JP2004524607A - 1/fノイズの乱数列の個々の乱数を必要に応じて生成するための方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
1/fノイズの乱数は、例えば、ノイズ影響を考慮した短期回路シミュレーションの場合に使用できる。1/fノイズを特定の周波数スペクトルを有する確率過程と解釈する。この周波数スペクトルは、下記数式
【0002】
【数3】
【0003】
によって表せる。
【0004】
1/fノイズ源は、多数の技術的および物理的システムにおけるノイズ影響のモデル化(Modellierung、形成化)、および、金融市場における事件についての判断と予測とのためのシステムに適している。特に、多数の電子部品、例えば、pnダイオードおよびMOS電解効果トランジスタなどは、1/fノイズ源を備えている。
【0005】
1/fノイズ源を、周波数スペクトルとして各1つのローレンツスペクトルを有する多数のノイズ源を合計することにより概算できる。このようなノイズ源は、例えば、線形の時間的に変化するシステム(LTIシステムとも称される)のシステム応答によって、モデル化される。そのシステム入力部には、白色雑音が印加される。この方法では、数により計算される微分方程式システムが、きわめて増大されることが短所である。このことにより、コンピュータシステムの演算時間が長くなり、メモリー需要が高くなる。このコンピュータは、1/fノイズの影響を受けるシステムをシミュレーションするために使用される。
【0006】
本発明の目的は、高速で、僅かな演算経費により実施できる、1/fノイズの乱数の数列(乱数列)を生成するための方法を提供することである。本発明のほかの目的は、1/fノイズの対象となる(影響を受ける)技術的なシステムをシミュレーションするための改良された方法を提供することである。最後に、高速に実施でき、コンピュータシステムの資源をあまり必要としない、1/fノイズの乱数の数列を決定するためのコンピュータプログラムを有するコンピュータシステムも提供する必要がある。
【0007】
この目的は、独立請求項の要旨により達成される。改良は、各従属請求項に記載されている。
【0008】
本発明では、シミュレーションされるシステムをモデル化する場合のノイズシミュレーションの問題が、乱数数列の生成の問題に移行される。本発明に基づき、乱数の相関が決定される、このことは、相当する乱数数列を簡単かつ正確に生成するために使用される。
【0009】
この場合、1/fノイズの乱数の少なくともひとつの数列を生成するための、本発明に基づく方法は、
スペクトル値βを決定(特定)する工程と、
強度定数constを決定する工程とをまず備えている。
これにより、シミュレーションされる1/fノイズの特徴が決定される。
【0010】
次に、生成される、1/fノイズの乱数の数、およびシミュレーションに使用される経過変数(Laufvariable)nのための初期値を決定する。
【0011】
長さnの1つあるいはそれ以上のベクトルyの、望ましい数の要素y(n)が、1/f分散(分配、拡散)される(verteilten)乱数から演算されるまでの間ずっと、環状に繰り返される次のようなステップを本発明は備えている。次のようなステップとは、すなわち、
(1)経過変数nの実際の数値(実数)を1だけ増加(上昇)させるステップと、
(2)シミュレーション時間工程[tn−1;tn]を決定するステップと、
(3)以下の規則
Cij:=const・(−|tj−ti|β+1+|tj−1−ti|β+1
+|tj−ti−1|β+1−|tj−1−ti−1|β+1),
i,j=1,...,n
に基づいて、次元(寸法)(n×n)の分散行列(分散マトリックス)Cの要素Cijを決定(特定)するステップと、
(4)分散行列Cを反転することにより、行列C−1を決定するステップと、
(5)sqrtは、関数「平方根」を表し、e(n,n)は、(n,n)によって表示される、反転された分散行列C−1の要素を表している以下の規則
σ=sqrt(1/e(n,n))
に基づき、変数(Groesse)σを決定するステップと、
(6)長さnのベクトルxのn番目の構成要素を形成している、(0、1)正規分布乱数を決定するステップと、
(7)反転された分散行列C−1のn番目の行の最初の(n−1)個の構成要素と、先行している(n−1)個のシミュレーション時間工程のために演算されている、ベクトルyの(n−1)個の要素とから、つまり、y(n−1)が、ベクトルyの最初の(n−1)個の構成要素を表しており、C−1・,nが、反転された分散行列C−1のn番目の行の最初の(n−1)個の構成要素を表しており、C−1 n,nが、(n,n)によって表示される、反転された分散行列C−1の要素を表している以下の規則
【0012】
【数4】
【0013】
に基づいて、変数μを形成するステップと、
(8)以下の規則
Y(n)=x(n)*σ+μ
に基づいて、1/f分散された乱数から長さnのベクトルyの要素y(n)を決定するステップとを含む方法。
【0014】
なお、本明細書および図面におけるCは、下記数式
【0015】
【数5】
【0016】
を表し、C−1は下記数式
【0017】
【数6】
【0018】
を表し、C−1・,nは下記数式
【0019】
【数7】
【0020】
を表し、C−1 n,nは下記数式
【0021】
【数8】
【0022】
を表し、Cijは下記数式
【0023】
【数9】
【0024】
を表す。
【0025】
本発明に基づく方法を用い、技術的なシステムのシミュレーションを任意に延長できる。このため、既に生成された1/f乱数が存在する場合、1/f分散されている乱数を簡単な方法で生成できる。さらに、前もってシミュレーションされている時間間隔の結果をシミュレーションの基礎にできる。いわゆる、再起動能力は、シミュレーション実践のために非常に重要な特性である。このことは、ちょうど1/fノイズ源のためには、達成するのが難しい。なぜなら、ある時間間隔のための1/fノイズ源をシミュレーションする乱数は、既に数として(数により)決定されている、先行する時間間隔のための乱数に依存しているからである。本発明により、適応工程サイズ制御(adaptiven Schrittweitensteuerung)を使用でき、このことにより、技術的なシステムをシミュレーションするための演算時間が著しく延長されることはない。このような適応工程サイズ制御は、シミュレーションされる技術システムのダイナミックを数によって決定する場合に、正確さ、および、演算時間効率を著しく上昇させる。
【0026】
本発明に基づく方法では、シミュレーションする時間間隔を前もって設定しておく必要がもうない。変数の工程サイズを備えるだけで、実際のシステムダイナミックへ適応できる。このことは、シミュレーションの正確さを高める。
【0027】
本発明は、1/f分散された乱数の数列を、連続して、つまり、要素ごとに生成するための1方法を示している。この場合、この方法は、それぞれの新しく生成された乱数が、正しい方法で、確率論的な意味で、前もって生成されている1/f分散された乱数に依存していることを保証する。このことにより、回路の数によるシミュレーションの間に、それぞれ必要な乱数を生成できる。
【0028】
本発明は、1/f分散された乱数を生成するために、条件付確率密度を使用する。この1/f分散された乱数は、この乱数の確率論的な相関を、既に生成されており、前もって行われているシミュレーション工程のために必要な乱数によって保証する。
【0029】
本発明の特に有効な形態では、1/fノイズの乱数のq数列が同時に演算される。この場合、環状に繰り返される以下の工程、すなわち、
(6)長さnのベクトルxのn番目の構成要素を形成している、(0、1)正規分布乱数を決定するステップと、
(7)反転された分散行列C−1のn番目の行の最初の(n−1)個の構成要素と、先行している(n−1)個のシミュレーション時間工程のために演算されている、ベクトルyの(n−1)個の要素とから、つまり、y(n−1)が、ベクトルyの最初の(n−1)個の構成要素を表しており、C−1・,nが、反転された分散行列C−1のn番目の行の最初の(n−1)個の構成要素を表しており、C−1 n,nが、(n,n)によって表示される、反転された分散行列C−1の要素を表している以下の規則
【0030】
【数10】
【0031】
に基づいて変数μを形成するステップと、
(8)以下の規則
Y(n)=x(n)*σ+μ
に基づいて、1/f分散された乱数から長さnのベクトルyの要素要素y(n)を決定するステップとの代わりに、
(9)長さn、k=1,・・・,qのベクトルxkのそれぞれ最後の構成要素を形成する、(0,1)正規分散された量qの乱数xk,nを決定するステップ(ただし、本工程では、ベクトルxkのそれぞれ最初の(n−1)個の構成要素が、既に前もって演算されている)と、
(10)y(n−1),kが、先行しているシミュレーション時間工程のために計算されている、ベクトルykの最初の(n−1)個の構成要素を表しており、C−1・,nが、反転された分散行列C−1のn番目の行の最初の(n−1)個の構成要素を表しており、C−1 n,nが、反転された分散行列C−1の、(n,n)により表示される要素を表している、以下の規則
【0032】
【数11】
【0033】
に基づいて、k=1,...,qに関して実施される、q個の変数μkを形成するステップと、
(11)1/f分散された乱数から、つまり、以下の規則、
yk,n=xk,n *σ+μk(ただしk=1,...,q)
に基づいて、長さnのベクトルykの各n番目の構成要素を形成しているqの要素yk,nを演算するステップとが備えられている。
【0034】
1/f分散された乱数のうち長さnのqのベクトルyk(k=1,...,q)は、行列NOISEに特に有効に配置されている。この行列NOISEは、シミュレーションにおいて、シミュレーションするシステムの1/fノイズ影響を示している。
【0035】
本発明に基づき以下のような筋道の考え方(Gedankengang)は、1/fノイズのシミュレーションのためのコンセプトを基礎としている。確率論的な影響を受けるシステムのダイナミックは、確率過程によって十分にモデル化される。このようなシステムダイナミックをシミュレーションするために、一般的に、基礎となっている確率過程の個々のランダム実現(いわゆる経路(Pfade))において、数によって演算されている。1/fノイズ源を有するシステムをシミュレーションするために、
【0036】
【数12】
【0037】
の形状の確率積分の経路を数によって演算することが有効である。この場合、s(積算数)およびt(集積上限)は、時間、η1/f(s)dsは、1/fノイズ源、Y(s)は、変数(例えば、回路シミュレーションにおける電圧)の時間的なダイナミックを表す確率過程を示している。
【0038】
微分(数学的には:超関数の意味での微分)が、1/fノイズプロセスη1/f(s)を生じる確率過程を、BFBM(s)によって表す場合、演算される確率積分は、
【0039】
【数13】
【0040】
と記載できる。
【0041】
右側の積分は、積分器(Integrator、積分要素)としてプロセスBFBM(s)を含む確率過程Y(s)のリーマン―スチルテス積分と解釈できる。この積分器は、0≡t0<t1<...<t≡tに基づく積分間隔[0,t]を、n個に分散された部分間隔[ti,ti−1],i=1,...n,に分解することにより、合計によって概算される。
【0042】
【数14】
【0043】
この合計は、ランダム変数である。確率的実験の結果ωへの依存は、常に省略されている。
【0044】
プロセスBFBM(s)の普遍化される微分は、1/fスペクトルを備え、このプロセスBFBM(s)は、文献では、「分数ブラウン運動(Fractional Brownian Motion)」の名称で知られている。BFBM(s)は、ガウス確率過程であり、このような過程として、その予測値
【0045】
【数15】
【0046】
および、その共分散関数
【0047】
【数16】
【0048】
により、完全に特徴付けられている。
【0049】
適切な乱数を必要に応じて生成するための本発明に基づく方法では、1/fノイズ影響のシミュレーションが、乱数[BFBM(ti)−BFBM(ti−1)]の実現を発生させること(Erzeugung von Realisierungen)、つまり分数ブラウン運動の増進を発生させるること(generation of increments)に基本的に由来している。
【0050】
本発明により、ランダム変数ΔBFBM(i)を、オンラインで必要に応じて実現でき、つまり、システム方程式の連続した積分の経過の間に生成できる。このことから、結果として以下の2つの方法が必要である。
【0051】
(a)乱数の数列の長さn
{ΔBFBM(1),...,ΔBFBM(n)}は、シミュレーション経過の間、変数のままである必要がある。特に、いつの時点でもシミュレーションを延長できる必要がある(再起動性能)。このことは、方法の性能を意味しており、この性能は、このために必要とされる付加的な乱数を、正しい方法で既に生成されている部分数列(部分列、サブ連続)と相関するように生成する。
【0052】
(b)tiを、シミュレーション経過の間に、実際に達成される時間とする。そうすると、時間間隔[ti,ti+1]、つまり、次の積分工程の工程サイズを、目下のシステムダイナミックから、つまり、適応させて、決定できる必要がある。
【0053】
本発明は、{ΔBFBM(1),...,ΔBFBM(n)}の生成、つまり、乱数の数列を、連続してつまり要素ごとに、どのようにして生成できるかという規則を示すことにより、2つの必要性に適合する。この場合、工程サイズΔti:=ti−ti−1を各新しい乱数のために自由に選択できる。
【0054】
まず、第1工程では、いわゆる、「条件付密度」のための手がかりが調査される。
【0055】
また、第1工程では、ランダム変数ベクトル(ΔBFBM(1),...,ΔBFBM(n))の分布(Verteilung)が考慮される。
【0056】
個々のランダム変数ΔBFBM(i)は、ガウス確率過程の増加であるので、ランダム変数ベクトル(ΔBFBM(1),...,ΔBFBM(n))は、n次元のガウス分散されたランダム変数であり、すなわち、その(n次元の)予測値Eおよびその分散行列Cにより完全に決定されている。2つの変数は、定式(1.3)および(1.4)から、
E(ΔBFBM(i))=0,i=1,...,n (3.5)
【0057】
【数17】
【0058】
であると演算される。
この場合、本発明に基づくオンライン方法を、完全な帰納法のやり方で示す必要がある。
【0059】
帰納法の始まり、つまり、方法の出発点は、予想値0および変数
【0060】
【数18】
【0061】
を有する実数値のガウス分散を実現することである。
【0062】
帰納終結(Induktionsschlusses)の目的で、完全な(ΔBFBM(1),...,ΔBFBM(n))の実現(Realisierung)の生成(ergibt)のために、ΔBFBM(n)の実現によって、どのようにして(ΔBFBM(1),...,ΔBFBM(n−1))の実現を拡張(erweitern)するかを示す必要がある。書き方を簡単にするために、乱数の既に「2乗されている」部分数列を、(y1,...,yn−1)=:y(n−1) Tで示し、ΔBFBM(n)のまだ2乗されていない実現をynによって示す。
【0063】
この場合、問題を以下のように定式化できる。
n次元を、分散行列Cを有し、平均値の定まっていない(mittelwertfrei)ガウスランダム変数Zとする。Zの実現の最初のn−1個の要素は、乱数ベクトルy(n−1)の形状に既に2乗されており、既知である。このとき見出されるのは、分散であり、この分散から、Zの実現化y=(y(n−1),yn)のためのy(n−1)を完了するため、n番目の要素ynを引き出す必要がある。
【0064】
本発明の解決法は、(y(n−1)が既に決定されているという条件下で)ynのための条件付確率密度f(yn|y(n−1))を考える場合に見出せる。この変数は、ガウス正規分布が上記の場合には、
【0065】
【数19】
【0066】
と演算される。
この場合、変数C−1 n,nが、以下のような反転された分散行列C−1:
【0067】
【数20】
【0068】
の書き方から生じる。ただし、
【0069】
【数21】
【0070】
【数22】
【0071】
【数23】
【0072】
である。
【0073】
変数μは、
【0074】
【数24】
【0075】
を表している。
条件付密度f(yn|y(n−1))は、平均値μおよび変数1/C−1 n,nを有する、ガウス正規分布の確率密度でもある。
【0076】
上記のような変数が存在するように、C−1 n,n≠0が有効である必要がある。このことは、以下の論証に基づき保証される。
C−1およびC−1は、同一固有方向(selben Eigenrichtungen)と反転固有値(inverse Eigenwerte)とを有している。従って、その結果、行列C−1の固有値0は、ランダム変数ベクトル(ΔBFBM(1),...,ΔBFBM(n))の異なる変数を有する可能性もある。それゆえ、C−1の全ての固有値が、ゼロに等しくないという条件を付けられる。C−1の固有値は、あらゆる場合に負ではないので、従って:行列C−1は、対称であり正に定義されている、ということが有効である。座標軸の名前の付け替えにより、この行列を、形式(3.8)から以下の形式にできる。
【0077】
【数25】
【0078】
この行列は、その構造の意味するように、同じく対称であり、正に定義されている。対称であり、正に定義されている行列のためのジルベスタ条件(Sylvester−Kriteriums)に基づき、
【0079】
【数26】
【0080】
が推定され、定理が示される。本発明に基づく方法によって、1/fノイズ源のシミュレーションは、ガウス分散されている乱数の生成に由来している。
【0081】
要求される方法により、既に生成されている数列y(n−1)と相関する乱数ynを生成するために、反転された分散行列C−1(n×n行列)が必要である。厳密に言えば、この行列のn番目の行を認識すること、つまり、((C−1・,n)T,C−1 n,n)を認識することだけが必要である。形式(3.6)から読み取れるように、分散行列Cは、分散された部分間隔(工程サイズ)[ti−1,ti]におけるシミュレーション間隔[0,tn]の分解に応じている。特に、Cの最後の列は、(最後の行と同一のCとの対称が原因で)tn、すなわち、実際の工程サイズΔtn−tn−tn−1に応じている。
【0082】
nXn分散行列Cの左辺上側(n−1)×(n−1)部分行列
【0083】
【数27】
【0084】
は、正確に長さn−1の乱数数列のための分散行列である。この分散行列は、y(n−1)の演算(もしくは最後の要素y(n−1)の演算)のために既に決定されており、反転されている必要がある。従って、方法をより迅速にするため、例えば、シューア補集合(Schur−Komplements)を用いて、行列反転に増加の方法を再び利用できる。
【0085】
本発明は、1/fノイズの影響を受ける技術的なシステムをシミュレーションするための方法においても実現されている。この場合、モデル化する場合、および/または、システムの入力部チャンネルに存在する変数を決定する場合に、乱数が使用される。この乱数は、本発明の方法に基づいて決定されている。
【0086】
同じように、コンピュータシステムおよび/またはコンピュータプログラムが、1/fノイズの乱数の数列を決定するため、または、本発明に基づくほかの方法を実施するために備えられている。本発明は、このようなコンピュータプログラムを有するデータ記録媒体(データキャリア)においても実現されている。さらに、本発明は、本発明に基づくコンピュータプログラムを、例えば、データ網と接続されているコンピュータにおけるインターネットからのように、電子デー網からダウンロードするという方法において実現されている。
【0087】
本発明を実施例を参考に、図で説明する。
【0088】
図1は、シミュレーションされる技術的なシステムの概略図である。図2は、1/fノイズの乱数の数列を決定するための組織図である。図3は、図3a〜3fに基づく、第1シミュレーション時間工程のための演算例を示す図である。図4は、図4a〜4fに基づく、第2シミュレーション時間工程のための演算例を示す図である。図5は、図5a〜5fに基づく、第3シミュレーション時間工程のための演算例を示す図である。
【0089】
図1は、シミュレーションされる必要があり、ノイズを含むシステムの概略図を示す。
【0090】
このシステムは、システム特性を表す、四角で示されるシステムモデル1によって示されている。このシステム特性は、ベクトルINPUTとしても示される入力部チャンネル2、および、OUTPUTとしても示される出力部チャンネル3から生じている。さらに、システムに条件付けられているノイズが含まれている。このノイズは、ノイズ入力部チャンネル4に存在し、ベクトル、もしくは、行列NOISEとしても表される。従って、この行列NOISEは、ノイズを複数のチャンネルについて考慮する場合に存在し、このとき、行列NOISEの各列は、ノイズ入力部チャンネルに存在しているノイズ値のベクトルを含んでいる。
【0091】
ノイズ入力部チャンネル4におけるノイズを、ノイズに条件付けられている、システムモデル1の変化と解釈することが好ましい。
【0092】
入力部チャンネル2と出力部チャンネル3との特性を、微分方程式のシステム、または、代数微分方程式のシステムによって説明できる。その結果、システム特性の信頼性のある予測が可能である。
【0093】
図1に示すシステムのシミュレーションの各時間工程のときに、入力部チャンネル2に存在するベクトルINPUTと、ノイズ入力部チャンネル4に存在するベクトルNOISEとのために、出力部チャンネル3のベクトルOUTPUTが演算される。
【0094】
合理的には、より長い期間にわたるシミュレーションのために、ベクトルINPUT,OUTPUT,NOISEは、行列として示され、この場合、当該行列の各一つの列kは、当該INPUT,OUTPUT,NOISEの対応する時間数列(Zeitreihe)の値を含んでいる。
【0095】
図2は、システムモデル1のノイズ入力部チャンネル4のための行列NOISEの列kを形成している各ベクトルykを、どのようにして求めるかということを具体的に示している。各ベクトルykを、ノイズ源のシミュレーションに使用する。
【0096】
第1工程では、望ましいスペクトル値βおよび強度定数constを決定する。さらに、実際のシミュレーション時間間隔の計数器nを0に設定する。
【0097】
さて、各シミュレーション時間工程のために、演算工程を以下の順序で連続して実施する。
【0098】
まず、実際のシミュレーション時間工程を決定する。これと同じく、実際のシミュレーション時間工程の終了も決定する。このことにより、次の考察時点(Betrachtungszeitpunkt)が生じる。
【0099】
その後、実際のシミュレーション時間工程の計数器の計数が1だけ増える。
【0100】
続いて、次元(n×n)の分散行列Cを、等式(3.6)に基づいて決定する。
【0101】
その後、例えば、コレスキー分解を用いる行列Cの反転の工程が続く。このとき、例えば、シュール補足技術(Schurkomplement−Techniken)を使用する場合、効率を上げるために先行する工程の反転行列もアクセスされる。
【0102】
次に、変数σを、定式
σ=sqrt(1/e(n,n))
により演算する。ただし、sqrtは、関数「平方根」を表し、e(n,n)は、(n,n)によって表示される、反転された分散行列C−1の要素を表している。
【0103】
さらに、(0,1)正規分散されたランダム変数Xkの値が引き出され、これにより、正規分散された乱数のベクトルxkを補足する。引き出された乱数は、予測値0および変数1を備えている。この工程を、シミュレーションされる各ノイズ源のために実施する。
【0104】
さらに、変数μkを形成する。この変数は、反転された分散行列C−1のn番目の行の最初の(n−1)個の構成要素と、先行する(n−1)個のシミュレーション時間工程のために演算されており、1/f分散されている、(n−1)個の乱数の数列とから形成される。このため、定式(3.9)に基づく処理を行う。この工程を、シミュレーションされる各ノイズ源kのために実施する。
【0105】
最後に、列インデックスkがシミュレーションされるノイズ源を示しており、時間インデックスがnに等しい、行列NOISEの要素を演算する。これにより、実際のシミュレーション時間工程が表示される。実際に演算された、行列NOISEの要素r(k,n)は、乱数である。この乱数は、NOISEの同じ列kの要素であって、上にある(n−1)個の要素と共に、長さnのベクトルykを、1/f分散された乱数から形成している。このベクトルykは、最初のn個のシミュレーション時間工程のためのノイズ源のうちの1つをシミュレーションするのに使用される。
【0106】
次に、NOISEのn番目の行の各要素ykを、等式(3.7)〜(3.9)に基づき、ベクトルxの最後の乱数xk、ならびに、変数μkおよびσから決定する。つまり、ykを以下の規則:
yk=xk *σ+μk
に基づいて決定する。
【0107】
図3〜図5に、具体的な演算結果を出す実施例を示す。
【0108】
この場合、スペクトル値βの値は、常に0,5とする。強度constの値は、任意に1,0とする。3つのノイズ源のシミュレーションに応じて、それぞれ3つの乱数が同時に処理される。これら3つのノイズ源は、別々のチャンネルにおいて、シミュレーションされるシステムに同時に影響を与え、それぞれ1つのベクトルykに配置されている。ただし、kは、1〜3の整数値である。
【0109】
図3は、そのサブ図3a〜3fに基づく、第1シミュレーション時間工程[t0、t1]=[0、0,5]のための演算例を示す。
【0110】
図3aは、シミュレーション工程サイズ(Simulations−Schrittweite)の場合に、1/f分散されている乱数を生成するための、次元1×1の分散行列Cを示す。このとき、Cは、値0,70を有する単なる(ただ1つの)スカラーである。なぜなら、C(1,1)―つまり、ただしi=j=1―は、等式(3.6)を使用して、
1,0・(−|t1−t1|0,5+1+|t1−1−t1|0,5+1
+|t1−t1−1|0,5+1+|t1−1−t1−1|0,5+1)=
0+0,51,5+0,51,5−0=0,707106...
となる。
【0111】
図3bは、図3aの分散行列Cの反転を示す。このことは、ここでは詳しく説明していないコレスキー分解により行われたものである。(C C−1)=(0,707106...0,707106...−1)の検証により、正しい値1が生じる。このことは、C(1,1)のための値の正しさを証明している。
【0112】
図3cは、第1シミュレーション工程n=1のための変数σを示している。この変数は、等式
σ=sqrt(1/0,707106...)
により算出される。ただし、sqrtは、平方根を、e(1,1)は、(1,1)によって表示される、反転された分散行列C−1の要素0,707106...を表している。
【0113】
図3dは、各1つのシミュレーションされるノイズ源のための、(0,1)正規分布されたランダム変数Xkの3つの値x1、x2、x3を示している。これらの値は、正規分散された乱数のベクトルxk毎に第1要素を形成する。引き出された乱数は、予想値0および変数1を備えている。
【0114】
図3eは、3つのシミュレーションされるノイズ源のぞれぞれのための3つの変数μkを示している。この変数μkは、定式(3.9)に基づき、反転された分散行列C−1のn番目の行の最初の(n−1)個の構成要素と、先行する(n−1)個のシミュレーション時間工程のために演算されており、1/f分散されている、(n−1)片の乱数の数列とから生じる。第1シミュレーション工程では、これら2つのベクトルが、長さ0をそれぞれ有している。従って、第1シミュレーション工程における全ての変数μkのために、:μk=0が生じる。
【0115】
図3fは、1/f分散されている乱数を有する長さ1の3つのベクトルykを示している。これら3つのベクトルykは、1/f分散されている3つのノイズ源の特性を、第1シミュレーション時間工程[0,t1]=[0,0.5]のためにシミュレーションする。行列NOISEが、これら3つのベクトルykから生じる。ただし、値kは、1〜3の整数値である。NOISEの第1行目の各要素ykは、等式(3.7)〜(3.9)により、関係するベクトルxの最後の乱数xk、ならびに、変数μkおよびσ1から、以下の規則に基づいて決定される。例として、以下に、第1ベクトルy1の第1要素y1(n=1)を演算する:
y1(n=1)=x1(n=1)*σ+μ1=
=−0,35...*0,84...+0,00...=
=−0,30...;
y2(n=1)およびy3(n=1)は、これと同じように演算される。
【0116】
図4は、そのサブ図4a〜4fに基づく、第2シミュレーション時間工程[t1,t2]=[0,5、0,75]のための演算例を示す。第2シミュレーション時間工程のためのnの値は、常に2に等しい。
【0117】
図4aは、ノイズ源毎に各1つのほかの乱数を生成するために必要な次元(n×n)=2x2の分散行列Cを示す。このように新しく生成される乱数は、図3fに基づく結果と共に、長さ2のベクトルykを、1/f分散された乱数から形成する。この場合、各ノイズ源は、ベクトルykを生成する。この場合、分散行列Cは、等式(3.6)に基づいて決定される。
【0118】
例えば、要素C(2,1)―ただしi=2、j=1―においてこのことが行われる。等式(3.6)を使用して、C(2,1)が、
1,0・(−|t1−t2|0,5+1+|t1−1−t2|0,5+1+|t1−t2−1|0,5+1−|t1−1−t2−1|0,5+1)=
=(−|0,5−0,75|0,5+1+|0−0,75|0,5+1+|0,5−0,5|0,5+1−|0−0,5|0,5+1)= −0,125+0,6495..+0−0,3535...=0,1709...;
と算出される。
【0119】
図4bは、図4aの分散行列Cの反転を示している。条件(C C−1)の検証(ここには示さず)は、次元2×2の行列を生じる。この場合、(1,1)および(2,2)により表示される要素は、1に等しく、他の要素は、値0を有している。
【0120】
図4cは、変数σを示している。この変数σは、工程4bの反転された分散行列C−1から演算される。変数σは、
σ=sqrt(1/e(n,n)=sqrt(1/e(2,2))=
=sqrt(1/4,79...)=0,45...
として生じる。ただし、sqrtは、平方根を表し、e(2,2)は、(2,2)によって表示される、図4bの反転された分散行列C−1の要素を表している。
【0121】
図4dは、独立している(0,1)正規分布乱数の3つのベクトルxkを示している。この際、ベクトルxkは、長さ2をそれぞれ有している。シミュレーションされるノイズ源毎に、(0,1)正規分布されている1つの乱数xkが引き出される。この引き出された乱数は、予測値0と変数1とをそれぞれ備えている。これにより、図3dの正規分散されている乱数のベクトルxkが補足され、その結果、図4dの正規分布されている乱数のベクトルxkが生じる。
【0122】
図4eは、3つの変数μkを示している。このμkは、工程4bに基づく反転された分散行列C−1および工程3fに基づく3つの乱数から演算されている。各シミュレーションされるノイズ源のために、変数μkが、反転された分散行列C−1のn番目の行の最初の(n−1)個の構成要素と、先行している(n−1)個のシミュレーション時間工程のために演算されており、1/f分散されている、(n−1)片の乱数の数列とから演算される。第2シミュレーション工程では、変数μkが、C−1の第2行目の第1構成要素と、ベクトルykの第1構成要素とから演算される。例として、これを、値μ1に基づき実施する。
【0123】
【数28】
【0124】
図4fは、1/f分散されている乱数を有する長さ2の3つのベクトルykを示している。これら3つのベクトルykは、1/f分散されている3つのノイズ源の特性を、第2シミュレーション時間工程[t1,t2]=[0,5、0,75]のためにシミュレーションする。行列NOISEが、これら3つのベクトルykから生じる。ただし、値kは、1〜3の整数値である。NOISEの第2行目の各要素ykは、等式(3.7)〜(3.9)により、関係するベクトルxの最後の乱数xk、ならびに、変数μkおよびσ1から、以下の規則に基づいて決定される。例として、以下に、第1ベクトルy1の第2要素y1(n=2)を演算する。
【0125】
y1(n=2)=x1(n=2)*σ+μ1=
=−0,39...*0,45...−0,07...=
=−0,10...;
図5は、その図5a〜5fに基づく、第3シミュレーション時間工程[t2、t3]=[0,75、1,25]のための演算例を示す。第3シミュレーション時間工程の間のnの値は、常に3に等しい。
【0126】
図5aは、ノイズ源毎に各1つのほかの乱数を生成するために必要な次元(n×n)=3×3の分散行列Cを示す。このように新しく生成される乱数は、図4fに基づく結果と共に、長さ3のベクトルykを、1/f分散された乱数から形成する。この場合、各ノイズ源は、ベクトルykを生成する。この場合、分散行列Cは、等式(3.6)に基づいて決定される。
【0127】
例として、要素C(3,1)―ただしi=3、j=1―についてこのことが行われる。等式(3.6)を使用して、C(3,1)が、
1,0・(−|t1−t3|0,5+1+|t1−1−t3|0,5+1+|t1−t3−1|0,5+1−|t1−1−t3−1|0,5+1)=
=(−|0,5−1,25|0,5+1+|0−1,25|0,5+1+|0,5−0,75|0,5+1−|0−0,75|0,5+1)=
−0.6495...+1,3957..+0,125−0,6495...=0,2
2...
と算出される。
【0128】
図5bは、図5aの分散行列Cの反転C−1を示している。条件(C C−1)の検証(ここには示さず)は、次元3×3の行列を生じる。この場合(1,1)、(2,2)および(3,3)により表示される要素は、1に等しく、他の要素は、値0を有している。
【0129】
図5cは、変数σを示している。この変数σは、工程5bの反転された分散行列C−1から演算される。変数σは、
σ=sqrt(1/e(n,n))=sqrt(1/e(3,3))=
=sqrt(1/1,75...)=0,75...
として生じる。ただし、sqrtは、平方根を表し、e(3,3)は、(3,3)によって表示される、図5bの反転された分散行列C−1の要素を表している。
【0130】
図5dは、独立している(0,1)正規分布乱数の3つのベクトルxkを示している。この際、ベクトルxkは、長さ3をそれぞれ有している。シミュレーションされるノイズ源毎に、(0,1)正規分散されている1つの乱数xkが引き出される。この引き出された乱数は、予測値0と変数1とをそれぞれ備えている。これにより、図4dの正規分散されている乱数のベクトルxkが補足され、その結果、図5dの正規分散されている乱数のベクトルxkが生じる。
【0131】
図5eは、3つの変数μkを示している。このμkは、工程5bに基づく反転された分散行列C−1および工程4fに基づく3つの乱数から演算されている。各シミュレーションされるノイズ源のために、変数μkが、反転された分散行列C−1のn番目の行の最初の(n−1)個の構成要素と、先行している(n−1)個のシミュレーション時間工程のために定式(3.9)に基づいて演算されており、1/f分散されている、(n−1)片の乱数の数列とから演算される。第2シミュレーション工程では、変数μkが、C−1の第3行目の最初の2つの構成要素と、ベクトルykの最初の2つの構成要素とから演算される。例として、これを、値μ1に基づき実施する。
【0132】
【数29】
【0133】
図5fは、1/f分散乱数を有する長さ3の3つのベクトルykを示している。これら3つのベクトルykは、1/f分散されている3つのノイズ源の特性を、第3シミュレーション時間工程[t2,t3]=[0,75、1,25]のためにシミュレーションする。行列NOISEが、これら3つのベクトルykから生じる。ただし、値kは、1〜3の整数値である。NOISEの第3行目の各要素yk(n=3)は、等式(3.7)−(3.9)により、関係するベクトルxの最後の乱数xk(n=3)、ならびに、変数μkおよびσ1から、以下の規則に基づいて決定される。例として、以下に、第1ベクトルy1の第3要素y1(n=3)を演算する。
【0134】
y1(n=3)=x1(n=3)*σ+μ1=
=−0,90...*0,75...+0,00...=
=−0,67...;
上記演算例を具体的に実施するため、さらに以下の条件が考えられる。
【0135】
図3,図4および図5に示す数値は、図2を参照して説明された第1、第2および第3シミュレーション間隔のための計算工程の中間結果および最終結果を再現している。このとき、正確な数の演算に基づく全ての値は、これら結果をよりよく再現できるように、小数点第2位以下が切り捨てられている。従って、実施例を正確に理解するには、上記xベクトルから始めて、上記yベクトルにまで達成するように、図に示されている中間値によってではなく、正確な中間値によってさらに計算する必要がある。
【0136】
図3c、図4cおよび図5cに、(0,1)正規分散ランダム変数の各ベクトルを示す。この場合、ランダム変数は、それぞれノイズ源である。簡易化するため、予測値0と変数1とを有するこのような乱数を、どのようにして得るかをここには示していない。このことは、当業者に周知である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
シミュレーションされる技術的なシステムの概略図である。
【図2】
1/fノイズの乱数の数列を決定するための組織図である。
【図3】
図3a〜3fに基づく、第1シミュレーション時間工程のための演算例を示す図である。
【図4】
図4a〜4fに基づく、第2シミュレーション時間工程のための演算例を示す図である。
【図5】
図5a〜5fに基づく、第3シミュレーション時間工程のための演算例を示す図である。
Claims (7)
- 1/fノイズの乱数の少なくとも1つの数列を生成するための方法において、
望ましいスペクトル値βを決定する工程と、
1/fノイズの生成される乱数の数を決定する工程と、
強度定数constを決定する工程と、
経過変数nのための初期値を決定する工程であって、
長さnのベクトルyの、望ましい数の要素y(n)が、1/f分散される乱数から演算されるまでの間ずっとループ状に繰り返される以下の(1)〜(8)のステップを含む工程とを有する方法。
(1)経過変数nの実際の数値を1だけ増加させるステップ、
(2)シミュレーション時間工程[tn−1;tn]を決定するステップ、
(3)以下の規則に基づいて、次元(n×n)の分散行列Cの要素Cijを決定するステップ、
Cij:=const・(−|tj−ti|β+1+|tj−1−ti|β+1
+|tj−ti−1|β+1−|tj−1−ti−1|β+1)
i,j=1,...,n
(4)分散行列Cを反転することにより、行列C−1を決定するステップ、
(5)以下の規則に基づいて、変数σを決定する工程(sqrtは、関数「平方根」を表し、e(n,n)は、(n,n)によって表示される、反転された分散行列C−1の要素を表す)、
σ=sqrt(1/e(n,n))
(6)長さnのベクトルxのn番目の構成要素を形成している、(0、1)正規分布乱数を決定するステップ、
(7)反転された分散行列C−1のn番目の行の最初の(n−1)個の構成要素と、先行している(n−1)個のシミュレーション時間工程のために演算されている、ベクトルyの(n−1)個の要素とから、特に、以下の規則に基づいて変数μを形成するステップ(y(n−1)が、ベクトルyの最初の(n−1)個の構成要素を表しており、C−1・,nが、反転された分散行列C−1のn番目の行の最初の(n−1)個の構成要素を表しており、C−1 n,nが、(n,n)によって表示される、反転された分散行列C−1の要素を表す)、
Y(n)=x(n)*σ+μ - 1/fノイズの乱数のqの数列を同時に演算する方法であって、請求項1に記載のループ状に繰り返される(1)〜(8)のステップのうち(6)〜(8)のステップの代わりに、
(9)長さn、k=1,・・・,qのベクトルxkのそれぞれ最後の構成要素を形成する、(0,1)正規分散された量qの乱数xk,nを決定するステップ、
(10)以下の規則に基づいて、qの変数μkを形成するステップ(y(n−1),kが、先行しているシミュレーション時間工程のために計算されている、ベクトルykの最初の(n−1)個の構成要素を表しており、C−1・,nが、反転された分散行列C−1のn番目の行の最初の(n−1)個の構成要素を表しており、C−1 n,nが、反転された分散行列C−1の、(n,n)により表示される要素を表している。これは、k=1,...,qに関して実施される)、
yk,n=xk,n *σ+μk(ただしk=1,...,q) - 1/fノイズの対象となる技術的なシステムをシミュレーションするための方法であって、上記システムの入力部チャンネルに存在する変数を形成および/または決定する際に、請求項1または2に記載の方法に基づいて生成された乱数を使用する方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の方法を実施できるように設計されている、1/fノイズの乱数の数列を決定するためのコンピュータプログラム。
- 請求項4に記載のコンピュータプログラムを有するデータ記録媒体。
- インターネット等のような電子データ網から、データ網に接続されているコンピュータにダウンロードされる請求項4に記載のコンピュータプログラム。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の1/fノイズの乱数の数列を決定するための方法を実施できるコンピュータシステム。
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