直線状の構成を取り維持するように形状づけられるが、一旦身体温度に露出されると別の形状にこれを曲げる。
【0061】
1つの実施の形態において、剛化要素および剛化シースの両方がキャリヤ内の適所にあるときには、第1の実質的に直線状の構成を保持する。剛化シースが取り外されるかまたは軟化する場合には、溶解によるものであれ別の方法によるものであれ、残りの剛化要素は、キャリヤをその第1の構成に保持するのに不十分な強度を有することになりうる。剛化シースが取り外されるかまたは軟化するときには、キャリヤは、キャリヤが少なくとも幾分の湾曲を有する中間構成を取ることが好ましい。
【0062】
本発明は、今まで既知の電極アレイよりもより大きな程度に挿入することができながら、電極の表面と蝸牛軸との間に近い近位を維持する蝸牛インプラント電極アレイを、外科医に提供する。
【0063】
別の態様によると、本発明は、インプラントされる人の蝸牛内に挿入するためのインプラント可能な電極アレイであり、このアレイは、
弾性的に可撓性のある材料から作られた第1の層であって、上記第1の層内に複数の電極を支持し、上記電極の少なくとも1つは第1の層の内側表面に少なくとも隣接する表面を有し、湾曲した構成である第1の層と、
弾性的に可撓性のある材料から作られ、第1の層の外側表面にかぶさり、これも湾曲した構成である少なくとも1つの第2の層と、
を含み、
複数の層は、組織刺激を加えることができる予め湾曲された電極キャリヤを一緒に形成する。
【0064】
この態様において、第1の層における湾曲の程度は、少なくとも1つの第2の層の湾曲の程度よりも大きい。
【0065】
電極キャリヤの湾曲の程度は、第1の層および少なくとも1つの第2の層の湾曲の程度の一方または両方を変えることによって制御することができる。
【0066】
第1の層の電極の各々は、キャリヤの内側表面に少なくとも隣接する表面を有する。
【0067】
別の態様において、本発明は、インプラントされる人の蝸牛内に挿入するためのインプラント可能な電極アレイであり、このアレイは、
弾性的に可撓性のある材料から作られ、湾曲した構成および第1の湾曲の程度を有する第1の層と、
弾性的に可撓性のある材料から作られ、湾曲した構成および第2の湾曲の程度を有する少なくとも1つの第2の層と、
を含み、
層は組み合わせて、第1の層および少なくとも1つの第2の層のそれぞれの湾曲の程度に依存した湾曲の程度を有する電極アレイを形成する。
【0068】
この態様において、第1の層は、少なくとも1つの第2の層よりも大きい湾曲の程度を有する。
【0069】
さらなる態様によると、本発明は、インプラント可能な電極アレイを製造する方法であり、この方法は、
(i)電極の長尺状アレイのまわりに弾性的に可撓性のある材料から細長いキャリヤの第1の層をモールド成形するステップであって、電極の少なくとも1つがキャリヤの内側表面に少なくとも隣接する表面を有するようにするステップと、
(ii)内側表面以外の第1の層の表面の少なくとも一部上に弾性的に可撓性のある材料からキャリヤの第2の層をモールド成形するステップと、
を含む。
【0070】
好適な実施の形態において、電極は複数のリングを含むことができる。形成されたキャリヤは長手方向軸を有することができ、各電極は長手方向軸に直交して配列される。電極はプラチナ等の生体適合性材料から形成することができる。電極アレイは、一旦キャリヤが電極のまわりに形成されると取り外すことができることが好ましい長手方向サポートに、またはそのまわりに、一連のプラチナリングを位置決めすることによって形成されることが好ましい。サポートは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の低摩擦材料が被覆されるワイヤを含むことができる。
【0071】
一旦PTFEを被覆されたワイヤのまわりに位置決めされると、一連の電気的に導電性のワイヤは、電極の各々に溶接することができる。各電極は、少なくとも1つの、より好ましくは2つの、それに溶接された電気的に導電性のワイヤを有する。
【0072】
一旦電極がPTFEを被覆されたワイヤのまわりに位置決めされると、アレイは第1のモールド内に配置され、第1の層の形成を可能にする。好適な実施の形態において、キャリヤは蝸牛内に挿入されるように適合される。そのようであるため、アレイがらせん形状のモールド内に配置されることが好適である。らせん形状のモールドは、720度よりも大きい円弧の境界を定めることが好ましい。モールドは特に、第2の層が成形されるときに最終的に本方法によって形成されるキャリヤよりも大きい円弧に第1の層のらせん形状が対するキャリヤの第1の層を形成するように適合されることが好ましい。
【0073】
第1の層はエラストマーのシリコーン材料から形成されることが好ましく、硬化するまで第1のモールド内に留まる。
【0074】
一旦硬化すると、キャリヤの形成された第1の層は第1のモールドから取り外される。第1の層は次いで、第1のモールドよりほぼ大きい寸法のセットを有する第2のモールド内に配置することができる。蝸牛インプラントアレイの場合には、第2のモールドもらせん形状のモールドを含むことが好ましい。第2のモールドは一般に、第1のモールドが対するよりも小さい円弧の境界を定める。1つの実施の形態において、第2のモールドは、第1のモールドによって境界を定められる円弧よりも小さい約180度の円弧の境界を定める。
【0075】
第2のモールドに第1の層を配置すると、第1の層の内側表面は第2のモールドの内側表面に当接することが好ましい。第1の層が、より小さな寸法を有し比較的きつい湾曲の程度を有する第1のモールドに形成されるとすると、第1の層は、第2のモールドの内側表面に優先的に当接する。これは、第2の層が第2のモールド内の第1の層に成形されるときに、内側表面に隣接して位置決めされる電極がエラストマーの材料の層で被覆されないことを確実にするように作用する。
【0076】
第2の層は、エラストマーのシリコーン材料から形成されることが好ましく、キャリヤは第2の層が硬化されるまで第2のモールド内に留まる。第2の層は、第1の層と同一の材料または異なる材料から形成することができる。
【0077】
一旦第2の層が硬化すると、キャリヤは第2のモールドから取り外されることができ、直線状にされる。キャリヤは、ひずみ取り治具によって直線状にされ、直線状に保たれてもよい。
【0078】
一旦少なくとも実質的に直線状にされると、PTFEを被覆されたワイヤをキャリヤ内から穏やかに取り外すことができる。PTFEを被覆されたワイヤの取り外しは、結果として、キャリヤの第1の層内に管腔を形成することになる。
【0079】
所望により、少なくとも実質的に直線状に保たれながら、ひずみ取り要素、たとえば、金属製スタイレットまたは非金属製スタイレット状部材が管腔に挿入されて、キャリヤが蝸牛内に挿入されるべき時まで、キャリヤを直線状の構成に保持することができる。
【0080】
さらなる態様において、本発明は、上記に規定されたさらなる態様の方法を使用して形成されるときに、インプラント可能な電極アレイである。
【0081】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施の形態は、添付の図面を例としてのみ参照して説明される。本発明の特徴部分を説明する前に、図1を参照して、既知の蝸牛インプラントシステムにおける1つの種類の構造を簡単に述べることが適切である。
【0082】
既知の蝸牛インプラントは一般に、2つの主要構成要素から構成され、すなわち、スピーチプロセッサ29を含む外部構成要素と、インプラントされたレシーバおよびスティムレータユニット22を含む内部構成要素と、である。外部構成要素は、マイクロフォン27を含む。スピーチプロセッサ29は、この例示では、外耳11の後ろに適合することができるように構造され配列される。代替版は、身体につけることが可能である。スピーチプロセッサ29に、トランスミッタコイル24が取り付けられ、これは、インプラントされたユニット22へ無線周波数(RF)リンクを経由して電気信号を送信する。
【0083】
インプラントされた構成要素は、トランスミッタコイル24から電力およびデータを受け取るためのレシーバコイル23を含む。ケーブル21がインプラントされたレシーバおよびスティムレータユニット22から蝸牛12へ延在し、電極アレイ20で終端する。このようにして受け取られた信号は、アレイ20によって蝸牛12内の基底板8および神経細胞へ加えられ、それによって、聴覚神経9を刺激する。そのような装置の操作は、たとえば、米国特許第4,532,930号に記載されている。
【0084】
図1に概略的に示されるように、蝸牛インプラント電極アレイ20は、従来、蝸牛12の鼓室階の一次部分内に挿入され、一般に蝸牛内で完全回転するまで挿入される。本発明による電極アレイは、従来の場合よりも蝸牛12内により深く挿入されるように適合されている。明細書も残りの部分の目的のために、蝸牛インプラント電極アレイの1つの実施の形態は、図5に全体として30と示される。
【0085】
アレイ30は、細長い電極キャリヤ部材31を含む。図示された細長い部材31は、第1の層32および弾性的に可撓性のあるシリコーンの第2の層33からメモリで予め形成され、人間の蝸牛12の鼓室階に配置するのに適切な湾曲した構成に形成される。図示された実施の形態において、各層32、33は、同一のエラストマーのシリコーン材料から形成される。材料の特定の特性が望ましい場合には層32、33が互いに異なる材料から形成することができることが当業者には理解される。
【0086】
細長い部材31は、アレイ30挿入時に最初に蝸牛12内へ挿入される第1の遠位端34を有する。細長い部材は、アレイ30の挿入に続いて少なくとも蝸牛12の蝸牛軸の表面近くに位置決めされるように適合された内側表面35も有する。第1の層内に、複数の電極36が配置される。図5に示される電極36は、必ずしも縮尺通りではないことが理解される。
【0087】
さらに、図5に示される電極よりも多いかまたは少ない電極を、細長い部材31に使用することができる。各電極36は、細長い部材31の第1の層32の内側表面35に、少なくとも隣接し好ましくは実質的に整列配置する外側表面を有するプラチナ接触表面を含む。図示されてはいないが、少なくとも1本の電気的に導電性のワイヤが、電極36の各々から細長い部材31を通って部材31の少なくとも図示された端37へ延在することが理解される。ワイヤは通常、図1に示されたユニット22等の、インプラントされたスティムレータ/レシーバユニットへ延在し戻る。
【0088】
第1の層32を通って長手方向に、管腔38が配置される。アレイ30を通って長手方向に延在する2本以上の管腔を有することも可能であってもよい。管腔38は、多くの使用を有することができる。第1の層32に図示されているが、管腔は、第2の層33を通って長手方向に、またはさらに長くさえ延在することができ、管腔は両方の層32および33に設けられてもよい。第1の層32と第2の層33との間の長手方向接合部に位置決めされることも可能である。
【0089】
管腔38は、アセンブリ30を蝸牛12内に挿入する前に、実質的に直線状のプラチナスタイレットを中に配置させることができる。スタイレットは、シリコーンの細長い部材31を直線状の構成に保持するのに十分な剛性を有することができる。スタイレットは、細長い部材31を直線状の構成に保持するのに不十分なだけの剛性を有するように構造することができることが理解される。
【0090】
プラチナスタイレットの代わりに、蝸牛流体に露出されると溶解するか軟化するように適合された生体再吸収可能なポリアクリル酸(PAA)から形成された生体再吸収可能なスタイレット状部材を、細長いキャリヤ部材31への適切な修正例で使用することができる。剛化ポリマースタイレットを使用することもできる。ポリマースタイレットのそのような実施の形態の両方が、生物活性物質を浸透させることができる。
【0091】
生体再吸収可能なスタイレットは、即座に軟化することが好ましいが、即座には溶解せず、その非常に遅い溶解速度のため、いずれの浸透した生物活性物質が効果的に身体へ溶出することを可能にする。
【0092】
実質的に円筒形の管腔が図示されるが、管腔38は、機能を実施するのに必要ないずれの形状であってもよい。
【0093】
使用される場合には、生体再吸収可能材料からのスタイレット状部材は、シリコーンの細長い部材31を直線状の構成に保持するのに十分であるかまたは不十分であるかのいずれかの剛性を有することができる。生体再吸収可能なスタイレット状部材は、他の適切な生体再吸収可能材料から形成することができることが理解される。形状記憶材料から作られたスタイレット状部材も、プラチナスタイレットの代わりに使用することができる。
【0094】
図示された細長い部材31は湾曲した構成に製造されているが、アレイ30は一般に、スタイレットまたはスタイレット状部材を適所に備えた殺菌パッケージで外科医へ納品される。
【0095】
パッケージから出されて蝸牛12の鼓室階内に挿入されると、プラチナスタイレットを引き抜くことができ、細長い部材31がその自然に湾曲した構成を取り始め、電極36が蝸牛12内の蝸牛軸に面し、そのため、らせん神経節にできるだけ近く位置決めされることを可能にする。
【0096】
第1および第2の層32、33を有する蝸牛インプラント電極アレイ30を提供することによって、一般的なケースでは、図1に示されたアレイ20のような今まで従来使用されたアレイでの場合よりも、蝸牛12の鼓室階内により深くに細長い部材31を挿入することができる。
【0097】
図5に示された電極アレイ30を形成するために、電極36になる複数のプラチナリングが、PTFEを被覆されたワイヤ39に装着される。図示されてはいないが、各リング36はそれに溶接された少なくとも2つの導電性ワイヤを有することが好ましく、インプラントされたスティムレータ/レシーバユニット22からリング36への電気接続を可能にする。
【0098】
一旦形成されると、図2に示された電極アセンブリは、第1のらせん形状モールドに配置され、リング36の外側表面はその内側表面に当接する。第1のモールドのらせんは、720度よりも大きい円弧の境界を定めることが好ましい。一旦第1のモールドに正しく配置されると、シリコーンがワイヤ39のまわりの第1のモールド内に注入/射出され、硬化することができる。一旦硬化すると、形成されたエラストマーの第1の層32を、第1のモールドから取り外すことができる。図3に示されるように、第1のモールドから取り外された後に、PTFEを被覆されたワイヤ39が適所に残されることが好ましい。
【0099】
一旦第1のモールドから取り外されると、第1の層32を、図4に示されるらせんモールド50のような第2のモールドに位置決めすることができる。モールド50は、中に形成されたらせん形状のチャネル51を有する。チャネル51は、第1のモールド(図示せず)の等価のチャネルによって対される円弧よりも小さい約180度の円弧の境界を定める。
【0100】
第1の層32の緩和した状態は、チャネル51の湾曲よりもきつい程度の湾曲を有するため、第1の層32の内側表面35は、中に配置されているチャネル51の内側表面52に当接する。
【0101】
一旦第2のモールド50に位置決めされると、さらなる量のシリコーンをモールド内に注入/射出して、硬化することを可能にする。さらなる量のシリコーンは、図5に示される細長い部材31の第2の層33を形成する。
【0102】
一旦第2の層が硬化すると、細長い部材31を第2のモールド50から取り外すことができる。所望により、細長い部材31は、PTFEを被覆されたワイヤ39が部材31から取り外される前に、ひずみ取り治具に配置されることができる。ワイヤ39を取り外すと、既に説明されたように、第1の層32に長手方向管腔が残る。
【0103】
ここに規定されるように2段階処理を使用することによって、結果として、従来の蝸牛インプラント電極アレイで既知のものよりも大きな程度の湾曲を有する細長い部材が形成される。これに追加して、本発明の2段階処理を使用することによって、細長いアレイの幅および厚さをより容易に修正して、所望によりより薄いアレイを提供することができる。
【0104】
本発明の好適な実施の形態が蝸牛インプラントに関連して説明されてきたが、本発明は、ペースメーカー等に使用される電極等の他のインプラント可能な電極へより広く適用可能であることを理解すべきである。
【0105】
広く説明されるように本発明の精神または範囲から逸脱することなく、特定の実施の形態に示された本発明に対して、多数の変形例および/または修正例を作ることができることは、当業者によって理解される。したがって、本発明の実施の形態は、すべて例示的なものであり、制限的なものではないとみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
先行技術の蝸牛インプラントシステムの簡略化された斜視図である。
【図2】
装着された複数のプラチナリング電極を有するPTFEを被覆されたワイヤの平面図である。
【図3】
本発明による細長いキャリヤの第1の層の断面図である。
【図4】
キャリヤの第2の層の装着が準備された第2のモールドに位置決めされた図3の第1の層を図示する平面図である。
【図5】
第1および第2の層の両方を有する本発明による蝸牛インプラント電極アレイ用の細長いキャリヤの断面図である。
【符号の説明】
8 基底板
9 聴覚神経
11 外耳
12 蝸牛
20 電極アレイ
21 ケーブル
22 インプラントされたスティムレータ/レシーバユニット
23 レシーバコイル
24 トランスミッタコイル
27 マイクロフォン
29 スピーチプロセッサ
30 アレイ
31 細長い電極キャリヤ部材
32 第1の層
33 第2の層
34 第1の遠位端
35 内側表面
36 電極
37 端
38 管腔
39 PTFEを被覆されたワイヤ
50 らせんモールド
51 らせん形状のチャネル
52 内側表面

Claims (36)

  1. インプラント可能な電極アレイであって、インプラントされる蝸牛内に前記アレイを挿入することを可能にするように選択された第1の構成と、前記アレイが組織刺激を加えることができる少なくとも1つの第2の構成と、を採用し得るインプラント可能な電極アレイであって、
    近位端と遠位端と前記インプラントされる蝸牛の内壁に一致する内側表面とを有する細長いキャリヤと、
    前記近位端と前記遠位端との間の領域にそれぞれ間隔をおいた場所で前記キャリヤ内に支持される複数の電極であって、前記電極の少なくとも1つが前記キャリヤの前記内側表面に少なくとも隣接する表面を有する複数の電極と、
    を含み、
    前記キャリヤは、第1の層および弾性的に可撓性のある材料の少なくとも1つの第2の層から前記第2の構成に形成されるインプラント可能な電極アレイ。
  2. 前記アレイの前記電極の各々は、前記キャリヤの前記内側表面に少なくとも隣接する表面を有する請求項1記載のインプラント可能な電極アレイ。
  3. 前記電極の前記表面は、前記キャリヤ前記の内側表面に整列配置される請求項2記載のインプラント可能な電極アレイ。
  4. 前記第1の層は、前記キャリヤの前記内側表面に少なくとも隣接する前記それぞれの表面を除いて、前記電極の各々にかぶさる請求項1記載のインプラント可能な電極アレイ。
  5. 前記第1の層は、前記キャリヤの前記近位端から前記遠位端へ延在する請求項1記載のインプラント可能な電極アレイ。
  6. 前記第2の層は、前記キャリヤの前記近位端から前記遠位端へ延在し、前記第1の層の外側表面全体にかぶさる請求項5記載のインプラント可能な電極アレイ。
  7. 前記第1の層および前記第2の層は、異なる材料から形成される請求項1記載のインプラント可能な電極アレイ。
  8. 前記第1および第2の層は、同一の材料から形成される請求項1記載のインプラント可能な電極アレイ。
  9. 前記第1および第2の層は、各々が、生体適合性のシリコーンゴムから形成される請求項8記載のインプラント可能な電極アレイ。
  10. 前記第1の層のその内側表面と外側表面との間の厚みは、前記近位端から前記遠位端への長さ方向の少なくとも大半で、実質的に一定である請求項1記載のインプラント可能な電極アレイ。
  11. 前記第1の層の厚みは、前記近位端から前記遠位端へ減少する請求項1記載のインプラント可能な電極アレイ。
  12. 前記第2の層の厚みは、前記近位端から前記遠位端へ減少する請求項11記載のインプラント可能な電極アレイ。
  13. 前記第2の構成はらせん構成を含む請求項1記載のインプラント可能な電極アレイ。
  14. 前記キャリヤは、前記近位端の開口から前記キャリヤ内に長手方向に延在する管腔を有し、前記管腔内に適合するサイズとされた剛化要素を受け取り、前記キャリヤを実質的に通って延在して、インプラントされる蝸牛内に前記キャリヤを挿入可能である第1の構成内に前記キャリヤを付勢するように適合される請求項1記載のインプラント可能な電極アレイ。
  15. 前記第1の構成は、直線状であるかまたは実質的に直線状である請求項14記載のインプラント可能な電極アレイ。
  16. 前記キャリヤの前記外側表面の少なくとも一部は、流体に接触されると潤滑性になる材料のコーティングを有し、前記材料は、ポリアクリル酸(PAA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ乳酸(PLA)およびポリグリコール酸(PGA)からなる群から選択される請求項1記載のインプラント可能な電極アレイ。
  17. インプラント可能な電極アレイを製造する方法であって、
    (i)電極の長尺状アレイのまわりに弾性的に可撓性のある材料から細長いキャリヤの第1の層をモールド成形するステップであって、前記電極の少なくとも1つが前記キャリヤの内側表面に少なくとも隣接する表面を有するようにするステップと、
    (ii)前記内側表面以外の前記第1の層の表面の少なくとも一部上に弾性的に可撓性のある材料から前記キャリヤの第2の層をモールド成形するステップと、
    を含むインプラント可能な電極アレイの製造方法。
  18. 前記電極のアレイは、取り外し可能な長手方向サポートに、またはそのまわりに、一連のプラチナリングを位置決めすることによって形成される請求項17記載のインプラント可能な電極アレイの製造方法。
  19. 前記サポートは、比較的低摩擦の材料が被覆されたワイヤを含む請求項18記載のインプラント可能な電極アレイの製造方法。
  20. 一旦前記ワイヤのまわりに位置決めされると、一連の電気的に導電性のワイヤが、前記電極の各々に溶接される請求項19記載のインプラント可能な電極アレイの製造方法。
  21. 前記第1の層は、第1のらせん形状のモールドに成形される請求項20記載のインプラント可能な電極アレイの製造方法。
  22. 前記らせん形状のモールドは、約720度よりも大きい円弧の境界を定める請求項21記載のインプラント可能な電極アレイの製造方法。
  23. 前記第1の層は、一旦硬化すると、前記第1のモールドから取り外され、前記第1のモールドより大きい寸法のセットを有する第2のモールドに配置される請求項22記載のインプラント可能な電極アレイの製造方法。
  24. 前記第2のモールドは、少なくとも1つの内側表面を有するらせん形状のモールドを具備し、前記第1のモールドが対するよりも小さい円弧の境界を定める請求項23記載のインプラント可能な電極アレイの製造方法。
  25. 前記第2のモールドは、前記第1のモールドによって境界を定められる円弧よりも小さい約180度の円弧の境界を定める請求項24記載のインプラント可能な電極アレイの製造方法。
  26. 前記2のモールドに前記第1の層を配置すると、前記第1の層の前記内側表面は前記第2のモールドの前記内側表面に当接する請求項25記載のインプラント可能な電極アレイの製造方法。
  27. 一旦前記第2の層が硬化すると、前記キャリヤは前記第2のモールドから取り外され、直線状にされる請求項26記載のインプラント可能な電極アレイの製造方法。
  28. 一旦前記キャリヤが直線状にされると、前記ワイヤが前記キャリヤ内から取り外され、前記キャリヤの前記第1の層内に管腔を残す請求項27記載のインプラント可能な電極アレイの製造方法。
  29. 前記キャリヤは少なくとも実質的に直線状に保たれながら、ひずみ取り要素が前記管腔に挿入されて、前記キャリヤが蝸牛内に挿入されるべき時まで、前記キャリヤを直線状の構成に保持する請求項28記載のインプラント可能な電極アレイの製造方法。
  30. 請求項17から29のいずれか一項に記載の方法を使用して形成されるときのインプラント可能な電極アレイ。
  31. インプラントされる蝸牛内に挿入するためのインプラント可能な電極アレイであって、
    弾性的に可撓性のある材料から作られた第1の層であって、前記第1の層内に複数の電極を支持し、前記電極の少なくとも1つは前記第1の層の内側表面に少なくとも隣接する表面を有し、湾曲した構成である第1の層と、
    弾性的に可撓性のある材料から作られ、前記第1の層の外側表面にかぶさり、これも湾曲した構成である少なくとも1つの第2の層と、
    を含み、
    前記複数の層は、一緒に組織刺激を加えることができる予め湾曲された電極キャリヤを形成するインプラント可能な電極アレイ。
  32. 前記第1の層における湾曲の程度は、前記少なくとも1つの第2の層における湾曲の程度よりも大きい請求項31記載のインプラント可能な電極アレイ。
  33. 前記電極キャリヤの湾曲の程度は、前記第1の層および前記少なくとも1つの第2の層における前記湾曲の程度の一方または両方を変えることによって制御することができる請求項31記載のインプラント可能な電極アレイ。
  34. 前記第1の層におけるの前記電極の各々は、前記キャリヤの前記内側表面に少なくとも隣接する表面を有する請求項31記載のインプラント可能な電極アレイ。
  35. インプラントされる蝸牛内に挿入するためのインプラント可能な電極アレイであって、
    弾性的に可撓性のある材料から作られ、湾曲した構成および第1の湾曲の程度を有する第1の層と、
    弾性的に可撓性のある材料から作られ、湾曲した構成および第2の湾曲の程度を有する少なくとも1つの第2の層と、
    を含み、
    前記層は組み合わせて、前記第1の層および前記少なくとも1つの第2の層におけるそれぞれの湾曲の程度に依存した湾曲の程度を有する電極アレイを形成するインプラント可能な電極アレイ。
  36. 前記第1の層は、前記少なくとも1つの第2の層よりも大きい湾曲の程度を有する請求項35記載のインプラント可能な電極アレイ。
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