JP2004527347A - 装置 - Google Patents

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Abstract

流体入口と流体出口を有する増幅流体噴出部を備える空気増幅システムが記載されている。流体出口は増幅通路を介して出口ノズル部に連通し、増幅通路は粉体チャンバに連通している。チャンバは粉体の流れを非層流とするように構成されている。噴出部の流体出口から流出する流体は外気を引込み、粉体チャンバ内の粉体をエアロゾル化し、外気とエアロゾル化された粉体は増幅通路内において増幅流体と混合し、増幅された混合物は出口ノズル部から流出する。また、このような空気増幅システムを備える粉体送達装置およびその装置を用いて治療する方法も記載されている。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は新規の空気増幅システムおよびそのようなシステムを備える新規の粉体送達装置、例えば、吸入器のような薬剤送達装置に関する。
【0002】
詳細には、本発明は新規の乾燥粉体吸入器およびそのような吸入器を用いて粉を送達する方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
従来の乾燥粉体吸入器(DPI)のような粉体送達装置は、粉体を主に患者の吸息によってエアロゾル化させることによって、1回分の粉体を送達するように構成されている。これらの従来のDPIの1つの利点はエアロゾル化の程度、従って、送達される一回分の粉体の濃度が、とりわけ、患者の吸息流、空気通路の特性、および薬剤の性質に依存している点にある。
【0004】
従来のDPIを、例えば、粉体に向かう方向または粉体を横切る方向に空気噴出部を設けることによって、改善する試みがなされている。しかし、これらのシステムは多くの欠点、とりわけ、下記の欠点を有している。
【0005】
(i)粉体容器を完全に空にするのが難しく、一回分の粉体の濃度および送達の効率に関する問題を生じる。また、空気流を制御するどのような要素も備わっていない場合が多い。
【0006】
(ii)空気を増幅するように構成されていない。すなわち、装置に入る空気量は装置から出る空気量と同じであり、粉体のエアロゾル化の効率が制限されている。
【0007】
(iii)患者の吸息によって粉体を横切って流れる空気は粉体をその空気流内に浮遊させるのみであり、粉体を効率的にエアロゾル化することができない。
【0008】
従来の定量噴霧式吸入器(MDI)は揮発性の噴霧剤を用いて薬剤をエアロゾル化するのに十分な圧力を生成することによって上記の問題を解消しようと試みている。しかし、MDIの1つの欠点は、薬剤をエアロゾル化するのに十分な圧力を生成するための揮発性の噴霧剤と可溶性の薬剤を組み合せているので、エアロゾル化した薬剤が通過するバルブを閉塞、すなわち、目詰まりさせるという点にある。MDIの他の欠点は、とりわけ、吸息との調和作動性に欠け、呼吸作動システムによってある程度は解消できるが、中咽頭内に多量の薬剤が固着しやすい点にある。
【0009】
ナサニエル・ヒューズに付与された米国特許第6,158,675号は渦巻状貯留共鳴チャンバを備える微小噴霧装置を記載している。渦巻状貯留共鳴チャンバを用いることにより、真空を生成し、外気を装置内に引き込み、肺への薬剤粒子の送達速度を遅くさせることができる。
【0010】
ドラコABに付与された米国特許第4,114,615号は、とりわけ、液状噴霧剤を用いるエアロゾル吸入装置を記載している。使用時において、噴霧剤は薬剤容器内に配置された毛細管の上端を横切るように流れる。本特許の明細書のカラム3、59−63行目に、「噴霧剤が毛細管の上端を横切って通過すると、チャンバから薬剤が引き出される」と記載されている。
【0011】
インヘイル・セラペウティクス社に付与された米国特許第5,657,794号は湾曲断面の通路を備える乾燥粉体吸入器を記載している。この湾曲断面の通路は粉体貯蔵レセプタクルを空にするベンチュリ効果を生成する。供給菅の入口端はリセプタクル内に入り、高速ガス流を流したとき、供給菅の出口端に「低圧領域」が生じる。この低圧領域は流動化した空気をリセプタクル内に引き込み、粉体を流動化および/またはエアロゾル化し、その粉体を供給菅内に吸引し、さらに高速ガス流に混入させる。この装置は、粉体レセプタクルの窪みと連携してベンチュリ効果を生じる壁付き通路を用いることによって、粉体レセプタクルをより完全に空にするという課題を達成している。しかし、この装置は、とりわけ、粉体のエアロゾル化の効率を向上させる点において制約があり、また従来装置の前述の問題をすべて解決することはできない。
【0012】
なお、インヘイル装置の1つの際立った欠点は寸法が大きい点にある。インヘイル装置は、たとえば、粉体の流れを実質的に層流として生成せる。従って、必要な微粉化を達成するために、一回分として多量の高衝撃空気を送達することによって、微粉化に必要な衝撃を粉体に与える必要がある。すなわち、インヘイル装置は扱いにくい構造であり、携帯用の送達システムに適していない。
【0013】
デュラに付与された国際特許出願番号WO01/87378は粉体口が分散チューブ内に延長している点に特徴のある乾燥粉体吸入器を記載している。わずかな量の圧縮ガスを拡散チューブ内に放出して、膨張させ、この迅速に流れる膨張したガスが粉体を分散させ、かつ粉体をガス流内に巻込む。しかし、この装置は、とりわけ、粉体の微粉化が不十分であるという欠点を有している。
【0014】
インヘイル社に付与された米国特許第5,740,794号は、とりわけ、粉体内臓レセプタクルを備える吸入装置を記載している。供給菅の入口端はリセプタクル内に入り、高速ガス流を流したとき、供給菅の出口端に「低圧領域」が生じる。この低圧領域は流動化した空気をリセプタクル内に引き込み、粉体を流動化させ、供給管内に引込み、さらに高速ガス流に混入させる。
【0015】
しかし、この特許はマウスピースに至る途中で粉体を循環軌道に沿って循環させるという構成を開示していない。例えば、インヘイル特許の図12は粉体がレセプタクルから「中心側」に配置された供給管内に減圧によって吸引されるシステムを記載し、粉体の実質的な循環運動は生じていない。
【0016】
さらに、この特許の明細書は粉体に対する「乱流の生じない」流路に言及しているが、「乱流の生じない」流路を形成するのであれば、供給菅は周囲よりも中心に配置するほうが望ましいという結論が導かれる。
【0017】
フラウンホーファに付与された国際特許出願番号WO00/45878は液体/粉体の真空微粉化を利用した装置を記載している。しかし、特に図2に示されているように、粉体/人工小胞は導管の外側を循環する圧縮空気によって中心導管内を通過している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
したがって上記の欠点を克服することができる粉体送達システムが多年にわたって必要とされていた。粉体の吸息率(FPF)を改善する多くの試みがなされている。しかし、これらの試みでは、一般的に、非常に低密度の粒子が用いられている。例えば、米国特許第6,254,854号は0.4gcm-3未満の密度を有する粒子を使用し、一方、例えば、吸息による従来の投与に用いられる従来の粒子は約0.8から1gcm-3の密度を有している。
【0019】
従って、任意の密度の粒子を低粉体滞留率かつ高吸息率で送達するのに適した装置の開発が必要とされている。例えば、従来の密度の粒子、前述の低密度の粒子、またはさらに高い密度の粒子のいずれでも望ましく送達することができる装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明者らは高効率で制御可能な多数の要素を備え、従来技術の欠点を軽減することができる粉体送達システムを開発してきた。特に、本発明の粉体送達システムは揮発性の噴霧用流体と粉体を分離することによってMDIの問題を克服することができるという特徴を有している。さらに、本発明の粉体送達システムは従来のDPI装置の問題と克服し、とりわけ、微粉化を極めて効率的に行なうことができるという特徴を有している。従って、本発明のシステムは特に携帯用または手持ち用の送達システムに適している。
【0021】
従って、本発明の第1の特徴によれば、流体入口と流体出口を有する増幅流体噴出部を備える空気増幅システムが提供される。流体出口は増幅通路を介して出口ノズルに連通している。増幅通路は粉体チャンバに連通している。粉体チャンバは粉体の流れを非層流とするように構成されている。噴出部の流体出口から流出する流体は外気を吸込み、粉体チャンバ内の粉体をエアロゾル化する。この外気とエアロゾル化した粉体は増幅通路内において増幅流体と混合し、増幅された混合物は出口ノズルから流出する。
【0022】
特に、本発明の空気増幅システムは粉体を分散するのに増幅された流体、例えば、ガス流を利用している。例えば、十分な速度を有する増幅されていないガス流を増幅噴出部内に通過させる。このとき、増幅噴出部を出たガス流が隣接している粉体チャンバまたは導管の第1開口でもある増幅通路を横切ると、そのガス流によって、隣接している粉体チャンバまたは導菅内に真空が生じる。
【0023】
粉体チャンバまたは導菅はその入口に隣接して配置される粉体貯蔵部または粉体計量部材を備えることができる。この場合、増幅噴出部からのガスの流出によって生じた真空によって、粉体チャンバ内に真空が生じ、粉体内に空気流が巻込まれる。
【0024】
この巻込まれた空気流は粉体の微粉化および/または粉体の巻込みおよびそれに続く粉体のエアロゾル化を行なうのに十分な空気流であるとよい。真空の1つの効果は粉体にガス流を直接的に衝突させることなく粉体を微粉化させることにある。その結果、いくつかの従来装置の問題であった、装置内における粉体の固着およびそれによる粉体の滞留を抑制することができる。さらに、ガス流を固体面に向かって偏らせることができ、その結果、流れを固体面に接触させるかまたはその固体面に沿わせることができる。この効果を利用することによって、ガス流に形状を与えることができる。本発明のシステムの1つの利点は、とりわけ、巻込まれた空気の流れる方向によって、微粉化および/またはエアロゾル化の効率を従来装置と比較して高めることができる点にある。
【0025】
本発明者らは、実質的に非層流となるようにガス流の形状を定めることによって、粉体の微粉化を改善し、その結果、送達される粉体のエアロゾルの吸息率または微粒子率(FPF)を著しく改善し、かつ装置内における粉体の滞留率を低減することができることを見出した。さらに計算流体力学(CFD)に基づく検討によって、上記のようにガス流の形状を定めることによって、流体の動力学的特性を著しく改善することが判明している。
【0026】
本発明の好ましい一実施態様によれば、粉体チャンバはエアロゾル化した粉体の流れが非層流になるように構成されるとよい。好ましくは、非層流は環状粉体チャンバを用いることによって生成されるとよい。この観点から、特に本発明の空気増幅システムは環状粉体チャンバおよび軸方向流体噴出部を備えているとよい。
【0027】
本発明の一実施態様によれば、粉体チャンバは増幅システムの本体の実質的に一部として形成されるかまたはその本体の周方向に沿って形成され、増幅流体噴出部は本体の軸方向に沿って設けられるとよい。この実施態様において、粉体チャンバは薄い環状チャンバであるとよい。好ましくは、薄い環状チャンバは雄部と雌部を組合せることによって形成されるとよい。流体噴出部の出口端は粉体チャンバの例えば雌部材として構成される外側部材内に嵌入される切頭円錐状雄部材の一部をなすかまたはそこに嵌合されるとよい。
【0028】
本発明のこの実施態様において、雄部材と雌部材間の離隔距離は可変であってよい。好ましくは、雄部材と雌部材間の離隔距離、すなわち、隙間は100から5000μm、好ましくは、500から2000μmの範囲内の値に設定されるとよい。最も好ましくは、隙間は約1000μmに設定されるとよい。
【0029】
噴出部の直径は100から500μmの範囲内の値、好ましくは、200から300μmの範囲内の値、最も好ましくは、250μmであるとよい。ノズル部の直径は可変であってよいが、100から1500μmの範囲内の値、好ましくは、400から1200μmの範囲内の値、特に400から600μmの範囲内の値、例えば、500μmであるとよい。
【0030】
本発明の空気増幅システムにおいて、ノズル部と噴出部の直径は、とりわけ、送達される粉体の性質に依存して可変であってよい。しかし、ノズル部の直径は噴出部の直径よりも大きく設定することが重要である。本発明のこのような態様によって、流体、例えば、空気が噴出部からノズル部内に流出するとき、その空気が膨張して、隣接する粉体チャンバ内に真空を生成する。従って、ノズル部の直径に対する噴出部の直径の比は可変であってもよいが、1:8から1:2の範囲内の値、好ましくは、1:4から1:2の範囲内の値、特に1:2に設定されるとよい。さらに、本発明の空気増幅システムによれば、ノズル部の形状は変更可能であり、および/または、とりわけ、粉体の咽頭への付着を低減させるために、多重ノズル部を用いることができる。本発明の一つの具体的な利点として、空気増幅システムがエアロゾルを遅くする能力を有している点が挙げられる。エアロゾルを遅くするために、公知の吸入器は例えばスペーサチューブを用いている。すなわち、本発明の空気増幅システムはこのようなスペーサチューブを用いずにエアロゾルを遅くすることができる。
【0031】
粉体貯蔵器および/または計量部材を粉体チャンバと連続するように設けてもよい。あるいは、粉体チャンバを1つ以上の導管によって粉体貯蔵器および/または計量部材に接続してもよい。
【0032】
本発明の空気増幅システムは種々の状況に対して有用であるが、粉体送達装置内に内蔵させたときに特に有用である。
【0033】
従って、本発明の第2の特徴によれば、送達通路、粉体貯蔵器および/または送達通路に定量の粉体を送るための計量部材と、さらに前記の空気増幅システムを備える粉体送達装置が提供される。
【0034】
本発明の特に好ましい実施態様によれば、空気増幅システムは粉体貯蔵器および/または計量部材内に巻込み空気流を生成する。従って、粉体貯蔵器および/または計量部材は粉体入口に隣接して配置され、増幅噴出器内を通過するガス流は巻込み空気と粉体を入口内に引き込むのに十分なガス流であるように構成されるとよい。粉体貯蔵器および計量部材は分離していてもよい。例えば、計量部材を備える大きな粉体貯蔵器を設けてもよい。あるいは、粉体貯蔵器と計量部材は単体として構成されてもよい。例えば、本発明の装置は1つまたは複数の予め粉体が充填された計量部材を備えていてもよい。
【0035】
本発明のこの態様の基礎は粉体貯蔵器および/または計量部材の両端間またはその内部に圧力差を生成し、その圧力差によって粉体を微粉化させることにあると理解されるべきである。この圧力差によって、通常、真空が生じる。特に、巻込まれた空気は粉体貯蔵器から直接供給される粉体または計量部材からの選択的に供給される粉体内に流れるように構成されるとよい。従って、好ましくは、巻込まれる空気の入口は粉体貯蔵器および/または計量部材の第1側に隣接して配置され、真空が粉体貯蔵器および/または計量部材の反対側の第2側に隣接して生成されるとよい。他の実施態様によれば、巻込み空気、例えば、噴出空気を粉体貯蔵器および/または計量部材内に導入する他の入口菅を設けてもよい。
【0036】
さらに、巻込まれた空気流は粉体を微粉化し、かつアエロゾル化するのに十分な空気流であるのが好ましい。前述したように、微粉化は、とりわけ、非層流の巻込み空気流を用いることによって改善することができる。
【0037】
本発明による空気増幅システムは種々の送達装置に連結させて用いることができる。しかし、粉体送達システムは粉状薬剤の送達に特に適している。さらに、このようなシステムはどのような粉状薬剤の送達にも用いることができるが、吸息薬剤の送達に特に適している。従って、本発明のシステムは吸入器、例えば、乾燥粉体吸入器としてまたはその吸入器と連結して用いられるとよい。
【0038】
本発明の好適な一態様によれば、本発明による粉体送達装置は吸入器であるとよい。特に前述したような粉体送達装置を内蔵する乾燥粉体吸入器として構成されるとよい。
【0039】
本発明の他の実施態様によれば、増幅システムは複数のノズル部および/または複数の流体噴出部を備えているとよい。このような複数のノズル部および/または噴出部を用いることによって、粉体チャンバから送給される粉体の体積を増すことができる。同時に、噴出部内を流れる流体および/またはノズル部から流出する流体の全速度を調整することができる。これは特に粉状の薬剤をたとえば吸入器内に送達する場合に利点がある。何故なら、エアロゾル化した粉体の雲状塊の速度を遅くすることができるからである。さらに他の実施態様として、流体噴出部は複数の相互に関連する噴出部からなるとよい。この場合、各噴出部は、必要に応じて、1つ以上の粉体入口を備えているとよい。さらに、このようなシステムは複数の噴出部を個別に、連続的に、または同時に操作することによって、例えば、患者の吸息と一致させて粉体をエアロゾル化できるように構成されるとよい。
【0040】
真空手段が前述したようなベンチュリ式システムからなるとき、加圧流体はどのような種類の移動流体であってもよい。流体は液体であってもよいが、好ましくはガス、例えば、圧縮ガスまたは揮発性噴霧剤から生成されるガス/蒸気、例えば、加圧キャニスタから送達されるガス/蒸気であるとよい。あるいは、流体流は電動モータ、例えば、バッテリ駆動モータ、または手動ピストン、例えばハンドポンプによって生成されてもよい。
【0041】
揮発性噴霧剤を真空手段として使用する場合、公知のどのような医薬的および/または環境的に許容されている噴霧剤を用いてもよい。このような噴霧剤の例として、ヒドロフルオロアルカン(HFA)のような非CFC(フロン)噴霧剤が挙げられる。HFA噴霧剤として、EP0372777、WO91/04011、WO91/11173、WO91/11495、およびWO91/14422に開示されているHFAを含むどのような公知のHFAを用いてもよい。しかし、最も好ましいHFAはフルオロメタン、フルオロエタン、またはフルオロアルカンの混合物のようなフルオロアルカンである。このようなフルオロアルカンの具体例として、トリクロロフルオロエタン、ジクロロジフルオロメタン、1,2−ジクロロテトラフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタン、およびクロロペンタフルオロエタンが挙げられる。さらに、上記のHFAの一例して、HFA134(1,1,1,2−テトラフルオロエタン)またはHFA227が挙げられる
【0042】
本発明の送達装置を吸入器としてまたは吸入器と連結させて用いる場合、特に空気の巻込みは粉体の微粉化のみならず粉体のエアロゾル化を容易にするという利点がある。
【0043】
従来の吸入器に本発明のシステムを取り付けることによって、粉体送達装置を構成してもよい。従来の吸入器の一例として、英国のイノバータバイオムドから市販されている吸息通路を備えるクリックヘイル(CLICKHALER)が挙げられる。なお、クリックヘイルの構成は欧州特許出願第0539469号に記載されている。本発明の送達装置は、必要に応じて、このような吸入器の出口端のスペーサ装置に取り付けてもよい。
【0044】
一実施態様において、計量部材は定量の粉体を粉体貯蔵器から送達通路に送るように構成されている。
【0045】
しかし、変更例として、粉体を密閉状態で送達通路に配置して、その送達通路においてその密閉体を開けるように構成されてもよい。すなわち、計量部材はカプセルであってもよい。この場合、必要に応じて、装置はカプセルを刺し通すかまたは破壊する手段を備えているとよい。
【0046】
さらに他の好ましい実施態様において、粉体は非密閉状態で送達通路に配置されてもよい。すなわち、計量部材は粉体を保持するスプールであってもよい。この場合、装置はスプールを非密閉状態で送達部材内に支持する手段を備えているとよい。
【0047】
すなわち、計量部材はスプールキャリア内に内蔵されたスプールからなるとよい。このようなスプールは従来技術として一般的に知られている。このような吸入システムの一例として、英国のイノバータバイオムドから市販されているテクノヘイル(TECHNOHALER)が挙げられる。なお、テクノヘイルは欧州特許出願第0626689号に記載されている。各スプールはその両端にフランジを有している。これらのフランジはスプールキャリアの本体内に緊密に滑動可能に嵌合されている。スプールの本体とスプールキャリア間の空間に適当な粉体が充填されている。変更例として、送達装置は例えば送達通路に隣接する菅状のスプールチャンバを備えていてもよい。好ましい実施態様によれば、スプールチャンバはスプールの周囲に止まり嵌めされ、スプールキャリアの代替品として機能することができる。従って、必要に応じて、スプールチャンバにプッシュ・ロッド機構からなるアクチュエータ部材を嵌合させるとよい。
【0048】
本発明の送達装置は特に粉体の雲状塊を投与する場合に利点がある。この装置は患者の吸息の速度とは独立し、患者が望ましくない噴霧剤を吸入することのない乾燥粉体送達システムを構成する。
【0049】
さらに、本発明の吸入器は送達される粉体の吸息率を著しく向上させる点に特に利点がある。前述したように、本発明の吸入器の具体的な態様によれば、吸入器はスペーサを使用しなくてもエアロゾルを遅くすることができる。
【0050】
本発明の吸入器を用いて種々の粉体を投与することができる。このような粉体は、通常、喘息、慢性的閉塞性肺疾患、および呼吸器感染症を治療する薬剤である。このような粉体の例として、フェノテロール、フォルモテロール、ピルブテロール、リプロテロール、リミテロール、サルブタモール、サルメテロールおよびテルブタリンなどのβ2作動薬と、イソプレナリンなどの非選択性ベータ刺激薬と、テオフィリン、アミノフィリン、およびコリンテオフィリネートなどのキサンチン気管支拡張薬と、イプラトロピウムブロマイドなどの抗コリン作動薬と、クロモグリク酸ナトリウムおよびケトチフェンなどのマスト細胞安定剤と、ネドクロミルナトリウムなどの気管支抗炎症薬と、ベクロメタソンジプロピオネート、フルチカソン、ブデソニドおよびフルニソリドなどのステロイド、およびそれらの組合せが挙げられる。
【0051】
2つ以上の粉体を投与することも本発明の範囲内に含まれる。
【0052】
このような粉体の組合せの例として、ベクロメタソンジプロピオネート、フルチカソン、ブデソニドおよびフルニソリドのようなステロイド同士の組合せ、およびフォルモテロールおよびサルメテロールのようなβ2作動薬とステロイドの組合せが挙げられる。また、1つ以上の上記のステロイドと1つ以上の上記のβ2作動薬の組合せも本発明の範囲内に含まれる。
【0053】
さらに上記の粉体は全身作用材料、例えば、インシュリン、ヒト成長ホルモン、ロイプロリド、およびαインタフェロンのようなホルモンおよび媒介物、成長因子、抗凝血剤、免疫調整剤、サイトカイン、および核酸を含むタンパク性複合物および/または微小分子であってもよい。
【0054】
上記の薬剤のどの組合せも本発明の範囲内に含まれる。
【0055】
粉体の粒子径は、とりわけ、形成されるエアロゾルの種類に応じて変更してもよい。乾燥粉体薬剤の場合、粉体の粒子径、および担体を使用している場合はその担体を変更してもよい。また、担体の性質を変更してもよい。粉体の粒子径は実質的に1から100μmの範囲内にあるとよい。すなわち、粉体の少なくとも90重量%は1から100μmの範囲内の粒子径を有しているべきである。好ましい粒子径は送達される粉体の性質に依存する。例えば、呼吸器疾患の治療に用いる粉体の場合、4から8μmの範囲内、たとえば、6μmの粒子径であるとよい。
【0056】
しかし、全身作用粉体を送達する場合、小さい粒子径、例えば、1から5μmの範囲内、例えば、2μmの粒子径であるのが望ましい。
【0057】
乾燥粉体薬剤の場合、種々の担体を用いることができる。担体の例として、砂糖、例えば、デキストラン、マンニトール、およびα−ラクトース水和物のようなラクトースが知られている。担体の粒子径は広範囲、例えば、0.1から500μm、好ましくは、1から200μmの範囲内にあるとよい。あるいは、担体は微細な粒子と粗い粒子の混合物であってもよい。
【0058】
本発明の他の特徴として、前述の粉体送達装置を用いることを特徴とする薬剤を投与する方法が提供される。
【0059】
前述したように、本発明の粉体送達装置は特に薬剤送達装置、例えば、吸入器として用いられるとよい。従って、本発明によれば、前述したような装置を用いて粉状の薬剤を投与することを特徴とする呼吸器疾患の患者を治療する方法が提供される。特に好ましい実施態様によれば、本方法は吸息によって薬剤を投与するように構成される。
【0060】
好ましい実施態様によれば、前述したような吸入器を用いて薬剤を投与させることを特徴とする全身性疾患の患者を治療する方法が提供される。
【0061】
本発明の装置はインシュリンのような微小分子を効率的に送達するのに特に適している。従って、本発明の1つの具体的な特徴によれば、前述したような装置を用いることによって有効量のインシュリンを投与することを特徴とするインシュリンに依存する糖尿病を治療する方法が提供される。
【0062】
本発明の装置をインシュリンのような微小分子の送達に用いる場合、耐湿性を考慮することが重要である。従って、本発明によれば、耐湿皮膜、例えば、パラキシリレン皮膜が施された前述の装置が提供される。
【0063】
本発明の装置の利点は、とりわけ、吸息率を著しく向上させる点にある。従来の吸入器は例えば20−40%の吸息率または微小粒子率で粉体を送達することが期待されている。しかし、本発明の送達装置は70%を越えるFPFをもたらすことができる。
【0064】
FPFとして知られている粉体の吸息率は、一般的に、送達された一回分の粉体の量に対する患者の肺に達した粉体の量の百分率で表される。吸息される粉体の粒子は約6μm(空力的直径)未満と見なされるので、エアロゾル化された粉体のFPF値はそのエアロゾル化された粉体に対する所定の吸息径を有する粒子の量の百分率で表される。従って、高FPF値を達成することができる送達装置が望ましい。従来のDPIのFPFは約20−30重量%である。
【0065】
送達装置の効率を表す1つの手段として、一回分の投与分として計量された量(MD)と実際の送達された量(DD)間の差が用いられている。この差は従来から滞留率と呼ばれている。従って、低滞留率を達成することができる送達装置が望ましい。公知のDPIの粉体滞留率は略10重量%である。
【0066】
高FPFの公知のDPIは比較的高い粉体滞留率を示す。あるいは、低粉体滞留率のDPIは比較的低いFPFを示す。
【0067】
本発明の送達装置は、とりわけ、高FPFかつ低粉体滞留率を達成することができる点に利点がある。高FPFと低滞留率を同時に達成することができる乾燥粉体吸入器はこれまで知られていない。
【0068】
従って、本発明のさらに他の態様によれば、高FPFと低滞留率をもたらすことを特徴とする粉体送達装置が提供される。
【0069】
本発明の好ましい態様によれば、送達装置は乾燥粉体吸入器であるとよい。
【0070】
特に、本発明によれば、実質的に軸方向に延長する噴出部と実質的に環状の微粉化チャンバを備える前述の送達装置が提供される。
【0071】
本発明の乾燥粉体吸入器は少なくとも70重量%のFPFをもらすように構成されるとよい。好ましくは、本発明の乾燥粉体吸入器は少なくとも80重量%、さらに好ましくは、少なくとも90重量%、最も好ましく、少なくとも95重量%のFPFをもらすように構成されるとよい。本発明の乾燥粉体吸入器は10重量%未満、好ましくは、5重量%未満、最も好ましくは2重量%未満の粉体滞留率をもたらすように構成されるとよい。
【0072】
本発明のさらに他の態様によれば、空気増幅器を備える送達装置を用いることを特徴とする前述したような高FPFおよび低滞留率で粉体を送達する方法が提供される。
【0073】
さらに他の態様によれば、高FPFおよび低粉体滞留率で粉状の薬剤を送達することを特徴とする呼吸器疾患の患者を治療する方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0074】
以下、添付の図面に基づいて本発明の実施例を説明するが、これらの実施例は単なる例示にすぎないことはいうまでもない。
【0075】
図1aはハウジング(2)および流体噴出部(3)を備える空気増幅システム(1)を示している。流体噴出部(3)は流体入口(4)と流体出口(5)を有している。流体出口(5)は増幅通路(7)を介して出口ノズル部(6)に連通している。増幅通路(7)は環状粉体流チャンバ(8)に連通している。粉体流チャンバ(8)は粉体(図示せず)の非層流経路を形成するように構成されている。チャンバ(8)は入口(9)を有している。
【0076】
使用時に、増幅噴出部(3)を通過する流体は粉体チャンバ(8)内に外気を引き込み、粉体をエアロゾル化し、微粉化させる。
【0077】
図1ないし3は本体部(112)、粉体入口(113)、および粉体出口(114)を備える粉体送達装置(111)を示している。本体部(112)は雄部材(115)と雌部材(116)を備えている。雄部材(115)は一端(118)に切頭円錐領域(117)を有する実質的に円筒形状の部材である。第2端(119)は環状肩(120)を備えている。肩(120)は環状シールリング(122)が嵌入される環状凹部(121)を有している。雄部材(115)は入口(124)および出口(125)を有する軸方向流体流チャンバ(123)を備えている。
【0078】
雌部材(116)は雄部材(115)の全体に嵌合する。雌部材(116)は雄部材(115)の切頭円錐領域(117)と嵌合する切頭円錐領域(127)を有するキャビティ(126)を備えている。キャビティ(126)の切頭円錐領域(127)の反対側に位置する領域は雄部材(115)の肩(120)と係合する。雌部材(116)の端部(128)は環状シールリング(122)の一部が嵌入される環状凹部(129)を有している。雄部材(115)と雌部材(116)間に、環状粉体分散チャンバ(130)が形成される。粉体分散チャンバ(130)は入口(131)および出口(132)を有している。出口(132)は流体流チャンバ(123)の出口(125)および雌部材(116)の出口(114)と一致している。
【0079】
使用時において、ガス、例えば、空気または揮発性噴霧剤が流体流チャンバ(123)を通過し、出口(125)から流出する。流体流チャンバ(123)と粉体分散チャンバ(130)との合流点において、流体流のベンチュリ効果によって、粉体分散チャンバ(130)内に真空が生じ、出口(131)から空気が引込まれる。
【0080】
図4ないし図6は環状体部(212)およびエンドキャップ(213)を備える粉体送達装置(211)を示している。エンドキャップ(213)は本体部(212)の開口(215)と一致する中心開口(204)を有している。エンドキャップ(213)は環状シールリング(215)が嵌入される環状凹部(214)を備えている。エンドキャップ(213)はガス入口開口(214)を囲む切頭円錐領域(216)を備えている。本体部(212)は複数の環状噴出リング(206)を備えている。各噴出リング(206)は中心噴出開口(218)を囲む中空の切頭円錐部(217)を備えている。切頭円錐部(217)は中空領域(219)を有し、隣接する噴出リング(206)の雄部分の全体と嵌合する雌部材として機能する。
【0081】
各環状噴出リング(206)は、そのリングを隣接するリングから分離するための複数のスペーサ(220)を備えている。リング(206)間に空間(221)が形成され、その空間(221)はキャビティ(222)から送給される粉体の入口として機能する。
【0082】
使用時において、ガスは入口開口(214)から送給され、各噴出リングの開口(218)を通過する。このガスの各噴出リングの通過によって、キャビティ(222)内の真空度が大きくなる。その結果、粉体がキャビティ(222)内に送給され、各噴出部内に引込まれ、外端噴出部(218d)の開口から流出する。
【0083】
図7ないし図9は図4ないし図6に示した粉体送達装置(311)と類似の粉体送達装置(311)を示している。装置の本体(312)は粉体入口として機能する複数の開口(314)を有している。
【0084】
図10ないし図15は本体部(412)、粉体入口(413)、および複数の粉体出口(414)を備える粉体送達装置(411)を示している。本体部(412)は環状壁(415)およびエンドピース(416)を備えている。エンドピース(416)はガス入口(407)、環状肩(417)、および環状シールリング(419)が嵌入される環状凹部(418)を備えている。エンドピース(416)は噴出ホルダー(420)と係合する雄部材領域(427)を備えている。噴出ホルダー(420)は複数の噴出部(421)を備え、さらに凹部領域(422)およびエンドピース(416)に面する表面(423)を有している。凹部(422)によって、複数の噴出部(421)の下方にキャビティ(403)が形成される。噴出部(421)は各々粉体出口(414)と組み合わされる。噴出部(421)の各々は接触切頭円錐部材(424)を備えている。この接触切頭円錐部材(424)を設けることによって、本体部(412)が噴出ホルダー(420)に載置されたときに、円錐部(425)の肩が本体部(412)に接触せず、粉体送達チャンバ(426)を形成する。
【0085】
使用時において、ガスまたは揮発性噴霧剤は入口(407)からキャビティ(403)を介して各噴出部(421)内を通過する。流体流のベンチュリ効果によって、粉体分散チャンバ(426)内に真空が生じ、粉体が入口(413)から引込まれる。
【0086】
図16および図17は軸方向流体噴出部(502)を備える粉体送達システム(51)を示している。軸方向流体噴出部(502)は一端(504)に出口(503)を有している。噴出部(502)は環状の微粉化チャンバ(505)に囲まれている。噴出部(502)の出口(503)は微粉化チャンバ(505)と合流し、システム(501)の出口であるノズル部(506)と連通している。微粉化チャンバ(505)は切頭円錐雄部材(507)と対応する雌部材(508)を備えている。微粉化チャンバ(505)はその片側(509)に粉体送達チャンバ(510)を備えている。
【0087】
チャンバ(510)は入口導管(513)の端部に位置する入口(511)および出口(512)を有している。出口(512)は微粉化チャンバ(505)の入口(514)と一致している。送達チャンバ(510)はその送達チャンバ(510)の出口(512)と反対側の端部(516)に位置する空気入口(515)を有している。使用時において、入口導管(513)は粉状薬剤(518)を保持する計量スプール(517)を内蔵している。
【0088】
図16bおよび図16cは使用時の状態を示す図である。図示するように、粉体送達システム(501)を作動する準備段階として、粉体(518)を保持するスプール(517)が入口導管(513)内に挿入される。スプール(517)は導管(513)の端部に向かって押され、次いで、送達チャンバ(510)内に押し込められる。圧縮空気が(矢印519の方向に沿って)噴出部(502)内に送給される。空気は噴出部(502)を通過して出口(503)から流出する。この空気によって、微粉化チャンバ(505)内に真空が生じ、粉体送達チャンバ(510)内が吸引される。
【0089】
(矢印520に沿った)空気流によって、送達チャンバ(510)から吸引された粉体(518)は微粉化され、かつエアロゾル化される。微粒子は微粉化チャンバ(505)内を直進し、大きな粒子はチャンバ(505)の壁と衝突し、(さらに粒子同士で衝突し)、ノズル部(506)に達するときには小さい吸息可能な粒子に微粉化される。
【0090】
図22aは本発明の空気増幅器(221)からなるサンプル1を示している。空気増幅器(221)は中心軸方向噴出部(222)、環状微粉化チャンバ(223)、およびノズル部(224)を備えている。環状微粉化チャンバ(223)は粉体入口(225)を有している。
【0091】
図22bは従来例による空気増幅器(226)からなるサンプル2を示している。空気増幅器(226)は中心軸方向粉体チャンバ(227)、環状噴出チャンバ(228)、およびノズル部(229)を備えている。環状噴出チャンバ(227)は空気入口(230)を有している。
【実施例1】
【0092】
CFD(計算流体力学)による流れの検討
【0093】
検討の目的:
1つの目的は本発明の空気増幅器の2つの構成例における空気流のCFDモデルを作成することにある。
【0094】
他の目的は上記の空気流モデルを実験用空気増幅器に関して得られた実験データと比較することによって評価することにある。
【0095】
幾何学的構造および格子
ICEM−CFDツールによって、235590個のセルを用いるメッシュを作成した。幾何学的構造における収束する円錐断面部に4面体セルを用いた。4面体メッシュにおけるセル数を低減させるために、直管断面部に6面体セルを用いた。
【0096】
モデル入力−連続相
大気圧と等しい一定の絶対圧を流出境界に付加した。すなわち、ゲージ圧を0Paに設定した。
【0097】
流体は理想気体法則に準じるものとした。従って、高マッハ数の空気は圧縮性流体とみなされる。
【0098】
全ての変数に対する二次風上離散法および「SIMPLE」と呼ばれる速度−圧力カップリングアルゴリズムを適用させ、専用のソルバーを用いた。
【0099】
粘性加熱を考慮して標準k−ε乱数モデルを適用した。
【0100】
境界条件
【0101】
【表1】
Figure 2004527347
【0102】
【表2】
Figure 2004527347
【0103】
モデル入力―離散相
薬剤粒子の密度を800kgm-3に設定した。
【0104】
全質量流量を1.12×10-5kg/sに設定した。この値はイノバータ社による値である2.8mg/25秒に等しい。
【0105】
連続相と離散相のシミュレーションはカップリングおよび非カップリングの両方の状態に対して行なった。
【0106】
壁面における離散相の境界条件は0.25ないし0.75の範囲内の反発係数の反発が生じる状態に設定した。
【0107】
連続相および離散相間の乱流の相関関係をモデル化した。
【0108】
初期の粒子速度をそれらの粒子が放出される流入境界の全体にわたる平均速度に設定した。
【0109】
初期の粒子の温度を293Kに設定した。
【0110】
シミュレートされる粒子径は5μmに設定した。
【0111】
シミュレートされる薬剤は、速度が速くかつ流体密度の変化が大きいので、高マッハ数を有する流体の法則に準じるものとした。
【0112】
追跡される粒子の数は薬剤入口境界の全体にわたって均一に離間される60個とした。
【0113】
結果および結論
図18aおよび18bは、それぞれ、サンプル1およびサンプル2の静圧の分布を示すプロットである。
【0114】
側方入口を閉鎖した状態で吸引圧力を予備的にCFDによってシミュレートした結果、529ミリバールの負の静圧が吸引圧力として生じることが判明している。一方、インバータ社による実験結果によれば、中心入口に3バールの作動圧を付加させた場合、側方入口に334ミリバールの吸引圧力が生じる。この実験値はCFDの予測値と十分対応しているので、粒子の軌道の検討にCFDが有効であると考えられる。サンプル1の場合、中心を通る流れによって側方入口に122ミリバールの吸引圧力が生じている。従って、予期されたように、側方入口を通る流れが生じ、圧力分布が変化している。
【0115】
CFDおよび実験結果によって、側方入口に3バールの正圧を付加させても中心入口に吸引圧力は生じないことがわかる。すなわち、サンプル2において、(サンプル1と同等の)正確な質量流量を生じさせるには、中心入口において正圧を付加させる必要がある。
【0116】
図19aおよび19bは、それぞれ、サンプル1およびサンプル2の速度の分布を示すプロットである。
【0117】
予期されたように、サンプル1において、流れが装置の中央部の最小径の菅から流出して膨張したときに、最高速(>500m/s)が生じる。この最高速が生じる部分は空気密度が最も小さい領域である。
【0118】
サンプル2において、最高速(>300m/s)はサンプル1における最高速(>500m/s)よりも小さく、かつ装置の出口部において生じる。サンプル1と異なり、流れが十分に加速されて空気密度が標準温度および圧力における値以下になるどのような箇所も存在しない。なお、サンプル1において、空気の膨張によって、速度が大きくなる。
【0119】
図20aおよび図20bは、それぞれ、0.25の反発係数を設定した場合のサンプル1およびサンプル2の5μmの粒子の軌道を示している。5μmの粒子は慣性が十分小さいので、局部的空気速度によって強く影響される。
【0120】
サンプル1において、粒子は一点に収束する渦流部の外側に吸引され、出口から流出する流れの境界層内に巻込まれる。乱流渦はより近い粒子の軌道を流れと衝突させるが、粒子の軌道は流出する流れの外側に沿う傾向がある。
【0121】
サンプル2において、粒子の慣性が小さいので、それらの粒子の大半は流れに沿って進み、壁面と衝突しない。この粒子軌道のシミュレーションによって、粒子と壁との衝突は中心側薬剤入口の収束部分および出口部に制限されることがわかる。
【0122】
図21aおよび図21bは、それぞれ、0.75の反発係数が設定された場合のサンプル1およびサンプル2における5μmの粒子の軌道を示している。反発係数を変更しても、サンプル2の場合、粒子は壁と衝突しないので、殆ど影響がない。サンプル1の場合、反発係数を変更したことによって、収束する環状部における各衝突によって、運動量が低下している。従って、粒子は回転する流れ内に長く滞留している。これらの粒子は収束部内に引込まれ、最終的に主流内に巻込まれ、出口を通過する。
【0123】
注)出口から放出される12個の粒子に対する採集イメージの内、2個の粒子のイメージしか図示していない。それは粒子が領域内で弾みながら移動するときの運動量が極めて大きく、出口から出る粒子の速度が切り捨てられるほど低下しているからである。
【実施例2】
【0124】
FPFおよびFPDの測定
方法
【0125】
このテストの目的は微細粒子率(FPF)および粉体付着量または送達粉体量(DD)を評価するために空気増幅システムの2つの主たる機種の性能を評価および記録し、かつ必要に応じて、システムの閉塞特性を評価することにある。このテストにおいて、システムの幾何学的構造および配置を正確かつ制御可能に設定するために、英国のテュークスベリにあるインバータ社で製造された図22aおよび22bに示される構成を有する鋼製の空気増幅器を用いる必要がある。次いで、各機種のプラスチックの射出成形品を同一の設備を用いて製造し、同一の手順でテストした。空気増幅器の各機種は肺を介する全身性薬剤送達に用いられる代表的な薬剤の粉体特性を有する噴霧用乾燥ロイシンを用いてテストした。FPFおよびDDは改良型ガラスツインインピンジャーを用いて重量を計量することによって測定した。各機種を供給圧5.7バールおよび3バールの空気を2秒間パルスとして加えることによってテストした。増幅システムの2つの主たる機種の1つは非線状の円錐形側方通路内に粉体を送達する好ましい実施例としての機種A(またはCFDシミュレーションに用いたサンプル1)であり、他の1つは線状の中心通路内に粉体を送達する機種B(またはCFDシミュレーションに用いたサンプル2)である。結果を表1に示す。
【0126】
【表3】
Figure 2004527347

【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1a】本発明の空気増幅システムの概略断面図である。
【図1】本発明による単チャンバ装置の透視図である。
【図2】本発明による単チャンバ装置の分解透視図である。
【図3】本発明による単チャンバ装置の断面図である。
【図4】本発明による多重軸方向ノズル装置の透視図である。
【図5】本発明による多重軸方向ノズル装置の分解透視図である。
【図6】本発明による多重軸方向装置の断面図である。
【図7】複数の粉体入口を備える多重軸方向ノズル装置の透視図である。
【図8】複数の粉体入口を備える多重軸方向ノズル装置の分解透視図である。
【図9】複数の粉体入口を備える多重軸方向ノズル装置の断面図である。
【図11】本発明の多重噴出装置の破断分解透視図である
【図12】本発明の多重噴出装置の断面図である。
【図13】個別に作動可能な粉体入口を有する多重噴出装置の透視図である。
【図14】個別に作動可能な粉体入口を有する多重噴出装置の破断分解透視図である。
【図15】図14の装置の断面図である。
【図16】a〜cは、吸入器の一連の操作を説明するための本発明のシステムの概略断面図である。
【図17】本発明のシステムを示す図である。
【図18a】本発明の装置の全体にわたる静圧分布プロットを示す数学的モデルである。
【図18b】主流体が側方を流れ、粉体が中央を流れる従来例の装置の全体にわたる静圧分布プロットを示す数学的モデルである。
【図19a】本発明の装置の全体にわたる速度分布プロットを示す数学的モデルである。
【図19b】主流体が側方を流れ、粉体が中央を流れる従来例の装置の全体にわたる速度分布プロットを示す数学的モデルである。
【図20a】本発明の装置の全体にわたる、0.25の反発係数を有する5μmの粒子の速度を示す数学モデルである。
【図20b】主流体が側方を流れ、粉体が中央を流れる従来例の装置の全体にわたる、0.25の反発係数を有する5μmの粒子の速度を示す数学モデルである。
【図21a】本発明の装置の全体にわたる、0.75の反発係数を有する5μmの粒子の速度を示す数学モデルである。
【図21b】主流体が側方を流れ、粉体が中央を流れる従来例の装置の全体にわたる、0.75の反発係数を有する5μmの粒子の速度を示す数学モデルである。
【図22a】実施例2の実験に用いられる本発明の装置の概略図である。
【図22b】実施例2の実験に用いられる、主流体が側方を流れ、粉体が中央を流れる従来例の装置の概略図である。

Claims (75)

  1. 流体入口と流体出口を有する増幅流体噴出部を備える空気増幅システムにおいて、前記流体出口は増幅通路を介して出口ノズル部に連通し、前記増幅通路は粉体チャンバに連通し、前記チャンバは粉体の流れを非層流とするように構成され、前記噴出部の前記流体出口から流出する流体は外気を引込み、前記粉体チャンバ内の粉体をエアロゾル化し、前記外気とエアロゾル化された粉体は前記増幅通路内において増幅流体と混合し、前記増幅された混合物は前記出口ノズル部から流出することを特徴とする空気増幅システム。
  2. 前記増幅噴出部からのガス流の流出によって生じた真空によって、前記粉体チャンバ内に真空が生じ、粉体内に空気流が巻込まれることを特徴とする請求項1に記載の空気増幅システム。
  3. 前記巻込まれた空気流は粉体の微粉化および/または粉体の巻込みとそれに続く粉体のエアロゾル化を行なうのに十分な空気流であることを特徴とする請求項2に記載の空気増幅システム。
  4. 前記粉体チャンバは粉体の流れを非層流にするように構成された環状チャンバであることを特徴とする請求項1に記載の空気増幅システム。
  5. 環状粉体チャンバと軸方向流体噴出部を備えることを特徴とする請求項4に記載の空気増幅システム。
  6. 前記粉体チャンバは前記増幅システムの本体の実質的に周方向に配置され、前記流体噴出部は前記本体の軸方向に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の空気増幅システム。
  7. 前記環状粉体チャンバは雄部と雌部からなることを特徴とする請求項4に記載の空気増幅システム。
  8. 前記流体噴出部の出口端部は前記粉体チャンバの雌部内に嵌入する切頭円錐雄部材からなることを特徴とする請求項7に記載の空気増幅システム。
  9. 前記雄部材と前記雌部材間の離隔距離(隙間)は500から2000μmの範囲内にあることを特徴とする請求項7に記載の空気増幅システム。
  10. 前記隙間は約1000μmであることを特徴とする請求項9に記載の空気増幅システム。
  11. 前記噴出部の直径は100から500μmの範囲内であることを特徴とする請求項10に記載の空気増幅システム。
  12. 前記噴出部の直径は200から300μmの範囲内であることを特徴とする請求項11に記載の空気増幅システム。
  13. 前記噴出部の直径は約250μmであることを特徴とする請求項12に記載の空気増幅システム。
  14. 前記ノズル部の直径は100から1500μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の空気増幅システム。
  15. 前記ノズル部の直径は400から1200μmの範囲内にあることを特徴とする請求項14に記載の空気増幅システム。
  16. 前記ノズル部の直径は400から600μmの範囲内にあることを特徴とする請求項15に記載の空気増幅システム。
  17. 前記ノズル部の直径は約500μmであることを特徴とする請求項16に記載の空気増幅システム。
  18. 前記ノズル部の直径は前記噴出部の直径よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の空気増幅システム。
  19. 前記ノズル部の直径に対する前記噴出部の直径の比は1:8から1:2の範囲内にあることを特徴とする請求項18に記載の空気増幅システム。
  20. 前記ノズル部の直径に対する前記噴出部の直径の比は1:4から1:2の範囲内にあることを特徴とする請求項19に記載の空気増幅システム。
  21. 前記ノズル部の直径に対する前記噴出部の直径の比は1:2であることを特徴とする請求項20に記載の空気増幅システム。
  22. 前記粉体チャンバはその入口に隣接して配置された粉体貯蔵器または粉体計量部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の空気増幅システム。
  23. 前記粉体貯蔵器または粉体計量部材は前記粉体チャンバと連続していることを特徴とする請求項22に記載の空気増幅システム。
  24. 前記粉体チャンバは1つ以上の導管によって前記粉体貯蔵器または粉体計量部材に接続されていることを特徴とする請求項22に記載の空気増幅システム。
  25. 複数のノズル部を備えることを特徴とする請求項1に記載の空気増幅システム。
  26. 複数の流体噴出部を備えることを特徴とする請求項1に記載の空気増幅システム。
  27. 前記複数の噴出部は複数の相互に関連する噴出部からなることを特徴とする請求項26に記載の空気増幅システム。
  28. 前記噴出部は各々粉体入口を備えていることを特徴とする請求項27に記載の空気増幅システム。
  29. 送達通路および前記送達通路に定量の粉体を送る粉体貯蔵器および/または計量部材を備える粉体送達装置において、前記粉体送達装置は請求項1に記載の空気増幅システムを備えていることを特徴とする粉体送達装置。
  30. 前記空気増幅システムは前記粉体貯蔵器および/または計量部材内に巻込み空気流を生成することを特徴とする請求項29に記載の粉体送達装置。
  31. 前記巻込まれる空気は前記粉体貯蔵器から直接供給される粉体内または前記計量部材から供給される粉体内に流れることを特徴とする請求項30に記載の粉体送達装置。
  32. 前記巻込み空気の入口は前記粉体貯蔵器または前記計量部材の第1側に隣接して配置され、真空は前記粉体貯蔵器または前記計量部材の反対側である第2側に隣接して生じることを特徴とする請求項31に記載の粉体送達装置。
  33. 巻込み空気を前記粉体貯蔵器または前記計量部材に導入させる他の入口管をさらに備えることを特徴とする請求項30に記載の粉体送達装置。
  34. 巻込まれた空気流は粉体の微粉化およびエアロゾル化を行なうのに十分な空気流であることを特徴とする請求項30に記載の粉体送達装置。
  35. 前記装置は吸入器であることを特徴とする請求項29に記載の粉体送達装置。
  36. 前記吸入器は乾燥粉体吸入器であることを特徴とする請求項35に記載の粉体送達装置。
  37. 前記増幅システムは、前記単一または複数の噴出部を個別に、連続的に、または同時に操作することによって、患者の吸息に合わせてエアロゾル化粉体を生成できるように構成されていることを特徴とする請求項35に記載の粉体送達装置。
  38. 前記流体噴出部内に送られる流体はガスであることを特徴とする請求項29に記載の粉体送達装置。
  39. 前記ガスは揮発性噴霧剤の蒸発によって生成されることを特徴とする請求項38に記載の粉体送達装置。
  40. 前記流体流は電動モータによって生成されることを特徴とする請求項29に記載の粉体送達装置。
  41. 前記流体流は手動操作ピストンによって生成されることを特徴とする請求項29に記載の粉体送達装置。
  42. 前記噴霧剤は非CFC噴霧剤であることを特徴とする請求項39に記載の粉体送達装置。
  43. 前記噴霧剤はヒドロフルオロアルカン(HFA)であることを特徴とする請求項42に記載の粉体送達装置。
  44. 前記HFA噴霧剤はEP0372777、WO91/04011、WO91/11173、WO91/11495、およびWO91/14422に開示されているHFA噴霧剤から選択されることを特徴とする請求項43に記載の粉体送達装置。
  45. 前記噴霧剤はフルオロアルカンであることを特徴とする請求項43に記載の粉体送達装置。
  46. 前記フルオロアルカンはフルオロメタン、フルオロエタン、またはフルオロアルカンの混合物であることを特徴とする請求項45に記載の粉体送達装置。
  47. 前記フルオロアルカンはトリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、1,2−ジクロロテトラフロオロエタン、トリクロロトリフルオロエタン、およびクロロペンタフルオロエタンからなる群から選択されることを特徴とする請求項46に記載の粉体送達装置。
  48. 前記フルオロアルカンはHFA134(1,1,1,2−テトラフルオロエタン)であることを特徴とする請求項47に記載の粉体送達装置。
  49. 前記フルオロアルカンはHFA227であることを特徴とする請求項48に記載の粉体送達装置。
  50. 前記吸入器は欧州特許出願第0539469号に記載されている吸入器であることを特徴とする請求項36に記載の粉体送達装置。
  51. 前記計量部材は粉体が内蔵されているスプールおよびスプールキャリアであることを特徴とする請求項29に記載の粉体送達装置。
  52. 前記計量部材はカプセルであることを特徴とする請求項29に記載の粉体送達装置。
  53. 前記計量部材を開口させる手段をさらに備えていることを特徴とする請求項51または52に記載の粉体送達装置。
  54. 前記スプールキャリアは前記送達装置の一体部分であることを特徴とする請求項51に記載の粉体送達装置。
  55. 前記粉体は、フェノテロール、フォルモテロール、ピルブテロール、リプロテロール、リミテロール、サルブタモール、サルメテロールおよびテルブタリンなどのβ2作動薬と、イソプレナリンなどの非選択性ベータ刺激薬と、テオフィリン、アミノフィリン、およびコリンテオフィリネートなどのキサンチン気管支拡張薬と、イプラトロピウムブロマイドなどの抗コリン作動薬と、クロモグリク酸ナトリウムおよびケトチフェンなどのマスト細胞安定剤と、ネドクロミルナトリウムなどの気管支抗炎症薬と、ベクロメタソンジプロピオネート、フルチカソン、ブデソニドおよびフルニソリドなどのステロイド、およびそれらの組合せを含む、喘息、COPDおよび呼吸器感染症を治療するための薬剤の群から選択されることを特徴とする請求項29に記載の粉体送達装置。
  56. 前記粉体の組合せは、ベクロメタソンジプロピオネート、フルチカソン、ブデソニドおよびフルニソリドのようなステロイド同士の組合せ、およびフォルモテロールおよびサルメテロールのようなβ2作動薬とステロイドの組合せから選択されることを特徴とする請求項55に記載の粉体送達装置。
  57. 前記粉体は全身的に作用することを特徴とする請求項29に記載の粉体送達装置。
  58. 前記粉体は、インシュリン、ヒト成長ホルモン、ロイプロリド、およびαインタフェロンのようなホルモンおよび媒介物、成長因子、抗凝血剤、免疫調整剤、サイトカイン、および核酸を含むタンパク性複合物および/または微小分子から選択されることを特徴とする請求項57に記載の粉体送達装置。
  59. 前記粉体は請求項55に記載の粉体と請求項56に記載の粉体の組合せであることを特徴とする請求項29に記載の粉体送達装置。
  60. 高FPFおよび低粉体滞留率をもたらすことを特徴とする粉体送達装置。
  61. 前記装置は乾燥粉体吸入器からなることを特徴とする請求項60に記載の粉体送達装置。
  62. 空気増幅器は実質的に軸方向に延長する噴出部と実質的に環状の微粉化チャンバからなることを特徴とする請求項60に記載の粉体送達装置。
  63. 少なくとも70重量%のFPFをもたらすことを特徴とする請求項60または61に記載の粉体送達装置。
  64. 少なくとも80重量%のFPFをもたらすことを特徴とする請求項63に記載の粉体送達装置。
  65. 少なくとも90重量%のFPFをもたらすことを特徴とする請求項65に記載の粉体送達装置。
  66. 10重量%未満の粉体滞留率をもたらすことを特徴とする請求項60または61に記載の粉体送達装置。
  67. 5重量%未満の粉体滞留率をもたらすことを特徴とする請求項66に記載の粉体送達装置。
  68. 2重量%未満の粉体滞留率をもたらすことを特徴とする請求項67に記載の粉体送達装置。
  69. 請求項29に記載の粉体送達装置を用いて薬剤を投与する方法。
  70. 請求項35に記載の粉体送達装置を用いて薬剤を投与することを特徴とする呼吸器疾患の患者を治療する方法。
  71. 請求項29に記載の粉体送達装置を用いて薬剤を投与することを特徴とする全身性疾患の患者を治療する方法。
  72. 空気増幅器を備える送達装置を用いることを特徴とする高FPFおよび低粉体滞留率で粉体を送達する方法。
  73. 前記空気増幅器は実質的に軸方向に延長する噴出部と実質的に環状の微粉化チャンバからなることを特徴とする請求項72に記載の粉体を送達する方法。
  74. 高FPFおよび低粉体滞留率で粉状薬剤を送達することを特徴とする呼吸器疾患の患者を治療する方法。
  75. 実質的に添付の図面に記載されている空気増幅システムまたは粉体送達装置。
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