JP2004524222A - 物品取出口を有したカートン - Google Patents

Abstract

本発明によるカートン（１０）は、第１壁（１２）と；コーナー折曲線（５６）に沿って第１壁（１２）に対して連結されているとともに、第１壁に対して角度をもって配置されこれによりコーナー折曲線に沿ってカートンのコーナーを規定している、第２壁（４２）と；第１壁（１２）内に形成されるとともに、第２壁（４２）内へと延出され、これにより、コーナー折曲線（５６）を跨いで配置された引裂パネル（８２）を規定している、引裂線（８４）と；を具備している。引裂パネル（８２）は、コーナー折曲線（５６）を横切って延在している横方向折曲線（８８）に沿って引裂パネル（８２）に対して連結された押込タブ（９０）を備えている。

Description

【技術分野】
【０００１】
本発明は、広義には、例えば飲料缶や瓶等といったような複数の物品をパッケージングするためのカートンに関するものであり、より詳細には、カートン内の物品を１個ずつ取り出し得るようなアクセス開口をなす物品取出口を有しているような、厚紙製カートンに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
カートンのコーナー部分に物品取出口を有した飲料用カートンは、当該技術分野においては公知である。一例は、米国特許第５，３６８，１９４号明細書に開示されており、この文献においては、引裂パネルが、コーナー折曲線を跨って配置されている。引裂パネルは、側壁に形成された引裂線によって規定され、側壁寄り端面フラップ内へと延出されている。引裂パネルは、側壁寄り端面フラップ内に配置された押込タブを有しているとともに、一方では、引裂線の延長部分を有している底壁寄り端面フラップに対しては、接着されている。延長部分は、引裂線が、カートンの底壁にまで到達することを可能としている。カートンを開封するに際しては、押込タブを押圧することによって、押込タブを側壁寄り端面フラップから切り離す。その後、引裂パネルを把持して外向きに引っ張ることにより、引裂線を、底壁へと完全に到達するまで引き破る。これにより、引裂パネルを、底壁寄り端面フラップの一部と一緒に、下向きに揺動させ得るようになる。これにより、カートン内の缶を露出させるようなアクセス開口が形成される。この開口は、開口をなす周縁部の少なくとも一部が、缶に対するストッパとして機能しこれにより開口を通してカートンから缶が自発的に転がり出すことを防止し得るような寸法とされている。しかしながら、このストッパは、開口を通していくつかの缶を取り出した後に開口周縁における引裂度合いが進展してしまった状態では、十分に機能することができない。さらに、押込タブは、時として使い勝手の悪いものとなっていた。それは、側壁寄り端面フラップからの分離が容易ではないからである。これは、押込タブに対して印加された押込力によって、側壁寄り端面フラップの全体が曲がってしまいやすいからであり、その結果として、引裂線に沿って、十分な剪断応力が誘起されないからである。
【０００３】
したがって、便利に使用できるように改良された物品取出口を備えたカートンが要望されている。そのようなカートンは、信頼性のある物品ストッパと、使い勝手の良い押込タブと、を備えているべきである。
【０００４】
【特許文献１】
米国特許第５，３６８，１９４号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明の一見地においては、カートンの物品取出口には、使用者にとって使い勝手の良い押込タブが設けられる。本発明によるカートンは、コーナー折曲線に沿って互いに連結されているとともに、互いに角度をもって配置されこれによりコーナー折曲線に沿ってカートンのコーナーを規定する、第１壁および第２壁を具備している。引裂線が、第１壁内に形成されているとともに、第２壁内へと延出され、これにより、コーナー折曲線を跨いで配置された引裂パネルを規定している。引裂パネルは、コーナー折曲線を横切って延在している横方向折曲線に沿って引裂パネルに対して連結された押込タブを備えている。
【０００６】
本発明のこの形態においては、押込タブは、互いに角度をなして配置された第１壁および第２壁によって形成されたカートンコーナーのところに位置することとなる。そのため、押込タブの押圧時には、第１壁と第２壁とは、互いに対してのブレースとして機能することにより、引裂線に沿った適切な剪断応力を誘起し得るほど十分に強力な耐性（あるいは、抵抗力）をもたらす。これにより、第１壁および第２壁からの押込タブの破断が容易であり、さらには、引裂線に沿っての引裂パネルの引剥しも容易である。
【０００７】
本発明の好ましい実施形態においては、横方向折曲線は、引裂パネルを横方向に横断して延在することができ、これにより、押込タブは、横方向折曲線と引裂線の一部の間に形成される。
【０００８】
他の好ましい実施形態においては、横方向折曲線は、第１部分と第２部分とを備えることができ、第１部分は、引裂線のうちの、第１壁内に位置した部分を起点とするとともに、コーナー折曲線までにわたって延出され、第２部分は、引裂線のうちの、第２壁内に位置した部分を起点とするとともに、コーナー折曲線までにわたって延出されている。横方向折曲線の第１部分と第２部分とは、コーナー折曲線上において収束することができ、これにより、第１壁と第２壁とを平面内においてフラットに配置したときには、横方向折曲線は、全体的にＶ字形状を形成する。横方向折曲線の第１部分と第２部分との間の角度は、鈍角とすることができる。これに代えて、横方向折曲線は、第１壁と第２壁とを平面内においてフラットに配置した状態において、押込タブに対して凹状に配置することができる。
【０００９】
本発明の他の見地においては、上述したようなカートンを形成するためのブランクを提供する。
【００１０】
本発明のさらなる見地においては、カートンであって、チューブ状構造を形成し得るよう、互いに対向した一対をなす２つの側壁によって相互連結された頂壁および底壁と；チューブ状構造の各端面に設けられてそれら各端面を少なくとも部分的に閉塞する端面閉塞構造と；一方の側壁内に形成された引裂線と；を具備したカートンが提供される。一方のまたは双方の端面閉塞構造は、コーナー折曲線に沿って両側壁の一方に対して連結されるとともに両側壁の他方に向けて延出された側壁寄り端面フラップを備えている。引裂線は、対応する端面閉塞構造の側壁寄り端面フラップ内へと延出され、これにより、関連するコーナー折曲線を跨いで配置された引裂パネルを規定する。引裂パネルは、関連するコーナー折曲線を横切って延在している横方向折曲線に沿って引裂パネルに対して連結された押込タブを備えている。本発明のこの見地においては、引裂線に沿った引裂パネルの引裂が容易である。
【００１１】
本発明の他の見地においては、カートンであって、チューブ状構造を形成し得るよう、互いに対向した一対をなす２つの側壁によって相互連結された頂壁および底壁と；チューブ状構造の各端面に設けられてそれら各端面を少なくとも部分的に閉塞する端面閉塞構造と；を具備したカートンが提供される。一方のまたは双方の端面閉塞構造は、側壁寄り端面フラップと、底壁寄り端面フラップと、ウェブパネルと、を備えている。側壁寄り端面フラップは、コーナー折曲線に沿って両側壁の一方に対して連結されるとともに両側壁の他方に向けて延出されている。この側壁寄り端面フラップには、この側壁寄り端面フラップと一方の側壁との双方に対して脱離可能とされた引裂パネルを形成する引裂線が設けられている。この引裂線は、側壁寄り端面フラップの下端エッジを起点としてコーナー折曲線に向けて延出されている。底壁寄り端面フラップは、底壁に対して折曲可能に連結されるとともに頂壁に向けて延出され、さらに、引裂パネルに対して少なくとも部分的にオーバーラップしている。ウェブパネルは、底壁寄り端面フラップと引裂パネルとに対して折曲可能に相互連結されるとともに、底壁寄り端面フラップの外面と引裂パネルの内面との双方に対して面接触するようにして配置されている。ウェブパネルは、底壁寄り端面フラップと引裂パネルとの一方に対して脱離可能に連結されている。
【００１２】
本発明のこの見地においては、底壁寄り端面フラップの剛直性を妨害することなく、カートンから引裂パネルを引き剥がすことができる。したがって、底壁寄り端面フラップは、引裂パネルの引剥し後においてさえも、直立状態として無傷のままに維持され、よって、引裂パネルの脱離によって形成されたアクセス開口を通しての物品の無用の逸脱を防止するためのストッパとしてあるいは物品保持部として利用することができる。
【００１３】
本発明の好ましい実施形態においては、引裂線は、一方の側壁内へと延出させることができるとともに、一方の側壁と底壁との間の連接箇所において終端させることができる。ウェブパネルは、このウェブパネル内に形成された開口を介することによって、底壁から離間させることができる。さらに、引裂パネルは、破断線に沿って底壁に対して脱離可能に連結することができる。そのような破断線は、開口と引裂線との間に延在することができる。
【００１４】
他の実施形態においては、一方のまたは双方の端面閉塞構造は、さらに、両側壁の他方に対して折曲可能に連結された第２側壁寄り端面フラップを備えることができる。この第２側壁寄り端面フラップは、他方の側壁から第１側壁寄り端面フラップにまで延出させて第１側壁寄り端面フラップに対して固定することができる。第２側壁寄り端面フラップは、さらに、底壁寄り端面フラップに対して固定することができ、これにより、底壁寄り端面フラップを直立状態に維持することができる。
【００１５】
本発明の他の見地においては、上述したようなカートンを形成するためのブランクを提供する。
【００１６】
本発明のさらに他の見地においては、カートンの物品取出口には、他のタイプの、使用者にとって使い勝手の良い引裂開始手段が設けられる。この物品取出口は、引裂線によって第１壁内に形成され、これにより、第１壁を引裂線に沿ってカットしたときには、カートン内の物品に対してのアクセスを可能とするためのアクセス開口を形成することとなる引裂パネルを備えている。この引裂パネルは、引裂線に沿っての第１壁のカットを容易とするための押込タブが第１折曲線に沿って連結されている。物品取出口は、さらに、第１壁内に形成される第２折曲線であるとともに、押込タブとこの第２折曲線との間に少なくとも２つの曲げタブを形成し得るよう、押込タブを少なくとも部分的に囲むようにして配置された、第２折曲線を備えている。
【００１７】
本発明の第１見地による物品取出口とは異なり、本発明のこの見地における物品取出口は、押込タブの押圧時に、カートン壁の一部（曲げタブ）を曲げを促進する。押込タブが押圧されたときには、曲げタブは、押圧力に容易に屈することによって、第２折曲線に沿って内方へと曲がる。これにより、曲げタブも、また、押込タブに対しての最鋭角部分において、引裂線に沿って曲がることとなる。このことは、引裂線の破断を促進し、これにより、押込タブが、曲げタブから分断される。
【００１８】
本発明のこの見地における好ましい実施形態においては、引裂線は、全体的にＶ字形状とすることができ、押込タブは、Ｖ字形状引裂線のコーナーに隣接して配置することができる。引裂線は、コーナーから分散する第１部分と第２部分とを備えることができ、第１折曲線は、第１部分と第２部分との間にわたって延在することができ、これにより、第１折曲線は、引裂パネルを横方向に横断して延在する。
【００１９】
他の好ましい実施形態においては、物品取出口は、さらに、第２折曲線と押込タブとの間にわたった延在しこれにより曲げタブどうしの間に境界を規定する切込線を備えている。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２０】
本発明の他の利点や目的は、以下の説明と、添付図面と、特許請求の範囲と、により明瞭となるであろう。
【００２１】
図１は、改良された物品取出口を有しているような、本発明によるカートン（１０）を示している。一方、図４は、カートン（１０）を組み立てる前のカートンブランクを示している。このカートン（１０）は、例えば１２本の飲料缶といったような複数の物品をパッケージングし得るよう構成されている。カートンブランクは、例えば厚紙や段ボールやプラスチックシート等といったような折曲可能なシート材料から形成されている。図１および図４に示すように、カートン（１０）は、一対の側壁（１２，１４）を備えている。ここで、側壁（１２）は、底壁（１６）の一方の側方エッジに対して、折曲線（１８）に沿って折曲可能に連結されており、側壁（１４）は、底壁（１６）の反対側の側方エッジに対して、折曲線（２０）に沿って折曲可能に連結されている。側壁（１２，１４）は、それぞれの上方エッジのところにまで上向きに延在している。頂壁（２２）が、側壁（１２，１４）の各上方エッジに対して、折曲線（２４，２６）に沿って折曲可能に連結されている。その結果、頂壁（２２）と底壁（１６）と側壁（１２，１４）とによって、端面が開口したチューブ状構造が形成される。頂壁（２２）は、当該技術分野においては公知なように、互いにオーバーラップするようにして互いに接着された２つの頂壁ラップパネル（２８，３０）から形成されている。図４のブランクの上端部分における点状模様は、頂壁ラップパネル（２８，３０）の固定の目的のために接着剤を塗布する領域を示している。頂壁ラップパネル（２８，３０）には、カートンを携行するためのハンドル手段が設けられている。このようなハンドル手段は、頂壁ラップパネル（２８，３０）内に形成された一対をなす握り孔（３２，３４）の形態として図示されている。
【００２２】
上述したチューブ状構造の各端面には、全体的に符号（３６，３８）によって示されているような端面閉塞構造が設けられている。図１においては、端面閉塞構造（３６，３８）は、チューブ状構造の両端面を完全に閉塞するものとして図示されている。しかしながら、端面閉塞構造は、カートンの一端面または両端面を部分的に閉塞するものとして構成することができる。端面が部分的に閉塞されている飲料缶用カートンの例は、米国特許第３，８９４，６８１号明細書に示されている。この文献の記載内容は、参考のため、ここに組み込まれる。この文献に示されているような複数のコーナーウィンドウを、カートン（１０）の少なくとも２つの上方コーナーに形成することができる。
【００２３】
図４に示すように、端面閉塞構造（３６）は、底壁寄り端面フラップ（４０）と、一対をなす側壁寄り端面フラップ（４２，４４）と、一対をなす頂壁寄り端面フラップ（４６，４８）と、一対をなすウェブパネル（５０，５２）と、を備えている。底壁寄り端面フラップ（４０）は、底壁（１６）に対して折曲線（５４）に沿って折曲可能に連結されている。側壁寄り端面フラップ（４２）は、側壁（１２）に対して折曲線（５６）に沿って折曲可能に連結されている。側壁寄り端面フラップ（４４）は、側壁（１４）に対して折曲線（５８）に沿って折曲可能に連結されている。頂壁寄り端面フラップ（４６）は、頂壁ラップパネル（２８）に対して折曲線（６０）に沿って折曲可能に連結されている。頂壁寄り端面フラップ（４８）は、頂壁ラップパネル（３０）に対して折曲線（６２）に沿って折曲可能に連結されている。ウェブパネル（５０）は、側壁寄り端面フラップ（４２）と底壁寄り端面フラップ（４０）とを相互連結している。ウェブパネル（５２）は、側壁寄り端面フラップ（４２）と頂壁寄り端面フラップ（４６）とを相互連結している。より詳細には、ウェブパネル（５０）は、底壁寄り端面フラップ（４０）に対して引裂線（６４）に沿って折曲可能に連結されているとともに、側壁寄り端面フラップ（４２）に対して折曲線（６６）に沿って折曲可能に連結されている。一方、ウェブパネル（５２）は、頂壁寄り端面フラップ（４６）に対して折曲線（６８）に沿って折曲可能に連結されているとともに、側壁寄り端面フラップ（４２）に対して折曲線（７０）に沿って折曲可能に連結されている。これらウェブパネル（５０，５２）には、頂壁寄り端面フラップ（４６）、底壁寄り端面フラップ（４０）、および、側壁寄り端面フラップ（４２）の折曲を容易とし得るよう、それぞれ開口（７２，７４）が形成されている。
【００２４】
図１に示すように、底壁寄り端面フラップ（４０）は、鉛直配置状態をなすように、折曲線（５４）に沿って上向きに折り曲げられている。頂壁寄り端面フラップ（４６，４８）は、互いにオーバーラップするようにして互いに接着されているとともに、鉛直配置状態をなすように、それぞれ対応する折曲線（６０，６２）に沿って下向きに折り曲げられている。側壁寄り端面フラップ（４２，４４）は、閉塞状態をなすように、それぞれ対応する折曲線（５６，５８）に沿って互いに向けて折り曲げられている。このような配置状態において、側壁寄り端面フラップ（４２，４４）は、カートンの端面を横断するようにして、互いにオーバーラップするように互いに接着されている。その結果、側壁寄り端面フラップ（４２，４４）は、頂壁寄り端面フラップ（４６，４８）の上部領域と底壁寄り端面フラップ（４０）の下部領域とを除いて、頂壁寄り端面フラップ（４６，４８）および底壁寄り端面フラップ（４０）の外面をカバーしている。ウェブパネル（５０）は、側壁寄り端面フラップ（４２）と底壁寄り端面フラップ（４０）との間に挟み込まれており、ウェブパネル（５２）は、側壁寄り端面フラップ（４２）と頂壁寄り端面フラップ（４６）との間に挟み込まれている。挟み込まれた状態において、ウェブパネル（５０）は、側壁寄り端面フラップ（４２）の内面と底壁寄り端面フラップ（４０）の外面との双方に対して面接触しつつ、線（６４，６６）に沿って折り曲げられている。ウェブパネル（５２）は、挟み込まれた状態においては、側壁寄り端面フラップ（４２）の内面と頂壁寄り端面フラップ（４６）の外面との双方に対して面接触しつつ、折曲線（６８，７０）に沿って折り曲げられている。側壁寄り端面フラップ（４４）は、図４における点状模様によって示すように、頂壁寄り端面フラップ（４６，４８）および底壁寄り端面フラップ（４０）に対して塗布された接着剤により、それら頂壁寄り端面フラップ（４６，４８）および底壁寄り端面フラップ（４０）の外面に対して固定することができる。しかしながら、側壁寄り端面フラップ（４２）は、頂壁寄り端面フラップ（４６）および底壁寄り端面フラップ（４０）に対して、接着剤を使用することなく、単なる当接状態とされる。側壁寄り端面フラップ（４２）が閉塞状態に向けて折り曲げられたときには、ウェブパネル（５０，５２）が、同時に挟み込み状態とされる。
【００２５】
他方の端面閉塞構造（３８）は、実質的に同様にしてチューブ状構造に対して連結された同様の組をなす複数の端面フラップを備えている。したがって、端面閉塞構造（３８）のうちの、端面閉塞構造（３６）の各部材に対応する部材には、同じ参照符号の後に添字“ａ”が付されている。それら部材の説明は、省略する。
【００２６】
缶取出口（８０）が、図１に明瞭に示すように、端面閉塞構造（３６）の一部と、側壁（１２）の一部と、に形成されている。取出口（８０）は、カートン（１０）内にパッケージングされた複数の缶（Ｃ）（図３および図４）に対しての消費者のアクセスを容易なものとする。取出口（８０）は、詳細に後述するように、引裂線（６４，８４）と破断線（８６）とを備えている。しかしながら、本発明において『引裂線』または『破断線』という用語は、カートンを形成しているシート材料に形成された穴開きスリットであって、厚紙材料を２つの部分へと分断するように機能する線を意味している。『穴開きスリット』という用語は、一連をなす複数の短いスリットからなる線または所定間隔で配置された複数の切込からなる線であって、外力を受けたときにはその線に沿っての分断が容易に起こるようになっている線を意味している。
【００２７】
さらに図１に示すように、引裂線（８４）は、側壁寄り端面フラップ（４２）の下端エッジを起点として上側へと延出され、その後、コーナー折曲線（５６）に向けて湾曲している。引裂線（８４）は、その後、側壁（１２）へと進出し、下向きに湾曲して、側壁（１２）と底壁（１６）との間の連接部分（すなわち、折曲線１８）上において終端している。破断線（８６）は、図４に明瞭に示すように、引裂線（８４）の終端と開口（７２）との間にわたって延在している。破断線（８６）は、折曲線（１８）と位置合わせされているものとして図示されている。しかしながら、破断線（８６）は、開口（７２）と引裂線（８４）上の１ヶ所との間にわたって延在するようにして、側壁（１２）内に形成することができる。引裂線（８４）と破断線（８６）と開口（７２）と折曲線（６６）とによって取り囲まれたシート材料は、取出口（８０）の一部をなす引裂パネル（８２）をもたらす。引裂パネル（８２）は、カートンから引き剥がすことができ、それにより、カートン内にアクセス開口を形成することができる。図１および図４から明らかなように、引裂パネル（８２）は、部分的には側壁寄り端面フラップ（４２）内に形成されており、かつ、部分的には側壁（１２）内に形成されている。そのため、コーナー折曲線（５６）を跨って配置されている。引裂パネル（８２）の最大鉛直方向サイズ（ＶＳ）は、典型的には、カートン内の缶（Ｃ）の最大直径よりも大きく、なおかつ、缶直径の２倍よりは小さい。引裂パネル（８２）の好ましい鉛直方向サイズ（ＶＳ）は、後述の押込タブ（９０）が図４に示すように最も下に位置した缶（Ｃ）と下から２番目に位置した缶（Ｃ）との間に配置されるようなものである。引裂パネル（８２）の最大水平方向サイズ（ＨＳ）は、缶直径と同様のサイズとすることができ、好ましくは、缶直径よりも小さくなおかつ缶直径の半分よりは大きいようなサイズである。
【００２８】
引裂パネル（８２）には、全体的にＶ字形状の折曲線（８８）が設けられている。この折曲線（８８）は、コーナー折曲線（５６）に対して横向きに延在している。折曲線（８８）は、引裂パネル（８２）の上端領域において、引裂パネル（８２）のカットを容易とするための押込タブ（９０）を形成している。別の言い方をすれば、押込タブ（９０）は、引裂パネル（８２）に対して折曲線（８８）に沿って折曲可能に連結されている。折曲線（８８）のうちの、側壁（１２）内に位置した部分と、折曲線（８８）のうちの、側壁寄り端面フラップ（４２）内に位置した部分とは、コーナー折曲線（５６）から上向きに延在している。これにより、図４に示すように、これら両部分の間に、鈍角を形成している。しかしながら、折曲線（８８）は、側壁（１２）と側壁寄り端面フラップ（４２）とを同一平面内においてフラットに配置したときに折曲線（８８）が押込タブ（９０）に対して凹状に延在する限りにおいては、Ｖ字形状線に代えて、円滑に湾曲した線とすることができる。
【００２９】
引裂パネル（８２）の一部が、側壁寄り端面フラップ（４２）の下部から形成されていることにより、引裂パネル（８２）は、ウェブパネル（５０）を介して底壁寄り端面フラップ（４０）に対して連結されており、実際、ウェブパネル（５０）は、引裂パネル（８２）と底壁寄り端面フラップ（４０）との間に挟み込まれている。
【００３０】
取出口（８０）の利用に際しては、引裂線（８４）のうちの、コーナー折曲線（５６）の付近に位置した所定長さ部分を破断させてこれによりカートンから押込タブ（９０）が破断するまで、押込タブ（９０）を、カートンの内方に向けて手動で押し込む。この破断は、押込タブ（９０）がコーナー折曲線（５６）を跨って配置されているという構成の結果として、容易である。折曲線（５６）に沿ったコーナーにおいては、側壁（１２）と側壁寄り端面フラップ（４２）とが、互いに対してのブレースとして機能することにより、押込タブ（９０）に対する押圧力に対して、引裂線（８４）に沿った適切な剪断応力を誘起し得るほど十分に強力な耐性（あるいは、抵抗力）をもたらす。押込タブ（９０）は、さらに、押込タブ（９０）が、シート材料からなる積層によってカートン壁が形成されている領域ではなく側壁（１２）や側壁寄り端面フラップ（４２）といった一重壁によってカートンが形成されている領域内に形成されていることの結果としても、容易に破断される。
【００３１】
カートンからの破断時には、押込タブ（９０）は、折曲線（８８）に沿って内方へと折り曲げられる。この様子は、図２に明瞭に示されている。その後、指を、折り曲げられたタブ（９０）のところに引っかけることによって、引裂パネル（８２）を、外向きかつ下向きに引っ張る。これにより、引裂線（８４）を、引裂線の両端までにわたって完全に引き裂くことができる。引裂パネル（８２）をさらに外向きに引っ張ることにより、引裂線（６４）をさらには破断線（８６）を、破断させることができる。これにより、引裂パネル（８２）を、図３に示すように、ウェブパネル（５０）と一緒に、カートンから引き剥がすことができる。この時点で、カートン（１０）内の隣接缶（Ｃ）は、引裂パネル（８２）の除去によって形成されたアクセス開口を通して、部分的に露出することとなる。底壁寄り端面フラップ（４０）は、側壁寄り端面フラップ（４４）が底壁寄り端面フラップ（４０）を接着によって所定位置に保持していることにより、また、引裂線（６４）の存在のためにウェブパネル（５０）を容易に破断したことのために、引裂パネル（８２）の除去後においてさえも、直立状態として無傷のままに維持される。その結果、底壁寄り端面フラップ（４０）は、アクセス開口を通してカートン（１０）から缶（Ｃ）が自発的に転がり出すことを防止するためのストッパとして機能する。
【００３２】
カートン（１０）からの隣接缶（Ｃ）の取出は、図３を参照して理解することができる。使用者は、２本の指を、隣接缶（Ｃ）の側壁上の対角線上をなす反対側部分に位置させることができ、矢印（ＡＲ２）で示す向きに缶をわずかに回転させながら、矢印（ＡＲ１）で示す向きにアクセス開口を通して缶（Ｃ）を移動させる。その際の回転力が、底壁寄り端面フラップ（４０）を撓ませ、それにより、缶（Ｃ）を、アクセス開口を通して外部へと取り出すことができる。隣接缶（Ｃ）を取り出した時には、その取り出した缶の直上に位置していた缶が、下向きに落下することとなり、その缶が、カートンから取り出されるべき次なる缶となる。
【００３３】
例示された実施形態においては、引裂パネル（８２）は、ウェブパネル（５０）を介して底壁寄り端面フラップ（４０）に対して脱離可能に連結されているとともに、破断線（８６）に沿って底壁（１６）に対して連結されており、これにより、引裂パネル（８２）を、カートン（１０）から完全に引き剥がし得るようになっている。しかしながら、引裂パネル（８２）は、折曲線（６６）を引裂線へと変更することによって、ウェブパネル（５０）に対して脱離可能であるようにして、連結することができる。その場合には、当然のことながら、引裂線（６４）を、折曲線へと変更することができる。これに代えて、引裂線（６４）と破断線（８６）との双方を、折曲線へと変更することができ、この場合には、引裂線（８４）の破断後においても、引裂パネル（８２）は、カートン（１０）に対して折曲可能に連結されたままとなる。この構成においては、底壁（１６）がなす面内へと引裂パネル（８２）を位置させるまで、折曲線（１８）回りに下向きに引裂パネル（８２）を手動で回転させることができる。引裂パネル（８２）が引き下げられたことにより、ウェブパネル（５０）は、折曲が解除された状態で、引裂パネル（８２）と底壁寄り端面フラップ（４０）との間に延在することとなる。これは、矢印（Ａ１）の向きに突出する取出スパウトを形成する。その後、上述したのと同様にして、アクセス開口を通して缶（Ｃ）を１個ずつカートン（１０）から取り出すことができる。
【００３４】
引裂パネル（８２）を配置し得るコーナーは、２つのカートン壁が直交しているコーナーに限定されるものではない。引裂パネル（８２）は、２つのカートン壁が、直角よりも小さい角度であるいは大きい角度で交差しているコーナーにおいても、適用することができる。
【００３５】
図５〜図８は、本発明によるカートンの代替可能な実施形態を示している。この実施形態におけるカートン（１１０）の取出口（１８０）は、図１における逆Ｕ字形状の引裂線に代えて、部分的にＶ字形状の引裂線（１８４）を備えている。図５および図７に示すように、引裂線（１８４）は、側壁寄り端面フラップ（１４４）の下端エッジを起点として、側壁寄り端面フラップ（１４２）へと延出され、コーナー折曲線（１５６）へと到達している。引裂線（１８４）は、その後、側壁（１１２）内において斜め下方へと進行し、鋭角的に下向きに湾曲し、側壁（１１２）のうちの、開口（１７２）に隣接した下部コーナーにおいて終端している。引裂線（１８４）によって規定された引裂パネル（１８２）は、部分的には側壁寄り端面フラップ（１４４）から形成され、部分的には側壁寄り端面フラップ（１４２）から形成され、さらに、部分的には側壁（１１２）から形成されている。ウェブパネル（１５０）は、引裂パネル（１８２）に対して折曲線（１６６）に沿って折曲可能に連結されているとともに、底壁寄り端面フラップ（１４０）に対して引裂線（１６４）に沿って折曲可能に連結されている。しかしながら、折曲線（１６６）を引裂線へと変更し、なおかつ、引裂線（１６４）を折曲線へと変更することができる。
【００３６】
図８に示すように、引裂パネル（１８２）には、折曲線（１８８）が形成されている。この折曲線（１８８）は、引裂パネル（１８２）のうちの、引裂線（１８４）によって規定されたＶ字形部分がなす三角形部分を、鉛直方向に横断するようにして延在している。図１における折曲線（８８）とは異なり、この折曲線（１８８）は、その全体が側壁（１１２）内に形成されており、そのため、コーナー折曲線（１５６）とは交差していない。折曲線（１８８）は、引裂パネル（１８２）の先端近傍にあるいは引裂線（１８４）のＶ字形部分のコーナー近傍に、折曲可能に連結された押込タブ（１９０）を形成している。取出口（１８０）は、さらに、側壁（１１２）内に形成された円弧状の外側折曲線（１９２）を備えている。外側折曲線（１９２）は、押込タブ（１９０）を部分的に取り囲むようにして配置されている。切込線（１９４）が、外側折曲線（１９２）と押込タブ（１９０）との間に延在しており、これにより、押込タブ（１９０）と外側折曲線（１９２）との間において材料を分断している。その結果、一対をなす曲げタブ（１９６，１９８）が、押込タブ（１９０）と外側折曲線（１９２）との間に形成されている。図８においては、切込線（１９４）は、押込タブ（１９０）内へと延在するものとして図示されている。しかしながら、切込線（１９４）のうちの、押込タブ（１９０）内に位置する部分は、押込タブ（１９０）から省略することができる。カートン（１１０）内の複数の缶に対しての押込タブ（１９０）の位置は、例えば図７に示すような最も下に位置した缶（Ｃ）の端面といったような缶端面における凹所と位置合わせされる。カートン（１１０）の残部については、先の実施形態におけるカートンと実質的に同一である。よって、カートン（１１０）のうちの、先の実施形態における各部材に対応する各部材には、先の実施形態における対応部材の符号に１００を加えた符号が付されている。それらについての説明は、省略する。
【００３７】
取出口（１８０）を利用した缶（Ｃ）の取出は、図６を参照して理解することができる。使用者は、押込タブ（１９０）を内方に押圧する。これにより、曲げタブ（１９６，１９８）を備えた構成のために、押込タブ（１９０）を、側壁（１２０）から容易に破断することができる。押込タブ（１９０）が押圧されたときには、曲げタブ（１９６，１９８）が、押圧力に屈することによって、外側折曲線（１９２）に沿って内方へと曲がる。同時に、曲げタブ（１９６，１９８）は、引裂線（１８４）に沿っても曲がる。これにより、押込タブ（１９０）が、曲げタブ（１９６，１９８）に対しての最鋭角部分において曲がることとなる。このことは、引裂線（１８４）のうちの、曲げタブ（１９６，１９８）が側方に存在している部分の破断を促進する。
【００３８】
側壁（１１２）からの破断時には、押込タブ（１９０）は、折曲線（１８８）に沿って内方へと折り曲げられる。その後、指を、折り曲げられたタブ（１９０）のところに引っかけることによって、引裂パネル（１８２）を、外向きに引っ張る。これにより、引裂線（１８４）を、引裂線の両端までにわたって完全に引き裂くことができる。引裂線（１６４）も、また、引裂パネル（１８２）を引っ張ることの結果として破断させることができる。引裂パネル（１８２）を引き剥がしたときには、カートン（１１０）内の隣接缶（Ｃ）は、アクセス開口を通して、部分的に露出することとなる。この隣接缶（Ｃ）取出は、先の実施形態の場合と実質的に同じ態様で、行うことができる。
【００３９】
図９は、図８の取出口の変形例を示している。この変形例における取出口（２８０）の引裂パネル（２８２）は、引裂線（２８４）の湾曲したコーナー部分によって形成された湾曲先端を備えている。取出口（２８０）の残部については、図８の実施形態と実質的に同一である。よって、取出口（２８０）のうちの、図８の実施形態の取出口における各部材に対応する各部材には、図８の実施形態における対応部材の符号に１００を加えた符号が付されている。それらについての説明は、省略する。
【００４０】
図１０は、図８の取出口のさらなる変形例を示している。この変形例における取出口（３８０）の引裂パネル（３８２）は、引裂線（３８４）の全体的に矩形をなすコーナー部分によって形成された全体的に矩形の先端を備えている。また、外側折曲線（３９２）も、引裂線（３８４）のコーナー部分の形状に対応して、矩形とされている。２つの個別の切込線（３９４ａ，３９４ｂ）が、外側折曲線（３９２）と押込タブ（３９０）との間に延在している。この結果、押込タブ（３９０）と外側折曲線（３９２）との間においては、３つの曲げタブ（３９６，３９８，４００）が形成されている。取出口（３８０）の残部については、図８の実施形態と実質的に同一である。よって、取出口（３８０）のうちの、図８の実施形態の取出口における各部材に対応する各部材には、図８の実施形態における対応部材の符号に２００を加えた符号が付されている。それらについての説明は、省略する。
【００４１】
上記説明により、本発明によって、例えば缶等といったような複数の物品のためのカートンであって、改良された取出口を備えた新たなカートンが提供されることは、理解されるであろう。本明細書による開示および図面に基づいて、本発明の精神および範囲を逸脱することなく本発明の様々な特徴点に対して様々な変更を加え得ること、および、本発明が、例示の目的のためだけに示された上記特徴点にまで厳密に限定されないことは、明らかである。例えば、カートンの各端面における側壁寄り端面フラップどうしは、ロックタブとロック開口とからなる公知の機械的ロックを使用することによって、互いに固定することができる。機械的ロックを有したそのような側壁寄り端面フラップは、米国特許第４，３６４，５０９号明細書に示されている。この文献の記載内容は、参考のため、ここに組み込まれる。また、本発明のカートンを、頂壁側または底壁寄り端面フラップと、これに隣接する頂壁または底壁と、の間に介装されかつ折曲可能に連結された傾斜コーナーパネルを備えたものとして形成し得ることは、理解されるであろう。傾斜コーナーパネルは、米国特許第４，３６４，５０９号明細書に示されている。さらに、カートンまたはカートンブランクのパネルまたは壁に関しての『頂』や『底』や『側』といった接頭語は、相対的なものであり、必要に応じてあるいは要望に応じてカートンの向きを変更し得ることは、理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【００４２】
【図１】本発明に基づく立体的組立状態のカートンを示す斜視図である。
【図２】図１のカートンを示す斜視図であって、引裂パネルのカット開始に際してカートン内へと押し込まれた押込タブを示している。
【図３】図１のカートンを示す斜視図であって、引裂パネルの引剥しによってカートン内に形成されたアクセス開口を示している。
【図４】図１のカートンを組み立てるためのブランクを示す平面図である。
【図５】本発明の代替可能な実施形態に基づく立体的組立状態のカートンを示す斜視図である。
【図６】図５のカートンを示す斜視図であって、引裂線に沿って途中まで引き剥がされた引裂パネルを示している。
【図７】図５のカートンを組み立てるためのブランクを示す平面図である。
【図８】図７のブランクの一部を拡大して示す平面図であって、物品取出口を示している。
【図９】図８と同様の一部を拡大して示す平面図であって、図８の物品取出口の変形例を示している。
【図１０】図８と同様の一部を拡大して示す平面図であって、図８の物品取出口のさらなる変形例を示している。
【符号の説明】
【００４３】
１０ カートン
１２ 側壁（第１壁、一方の側壁）
１４ 側壁（他方の側壁）
１６ 底壁
２２ 頂壁
３６ 端面閉塞構造
３８ 端面閉塞構造
４０ 底壁寄り端面フラップ
４２ 側壁寄り端面フラップ（第２壁、側壁寄り端面フラップ、第１側壁寄り端面フラップ）
４４ 側壁寄り端面フラップ（側壁寄り端面フラップ、第２側壁寄り端面フラップ）
５０ ウェブパネル
５６ 折曲線、コーナー折曲線
６４ 引裂線
７２ 開口
８０ 缶取出口（物品取出口）
８２ 引裂パネル
８４ 引裂線
８６ 破断線
８８ 折曲線（横方向折曲線）
９０ 押込タブ
１１０ カートン
１１２ 側壁（第１壁）
１８０ 取出口（物品取出口）
１８２ 引裂パネル
１８４ 引裂線
１８８ 折曲線（第１折曲線）
１９０ 押込タブ
１９２ 外側折曲線（第２折曲線）
１９４ 切込線
１９６ 曲げタブ
１９８ 曲げタブ
２８０ 取出口（物品取出口）
２８２ 引裂パネル
２８４ 引裂線
３８０ 取出口（物品取出口）
３８２ 引裂パネル
３８４ 引裂線
３９２ 外側折曲線（第２折曲線）
３９４ａ 切込線
３９４ｂ 切込線
３９６ 曲げタブ
３９８ 曲げタブ
４００ 曲げタブ

Claims (22)

1. カートンであって、
   第１壁と；
   コーナー折曲線に沿って前記第１壁に対して連結されているとともに、前記第１壁に対して角度をもって配置されこれにより前記コーナー折曲線に沿って前記カートンのコーナーを規定している、第２壁と；
   前記第１壁内に形成されるとともに、前記第２壁内へと延出され、これにより、前記コーナー折曲線を跨いで配置された引裂パネルを規定している、引裂線と；
   を具備してなり、
   前記引裂パネルが、前記コーナー折曲線を横切って延在している横方向折曲線に沿って前記引裂パネルに対して連結された押込タブを備えていることを特徴とするカートン。
2. 請求項１記載のカートンにおいて、
   前記横方向折曲線が、前記引裂パネルを横方向に横断して延在しており、これにより、前記押込タブが、前記横方向折曲線と前記引裂線の一部の間に形成されていることを特徴とするカートン。
3. 請求項１記載のカートンにおいて、
   前記横方向折曲線が、第１部分と第２部分とを備え、
   前記第１部分が、前記引裂線のうちの、前記第１壁内に位置した部分を起点とするとともに、前記コーナー折曲線までにわたって延出され、
   前記第２部分が、前記引裂線のうちの、前記第２壁内に位置した部分を起点とするとともに、前記コーナー折曲線までにわたって延出され、
   前記横方向折曲線の前記第１部分と前記第２部分とが、前記コーナー折曲線上において収束しており、これにより、前記第１壁と前記第２壁とを平面内においてフラットに配置したときには、前記横方向折曲線が、全体的にＶ字形状を形成していることを特徴とするカートン。
4. 請求項３記載のカートンにおいて、
   前記第１壁と前記第２壁とを平面内においてフラットに配置したときには、前記横方向折曲線の前記第１部分と前記第２部分とが、これらの間に鈍角を形成していることを特徴とするカートン。
5. 請求項３記載のカートンにおいて、
   前記第１壁と前記第２壁とを平面内においてフラットに配置したときには、前記横方向折曲線が、前記押込タブに対して凹状に配置されていることを特徴とするカートン。
6. カートンブランクであって、
   第１壁と；
   コーナー折曲線に沿って前記第１壁に対して連結され、このため、前記ブランクをカートンへと立体化したときには、前記第１壁に対して角度をもって配置されこれにより前記コーナー折曲線に沿って前記カートンのコーナーを規定することとなる、第２壁と；
   前記第１壁内に形成されるとともに、前記第２壁内へと延出され、これにより、前記コーナー折曲線を跨いで配置された引裂パネルを規定している、引裂線と；
   を具備してなり、
   前記引裂パネルが、前記コーナー折曲線を横切って延在している横方向折曲線に沿って前記引裂パネルに対して連結された押込タブを備えていることを特徴とするブランク。
7. 請求項６記載のブランクにおいて、
   前記横方向折曲線が、前記引裂パネルを横方向に横断して延在しており、これにより、前記押込タブが、前記横方向折曲線と前記引裂線の一部の間に形成されていることを特徴とするブランク。
8. 請求項６記載のブランクにおいて、
   前記横方向折曲線が、第１部分と第２部分とを備え、
   前記第１部分が、前記引裂線のうちの、前記第１壁内に位置した部分を起点とするとともに、前記コーナー折曲線までにわたって延出され、
   前記第２部分が、前記引裂線のうちの、前記第２壁内に位置した部分を起点とするとともに、前記コーナー折曲線までにわたって延出され、
   前記横方向折曲線の前記第１部分と前記第２部分とが、前記コーナー折曲線上において収束しており、これにより、前記第１壁と前記第２壁とを平面内においてフラットに配置したときには、前記横方向折曲線が、全体的にＶ字形状を形成していることを特徴とするブランク。
9. 請求項８記載のブランクにおいて、
   前記第１壁と前記第２壁とを平面内においてフラットに配置したときには、前記横方向折曲線の前記第１部分と前記第２部分とが、これらの間に鈍角を形成していることを特徴とするブランク。
10. 請求項８記載のブランクにおいて、
    前記横方向折曲線が、前記押込タブに対して凹状に配置されていることを特徴とするブランク。
11. カートンであって、
    チューブ状構造を形成し得るよう、互いに対向した一対をなす２つの側壁によって相互連結された頂壁および底壁と；
    前記チューブ状構造の各端面に設けられてそれら各端面を少なくとも部分的に閉塞する端面閉塞構造であるとともに、一方のまたは双方の端面閉塞構造が、コーナー折曲線に沿って前記両側壁の一方に対して連結されるとともに前記両側壁の他方に向けて延出された側壁寄り端面フラップを備えているような、端面閉塞構造と；
    前記一方の側壁内に形成されるとともに、前記側壁寄り端面フラップ内へと延出され、これにより、前記コーナー折曲線を跨いで配置された引裂パネルを規定している、引裂線と；
    を具備してなり、
    前記引裂パネルが、前記コーナー折曲線を横切って延在している横方向折曲線に沿って前記引裂パネルに対して連結された押込タブを備えていることを特徴とするカートン。
12. カートンであって、
    チューブ状構造を形成し得るよう、互いに対向した一対をなす２つの側壁によって相互連結された頂壁および底壁と；
    前記チューブ状構造の各端面に設けられてそれら各端面を少なくとも部分的に閉塞する端面閉塞構造と；
    を具備してなり、
    一方のまたは双方の前記端面閉塞構造が、
    コーナー折曲線に沿って前記両側壁の一方に対して連結されるとともに前記両側壁の他方に向けて延出された第１側壁寄り端面フラップであって、この第１側壁寄り端面フラップと前記一方の側壁との双方に対して脱離可能とされた引裂パネルを形成する引裂線が設けられ、この引裂線が、この第１側壁寄り端面フラップの下端エッジを起点として前記コーナー折曲線に向けて延出されているような、第１側壁寄り端面フラップと；
    前記底壁に対して折曲可能に連結されるとともに前記頂壁に向けて延出され、さらに、前記引裂パネルに対して少なくとも部分的にオーバーラップする底壁寄り端面フラップと；
    前記底壁寄り端面フラップと前記引裂パネルとに対して折曲可能に相互連結されるとともに、前記底壁寄り端面フラップの外面と前記引裂パネルの内面との双方に対して面接触するようにして配置され、さらに、前記底壁寄り端面フラップと前記引裂パネルとの一方に対して脱離可能に連結された、ウェブパネルと；
    を備えていることを特徴とするカートン。
13. 請求項１２記載のカートンにおいて、
    前記引裂線が、前記一方の側壁内へと延出されるとともに、前記一方の側壁と前記底壁との間の連接箇所において終端していることを特徴とするカートン。
14. 請求項１３記載のカートンにおいて、
    前記ウェブパネルが、このウェブパネル内に形成された開口を介することによって、前記底壁から離間していることを特徴とするカートン。
15. 請求項１４記載のカートンにおいて、
    前記引裂パネルが、破断線に沿って前記底壁に対して脱離可能に連結されていることを特徴とするカートン。
16. 請求項１５記載のカートンにおいて、
    前記破断線が、前記開口と前記引裂線との間に延在していることを特徴とするカートン。
17. 請求項１２記載のカートンにおいて、
    一方のまたは双方の前記端面閉塞構造が、さらに、
    前記両側壁の他方に対して折曲可能に連結されるとともに前記第１側壁寄り端面フラップにまで延出されて前記第１側壁寄り端面フラップに対して固定され、さらに、前記底壁寄り端面フラップに対して固定され、前記底壁寄り端面フラップを直立状態に維持する、第２側壁寄り端面フラップを備えていることを特徴とするカートン。
18. カートンブランクであって、
    底壁と；
    この底壁の両側方エッジに対して折曲可能に連結された一対をなす２つの側壁と；
    前記底壁の端面エッジに対して折曲可能に連結された底壁寄り端面フラップと；
    前記底壁寄り端面フラップに対して隣接しつつ前記両側壁の一方の端面エッジに対して折曲可能に連結され、前記ブランクがカートンへと立体化されたときには、前記両側壁の他方に向けて延出されて、前記カートンの端面を少なくとも部分的に閉塞するとともに、前記底壁寄り端面フラップの少なくとも一部をカバーする側壁寄り端面フラップであって、この側壁寄り端面フラップと前記一方の側壁との双方に対して脱離可能とされた引裂パネルを形成する引裂線が設けられ、この引裂線が、この側壁寄り端面フラップのうちの、前記底壁寄り端面フラップに隣接した自由エッジを起点として、前記一方の側壁の前記端面エッジに向けて延出されているような、側壁寄り端面フラップと；
    前記底壁寄り端面フラップと前記引裂パネルとに対して折曲可能に相互連結されるとともに、前記底壁寄り端面フラップと前記引裂パネルとの一方に対して脱離可能に連結された、ウェブパネルと；
    を具備することを特徴とするブランク。
19. 第１壁と物品取出口とを具備するカートンであって、
    前記物品取出口が、
    引裂線によって前記第１壁内に形成され、前記第１壁を前記引裂線に沿ってカットしたときには、前記カートン内の物品に対してのアクセスを可能とするためのアクセス開口を形成することとなる引裂パネルであるとともに、前記引裂線に沿っての前記第１壁のカットを容易とするための押込タブが第１折曲線に沿って連結されている引裂パネルと；
    前記第１壁内に形成される第２折曲線であるとともに、前記押込タブとこの第２折曲線との間に少なくとも２つの曲げタブを形成し得るよう、前記押込タブを少なくとも部分的に囲むようにして配置された、第２折曲線と；
    を備えていることを特徴とするカートン。
20. 請求項１９記載のカートンにおいて、
    前記引裂線が、全体的にＶ字形状とされ、
    前記押込タブが、前記Ｖ字形状引裂線のコーナーに隣接して配置されていることを特徴とするカートン。
21. 請求項２０記載のカートンにおいて、
    前記引裂線が、前記コーナーから分散する第１部分と第２部分とを備え、
    前記第１折曲線が、前記第１部分と前記第２部分との間にわたって延在しており、これにより、前記第１折曲線が、前記引裂パネルを横方向に横断して延在していることを特徴とするカートン。
22. 請求項１９記載のカートンにおいて、
    さらに、前記第２折曲線と前記押込タブとの間にわたった延在しこれにより前記曲げタブどうしの間に境界を規定する切込線を備えていることを特徴とするカートン。