JP2004528863A - 流体ディスペンサ装置 - Google Patents

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Abstract

流体ディスペンサ装置であって、貯蔵器(1)と、弁部材(3)を有する定量弁(2)と、前記弁を駆動するための自動トリガシステムとを有し、前記トリガシステムは、手動で準備完了状態に移動させられる弾性部材(10)を有し、ここからトリガシステムの駆動によって前記弾性部材(10)は解放され、そこから、当該弾性部材は、弁部材(3)をその投与位置方向に移動させるように調整された力を加える形で駆動位置に移動し、その後、前記弾性部材(10)は手動で休止位置に戻され、特徴となるのは、貯蔵器(1)または弁部材(3)と協働する弁部材解放システムを有し、それによって、流体が投与された後には、前記弁部材(3)は、前記弾性部材(10)から加わる力から解放され、さらに、装置が駆動された後には、前記弁部材(3)が、弁の戻しスプリングによって、前記弾性部材の位置に関わりなく、休止位置に戻されるようになっている、という点である、という前記流体ディスペンサ装置。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は流体ディスペンサ装置に関し、さらに詳しく言えば、定量弁を有する定量式吸入器(MDI:Metered Dose Inhaler)という種類の吸入器装置であって、定量弁がユーザの吸入動作によって駆動される、という装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような、呼吸駆動式吸入器(BAI:Breath Actuated Inhaler)と一般に呼ばれ、定量弁システム(MDIシステム)を用いる吸入器は、通常、スプリングを有するトリガ機構を基本としており、前記スプリングは、ユーザが吸入動作を行った際に、適当な装置によって解放される。スプリングに負荷を与える動作やこれを圧縮する動作は、通常、レバーを駆動することで実行される。これが行われるタイミングは、例えば、吸入器の吸い口のフタが開いた時などであり、吸入が行われるとただちに、スプリングから生じる力は、貯蔵器あるいは定量弁に対して向けられる。そしてこれが、貯蔵器に対して弁部材を移動させることによる弁の駆動を可能とする。これが可能となるのは、貯蔵器および弁部材を含む部材のうちの1つであって、事前に準備完了状態となった(pre-cocked)スプリングからの力を受けない部材が、装置内部で静的に保持されることによる。その結果、これが駆動されて貯蔵器内に入っていた流体が投与された後も、定量弁は、弁部材が駆動位置にある状態で、圧縮された状態を保つ。この状態は、スプリングの負荷が解放されるまで続くが、それは吸い口のフタが再び閉じた時に一度だけ起こる。
【0003】
上で説明した構造が、大半の定量弁の動作様態に関連する問題の原因となっている。こうした弁は、通常、戻しスプリングと定量チャンバとを有し、定量チャンバは、流体(通常は薬品)と液化推進ガスとの混合物で満たされている。定量チャンバは重力を受けて充填されるが、それは、弁部材がその投与位置から休止位置へ移動する時、すなわち、トリガシステムのスプリングから弁に加わる力が解放される時のみである。従って、この動作には、弁の定量チャンバの重力による充填を可能にするのに適した状態に装置があるタイミングで、スプリングの張力を開放する必要がある。定量チャンバを効果的かつ完全に充填させるために必要な状態とは、吸入器の使用中状態であり、当該状態では、貯蔵器は通常、定量弁の上の位置に置かれ、ユーザは、定量(または「ドーズ」)分の投与対象流体を吸入しようと装置の吸い口をくわえている状態である。
【0004】
ドーズ分の流体の投与が完了した時点で、ユーザが口から装置を引き出す際には、吸入器がもはや効果的な充填のために必要な状態にない可能性が高い。そうすると、定量チャンバを完全に充填するのに適さない状態に吸入器装置があるにも関わらず、ユーザがそのまま吸い口のフタを閉じてしまう危険性が高い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上述した問題が発生しない流体ディスペンサ装置を提供することである。
そうして、本発明は、弁の定量チャンバ充填する際の状態が、完全かつ信頼性の高い形で定量チャンバが充填されることを確実にするのに適したものとなる、と保証できるような流体ディスペンサ装置を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、ドーズ分の流体が投与された後に、装置のトリガ処理用のトリガ機構が有するスプリングの位置に影響を受けない形で、定量弁の定量チャンバを充填することが可能となるような流体ディスペンサ装置を提供することを目的とする。
本発明はさらに、製造および組立が簡単かつ低コストであるような流体ディスペンサ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明が上記目的の達成のために提供するのは、流体ディスペンサ装置であって、流体および推進ガスが格納された貯蔵器と、前記貯蔵器に設置された定量弁であって、投与位置と休止位置との間を移動するように設置された弁部材と定量チャンバとを有する前記定量弁と、そして、前記弁を駆動するための自動トリガシステムであって、好ましくはユーザの吸引動作によって駆動される前記トリガシステムと、有し、前記トリガシステムはスプリングに形成または、これに固定された弾性部材を有し、前記弾性部材はユーザの手によって移動させられて準備完了の状態(cocked position)になり、この状態では張力を持たされた状態に保持され、ここからトリガシステムの駆動によって前記弾性部材は解放され、そこから、当該弾性部材は、弁の弁部材をその投与位置方向に移動させるように調整された力を加えながら、駆動位置に移動し、その後、前記弾性部材はユーザの手によって駆動位置から休止位置に戻され、当該休止位置においてはもはや、前記弁部材をその投与位置方向に押しやることはしておらず、特徴となるのは、貯蔵器または弁の有する弁部材と協働する弁部材解放システムを有し、それによって、弁の定量チャンバ内に入っている流体が投与された後には、前記弁部材は、トリガシステムの前記弾性部材から加わる力から解放され、さらに、装置が駆動された後には、前記弁部材が、弁の戻しスプリングによって、前記弾性部材の位置に関わりなく、休止位置に戻されるようになっている、という点である前記流体ディスペンサ装置である。
【発明の効果】
【0008】
また、前記弁部材解放システムは、弁部材および流体貯蔵器のうち一方と協働する固定用部材を有し、前記固定用部材は固定位置と非固定位置との間を移動するように設置されており、前記固定用部材が固定位置にある際、弁部材はトリガシステムの前記弾性部材によって投与位置に運び込まれることができ、前記固定用部材が非固定位置にある際、弁部材は前記弾性部材の位置に関わりなく、休止位置に運び込まれ、前記固定用部材は、トリガシステムが駆動された後に、非固定位置に押しやられること、とするのが好ましい。
【0009】
また、本発明の第1の実施の形態として、弁部材解放システムは、保持位置および非保持位置から移動させることの可能な保持部材を有し、当該保持部材は、前記保持位置においては前記固定用部材をその固定位置に保持し、前記非保持位置においては前記固定用部材をその固定位置に保持せず、前記保持部材は、弁部材がその投与位置に達した際に、非保持位置に向かって移動させられること、とする。
【0010】
また、前記弁部材解放システムは制御部材を有し、当該制御部材は第1に弁部材と、第2に保持部材と協働し、それによって、弁部材がその投与位置に達する際には、制御部材は保持部材をその非保持位置に移動させることを可能とし、その結果、固定用部材は移動させられて非固定位置に入り、弁部材は弁の戻しスプリングによって休止位置に戻されること、とするのが効果的である。
【0011】
また、前記保持部材は弾性変形可能であり、前記制御部材は第1の内径を有する部分と第2の内径を有する部分とを有し、前記第1の内径の部分は保持手段と協働して、これが変形することを防ぎ、さらにこれを、その保持位置に留め、第2の内径は前記第1の内径よりも大きく、弁部材がその投与位置に達するタイミングで前記保持部材と協働し、それから、前記保持部材をその非保持位置方向に変形させることを可能とすること、とするのが効果的である。
【0012】
また、本発明の第2の実施の形態として、前記固定用部材はブレーキ装置を有し、当該ブレーキ装置は、トリガシステムが駆動された後、前記固定用部材の非固定位置の方向への移動の速度を下げるように作られていること、とする。
また、前記ブレーキ装置は機械的なものであり、前記固定用部材に接続された移動部材を有し、当該移動部材は、1つ以上のブレーキ部材に接して、あるいは、それらの間を、摩擦を伴う形でスライド移動すること、とするのが効果的である。
【0013】
また、前記移動部材は好ましくは歯付きロッドであり、前記ブレーキは好ましくはエラストマー製の2つの車で成り、前記ロッドは前記車の間を、摩擦を伴う形でスライド移動すること、とするのが効果的である。
また、車の各々は、それぞれ変形可能アームに固定され、ロッドが前記車の間をスライド移動する際は、各アームが前記車を互いに接近させるように変形するようになっており、それによって、前記ロッドに加わる摩擦を大きくしてブレーキ効果を生じさせること、とするのが効果的である。
【0014】
また、本発明の前記第2の実施の形態に関する変形例として、前記ブレーキ装置は、空気式および/または水圧式であること、とする。
また、前記ブレーキ装置は、前記固定用部材に接続されたピストンを有し、前記ピストンはチャンバ内を耐漏洩様態でスライド移動し、前記チャンバまたは前記ピストンは小さい開口部を備え、それによって、気体または液体は、低速でしか前記チャンバに出入りできないこととなり、その結果、前記ピストンの移動も低速となること、とするのが効果的である。
【0015】
また、本発明の第3の実施の形態として、弁部材解放システムは、第1の固定用部材と第2の固定用部材とを有し、前記第1の固定用部材は、弁部材が投与位置に達した際に非固定位置に移動させられ、前記第2の固定用部材は、ブレーキシステムを備え、前記第1の固定用部材がその非固定位置にある時に、これによって、第2の固定用部材用の非固定位置に押し込まれ、それによって、ブレーキシステムは、弁部材が投与位置にある時に一度だけしか駆動されないようになっていること、とする。
【0016】
また、前記第1の固定用部材は、第1に貯蔵器の端壁と協働し、第2に前記ブレーキに固定された前記第2の固定用部材と協働すること、とするのが効果的である。
また、本発明の第4の実施の形態として、前記弁部材解放システムは遅延システムを有し、当該遅延システムは、弁部材が投与位置に達してから予め定められた遅延時間の後に定量弁の弁部材を解放するように作られていること、とする。
【0017】
また、弁部材解放システムは、制御部材と協働する保持部材によって保持される第1の固定用部材を有し、前記制御部材は、トリガシステムの弾性部材に固定された第1の部分と、そして、第1に前記保持手段と第2にブレーキシステムを備えた第2の固定用部材と協働する第2の部分と、制御部材の前記第1および第2の部分の間に配置されたスプリングなど剛性の低い弾性部材とを有し、その結果、前記第1の固定用部材がその非固定位置の方向に移動可能となるのは予め定められた遅延時間の後となるため、弁の前記弁部材がその休止位置戻ることが可能とされ、前記遅延時間は、前記弾性部材の力を受けて、前記ブレーキシステムに対して、第2の固定用部材が非固定位置へと移動するのに要する時間に対応しており、その結果、制御部材の前記第2の部分を、保持手段が変形してその非保持位置に入ることが可能となる位置へと移動させ、それにより、第1の固定用部材が移動してその非固定位置に入ることを可能とすること、とするのが効果的である。
【0018】
また、変形例として、前記遅延システムが、電気的または電気機械的であること、とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明に関する他の特徴および効果については、非限定的な例として示す添付図面を参照しながら述べる、本発明の実施の形態に関する以下の詳細な説明を読めば、いっそう明らかになるであろう。
本発明は、全ての種類の呼吸駆動式吸入器(BAI)に適用できる。また、ここで説明する複数の実施の形態についても、こうした吸入器(内部で、呼吸駆動式トリガシステムのスプリングが弁部材に作用するもの)を参照して説明しているが、スプリングが貯蔵器の端壁に作用する型の装置にも本発明を適用できることは明らかである。弁を駆動させるための弾性力が弁部材に加えられるか貯蔵器に加えられるかは、本発明に対して直接的な影響はない。本発明はいずれの場合にも適用できるものである。これは、呼吸駆動式トリガシステムが有する前記スプリングの位置や状態に関わりなく弁部材をその休止位置に戻すことを可能にする、というのが本発明の働きだからである。
【0020】
以下の説明は、特許公報:WO 99/44662号に開示された種類の装置に参照しながら行うが、当該公報の内容のうち流体ディスペンサ装置の呼吸駆動式トリガシステムの動作に関する部分は、ここでの参照により本発明の開示内容に含まれるものとする。
先ず、図1、2を参照しながら、本発明の第1の実施の形態について説明する。この第1の実施の形態では、弁部材を解放するためのシステムとして、弁部材がその投与位置に達したタイミングで自動的に動作する、というものが設けられておいる。なお、この投与位置において、弁部材は、定量チャンバ内に入っている1回分の量の流体を送り出す。
【0021】
図1は、流体貯蔵器1を非常に概略的に示した図であり、当該貯蔵器には、定量弁2が何らかの望ましい様態で装着されており、前記定量弁2は、休止位置と投与位置との間を移動するように設置された弁部材3を有している。定量弁2は定量チャンバ(図示せず)を有し、当該定量チャンバは、弁部材3がその投与位置にある時には空になり、弁部材3がその投与位置から休止位置に戻った時には重力を受けて充填される。前記弁3は呼吸駆動式トリガシステムの一部である弾性部材10と協働する。また、当該弾性部材は、スプリング(図1、図2には示さず)によって構成されるか、またはこれに固定されている。そうして、前記スプリングは、装置が使用される前の段階でユーザによって準備完了状態(cocked)とされており、そのため、ユーザが吸入を行うタイミングで弾性部材10は解放され、弁部材3に力を加えて定量弁を駆動することができる。弁部材3がその休止位置から駆動位置まで移動する、このプロセスの間、貯蔵器1は、装置の本体の中で静止した状態に保たれる。
【0022】
弁部材解放システムは固定用部材20を有し、当該部材20は、図1、2に示す例では、貯蔵器1の終端壁と協働している。この固定用部材20は、保持手段30によって固定位置に保持されるものであり、保持手段30は、図1、2に示す例では、径方向外向きに変形させることが可能な切れ目入りリングの形で実装されている。また、変形例として、保持手段を1個以上の外向きに変形可能な弾性キャッチの形で実装することもできるであろう。切れ目入りリング30は前記固定用部材20と協働することで、これを固定位置に保持し、当該固定位置では、貯蔵器1を装置内部に静止した状態で保持する。また、制御部材40は、一方の端部で呼吸駆動式トリガシステムの弾性部材10に接続されており、もう一方の端部で前記保持手段30と協働する。このようになっているため、図1、2に示すように、制御部材40は弾性部材10と同時に移動させられ、そしてさらに、定量弁が駆動される際には、弁部材3と同時に移動させられる。制御部材は、前記リング30を外から囲むスリーブの形で実装されており、第1の径41の部分と当該第1の径よりも大きい第2の径42の部分とを有する。装置が駆動される前の段階では、制御部材40の第1の径41が保持部材30と協働しており、装置が駆動された後、弁部材3がその投与位置にある段階では、第2の径42が前記保持部材30と協働する。この時、保持部材30は、制御部材40の第2の径42の内側で径方向外向きに変形して、固定用部材20を解放することができる。変形例として、制御部材のうち第2の径の部分を開口部の形で実装してもよいが、その場合でも、必須条件として、保持部材が変形して非保持状態になることを可能としなければならない。そうなれば、固定用部材20は、定量弁の戻しスプリング(図示せず)から加わる力の影響を受けて軸方向にスライド移動することが可能となり、その結果、保持部材30が移動させられて図2に示す非保持位置に入ると直ちに、定量弁は休止位置に戻る。弁部材3は、トリガシステムの弾性部材10がユーザによって手動で休止位置に戻されない限り、前記弾性部材によって常に固定されているが、そこから、流体が投与された後に貯蔵器1が自由に移動して、弁部材3を休止位置に戻すことが可能となる。すなわち、移動して弁部材を解放する働きをする部材は、駆動中は静止した状態にある部材(すなわち、ここに示す例では貯蔵器)となる。
【0023】
こうして、図1および図2に示す実施の形態では、弁部材3が投与位置に達して定量弁2の定量チャンバに入っている流体を放出する際に、貯蔵器1が解放されて固定用要素20が非固定位置に移動することが可能となり、そこから、弁部材3が休止位置に戻り、それによって、装置がユーザの口の中に残っている状態で定量チャンバの充填が可能となる。そして、こうした充填が、図面に示すような望ましい状態で、すなわち、定量弁2が貯蔵器1より下の位置にある状態で行われることが保証される。そして、こうした位置関係により、充填は重力の力で行われることになる。
【0024】
効果的な構成として、充填は、直前のドーズ分が投与された瞬間に、すなわち、非常に素早く行われる。これによって、計量する量が本来のドーズ分よりも大きくなるという問題を排除することが可能となる。こうした問題は、装置が上下逆さまになった状態で待ち時間が存在する場合、さらに言えば、懸濁液(suspensions)を計量する際に発生しうる。
【0025】
また、効果的な構成として、固定用部材20には戻しスプリング24を、制御部材40には戻しスプリング44を設ける。その結果、ユーザが手動で弾性部材10をその休止位置に戻した際には、制御部材40は前記戻しスプリング44の力で自動的にその初期位置に戻され、同様に、固定用部材20は戻しスプリング24の力でその固定位置に戻される。そして、保持部材30は、前記固定用部材20にあるグルーブの内側の位置に戻ることで、前記固定用部材20を固定位置に固定し、制御部材の第1の径41の部分が保持部材を保持位置に固定することになる。
【0026】
図3および図4に示すのは、図1および図2に示した実施の形態の変形例である。本変形例における弁部材解放システムは、貯蔵器1の端壁に対して作用するものではない。第1に呼吸駆動式トリガシステムの弾性部材10と、第2に弁部材3と直接的に協働する。この場合、弾性部材10は、少なくとも部分的には中空であり、固定用部材20が組み入れられている。当該固定用部材は、可撓性アームを備え、当該アームは、その端部に径方向の突起30を備え、当該突起は弁部材解放システム用の保持手段を形成している。突起30、そうして固定用部材20は、制御部材40によって固定位置に保持されており、ここでの制御部材は、可撓性アームを真っ直ぐとなる状態で固定し、この状態では、突起30は弾性部材10の内壁に形成されたグルーブ15にはめ込まれている。制御部材40は1個以上のロッド43を備えるが、当該ロッドは、対応する形で固定用部材20に設けられた開口部と、呼吸駆動式トリガシステムの弾性部材10を通り抜け、当該弾性部材10から定量弁2の貯蔵器に向かって突き出す。
【0027】
このように、本変形例では、弁部材解放システムが、呼吸駆動式トリガシステムの前記弾性部材10の内側に実装されている。弁部材3のストロークの終わり、すなわち、前記弁部材が投与位置に達して、定量チャンバ内に入っていた1ドーズ分の流体を投与する際に、ロッド43の端部は、貯蔵器または定量弁を前記貯蔵器に固定するための固定用リングに達し、その結果、下側に移動させられる(図3および図4に示すように)。この結果、制御部材40は、図3に示す位置から図4に示す位置に移動する。その位置では、もはや固定用部材20の弾性アームとは協働しておらず、それゆえ、前記アームの端部にある突起30とも協働していない。その結果、前記固定用部材20は解放され、さらに、前記アームによって非固定位置にまで移動することができる。この時、前記アームは撓んで、突起30と対応する形で弾性部材10の内壁に設けられたグルーブ15との間の相互作用を中断する。結果として、固定用部材20は上方向に押しやられ(図3および図4に示すように)、それによって、弾性部材10のスプリングに加えられていた張力を解放する。こうして、定量弁の弁部材3は、弁の戻しスプリングからの力を受けて、その休止位置に戻ることができる。
【0028】
その後、ユーザが弾性部材10を休止位置に戻すと(具体的には、吸い口(図示せず)のフタを再び閉じることで)、固定用部材20は、再び元の位置(図3参照)に戻るが、それは、この目的のために設けられた戻しスプリング24の力による。固定用部材20は、その休止位置に戻る間に、制御部材40を下向きに押し(図3および図4に参照)、そうすると、当該制御部材もまた再び休止位置(図3参照)に達する。当該休止位置において、突起30は再び対応するグルーブ15と協働する形になるが、それは、これを目的として設けられた戻しスプリング44によって実現される。
【0029】
ここからは、図5、図6、図7を参照しながら、本発明の第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態には、ブレーキ装置を有する弁部材解放システムが設けられており、当該ブレーキ装置が作用する対象は、弁部材および貯蔵器を成す部材のうち、呼吸駆動式トリガシステムが有する弾性部材10からの弾性力を受けない部材である(言い換えれば、駆動の間も静止状態を保つ部材である)。BAIのうち弁駆動の間も通常静止状態に保たれる部分については、ブレーキ装置によって、ゆっくりと、あらかじめ決められた様態で移動させることが可能である。ブレーキ装置によって伝えられる加速は、定量弁駆動中の貯蔵器に対する弁部材の移動の加速に比べてはるかに小さい。なお、これは呼吸駆動式トリガシステムが有する弾性部材からの力を受けてのものである。そのため、弁部材は非常に素早く、弁の定量チャンバ内にある流体を投与するための投与位置に運ばれることになる。その一方で、上述の予め決められた低速での移動によって、所定の時間内に弁部材を解放することが可能となるが、この所定時間はブレーキ装置の有効性に依存し、呼吸駆動式トリガシステムの弾性部材の位置には依存しない。
【0030】
図5は、機械的な種類のブレーキ装置50の実施の形態を示す。この例におけるブレーキ50は、貯蔵器1の端壁と協働するものであるが、ロッド55などの移動部材を有し、当該ロッドのうち貯蔵器1の端壁と接触している端部に、固定用部材20が形成されている。ロッド55については、ノコギリ状の歯をつけた形とし、2つの摩擦車51、52の間をスライド移動することとするのが効果的であり、摩擦車についてはエラストマー素材で作られていることとするのが好ましい。効果的な構成として、図7により詳しく示すように、摩擦車51、52は各々が半硬質アーム53、54に固定されている。当該アームは内向きに曲がることが可能であり、それによって、2つの車51、52を互いに接近させる。これにより、吸入によってトリガシステムを起動する形でユーザが流体ディスペンサ装置を駆動する前の段階では、貯蔵器と定量弁とで形成される組立物は、トリガシステムの弾性部材10によってブレーキ50に対して押しつけられており、貯蔵器の前記端壁はロッド55の端部に形成された固定用部材20によって保持されている。こうして、前記ロッドは押されて2つの車51、52の間を通る形となる。ロッドに歯が存在することにより、可撓性アーム53、54の撓みを促進する作用が生じる。またそれにより、2つの車51、52を互いに向けて接近させることでロッド55にかかる摩擦を増大し、所望のブレーキ効果が得られる、という作用も生じる。こうして、トリガシステムの弾性部材10が押す力を加えている間、貯蔵器1の動きはブレーキ50によってブレーキをかけられる。その結果、弁2の弁部材3は、先ず非常に素早く投与位置に達して流体を投与する。その一方で、2つの車51、52の間を通るロッド55の移動の終わりにおいて、貯蔵器1の移動は、はるかにゆっくりしている。そうして、固定用部材20が非固定位置に来ると、弁部材3は、定量弁の戻しスプリング(図示せず)からの力を受けて、休止および充填位置に戻される。ブレーキ50があるので、弁部材3が自動的に休止位置に戻る動きも、流体の投与直後に起こるのではなく、いくらか遅延が生じた後に起こる。そして当該遅延は貯蔵器1の端壁に対するブレーキ50の作用に対応する。
【0031】
効果的な構成として戻しスプリング59も設けられており、当該スプリング59は、呼吸駆動式トリガシステムの弾性部材10が(具体的には吸い口のフタを閉じる形で)休止位置に戻されるタイミングで、ブレーキ50を開始位置に戻す、というものである。歯付きロッド55の歯については、以下のような形状であることが好ましい。すなわち、非固定位置に向かって移動する際、弾性を有する車51、52が、可撓性53、54アームの撓みの力を受けて、互いに向かって移動するようにし、それによって摩擦力を大きくする。逆に言えば、戻しスプリング59からの力を受けてロッドが非固定位置に戻る際、前記歯付きロッドは前記の2つの車51、52の間を容易にスライド移動し、歯はそれらの車を遠ざける形に移動させ、こうして開始位置に戻ることを容易にする傾向さえある。
【0032】
ここからは、上述したブレーキに関する別の変形例について、図8乃至11を参照しながら説明していく。ここでのブレーキは、機械的なものではなく空気ブレーキ60である。このブレーキ60は、貯蔵器1の端壁と協働する固定用部材20に接続されたピストン61を有する。前記ピストン61は、弾性を有するカバーを備えているのが好ましいが、チャンバ62内を耐漏洩様態でスライド移動するように設置されており、前記チャンバ62または前記ピストン61には、径の小さい小穴63が設けられている。図8乃至11に示す例では、ブレーキ60は吸引によって動作する。すなわち、図8および図9に示す休止位置では、ピストン61は、チャンバ62を形成する端壁に押し付けられた位置にある。ユーザが装置を駆動して、貯蔵器1が、トリガシステムの弾性部材から加わる圧力を固定用部材20に伝達すると、前記固定用部材は、チャンバ62の端壁から遠ざける形にピストンを移動させる。それによって、前記端壁と前記ピストン61との間に吸引が生じさせられるが、径の小さい開口部63のおかげで、空気は、ゆっくりとした速度で前記チャンバ62内に入り込むことができる。その結果、前記ピストン61、それに続いて固定用部材20も低速で移動することができ、それによって必要なブレーキ効果を実現する。当然、ブレーキの強さは、開口部63およびチャンバ62の寸法に依存する。
【0033】
効果的な構成として、空気ブレーキはさらに戻しスプリング64および逆止弁69を備えており、当該逆止弁69は、トリガシステムの弾性部材が(具体的には、フタを閉じる形で)ユーザによって手動で休止位置に戻される際、ピストンが開始位置に素早く戻ることを可能とする。
ここでの空気ブレーキの例については、吸引によるシステム動作と関連付けて説明しているが、図8乃至11の空気ブレーキについては、圧縮によって動作する形で実装できることは明らかである。その場合、ピストン61は、休止位置ではチャンバ62の端壁から離れており、装置が駆動されると、弾性的に前記端壁に対して押し付けられて、チャンバ62内部に入っている空気は、前記径の小さい開口部63を通る以外に外に出ることはできない状態となる。そして、外に出るにしても低速度となるので、所望のブレーキ効果が実現されることになる。
【0034】
加えて、ブレーキシステムを水圧式で実装することも考えられ、その場合は、空気を所望の液体に置き換え、そして、チャンバ62および径の小さい開口部63の寸法をこれに対応する形で調整する。
また、変形例では、所望のブレーキ機能を実現することのできるギアシステムを用いることも可能である。
【0035】
ブレーキについてのコンセプトとしては、その一例を上で述べているが、以下のような条件にかなっていれば適切といえる。すなわち、定量弁の戻しスプリング(図示せず)の抵抗が強すぎず、したがって、呼吸駆動式トリガシステムの弾性部材10にかかる負荷(最終的にブレーキ50に対して作用するもの)が大きすぎない、ということである。ブレーキにかかる力が強くなるにつれて、当該ブレーキの効果は小さくなる。
【0036】
次いで、ここからは、図12を参照しながら本発明の第3の実施の形態について説明する。この実施の形態では、第2の実施の形態に関連して上で述べたシステム(すなわち、ブレーキ)が第1の実施の形態で説明したシステム(すなわち、弁の有する弁部材3が投与位置に達した時点から作用する弁部材解放システム)と組み合わされている。この組み合わせによって、定量弁の弁部材の駆動ストロークの開始時点からブレーキが動作することを防止することができ、前記ブレーキが前記弁部材解放システムによって駆動されるのは、弁部材が投与位置に達した時だけとなる。そのため、弁部材が、休止位置から駆動位置までの駆動ストロークにおける移動をしている間は、ブレーキはまだ有効にはなっておらず、貯蔵器も静止状態を保っている。
【0037】
こうした組み合わせで成る第1の変形例について、図12を参照しながら以下に説明する。ここでは、貯蔵器1の端壁と協働するのは第1の固定用部材20aであり、当該第1の固定用部材は、保持部材30がその保持位置から解放される時にだけ、その固定位置から解放されて非固定位置に向かって移動させられる。これが行われるのは、制御部材40が解放位置に達した際であり、当該解放位置は、弁部材3が投与位置にある状態に対応している。こうして、弁部材3が投与位置に達して、定量チャンバ内に入っていた流体を投与すると、第1の固定用部材20aは解放され、定量弁2の戻しスプリングからの力を受けて軸方向上向き(図12に示すように)への移動が可能となる。ただし、この移動にはブレーキがかけられる。第1の固定用部材20aが第2の固定用部材20bと協働するからである。当該第2の固定用部材20bは、チャンバ62内をスライド移動するように設置されたピストン61に接続される形で、上で説明した空気ブレーキ60の一部を形成している。このため、弁部材3がその休止位置に戻る動きもゆっくりしたものとなり、それによって、定量チャンバ内に入っている流体は残らず投与される、ということを保証できる。また、これによって可能となることとして、弁部材の駆動ストロークの終わりにおいて弁部材解放システムが単独で用いられる場合のような、特に速い定量弁を必ずしも用いる必要がない。
【0038】
図13および図14は空気ブレーキシステムを示すが、当該システムは定量弁2に直接的に適用されるものであり、図12を参照しながら説明したもののような組み合わせにおいて使用でき、弁部材解放システムは弁部材が投与位置に達したときに動作する。図13および図14に示す本実施の形態では、弁2は標準的な種類のものであるが、弁本体は変形させられて環状チャンバ62を形成している。当該チャンバ62は、密封リップを備えた環状ピストン61を受け入れ、当該環状ピストン61は前記チャンバ62内部を耐漏洩様態でスライド移動することが可能である。チャンバ62は径の小さい小穴63を備えており、ピストン61は弁部材ステムに接続されている。これらの図ではそれを参照番号10で示しているが、その理由は、呼吸駆動式トリガシステムの弾性部材10(投与のタイミングで、直接的には弁部材3に、ついで、ピストン61に接続された弁部材ステム10へと力を伝達する形で、弁部材に作用するもの)が、図13および図14に示されていないからである。また、弁部材ステム10は、弁部材ステム10とピストン61との間の結合部を成す固定用部材20にも接続されている。さらに、弁部材ステム10は、定量弁2の戻しスプリング9にも、通常の様態で直接的に接続されている。
【0039】
そのため、定量弁2の駆動中、ピストン61は図13および図14に示すように、チャンバ62内部を何の困難もなく上方向にスライド移動し、ピストンの密封リップは逆止弁として働き、定量弁の中に入っている流体がチャンバ62内に、何の困難もなく入って行けるようにしている。弁部材3が休止位置に戻ると(これは、いったん投与位置に達した後に可能になるのだが)、上で述べたように当該位置から働く第1の弁部材解放システムにより、ピストン61は、定量弁の戻しスプリング9の力で休止位置に戻される(図13参照)。しかし、それには、径の小さい開口部63を通ってチャンバ62から出て行かなければならない液体からの抵抗を克服する必要がある。なぜなら、この戻りストロークの間、ピストン61は前記チャンバ62内部を耐漏洩様態でスライド移動するからである。こうして、この例では、必要なブレーキ効果は非常に簡単に、直接的に定量弁の中で実現される。留意すべき点は、この弁が、呼吸駆動式トリガシステムから独立した形で実装できるということである。
【0040】
図15から図17には、本発明の第4の実施の形態を示す。当該実施の形態では、「遅延システム」を用いるための構成が設けられており、前記遅延システムは、図1および図2を参照しながら上で説明した弁部材解放システムの駆動を、予め決められた時間だけ遅延させるものである。これは、以下のことを意味する。すなわち、弁部材3が投与位置に達した直後に、弁部材解放システムが動作するものではなく、図5から図11を参照しながら説明したようなブレーキシステム50、60が制御部材40と協働し、その結果、前記制御部材は、保持手段30そして、それに続き、第1の固定用部材20aを解放するまでに、予め定められた時間をとることになる。そのために、制御部材40(保持手段30を保持位置から非保持位置方向に移動できるようにして、第1の固定用部材20aを解放することで、弁部材解放システムの起動を可能とするもの)は第1の制御部材部分48と第2の制御部材部分49とから成り、これら2つの部分は、スプリング45(好ましくは剛性の低いもの)によって相互接続されている。制御部材の第1の部分48は弾性部材10と協働しており、制御部材の第2の部分49は第1に保持手段30と、第2にブレーキシステム60に固定された第2の固定用部材20bと協働している。こうした構成であるため、装置が駆動されると、呼吸駆動式トリガシステムの弾性部材10が、弁部材3を休止位置から投与位置へと移動させ、それと同時に、制御部材の第1の部分48を移動させるが、それによって、スプリング45は圧縮される。スプリング45は弾性部材10のスプリングに比べてはるかに力が弱いので、弁部材3の投与位置方向への移動は、スプリング45の存在によって速度を下げられたりブレーキをかけられたりすることは全くない。弁部材3が投与位置に達すると、それから、スプリング45が制御部材の第2の部分49に働きかける。これによって第2の固定用部材20bは移動させられるが、この移動はブレーキシステム60によってブレーキをかけられる。こうして、所定の遅延(ブレーキ60のスプリング45の特性によって予め定められたもの)の後に初めて、制御部材40の第2の部分49は、保持部材30が解放されて第1の固定用部材20aを非固定位置に向けて移動させることが可能となる、という位置に達する。
【0041】
図15から図17に示す実施の形態では、空気ブレーキシステムと機械的スプリング遅延システムを用いているが、電気的あるいは電気機械的な種類の遅延システムを用いることも当然可能である。その場合、ブレーキを電気的遅延システムに置き換えることも可能であろう。また、弁部材解放システムを電磁石に置き換えることも可能であろう。当該電磁石は、駆動された際に部材をスライド移動させるものとなるが、その部材とは、制御部材40の第2の部分49の同等物である。
【0042】
以上、本発明に関して様々な実施の形態と関連付けて説明したが、これらは、非限定的な例として示したものであり、当業者であれば当然、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲から逸脱しない形で、これに変形を施すことが可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の流体ディスペンサ装置に関する第1の実施の形態を示す部分切り欠き概略断面図であり、弁が駆動される前の状態を示す図である。
【図2】図1と同様の図であり、弁が駆動された後の状態を示す図である。
【図3】本発明に関する第1の実施の形態の変形例を示す部分切り欠き概略断面図であり、弁が駆動される前の状態を示す図である。
【図4】図3と同様の図であり、弁が駆動された後の状態を示す図である。
【図5】本発明の流体ディスペンサ装置に関する第2の実施の形態を示す概略断面図であり、弁が駆動される前の状態を示す図である。
【図6】図5に示すブレーキシステムの拡大詳細図である。
【図7】前記ブレーキシステムの概略断面図である。
【図8】本発明に関する前記第2の実施の形態に関する変形実施形態を示す図であり、弁が駆動される前の状態を示す図である。
【図9】図8に示す空気ブレーキシステムの詳細を示す概略断面図であり、装置が駆動される前の状態を示す図である。
【図10】図9と同様の図であり、装置が駆動中である状態を示す図である。
【図11】図9、10と同様の図であり、装置の駆動が完了した状態を示す図である。
【図12】本発明に関する第3の実施の形態を示す概略断面図であり、当該実施の形態は、第1および第2の実施の形態を組み合わせたものである。
【図13】空気ブレーキシステムの変形実施形態を示す概略断面図であり、装置が駆動される前の状態を示す図である。
【図14】図13と同様の図であり、装置が駆動された後の図である。
【図15】本発明に関する第4の実施の形態を示す概略断面図であり、装置が駆動される前の状態を示す図である。
【図16】図15と同様の図であり、装置が駆動中である状態を示す図である。
【図17】図15、16と同様の図であり、装置が駆動された後の状態を示す図である。

Claims (16)

  1. 流体ディスペンサ装置であって、
    流体および推進ガスが格納された貯蔵器(1)と、前記貯蔵器に設置された定量弁(2)であって、投与位置と休止位置との間を移動するように設置された弁部材(3)と定量チャンバとを有する前記定量弁(2)と、そして、前記弁を駆動するための自動トリガシステムであって、好ましくはユーザの吸引動作によって駆動される前記トリガシステムと、有し、
    前記トリガシステムはスプリングに形成または、これに固定された弾性部材(10)を有し、前記弾性部材はユーザの手によって移動させられて準備完了の状態(cocked position)になり、この状態では張力を持たされた状態に保持され、ここからトリガシステムの駆動によって前記弾性部材(10)は解放され、そこから、当該弾性部材は、弁(2)の弁部材(3)をその投与位置方向に移動させるように調整された力を加えながら、駆動位置に移動し、その後、前記弾性部材(10)はユーザの手によって駆動位置から休止位置に戻され、当該休止位置においてはもはや、前記弁部材をその投与位置方向に押しやることはしておらず、
    特徴となるのは、
    貯蔵器(1)または弁(2)の有する弁部材(3)と協働する弁部材解放システムを有し、それによって、弁の定量チャンバ内に入っている流体が投与された後には、前記弁部材(3)は、トリガシステムの前記弾性部材(10)から加わる力から解放され、さらに、装置が駆動された後には、前記弁部材(3)が、弁の戻しスプリングによって、前記弾性部材の位置に関わりなく、休止位置に戻されるようになっている、という点である、
    という前記流体ディスペンサ装置。
  2. 前記弁部材解放システムは、弁部材(3)および流体貯蔵器(1)のうち一方と協働する固定用部材(20)を有し、
    前記固定用部材(20)は固定位置と非固定位置との間を移動するように設置されており、前記固定用部材が固定位置にある際、弁部材(3)はトリガシステムの前記弾性部材(10)によって投与位置に運び込まれることができ、前記固定用部材が非固定位置にある際、弁部材(3)は前記弾性部材(10)の位置に関わりなく、休止位置に運び込まれ、
    前記固定用部材(20)は、トリガシステムが駆動された後に、非固定位置に押しやられること、
    を特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 弁部材解放システムは、保持位置および非保持位置から移動させることの可能な保持部材(30)を有し、
    当該保持部材は、前記保持位置においては前記固定用部材(20)をその固定位置に保持し、前記非保持位置においては前記固定用部材(20)をその固定位置に保持せず、
    前記保持部材(30)は、弁部材(3)がその投与位置に達した際に、非保持位置に向かって移動させられること、
    を特徴とする請求項2に記載の装置。
  4. 前記弁部材解放システムは制御部材(40)を有し、当該制御部材(40)は第1に弁部材(3)と、第2に保持部材(30)と協働し、それによって、弁部材(3)がその投与位置に達する際には、制御部材(40)は保持部材(30)をその非保持位置に移動させることを可能とし、その結果、固定用部材(20)は移動させられて非固定位置に入り、弁部材は弁の戻しスプリングによって休止位置に戻されること、
    を特徴とする請求項3に記載の装置。
  5. 前記保持部材(30)は弾性変形可能であり、前記制御部材は第1の内径(41)を有する部分と第2の内径(42)を有する部分とを有し、
    前記第1の内径の部分は保持手段(30)と協働して、これが変形することを防ぎ、さらにこれを、その保持位置に留め、
    第2の内径(42)は前記第1の内径(41)よりも大きく、弁部材(3)がその投与位置に達するタイミングで前記保持部材(30)と協働し、それから、前記保持部材(30)をその非保持位置方向に変形させることを可能とすること、
    を特徴とする請求項4に記載の装置。
  6. 前記固定用部材(20)はブレーキ装置(50,60)を有し、当該ブレーキ装置は、トリガシステムが駆動された後、前記固定用部材(20)の非固定位置の方向への移動の速度を下げるように作られていること、
    を特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の装置。
  7. 前記ブレーキ装置(50)は機械的なものであり、前記固定用部材(20)に接続された移動部材(55)を有し、当該移動部材は、1つ以上のブレーキ部材(51,52)に接して、あるいは、それらの間を、摩擦を伴う形でスライド移動すること、
    を特徴とする請求項6に記載の装置。
  8. 前記移動部材は好ましくは歯付きロッド(55)であり、前記ブレーキ部材は好ましくはエラストマー製の2つの車(51,52)で成り、前記ロッド(55)は前記車(51,52)の間を、摩擦を伴う形でスライド移動すること、
    を特徴とする請求項7に記載の装置。
  9. 車(51,52)の各々は、それぞれ変形可能アーム(53,54)に固定され、ロッド(55)が前記車の間をスライド移動する際は、各アーム(53,54)が前記車(51,52)を互いに接近させるように変形するようになっており、それによって、前記ロッド(55)に加わる摩擦を大きくしてブレーキ効果を生じさせること、
    を特徴とする請求項8に記載の装置。
  10. 前記ブレーキ装置(60)は、空気式および/または水圧式であること、
    を特徴とする請求項6に記載の装置。
  11. 前記ブレーキ装置(60)は、前記固定用部材(20)に接続されたピストン(61)を有し、前記ピストン(61)はチャンバ(62)内を耐漏洩様態でスライド移動し、
    前記チャンバ(62)または前記ピストン(61)は小さい開口部(63)を備え、それによって、気体または液体は、低速でしか前記チャンバ(62)に出入りできないこととなり、その結果、前記ピストン(61)の移動も低速となること、
    を特徴とする請求項10に記載の装置。
  12. 弁部材解放システムは、第1の固定用部材(20a)と第2の固定用部材(20b)とを有し、前記第1の固定用部材は、弁部材(3)が投与位置に達した際に非固定位置に移動させられ、前記第2の固定用部材は、ブレーキシステム(50,60)を備え、前記第1の固定用部材(20a)がその非固定位置にある時に、これによって、第2の固定用部材用の非固定位置に押し込まれ、それによって、ブレーキシステム(50,60)は、弁部材(3)が投与位置にある時に一度だけしか駆動されないようになっていること、
    を特徴とする請求項3乃至5および請求項6乃至11のいずれかに記載の装置。
  13. 前記第1の固定用部材(20a)は、第1に貯蔵器(1)の端壁と協働し、第2に前記ブレーキ(50,60)に固定された前記第2の固定用部材(20b)と協働すること、
    を特徴とする請求項12に記載の装置。
  14. 前記弁部材解放システムは遅延システムを有し、当該遅延システムは、弁部材(3)が投与位置に達してから予め定められた遅延時間の後に定量弁(2)の弁部材(3)を解放するように作られていること、
    を特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の装置。
  15. 弁部材解放システムは、制御部材(40)と協働する保持部材(30)によって保持される第1の固定用部材(20a)を有し、
    前記制御部材(40)は、トリガシステムの弾性部材(10)に固定された第1の部分(48)と、そして、第1に前記保持手段(30)と第2にブレーキシステム(50,60)を備えた第2の固定用部材(20b)と協働する第2の部分(49)と、制御部材(40)の前記第1および第2の部分の間に配置されたスプリングなど剛性の低い弾性部材(45)とを有し、
    その結果、前記第1の固定用部材(20a)がその非固定位置の方向に移動可能となるのは予め定められた遅延時間の後となるため、弁(2)の前記弁部材(3)がその休止位置戻ることが可能とされ、
    前記遅延時間は、前記弾性部材(45)の力を受けて、前記ブレーキシステム(50,60)に対して、第2の固定用部材(20b)が非固定位置へと移動するのに要する時間に対応しており、その結果、制御部材(40)の前記第2の部分(49)を、保持手段(30)が変形してその非保持位置に入ることが可能となる位置へと移動させ、それにより、第1の固定用部材(20a)が移動してその非固定位置に入ることを可能とすること、
    を特徴とする請求項14に記載の装置。
  16. 前記遅延システムが、電気的または電気機械的であること、
    を特徴とする請求項14に記載の装置。
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