JP2004527259A - Hbvs−表面抗原に対するモノクローナル抗体の可変領域及びそれをコードする遺伝子 - Google Patents

Hbvs−表面抗原に対するモノクローナル抗体の可変領域及びそれをコードする遺伝子 Download PDF

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Abstract

B型肝炎ウイルスのS-表面抗原に対するモノクローナル抗体の可変領域及びそれをコードする遺伝子、その遺伝子を含む組換えベクター、ならびにその組換えベクターから得た形質転換体を提供する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、B型肝炎ウイルスのS-表面抗原に対するモノクローナル抗体の可変領域及びそれをコードする遺伝子、その遺伝子を含む組換えベクター、ならびにその組換えベクターから得られた形質転換体に関する。
【背景技術】
【0002】
B型肝炎ウイルス(Hepatitis B virus、以下「HBV」)はデーン粒子(Dane particle)として知られている約42nmの球状粒子であって、外被(outer envelope)は多量のB型肝炎表面抗原(Hepatitis B surface antigens)を含んでおり、約180個のB型肝炎コア蛋白質(Hepatitis B core proteins)よりなるヌクレオカプシド(nucleocapsid)を取り囲んでいる。このヌクレオカプシドは、HBV遺伝子、ポリメラーゼなどを含んでいる(Summers ら、Proc. Nat. Acad. Sci, 72, 4579, 1975;Pierre Tiollais ら、Science, 213, 406-411, 1981)。
【0003】
HBVゲノム内において、HBV表面抗原をコードする部位は3個のオープンリーディングフレーム(open reading frame)開始部位を含有しており、これらは何れも同じSドメイン(S domain)を生成する終了コドンを有している。したがって、HBV表面抗原は(1)Sドメインだけを含む小HBV表面抗原(Small Hepatitis B Virus Surface Antigen、以下「S-表面抗原」)、(2)Sドメイン及びPre-S2として知られている55個の追加のアミノ酸を含む中HBV表面抗原(Middle Hepatitis B Virus Surface Antigen、以下「M-表面抗原」)、及び(3)Sドメイン、Pre-S2及びPre-S1を含む大HBV表面抗原(Large Hepatitis B Virus Surface Antigen、以下「L-表面抗原」)に分けられる。これらの表面抗原のうちS-表面抗原は発現する全体表面抗原のうち約80%以上を占める。
【0004】
S-表面抗原のサブタイプは抗原認識(antibody recognition)によって分類される。すなわち、あらゆる表面抗原で存在する抗原部位を「a」決定基として分類する。他の4個のサブタイプは「d」もしくは「y」または「w」もしくは「r」である。「d」決定基では122番目の残基がリジンである一方、「y」決定基ではアルギニンである。同様に「w」決定基は160番目の残基がリジンである一方、「r」決定基はアルギニンである(Kennedy R.C.ら、J.Immunol.130, 385, 1983)。したがって、血清タイプは、adr、adw、ayr及びaywのようなサブタイプに分類されうる(Peterson ら、J. Biol. Chem. 257, 10414, 1982、Lars O.Marnius ら、Intervirology, 38, 24-34, 1995)。
【0005】
前記S-表面抗原は肝細胞に特異的に結合し(Leenders ら、Hepatology, 12, 141, 1990、Irina Ionescu-Matiu ら、J. Med. Virology, 6, 175-178, 1980、 Swan N.T.ら、Gastroenterology 80, 260-264, 1981、Swan N.T.ら、Gastroenterology, 85, 466-468, 1983、Marie, L.M.ら、Proc.Nat.Acad.Sci.81, 7708-7712, 1984)、人間の肝血漿膜上にはS-表面抗原特異結合蛋白質としてアポリポ蛋白質 H(Apolipoprotein H)、エンドネクシンII(endonexin II)などが確認されている(Mehdi H.ら、J. Virol., 68, 2415, 1994;Hertogs K.ら、Virology, 197, 265, 1993)。
【0006】
一方、マウスから製造したモノクローナル抗体は人間に適用した場合、免疫反応を誘発できるので、治療学的に有用なモノクローナル抗体の開発において、ヒト化抗体(humanized antibody)が望ましい。
【0007】
最近、大韓民国特許公報第1999-8650号ではHBV感染予防及び治療のための抗体を開発するための試みとして、HBVの3つの表面抗原(すなわち、S-表面抗原、M-表面抗原、L-表面抗原)のうちL-表面抗原にのみ存在するPre-S1エピトープを認識するモノクローナル抗体の可変領域、これをコードする遺伝子、及びそれを利用したヒト化抗体が開示されている)。しかし、L-表面抗原は発現する全体表面抗原の1〜2%に過ぎないので、抗-HBV抗体のターゲットとしては不向きである。
【発明の開示】
【0008】
したがって、本発明の第一の目的は、HBV全体表面抗原が共通して存在するS-表面抗原の「a」決定基を特異的に認識するモノクローナル抗体の可変領域をコードする遺伝子を提供することである。
【0009】
また、本発明の他の目的は前記遺伝子を含む組換えベクターを提供することである。
【0010】
また、本発明のさらに他の目的は前記組換えベクターを使用して得た形質転換体を提供することである。
【0011】
また、本発明のさらに他の目的は前記モノクローナル抗体の可変領域を提供することである。
【0012】
本発明の一つの局面にしたがって、HBV S-表面抗原を特異的に認識するモノクローナル抗体の可変領域をコードする遺伝子が提供される。
【0013】
本発明者らは韓国人HBV患者に最も頻繁に発見される「adr」型決定基のS-表面抗原(インターナショナルエンザイム社、米国)でマウスを免疫し、これらから分離した脾臓細胞を骨髄腫細胞(SP2O-Ag14, ATCC CRL-1581)と融合させて多数のハイブリドーマ細胞(hybridoma cells)を製造した後、クローニング及び選別過程を経て多数のモノクローナル抗体を得た。本発明者らは得られたモノクローナル抗体のうち「a」決定基に特異的に結合するモノクローナル抗体を選別し、「a」決定基に非常に高い親和性で特異的に結合する、明確なモノクローナル抗体を生産するハイブリッドーマ細胞株(mC6-9-1)を得た。
【0014】
本発明者らは前記ハイブリッドーマ細胞株から総RNAを分離して軽鎖及び重鎖遺伝子のcDNAを合成した後、配列番号:5の塩基配列を含む約440bpの軽鎖cDNA遺伝子、及び配列番号:6の塩基配列を含む約480bpの重鎖cDNA遺伝子を分離した。
【0015】
前記モノクローナル抗体の軽鎖及び重鎖の可変領域のうちCDR(相補性決定領域)残基を分析した結果、軽鎖のCDR残基は、24〜40位、56〜62位、及び95〜102位に存在し、それぞれの配列は配列番号:9、10、及び11のペプチドであった。重鎖のCDR残基は、31〜35位、50〜66位、及び99〜111位に存在し、それぞれの配列は配列番号:12、13、及び14のペプチドであった。
【0016】
したがって、本発明はHBVS-表面抗原に対するモノクローナル抗体の軽鎖可変領域をコードするcDNAであって、軽鎖可変領域が配列番号:9、10、及び11のペプチドを含むcDNAを含む。また、本発明は前記軽鎖可変領域が配列番号:7のアミノ酸配列を有するcDNAを含み、好ましくは配列番号:5の塩基配列を含むcDNAを含む。
【0017】
また、本発明はHBV S-表面抗原に対するモノクローナル抗体の重鎖可変領域をコードするcDNAであって、重鎖可変領域が配列番号:12、13、及び14のペプチドを含むcDNAを含む。また、本発明は前記重鎖可変領域が配列番号:8のアミノ酸配列を有するcDNAを含み、好ましくは配列番号:6の塩基配列を含むcDNAを含む。
【0018】
前記モノクローナル抗体の可変領域をコードする軽鎖または重鎖のcDNA遺伝子は、例えばpCRII(インビトロジェン社、米国)などのプラスミドベクターに挿入して組換えベクターが製造できる。したがって、本発明は前記軽鎖の可変領域をコードするcDNAを含む組換えベクターpCRC6Lv、及び前記重鎖の可変領域をコードするcDNAを含む組換えベクターpCRC6Hvを含む。
【0019】
さらに前記組換えベクターpCRC6LvまたはpCRC6Hvによって、例えばE.coliなどの大腸菌を形質転換させて形質転換体が製造できる。したがって、本発明は前記pCRC6LvまたはpCRC6Hvでそれぞれ形質転換された形質転換体大腸菌DH5α/pCRC6Lv(KCTC 10239BP)またはDH5α/pCRC6Hv(KCTC 10238BP)を含む。
【0020】
前記形質転換体から組換えベクターを回収する方法としては公知の方法(J.Sambrook ら、Molecular cloning, 第1巻, 1.25-1.28)が使用できる。例えば、溶液1(50mM グルコース、25mM トリス塩酸、及び10mM EDTA)を入れて形質転換体の細胞膜を弱化させた後、溶液2(0.2N NaOH及び1% SDS)を入れて細胞膜を破壊して蛋白質及び染色体を変性させた後、溶液3(5M 酢酸カリウム及び酢酸)を入れて、組換えベクター以外の他の成分を凝集させた後、遠心分離する。組換えベクター層をエタノールを加えて沈殿させ、組換えベクターを回収できる。
【0021】
本発明は配列番号:9、10、及び11のポリペプチドを含む軽鎖、及び配列番号:12、13、及び14のポリペプチドを含む重鎖からなるモノクローナル抗体の可変領域を含む。さらに好ましくは前記軽鎖の可変領域が配列番号:7の配列を有し、重鎖の可変領域が配列番号:8の配列を有する、モノクローナル抗体の可変領域である。
【0022】
前記した本発明によるモノクローナル抗体の可変領域をコードするcDNA遺伝子から、S-表面抗原に直接結合するCDR領域(すなわち軽鎖の場合、配列番号:9、10、及び11のペプチドをコードする遺伝子であり、重鎖の場合、配列番号:12、13、及び14のペプチドをコードする遺伝子)をヒトの抗体遺伝子に融合させるか、本発明によるモノクローナル抗体の可変領域をコードする遺伝子をヒト抗体の可変領域と置換させることによって、HBVに対するヒト化モノクローナル抗体を得ることができる。
【0023】
前記したように、本発明によるモノクローナル抗体の可変領域をコードする遺伝子は、HBV表面抗原のうち発現比率が最も高いS-表面抗原、特に「a」決定基に特異的に作用する。したがって、adr、adw、ayr、及びaywなどいろいろなタイプの抗原に広範に適用できる、モノクローナル抗体を製造するのに使用することができ、効果的にHBVを中和及び除去できる。
【0024】
発明を実施するための最良の態様
以下、本発明を実施例を通じてさらに詳細に説明するが、これらに制限されない。
【実施例1】
【0025】
細胞株( mC6-9-1 )から RNA の単離及びその cDNA の合成
1×108個のmC6-9-1細胞を4Mグアニジニウムチオシアネート溶液(guanidinium thiocyanate)10mlに入れて細胞を破砕した後、酸性フェノール(acid phenol)溶液8mlを加えて混合する。混合物を遠心分離(10,000rpm、10分)してRNAを抽出した。抽出したRNA 5μgを鋳型として、オリゴd(T)0.5ng及びRNA分解酵素阻害剤0.5単位を入れた後、モロニーマウス白血病ウイルス逆転写酵素(M-MLV)100単位を入れ、37℃で1時間反応させてcDNAを合成した。
【0026】
合成されたcDNA 2μgを鋳型として、軽鎖の場合、配列番号:1及び2のDNAオリゴマーをプライマーとして使用し、重鎖の場合、配列番号:3及び4のDNAオリゴマーをプライマーとして使用し、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を遂行した。PCRはAmpliTaqポリメラーゼ(パーキンエルマーバイオシステム社、米国)を利用して遂行し、第1段階では94℃で1分30秒、55℃で2分、72℃で3分の反応条件下で30サイクル行い、第2段階では94℃で1分30秒、55℃で2分、72℃で10分の反応条件下で1サイクル遂行した。
【0027】
増幅されたPCR産物を用いて、1.5%アガロースゲル電気泳動を行った。0.5μg/mlのエチジウムブロマイド(ethidium bromide)溶液100mlで20分間染色した後、100bp標準DNAラダー(ライフテクノロジー社、米国)と比較して、重鎖は約480bp、軽鎖は約440bpの位置に、増幅された遺伝子断片が出現した。
【実施例2】
【0028】
cDNA のクローニング
実施例1で、1.5%アガロースゲル電気泳動を遂行した後、透析膜(スペクトル社、米国)を利用して回収した440bpの遺伝子断片(軽鎖遺伝子断片)にフェノール200μl及びクロロホルム200μlを加えて不純物を除去し、エタノール2.5mlを加えて精製した。精製された遺伝子断片をpCRIIベクター(インビトロジェン社、米国)にサブクローニングした後、大腸菌 DH5α(ライフテクノロジー社、米国)を形質転換させて(Cohen, S.N.ら、Proc. Nat. Acad. Sci. 69, 2110, 1972)形質転換体を得た。得られた形質転換体を100μg/mlのアンピシリンを含むLB培地で一晩培養した後、プラスミドを得た。制限酵素 EcoRI(バイオラボ社、米国)で切断して前記の440bpの遺伝子断片が挿入されたクローンCS-2、CS-4、及びCS-5を得た。
【0029】
実施例1で得られた480bp遺伝子断片(重鎖遺伝子断片)についても前記と同じ過程を遂行して組換えベクターを得、これで大腸菌 DH5α(ライフテクノロジー社、米国)を形質転換させて形質転換体を得た。得られた形質転換体を100μg/mlのアンピシリンを含むLB培地で一夜培養した後、プラスミドを得た。プラスミドを制限酵素 EcoRI(バイオラボ社、米国)で切断して前記の480bpの遺伝子断片が挿入されたクローンCS-6、CS-7及びCS-8を得た。
【0030】
前記各クローンから回収したプラスミド溶液100μg/mlにポリエチレングリコール溶液(20%ポリエチレングリコール、2.5M NaCl)60μlを入れて遠心分離した。蒸溜水100μlを得られた沈殿物に加え、フェノール溶液50μlで2回抽出し、200μlのエタノールを用いてプラスミドを精製した。
【0031】
2μgの精製されたプラスミドを含む溶液50μlに、2N水酸化ナトリウム5μl及び10mMのEDTA 10μlを入れて37℃で30分間反応させた。M13プライマー及びT7プライマーをそれぞれ1pmol添加した。全混合物を65℃で2分間反応させた後、常温になるまで放置した。DNAシーケネーズバージョンII キット(DNA sequenase version II kit、ユナイテッドステーツバイオケミカル社、米国)を利用して各クローンの塩基配列を分析した。
【0032】
その結果、軽鎖の3種のクローン(CS-2、CS-4、及びCS-5)の塩基配列が同じであり、このクローンで分離したプラスミドベクターをpCRC6Lvと命名した。またこの組換えベクターに形質転換された形質転換体を大腸菌DH5α/pCRC6Lvと命名し、2001年5月3日ブダペスト条約に基づき、韓国生命工学研究所遺伝子銀行に寄託した(KCTC 10239BP)。
【0033】
さらに、重鎖の3種のクローン(CS-6、CS-7、及びCS-8)の塩基配列も同じであった。これらのクローンから得られたプラスミドベクターをpCRC6Hvと命名した。pCRC6Hvプラスミドベクターで形質転換された形質転換体を大腸菌DH5α/pCRC6Hvと命名し、2001年5月3日ブダペスト条約に基づき、韓国生命工学研究所遺伝子銀行に寄託した(KCTC 10238BP)。
【実施例3】
【0034】
cDNA の塩基配列分析
細胞株mC6-9-1から得たモノクローナル抗体の可変領域に対するアミノ酸配列分析(Harris.L.ら、Protein Sci.4, 306-310, 1995;Kabat E.A.ら、「Sequence of proteins of immunological interest.」第5版、1991;Williams A.F.ら、Annu. Rev. Immunol. 6, 381-406, 1988)の結果、重鎖はII(B)サブグループに属し、軽鎖はk1系列であることが明らかになった。
【0035】
可変領域のうち、抗原を認識するCDR残基は、重鎖では、31〜35位(CDR1)、50〜66位(CDR2)、99〜111位(CDR3)にあり、軽鎖では、24〜40位(CDR1)、56〜62位(CDR2)、は95〜102位(CDR3)にあった。
【実施例4】
【0036】
ハイブリッドーマ細胞株 mC6-9-1 から得られたモノクローナル抗体の結合親和度
HBV S-表面抗原(インターナショナルエンザイム社、米国)を多様な濃度(1.0×10-6〜1.0×10-12M)で用意し、細胞株mC6-9-1から得られた2.0×10-11Mのモノクローナル抗体をそれぞれ加えて室温で3時間反応させた。
【0037】
それぞれの混合液を前記S-表面抗原があらかじめ0.1μgずつコーティングされた(pre-coated)96-ウェルイミュロン(immulon)プレート(ダイナテック社、米国)に100μlずつ添加した。混合物を37℃で2時間インキュベートした後、上層液を除去した。0.5%カゼイン-PBS溶液200μlを各ウェルに入れて37℃で1時間さらにインキュベートした後、西洋ワサビペルオキシダーゼに結合されたヤギ抗マウスポリクローナル抗体(シグマ社、米国)を1,000倍希釈して100μl加え、ELISA リーダー(ダイナテック社、米国)を利用して光学密度を測定した。
【0038】
細胞株mC6-9-1から得られたモノクローナル抗体の結合親和度は0.24×10-9M-1という、非常に高い結合親和度を示した。ここで、結合親和度はモノクローナル抗体の結合を50%阻害する抗原濃度の逆数(Friguet B.ら、J. of Immunological Method, 77, 305-319, 1985)を言う。
【0039】
Figure 2004527259
【0040】
Figure 2004527259

Claims (12)

  1. B型肝炎ウイルスのS-表面抗原に対するモノクローナル抗体の軽鎖可変領域をコードするcDNAであって、該軽鎖可変領域が配列番号:9、10、及び11のペプチドを含むcDNA。
  2. 軽鎖可変領域のアミノ酸配列が配列番号:7を有する、請求項1に記載のcDNA。
  3. 配列番号:5の塩基配列を含む、請求項2に記載のcDNA。
  4. B型肝炎ウイルスのS-表面抗原に対するモノクローナル抗体の重鎖可変領域をコードするcDNAであって、該重鎖可変領域が配列番号:12、13、及び14のペプチドを含むcDNA。
  5. 重鎖可変領域のアミノ酸配列が配列番号:8を有する、請求項4に記載のcDNA。
  6. 配列番号:6の塩基配列を含む、請求項5に記載のcDNA。
  7. 請求項1に記載のcDNAを含む組換えベクターpCRC6Lv。
  8. 請求項4に記載のcDNAを含む組換えベクターpCRC6Hv。
  9. 組換えベクターpCRC6Lvで形質転換された形質転換体大腸菌DH5α/pCRC6Lv(KCTC 10239BP)。
  10. 組換えベクターpCRC6Hvで形質転換された形質転換体大腸菌DH5α/pCRC6Hv(KCTC 10238BP)。
  11. 配列番号:9、10、及び11のペプチドを含む軽鎖、ならびに配列番号:12、
    13、及び14のペプチドを含む重鎖からなる、モノクローナル抗体の可変領域。
  12. 軽鎖の可変領域が配列番号:7のアミノ酸配列を有し、重鎖の可変領域が配列番号:8のアミノ酸配列を有する、請求項11に記載のモノクローナル抗体の可変領域。
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