JP2004524936A - 抜歯用の歯科鉗子 - Google Patents
抜歯用の歯科鉗子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004524936A JP2004524936A JP2002582820A JP2002582820A JP2004524936A JP 2004524936 A JP2004524936 A JP 2004524936A JP 2002582820 A JP2002582820 A JP 2002582820A JP 2002582820 A JP2002582820 A JP 2002582820A JP 2004524936 A JP2004524936 A JP 2004524936A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pivot
- handle
- dental forceps
- jaw
- hub
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B17/00—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
- A61B17/28—Surgical forceps
- A61B17/2812—Surgical forceps with a single pivotal connection
- A61B17/2841—Handles
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B17/00—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
- A61B17/28—Surgical forceps
- A61B17/2812—Surgical forceps with a single pivotal connection
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61C—DENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
- A61C3/00—Dental tools or instruments
- A61C3/14—Dentists' forceps or the like for extracting teeth
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Surgery (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Heart & Thoracic Surgery (AREA)
- Medical Informatics (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Ophthalmology & Optometry (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
- Dentistry (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Dental Tools And Instruments Or Auxiliary Dental Instruments (AREA)
Abstract
1対の顎部材(2、3)と、1対の柄部材(5、6)とを含む、抜歯用の歯科鉗子。顎部材(2、3)は、患者の口の中に挿入して歯を掴むように設計されており、この目的で、枢軸(4)周りで互いに対して枢動可能である。柄部材(5、6)は、顎部材(2、3)に堅固に連結されており、柄部材が互いに近付き/遠ざかるように動くと、それに対応して顎部材(2、3)の間の隙間が閉じ/開く。柄部材(5、6)は、少なくともその一部が枢軸(4)に平行な方向に延びている部分を有する。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、抜歯用の歯科鉗子に関する。
【背景技術】
【0002】
抜歯を目的として設計された歯科鉗子は、何世紀にもわたって存在してきたが、ヒトの口が小さいこと、頬が肉厚であること、および舌が絶え間なく動くことを含めたいくつかの要因により、抜歯が実施困難な手順となっている。口の奥の方に位置する大臼歯と、特に親知らずとは、殊のほか処置が困難である。
【0003】
既存の歯科鉗子の現行の形態は、抜歯、特に臼歯の抜歯の際に、患者の口角および頬に非常に大きな力が加わるようなものであり、適切に接近し、満足に把持するには、患者の口を非常に大きく開けておかなければならず、このことが、顎関節(TMJ joint)ならびに関連した口および口腔の硬/軟組織に有害な影響を及ぼすことがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、歯科医が容易に使用でき、その患者にあまり不快感を引き起こさない歯科鉗子の設計を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、抜歯用の歯科鉗子は、1対の顎部材と、各顎部材にそれぞれ堅固に連結された1対の柄部材とを含んでおり、顎部材が共通の枢軸周りで互いに対して枢動可能であり、柄部材が、少なくともその一部が枢軸に平行な方向に延びている部分を有する。
【0006】
前記共通の枢軸は、顎部材のハブ部分を通って延び、前記柄部材は、枢軸に近接したハブ隣接部分と、枢軸から離れて配置された末端部分とを有し、ハブ隣接部分と末端部分との間で角度曲げされていることが好ましい。曲げ角度は、約90°にすることができ、あるいは90°より大きくても小さくてもよい。
【0007】
柄部材は、非直線状にすることができる。
【0008】
柄部材のハブ隣接部分は、枢軸に概ね平行に延ばすことができる。あるいは、柄部材のハブ隣接部分を枢軸に垂直な平面内に置くこともできる。
【0009】
ここで一例として、本発明の実施形態について添付の図面に即して説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
ここで図1を参照すると、1対の顎部材2および3を有する歯科鉗子1が示されている。顎部材2および3は、共通の枢軸周りで互いに相対的に枢動可能である。枢動部材4は、顎部材2および3から独立させることができ、または顎部材の一方と一体にすることができ、共通の枢軸に沿って延びている。1対の柄部材5および6は、顎部材2および3を操作するために設けられており、この目的で、各柄部材がそれぞれの顎部材に堅固に連結されている。柄部材5は顎部材2に、柄部材6は顎部材3に堅固に連結されている。
【0011】
柄部材5および6は、非直線状に形成されている。例として柄部材5を考えると、該柄部材は、枢動部4に近接したハブ部分7と、枢動部4から離れて配置された末端部分8とを有しており、ハブ部分7と末端部分8との間で角度曲げ9されている。図1に示すように、曲げ9の角度は、約80°である。しかし、曲げ9は、その角度を前記値よりも小さくまたは大きくすることができ、一般には、90°より小さく、90°に等しく、または90°より大きい。柄部材6は、同様の形状である。図1から、柄部材の曲げは、柄部材の末端部分が、枢軸に概ね平行な成分を少なくとも有する方向に延びているようなものであることがわかる。
【0012】
図1の歯科鉗子の使用時には、顎2および3の端部の動きが線RTをたどることがわかる。顎部材2および3の動きをもたらす、柄部材5および6の端部の対応する動きは、線UVに従う。鉗子の枢軸は、線KLに平行である。線RTおよび線UVは、互いに平行であるが、線KLには平行でない。
【0013】
図1に示す歯科鉗子は、後部の歯の抜歯に特に有効である。作業医(practitioner)は、親知らずを抜くために、従来の鉗子を使用するときのように側方からでなく、患者の正面から接近することができる。
【0014】
本発明を具体化する歯科鉗子の代替的な形態を図2(A)に示す。図2(A)の実施形態では、類似の部品は、図1に示す実施形態と類似の参照番号を有する。ただし、図2(A)では、枢動部4が、枢軸の線に沿って延びて、細長いヒンジ型機構を形成している。図2(A)には、互いに直交する3つの方向X、Y、およびZが記されている。図2(B)は、方向Xでの鉗子の図で、図2(C)は、方向Yでの鉗子の図で、図2(D)は、方向Zでの鉗子の図である。また図2(A)には、平面XYも記されており、その平面上に、枢軸の線と一直線上にある柄部のハブ隣接部分と柄部の末端部分との間の角度曲げである、角度θが示されている。角度θは、図1の実施形態の角度曲げ9に相当する。
【0015】
図2の各種の図に示されている実施形態では、鉗子を使用するときに作業医が掴む柄部の一部である柄部材の端部は、顎部材と一直線上にはないが、顎部材にほぼ平行にすることができる。したがって、鉗子を使用して抜歯のために歯を容易に掴むことができ、柄部を掴んでいるときに、患者の頬および関連組織にぶつけず、またはそれらを圧迫せずに、柄部が満足に患者の口から取り出される。
【0016】
また、図2に示す鉗子と同様の効果は、図1に示すような短い枢動部材を保持し、代わりに柄部のハブ隣接部分を枢軸の方向に延ばすことによっても得ることができる。このような配置が、図3の(A)、(B)、(C)、および(D)に示されており、これらは、図2で同様の番号を付けた図に対応する。図3に示す配置の場合、柄部のハブ隣接部分が患者の口の中に配置するので、軟組織を挟み(trap)、または傷つけないように、注意して設計しなければならない。
【0017】
図1、図2、および図3に示されるような本発明を具体化した歯科鉗子の例の様々な変形形態によって、歯科作業医は、患者に対する位置を変化させる必要なしに、口のどこからでも歯を抜くことができるようになる。
【0018】
他の利点は、本発明を具体化する歯科鉗子を、右利きまたは左利き使用について設計できることである。そのような鉗子の例を図4および図5に示す。図4(A)には、右利きの口腔外科医に適した、下顎の第2大臼歯の抜歯用に設計された歯科鉗子の斜視図が示されている。図4(A)には方向X、Y、およびZが記されており、図4(A)に示した歯科鉗子をこれらの各方向で見たときの図が、それぞれ図4(B)、図4(C)、および図4(D)に示されている。
【0019】
図4(C)により明らかに示されているように、柄部材は、枢軸に近接したハブ隣接部分と、枢軸から離れて配置された末端部分とを有しており、ハブ隣接部分と末端部分との間で小さく角度曲げされている。ハブ隣接部分は、枢軸に平行な方向に延びている。柄部材を操作して顎部材を開閉する際には、柄部のハブ隣接部分が回転する間、それらが互いに対してほとんど動かないことがわかる。したがって、柄部のハブ隣接部分の周りに、ゴムなどの軟質材料の保護シースを設けることができる。このことは、柄部の間に患者の口の一部が挟まれるのを防ぐのに特に有用である。それは、患者の口の中に挿入する必要があるのが柄部のハブ隣接部分であるからである。
【0020】
図5(A)には、左利きの口腔外科医に適した、やはり下顎の大臼歯の抜歯用に設計された歯科鉗子の斜視図が示されている。図4(A)と同様に、図5(A)には方向X、Y、およびZが記されており、図5(A)に示した歯科鉗子をこれらの各方向で見たときの図が、それぞれ図5(B)、5(C)、および5(D)に示されている。
【0021】
図6は、類似の機能を備えた同様の実施形態を示しているが、使用者が口腔および抜歯される歯をよりよく見られるように、枢動部が代替的な位置に置かれている。
【0022】
図7(A)は、柄部材71および72と、顎部材73および74とを有する、本発明の他の実施形態の斜視図を示している。顎部材73および74は、枢動部75で互いに枢動固定されている。柄部材71および72は、枢動部75と顎部材73および74の端部との間の顎部材73および74に沿った位置で、顎部材73および74に固定されている。図7(D)からより明らかにわかるように、柄部材71および72は、互いに平行でなく、小さな角度で広がっている。ただし、好ましいのであれば、柄部材71および72を互いに平行になるように構築することができる。さらに、図7(C)により明らかに示されているように、各柄部材71または72には小さな曲げ部が設けられている。ただし、この特徴は任意選択であり、好ましいのであれば柄部材71および72をまっすぐにすることができる。
【0023】
前述し図示した本発明の実施形態の1つまたは複数に適用可能な変更では、抜歯時に他の歯に損傷を与える危険を最小限に抑えるために、一般に管状の形態をした保護カバーを、柄部材のハブ隣接部分にかぶせて置くことができる。
【0024】
前述し図示した本発明の実施形態は、主に臼歯の抜歯用であるが、臼歯以外の歯、ならびに歯垢(dental debris)の除去に使用することもできる。
【0025】
前述し図示した本発明の実施形態は、除去すべき歯が口の左側または右側にある場合にも、口腔外科医が自身の位置を(仮に移動するとしても)大幅に移動する必要なしに使用できることが理解されよう。したがって、例えば下顎の左側の大臼歯を抜歯するときでも、口腔外科医は、例えば患者の後方および右側に座ったままでいることができる。
【0026】
追加的または代替的に言及すると、前述し図示した本発明の実施形態のいずれの鉗子も、図示のとおりに、及び「鏡像」の形態にて提供でき、かくして右利きまたは左利きの作業医に適合させることができる。いずれにせよ、同一のタイプの鉗子を両方のタイプの作業医が使用してもよく、すなわち、必要ならば、右利きの作業医が左利き用の鉗子を使用してもよい。
【0027】
当業者には容易に明らかである本発明の他の変形形態および実施形態は、本発明の領域および範囲内にあるものと見なされ、前述した特定の実施形態は、本明細書の特許請求の範囲で求められ定義される独占権の範囲から逸脱することなく、構造および詳細を変更することができ、例えば、それぞれの異なる特徴を入れ替える(適切なまたは望ましい場合)ことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明を具体化した歯科鉗子の斜視図である。
【図2】(A)は、本発明の代替的な実施形態の斜視図であり、(B)、(C)、および(D)は、(A)の実施形態をそれぞれX、Y、およびZで記した方向で示す図である。
【図3】(A)は、本発明の他の代替的な実施形態の斜視図であり、(B)、(C)、および(D)は、(A)の実施形態をそれぞれX、Y、およびZで記した方向で示す図である。
【図4】(A)は、本発明の他の代替的な実施形態の斜視図であり、(B)、(C)、および(D)は、(A)の実施形態をそれぞれX、Y、およびZで記した方向で示す図である。
【図5】(A)は、本発明の他の代替的な実施形態の斜視図であり、(B)、(C)、および(D)は、(A)の実施形態をそれぞれX、Y、およびZで記した方向で示す図である。
【図6】(A)は、本発明の他の代替的な実施形態の斜視図であり、(B)、(C)、および(D)は、(A)の実施形態をそれぞれX、Y、およびZで記した方向で示す図である。
【図7】(A)は、本発明の他の代替的な実施形態の斜視図であり、(B)、(C)、および(D)は、(A)の実施形態をそれぞれX、Y、およびZで記した方向で示す図である。
【0001】
本発明は、抜歯用の歯科鉗子に関する。
【背景技術】
【0002】
抜歯を目的として設計された歯科鉗子は、何世紀にもわたって存在してきたが、ヒトの口が小さいこと、頬が肉厚であること、および舌が絶え間なく動くことを含めたいくつかの要因により、抜歯が実施困難な手順となっている。口の奥の方に位置する大臼歯と、特に親知らずとは、殊のほか処置が困難である。
【0003】
既存の歯科鉗子の現行の形態は、抜歯、特に臼歯の抜歯の際に、患者の口角および頬に非常に大きな力が加わるようなものであり、適切に接近し、満足に把持するには、患者の口を非常に大きく開けておかなければならず、このことが、顎関節(TMJ joint)ならびに関連した口および口腔の硬/軟組織に有害な影響を及ぼすことがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、歯科医が容易に使用でき、その患者にあまり不快感を引き起こさない歯科鉗子の設計を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、抜歯用の歯科鉗子は、1対の顎部材と、各顎部材にそれぞれ堅固に連結された1対の柄部材とを含んでおり、顎部材が共通の枢軸周りで互いに対して枢動可能であり、柄部材が、少なくともその一部が枢軸に平行な方向に延びている部分を有する。
【0006】
前記共通の枢軸は、顎部材のハブ部分を通って延び、前記柄部材は、枢軸に近接したハブ隣接部分と、枢軸から離れて配置された末端部分とを有し、ハブ隣接部分と末端部分との間で角度曲げされていることが好ましい。曲げ角度は、約90°にすることができ、あるいは90°より大きくても小さくてもよい。
【0007】
柄部材は、非直線状にすることができる。
【0008】
柄部材のハブ隣接部分は、枢軸に概ね平行に延ばすことができる。あるいは、柄部材のハブ隣接部分を枢軸に垂直な平面内に置くこともできる。
【0009】
ここで一例として、本発明の実施形態について添付の図面に即して説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
ここで図1を参照すると、1対の顎部材2および3を有する歯科鉗子1が示されている。顎部材2および3は、共通の枢軸周りで互いに相対的に枢動可能である。枢動部材4は、顎部材2および3から独立させることができ、または顎部材の一方と一体にすることができ、共通の枢軸に沿って延びている。1対の柄部材5および6は、顎部材2および3を操作するために設けられており、この目的で、各柄部材がそれぞれの顎部材に堅固に連結されている。柄部材5は顎部材2に、柄部材6は顎部材3に堅固に連結されている。
【0011】
柄部材5および6は、非直線状に形成されている。例として柄部材5を考えると、該柄部材は、枢動部4に近接したハブ部分7と、枢動部4から離れて配置された末端部分8とを有しており、ハブ部分7と末端部分8との間で角度曲げ9されている。図1に示すように、曲げ9の角度は、約80°である。しかし、曲げ9は、その角度を前記値よりも小さくまたは大きくすることができ、一般には、90°より小さく、90°に等しく、または90°より大きい。柄部材6は、同様の形状である。図1から、柄部材の曲げは、柄部材の末端部分が、枢軸に概ね平行な成分を少なくとも有する方向に延びているようなものであることがわかる。
【0012】
図1の歯科鉗子の使用時には、顎2および3の端部の動きが線RTをたどることがわかる。顎部材2および3の動きをもたらす、柄部材5および6の端部の対応する動きは、線UVに従う。鉗子の枢軸は、線KLに平行である。線RTおよび線UVは、互いに平行であるが、線KLには平行でない。
【0013】
図1に示す歯科鉗子は、後部の歯の抜歯に特に有効である。作業医(practitioner)は、親知らずを抜くために、従来の鉗子を使用するときのように側方からでなく、患者の正面から接近することができる。
【0014】
本発明を具体化する歯科鉗子の代替的な形態を図2(A)に示す。図2(A)の実施形態では、類似の部品は、図1に示す実施形態と類似の参照番号を有する。ただし、図2(A)では、枢動部4が、枢軸の線に沿って延びて、細長いヒンジ型機構を形成している。図2(A)には、互いに直交する3つの方向X、Y、およびZが記されている。図2(B)は、方向Xでの鉗子の図で、図2(C)は、方向Yでの鉗子の図で、図2(D)は、方向Zでの鉗子の図である。また図2(A)には、平面XYも記されており、その平面上に、枢軸の線と一直線上にある柄部のハブ隣接部分と柄部の末端部分との間の角度曲げである、角度θが示されている。角度θは、図1の実施形態の角度曲げ9に相当する。
【0015】
図2の各種の図に示されている実施形態では、鉗子を使用するときに作業医が掴む柄部の一部である柄部材の端部は、顎部材と一直線上にはないが、顎部材にほぼ平行にすることができる。したがって、鉗子を使用して抜歯のために歯を容易に掴むことができ、柄部を掴んでいるときに、患者の頬および関連組織にぶつけず、またはそれらを圧迫せずに、柄部が満足に患者の口から取り出される。
【0016】
また、図2に示す鉗子と同様の効果は、図1に示すような短い枢動部材を保持し、代わりに柄部のハブ隣接部分を枢軸の方向に延ばすことによっても得ることができる。このような配置が、図3の(A)、(B)、(C)、および(D)に示されており、これらは、図2で同様の番号を付けた図に対応する。図3に示す配置の場合、柄部のハブ隣接部分が患者の口の中に配置するので、軟組織を挟み(trap)、または傷つけないように、注意して設計しなければならない。
【0017】
図1、図2、および図3に示されるような本発明を具体化した歯科鉗子の例の様々な変形形態によって、歯科作業医は、患者に対する位置を変化させる必要なしに、口のどこからでも歯を抜くことができるようになる。
【0018】
他の利点は、本発明を具体化する歯科鉗子を、右利きまたは左利き使用について設計できることである。そのような鉗子の例を図4および図5に示す。図4(A)には、右利きの口腔外科医に適した、下顎の第2大臼歯の抜歯用に設計された歯科鉗子の斜視図が示されている。図4(A)には方向X、Y、およびZが記されており、図4(A)に示した歯科鉗子をこれらの各方向で見たときの図が、それぞれ図4(B)、図4(C)、および図4(D)に示されている。
【0019】
図4(C)により明らかに示されているように、柄部材は、枢軸に近接したハブ隣接部分と、枢軸から離れて配置された末端部分とを有しており、ハブ隣接部分と末端部分との間で小さく角度曲げされている。ハブ隣接部分は、枢軸に平行な方向に延びている。柄部材を操作して顎部材を開閉する際には、柄部のハブ隣接部分が回転する間、それらが互いに対してほとんど動かないことがわかる。したがって、柄部のハブ隣接部分の周りに、ゴムなどの軟質材料の保護シースを設けることができる。このことは、柄部の間に患者の口の一部が挟まれるのを防ぐのに特に有用である。それは、患者の口の中に挿入する必要があるのが柄部のハブ隣接部分であるからである。
【0020】
図5(A)には、左利きの口腔外科医に適した、やはり下顎の大臼歯の抜歯用に設計された歯科鉗子の斜視図が示されている。図4(A)と同様に、図5(A)には方向X、Y、およびZが記されており、図5(A)に示した歯科鉗子をこれらの各方向で見たときの図が、それぞれ図5(B)、5(C)、および5(D)に示されている。
【0021】
図6は、類似の機能を備えた同様の実施形態を示しているが、使用者が口腔および抜歯される歯をよりよく見られるように、枢動部が代替的な位置に置かれている。
【0022】
図7(A)は、柄部材71および72と、顎部材73および74とを有する、本発明の他の実施形態の斜視図を示している。顎部材73および74は、枢動部75で互いに枢動固定されている。柄部材71および72は、枢動部75と顎部材73および74の端部との間の顎部材73および74に沿った位置で、顎部材73および74に固定されている。図7(D)からより明らかにわかるように、柄部材71および72は、互いに平行でなく、小さな角度で広がっている。ただし、好ましいのであれば、柄部材71および72を互いに平行になるように構築することができる。さらに、図7(C)により明らかに示されているように、各柄部材71または72には小さな曲げ部が設けられている。ただし、この特徴は任意選択であり、好ましいのであれば柄部材71および72をまっすぐにすることができる。
【0023】
前述し図示した本発明の実施形態の1つまたは複数に適用可能な変更では、抜歯時に他の歯に損傷を与える危険を最小限に抑えるために、一般に管状の形態をした保護カバーを、柄部材のハブ隣接部分にかぶせて置くことができる。
【0024】
前述し図示した本発明の実施形態は、主に臼歯の抜歯用であるが、臼歯以外の歯、ならびに歯垢(dental debris)の除去に使用することもできる。
【0025】
前述し図示した本発明の実施形態は、除去すべき歯が口の左側または右側にある場合にも、口腔外科医が自身の位置を(仮に移動するとしても)大幅に移動する必要なしに使用できることが理解されよう。したがって、例えば下顎の左側の大臼歯を抜歯するときでも、口腔外科医は、例えば患者の後方および右側に座ったままでいることができる。
【0026】
追加的または代替的に言及すると、前述し図示した本発明の実施形態のいずれの鉗子も、図示のとおりに、及び「鏡像」の形態にて提供でき、かくして右利きまたは左利きの作業医に適合させることができる。いずれにせよ、同一のタイプの鉗子を両方のタイプの作業医が使用してもよく、すなわち、必要ならば、右利きの作業医が左利き用の鉗子を使用してもよい。
【0027】
当業者には容易に明らかである本発明の他の変形形態および実施形態は、本発明の領域および範囲内にあるものと見なされ、前述した特定の実施形態は、本明細書の特許請求の範囲で求められ定義される独占権の範囲から逸脱することなく、構造および詳細を変更することができ、例えば、それぞれの異なる特徴を入れ替える(適切なまたは望ましい場合)ことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明を具体化した歯科鉗子の斜視図である。
【図2】(A)は、本発明の代替的な実施形態の斜視図であり、(B)、(C)、および(D)は、(A)の実施形態をそれぞれX、Y、およびZで記した方向で示す図である。
【図3】(A)は、本発明の他の代替的な実施形態の斜視図であり、(B)、(C)、および(D)は、(A)の実施形態をそれぞれX、Y、およびZで記した方向で示す図である。
【図4】(A)は、本発明の他の代替的な実施形態の斜視図であり、(B)、(C)、および(D)は、(A)の実施形態をそれぞれX、Y、およびZで記した方向で示す図である。
【図5】(A)は、本発明の他の代替的な実施形態の斜視図であり、(B)、(C)、および(D)は、(A)の実施形態をそれぞれX、Y、およびZで記した方向で示す図である。
【図6】(A)は、本発明の他の代替的な実施形態の斜視図であり、(B)、(C)、および(D)は、(A)の実施形態をそれぞれX、Y、およびZで記した方向で示す図である。
【図7】(A)は、本発明の他の代替的な実施形態の斜視図であり、(B)、(C)、および(D)は、(A)の実施形態をそれぞれX、Y、およびZで記した方向で示す図である。
Claims (10)
- 1対の顎部材と、各顎部材にそれぞれ堅固に連結された1対の柄部材とを含む抜歯用の歯科鉗子であって、顎部材は共通の枢軸周りで互いに対して枢動可能であり、柄部材は、少なくともその一部が枢軸に平行な方向に延びている部分を有する歯科鉗子。
- 前記柄部材が非直線状である、請求項1に記載の歯科鉗子。
- 前記共通の枢軸が、顎部材のハブ部分を通って延びており、前記柄部材は、枢軸に近接したハブ隣接部分と、枢軸から離れて配置された末端部分とを有しており、ハブ隣接部分と末端部分との間で角度曲げされている、請求項1または2に記載の歯科鉗子。
- 前記曲げの角度が約90°である、請求項3に記載の歯科鉗子。
- 前記曲げの角度が90°より大きい、請求項3に記載の歯科鉗子。
- 前記曲げの角度が90°より小さい、請求項3に記載の歯科鉗子。
- 前記柄部材のハブ隣接部分が枢軸に概ね平行に延びている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の歯科鉗子。
- 前記柄部材のハブ隣接部分が枢軸に垂直な平面内に置かれている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の歯科鉗子。
- 前記柄部材が、枢軸と顎部材の端部との間にある位置で顎部材に連結されている、請求項1または2に記載の歯科鉗子。
- 添付図面のいずれか1つの図に関して実質的に本明細書に記載した、抜歯用の歯科鉗子。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GBGB0109932.4A GB0109932D0 (en) | 2001-04-23 | 2001-04-23 | Tooth extraction device |
PCT/GB2002/001394 WO2002085239A1 (en) | 2001-04-23 | 2002-03-22 | Dental forceps for tooth extraction |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004524936A true JP2004524936A (ja) | 2004-08-19 |
Family
ID=9913288
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002582820A Pending JP2004524936A (ja) | 2001-04-23 | 2002-03-22 | 抜歯用の歯科鉗子 |
Country Status (9)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20040152044A1 (ja) |
EP (1) | EP1381327A1 (ja) |
JP (1) | JP2004524936A (ja) |
CN (1) | CN1503647A (ja) |
CA (1) | CA2445723A1 (ja) |
GB (2) | GB0109932D0 (ja) |
RU (1) | RU2003133992A (ja) |
WO (1) | WO2002085239A1 (ja) |
ZA (1) | ZA200308336B (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008097961A1 (en) * | 2007-02-05 | 2008-08-14 | Richard Golden | One handle oral extraction device with variable clearances between hook and pad support portions |
KR101779971B1 (ko) | 2016-08-05 | 2017-09-19 | 박규태 | 치아 발치용 시술기구 |
KR101860905B1 (ko) | 2018-03-27 | 2018-05-24 | 이상각 | 치과용 겸자 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9687315B2 (en) | 2002-11-27 | 2017-06-27 | Beak And Bumper, Llc | Dental plier design with offsetting jaw and pad elements for assisting in removing upper and lower teeth utilizing the dental plier design |
US9655689B2 (en) * | 2005-03-31 | 2017-05-23 | Beak And Bumper, Llc | Forceps for molar extraction |
US20110027754A1 (en) * | 2005-03-31 | 2011-02-03 | Richard Golden | Dental pliers with adjustable bumper |
US8152834B2 (en) * | 2005-04-13 | 2012-04-10 | Synthes Usa, Llc | Forceps and system using same |
US9173719B2 (en) | 2013-11-08 | 2015-11-03 | Beak And Bumper, Llc | Force applying attachment, kit and method for pre-loosening a tooth in order to facilitate removal thereof |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US732288A (en) * | 1902-03-03 | 1903-06-30 | Kuno Felsch | Dental forceps. |
US3754331A (en) * | 1972-06-12 | 1973-08-28 | F Agnone | Universal dental extraction forceps |
DE2257156B2 (de) * | 1972-11-22 | 1976-09-16 | Walser, Julius, Dr., 7760 Radolf- | Zahnzange zum extrahieren von zaehnen |
US4197647A (en) * | 1976-11-11 | 1980-04-15 | Goldenthal Edgar J | Dental pliers |
DE2738950A1 (de) * | 1977-08-30 | 1979-03-22 | Mueller Jean Ohg Elektrotech | Befestigung von spannungsfreien grifflaschen an nh-sicherungseinsaetzen |
DE8914102U1 (ja) * | 1989-11-30 | 1990-01-25 | Deve Dental Vertrieb Gmbh, 7200 Tuttlingen, De | |
WO1992002187A1 (en) * | 1990-07-27 | 1992-02-20 | Shishkin Mikhail A | Dental forceps |
US5339712A (en) * | 1993-10-25 | 1994-08-23 | Daryoush Keyvani | Hand tool having offset work elements |
GB2369794B (en) * | 2000-12-06 | 2003-11-19 | Shih-Kuei Hsieh | Pliers for use in narrow space |
-
2001
- 2001-04-23 GB GBGB0109932.4A patent/GB0109932D0/en not_active Ceased
-
2002
- 2002-03-22 CN CNA028086635A patent/CN1503647A/zh active Pending
- 2002-03-22 EP EP02713049A patent/EP1381327A1/en not_active Withdrawn
- 2002-03-22 JP JP2002582820A patent/JP2004524936A/ja active Pending
- 2002-03-22 US US10/476,050 patent/US20040152044A1/en not_active Abandoned
- 2002-03-22 CA CA002445723A patent/CA2445723A1/en not_active Abandoned
- 2002-03-22 GB GB0206836A patent/GB2374828B/en not_active Expired - Fee Related
- 2002-03-22 RU RU2003133992/14A patent/RU2003133992A/ru not_active Application Discontinuation
- 2002-03-22 WO PCT/GB2002/001394 patent/WO2002085239A1/en not_active Application Discontinuation
-
2003
- 2003-10-27 ZA ZA200308336A patent/ZA200308336B/en unknown
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008097961A1 (en) * | 2007-02-05 | 2008-08-14 | Richard Golden | One handle oral extraction device with variable clearances between hook and pad support portions |
KR101779971B1 (ko) | 2016-08-05 | 2017-09-19 | 박규태 | 치아 발치용 시술기구 |
KR101860905B1 (ko) | 2018-03-27 | 2018-05-24 | 이상각 | 치과용 겸자 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN1503647A (zh) | 2004-06-09 |
GB2374828B (en) | 2004-09-22 |
GB0109932D0 (en) | 2001-06-13 |
US20040152044A1 (en) | 2004-08-05 |
EP1381327A1 (en) | 2004-01-21 |
RU2003133992A (ru) | 2005-04-20 |
GB2374828A (en) | 2002-10-30 |
CA2445723A1 (en) | 2002-10-31 |
GB0206836D0 (en) | 2002-05-01 |
ZA200308336B (en) | 2003-12-22 |
WO2002085239A1 (en) | 2002-10-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9655689B2 (en) | Forceps for molar extraction | |
US20070087310A1 (en) | Dental matrices and clamps therefor | |
US10307228B2 (en) | Retractor for periodontal surgery | |
EP1219264B1 (en) | Dental wedge with handle | |
JP2010029691A (ja) | 自己解放式ラッチを備えた歯列矯正器具 | |
JP2012523913A (ja) | 歯科矯正治療用リンク付き顎間矯正モジュール | |
JP2004524936A (ja) | 抜歯用の歯科鉗子 | |
US8784101B1 (en) | Retractor apparatus | |
CA2441341A1 (en) | Device, kit and method for tooth extractions | |
US6203195B1 (en) | Holder for dental sensors | |
EP1247497B1 (en) | Orthodontic treatment pliers | |
JP2016526431A (ja) | 人間工学的歯科ツール | |
US3287751A (en) | Plier-type cutting and gripping tool | |
CN106163447B (zh) | 牙科口腔防护装置和系统 | |
KR100567588B1 (ko) | 포경 교정구 | |
US6371764B1 (en) | Dental instrument for placing obiturator | |
KR100367328B1 (ko) | 자가결찰식 치열교정용 설측 결찰형 브라켓 | |
US20080140102A1 (en) | Medical instrument for removing objects from tight passages | |
US20190200741A1 (en) | Toothbrush and toothbrush handle | |
JP5610519B2 (ja) | 開口補助具 | |
AU2002244840A1 (en) | Dental forceps for tooth extraction | |
US6699039B2 (en) | Versatile system for manipulation of dental appliances | |
US20130101956A1 (en) | Endodontic Instrument | |
CN217525405U (zh) | 一种应用于隐形矫治器椅旁切割的舌侧扣开窗钳 | |
JP2012029897A (ja) | 抜歯器具 |