JP2004525150A - 治療用化合物としてのピラゾロピリジン類の使用 - Google Patents

治療用化合物としてのピラゾロピリジン類の使用 Download PDF

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    • A61P31/22Antivirals for DNA viruses for herpes viruses

Abstract

本発明は、ヘルペスウイルス感染症などのウイルス感染症を治療又は予防する方法を提供する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、治療における特定のピラゾロピリジン化合物の使用に関する。より詳細には、本発明は、それら化合物のヘルペスウイルス感染症を予防又は治療するための使用に関する。
【背景技術】
【0002】
DNAウイルスの中で、ヘルペス群のDNAウイルスは、ヒトにおける最も一般的なウイルス性疾患の原因である。上記群には、単純ヘルペスウイルス1型及び2型(HSV)、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、サイトメガロウイルス(CMV)、エプスタインバーウイルス(EBV)、ヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)、ヒトヘルペスウイルス7型(HHV-7)及びヒトヘルペスウイルス8型(HHV-8)が含まれる。HSV-1とHSV-2は、ヒトの最も一般的な感染因子の一部である。これらのウイルスの大部分は、宿主の神経細胞内で生存し続けることができる。これらのウイルスにいったん感染すると、感染している個体は、感染の臨床症状の再発のリスクを有し、これは、肉体的にも精神的にも苦痛であり得る。
【0003】
単純ヘルペスウイルス(HSV-1及びHSV-2)は、口唇ヘルペスと陰部ヘルペスの原因因子である。HSVの感染は、しばしば、皮膚、口及び/又は生殖器の広範囲にわたる消耗性の病変によって特徴づけられる。初感染は症状を示さないこともあるが、以前に当該ウイルスに冒された個体が感染した場合よりも重症となる傾向にある。HSVが眼に感染すると、角膜炎又は白内障になることがあり、それによって、宿主の視力は危険にさらされる。新生児における感染、免疫が低下している患者における感染、又は、感染の中枢神経系への侵入は、致命的になり得る。米国のみで4000万人がHSV-2に感染しており、2007年までには6000万人に増加すると予想される。HSV-2に感染しているヒトの80%以上が自分が当該ウイルスを保有していて拡散していることに気がつかないでおり、HSV-2に感染していると診断されたヒトの20%未満が経口治療を受ける。最終的には、治療を受けるのは感染しているヒトの5%未満である。同様に、世界で5億3000万人がHSV-1を保有し、症状を有するヒトの81%が治療を受けないでいる。HSV感染症に対する治療法は存在せず、いったん感染したら、感染している個体は当該ウイルスを休眠状態でを一生保有する。
【0004】
前記ウイルスの潜伏状態からの再活性化は、断続的に起こり、ストレス、環境要因及び/又は宿主の免疫系の抑制によって誘発され得る。現在は、バラシクロビル(VALTREX(登録商標))及びアシクロビル(ZOVIRAX(登録商標))などのヌクレオシド類似体を使用するのが、急激に発生した陰部ヘルペスウイルスを管理するための標準的な治療法である。
【0005】
VZVは、水痘と帯状疱疹を引き起こすヘルペスウイルスである。水痘は、免疫なしで宿主において生じる原疾患であり、幼い子供では、通常、水疱疹と発熱を特徴とする軽症の病気である。帯状疱疹は、以前にVZVに感染した大人で発症する再発性の疾患である。帯状疱疹の臨床症状は、その分布が片側性で皮節性である神経痛と小胞を有する皮膚の発疹を特徴とする。炎症が広がると、麻痺や痙攣が起こる場合がある。髄膜が冒されると、昏睡状態になり得る。VZVは、移植を目的として免疫抑制剤を投与された患者又は悪性の腫瘍形成を治療するために免疫抑制剤を投与された患者において重大な問題であり、また、AIDS患者においても、免疫系が正常に機能しないことにより、極めて重大な問題である。
【0006】
他のヘルペスウイルスと同様に、CMVに感染すると、ウイルスと宿主は一生のつきあいとなる。妊娠期間中の母親の感染の結果として起こる先天性の感染は、例えば、死若しくは全身性疾患(小頭症、肝脾腫大症、黄疸、精神遅滞疾患)、失明を引き起こす網膜炎、又は、程度は軽いが、発育障害、並びに、胸部及び耳への感染に対する罹病性などの臨床的作用を引き起こし得る。例えば、悪性腫瘍、移植後の免疫抑制剤での治療又はヒト免疫不全ウィルスの感染の結果として免疫無防備状態にある患者におけるCMVの感染は、網膜炎、肺炎、胃腸障害及び神経疾患を引き起こし得る。CMVの感染は、さらに、再狭窄及びアテローム性動脈硬化症などを包含する心血管の疾患及び状態と関連する。
【0007】
EBVによって引き起こされる主な疾患は、急性又は慢性の伝染性単核球症(glandular fever)である。EBV又はEBVが関連している別の疾患の例としては、先天性又は後天性の細胞性免疫欠乏を患っているヒトでしばしば発症するリンパ増殖性疾患、特に若年の少年で発症するX連鎖リンパ増殖性疾患、EBV-関連B細胞腫瘍、ホジキン病、上咽頭癌、バーキットリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、胸腺腫及び口腔毛状白板症(oral hairy leukoplakia)などを挙げることができる。EBV感染症は、肺を包含する上気道及び下気道の様々な上皮細胞に由来する腫瘍に関連して見いだされている。EBV感染症は、慢性疲労症候群、多発性硬化症及びアルツハイマー病などを包含する別の疾患及び状態に関連している。
【0008】
HHV-6は、子供の突発性発疹(infantum subitum)、及び、それぞれ、腎臓移植患者と骨髄移植患者の腎臓拒絶及び間質性肺炎の原因因子であることが示されているが、おそらく、多発性硬化症などの他の疾患にも関連している可能性がある。骨髄移植患者において幹細胞の総数が抑制されているという証拠も存在する。HHV-7は、未確定疾患の病因である。
【0009】
B型肝炎ウイルス(HBV)は、全世界的に極めて重要なウイルス性病原体である。このウイルスは、原発性肝細胞癌に病因として関連しており、世界の肝臓癌の80%の原因であると考えられている。HBVによる感染の臨床作用は、頭痛、熱、倦怠感、悪心、嘔吐、食欲不振及び腹痛に及ぶ。このウイルスの複製は、通常、免疫応答によって制御され、ヒトは数週間から数ヶ月を要して回復するが、このウイルスによる感染症はより重症であることがあり、その場合、上記で概説した永続的な慢性肝疾患となる。
【発明の開示】
【0010】
本発明の第一の態様により、動物におけるヘルペスウイルス感染症を予防又は治療する方法が提供される。前記方法は、当該動物に、治療有効量の式(I):
【化1】
Figure 2004525150
【0011】
[式中、
Zは、CH又はNであり;
aは、1又は2であり;
bは、1、2又は3であり;
cは、1、2又は3であり;
各R1は、式:
-(X)-(CH2)-R5
で表される置換基からなる群から独立して選択され;
ここで、
dは、0又は1であり;
eは、0〜6であり;
Xは、O、NR6及びS(O)[ここで、fは0、1又は2である]からなる群から選択され;
5は、H、ハロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、NR78、C64NR78、C64(CH2)NR78、C(O)R7、C(O)NR78、OC(O)R7、OC(O)NR78、CO27、OCO27、SO27、SO2NR78、C(=NR7)NR78、N(R7)(C=NR7)NR78、NHC(O)R7及びN(C1-3アルキル)C(O)R7からなる群から選択され;
各R2は、H、シアノ、ハロ、トリハロメチル、OC1-6アルキル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、S(O)1-6アルキル[ここで、gは0、1又は2である]、NC1-6アルキル(C1-6アルキル)、ヒドロキシル及びニトロからなる群から独立して選択され;
各R4は、式:
-(Y)-(CH2)-R3
で表される置換基からなる群から独立して選択され;
ここで、
dは、0又は1であり;
eは、0〜6であり;
Yは、O又はS(O)[ここで、fは0、1又は2である]であり;
3は、H、ハロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、フタルアミド、C64NR78、C64(CH2)NR78、C(O)R7、C(O)NR78、OC(O)R7、OC(O)NR78、CO27、OCO27、SO27、SO2NR78及びC(=NR7)NR78からなる群から選択され;
6は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、ヘテロアリール、シクロアルキル及びヘテロシクリルからなる群から選択され;
7とR8は、各々、H、C1-8アルキル、C2-6アルケニル、SO21-6アルキル、(CH2)-シクロアルキル、(CH2)-アリール、(CH2)-ヘテロシクリル及び(CH2)-ヘテロアリール[ここで、mは0、1又は2である]からなる群から独立して選択されるか、又は、R7とR8は、それらが結合している窒素原子と一緒にヘテロシクリル基を形成しているが;
ここで、
上記アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基は、何れも、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、NR78、C1-6アルキル、OC1-6アルキル、S(O)C1-6アルキル、S(O)21-6アルキル及びSO2NR78からなる群から選択される3個以下の置換基で場合により置換されていてもよく;
上記シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、何れも、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルスルフェニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、オキソ、メルカプト、ニトロ、シアノ、ハロ、C1-6ペルフルオロアルキル、場合によりC1-6アルキルで置換されていてもよいアミノ、場合によりC1-6アルキルで置換されていてもよいカルバモイル、NR78、カルボキシ及び場合によりC1-6アルキルで置換されていてもよいアミノスルホニルからなる群から選択される3個以下の置換基で場合により置換されていてもよく;
(R1)が2'位に位置する場合、(R1)は、NR6-アリール、NR6-C64NR78、NR6-C64-(CH2)NR78、NR78[ここで、R7又はR8は(CH2)-アリールであって、mは0である]及びN-(アリール)[(C=NR7)NR78]のいずれでもなく;
4がC-7位に存在する場合、R4は、ハロ、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、フタルアミド、C64NR78及びC64(CH2)R78の何れでもない]
で表される化合物並びにその製薬上許容される塩、溶媒和物及び生理学的に機能的な誘導体を投与することを含んでなる。
【0012】
上記ヘルペスウイルス感染症は、単純ヘルペスウイルス1、単純ヘルペスウイルス2、サイトメガロウイルス、エプスタインバーウイルス、水痘帯状疱疹ウイルス、ヒトヘルペスウイルス6、ヒトヘルペスウイルス7又はヒトヘルペスウイルス8であり得る。
【0013】
第二の態様により、本発明は、動物におけるヘルペスウイルス感染症に関連する状態又は疾患を予防又は治療する方法を提供する。前記方法は、当該動物に、治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含んでなる。
【0014】
第三の態様により、本発明は、動物におけるヘルペスウイルス感染症を予防又は治療するための薬剤を調製するための式(I)の化合物の使用を提供する。本発明は、さらに、動物におけるヘルペスウイルス感染症に関連する状態又は疾患を予防又は治療するための薬剤を調製するための式(I)の化合物の使用を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本明細書で使用する場合、「本発明の化合物」又は「式(I)の化合物」は、式(I)の化合物又はその製薬上許容される塩、溶媒和物若しくは生理学的に機能的な誘導体を意味する。
【0016】
本明細書で使用する場合、「生理学的に機能的な誘導体」は、動物(例えば、ヒト)に投与されたときに、式(I)の化合物又はその活性代謝物を(直接的又は間接的に)生じることができる、本発明化合物の任意の製薬上許容される誘導体、例えば、エステル又はアミドを意味する。そのような誘導体は、過度の実験をしなくても、Burger's Medicinal Chemistry And Drug Discovery, 5th Edition, Vol 1: Principles And Practiceを参照することにより当業者には明らかである。
【0017】
本明細書で使用する場合、用語「アルキル」及び「アルキレン」は、指定された数の炭素原子を含有する直鎖又は分枝鎖の炭化水素鎖を意味する。例えば、C1-6アルキルは、1〜6個の炭素原子を含有する直鎖又は分枝鎖のアルキルを意味する。本明細書で使用する「アルキル」の例としては、限定するものではないが、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、イソブチル及びイソプロピルなどを挙げることができる。本明細書で使用する「アルキレン」の例としては、限定するものではないが、メチレン、エチレン、プロピレン及びブチレンなどを挙げることができる。前記アルキル基は、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、NR78、C1-6アルキル、OC1-6アルキル、S(O)C1-6アルキル、S(O)21-6アルキル及びSO2NR78からなる群から選択される3個以下の置換基で場合により置換されていてもよい。
【0018】
本明細書で使用する場合、用語「アルケニル」は、指定された数の炭素原子を含有し、少なくとも1個の二重結合を有する、直鎖又は分枝鎖の炭化水素鎖を意味する。例えば、C2-6アルケニルは、2〜6個の炭素原子を含有し、少なくとも1個の二重結合を含有する直鎖又は分枝鎖のアルケニルを意味する。本明細書で使用する「アルケニル」の例としては、限定するものではないが、エテニル及びプロペニルなどを挙げることができる。前記アルケニル基は、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、NR78、C1-6アルキル、OC1-6アルキル、S(O)C1-6アルキル、S(O)21-6アルキル及びSO2NR78からなる群から選択される3個以下の置換基で場合により置換されていてもよい。
【0019】
本明細書で使用する場合、用語「アルキニル」は、指定された数の炭素原子を含有し、少なくとも1個の三重結合を有する、直鎖又は分枝鎖の炭化水素鎖を意味する。例えば、C2-6アルキニルは、2〜6個の炭素原子を含有し、少なくとも1個の三重結合を含有する直鎖又は分枝鎖のアルキニルを意味する。本明細書で使用する「アルキニル」の例としては、限定するものではないが、エチニル及びプロピニルなどを挙げることができる。前記アルキニル基は、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、NR78、C1-6アルキル、OC1-6アルキル、S(O)C1-6アルキル、S(O)21-6アルキル及びSO2NR78からなる群から選択される3個以下の置換基で場合により置換されていてもよい。
【0020】
本明細書で使用する場合、用語「シクロアルキル」は、3〜12個の炭素原子を有する非芳香族の炭化水素環を意味する。前記シクロアルキル環は、場合により、3個以下の炭素-炭素二重結合を含んでいてもよい。「シクロアルキル」の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルなどを挙げることができる。前記シクロアルキル環は、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルスルフェニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、オキソ、メルカプト、ニトロ、シアノ、ハロゲン、C1-6ペルフルオロアルキル、C1-6アルキルで場合により置換されていてもよいアミノ、C1-6アルキルで場合により置換されていてもよいカルバモイル、NR78、カルボキシ、及び、C1-6アルキルで場合により置換されていてもよいアミノスルホニルからなる群から選択される置換基で場合により置換されていてもよい。
【0021】
本明細書で使用する場合、用語「ヘテロ環(heterocycle)」、「ヘテロシクリル(heterocyclyl)」及び「ヘテロ環式(heterocyclic)」は、5員〜7員の単環式非芳香族炭化水素環を意味するか又はそのような5員〜7員の単環式非芳香族炭化水素環を2つ含む縮合二環式非芳香族炭化水素環系を意味する。前記環はO、S又はNから選択される少なくとの1個のヘテロ原子を含有するが、その際、N-オキシド、酸化硫黄及び二酸化硫黄はヘテロ原子と置き換え可能である。前記ヘテロ環系は、場合により、3個以下の炭素-炭素二重結合又は炭素-窒素二重結合を含んでいてもよい。前記ヘテロ環系は、場合により、1個以上のベンゼン環と縮合していてもよい。ヘテロ環の例としては、限定するものではないが、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ピラン、オキセタン、チエタン、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキサン、1,3-ジオキサラン、ピペリジン、テトラヒドロピリミジン、ピロリジン、モルホリン、チオモルホリン、チアゾリジン、オキサゾリジン、テトラヒドロチオピラン及びテトラヒドロチオフェンなどを挙げることができる。好ましいヘテロ環としては、モルホリン、ピペリジン及びピロリジンなどを挙げることができる。前記ヘテロ環系は、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルスルフェニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、オキソ、メルカプト、ニトロ、シアノ、ハロゲン、C1-6ペルフルオロアルキル、C1-6アルキルで場合により置換されていてもよいアミノ、C1-6アルキルで場合により置換されていてもよいカルバモイル、NR78、カルボキシ、及び、C1-6アルキルで場合により置換されていてもよいアミノスルホニルからなる群から選択される置換基で場合により置換されていてもよい。
【0022】
本明細書で使用する場合、用語「アリール」は、場合により置換されていてもよいフェニル環又はナフチル環を意味する。前記アリール環は、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルスルフェニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、オキソ、メルカプト、ニトロ、シアノ、ハロゲン、C1-6ペルフルオロアルキル、C1-6アルキルで場合により置換されていてもよいアミノ、C1-6アルキルで場合により置換されていてもよいカルバモイル、NR78、カルボキシ、及び、C1-6アルキルで場合により置換されていてもよいアミノスルホニルからなる群から選択される置換基で場合により置換されていてもよい。
【0023】
本明細書で使用する場合、用語「ヘテロアリール」は、5員〜7員の単環式芳香族環を意味するか、又は、そのような5員〜7員の単環式芳香族環を2つ含む縮合二環式芳香族環系を意味する。前記ヘテロアリール環は、1個以上の窒素ヘテロ原子、硫黄ヘテロ原子又は酸素ヘテロ原子を含有し、その際、N-オキシド、酸化硫黄及び二酸化硫黄はヘテロ原子と置き換え可能である。本明細書で使用する「ヘテロアリール」の例としては、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピラジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール及びインダゾールなどを挙げることができる。好ましいヘテロアリール基としては、イミダゾール、ピリジン及びチオフェンなどを挙げることができる。前記環は、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルスルフェニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、オキソ、メルカプト、ニトロ、シアノ、ハロゲン、C1-6ペルフルオロアルキル、C1-6アルキルで場合により置換されていてもよいアミノ、C1-6アルキルで場合により置換されていてもよいカルバモイル、NR78、カルボキシ、及び、C1-6アルキルで場合により置換されていてもよいアミノスルホニルからなる群から選択される置換基で場合により置換されている。
【0024】
本明細書で使用する場合、用語「アルコキシ」は、基RaO-[ここで、Raは上記で定義されているアルキルである]を意味する。
【0025】
本明細書で使用する場合、用語「アルキルスルフェニル」は、基RaS-[ここで、Raは上記で定義されているアルキルである]を意味する。
【0026】
本明細書で使用する場合、用語「アルキルスルフィニル」は、基RaS(O)-[ここで、Raは上記で定義されているアルキルである]を意味する。
【0027】
本明細書で使用する場合、用語「アルキルスルホニル」は、基RaSO2-[ここで、Raは上記で定義されているアルキルである]を意味する。
【0028】
本明細書で使用する場合、用語「ハロゲン」又は「ハロ」は、フッ素元素、塩素元素、臭素元素又はヨウ素元素を意味する。好ましいハロゲンとしては、フッ素、塩素及び臭素を挙げることができる。
【0029】
本明細書で使用する場合、用語「場合により(optionally)」は、当該用語の次に記載されている出来事が起こってもよいし又は起こらなくてもよいことを意味し、そのような出来事が起こる場合と起こらない場合の両方を包含する。
【0030】
本明細書で使用する場合、用語「置換されている(substituted)」は、指定されている1個又は複数個の置換基による置換を意味し、その際、特に明記されていない限り複合的に置換されていてもよい。
【0031】
本明細書で使用する場合、用語「含む(contain)」又は「含んでいる(containing)」は、上記で定義したアルキル置換基、アルケニル置換基、アルキニル置換基又はシクロアルキル置換基の任意の位置における、O、S、SO、SO2、N又はN-アルキルのいずれかの1個以上による直列状の置換を意味し、例えば、-CH2-O-CH2-、-CH2-SO2-CH2-及び-CH2-NH-CH2-などを包含する。
【0032】
本明細書で使用する場合、用語「溶媒和物(solvate)」は、溶質(本発明においては、式(I)の化合物又はその塩)と溶媒によって形成された可変的な化学量論の複合体を意味する。本発明の目的のためのそのような溶媒は、上記溶質の生物学的活性を妨害するものであってはならない。適切な溶媒の例としては、水、メタノール、エタノール及び酢酸などを挙げることができる。好ましくは、使用する溶媒は、製薬上許容される溶媒である。適切な製薬上許容される溶媒の例としては、水、エタノール及び酢酸などを挙げることができる。使用する溶媒は水であるのが最も好ましい。
【0033】
式(I)で表される特定の化合物は、立体異性体の形態で存在し得る(例えば、式(I)で表される特定の化合物は、1個以上の不斉炭素原子を有し得るか又はシス-トランス異性を示し得る)。個々の立体異性体(エナンチオマー及びジアステレオマー)及びそれらの混合物は、本発明の範囲内に包含される。本発明には、さらに、式(I)の化合物の個々の異性体と、当該異性体の1個以上のキラルセンターが逆になっている異性体との混合物も包含される。同様に、式(I)の化合物が当該式で示されている形態以外の互変異性体の形態で存在し得ることは理解される。これらの互変異性体も同様に本発明の範囲内に包含される。
【0034】
式(I):
【化2】
Figure 2004525150
【0035】
で表される化合物には、式中のR1がアリール部分構造、ヘテロ環部分構造又はヘテロアリール部分構造を含んでいるものとして定義される化合物が包含される。一実施態様において、本発明の化合物には、式中のR1がヘテロ環部分構造又はヘテロアリール部分構造を含んでいるものとして定義される化合物が包含される。
【0036】
式(I)の化合物の別のクラスには、式中のR1がアリール部分構造、ヘテロ環部分構造及びヘテロアリール部分構造のいずれも含まないものとして定義される化合物が包含される。式(I)の化合物の別のクラスには、式中のR1がヘテロ環部分構造及びヘテロアリール部分構造のいずれも含まないがアリール部分構造は含み得るものとして定義される化合物が包含される。
【0037】
式(I)の化合物の別のクラスには、式中の少なくとも1つのR4基がアリール部分構造、ヘテロ環部分構造又はヘテロアリール部分構造を含んでいるものとして定義される化合物が包含される。式(I)の化合物の別のクラスには、式中のR4基がヘテロ環部分構造及びヘテロアリール部分構造のいずれも含まないがアリール部分構造は含み得るものとして定義される化合物が包含される。
【0038】
式(I)の化合物の好ましい1つのクラスにおいて、ZはCHである。式(I)の化合物の好ましい別のクラスにおいて、ZはNである。
【0039】
好ましい一実施態様において、aは1である。好ましい別の実施態様において、aは1であって、R1はピリジン環(即ち、ZがCHである場合)又はピリミジン環(即ち、ZがNである場合)の2'位に位置する。
【0040】
1は-X-(CH2)-R5である。好ましい一実施態様において、R1は式中のdは1であるものとして定義される。R1の好ましい一実施態様において、XはNR6である。XがNR6である場合、R6は、好ましくは、H、C1-6アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル及びヘテロアリールからなる群から選択される。
【0041】
一実施態様において、eは0〜3である。好ましい一実施態様において、R1は式中のeが0であるものとして定義される。
【0042】
好ましい実施態様の例には、式中のR1が-NR6-(CH2)-R5である式(I)の化合物が包含される。そのような好ましい化合物の一実施態様において、R6はH又はC1-6アルキルであり、R5はH、C1-6アルキル、ヒドロキシル、NR78、シクロアルキル、ヘテロシクリル及びヘテロアリールからなる群から選択される。好ましい一実施態様において、R5はH、C1-6アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル及びヘテロアリールからなる群から選択される。
【0043】
特に、式(I)の好ましい化合物には、式中のR1が-NH2、-NH(C1-6アルキル)、-NH(C1-6アルキル)-OH、-NH(C1-6アルキル)-NH2、-NH(C1-6アルキル)-CF3、-NH-ヘテロアリール、-NH(C1-6アルキル)-ヘテロアリール、-NH(C1-6アルキル)-アリール、-NH(C1-6アルキル)-アリール(C1-6アルコキシ)及び-NC1-6アルキル(C1-6アルキル)からなる群から選択されるものとして定義される化合物が包含される。
【0044】
式(I)の好ましい化合物の特定の例には、式中のR1が-NH2、-NH(CH2)CH3、-NH(CH2)CH(CH3)2、-NH(CH2)OH、-NH(CH2)NH2、-NH(CH2)CF3
【化3】
Figure 2004525150
【0045】
からなる群から選択されるものとして定義される化合物が包含される。
【0046】
好ましい一実施態様において、式(I)の化合物は、式中の(R1)がピリジン環又はピリミジン環の2'位に位置して、(R1)はNR6-アリール、NR6-C64NR78、NR6-C64-(CH2)NR78、NR78[ここで、R7又はR8は(CH2)-アリールであり、mは0である]及びN-(アリール)[(C=NR7)NR78]の何れでもないものとして定義される。
【0047】
本発明の好ましい一実施態様において、式(I)の化合物は、式中のbが1又は2であるものとして定義される。好ましい別の実施態様において、bは1である。
【0048】
2は、好ましくは、H、シアノ、ハロ、トリハロメチル、C1-6アルキル、OC1-6アルキル、S(O)-C1-6アルキル[ここで、gは0、1又は2である]、N-C1-6アルキル(C1-6アルキル)、ヒドロキシル及びニトロからなる群から選択される。さらに好ましくは、R2は、ハロ(例えば、フルオロ又はクロロ)、シアノ、C1-6アルキル (例えば、メチル)、OC1-6アルキル(O-メチル、O-イソブチル及びO-CH2シクロプロピル)、N-C1-3アルキル(C1-3アルキル)(例えば、メチルアミン、ジメチルアミン)及び ヒドロキシルからなる群から選択される。好ましい一実施態様において、R2はフルオロである。
【0049】
本発明の好ましい一実施態様において、式(I)の化合物は、式中のcが1又は2であるものとして定義される。好ましい別の実施態様において、cは1である。好ましい一実施態様において、cは1であって、R4は5位に存在する。一実施態様において、ピラゾロピリジン環のC-7位は置換されていない。別の実施態様において、少なくとも1つのR4は前記C-7位に存在する。
【0050】
4は-(Y)-(CH2)-R3である。好ましい一実施態様において、R4は式中のdが0であるものとして定義される。好ましい別の実施態様において、R4は式中のdが1であるものとして定義される。
【0051】
好ましい一実施態様において、R4は式中のeが0〜3であるものとして定義される。好ましい別の実施態様において、eは0又は1である。
【0052】
好ましい実施態様の例には、式中のR4が-(CH2)-R3[式中、eは0〜3であり、R3はH、ハロゲン、トリハロメチル、C1-6アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、シアノ及びC(O)NR78からなる群から選択される]である式(I)の化合物が包含される。好ましい一実施態様において、R3はヘテロシクリルである。
【0053】
cが1、2又は3であって、1つのR4がC-7位に存在する場合、C-7位のR4は、ハロ、ピラゾロピリジン環に直接結合するアリール環を含有する基、及び、ピラゾロピリジン環に直接結合するヘテロシクリル環又はヘテロアリール環を含有する基の何れでもない。特に、cが1、2又は3であって、少なくとも1つのR4がC-7位に存在する場合、C-7位のR4は、ハロ、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、フタルアミド、C64NR78及びC64(CH2)NR78の何れでもない。別の実施態様において、R4がC-7位に存在する場合、R4はHではない。
【0054】
7とR8は、好ましくは、各々、H、C1-8アルキル、(CH2)-シクロアルキル、(CH2)-アリール、(CH2)-ヘテロシクリル及び(CH2)-ヘテロアリール[ここで、mは0、1又は2である]から独立して選択される。
【0055】
好ましい実施態様の例には、式中のR4がH、F、Cl、Br、C1-6アルキル、CF3、CN、CH2-NH-ヘテロシクリル、CH2-OH、C(O)NH2及びC(O)N(C1-6アルキル)2からなる群から選択される式(I)の化合物が包含される。さらに好ましくは、R4は、H、F、Cl、Br、C1-6アルキル、CF3、CN、CH2-NHヘテロシクリル及びCH2-OHからなる群から選択される。
【0056】
本発明が、上記で定義した特定の基及び好ましい基の全ての組合せを包含することは理解されるべきである。
【0057】
式(I)の好ましい化合物としては、限定するものではないが、
4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-[2-(1H-イミダゾール-5-イル)エチル]-2-ピリジンアミン;
N-ブチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリジンアミン;
3-(4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリジニルアミノ)-1-プロパノール;
1-4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリジニル-1,3-プロパンジアミン;
4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-ヘキシル-2-ピリジンアミン;
4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-(4-メトキシベンジル)-2-ピリジンアミン;
4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-(3-ピリジニルメチル)-2-ピリジンアミン;
4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-プロピル-2-ピリジンアミン;
2-(4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリジニルアミノ)-1-エタノール;
N-ベンジル-4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリジンアミン;
4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N,N-ジメチル-2-ピリジンアミン;
N-ベンジル-6-フルオロ-4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリジンアミン;
4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-イソプロピル-2-ピリジンアミン;
3-(4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]-ピリジン-3-イル]-2-ピリジニルアミノ)-1-プロパノール;
N-(3-アミノプロピル)-4-[6-ブロモ-2-(4-フルオロフェニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリジンアミン;
N-ブチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-(2-プロピル)-2-ピリミジンアミン;
4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-ベンジル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-シクロプロピル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2-ピリミジンアミン;
3-(4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジニルアミノ)-1-プロパノール;
N-シクロプロピル-4-[6-シアノ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-(3-ヒドロキシプロピル)アミノ)ピリミジニル)-6-ピラゾロ-[1,5-α]ピリジニルカルボキサミド;
4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-[2-(1H-イミダゾール-5-イル)エチル]-2-ピリミジンアミン;
4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-(3-ピリジニル-メチル)-2-ピリミジンアミン;
4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-(2-ピリジニルメチル)-2-ピリミジンアミン;
4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-(4-ピリジニル-メチル)-2-ピリミジンアミン;
4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-ペンチル-2-ピリジンアミン;
N-ブチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-トリフルオロメチルピラゾロ-[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-{4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ-[1,5-α]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イル}-N-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピル]アミン;
[3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-イル]メタノール;
N-シクロペンチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-メチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-シクロペンチル-4-[6-[(シクロペンチルアミノ)メチル]-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
4-[5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン;
N-シクロペンチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-5-(1-ピロリジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
4-[5-クロロ-2-(4-メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン;
1-[3-({4-[2-(4-フルオロフェニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリジニル}アミノ)プロピル]-2-ピロリジノン;
6-フルオロ-4-[2-(4-フルオロフェニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-メチル-2-ピリジンアミン;
4-[4-フルオロ-2-(4-フルオロフェニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N,N-ジメチル-2-ピリジンアミン;
N-アリル-4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ-[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリジンアミン;
5-[6-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロプロピル-2-ピリジンアミン;
3-({5-ブロモ-4-[2-(4-フルオロフェニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリジニル}アミノ)-1-プロパノール;
メチル 3-(2-{[3-(アセチルオキシ)プロピル]-アミノ}-4-ピリジニル)-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-カルボキシレート;
3-[2-(シクロプロピルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-カルボン酸;
3-[2-(シクロプロピルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(4-フルオロフェニル)-N,N-ジメチルピラゾロ-[1,5-α]ピリジン-6-カルボキサミド;
N-シクロプロピル-3-[2-(シクロプロピルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ-[1,5-α]ピリジン-6-カルボキサミド;
N-シクロペンチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-6-フェニル-2-ピリミジンアミン;
2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-ピリミジニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルチオ)ピリミジニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
2-(4-フルオロフェニル)-7-メチル-3-(4-ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
2-(4-フルオロフェニル)-7-メチルチオ-3-(4-ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
2-(4-フルオロフェニル)-7-メチルスルフィニル-3-(4-ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]-ピリジン;
7-(2-フルオロエトキシ)-2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルチオ)ピリミジニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
N-ブチル-4-[7-(2-フルオロエトキシ)-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-ベンジル-4-[7-(2-フルオロエトキシ)-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルチオ)ピリミジニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
N-ブチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-ベンジル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラゾロ[1,5-α]-ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-シクロプロピル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-シクロペンチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-シクロヘキシル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
3-(4-[2-(4-フルオロフェニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジニルアミノ)-1-プロパノール;
2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルオキシ)ピリミジニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-フェニルオキシ)ピリミジニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ))ピリミジニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)-7-(エチルスルフィニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルチオ)ピリミジニル)-7-(エチルチオ)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
7-(2-フルオロエトキシ)-2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)-ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-ピリジル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
2-(4-フルオロフェニル)-7-メチル-3-(4-ピリジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
2-(4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-3-(4-ピリジニル)ピラゾロ[1,5-α]-ピリジン;
2-(4-フルオロフェニル)-3-(2-フルオロ-4-ピリジニル)-7-メトキシピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
N-ブチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-7-メトキシピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリジンアミン;
N-{4-[5-クロロ-7-(エチルスルファニル)-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジニル}-N-シクロペンチルアミン;
エチル 3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(4-フルオロフェニル)-7-メチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-カルボキシレート;
3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(4-フルオロフェニル)-7-メチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-カルボン酸;
3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-N-シクロプロピル-2-(4-フルオロフェニル)-7-メチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-カルボキサミド;
N-ブチル-4-[7-ブチル-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-ブチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-7-メチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-ブチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-7-オクチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
N-シクロプロピル-4-[7-エチル-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン;
ジメチル 2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-シクロプロピルアミノ)ピリミジニル)-7-ピラゾロ[1,5-α]ピリジニルカルボキサミド;
N-シクロペンチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-5-モルホリン-4-イルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-アミン;
1-{4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-イル}-N3,N3-ジメチルプロパン-1,3--ジアミン;
3-(2-ブトキシピリジン-4-イル)-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン;
N-シクロペンチル-4-[2-(2,4-ジメトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-アミン;
5-ブロモ-4-[5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロペンチルピリミジン-2-アミン;
N-シクロペンチル-6-[2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]ピリミジン-4-アミン;
N-シクロプロピル-4-[2-(4-メトキシフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-アミン;
N-シクロプロピル-4-[2-(4-メトキシフェニル)-6-(トリエトキシメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-アミン;
エチル 3-[2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-4-イル]-2-(4-メトキシフェニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-カルボキシレート;
3-[2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-4-イル]-N-(2-メトキシエチル)-2-(4-メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-カルボキサミド;
4-{5-クロロ-2-[4-(シクロプロピルメトキシ)フェニル]ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル}-N-シクロプロピル-2-ピリミジンアミン;
4-[7-ブトキシ-2-(4-メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン;
4-[5-クロロ-2-(3-クロロフェニル)-7-(メチルスルファニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン;
及び、
N-シクロペンチル-6-[2-(4-フルオロフェニル)-7-(メチルチオ)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]ピリミジン-4-アミン
などを挙げることができる。
【0058】
本発明の化合物がその製薬上許容される塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体の形態でも同様に用いることができるということは、当業者であれば理解するであろう。式(I)の化合物の製薬上許容される塩には、製薬上許容される無機又は有機の酸又は塩基から形成される慣習的な塩及び第四級アンモニウム塩が包含される。適切な酸性塩のより具体的な例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、フマル酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、グリコール酸塩、ギ酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、パルモ酸(palmoic)塩、マロン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、フェニル酢酸塩、グルタミン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、フマル酸塩、トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化水素酸塩、リンゴ酸塩、ステロ酸(steroic)塩及びタンニン酸塩などを挙げることができる。シュウ酸などの他の酸は、それ自体は製薬上許容されないが、本発明化合物及びその製薬上許容される塩を得る上で中間体として有用な塩の調製において有用であり得る。適切な塩基性塩のより具体的な例としては、ナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、コリン塩、ジエタノールアミン塩、エチレンジアミン塩、N-メチルグルカミン塩及びプロカイン塩などを挙げることができる。
【0059】
本発明は、動物(例えば、哺乳動物、例えば、ヒト)のウイルス性疾患の薬物療法(例えば、症状の再発の抑制を包含する、予防及び治療)で使用するための式(I)の化合物を提供する。式(I)の化合物は、ヘルペスウイルス感染症などのウイルス性疾患の治療又は予防において特に有用である。ヘルペスウイルス感染症には、例えば、単純ヘルペスウイルス1(HSV-1)、単純ヘルペスウイルス2(HSV-2)、サイトメガロウイルス(CMV)、エプスタインバーウイルス(EBV)、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)、ヒトヘルペスウイルス7(HHV-7)及びヒトヘルペスウイルス8(HHV-8)などが含まれる。本発明の化合物は、ヘルペスウイルス感染症の症状又は影響を治療又は予防する上で有用である。
【0060】
本発明の化合物は、動物(例えば、哺乳動物、例えば、ヒト)におけるヘルペスウイルス感染症に関連する状態又は疾患、特に、潜在ヘルペスウイルス感染症(latent herpes virus infections)に関連する状態又は疾患の治療又は予防において有用である。「ヘルペスウイルス感染症に関連する状態又は疾患」は、ヘルペスウイルス感染症自体は除いて、ヘルペスウイルス感染症の存在に起因している状態又は疾患、例えば、EBVに関連する慢性疲労症候群、及び、EBVやHHV-6などのヘルペスウイルス感染症に関連している多発性硬化症(MS)などを意味する。ヘルペスウイルス感染症に関連している状態又は疾患の別の例としては、上記した背景技術の節に記載してあるものなどを挙げることができる。
【0061】
これらの状態及び疾患に加えて、本発明の化合物は、ヘルペスウイルス感染症に関連している心血管の疾患及び状態を治療又は予防するためにも使用することができ、特に、アテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患及び再狭窄(特に、血管形成術後の再狭窄(RFA))を治療又は予防するためにも使用することができる。再狭窄は、血管壁への損傷(例えば、バルーン血管形成術又は別の外科手術及び/若しくは診断技術などによって引き起こされる損傷)の後に発症し得る血管の狭窄であって、処置された血管の血管壁における平滑筋細胞の過度の増殖によって特徴づけられる。RFAを患っている多くの患者において、ウイルス感染症、特に、患者のCMV及び/又はHHV-6によるウイルス感染症が、処置された冠血管の平滑筋細胞の増殖において極めて重要な役割を演じていると考えられている。再狭窄は、多くの種類の外科手術及び/又は診断技術の後で、例えば、移植手術、静脈移植術及び冠状動脈バイパス移植術などの後で発症し得、及び、最も一般的には、血管形成術の後で発症し得る。
【0062】
インビトロとインビボの両方でなされた研究により、再狭窄が多くの要素からなるプロセスであることを示す証拠が得られている。数種類のサイトカインと増殖因子は、協調して、血管平滑筋細胞(SMC)の移動及び増殖、並びに、堆積して血管を塞ぐ細胞外マトリックス物質の産生を刺激する。さらに、増殖抑制因子(growth suppressors)は、SMCの増殖及び細胞外マトリックス物質の産生を阻害するように作用する。
【0063】
さらに、式(I)の化合物は、B型肝炎ウイルス又はC型肝炎ウイルス、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)及びヒト免疫不全ウイルス(HIV)の治療及び予防においても有用であり得る。
【0064】
本発明は、動物、例えば、哺乳動物(例えば、ヒト)におけるウイルス感染症、特に、ヘルペスウイルス感染症を治療又は予防する方法を提供し、当該方法は、前記動物に治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含んでなる。
【0065】
本明細書で使用する場合、用語「予防(prophylaxis)」は、感染の完全な予防、感染している患者における症状の発現の予防、感染している患者における症状の再発の予防、又は、感染している患者におけるウイルス感染又は疾患の外見的な症状の重症度又頻度の低減を意味する。
【0066】
本明細書で使用する場合、用語「治療(treatment)」は、感染している患者におけるウイルス感染、状態又は疾患の症状の部分的若しくは全体的な除去、又は、感染している患者におけるウイルス感染、状態又は疾患の症状の重症度の低減、又は、感染している患者において存在しているウイルスの除去若しくは低減を意味する。
【0067】
本明細書で使用する場合、用語「治療有効量(therapeutically effective amount)」は、式(I)の化合物を投与する患者において、上記した疾患、状態又は感染を治療又は予防するのに充分な式(I)の化合物の量を意味する。例えば、ヘルペスウイルス感染症を治療するための式(I)の化合物の治療有効量は、患者におけるヘルペスウイルス感染症を治療又は予防するのに充分な量である。
【0068】
本発明は、さらに、動物、例えば、哺乳動物(例えば、ヒト)におけるヘルペスウイルス感染症に関連する状態又は疾患を治療又は予防する方法を提供し、当該方法は、前記動物に治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含んでなる。一実施態様において、本発明は、動物、例えば、哺乳動物(例えば、ヒト)における慢性疲労症候群及び多発性硬化症を治療又は予防する方法を提供し、当該方法は、前記動物に治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含んでなる。上記方法は、ヘルペスウイルスの潜伏感染に関連する慢性疲労症候群及び多発性硬化症を治療又は予防するのに特に有用である。
【0069】
別の実施態様において、本発明は、アテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患又は再狭窄(特に、血管形成術などの手術後の再狭窄)などの心血管の状態を治療又は予防する方法を提供し、当該方法は、前記動物に治療上有効な抗ウイルス量の式(I)の化合物を投与することを含んでなる。
【0070】
本発明は、さらに、動物、例えば、哺乳動物(例えば、ヒト)におけるB型肝炎ウイルス又はC型肝炎ウイルスを治療又は予防する方法を提供し、当該方法は、前記動物に治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含んでなる。
【0071】
本発明は、さらに、動物、例えば、哺乳動物(例えば、ヒト)におけるヒト乳頭腫ウイルスを治療又は予防する方法を提供し、当該方法は、前記動物に治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含んでなる。
【0072】
本発明は、さらに、動物、例えば、哺乳動物(例えば、ヒト)におけるHIVを治療又は予防する方法を提供し、当該方法は、前記動物に治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含んでなる。
【0073】
本発明は、さらに、動物、例えば、哺乳動物(例えば、ヒト)におけるウイルス感染症、特に、ヘルペスウイルス感染症を治療又は予防するための薬剤の調製における式(I)の化合物の使用;ヘルペスウイルス感染症に関連する状態又は疾患を治療するための薬剤の調製における式(I)の化合物の使用;及び、B型肝炎ウイルス又はC型肝炎ウイルス、ヒト乳頭腫ウイルス及びHIVを治療又は予防するための薬剤の調製における式(I)の化合物の使用を提供する。特に、本発明は、慢性疲労症候群又は多発性硬化症を治療又は予防するための薬剤の調製における式(I)の化合物の使用をも提供する。一実施態様において、本発明は、再狭窄及びアテローム性動脈硬化症などの心血管疾患を治療又は予防するための薬剤の調製における式(I)の化合物の使用を提供する。
【0074】
式(I)の化合物は、医薬組成物の形態で投与するのが便利である。そのような医薬組成物は、好都合には、生理学的に許容される1種以上の担体又は希釈剤と混合されて、慣習的ないずれかの方法で使用するために提供し得る。
【0075】
本発明の化合物は原料の化学薬品として治療的に投与することもできるが、当該活性成分を都合のよい投与のための医薬製剤又は医薬組成物として提供するのが好ましい。そのような組成物は、好都合には、製薬上許容される1種以上の担体又は希釈剤と混合して慣習的な方法で使用するために提供し得る。そのような担体は、当該製剤中の他の成分と適合性であり且つ当該製剤を受けるレシピエントに対して有害ではないという意味において、「許容される」ものでなくてはならない。
【0076】
従って、本発明は、さらに、式(I)の化合物と式(I)の化合物のための製薬上許容される1種以上の担体又は希釈剤と、場合により、治療用及び/又は予防用の別の成分を含有する医薬組成物又は医薬製剤を提供する。
【0077】
そのような製剤には、経口投与、非経口投与(皮下投与(例えば、注射又はデポー錠剤による)、皮内投与、硬膜内投与、筋肉内投与(例えば、デポー製剤による)及び静脈内投与などを包含する)、直腸内投与及び局所投与(経皮投与、口腔内投与及び舌下投与などを包含する)に適する製剤が包含されるが、最も適する投与経路は、例えば、レシピエントの状態、年齢及び障害、並びに、治療しようとするウイルス感染症又は疾患などに依存し得る。前記製剤は、好都合には、単位投与形態で提供し得、調剤の技術分野でよく知られている任意の方法で調製し得る。全ての調製方法には、本発明化合物(「活性成分」)を、担体又は稀釈剤、及び、場合により1種以上の副成分と一緒にするステップが含まれている。一般に、前記製剤は、当該活性成分を、液体の担体若しくは稀釈剤、又は、微粉砕された固体の担体若しくは稀釈剤、又は、それらの両方と、均質に且つ緊密に混合し、次いで、必要な場合には、得られた生成物を所望の製剤に成形することにより調製する。
【0078】
経口投与に適する製剤は、各々が所定量の活性成分を含有している、カプセル剤、カシェ剤若しくは錠剤(例えば、特に小児に投与するための、咀嚼錠)などの個々の構成単位として;散剤若しくは顆粒剤として;水性液体若しくは非水性液体中の懸濁剤若しくは液剤として;又は、水中油型液体エマルション若しくは油中水型液体エマルションとして、提供し得る。当該活性成分は、大型丸剤、舐剤又はペースト剤としても提供し得る。錠剤は、場合により1種以上の副成分と一緒に、圧縮するか又は成形することにより製造し得る。圧縮錠剤は、粉末又は顆粒などの自由流動性形態(free-flowing form)にある活性成分を、場合により、結合剤(例えば、糖蜜、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガカントゴム、デンプン糊又はポリビニルピロリドンなど)、増量剤(例えば、乳糖、糖、微結晶性セルロース、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム又はソルビトールなど)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ポリエチレングリコール又はシリカなど)、崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプン又はナトリウムデンプングリコレートなど)又は湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウムなど)などの別の慣習的な賦形剤と混合した状態で、適切な機械で圧縮することにより調製することができる。湿製錠剤は、粉末化して湿らせた本発明化合物と不活性液体希釈剤の混合物を適切な機械で成型することにより調製することができる。前記錠剤は、場合により、コーティングするか又は刻み目を付けてもよく、活性成分を徐々に放出するか又は制御放出するように製剤してもよい。前記錠剤は、当技術分野でよく知られている方法に従ってコーティングし得る。
【0079】
あるいは、本発明の化合物は、例えば、水性懸濁剤、油性懸濁剤、液剤、エマルション、シロップ剤又はエリキシル剤などの経口用液体調製物に組み入れてもよい。さらに、本発明化合物を含有する製剤は、使用する前に水又は別の適切なビヒクルを用いて構成するための乾燥製品として提供してもよい。そのような液体調製物は、懸濁化剤、例えば、ソルビトールシロップ、メチルセルロース、グルコース/糖シロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル又は硬化食用脂など;乳化剤、例えば、レシチン、ソルビタンモノオレエート又はアラビアゴムなど;非水性ビヒクル(これは、食用油を包含し得る)、例えば、扁桃油、ヤシ油、油性エステル、プロピレングリコール又はエチルアルコールなど;及び、保存薬、例えば、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、p-ヒドロキシ安息香酸プロピル又はソルビン酸などの慣習的な添加剤を含有し得る。そのような調製物は、さらに、例えば、慣習的な坐剤基剤(例えば、カカオバター又は別のグリセリドなど)などを含有する坐剤として製剤してもよい。
【0080】
非経口投与用の製剤には、水性及び非水性の無菌注射液(これは、酸化防止剤、緩衝剤、静菌薬、及び、当該製剤を意図されたレシピエントの血液と等張にする溶質を含有し得る);及び、水性及び非水性の無菌懸濁液(これは、懸濁化剤及び濃稠化剤を含有し得る)などが包含される。
【0081】
上記製剤は、1回分の服用量を含む容器又は複数回分の服用量を含む容器(例えば、密封したアンプル又はバイアル瓶など)に入れて提供し得る。また、上記製剤は、使用直前に例えば注射用蒸留水などの無菌の液体担体を加えることのみが必要とされる凍結乾燥状態で保存することができる。即製の注射用溶液及び懸濁液は、上記した種類の無菌の散剤、顆粒剤及び錠剤から調製し得る。
【0082】
直腸内投与用の製剤は、カカオバター、硬質脂肪又はポリエチレングリコールなどの通常の担体を用いた坐剤として提供し得る。
【0083】
口内(例えば、頬側又は舌下)における局所投与用の製剤には、風味を付けた基剤、例えば蔗糖及びアラビアゴム又はトラガカントゴムの中に活性成分を含有するトローチ剤、並びに、基剤、例えばゼラチン及びグリセリン又は蔗糖及びアラビアゴムの中に活性成分を含有するパステル剤などが包含される。
【0084】
本発明の化合物は、デポー剤としても製剤することができる。そのような長期間にわたり作用する製剤は、植込み(例えば、皮下又は筋肉内)によって、又は、筋肉内注射によって投与し得る。従って、例えば、本発明の化合物は、適切な高分子材料若しくは疎水性材料(例えば、許容される油中のエマルションとして)又はイオン交換樹脂を用いて製剤し得るか、又は、低溶解性誘導体として、例えば、低溶解性塩として製剤し得る。
【0085】
上記で特に言及した成分に加えて、上記製剤は、当該製剤の型を顧慮して、当技術分野で慣習的な別の物質を含有し得る。例えば、経口投与に適する製剤は、矯味矯臭薬を含有し得る。
【0086】
治療で使用するのに必要な本発明化合物の量が、治療しようとする状態の種類及び患者の年齢と状態によって変わるということ、並びに、治療で使用するのに必要な本発明化合物の量は、最終的には付き添っている医師又は獣医の判断によるということは理解されるであろう。しかしながら、一般に、成人ヒトの治療に用いられる投与量は、典型的には、1日当たり0.02〜5000mg、好ましくは、1日当たり100〜1500mgの範囲である。所望の投与量は、好都合には、単一用量として提供し得るか、又は、適切な間隔をあけて投与される分割された用量として、例えば、1日当たり、2つ、3つ、4つ又はそれ以上の分割された用量として提供し得る。本発明の製剤は、0.1〜99%の活性成分を含有し得るが、錠剤とカプセル剤では30〜95%の活性成分を含有するのが都合がよく、液体調製物では3〜50%の活性成分を含有するのが都合がよい。
【0087】
本発明で使用する式(I)の化合物は、別の治療薬、例えば、非ヌクレオチド逆転写酵素阻害薬、ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬、プロテアーゼ阻害薬及び/又は別の抗ウイルス薬などと併用して使用することができる。従って、本発明は、さらなる態様において、ウイルス感染症の治療における、別の治療薬と式(I)の化合物の組合せの使用を提供する。本発明の化合物と併用し得る特定の抗ウイルス薬としては、アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビル、ガンシクロビル、ドコサノール、ミリバビル(miribavir)、アンプレナビル、ラミブジン、ジドブジン及びアバカビルなどを挙げることができる。本発明の化合物と併用するのに好ましい抗ウイルス薬には、アシクロビル及びバラシクロビルなどが包含される。従って、本発明は、さらなる態様において、アシクロビル及びバラシクロビルからなる群から選択される抗ウイルス薬と式(I)の化合物からなる組合せ;ウイルス感染症の治療におけるそのような組合せの使用及びウイルス感染症を治療するための薬剤の調製におけるそのような組合せの使用;並びに、アシクロビル及びバラシクロビルからなる群から選択される抗ウイルス薬と式(I)の化合物を投与することを含んでなるウイルス感染症を治療する方法を提供する。
【0088】
式(I)の化合物を別の治療薬と併用する場合、それら化合物は、任意の都合のよい投与経路により、順次に投与し得るか又は同時に投与し得る。
【0089】
上記で言及した組合せは、好都合には、医薬製剤の形態で使用するために提供し得る。従って、上記組合せと、場合により製薬上許容される担体又は希釈剤を一緒に含有する医薬製剤は、本発明のさらなる態様を構成する。そのような組合せの個々の成分は、別個の医薬製剤又は併用医薬製剤(combined pharmaceutical formulation)に含ませて、順次に又は同時に投与し得る。
【0090】
同一の製剤中で併用する場合、当該2種類の化合物が安定でなければならないこと、当該2種類の化合物が互いに且つ製剤中の他の成分と適合性でなければならないこと、及び、当該2種類の化合物は投与用に製剤し得ることは理解されるであろう。別々に製剤する場合、それらは、当技術分野においてそのような化合物に関して知られている方法で、都合のよい任意の製剤で提供し得る。
【0091】
式(I)の化合物を上記ウイルス感染症に対して活性を有する第二の治療薬と組合せて使用する場合、各化合物の用量は、それら化合物を単独で使用した場合の用量とは異なり得る。当業者は、適切な用量を容易に認識できる。
【0092】
本発明で用いる化合物は、標準的な化学作用を利用する様々な方法で調製し得る。上記で定義された可変構造は、何れも、特に指定されない限り、上記で定義された意味を持ち続ける。例示を目的とした一般的な合成方法を以下に記載し、本発明の特定の化合物は実施例において調製する。
【0093】
例えば、式(I)の化合物を調製するための一般方法(A)は、式(VII):
【化4】
Figure 2004525150
【0094】
の化合物を、式(VIII)又は式(IX):
【化5】
Figure 2004525150
【0095】
[式中、ZはCH又はNであり、Yはメチル又はブチルである]
の化合物と反応させることを含む。
【0096】
この一般方法(A)は、好都合には、不活性溶媒中パラジウム触媒の存在下で、上記2種類の化合物を混合し、場合により、得られた混合物を約100℃に加熱することにより、行うことができる。好ましくは、当該反応は、化合物(VII)と化合物(VIII)のほぼ等モルの混合物を用いて行うか、又は、化合物(VII)と化合物(IX)のほぼ等モルの混合物を用いて行う。パラジウム触媒は、好ましくは、化合物(VII)に対して1mol%〜5mol%の割合で存在させる。使用し得るパラジウム触媒としては、限定するものではないが、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリドなどを挙げることができる。反応の相手の一方が式(IX)の化合物である場合は、当該反応は、さらに好都合には、化合物(IX)の割合と等しい割合又は化合物(IX)の割合よりも大きな割合の塩基を加えることにより行う。好ましくは、前記塩基は、トリアルキルアミン又は炭酸水素ナトリウムである。
【0097】
本発明化合物を調製するための別の一般方法(B)では、以下に概要を記載しているように、式(VII)の化合物を式(X)の化合物と反応させて、式中のR1が水素である式(I)の化合物を得る。
【化6】
Figure 2004525150
【0098】
一般方法(B)において利用するこのタイプの反応は、文献に充分に記載されており、日常的に“Stille”カップリング(Stille, Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 1986, 25, 508)と呼ばれている。この反応は、不活性溶媒中で触媒量のパラジウム種の存在下に、上記2種類の反応体を混合し、得られた反応混合物を加熱することにより行うことができる。好都合には、前記溶媒は、例えば、トルエン、ジオキサン、テトラヒドロフラン又はジメチルホルムアミドなどであり、前記パラジウム触媒は、パラジウム(0)種又はその都合のよい前駆体、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)若しくはビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリドなどである。例えば、R4が水素である場合、前記反応は、最も好都合には、トルエン中でほぼ等モル比の前記2種類の反応体を混合し、化合物(VII)の約5mol%に等しい量のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を添加し、化合物(VII)又は化合物(X)が消失することにより反応が完了したと判断されるまで前記混合物を約100〜120℃で加熱することにより行うことができる。典型的には、この反応が完了するのに12〜48時間が必要である。得られた生成物は、好都合には、このStilleカップリング法で一般に使用する方法を用いて単離することができる。
【0099】
当業者は、下記一般方法(C)において説明されている同様な反応により、化合物(XII)などのホウ素含有反応体を用いて本発明化合物を調製することができることを認識するであろう。
【化7】
Figure 2004525150
【0100】
上記のようなカップリング反応においてボロン酸又はエステルを使用することは、典型的には、“Suzuki”カップリング反応と呼ばれている(Suzuki, A.ら, Synth. Commun. 1981, 11, 513)。前記反応は、好都合には、不活性溶媒中で、触媒量のパラジウム種と塩基の存在下に上記2種類の反応体を混合し、得られた反応混合物を加熱することにより行うことができる。好都合には、前記溶媒は、例えば、トルエン、ジオキサン、テトラヒドロフラン又はジメチルホルムアミドなどであり、前記パラジウム触媒は、パラジウム(0)種又はその都合のよい前駆体、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)若しくはビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリドなどであり、前記塩基は、重炭酸ナトリウム又はトリエチルアミンなどのトリアルキルアミンである。
【0101】
化合物(XII)などのホウ素含有化合物及び化合物(X)などのスズ含有化合物は、市販されているか、又は、当業者に知られている方法を用いて調製することができる(Stille, Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 1986, 25, 508; Snieckus, V.ら, J. Org. Chem. 1995, 60, 292-6)。
【0102】
式(VII)の化合物は、好都合には、以下に示してあるように、脱カルボキシル化反応/臭素化反応を続けて行うことにより、式(XII)の化合物から調製し得る。
【化8】
Figure 2004525150
【0103】
この反応は、適切な溶媒に溶解させた式(XII)の化合物を塩基で処理した後、臭素化剤で処理し、得られた混合物を、化合物(XII)が消失することによって反応が完了したと判断されるまで、25℃又はその前後の温度で撹拌することにより行うことができる。適切な溶媒としては、限定するものではないが、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びジオキサンなどを挙げることができる。好都合には、前記塩基は炭酸水素ナトリウムであり、前記臭素化剤は、例えば、N-ブロモスクシンイミドであることができる。
【0104】
代替的な方法として、式(VII)の化合物は、好都合には、以下に概要を示してあるように、式(XIII)の化合物を臭素化剤で処理することにより調製することができる。
【化9】
Figure 2004525150
【0105】
この反応は、式(XIII)の化合物を不活性溶媒に溶解させ、得られた溶液に化合物(XIII)の反応を完了させるのに充分な量の臭素化剤を添加することにより行うことができる。好ましくは、前記溶媒は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びジオキサンなどであり、前記臭素化剤としては、限定するものではないが、臭素、N-ブロモスクシンイミド及びN-ブロモアセトアミドなどを挙げることができる。
【0106】
式(XIII)の化合物は、好都合には、以下に概要を示しているように、式(XII)の化合物を脱カルボキシル化することにより調製し得る。
【化10】
Figure 2004525150
【0107】
上記脱カルボキシル化反応は、類似した脱カルボキシル化反応に関する文献に記載されている様々な方法の何れかにより行うことができる。例えば、不活性溶媒中で式(XII)の化合物を加熱するか、又は、「バートンエステル(Barton ester)」に変換した後、ラジカル還元剤(radical reductant)、例えば、水素化トリブチルスズなどで処理する(Crich, D. Aldrichimica Acta, 1987, 20, 35).
式(XII)の化合物は、式(XIV)の低級アルキルエステルを単に加水分解することにより最も容易に調製することができる。化合物(XIV)などのエステルは、一般に、ピラゾロ[1,5-α]ピリジン類と呼ばれ(Hardy, C. R. Adv. Het. Chem. 1984, 36, 343)、以下に概要を示してあるように、式(XV)の化合物と式(XVI)のアセチレンの間の付加環化反応により調製し得る。
【化11】
Figure 2004525150
【0108】
上記のような付加環化反応は、一般に、[3+2]双極付加環化反応として知られている。好都合には、前記反応は、不活性溶媒中で等モル量の反応体(XV)と反応体(XVI)を混合し、適切な塩基を添加することにより行い得る。得られた混合物を、次いで、反応体の1つが消失することにより反応が完了したと判断されるまで20〜100℃で撹拌する。好ましい溶媒としては、限定するものではないが、アセトニトリル、ジオキサン、テトラヒドロフラン及びジメチルホルムアミドなどを挙げることができる。好ましい塩基としては、非求核性アミン、例えば、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン及び1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンなどを挙げることができる。
【0109】
式(XIV)のエステルなどのエステルは、好都合には、類似した加水分解反応を行うのに用いられる標準的な加水分解条件(Larock, Comprehensive Organic Transformations, 1989, 981)により、対応するカルボン酸に加水分解することができる。例えば、低級アルコール(例えば、メタノールなど)中の式(XIV)の化合物の溶液を水酸化ナトリウムで処理した後、得られた混合物を適切な時間加熱して、式(XII)の化合物を得る。
【0110】
式(XV)の化合物はアミノ化ピリジン誘導体であって、市販されているか、又は、好都合には、適切なピリジンをO-(メシチルスルホニル)ヒドロキシルアミン及びO-(ジフェニルホスフィニル)ヒドロキシルアミンなどのアミノ化剤と反応させることにより調製することができる。
【0111】
式(XVI)のアセチレン性エステルなどのアセチレン性エステルは、公知化合物であるか、又は、文献に記載の方法で調製することができる。好ましい方法としては、以下に概要を示してあるような、式(XVII)のアセチレンなどのアセチレンを適切な塩基と反応させてアセチレン性アニオンを生成させた後、当該アニオンをアルコキシカルボニル化剤と反応させることなどがある。
【化12】
Figure 2004525150
【0112】
好ましくは、アセチレン(XVII)をテトラヒドロフランなどの不活性溶媒に溶解させ、得られた溶液を約-75℃に冷却する。アセチレン(XVII)を脱プロトン化するのに充分な量の塩基を添加する。好ましい塩基としては、限定するものではないが、n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド及びナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドなどを挙げることができる。得られた反応混合物に、次いで、アニオンと反応してアルコキシカルボニル基を導入することができる試薬を添加する。好ましい試薬としては、限定するものではないが、クロロギ酸メチル、クロロギ酸エチル及びクロロギ酸ベンジルなどを挙げることができる。化合物(XVII)などのアリールアルキンは、公知化合物であるか、又は、文献に記載されている方法、例えば、Negishi, E. J. Org. Chem. 1997, 62, 8957などに記載されている方法により調製することができる。
【0113】
式(XIII)の化合物は、さらに、別の多くの都合のよい合成経路によっても調製することができる。式(XVIII)によって表される二置換アセチレンは、場合により塩基の存在下、アミノ化剤で処理して、式(XIII)の化合物を得ることができる。好ましくは、前記アミノ化剤はO-(メシチルスルホニル)ヒドロキシルアミンであり、前記塩基は炭酸カリウムである。
【化13】
Figure 2004525150
【0114】
化合物(XVIII)などの二置換アセチレンは、文献(Yamanake ら, Chem. Pharm. Bull. 1988, 1890)に記載されている方法を用いた、アリールアセチレンと2-ハロピリジンの間におけるパラジウムで触媒するカップリング反応により容易に調製することができる。
【0115】
式(XIII)の化合物の代替的な合成方法では、適切な溶媒中で式(XIX)のケトンをアミノ化剤で処理し、得られた反応物を場合により加熱する。前記アミノ化剤は、好ましくは、O-(メシチルスルホニル)ヒドロキシルアミンであり、好ましい溶媒としては、クロロホルム及びジクロロメタンなどを挙げることができる。
【化14】
Figure 2004525150
【0116】
式(XIX)のケトンなどのケトンは、文献(Cassity, R. P.;Taylor, L. T.;Wolfe, J. F. J. Org. Chem. 1978, 2286)に記載されている方法を用いて容易に調製することができる。
【0117】
式(XIII)の化合物を得るためのさらに好ましいアプローチでは、式(XIX)のケトンを化合物(XX)などのオキシムに変換し、その後、得られたオキシムをアミノ化剤で処理する。
【化15】
Figure 2004525150
【0118】
典型的には、式(XX)のオキシムは、適切な溶媒中で、場合により塩基の存在下に、式(XIX)のケトンをヒドロキシルアミン源で処理することにより容易に調製される。好ましくは、前記ヒドロキシルアミン源はヒドロキシルアミン塩酸塩であり、前記塩基は炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、又は、水酸化ナトリウム水溶液である。好ましい溶媒としては、低級アルコール、例えば、メタノール及びエタノール、又は、アセトニトリルなどを挙げることができる。前記アミノ化剤は、好ましくは、O-(メシチルスルホニル)ヒドロキシルアミンであり、好ましい塩基としては、クロロホルム及びジクロロメタンなどを挙げることができる。
【0119】
式(XX)のオキシムから式(XIII)の化合物を調製するためのさらに好ましい方法では、塩基の存在下で当該オキシムをアシル化剤又はスルホニル化剤で処理して、式(XXI)のアジリンを生成させる。
【化16】
Figure 2004525150
【0120】
化合物(XXI)などのアジリンは、適切な溶媒中の当該アジリンの溶液を約100〜180℃の温度で加熱することにより転移させて式(XIII)の化合物とすることができる。さらに好ましくは、上記転移反応はFeCl2の存在下で行う。FeCl2の存在下では、上記転移反応はより低い温度で生起し、より高い収率が得られる。典型的には、アジリン(XXI)は、不活性溶媒(例えば、クロロホルム、ジクロロメタン又はトルエンなど)中で、式(XX)のオキシムを無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、メタンスルホニルクロリド又はトルエンスルホニルクロリドなどで処理することにより調製することができる。好ましい塩基としては、限定するものではないが、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン及びピリジンなどを挙げることができる。
【0121】
式(V)の化合物を調製するための一般方法(D)は、式(XXII)の化合物と式(XXIII)の化合物を反応させることを含んでなる。
【化17】
Figure 2004525150
【0122】
上記式中、Qは、アルキルオキシ、アルキルチオ又はジアルキルアミノである。
【0123】
上記一般方法(D)は、適当な溶媒中、場合により塩基の存在下で、式(XXII)の化合物を式(XXIII)の化合物と混合し、得られた反応混合物を約50〜150℃に加熱することにより、容易に行うことができる。典型的には、前記溶媒は、メタノール、エタノール及びイソプロパノールなどの低級アルコールであり、前記塩基は、例えば、ナトリウムアルコキシド、炭酸カリウム又はトリエチルアミンなどのアミン塩基であることができる。
【0124】
式(XXII)の化合物は、好都合には、式(XXIV)の化合物をジメチルホルムアミドジアルキルアセタールと反応させて式中のQがMe2Nである式(XXII)の化合物を得るか、又は、式(XXIV)の化合物をトリアルキルオルトホルメート若しくはジアルコキシメチルアセテートと反応させて式中のQがアルコキシ基である式(XXII)の化合物を得ることにより調製し得る。好都合には、ジメチルホルムアミドジアルキルアセタールはジメチルホルムアミドジメチルアセタール又はジメチルホルムアミドジt-ブチルアセタールであり、当該反応は、式(XXIV)の化合物をジメチルホルムアミドジアルキルアセタールと混合し、場合により反応物を加熱することにより行う。好ましいトリアルキルオルトホルメートとしては、トリメチルオルトホルメート及びトリエチルオルトホルメートなどを挙げることができる。同様の方法により、ジエトキシメチルアセテートを用いて、式中のQがEtO-である式(XXII)の化合物を調製することができる。
【化18】
Figure 2004525150
【0125】
上記式中、Qは、Me2N-又はRO-である。
【0126】
式(XXIV)の化合物は、アシル化方法により式(XIII)の化合物から調製することができる
【化19】
Figure 2004525150
【0127】
典型的には、上記アシル化反応は、好都合には、場合により酸触媒の存在下、式(XXII)の化合物をアシル化剤で処理することにより行う。好ましいアシル化剤は無水酢酸(「Ac2O」)であり、都合のよい酸は硫酸である。
【0128】
式(XIII)の化合物を合成する方法は、上記で記載してある。
【0129】
式(V)の特定の化合物は、好都合には、酸又は塩基の存在下で式(XXV)のケトンをN-アミノピリジン誘導体と反応させることを含む製造方法により調製し得る。典型的には、前記酸はp-トルエンスルホン酸であり、前記塩基は、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化リチウム、トリエチルアミン又はカリウムt-ブトキシドであることができる。
【化20】
Figure 2004525150
【0130】
式(I)の化合物は、さらに、式(I)の別の化合物に変換することもできる。例えば、以下に概要を示してあるように、式(XXXVII)の化合物を非求核性塩基(例えば、n-ブチルリチウム)と反応させた後、求電子剤で処理することにより、式(XXXVIII)の化合物を得る。
【化21】
Figure 2004525150
【0131】
上記方法で首尾よく使用することができる求電子剤としては、限定するものではないが、ハロゲン化アルキル(E=メチル、ベンジルなど);N-ブロモスクシンイミド(E=臭素);N-クロロスクシンイミド(E=塩素);N-ヨードスクシンイミド(E=ヨウ素);アルデヒド(E=CH(OH)R);ジメチルホルムアミド(E=CHO);ジメチルジスルフィド(E=SMe);二酸化炭素(E=CO2H);及び、ジメチルカルバモイルクロリド(E=C(O)NMe2)などを挙げることができる。
【0132】
以下に概要を示してあるように、式中のEがハロゲンである式(XXXVIII)の化合物、例えば、Eがクロリドである化合物(XXXVIII-A)、又は、式中のEがスルホン(例えば、p-トリルスルホニル)である式(XXXVIII)の化合物は、前記クロロ誘導体又はp-トリルスルホニル誘導体をアルコールで処理することにより、式中のEがエーテル基である化合物に変換することができる。
【化22】
Figure 2004525150
【0133】
この変換反応は、最も好都合には、場合により不活性溶媒の存在下で、式(XXXVIII-A)の塩化物を過剰の上記アルコールと混合し、得られた混合物を約100〜150℃に加熱することにより行う。
【0134】
別の例として、式中のR1が脱離基、例えば、ハロゲン(例えば、クロリド)又はスルホン(例えば、メタンスルホニル)である式(I)の化合物は、前記クロロ誘導体又はメタンスルホニル誘導体をアルコール又はアミンで処理することにより、式中のR1がエーテル基又はアミノ基である式(I)の化合物に変換することができる。式中のR1が-NH-(CH2)-R5である式(V)の化合物を合成するための特に好ましい方法を以下に示す。
【化23】
Figure 2004525150
【0135】
式(XXVI)の化合物を、室温で、一般式H2N-(CH2)-R5の純粋なアミンと混合する。次いで、得られた混合物を、均質に融解するまでエアガンを用いて加熱する。これには通常約2分を要する。冷却した時点で、水を添加する。式(I)の化合物が析出するが、これは、濾過により分離し得る。
【0136】
式(XXVI)の化合物は、以下に示してあるように、オキソンを式(XXVII)の化合物と反応させることにより製造し得る。
【化24】
Figure 2004525150
【0137】
式(XXVII)の化合物は、式(VII)の化合物を式(VIII)[式中、ZはNであり、R1は-SMeであり、Yはブチルである]の化合物と反応させることにより製造し得る。式(VIII)[式中、ZはNであり、R1は-SMeであり、Yはブチルである]の化合物の合成については、文献(Sandosham, J. 及び Undheim, K. Tetrahedron 1994, 50, 275; Majeed, A. J.ら, Tetrahedron 1989, 45, 993)に記載されている。
【0138】
式中のR4が水素である式(I)の化合物は、R4が6位に結合しているブロミド又はヨージドである化合物に変換することができる。前記変換は、好都合には、適切な溶媒中の式(XXX)の化合物の溶液に、N-ブロモスクシンイミドなどの臭素化剤を添加するか、又は、N-ヨードスクシンイミドなどのヨウ素化剤を添加することにより行う。好ましい溶媒としては、ジメチルホルムアミド及びジクロロメタンなどを挙げることができる。
【化25】
Figure 2004525150
【0139】
式中のR4が6位又は7位に結合しているブロミド又はヨージドである式(I)の化合物は、様々な方法により、それぞれ、6位又は7位に別の異なった置換基を有する化合物に変換することができる。例えば、Stilleカップリング反応又はSuzukiカップリング反応として当技術分野でよく知られている反応条件下で、式中のR4がブロミド又はヨージドである式(XXXI)の化合物を処理することにより、R4がアルキル、アルケニル、アルキニル、シアノ又はカルボアルコキシである化合物が得られる。
【化26】
Figure 2004525150
【0140】
式中のR4がトリフルオロメチル基(CF3)である式(XXXI-A)の化合物は、R4がカルボン酸誘導体である化合物に変換することができる。好ましくは、前記変換は、アルコール性溶媒中で、式(XXXII)の化合物を適切な塩基で処理し、得られた反応物を場合により約80℃に加熱することにより行う。好ましくは、前記塩基は、ナトリウムアルコキシド又はカリウムアルコキシド、例えば、ナトリウムエトキシドなどであり、好ましい溶媒としては、限定するものではないが、メタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロパノールなどを挙げることができる。得られたトリアルキルオルトエステルは、適切な溶媒中で水の存在下に当該オルトエステルを酸で処理することにより低級アルキルエステルに変換することができる。好ましい酸としては、p-トルエンスルホン酸、塩酸及び硫酸などを挙げることができ、好ましい溶媒としては、低級アルコール及びアセトンなどを挙げることができる。式(XXXIII)で表されるエステルなどの低級アルキルエステルは、当技術分野でよく知られている方法で当該エステル基を変換することにより、別の化合物にさらに変換することができる。
【化27】
Figure 2004525150
【0141】
式中のR1、R2又はR4がヒドロキシル基を含んでいる式(I)の化合物は、文献(March J. Advanced Organic Chemistry)においてよく知られている方法を用いて、当該ヒドロキシル基がエステル基、カルボネート基又はカルバメート基に変換されている化合物が得られるように反応させることができる。
【0142】
同様に、式中のR1、R2又はR4が別の官能基を介してピラゾロピリジン環に結合しているアミノ基を含んでいる式(I)の化合物は、文献(March J. Advanced Organic Chemistry)において知られている方法を用いて、当該アミノ基がアミド基、カルバメート基又はウレア基に変換されている化合物が得られるように反応させることができる。
【0143】
式中の少なくとも1つのR2基がフェニル環のオルト位に置換されている式(I)の特定の化合物は、式中のYがメチル又はブチルである式(XXXIV):
【化28】
Figure 2004525150
【0144】
の化合物を、式(XXXV):
【化29】
Figure 2004525150
【0145】
の化合物を反応させることにより、調製し得る。
【0146】
この反応は、本質的に、式(VIII)の化合物と式(IX)の化合物の間の上記したカップリング反応の逆である。この反応の反応条件は、式(VIII)の化合物と式(IX)の化合物の間のカップリング反応に関して上記した反応条件に類似している。
【0147】
式中のYがブチルである式(XXXIV)の化合物は、テトラヒドロフラン(THF)などの不活性溶媒中、低温(例えば、-78℃)で、強塩基、ブチルリチウム及び塩化トリ-n-ブチルスタンニルを用いて、式(VII)の化合物から調製し得る。
【実施例】
【0148】
以下に示す実施例は、例示のみを目的としたものであって、決して本発明の範囲を限定するものではない。試薬は、市販されているか、又は、文献に記載されている手順に従って調製する。実施例の番号は、上記した表に記載されている化合物の番号を示している。1H-NMRスペクトル及び13C-NMRスペクトルは、それぞれ、300又は400MHz, 及び75又は100MHzで、Varian Unity Plus-NMR分光光度計を用いて得た。19F-NMRは282MHzで記録した。質量スペクトルは、Atmospheric Chemical Ionization(APCI)又はElectrospray Ionization(ESI)のいずれかを用いて、Micromass Ltd.(Altrincham, UK)製のZMD質量分析計又はMicromass Platformで得た。分析用薄層クロマトグラフィーを用いて、単離不可能ないくつかの中間体又は不安定で十分なキャラクタリゼーションができないいくつかの中間体の純度を確認すると共に、反応の進行をチェックした。特に指定していない限り、分析用薄層クロマトグラフィーは、シリカゲル(Merck Silica Gel 60 F254)を用いて行った。特に指定していない限り、いくつかの化合物を精製するためのカラムクロマトグラフィーでは、Merck Silica gel 60(230-400メッシュ)を使用し、また、指定されている溶媒を加圧下で使用した。特に指定していない限り、全ての化合物は、その遊離塩基形態でキャラクタリゼーションを行った。時折、対応する塩酸塩が形成されて固体を生じたが、その場合は、その旨表示してある。
【0149】
実施例 1 4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- -[2-(1 - イミダゾール -5- イル ) エチル ]-2- ピリジンアミン
【化30】
Figure 2004525150
【0150】
(a) 1-(4- フルオロフェニル )-2- トリメチルシリルアセチレン
4-フルオロヨードベンゼン(112mL, 0.97mol)とトリエチルアミン(176mL, 1.26mol)を乾燥THF(1.2L)に溶解させ、得られた溶液に窒素ガスを約20分間通気した。ヨウ化銅(I)(1.08g, 5.7mmol)とビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(2.15g, 3mmol)を添加し、次いで、温度を約23℃に維持しながら、トリメチルシリルアセチレン(178mL、1.3mol)を約40分間かけて滴下して加えた。大量の沈澱物(推定Et3NHCl)が形成され、機械的撹拌が必要となった。トリメチルシリルアセチレンの添加完了後、得られた混合物を室温で約18時間撹拌し、濾過した。得られた固体をシクロヘキサンで洗浄した。一緒にした濾液を減圧下に濃縮して、褐色の油状物を得た。この油状物をシリカゲルのパッドに適用し、シクロヘキサンで溶離させて、黄色の溶液を得た。溶媒を除去して、182.8g(95%)の標題化合物を黄色の油状物として得た。
【0151】
(b) メチル 3-(4- フルオロフェニル ) プロピオレート
乾燥ジエチルエーテル(400mL)中の1-(4-フルオロフェニル)-2-トリメチルシリルアセチレン(64g, 0.33mol)の溶液を窒素雰囲気下0℃に冷却した。この溶液に、内部温度を2℃未満に維持しながら、テトラブチルアンモニウムフルオリドの溶液(THF中1M, 330mL, 0.33mol)を滴下漏斗を用いて45分間かけて滴下して加えた。得られた混合物を約1時間かけて室温まで昇温させ、ジエチルエーテル(300mL)を加えた。得られた有機溶液を水及び飽和ブラインで洗浄し、次いで、無水硫酸マグネシウムで脱水した。硫酸マグネシウムを濾過により除去し、濾液を約-78℃に冷却した。温度を-66℃未満に維持しながら、n-ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M, 450mL, 0.72mol)を滴下漏斗を用いて約1時間かけて滴下して加えた。n-ブチルリチウムの添加が完了した後、得られた混合物を-78℃で約1時間撹拌し、次いで、乾燥ジエチルエーテル(200mL)中のクロロギ酸メチル(110mL, 1.4mol)の予め冷却しておいた溶液を連続流としてできるだけ速やかに添加した。得られた混合物を-78℃に冷却し、次いで、1.5時間かけて室温まで昇温させた。得られた有機反応混合物を水及び飽和ブラインで洗浄し、次いで、無水硫酸マグネシウムで脱水した。減圧下に溶媒を除去し、残渣を減圧下に乾燥させて、36.5g(61%)の標題化合物を褐色の固体として得た。
【0152】
1H-NMR(CDCl3):δ 7.58(dd, 2H, J=9, 5.4Hz), 7.07(t, 2H, J=8.5Hz), 3.84(s, 3H); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):178(30), (M+)。
【0153】
(c) メチル 2-(4- フルオロフェニル )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- カルボキシレート
乾燥アセトニトリル(150mL)中のメチル 3-(4-フルオロフェニル)プロピオレート(8.02g, 45mmol)及び1-アミノピリジニウムヨージド(10g, 45mmol)の撹拌溶液を約0℃に冷却した。乾燥アセトニトリル(50mL)中の1,8-ジアザビシクロウンデク-7-エン(13.7g, 90mmol)の溶液を1時間かけて滴下して加えた。得られた混合物を室温で約18時間撹拌した。反応混合物を氷浴中で約30分間冷却し、生じた沈澱物を濾過により採集し、冷アセトニトリル(10mL)で洗浄した。得られた固体を減圧下に乾燥させて、8.48g(70%)の標題化合物を白色の固体として得た。
【0154】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.50(d, 1H, J=8.4Hz), 8.18(d, 1H, J=8.8Hz), 7.78(m, 2H), 7.42(t, 1H, J=8.4Hz), 7.13(t, 2H, J=8.8Hz), 6.97(td, 1H, J=6.8, 1Hz); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):271(100), (MH+)。
【0155】
(d) 2-(4- フルオロフェニル )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- カルボン酸
2N 水性水酸化ナトリウム(50mL)及びメタノール(30mL)中のメチル 2-(4-フルオロフェニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルボキシレート(5.0g, 18.5mmol)の溶液を約3時間還流温度で加熱した。得られた混合物を濾過し、濾液をジエチルエーテル(20mL)で洗浄し、次いで、元の容積の約半分の容積になるまで減圧下に濃縮した。濃塩酸を添加してpHを約2に調節した。生じた固体を濾過により採集し、水で洗浄し、減圧下に乾燥させて、4.8g(約100%)の標題化合物を白色の固体として得た。
【0156】
1H-NMR(d6 DMSO):δ 12.43(s, 1H), 8.84(d, 1H, J=6.9Hz), 8.14(d, 1H, J=9Hz), 7.82(m, 2H), 7.57(t, 1H, J=8.1Hz), 7.28(t, 2H, J=9Hz), 7.15(td, 1H, J=6.9, 1.2Hz); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):257(100), (MH+)。
【0157】
(e) 2-(4- フルオロフェニル )-3- ブロモピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
乾燥DMF(10mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルボン酸(0.96g, 3.75mmol)の溶液に、重炭酸ナトリウム(0.95g, 11.3mmol)を添加した後、N-ブロモスクシンイミド(0.667g, 3.75mmol)を添加した。得られた混合物を、窒素雰囲気下、室温で約90分間撹拌し、水(300mL)に注いだ。生じた固体を濾過により採集し、水で洗浄し、10:1のクロロホルム:メタノール(10mL)に溶解させ、溶離剤として10:1のクロロホルム:メタノールを用いてシリカゲルのパッド(0.5cm)を通して濾過した。濾液を蒸発させることにより0.87g(80%)の標題化合物が黄褐色の固体として残留した。
【0158】
1H-NMR(d6 DMSO):δ 8.7(d, 1H, J=6.9Hz), 8.02(dd, 2H, J=8.7, 5.7Hz), 7.61(d, 1H, J=8.4Hz), 7.40(t, 1H, J=6Hz), 7.38(t, 2H, J=9Hz), 7.04(t, 1H, J=6.9Hz); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):293(100), (MH+)。
【0159】
(f) 2- フルオロピリジン -4- イルボロン酸
乾燥ジエチルエーテル(20mL)中のn-ブチルリチウム(3.2mL, 2.5M, 8.0mmol)の撹拌溶液に、-78℃で、乾燥エーテル(10mL)中の2-フルオロ-4-ヨードピリジン(1.5g, 6.7mmol)の溶液を添加し、反応混合物を-78℃で10分間撹拌した。ホウ酸トリブチル(2.4mL, 2.01g, 8.7mmol)を添加し、反応混合物を2時間かけて室温まで昇温させた。。水(5mL)を添加した後、2N 水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を添加して、固体を溶解させた。有機相を分離し、水相を6N HClを用いてpH3に酸性化した。生じた白色の固体を濾過により採集し、減圧下に乾燥させて、0.74g(78%)の標題化合物を得た。
【0160】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.65(s, 2H), 8.21(d, 1H, J=4.8Hz), 7.59(t, 1H, J=4.8Hz), 7.37(d, 1H, J=1.8Hz)。
【0161】
(g) 2-(4- フルオロフェニル )-3-(2- フルオロ -4- ピリジニル ) ピラゾロ [1,5- α ]- ピリジン
ジメチルホルムアミド(DMF)(100mL)中の、3-ブロモ-2-(4-フルオロフェニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(1.30g, 4.5mmol)、2-フルオロ-4-ピリジニルボロン酸(694mg, 4.9mmol)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(316mg, 0.45mmol)の溶液を、110℃で予め加熱しておいた油浴中に置いた。2M 水性炭酸ナトリウム(4.5mL, 9.0mmol)を反応物に滴下して加えた。反応物を2時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、Celiteのパッドを通して濾過した。Celiteパッドを酢酸エチルで洗浄し、濾液を減圧下に50℃で濃縮乾燥させた。残渣を酢酸エチルと水の間で分配させ、層を分離した。有機層を無水硫酸マグネシウムで脱水した。乾燥剤を濾過により除去し、濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、標題化合物(378mg, 1.23mmol, 27%)を得た。
【0162】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.57(d, 1H, J=6.9Hz), 8.22(d, 1H, J=5.4Hz), 7.7(d, 1H, J=9.0Hz), 7.75(m, 2H), 7.33(m, 1H), 7.14(m, 3H), 6.95(m, 2H); MS(ES+ve):308(100, M+)。
【0163】
(h)
封管中で、2-(4-フルオロフェニル)-3-(2-フルオロ-4-ピリジニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(30mg, 0.10mmol)とヒスタミン(40mg, 0.36mmol)を合わせ、得られた反応物を、140℃で予め加熱しておいた油浴中に置いた。出発物質が消費されたことがTLC分析(ヘキサン中の50%酢酸エチル)によって示されるまで、反応物を140℃で撹拌した。封管中の内容物をフラスコに移し、高真空下に50℃で濃縮乾燥させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、23mg(0.06mmol, 60%)の標題化合物を得た。
【0164】
1H-NMR(d6-DMSO):δ 11.8(s, 1H), 8.73(d, 1H, J=6.8Hz), 7.94(d, 1H, J=5.3Hz), 7.63(d, 1H, J=9.3Hz), 7.57(dd, 2H, J=5.3, 8.6Hz), 7.48(s, 1H), 7.30(t, 1H, J=7.6Hz), 7.23(t, 2H, J=9.0Hz), 6.97(t, 1H, J=6.8Hz), 6.75(s, 1H), 6.57(m, 1H, J=5.3Hz), 6.44(s, 1H), 6.33(d, 1H, J=5.3Hz), 3.41(q, 2H, J=6.6Hz), 2.7(t, 2H, J=6.6Hz); MS(ES+ve):399.1(50, M+), 305.3(90), 169.4(100)。
【0165】
実施例 2 : N - ブチル -4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリジンアミン
【化31】
Figure 2004525150
【0166】
実施例1(h)において記載した方法と同様の方法で、ヒスタミンの代わりにブチルアミンを用いて標題化合物を得た。
【0167】
1H-NMR(CD2Cl2):δ 8.49(d, 1H, J=7.2Hz), 8.01(d, 1H, J=5.2Hz), 7.62(m, 3H), 7.21(m, 1H), 7.07(t, 2H, J=8.8Hz), 6.85(m, 2H), 6.54(dd, 1H, J=4.8, 0.8Hz), 6.32(s, 1H), 3.16(quart, 2H, J=6.4Hz), 1.53(quint, 2H, J=7.2Hz), 1.37(sext, 2H, J=Hz), 0.92(t, 3H, J=7.2Hz); MS(ES+ve):361(100, M+)。
【0168】
実施例 3 3-(4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリジニルアミノ )-1- プロパノール
【化32】
Figure 2004525150
【0169】
実施例1(h)において記載した方法と同様の方法で、ヒスタミンの代わりに3-ヒドロキシプロピルアミンを用いて標題化合物を得た。
【0170】
1H-NMR(CD2Cl2):δ 8.55(d, 1H, J=6.9Hz), 8.04(d, 1H, J=5.4Hz), 7.66(m, 3H), 7.26(m, 2H), 7.13(t, 2H, J=8.7Hz), 6.90(t, 1H, J=6.9Hz), 6.57(d, 1H, J=5.1Hz), 6.43(s, 1H), 4.50(t, 1H, J=5.7Hz), 3.66(t, 2H, J=5.7Hz), 3.55(quart, 2H, J=6.0Hz), 1.76(quint, 2H, J=5.7Hz); MS(ES+ve):363(100, M+)。
【0171】
実施例 4 1 -4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリジニル -1,3- プロパンジアミン
【化33】
Figure 2004525150
【0172】
実施例1(h)において記載した方法と同様の方法で、ヒスタミンの代わりに1,3-ジアミノプロパンを用いて標題化合物を得た。
【0173】
1H-NMR(CD2Cl2):δ 8.55(d, 1H, J=5.4Hz), 8.08(d, 1H, J=3.9Hz), 7.69(m, 3H), 7.25(dd, 1H, J=5.7, 8.7), 7.12(t, 2H, J=6.6Hz), 6.9(t, 1H, J=6.9Hz), 6.59(d, 1H, J=5.7Hz), 6.4(s, 1H), 5.02(m, 1H), 3.33(q, 2H, J=5.1Hz), 2.82(t, 2H, J=5.4Hz), 1.72(mn、2H, J=5.4Hz); MS(ES+ve):362(100, M+)。
【0174】
実施例 5 4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- - ヘキシル -2- ピリジンアミン
【化34】
Figure 2004525150
【0175】
実施例1(h)において記載した方法と同様の方法で、ヒスタミンの代わりにヘキシルアミンを用いて標題化合物を得た。
【0176】
1H-NMR(アセトン-d6):δ 8.67(d, 1H, J=7.2Hz), 8.05(d, 1H, J=5.4Hz), 7.72(m, 3H), 7.33(dd, 1H, J=7.2, 8.4Hz), 7.21(t, 2H, J=9.0Hz), 7.00(td, 1H, J=6.9, 0.9Hz), 6.50(s, 1H), 6.49(d, 1H, J=5.1Hz), 5.85(t, 1H, J=5.1Hz), 3.34(quart, 2H, J=6.0Hz), 1.61(quint, 2H, J=6.9Hz), 1.36(m, 6H), 0.92(t, 3H, J=2.4Hz); MS(ES+ve):389(100, M+)。
【0177】
実施例 6 4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- -(4- メトキシベンジル )-2- ピリジンアミン
【化35】
Figure 2004525150
【0178】
実施例1(h)において記載した方法と同様の方法で、ヒスタミンの代わりに4-メトキシベンジルアミンを用いて標題化合物を得た。
【0179】
1H-NMR(ジメチル-d6スルホキシド):δ 8.79(d, 1H, J=7.2Hz), 7.98(d, 1H, J=5.4Hz), 7.62(dd, 2H, J=5.4, 8.4Hz), 7.53(d, 1H, J=9.0Hz), 7.29(m, 5H), 7.04(quart, 2H, J=5.7Hz), 6.92(d, 2H, J=8.7Hz), 6.51(s, 1H), 6.38(d, 1H, J=5.1Hz)。
【0180】
実施例 7 4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- -(3- ピリジニルメチル )-2- ピリジンアミン
【化36】
Figure 2004525150
【0181】
実施例1(h)において記載した方法と同様の方法で、ヒスタミンの代わりに3-(アミノメチル)-ピリジンを用いて標題化合物を得た。
【0182】
1H-NMR(アセトン-d6):δ 8.50(d, H, J=6.8Hz), 8.32(d, H, J=4.0Hz), 7.90(d, H, J=5.2Hz), 7.63(d, H, J=7.6Hz), 7.52(m, H), 7.46(d, H, J=9.2Hz), 7.16(m, H), 7.04(t, H, J=8.8Hz), 6.85(t, H, J=6.4Hz), 6.45(s, H), 6.37(d, H, J=4.4Hz); MS(ES+ve):396(60, M+), 109(100)。
【0183】
実施例 8 4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- - プロピル -2- ピリジンアミン
【化37】
Figure 2004525150
【0184】
実施例1(h)において記載した方法と同様の方法で、ヒスタミンの代わりにプロピルアミンを用いて標題化合物を得た。
【0185】
1H-NMR(アセトン-d6):δ 8.67(d, 1H, J=7.2Hz), 8.05(d, 1H, J=5.1Hz), 7.72(m, 3H), 7.35(dd, 1H, J=6.9, 9.0Hz), 7.22(t, 2H, J=9.0Hz), 7.03(t, 1H, J=6.6Hz), 6.51(s, 1H), 6.50(d, H,J=7.2Hz), 5.84(m, 1H), 3.31(quart, 2H, J=6.6Hz), 1.63(sext, 2H, J=7.2Hz), 0.98(t, 3H, J=Hz); MS(ES+ve):347(100, M+)。
【0186】
実施例 9 2-(4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリジニルアミノ )-1- エタノール
【化38】
Figure 2004525150
【0187】
実施例1(h)において記載した方法と同様の方法で、ヒスタミンの代わりに2-ヒドロキシエチルアミンを用いて標題化合物を得た。
【0188】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.79(d, 1H, J=6.9Hz), 7.96(d, 1H, J=5.4Hz), 7.69(d, 1H, J=9.0Hz), 7.62(m, 2H), 7.36(dd, 1H, J=8.7, 6.9Hz), 7.29(m, 2H), 7.03(t, 1H, J=6.6Hz), 6.56(m, 2H), 6.36(d, 1H, J=5.1Hz), 3.53(t, 2H, J=5.7Hz), 3.34(m, 2H); MS(ES+ve):349(100, M+); MS(ES+ve):437(100, M+)。
【0189】
実施例 10 : N - ベンジル -4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリジンアミン
【化39】
Figure 2004525150
【0190】
実施例1(h)において記載した方法と同様の方法で、ヒスタミンの代わりにベンジルアミンを用いて標題化合物を得た。
【0191】
1H-NMR(アセトン-d6):δ 8.65(d, 1H, J=6.9Hz), 8.06(d, 1H, J=5.1Hz), 7.70(m, 2H), 7.54(d, 1H, J=8.7Hz), 7.31(m, 7H), 7.01(t, 1H, J=6.9Hz), 6.58(s, 1H), 6.51(dd, 1H, J=1.5, 5.1Hz), 6.38(m, 1H), 4.62(m, 2H); MS(ES+ve):395(100, M+)。
【0192】
実施例 11 4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- , - ジメチル -2- ピリジンアミン
【化40】
Figure 2004525150
【0193】
実施例1(h)において記載した方法と同様の方法で、ヒスタミンの代わりにN,N-ジメチルアミンを用いて標題化合物を得た。
【0194】
1H-NMR(CD2Cl2):δ 8.55(d, 1H, J=9.3Hz), 8.17(d, 1H, J=6.5Hz), 7.64-7.74(m, 3H), 7.25(dd, 1H, J=8, 11.5Hz), 7.12(t, 2H, J=11.5Hz), 6.90(t, 1H, J=9.3Hz), 6.57(d, 1H, J=6.5Hz), 6.54(s, 1H), 3.06(s, 6H); MS(ES+ve):333.2(100, M+)。
【0195】
実施例 12 : N - ベンジル -6- フルオロ -4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリジンアミン
【化41】
Figure 2004525150
【0196】
(a) 3-(2,6- ジフルオロ -4- ピリジニル )-2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
DMF(10.0mL)中の、3-ブロモ-2-(4-フルオロフェニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例1(e)から得たもの, 570mg, 1.96mmol)、2,6-ジフルオロ-4-ピリジル-ボロン酸(340mg, 2.15mmol)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(137mg, 0.196mmol)の溶液を、110℃で予め加熱しておいた油浴中に置いた。得られた反応物に、2M 炭酸ナトリウム(2.00mL, 4.00mmol)を滴下して加え、45分間撹拌した後、室温まで冷却して、Celite 545 パッドを通して濾過した。Celiteフィルターを酢酸エチルで洗浄し、濾液を減圧下に50℃で濃縮乾燥させた。残渣を塩化メチレンに溶解させ、無水硫酸マグネシウムで脱水した。濾過により乾燥剤を除去し、濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、標題化合物(160mg, 0.492mmol, 25%)を得た。
【0197】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.53(d, 1H, J=6.8Hz), 7.67(d, 1H, J=8.8Hz), 7.53(dd, 2H, J=5.6, 8.0Hz), 7.31(t, 1H, J=7.6Hz), 7.11(t, 2H, J=8.4Hz), 6.93(t, 1H, J=6.8Hz), 6.75(s, 2H); MS(ES+ve):326(90, M+)。
【0198】
(b)
封管中で、3-(2,6-ジフルオロ-4-ピリジニル)-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(35mg, 0.11mmol)とベンジルアミン(3.0mL, 2.9g, 27mmol)を合わせ、得られた反応物を、130℃で予め加熱しておいた油浴中に置いた。出発物質が消費されたことがTLC分析(ヘキサン中の50%酢酸エチル)によって示されるまで、反応物を130℃で撹拌した。封管中の内容物をフラスコに移し、高真空下に50℃で濃縮乾燥させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、18mg(0.04mmol, 36%)の標題化合物を得た。
【0199】
1H-NMR(d6-アセトン):δ 8.67(d, 1H, J=6.8Hz), 7.71(dd, 2H, J=5.6, 8.8Hz), 7.59(d, 1H, J=8.8Hz), 7.30-7.45(m, 6H), 7.24(t, 2H, J=8.8Hz), 7.05(t, 1H, J=6.8Hz), 6.73(m, 1H, J=6.0Hz), 6.46(s, 1H), 6.09(s, 1H), 4.59(d, 2H, J=6.0Hz); MS(ES+ve):413.1(100, M+)。
【0200】
実施例 13 4-[2-(4- フルオロフェニル )-6- トリフルオロメチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- - イソプロピル -2- ピリジンアミン
【化42】
Figure 2004525150
【0201】
(a) 2-(4- フルオロフェニル )-3-(2- フルオロ -4- ピリジニル )-6- トリフルオロメチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
実施例1(g)において記載した方法と同様の方法で、2-フルオロ-4-ピリジルボロン酸及び3-ブロモ-2-(4-フルオロフェニル)-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例19(d))から、標題化合物を得た。
【0202】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.85(s, 1H,), 8.22(d, 1H, J=5.2Hz), 7.70(d, 1H, J=9.6Hz), 7.52(dd, 2H, J=5.2, 8.4Hz), 7.38(d, 1H, 9.6Hz), 7.09(t, 2H, J=8.4Hz), 6.90(s, 1H); MS(ES+ve):376(100, M+)。
【0203】
(b)
実施例1(h)において記載した方法と同様の方法で、2-(4-フルオロフェニル)-3-(2-フルオロ-4-ピリジニル)-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]ピリジンとイソプロピルアミンを用いて標題化合物を得た。
【0204】
1H-NMR(d6-アセトン):δ 9.12(s, 1H), 8.04(d, 1H, J=5.1Hz), 7.85(d, 1H, J=9.3Hz), 7.70(dd, 2H, J=5.4, 8.7Hz), 7.50(d, 1H, J=9.3Hz), 7.21(t, 2H, J=8.7Hz), 6.49(s, 1H), 6.45(d, 1H, J=5.1Hz), 5.63(m, 1H), 4.04(m, 1H), 1.20(d, 6H, J=4.8Hz); MS(ES+ve):415(100, M+)。
【0205】
実施例 14 3-(4-[2-(4- フルオロフェニル )-6- トリフルオロメチルピラゾロ [1,5- α ]- ピリジン -3- イル ]-2- ピリジニルアミノ )-1- プロパノール
【化43】
Figure 2004525150
【0206】
実施例1(h)において記載した方法と同様の方法で、2-(4-フルオロフェニル)-3-(2-フルオロ-4-ピリジニル)-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例13)と3-ヒドロキシプロピルアミンを用いて標題化合物を得た。
【0207】
1H-NMR(d6-DMSO):δ 9.41(s, 1H), 7.95(d, 1H, J=5.2Hz), 7.78(d, 1H, 9.2Hz), 7.58(dd, 2H, J=5.6, 8.8Hz), 7.50(d, 1H, J=9.6Hz), 7.26(t, 2H, J=8.8Hz), 6.544(m, 1H, J=5.6Hz), 6.42(s, 1H), 6.33(d, 1H, J=5.6Hz), 6.46(m, 1H), 3.43(m, 2H), 3.22(m, 2H, J=6.8Hz), 1.62(quint, 2H, J=6.4Hz); MS(ES+ve):431(100, M+)。
【0208】
実施例 15 : N -(3- アミノプロピル )-4-[6- ブロモ -2-(4- フルオロフェニル )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリジンアミン
【化44】
Figure 2004525150
【0209】
(a) 6- ブロモ -2-(4- フルオロフェニル )-3-(2- フルオロ -4- ピリジニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
DMF(20mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-3-(2-フルオロ-4-ピリジニル)ピラゾロ[1,5-α]-ピリジン(実施例1, 937mg, 3.05mmol)の溶液に、N-ブロモスクシンイミド(651mg, 3.66mmol)を添加した。得られた反応混合物を約5時間60℃で加熱し、次いで、室温まで冷却した。飽和重炭酸ナトリウムを加え、得られた混合物をジクロロメタンで抽出した。有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を減圧下に除去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、0.604g(50%)の標題化合物を得た。
【0210】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.68(s, 1H), 8.20(d, 1H, J=5.4Hz), 7.53(m, 3H), 7.35(dd, 1H, J=9.3, 1.2Hz), 7.10(m, 3H), 7.00(s, 1H); MS(ES+ve):387(50, M+, M+3)。
【0211】
(b)
実施例1(h)において記載した方法と同様の方法で、6-ブロモ-2-(4-フルオロフェニル)-3-(2-フルオロ-4-ピリジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジンと1,3-ジアミノプロパンを用いて標題化合物を得た。
【0212】
1H-NMR(d6-アセトン):δ 8.94(s, 1H), 8.06(d, 1H, J=4.8Hz), 7.72(m, 3H), 7.44(dd, 1H, J=1.5, 9.6Hz), 7.23(m, 3H), 6.51(s 1H), 6.48(dd, 1H, J=1.2, 6.3Hz), 6.08(m 1H), 3.44(q, 2H, J=5.7Hz), 3.31(t, 2H, J=6.3Hz), 1.90(quint, 2H, J=6.8Hz); MS(ES+ve):440(100, M+, M+3)。
【0213】
実施例 16 : N - ブチル -4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化45】
Figure 2004525150
【0214】
n-ブチルアミン(0.5mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例17(c), 0.03g, 0.085mmol)の溶液を、0.25時間加熱還流した。冷却した時点で白色の固体が析出し、これを濾過により採集し、ヘキサンで洗浄し、減圧下に乾燥させて、0.029g(94%)の標題化合物を白色の固体として得た。
【0215】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 0.87(t, J=7.4Hz, 3H), 1.31(sextet, J=7.4Hz, 2H), 1.49(quintet, J=7.2Hz, 2H), 3.25(q, J=6.6Hz, 2H), 6.4(broad s, 1H), 7.06(t, J=6.8Hz, 1H), 7.13(broad s, 1H), 7.29(t, J=8.8Hz, 2H), 7.43(t, J=7.8Hz, 1H), 7.59(dd, J=5.7, 8.5Hz, 2H), 8.01(d, J=5.3Hz, 1H), 8.40(broad s, 1H), 8.76(d, J=6.9Hz, 1H); APESI+MS m/z362(M+1)-
【0216】
実施例 17 4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- -(2- プロピル )-2- ピリミジンアミン
【化46】
Figure 2004525150
【0217】
(a) 1-(4- フルオロフェニル )-2-(4-(2- メチルチオ ) ピリミジニル ) エタノン
乾燥THF(400mL)中の2-メチルチオ-4-メチルピリミジン(66g, 0.47mol)と4-フルオロ安息香酸エチル(79g, 0.47mol)の撹拌溶液に、窒素下0℃で、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1N, 940mL, 0.94mol)を2時間かけて添加した。得られた溶液を氷浴温度で18時間撹拌し、2Lの氷冷0.5N HClに注いだ。形成された沈澱物を濾過し、風乾した。沈殿物を水で洗浄して、二番目の固体群と三番目の固体群を得た。得られた沈澱物を一緒にしてアセトンと水から再結晶させて、117g(95%)の生成物を黄色の固体として得た。
【0218】
1H-NMR(CDCl3):δ(全てエノール形態): 3.0(s, 3H), 6.29(s, 1H), 7.01(d, J=5.7Hz, 1H), 7.48(t, J=8.7Hz, 2H), 8.20(dd, J=5.4, 8.8Hz, 2H), 8.68(d, J=5.7Hz, 1H); APESI-MS m/z261(M-1)-
【0219】
(b) 2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2- メチルチオ ) ピリミジニル )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
イソプロパノール(300mL)中の1-(4-フルオロフェニル)-2-(4-(2-メチルチオ)ピリミジニル)エタノン(13.0g, 50mmol)の溶液を加熱還流した。水(300mL)中の1-アミノピリジニウムヨージド(14g, 63mmol)の溶液を2N NaOH(31.5mL)で処理した。この溶液を前記ケトンに2時間かけて加えたが、その際、得られた混合物は還流温度で加熱した。さらに7時間後、減圧下にイソプロパノールの一部を蒸発させ、得られた溶液をジクロロメタン(2×300mL)で抽出した。ジクロロメタン抽出物を一緒にして脱水し(MgSO4)、濾過した。減圧下に溶媒を蒸発させ、残留した赤色の固体をジクロロメタンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、4.5g(26%)の標題化合物を黄色の固体として得た。
【0220】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 2.5(s, 3H), 6.80(d, J=5.3Hz, 1H), 7.18(t, J=6.9Hz, 1H), 7.36(t, J=8.8Hz, 2H), 7.59(t, J=7.9Hz, 1H), 7.60(dd, J=5.7, 8.7Hz, 2H), 8.38(d, J=9.1Hz, 1H), 8.40(d, J=5.3Hz, 1H), 8.88(d, J=7.0Hz, 1H); APESI+MS m/z337(M+1)。
【0221】
(c) 2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2- メチルスルフィニル ) ピリミジニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
ジクロロメタン(10mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルチオ)ピリミジニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(0.285g, 0.85mmol)の撹拌溶液に、ジクロロメタン(5mL)中の57-86% m-クロロペルオキシ安息香酸(0.257g, 0.85-1.23mmol)の溶液を滴下して加えた。10分後、得られた溶液を水性炭酸カリウム(20mL)を添加することによりクエンチし、有機相を分離した。水相をジクロロメタン(2×20mL)でさらに抽出した。得られたジクロロメタン相を硫酸マグネシウムで脱水し、濃縮して、白色の粗固体を得た。ヘキサン/EtOAcの勾配(0-100% EtOAc)で溶離させるシリカゲルクロマトグラフィーにより、0.213g(60%)の標題化合物を白色の固体として得た。
【0222】
1H-NMR(CDCl3):δ 3.05(s, 3H), 7.07-7.11(m, 2H), 7.25(d, J=8.5Hz, 2H), 7.55(t, J=7.8Hz, 1H), 7.64(dd, J=5.5, 6.9Hz, 2H), 8.52(d, J=5.1Hz, 1H), 8.59(d, J=6.9Hz, 1H), 8.84(d, J=9.0Hz, 1H); APESI+MS m/z353(M+1)-
【0223】
(d)
実施例16に関して記載した方法と同様の方法で、2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(0.063g, 0.18mmol)とイソプロピルアミンから、0.022g(66%)の標題化合物を白色の固体として得た。
【0224】
1H-NMR(CDCl3):δ 1.28(d, J=6.6Hz, 6H), 4.21(septet, J=6.6Hz, 1H), 5.02(broad s, 1H), 6.29(d, J=5.3Hz, 1H), 6.89(t, J=6.4Hz, 1H), 7.12(t, J=8.6Hz, 2H), 7.31(t, J=7.9Hz, 1H), 7.60(dd, J=5.5, 8.6Hz, 2H), 8.03(d, J=5.3Hz, 1H), 8.38(d, J=8.9Hz, 1H), 8.48(d, J=7.0Hz, 1H); APESI+MS m/z348(M+1)。
【0225】
実施例 18 4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化47】
Figure 2004525150
【0226】
(a) 2-(4- フルオロフェニル )-3- アセチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
無水酢酸(20mL)中の2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(2.00g, 9.42mmol)と濃H2SO4(2滴)の混合物を還流温度で30分間加熱撹拌した。得られた混合物を室温まで冷却し、氷水(300mL)に注ぎ、1N NaOH(水性)を用いて塩基性化(pH=10)した。生じたオレンジ色の沈澱物を濾過により採集し、水で洗浄し、風乾し、次いで、高真空下に乾燥させて、2.60g(定量的)の標題化合物をオレンジ色の固体として得た。
【0227】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.56(d, 1H, J=6.9Hz), 8.45(d, 1H, J=9.3Hz), 7.62(m, 2H), 7.54(m, 1H), 7.24(m, 2H), 7.08(m, 1H), 2.20(s, 3H); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):255(100), (MH+)。
【0228】
(b) 2-(4- フルオロフェニル )-3-(3-( ジメチルアミノ )-2- プロペノイル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
N,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(10mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-3-アセチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン(1.Og, 3.93mmol)の混合物を還流温度で17時間加熱撹拌した。得られた混合物を室温まで冷却し、減圧下に揮発性物質を蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(1%MeOH/CH2Cl2で溶離)により精製して、0.830g(68%)の標題化合物をオレンジ色の固体として得た。
【0229】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.50(d, 1H, J=6.9Hz), 8.39(d, 1H, J=9.OHz), 7.83(d, 2H, J=12.6Hz), 7.73(m, 2H), 7.39(m, 1H), 7.20(m, 2H), 6.93(m, 1H), 5.13(d, 1H, J=12.5Hz), 3.10(s, 3H), 2.56(s, 3H); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):310(90), (MH+)。
【0230】
(c) 4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
N,N-ジメチルホルムアミド(3mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-3-(3-(ジメチルアミノ)-2-プロペノイル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(60mg, 0.19mmol)、グアニジニウム塩酸塩(36mg, 0.38mmol)及びK2CO3(105mg, 0.76mmol)の混合物を110℃の油浴中で8時間撹拌した。グアニジニウム塩酸塩(36mg, 0.38mmol)をさらに添加した。得られた混合物を110℃の油浴中で16時間撹拌し、室温まで冷却し、水(20mL)を添加した。生じた黄褐色の沈澱物を濾過により採集し、水で洗浄し、風乾し、次いで、高真空下に乾燥させて、0.033g(57%)の標題化合物を得た。
【0231】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.57(d, 1H, J=6.0Hz), 8.51(d, 1H, J=8.9Hz), 7.98(d, 2H, J=5.7Hz), 7.64(m, 2H), 7.46(m, 1H), 7.22(m, 2H), 7.04(m, 1H), 6.47(d, 1H, J=5.8Hz), 5.76(s, 2H); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):306(100), (MH+)。
【0232】
実施例 19 4-[2-(4- フルオロフェニル )-6- トリフルオロメチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化48】
Figure 2004525150
【0233】
(a) 1-(4- フルオロフェニル )-2-(2-(5- トリフルオロメチル ) ピリジル ) エタノン
テトラヒドロフラン(400mL)中の4-フルオロアセトフェノン(13.8g, 0.100mol)及び2-クロロ-5-トリフルオロメチルピリジン(20.0g, 0.110mol)の溶液に、水素化ナトリウム(95%, 5.56g, 0.220mol)を数回に分けて添加した。得られた反応物を室温で72時間撹拌し、次いで、水(300mL)及びジエチルエーテル(200mL)を添加することにより注意深くクエンチした。有機相を分離し、6N HCl(2×300mL)で抽出した。水性抽出物を0℃まで冷却し、6N NaOHを用いて溶液をpH12に調節した。得られた混合物を、次いで、ジエチルエーテルで抽出し、有機抽出物を一緒にして硫酸マグネシウムで脱水した。濾過により乾燥剤を除去し、濾液を蒸発乾固させて、20.9g(73%)の標題化合物を互変異性体の混合物として得た。
【0234】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.87(s), 8.63(s), 8.14(dd, J=5.1, 8.4Hz), 8.00-7.83(m), 7.51(d, J=8.4Hz), 7.22-7.12(m), 6.13(s), 4.60(s); MS(ES+ve):284(100, M++1)。
【0235】
(b) 1-(4- フルオロフェニル )-2-(2-(5- トリフルオロメチル ) ピリジル ) エタノンオキシム
メタノール(1L)中の1-(4-フルオロフェニル)-2-(2-(5-トリフルオロメチル)ピリジル)エタノン(80.0g, 0.282mol)の溶液に、室温で、10%水性水酸化ナトリウム(436mL, 1.09mol)を添加した。得られた溶液を、固体ヒドロキシルアミン塩酸塩(98.0g, 1.40mol)を添加しながら激しく撹拌した。得られた混合物を2時間加熱還流し、熱いまま脱色炭で処理し、次いで、熱いままCeliteを通して濾過した。濾液をその容積が元の半分になるまで濃縮し、次いで、撹拌しながら1時間0℃に冷却した。生じた固体を濾過によって採集し、水で洗浄し、減圧下に50℃で一晩乾燥させて、73.9g(88%)の標題化合物を薄黄色の粉末として得た。
【0236】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 11.60(s, 1H), 8.86(s, 1H), 8.14(dd, 1H, J=2.1, 8.1Hz), 7.78(dd, 2H, J=5.7, 9.0Hz), 7.53(d, 1H, J=8.4Hz), 7.23(t, 2H, J=9.0Hz), 4.40(s, 2H); MS(ES+ve):299(70, M++1)。
【0237】
(c) 3-(4- フルオロフェニル )-2-(2-(5- トリフルオロメチル ) ピリジル )-2 - アジリン
塩化メチレン(400mL)中の1-(4-フルオロフェニル)-2-(2-(5-トリフルオロメチル)ピリジル)エタノンオキシム(25.0g, 0.084mol)の溶液に、トリエチルアミン(46.7mL、0.335mol)を添加した。得られた溶液を窒素雰囲気下0℃に冷却し、無水トリフルオロ酢酸(14.1mL, 0.100mol)を滴下して加えた。得られた反応物を0.5時間撹拌し、次いで、水でクエンチした。有機相を分離し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。濾過により乾燥剤を除去し、濾液から溶媒を蒸発させることにより、油状物が残留した。この残渣をシリカゲルカラムに入れ、ヘキサン中の15%酢酸エチルで溶離させて標題化合物を油状物として得たが、この油状物は放置することにより固体化した(19.4g, 82%)。
【0238】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.76(s, 1H), 7.93(dd, 2H, J=5.4, 8.7Hz), 7.83(dd, 1H, J=2.1, 8.4Hz), 7.27(t, 2H, J=8.7Hz), 7.21(d, 1H, J=8.1Hz), 3.54(s, 1H); MS(ES+ve):281(100, M++1)。
【0239】
(d) 2-(4- フルオロフェニル )-6- トリフルオロメチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
3-(4-フルオロフェニル)-2-(2-(5-トリフルオロメチル)ピリジル)-2H-アジリン(40.0g, 0.143mol)を1,2,4-トリクロロベンゼン(400mL)に溶解させ、得られた混合物を200℃に10時間加熱した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、シリカゲルカラムに注いだ。このカラムをヘキサンで溶離させて1,2,4-トリクロロベンゼンを除去し、次いで、ヘキサン中の20%ジエチルエーテルで生成物を溶離させた。所望のフラクションを一緒にして、減圧下に溶媒を蒸発させることにより、28.7g(71%)の標題化合物が残留した。
【0240】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.84(s, 1H), 7.98(dd, 2H, J=5.4, 8.7Hz), 7.65(d, 1H, J=9.3Hz), 7.28(d, 1H, J=9.3Hz), 7.20(t, 2H, J=8.7Hz), 6.88(s, 1H); MS(ES+ve):281(100, M++1)。
【0241】
(e) 2-(4- フルオロフェニル )-3- アセチル -6- トリフルオロメチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
2-(4-フルオロフェニル)-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン(10.30g, 36.76mmol)と無水酢酸(100mL)の混合物に、濃硫酸(10滴)を添加し、得られた混合物を還流温度で1時間加熱撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、氷水(300mL)に注いだ。2N 水酸化ナトリウム水溶液を添加して溶液のpHを約10まで上昇させた。生じたオレンジ色の沈澱物を濾過により採集した。得られた固体を水で洗浄し、風乾し、減圧下に乾燥させて、11.87g(定量的)の標題化合物をオレンジ色の固体として得た。
【0242】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.58(s, 1H), 8.41(d, 1H, J=9.3Hz), 7.89(d, 1H, J=9.5Hz), 7.74(m, 2H), 7.39(m, 2H), 2.22(s, 3H); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):323(70), (MH+)。
【0243】
(f) 2-(4- フルオロフェニル )-3-(3-( ジメチルアミノ )-2- プロペノイル )-6- トリフルオロメチル - ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
2-(4-フルオロフェニル)-3-アセチル-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン(11.85g, 36.77mmol)とN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(100mL)の混合物を還流温度で17時間撹拌し、室温まで冷却し、次いで、0℃まで冷却した。生じたオレンジ色の沈澱物を濾過により採集し、冷ヘキサンで洗浄し、減圧下に乾燥させて、10.17g(73%)の標題化合物をオレンジ色の固体として得た。
【0244】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.44(s, 1H), 8.22(d, 1H, J=9.4Hz), 7.75(m, 2H), 7.65(d, 1H, J=9.5Hz), 7.56(d, 1H, J=12.4Hz), 7.35(m, 2H), 5.05(d, 1H, J=12.3Hz), 3.04(s, 3H), 2.56(s, 3H); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):377(80), (M+)。
【0245】
(g) 4-[2-(4- フルオロフェニル )-6- トリフルオロメチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
EtOH(4mL)中の、2-(4-フルオロフェニル)-3-(3-(ジメチルアミノ)-2-プロペノイル)-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン(100mg, 0.27mmol)、グアニジニウム塩酸塩(52mg, 0.54mmol)及びナトリウムエトキシド(73mg, 1.08mmol)の混合物を還流温度で21時間撹拌した。得られた混合物に、出発物質が消費されたことがTLC分析によって示されるまで、グアニジンを少量ずつさらに添加した。反応混合物を0℃に冷却し、生じた沈澱物を濾過により採集し、冷EtOHで洗浄し、減圧下に乾燥させて、93mg(92%)の標題化合物を黄褐色の固体として得た。
【0246】
1H-NMR(CD3COCD3):δ 9.19(s, 1H), 8.73(d, 1H, J=9.4Hz), 8.13(d, 1H, J=5.2Hz), 7.78(m, 2H), 7.63(d, 1H, J=9.5Hz), 7.34(m, 2H), 6.41(d, 1H, J=5.2Hz), 6.17(s, 1H); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):374(100), (MH+)。
【0247】
実施例 20 : N - ベンジル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-6- トリフルオロメチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化49】
Figure 2004525150
【0248】
実施例19(g)に関して記載した方法と同様の方法で、グアニジニウム塩酸塩の代わりにN-ベンジルグアニジンを用いて、標題化合物(定量的)を黄褐色の固体として得た。
【0249】
1H-NMR(CD3COCD3):δ 9.09(s, 1H), 8.12(d, 1H, J=5.1Hz), 7.69(m, 2H), 7.24-7.42(m, 7H), 7.01(m, 1H), 6.34(d, 1H, J=5.1Hz), 4.70(d, 2H, J=6.2Hz); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):464(95), (MH+)。
【0250】
実施例 21 : N - シクロプロピル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-6- トリフルオロメチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化50】
Figure 2004525150
【0251】
実施例19(g)に関して記載した方法と同様の方法で、グアニジニウム塩酸塩の代わりにN-シクロプロピルグアニジンを用いて、標題化合物(77%)をオフホワイトの固体として得た。
【0252】
1H-NMR(CD3COCD3):δ 9.14(s, 1H), 8.88(s, 1H), 8.11(d, 1H, J=5.0Hz), 7.73(m, 2H), 7.62(d, 1H, J=9.4Hz), 7.30(m, 2H), 6.62(s, 1H), 6.37(s, 1H, J=5.1Hz), 2.87(m, 1H), 0.80(m, 2H), 0.60(m, 2H); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):414(100), (MH+)。
【0253】
実施例 22 4-[2-(4- フルオロフェニル )-6- トリフルオロメチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- -(2,2,2- トリフルオロエチル )-2- ピリミジンアミン
【化51】
Figure 2004525150
【0254】
実施例19(g)に関して記載した方法と同様の方法で、グアニジニウム塩酸塩の代わりにN-(2,2,2-トリフルオロエチル)グアニジンを用いて標題化合物(24%)を白色の固体として得た。
【0255】
1H-NMR(CD3COCD3):δ 9.16(s, 1H), 8.62(s, 1H), 8.19(d, 1H, J=5.0Hz), 7.71(m, 2H), 7.61(d, 1H, J=9.3Hz), 7.28(m, 2H), 7.03(s, 1H), 6.51(d, 1H, J=4.0Hz), 4.28(m, 2H); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):456(100), (MH+)。
【0256】
実施例 23 3-(4-[2-(4- フルオロフェニル )-6- トリフルオロメチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジニルアミノ )-1- プロパノール
【化52】
Figure 2004525150
【0257】
(a) 4-[2-(4- フルオロフェニル )-6- トリフルオロメチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- -(3-(4- メトキシベンジルオキシ ) プロピル )-2- ピリミジンアミン
N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)中の、2-(4-フルオロフェニル)-3-(3-(ジメチルアミノ)-2-プロペノイル)-6-トリフルオロメチル-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例19(f), 2.0g, 5.3mmol)、N-(3-(4-メトキシベンジルオキシ)-プロピル)グアニジン(2.7g, 7.95mmol)及び炭酸カリウム(2.2g, 15.9mmol)の混合物を、100℃の油浴中で18時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷却し、水(200mL)を添加し、クロロホルムで抽出した。クロロホルム抽出物を無水MgSO4で脱水し、濾過し、溶媒を蒸発させた。得られた粗物質を、溶離剤として30%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、2.1g(72%)の標題化合物を白色の固体として得た。
【0258】
1H-NMR(CD3COCD3):δ 9.18(s, 1H), 8.67(d, 1H, J=9.4Hz), 8.15(d, 1H, J=5.1Hz), 7.77(m, 2H), 7.56(d, 1H, J=9.2Hz), 7.34(m, 4H), 6.90(d, 2H, J=8.6Hz), 6.50(s, 1H), 6.38(d, 1H, J=5.1Hz), 4.49(s, 2H), 3.80(s, 3H), 3.63(m, 4H), 1.98(m, 2H); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):551(30), (M+)。
【0259】
(b) 3-(4-[2-(4- フルオロフェニル )-6- トリフルオロメチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジニルアミノ )-1- プロパノール
4N HCl/ジオキサン(5mL)中の4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-(3-(4-メトキシベンジルオキシ)プロピル)-2-ピリミジンアミン(2.1g, 3.8mmol)の溶液を、室温で4.5時間撹拌し、次いで、1時間加熱還流した。得られた混合物を室温まで冷却し、飽和水性NaHCO3を用いて中和し、EtOAcで抽出した。EtOAc抽出物を無水MgSO4で脱水し、濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣を2%EtOAc/ヘキサンを用いて摩砕して固体を得、これを、濾過により採集し、乾燥させて、1.31g(収率80%)の標題化合物を白色の固体として得た。
【0260】
1H-NMR(CD3COCD3):δ 9.20(s, 1H), 8.73(d, 1H, J=9.3Hz), 8.15(d, 1H, J=5.1Hz), 7.77(m, 2H), 7.64(d, 1H, J=9.9Hz), 7.34(m, 2H), 6.50(s, 1H), 6.40(d, 1H, J=5.1Hz), 3.60-3.70(m, 4H), 1.88(m, 2H); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):432(95), (MH+)。
【0261】
実施例 24 : N - シクロプロピル -4-[6- シアノ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化53】
Figure 2004525150
【0262】
(a) 2-(2-(5- シアノピリジル ))-1-(4- フルオロフェニル ) エタノン
無水テトラヒドロフラン(50mL)中の6-メチルニコチノニトリル(5.0g, 42mmol)と4-フルオロ安息香酸エチル(6.2mL, 42mmol)の冷却した溶液(0℃)に、N2下、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中1.0M溶液, 84mL, 84mmol)を添加した。反応混合物を室温まで昇温させ、室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下に蒸発させ、残渣を、エーテルと水を用いて摩砕した。得られた固体を濾過により採集し、減圧下に乾燥させて、10.2g(定量的)の標題化合物を黄色の固体として得た。1H-NMR(400MHz, d6-DMSO)は、互変異性体の混合物であることを示していた。
【0263】
(b) 2-(4- フルオロフェニル )-6- シアノピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
N-Boc-O-メシチルスルホニルヒドロキシルアミン(26.7g, 84.5mmol)を、0℃で、少量ずつトリフルオロ酢酸に添加した。得られた混合物を0℃で30分間攪拌し、次いで、氷水に注いだ。生じた白色の沈澱物を濾過により採集し、冷水で洗浄し、ジクロロメタン(300mL)に溶解させた。得られた有機溶液を無水MgSO4で脱水した。濾過により乾燥剤を除去し、濾液をフラスコに移した。この溶液に、2-(2-(5-シアノピリジル))-1-(4-フルオロフェニル)エタノン(6.77g, 28.2mmol)を加え、反応混合物を室温で約24時間撹拌した。反応混合物を水で洗浄し、MgSO4で脱水し、シリカゲルの短いパッドを通して濾過した。溶媒を減圧下に蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製して、2.6g(39%)の標題化合物を褐色の固体として得た。
【0264】
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ 6.90(s, 1H), 7.15(m, 3H), 7.57(d, 1H, J=8.0Hz), 7.93(dd, 2H, J=5.2, 8.4Hz), 8.82(s, 1H)。
【0265】
(c) 2-(4- フルオロフェニル )-3- アセチル -6- シアノピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
無水酢酸(25mL)中の、2-(4-フルオロフェニル)-6-シアノピラゾロ[1,5-α]ピリジン(6.7g, 11mmol)及び濃硫酸(2滴)の溶液を加熱し、N2下、120℃で5時間撹拌した。得られた溶液を室温まで冷却し、氷水で稀釈し、2N 水性水酸化ナトリウムを用いてpH11に塩基性化した。得られた溶液をクロロホルム(3×)で抽出した。有機抽出物を一緒にして脱水し、溶媒を減圧下に蒸発させた。メタノールを用いて摩砕して薄茶色の固体を得、これを、採集して乾燥させることにより、1.6g(84%)の標題化合物を得た。
【0266】
1H-NMR(400MHz, d6-DMSO)δ 2.19(s, 3H), 7.35(t, 2H, J=8.0Hz), 7.69(dd, 2H, J=4.0, 8.0Hz), 7.86(dd, 1H, J=4.0, 16Hz), 8.30(d, 1H, J=12Hz), 9.75(s, 1H); MS(ES+) m/z280(M++H)。
【0267】
(d) 2-(4- フルオロフェニル )-3-(3-( ジメチルアミノ )-2- プロペノイル )-6- シアノピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
2-(4-フルオロフェニル)-3-アセチル-6-シアノピラゾロ[1,5-α]ピリジン(1.6g, 5.6mmol)とジメチルホルムアミド-ジメチルアセタール(15mL)の混合物を、N2下、130℃で一晩加熱撹拌した。得られた溶液を冷却し、生じた固体を濾過により採集し、アセトンで濯いだ。濾液を蒸発させ、生じた固体をクロマトグラフィーを用いて精製した。生成物である固体を一緒にして、1.3g(68%)の標題化合物を褐色の固体として得た。
【0268】
1H-NMR(300MHz, d6-DMSO)は、異性体の混合物であることを示していた。
【0269】
MS(ES+) m/z335(M++H), 264(M+-70)。
【0270】
(e) - シクロプロピル -4-[6- シアノ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
ジメチルホルムアミド(20mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-3-(3-(ジメチルアミノ)-2-プロペノイル)-6-シアノピラゾロ[1,5-α]ピリジン(1.3g, 3.9mmol)の溶液に、N2下、N-シクロプロピルグアニジン(0.78g, 7.8mmol)及び炭酸カリウム(1.1g, 7.8mmol)を添加した。得られた混合物を100℃で17時間加熱撹拌し、次いで、N-シクロプロピル-グアニジン(0.39g, 3.9mmol)及び炭酸カリウム(0.55g, 3.9mmol)をさらに添加した。得られた混合物を、さらに4時間100℃で加熱し、次いで、反応混合物を冷却し、水を加えた。生じた固体を濾過により採集し、ジエチルエーテルに溶解させ、クロマトグラフィーを用いて精製して、0.39g(28%)の標題化合物を黄色の固体として得た。
【0271】
1H-NMR(400MHz, d6-DMSO):δ 0.50(m, 2H), 0.69(d, 2H, J=4.0Hz), 2.69(m, 1H), 6.29(d, 1H, J=8.0Hz), 7.34(t, 2H, J=8.0Hz), 7.47(d, 1H, J=4.0Hz), 7.69(m, 3H), 8.11(d, 1H, J=4.0Hz), 8.56(s, 1H); MS(ES+) m/z370(M++H)。
【0272】
実施例 25 2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2-(3- ヒドロキシプロピル ) アミノ ) ピリミジニル )-6- ピラゾロ -[1,5- α ] ピリジニルカルボキサミド
【化54】
Figure 2004525150
【0273】
エタノール(15mL)中のN-(3-ヒドロキシプロピル)グアニジン(5.4mmol)(O-メチルイソウレア-塩酸塩(0.597g, 5.4mmol)とプロパノールアミン(0.405g, 5.4mmol)から調製したもの)の溶液を、エタノール(40mL)中のナトリウムエトキシド(20mmol)の溶液に添加した。この混合物に、実施例19(f)において記載したエナミン(1.88g, 5.0mmol)を添加し、反応混合物を還流温度で24時間加熱した。溶媒を減圧下に蒸発させ、残渣を、飽和塩化アンモニウム溶液と2:1の酢酸エチル:ジエチルエーテルの間で分配させた。有機相を無水硫酸マグネシウムで脱水し、濾過して乾燥剤を除去し、溶媒を蒸発させた。得られた油状物を溶離剤としてヘキサン中の90%酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、1.70g(3.3mmol)のピリミジンオルトエステル化合物を得た。上記オルトエステル(1.73g, 3.40mmol)を、水(5mL)を含有するアセトン(200mL)に溶解させた。この溶液に、p-トルエンスルホン酸(p-TSA)一水和物(0.645g, 3.40mmol)を加え、反応物を室温で30分間撹拌した。減圧下にアセトンを除去し、残渣を、テトラヒドロフラン:エチルエーテル混合物(3:1)に溶解させた。有機相を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、濃縮乾燥させた。残渣をジエチルエーテルを用いて摩砕し、得られた固体を濾過により採集して、0.965g(2.20mmol)のエチルエステルを白色の固体として得た。前記エステル(1.46g, 2.98mmol)、シアン化ナトリウム(15mg, 0.30mmol)及びメタノール中のアンモニア(30mL, 7M溶液)の混合物を、室温で5日間撹拌した。水(20mL)を添加し、得られた混合物を氷-水浴中で30分間撹拌した。生じた固体を濾過により採集し、減圧下に乾燥させた。次いで、得られた固体をテトラヒドロフランを用いて50℃で10分間摩砕し、濾過により採集し、減圧下に乾燥させて、0.935g(2.30mmol, 収率77%)の標題化合物を白色の粉末として得た。
【0274】
NMR(d6-DMSO, 80℃):δ 9.30(s, 1H), 8.44(d, 1H, J=9.3Hz), 8.11(d, 1H, J=5.1Hz), 7.87(d, 1H, J=9.3Hz), 7.6-7.75(m, 3H), 7.32(t, 2H, J=9Hz), 6.85(m, 1H), 6.30(d, 1H, J=5.1Hz), 4.25(m, l H), 3.56(m, 2H), 3.43(q, 2H,J=6.3Hz), 1.77(pent, 2H, J=6.3Hz); 質量(ES+)=407(100%)。
【0275】
実施例 26 4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- -[2-(1 - イミダゾール -5- イル ) エチル ]-2- ピリミジンアミン
【化55】
Figure 2004525150
【0276】
キシレン(3mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例17(c), 0.105g, 0.31mmol)及びヒスタミン(0.037g, 0.33mmol)の溶液を135℃で3時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣を、溶離剤としてメタノール/酢酸エチルを用いてシリカ上で精製して、0.044g(33%)の標題化合物を白色の固体として得た。
【0277】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 2.76(t, J=7.1Hz, 2H), 3.49(d, J=6.9Hz, 2H), 6.17(d, J=4.4Hz, 1H), 6.8(broad s, 1H), 7.06(t, J=6.8Hz, 1H), 7.17(broad s, 1H), 7.29(t, J=8.8Hz, 2H), 7.41(t, J=7.9Hz, 1H), 7.51(s, 1H), 7.60(dd, J=5.6, 8.6Hz, 2H), 8.03(d, J=5.1Hz, 1H), 8.45(broad s, 1H), 8.76(d, J=6.9Hz, 1H), 11.8(broad s, 1H); APESI+MS m/z400(M+1)-
【0278】
実施例 27 4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- -(3- ピリジニルメチル )-2- ピリミジンアミン
【化56】
Figure 2004525150
【0279】
実施例16に関して記載した方法と同様の方法で、2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例17(c), 0.083g, 0.25mmol)と3-アミノメチルピリジンから、0.071g(72%)の標題化合物を白色の固体として得た。
【0280】
1H-NMR(CDCl3):δ 4.72(d, J=6.1Hz, 2H), 5.59(broad s, 1H), 6.38(d, J=5.4Hz, 1H), 6.86(t, J=6.8Hz, 1H), 7.12(t, J=8.7Hz, 2H), 7.18(t, J=7.6Hz, 1H), 7.27(dd, J=4.9, 7.7Hz, 1H), 7.58(dd, J=5.5, 8.4Hz, 2H), 7.72(d, J=7.6Hz, 1H), 8.02(broad s, 1H), 8.06(d, J=5.3Hz, 1H), 8.45(d, J=6.8Hz, 1H), 8.53(d, J=4.6Hz, 1H), 8.66(s, 1H); APESI+MS m/z397(M+1)-
【0281】
実施例 28 4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- -(2- ピリジニルメチル )-2- ピリミジンアミン
【化57】
Figure 2004525150
【0282】
実施例16に関して記載した方法と同様の方法で、2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例17(c), 0.085g, 0.25mmol)と2-アミノメチルピリジンから、0.047g(47%)の標題化合物を白色の固体として得た。
【0283】
1H-NMR(CDCl3):δ 4.82(d, J=5.7Hz, 2H), 6.13(broad s, 1H), 6.35(d, J=5.3Hz, 1H), 6.87(t, J=6.7Hz, 1H), 7.12(t, J=8.6Hz, 2H), 7.18-7.23(m, 2H), 7.36(d, J=7.8Hz, 1H), 7.59(dd, J=5.5, 8.6Hz, 2H), 7.65(dt、J=1.6, 7.7Hz, 1H), 8.07(d, J=5.3Hz, 1H), 8.18(broad s, 1H), 8.46(d, J=7.0Hz, 1H), 8.60(d, J=4.9Hz, 1H); APESI+MS m/z397(M+1)。
【0284】
実施例 29 4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- -(4- ピリジニル - メチル )-2- ピリミジンアミン
【化58】
Figure 2004525150
【0285】
実施例16に関して記載した方法と同様の方法で、2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例16(c))と4-アミノメチルピリジンから、標題化合物(80%)を白色の固体として得た。
【0286】
1H-NMR(CDCl3):δ 4.71(d, J=6.2Hz, 2H), 5.69(broad s, 1H), 6.38(d, J=5.3Hz, 1H), 6.85(t, J=6.8Hz, 1H), 7.11(t, J=8.6Hz, 3H), 7.33(d, J=5.5Hz, 2H), 7.58(dd, J=5.5, 8.6Hz, 2H), 7.8(broad s, 1H), 8.06(d, J=5.3Hz, 1H), 8.45(d, J=6.9Hz, 1H), 8.58(d, J=5.9Hz, 2H); APESI+MS m/z397(M+1)-
【0287】
実施例 30 4-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- - ペンチル -2- ピリジンアミン
【化59】
Figure 2004525150
【0288】
実施例1(h)において記載した方法と同様の方法で、ヒスタミンの代わりにペンチルアミンを用いて標題化合物を得た。
【0289】
1H-NMR(アセトン-d6):δ 8.66(d, 1H, J=6.9Hz), 8.05(d, 1H, J=5.1Hz), 7.73(m, 3H), 7.65(t, 2H, J=9.0Hz), 7.22(t, 2H, J=2.1Hz), 7.02(td, 1H, J=6.9, 1.2Hz), 6.51(s, 1H), 6.50(d, 1H, J=5.4Hz), 5.82(m, 1H), 3.34(quart, 2H, J=6.3Hz), 1.63(quint, 2H, J=6.9Hz), 1.39(m, 4H), 0.94(t, 3H, J=6.3Hz)。
【0290】
実施例 31 : N - ブチル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-6- トリフルオロメチルピラゾロ -[1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化60】
Figure 2004525150
【0291】
実施例19に関して記載した方法と同様の方法で、グアニジニウム塩酸塩の代わりにN-ブチルグアニジンを用いて、標題化合物(37%)を黄色の固体として得た。
【0292】
1H-NMR(CD3COCD3):δ 9.14(s, 1H), 8.63(d, 1H, J=9.3Hz), 8.09(d, 1H, J=5.1Hz), 7.72(m, 2H), 7.59(d, 1H, J=9.3Hz), 7.27(m, 2H), 6.40(s, 1H), 6.33(d, 1H, J=4.2Hz), 3.44(m, 2H), 1.62(m, 2H), 1.42(m, 2H), 0.93(m, 3H); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):430(95), (MH+)。
【0293】
実施例 32 : N -{4-[2-(4- フルオロフェニル )-6-( トリフルオロメチル ) ピラゾロ -[1,5- α ] ピリジン -3- イル ] ピリミジン -2- イル }- -[3-(4- メチルピペラジン -1- イル ) プロピル ] アミン
【化61】
Figure 2004525150
【0294】
無水DMF(50mL)中の、実施例19(f)において記載したエナミン(5.45g, 14.45mmol)とN-(3-(4-メチルピペラジノ)プロピル)グアニジン硫酸水素塩(12.88g, 3.0当量, 43.4mmol)の混合物に、窒素下、粉末状K2CO3(2.75g, 5.0当量, 20.0mmol)を添加した。得られた混合物を130℃で37時間加熱撹拌し、次いで、温かいまま、ガラスフリット漏斗(glass fritted funnel)を通して濾過した。減圧下に溶媒を蒸発させ、残渣を、EtOAc/ヘキサン(1:10)を用いて摩砕して固体を得た。この固体を濾過により採集し、減圧下に乾燥させて、5.0g(67%)の所望の生成物をオフホワイトの固体として得た。
【0295】
1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ 1.85(m, 2H), 2.30(s, 3H), 2.53(m, 10H), 3.54(m, 2H), 6.00(s, 1H), 6.30(d, 1H), 7.14(m, 2H), 7.40(d, 1H), 7.60(m, 2H), 8.08(d, 1H), 8.49(d, 1H), 8.81(s, 1H); MS(ESI+) m/z514.19(M+H)。
【0296】
実施例 33 [3-[2-( シクロペンチルアミノ )-4- ピリミジニル ]-2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ -[1,5- α ] ピリジン -6- イル ] メタノール
【化62】
Figure 2004525150
【0297】
(a) 2-(4- フルオロフェニル )-6-( トリフルオロメチル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- カルバルデヒド
N,N-ジメチルホルムアミド(160mL)中のオキシ塩化リン(8.0mL, 86mmol)の冷溶液(0℃)に、2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(11.0g, 39.3mmol)を添加した。反応混合物を室温で72時間撹拌し、次いで、氷水でクエンチした。生じた固体沈澱物をフィルター上に採集して、2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルバルデヒド(11.4g, 94%)を白色の固体として得た。
【0298】
Rf 0.45(4:1 ヘキサン:酢酸エチル); 1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ 10.15(s, 1H), 8.92(s, 1H), 8.53(d, 1H), 7.80(m, 2H), 7.70(d, 1H), 7.27(t, 2H)。
【0299】
(b) 1-[2-(4- フルオロフェニル )-6-( トリフルオロメチル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- プロピン -1- オール
テトラヒドロフラン(100mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルバルデヒド(11.4g, 37.0mmol)の冷懸濁液(-78℃)に、エチニルマグネシウムブロミド(111mL, テトラヒドロフラン中0.5M, 56mmol)を添加した。反応混合物を室温まで昇温させ、14時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、1N 水性塩酸を用いて中性のpHに調節した。得られた水性混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を一緒にして、水及びブラインで洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで脱水した。濾過し、濃縮することにより、1-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロピン-1-オール(11.9g, 96%)を黄褐色の固体として得た。
【0300】
Rf 0.18(4:1 ヘキサン:酢酸エチル); 1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ 8.81(s, 1H), 8.15(d, 1H), 7.75(m, 2H), 7.35(d, 1H), 7.19(t, 2H), 5.76(s, 1H), 2.71(d, 1H), 2.60(d, 1H); MS m/z335(M+1)。
【0301】
(c) 1-[2-(4- フルオロフェニル )-6-( トリフルオロメチル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- プロピン -1- オン
クロロホルム(400mL)中の1-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロピン-1-オール(5.00g, 15.0mmol)の冷溶液(0℃)に、二酸化マンガン(130g, 1.50mol)を添加した。反応混合物を0℃で1.5時間撹拌した。反応混合物をCeliteのパッドを通して濾過した。濾液を減圧下に濃縮して、1-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ-[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロピン-1-オン(3.44g, 69%)を透明な油状物として得た。
【0302】
Rf 0.39(4:1 ヘキサン:酢酸エチル); 1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ 8.90(s, 1H), 8.61(d, 1H), 7.72-7.69(m, 3H), 7.17(m, 2H), 3.06(s, 1H); MS m/z333(M+1)。
【0303】
(d) - シクロペンチル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-6-( トリフルオロメチル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
エタノール(70mL)中のN-シクロペンチルグアニジン塩酸塩(2.20g, 13.5mmol)の懸濁液に、ナトリウムエトキシド(4.5mL, エタノール中3M, 14mmol)を添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、0℃まで冷却した。この混合物に、1-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロピン-1-オン(3.44g, 10.4mmol)を少量ずつ添加した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌した後、室温で15時間撹拌し、水(400mL)で稀釈した。生じた固体沈澱物をフィルター上に採集して、N-シクロペンチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(4.48g, 98%)をオレンジ色の固体として得た。
【0304】
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ 8.83(s, 1H), 8.50(d, 1H), 8.11(d, 1H), 7.63(m, 2H), 7.43(d, 1H), 7.16(t, 2H), 6.34(d, 1H), 5.17(d, 1H), 4.34(m, 1H), 2.09(m, 2H), 1.80-1.55(m, 6H); MS m/z442(M+1); mp 155-156℃。
【0305】
(e) - シクロペンチル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-6-( トリエトキシメチル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
乾燥させた丸底フラスコに、ナトリウム金属(1.9g, 83mmol)を添加した。エタノール(110mL)を加え、ナトリウムが完全に溶解するまで室温で反応させた。N-シクロペンチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(4.48g, 10.1mmol)を添加して、反応混合物を60℃で18時間撹拌した。反応混合物を冷却し、元の容積の約1/4の容積になるまで減圧下に濃縮した。得られた混合物を水で稀釈し、酢酸エチルで抽出した。有機相を水及びブラインで洗浄し、次いで、硫酸マグネシウムで脱水した。濾過し、濃縮することにより、N-シクロペンチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリエトキシメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(4.86g, 92%)をオフホワイトの固体として得た。
【0306】
Rf 0.15(4:1 ヘキサン:酢酸エチル); 1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ 8.81(s, 1H), 8.39(d, 1H), 8.06(d, 1H), 7.62(m, 2H), 7.47(d, 1H), 7.14(t, 2H), 6.32(d, 1H), 5.12(d, 1H), 4.35(m, 1H), 3.43(q, 6H), 2.08(m, 2H), 1.80-1.51(m, 6H), 1.21(t, 9H); MS m/z520(M+1)。
【0307】
(f) エチル 3-[2-( シクロペンチルアミノ )-4- ピリミジニル ]-2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -6- カルボキシレート
アセトン(40mL)及び水(10mL)中のN-シクロペンチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリエトキシメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(1.0g, 1.9mmol)の溶液に、p-トルエンスルホン酸一水和物(915mg, 4.81mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を用いて、反応混合物のpHを僅かに塩基性に調節した。反応混合物を元の容積の1/3の容積になるまで減圧下に濃縮し、次いで、水で稀釈した。生じた沈澱物をフィルター上に採集して、エチル 3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-カルボキシレート(722mg, 85%)をオレンジ色の固体として得た。
【0308】
Rf 0.15(4:1 ヘキサン:酢酸エチル); 1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ 9.22(s, 1H), 8.38(d, 1H), 8.08(br, 1H), 7.85(d, 1H), 7.64(m, 2H), 7.16(t, 2H), 6.34(s, 1H), 5.26(br, 1H), 4.44(q, 2H), 4.35(br, 1H), 2.08(m, 2H), 1.80-1.52(m, 6H), 1.43(t, 3H); MS m/z446(M+1)。
【0309】
(g)
ジクロロメタン(14mL)中のエチル 3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-カルボキシレート(722mg, 1.62mmol)の冷溶液(-78℃)に、水素化ジイソブチルアルミニウム(6.5mL, ヘキサン中1.0M, 6.5mmol)を添加した。得られた溶液を-78℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を飽和水溶液ロシェル塩に注ぎ、室温で2時間撹拌した。得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相を水及びブラインで洗浄し、次いで、硫酸マグネシウムで脱水した。濾過し、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(4:1 ジクロロメタン:アセトン)により、[3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-イル]メタノール(261mg, 40%)を白色の固体として得た。
【0310】
Rf 0.41(4:1 ジクロロメタン:アセトン); 1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ 8.37(s, 1H), 8.28(d, 1H), 8.00(d, 1H), 7.56(m, 2H), 7.23(d, 1H), 7.10(t, 2H), 6.26(d, 1H), 5.24(d, 1H), 4.65(s, 2H), 4.29(m, 1H), 3.73(br, 1H), 2.03(m, 2H), 1.76-1.45(m, 6H); MS m/z404(M+1)。
【0311】
実施例 34 : N - シクロペンチル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-6- メチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化63】
Figure 2004525150
【0312】
(a) 4-[6-( ブロモメチル )-2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- - シクロペンチル -2- ピリミジンアミン
クロロホルム(1mL)中の[3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ-[1,5-α]ピリジン-6-イル]メタノール(65mg, 0.16mmol)の溶液に、三臭化リン(6μL, 0.06mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、飽和重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチした。得られた混合物をジクロロメタンで抽出した。有機相を水及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した。濾過し、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(19:1 ジクロロメタン:アセトン)により、4-[6-(ブロモメチル)-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ-[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン(32mg, 43%)を黄色の油状物として得た。
【0313】
Rf 0.68(9:1 ジクロロメタン:アセトン); 1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ 8.49(s, 1H), 8.39(d, 1H), 8.05(d, 1H), 7.60(m, 2H), 7.34(d, 1H), 7.13(t, 2H), 6.30(d, 1H), 5.21(d, 1H), 4.53(s, 2H), 4.33(m, 1H), 2.07(m, 2H), 1.78-1.51(m, 6H); MS m/z467(M+1)。
【0314】
(b) - シクロペンチル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-6- メチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
トルエン(5mL)中の4-[6-(ブロモメチル)-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン(40mg, 0.086mmol)の溶液に、水素化トリブチルスズ(35μL, 0.13mmol)及び2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(2mg, 0.009mmol)を添加した。反応混合物を95℃で3時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却した後、Celiteを添加し、得られた混合物を減圧下に濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(19:1 ジクロロメタン:アセトン)により粗物質を得、これをエーテルを用いて摩砕して、N-シクロペンチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-メチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(4mg, 12%)を淡黄色の固体として得た。
【0315】
Rf 0.63(9:1 ジクロロメタン:アセトン); 1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ 8.37-8.28(m, 2H), 8.00(br, 1H), 7.60(m, 2H), 7.23-7.11(m, 3H), 6.32(d, 1H), 5.37(br, 1H), 4.36(m, 1H), 2.40(s, 3H), 2.07(m, 2H), 1.82-1.51(m, 6H); MS m/z388(M+1)。
【0316】
実施例 35 : N - シクロペンチル -4-[6-[( シクロペンチルアミノ ) メチル ]-2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化64】
Figure 2004525150
【0317】
テトラヒドロフラン(2mL)中の4-[6-(ブロモメチル)-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン(30mg, 0.064mmol)の懸濁液に、シクロペンチルアミン(730μL, 7.4mmol)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、次いで、酢酸エチルで稀釈した。有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液、水及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水した。濾過し、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(39:1のジクロロメタン:メタノールから35:5のジクロロメタン:メタノール)により、N-シクロペンチル-4-[6-[(シクロペンチルアミノ)メチル]-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(6mg, 20%)を薄黄色の固体として得た。
【0318】
Rf 0.56(35:5 ジクロロメタン:メタノール); 1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ 8.46(s, 1H), 8.36(d, 1H), 8.04(d, 1H), 7.60(m, 2H), 7.37(d, 1H), 7.12(t, 2H), 6.30(d, 1H), 5.10(d, 1H), 4.33(m, 1H), 3.84(s, 2H), 3.14(m, 1H), 2.07(m, 2H), 1.85(m, 2H), 1.79-1.38(m, 12H); MS m/z471(M+1)。
【0319】
実施例 36 4-[5- クロロ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- - シクロペンチル -2- ピリミジンアミン
【化65】
Figure 2004525150
【0320】
(a) 2-(4- クロロ -2- ピリジニル )-1-(4- フルオロフェニル ) エタノン
テトラヒドロフラン(100mL)中の4-クロロ-2-ピコリン(5.0g, 39mmol)と4-フルオロ安息香酸エチル(6.6g, 39mmol)の冷溶液(0℃)に、圧力均一化漏斗(pressure equalizing funnel)を用いて、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(80mL, テトラヒドロフラン中1.0M, 80mmol)を30分間かけて滴下して加えた。リチウムビス(トリメチルシリル)アミドの添加が完了した時点で、冷浴を除去し、得られた溶液を室温で15時間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮し、そこに、メタノールを添加した。形成された白色沈澱物を濾過により採集し、乾燥させて、2-(4-クロロ-2-ピリジニル)-1-(4-フルオロフェニル)エタノン(9.6g, 99%)を白色の固体として得た。
【0321】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.90(m, 3H), 7.11(t, 2H), 6.56(s, 1H), 5.67(s, 1H), 4.14(m, 2H); 19F-NMR(DMSO-d6):δ -115.67; MS m/z250(M+1)。
【0322】
(b) 2-(4- クロロ -2- ピリジニル )-1-(4- フルオロフェニル ) エタノンオキシム
メタノール(200mL)中の2-(4-クロロ-2-ピリジニル)-1-(4-フルオロフェニル)エタノン(9.6g, 38mmol)の溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(13.5g, 190mmol)を添加し、次いで、水酸化ナトリウム溶液(7.8g, 50mLの水中190mmol)を添加した。得られた懸濁液を還流温度で2時間加熱し、次いで、室温まで冷却した。得られた混合物を濃縮し、得られたスラリーに水を加えた。形成された白色沈殿物を濾過により採集し、水で洗浄し、脱水して(硫酸マグネシウム)、2-(4-クロロ-2-ピリジニル)-1-(4-フルオロフェニル)エタノンオキシム(8.45g, 84%)を白色固体として得た。
【0323】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 11.56(s, 1H), 8.44(d, 1H), 7.80(m, 2H), 7.40(m, 2H), 7.22(m, 2H), 4.29(s, 2H); 19F-NMR(DMSO-d6):δ -113.44; MS m/z265(M+1)。
【0324】
(c) 5- クロロ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
1,2-ジメトキシエタン(50mL)中の2-(4-クロロ-2-ピリジニル)-1-(4-フルオロフェニル)エタノンオキシム(8.0g, 30mmol)の溶液に、0℃で、無水トリフルオロ酢酸(6.3g, 30mmol)を添加し、その際、添加している間の温度を10℃未満に維持した。無水トリフルオロ酢酸の添加が完了した後、反応物を室温まで昇温させた。次いで、得られた溶液を4℃まで冷却し、1,2-ジメトキシエタン(20mL)中のトリエチルアミン(8.4mL、60mmol)の溶液を0.5時間かけて添加した。得られた混合物を室温まで昇温させ、1.5時間撹拌した。この混合物に、塩化鉄(II)(40mg)を添加し、得られた反応物を75℃で15時間加熱した。反応混合物を水(300mL)に注いだ。得られた懸濁液を酢酸エチルで抽出した。有機物を一緒にして脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮して固体残渣を得た。この残渣をフラッシュクロマトグラフィー(1:1 酢酸エチル-ヘキサン)で精製して、5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(4.2g, 57%)を白色の固体として得た。
【0325】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.36(d, 1H), 7.93(q, 2H), 7.49(d, 1H), 7.15(t, 2H), 6.70(dd, 1H), 6.69(s, 1H); 19F-NMR(CDCl3):δ -113.30; MS m/z247(M+1)。
【0326】
(d) 5- クロロ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- カルバルデヒド
オキシ塩化リン(0.6mL, 6.4mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に添加し、得られた混合物を室温で10分間撹拌した。5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(1.0g, 4.1mmol)を添加し、反応混合物を室温で12時間撹拌した。この反応混合物を氷-水に注ぎ、水性水酸化アンモニウムで中和してpHを7とした。得られたスラリーをジクロロメタン(3×40mL)で抽出した。有機物を一緒にしてブラインで洗浄し、脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮して、アセトニトリルから再結晶させた後に、5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルバルデヒド(0.95g, 85%)を白色の固体として得た。
【0327】
1H-NMR(CDCl3):δ 10.07(s, 1H), 8.49(d, 1H), 8.44(d, 1H), 7.78(q, 2H), 7.22(t, 2H), 7.07(dd, 1H); MS m/z275(M+1)。
【0328】
(e) 1-[5- クロロ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ブチン -1- オン
テトラヒドロフラン(20mL)中の5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルバルデヒド(0.93g, 3.4mmol)の溶液に、-78℃で、エチニルマグネシウムブロミド(16mL, テトラヒドロフラン中0.5M, 8.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温まで昇温させ、1時間撹拌した。反応物に水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル相を脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮して固体残渣を得た。この残渣をジクロロメタン(50mL)に溶解させ、二酸化マンガン(5g)を添加した。このスラリーを室温で2時間撹拌した。二酸化マンガンを濾過により除去し、濾液を濃縮して固体とした。この固体を、フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン)で精製して、1-[5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ブチン-1-オン(0.63g, 2ステップ反応に対して62%)を白色の固体として得た。
【0329】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.52(d, 1H), 8.47(d, 1H), 7.69(q, 2H), 7.18(t, 2H), 7.07(dd, 1H), 3.00(s, 1H); 19F-NMR(CDCl3):δ -111.69; MS m/z299(M+1)。
【0330】
(f) 4-[5- クロロ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- - シクロペンチル -2- ピリミジンアミン
N,N-ジメチルホルムアミド中の1-[5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ブチン-1-オン(0.61g, 2.0mmol)の溶液に、シクロペンチルグアニジン塩酸塩(0.67g, 4.1mmol)を添加し、次いで、無水炭酸カリウム(0.57g, 4.1mmol)を添加した。得られた混合物を80℃で12時間加熱した。室温まで冷却して、水を加えた。得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル相をブラインで洗浄し、脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(1:1 酢酸エチル-ヘキサン)で精製して、アセトニトリルから再結晶させた後に、4-[5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン(0.6g, 74%)を白色の固体として得た。
【0331】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.54(broad s, 1H), 8.40(d, 1H), 8.04(d, 1H), 7.60(q, 2H), 7.16(t, 2H), 6.88(dd, 1H), 6.28(d, 1H), 5.22(d, 1H), 4.40(m, 1H), 1.4-2.2(m, 8H); 19F-NMR(CDCl3):δ -112.5; MS m/z408(M+1)。
【0332】
実施例 37 : N - シクロペンチル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-5-(1- ピロリジニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化66】
Figure 2004525150
【0333】
ピロリジン(5mL)中の4-[5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン(0.1g, 0.25mmol)の溶液に、rac-2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル(46mg, 0.08mmol)、炭酸セシウム(120mg, 0.38mmol)及び酢酸パラジウム(II)(11mg, 0.05mmol)を添加した。得られた混合物を80℃で24時間撹拌し、その時点で、薄層クロマトグラフィーにより反応が完了したと判断した。得られた溶液を室温まで冷却し、反応混合物に酢酸エチル及び水を添加した。相を分離し、水相を酢酸エチルで再度抽出した。有機相を一緒にして脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮した。得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(1:1 ヘキサン-酢酸エチル)で精製して、N-シクロペンチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-5-(1-ピロリジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(60mg, 54%)を固体として得た。
【0334】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.23(d, 1H), 7.92(d, 1H), 7.58(m, 2H), 7.35(s, 1H), 7.12(t, 2H), 6.43(dd, 1H), 6.2(d, 1H), 5.00(d, 1H), 4.46(m, 1H), 3.42(m, 4H), 2.06-1.4(m, 12H); 19F-NMR(CDCl3):δ -113.69 ; MS m/z443(M+1)。
【0335】
実施例 38 4-[5- クロロ -2-(4- メトキシフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- - シクロペンチル -2- ピリミジンアミン
【化67】
Figure 2004525150
【0336】
(a) 2-(4- クロロ -2- ピリジニル )-1-(4- メトキシフェニル ) エタノン
テトラヒドロフラン(100mL)中の4-クロロ-2-ピコリン(10g, 78.4mmol)と4-メトキシ安息香酸エチル(14.1g, 78.4mmol)の冷溶液(0℃)に、圧力均一化漏斗を用いて、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(157mL, テトラヒドロフラン中1.0M, 157mmol)を30分間かけて滴下して加えた。リチウムビス(トリメチルシリル)アミドの添加が完了した時点で、氷浴を除去し、得られた溶液を45℃で15時間加熱した。得られた混合物を室温まで冷却し、その溶液を濃縮した。メタノールを添加して反応をクエンチし、黄色の沈澱物が形成された。その沈澱物を濾過により採集し、乾燥させて、生成物をエノールとケトンの互変異性体の混合物として得た。
【0337】
MS m/z262(M+1)。
【0338】
(b) 2-(4- クロロ -2- ピリジニル )-1-(4- メトキシフェニル ) エタノンオキシム
メタノール(200mL)中の2-(4-クロロ-2-ピリジニル)-1-(4-メトキシフェニル)エタノンの溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(27.2g, 392mmol)を添加し、次いで、水酸化ナトリウム溶液(15.7g, 50mLの水中392mmol)を添加した。得られた懸濁液を還流温度で1時間加熱し、次いで、室温まで冷却した。得られた混合物を濃縮し、得られたスラリーに水を添加した。形成された白色の沈澱物を濾過により採集し、水で洗浄し、乾燥させて、2-(4-クロロ-2-ピリジニル)-1-(4-メトキシフェニル)エタノンオキシム(11.8g)を白色の固体として得た。
【0339】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.47(d, 1H), 7.72(d, 2H), 7.36(d, 1H), 7.19(dd, 1H), 6.91(d, 2H), 4.43(s, 2H), 3.84(s, 3H); MS m/z277(M+1)。
【0340】
(c) 5- クロロ -2-(4- メトキシフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
1,2-ジメトキシエタン(200mL)中の2-(4-クロロ-2-ピリジニル)-1-(4-メトキシフェニル)エタノンオキシム(11.8g, 42.6mmol)の溶液に、0℃で、無水トリフルオロ酢酸(6.3mL, 44.8mmol)を添加し、その際、添加している間の温度を10℃未満に維持した。無水トリフルオロ酢酸の添加が完了した後、反応物を15℃まで昇温させた。得られた溶液を、次いで、4℃に冷却し、1,2-ジメトキシエタン(15mL)中のトリエチルアミン(12.5mL, 89.5mmol)の溶液を0.5時間かけて添加した。得られた混合物を室温まで昇温させ、室温で5時間撹拌した。この混合物に塩化鉄(II)(0.11g, 0.85mmol)を添加し、得られた反応物を75℃で15時間加熱した。反応混合物を水(300mL)に注いだ。得られた懸濁液を酢酸エチルで抽出した。有機相を脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮して固体とした。この固体をメタノールから再結晶させて、5-クロロ-2-(4-メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(6.64g, 60%)を白色に針状物として得た。
【0341】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.35(d, 1H), 7.86(d, 2H), 7.46(d, 1H), 6.97(d, 2H), 6.67(d, 1H), 6.65(s, 1H), 3.85(s, 3H); MS m/z259(M+1)。
【0342】
(d) 5- クロロ -2-(4- メトキシフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- カルバルデヒド
N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)に、0℃で、オキシ塩化リン(0.54mL, 7.8mmol)を添加した。オキシ塩化リンの添加が完了した後、得られた混合物を室温まで昇温させて1時間撹拌した。これに5-クロロ-2-(4メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(1.0g, 3.86mmol)を添加し、得られた溶液を2時間撹拌した。水を添加し、次いで、ジクロロメタンを添加した。水相をジクロロメタンで抽出した。有機物を一緒にしてブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、濃縮した。白色の結晶質化合物として、5-クロロ-2-(4-メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルバルデヒド(0.9g, 81%)を得た。
【0343】
1H-NMR(CDCl3):δ 10.12(s, 1H), 8.52(d, 1H), 8.47(d, 1H), 7.76(d, 2H), 7.11-7.06(m, 3H), 3.93(s, 3H); MS m/z287(M+1)。
【0344】
(e) 1-[5- クロロ -2-(4- メトキシフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- プロピン -1- オール
テトラヒドロフラン(50mL)中の5-クロロ-2-(4-メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルバルデヒド(0.90g, 3.14mmol)の冷懸濁液(-78℃)に、エチニルマグネシウムブロミド(7.5mL, テトラヒドロフラン0.5M, 3.77mmol)を滴下して加えた。反応混合物を-78℃で1時間撹拌し、次いで、室温で4時間撹拌した。得られた溶液を飽和水性重炭酸ナトリウムに注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機相を水及びブラインで洗浄し、有機物を一緒にして硫酸マグネシウムで脱水した。濾過し、濃縮して、1-[5-クロロ-2-(4-メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロピン-1-オール(1.05g, 100%)を白色の固体として得た。
【0345】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.40(d, 1H), 8.05(s, 1H), 7.72(d, 2H), 7.05(d, 2H), 6.80(dd, 1H), 5.78(s, 1H), 3.91(s, 3H), 2.74(s, 1H), 2.53(s, 1H); MS m/z313(M+1)。
【0346】
(f) 1-[5- クロロ -2-(4- メトキシフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- プロピン -1- オン
クロロホルム(100mL)中の1-[5-クロロ-2-(4-メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロピン-1-オール(1.05g, 3.14mmol)の溶液に二酸化マンガン(6.82g, 78.5mmol)を添加した。反応混合物を室温で3.5時間撹拌した。得られた懸濁液をCeliteのパッドを通して濾過し、濾液を濃縮して、1-[5-クロロ-2-(4-メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロピン-1-オン(0.99g, 100%)を淡黄色の固体として得た。
【0347】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.50(d, 1H), 8.46(d, 1H), 7.64(d, 2H), 7.04(dd, 1H), 6.98(d, 2H), 3.87(s, 3H), 2.99(s, 1H); MS m/z295(M+1)。
【0348】
(g) 4-[5- クロロ -2-(4- メトキシフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- - シクロペンチル -2- ピリミジンアミン
ナトリウムエチラート(0.7mL(2.09mmol), エタノール中21%)及びシクロペンチルグアニジン塩酸塩(0.47g, 2.88mmol)を、順次、エタノール(30mL)に添加した。得られた溶液を室温で30分間撹拌した。1-[5-クロロ-2-(4-メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロピン-1-オン(0.5g, 1.61mmol)を添加し、得られた懸濁液を室温で2日間撹拌した。反応物を、水を添加することによりクエンチした。水相を酢酸エチルで抽出し、有機相を一緒にしてブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水した。濾過し、濃縮することにより固体を得、この固体をメタノールから再結晶させて、4-[5-クロロ-2-(4-メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン(0.45g, 66%)を淡黄色の固体として得た。
【0349】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.59(broad s, 1H), 8.42(d, 1H), 8.05(d, 1H), 7.59(d, 2H), 7.03(d, 2H), 6.91(dd, 1H), 6.39(d, 1H), 5.34(broad s, 1H), 4.42(m, 1H), 3.92(s, 3H), 2.17(m, 2H), 1.86-1.60(m, 6H); MS m/z420(M+1)。
【0350】
実施例 39 〜実施例 49
上記実施例1〜実施例38に関して記載した技術を用いて、以下に示すさらなる化合物を調製する。
【化68】
Figure 2004525150
【0351】
Figure 2004525150
【0352】
Figure 2004525150
【0353】
実施例 50 2-(4- フルオロフェニル )-3-(4- ピリミジニル )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化69】
Figure 2004525150
【0354】
(a) 1-(4- フルオロフェニル )-2-(4- ピリミジニル )- エタノン
乾燥テトラヒドロフラン(100mL)中の4-メチルピリミジン(20.64g, 0.22mol)と4-フルオロ安息香酸エチル(36.9g, 0.22mol)の撹拌溶液に、窒素下0℃で、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中1M, 440mL, 0.44mol)を2時間かけて添加した。リチウムビス(トリメチルシリル)アミドを添加している間に白色の沈澱物が析出し、この懸濁液を室温で一晩撹拌した。反応物を100mLの水で稀釈し、濾過した。濾液を水で3回洗浄し、脱水した。得られた溶液を酢酸エチル(100mL)で稀釈し、有機相を分離した。水相を酢酸エチル(100mL)でさらに抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濃縮し、前記濾液と一緒にして、合わせて47g(98%)の生成物を得た。
【0355】
1H-NMR(CDCl3):エノール:ケト互変異性体の2:1混合物として存在:δ エノール形態: 5.95(s, 1H), 6.92(dd, J=1.2, 5.7Hz, 1H), 7.06-7.14(m, 2H), 7.83(dd, J=5.4, 8.7Hz, 2H), 8.40(d, J=5.7Hz, 1H), 8.8(s, 1H); ケト形態: 4.42(s, 2H), 7.12-7.18(m, 2H), 7.34(d, J=4.2Hz, 1H), 8.06(dd, J=5.3, 8.8Hz, 2H), 8.67(d, J=5.1Hz, 1H), 9.16(s, 1H); APESI-MS m/z215(M-1)-
【0356】
(b)
水(300mL)及びイソプロパノール(300mL)の混合液中の1-(4-フルオロフェニル)-2-(4-ピリミジニル)-エタノン(21.6g, 0.1mol)と1-アミノピリジウムヨージド(22.2g, 0.1mol)と炭酸カリウム(41.4g, 0.3mol)の溶液を、100℃で16時間加熱撹拌した。減圧下にイソプロパノールを除去し、得られた水相をジクロロメタン(5×200mL)で抽出した。ジクロロメタン抽出物を一緒にして、減圧下に溶媒を蒸発させることにより赤色の固体が残留した。この赤色の固体をヘキサン/酢酸エチルで溶離させるシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、9.16g(32%)の標題化合物を黄色の固体として得た。
【0357】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.07(d, J=5.4Hz, 1H), 7.14(t, J=6.8Hz, 1H), 7.32(t, J=8.7Hz, 2H), 7.53(t, J=7.8Hz, 1H), 7.60(dd, J=5.7, 8.7Hz, 2H), 8.40(d, J=8.9Hz, 1H), 8.54(d, J=5.3Hz, 1H), 8.83(d, J=7.1Hz, 1H), 9.16(s, 1H); APESI+MS m/z291(M+1)。
【0358】
実施例 51 2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2- メチルチオ ) ピリミジニル )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化70】
Figure 2004525150
【0359】
(a) 1-(4- フルオロフェニル )-2-(4-(2- メチルチオ ) ピリミジニル ) エタノン
乾燥テトラヒドロフラン(400mL)中の2-メチルチオ-4-メチルピリミジン(66g, 0.47mol)と4-フルオロ安息香酸エチル(79g, 0.47mol)の撹拌溶液に、窒素下0℃で、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中1N, 940mL, 0.94mol)を2時間かけて添加した。得られた溶液を氷浴温度で18時間撹拌した。この溶液を2Lの氷冷0.5N 塩酸に注いだ。形成された沈澱物を濾過し、風乾した。沈澱物を水で洗浄して、二番目の固体群と三番目の固体群を得た。沈澱物を一緒にしてアセトンと水から再結晶させて、117g(95%)の生成物を黄色の固体として得た。
【0360】
1H-NMR(CDCl3):δ (全てエノール形態): 3.0(s, 3H), 6.29(s, 1H), 7.01(d, J=5.7Hz, 1H), 7.48(t, J=8.7Hz, 2H), 8.20(dd, J=5.4, 8.8Hz, 2H), 8.68(d, J=5.7Hz, 1H); APESI-MS m/z261(M-1)-
【0361】
(b)
イソプロパノール(300mL)中の1-(4-フルオロフェニル)-2-(4-(2-メチルチオ)ピリミジニル)エタノン(13.0g, 50mmol)の溶液を加熱還流した。水(300mL)中の1-アミノピリジニウムヨージド(14g, 63mmol)の溶液を2N 水酸化ナトリウム(31.5mL)で処理した。この溶液を前記ケトンに2時間かけて添加し、その際、得られた混合物を還流温度で加熱した。さらに7時間後、減圧下にイソプロパノールの一部を蒸発させ、得られた溶液をジクロロメタン(2×300mL)で抽出した。ジクロロメタン抽出物を一緒にして脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、減圧下に溶媒を蒸発させることにより赤色の固体が残留した。この赤色の固体を、ジクロロメタンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、4.5g(26%)の標題化合物を黄色の固体として得た。
【0362】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 2.5(s, 3H), 6.80(d, J=5.3Hz, 1H), 7.18(t, J=6.9Hz, 1H), 7.36(t, J=8.8Hz, 2H), 7.59(t, J=7.9Hz, 1H), 7.60(dd, J=5.7, 8.7Hz, 2H), 8.38(d, J=9.1Hz, 1H), 8.40(d, J=5.3Hz, 1H), 8.88(d, J=7.0Hz, 1H); APESI+MS m/z337(M+1)。
【0363】
実施例 52 2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2- メチルスルフィニル ) ピリミジニル )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化71】
Figure 2004525150
【0364】
ジクロロメタン(10mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルチオ)ピリミジニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(0.285g, 0.85mmol)の撹拌溶液に、ジクロロメタン(5mL)中の57-86% m-クロロペルオキシ安息香酸(0.257g, 0.85-1.23mmol)の溶液を滴下して加えた。10分後、得られた溶液を、水性炭酸カリウム(20mL)を添加することによりクエンチし、有機相を分離した。水相をジクロロメタン(2×20mL)でさらに抽出した。ジクロロメタン相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、濃縮して、白色の粗固体を得た。ヘキサン/酢酸エチルの勾配(0-100%酢酸エチル)で溶離させるシリカゲルクロマトグラフィーにより、0.213g(60%)の標題化合物を白色の固体として得た。
【0365】
1H-NMR(CDC13):δ 3.05(s, 3H), 7.07-7.11(m, 2H), 7.25(d, J=8.5Hz, 2H), 7.55(t, J=7.8Hz, 1H), 7.64(dd, J=5.5, 6.9Hz, 2H), 8.52(d, J=5.1Hz, 1H), 8.59(d, J=6.9Hz, 1H), 8.84(d, J=9.0Hz, 1H); APESI+MS m/z353(M+1)-
【0366】
実施例 53 2-(4- フルオロフェニル )-7- メチル -3-(4- ピリミジニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化72】
Figure 2004525150
【0367】
乾燥テトラヒドロフラン(5mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-ピリミジニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例50, 0.2g, 0.69mmol)の溶液を窒素下-78℃に冷却し、リチウムジイソプロピルアミド(ヘプタン/テトラヒドロフラン/エチルベンゼン中2M溶液, 0.45mL, 0.9mmol)を滴下して加えた。反応混合物を約10分間撹拌し、ヨウ化メチル(0.2mL, 4mmol)を添加した。得られた溶液を室温まで昇温させ、さらに1.5時間撹拌した。反応混合物をジエチルエーテル(20mL)で稀釈し、水(20mL)を加え、有機相を分離した。水相をエーテル(20mL)でさらに抽出し、エーテル相を一緒にして無水硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、溶媒を蒸発させて、黄色の固体を得た。9:1のヘキサン/酢酸エチルで溶離させるシリカゲルクロマトグラフィーにより、0.080g(38%)の標題化合物を得た。
【0368】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 2.72(s, 3H), 7.05(d, J=6.3Hz, 2H), 7.32(t, J=8.8Hz, 2H), 7.46(dd, J=7.0, 8.6Hz, 1H), 7.61(dd, J=5.5, 8.6Hz, 2H), 8.32(d, J=9.0Hz, 1H), 8.52(d, J=5.5Hz, 1H), 9.15(s, 1H); APESI+MS m/z305(M+1)-
【0369】
実施例 54 2-(4- フルオロフェニル )-7- メチルチオ -3-(4- ピリミジニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化73】
Figure 2004525150
【0370】
実施例53において記載した方法と同様の方法で、ヨウ化メチルの代わりにジメチルジスルフィドを用いて、標題化合物(72%)を得た。
【0371】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 2.46(s, 3H), 7.01(d, J=7.3Hz, 1H), 7.06(d, J=4.7Hz, 1H), 7.33(t, J=8.8Hz, 2H), 7.53(t, J=8.2Hz, 1H), 7.61(dd, J=5.5, 8.4Hz, 2H), 8.22(d, J=8.8Hz, 1H), 8.53(d, J=5.5Hz, 1H), 9.15(s, 1H); APCI+MS m/z336(M)-
【0372】
実施例 55 2-(4- フルオロフェニル )-7- メチルスルフィニル -3-(4- ピリミジニル ) ピラゾロ [1,5- α ]- ピリジン
【化74】
Figure 2004525150
【0373】
クロロホルム(20mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-7-メチルチオ-3-(4-ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例54, 0.246g, 0.73mmol)の撹拌溶液に、クロロホルム(10mL)中のm-クロロ過安息香酸(57-86%, 0.221g, 0.73-1.1mmol)の溶液を滴下して加えた。1時間後、反応物を水性炭酸カリウム(20mL)を添加することによりクエンチし、有機相を分離した。水相をクロロホルム(2×20mL)でさらに抽出し、クロロホルム相を一緒にして無水硫酸マグネシウムで脱水した。濾過により乾燥剤を除去し、溶媒を蒸発させて、薄茶色の固体を得た。ヘキサン/酢酸エチルの勾配(0-30%酢酸エチル)で溶離させるシリカゲルクロマトグラフィーにより、0.170g(66%)の標題化合物を主要な生成物として得た。
【0374】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 3.11(s, 3H), 7.13(d, J=5.4Hz, 1H), 7.33(t, J=8.8Hz, 2H), 7.50(d, J=7.0Hz, 1H), 7.63(dd, J=5.7, 8.6Hz, 2H), 7.76(dd, J=7.4, 8.1Hz, 1H), 8.50(d, J=8.8Hz, 1H), 8.60(d, J=5.5Hz, 1H), 9.20(s, 1H); APESI+MS m/z353(M+1)-
【0375】
実施例 56 7-(2- フルオロエトキシ )-2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2- メチルチオ ) ピリミジニル )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化75】
Figure 2004525150
【0376】
(a) 7-(2- フルオロエトキシ )-2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2- メチルチオ ) ピリミジニ ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
テトラヒドロフラン(5mL)中の2-フルオロエタノール(0.128g, 2mmol)の撹拌溶液に、窒素下、カリウムt-ブトキシド(t-BuOH中1M, 2.0mL, 2mmol)を添加し、得られた溶液を5分間撹拌した。次いで、ジクロロメタン(0.5mL)中の7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルチオ)ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(0.15g, 0.4mmol)の溶液を滴下して加え、反応物を16時間撹拌した。ジクロロメタン(20mL)及び水(20mL)を添加し、水相を分離し、ジクロロメタン(2×20mL)でさらに抽出した。有機相を一緒にして無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を蒸発させて、褐色の固体を得た。溶離剤として4:1のヘキサン/酢酸エチルを用いてシリカゲルで精製して、0.111g(70%)の標題化合物を得た。
【0377】
1H-NMR(CDCl3):δ 2.59(s, 3H), 4.60(t, J=4.1Hz, 1H), 4.67(t, J=4.1Hz, 1H), 4.87(t, J=4.1Hz, 1H), 4.98(t, J=4.1Hz, 1H), 6.37(d, J=7.3Hz, 1H), 6.64(d, J=5.3Hz, 1H), 7.13(t, J=8.6Hz, 2H), 7.37(t, J=8.2Hz, 1H), 7.58(dd, J=5.3, 8.6Hz, 2H), 8.15(d, J=8.8Hz, 1H), 8.21(d, J=5.5Hz, 1H); APESI+MS m/z399(M+1)-
【0378】
(b) 7- クロロ -2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2- メチルチオ ) ピリミジニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
テトラヒドロフラン(20mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルチオ)ピリミジニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例51, 1.0g, 3.0mmol)の溶液を窒素下で冷却した。リチウムジイソプロピルアミド(ヘプタン/テトラヒドロフラン/エチルベンゼン中2M溶液, 3.0mL, 6.0mmol)を滴下して加えた。得られた溶液を5分間撹拌し、次いで、テトラヒドロフラン(5mL)のトルエンスルホニルクロリド(1.2g, 6.3mmol)の溶液を滴下して加えた。反応混合物を-78℃で1時間撹拌し、次いで、室温まで昇温させた。酢酸エチル(30mL)と水(20mL)を添加し、有機相を分離した。水相を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。酢酸エチル相を一緒にして硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、溶媒を蒸発させて、褐色の油状物を得た。溶離剤として1:1のヘキサン/ジクロロメタンを用いてシリカゲルで精製して、0.316g(28%)の7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルチオ)ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジンを得た。
【0379】
1H-NMR(CDCl3):δ 2.65(s, 3H), 6.73(d, J=5.4Hz, 1H), 7.12-7.25(m, 3H), 7.39(dd, J=7.4, 8.9Hz, 1H), 7.62-7.69(m, 2H), 8.30(d, J=5.2Hz, 1H), 8.50(d, J=8.1Hz, 1H); APEI+MS m/z371/373(M+1)-
【0380】
実施例 57 : N - ブチル -4-[7-(2- フルオロエトキシ )-2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化76】
Figure 2004525150
【0381】
実施例16において記載した方法と同様の方法で、7-(2-フルオロエトキシ)-2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例71)及びn-ブチルアミンから標題化合物(68%)を得た。
【0382】
1H-NMR(CDCl3):δ 0.96(t, J=7.3Hz, 3H), 1.44(sextet, J=7.5Hz, 2H), 1.62(quintet, J=7.5Hz, 2H), 3.45(q, J=6.5Hz, 2H), 4.59(t, J=4.1Hz, 1H), 4.66(t, J=4.1Hz, 1H), 4.86(t, J=4.1Hz, 1H), 4.98(t, J=4.1Hz, 1H), 5.4(broad s, 1H), 6.26(d, J=5.3Hz, 1H), 6.32(d, J=7.3Hz, 1H), 7.11(t, J=8.7Hz, 2H), 7.30(t, J=7.8Hz, 1H), 7.60(dd, J=5.4, 8.6Hz, 2H), 8.01(d, J=5.1Hz, 1H), 8.09(d, J=9.0Hz, 1H); APESI+MS m/z424(M+1)-
【0383】
実施例 58 : N - ベンジル -4-[7-(2- フルオロエトキシ )-2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化77】
Figure 2004525150
【0384】
実施例16において記載した方法と同様の方法で、7-(2-フルオロエトキシ)-2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例70)及びベンジルアミンから標題化合物(73%)を得た。
【0385】
1H-NMR(CDCl3):δ 4.56(t, J=4.1Hz, 1H), 4.64(t, J=4.1Hz, 1H), 4.72(d, J=5.7Hz, 2H), 4.85(t, J=4.1Hz, 1H), 4.96(t, J=4.1Hz, 1H), 5.7(broad s, 1H), 6.28-6.31(m, 2H), 7.08-7.16(m, 3H), 7.26-7.30(m, 1H), 7.34(d, J=7.9Hz, 2H), 7.39(t, J=6.5Hz, 2H), 7.60(dd, J=5.5, 8.6Hz, 2H), 7.75(broad s, 1H), 8.01(d, J=5.1Hz, 1H); APESI+MS m/z458(M+1)-
【0386】
実施例 59 2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2- メチルチオ ) ピリミジニル )-7-(2,2,2- トリフルオロエトキシ ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化78】
Figure 2004525150
【0387】
(a) 2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2- メチルチオ ) ピリミジニル )-7-(2,2,2- トリフルオロエトキシ ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
ジクロロメタン(100mL)中の7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルチオ)-ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(1.6g, 4.3mmol)の溶液を氷浴中で冷却した。この溶液に、テトラヒドロフラン(50mL)中の2,2,2-トリフルオロエタノール(1.6mL, 22mmol)及びカリウムt-ブトキシド(t-ブタノール中1M溶液, 22mL)の溶液を添加した。その後、反応混合物を60℃に18時間加熱し、次いで、冷水に注ぎ、1N HClを用いて中和した。相を分離し、有機物を水(2×50mL)で洗浄し、脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、減圧下に蒸発させた。残渣を酢酸エチル:ヘキサン(1:2)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、1.6g(86%)の標題化合物を黄色の固体として得た。
【0388】
1H-NMR(CDCl3):δ 2.65(s, 3H), 4.86(q, J=8.0Hz, 2H), 6.56(d, J=7.4Hz, 1H), 6.73(d, J=5.4Hz, 1H), 7.20(t, J=8.6Hz, 2H), 7.42(t, J=8.3Hz, 1H), 7.65(dd, J=5.5Hz, 8.8Hz, 2H), 8.28(d, J=8.9Hz, 1H), 8.29(d, J=5.2Hz, 1H); APESI+MS m/z435(M+1)。
【0389】
(b) 7- クロロ -2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2- メチルチオ ) ピリミジニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルチオ)ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(17g, 50mmol)(実施例51を参照されたい)をテトラヒドロフランに溶解させ、ドライアイス/アセトン浴中で-78℃に冷却した。リチウムジイソプロピルアミド(テトラヒドロフラン中2M溶液, 76mL, 0.152mol)を添加した。20分後、四塩化炭素(88mL, 910mmol)を添加した。2時間後、得られた溶液を飽和ブライン(50mL)でクエンチし、相を分離した。有機物を飽和ブライン(100mL)で洗浄し、脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮した。残渣を、ジクロロメタンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、15g(80%)の標題化合物を黄色の固体として得た。
【0390】
1H-NMR(CDCl3):δ 2.67(s, 3H), 4.86(q, J=8.0Hz, 2H), 6.57(d, J=7.4Hz, 1H), 6.75(d, J=5.4Hz, 1H), 7.21(t, J=8.6Hz, 2H), 7.45(t, J=8.2Hz, 1H), 7.65(dd, J=5.4Hz, 8.7Hz, 2H), 8.28(apparent d, J=8.1Hz, 2H); APESI+MS m/z371(M+1)。
【0391】
実施例 60 : N - ブチル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-7-(2,2,2- トリフルオロエトキシ ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化79】
Figure 2004525150
【0392】
実施例16において記載した方法と同様の方法で、2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例72)及びn-ブチルアミンから標題化合物(31%)を白色の固体として得た。
【0393】
1H-NMR(CDCl3):δ 1.02(t, J=7.3Hz, 3H), 1.51(sextet, J=7.5Hz, 2H), 1.72(quintet, J=7.5Hz, 2H), 3.51(q, J=7.0Hz, 2H), 4.86(q, J=8.1Hz, 2H), 5.2(broad s, 1H), 6.35(d, J=5.3Hz, 1H), 6.52(d, J=7.2Hz, 1H), 7.17(t, J=8.7Hz, 2H), 7.35(dd, J=7.6, 8.8Hz, 2H), 7.68(dd, J=5.4, 8.6Hz, 2H), 8.10(d, J=5.3Hz, 1H), 8.21(d, J=8.9Hz, 1H); APESI+MS m/z460(M+1)-
【0394】
実施例 61 : N - ベンジル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-7-(2,2,2- トリフルオロエトキシ ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化80】
Figure 2004525150
【0395】
実施例16において記載した方法と同様の方法で、2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例72, 0.034g, 0.076mmol)及びベンジルアミンから0.03g(80%)の標題化合物を得た。
【0396】
1H-NMR(CDCl3):δ 4.65(d, J=5.8Hz, 2H), 4.72(dd, J=8.1, 16.3Hz, 2H), 5.6(broad s, 1H), 6.27(d, J=5.3Hz, 1H), 6.36(d, J=7.3Hz, 1H), 7.07(t, J=8.6Hz, 3H), 7.23-7.29(m, 1H), 7.29-7.35(m, 4H), 7.56(dd, J=5.7, 8.5Hz, 2H), 7.7(broad s, 1H), 8.00(d, J=5.3Hz, 1H); APESI+MS m/z494(M+1)-
【0397】
実施例 62 : N - シクロプロピル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-7-(2,2,2- トリフルオロエトキシ ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化81】
Figure 2004525150
【0398】
2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例72, 1.4g, 3.1mmol)をジクロロメタン(50mL)に溶解させ、シクロプロピルアミン(10mL, 61mmol)で処理した。得られた溶液を還流温度で6日間加熱し、室温まで冷却し、次いで、ジクロロメタンで稀釈した。得られた溶液を飽和重炭酸ナトリウム(25mL)及び水(25mL)で洗浄し、脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、減圧下に溶媒を蒸発させた。残渣を、溶離剤として酢酸エチル:ヘキサン(1:1)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、1.1g(80%)の標題化合物を白色の固体として得た。
【0399】
1H-NMR(アセトン-d6):δ 0.47(br.s, 2H), 0.66(br.s, 2H), 2.70(m, 1H), 5.02(q, J=8.2Hz, 2H), 6.22(d, J=5.2Hz, 1H), 6.41(br.s, 1H), 6.62(d, J=7.2Hz, 1H), 7.15(t, J=8.5Hz, 2H), 7.33(t, J=8.1Hz, 1H), 7.60(m, 2H), 7.94(d, J=5.1Hz, 1H), 8.34(br.s, 1H); APESI+MS m/z444(M+1)。
【0400】
実施例 63 : N - シクロペンチル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-7-(2,2,2- トリフルオロエトキシ ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化82】
Figure 2004525150
【0401】
2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例72, 0.05g, 0.11mmol)をシクロペンチルアミン(1mL)に溶解させ、60℃で18時間加熱した。反応混合物を酢酸エチル(40mL)で稀釈し、水(2×10mL)で抽出した。有機相を脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、減圧下に溶媒を蒸発させた。残渣を、溶離剤として酢酸エチル:ヘキサン(1:2)を用いるシリカゲル分取クロマトグラフィープレート(2mm)で精製して、0.008g(15%)標題化合物を得た。
【0402】
1H-NMR(アセトン-d6):δ 1.60(m, 4H), 1.75(m, 2H), 2.04(m, 2H), 4.32(m, 1H), 5.13(q, J=8.4Hz, 2H), 6.23(br.s, 1H), 6.30(d, J=4.7Hz, 1H), 6.73(d, J=7.5Hz, 1H), 7.25(t, J=8.7Hz, 2H), 7.43(t, J=8.1Hz, 1H), 7.70(dd, J=5.5Hz, 8.8Hz, 2H), 8.04(d, J=5.1Hz, 1H), 8.24(d, J=9Hz, 1H); APESI+MS m/z472(M+1)。
【0403】
実施例 64 : N - シクロヘキシル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-7-(2,2,2- トリフルオロエトキシ ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化83】
Figure 2004525150
【0404】
実施例63において記載した方法と同様の方法で、2-(4-フルオロフェニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例72)から標題化合物(49%)を得た。
【0405】
1H-NMR(アセトン-d6):δ 1.3(m, 5H), 1.60(m, 1H), 1.80(m, 2H), 2.00(m, 2H), 3.80(m, 1H), 5.13(q, J=8.4Hz, 2H), 6.12(s, 1H), 6.30(s, 1H), 6.73(d, J=7.5Hz, 1H), 7.25(t, J=8.7Hz, 2H), 7.43(t, J=8.1Hz, 1H), 7.69(dd, J=5.5Hz, 8.6Hz, 2H), 8.04(d, J=5.1Hz, 1H), 8.22(d, J=8.9Hz, 1H); APESI+MS m/z485(M+1)。
【0406】
実施例 65 3-(4-[2-(4- フルオロフェニル )-7-(2,2,2- トリフルオロエトキシ ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジニルアミノ )-1- プロパノール
【化84】
Figure 2004525150
【0407】
実施例63において記載した方法と同様の方法で、2-(4-フルオロフェニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例72)から標題化合物(38%)を得た。
【0408】
1H-NMR(アセトン-d6):δ 1.69(m, 2H), 3.44(apparent q, J=6.4Hz, 2H), 3.53(s, 2H), 3.75(br.s, 1H), 5.01(q, J=8.4Hz, 2H), 6.19(d, J=5.2Hz, 1H), 6.32(br.s, 1H), 6.62(d, J=7.5Hz, 1H), 7.14(t, J=8.9Hz, 2H), 7.32(t, J=8.2Hz, 1H), 7.59(dd, J=5.6Hz, 8.6Hz, 2H), 7.93(d, J=5.2Hz, 1H), 8.14(d, J=8.9Hz, 1H); APESI+MS m/z462(M+1)。
【0409】
実施例 66 2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2- メチルオキシ ) ピリミジニル )-7-(2,2,2- トリフルオロエトキシ ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化85】
Figure 2004525150
【0410】
2-(4-フルオロフェニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例72)(0.05g, 0.11mmol)をメタノール(20mL)中の2N アンモニアに溶解させ、得られた混合物を80℃で18時間加熱した。反応混合物を酢酸エチル(40mL)で稀釈し、水(2×10mL)で抽出した。有機相を脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、減圧下に蒸発させた。残渣を、溶離剤として酢酸エチル:ヘキサン(1:2)を用いるシリカゲル分取クロマトグラフィープレート(2mm)で精製して、0.034g(73%)の標題化合物を得た。
【0411】
1H-NMR(CDCl3):δ 4.12(s, 3H), 4.86(q, J=8.0Hz, 2H), 6.56(d, J=7.4Hz, 1H), 6.71(d, J=5.2Hz, 1H), 7.21(t, J=8.5Hz, 2H), 7.42(t, J=8.2Hz, 1H), 7.65(dd, J=5.4Hz, 7.7Hz, 2H), 8.30(d, J=5.2Hz, 1H), 8.35(d, J=8.9Hz, 1H); APESI+MS m/z419(M+1)。
【0412】
実施例 67 2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2- フェニルオキシ ) ピリミジニル )-7-(2,2,2- トリフルオロエトキシ ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化86】
Figure 2004525150
【0413】
2-(4-フルオロフェニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例72)(0.05g, 0.11mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解させ、テトラヒドロフラン(3mL)中のフェノール(0.1mL, 1.1mmol)及びカリウムt-ブトキシド(t-ブチルアルコール中1N, 1.2mL)の溶液で処理した。周囲温度で30分後、反応物を水でクエンチし、酢酸エチル(40mL)で稀釈し、水(2×10mL)で抽出した。有機相を脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、減圧下に蒸発させた。残渣を、溶離剤として酢酸エチル:ヘキサン(1:2)を用いるシリカゲル分取クロマトグラフィープレート(2mm)で精製して、0.032g(61%)の標題化合物を得た。
【0414】
1H-NMR(CDCl3):δ 4.81(q, J=8.0Hz, 2H), 6.49(d, J=7.4Hz, 1H), 6.74(d, J=5.4Hz, 1H), 7.17(t, J=7.7Hz, 1H), 7.23(t, J=8.6Hz, 2H), 7.32(d, J=7.7Hz, 2H), 7.36(t, J=7.4Hz, 1H), 7.53(t, J=7.7Hz, 2H), 7.63(dd, J=5.4Hz, 8.6Hz, 2H), 7.76(d, J=8.8Hz, 1H), 8.31(d, J=5.4Hz, 1H); APESI+MS m/z481(M+1)。
【0415】
実施例 68 2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2-(2,2,2- トリフルオロエトキシ )) ピリミジニル )-7-(2,2,2- トリフルオロエトキシ ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化87】
Figure 2004525150
【0416】
実施例56において記載した方法と同様の方法で、2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)-7-(エチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例69)及び2,2,2-トリフルオロエタノールから標題化合物(10%)を得た。
【0417】
1H-NMR(CDCl3):δ 4.78-4.85(m, 4H), 6.52(d, J=7.3Hz, 1H), 6.75(d, J=5.3Hz, 1H), 7.16(t, J=8.6Hz, 2H), 7.41(t, J=8.2Hz, 1H), 7.58(dd, J=5.3, 8.6Hz, 2H), 8.22(d, J=8.8Hz, 1H), 8.25(d, J=5.3Hz, 1H); APESI+MS m/z487(M+1)-
【0418】
実施例 69 2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2- メチルスルフィニル ) ピリミジニル )-7-( エチルスルフィニル )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化88】
Figure 2004525150
【0419】
実施例55において記載した方法と同様の方法で、2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルチオ)ピリミジニル)-7-(エチルチオ)ピラゾロ[1,5-α]ピリジンから標題化合物を得た。
【0420】
1H-NMR(CDCl3):δ 1.25(t, J=7.5Hz, 3H), 3.00(s, 3H), 3.33-3.45(m, 2H), 7.05(d, J=5.5Hz, 1H), 7.20(t, J=8.6Hz, 2H), 7.54-7.59(m, 3H), 7.67(dd, J=7.3, 8.8Hz, 1H), 8.52(d, J=5.5Hz, 1H), 8.25(t, J=8.4Hz, 1H); APESI+MS m/z429(M+1)-
【0421】
実施例 70 2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2- メチルチオ ) ピリミジニル )-7-( エチルチオ )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化89】
Figure 2004525150
【0422】
実施例56において記載した方法と同様の方法で、2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルチオ)ピリミジニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン、及び、トルエンスルホニルクロリドの代わりにジエチルジスルフィドから、2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルチオ)ピリミジニル)-7-(エチルチオ)ピラゾロ[1,5-α]ピリジンを得た。
【0423】
1H-NMR(CDCl3):δ 1.46(t, J=7.4Hz, 3H), 2.60(s, 3H), 3.16(q, J=7.4Hz, 2H), 6.67(d, J=5.5Hz, 1H), 6.81(d, J=7.3Hz, 1H), 7.13(t, J=8.6Hz, 2H), 7.35(t, J=8.1Hz, 1H), 7.59(dd, J=5.5, 8.6Hz, 2H), 8.22(d, J=5.5Hz, 1H), 8.28(d, J=9.0Hz, 1H)。
【0424】
実施例 71 7-(2- フルオロエトキシ )-2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2- メチルスルフィニル )- ピリミジニル )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化90】
Figure 2004525150
【0425】
実施例55において記載した方法と同様の方法で、7-(2-フルオロエトキシ)-2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルチオ)ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジンから、7-(2-フルオロエトキシ)-2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジンを得た。
【0426】
1H-NMR(CDCl3):δ 3.04(s, 3H), 4.65(t, J=4.0Hz, 1H), 4.75(t, J=4.0Hz, 1H), 4.91(t, J=4.1Hz, 1H), 5.06(t, J=4.1Hz, 1H), 6.50(d, J=7.5Hz, 1H), 7.02(d, J=5.5Hz, 1H), 7.24(t, J=8.6Hz, 2H), 7.54(t, J=8.3Hz, 1H), 7.62-7.67(m, 2H), 8.48-8.53(m, 2H)。
【0427】
実施例 72 2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2- メチルスルフィニル ) ピリミジニル )-7-(2,2,2- トリフルオロエトキシ )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化91】
Figure 2004525150
【0428】
実施例55において記載した方法と同様の方法で、2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルチオ)ピリミジニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン及びm-クロロ過安息香酸から、2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-(2-メチルスルフィニル)ピリミジニル)-7-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラゾロ[1,5-α]ピリジンを得た。
【0429】
1H-NMR(CDCl3):δ 3.03(s, 3H), 4.85(q, J=8.0Hz, 2H), 6.60(d, J=7.3Hz, 1H), 7.05(d, J=5.3Hz, 1H), 7.24(t, J=7.6Hz, 2H), 7.52(t, J=8.2Hz, 2H), 7.60-7.68(m, 2H), 8.51(d, J=5.5Hz, 1H), 8.57(d, J=8.8Hz, 1H)。
【0430】
実施例 73 2-(4- フルオロフェニル )-3-(4- ピリジル )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化92】
Figure 2004525150
【0431】
(a) 2-(4- フルオロフェニル )-3-(4- ピリジル )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
乾燥トルエン(10mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-3-ブロモピラゾロ[1,5-α]ピリジン(0.2g, 0.68mmol)及び4-(トリブチルスタンニル)ピリジン(0.38g, 1mmol)の溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.03g, 0.03mmol)を添加した。得られた混合物を、窒素雰囲気下、還流温度で約48時間加熱し、室温まで冷却し、ジエチルエーテル(40mL)で稀釈した。得られた混合物をフッ化カリウム10%水溶液(20mL)に注ぎ、1時間撹拌した。得られた二相性混合物をケイ藻土のパッド(1cm)を通して濾過し、有機相を分離した。水相をジエチルエーテル(10mL)で抽出し、有機相を一緒にしてブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒を蒸発させた。溶離剤として、ヘキサン中20%酢酸エチル、その後、ヘキサン中50%酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーで残渣を精製して、0.16g(80%)の標題化合物をオフホワイトの固体として得た。
【0432】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.58(s, 2H), 8.50(d, 1H, J=7.2Hz), 7.63(d, 1H, 9Hz), 7.52(m, 2H), 7.27-7.20(m, 3H), 7.06(t, 2H, 8.7Hz), 6.86(dt, 1H, J=7, 1Hz); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):290(100), (MH+)。
【0433】
(b) 2-(4- フルオロフェニル )-3- ブロモピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
乾燥N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルボン酸(0.96g, 3.75mmol)の溶液に、重炭酸ナトリウム(0.95g, 11.3mmol)を添加し、次いで、N-ブロモスクシンイミド(0.667g, 3.75mmol)を添加した。得られた混合物を窒素雰囲気下室温で約90分間撹拌し、水(300mL)に注いだ。生じた固体を濾過により採集し、水で洗浄し、10:1のクロロホルム:メタノール(10mL)に溶解させ、溶離剤として10:1のクロロホルム:メタノールを用いてシリカゲルのパッド(0.5cm)を通して濾過した。濾液を蒸発させることにより0.87g(80%)の標題化合物が黄褐色の固体として残留した。
【0434】
1H-NMR(d6 DMSO):δ 8.7(d, 1H, J=6.9Hz), 8.02(dd, 2H, J=8.7, 5.7Hz), 7.61(d, 1H, J=8.4Hz), 7.40(t, 1H, J=6Hz), 7.38(t, 2H, J=9Hz), 7.04(t, 1H, J=6.9Hz); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):293(100), (MH+)。
【0435】
(c) 2-(4- フルオロフェニル )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- カルボン酸
2N 水性水酸化ナトリウム(50mL)及びメタノール(30mL)中のメチル 2-(4-フルオロフェニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルボキシレート(5.0g, 18.5mmol)の溶液を還流温度で約3時間加熱し、得られた混合物を濾過した。濾液をジエチルエーテル(20mL)で洗浄し、次いで、元の容積の約半分の容積になるまで減圧下に濃縮した。濃塩酸を添加してpHを約2に調節した。生じた固体を濾過により採集し、水で洗浄し、減圧下に乾燥させて、4.8g(約100%)の標題化合物を白色の固体として得た。
【0436】
1H-NMR(d6 DMSO):δ 12.43(s, 1H), 8.84(d, 1H, J=6.9Hz), 8.14(d, 1H, J=9Hz), 7.82(m, 2H), 7.57(t, 1H, J=8.1Hz), 7.28(t, 2H, J=9Hz), 7.15(td, 1H, J=6.9, 1.2Hz); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):257(100), (MH+)。
【0437】
(d) メチル 2-(4- フルオロフェニル )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- カルボキシレート
乾燥アセトニトリル(150mL)中のメチル 3-(4-フルオロフェニル)プロピオレート(8.02g, 45mmol)及び1-アミノピリジニウムヨージド(10g, 45mmol)の撹拌溶液を約0℃に冷却した。乾燥アセトニトリル(50mL)中の1,8-ジアザビシクロウンデク-7-エン(13.7g, 90mmol)の溶液を1時間かけて滴下して加えた。得られた混合物を室温で約18時間撹拌した。反応混合物を氷浴中で約30分間冷却し、生じた沈澱物を濾過により採集し、冷アセトニトリル(10mL)で洗浄した。得られた固体を減圧下に乾燥させて、8.48g(70%)の標題化合物を白色の固体として得た。
【0438】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.50(d, 1H, J=8.4Hz), 8.18(d, 1H, J=8.8Hz), 7.78(m, 2H), 7.42(t, 1H, J=8.4Hz), 7.13(t, 2H, J=8.8Hz), 6.97(td, 1H, J=6.8, 1Hz); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):271(100), (MH+)。
【0439】
(e) メチル 3-(4- フルオロフェニル ) プロピオレート
乾燥ジエチルエーテル(400mL)中の1-(4-フルオロフェニル)-2-トリメチルシリルアセチレン(64g, 0.33mol)の溶液を窒素雰囲気下0℃に冷却した。この溶液に、内部温度を2℃未満に維持しながら、滴下漏斗を用いてテトラブチルアンモニウムフルオリドの溶液(テトラヒドロフラン中1M, 330mL, 0.33mol)を45分間かけて滴下して加えた。得られた混合物を約1時間かけて室温まで昇温させ、ジエチルエーテル(300mL)を添加した。得られた有機溶液を水及び飽和ブラインで洗浄し、次いで、無水硫酸マグネシウムで脱水した。濾過により硫酸マグネシウムを除去し、濾液を約-78℃に冷却した。温度を-66℃未満に維持しながら、滴下漏斗を用いて、n-ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M, 450mL, 0.72mol)を約1時間かけて滴下して加えた。n-ブチルリチウムの添加が完了した後、得られた混合物を-78℃で約1時間撹拌した。次いで、乾燥ジエチルエーテル(200mL)中のクロロギ酸メチル(110mL, 1.4mol)の予め冷却しておいた溶液を連続流としてできるだけ速やかに添加した。得られた混合物を-78℃に冷却し、1.5時間かけて室温まで昇温させた。有機反応混合物を水及び飽和ブラインで洗浄し、次いで、無水硫酸マグネシウムで脱水した。減圧下に溶媒を除去し、残渣を減圧下に乾燥させて、36.5g(61%)の標題化合物を褐色固体として得た。
【0440】
1H-NMR(CDCl3):δ 7.58(dd, 2H, J=9, 5.4Hz), 7.07(t, 2H, J=8.5Hz), 3.84(s, 3H); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):178(30), (M+)。
【0441】
(f) 1-(4- フルオロフェニル )-2- トリメチルシリルアセチレン
4-フルオロヨードベンゼン(112mL, 0.97mol)及びトリエチルアミン(176mL, 1.26mol)を乾燥テトラヒドロフラン(1.2L)に溶解させ、得られた溶液に窒素ガスを約20分間通気した。ヨウ化銅(I)(1.08g, 5.7mmol)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(2.15g, 3mmol)を添加し、次いで、温度を約23℃に維持しながら、トリメチルシリルアセチレン(178mL, 1.3mol)を約40分間かけて滴下して加えた。大量の沈澱物(推定Et3NHCl)が形成され、機械的撹拌が必要となった。トリメチルシリルアセチレンの添加完了後、得られた混合物を室温で約18時間撹拌し、濾過した。得られた固体をシクロヘキサンで洗浄した。一緒にした濾液を減圧下に濃縮して、褐色の油状物を得た。この油状物をシリカゲルのパッドに適用し、シクロヘキサンで溶離させて、黄色の溶液を得た。溶媒を除去して、182.8g(95%)の標題化合物を黄色の油状物として得た。
【0442】
実施例 74 2-(4- フルオロフェニル )-7- メチル -3-(4- ピリジニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化93】
Figure 2004525150
【0443】
(a) 2-(4- フルオロフェニル )-7- メチル -3-(4- ピリジニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
実施例73において記載した方法と同様の方法で、2-(4-フルオロフェニル)-3-ブロモ-7-メチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン(0.1g, 0.33mmol)及び4-(トリ-n-ブチル)スタンニルピリジン(0.17g, 0.46mmol)から、0.016g(14%)の標題化合物を白色の固体として得た。この物質をジエチルエーテルに溶解させ、ジエチルエーテル中のHClで処理して、対応する塩酸塩を得た。
【0444】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.74(d, 2H, J=6.6Hz), 7.91(d, 1H, J=8.9Hz), 7.81(d, 2H, J=6.6Hz), 7.61(m, 2H), 7.56(t, 1H, J=15.9Hz), 7.34(t, 2H, J=17.6Hz), 7.15(d, 1H, J=6.9Hz), 2.79(s, 3H); MS(+ve エレクトロスプレー):303(100), (M+)。
【0445】
(b) 2-(4- フルオロフェニル )-3- ブロモ -7- メチル - ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
実施例73において略述した手順に従って、2-(4-フルオロフェニル)-7-メチル-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルボン酸から標題化合物を得た。
【0446】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.00(m, 2H), 7.38(d, 1H, J=8.8Hz), 7.11(m, 3H), 6.62(d, 1H, J=6.9Hz), 2.71(s, 3H); MS(+ve エレクトロスプレー):306(25), (MH+)。
【0447】
(c) 2-(4- フルオロフェニル )-7- メチル - ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- カルボン酸
実施例73において記載した方法と同様の方法で、メチル 2-(4-フルオロフェニル)-7-メチル-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルボキシレートから標題化合物を白色の固体として得た。
【0448】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.08(d, 1H, J=8.8Hz), 7.84(m, 2H), 7.76(m, 1H), 7.53(m, 1H), 7.30(t, 2H, J=17.8Hz), 7.09(d, 1H, J=6.8Hz), 2.75(s, 3H); MS(+ve エレクトロスプレー):270(100), (M+)。
【0449】
(d) メチル 2-(4- フルオロフェニル )-7- メチル - ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- カルボキシレート
乾燥アセトニトリル(75mL)中のメチル 3-(4-フルオロフェニル)プロピオレート(3.47g, 19.5mmol)及び1-アミノ-2-メチルピリジニウム 2,4,6-トリメチルベンゼンスルホネート(6.0g, 19.5mmol)の撹拌溶液に、乾燥アセトニトリル(25mL)中の1,8-ジアザビシクロウンデク-7-エン(5.82mL, 39mmol)の溶液を10分間かけて滴下して加えた。得られた混合物を室温で約18時間撹拌した。溶媒を減圧下に蒸発させ、残渣を水(500mL)と酢酸エチル(250mL)の間で分配させ、有機相を分離した。水相を酢酸エチルで抽出し、有機抽出物を一緒にして無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を減圧下に除去した。残渣を、溶離剤として10:1のヘキサン:酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、4.65g(86%)の標題化合物を白色の固体として得た。
【0450】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.15(d, 1H, J=8.8Hz), 7.86(m, 2H), 7.41(t, 1H, J=8.9Hz), 7.19(t, 2H, J=17.6Hz), 6.87(d, 1H, J=7.0Hz), 3.89(s, 3H), 2.85(s, 3H); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):285(100), (MH+)。
【0451】
(e) 1- アミノ -2- メチルピリジニウム 2,4,6- トリメチルベンゼンスルホネート
冷トリフルオロ酢酸(50mL)(0℃)に、N-t-ブトキシカルボニル-O-(メシチルスルホニル)ヒドロキシルアミン(16.09g, 51mmol)を約15分間かけて少量ずつ添加した。得られた溶液を、次いで、室温で約15分間撹拌し、氷水(250mL)に注いだ。生じた白色の沈澱物を濾過により採集し、5分間風乾した。得られた固体をクロロホルム(100mL)に溶解させ、この溶液を無水硫酸マグネシウムで脱水した。濾過により硫酸マグネシウムを除去し、濾液を、クロロホルム(5mL)中の2-ピコリン(5.0g, 54mmol)の溶液に添加した。得られた混合物を45分間撹拌し、次いで、濾過した。濾液にジエチルエーテル(225mL)を添加することにより、生成物が沈澱した。生じた固体を濾過により採集し、ジエチルエーテル(50mL)で洗浄し、乾燥させて、12.9g(82%)の標題化合物を白色の固体として得た。
【0452】
1H-NMR(CDCl3):δ 9.45(d, 1H), 8.4(s, 2H), 7.84(t, 1H), 7.55(t, 1H), 7.50(d, 1H), 6.80(s, 2H), 2.81(s, 3H), 2.62(s, 6H), 2.25(s, 3H); MS(+ve エレクトロスプレー):109(100), (M+)。
【0453】
実施例 75 2-(4- フルオロフェニル )-7- メトキシ -3-(4- ピリジニル ) ピラゾロ [1,5- α ]- ピリジン
【化94】
Figure 2004525150
【0454】
実施例73及び実施例74において記載した方法と同様の方法で、2-メトキシピリジンから標題化合物を得た。
【0455】
1H-NMR(400MHz, DMSO-d6):δ 4.12(s, 3H), 6.52(d, 1H, J=7.2Hz), 7.24(m, 4H), 7.35(m, 2H), 7.51(dd, 2H, J=5.6Hz, 8.8Hz), 8.53(d, 2H, J=6.0Hz); MS(ES+) m/z320(M++H)。
【0456】
代替的な方法として、以下に示す手順に従い、7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-ピリジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例76を参照されたい)から2-(4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-3-(4-ピリジニル)ピラゾロ[1,5-α]-ピリジンを調製することができる。
【0457】
7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-ピリジニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(0.05g, 0.15mmol)を、乾燥メタノール(5mL)中のナトリウムメトキシド(0.75mmol)の溶液に添加し、得られた混合物を還流温度で約24時間加熱した。水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を一緒にしてブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。得られた溶液をシリカゲルの短いパッドを通して濾過し、減圧下に溶媒を蒸発させた。残渣を、1:10のMeOH:酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、0.039g(80%)の標題化合物を得た。1H-NMR及びMSは、上記で記載したものと同一である。
【0458】
実施例 76 7- クロロ -2-(4- フルオロフェニル )-3-(4- ピリジニル ) ピラゾロ [1,5- α ]- ピリジン
【化95】
Figure 2004525150
【0459】
乾燥テトラヒドロフラン(4mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-3-(4-ピリジニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例73から得たもの, 100mg, 0.346mmol)の撹拌溶液をN2下約-78℃に冷却し、ヘキサン中のn-ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M, 0.27mL, 0.7mmol)を滴下して加えた。得られた混合物を-78℃で約30分間撹拌し、乾燥テトラヒドロフラン(1mL)中のp-トルエンスルホニルクロリド(0.15g, 0.76mmol)の溶液を添加した。得られた混合物を30分間かけて室温まで昇温させ、室温で1時間撹拌した。水を加え、得られた混合物を分液漏斗に注いだ。有機相を分離し、水相を酢酸エチルで抽出した。有機相を一緒にして無水硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、蒸発させた。シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、0.087g(78.6%)の標題化合物を得た。
【0460】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.65(d, 2H, J=5.8Hz), 7.55-7.69(m, 3H), 7.30(d, 2H, J=5.8Hz), 7.11-7.21(m, 1H), 7.04-7.13(m, 3H); MS(ES+ve):326(25, M+3), 323(50, M+), 290(100)。
【0461】
実施例 77 2-(4- フルオロフェニル )-3-(2- フルオロ -4- ピリジニル )-7- メトキシピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化96】
Figure 2004525150
【0462】
N,N-ジメチルホルムアミド(6.00mL)中の3-ブロモ-2-(4-フルオロフェニル)-7-メトキシピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例74から得たもの, 180mg, 0.560mmol)、2-フルオロピリジン-4-イルボロン酸(実施例80から得たもの, 112mg, 0.800mmol)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(40.0mg, 0.056mmol)の溶液を、110℃で予め加熱しておいた油浴中に置いた。反応物に2M 炭酸ナトリウム(0.840mL, 1.68mmol)を滴下して加えた。反応物を3時間撹拌した後、室温まで冷却し、Celite 545パッドを通して濾過した。Celiteフィルターを酢酸エチルで洗浄し、濾液を減圧下50℃で濃縮乾燥させた。残渣を塩化メチレンに溶解させ、無水硫酸マグネシウムで脱水した。濾過により乾燥剤を除去した。濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、標題化合物(110mg, 0.326mmol, 58%)を得た。
【0463】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.14(d, 1H, J=5.5Hz), 7.53(dd, 2H, J=6.0, 8.0Hz), 7.24-7.32(m, 2H), 7.00-7.10(m, 3H), 6.89(s, 1H), 6.23(dd, 1H, J=2.0, 6.0Hz), 4.2(s, 3H); MS(ES+ve):338.1(40, M+), 323.1(100)。
【0464】
実施例 78 : N - ブチル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-7- メトキシピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリジンアミン
【化97】
Figure 2004525150
【0465】
封管中で、2-(4-フルオロフェニル)-3-(2-フルオロ-4-ピリジニル)-7-メトキシピラゾロ[1,5-α]ピリジン(実施例77から得たもの, 20mg, 0.06mmol)及びn-ブチルアミン(2.0mL, 1.5g, 20mmol)を合わせ、得られた反応物を130℃で予め加熱しておいた油浴中に置いた。出発物質が消費されたことがTLC分析(ヘキサン中の50%酢酸エチル)によって示されるまで、反応物を130℃で撹拌した。封管の内容物をフラスコに移し、高真空下50℃で濃縮乾燥させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、2.0mg(0.005mmol, 8%)の標題化合物を得た。
【0466】
1H-NMR(d6-アセトン):δ 8.04(d, 1H, J=5.1Hz), 7.74(dd, 2H, J=5.7, 9.0Hz), 7.33-7.38(m, 2H), 7.22(t, 2H, J=9.0Hz), 6.45-6.54(m, 3H), 4.25(s, 3H), 3.30-3.40(m, 2H), 1.60(quint, 2H, J=7.2Hz), 1.45(sext, 2H, J=7.2Hz), 0.9(t, 3H, J=7.2Hz); MS(ES+ve):391.1(100, M+), 376.3(100)。
【0467】
実施例 79 : N -{4-[5- クロロ -7-( エチルスルファニル )-2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジニル }- - シクロペンチルアミン
【化98】
Figure 2004525150
【0468】
(a) 2-(4- クロロ -2- ピリジニル )-1-(4- フルオロフェニル ) エタノン
テトラヒドロフラン(100mL)中の4-クロロ-2-ピコリン(5.0g, 39mmol)及び4-フルオロ安息香酸エチル(6.6g, 39mmol)の冷溶液(0℃)に、圧力均一化漏斗を用いて、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(80mL, テトラヒドロフラン中1.0M, 80mmol)を30分間かけて滴下して加えた。リチウムビス(トリメチルシリル)アミドの添加が完了した時点で、冷浴を除去し、得られた溶液を室温で15時間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮し、そこに、メタノールを添加した。形成された白色沈澱物を濾過により採集し、乾燥させて、2-(4-クロロ-2-ピリジニル)-1-(4-フルオロフェニル)エタノン(9.6g, 99%)を白色の固体として得た。
【0469】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.90(m, 3H), 7.11(t, 2H), 6.56(s, 1H), 5.67(s, 1H), 4.14(m, 2H); 19F-NMR(DMSO-d6):δ 115.67; MS m/z250(M+1)。
【0470】
(b) 2-(4- クロロ -2- ピリジニル )-1-(4- フルオロフェニル ) エタノンオキシム
メタノール(200mL)中の2-(4-クロロ-2-ピリジニル)-1-(4-フルオロフェニル)エタノン(9.6g, 38mmol)の溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(13.5g, 190mmol)を添加し、次いで、水酸化ナトリウム溶液(7.8g, 50mLの水中190mmol)を添加した。得られた懸濁液を還流温度で2時間加熱し、次いで、室温まで冷却した。得られた混合物を濃縮し、得られたスラリーに水を加えた。形成された白色沈殿物を濾過により採集し、水で洗浄し、脱水して(硫酸マグネシウム)、2-(4-クロロ-2-ピリジニル)-1-(4-フルオロフェニル)エタノンオキシム(8.45g, 84%)を白色固体として得た。
【0471】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 11.56(s, 1H), 8.44(d, 1H), 7.80(m, 2H), 7.40(m, 2H), 7.22(m, 2H), 4.29(s, 2H); 19F-NMR(DMSO-d6):δ 113.44; MS m/z265(M+1)。
【0472】
(c) 5- クロロ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
1,2-ジメトキシエタン(50mL)中の2-(4-クロロ-2-ピリジニル)-1-(4-フルオロフェニル)エタノンオキシム(8.0g, 30mmol)の溶液に、0℃で、無水トリフルオロ酢酸(6.3g, 30mmol)を添加し、その際、添加している間の温度を10℃未満に維持した。無水トリフルオロ酢酸の添加が完了した後、反応物を室温まで昇温させた。次いで、得られた溶液を4℃まで冷却し、1,2-ジメトキシエタン(20mL)中のトリエチルアミン(8.4mL、60mmol)の溶液を0.5時間かけて添加した。得られた混合物を室温まで昇温させ、1.5時間撹拌した。この混合物に、塩化鉄(II)(40mg)を添加し、得られた反応物を75℃で15時間加熱した。反応混合物を水(300mL)に注いだ。得られた懸濁液を酢酸エチルで抽出した。有機物を一緒にして脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮して固体残渣を得た。この残渣をフラッシュクロマトグラフィー(1:1 酢酸エチル-ヘキサン)で精製して、5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(4.2g, 57%)を白色の固体として得た。
【0473】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.36(d, 1H), 7.93(q, 2H), 7.49(d, 1H), 7.15(t, 2H), 6.70(dd, 1H), 6.69(s, 1H); 19F-NMR(CDCl3):δ 113.30; MS m/z247(M+1)。
【0474】
(d) 5- クロロ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- カルバルデヒド
オキシ塩化リン(0.6mL, 6.4mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に添加し、得られた混合物を室温で10分間撹拌した。5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(1.0g, 4.1mmol)を添加し、得られた反応混合物を室温で12時間撹拌した。この反応混合物を氷-水に注ぎ、水性水酸化アンモニウムで中和してpHを7とした。得られたスラリーをジクロロメタン(3×40mL)で抽出した。有機物を一緒にしてブラインで洗浄し、脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮して、アセトニトリルから再結晶させた後に、5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルバルデヒド(0.95g, 85%)を白色の固体として得た。
【0475】
1H-NMR(CDCl3):δ 10.07(s, 1H), 8.49(d, 1H), 8.44(d, 1H), 7.78(q, 2H), 7.22(t, 2H), 7.07(dd, 1H); MS m/z275(M+1)。
【0476】
(e) 1-[5- クロロ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ブチン -1- オン
テトラヒドロフラン(20mL)中の5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルバルデヒド(0.93g, 3.4mmol)の溶液に、-78℃で、エチニルマグネシウムブロミド(16mL, テトラヒドロフラン中0.5M, 8.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温まで昇温させ、1時間撹拌した。反応物に水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル相を脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮して固体残渣を得た。この残渣をジクロロメタン(50mL)に溶解させ、二酸化マンガン(5g)を添加した。このスラリーを室温で2時間撹拌した。二酸化マンガンを濾過により除去し、濾液を濃縮して固体とした。この固体を、フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン)で精製して、1-[5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ブチン-1-オン(0.63g, 2ステップ反応に対して62%)を白色の固体として得た。
【0477】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.52(d, 1H), 8.47(d, 1H), 7.69(q, 2H), 7.18(t, 2H), 7.07(dd, 1H), 3.00(s, 1H); 19F-NMR(CDCl3):δ 111.69; MS m/z299(M+1)。
【0478】
(f) 4-[5- クロロ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- - シクロペンチル -2- ピリミジンアミン
N,N-ジメチルホルムアミド中の1-[5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ブチン-1-オン(0.61g, 2.0mmol)の溶液に、シクロペンチルグアニジン塩酸塩(0.67g, 4.1mmol)を添加し、次いで、無水炭酸カリウム(0.57g, 4.1mmol)を添加した。得られた混合物を80℃で12時間加熱した。室温まで冷却して、水を加えた。得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル相をブラインで洗浄し、脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(1:1 酢酸エチル-ヘキサン)で精製して、アセトニトリルから再結晶させた後に、4-[5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン(0.6g, 74%)を白色の固体として得た。
【0479】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.54(broad s, 1H), 8.40(d, 1H), 8.04(d, 1H), 7.60(q, 2H), 7.16(t, 2H), 6.88(dd, 1H), 6.28(d, 1H), 5.22(d, 1H), 4.40(m, 1H), 1.4-2.2(m, 8H); 19F-NMR(CDCl3):δ 112.5; MS m/z408(M+1)。
【0480】
(g) -{4-[5- クロロ -7-( エチルスルファニル )-2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジニル }- - シクロペンチルアミン
無水テトラヒドロフラン(5mL)中の4-[5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン(150mg, 0.37mmol)の溶液に、-78℃で、n-ブチルリチウム(0.7mL, ヘキサン中1.6M溶液, 1.1mmol)を添加した。得られた溶液を-78℃で10分間撹拌した後、ジエチルジスルフィド(0.14mL, 1.1mmol)を添加した。反応物を-78℃で20分間撹拌し、次いで、室温まで昇温させた。 水及び酢酸エチルを反応混合物に添加し、相を分離した。水相を酢酸エチルで洗浄し、有機相を一緒にして脱水し(硫酸マグネシウム)、濾過し、減圧下に濃縮した。生じた固体をフラッシュクロマトグラフィー(1:1 酢酸エチル-ヘキサン)で精製して、酢酸エチルから再結晶させた後に、N-{4-[5-クロロ-7-(エチルスルファニル)-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジニル}-N-シクロペンチルアミン(90mg, 52%)を固体として得た。
【0481】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.42(broad s, 1H), 8.08(d, 1H), 7.66(q, 2H), 7.17(t, 2H), 6.73(d, 1H), 6.31(d, 1H), 5.18(d, 1H), 4.20(m, 1H), 3.22(q, 2H), 2.0-2.1(m, 2H), 1.4-1.9(m, 9H); 19F-NMR(CDCl3):δ 112.8; MS m/z468(M+1)。
【0482】
実施例 80 2- フルオロピリジン -4- イルボロン酸
乾燥ジエチルエーテル(20mL)中のn-ブチルリチウム(3.2mL, 2.5M, 8.0mmol)の撹拌溶液に、-78℃で、乾燥エーテル(10mL)中の2-フルオロ-4-ヨードピリジン(1.5g, 6.7mmol)の溶液を添加し、反応混合物を-78℃で10分間撹拌した。ホウ酸トリブチル(2.4mL, 2.01g, 8.7mmol)を添加し、反応混合物を2時間かけて室温まで昇温させた。水(5mL)を添加した後、2N 水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を添加して、固体を溶解させた。有機相を分離し、水相を6N HClを用いてpH3に酸性化した。生じた白色の固体を濾過により採集し、減圧下に乾燥させて、0.74g(78%)の標題化合物を得た。
【0483】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.65(s, 2H), 8.21(d, 1H, J=4.8Hz), 7.59(t, 1H, J=4.8Hz), 7.37(d, 1H, J=1.8Hz)。
【0484】
実施例 81 : エチル 3-[2-( シクロペンチルアミノ )-4- ピリミジニル ]-2-(4- フルオロフェニル )-7- メチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -6- カルボキシレート
【化99】
Figure 2004525150
【0485】
(a) 1-(4- フルオロフェニル )-2-(2-(5- トリフルオロメチル ) ピリジル ) エタノン
テトラヒドロフラン(400mL)中の4-フルオロアセトフェノン(13.8g, 0.100mol)及び2-クロロ-5-トリフルオロメチルピリジン(20.0g, 0.110mol)の溶液に、水素化ナトリウム(95%, 5.56g, 0.220mol)を数回に分けて添加した。得られた反応物を室温で72時間撹拌し、次いで、水(300mL)及びジエチルエーテル(200mL)を添加することにより注意深くクエンチした。有機相を分離し、6N HCl(2×300mL)で抽出した。水性抽出物を0℃まで冷却し、6N NaOHを用いて溶液をpH12に調節した。得られた混合物を、次いで、ジエチルエーテルで抽出し、有機抽出物を一緒にして硫酸マグネシウムで脱水した。濾過により乾燥剤を除去し、濾液を蒸発乾固させて、20.9g(73%)の標題化合物を互変異性体の混合物として得た。
【0486】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.87(s), 8.63(s), 8.14(dd, J=5.1, 8.4Hz), 8.00-7.83(m), 7.51(d, J=8.4Hz), 7.22-7.12(m), 6.13(s), 4.60(s); MS(ES):284(M+1)。
【0487】
(b) 1-(4- フルオロフェニル )-2-(2-(5- トリフルオロメチル ) ピリジル ) エタノンオキシム
メタノール(1L)中の1-(4-フルオロフェニル)-2-(2-(5-トリフルオロメチル)ピリジル)エタノン(80.0g, 0.282mol)の溶液に、室温で、10%水性水酸化ナトリウム(436mL, 1.09mol)を添加した。得られた溶液を、固体ヒドロキシルアミン塩酸塩(98.0g, 1.40mol)を添加しながら激しく撹拌した。得られた混合物を2時間加熱還流し、熱いまま脱色炭で処理し、次いで、熱いままCeliteを通して濾過した。濾液をその容積が元の半分になるまで濃縮し、次いで、撹拌しながら1時間0℃に冷却した。生じた固体を濾過によって採集し、水で洗浄し、減圧下に50℃で一晩乾燥させて、73.9g(88%)の標題化合物を薄黄色の粉末として得た。
【0488】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 11.60(s, 1H), 8.86(s, 1H), 8.14(dd, 1H, J=2.1, 8.1Hz), 7.78(dd, 2H, J=5.7, 9.0Hz), 7.53(d, 1H, J=8.4Hz), 7.23(t, 2H, J=9.0Hz), 4.40(s, 2H); MS(ES):299(M+1)。
【0489】
(c) 3-(4- フルオロフェニル )-2-(2-(5- トリフルオロメチル ) ピリジル )-2 - アジリン
塩化メチレン(400mL)中の1-(4-フルオロフェニル)-2-(2-(5-トリフルオロメチル)ピリジル)エタノンオキシム(25.0g, 0.084mol)の溶液に、トリエチルアミン(46.7mL、0.335mol)を添加した。得られた溶液を窒素雰囲気下0℃に冷却し、無水トリフルオロ酢酸(14.1mL, 0.100mol)を滴下して加えた。得られた反応物を0.5時間撹拌し、次いで、水でクエンチした。有機相を分離し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。濾過により乾燥剤を除去し、濾液から溶媒を蒸発させることにより、油状物が残留した。この残渣をシリカゲルカラムに入れ、ヘキサン中の15%酢酸エチルで溶離させて標題化合物を油状物として得たが、この油状物は放置することにより固体化した(19.4g, 82%)。
【0490】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.76(s, 1H), 7.93(dd, 2H, J=5.4, 8.7Hz), 7.83(dd, 1H, J=2.1, 8.4Hz), 7.27(t, 2H, J=8.7Hz), 7.21(d, 1H, J=8.1Hz), 3.54(s, 1H); MS(ES):281(M+1)。
【0491】
(d) 2-(4- フルオロフェニル )-6-( トリフルオロメチル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
3-(4-フルオロフェニル)-2-(2-(5-トリフルオロメチル)ピリジル)-2H-アジリン(40.0g, 0.143mol)を1,2,4-トリクロロベンゼン(400mL)に溶解させ、得られた混合物を10時間200℃に加熱した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、シリカゲルカラムに注いだ。このカラムをヘキサンで溶離させて1,2,4-トリクロロベンゼンを除去し、次いで、ヘキサン中の20%ジエチルエーテルで生成物を溶離させた。所望のフラクションを一緒にして、減圧下に溶媒を蒸発させることにより、28.7g(71%)の標題化合物が残留した。
【0492】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.84(s, 1H), 7.98(dd, 2H, J=5.4, 8.7Hz), 7.65(d, 1H, J=9.3Hz), 7.28(d, 1H, J=9.3Hz), 7.20(t, 2H, J=8.7Hz), 6.88(s, 1H); MS(ES):281(M+1)。
【0493】
(e) 2-(4- フルオロフェニル )-6-( トリフルオロメチル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- カルバルデヒド
N,N-ジメチルホルムアミド(160mL)中のオキシ塩化リン(8.0mL, 86mmol)の冷溶液(0℃)に、2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(11.0g, 39.3mmol)を添加した。反応混合物を室温で72時間撹拌し、次いで、氷水でクエンチした。生じた固体沈澱物をフィルター上に採集して、2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルバルデヒド(11.4g, 94%)を白色の固体として得た。
【0494】
Rf 0.45(4:1 ヘキサン:酢酸エチル); 1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ 10.15(s, 1H), 8.92(s, 1H), 8.53(d, 1H), 7.80(m, 2H), 7.70(d, 1H), 7.27(t, 2H); 19F-NMR(CDCl3):δ -62.62, -110.62; MS m/z307(M-1)。
【0495】
(f) 1-[2-(4- フルオロフェニル )-6-( トリフルオロメチル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- プロピン -1- オール
テトラヒドロフラン(100mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルバルデヒド(11.4g, 37.0mmol)の冷懸濁液(-78℃)に、エチニルマグネシウムブロミド(111mL, テトラヒドロフラン中0.5M, 56mmol)を添加した。反応混合物を室温まで昇温させ、14時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、1N 水性塩酸を用いて中性のpHに調節した。得られた水性混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を一緒にして、水及びブラインで洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで脱水した。濾過し、濃縮することにより、1-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロピン-1-オール(11.9g, 96%)を黄褐色の固体として得た。
【0496】
Rf 0.18(4:1 ヘキサン:酢酸エチル); 1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ 8.81(s, 1H), 8.15(d, 1H), 7.75(m, 2H), 7.35(d, 1H), 7.19(t, 2H), 5.76(s, 1H), 2.71(d, 1H), 2.60(d, 1H); MS m/z335(M+1)。
【0497】
(g) 1-[2-(4- フルオロフェニル )-6-( トリフルオロメチル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- プロピン -1- オン
クロロホルム(400mL)中の1-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロピン-1-オール(5.00g, 15.0mmol)の冷溶液(0℃)に、二酸化マンガン(130g, 1.50mol)を添加した。反応混合物を0℃で1.5時間撹拌した。反応混合物をCeliteのパッドを通して濾過した。濾液を減圧下に濃縮して、1-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ-[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロピン-1-オン(3.44g, 69%)を透明な油状物として得た。
【0498】
Rf 0.39(4:1 ヘキサン:酢酸エチル); 1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ 8.90(s, 1H), 8.61(d, 1H), 7.72-7.69(m, 3H), 7.17(m, 2H), 3.06(s, 1H); MS m/z333(M+1)。
【0499】
(h) - シクロペンチル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-6-( トリフルオロメチル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
エタノール(70mL)中のN-シクロペンチルグアニジン塩酸塩(2.20g, 13.5mmol)の懸濁液に、ナトリウムエトキシド(4.5mL, エタノール中3M, 14mmol)を添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、0℃まで冷却した。この混合物に、1-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロピン-1-オン(3.44g, 10.4mmol)を少量ずつ添加した。反応混合物を、0℃で30分間撹拌した後、室温で15時間撹拌し、水(400mL)で稀釈した。生じた固体沈澱物をフィルター上に採集して、N-シクロペンチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(4.48g, 98%)をオレンジ色の固体として得た。
【0500】
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ 8.84(s, 1H), 8.51(d, 1H), 8.11(d, 1H), 7.64(dd, 2H), 7.44(dd, 1H), 7.17(t, 2H), 6.33(d, 1H), 5.17(d, 1H), 4.34(m, 1H), 2.15-2.06(m, 2H), 1.84-1.52(m, 6H); 19F-NMR(CDCl3):δ -62.70, -112.25; MS m/z442(M+1); mp 155-156℃。
【0501】
代替的な方法として、以下に示すステップにより、2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジンからN-シクロペンチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミンを合成し得る。
【0502】
(aa) 1-[2-(4- フルオロフェニル )-6-( トリフルオロメチル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ] エタノン
2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(10.30g, 36.76mmol)と無水酢酸(100mL)の混合物に濃硫酸(10滴)を添加し、得られた混合物を還流温度で1時間加熱撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、氷水(300mL)に注いだ。2N 水酸化ナトリウム水溶液を添加してこの溶液のpHを約10まで上昇させた。生じたオレンジ色の沈澱物を濾過により採集した。得られた固体を水で洗浄し、風乾し、次いで、減圧下に乾燥させて、11.87g(定量的)の標題化合物をオレンジ色の固体として得た。
【0503】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.58(s, 1H), 8.41(d, 1H, J=9.3Hz), 7.89(d, 1H, J=9.5Hz), 7.74(m, 2H), 7.39(m, 2H), 2.22(s, 3H); MS(ES):323(M+1)。
【0504】
(bb) (2E)-3-( ジメチルアミノ )-1-[2-(4- フルオロフェニル )-6-( トリフルオロメチル ) ピラゾロ -[1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- プロペン -1- オン
1-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]エタノン(11.85g, 36.77mmol)とN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(100mL)の混合物を、還流温度で17時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷却し、次いで、0℃に冷却した。生じたオレンジ色の沈澱物を濾過により採集し、冷ヘキサンで洗浄し、減圧下に乾燥させて、10.17g(73%)の標題化合物をオレンジ色の固体として得た。
【0505】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.44(s, 1H), 8.22(d, 1H, J=9.4Hz), 7.75(m, 2H), 7.65(d, 1H, J=9.5Hz), 7.56(d, 1H, J=12.4Hz), 7.35(m, 2H), 5.05(d, 1H, J=12.3Hz), 3.04(s, 3H), 2.56(s, 3H); MS(+ve イオンエレクトロスプレー):377(80), (M+)。
【0506】
(cc) - シクロペンチル -4-[2-(4- フロロフェニル )-6-( トリフルオロメチル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
1-メチル-2-ピロリジノン(3mL)中の(2E)-3-(ジメチルアミノ)-1-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロペン-1-オン(314mg, 0.83mmol)の溶液に、N-シクロペンチルグアニジン塩酸塩(271mg, 1.66mmol)及び炭酸カリウム(229mg, 1.66mmol)を添加した。得られた混合物を140℃で8時間加熱した。室温まで冷却して、エーテルを添加した後、水を添加した。有機物をブラインで洗浄し、水相をエーテルで抽出した。有機物を一緒にして硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー(4:1 ヘキサン-酢酸エチル)で精製して、N-シクロペンチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(204mg, 56%)を白色の固体として得た。
【0507】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.84(s, 1H), 8.51(d, 1H), 8.11(d, 1H), 7.64(dd, 2H), 7.44(dd, 1H), 7.17(t, 2H), 6.33(d, 1H), 5.17(d, 1H), 4.34(m, 1H), 2.15-2.06(m, 2H), 1.84-1.52(m, 6H); 19F-NMR(CDCl3):δ -62.70, -112.25; MS m/z442(M+1); mp 155-156℃。
【0508】
(i) - シクロペンチル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-6-( トリエトキシメチル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
乾燥させた丸底フラスコに、ナトリウム金属(1.9g, 83mmol)を添加した。エタノール(110mL)を加え、ナトリウムが完全に溶解するまで室温で反応させた。N-シクロペンチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリフルオロメチル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(4.48g, 10.1mmol)を添加して、反応混合物を60℃で18時間撹拌した。反応混合物を冷却し、元の容積の約1/4の容積になるまで減圧下に濃縮した。得られた混合物を水で稀釈し、酢酸エチルで抽出した。有機相を水及びブラインで洗浄し、次いで、硫酸マグネシウムで脱水した。濾過し、濃縮することにより、N-シクロペンチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリエトキシメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(4.86g, 92%)をオフホワイトの固体として得た。
【0509】
Rf 0.15(4:1 ヘキサン:酢酸エチル); 1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ 8.81(s, 1H), 8.39(d, 1H), 8.06(d, 1H), 7.62(m, 2H), 7.47(d, 1H), 7.14(t, 2H), 6.32(d, 1H), 5.12(d, 1H), 4.35(m, 1H), 3.43(q, 6H), 2.08(m, 2H), 1.80-1.51(m, 6H), 1.21(t, 9H); MS m/z520(M+1)。
【0510】
(j) 4-[7- クロロ -2-(4- フルオロフェニル )-6-( トリエトキシメチル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- - シクロペンチル -2- ピリミジンアミン
テトラヒドロフラン(25mL)中のジイソプロピルアミン(4.1mL, 29mmol)の冷溶液(0℃)に、ブチルリチウム(17mL, ヘキサン中1.6M, 28mmol)を滴下して加えた。得られた溶液を0℃で10分間撹拌し、次いで、-78℃に冷却した。シリンジを用いて、反応混合物を、テトラヒドロフラン(25mL)中のN-シクロペンチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリエトキシメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(4.86g, 9.35mmol)の冷溶液(-78℃)に移した。得られた反応混合物を-78℃で30分間撹拌した。四塩化炭素(3.6mL, 37mmol)を添加して、得られた混合物を室温まで昇温させ、2時間撹拌した。反応混合物を氷に注いだ。氷が融解した後、得られた水性混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相を水及びブラインで洗浄し、次いで、硫酸ナトリウムで脱水した。濾過し、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(4:1 ヘキサン:酢酸エチル)により、4-[7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリエトキシメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン(2.37g, 46%)を黄色の固体として得た。
【0511】
Rf 0.36(4:1 ヘキサン:酢酸エチル); 1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ 8.36(d, 1H), 8.08(d, 1H), 7.85(d, 1H), 7.67(m, 2H), 7.15(t, 2H), 6.33(d, 1H), 5.15(d, 1H), 4.36(m, 1H), 3.46(q, 6H), 2.10(m, 2H), 1.81-1.53(m, 6H), 1.26(t, 9H); MS m/z554(M+1)。
【0512】
(k) エチル 7- クロロ -3-[2-( シクロペンチルアミノ )-4- ピリミジニル ]-2-(4- フルオロフェニル )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -6- カルボキシレート
アセトン(8mL)及び水(2mL)中の4-[7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)-6-(トリエトキシメチル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロペンチル-2-ピリミジンアミン(375mg, 0.677mmol)の溶液に、p-トルエンスルホン酸一水和物(321mg, 1.69mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、氷水でクエンチした。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を用いて反応混合物を中和し、次いで、減圧下に濃縮してアセトンの大部分を除去した。得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相を水及びブラインで洗浄し、次いで、硫酸マグネシウムで脱水した。濾過し、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(29:1 ジクロロメタン:メタノール)により、エチル 7-クロロ-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-カルボキシレート(175mg, 54%)を褐色固体として得た。
【0513】
Rf 0.08(29:1 ジクロロメタン:メタノール); 1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ 8.36(d, 1H), 8.09(d, 1H), 7.82(d, 1H), 7.65(m, 2H), 7.14(t, 2H), 6.30(d, 1H), 5.19(d, 1H), 4.46(q, 2H), 4.32(m, 1H), 2.06(m, 2H), 1.77-1.21(m, 9H); MS m/z480(M+1)。
【0514】
(l) エチル 3-[2-( シクロペンチルアミノ )-4- ピリミジニル ]-2-(4- フルオロフェニル )-7- メチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -6- カルボキシレート
テトラヒドロフラン(1mL)中のエチル 7-クロロ-3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-カルボキシレート(90mg, 0.19mmol)の溶液に、ジメチル亜鉛(281μL, トルエン中2.0M, 0.56mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(21mg, 0.018mmol)を添加した。反応混合物を60℃で16時間撹拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機相を水及びブラインで洗浄し、次いで、硫酸マグネシウムで脱水した。濾過し、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(49:1 ジクロロメタン:メタノール)により、エチル 3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(4-フルオロフェニル)-7-メチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-カルボキシレート(40mg, 45%)を得た。
【0515】
1H-NMR(300MHz, CDCl3):δ 8.34(d, 1H), 8.11(d, 1H), 7.91(d, 1H), 7.70(m, 2H), 7.19(t, 2H), 6.36(d, 1H), 5.33(br, 1H), 4.47(q, 2H), 4.38(m, 1H), 3.26(s, 3H), 2.12(m, 2H), 1.83-1.43(m, 9H); MS m/z460(M+1)。
【0516】
実施例 82 3-[2-( シクロペンチルアミノ )-4- ピリミジニル ]-2-(4- フルオロフェニル )-7- メチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -6- カルボン酸
【化100】
Figure 2004525150
【0517】
ジオキサン(600μL)中のエチル 3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(4-フルオロフェニル)-7-メチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-カルボキシレート(40mg, 0.087mmol)の溶液に、水酸化リチウム(300μL, 水性1M液, 0.30mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮してジオキサンを除去し、次いで、水で稀釈した。得られた水性混合物を1N 水性塩酸を用いて酸性化した。72時間放置し、形成された固体沈澱物を濾過により採集し、3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(4-フルオロフェニル)-7-メチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-カルボン酸(31mg, 82%)を得た。
【0518】
Rf 0.10(19:1 ジクロロメタン:メタノール); MS m/z432(M+1)。
【0519】
実施例 83 3-[2-( シクロペンチルアミノ )-4- ピリミジニル ]- - シクロプロピル -2-(4- フルオロフェニル )-7- メチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -6- カルボキサミド
【化101】
Figure 2004525150
【0520】
塩化チオニル(200μL, 2.7mmol)を、予め0℃に冷却しておいた3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-2-(4-フルオロフェニル)-7-メチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-カルボン酸(31mg, 0.072mmol)に添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。余分の塩化チオニルを減圧下に除去した。残渣をジクロロメタン(300μL)に溶解させた溶液に、シクロプロピルアミン(50μL, 0.72mmol)を添加した。得られた反応混合物を室温で30分間撹拌した。得られた混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで稀釈した。得られた二相性混合物に、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を添加した。有機相を水及びブラインで洗浄し、次いで、硫酸マグネシウムで脱水した。濾過し、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(3:2 のヘキサン:酢酸エチルから2:3のヘキサン:酢酸エチル)により、3-[2-(シクロペンチルアミノ)-4-ピリミジニル]-N-シクロプロピル-2-(4-フルオロフェニル)-7-メチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-6-カルボキサミド(15mg, 44%)を淡黄色の固体として得た。
【0521】
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ 8.28(d, 1H), 8.05(d, 1H), 7.62(m, 2H), 7.30(d, 1H), 7.13(t, 2H), 6.29(d, 1H), 5.10(d, 1H), 4.30(m, 1H), 2.96(s, 3H), 2.94(m, 1H), 2.05(m, 2H), 1.76-1.50(m, 6H), 0.92(m, 2H), 0.66(m, 2H); MS m/z471(M+1)。
【0522】
実施例 84 : N - ブチル -4-[7- ブチル -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化102】
Figure 2004525150
【0523】
(a) 2-(6- クロロ -2- ピリジニル )-1-(4- フルオロフェニル ) エタノン
テトラヒドロフラン(311mL)中の6-クロロ-2-ピコリン(21.4mL, 196.0mmol)及び4-フルオロ安息香酸エチル(57.5mL, 391.2mmol)の冷溶液(0℃)に、圧力均一化漏斗を用いて、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(391mL, テトラヒドロフラン中1.0M, 391.0mmol)を1時間かけて滴下して加えた。リチウムビス(トリメチルシリル)アミドの添加が完了した時点で、冷浴を除去し、得られた溶液を45℃に15時間加熱した。得られた混合物を室温まで冷却し、水を加えてクエンチした。エーテルを添加し、有機相をブラインで洗浄した。水相をエーテルで抽出し、有機物を一緒にして硫酸マグネシウムで脱水した。濾過し、濃縮して、固体残渣を得、これを、酢酸エチル-ヘキサンから再結晶させることにより精製して、2-(6-クロロ-2-ピリジニル)-1-(4-フルオロフェニル)エタノン(32.2g, 66%)をケト-エノール互変異性体混合物として存在する薄く色の付いたオフホワイトの固体として得た。
【0524】
1H-NMR(CDCl3):ケト互変異性体について:δ 8.11(m, 2H), 7.66(t, 1H), 7.30-7.25(m, 2H), 7.17(t, 2H), 4.48(s 2H); 19F-NMR(CDCl3):δ -104.72(ケト), -111.64(エノール); MS m/z250(M+1)。
【0525】
(b) 2-(6- クロロ -2- ピリジニル )-1-(4- フルオロフェニル ) エタノンオキシム
メタノール(900mL)中の2-(6-クロロ-2-ピリジニル)-1-(4-フルオロフェニル)エタノン(74.9g, 299.8mmol)の溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(104g, 1.49mol)を添加し、次いで、水酸化ナトリウム(600mL, 10%水性液, 1.5mol)を添加した。得られた懸濁液を2時間加熱還流し、次いで、室温まで冷却した。得られた混合物を減圧下に濃縮し、残渣を取ってエーテルと水の中に入れた。有機相をブラインで洗浄した。水相をエーテルで抽出し、有機物を一緒にして硫酸マグネシウムで脱水した。濾過し、濃縮して、固体残渣を得た。この固体残渣を酢酸エチル-ヘキサンから再結晶させることにより精製して、2-(6-クロロ-2-ピリジニル)-1-(4-フルオロフェニル)エタノンオキシム(67.9g, 86%)を白色の固体として得た。
【0526】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.69(s, 1H), 7.71(dd, 2H), 7.53(t, 1H), 7.18-7.16(m, 2H), 7.03(t, 2H), 4.37(s, 2H); 19F-NMR(CDCl3):δ -111.77; MS m/z265(M+1)。
【0527】
(c) 7- クロロ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
1,2-ジメトキシエタン(500mL)中の2-(6-クロロ-2-ピリジニル)-1-(4-フルオロフェニル)エタノンオキシム(109.2g, 414mmol)の溶液に、0℃で、無水トリフルオロ酢酸(59mL, 414mmol)を添加し、その際、温度は10℃未満に維持した。無水トリフルオロ酢酸の添加が完了した後、反応物を15℃まで昇温させた。次いで、得られた溶液を4℃に冷却し、1,2-ジメトキシエタン(60mL)中のトリエチルアミン(116mL, 828mmol)の溶液を0.5時間かけて添加した。室温まで昇温させた後、得られた混合物を1.5時間撹拌した。これに塩化鉄(II)(0.52g, 4.1mmol)を添加し、得られた反応物を3時間加熱還流した。反応物を濃縮し、生じた固体を酢酸エチル-ヘキサンから再結晶させて、7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(69.7g, 68%)をオフホワイトの針状物として得た。
【0528】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.03(m, 2H), 7.54(d, 1H), 7.16(m, 3H), 6.93(d, 1H), 6.91(s, 1H); MS m/z247(M+1); mp 156-157℃。
【0529】
(d) 7- クロロ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- カルバルデヒド
N,N-ジメチルホルムアミド(100mL)を0℃に冷却し、オキシ塩化リン(5.7mL, 60.8mmol)で処理した。オキシ塩化リンの添加が完了した後、得られた混合物を室温まで昇温させ、1時間撹拌した。これに、7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(10.0g, 40.5mmol)を添加し、得られた溶液を一晩撹拌した。水を添加した後、ジクロロメタンを添加した。水相をジクロロメタンで抽出した。有機物を一緒にしてブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣をジエチルエーテル及びヘキサンから再結晶させて、7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルバルデヒド(10.6g, 95%)を白色の綿毛状固体として得た。
【0530】
1H-NMR(CDCl3):δ 10.07(s, 1H), 8.37(d, 1H), 7.78(m, 2H), 7.48(t, 1H), 7.20(m, 3H); 19F-NMR(CDCl3):δ -111.25; MS m/z275(M+1); 元素分析 C148ClFN2Oについての計算値:C, 61.22;H, 2.94;N, 10.20, 実測値:C, 61.34;H, 2.90;N, 10.15; mp 212-213℃(分解)。
【0531】
(e) 1-[7- クロロ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- プロピン -1- オール
7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-カルバルデヒド(5.49g, 20.0mmol)とエチニルマグネシウムブロミド(100mL, テトラヒドロフラン中0.5M, 50.0mmol)を0℃で実施例81において記載した方法と同様の方法に付し、ジクロロメタンから再結晶させて、1-[7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロピン-1-オール(5.3g, 88%)を淡黄色の結晶質固体として得た。
【0532】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.04(d, 1H), 7.79(m, 2H), 7.20(m, 3H), 7.01(d, 1H), 5.77(m, 1H), 2.69(d, 1H), 2.32(d, 1H); MS m/z301(M+1)。
【0533】
(f) 1-[7- クロロ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- プロピン -1- オン
実施例81において記載した方法と同様の方法で、1-[7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロピン-1-オール(5.30g, 17.6mmol)から、1-[7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロピン-1-オン(4.04g, 77%)を黄色の固体として得た。
【0534】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.45(d, 1H), 7.67(m, 2H), 7.50(t, 1H), 7.19(d, 1H), 7.12(t, 2H), 2.93(s, 1H); MS m/z299(M+1)。
【0535】
(g) - ブチル -4-[7- クロロ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
実施例81において記載した方法と同様の方法で、1-[7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロピン-1-オン(0.50g, 1.7mmol)とN-ブチルグアニジン硫酸塩とナトリウムエトキシド(0.81mL, エタノール中21重量%, 2.2mmol)から、室温において、N-ブチル-4-[7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(0.39g, 59%)を淡黄色の綿毛状固体として得た。
【0536】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.40(d, 1H), 8.07(d, 1H), 7.65(m, 2H), 7.29(m, 1H), 7.15(t, 2H), 7.06(d, 1H), 6.32(d, 1H), 5.16(broad s, 1H), 3.49(q, 2H), 1.71-1.41(m, 4H), 0.99(t, 3H); 19F-NMR(CDCl3):δ -112.77 ; MS m/z396(M+1)。
【0537】
(h) - ブチル -4-[7- ブチル -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
テトラヒドロフラン中の9-メトキシ-9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(1.1mL, ヘキサン中1.0M, 1.1mmol)の冷容液(-78℃)に、n-ブチルリチウム(696μL, ヘキサン中1.6 M, 1.1mmol)を滴下して加えた。得られた混合物を室温まで昇温させ、次いで、リン酸カリウム(371μL, 3.0M水性液, 1.1mmol)を添加した。得られたボラン溶液を撹拌しながら、N,N-ジメチルホルムアミド(1.5mL)中のN-ブチル-4-[7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(44mg, 0.11mmol)と[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(9mg, ジクロロメタンとの錯体, 0.011mmol)の溶液を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。得られた混合物を酢酸エチルで稀釈し、水及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水した。濾過し、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(4:1 ヘキサン:酢酸エチル)により粗残渣を得た。この粗残渣をジオキサン(10mL)に溶解させた溶液に、飽和酢酸ナトリウム水溶液(1mL)及び30%水性過酸化水素(1mL)を添加した。室温で2時間撹拌した後、得られた混合物を酢酸エチルで稀釈し、水及びブラインで洗浄し、次いで、硫酸マグネシウムで脱水した。濾過し、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(59:1 ジクロロメタン:メタノール)により、N-ブチル-4-[7-ブチル-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(7mg, 16%)を得た。
【0538】
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ 8.29(d, 1H), 8.05(d, 1H), 7.66(m, 2H), 7.29(m, 1H), 7.14(t, 2H), 6.77(d, 1H), 6.33(d, 1H), 5.17(br, 1H), 3.49(m, 2H), 3.22(t, 2H), 1.87(m, 2H), 1.69-1.42(m, 6H), 1.02-0.97(m, 6H); MS m/z418(M+1)。
【0539】
上記生成物をエーテルに溶解させた溶液にエーテル中の1M HClを添加した。沈澱した固体を単離して、対応する塩酸塩を淡黄色固体として得た。
【0540】
実施例 85 : N - ブチル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-7- メチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化103】
Figure 2004525150
【0541】
テトラヒドロフラン(1mL)中のN-ブチル-4-[7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(80mg, 0.20mmol)の溶液に、ジメチル亜鉛(304μL, トルエン中2.0M, 0.60mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(23mg, 0.02mmol)を添加した。反応混合物60℃で16時間加熱した。反応混合物を冷却し、次いで、氷水でクエンチした。得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相を水及びブラインで洗浄し、次いで、硫酸マグネシウムで脱水した。濾過し、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(3:1 ヘキサン:酢酸エチル)により、N-ブチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-7-メチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(24mg, 32%)を黄色の固体として得た。
【0542】
Rf 0.33(2:1 ヘキサン:酢酸エチル); 1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ 8.32(d, 1H), 8.04(d, 1H), 7.64(m, 2H), 7.27(m, 1H), 7.13(t, 2H), 6.77(d, 1H), 6.31(d, 1H), 5.17(br, 1H), 3.48(m, 2H), 2.80(s, 3H), 1.65(m, 2H), 1.45(m, 2H), 0.97(t, 3H); MS m/z376(M+1)。
【0543】
実施例 86 : N - ブチル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-7- オクチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化104】
Figure 2004525150
【0544】
9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン二量体(32mg, 0.13mmol)とテトラヒドロフランの混合物を室温で2時間撹拌した。得られた溶液に1-オクテン(38μL, 0.24mmol)を添加し、反応混合物を室温で4時間撹拌した。リン酸カリウム(169μL, 3M水性液, 0.507mmol)を添加し、得られた反応物を15分間撹拌した。得られたボラン溶液に、N,N-ジメチルホルムアミド中のN-ブチル-4-[7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(80mg, 0.20mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(8mg, 0.01mmol)の溶液を添加し、18時間撹拌した。別のフラスコで、9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン二量体(32mg, 0.13mmol)をテトラヒドロフランと一緒に2時間撹拌し、これに、1-オクテン(38μL, 0.24mmol)を加えて4時間撹拌した。リン酸カリウム(169μL, 3M水性液, 0.507mmol)を添加し、得られたを15分間撹拌した。この新たに調製したボラン溶液を、元の反応混合物に添加した。[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(8mg, 0.01mmol)をさらに加え、得られた反応混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで稀釈した。有機相を水及びブラインで洗浄し、次いで、硫酸マグネシウムで脱水した。濾過し、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(39:1 ジクロロメタン:メタノール)により、N-ブチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-7-オクチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(8mg, 8%)を得た。
【0545】
1H-NMR(300MHz, CD30D):δ 8.80-8.55(br, 1H), 7.84(br, 1H), 7.71-7.65(m, 3H), 7.35(t, 2H), 7.17(d, 1H), 6.55(br, 1H), 3.32(m, 2H), 3.26(t, 2H), 1.90(m, 2H), 1.75(m, 2H), 1.54-1.25(m, 12H), 1.03(t, 3H), 0.89(t, 3H); MS m/z474(M+1)。
【0546】
実施例 87 : N - シクロプロピル -4-[7- エチル -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
【化105】
Figure 2004525150
【0547】
(a) 4-[7- クロロ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- - シクロプロピル -2- ピリミジンアミン
実施例84において記載した方法と同様の方法で、1-[7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-プロピン-1-オン(2.65g, 8.9mmol)とN-シクロプロピルグアニジン硫酸塩(2.27g, 11.5mmol)から、4-[7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロプロピル-2-ピリミジンアミン(1.59g, 47%)を黄色の固体として得た。
【0548】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.66(m, 1H), 8.03(m, 1H), 7.66(m, 2H), 7.35(t, 1H), 7.18(m, 3H), 6.40(d, 1H), 6.06(broad, 1H), 2.90(m, 1H), 0.91(m, 2H), 0.70(m, 2H); 19F-NMR(CDCl3):δ -112.22; MS m/z380(M+1)。
【0549】
(b) - シクロプロピル -4-[7- エチル -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]-2- ピリミジンアミン
実施例85において記載した方法と同様の方法で、4-[7-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロプロピル-2-ピリミジンアミン(100mg, 0.26mmol)とジエチル亜鉛から、N-シクロプロピル-4-[7-エチル-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-2-ピリミジンアミン(51.6mg, 52%)をオフホワイトの固体として得た。
【0550】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.51(m, 1H), 7.99(m, 1H), 7.63(m, 2H), 7.35(m, 1H), 7.16(t, 2H), 6.82(d, 1H), 6.37(d, 1H), 3.25(q, 2H), 2.87(m, 1H), 1.45(t, 3H), 0.88(m, 2H), 0.67(m, 2H); 19F-NMR(CDCl3):δ -113.32; MS m/z374(M+1)。
【0551】
実施例 88 : ジメチル 2-(4- フルオロフェニル )-3-(4-(2- シクロプロピルアミノ ) ピリミジニル )-7- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジニルカルボキサミド
【化106】
Figure 2004525150
【0552】
乾燥テトラヒドロフラン(100mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-7-ピラゾロ[1,5-α]ピリジン(5.38g, 25mmol)の撹拌溶液に、-78℃で、n-ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M, 12.2mL, 30mmol)を添加し、得られた混合物を20分間撹拌した。ジメチルカルバモイルクロリド(7.0mL, 76mmol)を一度に加え、得られた混合物を室温まで昇温させた。ジエチルエーテルを添加し、次いで、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を添加した。有機相を分離し、無水硫酸ナトリウムを用いて脱水した。乾燥剤を濾過により除去し、溶媒を減圧下に蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、6.07g(85%)のジメチル 2-(4-フルオロフェニル)-7-ピラゾロ[1,5-α]ピリジニルカルボキサミドを薄緑色の固体として得た。実施例81において記載した方法と同様の方法で、ジメチル 2-(4-フルオロフェニル)-7-ピラゾロ[1,5-α]ピリジニルカルボキサミドから標題化合物を得た。
【0553】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 8.71(d, 1H, J=8.1Hz), 8.11(d, 1H, J=5.1Hz), 7.65(m, 2H), 7.57(dd, 1H, J=7.2, 8.7Hz), 7.44(d, 1H, J=2.7Hz), 7.37(m, 2H), 7.18(d, 1H, J=6.3Hz), 6.26(d, 1H, J=5.1Hz), 3.11(s, 3H), 2.84(s, 3H), 2.65(m, 1H), 0.74(m, 2H), 0.55(m, 2H); MS(ES+ve):417(87%, M+)。
【0554】
実施例 89 : N - シクロペンチル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-5- モルホリン -4- イルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ] ピリミジン -2- アミン
【化107】
Figure 2004525150
【0555】
上記実施例に関して記載した方法と同様の方法で、標題化合物を固体として調製した。
【0556】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.32(d, 1H), 8.00(d, 1H), 7.73(s, 1H), 7.63(q, 2H), 7.15(t, 2H), 6.66(dd, 1H), 6.25(d, 1H), 5.35(m, 1H), 4.45(m, 1H), 3.90(m, 4H), 3.30(m, 4H), 2.1-2.0(m, 2H), 1.9-1.5(m, 6H); 19F-NMR(CDCl3):δ -113.27; MS m/z460(M+1)。
【0557】
実施例 90 : N 1 -{4-[2-(4- フルオロフェニル )-6- トリフルオロメチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ] ピリミジン -2- イル }- 3 , 3 - ジメチルプロパン -1,3- ジアミン
【化108】
Figure 2004525150
【0558】
(a) 1-(4- フルオロフェニル )-2-(2-(5- トリフルオロメチル ) ピリジル ) エタノン
テトラヒドロフラン(400mL)中の4-フルオロアセトフェノン(13.8g, 0.100mol)及び2-クロロ-5-トリフルオロメチルピリジン(20.0g, 0.110mol)の溶液に、水素化ナトリウム(95%, 5.56g, 0.220mol)を数回に分けて添加した。得られた反応物を室温で72時間撹拌し、次いで、水(300mL)及びジエチルエーテル(200mL)を添加することにより注意深くクエンチした。有機相を分離し、6N 塩酸(2×300mL)で抽出した。水性抽出物を0℃まで冷却し、6N 水酸化ナトリウムを用いて溶液をpH12に調節した。得られた混合物を、次いで、ジエチルエーテルで抽出し、有機抽出物を一緒にして硫酸マグネシウムで脱水した。乾燥剤を濾過により除去し、濾液を蒸発乾固させて、20.9g(73%)の標題化合物を互変異性体混合物として得た。
【0559】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.87(s), 8.63(s), 8.14(dd, J=5.1, 8.4Hz), 8.00-7.83(m), 7.51(d, J=8.4Hz), 7.22-7.12(m), 6.13(s), 4.60(s); MS(ES+ve):284(M+1)。
【0560】
(b) 1-(4- フルオロフェニル )-2-(2-(5- トリフルオロメチル ) ピリジル ) エタノンオキシム
メタノール(1L)中の1-(4-フルオロフェニル)-2-(2-(5-トリフルオロメチル)ピリジル)エタノン(80.0g, 0.282mol)の溶液に、室温で、10%水性水酸化ナトリウム(436mL, 1.09mol)を添加した。得られた溶液を、固体ヒドロキシルアミン塩酸塩(98.0g, 1.40mol)を添加しながら激しく撹拌した。得られた混合物を2時間加熱還流し、熱いまま脱色炭で処理し、次いで、熱いままCeliteを通して濾過した。濾液をその容積が元の半分になるまで濃縮し、次いで、撹拌しながら1時間0℃に冷却した。生じた固体を濾過によって採集し、水で洗浄し、減圧下に50℃で一晩乾燥させて、73.9g(88%)の標題化合物を薄黄色の粉末として得た。
【0561】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 11.60(s, 1H), 8.86(s, 1H), 8.14(dd, 1H, J=2.1, 8.1Hz), 7.78(dd, 2H, J=5.7, 9.0Hz), 7.53(d, 1H, J=8.4Hz), 7.23(t, 2H, J=9.0Hz), 4.40(s, 2H); MS(ES+ve):299(M+1)。
【0562】
(c) 3-(4- フルオロフェニル )-2-(2-(5- トリフルオロメチル ) ピリジル )-2 - アジリン
塩化メチレン(400mL)中の1-(4-フルオロフェニル)-2-(2-(5-トリフルオロメチル)ピリジル)エタノンオキシム(25.0g, 0.084mol)の溶液に、トリエチルアミン(46.7mL、0.335mol)を添加した。得られた溶液を窒素雰囲気下0℃に冷却し、無水トリフルオロ酢酸(14.1mL, 0.100mol)を滴下して加えた。得られた反応物を0.5時間撹拌し、次いで、水でクエンチした。有機相を分離し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。濾過により乾燥剤を除去し、濾液から溶媒を蒸発させることにより、油状物が残留した。この残渣をシリカゲルカラムに入れ、ヘキサン中の15%酢酸エチルで溶離させて標題化合物を油状物として得たが、この油状物は放置することにより固体化した(19.4g, 82%)。
【0563】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.76(s, 1H), 7.93(dd, 2H, J=5.4, 8.7Hz), 7.83(dd, 1H, J=2.1, 8.4Hz), 7.27(t, 2H, J=8.7Hz), 7.21(d, 1H, J=8.1Hz), 3.54(s, 1H); MS(ES+ve):281(M+1)。
【0564】
(d) 2-(4- フルオロフェニル )-6- トリフルオロメチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
3-(4-フルオロフェニル)-2-(2-(5-トリフルオロメチル)ピリジル)-2H-アジリン(40.0g, 0.143mol)を1,2,4-トリクロロベンゼン(400mL)に溶解させ、得られた混合物を200℃に10時間加熱した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、シリカゲルカラムに注いだ。このカラムをヘキサンで溶離させて1,2,4-トリクロロベンゼンを除去し、次いで、ヘキサン中の20%ジエチルエーテルで生成物を溶離させた。所望のフラクションを一緒にして、減圧下に溶媒を蒸発させることにより、28.7g(71%)の標題化合物が残留した。
【0565】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.84(s, 1H), 7.98(dd, 2H, J=5.4, 8.7Hz), 7.65(d, 1H, J=9.3Hz), 7.28(d, 1H, J=9.3Hz), 7.20(t, 2H, J=8.7Hz), 6.88(s, 1H); MS(ES+ve):281(M+1)。(e) 2-(4- フルオロフェニル )-3- アセチル -6- トリフルオロメチルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
2-(4-フルオロフェニル)-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン(10.30g, 36.76mmol)と無水酢酸(100mL)の混合物に、濃硫酸(10滴)を添加し、得られた混合物を還流温度で1時間加熱撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、氷水(300mL)に注いだ。2N 水酸化ナトリウム水溶液を添加して溶液のpHを約10まで上昇させた。生じたオレンジ色の沈澱物を濾過により採集した。得られた固体を水で洗浄し、風乾し、減圧下に乾燥させて、11.87g(定量的)の標題化合物をオレンジ色の固体として得た。
【0566】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.58(s, 1H), 8.41(d, 1H, J=9.3Hz), 7.89(d, 1H, J=9.5Hz), 7.74(m, 2H), 7.39(m, 2H), 2.22(s, 3H); MS 323(M+1)。
【0567】
(f) 2-(4- フルオロフェニル )-3-(3-( ジメチルアミノ )-2- プロペノイル )-6- トリフルオロメチル - ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
2-(4-フルオロフェニル)-3-アセチル-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン(11.85g, 36.77mmol)とN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(100mL)の混合物を還流温度で17時間撹拌し、室温まで冷却し、次いで、0℃まで冷却した。生じたオレンジ色の沈澱物を濾過により採集し、冷ヘキサンで洗浄し、減圧下に乾燥させて、10.17g(73%)の標題化合物をオレンジ色の固体として得た。
【0568】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.44(s, 1H), 8.22(d, 1H, J=9.4Hz), 7.75(m, 2H), 7.65(d, 1H, J=9.5Hz), 7.56(d, 1H, J=12.4Hz), 7.35(m, 2H), 5.05(d, 1H, J=12.3Hz), 3.04(s, 3H), 2.56(s, 3H); MS 377(M+1)。
【0569】
(g) -[3-( ジメチルアミノ ) プロピル ]- -[4-{2-(4- フルオロフェニル )-6-( トリフルオロメチル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル } ピリミジン -2- イル ] アミン
無水テトラヒドロフラン(50mL)中の2-(4-フルオロフェニル)-3-(3-(ジメチルアミノ)-2-プロペノイル)-6-トリフルオロメチルピラゾロ[1,5-α]ピリジン(2.52g, 6.68mmol)及びN-(3-ジメチルアミノプロピル)グアニジン(3.23g, 2.0当量, 13.4mmol)の混合物に、窒素下、t-ブタノール中のカリウムt-ブトキシドの溶液(26.7mL, 4.0当量, 26.7mmol)を添加した。得られた混合物を還流温度で約17時間加熱撹拌し、次いで、室温まで冷却した。水(50mL)及びジエチルエーテル(100mL)を添加して、有機相を分離した。水相を25%テトラヒドロフラン/エーテルで抽出した。有機相を一緒にして無水硫酸ナトリウム及び活性炭で脱水した。乾燥剤を濾過により除去し、濾液を濃縮して、2.9g(95%)の標題化合物を薄黄色の固体として得た。
【0570】
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ 1.89(m, 2H), 2.37(s, 6H), 2.58(br, 2H), 3.55(dd, 2H, J=6.4, 12.4Hz), 5.87(br, 1H), 6.30(d, 1H, J=5.2Hz), 7.12(t, 2H, J=8.4Hz), 7.40(d, 1H, J=9.2Hz), 7.58(dd, 2H, J=5.6, 8.8Hz), 8.06(d, 1H, J=5.2Hz), 8.46(d, 1H, J=9.6Hz), 8.79(s, 1H); MS m/z459.50(M+1)。
【0571】
実施例 91 3-(2- ブトキシピリジン -4- イル )-2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン
【化109】
Figure 2004525150
【0572】
上記で記載した方法と同様の方法で、アミンの代わりに1-ブタノールを用いて標題化合物を得た。
【0573】
1H-NMR(アセトン-d6):δ 8.70(d, 1H, J=7.2Hz), 8.16(d, 1H, J=5.4Hz), 7.76(d, 1H, J=9.0Hz), 7.68(m, 2H), 7.40(dd, 1H, J=6.9, 8.7Hz), 7.23(m, 2H), 7.06(dt, 1H, J=6.9, 1.2Hz), 6.80(dd, 1H, J=5.4, 1.5Hz), 6.77(s, 1H), 4.36(t, 2H, J=6.6Hz), 1.77(quint, 2H, J=3.9Hz), 1.5(sext, 2H, J=7.5Hz), 1.0(t, 3H, J=7.5Hz); MS m/z362(M+1)。
【0574】
実施例 92 : N - シクロペンチル -4-[2-(2,4- ジメトキシフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ] ピリミジン -2- アミン
【化110】
Figure 2004525150
【0575】
上記で記載した方法と同様の方法で、N-シクロペンチル-4-[2-(2,4-ジメトキシフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]ピリミジン-2-アミンを得た。
【0576】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.57(d, 1H), 8.49(d, 1H), 7.97(d, 1H), 7.37(d, 1H), 7.26(m, 1H), 6.86(m, 1H), 6.59(d, 1H), 6.54(s, 1H), 6.25(d, 1H), 5.05(d, 1H), 4.35(m, 1H), 3.87(s, 3H), 3.60(s, 3H), 2.1-1.5(m, 8H); MS m/z416(M+1)。
【0577】
実施例 93 5- ブロモ -4-[5- クロロ -2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- - シクロペンチルピリミジン -2- アミン
【化111】
Figure 2004525150
【0578】
4-[5-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5-α]ピリジン-3-イル]-N-シクロペンチルピリミジン-2-アミン(100mg, 0.25mmol)をジクロロメタン(5mL)中のN-ブロモスクシンイミド(44mg, 0.25mmol)で処理し、後処理を行った後、110mg(90%)の標題化合物を固体として得た。
【0579】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.46(d, 1H), 8.39(s, 1H), 7.63(m, 3H), 7.11(t, 2H), 6.87(dd, 1H), 5.25(d, 1H), 4.25(m, 1H), 2.1-1.5(m, 8H); 19F-NMR(CDCl3):δ -113.0; MS m/z487(M+1)。
【0580】
実施例 94 : N - シクロペンチル -6-[2-(4- フルオロフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ] ピリミジン -4- アミン
【化112】
Figure 2004525150
【0581】
上記で記載したのと同様にして標題化合物を合成した。
【0582】
Rf 0.22(2:1 ヘキサン:酢酸エチル); 1H-NMR(CDCl3):δ 8.58(s, 1H), 8.47(d, 1H), 8.44(d, 1H), 7.63(m, 2H), 7.28(t, 1H), 7.14(t, 2H), 6.88(t, 1H), 6.08(s, 1H), 5.21(br, 1H), 3.52(m, 1H), 1.77-1.53(m, 6H), 1.35-1.29(m, 2H); MS m/z374(M+1)。
【0583】
実施例 95 : N - シクロプロピル -4-[2-(4- メトキシフェニル )-6-( トリフルオロメチル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ] ピリミジン -2- アミン
【化113】
Figure 2004525150
【0584】
上記で記載したのと同様にして標題化合物を合成した。
【0585】
1H-NMR:δ 8.85(s, 1H), 8.73(d, 1H), 8.09(d, 1H), 7.58(d, 2H), 7.45(d, 1H), 7.02(d, 2H), 6.49(d, 1H), 5.68(broad, 1H), 3.90(s, 3H), 2.89(m, 1H), 0.92(m, 2H), 0.69(m, 2H); 19F-NMR:δ -62.66; MS m/z425(M+1)。
【0586】
実施例 96 : N - シクロプロピル -4-[2-(4- メトキシフェニル )-6-( トリエトキシメチル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ] ピリミジン -2- アミン
【化114】
Figure 2004525150
【0587】
上記で記載したのと同様にして標題化合物を合成した。
【0588】
1H-NMR:δ 8.86(s, 1H), 8.64(d, 1H), 8.09(d, 1H), 7.61(d, 2H), 7.50(d, 1H), 7.03(d, 2H), 6.50(d, 1H), 5.64(broad, 1H), 3.92(s, 3H), 3.46(q, 6H), 2.93(m, 1H), 1.25(t, 9H), 0.95(m, 2H), 0.71(m, 2H); MS m/z504(M+1)。
【0589】
実施例 97 : エチル 3-[2-( シクロプロピルアミノ ) ピリミジン -4- イル ]-2-(4- メトキシフェニル )- ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -6- カルボキシレート
【化115】
Figure 2004525150
【0590】
上記で記載したのと同様にして標題化合物を合成した。
【0591】
1H-NMR:δ 9.21(s, 1H), 8.58(broad, 1H), 8.09(d, 1H), 7.83(d, 2H), 7.58(d, 2H), 6.99(d, 2H), 6.46(d, 1H), 5.49(broad, 1H), 4.43(q, 2H), 3.88(s, 3H), 2.87(m, 1H), 1.42(t, 3H), 0.89(m, 2H), 0.65(m, 2H); MS m/z430(M+1)。
【0592】
実施例 98 3-[2-( シクロプロピルアミノ ) ピリミジン -4- イル ]- -(2- メトキシエチル )-2-(4- メトキシフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -6- カルボキサミド
【化116】
Figure 2004525150
【0593】
上記で記載したのと同様にして標題化合物を合成した。
【0594】
1H-NMR:δ 9.03(s, 1H), 8.60(broad, 1H), 8.09(d, 1H), 7.61-7.55(m, 3H), 6.99(d, 2H), 6.51(broad, 1H), 6.46(d, 1H), 5.42(broad, 1H), 3.88(s, 3H), 3.69(q, 2H), 3.59(q, 2H), 3.41(s, 3H), 2.86(m, 1H), 0.88(m, 2H), 0.65(m, 2H); MS m/z459(M+1)。
【0595】
実施例 99 4-{5- クロロ -2-[4-( シクロプロピルメトキシ ) フェニル ] ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル }- - シクロプロピル -2- ピリミジンアミン
【化117】
Figure 2004525150
【0596】
上記で記載したのと同様にして標題化合物を合成した。
【0597】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.80(broad s, 1H), 8.39(d, 1H), 8.05(d, 1H), 7.53(d, 2H), 6.98(d, 2H), 6.85(dd, 1H), 6.42(d, 1H), 5.41(s, 1H), 3.87(d, 2H), 2.87(m, 1H), 1.30(m, 1H), 0.93(m, 2H), 0.85(m, 2H), 0.67(m, 2H), 0.39(m, 2H); MS m/z432(M+1)。
【0598】
実施例 100 〜実施例 227
実施例1〜実施例99に関して上記で記載した技術を用いて、さらに、以下に記載した化合物を調製する。
【化118】
Figure 2004525150
【0599】
Figure 2004525150
【0600】
Figure 2004525150
【0601】
Figure 2004525150
【0602】
Figure 2004525150
【0603】
Figure 2004525150
【0604】
Figure 2004525150
【0605】
Figure 2004525150
【0606】
Figure 2004525150
【0607】
Figure 2004525150
【0608】
Figure 2004525150
【0609】
Figure 2004525150
【0610】
Figure 2004525150
【0611】
実施例 228 4-[7- ブトキシ -2-(4- メトキシフェニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- - シクロペンチル -2- ピリミジンアミン
【化119】
Figure 2004525150
【0612】
上記実施例において記載した方法と同様の方法で標題化合物を調製して黄色の固体を得た。
【0613】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.08(d, 1H), 8.02(d, 1H), 7.59(d, 2H), 7.30(m, 1H), 6.97(d, 2H), 6.34(d, 1H), 6.23(d, 1H), 5.13(d, 1H), 4.41-4.34(m, 3H), 3.87(s, 3H), 2.10(m, 2H), 1.99(m, 2H), 1.80-1.54(m, 8H), 1.02(t, 3H); MS m/z458(M+1)。
【0614】
実施例 229 4-[5- クロロ -2-(3- クロロフェニル )-7-( メチルスルファニル ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ]- - シクロペンチル -2- ピリミジンアミン
【化120】
Figure 2004525150
【0615】
上記実施例において記載した方法と同様の方法で標題化合物を調製して黄色の固体を得た。
【0616】
Rf 0.23(4:1 ヘキサン:酢酸エチル); 1H-NMR(CDCl3):δ 8.37(s, 1H), 8.02(d, 1H), 7.70(s, 1H), 7.50(d, 1H), 7.45-7.33(m, 2H), 6.61(s, 1H), 6.29(d, 1H), 5.20(d, 1H), 4.36(m, 1H), 2.65(s, 3H), 2.15(m, 2H), 1.84-1.52(m, 6H); MS m/z470(M+1)。
【0617】
実施例 230 : N - シクロペンチル -6-[2-(4- フルオロフェニル )-7-( メチルチオ ) ピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ] ピリミジン -4- アミン
【化121】
Figure 2004525150
【0618】
上記実施例において記載した方法と同様の方法で標題化合物を調製して桃色の固体を得た。
【0619】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.60(s, 1H), 8.26(d, 1H), 7.86(m, 2H), 7.32(t, 1H), 7.15(t, 2H), 6.70(d, 1H), 6.08(s, 1H), 4.95(br, 1H), 3.58(br, 1H), 2.65(s, 3H), 1.85-1.50(m, 6H), 1.38-1.22(m, 2H); MS m/z420(M+1)。
【0620】
実施例 231 : N - シクロペンチル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-7-( メチルチオ )-5- モルホリン -4- イルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ] ピリミジン -2- アミン
【化122】
Figure 2004525150
【0621】
上記実施例に関して記載した方法と同様の方法で標題化合物を固体として調製した。
【0622】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.01(d, 1H), 7.64(m, 3H), 7.15(t, 2H), 6.45(d, 1H), 6.26(d, 1H), 5.17(d, 1H), 4.46(m, 1H), 3.93(m, 4H), 3.33(m, 4H), 2.66(s, 3H), 2.1-1.5(m, 8H); 19F-NMR(CDCl3):δ -113.5; MS m/z505(M+1)。
【0623】
実施例 232 : N - シクロペンチル -4-[2-(4- フルオロフェニル )-7-( イソプロピルチオ )-5- モルホリン -4- イルピラゾロ [1,5- α ] ピリジン -3- イル ] ピリミジン -2- アミン
【化123】
Figure 2004525150
【0624】
上記実施例に関して記載した方法と同様の方法で標題化合物を固体として調製した。
【0625】
1H-NMR(CDCl3):δ 8.01(d, 1H), 7.66(m, 3H), 7.15(t, 2H), 6.71(d, 1H), 6.27(d, 1H), 5.21(d, 1H), 4.44(m, 1H), 3.93(m, 4H), 3.31(m, 4H), 2.1-1.5(m, 9H), 1.44(d, 6H); 19F-NMR(CDCl3):δ -113.6; MS m/z534(M+1)。
【0626】
実施例 233 : 生物活性
以下の実施例において、「MEM」は最小必須培地(Minimal Essential Media)を意味し;「FBS」はウシ胎児血清(Fetal Bovine Serum)を意味し;「NP40」及び「Igepal」は界面活性剤(detergents)であり;「MOI」は感染多重度(Multiplicity of Infection)を意味し;「NaOH」は水酸化ナトリウムを意味し;「MgCl2」は塩化マグネシウムを意味し;「dATP」はデオキシアデノシン5'-三リン酸を意味し;「dUTP」はデオキシウリジン5'-三リン酸を意味し;「dCTP」はデオキシシチジン5'-三リン酸を意味し;「dGTP」はデオキシグアノシン5'-三リン酸を意味し;「GuSCN」はグアニジニウムチオシアネートを意味し;「EDTA」はエチレンジアミン四酢酸を意味し;「TE」はトリス-EDTAを意味し;「SCC」は塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウムを意味し;「APE」は酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、EDTAの溶液を意味し;「PBS」はリン酸緩衝生理食塩水を意味し;及び、「HRP」は西洋ワサビペルオキシダーゼを意味する。
【0627】
(a) 組織培養及び HSV 感染
ベロ76細胞を、Earle's Salts、L-グルタミン、8% FBS(Hyclone、A-1111-L)及び100単位/mLのペニシリン-100μg/mLのストレプトマイシンを加えてあるMEM中で維持した。アッセイ条件用に、FBSを2%まで低減した。細胞を、HSV-1又はHSV-2(MOI=0.001)の存在下に37℃で45分間インキュベーションした後、5×104細胞/ウェルの密度で96-ウェル組織培養プレートに播種した。前記ウェルに試験化合物を加え、前記プレートを37℃で40〜48時間インキュベーションした。細胞溶解物を以下に示すように調製した:培地を除去し、1% Igepal CA 630又はNP-40を加えてある150μL/ウェルの0.2N NaOHで置き換えた。蒸発を防止するために、加湿したチャンバー内で、プレートを室温で最長14日までインキュベーションした。
【0628】
(b) 検出 DNA の調製
検出プローブのために、HSV UL-15配列の、ゲル精製し、ジゴキシゲニンで標識した710塩基対PCRフラグメントを用いた。PCR条件には、0.5μM プライマー、180μM dTTP、20μM dUTP-ジゴキシゲニン(Boehringer Mannheim 1558706)、200μM dATP、200μM dCTP、200μM dGTP、1X PCR Buffer II(Perkin Elmer)、2.5mM MgCl2、0.025単位/μL AmpliTaq Gold ポリメラーゼ(Perkin Elmer)、及び、100μL当たり5ngのゲル精製HSV DNAが含まれていた。伸張条件は、95℃で10分間、次いで、95℃で1分間を30サイクル、55℃で30秒間、及び、72℃で2分間であった。増幅は、72℃での10分間のインキュベーションで完了した。プライマーは、HSV1 UL15 オープンリーディングフレーム(ヌクレオチド 249-977)の切片をスパニングする728塩基対のプローブを増幅するために選択した。一本鎖転写物をPromega M13 Wizard キットを用いて精製した。最終的な生成物は、6M GuSCN、100mM EDTA及び200μg/mL ニシン精子DNAの混合物と1:1で混合して、4℃で保存した。
【0629】
(c) キャプチャープレート (capture plates) の調製
キャプチャーDNAプラスミド(pUC中のHSV UL13 部位)を、Xba-Iで切断して線状化し、95℃で15分間変性させ、直後に、Reacti-Bind DNA Coating Solution(Pierce, 17250, TEバッファーで1:1稀釈, pH8)中に、1ng/μLで稀釈した。75μL/ウェルをCorning(No.3922 又は 9690)白色96-ウェルプレートに添加し、室温で4時間以上インキュベーションした後、300μL/ウェルの0.2X SSC/0.05% Tween-20(SSC/Tバッファー)で2回洗浄した。次いで、前記プレートを、150μL/ウェルの0.2N NaOH、1% IGEPAL及び10μg/mL ニシン精子DNAと一緒に室温で一晩インキュベーションした。
【0630】
(d) ハイブリダイゼーション
27μLの細胞溶解物を45μLのハイブリダイゼーション溶液(最終濃度:3M GuSCN, 50mM EDTA, 100μg/mL サケ精子DNA, 5X Denhardt's 溶液, 0.25X APE, 及び 5ngのジゴキシゲニン標識検出プローブ)と混合した。APEは、1.5M NH4-アセテート、0.15M NH42ホスフェート及び5mM EDTA をpH6.0に調節したものである。鉱油(50μL)を添加して、蒸発を防止した。ハイブリダイゼーションプレートを95℃で10分間インキュベーションしてDNAを変性させ、次いで、42℃で一晩インキュベーションした。ウェルを300μL/ウェルのSSC/Tバッファーで6回洗浄した後、室温で30分間、75μL/ウェルの抗-ジゴキシゲニン-HRP-コンジュゲート抗体(Boehringer Mannheim 1207733, TE中1:5000)と一緒にインキュベーションした。ウェルを、300μL/ウェルのPBS/0.05% Tween-20で6回洗浄した後、75μL/ウェルのSuperSignal LBA 基質(Pierce)を添加した。プレートを室温で30分間インキュベーションし、Wallac Victor リーダーで化学発光を測定した。
【0631】
(e) 結果
HSV-1に関して、以下の結果が得られた。
【表1】
Figure 2004525150
【0632】
Figure 2004525150
【0633】
Figure 2004525150
【0634】
Figure 2004525150
【0635】
上記結果は、本発明化合物がヘルペスウイルス感染症の治療及び予防に有用であることを示している。

Claims (5)

  1. 動物におけるヘルペスウイルス感染症を予防又は治療する方法であって、当該動物に、治療有効量の式(I):
    Figure 2004525150
    [式中、
    Zは、CH又はNであり;
    aは、1又は2であり;
    bは、1、2又は3であり;
    cは、1、2又は3であり;
    各R1は、式:
    -(X)-(CH2)-R5
    で表される置換基からなる群から独立して選択され;
    ここで、
    dは、0又は1であり;
    eは、0〜6であり;
    Xは、O、NR6及びS(O)[ここで、fは0、1又は2である]からなる群から選択され;
    5は、H、ハロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、NR78、C64NR78、C64(CH2)NR78、C(O)R7、C(O)NR78、OC(O)R7、OC(O)NR78、CO27、OCO27、SO27、SO2NR78、C(=NR7)NR78、N(R7)[(C=NR7)NR78]、NHC(O)R7及びN(C1-3アルキル)C(O)R7からなる群から選択され;
    各R2は、H、シアノ、ハロ、トリハロメチル、OC1-6アルキル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、S(O)1-6アルキル[ここで、gは0、1又は2である]、NC1-6アルキル(C1-6アルキル)、ヒドロキシル及びニトロからなる群から独立して選択され;
    各R4は、式:
    -(Y)-(CH2)-R3
    で表される置換基からなる群から独立して選択され;
    ここで、
    dは、0又は1であり;
    eは、0〜6であり;
    Yは、O又はS(O)[ここで、fは0、1又は2である]であり;
    3は、H、ハロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、フタルアミド、C64NR78、C64(CH2)NR78、C(O)R7、C(O)NR78、OC(O)R7、OC(O)NR78、CO27、OCO27、SO27、SO2NR78及びC(=NR7)NR78からなる群から選択され;
    6は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、ヘテロアリール、シクロアルキル及びヘテロシクリルからなる群から選択され;
    7とR8は、各々、H、C1-8アルキル、C2-6アルケニル、SO21-6アルキル、(CH2)-シクロアルキル、(CH2)-アリール、(CH2)-ヘテロシクリル及び(CH2)-ヘテロアリール[ここで、mは0、1又は2である]からなる群から独立して選択されるか、又は、R7とR8は、それらが結合している窒素原子と一緒にヘテロシクリル基を形成しているが;
    ここで、
    上記アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基は、何れも、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、NR78、C1-6アルキル、OC1-6アルキル、S(O)C1-6アルキル、S(O)21-6アルキル及びSO2NR78からなる群から選択される3個以下の置換基で場合により置換されていてもよく;
    上記シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、何れも、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルスルフェニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、オキソ、メルカプト、ニトロ、シアノ、ハロゲン、C1-6ペルフルオロアルキル、場合によりC1-6アルキルで置換されていてもよいアミノ、場合によりC1-6アルキルで置換されていてもよいカルバモイル、NR78、カルボキシ及び場合によりC1-6アルキルで置換されていてもよいアミノスルホニルからなる群から選択される3個以下の置換基で場合により置換されていてもよく;
    (R1)が2'位に位置する場合、(R1)は、NR6-アリール、NR6-C64NR78、NR6-C64(CH2)NR78、NR78[ここで、R7又はR8は(CH2)-アリールであって、mは0である]及びN-(アリール)[(C=NR7)NR78]のいずれでもなく;
    4がC-7位に存在する場合、R4は、ハロ、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、フタルアミド、C64NR78及びC64(CH2)R78の何れでもない]
    で表される化合物並びにその製薬上許容される塩、溶媒和物及び生理学的に機能的な誘導体を投与することを含んでなる方法。
  2. 前記ヘルペスウイルス感染症が、単純ヘルペスウイルス1、単純ヘルペスウイルス2、サイトメガロウイルス、エプスタインバーウイルス、水痘帯状疱疹ウイルス、ヒトヘルペスウイルス6、ヒトヘルペスウイルス7及びヒトヘルペスウイルス8からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 動物におけるヘルペスウイルス感染症に関連する状態又は疾患を予防又は治療する方法であって、当該動物に、治療有効量の式(I):
    Figure 2004525150
    [式中、
    Zは、CH又はNであり;
    aは、1又は2であり;
    bは、1、2又は3であり;
    cは、1、2又は3であり;
    各R1は、式:
    -(X)-(CH2)-R5
    で表される置換基からなる群から独立して選択され;
    ここで、
    dは、0又は1であり;
    eは、0〜6であり;
    Xは、O、NR6及びS(O)[ここで、fは0、1又は2である]からなる群から選択され;
    5は、H、ハロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、NR78、C64NR78、C64(CH2)NR78、C(O)R7、C(O)NR78、OC(O)R7、OC(O)NR78、CO27、OCO27、SO27、SO2NR78、C(=NR7)NR78、N(R7)[(C=NR7)NR78]、NHC(O)R7及びN(C1-3アルキル)C(O)R7からなる群から選択され;
    各R2は、H、シアノ、ハロ、トリハロメチル、OC1-6アルキル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、S(O)1-6アルキル[ここで、gは0、1又は2である]、NC1-6アルキル(C1-6アルキル)、ヒドロキシル及びニトロからなる群から独立して選択され;
    各R4は、式:
    -(Y)-(CH2)-R3
    で表される置換基からなる群から独立して選択され;
    ここで、
    dは、0又は1であり;
    eは、0〜6であり;
    Yは、O又はS(O)[ここで、fは0、1又は2である]であり;
    3は、H、ハロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、フタルアミド、C64NR78、C64(CH2)NR78、C(O)R7、C(O)NR78、OC(O)R7、OC(O)NR78、CO27、OCO27、SO27、SO2NR78及びC(=NR7)NR78からなる群から選択され;
    6は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、ヘテロアリール、シクロアルキル及びヘテロシクリルからなる群から選択され;
    7とR8は、各々、H、C1-8アルキル、C2-6アルケニル、SO21-6アルキル、(CH2)-シクロアルキル、(CH2)-アリール、(CH2)-ヘテロシクリル及び(CH2)-ヘテロアリール[ここで、mは0、1又は2である]からなる群から独立して選択されるか、又は、R7とR8は、それらが結合している窒素原子と一緒にヘテロシクリル基を形成しているが;
    ここで、
    上記アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基は、何れも、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、NR78、C1-6アルキル、OC1-6アルキル、S(O)C1-6アルキル、S(O)21-6アルキル及びSO2NR78からなる群から選択される3個以下の置換基で場合により置換されていてもよく;
    上記シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、何れも、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルスルフェニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、オキソ、メルカプト、ニトロ、シアノ、ハロ、C1-6ペルフルオロアルキル、場合によりC1-6アルキルで置換されていてもよいアミノ、場合によりC1-6アルキルで置換されていてもよいカルバモイル、NR78、カルボキシ及び場合によりC1-6アルキルで置換されていてもよいアミノスルホニルからなる群から選択される3個以下の置換基で場合により置換されていてもよく;
    (R1)が2'位に位置する場合、(R1)は、NR6-アリール、NR6-C64NR78、NR6-C64(CH2)NR78、NR78[ここで、R7又はR8は(CH2)-アリールであって、mは0である]及びN-(アリール)[(C=NR7)NR78]のいずれでもなく;
    4がC-7位に存在する場合、R4は、ハロ、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、フタルアミド、C64NR78及びC64(CH2)R78の何れでもない]
    で表される化合物並びにその製薬上許容される塩、溶媒和物及び生理学的に機能的な誘導体を投与することを含んでなる方法。
  4. ヘルペスウイルス感染症を予防又は治療するための薬剤を調製するための、式(I):
    Figure 2004525150
    [式中、
    Zは、CH又はNであり;
    aは、1又は2であり;
    bは、1、2又は3であり;
    cは、1、2又は3であり;
    各R1は、式:
    -(X)-(CH2)-R5
    で表される置換基からなる群から独立して選択され;
    ここで、
    dは、0又は1であり;
    eは、0〜6であり;
    Xは、O、NR6及びS(O)[ここで、fは0、1又は2である]からなる群から選択され;
    5は、H、ハロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、NR78、C64NR78、C64(CH2)NR78、C(O)R7、C(O)NR78、OC(O)R7、OC(O)NR78、CO27、OCO27、SO27、SO2NR78、C(=NR7)NR78、N(R7)[(C=NR7)NR78]、NHC(O)R7及びN(C1-3アルキル)C(O)R7からなる群から選択され;
    各R2は、H、シアノ、ハロ、トリハロメチル、OC1-6アルキル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、S(O)1-6アルキル[ここで、gは0、1又は2である]、NC1-6アルキル(C1-6アルキル)、ヒドロキシル及びニトロからなる群から独立して選択され;
    各R4は、式:
    -(Y)-(CH2)-R3
    で表される置換基からなる群から独立して選択され;
    ここで、
    dは、0又は1であり;
    eは、0〜6であり;
    Yは、O又はS(O)[ここで、fは0、1又は2である]であり;
    3は、H、ハロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、フタルアミド、C64NR78、C64(CH2)NR78、C(O)R7、C(O)NR78、OC(O)R7、OC(O)NR78、CO27、OCO27、SO27、SO2NR78及びC(=NR7)NR78からなる群から選択され;
    6は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、ヘテロアリール、シクロアルキル及びヘテロシクリルからなる群から選択され;
    7とR8は、各々、H、C1-8アルキル、C2-6アルケニル、SO21-6アルキル、(CH2)-シクロアルキル、(CH2)-アリール、(CH2)-ヘテロシクリル及び(CH2)-ヘテロアリール[ここで、mは0、1又は2である]からなる群から独立して選択されるか、又は、R7とR8は、それらが結合している窒素原子と一緒にヘテロシクリル基を形成しているが;
    ここで、
    上記アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基は、何れも、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、NR78、C1-6アルキル、OC1-6アルキル、S(O)C1-6アルキル、S(O)21-6アルキル及びSO2NR78からなる群から選択される3個以下の置換基で場合により置換されていてもよく;
    上記シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、何れも、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルスルフェニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、オキソ、メルカプト、ニトロ、シアノ、ハロゲン、C1-6ペルフルオロアルキル、場合によりC1-6アルキルで置換されていてもよいアミノ、場合によりC1-6アルキルで置換されていてもよいカルバモイル、NR78、カルボキシ及び場合によりC1-6アルキルで置換されていてもよいアミノスルホニルからなる群から選択される3個以下の置換基で場合により置換されていてもよく;
    (R1)が2'位に位置する場合、(R1)は、NR6-アリール、NR6-C64NR78、NR6-C64(CH2)NR78、NR78[ここで、R7又はR8は(CH2)-アリールであって、mは0である]及びN-(アリール)[(C=NR7)NR78]のいずれでもなく;
    4がC-7位に存在する場合、R4は、ハロ、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、フタルアミド、C64NR78及びC64(CH2)NR78の何れでもない]
    で表される化合物並びにその製薬上許容される塩、溶媒和物及び生理学的に機能的な誘導体の使用。
  5. 動物におけるヘルペスウイルス感染症に関連する状態又は疾患を予防又は治療するための薬剤を調製するための、式(I):
    Figure 2004525150
    [式中、
    Zは、CH又はNであり;
    aは、1又は2であり;
    bは、1、2又は3であり;
    cは、1、2又は3であり;
    各R1は、式:
    -(X)-(CH2)-R5
    で表される置換基からなる群から独立して選択され;
    ここで、
    dは、0又は1であり;
    eは、0〜6であり;
    Xは、O、NR6及びS(O)[ここで、fは0、1又は2である]からなる群から選択され;
    5は、H、ハロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、NR78、C64NR78、C64(CH2)NR78、C(O)R7、C(O)NR78、OC(O)R7、OC(O)NR78、CO27、OCO27、SO27、SO2NR78、C(=NR7)NR78、N(R7)[(C=NR7)NR78]、NHC(O)R7及びN(C1-3アルキル)C(O)R7からなる群から選択され;
    各R2は、H、シアノ、ハロ、トリハロメチル、OC1-6アルキル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、S(O)1-6アルキル[ここで、gは0、1又は2である]、NC1-6アルキル(C1-6アルキル)、ヒドロキシル及びニトロからなる群から独立して選択され;
    各R4は、式:
    -(Y)-(CH2)-R3
    で表される置換基からなる群から独立して選択され;
    ここで、
    dは、0又は1であり;
    eは、0〜6であり;
    Yは、O又はS(O)[ここで、fは0、1又は2である]であり;
    3は、H、ハロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、フタルアミド、C64NR78、C64(CH2)NR78、C(O)R7、C(O)NR78、OC(O)R7、OC(O)NR78、CO27、OCO27、SO27、SO2NR78及びC(=NR7)NR78からなる群から選択され;
    6は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、ヘテロアリール、シクロアルキル及びヘテロシクリルからなる群から選択され;
    7とR8は、各々、H、C1-8アルキル、C2-6アルケニル、SO21-6アルキル、(CH2)-シクロアルキル、(CH2)-アリール、(CH2)-ヘテロシクリル及び(CH2)-ヘテロアリール[ここで、mは0、1又は2である]からなる群から独立して選択されるか、又は、R7とR8は、それらが結合している窒素原子と一緒にヘテロシクリル基を形成しているが;
    ここで、
    上記アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基は、何れも、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、NR78、C1-6アルキル、OC1-6アルキル、S(O)C1-6アルキル、S(O)21-6アルキル及びSO2NR78からなる群から選択される3個以下の置換基で場合により置換されていてもよく;
    上記シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基は、何れも、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルスルフェニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、オキソ、メルカプト、ニトロ、シアノ、ハロゲン、C1-6ペルフルオロアルキル、場合によりC1-6アルキルで置換されていてもよいアミノ、場合によりC1-6アルキルで置換されていてもよいカルバモイル、NR78、カルボキシ及び場合によりC1-6アルキルで置換されていてもよいアミノスルホニルからなる群から選択される3個以下の置換基で場合により置換されていてもよく;
    (R1)が2'位に位置する場合、(R1)は、NR6-アリール、NR6-C64NR78、NR6-C64(CH2)NR78、NR78[ここで、R7又はR8は(CH2)-アリールであって、mは0である]及びN-(アリール)[(C=NR7)NR78]のいずれでもなく;
    4がC-7位に存在する場合、R4は、ハロ、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、フタルアミド、C64NR78及びC64(CH2)R78の何れでもない]
    で表される化合物並びにその製薬上許容される塩、溶媒和物及び生理学的に機能的な誘導体の使用。
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