JP2004526177A - 光学的マイクロアクチュエータおよびこのマイクロアクチュエータを使用した光学素子ならびに光学的マイクロアクチュエータの製造方法 - Google Patents

光学的マイクロアクチュエータおよびこのマイクロアクチュエータを使用した光学素子ならびに光学的マイクロアクチュエータの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、光学的マイクロアクチュエータに関するものであって、光学的入力チャネル(12,12a,12b)と光学的出力チャネル(14,14a,14b)との間に形成されたキャビティ(30)であるとともに、少なくとも1つの光学的性質が互いに相違しているような第1および第2光学的流体(32,34,35)を収容し得るものとされたキャビティ(30)と;第1および第2光学的流体の間の界面の位置を、光学的チャネルに関して変位させるための手段と;を具備している。本発明においては、界面位置変位手段が、キャビティ(30)に対して流体連通している流体を収容する少なくとも1つのチャンバ(40,41,43)と、このチャンバの容量を変更し得る静電制御手段(44,46,80)と、を備えている。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学的マイクロアクチュエータ、および、このマイクロアクチュエータを使用した光学素子、ならびに、光学的マイクロアクチュエータの製造方法に関するものである。
【0002】
光学的マイクロアクチュエータとは、制御信号に応答して光ビームの少なくとも1つの特性を変更し得るデバイスを意味しており、このようなデバイスは、例えば、光学的スイッチング回路内に組み込むことができる。
【0003】
このタイプのマイクロアクチュエータは、例えばリレーやスイッチや減衰器やエクスティンギッシャといったような光学素子を製造するといった用途や、あるいは、例えば光学的スイッチング回路や光学的ミキサや光学的マルチプレクサといったようなより複雑なデバイスを製造するといった用途において使用される。
【0004】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
光ビームの特性を変更するために、公知のマイクロアクチュエータは、通常は電気的なものとされる信号に応答して光ビーム内に挿入し得るような特別の光学媒体を備えている。光ビーム内に挿入される媒体は、光束密度を変更することができ、例えば、光束密度を減衰させたり、光束密度を消滅させたり、あるいは、光束の向きを変更したり、することができる。例えば、複数の可能な出力チャネルの中から選択された1つの光学的出力チャネルに向けて、ビームを偏向させる。
【0005】
光ビーム内に挿入される媒体は、固体媒体とすることも、液体媒体とすることも、また、気体媒体とすることも、できる。
【0006】
従来技術は、主に、この説明の最後に列挙した文献(1)〜文献(9)に記載されている。
【0007】
より詳細には、ある種の材料の電気光学的性質や熱光学的性質を利用することによって、ビームが通過する媒体の屈折率や透明度や反射率を変更させるようなシステムが、公知である。例えば、これに関するさらなる詳細は、文献(4)に与えられている。
【0008】
他のシステムにおいては、反射ミラーや、いささか透明なブレードや、あるいは、ビームが通過する光経路内に配置されたまたはその光経路から離間して配置された所定屈折率のブレード、を使用する。
【0009】
文献(1)(2)は、流体突出技術またはガスバブル生成技術をベースとしたシステムを記載している。
【0010】
文献(3)(8)は、ポンプや加熱部材を使用することによって2つの光学ガイド間に液体を配置することを利用した光学的スイッチを記載している。
【0011】
上記いずれのデバイスも、また、上記いずれの文献に記載されたデバイスも、動作周波数すなわち共鳴周波数に主に関連した限界を有しており、寿命にも限界を有している。
【0012】
機械的可動部材を備えたデバイスは、可動部材の慣性のために悪影響を受ける。制御信号に対しての可動部材の応答時間は、比較的長いものであり、大きな制御エネルギーを必要とする。
【0013】
液体媒体または気体媒体を使用するデバイスは、周囲環境に対してかなり敏感であり、振動や衝撃や繰返し的温度変動によって影響を受ける。さらに、液体媒体は、無視できない程度の慣性を有しており、動作周波数に限界がある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、上記デバイスにおける限界を有していないようなあるいは上記限界が緩和されているような、光学的マイクロアクチュエータを提供することである。
【0015】
ある特定の目的は、機械的慣性が小さくそのため高速で動作し得るような、光学的マイクロアクチュエータを提供することである。
【0016】
他の目的は、最少数の可動部材しか備えておらずかつ長寿命であるようなおよび/または、動作の信頼性が良好であるような、そのような光学的マイクロアクチュエータを提供することである。
【0017】
本発明の他の目的は、光学的マイクロアクチュエータを製造するための単純でありかつ経済的な方法を提供することである。
【0018】
本発明のさらなる目的は、光学的マイクロアクチュエータの多数の特定の用途を提供することである。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明の主題は、より詳細には、光学的マイクロアクチュエータであって、少なくとも1つの光学的入力チャネルと少なくとも1つの光学的出力チャネルとの間に形成されたキャビティであるとともに、少なくとも1つの光学的性質が互いに相違しているような少なくとも第1および第2光学的流体を収容し得るものとされたキャビティと;第1および第2光学的流体の間の界面の位置を、光学的チャネルに関して変位させるための手段と;を具備している。このデバイスにおいて、界面位置変位手段は、キャビティに対して流体連通している少なくとも1つの流体を収容する少なくとも1つのチャンバと、このチャンバの容量を変更し得る静電制御手段と、を備えている。
【0020】
よって、マイクロアクチュエータの動作に応じて、いずれの瞬間においても、キャビティは、一方の流体だけをあるいは双方の流体を収容することができる。明らかなように、各流体は、マイクロアクチュエータの構造の関数として、キャビティからオーバーフローすることができる。
【0021】
また、界面とは、2つの流体間に位置した中間ゾーンを意味しており、2つの流体が非混和性である場合にはほぼゼロという厚さを有することができ、また、2つの流体が部分的に混和性である場合には用途に応じた適切な厚さ(例えば光ビームの厚さ)を有することができる。界面は、必ずしも、平面である必要はない。
【0022】
マイクロアクチュエータは、N個という複数の光学的入力チャネルと、M個という複数の光学的出力チャネルと、を少なくとも具備することができ、各々の光学的入力チャネルは、キャビティを介して、複数の光学的出力チャネルの中の少なくとも1つに対して選択的に接続することができる。ここで、N,Mは、整数を表しており、互いに同じである必要はない。
【0023】
例えば、光学的入力チャネルと光学的出力チャネルとは、光ビーム伝達用光学的ガイドによって具現することができる。あるいは、より単純に、そのようなガイドを取り付け得るような光学的接続端子によって具現することができる。『キャビティ』は、通常、入力チャネルと出力チャネルとを隔離するだけの単なる空間そのものである。
【0024】
第1流体および第2流体は、あるいはより一般的には、使用されるすべての光学的流体は、好ましくは、光学的性質が相違するものが選択される。特に、そのような光学的性質は、反射特性や透過特性や屈折特性とすることができる。
【0025】
よって、光ビームは、入射するあるいは通過する光学的流体に応じて、互いに異なる影響を受けることとなる。
【0026】
第1に、2つの流体間の界面の位置に応じておよび入力チャネルと出力チャネルとの中心線どうしがなす角度に応じて、第2に、キャビティのうちの、光学的チャネルどうしを遮断する壁に応じて、入力チャネルと出力チャネルとの間のキャビティを通過する光ビームは、一方または他方の流体を通過することができる、あるいは、各流体の可変比率部分を通過することができる。特に、このことは、光学的チャネルが、界面としての同一平面内に存在していない場合に起こる。光学的流体の選択に応じてまた上記角度に応じて、入射ビームは、キャビティ内に存在する流体を通過することなく、屈折したり回折したり反射されたりすることができる。
【0027】
最後に、チャンバ内における流体変位がキャビティ内における流体変位を引き起こす場合には、チャネルとキャビティとが流体連通しているものとすることができる。このことは、必ずしも、チャンバからキャビティに向けて流体が実際に循環することを意味するわけではない。例えば、チャンバは、キャビティに対して直接的に開口することも、可変長さのチャネルを介してキャビティに対して連通することも、あるいは可能であれば例えば変形可能閉塞手段といったような伝達部材を介して絶縁することさえも、できる。このタイプの伝達部材は、流体どうしの接触を防止する。
【0028】
マイクロアクチュエータの特別の実施形態においては、チャンバ容量変更手段は、チャンバの壁をなす変形可能メンブランを備えることができる。
【0029】
メンブランの使用は、可動部材の数を最小化し、大きな動作周波数を可能とする。
【0030】
本発明の1つの有利な特徴点においては、メンブランの自由表面の面積は、キャビティの断面積よりも、大きいように選択することができる、あるいは、ずっと大きいように選択することさえできる。よって、メンブランの変形が非常に小さいものであっても、キャビティ内の流体の変位度合いを大きなものとすることができる。メンブランの変位が小さいことは、大きな動作周波数さえ可能とする。
【0031】
制御信号に応答してメンブランを駆動するに際して、複数の手法を想定することができる。例えば、メンブランに、静電制御手段を設けることができる。例えば、静電制御手段は、変形可能メンブランに対して固定された第1電極と、剛直支持体に対して固定されるとともに第1電極に対向して配置された第2電極と、を備えている。静電制御を可能とするために、電極上には、コンタクトポイントが設けられる。コンタクトポイントは、好ましくは、可能であれば電極を被覆する層内に開口を形成するためのエッチングを行った後に、電極面における金属成膜によって形成される。これらコンタクトポイントから出発して、制御は、従来通り、ワイヤ技術によっておよび/または相互接続基板を介することによって、行われる。
【0032】
メンブランに対して固定された電極は、それ自体がメンブランをなすことができることに、注意されたい。
【0033】
例えば圧電手段や磁気的手段や熱的手段や流体圧的手段等といったような他の制御手段を使用することも、また、これらの組合せを使用することも、できる。
【0034】
他の可能性においては、チャンバは、駆動流体および光学的流体のうちの少なくとも1つを収容している袋を備え、チャンバ容積変更手段は、袋を押圧するための手段を備えることができる。袋が密封性であることにより、袋を押圧する手段は、密封性である必要がなく、例えば、駆動可能なフレキシブル梁から構成することができる。
【0035】
上記実施形態の変形例をなすような、マイクロアクチュエータの一実施形態においては、マイクロアクチュエータは、キャビティに対して流体連通している少なくとも1つの第1チャンバと、キャビティに対して流体連通している少なくとも1つの第2チャンバと、を具備することができる。この場合、チャンバ容積変更手段は、少なくとも一方のチャンバの壁をなす少なくとも1つの変形可能メンブランを備えることができる。好ましくは、各チャンバは、キャビティのうちの互いに異なる端部に対してそれぞれ連通している。明らかなように、各チャンバが同一端部に対して連通することもまた可能である。2つ以上のチャンバが使用されている場合には、これら2つの連通状況の組合せを想定することができる。
【0036】
上述したように、本発明によるマイクロアクチュエータは、光学的リレー、光学的エクスティンギッシャ、光学的スイッチ、および、光学的減衰器の中から選択された素子において使用することができる。同様に、光学的ミキサは、本発明による光学的マイクロアクチュエータを複数具備することができる。
【0037】
本発明は、また、複数の層からなる積層体から形成された構造内にマイクロアクチュエータを製造するための方法に関するものであって、この方法においては、
−構造内に少なくとも1つの流体チャンバを形成するとともに、このチャンバの背面部分に第1電極を付設し、
−そのようにして形成されたチャンバの背面部分の一部を除去することによって、メンブランを形成するとともに、第1電極を露出させ、
−構造内に少なくとも1つの光学的チャネルを形成するとともに、この光学的チャネルの2つの部分を分離するキャビティを、チャンバと位置合わせしつつ形成し、
−メンブランの移動を可能とし得るよう、第1電極に対向する第2電極を形成する。
【0038】
この方法における各ステップは、記載順に行うことも、また、異なる順序で行うことも、できる。
【0039】
光学的マイクロアクチュエータの製造方法の第1実施形態においては、
−第1電極を備えた第1基板内にあるいは第1基板上に、流体チャンバを形成し、
−第2基板内にあるいは第2基板上に、少なくとも1つの光学的チャネルを形成し、その後、光学的チャネルの2つの部分を分離するキャビティをエッチングによって形成し、
−キャビティとチャンバとを位置合わせしつつ、第1基板と第2基板とを組み合わせ、
−背面側において第1基板の一部を除去することによって、メンブランを形成するとともに、第1電極を露出させ、
−メンブランの移動を可能とするシムを介することによって、第2電極を備えた第3基板を、第1基板上に移送する。
【0040】
光学的マイクロアクチュエータの製造方法の第2実施形態においては、
−第1電極を有した第1層と、第1電極に対して絶縁層を介して隔離されている第2電極を有した第2層と、を備えてなる第1基板内に、少なくとも1つの流体チャンバを形成し、
−第2基板内にあるいは第2基板上に、少なくとも1つの光学的チャネルを形成し、その後、光学的チャネルの少なくとも2つの部分を分離するキャビティをエッチングによって形成し、
−キャビティとチャンバとを位置合わせしつつ、第1基板と第2基板とを組み合わせ、
−第1基板の背面側から絶縁層の一部をエッチングすることによって、第1電極を有した第1層の一部を除去することにより、メンブランを形成する。
【0041】
この方法の好ましい実施形態においては、シリコン製固体部分と、この固体部分上に位置した積層体でありかつ電気絶縁層と非絶縁層とからなる積層体と、から構成された第1基板を使用することができるとともに、
−流体チャンバを、積層体を覆う材料層内に形成し、
−メンブランの形成に際しては、第1基板の固体部分を除去するとともに、積層体をなす少なくとも1つの層をメンブランとして維持し、さらに、積層体の非絶縁層を、メンブランに対して固定された電極とする。
【0042】
『非絶縁性』という用語は、例えば金属といったように、また、例えば多結晶シリコンや単結晶シリコンやアモルファスシリコンのような半導体材料といったように、通常的な意味合いで電気を導通させ得る材料のことを意味している。
【0043】
マイクロアクチュエータチャンバは、主に、基板を覆う材料層内に形成することができる。例えば、チャンバは、開口したチャンバとすることができ、このチャンバは、第1基板と第2基板とを組み合わせたときにだけ、少なくとも部分的に閉塞される。光学的ガイドをなす層は、チャンバ壁を形成することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
本発明の他の特徴点や利点は、添付図面を参照しつつ以下の説明を読むことにより、明瞭となるであろう。以下の説明は、本発明を何ら限定するものではなく、単なる例示の目的のためのものである。
【0045】
以下の説明において参照する各図面においては、同一の部材または同様の部材または等価な部材に対しては、同じ符号が付されている。さらに、図示の明瞭化の理由から、様々な部材は、同じスケールで図示されているわけではない。
【0046】
図1は、本発明による光学的アクチュエータを示している。この光学的アクチュエータは、光学的入力チャネル(12)と、光学的出力チャネル(14)と、を備えている。図示の例においては、それら光学的チャネルは、光学的入力ガイドおよび光学的出力ガイドである。これら光学的ガイドは、複数の層の積層によって形成されている。すなわち、コア(20)が2つの閉込層(22,24)の間に配置されて、形成されている。両ガイドは、図示していない光ファイバに対して接続することができる。
【0047】
他の可能性においては、両ガイドは、また、光ビームまたは信号の伝達や伝送のために使用される光ファイバから、直接的に構成することもできる。
【0048】
光学的入力チャネルおよび光学的出力チャネルは、キャビティ(30)によって離間された端部を有している。図面には、単一の光学的入力チャネルと単一の光学的出力チャネルとが示されている。しかしながら、この同じキャビティ(30)に対して、複数のさらなる光学的チャネルを開口させることができる。
【0049】
キャビティ(30)は、図1の例においては光学的ガイドをなす層(20,22,24)によって主に規定されているものであって、光学的性質が互いに異なる2つの流体を収容している。図示の例においては、第1流体は、第1屈折率を有した液体(32)であり、第2流体は、例えば空気といったような気体(34)である。第2流体は、例えば第1屈折率よりも小さな屈折率といったような、第1屈折率とは異なる第2屈折率を有している。第1流体と第2流体とは、符号(36)によって示されている界面によって、分離されている。好ましくは、第1流体の屈折率は、光学的ガイドのコア(20)の屈折率と同等の屈折率とされている。
【0050】
キャビティ(30)は、第1流体(32)の大部分を収容しているチャンバ(40)に対して流体連通している。アクチュエータの円滑な動作に関して本質的ではないけれども、チャンバ(40)内に収容された流体の可変容積が、ほぼ非圧縮性であることが好ましい。チャンバ(40)は、光学的ガイドの閉込層(22)と、剛直な側壁(42)と、フレキシブルメンブラン(44)と、によって規定されている。すべての壁部材は、他の部材に対してのピストン的スライドを起こし得ないようにして、固定的にかつ堅固に取り付けられている。
【0051】
メンブラン(44)のフレキシブル特性を利用することにより、チャンバ(40)の容積を変更することができる。チャンバの容積を変更させることによって、キャビティ(30)内における第1流体(32)の高さを変更することができる。言い換えれば、第1流体と第2流体との間の界面(36)の位置を変位させることができる。第1流体と第2流体との相対的量は、界面(36)を、光学的入力チャネル(12)および光学的出力チャネル(14)の各コア(20)の高さ近傍位置にまで移動させ得るようにして、調節することができる。この場合、メンブランの曲がりによって、光学的入力チャネルからの光ビームが通過することとなるキャビティ内媒体が、異なるものに置き換えられる。より詳細には、図示の例においては、第1流体と第2流体との間の界面は、入力チャネルをなす光学的ガイド(12)および出力チャネルをなす光学的ガイド(14)の各コアの向きに対してほぼ平行であるような表面である。入力ガイド(12)からの光ビームの伝搬面よりも上へとあるいはその伝搬面よりも下へと界面を移動させることによって、光ビームが、第1流体(32)を通過したり、あるいは、第2流体(34)を通過したり、することとなる。これら2つの状態間の移行は、界面の位置および界面の厚さに依存して、明確なものとすることができるすなわちより斬新なものとすることができる。光学的ガイドの各コアによって規定される平面に対して界面が平行ではないような他の例(例えば、後述の図10,13の場合)においては、ビームを、第1流体および第2流体の可変部分を通して通過させることによって、より斬新な移行が可能である。
【0052】
光ビームに対して透明な流体と光ビームに対してやや不透明な流体とを使用することにより、例えば、スイッチや光減衰器を形成することができる。
【0053】
メンブラン(44)の曲げは、例えば、静電制御手段によって引き起こすことができる。静電制御手段は、メンブランに対して固定された第1電極と、剛直な支持体に対して固定されかつメンブランに対して対向配置された第2電極と、を備えている。
【0054】
小さな電圧でもってメンブランを駆動し得るよう、非常に小さなチャンバ(47)が、両電極間に配置されている。
【0055】
第1電極および第2電極がメンブラン上におよび固定支持体上に配置されている場合には、あるいは、第1電極および第2電極がメンブランおよび固定支持体から形成されている場合には、第1電極および第2電極は、メンブランに対しておよび固定支持体に対して固定されているものと、考えられる。図1に示す例においては、メンブラン(44)が第1電極を形成し、剛直支持体(46)が第2電極を形成している。したがって、メンブランおよび剛直支持体は、非絶縁性材料から形成されている。各電極上に配置されている例えば金属製コンタクト領域といったようなコンタクト領域(56,57)が、各電極を、電極間に電位差(ΔV)を印加し得る電圧源(58)に対して、接続している。各コンタクト領域と電圧源との間の接続は、ワイヤ技術を使用して、あるいは、相互接続基板を使用して、行われる。
【0056】
電極間間隔は、電極の表面積の関数としてまた電圧源から出力し得る電位差の関数としてまたメンブランの硬さの関数として、固定支持体とメンブランとの間に印加される静電力がメンブランの撓み(曲げ)を引き起こしその結果チャンバ容積変化を引き起こすに十分であるように、調節される。電極間間隔は、また、メンブランの最大撓み度合いを決定する。この点に関し、電気絶縁材料層(48)が剛直支持体(46)を覆っていることに、注意されたい。これにより、接触による電極間の短絡が防止されており、また、フラッシュオーバーが防止されている。
【0057】
また、キャップによって、構造を包むことができる。このキャップは、キャビティに対して対向するとともに両光学的ガイド上に形成される凹所付き基板を有することができる。特に、このキャップは、流体の蒸発を制限するとともに、さらなる流体を収容することができる。
【0058】
一例として、100kHzという共鳴周波数を有しかつ中央部において0.27μmだけ撓み得るような1μm厚さかつ200μm直径のシリコン製メンブランであれば、約2700Paという分散圧力を必要とする。これは、1μmという離間距離とされた2つの電極間に、50V以下の電位差が印加された場合の静電力に対応する。
【0059】
上記例においては、両光学的ガイドが開口している各側において流体間の界面(36)が変位し得るよう、チャンバ容積変化は、キャビティ内の容積変化に対応しなければならないと考えられる。想定している例における容積変化は、2800μm である。これは、20×7μm という断面積のキャピラリキャビティ(30)に関して、20μmという界面変位に対応している。特別の場合には、変位度合いは、光学的ガイドからの光ビーム出力の直径を9μmの程度とすることができる程度にまで、さらに低減することができる。変位度合いまたは変化容積は、動作の信頼性の理由から、例えば温度変動のために流体が膨張したといった場合の動作の信頼性の理由から、より大きいものとすることができる。
【0060】
このアクチュエータ構成のある有利な見地においては、チャンバ(40)のメンブラン(44)は、両光学的ガイドの各端部どうしを離間しているキャビティ(30)の断面積よりもずっと大きな面積を有することができる。よって、大きな動作周波数に適合した小さなメンブラン変形度合いが、キャビティ内における流体間の界面(36)に関しての、高速かつ大きな変位へと変換される。
【0061】
光学的スイッチとしての図1のアクチュエータの使用が、図2Aおよび図2Bにおいて非常に概略的に示されている。符号(12a,12b)は、壁(31)を有したキャビティ(30)内へと開口する第1および第2光学的入力チャネルを示している。キャビティ(30)は、後述するようなアクチュエータのキャビティとされている。壁(31)は、光学的チャネル(12a)とキャビティ(30)との間の交差に対応している。
【0062】
符号(14a,14b)は、それぞれ対応する光学的入力チャネルに対して同一平面的とされた光学的出力チャネルを示しており、キャビティ(30)内に開口している。
【0063】
このアクチュエータは、キャビティ(30)が第1光学的流体によって占領されているかあるいは第2光学的流体によって占領されているかに応じて、2つのスイッチング状態を有することができる。そのような2つのスイッチング状態は、図2Aおよび図2Bにおいてそれぞれ示されている。
【0064】
図2Aに対応する光学的スイッチング状態においては、キャビティ(30)は、一方の光学的流体によって、例えば水によって、実質的に充填(占領)されている。この場合、壁(31)の両側における媒体屈折率は、ほぼ同じである。第1入力チャネル(12a)からのビームは、デバイスを通過し、第1入力チャネルに対して軸合わせされた光学的出力チャネル(14a)を通してデバイスから導出される。
【0065】
同様に、第2入力チャネル(12b)からのビームは、デバイスを通過し、第2入力チャネルに対して軸合わせされた光学的出力チャネル(14b)を通してデバイスから導出される。
【0066】
このスイッチング状態は、ビームを変更しない。各ビームの伝搬は、それぞれ矢印によって示されている。
【0067】
図2Bに対応する光学的スイッチング状態においては、キャビティ(30)は、光学的ガイドを形成する材料の屈折率とは異なる屈折率の光学的流体によって実質的に充填(占領)されている。例えば、この場合、壁(31)の両側において、各媒体の屈折率が、互いに異なるものとされており、屈折を引き起こす。第1入力チャネル(12a)からのビームは、デバイスを通過し、第1入力チャネルに対して軸合わせされた光学的出力チャネル(14a)を通してではなく、第2入力チャネルに対して軸合わせされた光学的出力チャネル(14b)を通してデバイスから導出される。
【0068】
同様に、第2入力チャネル(12b)からのビームは、デバイスを通過し、第1入力チャネル(12a)に対して軸合わせされた第1光学的出力チャネル(14a)を通して、デバイスから導出される。
【0069】
このスイッチング状態は、ビームを変更する。
【0070】
次に、図3〜図8を参照して、図1に示すタイプの光学的アクチュエータの製造方法について説明する。
【0071】
図3に対応する第1ステップにおいては、後に少なくとも1つの光学的流体を収容することとなるチャンバを形成する。例えば、このチャンバは、シリコン製固体層(60)と酸化シリコン製埋設層(62)とシリコン製表面薄層(144)とを備えてなるSOI(シリコンオンインシュレータ)タイプの基板上に、形成することができる。表面薄層は、例えば、1μm厚さの程度の厚さとされる。それよりも厚い酸化シリコン層(142)が、表面薄層上に形成され、さらに、シリコン薄層(144)上において停止するようにしてエッチングされる。これにより、チャンバ(40)の位置と寸法とが決定される。チャンバの両側壁(42)は、酸化シリコン層(142)のエッチング後において、所定位置に留まっている。
【0072】
上面上に光学的入力ガイド(12)と光学的出力ガイド(14)とこれら両ガイドを離間しているキャビティ(30)とが既に形成されている犠牲基板をなす第2基板(64)が、光学的ガイド(12,14)をチャンバ(40)の各側壁(42)に対して接触させるようにして、第1基板上へと移送されて第1基板に対して接着される。接着は、例えば、直接的分子接着とすることも、また、接着剤を使用して行うことも、できる。このステップは、図4に示されている。
【0073】
光学的ガイドの製造については、ここでは詳細な説明を省略する。光学的ガイドの製造は、光学的コア(20)を2つの閉込層(22,24)によって包囲するという公知の光学的閉込技術を使用して行われる。2つの閉込層を構成する材料の屈折率は、コアをなす材料の屈折率よりも小さいものとされる。
【0074】
図5に示すその後のステップにおいては、第1基板の固体部分(60)を除去する。この操作は、酸化シリコン製埋込層(62)において停止するようなエッチングによって行われる。
【0075】
その場合、酸化シリコン製埋込層(62)の一部も、また、チャンバ(40)に一致した領域において、エッチングされる。このエッチングにより、シリコン製薄層(144)のうちの、エッチングによって露出された部分に対応して、メンブラン(44)が形成される。メンブラン(44)は、図6に示されている。
【0076】
その後、図6に示すデバイスは、図7に示すように、厚いシリコン層(46)とこの層を覆っている酸化シリコン製薄層(48)とを備えてなる支持基板上へと、移送される。この移送は、支持基板の酸化シリコン製表面層(48)上に、第1基板のシリコン製埋設層(62)のうちの、メンブランを露出するためのエッチング時に残された部分が配置されるようにして、行われる。例えば、接着は、直接的接着とすることも、また、中間介在接着剤層を使用して行うことも、できる。
【0077】
図7は、第1基板の酸化シリコン製埋設層(62)の厚さが、メンブランの可動距離を部分的に規定していることを示している。酸化シリコン層は、駆動キャビティの側壁を形成している。この場合には、駆動キャビティは、圧縮可能気体である空気によって充填されている。駆動キャビティは、減圧とすることもできる。支持基板の表面層(48)は、両電極間の電気絶縁体を形成する。言い換えれば、メンブラン(44)と厚いシリコン層(46)との間の電気絶縁体を形成する。
【0078】
図8に示す次なるステップにおいては、犠牲基板の全部または一部を除去し、これにより、キャビティ(30)を開口させる。このデバイスは、チャンバ(40)とキャビティ(30)の全部または一部とを、第1光学的流体をなす液体またはゲル(32)によって充填することにより、完成される。さらに、メンブラン上と支持基板(46)上とのそれぞれにおいて、静電制御手段の各電極をなすコンタクトを形成することができる。
【0079】
最終的に得られるものは、図1に示すアクチュエータに極めて類似したアクチュエータである。主要な相違点は、材質の選択と、チャンバ(40)の側壁(42)の構成と、である。
【0080】
次に、本発明の他のいくつかの実施形態について、簡単に説明する。
【0081】
図9は、キャビティ(30)と、このキャビティ(30)に対して連通する2つの個別チャンバ(40,40a)と、を備えてなる光学的アクチュエータを示している。例えば、チャンバ(40a)は、キャビティの充填後に、キャップ(70)をシールすることによって、形成されたものとされる。2つのチャンバは、それぞれ入力チャネルおよび出力チャネルをなす光学的ガイド(12,14)の両側において、キャビティに対して連通している。
【0082】
第1チャンバ(40)の構成は、図1におけるチャンバ(40)と極めて類似している。第1チャンバ(40)は、静電制御手段によって駆動されるフレキシブルメンブランを備えている。チャンバ壁は、剛直なものとすることができる、あるいは、界面(36)の移動の減衰を制限し得るよう、わずかにフレキシブルなものとすることができる。チャンバ壁がフレキシブルである場合には、圧縮性のまたは非圧縮性のバラスト流体(35)を使用することができる。第2チャンバ(40a)は、メンブランを有していない。
【0083】
第1チャンバ(40)は、駆動流体と称される第1流体(31)を収容している。例えば、第1流体は、光学的性質を有する必要がない非圧縮性液体とすることができる。第1流体の量は、キャビティにまでは到達しないものとされる。駆動流体は、メンブランの移動を両光学的流体に対して伝達するためだけに使用される。両光学的流体は、符号(32,34)によって示されている。
【0084】
第1光学的流体(32)は、キャビティ(30)のうちの、第2光学的流体(34)に対して接触しているところから、第1チャンバ(40)までにわたって、延在している。第2光学的流体(34)は、第2チャンバ(40a)内へと部分的に延出されている。第2チャンバ(40a)は、さらに、バラスト流体によっても、充填されている。バラスト流体は、例えば空気や他の圧縮性気体とされ、第1チャンバ(40)の容積変化を補償する。例えば、選択される駆動流体は、水や、オイルや、アルコールや、誘電性流体や、磁気流体、等である。
【0085】
光学的流体は、上記流体と同じ流体とすることができ、また、雰囲気空気とすることができ、また、減圧状態とすることができる。
【0086】
いくつかの場合においては、同じ流体を選択することができる。
【0087】
図9に示す光学的アクチュエータは、外部環境から完全にシールされており、そのため、外部環境からほとんど影響を受けないという利点を有している。
【0088】
図10は、本発明によるアクチュエータの例示としての他の実施形態を示している。
【0089】
このアクチュエータは、それぞれが対応するフレキシブルメンブラン(44,45)を有しているような2つのチャンバ(40,41)を備えている。各メンブランは、上述したタイプの静電駆動源(あるいは、静電モータ)によって駆動される。導電性支持層(46)が、固定電極を形成している。この例においては、この固定電極は、2つの静電駆動源に対して共通とされている。各チャンバは、光学的流体を収容しているとともに、本発明の意味合いにおいてはキャビティ(30)をなすチャネルによって互いに連通している。2つの光学的ガイドのうちの一方が、符号(14)によって簡略化して示されている。この光学的ガイド(14)は、メンブランの変形に基づいて光学的流体どうしの界面(36)が移動可能とされているような領域において、キャビティに対して開口している。界面の変位により、光学的ガイドの端部を、場合によっては、一方の光学的流体の全部または一部に対して接触させることができ、また他の場合には、他方の光学的流体の全部または一部に対して接触させることができる。この例においては、界面(36)は、複数の層がなす平面に対してほぼ垂直とされている。
【0090】
図11は、アクチュエータのアクチュエータのさらに他の可能な実施形態を示している。この図11の例においては、光学的アクチュエータの可変容積チャンバは、袋(43)を収容している、あるいは、袋(43)によって形成されてさえいる。
【0091】
袋(43)は、キャビティ(30)に対して連通しており、光学的流体(32)を実質的に収容している。キャビティ内における光学的流体(32)の高さは、袋の容積を変更することによって、変更することができる。袋容積変更手段は、フレキシブル梁(80)を実質的に備えている。フレキシブル梁(80)の固定端をなす第1端は、支持体(82)に対して固定されており、フレキシブル梁(80)の自由端は、梁が袋に向けて曲げられたときには、袋を押圧することができる。フレキシブル梁は、単に矢印によって模式的に示されているような任意のタイプの外部駆動力によって、曲げることができる。例えば、駆動は、ピストンデバイスや、静電モータや、電磁モータ、によるものとすることができる。また、駆動は、従来では不可能であったようなマイクロエレクトロニクス技術(例えば、電磁石アクチュエータまたは圧電性アクチュエータ)を使用することによって、袋に対して直接的に行うこともできる。
【0092】
図11は、互いにほぼ垂直な向きでもって延在しつつキャビティ(30)に対して開口している2つの光学的ガイド(12,14)の存在を、示している。
【0093】
図11に示す光学的アクチュエータの1つの主要な利点は、チャンバの製造を単純化できることである、より詳細には、光学的流体を収容しているレセプタクル(84)の製造を単純化できることである。袋が可変容積チャンバとして機能することによって、光学的流体を維持するのに必要な密封性が得られていることにより、レセプタクル(84)には、複数の開口を形成することができる。あるいは、レセプタクルの密封性が完全でなくても良い。
【0094】
図示の明瞭化のために、図面には、排出口が図示されていない。しかしながら、排出口の寸法は、界面移動の減衰を防止し得るよう、流体の選択的排出を可能とし得るような、寸法とすることができる。
【0095】
特に適切な毛細管現象をもたらし得るように排出口の寸法や表面処理や材質選択を調節することにより、選択性を得ることができる。
【0096】
同様に、流体充填穴や、この流体充填穴を閉塞するプラグも、図示されていない。
【0097】
次に、本発明によるアクチュエータの変形例をなす実施形態について説明する。
【0098】
図12は、図1を参照して上述したアクチュエータの構造と類似した構造を有したアクチュエータを示している。このアクチュエータは、図3を参照して上述した基板に対応する第1基板と、上面上に2つの光学的ガイド(12,14)が形成されている第2基板と、からなるアセンブリによって、形成されている。酸化シリコン層(142)においてチャンバ(40)をエッチング形成した後に、キャビティ(30)とチャンバ(40)とを位置合わせしつつ、第1基板と第2基板とが組み合わされている。
【0099】
その後、シリコン製の厚い層(46)からなる固体部分に、開口(50)が形成されている。この開口(50)は、一方の面から反対側の面までにわたって層(46)を貫通しており、酸化シリコン製埋設層(62)にまで到達している。開口(50)を通して選択的化学エッチングを行うことにより、酸化シリコン製埋設層の一部がエッチングされ、これにより、薄層(144)の背面が露出され、結局、メンブラン(44)が形成される。メンブラン(44)と、シリコン基板の厚い層(46)とは、対応する静電的メンブラン駆動手段の各電極を構成する。
【0100】
図13の光学的アクチュエータは、図10のアクチュエータの場合と同等の2つのチャンバ(40,41)を備えたアクチュエータである。このアクチュエータは、さらに、『表面』層(144)と固体部分とこれら両者を隔離する埋設隔離層(162)とを備えてなるSOIタイプの基板を具備している。例えばシリコン層とされる層(144)は、メンブラン(44,45)を形成するために使用されている。チャンバ(40,41)とチャネル(30)とは、以前の図面に対応して符号(42)によって示されている同一材料層内に形成されている。符号(36)は、2つの光学的流体の間の界面を示している。
【0101】
符号(52,54)は、基板(46)を貫通して形成されているチャンバ充填ダクトを示している。基板どうしを組み立てた後に、これらダクト(52,54)を使用することによって、光学的流体でもってチャンバを充填することができる。ダクト(52,54)は、プラグ(70)によって閉塞されている。最後に、光学的ガイドは、破線でもって非常に概略的に図示されている。
【0102】
図14は、図13におけるXIV−XIV線による矢視断面を示しており、光学的入力ガイドおよび光学的出力ガイドを、より明瞭に示している。デバイスに、2つの光学的入力チャネル(12a,12b)と、2つの光学的出力チャネル(14a、14b)と、が設けられていることを、理解することができる。
【0103】
図15は、同一基板内に2つの本発明による光学的アクチュエータを具備しているような特別のデバイスを示している。各アクチュエータは、それぞれ対応するチャンバ(40,40a)を備えており、各チャンバには、それぞれ対応するメンブラン(44,44a)が設けられている。以前の図面におけるデバイスの場合と同様に、メンブランは、電極を備えており、この電極は、基板のうちの、対向電極として機能する厚い層(46)と協働する。基板に形成された溝(51)は、層(46)の両面間にわたって貫通して延在しているとともに、電気絶縁材料(53)によって充填されている。溝(51)および電気絶縁材料(53)は、厚い層(46)のうちの、2つの光学的アクチュエータの各メンブランのための対向電極としてそれぞれが機能する2つの部分を絶縁するように、構成されている。厚い層(46)の背面上には、コンタクト領域(56a,56b)が形成されている。これらコンタクト領域どうしは、電気絶縁層を介して隔離されている。この場合、背面とは、チャンバ(40,40a)とは反対側の面のことである。
【0104】
破線によって示された制御基板を、コンタクト領域(56a,56b)が形成されている面上に移送することができる。例えば、制御基板は、コンタクト領域の位置にコーニス(あるいは、蛇腹)を有しているとともに、複数のコンタクト領域に対してのマトリクスアドレッシングと制御とを行うための回路を備えることができる。このような回路は、図示の簡単化のために図示されていない。
【0105】
図16は、図9を参照して上述したマイクロアクチュエータの変形例をなすマイクロアクチュエータを示している。この図は、デバイスに対して印加され得る温度擾乱の影響を補償し得るよう構成された改良点を示している。
【0106】
より詳細には、改良点は、流体膨張の影響を補償することを意図したものである。特に、第2チャンバ(40a)内に収容されたバラスト流体(35)の膨張の影響を補償することを意図したものである。バラスト流体(35)は、特に気体とされる場合には、温度に対して敏感であり得る。そのため、スイッチングしきい値が小さい場合には、無用のスイッチングが引き起こされかねない。
【0107】
図16のマイクロアクチュエータは、上記目的のためにベントダクト(49)を備えている。このベントダクトは、第2チャンバ(40a)と、メンブラン(44)のうちの、キャビティ(30)とは反対側の面上に位置したチャンバ(47)と、を連通させている。チャンバ(47)は、メンブラン(44)によって部分的に規定されている。あるいは、可能であれば、メンブラン駆動電極によって規定されている。
【0108】
よって、一方の流体が膨張した場合には、あるいは、少なくともバラスト流体が膨張した場合には、キャビティ(30)内に収容された流体側だけでなく、メンブラン側においても、圧力が上昇する。
【0109】
その結果、デバイスの、温度に対する感度が低下する。
【0110】
ベントダクトは、積層体をなす様々な層を貫通してエッチング形成することができる。
【0111】
図16における断面図が、図9における断面に対して角度をなす断面に関する図であることに、注意されたい。そのため、図16においては、光学的チャネルが現れていない。光学的チャネルの端部は、キャビティ(30)に対して開口している。しかしながら、図16においては、図示の簡単化のために図示されていない。
【0112】
温度に対する感度を低減させるための他の手法は、キャビティの両側に位置したチャンバ(40a,47)において、同一流体を同一圧力で拘束することである。この場合、ベントダクトの存在は、冗長となる。最後に、デバイスの全体をサーモスタット制御することができる。しかしながら、この手段は、実施がより困難である。
【0113】
[参考文献]
(1)Hewlett Packard laboratories 在籍の J.E.Fouquets 氏、S.Venkatesh氏、M.Troll氏、および、D.Chen氏による“Compact scalable Fiber Optic Cross−connect Switches”と題する1999年の IEEE 1999 における文献
(2)Hewlett Packard Company社所有の“Total internal reflection optical switches employing thermal activation”と題する1997年の米国特許明細書第5,699,462号
(3)SIEMENS 社在籍の Franz Auracher 氏他による“Optical Device or
Switch for controlling radiation conducted in an optical waveguide”と題する1985年の米国特許明細書第4,505,539号
(4)RICOH Ltd.社在籍の Segawa 氏による“Optical Switch Array”と題する1997年の米国特許明細書第4,648,686号
(5)RICOH Ltd.社在籍の Edward F.Mayer 氏による“Fiber optic High speed pulse scanner”と題する1986年の米国特許明細書第4,615,580号
(6)Bell Communications Research, Inc.社在籍の J.L.Jackel 氏他による“Optical switch using bubbles”と題する1991年の米国特許明細書第4,988,157号
(7)Bell Communications Research, Inc.社在籍の J.L.Jackel 氏他による“Bistable optical switching using electrochemically generated bubbles”と題する1991年の Optical society of America における文献
(8)NTT Corporation 社在籍の Kanai 氏他による“Automated Optical Main Distributed Frame System”と題する1993年の米国特許明細書第5,204,921号、および、NTT Corporation 社所有の“Automated Optical MDF
System”と題する1992年の欧州特許明細書第0 494 738号
(9)Lucent Technologies Inc.社在籍の Aksyuk 氏、Vladimir 氏、および、Anatolyevich氏他による“Micromachined optical switch”と題する1998年の欧州特許出願公開明細書第0 880 040号
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学的アクチュエータを示す概略的な断面図である。
【図2A】本発明による光学的アクチュエータを使用した光学的スイッチを単純化して示す概略的な説明図である。
【図2B】本発明による光学的アクチュエータを使用した光学的スイッチを単純化して示す概略的な説明図である。
【図3】図1のタイプの光学的アクチュエータを示す概略的な断面図であって、そのようなアクチュエータの製造方法における各ステップを示している。
【図4】図1のタイプの光学的アクチュエータを示す概略的な断面図であって、そのようなアクチュエータの製造方法における各ステップを示している。
【図5】図1のタイプの光学的アクチュエータを示す概略的な断面図であって、そのようなアクチュエータの製造方法における各ステップを示している。
【図6】図1のタイプの光学的アクチュエータを示す概略的な断面図であって、そのようなアクチュエータの製造方法における各ステップを示している。
【図7】図1のタイプの光学的アクチュエータを示す概略的な断面図であって、そのようなアクチュエータの製造方法における各ステップを示している。
【図8】図1のタイプの光学的アクチュエータを示す概略的な断面図であって、そのようなアクチュエータの製造方法における各ステップを示している。
【図9】図1のデバイスの変形例をなす本発明による他の光学的アクチュエータの形成可能性を示す概略的な断面図である。
【図10】図1のデバイスの変形例をなす本発明による他の光学的アクチュエータの形成可能性を示す概略的な断面図である。
【図11】図1のデバイスの変形例をなす本発明による他の光学的アクチュエータの形成可能性を示す概略的な断面図である。
【図12】図1のデバイスの変形例をなす本発明による光学的アクチュエータを示す概略的な断面図である。
【図13】本発明による、2つのチャンバを備えたマイクロアクチュエータを単純化して示す概略的な断面図である。
【図14】図13のマイクロアクチュエータにおけるXIV−XIV線矢視断面を拡大して示す図である。
【図15】本発明によるダブルマイクロアクチュエータを単純化して示す概略的な断面図である。
【図16】本発明によるマイクロアクチュエータを単純化して示す概略的な断面図であって、改良点を備えている。
【符号の説明】
12 光学的入力チャネル
12a 第1光学的入力チャネル(光学的入力チャネル)
12b 第2光学的入力チャネル(光学的入力チャネル)
14 光学的出力チャネル
14a 第1光学的出力チャネル(光学的出力チャネル)
14b 第2光学的出力チャネル(光学的出力チャネル)
30 キャビティ
31 駆動流体(非圧縮性の流体)
32 第1流体(光学的流体)
34 第2流体(光学的流体)
35 バラスト流体(光学的流体)
40 チャンバ(第1チャンバ)
40a チャンバ(第2チャンバ)
41 チャンバ(第2チャンバ)
43 袋(チャンバ)
44 メンブラン
45 メンブラン
46 剛直支持体(第2電極)
47 チャンバ
49 ベントダクト
60 シリコン製固体部分(第1基板)
62 酸化シリコン製埋設層(シム)
64 第2基板
80 フレキシブル梁
144 シリコン製表面薄層(第1電極、非絶縁層)

Claims (20)

  1. 光学的マイクロアクチュエータであって、
    少なくとも1つの光学的入力チャネル(12a,12b)と少なくとも1つの光学的出力チャネル(14a,14b)との間に形成されたキャビティ(30)であるとともに、少なくとも1つの光学的性質が互いに相違しているような少なくとも第1および第2光学的流体(32,34,35)を収容し得るものとされたキャビティ(30)と;
    前記第1および第2光学的流体の間の界面の位置を、前記光学的チャネルに関して変位させるための手段と;
    を具備してなり、
    前記界面位置変位手段が、
    前記キャビティ(30)に対して流体連通している少なくとも1つの流体を収容する少なくとも1つのチャンバ(40,41,43)と、
    このチャンバの容量を変更し得る静電制御手段(44,46,80)と、
    を備えていることを特徴とする光学的マイクロアクチュエータ。
  2. 請求項1記載の光学的マイクロアクチュエータにおいて、
    前記チャンバ容量変更手段が、前記チャンバの壁をなす変形可能メンブラン(44,45)を備えていることを特徴とする光学的マイクロアクチュエータ。
  3. 請求項2記載の光学的マイクロアクチュエータにおいて、
    前記変形可能メンブラン(44)に対して固定された第1電極と、剛直支持体(46)に対して固定されるとともに前記第1電極に対向して配置された第2電極と、を具備していることを特徴とする光学的マイクロアクチュエータ。
  4. 請求項2記載の光学的マイクロアクチュエータにおいて、
    前記メンブラン(44)が、自由表面を有し、
    この自由表面の面積が、前記キャビティの断面積よりも大きいことを特徴とする光学的マイクロアクチュエータ。
  5. 請求項1記載の光学的マイクロアクチュエータにおいて、
    前記チャンバが、少なくとも1つのフレキシブル壁を備えているとともに、少なくとも1つの実質的に非圧縮性の流体(31,32)を収容していることを特徴とする光学的マイクロアクチュエータ。
  6. 請求項1記載の光学的マイクロアクチュエータにおいて、
    前記チャンバが、剛直な壁を備えているとともに、少なくとも1つの圧縮性流体を収容していることを特徴とする光学的マイクロアクチュエータ。
  7. 請求項1記載の光学的マイクロアクチュエータにおいて、
    N個という複数の光学的入力チャネル(12a,12b)と、M個という複数の光学的出力チャネル(14a,14b)と、を具備し、
    各々の光学的入力チャネルが、前記キャビティを介して、前記複数の光学的出力チャネルの中の少なくとも1つに対して接続されるようになっていることを特徴とする光学的マイクロアクチュエータ。
  8. 請求項1記載の光学的マイクロアクチュエータにおいて、
    少なくとも1つの光学的入力チャネルをなす少なくとも1つの第1光学的ガイドと、少なくとも1つの光学的出力チャネルをなす少なくとも1つの第2光学的ガイドと、を具備していることを特徴とする光学的マイクロアクチュエータ。
  9. 請求項1記載の光学的マイクロアクチュエータにおいて、
    前記チャンバが、前記第1および第2光学的流体(32,34)、および/または、前記少なくとも1つの第1および第2光学的流体に対して接触していても接触していなくても良い少なくとも1つの駆動流体(31)、の中から選択された少なくとも1つの流体を収容していることを特徴とする光学的マイクロアクチュエータ。
  10. 請求項1記載の光学的マイクロアクチュエータにおいて、
    前記チャンバが、駆動流体および光学的流体のうちの少なくとも1つを収容している袋(43)を備え、
    前記チャンバ容積変更手段が、前記袋を押圧するための手段(80)を備えていることを特徴とする光学的マイクロアクチュエータ。
  11. 請求項1記載の光学的マイクロアクチュエータにおいて、
    前記キャビティ(30)に対して流体連通している少なくとも1つの第1チャンバ(40)と、前記キャビティ(30)に対して流体連通している少なくとも1つの第2チャンバ(40a,41)と、を具備し、
    前記チャンバ容積変更手段が、少なくとも一方のチャンバの壁をなす少なくとも1つの変形可能メンブラン(44,45)を備えていることを特徴とする光学的マイクロアクチュエータ。
  12. 請求項11記載の光学的マイクロアクチュエータにおいて、
    前記キャビティに対して流体連通している前記第2チャンバ(40a)と、前記メンブラン(44)のうちの、前記キャビティ(30)とは反対側の面上に位置したチャンバ(47)と、を連通させるベントダクト(49)を具備していることを特徴とする光学的マイクロアクチュエータ。
  13. 請求項11記載の光学的マイクロアクチュエータにおいて、
    前記各チャンバが、静電モータによって駆動される変形可能メンブラン(44,45)を備えていることを特徴とする光学的マイクロアクチュエータ。
  14. 光学的ミキサであって、
    請求項1記載の光学的マイクロアクチュエータを複数具備してなることを特徴とする光学的ミキサ。
  15. 請求項1記載の光学的マイクロアクチュエータの使用であって、
    光学的リレー、光学的エクスティンギッシャ、光学的スイッチ、および、光学的減衰器の中から選択された素子において使用することを特徴とする使用。
  16. 光学的マイクロアクチュエータの製造方法であって、
    −第1電極(144)を備えた第1基板(60)上に、流体チャンバ(40)を形成し、
    −第2基板(64)上に、少なくとも1つの光学的チャネル(12,14)を形成し、その後、前記光学的チャネルの2つの部分を分離するキャビティ(30)をエッチングによって形成し、
    −前記キャビティと前記チャンバとを位置合わせしつつ、前記第1基板(60)と前記第2基板とを組み合わせ、
    −背面側において前記第1基板の一部を除去することによって、メンブラン(44)を形成するとともに、前記第1電極を露出させ、
    −前記メンブラン(44)の移動を可能とするシム(62)を介することによって、第2電極(46)を備えた第3基板(46,48)を、前記第1基板上に移送する、
    ことを特徴とする方法。
  17. 請求項16記載の方法において、
    シリコン製固体部分(60)と、この固体部分上に位置した積層体でありかつ電気絶縁層(62)と非絶縁層(144)とからなる積層体と、から構成された第1基板を使用し、
    −前記流体チャンバを、前記積層体を覆う材料層(42)内に形成し、
    −前記メンブランの形成に際しては、前記第1基板の前記固体部分を除去するとともに、前記積層体をなす少なくとも1つの層を前記メンブランとして維持し、さらに、前記積層体の前記非絶縁層を、前記メンブランに対して固定された電極とする、
    ことを特徴とする方法。
  18. 請求項16記載の方法において、
    前記第1基板の前記材料層(42)内に、開口したチャンバ(40)を形成し、前記第1基板と前記第2基板とを組み合わせる際に、そのチャンバを閉塞することを特徴とする方法。
  19. 複数の層からなる積層体から形成された構造内にマイクロアクチュエータを製造するための方法であって、
    −前記構造内に少なくとも1つの流体チャンバを形成するとともに、このチャンバの背面部分に第1電極を付設し、
    −そのようにして形成された前記チャンバの前記背面部分の一部を除去することによって、メンブランを形成するとともに、前記第1電極を露出させ、
    −前記構造内に少なくとも1つの光学的チャネルを形成するとともに、この光学的チャネルの2つの部分を分離するキャビティを、前記チャンバと位置合わせしつつ形成し、
    −前記メンブランの移動を可能とし得るよう、前記第1電極に対向する第2電極を形成する、
    ことを特徴とする方法。
  20. 光学的マイクロアクチュエータの製造方法であって、
    −第1電極を有した第1層と、前記第1電極に対して絶縁層を介して隔離されている第2電極を有した第2層と、を備えてなる第1基板内に、少なくとも1つの流体チャンバを形成し、
    −第2基板内にあるいは第2基板上に、少なくとも1つの光学的チャネルを形成し、その後、前記光学的チャネルの少なくとも2つの部分を分離するキャビティをエッチングによって形成し、
    −前記キャビティと前記チャンバとを位置合わせしつつ、前記第1基板と前記第2基板とを組み合わせ、
    −前記第1基板の背面側から前記絶縁層の一部をエッチングすることによって、前記第1電極を有した前記第1層の一部を除去することにより、メンブランを形成する、
    ことを特徴とする方法。
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