JP2004527563A - 抗うつ作用を有する、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキシノ[2,3−f]キノキサリンのアザへテロシクリルメチル誘導体 - Google Patents

抗うつ作用を有する、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキシノ[2,3−f]キノキサリンのアザへテロシクリルメチル誘導体 Download PDF

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Abstract

【課題】
【解決手段】次の式(I)の化合物は、うつ病、その他強迫性障害、パニック発作、全般性不安障害、社会不安障害、性的機能不全、摂食障害、肥満症、エタノールまたはコカインの乱用により生じる常習的な障害、および関連疾患などの疾患の治療に有用である。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、抗うつ作用を有する、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキシノ[2,3−f]キノキサリンの、アザへテロシクリルメチル誘導体と、その調製工程と、その使用方法と、それらを含む製薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
大うつ病は、人口の5%以上が罹患する重大な健康上の問題であり、障害での有病率は15〜20%である。
【0003】
選択的セロトニン再取り込み阻害剤は、うつ病や関連する疾患の治療において著しい成功を収め、最も処方される薬物の1つとなった。しかし、選択的セロトニン再取り込み阻害剤は作用の発現が遅く、完全な治療効果を発揮するには数週間かかることも多い。さらに、その効果が見られるのは患者の2/3未満である。
【0004】
選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRIs)は、うつ病などの疾患治療薬としてよく知られている。SSRIsは神経でのセロトニン再取り込みを遮断することで、シナプス間隙のセロトニン濃度を上昇させ、シナプス後セロトニン受容体の活性化を促進して作用する。
【0005】
しかし、SSRIの単回投与により、シナプスのセロトニンを増加させると期待されるニューロンのセロトニントランスポーターを阻害することができるが、臨床的な改善を達成するには、長期的な投与が必要である。
【0006】
SSRIsはセロトニン作動性細胞体の近傍でセロトニンレベルを上昇させ、過剰なセロトニンが細胞体樹状突起の自己受容体である5HT1A受容体を活性化し、前脳の広範にわたりセロトニンの放出を減少させることが示唆されてきた。この負のフィードバックが、抗うつ薬による誘発が可能なシナプスセロトニンの上昇を制限する。
【0007】
5HT1Aアンタゴニスト(antagonist)はこの負のフィードバックを制限し、セロトニン再取り込み機構の効果を改善するはずである(Perez,V.ら、The Lancet、349:1594−1597(1997))。このような併用療法では、セロトニン再取り込み阻害剤の効果が加速されると期待される。
【0008】
従って、セロトニン再取り込み阻害と、5−HT1A受容体拮抗作用を共に持つようなである改良された化合物を提供することが強く望まれている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明によれば、次の化学式の新規化合物群であって、
【0010】
【化5】
Figure 2004527563
【0011】
ここで、
とRとRとRとRとは、互いに独立に、水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2個〜6個のカルボアルコキシ、トリフルオロメチル、炭素原子1個〜6個のアルキル、炭素原子1個〜6個のアルコキシ、炭素原子2個〜6個のアルカノイルオキシ(alkanoyloxy)、アミノ、各アルキル基が炭素原子を1個〜6個有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノ、炭素原子2個〜6個のアルカンアミド、または炭素原子1個〜6個のアルカンスルホンアミドであり、
およびRは、互いに独立に、水素、炭素原子1個〜6個のアルキル、ハロゲン、水酸基、シアノ、またはアミノであり、
は水素、または炭素原子1個〜6個のアルキルであり、
破線は任意の二重結合を表し、
ZはCRまたはNであり、
nは0、1、または2の整数である
化合物、
または、その薬学的に許容される塩
が提供される。
【0012】
これら化合物のうち好適なものは、Rが水素、水酸基、ハロ、シアノ、トリフルオロメチル、炭素原子1個〜6個のアルキル、または炭素原子1個〜6個のアルコキシである化合物である。Rが水素である化合物がより好適である。
【0013】
他の好適な実施形態では、Rは水素、炭素原子1個〜6個のアルキル、アミノ、または各アルキル基が炭素原子1個〜6個を有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノである。Rが水素または低級アルキルである化合物がより好適である。
【0014】
は、水素または炭素原子1個〜6個のアルキルであることが好ましい。Rが水素または低級アルキルである化合物がより好適である。
【0015】
本発明の一部の実施形態では、RおよびRが同一で、水素および低級アルキルから選択されることが好ましい。
【0016】
とRとRとは、互いに独立に水素と、水酸基と、ハロゲンと、シアノと、カルボキサミドと、炭素原子1個〜6個のアルキルと、炭素原子1個〜6個のアルコキシとから選択されることが好ましい。RとRとRとは、互いに独立に水素およびハロゲンから選択されることがより好ましい。
【0017】
は水素であることが好ましい。
【0018】
ZがCRの場合、Rは水素、水酸基、ハロゲン、シアノ、カルボキサミド、炭素原子1個〜6個のアルキル、または炭素原子1個〜6個のアルコキシである。
【0019】
本発明の一部の実施形態では、nが0または1であることが好ましい。nが0であればより好適である。
【0020】
本発明の他の好適な実施形態では、Rは水素、水酸基、ハロ、シアノ、トリフルオロメチル、炭素原子1個〜6個のアルキル、または炭素原子1個〜6個のアルコキシであり、Rは水素、炭素原子1個〜6個のアルキル、アミノ、または各アルキル基が炭素原子を1個〜6個有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノであり、Rは水素、または炭素原子1個〜6個のアルキルであり、RとRとRとは、互いに独立に、水素と、水酸基と、ハロと、シアノと、カルボキサミドと、炭素原子1個〜6個のアルキルと、炭素原子1個〜6個のアルコキシとから選択され、nは0または1の整数である。
【0021】
最も好適な化合物は、RおよびRが同一で、水素、または炭素原子1個〜6個のアルキルであり、RとRとRとが互いに独立に水素と、ハロゲンと、シアノとから選択され、Rが水素であり、ZがCRであり、Rが好ましくは水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子1個〜6個のアルキル、または炭素原子1個〜6個のアルコキシであり、nが0であり、破線が二重結合を表す化合物である。
【0022】
本明細書におけるアルキルとは脂肪族炭化水素鎖を指し、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、neo−ペンチル、n−へキシル、イソへキシルなどの直鎖および分岐鎖を含む。低級アルキルとは、炭素原子1個〜3個のアルキルを指す。
【0023】
本明細書におけるアルカンアミドとはR−C(=O)−NH−基を指し、ここでRは炭素原子1個〜5個のアルキル基で、上記に例示した炭素原子を最高5個有するものなどがある。
【0024】
本明細書におけるアルカノイルオキシとはR−C(=O)−O−基を指し、ここでRは炭素原子1個〜5個のアルキル基で、上記に例示した炭素原子を最高5個有するものなどがある。
【0025】
本明細書におけるアルカンスルホンアミドとはR−S(O)−NH−基を指し、Rは炭素原子1個〜6個のアルキル基で、上記に例示したものなどがある。
【0026】
本明細書におけるアルコキシとはR−O−基を指し、Rは炭素原子1個〜6個のアルキル基で、上記に例示したものなどがある。
【0027】
本明細書におけるカルボキサミドとは−CO−NH基を指す。
【0028】
本明細書におけるカルボアルコキシとはRO−C(=O)−基を指し、ここでRは炭素原子1個〜5個のアルキル基で、上記に例示した炭素原子を最高5個有するものなどがある。
【0029】
本明細書におけるハロゲン(またはハロ)とは塩素と、臭素と、フッ素と、ヨウ素とを指す。
【0030】
本発明は、アミノ−メチル−2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキシノ[2,3−f]キノキサリンのR立体異性体およびS立体異性体の双方と、これらR立体異性体およびS立体異性体の混合物とに関する。この出願全体にわたり、本発明の生成物の名称は、アミノメチル−2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキシノ[2,3−f]キノキサリンの絶対配置が示されていない場合、個々のR鏡像異性体およびS鏡像異性体と、これら双方の混合物を包含することを意図している。本発明の一部の実施形態では、S立体異性体の方が好適である。
【0031】
一方の立体異性体がより好ましい場合、この立体異性体は、一部の実施形態ではそれに対応する鏡像異性体が実質的にない状態で提供される。従って、対応する鏡像異性体が実質的にない鏡像異性体とは、単離、つまり分割法により分割するか、対応する鏡像異性体を含まないように調整された化合物を指す。本明細書における「実質的にない」とは、その化合物が著しく高い割合で1種類の立体異性体で構成されていることを意味する。好適な実施形態では、化合物は少なくとも約90重量%の好適な立体異性体からなる。本発明の別の実施例では、化合物は少なくとも約99重量%の好適な立体異性体からなる。好適な立体異性体は、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)やキラル塩の生成と結晶化など当業者に知られている任意の方法で、または本明細書に説明する方法で、ラセミ混合物から単離することができる。例えば、Jacquesら、Enantiomers,Racemates and Resolutions(Wiley Interscience、New York、1981)と、Wilen,S.H.ら、Tetrahedron 33:2725(1977)と、Eliel,E.L. Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw−Hill、NY、1962)と、Wilen, S.H. Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p.268(E.L.Eliel,Ed.、Univ. of Notre Dame Press、Notre Dame、IN 1972)とを参照。
【0032】
さらに、本明細書請求項で請求されている化合物の互変異性体も存在する可能性があるとみなし、例えばRまたはRがOHである場合、化合物は複数の互変異性体の形で存在する可能性がある。本出願に含まれる請求項は、表題化合物であれ中間体であれ、個々の互変異性体だけでなく、その混合物も包含することを意図している。
【0033】
薬学的に許容される塩とは、酢酸、乳酸、クエン酸、桂皮酸、酒石酸、琥珀酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、マンデル酸、リンゴ酸、シュウ酸、プロピオン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、グリコール酸、ピルビン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、サリチル酸、安息香酸、および同様に既知の許容される酸などの有機酸および無機酸から誘導されたものである。
【0034】
本発明の具体的な化合物は、
2−{[4−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]メチル}−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン、
2−{[4−(1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]メチル}−2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン、
2−{[4−(1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]メチル}−8,9−ジメチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン、
2−{[4−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]メチル}−8,9−ジメチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン、
8,9−ジエチル−2−{[4−(1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]メチル}−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン、
8,9−ジエチル−2−{[4−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]−メチル}−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリンと、
これらの薬学的に許容される塩
を含む。
【0035】
本発明の一部の実施形態では、新規性のある中間体が提供される。この中間体とは、次の化学式を有するものであり、
【0036】
【化6】
Figure 2004527563
【0037】
ここで、
は、水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2個〜6個のカルボアルコキシ、トリフルオロメチル、炭素原子1個〜6個のアルキル、炭素原子1個〜6個のアルコキシ、炭素原子2個〜6個のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1個〜6個を有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノ、炭素原子2個〜6個のアルカンアミド、または炭素原子1個〜6個のアルカンスルホンアミドであり、
およびRは、互いに独立に、水素、炭素原子1個〜6個のアルキル、ハロゲン、水酸基、シアノ、またはアミノから選択され、
Xは、水酸基、ハロゲン、炭素原子1個〜6個のアルキルスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、またはベンゼン環が任意にハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、炭素原子1個〜6個のアルキル、または炭素原子1個〜6個のアルコキシと置換されたベンゼンスルホン酸塩である
化学式IIの化合物は、化学式Iの化合物の調製において特に有用である。化学式IIの化合物の好適な例は、
2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン−2−イルメチル 4−メチルベンゼンスルホナートと、
8,9−ジメチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン−2−イル]メチル 4−メチルベンゼンスルホナートと、
8,9−ジエチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]−キノキサリン−2−イルメチル 4−メチルベンゼンスルホナートと
を含む。
【0038】
本発明では、上記で定義済みの化学式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を調製する工程であって、
(a)化学式(II)の化合物であって、
【0039】
【化7】
Figure 2004527563
【0040】
とRとRとは上記で定義済みであり、Xはハロゲン、水酸基、炭素原子1個〜6個のアルキルスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、またはベンゼン環がオプションでハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、炭素原子1個〜6個のアルキル、または炭素原子1個〜6個のアルコキシと置換されたベンゼンスルホン酸塩である化合物を、
化学式(III)の化合物であって、
【0041】
【化8】
Figure 2004527563
【0042】
nとZとRとRとRとRとは上記で定義済みである化合物と
反応させる工程、
または、
(b)化学式(I)の基本化合物を薬学的に許容される酸を付加した塩に変換する工程、
または、
化学式(I)の化合物の異性体混合物を分離して、化学式(I)の化合物の鏡像異性体またはその薬学的に許容される塩を単離する工程
のうち1つを有する工程も提供する。
【0043】
本明細書で説明する任意の反応では、必要に応じ、反応性置換基を反応前に保護し、その後はずすことができる。
【0044】
本発明の2−アザへテロシクリルメチル−2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキシノ[2,3−f]キノキサリンは、図式I−IIIに例示するとおり便利に調製できる。具体的には、水素化ナトリウムなど適切な塩基の存在下、適切に置換されたニトログアヤコール(1)を臭化アリルでアルキル化して(2)を生成したのち、水酸化ナトリウムなどの試薬により脱メチル化する。その結果得られる4−ニトロ−2−アリルオキシフェノール(allyloxyphenol)(3)を、次に水素化ナトリウムなどの塩基の存在下、トシル酸グリシジルまたはエピハロヒドリンでアルキル化して(4)を生成し、メシチレンまたはキシレンなどの高沸点溶媒中で加熱すると、アリル基の転位およびジオキサン環の環化の双方が起こる。その結果得られる第1級アルコール(5)を、第3アミンの存在下、p−トルエンスルホニルクロライドとの反応によりトシル基に変換するか、代わりにトリフェニルホスフィンと組み合わせて、四臭化炭素または四塩化炭素との反応によりハロゲン基に変換する。次に還流用の塩化メチレンまたはベンゼン中で、触媒量のビス−アセトニトリルパラジウム(II)クロリド(bis−acetonitrile palladium (II) chloride)で処理することによりアリル側鎖を異性化して(6)を生成し、オゾン処理後ジイソプロピルエチルアミン処理するか、または過ヨウ素酸ナトリウムの存在下、触媒量の四酸化オスミウムにより処理し、対応するo−ニトロ−ベンズアルデヒドに開裂する。
【0045】
【化9】
Figure 2004527563
【0046】
三酸化クロム(Jones酸化)または亜鉛素酸ナトリウムなどの適切な酸化剤によりアルデヒドを酸化してo−ニトロ安息香酸(8)にし、この酸を、ジイソプロピルエチルアミンなど第3級塩基の存在下、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)によりo−ニトロアニリンに変換する。その結果得られるニトロアニリンを水素およびパラジウム−炭素でジアミン(8)に還元し、ジメチルスルホキシドなど何らかの高沸点溶媒中、適切なジカルボニル化合物で処理して環化すると、化学式Iの表題化合物が得られる。
【0047】
図式Iで説明した化学反応に用いたo−ニトロベンズアルデヒドおよびo−ニトロ安息香酸は、代わりに図式IIの説明に従い調製することもできる。適切なモノ−アリル化カテコール(10)を、上記の説明どおりトシル酸グリシジルで置換して、(11)を生成し、還流用メシチレン中で転位させる。
【0048】
【化10】
Figure 2004527563
【0049】
上記のように、は、炭酸水素ナトリウム/エタノールでの処理によりベンゾジオキサンメタノール(12)へ環化し、生じたアルコールはトシル基またはハロゲン基に変換される。また上記のように、還流用塩化メチレン中で触媒量のビス−アセトニトリルパラジウム(II)クロライド処理により二重結合を転位し(13)を生成した後、オゾンまたは四酸化オスミウム/過ヨウ素酸ナトリウムで開裂して、得られたアルデヒド(14)を硝酸および塩化スズ(IV)と合わせて位置選択的にニトロ化して(15)を生成する。あるいは、上記のようにJones条件下アルデヒドを対応する安息香酸へと酸化して(16)を生成したのち、ニトロ化して適切なo−ニトロ安息香酸(17)を生成することもできる。
【0050】
本発明の化合物であって、RおよびRが同一でない化合物は、上記のように不斉ジカルボニル化合物から調製することができ、位置異性体はクロマトグラフィーで分離可能である。あるいは、図式IIIに示すとおり、上記のo−ニトロアニリンから調整することもできる。適切に置換されたo−ニトロアニリン(18)を水素化ナトリウムなどの塩基で脱プロトン化し、適切な(−−ハロケトンかアルデヒド、あるいは(−−ハロアセタールかケタールでアルキル化して(19)を生成する。次に、パラジウム−炭素など触媒を使った水素添加によりニトロ基をアミンに変換し、塩酸により環化に影響を及ぼす。ジクロロ−ジシアノキノンなどの適切な酸化剤を使って、複素環を再芳香化して(IIa)を生成する。この工程における(−ハロケトンでのα−ハロニトリルの置換により、Rがアミノである本発明の化合物が生成され、(−ハロエステルの置換によりRが水酸基である化合物が生成される。この水酸基は、塩化ホスホリルまたは塩化チオニルでの処理など標準的な方法を使ってハロゲンに変換でき、Rがモノ−アルキルアミノ、ジ−アルキルアミノ、またはアルコキシである本発明の化合物を調製するには、ハロゲン基を使うことができる。
【0051】
【化11】
Figure 2004527563
【0052】
トシル基を適切に置換されたアザへテロ環で上記のとおり置換することにより、本発明の表題化合物が得られる。
【0053】
上述の化学に適したグアヤコールとカテコールとアザへテロ環は、既知の化合物であるか、当該分野で教育を受けた者により調製可能である。本発明の化合物は、従来の方法で鏡像異性体に分離することができ、好ましくは、上記手続きにより(2R)−(−)−3−ニトロベンゼンスルホン酸グリシジルまたは(2R)−(−)−3−ニトロベンゼントシル酸グリシジル(Sベンゾジオキサンメタンアミンを合成する場合)、あるいは(2S)−(+)−3−ニトロベンゼンスルホン酸グリシジルまたは(2S)−(+)−3−ニトロベンゼントシル酸グリシジル(R鏡像異性体を合成する場合)を、エピハロヒドリンまたはラセミ体のトシル酸グリシジルで置換することにより、個々の鏡像異性体を直接調製してもよい。
【0054】
Cheethamら(Neuropharmacol. 32:737、1993)で採用されているものと同様のプロトコルを用い、セロトニントランスポーターに対する本発明の化合物の親和性を決定した。遊離体のH−パロキセチンと結合体を分離するためのTom Techろ過装置、および結合体の放射活性を定量化するためのWallac 1205 Beta Plate(登録商標)カウンターを用いて、雄ラットの前頭皮質膜(frontal cortical membranes)からの本化合物のH−パロキセチン置換能力を測定した。標準的臨床抗うつ薬用に上記のように決定されたKiは、フルオキセチンで1.96nM、イミプラミンで14.2nM、ジメリジンで67.6nMであった。ラット前頭葉(frontal cortex)のH−パロキセチン結合とH−セロトニンの取り込み阻害の間には、強い関連性が見出された。
【0055】
ヒト5−HT1A受容体を安定に形質転換したCHO細胞を利用する、Hallら、J. Neurochem. 44、1685(1985)の手順を修正したものに従い、5−HT1Aセロトニン受容体から[3H]8−OHDPAT(ジプロピルアミノ−テトラリン)を解離する、請求項記載の化合物の能力を試験することにより、セロトニン5−HT1A受容体に対する高い親和性が確認された。本発明の化合物に対する5−HT1Aの親和性は、Kiとして以下に報告するとおりである。
【0056】
LazarenoおよびBirdsall(Br. J. Pharmacol. 109: 1120、1993)が用いた方法と同様の35S−GTPγS結合アッセイを利用することにより5−HT1A受容体での拮抗活性が確認され、クローニングしたヒト5−HT1A受容体を含む膜への35S−GTPγS結合に作用する、試験化合物の能力が決定された。アゴニスト(agonist)は結合を促進させるが、アンタゴニストは標準的なアゴニスト8−OH DPATの効果を促進させず、むしろ弱める。試験化合物の最大阻害作用はImaxとして表し、その力価はIC50で定義した。
【0057】
前述の3段落で説明した3つの標準的試験手続きの結果は、以下の通りである。
【0058】
【表1】
Figure 2004527563
【0059】
従って、本発明の化合物はセロトニン再取り込み阻害剤と5−HT1Aアンタゴニストの組み合わせであり、うつ病(大うつ病と、小児期のうつ病と、気分変調とを含む(これに限定はされないが))、不安症(anxiety)、パニック障害、外傷後ストレス障害、月経前不快気分障害(別称は月経前症候群)、注意欠陥障害(多動性の有無に拘わらず)、強迫性障害(抜毛癖を含む)、社会不安障害、全般性不安障害、肥満症(obesty)、神経性無食欲症や神経性大食症(bulimia nervosa)などの摂食障害、血管運動障害による紅潮、コカインおよびアルコール依存症、性的機能不全(早漏を含む)、および関連疾患など、セロトニン再取り込みおよびセロトニン1A受容体に関連し影響される病状の治療に有用である。さらに、本発明の化合物は、脳の5−HT1Aセロトニン受容体に強い親和性があり、この受容体で拮抗作用を示す。複数の薬物(例えば、フルオキセチンとピンドロール)を用いた最近の臨床試験では、SSRI活性と5−HT1A拮抗作用を組み合わせた治療により、抗うつ作用の発現が速くなることが証明された(BlierおよびBergeron、1995と、F.Artigasら、1996と、M.B.Tomeら、1997)。従って、本発明の化合物は非常に興味深く、うつ病の治療に有用である。
【0060】
従って本発明は、哺乳類、好ましくはヒトにおいて、上記に挙げた各疾患を治療、予防、阻害、または緩和する方法であって、薬学的に効果的な量の本発明の化合物を、それを必要とする哺乳類に提供する工程を有する方法を提供する。
【0061】
また本発明には、化学式Iの化合物の少なくとも1つ、その混合物、および/またはその薬学的な塩、およびその薬学的に許容されるキャリアを有する、中枢神経系の疾患状態や病状を治療あるいは制御する医薬組成物も包含される。そのような組成は、Remingtons Pharmaceutical Sciences、17th edition、ed. Alfonoso R.Gennaro、Mack Publishing Company、Easton、PA(1985)に説明されているものなど、許容される薬学的手順に沿って調製される。薬学的に許容されるキャリアとは、製剤中の他の成分と適合し、生物学的に許容されるキャリアである。
【0062】
本発明の化合物は、そのまま、もしくは従来の医薬品キャリアと合わせて経口投与または非経口投与することができる。適用可能な固体キャリアには、香料添加剤、潤滑剤、可溶化剤、懸濁剤、充填剤、流動促進剤、圧縮補助剤、結合剤、錠剤崩壊試薬、またはカプセル材料などとしても機能する、1つ以上の物質を含めることができる。散剤では、キャリアは細かく粉砕した固体であり、混合剤中で細かく粉砕した有効成分と合わせられる。錠剤では、有効成分を必要な圧縮特性を有するキャリアと適切な割合で混合し、望ましい形状および大きさに固形化される。散剤と錠剤は、最高99%の有効成分を含んでいることが望ましい。適切な固体キャリアには、例えばリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、デキストリン、でんぷん、ゼラチン、セルロース、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリジン、低融点ワックス、イオン交換樹脂などがある。
【0063】
液体キャリアは、液剤と、懸濁剤と、乳剤と、シロップ剤と、エリキシル剤との調製に用いることができる。本発明の有効成分は、水、有機溶媒、その両方の混合物、または薬学的に許容される油または脂肪など、薬学的に許容される液体キャリアに溶解または懸濁することができる。この液体キャリアには、可溶化剤、乳化剤、緩衝液、保存料、甘味料、香料添加剤、懸濁剤、増粘剤、着色料、粘性調節剤、安定剤、または浸透圧調節剤など、他の適切な薬学添加物を含めることができる。経口投与および非経口投与に用いる液体基材の適切な例としては、水(特に、セルロース誘導体、好ましくはカルボキシルメチルセルロースナトリウム溶液など、上記の添加剤を含む)、アルコール(一価アルコール、グリコールなどの多価アルコールを含む)とその誘導体、および油(ヤシ油やラッカセイ油など)がある。非経口投与の場合、基材はオレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピルなど、油状のエステルであってもよい。無菌液体基材は、非経口投与用の無菌液状組成物に用いる。
【0064】
無菌液剤または無菌懸濁剤である液体医薬組成物は、例えば筋肉注射、腹腔内注射、または皮下注射で利用できる。無菌液剤は静脈内投与することもできる。経口投与は、液体または固体の組成物の形態で行うことができる。
【0065】
医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、坐剤などの単位剤形であることが望ましい。このような剤形では、組成物は適切な量の有効成分を含んだ単位用量に再分割され、単位剤形は、例えば分包した散剤、バイアル、アンプル剤、プレフィルドシリンジ(注射器充填済み製剤)、または液剤を含む小袋など、包装済みの組成物にすることができる。単位剤形は、例えば、カプセル剤または錠剤自体であってもよく、そのような組成物を適当数の包装形態にしたものでもよい。
【0066】
患者に与えられる量は、投与されるもの、予防か治療かなどの投与目的、患者の状態、投与法などによって変わる。治療への応用では、すでに疾患に罹患している患者に、疾患の症状とその合併症を治癒あるいは少なくとも部分的に改善するのに十分な量だけ、本発明の化合物を与える。これを達成するために十分な量を「治療学的に有効な量」と定義する。特定の症例の治療に用いる用量は、主治医により主観的に決定される必要がある。関与する評価項目には、患者の特定の病状とサイズ、年齢、反応パターンなどを含む。一般に、開始用量は1日約5mgであり、1日用量を1日約150mgまで漸増して、ヒトにおける望ましい用量を与える。
【0067】
本明細書における「与える」とは、本発明の化合物あるいはある組成物を直接投与することか、体内で同等量の活性な化合物または物質となるプロドラッグ、誘導体、またはアナローグ(analog)を投与することを意味する。
【0068】
本発明は化学式Iの化合物のプロドラッグを含む。本明細書における「プロドラッグ」とは、生体内で代謝手段(加水分解など)により、化学式Iの化合物に変換自在な化合物を意味する。当該分野では、例えばBundgaard、(ed.)、Design of Prodrugs、Elsevier(1985)と、Widderら(ed.)、Methods in Enzymology、vol.4、Academic Press(1985)と、Krogsgaard−Larsenら、(ed)."Design and Application of Prodrugs、Textbook of Drug Design and Development、Chapter 5、113−191(1991)と、Bundgaardら、Journal of Drug Deliver Reviews、8:1−38(1992)、Bundgaard、J. of Pharmaceutical Sciences、77:285以下参照(1988)と、HiguchiおよびStella(eds.)Prodrugs as Novel Drug Delivery Systems、American Chemical Society(1975)とで考察されている通り、種々の形態のプロドラッグが知られている。
【0069】
以下の例では、本発明の代表的な化合物の合成法を例示する。
【0070】
中間体1
3−アリルオキシ−4−メトキシニトロベンゼン
97.5g(0.51mole)の5−ニトログアヤコールのナトリウム塩を1リットルのDMFに溶解し、1.5当量の臭化アリルを加えた。65℃に2時間加熱したのち、暗色部の大部分を排出し、TLC(1:1 CH2Cl2/ヘキサン)で出発物質の損失を確認した。溶媒を減圧濃縮し、その残渣を水で洗浄した。この生成物をろ過により単離し、減圧乾燥した。これにより、112gの淡黄色の固体が得られた。メタノールで再結晶させた試料は融点93℃〜94℃であった。
【0071】
中間体2
2−アリルオキシ−4−ニトロフェノール
1Lのジメチルスルホキシドに750mLの2N水酸化ナトリウム水溶液を加え、この混合物を65℃に加熱した。上記で調製した淡黄色固体の3−アリルオキシ−4−メトキシニトロベンゼンを、30分間にわたり何回かに分けて加えてから、温度を95℃にまで上昇させ3時間維持した時点で、出発物質が消費された。この混合物を冷却し、1Lの氷および1Lの2N HClの混合物に注いだ。粗生物だが均一な(TLC、1:1 CH2Cl2/ヘキサンによる)73グラムの望ましい生成物が、ろ過により薄茶色の固体として単離された。その後、この物質を1:1のヘキサン/塩化メチレンに溶解し、シリカゲルでろ過して68gの淡黄色固体を得、これを、酢酸エチル/ヘキサンで再結晶させたところ融点61℃〜62℃となった。上記の初期結晶化から得た水溶性の母液を2Lの酢酸エチルで抽出した。これを硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、暗色の油状物質になるまで蒸発させた。1:1のCH2Cl2/ヘキサンを使ったシリカカラムクロマトグラフィーにより、さらに12gの表題化合物を黄色い固体として得た。2% MeOH/CHCl3で溶出したところ、12gの暗色油状物質が生じ、減圧下でゆっくりと結晶化した。これがクライゼン生成物、3−アリル−4−ニトロカテコールであることが判明した。
【0072】
中間体3
2−(2−アリルオキシ−4−ニトロフェノキシメチル)−オキシラン
20g(0.50mole)の60% NaH/鉱油を2リットルフラスコに入れ、500mLのヘキサンで洗浄した。1リットルのDMFを加えたのち、前工程で調製した77g(0.40mole)の2−アリルオキシ−4−ニトロフェノールを加えた。フェノールをアルゴン雰囲気下で何回かに分けて加えた。この混合物を室温およびアルゴン下で30分間撹拌したのち、108g(0.48moles)の(R)−トシル酸グリシジルを加え、その混合物を窒素下で一晩70℃〜75℃に加熱した。冷却後DMFを減圧除去し、1リットルの塩化メチレンで置換した。これを500mLの2N HClと、飽和炭酸水素ナトリウムと、飽和食塩水とで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。この混合物をろ過し、減圧濃縮して油状物質にして、カラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、溶出液:1:1のヘキサン/塩化メチレン)を行った。これにより、2つの出発物質が微量混入した43gの生成物が得られ、これから21gの純粋な生成物が淡黄色の固体として得られた。不純物を含んだ物質を1.2Lの10%酢酸エチル/ヘキサンで再結晶して、34gの純粋(1:1のヘキサン/塩化メチレンを使ったシリカゲルTLCで均一)な(R)−2−(2−アリルオキシ−4−ニトロフェノキシメチル)−オキシラン(融点64℃)が得られた。
元素分析:1213NO
計算値:C, 57.37; H, 5.21; N, 5.58。
実測値:C, 57.50; H, 5.21; N, 5.43。
【0073】
中間体4
(8−アリル−7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ(1,4)ジオキシン2−イル)−メタノール
上記のように調製した(R)−2−(2−アリルオキシ−4−ニトロフェノキシメチル)−オキシラン(20g、80mmole)を、窒素雰囲気下、メシチレン中、155℃で24時間加熱した。形成された黒色の固体をろ過したところ、1.5gの非常に極性のある物質が生じた。溶媒を減圧蒸発させたのち、カラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、溶出液:塩化メチレン)を行ったところ、10gの出発物質が回収され、また7.5gの望ましい転位済み(S)−(8−アリル−7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ(1,4)ジオキシン2−イル)−メタノールが生じ、これを減圧下で放置しゆっくりと結晶化した(融点67℃)。回収された出発物質に基づく収率は75%であった。
元素分析:C12H13NO5。
計算値:C, 57.37; H, 5.21; N, 5.58。
実測値:C, 57.26; H, 5.20; N, 5.35。
【0074】
中間体5
トルエン−4−スルホン酸 8−アリル−7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ(1,4)ジオキシン2−イルメチルエステル
9.55g(38.0mmole)の(S)−(8−アリル−7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ(1,4)ジオキシン2−イル)−メタノールを465mLのピリジンに溶解し、29.0g(152mmole)のp−トルエンスルホニルクロライドを加えて、この混合物を窒素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。次に水を加えて過剰なトシルクロリドをクエンチし、溶媒を減圧除去して塩化メチレンで置換した。この溶液を2N HClと、飽和炭酸水素ナトリウムと、飽和食塩水とで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過、減圧蒸発と、カラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、溶出液:1:1のヘキサン/塩化メチレン)とにより、12.6g(92%)のトルエン−4−スルホン酸 (R)−アリル−7−ニトロ−2,3−ベンゾ(1,4)ジオキシン2−イルメチルエステルが生じ、これを放置しゆっくりと結晶化して黄褐色の固体(融点60℃〜62℃)を得た。
元素分析:1919NOS。
計算値:C, 56.29; H, 4.72; N, 3.45。
実測値:C, 56.13; H, 4.58; N, 3.44。
【0075】
中間体6
{7−ニトロ−8−[1−プロペニル]−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル} 4- メチルベンゼンスルホナート
10.0g(24.0mmole)の(R)−[8−アリル−7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル]4−メチルベンゼンスルホナートを700mLのベンゼン溶液に、1.03gのビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)を加え、この混合物を窒素雰囲気下、48時間還流した。次に触媒をろ過により除去し、ろ液を減圧濃縮して茶色の油状物質とした。カラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、溶出液:塩化メチレン)で7.2gの表題化合物がE異性体およびZ異性体の混合物として得られた。純粋なE異性体を含むフラクションを蒸発させることにより、{(2R)−7−ニトロ−8[(E)−1−プロペニル]−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル}4−メチルベンゼンスルホナートの試料を、黄色い固体(融点105℃〜106℃)として得た。
元素分析:1919NOS。
計算値:C, 56.29; H, 4.72; N, 3.45。
実測値:C, 56.12; H, 4.64; N, 3.39。
【0076】
中間体7
(8−ホルミル−7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル)4−メチルベンゼンスルホナート
{(2R)−7−ニトロ−8−[1−プロペニル]−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル}4−メチルベンゼンスルホナート(10.5g、25.9mmole)を400mLの塩化メチレンに溶解したものを、過剰なオゾンにより−78℃で処理した。次にジイソプロピルエチルアミン(11.5mL、66.0mmole)を30分間にわたり1滴ずつ加え、この混合物が室温に達したのち、窒素雰囲気下で一晩撹拌した。次にこの混合物を塩化メチレンで600mLになるまで希釈し、100mLの2N HCl(aq)で三回洗浄し、200mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回洗浄し、200mLの飽和食塩水で洗浄した。この溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過および減圧濃縮して茶色の粗油状物質を得、カラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、溶出液:10%ヘキサン/塩化メチレン)で(R)−鏡像異性体である7.52gの表題化合物を黄色い固体として得た。H−NMR(CDCl):ダブレット7.8δ(2H);ダブレット7.62δ(1H);ダブレット7.4δ(2H);ダブレット7.0δ(1H);マルチプレット4.4−4.6δ(2H);マルチプレット4.2δ(3H);シングレット2.4δ(3H)。
【0077】
中間体8
6−ニトロ−3−(トルエン−4−スルホニルオキシメチル)−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン5−イル)カルボン酸
7.0g(70mmole)の三酸化クロムを50mLビーカーに入れた10mLの水に溶解して、酸化試薬を調製した。このビーカーを氷浴につけ、6.1mL(110mmole)の濃縮硫酸を加えたのち、20mLの水をさらに加えた。(2R)−(8−ホルミル−7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル)メチル 4−メチルベンゼンスルホナート(12.4g、30.6mmole)を100mLのアセトンに溶解した溶液に酸化剤を1滴ずつ加え、氷浴で冷却した。この添加が完了したのち、反応物を室温で3時間撹拌した。次に、茶色が消えるまで、亜硫酸水素ナトリウムを少量ずつ何回かに分けて加えた。この混合物を500mLになるまで水で希釈し、300mLの酢酸エチルで2回抽出した。抽出物を合わせて300mLの水と300mLの飽和食塩水とで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し蒸発させて、表題化合物の(R)−鏡像異性体13.4gを粘性のある黄色い油状物質として得た。
【0078】
H−NMR(CDCl):2多重ダブレット(superimposed doublets)7.8δ(3H);ダブレット7.4δ(2H);ダブレット7.0δ(1H);マルチプレット4.55δ(1H);ダブレット4.45δ(1H);マルチプレット4.25δ(3H);シングレット2.4δ(3H)。
【0079】
中間体9
トルエン−4−スルホン酸 8−アミノ−7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ(1,4)ジオキシン2−イルメチルエステル
7.0g(17mmole)の(S)−6−ニトロ−3−(トルエン−4−スルホニルオキシメチル)−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン5−イル)カルボン酸/250mLのTHFに9.4g(34mmole)のジフェニルホスホリルアジドおよび5.2g(40mmole)のジイソプロピルエチル−エチルアミンを加え、この混合物を窒素雰囲気下、24時間還流した。水(3mL)を加え、この混合物を窒素雰囲気下、一晩還流させた。この反応物を酢酸エチルで600mLになるまで希釈し、1N HClと、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と、飽和食塩水それぞれ300mLで洗浄する。次にこの混合物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過および減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、溶出液:塩化メチレン)にかけて、表題化合物の(R)−鏡像異性体4.1gを黄色い固体(融点155℃)として得た。
元素分析:1616S。
計算値:C, 50.52; H, 4.24; N, 7.36。
実測値:C, 50.27; H, 3.99; N, 7.23。
【0080】
中間体10
7,8−ジアミノ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル]メチル 4−メチルベンゼンスルホナート
トルエン−4−スルホン酸(2R)−8−アミノ−7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ(1,4)−ジオキシン2−イルメチルエステル(4.1g、11mmole)を200mLのメタノールに溶解し、これに0.50gの10%パラジウム−炭素を加えた。次に4NイソプロパノールHCl(10mL)を加え、この混合物をParr装置により60psiの水素で一晩処理した。この混合物をセライトでろ過し、減圧濃縮して、表題化合物の(R)−鏡像異性体4.6gをピンク色の固体(融点178℃〜180℃)として得た。
元素分析:1618S ? 2 HCl。
計算値:C, 45.40; H, 4.76; N, 6.62。
実測値:C, 45.06; H, 4.63; N, 6.47。
【0081】
中間体11
2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン−2−イルメチル 4−メチルベンゼンスルホナート
[(2R)−7,8−ジアミノ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル]メチル 4−メチルベンゼンスルホナート(2.226g、5.258mmole)の水(50mL)溶液に、グリオキサール三量体二水和物(1.104g、5.258mmole)のエチルアルコール(50mL)溶液を加え、この反応混合物を60℃で3時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、炭酸水素ナトリウム水溶液(250mL)で希釈して、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、水(100mL)および塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、溶媒を減圧除去して粗固体を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカ、溶出液:7:3の酢酸エチル:ヘキサン)での精製により、表題化合物の(R)−鏡像異性体1.135g(58%)を茶色の結晶性固体として得た。R=0.27(シリカ、3:2の酢酸エチル:ヘキサン);融点124℃〜127℃。
元素分析:1816S ・ 0.2 HO。
計算値:C, 57.50; H, 4.39; N, 7.45。
実測値:C, 57.27; H, 4.37; N, 7.04。
【0082】
例1
2−{[4−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]メチル}−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン
(2R)−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン−2−イルメチル 4−メチルベンゼンスルホナート(0.462g、1.241mmole)のメチルスルホキシド(25mL)溶液に、5−フルオロ−3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1H−インドール(1.073g、4.962mmole)を加え、この反応混合物を80℃で12時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(250mL)で希釈し、水(2×100mL)および塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、溶媒を減圧除去して、粗固体を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカ、溶出液:1:9のメタノール:酢酸エチル)での精製後、エタノールで再結晶させて、表題化合物の(S)−鏡像異性体0.382g(74%)を黄褐色の固体として得た。R=0.37(シリカ、1:9のメタノール:酢酸エチル);融点>200℃(分解)。
元素分析:2421FN ・ 0.2 HO。
計算値:C, 68.63; H, 5.14; N, 13.34。
実測値:C, 68.61; H, 5.35; N, 13.16。
【0083】
例2
2−{[4−(1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]メチル}−2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン
(2R)−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン−2−イルメチル 4−メチルベンゼンスルホナート(0.300g、0.856mmole)のメチルスルホキシド(20mL)溶液に、3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1H−インドール(0.639g、3.222mmole)を加え、この反応混合物を80℃で12時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(2×100mL)および塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、溶媒を減圧除去して、粗固体を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカ、溶出液:1:9のメタノール:酢酸エチル)での精製後、エタノールで再結晶させて、表題化合物の(S)−鏡像異性体0.248g(77%)を淡黄色の固体として得た。R=0.36(シリカ、1:9のメタノール:酢酸エチル);融点>220℃(分解)。
元素分析:2422 ・ 0.25 HO。
計算値:C, 71.54; H, 5.63; N, 13.90。
実測値:C, 71.36; H, 5.63; N, 13.62。
【0084】
中間体12
8,9−ジメチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]−キノキサリン−2−イルメチル 4−メチルベンゼンスルホナート
[(2R)−7,8−ジアミノ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル]メチル 4−メチルベンゼンスルホン酸塩(2.170g、5.126mmole)の水(50mL)溶液に、2,3−ブタンジオン(0.552g、6.408mmole)のエチルアルコール(50mL)溶液を加え、この反応混合物を60℃で3時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、炭酸水素ナトリウム水溶液(250mL)で希釈して、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、水(100mL)および塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、溶媒を減圧除去して粗固体を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカ、溶出液:7:3の酢酸エチル:ヘキサン)での精製により、表題化合物の(R)−鏡像異性体1.525g(74%)を白色の結晶性固体として得た。R=0.50(シリカ、7:3の酢酸エチル:ヘキサン);融点153℃〜155℃。
元素分析:2020S ・ 0.21 C
計算値:C, 59.75; H, 5.22; N, 6.69。
実測値:C, 59.36; H, 5.02; N, 6.69。
【0085】
例3
2−{[4−(1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]メチル}−8,9−ジメチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン
[(2R)−8,9−ジメチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]−キノキサリン−2−イル]メチル 4−メチルベンゼンスルホナート(0.400g、1.000mmole)のメチルスルホキシド(20mL)溶液に、3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1H−インドール(0.495g、2.497mmole)を加え、この反応混合物を80℃で12時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(250mL)で希釈し、水(2×100mL)および塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、溶媒を減圧除去して、粗固体を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカ、溶出液:1:9のメタノール:酢酸エチル)での精製後、エタノールで再結晶させて、表題化合物の(S)−鏡像異性体0.262g(62%)を淡黄色の固体として得た。R=0.32(シリカ、1:9のメタノール:酢酸エチル);融点153℃〜155℃。
元素分析:2626 ・ 0.2 HO。
計算値:C, 72.60; H, 6.19; N, 13.03。
実測値:C, 72.39; H, 6.15; N, 12.83。
【0086】
例4
2−{[4−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]メチル}−8,9−ジメチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン
[(2R)−8,9−ジメチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]−キノキサリン−2−イル]メチル 4−メチルベンゼンスルホナート(0.400g、1.000mmole)のメチルスルホキシド(20mL)溶液に、5−フルオロ−3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1H−インドール(0.540g、2.497mmole)を加え、この反応混合物を80℃で12時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(250mL)で希釈し、水(2×100mL)および塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、溶媒を減圧除去して、粗固体を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカ、溶出液:1:9のメタノール:酢酸エチル)での精製後、エタノールで再結晶させて、表題化合物の(S)−鏡像異性体0.239g(54%)を淡黄色の固体として得た。Rf=0.35(シリカ、1:9のメタノール:酢酸エチル);融点138℃〜141℃。
元素分析:2625FN ・ HO。
計算値:C, 67.37; H, 6.09; N, 12.09。
実測値:C, 66.96; H, 5.95; N, 11.85。
【0087】
中間体13
8,9−ジエチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]−キノキサリン−2−イルメチル 4−メチルベンゼンスルホナート
[(2R)−7,8−ジアミノ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル]メチル 4−メチルベンゼンスルホナート(2.226g、5.258mmole)の水(50mL)溶液に、3,4−ヘキサンジオン(0.750g、6.572mmole)のエチルアルコール(50mL)溶液を加え、この反応混合物を60℃で3時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、炭酸水素ナトリウム水溶液(250mL)で希釈して、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、水(100mL)および塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、溶媒を減圧除去して粗固体を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカ、溶出液:7:3の酢酸エチル:ヘキサン)での精製により、表題化合物の(R)−鏡像異性体1.796g(80%)を黄褐色の結晶性固体として得た。R=0.85(シリカ、7:3の酢酸エチル:ヘキサン);融点132℃〜135℃。
元素分析:2224S ・ 0.1 HO。
計算値:C, 61.41; H, 5.67; N, 6.51。
実測値:C, 61.21; H, 5.67; N, 6.43。
【0088】
例5
8,9−ジエチル−2−{[4−(1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]メチル}−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン
(2R)−8,9−ジエチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]−キノキサリン−2−イルメチル 4−メチルベンゼンスルホナート(0.300g、0.700mmole)のメチルスルホキシド(20mL)溶液に、3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1H−インドール(0.555g、2.800mmole)を加え、この反応混合物を80℃で12時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(250mL)で希釈し、水(2×100mL)および塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、溶媒を減圧除去して、粗固体を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカ、溶出液:1:9のメタノール:酢酸エチル)での精製後、エタノールで再結晶させて、表題化合物の(S)−鏡像異性体0.184g(58%)を黄色の結晶性固体として得た。R=0.41(シリカ、1:9のメタノール:酢酸エチル);融点>120℃(分解)。
元素分析:2830 ・ 0.7 HO。
計算値:C, 71.99; H, 6.77; N, 11.99。
実測値:C, 71.85; H, 6.91; N, 11.96。
【0089】
例6
8,9−ジエチル−2−{[4−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]−メチル}−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン
(2R)−8,9−ジエチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]−キノキサリン−2−イルメチル 4−メチルベンゼンスルホン酸塩(0.300g、0.700mmole)のメチルスルホキシド(20mL)溶液に、5−フルオロ−3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1H−インドール(0.606g、2.800mmole)を加え、この反応混合物を80℃で12時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(250mL)で希釈し、水(2×100mL)および塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、溶媒を減圧除去して、粗固体を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカ、溶出液:1:9のメタノール:酢酸エチル)での精製後、エタノールで再結晶させて、表題化合物の(S)−鏡像異性体0.161g(49%)を黄色の結晶性固体として得た。R=0.38(シリカ、1:9のメタノール:酢酸エチル);融点>120℃(分解)。
元素分析:2829FN ・ HO。
計算値:C, 68.55; H, 6.37; N, 11.42。
実測値:C, 68.33; H, 6.43; N, 11.27。

Claims (25)

  1. 化学式Iで表される化合物であって、
    Figure 2004527563
    ここで、
    とRとRとRとRとは、互いに独立に、水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2個〜6個のカルボアルコキシ、トリフルオロメチル、炭素原子1個〜6個のアルキル、炭素原子1個〜6個のアルコキシ、炭素原子2個〜6個のアルカノイルオキシ(alkanoyloxy)、アミノ、各アルキル基が炭素原子を1個〜6個有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノ、炭素原子2個〜6個のアルカンアミド(alkanamido)、または炭素原子1個〜6個のアルカンスルホンアミド(alkanesulfonamido)であり、
    およびRは、互いに独立に、水素、炭素原子1個〜6個のアルキル、ハロゲン、水酸基、シアノ、またはアミノであり、
    は水素、または炭素原子1個〜6個のアルキルであり、
    破線は任意の二重結合を表し、
    ZはCRまたはNであり、
    nは0、1、または2の整数である
    化合物、
    または、その薬学的に許容される塩。
  2. 請求項1記載の化合物において、Rは水素、水酸基、ハロ、シアノ、トリフルオロメチル、炭素原子1個〜6個のアルキル、または炭素原子1個〜6個のアルコキシである。
  3. 請求項1または請求項2に係る化合物において、Rは水素「、炭素原子1個〜6個のアルキル、アミノ、または各アルキル基が炭素原子1個〜6個を有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノである。
  4. 請求項1〜請求項3の任意の1つに係る化合物において、Rは水素、または炭素原子1個〜6個のアルキルである。
  5. 請求項1〜請求項4の任意の1つに係る化合物において、RおよびRは同一である。
  6. 請求項1〜請求項5の任意の1つに係る化合物において、RとRとRとは、互いに独立に、水素、水酸基、ハロゲン、シアノ、カルボキサミド、炭素原子1個〜6個のアルキル、または炭素原子1個〜6個のアルコキシから選択される。
  7. 請求項1〜請求項6の任意の1つに係る化合物において、nは整数0である。
  8. 請求項1記載の化合物であって、Rは水素、水酸基、ハロ、シアノ、トリフルオロメチル、炭素原子1個〜6個のアルキル、または炭素原子1個〜6個のアルコキシであり、Rは水素、炭素原子1個〜6個のアルキル、アミノ、または各アルキル基が炭素原子を1個〜6個有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノであり、Rは水素、または炭素原子1個〜6個のアルキルであり、RとRとRとは、互いに独立に、水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子1個〜6個のアルキル、炭素原子1個〜6個のアルコキシから選択され、nは0または1の整数である化合物、または、その薬学的に許容される塩。
  9. 請求項1記載の化合物であって、Rは水素、水酸基、ハロ、シアノ、トリフルオロメチル、炭素原子1個〜6個のアルキル、または炭素原子1個〜6個のアルコキシであり、RおよびRは同一で、水素、または炭素原子1個〜6個のアルキルであり、RとRとRとは互いに独立に水素と、ハロゲンと、シアノとから選択され、Rは水素であり、nは0であり、破線は二重結合を表す化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  10. 請求項1〜請求項9の任意の1つに係る化合物において、ZはCRであり、Rは、水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子1個〜6個のアルキル、または炭素原子1個〜6個のアルコキシである。
  11. 請求項1〜請求項9の任意の1つに係る化合物において、ZはCRであり、Rは水素、ハロゲン、またはシアノである。
  12. 請求項1〜請求項11の任意の1つに係る化合物であって、S立体異性体である化合物。
  13. 請求項1記載の化合物であって、2−{[4−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]メチル}−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリンである化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  14. 請求項1記載の化合物であって、2−{[4−(1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]メチル}−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリンである化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  15. 請求項1記載の化合物であって、2−{[4−(1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]メチル}−8,9−ジメチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリンである化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  16. 請求項1記載の化合物であって、2−{[4−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]メチル}−8,9−ジメチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]−キノキサリンである化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  17. 請求項1記載の化合物であって、8,9−ジエチル−2−{[4−(1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]メチル}−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリンである化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  18. 請求項1記載の化合物であって、8,9−ジエチル−2−{[4−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジニル]メチル}−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリンである化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  19. 次の化学式で表される化合物であって、
    Figure 2004527563
    ここで、
    は、水素、水酸基、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2個〜6個のカルボアルコキシ、トリフルオロメチル、炭素原子1個〜6個のアルキル、炭素原子1個〜6個のアルコキシ、炭素原子2個〜6個のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1個〜6個を有するモノ−アルキルアミノかジ−アルキルアミノ、炭素原子2個〜6個のアルカンアミド、または炭素原子1個〜6個のアルカンスルホンアミドである。
    およびRは、互いに独立に、水素、炭素原子1個〜6個のアルキル、ハロゲン、水酸基、シアノ、またはアミノから選択され、
    Xは、水酸基、ハロゲン、炭素原子1個〜6個のアルキルスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、またはベンゼン環を任意にハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、炭素原子1個〜6個のアルキル、または炭素原子1個〜6個のアルコキシと置換されたベンゼンスルホン酸塩である
    化合物。
  20. 請求項19記載の化合物であって、
    2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン−2−イルメチル 4−メチルベンゼン−スルホナートか、
    8,9−ジメチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]キノキサリン−2−イル]メチル 4−メチル−ベンゼンスルホナートか、
    8,9−ジエチル−2,3−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−f]−キノキサリン−2−イルメチル 4−メチル−ベンゼンスルホナートか
    である化合物。
  21. うつ病と、不安症(anxiety)と、パニック障害と、外傷後ストレス障害と、月経前不快気分障害と、注意欠陥障害と、強迫性障害と、社会不安障害と、全般性不安障害と、肥満症(obesity)と、摂食障害と、血管運動障害による紅潮と、コカインおよびアルコール依存症と、性的機能不全とからなる群から選択された病状に悩む患者を治療する方法であって、これらの病状に悩む患者に、請求項1〜請求項18の任意の1つで請求された化学式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩を治療有効量与える工程を有する方法。
  22. 請求項21記載の方法において、前記病状はうつ病である。
  23. 請求項21記載の方法において、前記病状は、強迫性障害、パニック発作、全般性不安障害、または社会不安障害である。
  24. 医薬組成物であって、請求項1〜請求項18の任意の1つで請求された化学式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される基材または充填剤とを有する医薬組成物。
  25. 請求項1で請求された化学式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を調製する工程であって、
    (a)化学式(II)の化合物であって、
    Figure 2004527563
    とRとRとは請求項1で定義済みであり、Xはハロゲン、水酸基、炭素原子1個〜6個のアルキルスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、またはベンゼン環が任意にハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、炭素原子1個〜6個のアルキル、または炭素原子1個〜6個のアルコキシと置換されたベンゼンスルホン酸塩である化合物を、
    化学式(III)の化合物であって、
    Figure 2004527563
    nとZとRとRとRとRとは請求項1で定義済みである化合物と
    反応させる工程、
    または、
    (b)化学式(I)の基本化合物を薬学的に許容される酸を付加した塩に変換する工程、
    または、
    化学式(I)の化合物の異性体混合物を分離して、化学式(I)の化合物の鏡像異性体またはその薬学的に許容される塩を単離する工程
    の1つを有する工程。
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