JP2004522829A - 水溶性単位とlcstを有する単位を含むポリマー、及びそれを含む水性組成物 - Google Patents

水溶性単位とlcstを有する単位を含むポリマー、及びそれを含む水性組成物 Download PDF

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Abstract

水溶性単位及びLCSTタイプの温度を有する単位を含むポリマーであって、前記ポリマーは、第1に、反応前に、少なくとも二の反応性部位を有する水溶性単位の、第2に、反応前に、少なくとも一の反応性部位を有する、LCSTを有する単位の、反応性部位の間の反応により共有結合を形成して得ることが可能であるものであり、前記LCSTを有する単位は、N−ビニルカプロラクタムホモポリマーまたはそれから由来するコポリマーからなり、ポリマー中のLCSTを有する単位の質量比は、5から70%の間である、ポリマー。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品または皮膚科組成物に、特にそのレオロジー特性を修正するために用いることができるポリマーの新規ファミリーに関する。
【背景技術】
【0002】
化粧品または医薬において、組成物、特に水性組成物の、レオロジーを制御するために通常用いられる増粘剤は、一般的に、媒体の温度が上昇すると粘度の減少を受ける。
【0003】
しかしながら、この挙動は、温度の変化に相関した、組成物のレオロジーの変化などの欠点を防止することができる(夏により流動性となり、冬により粘性となる組成物)。
【0004】
ある温度を超えると、水中の溶解性が変化する特定のポリマーは、従来より知られている。これらは、熱誘導化偏析温度(または曇点)を有し、水溶解度のそれらの領域を規定するポリマーである。ポリマー濃度の関数として得られる最小の偏析温度は、「LCST」(Lower Critical Solution Temperature;下限臨界溶液温度)として知られている。
【0005】
これらのポリマーのうちのあるものは、特に、下記の論文に記載されている。
TaylorらJournal of Polymer Science, part A;Polymer Chemistry, 1975, 13, 2551;Baileyら,Journal of Applied Polymer Science,1959,1,56;及びHeskinsら、Journal of Macromolecular Science, Chemistry A2, 1968, 8, 1441.
【0006】
さらに、本発明において、水溶性単位及びLCSTを有する単位を含み、LCSTを有する鎖の偏析温度を超える温度で観察される熱誘導化ゲル化特性を有するポリマーは、下記の文献に記載されている。
【0007】
文献D. Hourdetら、Polymer, 1994, Vol.35, No.12,p.2624-2630 [1](非特許文献1)は、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)グラフトを有するポリアクリル酸の水溶性骨格を含むコポリマーの水溶液の可逆的な熱誘導化増粘に関する。
【0008】
文献F. L'Alloretら、Coll. Polym. Sci., 1995, Vol.273, No.12, p.1163-1173 [2](非特許文献2)は、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)骨格、及びポリ(エチレンオキシド)側鎖を含むポリマーの水溶液の熱誘導化増粘挙動に関する。
【0009】
同様に、文献F. L'Alloretら、Revue de l'Institut Francais du Petrole, 1997, Vol.52, No.2, p.117-128 [3](非特許文献3)は、ポリアクリル酸水溶性骨格を有する、またはPEOグラフトを有するAMPSに基づくコポリマーの可逆的熱誘導化会合を記載する。
【0010】
文献[1]、[2]及び[3](非特許文献1−3)に挙げられたもののようなポリマーは、特に石油業界での使用が見出される。
【0011】
かくして、文献[4](特許文献1)は、特に増粘剤として使用されて良い、LCSTを有する部分を含み、またはLCSTを有する側鎖を有する水溶性骨格を有する熱増粘性ポリマーを記載し、ドリル液または他の液、及び産業上のクリーニング液を構成する。
【0012】
文献[5](特許文献2)は、文献[4](特許文献1)のものと同様なポリマー、任意に化粧品調製物における、懸濁液のための抗沈降剤としてのその使用を記載する。
【0013】
さらに、特に特許出願WO-95/24430(特許文献3)によって、そのような熱感受性及びpH感受性ポリマーを、化粧品または医薬品に使用することが知られている。この特許出願に記載されたポリマーは、どのような化学構造を有するものでもよいが、特に、熱感受性グラフトを有するpH感受性骨格を含むグラフトコポリマーの形態;または反対に、pH感受性グラフトを有する熱感受性骨格の形態;またはpH感受性単位と熱感受性単位から形成されるブロックコポリマーの形態とすることができる。
【0014】
これらの熱感受性ブロックまたはグラフトは、ビニルモノマーの重合により、または環状エーテルモノマーの重合により、調製することができる。特に、これらのグラフトまたはブロックは、ポリ(N-アルキル置換)アクリルアミド、またはエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマーの形態とすることができる。
【0015】
しかしながら、前記特許出願の明細書に指摘されているように、これらのポリマーの熱誘導性ゲル化特性は、不透明なゲルをもたらす。現在、水溶液のこの不透明化は、化粧品に使用するためには、受容できない欠点であり得る。
【0016】
実際には、前記文献のポリマーは、20から40℃の温度範囲で、ポリマー全体にわたってLCSTを有しているが、本発明のポリマーは、LCSTを有する単位を含むが、ポリマー自体はLCSTを有していないので、前記文献のポリマーと本発明のポリマーとは、根本的に異なる。本発明のポリマーは、加熱しても透明度を失わなわず、温度に関係無く(5から80℃の間で)水溶性である。「水溶性」という表現は、少なくとも10g/lの溶解度、好ましくは、20g/lの溶解度を有していることを意味する。
【0017】
これは、特許出願WO-97/00275(特許文献4)の場合でも同様であって、多くの化粧品への応用ににおいて、熱感受性単位を有するポリマーの使用を記載しており、これらは、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマーの形態である。さらに、前記特許出願において、合成されたポリマーの構造または化学的性質を制御することは容易ではない。
【非特許文献1】
D. Hourdetら、Polymer, 1994, Vol.35, No.12,p.2624-2630 [1]
【非特許文献2】
F. L'Alloretら、Coll. Polym. Sci., 1995, Vol.273, No.12, p.1163-1173 [2]
【非特許文献3】
F. L'Alloretら、Revue de l'Institut Francais du Petrole, 1997, Vol.52, No.2, p.117-128 [3]
【特許文献1】
EP-A-0583814[4]
【特許文献2】
EP-A-0629649[5]
【特許文献3】
WO−A−95/2440[6]
【特許文献4】
WO97/00275[7]
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明の目的は、従来の欠点を克服し、温度の関数としての水性組成物のレオロジーを制御し、同時に組成物の透明度をあるレベルに保持するためのポリマーの新規のファミリーを提案することである。
【0019】
さらに、ポリマーのこの新規ファミリーの化学構造は、第1に、ポリマー骨格及び/またはグラフトの性質、及び/またはそれら各々の量及び/または所望の構造(例えば、直鎖状または分枝状)に関係なく、要求に応じて調製することを可能にする。このことは、特に、意図された適用に関連した所望の特性に適合することを可能にする。さらに、これらの新規ポリマーは、ポリ(N-アルキル置換アクリルアミド)誘導体と異なり、生物適合性である。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の第1の目的は、水溶性単位及びLCSTタイプの温度を有する単位を含むポリマーであって、前記ポリマーは、第1に、反応前に、少なくとも二の反応性部位を有する水溶性単位の、第2に、反応前に、少なくとも一の反応性部位を有する、LCSTを有する単位の、反応性部位の間の反応により共有結合を形成して得ることが可能であるものであり、前記LCSTを有する単位は、N−ビニルカプロラクタムホモポリマーまたはそれから由来するコポリマーからなり、ポリマー中のLCSTを有する単位の質量比は、5から70%の間である、ポリマーである。
【0021】
本発明の別の目的は、少なくとも一の前記ポリマーを含む、増粘化、さらにはゲル化した、透明な水性組成物である。
【0022】
特に、20℃における水への溶解度が、少なくとも10g/l、好ましくは少なくとも20g/lである水溶性ポリマーが、こうして得られる。これらのポリマーは、5から80℃で、LCSTを有していない。
【0023】
これらの水溶性ポリマーは、温度の関数として水性組成物のレオロジーを制御し、同時に上記組成物の透明度を保持することを可能にする。
【0024】
さらに、水溶性単位、LCSTを有する単位、それらの各々の量の化学的性質を適当に選択することにより、意図された化粧品適用に合わせて所望の関連温度の範囲に調整することを可能にする。
【0025】
本発明のポリマーは、一方で水溶性単位を、他方で下記のLCSTタイプの温度を有する単位を含む、ブロックポリマーまたはグラフトポリマーでもよい。
【0026】
本発明の文脈で用いられるポリマーは、例えば、LCSTブロックと水溶性ブロックを交互に含むブロックポリマーでもよい。
【0027】
これらのポリマーは、骨格が水溶性単位から形成され、それがLCSTを有するグラフトを有するグラフトポリマーの形態でもよい。この構造は、部分的に架橋されていてもよい。
【0028】
「水溶性単位」という表現は、20℃において、少なくとも10g/l、好ましくは、20g/lの割合で、水に可溶性である単位を意味する。
【0029】
しかしながら、用いることができる水溶性単位は、上記溶解度を必ずしも有していない単位も含み、それらは、20℃の水に1重量%の溶解度で、巨視的に均一で透明、すなわち、400から800nmの間のいずれの波長でも、1cm厚の試料を通過した最大光透過値が、少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%である溶液の製造を可能にする。
【0030】
水溶性単位は、ブロックポリマー内のブロックの形態でもよく、あるいはグラフトポリマーの骨格を構成してもよい。
【0031】
これらの水溶性単位は、LCSTタイプの熱誘導性偏析温度を有していない。
【0032】
水溶性単位は、ビニルモノマーのフリーラジカル重合によって、または重縮合によって得ることができ、あるいは、既存の天然ポリマーまたは変性天然ポリマーからなるものでもよい。
【0033】
すべての場合で、用いられる水溶性単位は、反応前に、少なくとも二の反応性部位を有する。
【0034】
例としては、下記のモノマーAを挙げることができ、これは、単独または混合物として水溶性単位を形成するために用いることができる:
− (メタ)アクリル酸;
− 以下の式(Ia)のビニルモノマー:
【0035】
【化1】
Figure 2004522829
【0036】
[式中:
− RはH、−CH、−C、または−Cから選択され;及び
− Xは以下のものから選択される:
− −OR’タイプのアルキルオキシドであって、R’は少なくとも一つのヒドロキシル(−OH);第一級アミン(−NH);第二級アミン(−NHR)、または第三級アミン(−NR)基{ここで、R、Rは互いに独立に、1から25の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素ベースの基(ここでR+Rの炭素原子の合計が26を超えないことを条件とする)である}で任意に置換された、1から6の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素ベースの基である;及び
− −NH、−NHR'、及び−NR'R''基であって、R'及びR''は互いに独立に、1から25の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素ベースの基(ここでR'+R''の炭素原子の合計が26を超えないことを条件とする)であって、前記R'及びR''はヒドロキシル(−OH);スルホン酸(−SO )、スルファート(−SO );ホスファート(−PO);第一級アミン(−NH);第二級アミン(−NHR)、第三級アミン(−NR)、及び/または第四級アミン(−N)基{ここで、R、R及びRは互いに独立に、1から25の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素基(ここでR+R+Rの炭素原子の合計が27を超えないことを条件とする)である}で任意に置換される]
− マレイン酸無水物;
− イタコン酸;
− 式CH=CHOHのビニルアルコール;
− 式CH=CH−OCOCHのビニルアセタート。
【0037】
単独または混合物として、反応前に少なくとも二の反応性部位を有する水溶性単位の生産を可能にする、上記のモノマーAに加えて、これらのモノマーAと組み合わせて、それ自体は、反応前に反応部位を有する水溶性単位の生産を可能にすることができない他のモノマーBを用いることが可能である。
【0038】
モノマーBの中では、単独または混合物として下記のものを挙げることができる。
− 以下の式(Ib)のビニルモノマー:
【0039】
【化2】
Figure 2004522829
【0040】
− RはH、−CH、−C、または−Cから選択され;及び
− Xは以下のものから選択される:
− −OR’タイプのアルキルオキシドであって、R’は、ハロゲン原子(ヨウ素、臭書、塩素またはフッ素)、スルホン酸(−SO )、スルファート(−SO )、ホスファート(−PO);及び/または第四級アミン(−N)基{ここで、R、R及びRは互いに独立に、1から25の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素ベースの基(ここでR+R+Rの炭素原子の合計が27を超えないことを条件とする)である}で任意に置換された、1から6の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素ベースの基である;及び
− N−ビニルラクタム、例えばN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、及びN−ブチロラクタム;
− 式CH=CHORのビニルエーテルであって、Rは1から25の炭素を含む直鎖状または分枝状の、飽和または不飽和の炭化水素基である;
− スチレン及びその誘導体、特にスチレンスルホナート;
− ジメチルジアリルアンモニウムクロリド;並びに
− ビニルアセタミド。
【0041】
水溶性単位の全部または一部を構成することができる重縮合物及び天然ポリマーまたは変性天然ポリマーの中では、下記のものを挙げることができる。
− 反応前に、少なくとも二の反応性部位、特にカルボン酸官能基を有する水溶性ポリウレタン;
− キサンタンゴム、特に、KelcoによりKeltrol T及びKeltrol SFの名で市販されている製品;または RhodiaからのRhodigel SM及び Rhodigel 200;
− アルギナート(MonsantoからのKelcosol)及びその誘導体、例えばプロピレングリコールアルギナート(KelcoからのKelcoloid LVF);
− セルロース誘導体、特にカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及び第四級化ヒドロキシエチルセルロース;
− ガラクトマンナン及びその誘導体、例えばコンニャクゴム、グアルゴム、ヒドロキシプロピルグアル、ナトリウムメチルカルボキシラート基で変性されたヒドロキシプロピルグアル、ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムグアルクロリド。
【0042】
ポリエチレンイミンも挙げることができる。
【0043】
水溶性単位は、それらがグラフトポリマーの水溶性骨格を構成する場合、好ましくは、5000g/molから5000000g/molの範囲のモル質量を有する。
【0044】
これらの水溶性単位は、それらがマルチブロックポリマーのブロックを構成する場合、好ましくは5000g/molから100000g/molの範囲のモル質量を有する。
【0045】
上述したように、水溶性単位は、反応前に、反応前にLCSTを有する単位に含まれる少なくとも一の反応部位と反応することができる少なくとも二の反応性部位を有し、本発明の最終ポリマー中の共有結合を生成するものである。
【0046】
反応前の反応性部位は、アルコール、イソシアナート、第1、第2、第3アミン、カルボン酸及びハロゲン官能基から選択することができる。
【0047】
特に、カルボン酸タイプの反応性部位は、一般的に、アルコールまたはアミンタイプの反応性部位と反応するであろう。イソシアナート部位は、むしろアルコール部位と反応するであろう。そしてハロゲン部位は、むしろアルコールまたはアミン部位と反応するであろう。
【0048】
かくして、本発明の最終的なポリマーにおいて、反応前に反応性部位を有する水溶性単位由来の水溶性単位と、反応前に反応部位を有するLCSTを有する単位由来のLCSTを有する単位が存在することになろう。
【0049】
LCSTを有する単位は、反応前に、一方は水溶性単位に、他方はLCSTを有する単位に含まれていた反応部位の反応由来の連結基を介して、水溶性単位と連結されている。これらの連結基は、たとえば、エステル、アミド、またはエーテル基であろう。
【0050】
本発明の最終的なポリマーの組成の一部を形成する水溶性単位とLCSTを有する単位の定義は、原則的に、これらの連結基を含まないことが特記されるべきである。
【0051】
用語、「LCSTを有する単位」は、特定の温度を超えて変性された水中での溶解性を有する単位を意味する。これらは、それらの水溶性の領域を規定する熱誘導化偏析温度(または曇点)を有する単位である。ポリマー濃度の関数として得られる最小の偏析温度は、「LCST」(Lower Critical Solution Temperature;下限臨界溶液温度)として知られている。ポリマーの各濃度について、熱誘導化偏析温度(または加熱による偏析温度)が観察されている。それは、曲線の最小点であるLCSTよりは高い。この温度未満でポリマーは水溶性であり、この温度を超えるとポリマーは水溶性を失う。
【0052】
「水溶性」という表現は、その単位が、少なくとも1g/l、好ましくは、2g/lの溶解度を有することを意味する。
【0053】
LCSTの測定は、視覚的に実施されて良い:水溶液の曇点が出現する温度が測定される;この曇点は、溶液の不透明化または透明性の損失によって反映される。
【0054】
一般的に、透明な組成物は、400から800nmの間の波長に無関係に、1cmの厚みのサンプルを通過した最大光透過値が、少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%であろう(EP−A−0291334参照)。
【0055】
透過度は、その光スペクトルの波長で作用する分光光度計の光ビームに1cmの厚みのサンプルを配置することによって測定されて良い。
【0056】
本発明において用いられる、LCSTを有する単位は、
下記式(II)のN-ビニルカプロラクタムホモポリマー:
【0057】
【化3】
Figure 2004522829
【0058】
またはN-ビニルカプロラクタムのコポリマー:及び
− 以下の式(III)のビニルモノマー:
【0059】
【化4】
Figure 2004522829
【0060】
[式中:
− RはH、−CH、−C、または−Cから選択され;及び
− Xは以下のものから選択される:
− −OR’タイプのアルキルオキシドであって、R’は少なくとも一つのハロゲン原子(ヨウ素、臭素、塩素、またはフッ素);スルホン酸(−SO )、スルファート(−SO )、ホスファート(−PO);ヒドロキシル(−OH);第一級アミン(−NH);第二級アミン(−NHR)、第三級アミン(−NR)、または第四級アミン(−N)基{ここで、R、R及びRは互いに独立に、1から6の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素ベースの基(ここでR’+R+R+Rの炭素原子の合計が6を超えないことを条件とする)である}で任意に置換された、1から6の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素ベースの基である;及び
− −NH、−NHR'、及び−NR'R''基であって、R'及びR''は互いに独立に、1から6の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素ベースの基(ここでR'+R''の炭素原子の合計が7を超えないことを条件とする)であって、前記R'及びR''はハロゲン原子(ヨウ素、臭素、塩素、またはフッ素);ヒドロキシル(−OH);スルホン酸(−SO )、スルファート(−SO );ホスファート(−PO);第一級アミン(−NH);第二級アミン(−NHR)、第三級アミン(−NR)、及び/または第四級アミン(−N)基{ここで、R、R及びRは互いに独立に、1から6の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素基(ここでR'+R''+R+R+Rの炭素原子の合計が7を超えないことを条件とする)である}で任意に置換される]
− マレイン酸無水物;
− イタコン酸;
− 式CH=CHOHのビニルアルコール;式CH=CH−OCOCHのビニルアセタート;
− 式CH=CHORのビニルエーテルであって、Rは1から6の炭素を含む直鎖状または分枝状の、飽和または不飽和の炭化水素ベースの基である;
− 水溶性スチレン誘導体、特にスチレンスルホナート;
− ジメチルジアリルアンモニウムクロリド;並びに
− ビニルアセタミド;
からなるものである。
【0061】
前記LCSTを有する単位のモル質量は、1000g/molから500000g/mol、特に2000から50000g/molである。
【0062】
言うまでもないが、LCSTを有するこれらの単位は、反応前に、水溶性単位に反応前に含まれる反応部位と反応して共有結合を形成できる少なくとも一の反応性部位も有することが必要である。
【0063】
前記と同様に、反応前のこの反応性部位は、アルコール、イソシアナート、第一級、第二級、第三級アミン、カルボン酸及びハロゲン官能基から選択することができる。
【0064】
最終ポリマーが、水溶性骨格と、LCSTを有するグラフトからなるとき、反応前の反応部位は、水溶性単位から形成される水溶性骨格に沿って、ランダムに分布しており、グラフトの反応前の反応部位は、反応前のLCSTを有する単位のLCSTを有する鎖の少なくとも一の末端に位置している。
【0065】
ポリマーがマルチブロックタイプであるとき、反応性部位は、反応前に、水溶性単位の末端とLCSTを有する単位の末端に位置している。
【0066】
LCSTを有する単位は、特に反応前に、たとえば、特に、N−ビニルカプロラクタムホモポリマー、またはアミノ、特にモノアミノ、ジアミノ、またはトリアミノ誘導体コポリマーの形態とすることができる。
【0067】
これらの化合物の合成は、アゾビス(イソブチロニトリル)存在下でアミノエタンチオールヒドロクリドなどの一対の開始剤を用いてフリーラジカル重合を行ない、反応前にアミノ反応性末端を有するLCSTを有するオリゴマーを得ることにより行なうことができる。
【0068】
本発明の文脈で用いられる最終ポリマーの中では、特に下記のものを挙げることができる:
−骨格が下記のものからなるポリマー類:
−直鎖状アクリル酸ホモポリマー;
−アクリル酸とAMPS、及び/又はアクリルアミドとの直鎖状コポリマー;
−ポリアクリル酸及び/またはAMPSの架橋ホモポリマー;
−キサンタンガム、アルギナート、カルボキシメチルセルロースまたはメチルカルボン酸ナトリウム基で変性したヒドロキシプロピルグアルなどの天然誘導体、
−及び、N−ビニルカプロラクタムホモポリマーまたは誘導コポリマー(これらのコポリマーは、反応前に、例えば、アミノ、特にモノアミノ、ジアミノ、またはトリアミノである反応性部位を有する)からなるLCSTを有するグラフトを有する。
【0069】
最終ポリマー中のLCSTを有する単位の質量比率は、最終ポリマーの重量に対して、5から70%の間、好ましくは20から65%の間、特に30から60%の間である。
【0070】
好ましくは、LCSTを有する前記単位のLCSTタイプの熱誘導性偏析温度は、LCSTを有する単位の水中質量濃度が1%のとき、5℃から40℃、好ましくは10から35℃である。
【0071】
本発明の文脈で用いられるポリマーは、当業者の一般的な知識にしたがって容易に調製することができる。
【0072】
特に、最終ポリマーが、特に、LCSTを有するグラフト単位を有する水溶性骨格を含むグラフトポリマーの形態のとき、反応前に少なくとも一の反応性末端、特にアミノ末端を、骨格を形成する水溶性ポリマー(ポリマーは、少なくとも10%(モルベースで)のカルボン酸基を有する)上に有するLCSTを有する鎖のグラフト化により、調製することが可能である。
【0073】
この反応は、N−メチルピロリドンまたは水などの溶媒中に、ジシクロヘキシルカルボジイミドまたは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドヒドロクロリドなどのカルボジイミドの存在下で行なうことができる。
【0074】
これを行なうためには、Hourdetら、Polymer Vol.38, No.10, pp.2535-2547,1997の文献に記載された調製方法から着想を得ることができる。
【0075】
グラフトポリマーを調製するための他の可能性は、例えば、LCSTを有するマクロモノマー(ビニル末端を有する上記のLCSTを有する鎖)と式(Ia)または(Ib)の水溶性ビニルモノマーとの共重合からなる。
【0076】
最終ポリマーが、ブロックポリマーの形態であるとき、反応前に、各末端に相補的な反応性部位を有する、水溶性単位とLCSTを有する単位とをカップリングさせることにより、調製することができる。
【0077】
こうして得られたポリマーは、水溶性で、熱誘導でゲル化し、生物適合性である。
【0078】
それらは、特に、粘度が一定であるか、温度が増加すると粘度が増加し、さらに良好な透明性を有する、増粘された、さらにはゲル化された水性組成物の生産を可能にする。
【0079】
本発明の文脈で「透明な溶液または組成物」なる表現は、辞書で与えられる標準的な定義を有する。例えば、その透明な組成物は、それを通って、光が通過し、その厚みを通して、対象がはっきりと識別できる。
【0080】
透過度は、光スペクトルの波長で作動する比色計の光ビームで、1cm厚の試料を置いて測定することができる。
【0081】
一般的に、透明な組成物は、400から800nmの間の波長に無関係に、1cmの厚みのサンプルを透過した最大光透過値が、少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%の最大であろう(EP−A−0291334参照)。
【0082】
本発明のポリマーは、水性組成物に、好ましくは0.01から20重量%、特に0.05から15重量%、とりわけ0.1から10重量%の量で存在する。
【0083】
これらの組成物とそれらに含まれるポリマーは、化粧品と皮膚科の用途へ、特に適用される。
【0084】
前記組成物は、上記ポリマーに加えて、水性相を含み、それは、水の他に、植物水、例えばヤグルマソウ水、鉱水、例えばeau de Vittel、eau de Lucas、またはeau de la Roche Posay、及び/または湧き水を含むことができる。
【0085】
意図されたタイプの適用に通常用いられる成分を前記水性組成物に添加することができる。言うまでもなく、当業者は本発明に係る起泡性組成物に添加される任意の化合物を選択するのに注意を払い、これらの組成物に本質的に関連する有利な特性が、考慮される添加によって損なわれない、または実質的に損なわれないようにするであろう。
【0086】
前記水性組成物は、さらに化粧品で、または皮膚科で許容される媒体、すなわち皮膚、爪、毛髪、睫毛、眉毛、粘膜、半粘膜、及び身体と顔のあらゆる他の領域などのケラチン物質への使用に適合する媒体をさらに含むことができる化粧品または皮膚科組成物の全部または一部を形成することができる。
【0087】
前記組成物は、特に、ケラチン物質(皮膚、爪、毛髪、睫毛、眉毛、粘膜、半粘膜、及び身体と顔のあらゆる他の領域)へ適用することができる、化粧品メイクアップまたはケア組成物へ特に適用される。
【0088】
本発明の主題は、ケラチン物質をメイクアップ及び/またはケアするための、本発明の組成物の美容的使用でもある。
【0089】
本発明の他の特徴及び利点は、非制限的な説明のために与えられる以下の記載を読むことでより明確になるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0090】
実施例1
ポリ−N−ビニルカプロラクタムグラフトを有するポリマーは、下記の2段階工程に従って得ることができる。
【0091】
アミノ反応性末端を有するN−ビニルカプロラクタムオリゴマーの合成
26.4gのN−ビニルカプララクタム(0.189モル)と、モレキュラーシーブの上で乾燥させた、52mlのメタノールを、アルミニウム包装で遮光し、濃縮器と窒素導入口を備えた、250mlの3口丸底フラスコに導入する。この混合物に窒素をスパージし、ウォータバスで攪拌しながら30℃に加熱する。45分後、前もって20mlの乾燥メタノールに溶解した1.73gの塩酸アミノエタンチオール(0.015モル)を反応媒体に添加する。15分後に、20mlの乾燥メタノールに溶解した0.312gのアゾビス(イソブチロニトリル)(1.9×10−3モル)を、反応媒体に添加する。この反応媒体を、攪拌しながら、60℃、3時間、窒素雰囲気下に保つ。その後、加熱を停止し、反応媒体を窒素スパージの中で、攪拌しながら、室温まで冷却する。
【0092】
合成されたN−ビニルカプロラクタムオリゴマーは、メタノールを蒸発させ、産物を水に再溶解し、凍結乾燥することにより単離される。
【0093】
ポリアクリル酸への、N−ビニルカプロラクタムオリゴマーのグラフト化
450000g/molのモル質量を有する3グラムのポリアクリル酸を、60℃で12時間攪拌しながら、凝縮器を備えた500ml三口丸底フラスコ中の125mlの1−メチル−2−ピロリドンに溶解する。125mlの1−メチル−2−ピロリドンに事前に溶解した2.5グラムのN−ビニルカプロラクタムオリゴマーを、攪拌しながら反応媒体内に滴下して導入する。15分後、50mlの1−メチル−2−ピロリドン中に事前に溶解した0.687グラムのジシクロヘキシルカルボジイミドを、激しく攪拌しながら反応媒体中に滴下して導入する。反応媒体を、攪拌しながら60℃で12時間維持する。
【0094】
次いで反応媒体を20℃に冷却し、次いで4℃で24時間冷蔵庫に配置する。次いで形成されたジシクロヘキシルウレアの結晶を濾過によって取り出す。次いで19gの35%水酸化ナトリウム(アクリル酸のモル数に対して4倍過剰)でポリマーを中和し、沈澱させる。12時間放置した後、反応媒体を濾過して、沈降化ポリマーを回収する。このポリマーを35℃で24時間真空下で乾燥する。
【0095】
9グラムの固体を回収し、2リットルの脱イオン水に溶解する。10000ダルトンにセットされたカットオフ値を有する膜を含むMillipore限外濾過システムを使用して、この溶液を限外濾過する。かくして精製された溶液を凍結乾燥し、固体形態のポリマーを回収する。
【0096】
ポリ−N−ビニルカプロラクタムをグラフトした4.5グラムのポリアクリル酸(450000g/mol)が得られる。
【0097】
最終ポリマー中のLCSTを有する単位の質量割合は38%である。
【0098】
こうして得られたポリマーの、20℃での水中溶解度は、少なくとも10g/lである。
【0099】
実施例2
本発明のポリマーを、WO−05/24430に記載された従来のポリマーと比較する。
【0100】
UV可視比色計により、500nmの波長で、35℃と40℃の温度で、これらのポリマーを含む水溶液の吸収度を測定する。
【0101】
吸収度 =−log(透過度)
の関係にしたがって、そこから透過度を推定する。
【0102】
下記の結果が得られる。
【0103】
【表1】
Figure 2004522829
【0104】
比較例1:ポリ(N−イソプロピル−アクリルアミド)とポリアクリル酸の24/76のブロックコポリマー(WO−95/24430の図1)
【0105】
比較例2:ポリ(N−イソプロピル−アクリルアミド)とポリアクリル酸の43/57のブロックコポリマー(WO−95/24430の図1)
【0106】
こうして、本発明のポリマーは、従来のポリマーに比べて、格段に透明な組成物を与えることがわかる。
【0107】
実施例3
下記のものを含む熱誘導性水性ゲルを調製する:
−実施例1(固体)のポリマー 5g;
−水 100gとなる量
【0108】
この組成物は、生理食塩水にポリマーを単に導入し、20℃、2時間、攪拌することにより調製される。
【0109】
粘度の測定を、20℃と40℃で、円錐/プレート形状寸法6cm/2°と温度制御システムを備えたHaake RS150レオメーターを用いて行なう。粘度の測定は、負荷剪断レートが10s−1でフローモードで行なう。
【0110】
下記の結果が得られる:
− 20℃での粘度:0.010Pa.s;
− 40℃での粘度:1Pa.s。

Claims (17)

  1. 水溶性単位及びLCSTタイプの温度を有する単位を含むポリマーであって、前記ポリマーは、第1に、反応前に、少なくとも二の反応性部位を有する水溶性単位の、第2に、反応前に、少なくとも一の反応性部位を有する、LCSTを有する単位の、反応性部位の間の反応により共有結合を形成して得ることが可能であるものであり、前記LCSTを有する単位は、N−ビニルカプロラクタムホモポリマーまたはそれから由来するコポリマーからなり、ポリマー中のLCSTを有する単位の質量比は、5から70%の間である、ポリマー。
  2. 前記ポリマーは、水溶性ブロックとLCSTを有するブロックを交互に含むブロックポリマーの形態であるか、または骨格が水溶性単位から形成され、LCSTを有するグラフトを有するグラフトポリマーの形態であり、この構造は部分的に架橋されていることも可能である、請求項1記載のポリマー。
  3. 前記水溶性単位が、反応前に、
    − (メタ)アクリル酸;
    − 以下の式(Ia)のビニルモノマー:
    Figure 2004522829
    [式中:
    − RはH、−CH、−C、または−Cから選択され;及び
    − Xは以下のものから選択される:
    − −OR’タイプのアルキルオキシドであって、R’は少なくとも一つのヒドロキシル(−OH);第一級アミン(−NH);第二級アミン(−NHR)、または第三級アミン(−NR)基{ここで、R、Rは互いに独立に、1から25の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素ベースの基(ここでR+Rの炭素原子の合計が26を超えないことを条件とする)である};ハロゲン原子(ヨウ素、臭素、塩素、またはフッ素)で置換された、1から6の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素ベースの基である;及び
    − −NH、−NHR’、及び−NR'R''基であって、R'及びR''は互いに独立に、1から25の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素ベースの基(ここでR'+R''の炭素原子の合計が26を超えないことを条件とする)であって、前記R'及びR''はヒドロキシル(−OH);スルホン酸(−SO )、スルファート(−SO );ホスファート(−PO);第一級アミン(−NH);第二級アミン(−NHR)、第三級アミン(−NR)、及び/または第四級アミン(−N)基{ここで、R、R及びRは互いに独立に、1から25の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素ベースの基(ここでR+R+Rの炭素原子の合計が27を超えないことを条件とする)である}で任意に置換される]
    − マレイン酸無水物;
    − イタコン酸;
    − 式CH=CHOHのビニルアルコール;
    − 式CH=CH−OCOCHのビニルアセタート
    から、単独または混合物として選択される少なくとも一つのモノマーAのフリーラジカル重合によって得られるものである、請求項1または2に記載のポリマー。
  4. 前記水溶性単位が、反応前に、
    − 以下の式(Ib)のビニルモノマー:
    Figure 2004522829
    [式中:
    − RはH、−CH、−C、または−Cから選択され;及び
    − Xは以下のものから選択される:
    − −OR’タイプのアルキルオキシドであって、R’はスルホン酸(−SO )、スルファート(−SO )、ホスファート(−PO);及び/または第四級アミン(−N)基{ここで、R、R及びRは互いに独立に、1から25の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素ベースの基(ここでR+R+Rの炭素原子の合計が27を超えないことを条件とする)である}で任意に置換された、1から6の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素ベースの基である;及び
    − N−ビニルラクタム、例えばN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、及びN−ブチロラクタム;
    − 式CH=CHORのビニルエーテルであって、Rは1から25の炭素を含む直鎖状または分枝状の、飽和または不飽和の炭化水素ベースの基である;
    − スチレン及びその誘導体、特にスチレンスルホナート;
    − ジメチルジアリルアンモニウムクロリド;並びに
    − ビニルアセタミド;
    から、単独または混合物として選択される少なくとも一つのモノマーBの重合によっても得られる、請求項1または2に記載のポリマー。
  5. 前記の水溶性単位が、反応前に、
    − 反応前に、少なくとも二の反応性部位、特にカルボン酸官能基を有する水溶性ポリウレタン;
    − キサンタンゴム;
    − アルギナート及びその誘導体、例えばプロピレングリコールアルギナート;
    − セルロース誘導体、特にカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及び第四級化ヒドロキシエチルセルロース;
    − ガラクトマンナン及びその誘導体、例えばコンニャクゴム、グアルゴム、ヒドロキシプロピルグアル、ナトリウムメチルカルボキシラート基で変性されたヒドロキシプロピルグアル、ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムグアルクロリド;
    − ポリエチレンイミン;
    から選択されるものである、請求項1または2に記載のポリマー。
  6. 前記水溶性単位が、それらがグラフトポリマーの水溶性骨格を構成する場合、5000g/molから5000000g/molの範囲のモル質量を有し、または、それらがマルチブロックポリマーのブロックを構成する場合、5000g/molから100000g/molの範囲のモル質量を有する請求項1から5のいずれか一項に記載のポリマー。
  7. LCSTを有する単位が、
    下記式(II)のN-ビニルカプロラクタムホモポリマー
    Figure 2004522829
    またはN-ビニルカプロラクタムのコポリマー:及び
    − 以下の式(III)のビニルモノマー:
    Figure 2004522829
    [式中:
    − RはH、−CH、−C、または−Cから選択され;及び
    − Xは以下のものから選択される:
    − −OR’タイプのアルキルオキシドであって、R’は少なくとも一つのハロゲン原子(ヨウ素、臭素、塩素、またはフッ素);スルホン酸(−SO )、スルファート(−SO )、ホスファート(−PO);ヒドロキシル(−OH);第一級アミン(−NH);第二級アミン(−NHR)、第三級アミン(−NR)、または第四級アミン(−N)基{ここで、R、R及びRは互いに独立に、1から6の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素ベースの基(ここでR’+R+R+Rの炭素原子の合計が7を超えないことを条件とする)である}で任意に置換された、1から6の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素ベースの基である;及び
    − −NH、−NHR'、及び−NR'R''基であって、R'及びR''は互いに独立に、1から6の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素ベースの基(ここでR'+R''の炭素原子の合計が7を超えないことを条件とする)であって、前記R'及びR''はハロゲン原子(ヨウ素、臭素、塩素、またはフッ素);ヒドロキシル(−OH);スルホン酸(−SO )、スルファート(−SO );ホスファート(−PO);第一級アミン(−NH);第二級アミン(−NHR)、第三級アミン(−NR)、及び/または第四級アミン(−N)基{ここで、R、R及びRは互いに独立に、1から6の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の炭化水素基(ここでR'+R''+R+R+Rの炭素原子の合計が7を超えないことを条件とする)である}で任意に置換される]
    − マレイン酸無水物;
    − イタコン酸;
    − 式CH=CHOHのビニルアルコール;式CH=CH−OCOCHのビニルアセタート;
    − 式CH=CHORのビニルエーテルであって、Rは1から6の炭素を含む直鎖状または分枝状の、飽和または不飽和の炭化水素ベースの基である;
    − スチレンまたはその誘導体、特にスチレンスルホナート;
    − ジメチルジアリルアンモニウムクロリド;並びに
    − ビニルアセタミド;
    からなるものである、請求項1から6のいずれか一項に記載のポリマー。
  8. 前記LCSTを有する単位のモル質量が、1000g/molから500000g/mol、特に2000から50000g/molである請求項1から7のいずれか一項に記載のポリマー。
  9. 前記LCSTを有する単位が、反応前に、N-ビニルカプロラクタムホモポリマーまたは、アミノ、特にモノアミノ、ジアミノ、またはトリアミノ、誘導体コポリマーの形態である、請求項1から8のいずれか一項に記載のポリマー。
  10. 最終ポリマー中の前記LCSTを有する単位の質量比が、最終ポリマーの重量に対して、好ましくは20から65%、特に30から60%である、請求項1から9のいずれか一項に記載のポリマー。
  11. 前記LCSTを有する単位のLCSTタイプの熱誘導化偏析温度が、LCSTを有する単位の1質量%の水中濃度において、5から40℃であり、好ましくは10から35℃である、請求項1から10のいずれか一項に記載のポリマー。
  12. 20℃における、水中の溶解度が、少なくとも10g/l、好ましくは少なくとも20g/lである、請求項1から11のいずれか一項に記載のポリマー。
  13. 400から800nmの間のいずれの波長においても、1cmの厚みのサンプルを通過する最大光透過値が、少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%である、増粘された、さらにはゲル化された、透明の水性組成物を製造するための、請求項1から12のいずれか一項に記載のポリマー。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の少なくとも一のポリマーと、水性相を含む水性組成物。
  15. 前記ポリマーが、0.01から20重量%、特に0.05から15重量%、とりわけ0.1から10重量%の量で存在する、請求項14記載の組成物。
  16. さらに化粧品または皮膚科で許容される媒体を含む、請求項14または15に記載の組成物。
  17. ケラチン物質をメイクアップ及び/またはケアするための、請求項14から16のいずれか一項に記載の組成物の美容的使用。
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