JP2004527309A - 老眼を処置する方法および装置 - Google Patents

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Abstract

老眼などの近方視力の低下または不足を処置するための装置および方法が開示される。従来技法とは反対に、5.5mmから約10mmの範囲の角膜の環状ゾーンにおいて、周縁アブレーション(100)が行われ、この周縁ゾーン(B)の視度が増加する。角膜の周縁ゾーン(B)内に配置される中心ゾーンは、未処置のままにされ、他の視力不足のために補正される、すなわち、中心ゾーンが、周縁アブレーション以前の中心ゾーンの特性に戻るように補正される。

Description

【技術分野】
【0001】
[発明の背景]
[A.発明の分野]
本発明は、患者の目の欠陥に伴う目の障害および患者の目が近方視力を調節することができないことを処置する方法および装置に関する。より詳細には、本発明は、好ましくは、自動化レーザ機器を用いて、患者の角膜の環状部分または中心から最も遠い部分を成形して、その屈折力を増加させることによって、老眼を処置する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
[B.従来技術の説明]
一般に、物の鮮明な画像は、画像が網膜上に正確に投影される時、人の目によって作り出される。画像を網膜上に合焦させるプロセスは、調節と呼ばれ、調節はレンズの曲率を変えて、その焦点を変えるようにすることを言う。より具体的には、所定のしきい値(通常、約5m)を超える距離に配置されている物は、調節を必要とすることなく人の目によってはっきりと見え、目は緊張を解かれている。このしきい値より近いところにある物の場合、目は、レンズを両側から強く押さえて、その厚みを増し、その焦点を変えるようにすることによって調節しなければならない。
【0003】
人が年をとるにつれて、目のレンズおよび靭帯または小帯などの目の支持構造は弾性を失い、人はゆっくりと調節能力を失っていく。結果として、人はもはやはっきりと物を見ることができなくなる。すなわち、人は視力不足を患う。この状態は老眼として知られている。
【0004】
約10年前まで、老眼を処置する従来の手段は、正レンズ(眼鏡またはコンタクトレンズの形態での)を使用することによっていた。近視または乱視などの他の問題を有していた人もまた、それぞれ、負のレンズおよび円柱レンズを使用した。これらの人々は、2焦点眼鏡または2焦点コンタクトレンズ、すなわち、少なくとも2つの異なる部分(1つの曲率を有する上の部分および別の曲率を有する下の部分)を有するレンズを装着しなけらばならなかった。これらの種類のレンズを装着している人は、遠くの物を上の部分を通して見て、近くの物(約40cm以下)を下の部分を通して見るのに慣れなければならない。種々のゾーン(各ゾーンは特定の距離範囲内で物を見るのに最適化されている)を有するように、1つの部分から別の部分へとしだいに変わるレンズを有する眼鏡もまた知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
2焦点または多焦点眼鏡をかけることはいくつかの欠点を有する。1つの欠点は、人によってはこうした眼鏡によってめまいがするようになる可能性があり、実際には、こうした人は、決して眼鏡に慣れることができないことである。こうした人々は、一般に、2種類の眼鏡、すなわち、近方視力用に1つの眼鏡および遠方視力用にもう1つの眼鏡を有する。別の欠点は、多くの人々が眼鏡を外見上受け入れがたいと感じることである。
【0006】
コンタクトレンズは、概して、眼鏡に比べて外見上受け入れられる。しかし、2焦点または多焦点コンタクトレンズを作成するのは難しく、そのため、現在、老眼が始まると、コンタクトレンズをつけている人の中には、近方視力用と同様に眼鏡に頼らなければならない人がいる。
【0007】
最近、レーザを用いて、角膜の光学特性を変える新しい技法が開発された。通常、これらの方法は、角膜の部分を急勾配にすることによって角膜を作り直すことからなる。目の表面でレーザ手術を行ういくつかの方法および装置は、たとえば、米国特許第5,350,373号、第5,425,727号およびPCT公報WO 00/27324に記載されており、その全ては参照により本明細書に援用される。これら全ての参考文献は、老眼などの補正的な目の手術方法および装置を開示しており、そこでは、レーザビームが角膜に送られ、アブレーションが行われて、角膜から物質を除去するようにし、それによって、角膜の光学透過特性を変える。これらの手技は、2つの技法のうちの1つを用いて行われる。第1の技法は、角膜の中心ゾーンにおいて角膜のアブレーションを生成することを伴う。中心ゾーンは、1.0〜3.0mmの範囲の直径を有し、アブレーションによって、中心ゾーンが急勾配になり、それによって、中心ゾーンの屈折力が増す。この技法は、目の中心ゾーンは近方視力のために使用されるが、角膜の周縁ゾーンは遠方視力のために使用されるという基礎理論に基づいている。この理論は、人が40cmより近くに位置する物を見る時、目の瞳孔が交感神経反射によって閉じられるという事実によっている。この理論によれば、瞳孔は遠方の物に対して開く、すなわち拡張する(dilate)ため、角膜の環状部分は、遠くの物を見るのに使用されているはずである。
【0008】
換言すれば、現在のレーザ手術技法の中のあるものは、角膜を2つのゾーン、すなわち、近方視力に使用される約1.0〜3.0mmの中心ゾーン(40cmまでのところにある物について)と遠方視力に使用される3.0mmから延在する環状ゾーンに分類する理論に基づく。この理論に基づくと、それぞれのタイプの視力の問題について、他のゾーンを変更せずに、適切なゾーンを切除することによって人の目が補正される。より具体的には、この理論によれば、角膜の1.0mmから3.0mmに延在するゾーンのみを急勾配にして、このゾーンの収束力を増大するようにすることによって老眼が処置され、それによって、近いところの物が中心窩(fovea)上に合焦させられる。
【0009】
第2の理論によれば、異なる距離にある物を注視するのに、角膜の中心ゾーンの多焦点性が用いられる。したがって、目の中心ゾーンをいくつかの領域に分割し、これらの領域を個々に切除して、異なる曲率(各曲率は、各領域について異なる視度(dioptic power)を規定する)を得るようにすることによって、老眼を補正することができる。このようにして得られる多焦点性は、エキシマレーザアブレーションによって達成することができ、この時、各光学領域について異なる深さで角膜の中心ゾーンから組織が除去される。このように、人は、近方視力を含めて、領域のそれぞれを用いて対応する範囲にある物を見ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[本発明の目的および概要]
上述したことを考慮すると、本発明の目的は、従来の方法および技法よりも効果のある、目の障害を処置する方法および装置を提供することである。
【0011】
他の目的は、現存する目の処置装置に対して費用がかかる変更、または難しい変更を必要としない改良された方法を提供することである。
【0012】
他の目的は、新規な技法ならびに従来の技法を用いて、種々の目の障害を処置するのに容易に適合することができる、目を処置する方法および装置を提供することである。
【0013】
本発明の他の目的および利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
【0014】
発明者らは、上述した理論とは反対に、遠方視力の場合、瞳孔エリアとして画定される角膜の中心ゾーンが目によって用いられるが、近方視力の場合、角膜の周縁ゾーンが用いられることを見出した。より具体的には、発明者らは、光が角膜の5〜10mm以上の間に延在する環状ゾーンを通過することによって近方視力が生成されると思っており、上記環状ゾーンは瞳孔のまわりに同心状に配置されている。遠方視力の場合、残りの約5.5mmの中心ゾーンが目によって用いられる。
【0015】
したがって、発明者らは、老眼などの近方視力の処置用のどんな補正手術でも、この環状ゾーンにおいて行われるべきであり、それによって、瞳孔を通過する光が増加し、中間視力および近方視力が改良されると思っている。発明者らはさらに、近方視力について角膜の周縁ゾーンを処置する間に、角膜の中心ゾーンの光学特性もまた変わるかもしれない場合があると思っている。しかし、遠方視力不足を患っていない患者においては、こうした変更は望ましくない。したがって、第2の手技として、近方視力のために周縁ゾーンが補正された後、中心ゾーンすなわち瞳孔エリアもまた補正されて、周縁アブレーションの結果として生ずる、角膜の中心部分において望ましくない、いかなる光学的変化をなくすようにする。
【0016】
アブレーションに対して、角膜から除去される物質の量、患者の光学特性を考慮することができる。たとえば、大きな瞳孔、より急勾配の角膜、またはより深い前房を有する患者の場合、角膜周縁部について組織切除があまり必要とされない。より高齢の患者の場合、組織切除が多く必要とされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
[発明の詳細の説明]
上述した図1Aをまず参照すると、本発明の以前には、近方視力の場合、目は、約3mmの直径を有する中心ゾーンbを通って角膜に入る光を利用すると信じられてきた。したがって、ほとんどの従来技法は、1mmと約3mmの間に延在する中心ゾーンbにおいて角膜の種々の深さにある組織を切除することからなる。約1mmの小さな箇所は切除されない。より重要なことには、この処置中に、約5mmから10+mmに延在する環状ゾーンcは実質的に切除されない。図1Bは、中心アブレーションから生ずる従来技術の典型的な断面形状(profile)を示す。この断面形状に見られるように、中心アブレーションは、ゾーンの外側縁部の近傍、すなわち、約3mmに集中する。
【0018】
本発明によれば、処置は、角膜の中心ゾーンに適用されるのではなく、外周縁ゾーンに適用されるべきである。図2Aは、約5.5mmの中心ゾーンAおよび5.5mmから10+mmに延在する環状ゾーンすなわち周縁ゾーンBを有する角膜の略図を示す。この周縁ゾーンBにおける周縁アブレーションから生ずる典型的な断面形状100は、図2Bに図解的に示されている。老眼および他の近方視力不足の場合に、このアブレーション断面形状100が選択されて、この周縁ゾーンBの少なくとも一部を急勾配にし、患者の近方視力を補正するようにする。このアブレーション断面形状100のサイズおよび形状は、当技術分野でよく知られている標準的な技法を用いて求められ、詳細には論じられないが、アブレーションを作成する時に、以下の患者の特性が関係する。すなわち、
A.瞳孔サイズ 本発明の重要な利点は、より多くの光が瞳孔を通って入るのを可能にする高い屈折力の周縁角膜が得られることである。したがって、周縁アブレーションの深さを決める時に患者の瞳孔サイズが考慮される。
B.術前の角膜曲率 角膜の屈折力が老眼を補正する所望のレベルを達成するには、角膜が平坦であればあるほど、深い処置が必要となる。
C.前房の深さ 瞳孔を通って入る光の量はまた、瞳孔と、アブレーションが行われる周縁角膜間の距離によって決まる。したがって、この距離もまた考慮される。
【0019】
周縁アブレーションの間に、角膜の中心ゾーンAは実質的に処置を受けない。しかし、周縁アブレーションの間に、角膜ゾーンAの光学的特性もまた変わる可能性がある。したがって、断面形状100を生ずる周縁アブレーションの間に、または、好ましくは周縁アブレーション後に、中心アブレーションが中心ゾーンAに適用されて、この中心ゾーンを通した患者の視力がアブレーション断面形状100以前のものに回復する。図2Cは、中心ゾーンAに適用されたアブレーションの断面形状102を示す。先に論じたように、発明者らは、この中心ゾーンAが遠方視力のもとになっており、遠方視力は老眼を有する患者においては正常である可能性があると思っている。別法として、患者が、同様に遠方視力の不良を患っている、かつ/または、他の視覚的問題を有する場合、アブレーション断面形状102を成形して、これらの問題を補正することができる。図2Bおよび図2Cにおいて、断面形状100および102は、これらのアブレーションのおおよその位置を示すだけのために図解的に示されており、必ずしもそれらの実際の形状またはサイズを示していない。
【0020】
図3は、近方視力の処置を行うように仕組まれ、構成された装置10についてのブロック図を示す。装置10は、LASIKタイプかPRKタイプの手術のいずれかに適用されてもよい。装置10は、レーザビームLを生成するレーザビーム発生器12を含む。レーザビーム発生器12は、エキシマレーザ発生器または固体レーザ発生器であってよい。
【0021】
レーザビームLは、ブロードエリアビーム、走査ビームまたはフライングスポットタイプビームであってよく、光学ネットワークによって患者の目Eに向けて送られる。ネットワークを、手動制御部14を用いて手動で調整して、ビームLが、確実に、角膜Fの表面に合焦し、適切に送られるようにすることができる。
【0022】
装置はさらに、キーボード16、自動化制御部18(マイクロプロセッサベースの制御部であるのが好ましい)、および断面形状メモリ20を含む。キ−ボード16を用いて、患者および行われる予定の外科的手術についての種々の情報が入力される。この情報および情報にプログラムされる他のパラメータに基づいて、自動化制御部は、行われる予定のアブレーションについて適切な断面形状を選択する。換言すれば、自動化制御部18は、レーザビームを精密に送り、かつ、正確なアブレーション深さ、アブレーションのゾーンの数、およびアブレーションの直径を得るのに必要とされる移動量(movement)を求めるためのソフトウェアに依存している。種々の視力問題についての断面形状の集合体(set)が断面形状メモリ20に格納され、自動化制御部18は、必要であれば、これらの断面形状にアクセスし、取り出すことができる。自動化制御部はレーザビームも動作させる。図3に示す装置は、Autonomous Technology社、VISX社(Star2およびStar3)、Laser Sight社、Weavelight社、Alegretto社、Schwind社、Bausch and Lomb社、Keracor and Meditech Aesculap社から入手できるレーザ機器を用いて実施することができる。
【0023】
図3の装置を用いて特定の患者についてアブレーションを行う手技を、図4のフローチャートと共にここで述べる。ステップ40にて、患者は、現在の目の状態を判断するために検査される。たとえば、55歳の女性は、扁平遠方視力および老眼を有していることがわかった。次に、ステップ42にて、患者の老眼に対する処置が+2.50球面視度補正を必要とすることが判断された。この判断の一部として、角膜曲率、瞳孔サイズ、前房深さ、トポグラフィマップ、および超音波角膜厚さ(pachymetry)の測定を含む、完璧な視力検査および眼科検診が目に対して行われる。この情報は、自動化制御部18に供給され、その後、自動化制御部18は、+2.5球面視度補正を生成するのに必要とされる、対応するアブレーション断面形状を確定した。ステップ44にて、アブレーションプロセスが始動され、自動化制御部は、患者の角膜表面で必要な周縁アブレーションを行った。+2.5視度補正はかなり思い切った値であるため、ステップ44にて、周縁アブレーションは2段階で行われた。+1.5球面視度の周縁アブレーションは、6.0mmから9.0mmの光学ゾーンBにおいて行われた。次に、+1.5視度の第2周縁アブレーションは、5.5mmから9.0mmの光学ゾーンBにおいて行われた。周縁アブレーションは、角膜の角質組織表面で行われる。
【0024】
先に論じたように、角膜の周縁アブレーションは、角膜の中心ゾーンに悪い影響を与える可能性がある。したがって、ステップ46にて、目の光学特性が再び確認される。ステップ48にて、中心ゾーンについて補正が必要であるかどうかについての判断が行われる。該当の患者については、こうした補正が必要であった。したがって、図3の装置を用いて中心アブレーションを行い、中心ゾーンAの光学特性を回復するようにする。より具体的には、ステップ50にて、瞳孔を中心とする42ミクロンの中心アブレーションが行われた。患者が、遠視などの他の視覚的障害を患っている場合、このステップ50の間に、付加的な処置または他の処置が適用されることができる。
【0025】
図5は、目の断面図を示しており、周縁アブレーション100は、本発明に従って、角膜の周縁ゾーンに位置している。
【0026】
要約すると、記載した方法および装置を用いて、約5.5mmから10mm以上に延在する角膜の周縁ゾーンを切除することによって、角膜の中心ゾーンの屈折力を実質的に変えずに高い屈折力の周縁角膜が生成される。アブレーションは、この周縁ゾーンを急勾配にして、その視度を増大させ、それによって、レンズを使用せずに、目が近くの物に焦点を合わせることが可能になる。このプロセスの間に、遠方視力が確実に変わらないままとするために角膜の中心ゾーンは処置されない。老眼を処置するのに必要とされる周縁アブレーションの間に中心ゾーンは触れられないため、中心ゾーンは覆われるか、または、その他の方法で保護される必要がない。周縁アブレーションが終了した後、中心ゾーンを切除して、中心ゾーンを、周縁アブレーション以前の中心ゾーンの特性に戻すようにしてもよい。
【0027】
添付特許請求の範囲に規定されている、本発明の範囲から逸脱することなく本発明に多くの変更を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1A】従来技法に従って、近方視力の処置を受ける中心ゾーンを示す人の角膜の平面図である。
【図1B】近方視力不足を処置する従来の技法によって行われる中心アブレーションの幾分拡大した断面形状を示す図である。
【図2A】本発明に従って、近方視力の処置を受ける環状ゾーンを示す人の角膜の平面図である。
【図2B】本発明によって行われる、角膜の近方視力の処置のための周縁アブレーションの幾分拡大した断面形状を示す図である。
【図2C】図2Bと同じであるが、本発明に従って行われる付加的な中心アブレーションを示す図である。
【図3】本発明に従って処置を行うのに用いられるレーザ装置のブロック図である。
【図4】図3の装置の動作についてのフローチャートである。
【図5】本発明に従って周縁アブレーションを受けた角膜を有する目の断面図である。

Claims (22)

  1. 患者の近方視力低下を処置する方法であって、
    高い屈折力を有する、角膜の周縁ゾーンを形成することであって、それによって、前記患者に補正された近方視力を提供する、形成することを含む患者の近方視力低下を処置する方法。
  2. 前記周縁ゾーンは約5.5mmを越える請求項1に記載の患者の近方視力低下を処置する方法。
  3. 前記周縁ゾーンは約10mmを下回る直径を有する請求項2に記載の患者の近方視力低下を処置する方法。
  4. 前記周縁ゾーンの屈折力は、残りの中心ゾーンの屈折力を変えずに変えられる請求項1に記載の患者の近方視力低下を処置する方法。
  5. 前記中心ゾーンは約5mmの直径を有する請求項4に記載の患者の近方視力低下を処置する方法。
  6. 前記周縁ゾーン内に同心円上に配置されている角膜の中心ゾーンの屈折力を変えることであって、それによって、前記屈折力を前記周縁ゾーンの形成前の値に戻す、屈折力を変えることをさらに含む請求項1に記載の患者の近方視力低下を処置する方法。
  7. 前記周縁ゾーン内に同心円上に配置されている角膜の中心ゾーンの屈折力を変えることであって、それによって、近方視力不足以外の視力低下のために前記中心ゾーンを処置する、屈折力を変えることをさらに含む請求項1に記載の患者の近方視力低下を処置する方法。
  8. 患者の老眼を処置する方法であって、
    約5.5mmから約10mmに延在する、角膜の周縁ゾーンを周縁で切除することであって、それによって、高い屈折力の周縁角膜を形成して、前記老眼を補正する、周縁で切除することを含む老眼を処置する方法。
  9. 前記角膜の中心部分を未処置のままにすることであって、それによって、前記患者に遠方視力を提供する、未処置のままにすることをさらに含む請求項8に記載の老眼を処置する方法。
  10. 前記周縁アブレーション中に、遠方視力について使用される前記角膜の中心ゾーンの光学特性が変わり、該方法は、
    前記中心部分に処置を行うことであって、それによって、前記中心部分を、その光学特性が前記周縁アブレーション前の特性と同じになるように戻す、処置を行うことをさらに含む請求項8に記載の老眼を処置する方法。
  11. 角膜の中心ゾーンの光学特性を変えることであって、それによって、近方視力低下以外の視力不足について前記中心ゾーンを補正する、光学特性を変えることをさらに含む請求項8に記載の老眼を処置する方法。
  12. 前記変えることは、前記中心ゾーンの表面でアブレーションを行うことを含む請求項11に記載の老眼を処置する方法。
  13. 近方視力不足を有する目に手術を行う方法であって、
    前記目の光学特性を確定すること、
    前記目についての正の視度補正を確定すること、
    前記正の視度補正に対応する周縁アブレーション断面形状を確定すること、および、
    角膜の中心部分を未処置のままにしながら、前記周縁アブレーション断面形状を用いて、角膜表面で周縁アブレーションを行うことを含む目に手術を行う方法。
  14. 前記周縁アブレーション後に前記中心部分を処置することをさらに含む請求項13に記載の目に手術を行う方法。
  15. 前記処置することは、前記中心部分を補正することであって、それによって、前記中心部分を、前記周縁アブレーションの前の特性と同じ光学特性に戻す、補正することを含む請求項14に記載の目に手術を行う方法。
  16. 前記目は他の欠陥を患っており、該方法は、前記中心部分を処置することであって、それによって、前記他の欠陥を補正する、処置することをさらに含む請求項14に記載の目に手術を行う方法。
  17. 近方視力について患者の目を処置する装置であって、
    レーザビーム発生器と、
    前記レーザビーム発生器から前記患者の目にレーザビームを送出するようになっている光学ネットワークと、
    前記光学ネットワークと前記レーザビーム発生器に結合し、角膜の周縁部分の表面で周縁アブレーションを行って、前記周縁部分の視度を増加させ、それによって、前記近方視力不足について前記目を補正するようになっている制御器とを備える患者の目を処置する装置。
  18. 前記制御器は、5.5mmと10mmの間の領域内にある角膜の前記周縁ゾーンに送出するようになっている請求項17に記載の患者の目を処置する装置。
  19. 前記制御器は、前記周縁アブレーション中に、角膜の中心部分を未処置のままにするようになっている請求項17に記載の患者の目を処置する装置。
  20. 前記制御器はさらに、前記周縁アブレーション後に前記中心ゾーンに中心アブレーションを行うようになっている請求項17に記載の患者の目を処置する装置。
  21. 前記制御器はさらに、前記中心アブレーションを行なって、前記中心ゾーンを、前記周縁アブレーションの前の状態に回復するようになっている請求項20に記載の患者の目を処置する装置。
  22. 前記制御器はさらに、前記中心ゾーンに中心アブレーションを行って、処置を行って、近方視力不足以外の不足を補正するようになっている請求項20に記載の患者の目を処置する装置。
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