JP2004526420A6 - 直接的な吸着によるアミノ化基質への生体高分子の不動化 - Google Patents

直接的な吸着によるアミノ化基質への生体高分子の不動化 Download PDF

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Abstract

サンプル中に含まれる生体高分子を検出するためのアッセイ器具が説明される。前記アッセイ器具は、基質と、該基質の表面に直接的に吸着された生体高分子とを含む。複数の生体高分子が、アレイを形成するために、前記基質の表面に吸着される場合がある。前記アッセイ器具の作成方法も開示される。好ましい方法では、アミノ化ポリプロピレンが用いられる。生体高分子は、前記アミノ化された基質の表面に前記生体高分子が直接的に吸着するのに十分な条件下で、前記基質に接触させられる。サンプル中に含まれる標的生体高分子を検出する方法も開示される。この方法では、基質は、プローブアッセイ器具か、標的アッセイ器具かを形成するために、プローブ生体高分子か、標的生体高分子かを基質の上に直接的に吸着するのに十分な条件下で、前記プローブ生体高分子か、標的生体高分子かに前記基質が接触させられる。それから、プローブ−標的複合体の形成を可能にするような条件下で、前記プローブアッセイ器具が前記標的生体高分子に接触させられるか、あるいは、前記標的アッセイ器具が前記プローブ生体高分子に接触させられる。最後に、前記複合体は検出され、前記複合体の存在は、前記サンプル中に含まれる生体高分子標的の存在または量の測定として用いられる。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的には、不動化された生体高分子を伴う固体基質に関する。具体的には、本発明は、吸着された生体高分子を有するアミノ化基質と、それらの作成方法と、標的生体高分子の検出におけるそれらの使用方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】
未知の生体高分子の解析は、これらの既知生体高分子プローブへの特異的結合をしばしば伴う。不動化生体高分子を用いる最も慣用される技術はサザンブロット法であり、この方法では、一組のDNA標的が膜上に不動化され、相補的な分子がアニーリングする条件下で、標識されたDNAプローブ分子を含む溶液が前記膜を湯浴するために用いられる。ノザンブロット法という相同的な技術では、RNAの標的が、膜に不動化され、相補的なRNAプローブに対してアニーリングされる。リバースブロットハイブリダイゼーション法は正反対のアプローチを採用する。DNAの標的を不動化する代わりに、一組のDNAプローブが固体表面上に不動化され、未知の標識DNA標的は液相に存在する。
【0003】
複数の同一または相異なる生体高分子を前記基質の表面上の離散し孤立した領域に付着することによって構成されたアレイは、遺伝子発現解析、DNA配列決定、突然変異解析、多型スクリーニング、連鎖解析、単一ヌクレオチド多型(SNPs)のジェノタイピングおよび遺伝子転写物における選択的スプライシング変異体のスクリーニングのような未知の生体高分子の解析において、ますます重要なツールになりつつある。
【0004】
遺伝子発現解析は、基礎分子生物学の研究で非常に重要な方法である。高等生物においては、いずれかの特定の細胞で発現される遺伝子の選択は該細胞の性質に深い影響を与えるため、遺伝子発現解析は、ヒトを含む動物および植物のさまざまな疾患の、診断、予後および治療の鍵を提供することができる。さらに、遺伝子発現解析は、差次的に発現する新規遺伝子を同定し、遺伝子発現を特定の表現型と関連付け、疾患の素因をスクリーニングし、そして、毒性試験を行うために用いることができる。
【0005】
典型的には、遺伝子発現解析では、プローブ核酸のアレイが、個々の遺伝子特異的なプローブの一組を、それぞれのプローブの位置が分かるように規則正しいパターンで固体基質に付着することにより形成される。前記アレイは、ハイブリダイゼーションの条件下で標的核酸を含むサンプルと接触させられる。ハイブリッドは、広範囲の方法を用いて検出されるが、最も慣用されるのは、放射能または蛍光標識を用いることである。
【0006】
遺伝子発現解析用のポリヌクレオチドDNAマイクロアレイの形成方法には2つの一般的な方法がある。第1の方法は、固体基質の予め定められた位置でのオリゴヌクレオチドのin situ(イン シトゥ)合成を伴う。第2の方法は、予め合成されたオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドと固体基質との会合を伴う。脂肪族ポリエーテルのリンカーで修飾されたガラス上でのオリゴヌクレオチドのin situ合成(Southern、E.M.ら、Genomics、13巻、1008頁、1992年)と、固体基質としてのポリプロピレンでのin situ合成(米国特許第5,554,501号明細書)とが報告されている。しかし、上記のin situ法は、ある種の短所がある。例えば、それぞれのヌクレオチドの付加は別々の反応であるため、再現性および反応収率は、異なる基質の間でとともに、同一の基質の相異なる位置の間でも大きく差が生じることがある。その結果、直接合成により形成されたアレイを用いて正確かつ再現性のあるデータを得ることは困難である。
【0007】
代替法として、予め合成されたポリヌクレオチドを、紫外線クロスリンキング、化学的接着または共有結合により、基質の上に不動化してもよい。ポリヌクレオチドか、固体基質か、あるいはこれらの両方かが、かかる不動化を開始するために変性されるのが典型的である。前記固体基質は、プローブDNAを不動化することはできるが、他のいかなるDNAに対しても不活性であることが通常は好ましい。ガラスは、安価で光学的な品質が高いため、慣用される固体基質である。ポリ−L−リジンまたはアミノプロピルシランでコーティングされた顕微鏡スライドか、アルデヒド官能基が露出したガラススライドかを含む、予め変性されたガラス基質が商業的に入手可能である。しかし、ガラス表面の変性化は、正の静電気の帯電を発生させ、その後のハイブリダイゼーションの手順の間に、望ましくない非特異的な静電気による核酸の基質への結合が起こる。ポリヌクレオチドの効率的な不動化のための多数の他の表面コーティングが提案されており、いくつかをあげると、天然のムラサキイガイの接着タンパク質(米国特許第5,024,933号明細書)、ヌクレオシドリン酸(米国特許第4,818,681号明細書)、塩または陽イオン洗剤(米国特許第5,610,287号明細書)を含む。しかし、これらの方法も、基質の上の核酸の非特異的な結合を必然的に伴う。かかるDNAの非特異的な結合がハイブリダイゼーションの結果の解釈を困難にする。
【0008】
固体基質への結合の前に、ポリヌクレオチド自体を変性することは可能である。例えば、米国特許第6,048,695号明細書は、未変性のガラス表面のような修飾されていない固体基質に容易に付着するエポキシド修飾DNAを記載する。最後に、ポリヌクレオチドと固体基質との両方を修飾して効率的な共有結合ができるようにする場合もある。例えば、米国特許第5,215,882号明細書は、核酸を第一級アミンで修飾し、その後、修飾された該核酸を遊離アルデヒド基を有する固体基質と還元剤の存在下で反応させることを開示する。しかし、ポリヌクレオチドを変性化してその後固体基質と共有結合することは、長時間を要する退屈な作業である。そのため、従来技術によって作成されたアレイはかなり高価である(スライド1枚あたり6〜36ドル)。同様の問題が、他の生体高分子を固体基質に不動化する場合にも存在する。
【0009】
要約すると、従来の不動化の方法は、望ましい迅速なハイブリダイゼーションと、プローブに対する標的の特異性の高い結合とを提供しない。さらに、現在利用可能な生体高分子の検出用アッセイ器具の製造方法は、遅く、退屈で、かつ経済的に不利である。
【0010】
発明の概要
したがって、本発明の目的は、コスト効率が高く、迅速で便利なアッセイ器具の作成方法と、かかるアッセイ器具を生体高分子の検出用に使用する方法とを提供することである。具体的には、生体高分子を固体基質の上に直接的に吸着させることによってアッセイ器具を作成する方法を開発することが本発明の目的である。
【0011】
本発明は、修飾された基質、特に、プラズマでアミノ化されたポリプロピレン基質が、化学的クロスリンキングなしで、核酸、タンパク質、ポリペプチドおよびこれらの類似体を直接的かつ安定的に吸着することができるという発見に基づいている。その結果、本発明の1つの局面は、生体高分子の検出用のアッセイ器具の作成方法を提供する。前記方法は、(a)生体高分子を提供するステップ、(b)アミノ化された基質を提供するステップ、および(c)前記生体高分子の前記アミノ化された基質の表面への直接的な吸着に十分な条件下で、前記生体高分子を前記基質表面と接触させるステップを含む。
【0012】
本発明の実施態様によると、前記基質は、発泡体、繊維、糸(threads)、シート、フィルム、ゲル、膜、ビーズ、板その他の構造体の形状で製作されることがある。本発明の1の実施態様では、前記生体高分子を提供するステップは、前記生体高分子の溶液を提供することを含み、前記生体高分子を接触させるステップは、(a)前記生体高分子溶液の分注を基質の上にのせることおよび(b)前記生体高分子を前記基質の表面に直接的に吸着させるために前記基質を風乾させることを含む。
【0013】
本発明の1の実施態様によると、複数の生体高分子をアレイ状のアミノ化ポリプロピレン基質の表面にのせて吸着する場合もある。
【0014】
本発明の別の局面は、サンプル中に含まれる標的生体高分子を検出する方法を提供する。前記方法は、(a)アミノ化基質を提供するステップ、(b)前記標的生体高分子と複合体を形成することができるプローブ生体高分子を提供するステップ、(c)プローブアッセイ器具または標的アッセイ器具を形成するために、前記プローブ生体高分子または標的生体高分子のいずれかを、それぞれ、前記アミノ化された基質表面に直接的に吸着ために十分な条件下で、前記基質の表面と前記プローブ生体高分子または標的生体高分子のいずれかを接触させるステップ、(d)前記プローブ生体高分子および標的生体高分子を含む複合体の形成を可能にする条件下で、前記プローブアッセイ器具を前記標的生体高分子と接触させ、あるいは、前記標的アッセイ器具を前記プローブ生体高分子と接触させるステップおよび(e)前記サンプル中に含まれる前記標的生体高分子の存在または量の測定として、前記複合体の存在を検出し、決定するステップを含む。
【0015】
前記プローブ生体高分子および標的生体高分子の複合体は、レポータを含む場合がある。前記レポータは、色素、化学発光化合物、酵素、蛍光化合物、金属複合体、磁性粒子、ビオチン、ハプテン、無線周波数発信器および放射性発光化合物(radioluminescent compounds)からなるグループから選択される場合がある。アッセイ器具は、アレイを作成するため、同一または相異なる未修飾のプローブ生体高分子または標的生体高分子を、前記基質の離散した領域に付着させることによって形成される場合がある。前記アレイの上に不動化された前記レポータ分子によって生成されたシグナルは、共焦点アレイリーダ付きのレーザ、フォスフォイメージャまたはCCDカメラのような多数の手段によって検出または記録される場合がある。
【0016】
本発明のさらなる局面は、生体高分子検出用のアッセイ器具を提供する。前記アッセイ器具は、基質と、該基質の表面に直接的に吸着された生体高分子とを含む。1の実施態様では、アレイを形成するために、複数の同一または相異なる生体高分子が、前記基質の離散し孤立した領域に直接的な吸着によって付着される。
【0017】
本発明の別の局面は、サンプル中に含まれる標的生体高分子を検出するためのテストキットを提供する。前記キットは、アミノ化ポリプロピレン基質と、該基質の表面に直接的に吸着されたプローブ生体高分子とを含む。前記プローブ生体高分子が前記標的生体高分子に接触するとき、これらは、レポータとシグナル検出装置とを使用することにより検出可能な複合体を形成する。
【0018】
本発明は、生体高分子アレイ、具体的には、遺伝子発現解析用の遺伝子発現マイクロアレイのようなポリヌクレオチドアレイを作成する用途に好適である。前記ポリヌクレオチドアレイは、生物活性の評価または同定に使用する場合がある。本発明は、ポリヌクレオチド配列決定用のポリヌクレオチドアレイを作成するために使用する場合がある。さらに、本発明のアッセイ器具は、広範な吸着生体高分子を含み、ハイブリダイゼーションアッセイおよび免疫アッセイに使用する場合がある。
【0019】
本発明は多くの利点を提供する。本発明は、化学的クロスリンキングなしで生体高分子を基質に直接的に吸着することを可能にするので、チオール基またはアミノ基で修飾されたDNAのような、修飾された生体高分子をコストをかけて製造することを避けることができる。また、生体高分子は基質の上で単に風乾されるだけであるため、アレイ製造の仕事は非常に簡単になり、製造コストは著しく減少する。
【0020】
本発明の上記およびその他の特徴と、これらを得る方法とは、添付する図1とともに以下の説明を参照することによって最も明らかとなり、最も良く理解される。
【0021】
発明の詳細な説明
本発明の1の局面は、生体高分子検出用のアッセイ器具の作成方法を提供する。前記方法は、(a)生体高分子を提供するステップ、(b)アミノ化された基質を提供するステップおよび(c)前記アミノ化された基質の表面に前記生体高分子を直接的に吸着するために十分な条件下で前記生体高分子を前記基質の表面に接触させるステップを含む。
【0022】
ここで用いられる「生体高分子」という用語は、核酸、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、タンパク質およびこれらの類似体を指す。ここで用いられる「ポリヌクレオチド」は、分離した断片の形態で、あるいはもっと大きな構造物の要素としての、デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドの重合体を指す。ここで用いられる「ポリヌクレオチド」は、DNA、RNAまたはPNA(ペプチド核酸)のようなDNAの類似体の場合がある。DNAは、1本鎖または2本鎖のDNAか、あるいは、PCR法で増幅されたDNAの場合がある。RNAはmRNAの場合がある。前記ポリヌクレオチドの長さは、約20bpから約10kbまでの場合がある。本発明の1の実施態様によると、ポリヌクレオチドは相補的DNA(cDNA)である。cDNAポリヌクレオチドの長さは、約100bpから約10kbまでの範囲の場合があり、200bpから1000bpまでが好ましい。
【0023】
ここで用いられる「ポリペプチド」は、1のアミノ酸のα−カルボキシル基がタンパク質およびアミノ酸のα−アミノ基にペプチド結合で接続されている、アミノ酸の重合体を指す。タンパク質は、ジスルフィド結合によって一緒に連結された、1または2以上のポリペプチドを含む場合がある。前記タンパク質の例は、抗体、抗原、リガンド、レセプター等を含むが、これらに限られない。
【0024】
生体高分子は、直接的な吸着によって基質とのいかなる化学的クロスリンキングがなくても基質に付着することがあるというのが、本発明の発見である。われわれは、ポリプロピレン基質が、直接的な吸着に関して特に有用であることをみつけた。直接的な吸着は、基質を生体高分子と接触させる前に修飾することによって、さらに改善される。基質は、アミノ基、カルボキシル基、チオール基およびこれらの類似体からなるグループから選択される官能基を導入することによって修飾される場合がある。1の実施態様では、基質はアミノ基の導入によって修飾される。
【0025】
ポリプロピレンの表面にアミノ基を導入する方法は、本発明の出願人が取得した米国特許第6,013,789号明細書に説明されており、該明細書の関連する内容は引用によりその全体がここに取り込まれている。端的には、アミノ基は、アンモニアまたは有機アミンを含む気体中でのプラズマ放電を用いてポリプロピレン媒体の表面に導入されることがある。前記「プラズマ」はイオン化された気体であることが最も好ましく、該気体は電磁場から十分なイオン化エネルギーを得る。前記イオン化エネルギーは無線周波数のプラズマ放電か、マイクロ波周波数のプラズマ放電か、コロナ放電かによって適用される。本発明の特に好ましい実施態様では、前記アミンはアンモニアガスであり、上昇したエネルギー状態は、無線周波数のプラズマ放電を通じて達成される。アミノ化ポリプロピレンは、予め合成された生体高分子を直接的に吸着するために用いられる。
【0026】
特殊な試験設備を含む多数の異なる試験法に適合するために、アミノ化ポリプロピレン基質はさまざまな形のいずれかに成形される場合がある。前記アミノ化ポリプロピレンのかかる形状の例は、発泡体、繊維、糸、シート、フィルム、スライド、ゲル、膜、ビーズ、板およびこれらに類する構造体を含む。アミノ化ポリプロピレン基質は、ウェル、溝、台座、疎水性または親水性のパッチ、打ち抜きで作られた粘着性の貯留部その他の液体の流れに対する物理的障壁の形状をした離散した孤立の領域を有する平面的な素子の形状に作られる場合がある。かかる基質の例には、マイクロプレートまたはこれに類するものが含まれるが、これに限られない。本発明の基質は生物活性の評価または同定用の生体高分子アレイの調製に特に有用であるため、前記アミノ化ポリプロピレン基質は少なくとも1の平らな表面を有する装置の形状であることが好ましい。かかる平らな表面を有する装置の例は、スライド、シート、フィルム等を含むが、これらに限られない。
【0027】
前記基質のサイズは大きく異なる場合があり、不動化された生体高分子の最終的な用途によって異なる。ミニチュア化された固体支持体の上に不動化された生体高分子のアレイが多年にわたり開発中であることを当業者は理解している。これらの固体支持体は、前記ミニチュア化された固体支持体の上の部位特異的な相異なる場所にそれぞれが付着した、多数の相異なる不動化された生体高分子を有することがある。ディップスティックおよびスライドの形状をした固体支持体も本発明の範囲内にある。当業者に知られているとおり、ディップスティックは、典型的には、各辺が数センチメートルである長方形をしている。
【0028】
アッセイ器具形成のインスタントな方法は、基質の上に生体高分子を直接的に吸着することを伴うため、生体高分子の化学的修飾を要しない。ここで「直接的な吸着」という用語は、いかなる化学的リンカーなしでも吸着することを意味する。生体高分子の基質に対するクロスリンキングを用いる関連技術とは異なり、本発明は、基質上で単に風乾することだけにより、修飾されていない生体高分子と修飾された生体高分子との両方を基質の上に不動化することを可能にする。本発明の目的のためには、「修飾されていない生体高分子」、あるいは「未修飾の生体高分子」は天然のままの生体高分子を意味し、「修飾された生体高分子」は官能基が導入された生体高分子を意味する。例えば、修飾された生体高分子は、ビオチン化またはアミノ化されたDNAの場合がある。
【0029】
本発明において、生体高分子は、該生体高分子を基質に直接的に吸着させるのに十分な条件下で前記基質に接触させられることにより、前記基質の上に不動化される。ある条件が十分であるのは、その条件が安定的に前記生体高分子を前記基質の表面に吸着することを可能にするときである。理論に拘束されることは望むところではないが、本発明の条件下では、生体高分子はイオン的相互作用および疎水的相互作用によって基質に吸着しているかもしれない。
【0030】
本発明の目的のためには、前記生体高分子を前記基質と接触させるステップを実行するためにどのような具体的な方法を用いるのかは重要ではない。本発明の実施態様によれば、前記接触させるステップは、ジェット印刷法、固体または開放毛管装置接触印刷法、微小流動チャンネル印刷法、シルクスクリーニング法および電気化学的または電磁気的な力に基づく装置を用いる印刷法によって実行される場合がある。例えば、商業的に入手可能なジェットプリンターを使用するサーマルインクジェット印刷法と、米国特許第4,877,745号明細書に記載のピエゾ電気マイクロジェット印刷法とが、アミノ化された基質にポリヌクレオチドをスポットするために使用される場合がある。Biomekハイ・デンシティ・レプリケーティング・ツール(HDRT)(ベックマン・コールター、カリフォルニア州)も自動的にグリッディングするために使用される。代替的な方法として、前記接触させるステップは、前記アミノ化された基質に前記生体高分子を手作業でスポッティングすることにより実行してもよい。手作業によるスポッティングの例は、ピペッターを用いて手作業でスポッティングすることを含むがこれに限られない。本発明のアミノ化された基質は、前記生体高分子が前記基質と直接的に接触させられるのである限り、いかなる方法によって生体高分子に曝されてもかまわない。
【0031】
本発明の実施態様によると、前記生体高分子を提供するステップは、前記生体高分子の溶液を提供することを含む場合がある。前記生体高分子をアミノ化された基質に接触させるステップは、(a)前記生体高分子溶液の分注を前記基質の上にのせることおよび(b)前記基質の表面に前記生体高分子を直接的に吸着するために前記基質を風乾することを含む場合がある。
【0032】
前記生体高分子溶液は、前記生体高分子を前記基質の表面に送達するいかなる溶液であってもかまわない。溶媒は、約4から約13までのpHを有する水溶液のバッファーであることが好ましい。1の実施態様では、前記生体高分子はポリヌクレオチドで、前記ポリヌクレオチドのpH9の50mM重炭酸ナトリウム溶液がアミノ化された基質の上にスポッティングされる。
【0033】
水溶液中に含まれる生体高分子の濃度は、分子のタイプ、分子のサイズ、分子の構造その他の分子の可溶性に影響を与える因子によって異なる場合がある。前記基質に適用される前記生体高分子の量は、約10−20モルから約10−14モルの範囲であることが好ましい。例えば、1の実施態様では、生体高分子はポリヌクレオチドで、前記基質に適用された該ポリヌクレオチドの量は約10−18モルである。前記生体高分子溶液の分注のサイズは、該生体高分子の十分な量を提供する限り重要ではない。したがって、アミノ化された基質に適用された分注のサイズは、前記溶液中の前記生体高分子の濃度とアッセイの必要性とに応じて異なる場合がある。例えば、分注は、約0.1nLから約500nLまでの場合がある。1の実施態様では、前記生体高分子はポリヌクレオチドで、1nMのポリヌクレオチド溶液の約10nLの分注がアミノ化された基質の上にのせられる。
【0034】
本発明によると、前記風乾するステップは、前記生体高分子溶液の吸着を可能にするのに十分な時間実行する。風乾する時間は、前記基質に適用される分注の体積と、室温と、湿度とに依存する。マイクロリッターおよびナノリッターの分注については、風乾するステップに約5分から約60分までの時間をかける。例えば、1の実施態様では、10nLの分注がアミノ化された基質の表面にのせられて、22°Cで1時間か、35°Cで約15分間乾燥された。
【0035】
上記のとおり、不動化された生体高分子を用いる用途の多くは、生体高分子が基質表面の部位特異的な場所に不動化されることを必要とする。したがって、本発明では、複数の生体高分子がアミノ化ポリプロピレン基質の表面にアレイ状にのせられて吸着される。不動化された生体高分子の格子状および1 x nアレイを含む、各生体高分子が部位特異的な場所に位置する秩序立ったアレイを調製するために、前記基質の表面の予め選択された部位が、望ましい生体高分子の溶液に曝される。本発明によると、これは、生体高分子溶液の分注を基質の予め選択された場所に手作業で適用することによって達成することができる。代替的な方法として、商業的に入手可能なサーマルジェットプリンターを用いるサーマルインクジェット印刷法と、米国特許第4,877,745号明細書に説明されるピエゾ電気マイクロジェット印刷法とが、選択された基質の表面部位に選択された生体高分子をスポッティングするために使用されることがある。
【0036】
非常にさまざまなアレイのフォーマットを本発明において用いることができる。1つの特に有用なフォーマットは、この技術分野でディップスティックと一般に呼ばれる、核酸プローブの直線状のアレイである。別の適当なフォーマットは、離散したセルの2次元のパターンを含む。もちろん、当業者には容易に理解されることだが、他のアレイフォーマットも本発明での使用に同じように適している。
【0037】
本発明のアレイは、マイクロタイタープレート、試験管、無機質のシート、ディップスティック等のようなさまざまな装置の一部であってもよい。例えば、基質が膜状のときは、ガラススライドに固定されていてもよい。基質またはいずれかの吸着された生体高分子の機能的な挙動に影響を与えず、装置にしっかりと固定されている限り、具体的な装置そのものは重要ではない。また、前記装置は、該装置に導入される材料(例えば、臨床的なサンプル等)のいずれに対しても安定でなければならない。
【0038】
アッセイ器具の製造方法は、さらに、水酸化アンモニウム、エタノールまたはタンパク質のような試薬に前記アッセイ器具を曝すステップを含む場合がある。本発明の好ましい実施態様では、エタノールが核酸アレイに使われ、カゼインがタンパク質アレイに使われる。
【0039】
アミノ化ポリプロピレン基質の上に直接的に生体高分子を吸着することは、差次的遺伝子発現マイクロアレイのようなジェノセンサー等のアレイに基づくシステムを構築するのに使用するために非常に適している。本発明の吸着した生体高分子を伴うアミノ化ポリプロピレン基質は、リガンド結合アッセイを行うため、あるいは、(プローブが付着した)リバースハイブリダイゼーション法か、(標的が付着した)サザンブロット法かのいずれかによるハイブリダイゼーションアッセイかを行うための装置として用いる場合もある。かかる装置は、免疫アッセイにも使う場合がある。
【0040】
したがって、本発明の別の局面は、サンプル中に含まれる標的生体高分子を検出する方法を提供する。前記方法は、(a)アミノ化された基質を提供するステップ、(b)前記標的生体高分子と複合体を形成することができるプローブ生体高分子を提供するステップ、(c)プローブアッセイ器具または標的アッセイ器具を形成するために、それぞれ、前記プローブ生体高分子か標的生体高分子かのいずれかを前記アミノ化された基質の表面に直接的に吸着するために十分な条件下で、前記プローブ生体高分子または標的生体高分子のいずれかを前記基質の表面に接触させるステップ、(d)前記プローブ生体高分子と前記標的生体高分子とを含む複合体の形成を可能にする条件下で、前記プローブアッセイ器具を前記標的生体高分子に接触させるか、あるいは、前記標的アッセイ器具を前記プローブ生体高分子に接触させるステップおよび(e)前記サンプル中に含まれる前記標的生体高分子の存在または量についての計測として前記複合体の存在を検出し決定するステップを含む。
【0041】
本発明の目的のためには、プローブ生体高分子は、前記標的生体高分子を認識して結合し、プローブ−標的複合体を形成する。プローブ生体高分子と標的生体高分子との両方が、核酸、ポリペプチド、タンパク質およびこれらの類似体からなるグループから選択される場合がある。例えば、標的がポリヌクレオチドのとき、プローブは、前記標的ポリヌクレオチドに相補的なポリヌクレオチドを含む場合がある(図1参照)。標的がレセプターまたはリガンドのとき、プローブは、互いに認識し合って前記レセプターまたはリガンドに結合する、リガンドまたはレセプターを含む場合がある。標的が抗原のとき、プローブは、該抗原を認識する抗体を含む場合があり、その逆の場合もある(図2参照)。
【0042】
標的か、プローブか、いずれかが基質の上に直接的に吸着する場合がある。例えば、サザンブロット法またはノザンブロット法の用途では、標的が基質の上に吸着される。それから、吸着した標的を有する基質が、プローブに、好ましくは、標的生体高分子を検出するために標識されたプローブに、接触される。反対に、リガンド結合アッセイまたはアフィニティ生成アッセイにおいては、プローブがまず基質に結合される。それから、サンプル溶液に含まれる標的が前記基質の上に吸着したプローブと接触させられる。
【0043】
本発明の目的のためには、吸着条件が十分であるのは、プローブまたは標的が基質の上に吸着できるときである。かかる条件は、生体高分子のタイプおよびそのサイズに応じて異なる。例えば、以下の実施例1に詳しく説明される1の実施態様では、10nLのcDNA溶液の分注がアミノ化ポリプロピレン基質に適用される。前記cDNAの適用の後、前記基質は35°Cで15分間乾燥される。それから、前記基質は、緩く結合した核酸を除去するために、エタノールに1時間か、あるいは、水酸化アンモニウムに15分間か浸漬される。最後に、スライドは、水で短時間すすいで、風乾される。当業者は、本発明の内容に基づいて、他のプローブまたは標的を吸着するための適当な条件を、容易に決定することができる。上記のとおり、さまざまな基質を使用してもよい。しかし、好ましい実施態様では、アミノ化ポリプロピレン基質が用いられる。
【0044】
プローブと標的との接触(あるいはハイブリダイゼーション)は、プローブと標的との間の安定な複合体の形成が可能になる条件下で実行される。例えば、標的ポリヌクレオチドが、アミノ化ポリプロピレン基質の上に吸着されたプローブポリヌクレオチドに接触させられるとき、前記標的ポリヌクレオチドと前記プローブポリヌクレオチドとの相補的な領域が互いにアニーリングして、プローブ−標的複合体を形成する。かかる条件の選択は、当業者の技術レベルの範囲内であり、実質的にゼロ%の低い割合でミスマッチしたハイブリッドが形成される条件を含む。しかし、正確な条件は、所望のアッセイの選択性および感度に依存する。かかる条件は、ハイブリダイゼーション温度と、バッファーのイオン強度および粘度と、標的生体分子およびプローブ生体分子のそれぞれの濃度とを含むが、これらに限定されない。ハイブリダイゼーション条件は、最初は、フィルターへのハイブリダイゼーションのための標準的な手順に適することが知られている条件に対応するように選択され、それから、本発明のアミノ化ポリプロピレン基質とともに使用するために、最適化される場合がある。あるタイプの標的材料のハイブリダイゼーションに適する条件であっても、他の標的材料とともに使用するためには、適当に調整し直される。
【0045】
例えば、一部の実施態様では、標的ポリヌクレオチドは、約20°Cから約70°Cまでの範囲の温度で、約1時間から約24時間までの時間、適当なハイブリダイゼーションバッファーの中でプローブポリヌクレオチドに対してハイブリダイゼーションされる。本発明の実施に使用される適当なハイブリダイゼーションバッファーは、一般に、高濃度の塩を含む。典型的なハイブリダイゼーションバッファーは、約2xから約6xの範囲のSSCと、約0.01%から約0.5%までの範囲のSDSとを含み、pHは7〜8である。一旦プローブ/標的複合体が形成されると、実質的に全ての非特異的に結合した標的またはプローブ生体高分子を除去するために適当な条件下で、基質が洗浄される。好ましくは、前記の洗浄は、約20〜70°Cの範囲の温度で、約0.1〜6xSSCと、0.01〜0.1%のSDSとを含むバッファーで実行される。ポリヌクレオチドについて最も好ましい洗浄条件は、現在のところ、ハイブリダイゼーション温度と同じ温度と、2xSSCおよび0.01%SDSを含むバッファーとを含む。前述のとおり、いずれかの特定の標的生体高分子とプローブ生体高分子との組み合わせについて、前記接触(ハイブリダイゼーション)の条件を最適化することは当業者にとっては決まり切った事項である。
【0046】
本発明の実施態様によると、本発明の標的かプローブかのいずれかは、レポータで標識される場合がある。検出可能性は、色の変化、発光、蛍光または放射能のような特徴によって提供される場合がある。レポータの例は、色素、化学発光化合物、酵素、蛍光化合物、金属複合体、磁性粒子、ビオチン、ハプテン、無線周波数発信器および放射性発光化合物を含むが、これらに限定されない。当業者は、標的生体高分子またはプローブ生体高分子のタイプが決まると、使用すべきレポータのタイプを決定することが容易にできる。
【0047】
標識の手順は、解析の前に行う場合(直接標識)もあれば、ハイブリダイゼーションの後に行う場合(間接標識)もある。間接標識の例は、標的ポリヌクレオチドをビオチン化し、これをプローブにハイブリダイゼーションし、標的−プローブ複合体をストレプトアビジン−アルカリフォスファターゼ抱合体と反応させることである。プローブポリヌクレオチドとのハイブリダイゼーションの後に残ったビオチン残基が、ストレプトアビジン−アルカリフォスファターゼ抱合体と結合し、これが、酵素標識蛍光(ELF)試薬のような発色基質に作用する。
【0048】
本発明の目的のためには、同一または相異なる生体高分子が基質に付着する場合がある。前記生体高分子が相異なる場合には、アレイを形成するための基質の孤立した領域に位置することが好ましい。例えば、基質はマイクロプレートであってもよい。相異なる生体高分子が、アレイを形成するためのマイクロプレートの異なるウェルに吸着される場合がある。本発明の別の実施態様によると、基質はスライドで、相異なる生体高分子はアレイを形成する前記スライドの異なる領域に吸着される。
【0049】
アレイによって発生したシグナルは、裸眼で検出される場合もあれば、共焦点アレイリーダのような特別に設計された装置によって検出される場合もある。例えば、1の実施態様では、蛍光シグナルが、荷電結合素子(CCD)カメラで記録される。前記シグナルを検出し定量するために使用する特定の方法の選択は本発明にとって重要ではないことを、当業者は理解する。本質的に、首尾一貫していて、かつ、正確な結果を提供する限り、いかなる検出方法を使ってもかまわない。
【0050】
本発明の別の局面は、標的生体高分子を検出するためのアッセイ器具を提供する。本発明のアッセイ器具は、基質と、該基質の表面の上で直接的に吸着された生体高分子とを含む。
【0051】
前記基質は、さまざまな材料で作られる場合がある。1の実施態様では、前記基質は、ポリプロピレンまたはポリエチレンでできている。ポリプロピレンおよびポリエチレンは、表面を活性化することができるが、それ以外は、過酷な化学的条件下で化学的に不活性な有機材料である。ポリプロピレンは、非常に腐食性の高い環境で使用可能である。例えば、ポリプロピレンは、鉱酸(例えば、塩酸)、有機酸(例えば、蟻酸、酢酸)、塩基(例えば、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム)、塩(例えば、塩化ナトリウム)、酸化剤(例えば、過酢酸、ヨウ素溶液)および有機溶媒(例えば、アセトン、エチルアルコール、アセトニトリル、ジクロロメタン等)という、さまざまなものに高い化学耐性を有する。さらに、ポリプロピレンおよびポリエチレンは、疎水性で、低い蛍光バックグランドを提供する。アミノ基は、上記のとおり、アンモニアまたは有機アミンを含む気体中でのプラズマ放電を使って、前記ポリプロピレンおよびポリエチレンの表面に導入される。
【0052】
本発明のアッセイ器具は、発泡体、繊維、糸、シート、フィルム、スライド、ゲル、膜、ビーズ、板、その他の構造体を含むが、これらに限られないさまざまな形状に成形される場合がある。
【0053】
生体高分子は、核酸、ポリペプチド、タンパク質、およびこれらの類似体からなるグループから選択される場合がある。プローブ生体高分子は、増幅されたDNAのようなポリヌクレオチド、cDNA、RNAまたはタンパク質である。標的生体高分子は、増幅されたDNA、cDNA、オリゴヌクレオチド、PNA、RNAまたはタンパク質である。
【0054】
好ましい実施態様では、基質は、スライドの形状をしたアミノ化ポリプロピレン基質で作られていて、吸着された生体高分子はポリヌクレオチドである。さまざまな長さのポリヌクレオチドが、アミノ化ポリプロピレン基質の上に直接的に吸着される。本発明の実施態様によると、吸着されたポリヌクレオチドの長さは、約20bpから約10kbまでの場合がある。高い効率の吸着を達成するために、吸着されたポリヌクレオチドの長さは、約100bpと約10kbとの間であることが好ましい。
【0055】
本発明の別の局面は、サンプル中に含まれる標的生体高分子を検出するためのテストキットを提供する。前記キットは、アミノ化ポリプロピレン基質と、該基質の表面に直接的に吸着されたプローブ生体高分子とを含む。前記プローブ生体高分子が前記標的生体高分子に接触させられるとき、両者は、レポータおよびシグナル検出装置によって検出可能な複合体を形成する。前記キットは、前記複合体の形成を示すシグナルを発生するためのレポータを含む場合もある。同一または相異なる複数の生体高分子が前記基質に付着してアレイを形成することが好ましい。
【0056】
本発明および上記の説明によると、前記同一または相異なる生体高分子は、アレイを形成するために、前記アミノ化ポリプロピレンに付着される場合がある。
【0057】
本発明は、以下の実施例を参照すると理解しやすいことがあるが、該実施例は、例示を意図するものであって、添付する特許請求の範囲において定義される本発明の範囲を、いかなる意味でも限定するように解釈すべきではない。以下の実施例に説明された手順は、使用される手順の典型的なものではあるが、当業者に知られた他の手順が代替策として使用される場合がある。実際、当業者は、ここの内容に基づいて、過度の実験を要せずに更なる実施態様を容易に想到することができる。
【0058】
実施例1
cDNAアレイの調製
ポリプロピレンスライドは、Coassinら(米国特許第5,554,501号明細書、該特許の特許権者は本願の出願人である)に記載の、アンモニアガス中での無線周波数放電により、表面がアミノ化された。アクチン、β−ミクログロブリン、G3PDH、p53およびTNF−αの遺伝子の未修飾cDNAが、それぞれ、pH9の50mM重炭酸ナトリウムバッファーに最終濃度1nMとなるように調製された。384本のピン用HDRTシステム(ベックマン・コールター社、カリフォルニア州)を装備したBiomek2000(登録商標)ロボットシステム(ベックマン・コールター社、カリフォルニア州)が、前記アミン化ポリプロピレンスライドの上にcDNA溶液の10nL分注を適用するのに使用された。一組の5−(ビオチンアミド)ペンチルアミン(BAPA)マーカー(ピアース・ケミカル、イリノイ州)がそれぞれのスライドの両端に印刷され、これにより前記cDNAを挟んだ。BAPAは、ストレプトアビジン−酵素抱合体とハイブリダイゼーションとは無関係に結合し、アッセイのロバスト性(robustness)についての内部対照としての役割を果たす。前記cDNAおよびBAPAマーカーの適用の後、前記スライドは35°C15分間乾燥された。それから、前記スライドは、緩く結合した核酸を除去するために、エタノールに1時間浸漬するか、あるいは、水酸化アンモニウムに15分間浸漬された。その後、前記スライドは、短時間濯ぎを行って風乾された。1のケースでは、エタノールで処理されたスライドは1M NaOH中で15分間さらに濯ぎを行った。前記スライドは−20°Cで一夜保存された。
【0059】
ハイブリダイゼーション
ハイブリダイゼーションについては、各スライドは室温に戻され、0.15M NaClおよび0.5M NaOHの溶液中で15分間変性された。変性と、ハイブリダイゼーションバッファー(2.4xSSC、0.016% SDS、0.28M TRIS、0.028 NaC1、pH7.5)の添加に続いて、アクチン、β−ミクログロブリン、G3PDHおよびp53のビオチン標識cDNA標的の混合物が、最終濃度0.5nMで適用された。TNF−αプローブに対する非特異的なハイブリダイゼーションを測定できるように、TNF−αの標的は添加されなかった。ハイブリダイゼーションは60°C1時間進行させ、その後、同じ温度で2xSSC、0.01%SDS中でストリンジェントな濯ぎを行った。前記スライドは、ストレプトアビジン−アルカリフォスファターゼとELF試薬(アルカリフォスファターゼの蛍光性基質)とともに30分間インキュベーションを行った。前記インキュベーションの後、蛍光シグナル画像はCCDカメラを使って記録された。
【0060】
結果
対応するcDNAsの混合物のハイブリダイゼーションによって決定されたとおり、cDNAおよびBAPAマーカーのアレイは、前記アミノ化ポリプロピレンスライドの上に吸着することに成功した(図1)。図1は、アミノ化ポリプロピレンスライドの上へのcDNAおよびBAPAマーカーのBiomekHDRT印刷を示す。TNF−αシグナルはなかったが(陰性対照)、残りのcDNAのハイブリダイゼーションシグナルは前記BAPAマーカー由来のシグナルとだいたい同じ強度のままであった(陽性対照)。水酸化アンモニウム処理したスライドからのシグナルは、エタノール処理したスライドからのシグナルよりも強度が減少した。エタノール処理したスライドとエタノールおよびNaOH処理したスライドとの間では著しい違いがなかった。本実施例は、プラズマ法によるアミノ化ポリプロピレンスライドが、化学的クロスリンキングなしで直接的かつ安定な吸着をすることができることを示す。
【0061】
したがって、直接的に吸着された生体高分子を有する本発明の前記アミノ化ポリプロピレンスライドと、これを標的生体高分子の検出に使用する方法とは、本システムに固有のその他の利点とともに上記に示された目的および対象を達成するために、うまく適合している。本発明は、その本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態の実施態様になる場合がある。上記の実施態様は、あらゆる点で、例示にすぎず、制限的に考えるべきではない。それゆえに、本発明の範囲は、上記の説明ではなく、添付する特許請求の範囲によって示される。本願請求項の意義と均等の範囲との範囲内での全ての変更は、その範囲内に含まれるべきである。
【0062】
実施例2
タンパク質アレイの調製
ヒトIgGの付着:ポリプロピレンフィルムは、実施例1に記載のとおり、無線周波数放電により表面をアミノ化された。ヒトIgG(ピアース・ケミカル、カタログ番号31877、28mg/mL)のストック溶液は、重炭酸ナトリウム(50mM、pH9)および4%硫酸ナトリウムで1mg/mLに希釈された。0.5μLのスポット21個が幅2cm、長さ8cmのアミノ化ポリプロピレンの細片の上にピペットでのせられた。付着反応は25°Cで60分間進行させられた。前記フィルムは、25°Cで60分間カゼイン溶液(50mM 炭酸ナトリウム、0.15M NaCl、pH9に1mg/mL)で濯ぎを行い、その後、脱イオン水と、1xTBS、0.02%ツイーン20、pH7.4とで短時間2回濯ぎを行った。それから、前記細片は結合反応に用いられた。
【0063】
ヤギ抗ヒトIgGアルカリフォスファターゼとの抱合:ブロッキングバッファー(1xTBS、1mg/mL カゼイン、0.02%ツイーン20、pH7.4)中に1:1000で希釈したヤギ抗ヒトIgGアルカリフォスファターゼ(ピアース・ケミカルズ、カタログ番号、31310)の溶液200μLが、ペトリディッシュにピペットで添加され、その上に前記のスポッティングされたポリプロピレン細片がのせられた。前記ポリプロピレン細片のスポッティングされた面を下向きにして、前記溶液の上にのせて、25°Cで60分間インキュベーションされた。それから、前記ポリプロピレン細片は、20mLの1xTBSおよび0.02%ツイーン−20、pH7.4で4回濯ぎを行った。
【0064】
ELF検出:蛍光シグナルを検出するために、酵素基質のELF(モレキュラー・プローブ、ユージーン、オレゴン州)が、要素AおよびBを1:25で混合することにより調製され、上記のとおり各細片について溶液200μLが用いられた。22°Cで30分間のインキュベーションの後、前記細片は1回脱イオン水に浸漬された。シグナルは、図2に示すとおり、365nmのUV光と、520nmのフィルターを有するCCDカメラとを使って検出された。
【0065】
結果
図2に示すとおり、IgGのアレイを前記アミノ化ポリプロピレンフィルムの上に吸着させることに成功した。
【0066】
したがって、直接的に吸着された生体高分子を有する本発明のアミン化ポリプロピレンスライドと、これを標的生体高分子の検出に使用する方法とは、本システムに固有のその他の利点とともに上記に示された目的および対象を達成するために、うまく適合している。本発明は、その本質的な特徴から逸脱することなく他の特定の形態の実施態様になる場合がある。上記の実施態様は、あらゆる点で、例示にすぎず、制限的に考えるべきではない。それゆえに、本発明の範囲は、上記の説明ではなく、添付する特許請求の範囲によって示される。本願請求項の意義と均等の範囲との範囲内での全ての変更はその範囲内に含まれるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
アクチン、β−ミクログロブリン、G3PDHおよびp53由来の標識された標的cDNAを、ポリプロピレン基質の上に不動化された、これらに対応するプローブcDNAに対してハイブリダイゼーションした結果を表す。前記基質の上に不動化されたTNF−αが、非特異的なハイブリダイゼーションについての対照として用いられた。
【図2】
ヒトIgGのアミノ化ポリプロピレン支持体への付着を示す。

Claims (54)

  1. (a)生体高分子を提供するステップ、
    (b)修飾された基質を提供するステップおよび
    (c)前記生体高分子を前記基質の表面に直接的に吸着させるのに十分な条件下で、前記基質の表面に前記生体高分子を接触させるステップを含む、生体高分子の検出に使用するためのアッセイ器具の作成方法。
  2. 前記生体高分子は、前記接触させるステップの前には修飾されていない、請求項1に記載の方法。
  3. 前記生体高分子は、前記接触させるステップの前に修飾されている、請求項1に記載の方法。
  4. 前記基質は、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリレート、ポリメチルペンテン、ポリスルホン、ポリテトラフルオロエチレンおよびポリ(二フッ化ビニリデン)からなるグループから選択される、有機重合体と、その類似体と、配合物と、共重合体とからなるグループから選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 修飾された基質はアミノ化ポリプロピレンである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記基質は、発泡体、繊維、糸、シート、フィルム、スライド、ゲル、膜、ビーズ、板およびこれらに類する構造物からなるグループから選択される形状をしている、請求項1に記載の方法。
  7. 前記接触させるステップは、ジェット印刷法、固体または開放毛管素子接触印刷法、微小流動チャンネル印刷法、シルクスクリーニング法、電気化学的または電磁的な力に基づく素子を用いる印刷法および手作業によるスポッティング法からなるグループから選択される技術によって実行される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記生体高分子は、核酸、ポリペプチド、タンパク質およびこれらの類似体からなるグループから選択される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記生体高分子はポリヌクレオチドである、請求項8に記載の方法。
  10. 前記ポリヌクレオチドはcDNAである、請求項9に記載の方法。
  11. 前記生体高分子を提供するステップは前記生体高分子の溶液を提供することを含み、前記接触させるステップは、(a)前記生体高分子の溶液の分注を前記修飾された基質の上にのせること、および(b)前記生体高分子を前記基質の表面に直接的に吸着させるために、前記基質を乾燥することを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記修飾された基質はアミノ化修飾された基質である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記アミノ化修飾された基質はアミノポリプロピレンである、請求項12に記載の方法。
  14. 前記基質に適用される前記生体高分子の量は、約10−20から約10−14モルまでの範囲にある、請求項11に記載の方法。
  15. 前記生体高分子はポリヌクレオチドで、該ポリヌクレオチドの量は約10−18モルである、請求項14に記載の方法。
  16. 前記分注は、約0.1nLから約500nLまでである、請求項11に記載の方法。
  17. 前記生体高分子はポリヌクレオチドで、前記分注は約10nLである、請求項16に記載の方法。
  18. 前記乾燥するステップは、約5分間から約60分間の範囲内の時間実行される、請求項11に記載の方法。
  19. 前記乾燥するステップは約15分間実行される、請求項18に記載の方法。
  20. 複数の前記生体高分子は、前記修飾された基質の表面で、アレイ状にのせられ、吸着される、請求項11に記載の方法。
  21. 前記修飾された基質はアミノ化修飾された基質である、請求項20に記載の方法。
  22. 前記アミノ化修飾された基質はアミノポリプロピレンである、請求項21に記載の方法。
  23. 前記アッセイ器具を試薬に曝すステップを含む、請求項11に記載の方法。
  24. 前記試薬は、水酸化アンモニウム、エタノールおよびタンパク質からなるグループから選択される、請求項23に記載の方法。
  25. 前記タンパク質はカゼインである、請求項24に記載の方法。
  26. 前記基質はポリプロピレンまたはポリエチレンで作られている、請求項1に記載の方法。
  27. 前記接触させるステップの前に、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、チオール基およびこれらの誘導体からなるグループから選択される官能基の導入を含む、前記基質の表面を修飾するステップを含む、請求項26に記載の方法。
  28. 前記官能基はアミノ基である、請求項27に記載の方法。
  29. (a)修飾された基質を提供するステップ、
    (b)標的生体高分子と複合体を形成することができるプローブ生体高分子を提供するステップ、
    (c)プローブアッセイ器具または標的アッセイ器具を形成するために、前記基質の表面に、それぞれ、前記プローブ生体高分子か、前記標的生体高分子かを直接的に吸着するために十分な条件下で、前記プローブ生体高分子か、前記標的生体高分子かを、前記基質の表面に接触させるステップ、
    (d)前記プローブ生体高分子と前記標的生体高分子とを含む複合体の形成を可能にする条件下で、前記プローブアッセイ器具を前記標的生体高分子に接触させるか、前記標的アッセイ器具を前記プローブ生体高分子に接触させるステップおよび
    (e)前記サンプル中に含まれる前記標的生体高分子の量の存在または量の計測として、前記複合体の存在を検出して決定するステップを含む、サンプル中に含まれる標的生体高分子を検出する方法。
  30. 前記基質はアミノ化修飾された基質である、請求項29に記載の方法。
  31. 前記アミノ化修飾された基質はアミノポリプロピレンである、請求項31に記載の方法。
  32. 前記標的生体高分子および前記プローブ生体高分子のそれぞれは、核酸、ポリペプチド、タンパク質およびこれらの類似体からなるグループから選択される、請求項29に記載の方法。
  33. 前記標的生体高分子は標的ポリヌクレオチドで、前記プローブ生体高分子は、該標的ポリヌクレオチドに相補的なポリヌクレオチドである、請求項29に記載の方法。
  34. 前記複合体は、色素、化学発光化合物、酵素、蛍光化合物、金属複合体、磁性粒子、ビオチン、ハプテン、無線周波数発信器および放射性発光化合物からなるグループから選択されるレポータを含む、請求項33に記載の方法。
  35. 前記生体高分子はポリヌクレオチドで、前記レポータはビオチンで、請求項29に記載の方法は、前記検出するステップの前に、ストレプトアビジン−アルカリフォスファターゼと、蛍光シグナルを発生させるためのELF試薬とともに、前記修飾された基質の表面に吸着された前記複合体をインキュベーションするステップを含む、請求項34に記載の方法。
  36. 前記修飾された基質はアミノ化修飾された基質である、請求項35に記載の方法。
  37. 前記アミノ化修飾された基質はアミノポリプロピレンである、請求項36に記載の方法。
  38. 前記同一または相異なるプローブ生体高分子または標的生体高分子は、アレイを形成するために、前記アミノ化ポリプロピレンの表面の離散し孤立した領域に吸着されている、請求項29に記載の方法。
  39. 前記検出するステップは共焦点アレイリーダで前記シグナルを記録することを含む、請求項38に記載の方法。
  40. 前記シグナルは蛍光で、前記共焦点アレイリーダはCCDカメラである、請求項39に記載の方法。
  41. 前記基質はポリプロピレンまたはポリエチレンで作られている、請求項29に記載の方法。
  42. 前記接触させるステップの前に、前記基質の表面をアミノ化するステップを含む、請求項41に記載の方法。
  43. アミノ基、カルボキシル基、水酸基、チオール基およびこれらの誘導体からなるグループから選択される官能基を有する基質と、該基質の表面に直接的に吸着した生体高分子とを含む、アッセイ器具。
  44. 発泡体と、繊維と、糸と、シートと、フィルムと、スライドと、ゲルと、膜と、ビーズと、板と、ウェル、溝、台座、疎水性または親水性のパッチ、打ち抜きで作られた粘着性の貯留部その他の液体の流れに対する物理的障壁の形状をした離散した孤立の領域を有する平面状の素子とからなるグループから選択される形をしている、請求項43に記載のアッセイ器具。
  45. 前記生体高分子は、核酸、ポリペプチド、タンパク質およびこれらの類似体からなるグループから選択される、請求項43に記載のアッセイ器具。
  46. 前記生体高分子は、タンパク質またはポリヌクレオチドである、請求項45に記載のアッセイ器具。
  47. 前記基質は、ポリプロピレンまたはポリエチレンで作られている、請求項43に記載のアッセイ器具。
  48. 前記基質はアミノ化されている、請求項47に記載のアッセイ器具。
  49. 前記生体高分子はポリヌクレオチドで、前記基質はスライドの形状をしている、請求項47に記載のアッセイ器具。
  50. 前記ポリヌクレオチドの長さは、約20bpから約10kbまでの範囲内にある、請求項49に記載のアッセイ器具。
  51. 複数の前記同一または相異なる生体高分子は、アレイを形成するために、直接的な吸着によって、前記基質の離散し孤立した領域に付着している、請求項43に記載のアッセイ器具。
  52. サンプル中に含まれる標的生体高分子を検出するためのテストキットであって、アミノ化ポリプロピレン基質と、該基質の表面に直接的に吸着したプローブ生体高分子とを含み、該プローブ生体高分子は前記標的生体高分子と複合体を形成する、テストキット。
  53. 色素、化学発光化合物、酵素、蛍光化合物、金属複合体、磁性粒子、ビオチン、ハプテン、無線周波数発信器および放射性発光化合物からなるグループから選択されるレポータを含む、請求項52に記載のテストキット。
  54. 複数の前記同一または相異なるプローブ生体高分子は、アレイを形成するために、直接的な吸着によって前記基質の離散し孤立した領域に付着している、請求項53に記載のテストキット。
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