JP2004523218A - 細菌転写調節剤の新規スクリーニング法 - Google Patents

細菌転写調節剤の新規スクリーニング法 Download PDF

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Abstract

本発明は、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成を調節する化合物の検出のための方法に関する。本法は、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出すべき化合物とを含む混合物をインキュベートすること;複合体形成テストによって、調節剤の不存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当するコントロール値に対する、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量の可能性のある有意な変動を検出すること;及び前記定義のような有意な変動が存在する場合、このことから、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成の調節をもたらす、該化合物と、RNAポリメラーゼ及び/又は転写に介入するタンパク質との間の結合の形成が存在と推測することからなる。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、細菌転写調節剤、特に活性化剤及び阻害剤の新規スクリーニング法に関する。本発明は、特に、転写因子のRNAポリメラーゼとの結合の活性化剤及び阻害剤のスクリーニング法に関する。本発明は、細菌転写調節剤の検出のためのキット、並びに抗生物質、抗ウイルス剤、及び抗癌剤の発見におけるこのスクリーニング法の使用にも関する。
【0002】
遺伝子の対応するRNA分子への転写は、多数のタンパク質が関与する、DNA依存性RNAポリメラーゼによって触媒される複雑な過程である。
【0003】
細菌のRNAポリメラーゼは、コア酵素、及びコア酵素へのシグマ(σ)転写因子の固定の後に出現するホロ酵素という二つの形態で存在する。プロモーターを認識し、それと結合し、転写開始が特定の部位で始まることを可能にするのは、このホロ酵素である(Burgessら、1969; Reznikoffら、1985)。コア酵素は、プロモーター配列を認識することができず、従って、転写開始の位置を特定するのはσ因子の付加である。このσ因子とコアRNAポリメラーゼとの間の複合体形成は、細菌転写の第一段階に不可欠である。これらの開始段階の後、σはコア酵素から離脱し、NusAのような他のタンパク質がコア酵素に結合する。
【0004】
一般に、σ因子は、同一の機能を有するタンパク質ファミリーに属し、これらは、転写開始に必要なRNAポリメラーゼサブユニットであり、これらの因子は、主として、プロモーターのレベルでの酵素の結合部位の選択に関して重要である。
【0005】
NusA因子は、RNAポリメラーゼと結合し、ある種のDNA配列のレベルで転写の休止又は終結を促進する。
【0006】
「転写の休止」とは、酵素活性の減速又は一時停止の標準的な定義である。
【0007】
抗生物質のための新規標的の探索は、ますます高頻度になりつつある市販の抗生物質に対して耐性又は多剤耐性の細菌の出現に先んずるための最優先事項である(Courvalin、1996)。
【0008】
原核生物のRNAポリメラーゼは、重要な標的である。実際、それは、細菌の生命維持にとって必須であり、既に、治療において使用される抗生物質の標的となっている(リファンピシン及び誘導体)。それは、細菌に対抗する多数の微生物(Yangら、1995)及びバクテリオファージ(Koleskyら、1999)のための標的でもある。従って、ポリメラーゼ上の新規標的の探索は、実施可能であり、かつ望ましい。
【0009】
RNAポリメラーゼ及びDNAポリメラーゼ、並びに真核生物、原核生物、及びウイルスの逆転写酵素は、生存している生物の機能に影響を与えるための優れた標的である。これらの酵素活性は、一般に、モニタリングが比較的容易であり;従って、新規の抗ウイルス薬、抗癌薬、又は抗生薬の研究のための選り抜きの標的となっている。この精力的な産業活動は、新たなハイスループットスクリーニングの要求に適合しうる、より迅速な、より信頼性の高い活性テストを生み出した。
【0010】
従って、Tularikの米国特許第5,635,349号は、ポリメラーゼ、特に例えば感染性病原性生物に由来するRNAポリメラーゼの活性の阻害剤の同定のための方法を記載している。この方法は、酵素活性を阻害する能力がテストされる様々な分子の存在下で、RNAポリメラーゼ活性を測定することからなる。現在、大部分の研究室により使用されている基本的な技術は、可能性のある阻害剤の存在下で、酵素活性の証拠を提供する放射性核種の取り込みを測定することからなる(Wuら、1997)。この方法は、一般に、全ての転写阻害剤(リファンピシンのような特異的阻害剤、又はインターカレーティング剤、二価イオンキレート剤等のような特異性の低い阻害剤)を同定することを可能にする。
【0011】
しかしながら、これらの活性テストは、高価であり、例えばRNAase及びDNAase、並びにDNAと相互作用する薬剤の存在によって歪められる。
【0012】
特許WO96/38478は、シグマサブユニットのミコバクテリウムツベルクローシス(Mycobacteriumtuberculosis)のRNAポリメラーゼとの化合を阻害する能力を有する化合物の検出のための方法を記述している。該方法は、化合物をシグマサブユニット及びRNAポリメラーゼと接触させること、並びにRNAポリメラーゼとシグマサブユニットとの間で形成される複合体を検出することを含む。この場合、検出法は、クロマトグラフィ又はLesleyら(1989)による免疫沈降によって行われるが、これらの検出技術は、ハイスループットスクリーニングを実施し得るほどには迅速でない。
【0013】
現在、先行技術におけるハイスループットスクリーニング法は、いずれも、以前に阻害剤が記載されていない転写段階に特異的に影響を与える化合物の同定を可能にしない。現在、先行技術における方法は、いずれも、インビトロ転写によって同定され得ない、シグマ因子とRNAポリメラーゼとの間の結合の調節剤の容易な同定を可能にしない。実際、インビトロ転写においては、シグマ因子とRNAポリメラーゼとの間の複合体が既に形成されており、可能性のある調節剤の介入より前に既にこの結合が形成されているため、二つの分子間の結合の調節剤を決定することは不可能である。
【0014】
本発明は、特に、これらの課題の解決を提供することを可能にする。
【0015】
本発明の目的は、転写に介入する生成物のスクリーニングを可能にする、迅速な新規の産業的に適用可能な方法を提供することである。
【0016】
本発明の目的は、ハイスループットスクリーニングにおいて使用され得るそのような方法を提供することである。
【0017】
本発明の目的は、RNAase及びDNAaseが、DNAマトリックス又は生成したRNAを分解することにより転写活性の測定を妨害することのない、新規の複合体形成テストを提供することである。
【0018】
本発明の目的は、二つのタンパク質間、例えばRNAポリメラーゼとシグマ因子との間の複合体形成界面を標的とすることにより、標的の突然変異による耐性のリスクを制限することを可能にする新規の方法を提供することである。
【0019】
本発明は、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成を調節する化合物の検出のための方法であって、
− RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出方法に供される化合物とを含む混合物をインキュベートし、インキュベーション段階を、
・RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体の形成、並びに
・該化合物と、RNAポリメラーゼ及び/又は転写に介入するタンパク質との間の結合の形成、を可能にする条件の下で実施し、
− 複合体形成テストによって、調節剤の不存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当するコントロール値に対する、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量の有意な変動を検出し、
− 前記定義のような有意な変動が存在する場合、このことから、該化合物と、RNAポリメラーゼ及び/又は転写に介入するタンパク質との間で結合が形成されたことを推測し、それを、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成の調節と解釈する、方法に関する。
【0020】
「転写に介入するタンパク質」とは、RNAポリメラーゼ(α2、β、β’)と物理的に相互作用し、その転写活性を修飾する任意のタンパク質因子を意味する。
【0021】
「RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成を調節する化合物」とは、
− RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の量の減少を引き起こす化合物、
− 又は、反対に、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の量の増加を引き起こす化合物、のいずれかを意味する。
【0022】
以下、「パートナー」とは、複合体を構成する二つの成分を意味する。「第一のパートナー」とは、混合物中に最初に出現するものを意味し、「第二のパートナー」とは、第一のパートナーより時間的に後に介入するものを意味する。複合体を構成する二つの成分の同時付加という極めて具体的な例においては、二つのパートナーが区別されず第一のパートナー及び第二のパートナーに相当することは言うまでもない。
【0023】
「複合体形成テスト」とは、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の定量的な顕在化のための技術と理解される。
【0024】
有利なことに、このテストは、パートナー、即ちRNAポリメラーゼ及び/又は該タンパク質のうちの少なくとも一つの、ある物質による分子的マーキングを含む。このマーキングは、自発的な、又は基質もしくはシグナルの添加後の、シグナル放出又は消費による、直接的又は間接的な定量的物理的測定を可能にする。
【0025】
有利なことに、このテストは、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体のための、分子サイズ又は等電点のような特定の物理化学的特性の存在を含まない。従って、このテストは、濾過/排除又は電荷効果技術である点で、クロマトグラフィとは異なる。
【0026】
前述のようなマーキングは、特に、放射性成分、蛍光成分、発光成分、酵素、マーキングされたアビジンによる間接的な顕在化のためのビオチン等を使用して実施されうる。
【0027】
特定の実施態様において、二つのパートナー、即ちRNAポリメラーゼ及び該タンパク質が、自己間のエネルギー交換(転移)が可能な物質によりマーキングされうる場合、複合体の量(又はその変動)の決定は溶液中で実施されうる。複合体の形成には、二つのマーカー間のエネルギー転移を可能にし、次いで二つのマーカーのうちの一つによって放出される蛍光シグナルの強度の増加又は減少をもたらす、二つのパートナーの混和が伴う。
【0028】
もう一つの実施態様においては、パートナーのうちの一方のみがマーキングされ、他方は、マーキングされたパートナーとの接触の前又は後に、固相に固定化される。固定化は、例えば疎水性プラスチック表面への吸着のような物理化学的なものであってもよいし、バイオ特異的(bio-specific)なものであってもよく、この場合、パートナーのうちの一方に特異的な抗体、又は予めビオチンでコーティングされたパートナーを固定化することができるアビジンであり得る生物学的誘引剤自体が予め固定化される。いかなる場合にも、永久的な化学的結合により固定され得る(放射性成分、蛍光成分、発光成分、酵素、ビオチン等)、又は生物学的に特異的な様式で導入されうる、そのマーカーの定量的顕在化により、DNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量、又は複合体の量の変動を決定することを可能にするのは第二のパートナーである。この場合、直接的もしくは間接的にマーキングされるのであれば第二のパートナーに対する抗体を使用することも可能であるし、又は直接的もしくは間接的にマーキングされたアビジンを使用することも可能である。
【0029】
さらに、このテストは、この抗体とは無関係のバイオ特異的な相互作用のパートナーのうちの一つを顕在化させるためにのみ抗体を使用するため、ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)として知られる免疫学的技術にも依存しない。このテストは、抗原−抗体相互作用に基づくELISAテストとは対照的に、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の相互作用に基づいている。さらに、このテストにおいて、抗体は、検出のためにのみ使用され、そして例えば蛍光マーカー又は放射性標識と交換可能である。抗体は、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体を免疫沈降させるために使用されるのではなく、この複合体を固相へと捕捉するため、又は複合体のパートナーのうちの一つを顕在化させるために役立つものであるため、このテストは免疫沈降とも異なる。
【0030】
調節の欠如に相当するコントロール値を得るためには、以下の実験が実施される。
− RNAポリメラーゼと前記定義のようなタンパク質とを含む混合物が、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体の形成を可能にする条件の下でインキュベートされ、
− RNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量が検出され;この量が該コントロール値に相当する。
【0031】
「RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の量の有意な変動」とは、形成される複合体の量のおよそ20%超の変動、好ましくは少なくともおよそ50%の変動を意味する。
【0032】
本発明は、調節化合物が、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成を活性化する化合物である、前記定義のような検出法であって、
− RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とを含む混合物をインキュベートし、インキュベーション段階を、
・RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体の形成、並びに
・場合により、該化合物と、RNAポリメラーゼ及び/又は転写に介入するタンパク質との間の結合の形成、を可能にする条件の下で実施し、
− 複合体形成テストによって、活性化剤の不存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当するコントロール値に対する、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量の有意な変動を検出し、
− 前記定義のような有意な変動が存在する場合、このことから、該化合物と、RNAポリメラーゼ及び/又は転写に介入するタンパク質との間で結合が形成されたことを推測し、それが、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成の活性化と解釈する、方法に関する。
【0033】
「RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成を活性化する化合物」とは、複合体の量の増加を引き起こす化合物を意味する。
【0034】
該活性化化合物は、より大きい複合体形成、即ち活性化剤の不存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当するコントロール(100%の割合)に対して少なくとも120%、好ましくは150%超の増加を引き起こす。
【0035】
本発明は、調節化合物が、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成を阻害する化合物である、前記定義のような検出法であって、
− RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とを含む混合物をインキュベートし、インキュベーション段階を、
・RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体の形成、並びに
・場合により、該化合物と、RNAポリメラーゼ及び/又は転写に介入するタンパク質との間の結合の形成、を可能にする条件の下で実施し、
− 複合体形成テストによって、第一のコントロール値及び/又は第二のコントロール値に対する、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量の有意な変動を検出し、これらのコントロール値のうちの一方は、阻害剤の不存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当し、これらのコントロール値のうちのもう一方は、参照阻害剤の存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当し、
− 前記定義のような有意な変動が存在する場合、このことから、該化合物と、RNAポリメラーゼ及び/又は転写に介入するタンパク質との間で結合が形成されたことが推測され、それを、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成の阻害と解釈する、方法に関する。
【0036】
「RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成を阻害する化合物」とは、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の量の減少を引き起こす化合物を意味する。
【0037】
第一のコントロール値を得るためには、阻害の欠如に相当する前記のような実験が実施される。
【0038】
参照阻害に相当する第二のコントロール値を得るためには、以下の実験が実施される。
− RNAポリメラーゼと前記定義のようなタンパク質と参照阻害剤とを含む混合物が、
・RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体の形成、及び
・参照阻害剤とRNAポリメラーゼとの間の結合の形成、を可能にする条件の下でインキュベートされ、
− RNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量が検出され;この量が第二のコントロール値に相当する。この量は、参照阻害剤とRNAポリメラーゼとの間の複合体の形成、及びその該複合体の形成に対する負の結果のため、第一のコントロールにおいて測定された量よりも低い。
【0039】
参照阻害剤は、例えばモノクローナル抗体、特にモノクローナル抗体3E10(実施例参照)である。
【0040】
有利な検出法は、阻害剤の不存在下でのRNAポリメラーゼ単独の転写に介入するタンパク質とのインキュベーションに相当する単一のコントロール値(阻害の欠如に相当)の使用を含む、前記定義のような検出法である。
【0041】
阻害の欠如に相当するこのコントロール値を得るためには、RNAポリメラーゼ単独の転写に介入するタンパク質とのインキュベーションを含む前記のような実験が実施される。
【0042】
有利な検出法は、阻害剤の不存在下でのRNAポリメラーゼの転写に介入するタンパク質のみとのインキュベーションに相当するコントロール値(阻害の欠如に相当)、及びRNAポリメラーゼの転写に介入するタンパク質と参照阻害剤とのインキュベーションに相当するコントロール値(参照阻害に相当)、という二つのコントロール値の使用を含む、前記定義のような方法である。
【0043】
二つのコントロール値を得るには、前記のような二つの実験が実施される。第一のものは、阻害剤の不存在下でRNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の量を検出することにより得られ、第二のものは、参照阻害剤の存在下でRNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の量を検出することにより得られる。
【0044】
有利な検出法は、第一のコントロール値及び/又は第二のコントロール値及び/又は第三のコントロール値の使用を含む、前記定義のような方法であって、
一つが、阻害剤の不存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当し、
もう一つが、基準阻害剤の存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当し、
かつ、もう一つが、
− 支持体上に固定された転写に介入するタンパク質、RNAポリメラーゼ、及び過剰の転写に介入するタンパク質の導入に起因する、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の欠如であって過剰の転写に介入するタンパク質を、好ましくは、RNAポリメラーゼと共に予めインキュベートし、該複合体の欠如は、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体形成の完全阻害に相当するか、
− 又は、RNAポリメラーゼ単独の存在及び転写に介入するタンパク質の欠如に起因する、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の欠如のいずれか、に相当する、検出方法である。
【0045】
「固相法」とは、パートナーのうちの一方、即ちRNAポリメラーゼ又は転写に介入するタンパク質が、共有結合的(化学反応)又は非共有結合的(プラスチックへの非特異的吸着、アビジン−ビオチン系、抗体)に固体支持体へと固定化される方法を意味する。第二のパートナーが、二つのパートナー間の複合体形成を可能にする条件の下でインキュベートされ、次いで場合により過剰の第二のパートナーが洗浄により排除される。次いで、複合体が検出法に供される。
【0046】
第一のコントロール値を得るためには、阻害の欠如に相当する前記のような実験が実施される。
【0047】
参照阻害に相当する第二のコントロール値を得るためには、参照阻害剤の存在下でRNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の量が検出される。
【0048】
参照阻害に相当する第三のコントロール値を得るためには、
− RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体形成の完全阻害、即ちRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の欠如を引き起こす、転写に介入するタンパク質が固定された支持体の、RNAポリメラーゼと、過剰の転写に介入するタンパク質(過剰の該タンパク質は、好ましくは、RNAポリメラーゼと共に予めインキュベートされる)とのインキュベーションに相当する実験が実施されるか、
− 又は、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体形成の完全阻害、即ちRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の欠如をもたらす、支持体のRNAポリメラーゼ単独とのインキュベーションに相当する実験が実施される。
【0049】
有利な検出法は、第一のコントロール値及び/又は第二のコントロール値及び/又は第三のコントロール値の使用を含む、液相での前記定義のような検出法であって、
一つが、阻害剤の不存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当し、
もう一つが、参照阻害剤の存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当し、
かつ、もう一つが、RNAポリメラーゼと、過剰のマーキングされていない転写に介入するタンパク質と、マーキングされた該タンパク質との導入に起因する、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の欠如であって、該複合体の欠如は、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体形成の完全阻害に相当する、に相当する、検出方法である。
【0050】
液相法とは、パートナーが緩衝溶液中の溶液として存在する方法である。パートナーのうちの一方又は両方が、例えば蛍光分子でマーキングされる。それらの相互作用が、蛍光の転移又は偏光により定量される。
【0051】
第一のコントロール値を得るためには、阻害の欠如に相当する前記のような実験が実施される。
【0052】
参照阻害に相当する第二のコントロール値を得るためには、参照阻害剤の存在下でRNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の量が検出される。
【0053】
参照阻害に相当する第三のコントロール値を得るためには、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体形成の完全阻害、即ちRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の欠如を引き起こす、RNAポリメラーゼと、過剰のマーキングされていない転写に介入するタンパク質と、転写に介入するタンパク質とのインキュベーションに相当する実験が実施される。
【0054】
有利な検出法は、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とを含む混合物が、
−RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出方法に供される化合物とを同時に添加することにより、
−又は、RNAポリメラーゼと検出法に供される化合物と転写に介入するタンパク質とを連続的に添加するか、もしくは転写に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とRNAポリメラーゼとを連続的に添加することにより、
−又は、RNAポリメラーゼもしくは該タンパク質と共に予めインキュベートした該化合物と、それぞれ該タンパク質もしくはRNAポリメラーゼとを添加することにより、
−又は、該化合物と、該タンパク質と共に予めインキュベートされたRNAポリメラーゼとを添加することにより、調製される、前記定義のような方法である。
【0055】
RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とを同時に添加することによる、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とを含む混合物の調製は、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体と結合し、該複合体を解離させる化合物、及び二つのパートナーのうちの一方のみと結合するが、予め形成された複合体と競合しうる程度に効率的な化合物を探究することを可能にする。
【0056】
RNAポリメラーゼと検出法に供される化合物と転写に介入するタンパク質とを連続的に添加することによる、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とを含む混合物の調製は、RNAポリメラーゼと結合する化合物の検出を容易にしうる。この実施態様は、RNAポリメラーゼリガンドに加え、この場合、動的観点から不利である該タンパク質の最高のリガンドを選択することを可能にしうる。
【0057】
転写に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とRNAポリメラーゼとを連続的に添加することによる、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とを含む混合物の調製は、転写に介入する分子と結合する化合物の検出、及び動的観点から不利である極めて優れたRNAポリメラーゼリガンドの探索を促進しうる。
【0058】
RNAポリメラーゼと予めインキュベートされた該化合物を、該タンパク質へと添加することによる、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とを含む混合物の調製は、転写に介入するタンパク質の添加の前の、該化合物のRNAポリメラーゼとの結合を容易にしうる。プレインキュベーションを含むこの実施態様は、RNAポリメラーゼと結合する分子の検出を促進しうる。
【0059】
該化合物と予めインキュベートされた該タンパク質を、RNAポリメラーゼへと添加することによる、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とを含む混合物の調製は、RNAポリメラーゼの添加の前の、該化合物と転写に介入するタンパク質との間の結合を容易にすることを可能にする。この実施態様は、該タンパク質と結合する分子の検出を促進しうる。
【0060】
該化合物と、該タンパク質と予めインキュベートされたRNAポリメラーゼとを添加することによる、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とを含む混合物の調製は、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成された複合体の解離を促進する化合物を検出することを可能にする。
【0061】
本発明は、インキュベーション段階の前、途中、又は後に、RNAポリメラーゼ又は転写に介入するタンパク質のいずれかを固体支持体へと適用する前記定義のような検出法にも関する。
【0062】
この適用は、固体支持体とRNAポリメラーゼ又は該タンパク質との間の共有結合的(物理化学的)又は生物学的に特異的な連結の介入により実施されうる。
【0063】
RNAポリメラーゼがインキュベーション段階の前に固体支持体へと適用される場合には、RNAポリメラーゼを変性させることが可能である。
【0064】
転写に介入するタンパク質がインキュベーション段階の前に固体支持体へと適用される場合には、該タンパク質を変性させることが可能である。
【0065】
有利な本発明の検出法は、RNAポリメラーゼと検出法に供される化合物とが、予め混合されずに、支持体に適用された転写に介入するタンパク質へと同時に添加される、前記定義のような方法である。
【0066】
この実施態様は、転写に介入するタンパク質のリガンド、RNAポリメラーゼのリガンドの両方を検出し、該タンパク質とRNAポリメラーゼとの間で形成された複合体のリガンドも検出することを可能にしうる。この実施態様は、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の会合を阻害する分子にとって極めてストリンジェントであり、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成された複合体を解離させる化合物を探究することも可能にしうる。
【0067】
有利な本発明の検出法は、RNAポリメラーゼと共に予めインキュベートされた検出法に供される化合物が、支持体に適用された転写に介入するタンパク質へと添加される、前記定義のような方法である。
【0068】
この実施態様は、転写に介入するタンパク質のリガンド、RNAポリメラーゼのリガンドの両方を検出し、該タンパク質とRNAポリメラーゼとの間で形成された複合体のリガンドも検出することを可能にしうる。この実施態様は、該化合物のRNAポリメラーゼとの会合を容易にしうるが、この場合、動的に不利である該タンパク質の最高のリガンドを選択するためにも役立ち得る。
【0069】
有利な本発明の検出法は、転写に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とが、予め混合されずに、支持体に適用されたRNAポリメラーゼへと同時に添加される、前記定義のような方法である。
【0070】
この実施態様は、転写に介入するタンパク質のリガンド、RNAポリメラーゼのリガンドの両方を検出し、該タンパク質とRNAポリメラーゼとの間で形成された複合体のリガンドも検出することを可能にしうる。この実施態様は、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の会合を阻害する分子にとって極めてストリンジェントであり、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成された複合体を解離させる化合物を探究することも可能にしうる。
【0071】
有利な本発明の検出法は、転写に介入するタンパク質と共に予めインキュベートされた検出法に供される化合物が、支持体に適用されたRNAポリメラーゼへと添加される、前記定義のような方法である。
【0072】
この実施態様は、転写に介入するタンパク質のリガンド、RNAポリメラーゼのリガンドの両方を検出し、該タンパク質とRNAポリメラーゼとの間で形成された複合体のリガンドも検出することを可能にしうる。この実施態様は、RNAポリメラーゼとのインキュベーションの前の、該化合物の該タンパク質との結合を容易にすることができ、該タンパク質のリガンドを探究することを可能にする。それは、この場合、動的に不利であるRNAポリメラーゼの最高のリガンドを選択するためにも役立ち得る。
【0073】
有利な検出法は、検出法に供される化合物とRNAポリメラーゼとが、連続して、支持体に適用された転写に介入するタンパク質へと添加される、前記定義のような方法である。
【0074】
転写に介入するタンパク質の支持体への適用、それに次ぐ、検出法に供される化合物とRNAポリメラーゼとの連続的な添加は、転写に介入するタンパク質のみを阻害する化合物を検出することを可能にしうる。実際、前記定義のような化合物が前記定義のようなタンパク質に固定されない場合、それは、RNAポリメラーゼの添加の前に行われる洗浄において排除される。
【0075】
有利な検出法は、検出法に供される化合物と転写に介入するタンパク質とが、連続して、支持体に適用されたRNAポリメラーゼへと添加される、前記定義のような方法である。
【0076】
RNAポリメラーゼの支持体への適用、それに次ぐ、検出法に供される化合物と転写に介入するタンパク質との連続的な添加は、RNAポリメラーゼのみを阻害する化合物を検出することを可能にしうる。実際、前記定義のような化合物がRNAポリメラーゼに固定されない場合、それは、前記定義のようなタンパク質の添加の前に行われる洗浄において排除される。
【0077】
本発明は、RNAポリメラーゼの、転写時に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とのインキュベーション段階において、
− 該化合物とRNAポリメラーゼとの間、
− 又は、該化合物と該タンパク質との間、
− 又は、該化合物と該タンパク質とRNAポリメラーゼとの間のいずれかに結合が形成される、前記定義のような検出法に関する。
【0078】
結合が該化合物とRNAポリメラーゼとの間で形成される場合、検出法に供される化合物が、該タンパク質の複合体形成部位の領域に固定されているのであれば、該化合物は、転写に介入するタンパク質がRNAポリメラーゼと複合体形成されるようになるのを防止し、該タンパク質の複合体形成部位とは別の該化合物の固定は、コンフォメーション変化をもたらし、やはり該タンパク質とRNAポリメラーゼとの間の複合体形成を防止する。
【0079】
結合が該化合物と該タンパク質との間で形成される場合、該化合物が、RNAポリメラーゼの複合体形成部位の領域に固定されているのであれば、該化合物は、RNAポリメラーゼが該タンパク質と複合体形成されるようになるのを防止し、RNAポリメラーゼの複合体形成部位とは別の該化合物の固定は、コンフォメーション変化をもたらし、やはり該タンパク質とRNAポリメラーゼとの間の複合体形成を防止する。
【0080】
結合が該化合物と該タンパク質とRNAポリメラーゼとの間で形成される場合、該化合物は、該タンパク質との複合体に含まれるRNAポリメラーゼと結合し、解離を促進するか、又は該タンパク質と結合し、そのコンフォメーションを変化させ、解離させる。
【0081】
本発明は、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の量の有意な変動の検出の段階において、抗RNAポリメラーゼ抗体が使用される、前記定義のような検出法に関する。
【0082】
本発明は、転写に介入するタンパク質が、およそ15kDa超の分子量を有するか、又は15kDa未満の分子量を有するタンパク質と、GST(グルタチオンSトランスフェラーゼ)のようなもう一つのタンパク質との間の融合タンパク質である、前記定義のような検出法に関する。
【0083】
そのようなタンパク質の例には、特に、GST融合型のシグマ因子ドメイン、及びGST融合型のバクテリオファージT4のタンパク質Gp33又は55が含まれる。
【0084】
本発明は、RNAポリメラーゼ濃度が、1テスト当たりおよそ1fmol〜およそ100pmol、特に1テスト当たりおよそ1fmol〜およそ10pmolに含まれ、転写に介入するタンパク質の濃度が、1テスト当たりおよそ10fmol〜およそ500pmolに含まれ、検出法に供される化合物の濃度が、およそ1pM〜およそ1μM、特におよそ1nM〜およそ1μMに含まれる、前記定義のような検出法に関する。
【0085】
最も弱い濃度よりも低い濃度範囲は、検出限界に相当し、最も強い濃度より高い濃度範囲は、非特異的結合を促進し、過剰に多量のタンパク質を必要とし、それは、阻害効果を観察するために添加することが必要である検出法に供される化合物の濃度に関して高度に不利である。
【0086】
本発明は、使用されるRNAポリメラーゼが、原核細胞、特にE.コリ(coli)に由来する、前記定義のような検出法に関する。
【0087】
本発明は、転写に介入するタンパク質が、転写開始段階、又は伸長段階、又は転写終結段階のいずれかに介入する、前記定義のような検出法に関する。
【0088】
「転写開始段階に介入する」とは、RNAポリメラーゼと結合し、それにプロモーター特異性を付与し、転写開始を可能にするタンパク質と理解される。
【0089】
開始に介入するタンパク質の例は、特に、シグマ因子のファミリー、特に因子シグマ70、並びにバクテリオファージT4のタンパク質Gp33、Gp45、及びGp55である。
【0090】
「転写伸長段階に介入する」とは、RNAポリメラーゼと結合し、その伸長速度を変化させるタンパク質と理解される。
【0091】
伸長に介入するタンパク質の例は、特にタンパク質NusA、greA、及びgreBである。
【0092】
「転写終結段階に介入する」とは、転写終結部位を変化させるタンパク質と理解される。
【0093】
終結に介入するタンパク質の例は、特にタンパク質NusA、NusB、NusG、Rho、又はバクテリオファージラムダのプロテインNである。
【0094】
本発明は、転写に介入するタンパク質が、
− タンパク質σ70もしくは等価なタンパク質(等価なタンパク質とは、RNAポリメラーゼと結合し、それにプロモーター特異性を付与し、転写開始を可能にする任意のタンパク質と理解される)のいずれか、
− タンパク質NusAもしくは等価なタンパク質(等価なタンパク質とは、E.コリのタンパク質NusAの配列との22〜100%の配列同一性を有する任意のタンパク質と理解される)のいずれか、
− これらの二つのタンパク質のいずれかの断片、
− 又は、融合タンパク質の形態のこれらの二つのタンパク質のうちの一つ、
− 又は、融合タンパク質の形態のこれらの二つのタンパク質のうちの一つの断片、である、前記定義のような検出法に関する。
【0095】
本発明は、
− 転写に介入するタンパク質が支持体上に吸着させられ、
− RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体の形成がもたらされ、場合によりRNAポリメラーゼと該化合物との間の結合の形成がもたらされるよう、該支持体が、RNAポリメラーゼと検出法に供される化合物と共にインキュベートされ、
− 該支持体が、抗RNAポリメラーゼ抗体と共にインキュベートされ、
− 複合体形成テストによって、調節剤の不存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当するコントロール値に対する、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量の有意な変動が検出され、
− 前記定義のような有意な変動が存在する場合、このことから、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成の調節に相当する、該化合物とRNAポリメラーゼとの間で結合が形成されたことが推測される、前記定義のような検出法に関する。
【0096】
「RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成の調節」とは、該複合体形成の活性化及び阻害の両方と理解される。
【0097】
本発明は、
− 転写に介入するタンパク質が支持体上に吸着させられ、
− RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体の形成がもたらされ、場合によりRNAポリメラーゼと該化合物との間の結合の形成がもたらされるよう、該支持体が、RNAポリメラーゼと検出法に供される化合物と共にインキュベートされ、
− 該支持体が、抗RNAポリメラーゼ抗体と共にインキュベートされ、
− 複合体形成テストによって、調節剤の不存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当するコントロール値に対する、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量の有意な変動が検出され、
− 前記定義のような有意な変動が存在する場合、このことから、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成の阻害に相当する、該化合物とRNAポリメラーゼとの間で結合が形成されたことが推測される、前記定義のような検出法に関する。
【0098】
本発明は、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成を調節する化合物、特に阻害する化合物の検出のためのキットであって、
− 融合タンパク質の形態であってもよく、特に
− タンパク質σ70もしくは等価なタンパク質、
− 又は、タンパク質NusAもしくは等価なタンパク質、
− 又は、これらの二つのタンパク質のうちの一つの断片のいずれか、である転写に介入する1個以上のタンパク質、
− RNAポリメラーゼ、
− 希釈に必要な媒体又は緩衝液、
− 場合により、洗浄手段、
− RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体の形成、及びRNAポリメラーゼと調節化合物との間の結合の形成を可能にする媒体又は緩衝液、
− RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の量の変動の検出のための手段、を含むキットに関する。
【0099】
本発明は、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成を阻害する化合物の検出のためのキットであって、
− 転写に介入する1個以上のタンパク質、
− RNAポリメラーゼ、
− 希釈に必要な媒体又は緩衝液、
− 洗浄手段、
− RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体の形成、及びRNAポリメラーゼと阻害化合物との間の結合の形成を可能にする媒体又は緩衝液、
− RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の量の変動の検出のための手段、を含むキットに関する。
【0100】
希釈に必要な媒体又は緩衝液は、例えば
− PBS(137mM NaCl、2.7mM KCl、4.3mM Na2HPO4、1.4mM K2HPO4)、
− PBS Tween BSA(0.1% Tween20、1% BSAを含むPBS)、である。
【0101】
適切な洗浄手段は、例えばPBS Tween(0.1% Tweenを含むPBS)である。従って、3回の洗浄が、PBS Tweenにより実施される。
【0102】
RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間に形成される複合体の量の変動を検出するための手段は、例えば、
− 蛍光抗ポリメラーゼ抗体、又は
− アルカリホスファターゼもしくはペルオキシダーゼによりマーキングされた抗ポリメラーゼ抗体、又は
− 放射標識された抗体もしくは放射標識されたタンパク質を使用することにより実施される。
【0103】
本発明は、融合タンパク質の形態であってもよく、特に
− タンパク質σ70、もしくは等価なタンパク質、
− 又は、タンパク質NusA、もしくは等価なタンパク質、
− 又は、これらの二つのタンパク質のうちの一つの断片のいずれか、である転写に介入するタンパク質が吸着している支持体を含む、前記定義のようなキットに関する。
【0104】
本発明は、RNAポリメラーゼが吸着している支持体を含む、前記定義のようなキットに関する。
【0105】
実施例
本発明の主題は、標的の突然変異による耐性を制限するための、細胞の生命にとって必須の二つのタンパク質の相互作用のゾーンのスクリーニングを可能にする新規の方法である。
【0106】
本発明の主題は、RNase又はDnaseの活性により汚染されていてもよい合成化学生成物又は天然生成物のバンクのスクリーニングである。
【0107】
材料及び方法
シグマ70−ポリメラーゼ結合の検出
シグマ70タンパク質及びE.コリのRNAポリメラーゼを、標準的な条件(Burgessら、Biochemistry、1975年10月21日;14(21):4634-8; Burgess R.、Methods Enzymol 1996; 273:145-9)の下で発現させ、精製した。シグマ70タンパク質は、100μMの濃度で、(20mM トリスHCl(pH8);5M 塩化グアニジン;10mM β−メルカプトエタノール;50% グリセロール)の中に−80℃で保存した。コアRNAポリメラーゼは、1μMの濃度で、(20mM トリスHCl(pH8)、100mM KCl、10mM β−メルカプトエタノール、50%グリセロール)の中に−80℃で保存した。抗ポリメラーゼモノクローナル抗体を入手し、標準的な技術(ShortProtocols in Molecular Biology 第2版、John Wiley&Its)により精製し、次いで製造業者の推奨に従い、活性化されたペルオキシダーゼ(BoehringerMannheim Biochemica ref. 1428861)と化学的にカップリングさせた。
【0108】
テストは、4℃での12時間のELISAプレートへのシグマ70の吸着に基づいていた(Nunc−イムノプレート(Maxisorp.)上の1ウェル当たりPBS100μlで希釈された6pmolのタンパク質)。タンパク質希釈率及び緩衝液は、RNAポリメラーゼの非特異的結合が減少するよう最適化した。プレートをPBS 0.1%tween20で洗浄した後、プレートに、PBS 0.1%tween20、1%BSA 200μlを飽和させ、次いで場合により阻害剤の存在下又は不存在下で、E.コリのRNAポリメラーゼ(0.25pmolのコアRNAポリメラーゼを含むPBS 0.1%tween20、1%BSA、10mM MgCl2 100μl)と共に室温で1時間インキュベートした。次いで、プレートを洗浄し、次いでペルオキシダーゼとカップリングした抗RNAポリメラーゼ抗体と共に室温で30分間インキュベートした。シグマ70−RNAポリメラーゼ抗体複合体を、ペルオキシダーゼの基質であるO−フェニレンジアミン、又はもう一つの適切な媒体により検出した。
【0109】
別法として、もう一つのプロトコルを使用した。このテストは、4℃での12時間のELISAプレートへのコアRNAポリメラーゼの吸着に基づいていた(Nunc−イムノプレート(Maxisorp)上の1ウェル当たりPBS100μlで希釈された0.5pmolのタンパク質)。プレートをPBS 0.1%tween20で洗浄した後、プレートに、PBS 0.1%tween20、1%BSA 200μlを飽和させ、次いで場合により阻害剤の存在下又は不存在下で、C末端ポリヒスチジンタグを含むシグマ70(1pmolのシグマ70を含むPBS 0.1%tween20、1%BSA、10mM MgCl2 100μl)と共に室温で1時間インキュベートした。次いで、プレートを洗浄し、次いでペルオキシダーゼとカップリングしたポリヒスチジンタグ化抗体(Sigmaref.A7058、1/2000(v/v)希釈)と共に室温で30分間インキュベートした。シグマ70−RNAポリメラーゼ抗体複合体を、ペルオキシダーゼの基質であるO−フェニレンジアミン、又はもう一つの適当な媒体により検出した。
【0110】
NusA−ポリメラーゼ結合の検出
タンパク質NusAをコードし、C末端ポリヒスチジンタグを含む遺伝子を、pet21型ベクターにクローニングした。BL21ラムダDE3細胞へのトランスフェクションの後、細胞を激しく撹拌しながら37℃でLB培地中で培養した。タンパク質の産生を、1mM IPTGの添加により誘導した。3時間の培養の後、細胞を遠心分離により回収し、(Burgessら、Biochemistry、1975年10月21日;14(21):4634-8)に従い溶解させた。遠心分離後、上清を、製造業者の推奨に従い、Ni NTAアガロースカラム(Quiagen)に通した。タンパク質NusAは、100μMの濃度で、(20mM トリスHCl(pH8);5M 塩化グアニジン;10mM β−メルカプトエタノール;50%グリセロール)の中に−80℃で保存した。
【0111】
テストは、4℃での12時間のELISAプレートへのNusAの吸着に基づいていた(Nunc−イムノプレート(Maxisorp.)上の1ウェル当たりPBS100μlで希釈された6pmolのタンパク質)。タンパク質希釈率及び緩衝液を、RNAポリメラーゼの非特異的結合が減少するよう最適化した。プレートをPBS 0.1%tween20で洗浄した後、プレートを、PBS 0.1%tween20、1%BSA 200μlで飽和させ、次いで場合により阻害剤の存在下又は不存在下で、E.コリのRNAポリメラーゼ(0.25pmolのコアRNAポリメラーゼを含むPBS 0.1%tween20、1%BSA、10mM MgCl2 100μl)と共に室温で1時間インキュベートした。次いで、プレートを洗浄し、次いでペルオキシダーゼとカップリングした抗RNAポリメラーゼ抗体と共に室温で30分間インキュベートした。シグマ70−RNAポリメラーゼ抗体複合体を、ペルオキシダーゼの基質であるO−フェニレンジアミン、又はもう一つの適切な媒体により検出した。
【0112】
検出に使用された参照阻害剤及び抗体の調製
マウスを、E.コリのRNAポリメラーゼで免疫感作した。フロイント完全アジュバントの存在下でのRNAポリメラーゼ100μg、50μg、及び10μgによる3回の追加免疫の後、免疫感作されたマウスの脾臓に由来するリンパ球を、リンパ腫細胞と融合させた。9個のモノクローナル抗体の群が、プレートに適用されたRNAポリメラーゼを使用したELISAにより選択された。これらの9種の抗体から、RNAポリメラーゼとタンパク質σ70又はNusAとの間の結合の阻害剤である抗体3E10、及びRNAポリメラーゼのβ’サブユニットを認識し、RNAポリメラーゼとタンパク質σ70又はNusAとの間の結合を顕在化させるために役立ち得る抗体11D11を得た。
【0113】
腹水からのモノクローナル抗体の作製は、標準的なプロトコル(ShortProtocols in Molecular Biology)に従い実施した。抗体は、参照「Short Protocols in MolecularBiology」に従い、プロテインA−セファロースカラム上でのアフィニティクロマトグラフィにより精製した。
【0114】
生成物のスクリーニング
一次スクリーニング
σ70とE.coliのRNAポリメラーゼのコア酵素と3200種の分子のバンク(Chembridge Inc.)からの化学化合物との間の競合によるスクリーニングを実施した。PBS緩衝液(150mM NaCl;2.5mM K2PO4;8.5mM Na2PO4(pH7.2))中1μMの濃度のタンパク質σ70を、4℃で一夜マイクロアッセイプレートに吸着させた。プレートに固定されていないものを排除するため、プレートを0.1%PBS−T(v/v)(150mM NaCl;2.5mM K2PO4;8.5mM Na2PO4(pH7.2);Tween20 0.1%(v/v))で3回洗浄した。次いで、非特異的反応を回避するため、プレートのウェルに、室温で1時間、飽和溶液(PBS−T 0.1%(v/v);1%BSA(w/v))200μlを飽和させた。飽和溶液の排除後、RNAポリメラーゼ及び場合により競合剤(20μg/mlの濃度)を、これらの同一ウェルで室温で1時間インキュベートした。次いで、プレートを0.1%PBS−T(v/v)で3回洗浄した。コア酵素とタンパク質σ70との間の結合を、室温で30分間インキュベートされた、飽和緩衝液で1/2000に希釈された、ペルオキシダーゼとカップリングしたRNAポリメラーゼのβサブユニットに対するモノクローナル抗体(11D11)により顕在化させた。
【0115】
0.1%PBS−T(v/v)で3回洗浄した後、ペルオキシダーゼ基質を添加した(OPD、Biorad)。暗所で2〜3分間、反応させ、次いで4N H2SO4 50μlの添加により反応を停止させた後、490nmで吸光度測定を実施した。
【0116】
RNAポリメラーゼのコア酵素とタンパク質NusAとの間の相互作用の阻害剤のスクリーニングについてのプロトコルも同様であった。しかしながら、可能性のある阻害剤及びRNAポリメラーゼとのインキュベーション段階は、RNAポリメラーゼとタンパク質NusAとの間の非特異的結合を制限するため、350mM NaCl−2.5mM K2PO4−8.5mM Na2PO4;pH7.2混合物の中で実施した。
【0117】
保持された化合物は、参照のため
− 最大結合に相当する、阻害剤の不存在下での、即ちRNAポリメラーゼ及び転写に介入するタンパク質のみの存在下での測定値、
− 最小結合に相当する、RNAポリメラーゼ及び100pmolのσ70又は遊離NusAの存在下での測定値、を使用して、RNAポリメラーゼとタンパク質NusA又はσ70との間の結合を50%を超えて阻害するものである。
【0118】
このようにして、以下の化合物
【化1】
Figure 2004523218
及び、式
【0119】
【化2】
Figure 2004523218
の化合物が、主に保持された。
【0120】
一次スクリーニング終了時に単離された化合物を、その後、以前に記載されたプロトコルに従い、異なる濃度(250;165;60;30;15;7.5及び3μg/ml)でテストした。
【0121】
抗菌活性
a)マイクロアッセイディッシュにおける増殖の阻害:
単離された様々な化合物を、TG1 E.コリ菌増殖阻害特性に関してテストした。休止期の細胞を、LB培地(トリプトン10g;酵母抽出物5g;NaCl 5g)で1/10,000に希釈し、マイクロアッセイディッシュにトランスフェクトした(200μl/ウェル)。分子を100mg/mlの最終濃度で10%DMSOに添加した。これらの条件下で、溶媒は細菌の増殖に影響を与えなかった。撹拌しながらの37℃での一夜のインキュベーションの後、各ウェルの650nmにおける光学密度を測定した。
【0122】
b)固体培地における増殖の阻害:
E.コリK12株、S.アウレウス(aureus)株、及びS.エピダーミス(epidermis)株のミュラーヒントンブロス(MuellerHinton Broth)培地(Mueller及びHinton、1941)における予備培養を、0.1という650nmにおける光学密度が得られるまで、37℃で実施した。予備培養物100μlを、培地:0.1%アガロース、10mM リン酸ナトリウム(pH7.4);0.3mg/ml トリプカーゼソイ(trypcase-soy);100mM NaCl 10mlに添加した。
【0123】
混合物を10mmペトリ皿に注入した。ゲロース内にウェルを作成し、スクリーニングされた生成物を含有しているテストすべき溶液5μlを各ウェルに置いた。ディッシュを室温で2時間放置し、次いで培地(1%アガロース、10mM リン酸ナトリウム(pH7.4)−6%トリプカーゼソイ)10mlをペトリ皿に注入し、オーバーレイを形成させた。固体化の後、ディッシュを37℃で一夜インキュベートした。
【0124】
抗菌活性は、中心に生成物が置かれたゾーンの細菌増殖阻害の直径を測定することにより評価した。
【0125】
結論
結合テストの結果は、RNAポリメラーゼとタンパク質NusAとの間の結合、及びRNAポリメラーゼとタンパク質σ70との間の結合を様々な程度に阻害する低分子量の化合物を検出することが可能であることを明白に証明している(図1、2、及び3参照)。
【0126】
従って、この結合テストにおいて最も活性が高かった2個の化合物は、化合物5,988,031(図1及び3)及び5,858,445(図2)であることが認められる。化合物5,988,031(図1)の場合、σ70とRNAポリメラーゼとの間の結合の50%の阻害が、およそ5μg/mlというσ70濃度で観察される。該化合物の3個の類似体、即ち化合物5,951,261、5,128,773、及び5,128,772も、5〜10倍高い濃度で有効であることが認められる。従って、生成物5,988,031のベンゼン環と結合したカルボン酸を保持している鎖の位置及び長さが、これらの分子の見かけの親和性に強く影響する。
【0127】
テストされた分子の二つのファミリー、即ち化合物5,988,031及び5,858,445は、コア酵素−σ70結合及びコア酵素−NusA結合の両方を置換する。これらの二つのタンパク質のRNAポリメラーゼとの結合は、相互に排他的であり(二つのタンパク質が、同一の結合部位を競合することを意味する)、試験された二つの阻害剤が2つのタンパク質を置換することは驚くべきことではない。しかしながら、RNAポリメラーゼとこれらのタンパク質のいずれか一方との間の結合の特異的阻害剤を単離する可能性は、除外されない。
【0128】
化合物5,988,031は、σ70とRNAポリメラーゼとの間の結合、及びNusAとRNAポリメラーゼとの結合を阻害するが、抗体、例えば11D11と、RNAポリメラーゼ、又はα、β、及びβ’サブユニットの集合体との間の結合は阻害しない。従って、これらの結果は、この化合物の特異性を証明することを可能にする。
【0129】
さらに、これらの異なる分子の抗生活性を、標的細菌において評価した。
【0130】
従って、化合物5,988,031は、E.コリTG1のような比較的感受性の高い細胞の増殖を阻害し、このことは、結合テストと生物学的活性との間の直接的な関連を証明する(図4参照)。しかしながら、この分子は、S.アウレウス、E.コリK12、M.ルテウス等のようなテストされた他の株に対しては不活性である。
【0131】
上に提示された表は、細菌活性テストにおいて得られた結果に相当し、試験された各化合物について、測定された阻害の直径を示している。
【0132】
【表1】
Figure 2004523218
【0133】
化合物5,858,445も、固体培地テストにおいてS.アウレウス菌細胞及びS.エピダーミジス菌細胞の増殖を強く阻害する(抗菌活性参照)。4.2mmという阻害直径(抗菌活性参照)が、500μg/mlの濃度で観察され、これらの条件下で5mmという阻害直径が50μg/mlのバンコマイシンで観察される。
【0134】
さらに、この化合物5,858,445の類似体は、抗菌活性に関する効果を有していないことが認められる。従って、メトキシ基によるニトロ基の置換は、化合物の抗菌特性にとって重要であるが、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の結合の阻害の特性にとっては重要でないと考えられる。
【0135】
これらの結果は、結合テストの活性と生物学的活性との間の関連を証明することを可能にする。さらに、E.コリタンパク質による結合テストから得られた結果は、E.コリのものと強い相同性を有するポリメラーゼ、即ちRNAポリメラーゼとの結合に関与しているσ領域のレベルでおよそ90%の同一度を有するRNAポリメラーゼをしばしば有している他の病原性細菌に対して活性な分子を標的にすることを可能にする。
【0136】
【表2】
Figure 2004523218

【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】5,988,031のファミリーの化合物(該化合物の化学式は後に表される)による、RNAポリメラーゼのコア酵素とタンパク質σ70との間の結合の阻害を示す図である。従って、試験された種々の化合物が、タンパク質σ70が吸着しているマイクロアッセイディッシュ(プレートの各ウェルは、吸着期に1μMのσ70を含有)においてコア酵素の存在下でインキュベートされる。次いで、ディッシュが洗浄され、ペルオキシダーゼでマーキングされたモノクローナル抗体11D11と共にインキュベートされ、次いで顕在化される。 y軸は、RNAポリメラーゼコア酵素とタンパク質σ70と被検化合物との混合物の阻害に起因する496nmで測定された光学密度を表し、x軸は、該被検化合物の濃度(μg/ml)を表している。 星印(*)の付いた曲線は、5,988,031による496nmにおける光学密度に対応し;丸印(黒丸)の付いた曲線は、5,951,261による496nmにおける光学密度に対応し;三角印(黒三角)の付いた曲線は、5,128,773による496nmにおける光学密度に対応し;四角印(黒四角)の付いた曲線は、5,128,772による496nmにおける光学密度に対応し;菱形印(黒菱形)の付いた曲線は、5,128,767による496nmにおける光学密度に対応し;十字印(×)の付いた曲線は、5,210,476よる496nmにおける光学密度に対応する。 結合率は、以下のようにして計算されることが想起される。結合率(%)=(被検阻害剤の存在下での吸光度 − 過剰の参照阻害剤による最小吸光度)/(被検阻害剤の不存在下での最大吸光度− 過剰の参照阻害剤による最小吸光度)×100
【図2】化合物5,858,445、5,761,990、及び5,768,818(下記式参照)についての、最大結合に対応するコントロール値(結合率100%)に対する、RNAポリメラーゼとタンパク質σ70との間の結合率を示す図である。
【図3】RNAポリメラーゼとNusAとの間の結合を阻害する能力について試験された化合物のうちの一つと共に、RNAポリメラーゼと支持体上に固定されたタンパク質NusAとを導入した際に490nmにおいて測定された光学密度を示す図である。 より正確には、試験された種々の化合物(5,988,031のファミリー)が、20μg/mlに等しい濃度でタンパク質NusAが吸着しているマイクロアッセイディッシュにおいてコア酵素の存在下でインキュベートされる。次いで、ディッシュが洗浄され、ペルオキシダーゼでマーキングされたモノクローナル抗体11D11と共にインキュベートされ、次いで顕在化される。
【図4】前記の化合物5,988,031によるE.コリTG1細胞の増殖の阻害を示す図である。この図は、化合物5,988,031の濃度(μg/ml)(x軸)に対して、650nmにおいて測定された光学密度(y軸)を表している。 後述の実施例に記載されるプロトコルに従い希釈されたE.コリTG1細胞が、増加する濃度の化合物5,988,031と共にインキュベートされる。マイクロアッセイディッシュにおける撹拌しながらの37℃での12時間のインキュベーションの後、細菌の増殖が650nmにおいて測定される。

Claims (16)

  1. RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成を調節する化合物の検出のための方法であって、
    − RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出方法に供される化合物とを含む混合物をインキュベートし、インキュベーション段階を、
    ・RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体の形成、並びに
    ・該化合物と、RNAポリメラーゼ及び/又は転写に介入するタンパク質との間の結合の形成、を可能にする条件の下で実施し、
    − 複合体形成テストによって、調節剤の不存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当するコントロール値に対する、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量の有意な変動を検出し、
    − 前記定義のような有意な変動が存在する場合、このことから、該化合物と、RNAポリメラーゼ及び/又は転写に介入するタンパク質との間で結合が形成されたことを推測し、それを、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成の調節と解釈する、方法。
  2. 調節化合物が、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成を活性化する化合物である、請求項1記載の検出方法であって、
    − RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とを含む混合物をインキュベートし、インキュベーション段階を、
    ・RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体の形成、並びに
    ・場合により、該化合物と、RNAポリメラーゼ及び/又は転写に介入するタンパク質との間の結合の形成、を可能にする条件の下で実施し、
    − 複合体形成テストによって、活性化剤の不存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当するコントロール値に対する、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量の有意な変動を検出し、
    − 前記定義のような有意な変動が存在する場合、このことから、該化合物と、RNAポリメラーゼ及び/又は転写に介入するタンパク質との間で結合が形成されたことを推測し、それが、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成の活性化と解釈する、方法。
  3. 調節化合物が、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成を阻害する化合物である、請求項1記載の検出方法であって、
    − RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とを含む混合物をインキュベートし、インキュベーション段階を、
    ・RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体の形成、並びに
    ・場合により、該化合物と、RNAポリメラーゼ及び/又は転写に介入するタンパク質との間の結合の形成、を可能にする条件の下で実施し、
    − 複合体形成テストによって、第一のコントロール値及び/又は第二のコントロール値に対する、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量の有意な変動を検出し、これらのコントロール値のうちの一方は、阻害剤の不存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当し、これらのコントロール値のうちのもう一方は、参照阻害剤の存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当し、
    − 前記定義のような有意な変動が存在する場合、このことから、該化合物と、RNAポリメラーゼ及び/又は転写に介入するタンパク質との間で結合が形成されたことが推測され、それを、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成の阻害と解釈する、方法。
  4. 二つのコントロール値の使用を含む、請求項3記載の検出法であって、一方が、阻害剤の不存在下での、RNAポリメラーゼ単独の、転写に介入するタンパク質とのインキュベーションに相当し(阻害の欠如に相当し)、もう一方が、RNAポリメラーゼの、転写に介入するタンパク質と参照阻害剤とのインキュベーションに相当する(基準阻害に相当し)、検出方法。
  5. 第一のコントロール値及び/又は第二のコントロール値及び/又は第三のコントロール値の使用を含む、固相における請求項3記載の検出方法であって、
    一つが、阻害剤の不存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当し、
    もう一つが、基準阻害剤の存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当し、
    かつ、もう一つが、
    − 支持体上に固定された転写に介入するタンパク質、RNAポリメラーゼ、及び過剰の転写に介入するタンパク質の導入に起因する、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の欠如であって過剰の転写に介入するタンパク質を、好ましくは、RNAポリメラーゼと共に予めインキュベートし、該複合体の欠如は、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体形成の完全阻害に相当するか、
    − 又は、RNAポリメラーゼ単独の存在及び転写に介入するタンパク質の欠如に起因する、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の欠如のいずれか、に相当する、検出方法。
  6. 第一のコントロール値及び/又は第二のコントロール値及び/又は第三のコントロール値の使用を含む、液相での請求項3記載の検出方法であって、
    一つが、阻害剤の不存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当し、
    もう一つが、参照阻害剤の存在下でRNAポリメラーゼと該タンパク質との間で形成される複合体の量に相当し、
    かつ、もう一つが、RNAポリメラーゼと、過剰のマーキングされていない転写に介入するタンパク質と、マーキングされた該タンパク質との導入に起因する、RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の欠如であって、該複合体の欠如は、RNAポリメラーゼと該タンパク質との間の複合体形成の完全阻害に相当する、に相当する、検出方法。
  7. RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とを含む混合物が、
    −RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質と検出方法に供される化合物とを同時に添加することにより、
    −又は、RNAポリメラーゼと検出法に供される化合物と転写に介入するタンパク質とを連続的に添加するか、もしくは転写に介入するタンパク質と検出法に供される化合物とRNAポリメラーゼとを連続的に添加することにより、
    −又は、RNAポリメラーゼもしくは該タンパク質と共に予めインキュベートした該化合物と、それぞれ該タンパク質もしくはRNAポリメラーゼとを添加することにより、
    −又は、該化合物と、該タンパク質と共に予めインキュベートされたRNAポリメラーゼとを添加することにより、調製される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の検出方法。
  8. インキュベーション段階の前、途中、又は後に、RNAポリメラーゼ又は転写に介入するタンパク質のいずれかを固体支持体に適用する、請求項1〜7のいずれかに記載の検出方法。
  9. RNAポリメラーゼの、転写時に介入するタンパク質と検出方法に供される化合物とのインキュベーション段階において、
    − 該化合物とRNAポリメラーゼとの間、
    − 又は、該化合物と該タンパク質との間、
    − 又は、該化合物と該タンパク質とRNAポリメラーゼとの間、に結合が形成される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の検出方法。
  10. RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の量の有意な変動の検出の段階において、抗RNAポリメラーゼ抗体を使用する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の検出方法。
  11. 転写に介入するタンパク質が、およそ15kDa超の分子量を有するか、又は15kDa未満の分子量を有するタンパク質と、GST(グルタチオンSトランスフェラーゼ)のようなもう一つのタンパク質との間の融合タンパク質である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の検出方法。
  12. RNAポリメラーゼ濃度が、1テスト当たりおよそ1fmol〜およそ100pmol、特に1テスト当たりおよそ1fmol〜およそ10pmolに含まれ、転写に介入するタンパク質の濃度が、1テスト当たりおよそ10fmol〜およそ500pmolに含まれ、かつ検出法に供される化合物の濃度が、およそ1pM〜およそ1μM、特におよそ1nM〜およそ1μMに含まれる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の検出方法。
  13. 使用されるRNAポリメラーゼが、原核細胞、特にE.コリに由来する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の検出方法。
  14. 転写に介入するタンパク質が、転写開始段階、又は伸長段階、又は転写終結段階のいずれかに介入するものである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の検出方法。
  15. 転写に介入するタンパク質が、
    − タンパク質σ70もしくは等価なタンパク質のいずれか、
    − タンパク質NusAもしくは等価なタンパク質のいずれか、
    − これらの二つのタンパク質のいずれかの断片、
    − 又は、融合タンパク質の形態のこれらの二つのタンパク質のうちの一つ、
    − 又は、融合タンパク質の形態のこれらの二つのタンパク質のうちの一つの断片、である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の検出方法。
  16. RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体形成を調節する化合物、特に阻害する化合物の検出のためのキットであって、
    − 融合タンパク質の形態であってもよく、特に
    − タンパク質σ70もしくは等価なタンパク質のいずれか、
    − タンパク質NusAもしくは等価なタンパク質のいずれか、
    − 又は、これらの二つのタンパク質のうちの一つの断片、
    である、転写に介入する1個以上のタンパク質、
    − RNAポリメラーゼ、
    − 希釈に必要な媒体又は緩衝液、
    − 場合により、洗浄手段、
    − RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間の複合体の形成、及びRNAポリメラーゼと調節化合物との間の結合の形成を可能にする媒体又は緩衝液、
    − RNAポリメラーゼと転写に介入するタンパク質との間で形成される複合体の量の変動の検出のための手段、を含むキット。
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