JP2004522769A - エアゾル剤供給用の放出調整した粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】
肺への薬剤供給用に適した、放出調整し噴霧状に分散可能な粒子の提供。
【解決手段】
この発明の粒子は、(1)薬物つまり薬剤、(2)薬剤に会合(たとえば、それに非共有結合的に付着したり、あるいはその構造物の一部となったり)する、高分子化ケイ酸塩構造物、および(3)適切な流体つまり推進剤(プロペラント)、ならびに(4)適切な安定剤からなる。

Description

【発明の背景】
【0001】
発明の分野
この発明は、放出を調整したエアゾル剤の粒子、より詳しくは、医用エアゾル粒子であって、選ばれた薬剤を捕まえ、それをゆっくりと放出する高分子化ケイ酸塩小胞を含むものに関する。
【0002】
関連技術の説明
吸入によって今日投与される多くの薬剤は、主には、吸い込むことができる大きさの液体あるいは固体のエアゾル粒子である。生物学的治療にとって、これが問題を生じる。というのは、それらの薬剤の多くが、長期にわたって水がある環境下にあると不安定だからである。乾燥粉末として提供される場合、グライデイングやその他の高剪断の粉砕手段によって微粉化すると、すぐに変性してしまう。その上、それらの薬剤の多くが、吸入エアゾル剤として投与されるとき、呼吸器官からすばやく取り出され、肺の中に長くは存在し続けることがない。さらにまた、かなりの薬剤のロスが不活性化によって起こるであろう。その不活性化は、薬剤が装置や容器の表面と反応する結果として、あるいは、噴霧のとき、特には、高剪断でエネルギ−が集中する霧状化システムにおいて起こる[ミュ−メンタ−ラ,エム.,ほか、Pharm. Res., 11: 12-20 (1994)]。
【0003】
そのような不安定性の問題を解決するため、たとえばポリラクチド‐コ‐グリコライドなどの生物分解性のあるキャリア(担体)を含む多くの薬剤および賦形剤システムが、生物学治療用のタンパク質およびペプチドとして開発されている[リュ−,ア−ル.,ほか、Biotechnol. Bioeng., 37: 177-184 (1991)]。そのような薬剤は、それらのキャリア(担体)システムによって適切に保護され、それにより、水性媒体に見られるような多くの変性を生じないと推定される。重要なことには、それらの高分子物質が吸収の場で薬剤の放出を長引かせ、その結果、薬剤の効果もまた体の中で維持し続けることになる。
【0004】
治療用のペプチドおよびタンパク質の大部分は、たとえ浸透性を高めたとしても、生物学的皮膜を通して吸収されにくい。その原因は、おそらく、大きな分子サイズ(つまり、1000ドルトン以上)、イオン化、高い表面電荷、酵素的および化学的な不安定さ、そして、患者の体(たとえば、ヒトあるいは他の動物)における吸収バリアによる低い浸透性を含む、いくつかのファクタの組合わせにあるだろう。きわめて多数の治療において、効能に必要とする最小限の全身的な濃度にするために、薬剤の用量測定の重要性が増している。他の場合には、吸収バリアを通しての浸透性を改善するため、薬剤製品に新型の吸収促進剤を処方している。しかし、そのような処方には、通常、深刻な毒性についての義務負担がある。臨床および調剤化学技術は、それらの化合物に対し最高度の治療効果を得ようと試み、患者の体の中でのそれらの薬剤の生態的な活動を改善するための主要な方法として、化学的な改変に頼った。体に対する薬剤の投与方法についても、だんだんと経口および非経口から経皮的、直腸および肺の通路へと、つまり鼻および肺へと拡大していった。それらの薬剤供給のアプロ−チについての成功および達成の要因には、体の困難な病気(たとえば、伝染病、悪性腫瘍、心臓、内分泌疾患、神経疾患、およびエイズ(AIDS)のような免疫的に傷のある病気など)の治療に用いねばならない、新しい合成分子を受け入れることが欠如していることが大きく影響している。
【0005】
したがって、求められ必要とされることは、活性な調剤上の成分(「API」、Active Pharmaceutical Ingredient)を備える流体推進処方システムである。その「API」は、安定であり、速度を制限するキャリア(担体)によって保護されており、製造が容易であり、患者(たとえば、ヒトあるいは他の動物)の肺に流体の分散粒子として投与するとき、治療効果があるものである。
【発明の開示】
【発明のサマリ−】
【0006】
この発明は、放出を調整したエアゾル剤の粒子、より詳しくは、医用吸入エアゾル粒子であって、高分子化ケイ酸塩小胞を含むものであり、その高分子化ケイ酸塩小胞は、選ばれた薬剤と会合し(たとえば、その薬剤の構造物の一部を構成したり、そこに選ばれた薬
剤を捕まえたりし)、それをゆっくりと放出する。
【0007】
この出願は、1998年9月22日出願の米国出願第09/158,369号であり、米国特許第6,136,294号となったもの、および、1998年12月10日出願の米国出願第09/209,228号を参照し、それを全体としてここに組み入れる。
【0008】
この発明は、肺への薬剤供給用に適した、放出調整し噴霧状に分散可能な粒子である。その粒子は、(1)薬物つまり薬剤、(2)薬剤に会合(たとえば、それに非共有結合的に付着したり、あるいはその構造物の一部となったり)する、高分子化ケイ酸塩構造物、および(3)適切な流体つまり推進剤(プロペラント)、ならびに(4)適切な安定剤からなる。
【0009】
この目的のための代表的なケイ酸塩は、精製ケイ酸を含む土(Purified Siliceous Earth、国民医薬品集XVI)であり、ある形態ではシリカゲルあるいはいぶしシリカ(fumed silica)としても知られている。それは、一般的に、バルキング(膨化)物質として経口薬の調製で用いられている。この中で用いる「ケイ酸塩」とは、それらの遊離あるいは塩の種類でいうケイ酸、ジケイ酸、トリケイ酸、メタケイ酸、また、非晶質、結晶あるいは析出いずれかの二酸化ケイ素、珪藻土、さらに、フラ−土、キ−ゼルガ−(多孔性のケイ藻土)、セリット、また、タルク、アタパルジャイト、雲母、さらには、モンモリロナイト(商標モンモリロナイト)、カオリン、酸化アルミニウム(ハイドラジライト)、ベントン(商標ベントナイト)、ベントナイト(商標ベントナイトマグマ)および軽石のような粘土、シランならびにシロキサンを意味する。それらは、一般的には、吸収剤、基剤、分散剤、充填剤、濃縮手段として用いられている。
【0010】
高分子化構造物(たとえばシリカゲル)は、患者に対し処方(薬)をエアゾル剤として皮膚、頬、舌下、肺や鼻を通して投与するとき、内部に閉じ込めた薬剤を患者(ヒトあるいは他の動物)の体に対し放出するのを調整する。
【0011】
適切な高分子薬物つまり薬剤は、エアゾル剤、皮膚、頬、舌下、鼻および吸入療法に用いる製品で投与するに適したものの一つである。薬剤を安定したコロイド分散する流体として、たとえば、空気、炭化水素ガス、クロロフルオロカ−ボン(CFC)推進剤、あるいは、たとえばテトラフルオロエタン(HFA‐134a)やヘプタフルオロプロパン(HFA‐227)のような非CFC推進剤を用いる。
【0012】
多イオン性の種類の安定剤を選択して用いる。それには、たとえば、アミノ酸や小分子ペプチドがあり、不活性な処方成分として、薬剤粒子間の付着結合力を低下させる。こうして選択薬剤のエレクトレットあるいは立体的に安定したエ−ロコロイド粒子を作る。エレクトレットは、永久磁石の静電当量であるが、湿気(たとえば、空気中あるいは呼吸気管の周囲の湿り気状態にある水分)があると破壊されやすい。したがって、この発明は、加圧状態での所定用量吸入処方に加えて、乾燥粉末エアゾルの携帯用噴霧器に用いる処方粒子に適用する。
【0013】
この中で用いる用語は、次のような意味である。
【0014】
高分子化薬剤キャリア(たとえば、シリカゲル)からの「放出速度(あるいは放出量)」という用語は、皮膚、口、鼻、舌下、体の腔、鼻、あるいは肺の部分への、または吸収組織から治療する患者の体の全身(循環)へのいずれかについて単位時間当たりに放出される薬剤量として定義する。
【0015】
「ペプチド」、「ポリペプチド」、「オリゴペプチド」、「タンパク質」という各用語については、ペプチドあるいはタンパク質に言及するときに交換可能に用い、しかも、特に規定しない限り、特定の分子量、ペプチド配列あるいは長さ、生体作用あるいは治療上の用途の分野に限定されない。
【0016】
この発明を適用するのに適した薬剤は、分子の大きさが0.5Kドルトンから150Kドルトンの範囲のペプチド、ポリペプチド、あるいはタンパク質治療薬である。特に、ペプチド、ポリペプチドあるいはタンパク質治療薬としては、たとえばインシュリンやインシュリン類似物などの糖尿病用、アミリン、グルカゴン、表面活性剤、たとえばサイトカイン、ケモカイン、リンフォカインなどの免疫調整ペプチド、たとえばタクソ−ル、インタ−ロイキン‐1、インタ−ロイキン‐2や、インタ−フェロンなどのインタ−ロイキン、エリトロポイエティン、トロンボリティクスおよびヘパリン、アンチ‐プロテア−ゼ、アンチトリプシンおよびアミロライド(amiloride)、rhデオキシリボヌクレア−ゼ、抗生物質および他の抗感染薬、ホルモン、および、たとえば副甲状腺ホルモン、LH‐RH(黄体形成ホルモン放出ホルモン)およびGnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)類似物などの生長因子、ヌクレイン酸、DDAVP、カルシトニン、シクロスポリン、リバビリン(ribavirin)、エンザイム(酵素)、ヘパリン、造血因子、シクロスポリン、ワクチン、免疫グロブリン、管活性(vasoactive)ペプチド、アンチセンス物質、遺伝子、オリゴヌクレオチドおよびヌクレオチド類似物を含んでいる。
【0017】
「糖尿病用(のもの)」という用語は、たとえば、アクチビン(activin)、グルカゴン、インシュリン、ソマトスタチン、プロインシュリン、アミリン(amylin)などのように、天然(自然)の、合成の、半合成の、および組換えの薬剤を含む。
【0018】
「インシュリン」という用語は、インシュリン類似物、人体からの抽出インシュリン、人体からの組換えインシュリン、ウシおよび/またはブタからの抽出インシュリン、ウシおよびブタからの組換えインシュリン、およびそれらのインシュリン産出物のいずれかの混合を含むように解釈されるべきである。この用語については、糖尿病の治療において、通常、実質的に精製した形態で用いるポリペプチドを含めるが、その用語を用いるとき、付加的な賦形剤を含む市販の調剤形態も含む。インシュリンとしては、組換え品が好ましく、脱水(完全に乾燥)しても良いし、溶液でも良い。
【0019】
「インシュリン類似物」、「単量体インシュリン」などの用語は、この中では交換可能に用い、前に定義した「インシュリン」のどの形態をも含める。その場合、ポリペプチド連鎖内部の1または2以上のアミノ酸を、代わりのアミノ酸に置き換えたり、および/または1または2以上のアミノ酸を削除したり、あるいは、1または2以上の付加的なアミノ酸をポリペプチド連鎖あるいはアミノ酸連鎖に加えたりすることができる。そうすると、インシュリンが血液グルコ−スのレベルを減少するように働く。一般に、この発明の「インシュリン類似物」という用語には、米国特許第5,547,929号(その特許の全体を参照によってこの中に含める)が示すような「インシュリン リスプロ(lispro)類似物」、リスプロ インシュリンおよびヒトインシュリン(humalog insulin)、ならびに、他の「ス−パ− インシュリン類似物」を含む。そのようなインシュリン類似物が血清グルコ−スレベルに影響する能力は、一般のインシュリンに比べてかなり増加している。それは、肝選択(hepatoselective)インシュリン類似物が脂肪組織におけるよりも肝臓においてより有効であると同様である。好ましい類似物は、単量体インシュリン類似物である。それらは、インシュリンと同様の一般的な目的に用いられるインシュリン類似の化合物であり、たとえば、インシュリン リスプロなど、すなわち、血液グルコ−スのレベルを減じるために投与される化合物がある。
【0020】
「アミリン(amylin)」という用語には、合成、半合成あるいは組換えアミリン、またはアミリン類似物を含むと同様に、天然のヒトアミリン、ウシ、ブタ、ネズミ、ウサギアミリンを含む。そして、アミリン類似物には、プラムリンチド(pramlintide)および他のアミリン作動薬を含む。それらについては、米国特許第5,686,411号および米国特許第5,854,215号(両特許の全体を参照によって、この中に含める)が示している。
【0021】
「免疫調整タンパク質」という用語には、サイトカイン、ケモカイン、リンフォカイン捕体成分、免疫システム従属成分および付着分子、さらにはヒトあるいはヒト以外の動物の特性をもつそれらの受容体を含む。有用な例に、GM‐CSF、IL‐2、IL‐12、OX40、OX40L(gp34)、リンフォタクチン(lymphotactin)、CD40、CD40Lがある。また、有用な例には、インタ−ロイキン(たとえば、インタ−ロイキン1からインタ−ロイキン15)、α、βあるいはγの各インタ−フェロン、腫瘍壊死因子、顆粒球‐マクロファ−ジコロニ−刺激因子(GM‐CSF)、マクロファ−ジコロニ−刺激因子(M‐CSF)、顆粒球コロニ−刺激因子(G‐CSF)、ケモキン(たとえば、好中球活性化タンパク質(NAP))、マクロファ−ジ化学走性誘因物質および活性化因子(MCAF)、RANTES、マクロファ−ジ炎症性ペプチドMIP‐1aおよびMIP‐1b、捕体成分およびそれらの受容体、あるいは付着分子(たとえば、B7.1、B7.2、ICAM‐1、2あるいは3およびサイトカイン受容体)。OX40およびOX40‐リガンド(gp34)は、免疫調整タンパク質のさらに有用な例である。免疫調整タンパク質は、いろいろな目的のために、ヒトあるいはヒト以外の動物の特性になりうるし、場合によっては、また便宜が良いことに、天然のタンパク質、そのムテイン(mutein)、他のポリペプチド配列(たとえば、免疫グロブリン重連鎖定ドメイン)をもつそれらの融合タンパク質の結合した作用をする細胞外ドメインおよび他のフラグメントとなることができる。一つより多くの免疫調整タンパク質を含む(エンコ−ドする)ヌクレオチド配列が入るとき、それらの配列は、たとえば、一つより多くのサイトカイン、あるいはサイトカインと従属/付着の分子との組合わせを構成する。
【0022】
この中で用いる「インタ−フェロン」あるいは「IFN」の用語は、ウイルス複製および細胞増殖を禁止し、免疫反応を調整する、高対応種のタンパク質のグル−プ(科)を意味する。インタ−フェロンは、その細胞の起原および抗原に基づいて3つの種類に分類される。すなわち、α‐インタ−フェロン(白血球)、β‐インタ−フェロン(フィブロブラスト)、γ‐インタ−フェロン(免疫能力細胞)の3つである。各種類の組換え形態および類似物が開発されており、商業的に入手可能である。各種類のサブタイプ分けは、抗原の/構造的な特性に基づく。独特なアミノ酸連鎖をもつ少なくとも24のインタ−フェロンαが、それらのペプチドを含む遊離および連鎖DNAによって確認されている。ヴィスコミ(Viscomi),1996 生物学的療法(Biotherapy), 10: 59-86 を参照し、その全体をこの中に含める。「α‐インタ−フェロン」、「インタ−フェロンα」、「ヒトの白血球」および「IFN」の各用語は、この種類のものを表わすためにこの中で交換可能に用いる。天然のものおよび組換えのαインタ−フェロンの両方共に、この発明の実施のために用いることができる。それらのものには、たとえば米国特許第4,897,471号(参照によって、その特許の内容をこの中に含める)が示す交感インタ−フェロンを含む。このようにして用意するヒトの白血球インタ−フェロンは、異なるアミノ酸連鎖をもつヒトの白血球インタ−フェロンの複数の混合物を含んでいる。精製した天然のヒトα‐インタ−フェロンやそれらの混合物をこの発明で用いることができるが、日本の住友から入手可能なスミフェロンRTMインタ−フェロンα‐nl、英国ロンドンのグラクソウエルカム会社から入手可能なウエルフェロング インタ−フェロンα‐nl(Ins)や米国ノ−ウォ−クのパ−デュ− フレデリック会社から入手可能なアルフェロンRTMインタ−フェロンに限られるわけではない。
【0023】
「エリトロポエチン」という用語は、合成、半合成、組換え、天然、ヒト、サルあるいは他の動物、または微生物学的に分離したポリペプチド生成物に適用する。それらは、主要な構成上の配座の一部あるいはすべて(すなわち、アミノ酸残基の連続配列)、および、対立形質の変体を含む天然エリトロポエチンの1あるいは2以上の生物学的特性(たとえば、免疫学的特性ならびに生体内および生体外の生物学的活性)を備える。それらのポリペプチドは、また、外因的なDNA配列をもつ原核生物あるいは真核生物の受容体の発現(たとえば、細菌、イ−ストおよび哺乳動物の培養細胞による)であるという特有な特徴をもつ。外因的なDNA配列については、ゲノムあるいはcDNAク−ロン、または遺伝子合成によって得ることができる。脊椎動物(たとえば、哺乳動物や鳥)細胞における微生物の発現については、さらに、ヒトのタンパク質、または天然の哺乳動物細胞環境や細胞外の流体(たとえば、血漿や尿)の中のエリトロポエチンと関連する他の汚染物から自由であり無関係であるという特徴がある。典型的な酵母菌(たとえば、サッカロミケスセレビシェ)あるいは原核生物(たとえば、大腸菌)宿主細胞の生成物は、どの哺乳動物のタンパク質と無関係である。用いる宿主に応じて、この発明のポリペプチドは、哺乳動物あるいは他の真核生物の炭水化物とグリコシル化することができるし、あるいはグリコシル化しないこともできる。この発明のポリペプチドは、また、初期メチオニンアミノ酸残基(位置‐1に)を含むことができる。この発明の新しい糖タンパク質生成物には、主要な構造的な立体配座であり、天然(たとえば、ヒト)のエリトロポエチンのそれの複製に充分になることができ、1または2以上の生物学的特性をもつことができるものを備え、しかも、天然(たとえば、ヒト)のエリトロポエチンのそれとは異なる平均炭水化物構造を備えるものを含む。
【0024】
「ヘパリン」および「血栓崩壊(thrombolytics)」という各用語には、たとえば、ヘパリン、低分子量ヘパリン、組織プラスミノゲン活性化因子(TPA)、ウロキナ−ゼ(アボキナ−ゼ)およびクロット(血餅)を制御するために用いる他の因子などの抗血餅因子を含む。
【0025】
「抗プロテア−ゼ」および「プロテア−ゼ阻害剤」という各用語は、交換可能に用い、そして、合成の、半合成の、組換えの、天然あるいは天然でない、受容体と反応する溶解性あるいは固定化因子、または抗体として作用する、酵素あるいは核酸に適用する。それらには、体液免疫反応を調節(変調)する受容体、細胞免疫反応を調節する受容体(たとえば、T細胞受容体)、ならびに、神経性反応を調節する受容体(たとえば、グルタミン酸塩受容体、グリシン受容体、γ‐アミノ酪酸(GABA))を含む。また、それらには、サイチカイン受容体(関節炎、敗血症ショック、移植拒絶反応、自己免疫病および炎症性疾病を含む)、細胞傷害T細胞受容体および/またはTヘルパ−細胞受容体(自己免疫病を含む)ならびにトロンビン受容体(凝結、心臓血管疾病を含む)に抗体を提供することと関連するメジャ−組織適合性(MHC)クラスIおよびII容体を含む。そしてまた、自己抗体を認識する抗体、たとえば、自己免疫疾患やウイルス性(たとえば、HIV、単純性疱疹ウイルス)および/または微生物抗体を認識する抗体を含んでいる。
【0026】
「ホルモン」および「生長因子」という各用語は、ホルモンを放出するホルモンを含み、たとえば、成長ホルモン、甲状腺ホルモン、甲状腺放出ホルモン(TRH)、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)、黄体形成ホルモン、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH、ス−パ−アゴニストおよび拮抗体、たとえばロイプロライド(leuprolide)、デルチレリックス(deltirelix)、ゴソレリン(gosorelin)、ナファレリン(nafarelin)、ダナゾ−ル(danazol)など)があり、天然、ヒト、ブタ、ウシ、ヒツジ、合成、半合成、組換えのものが含まれる。それらには、また、たとえばオクレオタイド(サンドスタチン)のようなソマトスタチン類似物をも含む。生物学的療法のこの種類の他の因子(作用物)には、子宮収縮用の薬剤(たとえば、オキシトシン)、利尿(たとえば、バソプレッシン)、好中球減少(たとえば、GCSF)、呼吸器の障害用の薬剤(たとえば、超酸化物不均化酵素)、RDS(たとえば、表面活性剤、選択的にアポタンパク質を含む)などを含む。
【0027】
「酵素」という用語は、デオキシリボヌクレア−ゼ(ジェネンテック)プロテア−ゼ(たとえば、トリプシンやトロンビンのようなセリンプロテア−ゼ)のような組換えデオキシリボヌクレア−ゼ、ポリメラ−ゼ(たとえば、RNAポリメラ−ゼ、DNAポリメラ−ゼ)、逆転写酵素およびキナ−ゼ、関節炎に関係する酵素、骨粗鬆症、炎症性の疾病、糖尿病、アレルギ−、臓器移植拒否反応、ガン遺伝子活性化(たとえば、ジヒドロ葉酸還元酵素)、形質導入(signal transduction)、自己循環調整、転写、DNA複製および修復を含む。
【0028】
「核酸」という用語は、天然あるいは天然でないヌクレオシド、または、他のプロテイノイド作用物(因子)であって、他の核酸、あるいは相補的な水素結合を経るオリゴヌクレオチドに特に結合することができ、しかも非核酸配位子に結合することができるものを含むDNAあるいはRNAのどの部分(セグメント)をも含む。その点、アプタマ−(aptamer)DNAを用いる、トロンビン触媒作用によるフィブリノゲンからフィブリン形成の阻害についての報告、ボック,エル.ほか、Nature 355:564-566 (1992)を参照されたい。
【0029】
この発明にしたがって、それに対し誘導分子を合成、選択および結合する生物学的分子の例として、細胞膜受容体、神経伝達物質、毒素および毒物、ウイルスエピト−プ、ホルモン、アヘン剤、ステロイド、ペプチド、酵素の基質および阻害剤、コファクタ−、薬物、レクチン、糖、オリゴヌクレオチド、核酸、オリゴ糖、脂質、タンパク質、ならびに上述の分子の類似物のためのアゴニストおよび拮抗体を含むが、それに限定されるわけではない。
【0030】
「類似物」という用語は、それに類似すると思われる複数の分子と共通の機能的な活性をもち、一般には、共通の構造的な特徴をももつ分子を指す。
【0031】
「組換え(あるいは組換え体)」という用語は、原核生物の細胞を発現するクロ−ン生物学的療法上の、あるいは遺伝工学的な分子、または、さらに別の状態に処理し第2の組合わせライブラリ−を形作る複数分子の組合わせライブラリ−、特には、物理化学的、薬理学的、および生物学的療法因子の臨床での安全性を促進する保護基を含む分子のいずれのタイプをも指す。
【0032】
「ワクチン」という用語は、体液や細胞の免疫反応を刺激する治療上の構成(成分)を指し、それは、分離されていることもあるし、たとえば活性樹木状の細胞のような抗原提供細胞を通して、T細胞を活性化し、選択した抗原に対し多価の細胞免疫反応を生成するものでもある。効力のある抗原は、試験管内の細胞をポリペプチド複合体に晒すことによって、刺激することができる。ポリペプチド複合体としては、樹木状の細胞結合タンパク質およびポリペプチド抗原で構成することができるが、好ましくは、ポリペプチド抗原としては、組織特異的腫瘍抗原か、腫瘍遺伝子生成物のいずれかが良い。しかし、たとえばウイルス抗原のような他の抗原を、そのような組合わせに用いて免疫刺激反応を生じるようにすることができる。もう一つの好ましい実施例では、免疫刺激ポリペプチド複合体の部分を形作る樹木状の細胞結合タンパク質が、GM‐CSFである。さらに他の好ましい実施例では、複合体の部分を形作るポリペプチド抗原は、腫瘍特異的抗原前立腺酸性ホスファタ−ゼである。さらにまた、他の好ましい実施例において、ポリペプチド抗原は、腫瘍遺伝子生成ペプチド抗原のいずれか一つである。また、ポリペプチド複合体として、樹木状の細胞結合タンパク質とポリペプチド抗原との連鎖ペプチドをも含む。そのポリペプチド複合体は、ポリペプチド抗原に結合した樹木状の細胞結合タンパク質であり、そのようなポリペプチド複合体として、好ましくは、樹木状の細胞結合タンパク質(好ましくは、GM‐CSF)、およびポリペプチド抗原から形作ったものが良い。そのポリペプチド抗原として、前立腺酸性ホスファタ−ゼ(PAP)のような組織特異的腫瘍抗原、あるいは、Her2、p21RAS、p53のような腫瘍遺伝子生成物が好ましいが、ウイルス抗原のような他の例もまたこの発明の考え方の範囲内にある。
【0033】
「免疫グロブリン」という用語は、たとえば1または2以上の遺伝子ベクトルによる解読および遺伝情報指定(エンコ−ド)、宿主防御細胞中の核酸の半分をいろいろと結合する複合化、あるいは、ヒトや動物の治療の中で補助のためのベクトルを発現する共役のような宿主防御メカニズムに含まれるポリペプチドオリゴヌクレオチドを包含する。ポリペプチドのこのクラスに入る薬剤には、IgG、IgE、IgM、IgDがあり、それらは個別の場合、あるいは互いに組み合う場合のいずれかである。
【0034】
この発明によって、肺に吸入しようとする処方をする場合、生物学的療法薬物に対し、結合させようとする重合体(たとえば、シリカゲル、あるいはいぶしシリカ(fumed silica))を会合させる。「会合させる」あるいは「会合」とは、薬物がが重合体と一緒の高分子化構造物(重合体)のマトリックスあるいは一部として存在するか、または、薬物が高分子化合物あるいは高分子化構造物粒子の中にミクロスフェアとして閉じ込められているか、さらには、そのような粒子の表面にあることを意味する。それによって、薬剤の生物学的療法に効き目がある部分(たとえば、95%あるいはそれ以上)は微粒子である。典型的には、その構造物粒子の大きさは、直径が約10μm以下、好ましくは5μm以下である。
【0035】
この目的に適したケイ酸塩は、精製ケイ酸を含む土(Purified Siliceous Earth、国民医薬品集XVI)であり、ある形態ではシリカゲルあるいはいぶしシリカ(fumed silica)としても知られている。それは、一般的に、バルキング(膨化)物質として経口薬の調製で用いられている。この中で用いる「ケイ酸塩」とは、それらの遊離あるいは塩の種類でいうケイ酸、ジケイ酸、トリケイ酸、メタケイ酸、また、非晶質、結晶あるいは析出いずれかの二酸化ケイ素、珪藻土、さらに、フラ−土、キ−ゼルガ−(多孔性のケイ藻土)、セリット、また、タルク、アタパルジャイト、雲母、さらには、モンモリロナイト(商標モンモリロナイト)、カオリン、酸化アルミニウム(ハイドラジライト)、ベントン(商標ベントナイト)、ベントナイト(商標ベントナイトマグマ)および軽石のような粘土、シランならびにシロキサンを意味する。シリカゲルは、ゼラチン特性をもつ半合成の懸濁物質である。シリカゲルのゲルは、治療する患者の人体の中でゆっくりと溶解し、それによって、速度制御あるいは溶解制御をするようにしてその薬剤有効量を放出する。そのような高分子化合物システムでは、選択した単一の薬剤あるいは複数の薬剤とその位置のまま一緒になって、構造物あるいはマトリックスを形作り、それによって、そのような単一あるいは複数の薬剤をマトリックスの部分として形作るか、あるいは、マトリックスの内部に閉じ込める。そのような構成あるいは包み込みによって、薬剤(たとえば、包み込んだインシュリン)は、体の供給部分(皮膚、口、舌下、鼻など)からその周囲の部分あるいは治療者の体組織に対し、徐放性をもってあるいは調整して放出される。
【0036】
典型的には、約2から6時間の放出に対し、高分子化材料の濃度は、約10ppmから約100,000ppmの範囲であり、それにより、必要な放出プロフィ−ル(たとえば、約15分から約12時間)を得ることができる。
【0037】
生物学的療法薬剤は、この発明の高分子化合物構造の中に、生物学的に有効な量だけ入っている。すなわち、その量とは、生物学的療法の薬剤がエアゾ−ル薬剤(たとえば、分散エアゾ−ル剤)に入り、口あるいは鼻を通して吸入されることによって、必要な生物学的療法の効果、典型的には、単位投与量あるいは数投与量を生じるような量である。
【0038】
「投与期間」という用語は、その間にそれを必要とする患者に対し、体への投与経路によって選択した薬剤の投与をする期間を意味すると解釈されるべきである。その期間は、一日の中の1あるいは2時間以上、または数週間についての2、3日、しかし好ましくは、一か月を越えないようあるいは1時間を下らないよう、しかし、その期間内に、患者が多数回の服用をし、かつ選択薬剤の多数の服用量をいずれかの投与経路を通して放出するようにするのが良い。
【0039】
この中で用いる「量」という用語は、分量あるいは状況にふさわしい濃度を指す。生物学的治療の有効量を構成する薬剤量は、用いる生物学的治療薬剤の効力、処方薬の投与経路、および処方薬の投与に用いる機械的なシステムなどの複数の要因に応じて変化する。薬の生物学的治療の有効量については、そのような要因を考慮して、その分野の専門家が選択することができる。一般的には、薬の生物学的治療の有効量は、流体つまり用いるプロペラントを100重量部として約0.00001重量部から約5重量部であろう。
【0040】
適切な流体には、空気のほか、n‐ブタン、プロパン、イソペンタンなどの炭化水素、あるいは、プロペラント(推進剤)を含む。適切なプロペラントは、たとえば1‐6水素を含むフルロカ−ボン(たとえば、CHFCHF、CFCHF、CHCHおよびCFCHFCF)のようなフルオロカ−ボン、たとえば1‐4カ−ボン過フルオロカ−ボン(CFCF、CFCFCF)のような過フルオロカ−ボン、あるいは、上述したものの混合物であり、蒸気圧が充分であり、プロペラントとして有効に作用するものである。適切なプロペラントの典型例として、たとえばプロペラント11,12および114あるいはその混合物のような通常のクロロフルオロカ−ボン(CFC)プロペラントを挙げることができる。たとえば1,1,1,2‐テトラフルオロエタン(プロペラント134a)、1,1,1,2,3,3,3‐ヘプタフルオロプロパン(プロペラント227)あるいはその混合物のような非‐CFCプロペラントが好ましい。流体あるいはプロペラントは、充分な量が入っており、それを用いるときエアゾ−ル容器から選択薬剤の投与量を多数回にわたって推進させるようにするのが良い。
【0041】
適切な第1の安定剤を選ぶ。適切な第1の安定剤は、(1)〜(5)のものを含む。(1)次の(a)(b)(c)から選ぶアミノ酸、(a)式がHN‐R‐COOH(I)のモノアミノカルボン酸、(b)式がHN‐R(COOH)(II)のモノアミノジカルボン酸、(c)式が(HN)‐RCOOH(III)のジアミノモノカルボン酸、ここで、Rは、炭素原子1〜22の直線的あるいは分岐したアルキル基であり、一部を硫化物(‐S‐)、酸化物(‐O‐)、ヒドロキシル基(‐OH‐)、アミド(‐NH)、硫酸塩(‐SO)、次式のアリ−ル基の一あるいは複数と置換可能である。
【0042】
【化1】
Figure 2004522769
ここで、Xは、水素、ハロゲン(F、Cl、Br、I)、炭素原子6のアルキル、炭素原子1〜6のアルコキシ、ヒドロキシおよびニトロ、ならびに、たとえばスエニル(thienyl)、フリル(furyl)、ピラニル(pyranyl)、イミダゾ−ル、ピュロリル、シゾリル(thizolyl)、オキサゾリル(oxazolyl)、ピリディル(pyridyl)のような環式化合物、さらには、ピリミディニル(pyrimidinyl)化合物である。(2)次の(a)(b)(c)から選ぶアミノ酸誘導体、(a)アミノ基の酸付加塩であって、有機酸(たとえば酒石酸、クエン酸、酢酸、琥珀酸、マレイン酸、フマル酸、蓚酸など)のほか、無機酸(たとえば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、過塩素酸など)から得るもの、(b)カルボン酸群のアミド化合物:たとえばグルタミンやジペプチドであって、たとえば酸化および非酸化のL‐システイニルグリシン、γ‐L‐グルタミル‐L‐システイン、N‐アセチル‐L‐システイン‐グリシン、共役、非共役あるいは高分子化いずれかの形態のL‐Gly‐L‐GluおよびL‐Val‐L‐Thr、L‐アスパルチル‐L‐フェニルアラニン、ムラミルジペプチド、栄養素(たとえばL‐チロシル‐L‐チロシン、L‐アラニル‐L‐チロシン、L‐アルギニル‐L‐チロシン、L‐チロシル‐L‐アルギニン、N‐Cbz‐L‐Leu‐L‐Leu‐OCHおよびその塩あるいはエステル)、グリシル‐グリシン、N‐アセチル‐L‐アスパラギン酸塩‐L‐グルタミン酸塩(NAAG)など、そして、トリペプチドであって、酸化および非酸化のγ‐L‐グルタミル‐L‐システイニルグリシン、ムラミルトリペプチドなど、(c)カルボン酸群のエステルであって、脂肪族の炭素原子1〜6の直線的なあるいは分岐した連鎖をもつアルコ−ルから得るもの(たとえば、L‐アスパルチル‐L‐フェニルアラニンメチルエステル、商標アスパルテ−ム)。(3)上述したもののいずれかのエ−テル、(4)上述したもののいずれかの水和物あるいは半水和物、(5)アミノ酸とアミノ酸誘導体との混合物。
【0043】
この発明の処方についての適切なアミノ酸には、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、ロイシルアラニン、メチオニン、トレオニン、イソバリン、フェニルアラニン、チロシン、セリン、システイン、N‐アセチル‐L‐システイン、ヒスチジン、トリプトファン、プロリン、およびヒドロキシプロリン(たとえば、トランス‐4‐ヒドロキシプロリン)を含む。式IIの化合物には、アスパラギン酸、およびグルタミン酸を含む。また、式IIIの化合物には、アルギニン、グルタミン、リジン、ヒドロキシリジン、オルニチン、アスパラギン、およびシトルリンを含む。
【0044】
流体あるいはエアゾル処方は、保護コロイド安定剤を含むようにするのが好ましい。その量は、その安定剤を含まない同一の処方に比べて処方を安定させる効果がある量である。その効果は、撹拌した後で、再現性のある薬物投与を妨げるような速さで薬物が沈殿せず、上かす(あわ)が生ぜず、あるいは凝集が生じない作用である。処方(薬)が約15秒から約15分の間実質的に均一な薬物濃度を保持するなら、再現性のある薬物投与を達成する。
【0045】
エアゾル懸濁液として、エアゾル処方について最適な機能および治療上の性能を得るため、安定剤(たとえばアミノ酸安定剤)を粗い担体(たとえば20〜90μm)として、あるいは細かく微粉化して(直径が10μm以下)含ませる。どちらの場合でも、患者の吸入操作を訓練せずに、再現性のある薬物投与をすることができる。したがって、2リットルまでの周期的な流れで、あるいは、15リットル/分から約90リットル/分程度の低い流量で、均一性にすぐれた投与を達成することができる。
【0046】
また、第1の安定剤の代わりに第2の安定剤を選ぶことができる。第2の適切な安定剤は、「水付加(water addition)」のものである。この中で用いるとき、「水付加(water addition)」とは、水の量である。それは、(1)説明したエアゾル処方(たとえば、高分子化構造物の一部となったり、その中に閉じ込められたりして一緒になった薬剤、および流体キャリア)の他の成分とともに最初に加えるか、あるいは、他の成分(たとえば、薬剤、流体キャリア)を組み合わせ加工した後で加えるもの、(2)常に存在する水およびエアゾル処方の加工および/または保存の間に生じる水(すなわち、「発生した」あるいは「発生期の」処方水)に加わるもの、ならびに、(3)発生期の処方水を含む薬剤エアゾル処方(たとえば、ロジグリタゾン(rosiglitazone)マレイン酸塩)をさらに安定させる量で存在するものである。
【0047】
エアゾル処方は、好ましくは、水付加を含まない(すなわち、発生期の処方水だけを含む)同一の処方に比べて処方を安定させる効果がある量の水付加を備える。その効果は、撹拌した後で、再現性のある薬物投与を妨げるような速さで薬物(たとえば、インシュリン含有構造物)が沈殿せず、上かす(あわ)が生ぜず、あるいは凝集が生じない作用である。処方(薬)が約15秒から約5分の間実質的に均一な薬物濃度を保持するなら、再現性のある薬物投与を達成する。
【0048】
もちろん、第1の安定剤と第2の安定剤とを近似した濃度に(たとえば、10ppm〜10,000ppm)混合し、結果として得る処方の安定性を達成することができる。
【0049】
有効な量を構成する安定剤(たとえば、アミノ酸安定剤単独、水付加安定剤単独、あるいは両方の安定剤の組合わせ)の特定量は、特定の安定剤単独、特定のプロペラント、および処方に用いる特定の薬剤によって変わる。したがって、この発明の具体的な処方に用いる具体的な有効量を挙げることは実際に則してはいない。しかし、そのような量について、当業者は、上に述べたファクタ−を充分に考慮すればすぐに定めることができる。だが、一般的には、処方に含まれる安定剤の量は、全処方の約0.001ppmから約200,000ppmであり、好ましくは、全処方の約1ppmから約10,000ppm、さらに好ましくは、全処方の約10ppmから約5,000ppmである。
【0050】
驚くべきことに、この発明による処方(薬)、たとえば懸濁液あるいは溶液は、たとえばエタノ−ルのような共溶媒や表面活性剤を用いることなく安定である。しかし、この発明によるエアゾ−ル処方に対し、通常の潤滑剤や表面活性剤、共溶媒、エタノ−ルなどの添加剤をさらに加えることもできる。それに適した量について、いわゆる当業者は容易に定めるができる。その点、米国特許第5,225,183号を参照されたい。その参照によって、その特許の全体をこの中に含める。
【0051】
一般的には、次の(1)および(2)、ならびに(3)のものを組み合わせ、マトリックス化、あるいは内部に閉じ込めることより、この発明による処方を調製する。すなわち、(1)充分な量の調製高分子化合物をもち、生物学的治療に有効な投与量を多数回提供することができるだけの生物学的治療薬剤あるいは薬物、(2)できたら、各処方を安定させるだけの有効量の適切な懸濁液安定剤を組み合わせるか、あるいは添加すること、(3)たとえばエアゾル容器から多数回噴射するのに充分な量の適切な流体あるいはプロペラントの中に、マトリックス化あるいは内部に閉じ込めた生物学的治療薬剤を分散させること、である。
【0052】
たとえばシリカゲルのような調製高分子化合物の充分な量については、求める薬剤放出速度および薬剤それ自体に依存する。典型的には、約2から6時間の放出に対し、高分子化材料の濃度は、約10ppmから約100,000ppmの範囲であり、それにより、必要な放出プロフィ−ル(たとえば、約15分から約12時間)を得ることができる。
【0053】
選択した高分子化合物システム(たとえば、いぶしシリカゲル)の粒子については、高分子化合物および薬剤の有効成分を含む溶液あるいはエマルションとして用意あるいは処方し、ついで、たとえば二酸化炭素、窒素、あるいはその他の適切な非溶媒などの非溶媒を用いるか、または、溶媒蒸発、スプレ−乾燥、溶媒抽出、相分離、コアセルベ−ション、界面重合、およびこの分野で周知な他の方法を用いることによって、上述のものを乾燥する。高分子化粒子(たとえば、いぶしシリカゲル)については、また、微小粒子工学、たとえばスプレ−凝結のような塗布方法、超臨界流体工学、あるいはミセルの可溶化など、この分野で知られたいろいろな技術を用いて作ることができる。それらの方法について、すべてではないが、次に掲げる。そして、それらを参照によって、この中に含める。
(1)ドゥブラウ,エム.,エド.、「薬および調剤におけるマイクロカプセルおよび微小粒子(ナノパ−ティクル)」、CRC Press, Boca Raton, 1992
(2)ベニ−タほか、J. Pharm. Sci. 73, 1721-1724(1984)
(3)クックほか、米国特許第4,044,126号
(4)クックほか、米国特許第4,363,923号
(5)クックほか、米国特許第4,414,209号
(6)エカナウ、米国特許第4,963,367号
(7)ホ−ルワ−スほか、米国特許第4,206,758号
(8)ホ−ルワ−スほか、米国特許第4,353,365号
(9)リンジ−、米国特許第5,169,433号
(10)マキ−,ジュニア、米国特許第5,002,048号
(11)マチオウィツとランガ−、J. Controlled Release 5,13-22(1987)
(12)マチオウィツほか、Reactive Polymers 6,275-283(1987)
(13)マチオウィツほか、J. Appl. Polymer Sci. 35,755-774(1988)
(14)マチオウィツほか、Scanning Microscopy 4:329-340(1990)
(15)マチオウィツほか、J. Appl. Polymer Sci. 45,125-134(1992)
(16)マ−チン、米国特許第4,892,232号
(17)ニュ−エルほか、米国特許第4,811,731号
(18)ニュ−エルほか、米国特許第4,627,432号
(19)レイ、米国特許第4,800,903号
(20)リッチオレイ、米国特許第3,856,185号
(21)ロング、米国特許第5,056,511号
(22)ジ−フェルスほか、米国特許第4,970,093号
(23)スミス、米国特許第4,582,731号
(24)ホィットセット、米国特許第5,013,720号
(25)マクナブ、米国特許第5,044,523号
(26)ハンナとヨ−ク、国際公開番号WO9959710A1
(27)ハンナほか、国際公開番号WO9944733A1
(28)ハンナとヨ−ク、国際公開番号WO9836825A1
【0054】
この発明による放出を調整した粒子は、治療する患者(ヒトあるいは他の動物)の体のどの部分に対しても投与することができる。たとえば、口、舌下、口腔、皮膚、鼻あるいは気道その他を通して供給することができる。その目的は、薬剤あるいは生物学的療法作用物による治療に敏感な体調を治療するため(たとえば、喘息、慢性閉塞性肺疾患、生長疾患、ホルモン欠乏症、糖尿病など)である。
【0055】
高分子化合物(たとえば、シリカゲル)の濃度に応じて、薬剤は、5分から数時間にわたる範囲の速度(割合)で放出される。図1および2には、ニュ−ジ−ランドウサギに静脈投与をした際の放出プロフィ−ルと対応するグルコ−スの制御を示している。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】ニュ−ジ−ランドウサギにrh‐インシュリンを吸入によって供給した後、経過時間に伴う血液プラズマrh‐インシュリンの放出量プロフィ−ルを示すグラフである。
【図2】ニュ−ジ−ランドウサギにrh‐インシュリンを吸入によって供給した後、経過時間に伴う血液プラズマグルコ−スの放出量プロフィ−ルを示すグラフである。

Claims (22)

  1. 放出調整したエアゾル処方薬であって、次の構成を備えるエアゾル処方薬。
    a.高分子化構造物であって、次に示すグル−プ、すなわち、シリカゲル、いぶしシリカゲル、遊離あるいは塩の種類でいうケイ酸、ジケイ酸、トリケイ酸、メタケイ酸およびオルトケイ酸;非晶質、結晶あるいは析出いずれかの二酸化ケイ素;タルク;アタパルジャイト;雲母;モンモリロナイト;カオリン;酸化アルミニウム;ベントナイト;軽石;シラン;シロキサンならびに、上述したいずれかの重合体の混合物、を含むグル−プから選ぶ重合体の一つであり、そこに会合した生物学的療法の選択した薬剤を含むもの
    b.前記処方薬を安定化させるための安定剤であり、第1の安定剤、第2の安定剤および上述した安定剤の混合物を含むグル−プから選ぶもの
    c.前記処方薬を運搬し供給するための流体キャリア
  2. 放出調整したエアゾル処方薬であって、次の構成を備えるエアゾル処方薬。
    a.選択した粒子薬剤
    b.シリカゲル、いぶしシリカゲル、遊離あるいは塩の種類でいうケイ酸、ジケイ酸、トリケイ酸、メタケイ酸およびオルトケイ酸;非晶質、結晶あるいは析出いずれかの二酸化ケイ素;タルク;アタパルジャイト;雲母;モンモリロナイト;カオリン;酸化アルミニウム;ベントナイト;軽石;シラン;シロキサンを含むグル−プから選ぶ重合体の一つであって、そこに前記薬剤を会合したもの
    c.前記会合重合体に配合した安定剤であり、第1の安定剤、第2の安定剤および上述した安定剤の混合物を含むグル−プから選ぶもの
    c.前記会合重合体を運搬し輸送するための流体キャリア
  3. 前記重合体は、前記処方薬の全重量に対して約0.000001から約10重量%の範囲の量である、請求項1の処方薬。
  4. 前記薬剤は、分子の大きさが約1Kドルトンから約150Kドルトンの範囲のタンパク質あるいはペプチド薬剤である、請求項1の処方薬。
  5. 前記薬剤は、次に示すグル−プ、すなわち、インシュリン、インシュリン類似物、アミリン、免疫拡大タンパク質、インタ−ロイキン、インタ−フェロン、エリトロポエチン、ヘパリン、トロンボリティクス、アンチトリプシン、アンチ‐プロテア−ゼ、ホルモン、生長因子、酵素、核酸、免疫グロブリン、抗生物質、抗感染薬、カルシトニン、造血因子、ワクチン、管活性ペプチド、アンチセンス物質、オリゴヌクレオチド、デオキシリボヌクレア−ゼ、シクロスポリン、リバビリン、あるいは、上述したいずれかの薬剤の混合物、から選ぶものの一つである、請求項1の処方薬。
  6. 前記薬剤は、次に示すグル−プ、すなわち、インシュリン、インシュリン類似物、アミリン、グルカゴン、LH‐RH、デルチレックス、ロイプロライド、ゴソレリン、ナファレリン、オクレオタイド、ソマトスタチン、カルシトニン、ポラチロイドホルモン、TRH、成長ホルモン放出ホルモン、G‐CSF、G‐SF、サイトカイン、rhデオキシリボヌクレア−ゼ、ヘパリン、オリゴヌクレオチド、リバビリン、グルカゴン、アセトヘキサアミド、クロルプロパミド、トルアゼミド、トルブタミド、グリピジド、グリブリド、グルコフェ−ジ、フェントラミン、腫瘍神経症因子(TNF)、神経生長因子(NGF)、マクロファ−ジ‐コロニ−刺激因子(M‐CSF)、ヘパリナ−ゼ、骨形態形成タンパク質(BMP)、hANP、グルカゴン状ペプチド(GLP‐1)、レニン、ブラジキニン、バシトラシン、ポリミキシン、コリスチン、タイロシジン、グラミシジン、モノクロ−ナル抗体、ワクチン、あるいは、上述したいずれかの薬剤の混合物、から選ぶものの一つである、請求項1の処方薬。
  7. 前記生物学的療法の薬剤は、アミリン、インシュリン、インシュリン類似物、適切な抗糖尿病性薬品、インタ−ロイキン、インタ−フェロン、エリトロポエチン、ヘパリン、トロンボリチック、アンチトリプシン、アンチ‐プロテア−ゼ、ホルモン、生長因子、酵素、核酸、免疫グロブリン、抗生物質、抗感染薬、カルシトニン、造血因子、ワクチン、血管作用ペプチド、アンチセンス物質、オリゴヌクレオチド、デオキシリボヌクレア−ゼ、シクロスポリン、リバビリン、および上述した薬剤のいずれかの混合物を含むグル−プから選ぶ第2の薬剤と組み合わさっている、請求項6の処方薬。
  8. 前記第2の薬剤は、適切な抗糖尿病性薬品を構成する、請求項7の処方薬。
  9. 前記流体キャリアは、1,1,1,2‐テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3‐ヘプタフルオロプロパンあるいはその混合物を含むグル−プから選ぶものの一つである、請求項1の処方薬。
  10. 前記流体キャリアは、空気、二酸化炭素および窒素の加圧気体、ならびにそれら加圧気体のいずれかの混合物を含むグル−プから選ぶ加圧気体である、請求項1の処方薬。
  11. 前記流体キャリアは、n‐ブタン、プロパンおよびイソペンタンの炭化水素、ならびにそれら炭化水素のいずれかの混合物を含むグル−プから選ぶ炭化水素である、請求項1の処方薬。
  12. 前記流体キャリアは、プロペラント11、プロペラント12、プロペラント114、あるいはそれらプロペラントのいずれかの混合物を含むグル−プから選ぶクロロフルオロカ−ボンである、請求項1の処方薬。
  13. 前記安定剤は、前記処方薬の全重量に対して約10ppmから約10,000ppmの範囲の量である、請求項1の処方薬。
  14. 共溶媒をさらに含む、請求項1の処方薬。
  15. 前記共溶媒がエタノ−ルである、請求項14の処方薬。
  16. 請求項1の安定したエアゾル処方薬を調製する方法であって、次の各工程を備える方法。
    (a)前記重合体と前記薬剤とを組み合わせて前記高分子化構造物を作る工程であり、前記薬剤は、前記高分子化合物に対し、治療上有効な複数回の投与をするのに充分な量で会合している
    (b)前記高分子構造物に前記安定剤を組み合わせる工程
    (c)前記高分子化構造物に前記流体キャリアを組み合わせて混合物を作る工程であり、
    前記流体キャリアは、治療上有効な複数回の投与量を輸送し供給するのに充分な量含まれる
    (d)前記混合物を分散させる工程
  17. 皮膚、舌下、頬、口塗布、または口あるいは鼻吸入によって、ヒトあるいは他の動物を治療する方法であり、用量計量バルブを付属したエアゾル容器中の請求項1の処方薬を施す方法。
  18. 用量計量バルブを付属したエアゾル容器中にある、請求項1の処方薬。
  19. 薬剤処方薬を含有した所定用量処方薬であって、次の構成を備える所定用量処方薬。
    (a)治療上有効な量の粒子の薬剤
    (b)シリカゲル、いぶしシリカゲル、遊離あるいは塩の種類でいうケイ酸、ジケイ酸、トリケイ酸、メタケイ酸およびオルトケイ酸;非晶質、結晶あるいは析出いずれかの二酸化ケイ素;タルク;アタパルジャイト;雲母;モンモリロナイト;カオリン;酸化アルミニウム;ベントナイト;軽石;シラン;シロキサンを含むグル−プから選ぶ重合体の一つであって、そこに前記薬剤を会合し、粒子の高分子化構造物を構成するもの
    (c)第1の安定剤、第2の安定剤および上述した安定剤の混合物を含むグル−プから選ぶ安定剤であり、前記高分子構造物と混合し薬剤混合物を作るもの
    (d)前記薬剤混合物を含有し輸送するための流体キャリア
  20. 前記安定剤は、水付加である前記第の安定剤であり、前記処方薬の全重量に対して約500ppmから約2000ppmの範囲の量である、請求項19の処方薬。
  21. 前記安定剤は、次の(1)〜(9)を含むグル−プから選ぶ、請求項19の処方薬。
    (1)ジペプチドであって、酸化および非酸化のL‐システイニルグリシン、γ‐L‐グルタミル‐L‐システイン、N‐アセチル‐L‐システイン‐グリシンの塩およびエステルから選ぶもの、
    (2)共役、非共役あるいは高分子化いずれかの形態のL‐Gly‐L‐GluおよびL‐Val‐L‐Thr
    (3)L‐アスパルチル‐L‐フェニルアラニン
    (4)ムラミルジペプチド
    (5)栄養素であって、L‐チロシル‐L‐チロシン、L‐アラニル‐L‐チロシン、L‐アルギニル‐L‐チロシン、L‐チロシル‐L‐アルギニン、N‐Clz‐L‐Liu‐OCHおよび上述したものの塩あるいはエステルから選ぶもの
    (6)グリシル‐グリシン
    (7)N‐アセチル‐L‐アスパラギン酸塩‐L‐グルタミン酸塩(NAAG)
    (8)トリペプチドであって、酸化および非酸化のγ‐L‐グルタミル‐L‐システイニルグリシン、ムラミルトリペプチドから選ぶもの
    (9)上述した安定剤のいずれかの混合物
  22. 前記安定剤は、次の(1)〜(9)を含むグル−プから選ぶ、請求項5の処方薬。
    (1)ジペプチドであって、酸化および非酸化のL‐システイニルグリシン、γ‐L‐グルタミル‐L‐システイン、N‐アセチル‐L‐システイン‐グリシンの塩およびエステルから選ぶもの、
    (2)共役、非共役あるいは高分子化いずれかの形態のL‐Gly‐L‐GluおよびL‐Val‐L‐Thr
    (3)L‐アスパルチル‐L‐フェニルアラニン
    (4)ムラミルジペプチド
    (5)栄養素であって、L‐チロシル‐L‐チロシン、L‐アラニル‐L‐チロシン、L‐アルギニル‐L‐チロシン、L‐チロシル‐L‐アルギニン、N‐Clz‐L‐Liu‐OCHおよび上述したものの塩あるいはエステルから選ぶもの
    (6)グリシル‐グリシン
    (7)N‐アセチル‐L‐アスパラギン酸塩‐L‐グルタミン酸塩(NAAG)
    (8)トリペプチドであって、酸化および非酸化のγ‐L‐グルタミル‐L‐システイニルグリシン、ムラミルトリペプチドから選ぶもの
    (9)上述した安定剤のいずれかの混合物
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