JP2004522465A - X線画像解析のための方法および装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、X線画像を解析するのための方法ならびに装置に関する。特に、X線画像から骨ミネラル密度と骨構造について正確で信頼性のある評価を可能にする装置、方法、ならびにアルゴリズムが提供される。

Description

【0001】
技術分野
本発明はX線画像法およびその解析分野に属する。特に、X線画像に基づく骨ミネラル密度および/または骨構造の正確な解析のための方法ならびに組成物が記述される。
【0002】
発明の背景
X線とその他のX線画像解析は重要な診断ツールであり、骨に関連する症状については尚更である。骨粗鬆症の診断または骨折リスク増加を評価するための骨格の非侵襲性アセスメントに現在利用できる方法は、二重エックス線吸収法(DXA)(Eastell ら、(1998) “New Engl J. Med” 338:736−746)、定量的コンピュータ断層法(QCT)(Cann (1988) “Radiology” 166:509−522)、末梢型DXA(pDXA)(Patel ら(1999) “J Clin Densitom” 2:397−401)、末梢型QCT(pQCT)(Gluer ら(1997) “Semin Nucl Med” 27:229−247)、X線吸収法(RA)(Gluer ら(1997) “Semin Nuel Med” 27:229−247)、ならびに定量的超音波法(QUS)(Njeh ら “Quantitative Ultrasound Assessment of Osteoporosis and Bone Status” (「骨粗鬆症と骨状態の定量的超音波アセスメント」)1999, Martin−Dunitz, London England、米国特許番号第 6,077,224号)を含む。(さらに国際公開番号WO 9945845、 WO 99/08597、ならびに米国特許番号第6,246,745号を参照)。
【0003】
脊椎と股関節部のDXAは、BMD測定に最も広範に使用される方法として確立されている。Tothill, P.とD.W. Pye、 (1992) “Br Jradiol” 65:807−813。DXAの基礎原理は、身体を透過する2つの異なる光子エネルギーレベルのX線を測定することである。減衰係数は原子数と光子エネルギーに依存するために、2つのエネルギーレベルでの透過因子の測定は、2つの異なるタイプの組織の面密度(即ち、単位投影面積当たりの質量)の推定を可能にする。DXAスキャンでは、これらはそれぞれ骨ミネラル(ヒドロキシアパタイト)と軟組織に当たる。しかしながら、DXAスキャンの精度は、軟組織の組成が変動しやすいことによって限界があることが広く認識されている。脂肪は水素含量が高いために、その減衰係数は脂肪を含まない(lean)組織のそれとは異なる。いくつかの研究の結果によると、骨を通過するX線ビームの経路にある軟組織の組成が、隣接する軟組織参照領域と比べて異なると、BMD測定のエラーの原因となる。Tothill, P.と D.W. Pye, (1992) “Br J Radiol”, 65:807−813、 Svendsen, O.L.ら(1995) “J Bone Min Res” 10:868−873。さらに、DXAシステムは、大型な上に高価であり、その値段は75,000〜150,000ドルに上る。
【0004】
定量化コンピュータ断層法(QCT)は、通常は椎体の海綿骨を測定するために適用される。Cann (1988) “Radiology” 166:509−522。エラーの主要な原因が骨髄組成の変動にある場合、QCT試験は一般的にはシングルkV設定(単一エネルギーQCT)を用いて実行される。しかしながら、デュアルkVスキャン(二重エネルギーQCT)もまた可能である。これは精度エラーを減少するが、その代償として精度が低くなり、また放射線投与量が高くなる。ところが、DXAと同様に、QCTは非常に高価で、そのような装置の使用は現在は僅かな研究センターのみに限定されている。
【0005】
定量的超音波法(QUS)は、末梢の骨格を計測する方法である。Njehら(1997) “Osteoporosis Int” 7:7−22、 Njeh らQuantitative Ultrasound:Assessment of Osteoporosis and Bone Status(定量的超音波法:骨粗鬆症と骨状態のアセスメント)1999, London, England Martin Dunitz。利用できる広く多様な装置があるが、殆どの装置が測定部位として踵を使用する。骨を通過する音波パルスは、骨梁によってシグナルが散乱かつ吸収されるために強く減衰される。減衰は、周波数と共に直線的に増加し、そしてその相関の傾きは、広帯域超音波減衰(BUA、 単位dB/MHz)と呼ばれる。骨粗鬆症の患者では、踵骨中にシグナルを減衰する骨梁が少ないために、BUAは減少する。BUAの他に、大部分のQUSシステムはまた、音波トランスデューサー間の距離を伝搬時間で割り算することによって(単位:m/秒)、踵での音速(SOS)を測定する。骨粗鬆症の患者では、ミネラル化した骨の欠損によって骨の弾性モジュラスが減少するために、SOS値が減少する。しかし、依然としてQUS測定にはいくつかの限界がある。QUSが若年患者の骨折リスクを予測できるか否かは不確実のままである。QUS測定に伴う他の難点は、それがWHOによる骨粗鬆症とオステオペニア(骨減少症)の定義内に容易に包含されないことである。さらには、介入の閾値が確立されていない。したがって、測定を診断のディシジョンメーキングに使用することができない。
【0006】
QUSにはまたいくつかの技術的な限界がある。多数の装置は、固定されたトランスデューサー間に患者の踵を配置するためにフットサポートを使用する。かくして、測定部位は異なるサイズおよび形状の踵骨に適応するのは容易ではなく、また患者によって正確な解剖学的な測定部位にばらつきがでる。QUS測定精度が比較的低いために、殆どの装置が患者の治療応答性をモニタするには不適であることが一般的に合意されている。Gluer (1997) “J Bone Min Res” 12:1280−1288。
【0007】
X線吸収法(RA)は、何年も昔に手の骨密度を評価するために開発された方法であるが、この方法は最近再び興味の対象となってきている。Gluerら(1997) “Semin Nucl Med” 27:229−247。この方法では、BMDは指骨で測定される。手のRAの主な不利点は、海綿骨の代謝回転が比較的遅いことである。この理由のため、手のRAは骨粗鬆症の検出感度に限界があり、治療によって誘導される変化のモニタにはあまり有用ではない。
【0008】
前述するもののような末梢型X線吸収法は、システム価格が15,000〜35,000ドルの範囲で、DXAおよびQCTよりも遙かに安価である。しかしながら、疫学的研究は、脊椎および股関節骨折を予測するための末梢型BMD測定の識別能力は、脊椎および股関節BMD測定値が使用される場合よりも低いことを示している。Cummingsら(1993) “Lancet” 341:72−75、 Marshallら(1996) “Br Med J” 312:1254−1259。これの主要な理由は、これらの方法に使用される測定部位での海綿骨の欠如である。その上、ホルモン置換療法、ビスホスホン酸塩、ならびに選択性エストロジェンレセプター活性調節因子に対する応答における前腕または手BMDの変化は比較的小さく、そのような測定値は、治療に対する応答をモニタするためには、主要な海綿骨の測定値よりも適性が低くなる。Faulkner (1998) “J Clin Densitom” 1:279−285、Hoskingsら(1998) “N Engl J Med” 338:485−492。歯科X線画像から骨ミネラル密度に関する情報を得る試みがなされているが(例えば、Shrout ら(2000) “J. Periodonol” 71:335−340、 Verhoevenら(1998) “Clin Oral Implants Res” 9(5):333−342)、正確で信頼性のある結果は報告されていない。
【0009】
さらに、現在の方法と装置は一般的に骨構造の解析を考慮にいれていない。例えば、 Ruttimannら(1992) “Oral Surg Oral Med Oral Pathol” 74:98−110、 Southard とSouthard (1992) “Oral Surg Oral Med Oral Pathol” 73:751−9、 White と Rudolph、(1999) “Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral Radiol Endod” 88:62835を参照。
【0010】
したがって、骨密度を評価するためにいくつかの装置と方法があるが、そのような装置と方法にはいくつかの限界がある。その結果、発明者らは、なかでも、歯科X線画像から正確な骨ミネラル密度と骨構造情報を得ることができる方法ならびに組成物を提供するための需要を認識している。さらに、信頼性があり、かつ正確な校正ファントムを含む装置と方法に対する需要も依然として存在している。
【0011】
発明の概要
本発明は、X線画像から骨ミネラル密度および/または骨構造の解析を可能にする組成物と方法を提供することによって、これらの、そしてその他の需要を満たす。ある実施態様では、X線画像は歯科X線画像である。さらに、特に、X線画像から骨構造を決定するための基準として作用する校正ファントムを含む、正確な校正ファントムを含むX線撮影アセンブリが提供される。
【0012】
一つの態様では、本発明は、X線画像から骨構造および/または骨ミネラル密度に関する定量情報を導出するための方法を含み、前記方法が、(a)(i) 上顎骨または下顎骨の少なくとも一部、ならびに(ii) 骨構造を測定するための外部基準を含む、歯科X線画像を得ること、ならびに(b)ステップ(a)で得られた画像を解析して、骨構造に関する定量情報を導出することを含む。好ましくは、X線画像は歯科X線画像であり、歯科用X線フィルムに撮影され、外部基準が、下顎骨または上顎骨のない場所に投影する校正ファントムを含む。校正ファントムは、例えば、プラスチック、金属または金属粉末製である、幾何学的パターンを含むことができる。
【0013】
ある実施態様では、画像は、例えばセレニウムディテクタシステムまたはシリコンディテクタシステムを用いて、ディジタル撮影される。その他の実施態様では、画像は解析用にディジタル化できる。
【0014】
本願明細書に記載のいずれの方法でも、解析は、1つまたは複数のコンピュータプログラム(あるいはユニット)を使用することを含み得る。その上、解析は、例えば、骨ミネラル密度および/または骨構造に関する情報について、画像解析を行う前、同時、あるいは後に、画像中に関心の解剖学的領域(ROI)を1つまたは複数、同定することを含み得る。ROIおよび/または選択された骨構造または骨密度情報を有する画像領域から特定の距離にある骨構造または骨密度情報は、手動あるいは、好ましくはコンピュータユニットを用いて同定することができる。関心領域は、例えば、下顎骨、上顎骨、または1本または複数の歯であり得る。骨密度情報は、例えば、最大密度、最小密度、またはメジアン密度を有する領域であり得る。骨構造情報は、例えば、骨梁の厚さ、骨梁スペーシング、骨梁間の二次元または三次元スペース、骨梁ネットワークの二次元または三次元アーキテクチャであり得る。
【0015】
他の態様では、本発明は、X線画像から骨構造に関する定量情報を導出するための方法であって、前記方法は、(a)X線画像を得ること、ならびに(b)ハフ変換、骨格演算子、形態学的演算子、平均ピクセル強度、ピクセル強度の分散、フーリエスペクトル解析、フラクタル次元、形態学的パラメータならびにそれらの組み合わせから成る群から選択される1つまたは複数のインデックスを用いて、ステップ(a)で得られた画像を解析することによって、骨構造に関する定量情報を導出すること、を含む。種々の解析を同時または連続して行うことができ、例えば、骨格演算子をハフ変換の前に行うことができる。さらに、2つ以上のインデックスを用いる場合は、それらに異なる重みを付けることができる。その上、これらの方法のいずれもまた、本願明細書に記述する任意の方法を用いて、骨ミネラル密度情報を得るために画像を解析することを含み得る。
【0016】
他の態様では、本願明細書に記述する方法のいずれもさらに、画像から得られたデータに1つまたは複数の補正因子を適用することを含み得る。例えば、補正因子は、コンピュータユニット中にプログラムすることができる。コンピュータユニットは、画像分析を行うコンピュータと同一であっても、または異なるユニットであってもよい。ある実施態様では、補正因子は、個々の被験体の軟組織厚の変動を補正する。
【0017】
他の態様では、本願明細書に記述する方法のいずれもさらに、X線画像を撮影中に、画像中の軟組織を選択する厚さに圧縮することを含み得る。
【0018】
さらに他の態様では、外部基準を収容するように適合された衛生カバーがまた提供される。その他の実施態様では、衛生カバーはさらに、例えば、歯科用X線フィルムが使用される場合に、X線フィルムを収容するように適合されている。衛生カバーは放射線透過性であり得る。その上、ディスポーザブルまたは滅菌可能であり得る。ある実施態様では、外部基準は衛生カバーに一体化されているが、その他の実施態様では、外部基準は、例えば、ポケットまたはコンパートメント中への挿入、接着剤の使用、あるいはその他の機械的取り付け手段によって、一時的に衛生カバーに取り付けられている。本願明細書に記述する衛生カバーのいずれもまた、ボーラス(例えば、水または生理食塩水が充填されている)コンポーネントを含むことができる。ボーラスは、衛生カバーに一体化したり、あるいは、例えば、ポケットまたはコンパートメント中への挿入、接着剤の使用、あるいはその他の機械的取り付け手段によって、一時的に衛生カバーに取り付けることができる。
【0019】
他の態様では、本発明は、骨ミネラル密度または骨構造を決定するための歯科用X線撮影アセンブリを含み、前記アセンブリは、(a)衛生カバー、(b)X線フィルム、ならびに(c)既知密度または構造を有するマーカーを少なくとも一つ含む校正ファントム、を含む。このアセンブリはさらに、例えばX線フィルム用の、ホルダーを含むことができる。ある実施態様では、衛生カバーはディスポーザブルであるが、その他の実施態様では衛生カバーは滅菌可能である。
【0020】
本願明細書に記述するアセンブリのいずれにおいても、校正ファントムは、例えば、衛生カバー、X線フィルム(例:フィルムの1または2つのレイヤー間)および/またはホルダーに一体化することによって、アセンブリに一体化することができる。あるいは、校正ファントムは、例えば、衛生カバーのコンパートメント中に挿入するか、またはX線フィルムに機械的に取り付けることによって、一時的にアセンブリに取り付けることができる。ある実施態様では、校正ファントムは、骨構造特性(例:骨梁の厚さ、骨梁スペーシング、骨梁間の二次元または三次元スペース、骨梁ネットワークの二次元および/または三次元アーキテクチャ)の基準の役を務める複数の幾何学的パターン(例:円形、星形、四角形、三日月形、楕円形、多角形の物体、不規則形状の物体またはそれらの組み合わせ)を含む。校正ファントム(またはその中の幾何学的パターン)は、例えば、金属、プラスチック、金属粉末、あるいはそれらの組み合わせによって作製することができる。本願明細書に記述のアセンブリのいずれにおいても、フィルムは衛生カバーに一体化することができる。その他の実施態様では、校正ファントムは、例えば、U型またはV型を有し、1本または複数の歯の上にはめ込むように適合される。
【0021】
本願明細書に記述するアセンブリのいずれもさらに、ボーラスバック(例:水または生理食塩水充填コンポーネント)を含むこともできるアセンブリの衛生カバーを含む。ボーラスは、衛生カバーに一体化したり、あるいは、例えば、ポケットまたはコンパートメント中への挿入、接着剤の使用、あるいはその他の機械的取り付け手段によって、一時的に衛生カバーに取り付けることができる。
【0022】
さらに他の態様では、本発明は、歯科X線画像の骨ミネラル密度および/または骨構造を正確に決定する方法を含み、前記方法は、X線が被験体と校正ファントムを同時に通過するように校正ファントムが配置されており、画像が下顎骨または上顎骨の少なくとも一部を含む、本願明細書に記述する任意のアセンブリを提供すること、校正ファントムと下顎骨または上顎骨の画像を作成すること、ならびに校正ファントムと被験体の解剖学的構造の画像を比較して、被験体の骨ミネラル密度および/または骨構造を決定すること、を含む。
【0023】
さらに他の態様では、本発明は、衛生カバー、一体化された幾何学的パターンを含む骨構造および/または骨密度用の校正ファントム、歯科X線撮影用アセンブリ、ならびにコンピュータプログラムを含むキットであって、前記コンピュータプログラムが骨ミネラル密度および/または骨構造を解析かつ評価するキットを含む。
【0024】
さらに他の態様では、本発明は、本願明細書に記述する任意の方法によって得られるX線画像を解析することを含む、骨状態(例:骨粗鬆症)の診断方法を含む。
本発明のこれらおよびその他の実施態様は、本明細書の開示に鑑みて、当業者には容易に思い起こすことができよう。
【0025】
発明の詳細な説明
本発明を詳細に説明する前に、本発明は、勿論変化し得る、特定の公式あるいはプロセス・パラメータに限定されることがないことが理解されるべきである。さらに、本願明細書に使用する用語は、本発明の特定の実施態様を記述する目的でのみ使用されており、従って限定を意図するものではないことも理解されるべきである。
【0026】
本発明の実施は、特に指示のない場合は、当該分野のX線画像法とプロセシングに関する従来の方法を用いる。そのような方法は、文献に詳細に説明されている。例えば、X−Ray Structure Determination:A Practical Guide(X線構造の決定:実用ガイド)、第二版、Stout と Jensen編集、1989、John Wiley & Sons出版、 Body CT A Practical Approach(身体CT:実用的アプローチ)Slone編集、1999、McGraw−Hill 出版、 X−ray Diagnosis A Physician’s Approach(X線診断法:医師によるアプローチ)、 Lam編集、1998、 Springer−Verlag, 出版、 ならびにDental Radiology Understanding the X−Ray Image(歯科放射線学、X線画像の理解) Laetitia Brocklebank編集、 1997、Oxford University Press 出版を参照。
【0027】
本願明細書および付随の請求項においては、内容が明らかに指示しない限りは、単数形(「a」、「an」ならびに「the」)は、複数対象を含むことが注記されねばならない。したがって、例えば、「校正ファントム(a calibration phantom)」の言及は、1つまたは複数のそのようなファントムを含む。
【0028】
[定義]
定義されない限りは、本願明細書に使用する全ての方法および科学用語は、本発明の関連する分野の当業者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。本願明細書に記述されるものと類似あるいは同等な方法および物質はいずれも本発明をテストするために使用できるが、好ましい物質と方法については本願明細書に記述されている。
【0029】
「被験体」という用語は、特に、限定はしないが、ヒトおよび、チンパンジーならびにその他の類人猿とサル種属のような非ヒト霊長類、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギおよびウマのような農業動物、イヌおよびネコのような家畜哺乳類、マウス、ラット、モルモット等のような齧歯類を含む実験動物、などの哺乳類のメンバーを含む、任意の温血動物を包含する。この用語は特定の年齢あるいは性別を意味せず、したがって、雄性または雌性いずれかの、成人および新生児被験体を含む。
【0030】
「歯科X線画像」という用語は、下顎骨および/または上顎骨の少なくとも一部を含む任意のX線画像を意味する。X線画像は、下顎骨と上顎骨の両方の一部または全部を含み得る。同様に、歯を含んでも、含まなくてもよい。したがって、歯科X線画像は、自然歯のない被験体でも、下顎骨および/上顎骨の画像を意味する。
【0031】
「骨粗鬆症」とは、低骨量ならびに骨組織のマイクロアーキテクチャの劣化、その結果として骨の脆弱性ならび骨折の発生率が増加すること、によって特徴づけられる状態を意味する。骨粗鬆症は、骨ミネラル密度の低下と骨の構造特性の劣化による脊椎骨折を最も多く呈する。
【0032】
「被験体」とは、好ましくは、動物、例えば、ヒトのような哺乳類、を意味する。本願明細書で使用する際は、「患者」という用語はヒト被験体を意味する。
【0033】
「計算ユニット」とは、現在開発されているか、あるいは将来に開発されるであろう骨構造などの計算のために使用される現在または将来のソフトウェア、チップまたはその他の機器を意味する。計算ユニットは、2つ以上の超音波源が異なる透過角度で使用される場合、最短反射距離を決定するように設計され得る。計算ユニットは、X線撮影アセンブリまたはディテクタ(さらにX線ディテクタに関連するその他のパラメータ)をコントロールするように設計され得る。本願明細書に記述する方法と装置への計算ユニットのその他の応用は、当業者によって認識されよう。計算ユニットは、コンピュータソフトウェアまたはハードウェアを使用して助長することが可能な本技術に関連するその他のいずれの応用についても使用し得る。
【0034】
[全体概要]
X線画像解析に有用な方法および組成物を記述する。特に、本発明は、X線画像から骨ミネラル密度および/または骨構造についての情報を得たり/または導出する方法を含む。その上、本発明は、骨構造を決定するために使用される正確な校正ファントムの提供ならびにこれらの校正ファントムの使用方法に関する。特に、歯科X線画像における骨密度と構造についての質問部位の置き違いから生じるエラーが、ディテクタおよび/または校正基準を、解剖学的ランドマーク(または目的の解剖学的領域)に関してポジショニングすることによって補正できることが本発明によって初めて認識された。
【0035】
本発明の利点は、限定はしないが、(i)X線画像解析用のアクセスし易く信頼性のある手段を提供すること、(ii)骨構造および/または骨密度を決定するための正確な校正ファントムを提供すること、(iii)標準歯科X線技術で容易に使用できる正確な校正ファントムを提供すること、(iv)1つまたは複数の校正ファントムを収容するように適合されたディスポーザブルまたは滅菌可能な衛生カバー、そしてオプションとして1つまたは複数の液体充填ボーラスバックを提供すること、(v)例えば、軟組織厚の変動を補正することによって、X線画像から得られた情報の精度を向上させるアルゴリズムと装置を提供すること、ならびに(vi)骨関連疾患を予測および/または治療するためのアルゴリズムと方法を提供すること、を含む。
【0036】
1.0.[歯科X線画像からデータを得る]
X線画像は、任意のローカルサイトから公知の方法を用いて得ることができる。例えば、ある態様では、2D平面X線画像技術が使用される。2D平面X線画像法は、X線ビームを身体または構造あるいは物質を通して透過させ、前記身体または前記構造あるいは前記物質の反対側でX線の減衰を測定することによって画像を作成する方法である。2D平面X線画像法は、コンピュータ断層撮影法または磁気共鳴画像法のような断層画像法と区別される。X線画像が従来のX線フィルムを用いて撮影された場合、そのX線画像は、任意の適当なスキャニング装置を用いてディジタル化することができる。ディジタル化されたX線画像は、ネットワークシステム、例えばインターネット、によってリモートコンピュータまたはサーバに伝送できる。X線画像はまた、ディジタル撮影法、例えば、X線画像情報が、既に、ネットワークによって容易に伝送できるディジタルフォーマットになっている、リンプレートシステム(phosphorus plate system)またはセレニウムまたはシリコンディテクタシステム、を用いて撮影できることは容易に理解されよう。
【0037】
歯科X線画像は、これらの画像を得ることが比較的簡単で安価であるために好ましい。さらに、下顎骨と上顎骨は主として海綿骨である。海綿骨の代謝回転は皮質骨よりも約8倍速いために、椎体のようなほとんどが海綿骨である領域が、骨ミネラル密度測定のための好ましい部位である。Langら(1991) “Radiol Clin North Am” 29:49−76。したがって、海綿骨が歯科X線画像に明らかに見られるという事実は、骨ミネラル密度と構造の定量分析に適している。Jeffcoat ら(2000) “Periodontol” 23:94−102、 Southard ら(2000) “J Dent Res” 79:964−969。さらに、骨粗鬆症患者における初期の骨欠損は、海綿骨領域に起こる。殆どのアメリカ人の一生を通じて、複数の歯科X線画像が撮影されることは一般的である。事実、米国では毎年約7億5千万回の歯科診療が行われており、これらの患者の1億5千万人について毎年10億枚以上の歯科X線撮影が行われる結果となる。したがって、歯科X線画像で骨粗鬆症を診断できる能力は、低コストで集団を大量スクリーニングする機会を創り出すという理由から、極めて価値がある。
【0038】
標準歯科用X線装置(General Electric Medical Systems, Milwaukee, WI)を使用してX線画像法を行うことが好ましい。切歯領域と犬歯領域のX線画像を、80kVpの、フォトタイマーを用いる自動露光による標準X線画像法を用いるか、あるいは10 mA管電流の手動法を用いて撮影する。X線画像は、Kodak Ultraspeed フィルム(Kodak, Rochester, NY)を用いて撮影される。X線画像は、透明度オプション付きの市販のフラットベッドスキャナー(Acer ScanPremio ST)を用いてディジタル化され得る。
【0039】
1.1.[校正ファントム]
所与のX線画像の骨ミネラル密度および/または骨構造を評価するためには、X線画像が、正確な基準マーカー、例えば、校正ファントム、を含むことが非常に好ましい。画像化法で使用するための校正基準(校正ファントムとして公知である)についてもまた記述する。例えば、米国特許番号第5,493,601号および米国特許番号第5,235,628号を参照。米国特許番号第5,335,260 号は、X線およびCT画像システムにおいてカルシウム、骨量ならびに骨ミネラル密度を定量化するための基準値として役に立つ異なる濃度のカルシウムを含むヒト組織を表す校正ファントムを開示している。しかしながら、現在利用可能な校正ファントムは、特に骨構造が分析されるような場合は、常に正確であるとは限らない。骨ミネラル密度が骨粗鬆症における骨折リスクの原因の100%を占める訳ではないために(Ouyangら (1997) “Calif Tissue hit”, 60:139−147)、本願明細書に記述する方法と装置のいくつかは、骨ミネラル密度のみならず、骨構造を評価するように設計されている。これらのパラメータを両方評価することによって、骨粗鬆症のような状態についてさらに正確な検査とスクリーニングを実現できる。
【0040】
したがって、ある態様では、本発明は、解剖学的構造の密度および/または解剖学的構造の形態のようなX線画像に含まれる情報の正確な定量的アセスメントを可能にする方法ならびに装置を提供する。例えば、アルミニウムまたはその他の放射線不透過性物質を含む、任意の適当な校正ファントムが使用できる。米国特許番号第5,335,260 号には、X線画像で骨ミネラル密度を評価する際の使用に適するその他の校正ファントムが記載されている。その他の適当な校正基準物質の例は、液体または液体様物質、例えば、異なる濃度の塩化カルシウムなどで充填された1つまたは複数のチェンバーであり得る。
【0041】
多数の校正ファントム(または基準校正)が本発明の実施において使用できる。典型的には、ターゲット生体内の骨ミネラル密度および/または骨構造をモニタするために使用されるシステムは、被験体に関する情報を提供する、歯科X線画像、歯科X線画像でデータの基準として働く、校正ファントムを含むアセンブリ、ならびに歯科X線画像および/または校正ファントムアセンブリからのデータを評価かつ処理する、少なくとも一つのデータプロセシングシステムを含む。
【0042】
校正ファントムが、一つの、既知密度または構造基準を含むことは容易に理解されよう。さらに、X線ビームの経路に沿って、校正ファントムの厚さまたは幾何学的な位置関係を変化させることによって、例えば、厚さが変化するV型の校正ファントムを用いることによって、X線密度の勾配を得ることができる(図4)。
【0043】
校正ファントムは、異なる放射線不透過性を有するいくつかの異なる領域を含むことができる。例えば、校正ファントムはステップ状設計とすることによって、ウェッジの局所の厚さの変化によって放射線不透過性の相違を生じさせることができる。厚さが変化する材料を用いるステップウェッジは、X線ビーム特性の品質管理テストのために放射線分野では頻繁に使用される。ステップの厚さを変化することによって、投影画像におけるX線ビームの強度ならびにスペクトル量は変化し得る。ステップウェッジは、一般的には既知のX線減衰特性を有する、アルミニウム、銅、およびその他の手近で均質な材料で作成される。ステップウェッジ様ファントムはまた、リン酸カルシウム粉末あるいは融解パラフィン中のリン酸カルシウム粉末を含んでもよい。
【0044】
あるいは、校正基準は、放射線不透過性の変化が周辺から中央に(例えば、円形、楕円形、その他の形状構造の長方形)に存在するように設計してもよい。上記のように、校正基準はまた、複数の別々のチェンバー、例えば、液体の充填された複数のチェンバーで、各チェンバーが特定濃度の基準液(例:塩化カルシウム)を含む、として構築されてもよい。
【0045】
ある実施態様では、校正ファントムは、骨構造(例えば、骨梁スペーシング、厚さなど)のための基準として作用するように特別に設計される。例えば、校正ウェッジは寸法が既知である1つまたは複数の幾何学的パターン、例えば、格子のスペーシング、個々の格子エレメントの厚さなどが既知であるグリッドを含むことができる。校正ファントム中の放射線不透過性エレメントのこの既知の幾何学的パターンは、X線画像中の海綿骨構造測定の精度を向上するために使用され得る。海綿骨構造のそのような測定は、限定はされないが、骨梁スペーシング、骨梁の長さ、ならびに骨梁の厚さを含む。骨梁スペーシング、骨梁の長さ、ならびに骨梁の厚さのそのような測定は、例えば、歯科X線画像で行うことができる。これらの校正ファントムは、プラスチック、金属ならびにその組み合わせを含む種々の材料から作成され得る。さらに、基準コンポーネントは、固体、粉末状、液体またはそれらの組み合わせであり得る。したがって、校正ウェッジはまた、骨構造の決定を改善するためにも使用できる。
【0046】
本発明は、骨構造、骨ミネラル密度、または構造と密度の両方に関する情報について歯科X線画像の解析を企図するものであるので、校正ファントムが構造、密度、またはその両方が決定されるかどうかに基づいて選択されることは明らかである。したがって、1つまたは複数の校正ファントムが存在してもよい。
【0047】
校正ファントムがどんな形状または組成であっても、それが存在する場合は、少なくとも1つまたは複数のマーカーがファントムの既知の密度および/または構造中に配置される。さらに、少なくとも一つの幾何学的形状またはパターンが校正ファントムに含まれることが好ましい。その位置が校正ファントムの特定密度に相関することが既知である限りは、限定はしないが、四角形、円形、楕円形、長方形、星形、三日月形、複数の側面を有する物体(例:八角形)、V型またはU型、逆V型または逆U型、不規則形状などを含むいずれの形状も使用できる。好ましい実施態様では、本願明細書に記述する校正ファントムは、2D平面X線画像法で使用される。
【0048】
校正ファントムは、X線画像を撮影する前または後に撮影することができる。あるいは、校正ファントムはX線画像と同時に撮影することができる。校正ファントムは、X線フィルムおよび/またはフィルムホルダーに物理的に結びつけられていてもよい。そのような物理的な連結は、限定はされないが、接着剤、化学ボンド、ネジまたは釘の使用、溶接、ベルクロ(Velcro登録商標)片またはベルクロ(Velcro登録商標)材料等、を含む任意の適当な機械的またはその他の取り付けメカニズムを用いて達成することができる。同様に、校正ファントムは、1つまたは複数の取り付けメカニズム(例:機械的連結装置、ベルクロ(Velcro登録商標)片またはその他のベルクロ(Velcro登録商標)材料、化学ボンド、ネジまたは釘の使用、溶接ならびに接着剤)を用いて、ディテクタシステムまたはディジタルX線画像の保管プレートに物理的に連結されてもよい。
【0049】
その上、校正ファントムアセンブリは、解剖学的構造、例えば、1つまたは複数の歯、粘膜、下顎骨および/または上顎骨、に取り付けてもよい。例えば、校正ファントムは、下顎骨または上顎骨の上皮内または粘膜内に(例えば、接着取付け手段によって)取り付けることができる。あるいは、校正ファントムは、歯の上に配置するか、あるいは歯に隣接して配置することができ、例えば、V型またはU型(上顎骨の場合)または逆V型または逆U型(下顎骨の場合)校正ファントムを使用することができる。VまたはUの開口部は、少なくとも1本の歯または可能であれば数本の歯のフリーエッジと接触している(図4)。
【0050】
解剖学的構造への取り付けに適する校正ファントムは、それが配置されるまたは隣接する解剖学的構造(例:歯(複数でもよい))の形状に応じて異なる形状を有することができ、限定はされないが、U型、V型、曲線型、平面型、またはそれらの組み合わせを含み得る。例えば、U型(または逆U型)校正ファントムは、臼歯の頂部に配置できるが、V型(または逆V型)校正ファントムは、切歯の頂部に配置できる。さらに、ある特定の場合(例えば、下顎骨上の歯)、校正ファントムは、その重力だけで歯の頂部に乗せたり、あるいは(例えば、接着剤を用いて)歯に取り付けてもよい。上顎骨上の歯の場合は、校正ファントムは典型的には、例えば接着剤の使用によって、歯に取り付けられる。
【0051】
これらの取り付けのいずれも永久的または一時的であってもよく、校正ファントムはフィルム、フィルムホルダー、および/またはディテクタシステムに一体化(ビルトイン)されていても、あるいはフィルムおよび/またはフィルムホルダーが生産された後で永久的または一時的に適当に取り付けあるいは配置されてもよい。したがって、校正ファントムは、単一回使用(例:ディスポーザブル)あるいは別々のX線画像との複数回使用として設計することができる。かくして、ある実施態様では、校正ファントムは再使用可能で、その上使用毎に滅菌することができる。校正ファントムの一体化は、X線フィルムの2つの物理的レイヤー間にX線密度が既知の物質を含めることによって達成できる。一体化はまた、X線フィルムの一つの物理的レイヤー中に既知のX線密度を有する物質を含めることによっても達成できる。さらには、校正ファントムはフィルムカバーに一体化してもよい。校正ファントムまたは外部基準はまた、ディテクタシステムまたはディジタルX線画像の保管プレートに一体化することができる。例えば、一体化は、ディテクタシステムまたは保管プレートの二つの物理的レイヤーの間に既知のX線密度を有する物質を含めることによって達成し得る。一体化はまた、ディテクタシステムまたは保管プレートの一つ物理的レイヤー中に既知のX線密度を有する物質を含めることによっても達成し得る。
【0052】
例えば、校正ファントムがX線撮影アセンブリシステム(例:X線フィルムホルダー、X線フィルム、ディテクタシステムなど)に一時的に取り付けられているような実施態様では、クロスヘアー、ライン、またはその他のマーカーを、校正ファントムのポジショニングのインジケータとして装置上に配置することがある。これらのインジケータは、校正ファントムが、結果生じる画像の見かけ密度を変更する物質上に投影しないように配置されることを確認するために役立つ。
【0053】
本願明細書に記述する校正ファントムを含むアセンブリのいずれも、X線画像で骨構造(または骨ミネラル密度)を解析および/または定量する方法に使用することができる。本方法は一般的には、撮影された物質の密度(例:骨量)を定量する目的で、校正ファントムとその他の物質(例:被験体の骨組織)を同時に画像化またはスキャニングすることを含む。 校正ファントム、X線管または歯科用X線フィルムは、典型的には、歯科X線画像に校正ファントムと下顎骨および/または上顎骨の一部を確実に包含するような様式で配置される。好ましくは、校正ファントム、X線管および歯科X線フィルムは、画像に含まれる下顎骨または上顎骨セクションの少なくとも一部が皮質骨よりはむしろ優先的に海綿骨を含むように配置される。
【0054】
したがって、本発明の方法では、校正ファントムは、個々の被験体と共に同時に撮影またはスキャンされることが好ましいが、本発明ではファントムと被験体の非同時スキャニングも可能である。
【0055】
X線画像法によって構造をスキャニングならびに撮影する方法は公知である。被験体と共にX線ビーム内に校正ファントムを置くことによって、基準校正サンプルは、骨の吸収特性の補正ならびに校正を可能にする。ファントムを各被験体と共に同時に撮影またはスキャンすると、ファントムと被験体はどちらも同一X線ビームスペクトルを認識するために、X線ビームエネルギーとビーム硬化の変動が補正される。異なるサイズ、厚さ、筋肉・脂肪比、ならびに骨量を有する各被験体では、ビームの減衰が異なり、したがって有効X線ビームスペクトルが変化する。正確な校正を行うためには、骨等価校正ファントムが被験体の骨と同一ビームスペクトル内に存在する必要がある。
【0056】
現在使用されているX線撮影アセンブリでは、撮影する構造とのからみで校正ファントムの位置を考慮していない。したがって、既知のアセンブリに含まれる場合、校正ファントム(複数でもよい)は、しばしば、結果生じるX線画像で校正ファントムの見かけ密度を変更する物質または構造(例:骨)上に投影するように配置される。明らかに、見かけ密度のこの変化は、骨ミネラル密度を決定する基準としての校正ファントムの精度に影響する。したがって、校正ファントムが、基準の見かけ密度を変更する物質または構造のない場所に投影する方法を実現することが本発明の目的である。歯科X線画像の場合は、例えば、本願明細書に記述する方法は、校正ファントムが骨(例:歯、顎)組織のない場所に投影することを保証する。これは、例えば、校正ファントムが歯科X線画像で歯の間に現れるように、X線フィルム内、あるいはX線フィルムホルダー内にそれを配置するような種々の方法によって実現することができる。
【0057】
本願明細書の校正ファントムの材料と方法は、好ましくは、口内に配置するに十分な程小型で薄型な形態に形成され、さらに本発明の方法は、例えば、歯科用X線フィルムホルダーに一時的または永久的に校正ファントムを備えることによって、標準歯科用X線システムを用いて、骨量を定量するために使用できる。さらに、校正ファントムの少なくとも一部が、校正ファントムの見かけ密度または構造的特徴を変更する構造または物質上に投影しないように配置することが極めて望ましい。校正ファントムはまたは、少なくとも一本の歯または下顎骨あるいは上顎骨に関して一定の距離にあるように配置して、それによって校正ファントムの大部分が、X線画像上で、前記歯、前記下顎骨、または前記上顎骨のない場所に投影することが好ましい。任意の適当な距離、例えば、約1 mm 〜5 cmあるいはその間の任意の数値、が使用できる。
【0058】
1.2.[固有の参照マーカー]
本発明のある実施態様では、解剖学的構造あるいは非生物対象に固有な情報を使って、解剖学的構造あるいは非生物対象内の選択された目的の骨領域の密度および/または構造を推定することができる。例えば、筋肉、脂肪、ならびに空気のX線密度は既知であるために、解剖学的構造あるいは非生物対象の周囲の空気密度、皮下脂肪密度、ならびに筋肉組織密度を使って、例えば、末端とう骨(distal radius)内の、骨の選択領域の密度を推定することができる。
前記解剖学的構造に固有の情報はまた、校正ファントムによって提供される情報と組み合わせることができ、この組み合わせによって校正ファントムの精度を向上させすることができる。
【0059】
1.3.[ホルダーと衛生カバー]
前述のように、ある実施態様では、校正ファントムを配置するためにホルダーを使用することができる。ホルダーは歯への取り付けを容易にするためにU型またはV型(図5)にしてもよい。取り付けは、例えば、接着剤による。校正ファントムは、ホルダーに取り付けられることもある。同様にして、校正ファントムは、少なくとも1本または複数の歯の1つまたは複数の鋳型を含むホルダーに取り付けることができる。その上、ホルダーは、X線画像に含まれる骨性構造に関してフィルムと校正ファントムの両方を配置するために使用し得る。他の実施態様では、X線フィルムを保持する保持デバイスが校正ファントムに一体化される。この保持デバイスは、X線撮影を行う前にフィルムを正しい場所に保持できる。保持デバイスは、バネ装填式、またはX線フィルムの保持と安定化の機械的手段のようなその他の手段を使ってもよい。
【0060】
ある実施態様では、ホルダーは、ディスポーザブルまたは滅菌可能な衛生カバーを含み得る。例えば、国際公開番号WO 99/08598を参照。さらに、ホルダーは、複数のコンポーネント、例えば、校正ファントムならびに一体化または挿入式ボーラスバックを含むことができ、前記ボーラスバックは校正ファントムおよび/または骨と共に投影し得る軟組織の影響を補正することによって、校正ファントムの精度を向上させる役割を果たすことができる。
【0061】
ある実施態様では、校正ファントムは追加ホルダーを使用することなく、それ自体が周囲組織に対して安定化するように構築できる。校正ファントムは、衛生カバーで保護され得る。
ホルダー(例:衛生カバー)は、剛性材料、フレキシブルな材料あるいはそれらの組み合わせから構成され得る。さらに、ホルダーは、構成ファントム、ボーラスバックなどのような追加コンポーネントを収容するように適合された1つまたは複数のポケット/コンパートメントを含み得る。その上、ホルダーの1つまたは複数の部分が放射線性透過性であり得る。
【0062】
2.0.[ データの解析と操作]
前述のように撮影したX線画像から得られたデータは、次に好ましくは解析かつ操作される。したがって、本願明細書に記述するシステムとアセンブリはまた、例えば、画像中の骨密度または骨構造データを解析すること、解剖学的領域にある解剖学的ランドマークを同定すること、軟組織測定値を補正すること、および/または画像の骨密度と構造を評価すること、を含み得る。計算ユニットはまた、さらに参照解剖学的構造マップを含むデータベースを含むことができ、そして計算ユニットはさらにその解剖学的構造マップを参照解剖学的構造マップと比較するように設計されている。参照解剖学的構造マップは、病歴(同一または他の患者から、質問プロトコルの一部として作成されたもの)、または理論的あるいはその他の種類の所望される参照マップであり得る。
【0063】
データを獲得して操作するためには、どんなX線画像を解析してもよい。したがって、本発明によるデータポイント、由来データ、ならびにデータ属性データベースは、(1)X線画像から得られる情報を含むデータポイントの収集、例えば、骨ミネラル密度情報または骨構造(アーキテクチャ)に関する情報、ならびに(2)それらのデータポイントを関連データポイント属性と関連付けること、を含み得る。本方法はさらに、(3)1つまたは複数の直接データポイントから由来データポイントを決定すること、ならびに(4)それらのデータポイントを関連データポイント属性と関連付けること、を含み得る。本方法はまた、(5)リモートコンピュータを用いてデータポイントを収集することによって、前記リモートコンピュータがネットワーク環境で作動すること、を含み得る。
【0064】
ある好ましい実施態様では、情報は歯科X線画像から得られる。本願明細書に記述するように、歯科X線画像は、公知の方法を用いてローカルサイトで撮影される。X線画像が従来のX線フィルムを用いて撮影された場合、そのX線画像のデータポイント(情報)は、スキャニング装置を用いてディジタル化することができる。
【0065】
ディジタル化X線画像情報は、次に、ネットワーク、例えばインターネット、によってリモートコンピュータまたはサーバに伝送することができる。X線画像が、例えば、リンプレートシステムまたはセレニウムまたはシリコンディテクタシステムを用いて、ディジタル撮影法によって撮影される場合、X線画像情報は既にディジタルフォーマットで利用可能である。この場合、画像は、ネットワーク、例えば、インターネット、によって直接に伝送することができる。情報はまた伝送前に圧縮および/または暗号化されてもよい。伝送はまた、ファクス、郵送等のその他の方法でもあってもよい。
【0066】
2.1.[ データポイント]
したがって、本発明の一つの態様を形成する、データポイント、由来データ、ならびにデータ属性データベースを公式化するための方法は、例えば、下顎骨または上顎骨の歯科X線画像からの、例えば、骨ミネラル密度または骨構造(アーキテクチャ)の測定値のような、測定値から成るデータセットの収集に始まる。記録は、例えば、X線撮影年月日、患者年齢、性別、体重、現在の投薬状況、地理的位置等のようなデータ属性を含む、スプレッドシート様状フォーマットに公式化され得る。本発明によるデータ公式化の方法は、さらに1つまたは複数の獲得データポイントからの由来または計算データポイントの計算を含み得る。種々の由来データポイントは、後続のデータベース操作中に個体またはグループについての情報を提供するのに有用なことがあり、したがって、一般的にはデータベース公式化に含まれる。由来データポイントは、限定はされないが、(1)骨の選択領域あるいは同一または別々の被験体からの複数サンプルについて決定される、最大骨ミネラル密度、(2)骨の選択領域あるいは同一または別々の被験体からの複数サンプルについて決定される、最小骨ミネラル密度、(3) 骨の選択領域あるいは同一または別々の被験体からの複数サンプルについて決定される、平均骨ミネラル密度、(4) 所定の決定データポイントを選択値と比較することによって決定される、異常に高い、あるいは低い測定値の数など、を含む。その他の由来データポイントは、本願明細書の教示に鑑みて、当業者には明らかであろう。利用可能なデータおよびオリジナルデータ由来が供給する(あるいはその解析によって得られる)データの量は、骨粗鬆症のような骨関連疾患の管理に極めて関係の深い従来にない量の情報量を提供する。例えば、経時的に被験体を検査することにより、薬剤の効力を評価することができる。
【0067】
測定値と由来データポイントは、それぞれ収集かつ計算されて、1つまたは複数のデータ属性と関連付けてデータベースを作成し得る。
データ属性は、X線画像と共に自動的にインプットすることができ、例えば、時間的情報(例:日付および時刻)を含むことができる。その他のそのような属性は、限定はしないが、使用されるX線撮影装置の種類、スキャニング情報、ディジタル化情報などを含み得る。あるいは、データ属性は、被験者および/またはオペレータによってインプットされることが可能で、例えば、被験者の識別子、即ち、特定の被験者(被験体)に関連する特徴である。これらの識別子は、限定はされないが、(1) 被験者コード(例えば、数字または英数字配列)、(2) 人種、性別、ならびに年齢のような人口学的情報、(3) 体重、身長、ならびに体容量指数(BMI)のような身体的特徴、(4) 被験者病歴の選択局面(例えば、疾患状況と状態など)、ならびに(5) 骨疾患の種類のような疾患関連特徴、該当するならば、被験者が使用する薬剤の種類、を含む。本発明の実施において、各データポイントは、一般的には、特定の被験者と共に、その被験者に特有の人口動態に対して特定される。
その他のデータ属性は、本願明細書の教示に鑑みて、当業者には明らかであろう。
【0068】
2.2.[データセットの格納およびデータポイントと関連データ属性の関連付け]
データセットを格納し、関連属性を同時に関連付けるために、限定はしないが、(1)表、(2)リレーショナル(関係)、ならびに(3)次元を含むいくつかのフォーマットが存在する。一般的には、データベースは、物理的測定値(「獲得」データまたはデータポイント)、または本願明細書に開示する種々の方法を用いて得られる1つまたは複数の獲得データポイントから計算された、あるいは導出された単一の数的結果に相当する数値である、データポイントを含む。データベースは生データを含むことができ、あるいはさらに、例えば、データポイントの「属性」としても言及されるデータタグのような、さらなる関連情報を含むことができる。データベースは、いくつかの異なる形態をとったり、あるいは様々な方法で構築することができる。
【0069】
最も馴染みのあるフォーマットは、一般的にスプレッドシートとして言及される表である。限定はしないが、Microsoft ExcelスプレッドシートソフトウェアおよびCorel Quattro スプレッドシートソフトウェアを含む、多様なスプレッドシートプログラムが現在存在しており、そして本発明の実施において一般的に使用される。このフォーマットでは、データポイントの関連属性との関連付けは、データポイントとそのデータポイントに関連する属性を測定時刻に固有の行に入力することによって行われる。
【0070】
さらに、ラショナルデータベース、リレーショナルデータベース(Database Design for Mere Mortals(単純な人間のためのデータベースデザイン), Michael J. Hernandez著、1997、Addison−Wesley Pub Co.出版、Database Design for Smarties(頭の良い人間のためのデータベースデザイン), Robert J. Muller著、 1999、 Morgan Kaufmann Publishers出版、 Relational Database Design Clearly Explained(簡単にわかるリレーショナルデータベース)、 Jan L. Harrington著、 1998、 Morgan Kaufmann Publishers,出版)ならびに次元データベース(Data−Parallel Computing、 V.B. Muchnickら著 、1996、International Thomson Publishing出版、 Understanding Fourth Dimensions(四次元の理解)、 David Graves著、1993、Computerized Pricing Systems出版)などのシステムならびに管理もまた利用することができる。
【0071】
リレーショナルデータベースは典型的には、関係関数によって定義される1セットの演算をサポートする。そのようなデータベースは、典型的にはデータベースに含まれるデータのための列と行から成る表を含む。データベースの各表は、任意の列または列セットであり、表にある行を独自に識別する値であるプライマリーキーを有する。データベースの表はまた、列または列セットであり、他の表のプライマリーキー値にマッチする値である外来キーを含むことができる。典型的には、リレーショナルデータベースはまた、データベース内の関連性を支配する関係代数の基礎を形成する1セットの演算(例えば、選択、結合、ならびに複合)をサポートする。
【0072】
そのようなリレーショナルデータベースは、多様な方法で実行することができる。例えば、Sybase(登録商標)(Sybase Systems, Emeryville, CA)データベースでは、表は別々のデータベースに物理的に分離され得る。対照的に、Oracle(登録商標) (Oracle Inc., Redwood Shores, CA) データベースを使用すると、別々の表に特定された別々のオーナーシップを有するワークスペースから成る一つのインスタンスがあるために種々の表は物理的に分離されない。いくつかの設定では、データベースは、一つのコンピュータの単一データベース(例えば、データウェアハウス)に全て配置されている。その他の場合は、多様なデータベースが、別々のコンピュータ間で分割されている。
データベースは前述のアレンジメントまたは構造に限定されないことは、勿論理解されるべきである。種々のその他のアレンジメントが当業者には明らかであろう。
【0073】
2.3.[データベース操作]
本願明細書に記述するようにX線画像から得られたデータは、例えば、種々の統計学的分析を用いて、有用な情報を提示するために操作することができる。本発明のデータベースは、例えば、個体あるいは個体から成る選択群について、規定された期間(例えば、日数、月数、または年数)にわたって収集されたデータ、由来データ、ならびにデータ属性から生成し得る。
例えば、データは、データポイントに関連する属性の手段によって、集積、ソート、選択、シフト、クラスタならびにセグメント化してもよい。所望する操作を実行するために使用できるいくつかのデータマイニングソフトウェアプログラムが存在する。
【0074】
種々のデータにおける関連性は直接にクエリーおよび/または統計学的方法によってデータを解析して、データベース操作によって得られた情報を評価することができる。
例えば、選択されたデータセットおよび、それによって計算される平均値、メジアン、ならびにモードについて分布曲線を作成することができる。さらに、データスプレッドの特徴、例えば、ばらつき、四分位、ならびに標準偏差、を計算することができる。
【0075】
目的の変数間の関連性の本質は、相関係数を計算することによって調べることができる。これを行うために有用な方法は、限定はされないが、以下を含む:ピアソン積モーメント相関(Pearson Product Moment Correlation )ならびにスピアマン順位相関(Spearman Rank Order Correlation)。
分散分析は、サンプル群間の差分を検定して、選択変数が測定パラメータに識別可能な影響を有するかどうかの決定を可能にする。
【0076】
ノンパラメトリック検定は、経験データと実験期待値間の変分が偶然生じたのか、あるいは検査された変数または変数(複数)に帰因するのかをテストする手段として使用することができる。これらは、カイ自乗検定、カイ自乗適合度検定、2×2分割表、符号検定、ならびにファイ相関係数を含む。
標準データマイニングソフトウェアでは本発明のデータベース解析に適用できる多数のツールと解析法が利用可能である。そのようなツールと解析法は、限定はしないが、クラスタ分析、因子分析、ディシジョンツリー、ニューラルネットワーク、ルールインダクション、データ駆動型モデリング、ならびにデータ可視化を含む。データマイニング法のさらに複雑な方法のいくつかは、理論による関連性に対して、より経験的かつデータ駆動型の関連性を発見するために使用される。
【0077】
本発明のデータベースの解析および/または生成に使用できる典型的なデータマイニングソフトウェアは、限定はされないが、以下を含む:リンク解析(例:関連性分析、シーケンスパターン、タイムシーケンスパターンおよびベイズネットワーク)、分類(例:ニューラルネットワーク分類、ベイズ分類、κ−ニアレストネーバー分類、線形判別分析、メモリベース推論、ならびに関連性による分類)、クラスタリング(例:κ−平均値クラスタリング、人口学的クラスタリング、リレーショナル分析、ならびにニューラルネットワーククラスタリング)、統計学的方法(例:平均値、標準偏差、頻度、線形回帰、非線形回帰、t−検定、F−検定、カイ自乗検定、主成分分析、ならびに因子分析)、予測(例:ニューラルネットワーク予測モデル、ラディアルベース関数予測、ファジーロジック予測、時系列分析、ならびにメモリベース推論)、オペレーティングシステム、ならびにその他(例:平行スケーラビリティ、単純クエリー言語ファンクション、ならびにアプリケーション用に生産されたC++オブジェクト)。例えば以下の企業がそのようなソフトウェアを提供する:Adaptative Methods Group at UTS (UTS City Campus, Sydney, NSW 2000)、 CSI(登録商標) Inc.、 (Computer Science Innovations, Inc. Melbourne, Florida), IBM(登録商標) (International Business Machines Corporation, Armonk, NY), Oracle(登録商標) (Oracle Inc., Redwood Shores, CA) ならびに SAS(登録商標) (SAS Institute Inc., Cary, NC)。
【0078】
これらの方法およびプロセスは、本願明細書に記載の述方法を用いて得られたデータ、例えば、X線画像データセット、由来データ、ならびにデータ属性を含むデータベースに応用できる。
データ解析に応用される統計学的方法についての一般的考察については、Applied Statistics for Science and Industry(科学と産業のための応用統計学)、A. Romano著 1977、 Allyn and Bacon出版を参照。
【0079】
データは、1つまたは複数のコンピュータプログラムまたはコンピュータシステムを用いて格納および操作することが好ましい。これらのシステムは、一般にデータ格納能力(例:ディスクドライブ、テープストレージ、CD−ROMなど)を有する。さらに、コンピュータシステムは、ネットワーク化されていても、あるいはスタンドアローンシステムであってもよい。ネットワーク化されている場合、コンピュータシステムは、ネットワークコンピュータシステムに接続された任意の機器にデータを転送すること、例えば、標準Eメールソフトウェアを用いて医師、医療ケア施設に、データベースクエリーとアップデートソフトウェア(例:多数の被験者から得られたデータポイント、由来データ、ならびにデータ属性から成るデータウェアハウス)を用いて中央データベースに、データを転送することが可能である。あるいは、ユーザは、治療法の決定に有用であり得る病歴データを調べるために、インターネットアクセスのある任意のコンピュータシステムを用いて、医師のオフィスまたは医療施設からアクセスができる。
【0080】
ネットワークコンピュータシステムがワールドワイドウェブアプリケーションを含む場合は、そのアプリケーションは、データベース言語ステートメント、例えば、SQLステートメントを生成するために必要なエグゼキュータブルコードを含む。そのようなエグゼキュータブルは、一般には埋込みSQLステートメントを含む。アプリケーションはさらに、ユーザの請求に応じてアクセスされる別の外部および内部データベースに加えて、データベースサーバにある種々のソフトウェア実体に対するポインターとアドレスを含むコンフィギュレーションファイルを含む。コンフィギュレーションファイルはまた、データベースサーバが2つ以上の別々のコンピュータに分配されている場合に必要であるとすれば、データベースサーバリソースの請求を適当なハードウェアに送る。
【0081】
普通は各ネットワークコンピュータシステムは、ネットワークデータベースサーバに対するユーザインターフェースを提供するワールドワイドウェブブラウザを含む。ネットワークコンピュータシステムは、ウェブブラウザを介してデータベースから情報を検索するためのサーチリクエストを構築することができる。ウェブブラウザにアクセスすることによって、ユーザは一般的には、ボタン、プルダウンメニュー、およびその他のグラフィックユーザインターフェースエレメントのようなユーザインターフェースエレメントをポイントしてクリックすることによって、データベースから関連情報を抽出するクエリーを準備してサブミットすることができる。このような方法で公式化されたリクエストは次にウェブアプリケーションに伝送され、このアプリケーションが、リクエストをフォーマットしてデータベースから関連情報を抽出するために使用できるクエリーを生成する。
【0082】
ウェブベースのアプリケーションが利用される場合、ウェブアプリケーションは、SybaseまたはOracle SQLのようなデータベース言語でクエリーを構築することによってデータベースからデータにアクセスして、次にリレーショナルデータベース管理システムにこれを転送して、ここでクエリーが処理されて、データベースから関連データが得られる。
【0083】
したがって、本発明の一つの態様は、ネットワーク、例えばインターネット、上でX線画像から得られたデータを提供する方法、そしてリアルタイムまたディレイドデータ解析を提供するためにこの接続を用いる方法を記述する。中央ネットワークはまた、医師による被験者データへのアクセスを可能にする。同様に、被験者の測定値が所定範囲外であるなどの場合には、医師に警告を送ることができる。医師は次に、Eメールで患者にアドバイスを送信したり、ウェブページインターフェースにメッセージを送信することができる。さらに、全ての被験者からのデータから成る全データベースへのアクセスは、統計学的あるいは研究目的に便利であり得る。適当なネットワークセキュリティフィーチャ(例えば、データ転送、照会、機器のアップデートなどについて)が勿論使用される。
【0084】
さらに、リモートコンピュータを使って、自動的にネットワークによって伝送されたX線画像を解析することができる。例えば、対象についてのX線密度情報または構造的情報を、この方法で生成することができる。X線密度情報は、例えば、骨ミネラル密度であり得る。このような方法で使用されると、このテストは骨粗鬆症のような、骨関連の状態を診断するために使用できる。
【0085】
2.4.[グラフィックユーザインターフェース]
コンピュータシステムのあるものでは、本発明の方法ならびにデータベースからユーザが所望する情報に容易にアクセス可能にするために、一組の機能を含むインターフェース画面のようなインターフェースが含まれる。そのようなインターフェースは一般的には、ユーザが種々の異なるタイプの解析を開始できるメインメニューページを含む。例えば、データベースのメインメニューページは、一般的には、限定はされないが、プロジェクト情報、プロジェクト間比較、時刻、イベント、日付、時間、値の範囲などを含む、ある種の情報にアクセスするためのボタンを含む。
【0086】
2.5.[コンピュータプログラム製品]
種々のコンピュータプログラム製品が、本願明細書に開示する種々の方法と解析を行うために利用できる。一般的には、コンピュータプログラム製品は、コンピュータリーダブルメディアおよび前述の方法を実行するために必要なコードを含む。プログラムインストラクションがコードされているコンピュータリーダブルメディアは、限定はされないが、マイクロプロセッサ、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードドライブ、ZIPドライブ、WORM(追記型)ドライブ、マグネティックテープ、ならびにCD−ROMのようなオプティカルメディアを含む、種々の公知メディアタイプのいずれかであり得る。
【0087】
例えば、いったんX線画像またはその画像からのデータがローカルまたは遠距離コンピュータネットワークを介して伝送されて、X線画像に関するデータがリモートコンピュータまたはリモートネットワークコンピュータに接続されているコンピュータによって受信されると、骨の形態と密度の解析が、例えば好適なコンピュータプログラムを用いて実行され得る。このような対象の形態についてのこの解析は二次元で行われるが、特にX線画像が複数の異なるX線透過角度を用いて解剖学的構造である対象を通して撮影された場合は、三次元で行うことも可能である。例えば、骨構造のイメージングにおいて、伝送されたX線画像のそのような形態学的解析は、骨欠損または代謝性骨疾患の前兆または示唆であるパラメータを決定するために使用することができる。そのようなパラメータは、骨構造を評価するために使用できる全ての現在ならびに将来のパラメータを含んでいる。例えば、そのようなパラメータは、限定はされないが、骨梁のスペーシング、骨梁の厚さ、ならびに骨梁間のスペースを含む。
【0088】
形態に関する情報または解剖学的構造の2Dまたは3D形態は、空間解像度のようなX線画像撮影パラメータが既知である場合に、さらに正確に導出することができる。円錐ビーム角度(the degree of cone beam)のようなその他のパラメータもまたこの設定において役に立つことがある。
【0089】
前述のように、X線画像はローカルサイトからリモートサーバに伝送されて、リモートサーバがX線画像の自動解析を行うことができる。さらに、リモートサーバまたはリモートサーバに接続されているコンピュータは次に診断報告書を作成することができる。したがって、ある実施態様では、(例えば、リモートサーバまたはリモートサーバに接続されているコンピュータ上の)コンピュータプログラムは、診断報告書の代金請求を作成できる。リモートサーバは次に、一般的には検査を指示した、あるいは患者を管理している、医師に診断報告書を伝送することができる。診断報告書はまた、例えば、健康保険会社のような、第三者に伝送されてもよい。診断報告書のそのような伝送は、電子的(例えば、Eメールによって)、郵便、ファクス、あるいはその他のコミュニケーション手段で行うことができる。全てあるいはいくらかの伝送情報(例えば、患者ID情報)は、医療記録の機密性を保持するために暗号化することができる。
【0090】
したがって、被験体の下顎骨および/または上顎骨の少なくとも一部を含む歯科X線撮影によって、被験体システムにおける骨形態または構造を解析するための一つの典型的なシステム、またその評価またはX線画像が本願明細書に説明される。歯科X線画像は任意の従来の方法によって得られる。X線撮影は画像を生成し、その画像は、関連システムコントローラーによって(例えば、選択されたアルゴリズムおよび/またはコンピュータプログラムを使用して)解釈され、骨ミネラル密度または骨構造の評価が行われ、ディスプレイされる。
【0091】
本発明のさらなる態様では、モニタシステムは、2つ以上のコンポーネントを含むことができ、ここで、第一コンポーネントは被験体についての骨関連データを抽出かつ検出するために使用されるX線画像と校正ファントムを含み、そして第二コンポーネントは、第一コンポーネントからのデータを受信し、データについてデータ処理を実行し、次に処理されたデータをディスプレイする。マイクロプロセッサ機能は、一方または両方のコンポーネントにあってもよい。モニタシステムの第二コンポーネントは、多数の形態が考えられる。
【0092】
3.0.0.0[補正因子]
校正ファントムの存在は、歯科X線画像から得られるデータの精度の向上を大いに促進するにも拘わらず、本発明者らはまた、ある場合には、所定のX線画像から得られるデータの精度をさらに増大させるために1つまたは複数の補正因子を適応する必要性があり得ることを認識している。そのような補正因子は、X線画像上の見かけの密度または構造情報を変更する可能性のある1つまたは複数の広範な影響(例えば、軟組織の厚さ、データが抽出される領域など)を補正する。
【0093】
3.1.0.0[解剖学的ランドマーク]
一つの実施態様では、解析される構造の解剖学的ランドマークの同定、または解析される構造に隣接する解剖学的ランドマークの同定とそれに続くポジショニング、これらの解剖学的ランドマークに関してのX線画像のコンピュータ分析、もしくは、それに続くポジショニング、それらの解剖学的ランドマークに関しての解剖学的関心領域のコンピュータ解析。本発明はまた、測定される組織または構造、および測定部位に隣接する組織または構造についての、1)テクスチャー情報、2)構造情報、3)密度情報(例:密度)、または4)二次元または三次元輪郭情報、5)それらの組み合わせに基づくランドマークを用いて、歯科用X線ディテクタをポジショニングすること、ならびに結果生じる画像を解析すること、を含む。本発明はまた、解剖学的ランドマークのみに基づくとは限らないが、ある適用では、解剖学的ランドマーク実施態様と組み合わせることができる方法ならびに装置を含む。好ましくは、本願明細書に記述する実施態様の多くは、オペレータの介在が最小限である自動化用途、また好ましくはこの装置のリモートまたはコンピュータ制御を目標として設計される。
【0094】
選択される解剖学的ランドマークは、解剖学的領域の一部である。解剖学的領域は、骨、歯、またはその他の定義可能なバイオマス上の、解剖学的外観(複数でもよい)または位置によって同定することができる部位を意味する。解剖学的領域は、表面の下層を成すバイオマスを含むことができる。通常は、そのような領域は、Williamsら、Gray’s Anatomy(グレーの解剖学)、1980に認められるような、標準医学レファレンス法に従って定義可能である。解剖学的領域は、下顎骨縁、上顎骨縁、歯縁、これらの構造のいずれかにおける谷または溝、あるいはそれらの組み合わせから成る群から選択することができる。歯科X線画像は、解剖学的構造部位を含むように容易に撮影できる。その他の解剖学的領域は、限定はされないが、股関節、脊柱、前腕、足、ならびに膝を含む。
【0095】
例えば、関心領域は、歯尖と下顎皮質の間に配置される。歯尖は、以下のようにして自動的に見つけることができ、すなわち、各ピクセル列について、グレー値プロファイルを調べる。交互に骨と歯根を交差するプロファイルは、いくつかの明瞭なピークと谷を有するが、海綿骨のみをカバーするプロファイルでは、グレー値は不規則な変化を示す(図6)。歯尖は、これらの二つのパターンの移行領域に位置する。
【0096】
海綿骨構造を評価するための測定法は、ユーザが介在することなく行えるようにデザインすることが好ましい。歯科X線画像解析プロセスを完全に自動化するためには、海綿骨の構造パラメータの計算に使用される関心領域(ROI)を捜すための方法を開発する必要がある。特定のピクセル列のプロファイルが明瞭なピークを含むならば、それらの数、幅および高さが測定できる。次に、これらのラインの下の列をピークが消失するまで評価し得る。このラインは、その5 mm下にROIが歯根の縦軸間の中心に配置でき、さらに列プロファイル(図6)からも測定できる、境界を決定する。解像度600dpiに相当する0.042mm x 0.042mmのピクセルサイズでは、ROIはの5.4mm x 5.4mm (128x128 ピクセル)サイズを有する。その他のスキャニング解像度については、ROIのピクセル解像度は、適当に調整することができる。
【0097】
歯のない患者の場合では、骨ミネラル密度は、例えば、歯槽縁の8 mm下で歯槽縁に平行するライン上に位置する全てのROIで測定することができる。ROIは1ピクセルずつで左から右に移動することができる。結局、BMDが最小値を示すROIが、骨の構造パラメータのさらなる評価のために選択される。これは、犬歯付近の下顎骨の曲部の突出のために、骨ミネラル密度が過剰に推定される可能性があるX線画像上の領域を含むことを回避するために役立つ。あるいは、BMDがメジアンであるROIを使用してもよい。その他の統計学的パラメータはこの目的のために利用できる。
【0098】
したがって、ソフトウェアまたはその他の計算ユニットは、質問されているX線画像で選択された解剖学的ランドマークを同定して、種々のパラメータと解析機能を用いて画像解析を指示し得る。さらに、そのようなソフトウェアまたはその他の計算用解析ユニットを使って、選択されたランドマークから一定の距離にある特定密度の領域を同定することができる。同様に、手動またはコンピュータ解析を使って、選択されたランドマークに関して、最小、最大、メジアンまたは平均密度(または構造的特徴)を有する領域を同定することができる。
【0099】
さらに、同一ランドマークをいくつかの異なる時点で比較したり(ランドマーク内比較)、または1つまたは複数のランドマークを比較してもよい(ランドマーク間比較)。例えば、ランドマーク内比較は、特定の解剖学的ランドマークに関連する同一領域についての複数の質問を必要とする一つの質問プロトコル中に使用することができる。本願明細書に記述の、そして当該分野で公知の統計学的解析を実行することができる。
【0100】
3.1.1.0[ハフ変換]
さらに、ハフ変換(例えば、Hough “Machine analysis of bubble chamber pictures(バブルチャンバー画像の機械解析)” International Conference on High Energy Accelerators and Instrumentation 1959. CERNを参照)を使って、バイナリ画像にある幾何学的物体を検出することができる。骨構造を評価するための全く新しいアプローチとして、本発明は、骨X線画像における骨梁構造の走行方向と長さを解析するためのそのような方法の用途を含む。この目的には、関心領域(ROI)をガウスフィルタ処理してぼやかすことができる。フィルタ処理したROIのピクセル値を、次にオリジナルROIのピクセル値から減算して、そして各ピクセル位置に128の値を加算してもよい。これによって、平均グレー値が128である画像を生じ、これはさらに閾値として使用され、骨梁が白ピクセルで示され、バイナリ画像が生成される。
【0101】
骨格化ステップの後、直線ラインセグメントを見つけるためにρ=xcosθ+ysinθ のラインパラメータでハフ変換をバイナリ画像に応用することができる。ここで、ρは、原点からのラインの垂直距離であり、θはx軸と法線の角度である。オリジナル画像中の各点(式1)は、変換画像の(p,θ )平面において、正弦曲線(式2)に変換される(図7を参照)。
(式1)
【数1】
Figure 2004522465
(式2)
【数2】
Figure 2004522465
【0102】
理想的には、オリジナル画像にある同一直線上の点からの曲線は、変換画像においては一点で交わる。しかしながら、 (ρ,θ) 平面はビンに分割でき、各ビンでは、通過する変換曲線を計数する。この数値は、オリジナル画像のラインセグメントにある同一直線上の点の数、すなわち、このセグメントの長さに相当する。さらに、変換画像は、オリジナル画面におけるラインセグメントの主角度に関する情報を提供する(図8を参照)。
【0103】
ラインセグメントの平均長と分散は、一定の閾値以上の数を有するビンについて計算され、海綿骨の形状についての構造的パラメータとして使用することができる。平均長と長さの分散は、骨粗鬆症を罹患する患者では減少する。閾値を使用すれば、ある一定の最小長セグメントのみが計算に含まれる。健常個体と疾患個体を最も明らかに区別できるように閾値を選択することは、本願明細書の教示に鑑みて、当業者には容易に決定できる。
変換画像hの「質量中心」は、(式3)として表すが、ここでは各ビンがその数に等価である質量を有するエレメントとし、これによって骨梁セグメントの主角度を測定できる。
【0104】
(式3)
【数3】
Figure 2004522465
質量中心cmでの角度は、標準化値を得るために歯槽縁に対して測定される。さらに重要なことには、(この場合にも、ビン数を閾値処理後に測定された)セグメント角度の分散は、骨梁構造の異方性に関する情報を提供する。骨粗鬆症の脊椎に関する組織形態学的研究は、疾患によって骨梁の方位のばらつきが減少することを示している。
【0105】
3.1.2.0.[骨梁の密度とサイズ分布の解析]
拡張と侵食ならびにそれらの組み合わせの変動のような形態学的演算をも使って、グレースケールまたはバイナリ画像における構造サイズを検出することができる。例えば、骨格演算子(skeleton operator)を使って、種々のサイズと走行方向を有する骨梁を抽出ならびに定量化して、その結果、骨梁構造のサイズ分布が測定できる。この骨格演算子は、Kumasakaら(1997) “Dentomaxillofac Rad” 26:161−168に記述される研究に基づき、以下のように作用する:
【0106】
二次元構造エレメントeが、E(i,j)∈{0 ,1}、−m≦ i,j≦ m(m>0)である窓関数であるとしよう。(式4)で表す拡張演算子は、グレースケール画像fのピクセル値 f(x,y) を、サイズmの窓内での最大値に設定し、但しここでは、e(i,j)=1である。
(式4)
【数4】
Figure 2004522465
(式5)で表す侵食演算子(erosion operator)は、同様に定義されるが、最大値のかわりに最小値を使用する。
(式5)
【数5】
Figure 2004522465
(式6)で表す「オープニング」とは、最小検索後の最大検索演算である。
(式6)
【数6】
Figure 2004522465
【0107】
したがって、(式7)で表す「クロージング」演算は、最大検索後の最小検索として定義される。
(式7)
【数7】
Figure 2004522465
固定構造エレメントEが −1≦ i,j≦ 1 についてE(i,j)=1 として与えられると、骨格演算は次に(式8)として定義される。
(式8)
【数8】
Figure 2004522465
【0108】
は、円形形状である他の構造エレメントであり、サイズが変化できるので、骨格演算子が画像中の構造のサイズに敏感になる。Eでfを侵食すると、Eよりも小さい構造を消去し、そのサイズ以上の骨梁のみを抽出する。サイズが全く同じである構造は、1ピクセル幅まで細化される。E によるオープニングステップは、幅1ピクセルである全ての構造を消失させる((式8)の第二項)。第一項からこの項を減算後、Eのサイズと正確にマッチする骨梁構造のみが残る。最後に、画像は1を閾値として、閾値処理される。この演算子の効果は図9に例示する。
【0109】
図10は、海綿骨を含む歯科X線画像からの目的のグレースケール領域上にある図9と同じ構造エレメント直径での骨格演算子を使用したところを示す。各骨格演算によるバイナリ画像中の明るいピクセル数は、オリジナル画像中の特定サイズの骨梁部分に相当する。各骨格化画像中の総ピクセル数に関しての明るいピクセルの割合が、E直径に対してプロットされるならば、曲線の「質量中心」、即ち主な構造サイズ、は、骨粗鬆症骨と健常骨を区別する指標として使用できる。
さらに、骨格演算子は、好ましくは特定の方向にのみ走行する構造を検出するために最適化して伸長されることが好ましい。これは、例えば、斜めピクセルのみが1に設定されている構造エレメントを有する侵食演算子を骨格演算に追加することによって達成される。
【0110】
これは、ハフ変換によるものと同じように、異方性指数を計算するために使用できる。どちらの異方性指数も、骨粗鬆症の骨から健常骨を区別する能力に関してテストされる。
同様にして、骨髄腔のサイズも検査できる。この場合は、骨格演算子は(式9)として定義される。
(式9)
【数9】
Figure 2004522465
【0111】
3.1.3.0.[多次元分類スキーム]
ある実施態様では、骨構造パラメータを測定するために複数のインデックスを使用することが好ましい。したがって、1つまたは複数の適当なインデックスを統合する新しいアプローチを使用することができる。インデックスは最適化されて、例えば、ニアレストネイバー(最近傍法)分類を用いて、多次元分類スキーム中に統合することができる。Coverら(1967) IEEE Trans Inform Theory 13(1):21−7(実施例3を参照)。
表1は、測定できるパラメータの種々の解析、ならびに解剖学的/生理学的相関例を示す。
【表1】
Figure 2004522465
【0112】
3.1.3.1[平均ピクセル強度]
平均ピクセル強度は、骨ミネラル密度の一般パラメータである。骨組織を通過するX線が吸収される度合いは骨ミネラル量に依存する。ミネラル密度がより高い骨はX線をより多く吸収し、そのためX線画像では明るく見える。
ROIでの平均ピクセル強度である(式10)は、画像に含まれているアルミニウム製校正ウエッジに対して校正される。
(式10)
【数10】
Figure 2004522465
【0113】
校正ウェッジの各厚さレベルにおいての平均ピクセル強度の対数は、厚さに対してプロットされ、それによって、平均ピクセル強度(式10)は標準化されたアルミニウム厚当量に変換されて、このパラメータの値として使用される。校正ウェッジの種々の厚さレベルの自動的認識は、ウェッジ中に描記されて、X線画像中に示され、そして自動的にその所在を探しだすことが可能な、種々の幾何学的パターンによって可能となる。
【0114】
3.1.3.2.[ピクセル強度の分散]
roiにおけるピクセルグレー値の分散、 var f(x,y)は、ピクセル強度のばらつきを示し、したがって骨梁の程度の測度として使用できる。海綿骨の損失は、var f(x,y)の減少で表されることが予測される。SouthardとSouthard (1992) “Oral Surg Oral Med Oral Pathol” 74:111−117。
【0115】
3.1.3.3.[フーリエスペクトル解析]
テクスチャーの空間周波数スペクトルは、その目の粗さについての情報を提供する。画像の微細なテクスチャー構造と縁は周波数ドメインの高周波数に対応するが、目の粗いテクスチャーは低周波数によって示される。海綿骨のX線画像に適用されると、目の粗い骨梁または骨梁がほとんどない領域は、低空間周波数でフーリエスペクトルエネルギー集中を呈するが、微細な骨梁構造領域は、高周波数でスペクトルエネルギー集中を示すはずである。
【0116】
典型的には、選択されたROIの二次元のフーリエ係数。これらの二次元の係数は、個別の空間周波数uに相当する半径を有する円に対する係数を平均化することによって、一次元のパワースペクトルF(u)を決定するために使用される。平均変換係数の絶対値(式11)と絶対係数の平均空間一次モーメント(式12)は、一次(“DC”)係数の排除後に決定される。
(式11)
【数11】
Figure 2004522465
(式12)
【数12】
Figure 2004522465
は、幾何学的物体の「質量中心」と同様に、どの周波数がスペクトルエネルギーに対して最も寄与するかの測度となる。
【0117】
3.1.3.4.[フラクタル次元]
画像中のテクスチャー解析のための他の方法はフラクタル解析による。フラクタルは、ある統計学的自己相似または自己アフィン特性を呈する物体で、したがって、物体の一部は、原物のサイズに合わせると、例えば、元の物体と同一の面積(3−d)または同一の周長(2−d)を有する。フラクタル解析では、特定テクスチャーにおけるグレー値は高度として解釈され、その結果として得られる三次元表面が解析される(図11)。
【0118】
フラクタル次元(fd)は、測定尺度が減少するに伴って、物体の周長または面積が増加する割合である。Russ “The Image Processing Handbook(画像プロセシングハンドブック)”、第三版、 1999、Boca Raton: CRC press。境界または表面の複雑性の測度であり、物体の目の粗さの直感的概念に相当する。一つの理論に制限される意図はないが、骨粗鬆症性の海綿骨は、骨梁が薄くなりその連続性を損失しており、したがって複雑性が増加して、健常骨よりもフラクタル次元が高くなる筈であると仮定される。
【0119】
FDを測定することのできるいくつかの方法から得られる結果は比較可能ではない。したがって、種々の方法をがテストすることによって、どの方法(または組み合わせ)が健常被験体と骨粗鬆症被験体とを最も明らかに識別するかを決定することができる。
第一の方法は、高速フーリエ変換(FFT)を用いて、ROIの二次元のパワースペクトルを計算した後に、周波数ドメインに適応用される。フーリエ解析について前述するようにして、二次元フーリエ係数から一次元のパワースペクトルを生成する。一次元のパワースペクトルをが、強度の対数に対する、周波数の対数としてプロットすると、フラクタル理論に従って、スペクトルは、1<b<3である強度bの負の傾きを有する筈である。次いで、FD値が、FD=3.5−b/2として計算される。
【0120】
他の方法であるミンコフスキー法は、使用された近傍の大きさの関数として、表面にあてはめられた上と下の包絡線間の差分(ROIに対しての合計)を測定する。Pelegら(1984)Anal Mach Intell 6(4):518−523。δ(δ=1,2,3,...) が、表面と包絡線との間の距離とすると、上の包絡線であるuδと下の包絡線であるlδが(式13)で示される。
(式13)
【数13】
Figure 2004522465
式中、f(i,j) はROIにおけるピクセル(i,j) のグレー値である。A(δ)面積の対数を(δ)の対数に対してプロットすると、傾きの大きさがb’である負の傾きを有する直線を得る。したがって、フラクタル次元は、FD=2−b′となる。面積は、(式14)と(式15)によって計算される。
(式14)
【数14】
Figure 2004522465
【0121】
3.1.3.5.[形態学的パラメータ]
前述の特性とパラメータはむしろ海綿骨構造に関する一般的な情報を提供するが、以下の例はさらに詳細な態様を記述する。
目的のグレースケール領域をまずバイナリ化する。Whiteら(1999) “Oral Surg Oral Med Oral Patholo Oral Radiol Endod” 88:628−635の記述のように、これは以下のようにして達成できる:ROIを、ガウスフィルタを用いてぼやけさせる。ぼやけたROIを次に元のROIから減算して、各ピクセル位置に128の値を加算する。これによって、平均グレー値が128である画像が生成され、これをさらに閾値として使用して、骨梁が白色そして骨髄腔が黒色である画像が生成される。
【0122】
このバイナリ画像から、白ピクセルの総数は骨梁面積を示し、これは全ROI領域のパーセントとして計算される。骨梁の外側境界にあるピクセル数は、骨梁の周長を測定する。黒ピクセルをカウントすることによって骨髄腔について同種のパラメータを測定できる。
バイナリ画像の骨格化後、骨梁の全長が、白ピクセルの総数によって決定される。さらに、終点と分岐点の数は骨梁長の割合として表される。骨梁の平均長の推定は、骨梁の全長と終点と分岐点の合計の割合として計算される。
【0123】
3.2.0.0.[軟組織]
軟組織厚のばらつきは、X線画像において骨密度と骨構造を解析ならびに評価するに当たり重要であり得る。したがって、本発明はまた、骨構造または組織密度のアセスメントにおいて軟組織を補正するため、特に骨粗鬆症またはその他の骨状態を診断および/または予測するための方法と装置を含む。
【0124】
ある実施態様では、X線画像は歯科X線画像であり、そのような補正方法は、(a)被験体の下顎骨および/または上顎骨の少なくとも一部をX線ディテクタで質問すること、(b)質問された下顎骨および/または上顎骨のX線画像を生成すること、(c)骨密度または骨構造についてX線画像からデータを得ること、(d)周囲の軟組織を質問して軟組織厚を決定すること、ならびに(e)軟組織厚を補正することにより、X線画像から得られたデータを補正すること、を含む。そのような試験対象群は以下を含む:非骨粗鬆症閉経前、非骨粗鬆症閉経後、骨粗鬆症閉経後患者。歯科X線画像に関して例証したが、本願明細書に記述する方法の多くは、その他のX線画像に応用できることは明らかであろう。
【0125】
被験者で測定された軟組織厚はまた、コントロール集団(例:年齢、性別、人種、または体重適合健常被験者)から得られた基準軟組織厚と比較することができる。基準軟組織厚は、正常な血管、心臓、肝臓、または腎臓機能を有し、その他の潜在する医学的状態を有さない健常被験者における軟組織厚を測定することによって作成することができる。基準軟組織厚は、限定はしないが、平均ならびに標準偏差、標準誤差として表現できる。基準軟組織厚は、年齢が25〜20、20〜30、30〜40、40〜50、50〜60、60〜70、70〜80、ならびに80才以上である患者について個別に得ることができ、男性と女性、ならびに人種(例:アジア系、アフリカ系(黒人)、コーカサス系(白人)、ならびにラテン系被験者)ごとに別々に得ることが好ましい。その上、基準軟組織厚は、各年齢、性別、ならびに人種亜群内において体重が異なる被験者について得ることができる。
【0126】
個々の患者は、基準軟組織厚と比較され得る。患者の軟組織厚が上昇している場合は、補正因子を適用できる。補正因子の量/規模は、脂肪、線維、ならびに筋組織の寄与の規模によって影響され得る軟組織厚の増加の規模によって影響される。臨床試験対象群を評価することによって、さらなる試験のためのデータベースを作成したり、さらに詳細な補正因子を生成することができる。そのような試験対象群は以下を含む:非浮腫性−非骨粗鬆症−閉経前、非浮腫性−非骨粗鬆症−閉経後、非浮腫性−骨粗鬆症−閉経後、浮腫性−非骨粗鬆症−閉経前、浮腫性−非骨粗鬆症−閉経後、ならびに浮腫性−骨粗鬆症−閉経後患者。各試験対象群において、比較のために以下の方法を行うことができる:脊椎、股関節、または踵骨の二重エックス線吸収法(“DXA”)ならびにSOSおよびBUA測定または定量的コンピュータ断層法(“QCT”)。したがって、軟組織厚の補正はまた、X線画像およびその他のX線画像の解析における精度と識別能力を向上できる。そのような方法を使って、骨粗鬆症のような骨状態のリスクの増加または減少を有する集団を同定することもできる。
【0127】
3.2.1.0.[軟組織補正装置]
現行の歯科用X線フィルムとディテクタは、撮影される歯に関して手動で位置決めされている。したがって、結果生じる画像は、下顎骨または上顎骨の解剖学的ランドマークを含むこともあれば、含まないこともあり、そしてその上画像は必ずしも軟組織厚のばらつきを考慮に入れていない。
図12を参照して、歯科用X線撮影システムに使用される校正ファントム用のホルダーアセンブリの一つの実施態様を含む典型的なコンポーネントの分解図が示されている。校正ファントム104は、それぞれ既知密度および/または間隔を有する、上記に説明した任意の形状の参照物質を含む。校正ファントムは、ホルダーに一体化されていても、あるいは、ホルダー(または衛生カバー)内のコンパートメントに配置されていてもよい。したがって、衛生カバー150が校正ファントム上に配置されることが好ましい。その上、衛生カバーは、例えば、カバーのポケットまたはコンパートメント内に、歯科用X線フィルム108を収容するように適合されている。例えば、校正ファントム参照ウェッジ、衛生カバー、および/またはボーラスの間のライナー160のような、さらなるライナーおよび/またはコンパートメントをアセンブリに含むことができる。
【0128】
ボーラスバック128は、例えば、軟組織補正を補助するために、校正ファントムアセンブリに含まれ得る。好ましくは、ボーラスバックは液体またはゲルで充填されている。水または生理食塩水のような非毒性液体が好ましい。ボーラスバックは、X線ビームがそれを通過して、したがって、生成される画像上に投影するように配置される。ボーラスバックは、その厚さと組成が既知であり、軟組織と同様なX線密度を有しており、そしてX線画像に対するその影響は既知であるために、軟組織に起因するばらつきを補正することができる。
【0129】
衛生カバー、ライナーおよび/またはボーラスは、実質的に唾液ならびにその他の体液および/または物質を透過しない材料で構成(あるいはカバーされている)ことが好ましい。「実質的に透過しない」とは、物質が(例えば、分散による)輸送を減少、または排除することを意味する。この物質は、物質を通過する物質がX線画像または校正ファントム参照ウェッジに有意な影響を及ぼさないという条件では、低レベルの輸送を許してもよい。レイヤーを形成するために使用できる材料の例は、限定はされないが、ポリエステル、ポリエステル誘導体、その他のポリエステル様物質、ポリウレタン、ポリウレタン誘導体およびその他のポリウレタン様物質またはポリエチレンを含む。
軟組織補正装置はまた、軟組織を特定の厚さに圧縮するための手段を1つまたは複数含むことができる。圧縮エレメントは、実際にはどんな形状でもよく、手動あるいは自動的に、圧縮されるべき軟組織に接触および押し付けられてもよい。
【0130】
4.0.[応用]
下顎骨または前記上顎骨における骨ミネラル密度または骨梁アーキテクチャの測定は、被験体の骨の健康状態のアセスメントを得るために使用できる。その上、X線からのデータの解析と操作によって、骨の健康状態のアセスメントが可能となり、適当な処置を処方することを可能とする。治療法の有効性はまた、本願明細書に記述する方法と装置を用いて評価することができる(例えば、2つの異なる時点、T1とT2、で行った下顎骨または上顎骨の骨ミネラル密度または骨梁アーキテクチャの測定値を用いて、骨ミネラル密度または骨梁アーキテクチャに差異があるかを検出する)。
【0131】
4.1.[キット]
本発明はまた、例えば、歯科X線画像のようなX線画像から骨ミネラル密度に関する情報を得る目的で、X線画像から情報を得るためのキットを提供する。ある実施態様では、このキットは、例えば、X線画像に基づいて診断書を受信、解析、ならびに作成するための、コンピュータ(例:ソフトウェア)プログラムを1つまたは複数含む。さらなる実施態様では、このキットは、例えば、ホルダー、衛生カバー、X線フィルムおよび/またはX線フィルムホルダーに一体化された、あるいは取り付け可能である、校正ファントムを含むことができる。
本発明はまた、例えば、骨粗鬆症または歯科疾患を治療するために、治療キットを提供する。ある実施態様では、キットは、X線画像、校正ファントム、コンピュータソフトウェア製品、データベースならびに治療薬を含む。治療薬は、抗骨吸収剤またはタンパク同化剤であり得る。
【0132】
4.2.[診断と予測]
さらに他の態様では、例えば、本願明細書に記述する任意のキット、方法、および/または装置を使用して、被験体において、骨関連疾患(例えば、骨粗鬆症、パジェット病、骨形成不全症、骨ガン)、歯周病、または口腔インプラントの脱落を診断または予測するための方法が提供される。これらの方法は、例えば、骨粗鬆症、骨ガンなど、さらに歯周病とインプラント脱落を含む任意の骨関連疾患に適応可能であることは明らかであろう。
骨粗鬆症だけをとっても、2500万人の閉経後の女性および700万人の男性にとっては主要な公衆衛生上の脅威である。1995年では、骨粗鬆症ならびに関連骨折についての国家の直接支出額は、130億ドルであった。高齢者集団の増加に伴う人口学的な変化は、骨粗鬆症による骨折数の増加と、経済的に管理不可能となる可能性のある、初期の骨粗鬆症の流行に着実に寄与している。40年後には、米国のみで一年当たり2400億ドル以上が骨粗鬆症の総コストとなるとの予測がされている。
【0133】
自分がこの疾患を罹患していることを知っているのは患者の20%以下のみであり、殆ど大多数が医師による特定の治療を受けているのはさらに少数である。差し迫った骨粗鬆症の流行にうまく対処する上での主要な障害は、治療法の欠如ではなく、リスクのあるヒトおよび治療を必要とするヒトを同定する能力の欠如である。骨粗鬆症検査へのアクセスが限定されているのは、主として現在入手可能なシステムはコスト高であるために、病院または特殊クリニックになどの少数の施設に限定される結果である。
本願明細書に記述する装置と方法は、安価で信頼性のある骨構造解析スクリーンを提供すること、そしてその結果としての骨状態および/または疾患の存在の診断を行うことによって、これらならびにその他の課題に対処している。事実、骨ミネラル密度(BMD)の測定は、技術的には比較的実行が簡単であり、骨折リスクの100%がBMDの低さに起因するわけではないが、骨梁構造とアーキテクチャの進行性破壊は、高齢者における骨折リスクの主要な原因であることは明白に認められている。
【0134】
したがって、ある実施態様では、X線画像(例:歯科X線画像)の骨ミネラル密度または骨構造を解析するためにコンピュータプログラムを使用すること、ならびに画像から得られた値または測定値を参照基準または曲線と比較することによって、被験者が骨粗鬆症のような骨に関連する症状を有するか否かを決定することを含む。X線画像はまた、例えば、本願明細書に記述する校正ファントムのような、校正ファントムを含むことができる。
【0135】
4.3.[治療]
本願明細書に記述する方法と装置はまた、治療の必要がある被験者のために適当な治療法を開発するために使用できる。その上、本発明は、被験者が受けている治療法の有効性を治療進行中に分析することを可能にする。
【0136】
閉経後のエストロジェン欠乏症は、骨粗鬆症の最も数多く報告されている原因の一つであり、ホルモン置換療法(HRT)によって予防できるが、HRTはまた、長期使用者における乳ガンのリスクの増加(約35%)の原因でもあり得る。Lancet (1997)350:1047−1059。その結果、骨粗鬆症の代替治療法の開発に多くの努力が傾けられている。それらの治療法の中では、ビスホスホン酸塩が、優れた治療法として益々認められるようになっている。Lin (1996) “Bone” 18:75−85、 Libermanら(1995) “NEngl Jmed” 333:14371443、Mortensenら(1998) “JClin Endocrinol Metab” 83:396−402。最近紹介された治療薬のその他の新しい種類は、選択的エストロジェン受容体修飾因子(SERM)である。Delmasら(1997) “NEngl Jmed” 337:1641−1647、Lufkinら(1998) “J Bone Min Res” 13:1747−1754。副甲状腺ホルモンのようなタンパク質同化剤もまた、骨粗鬆症の治療に示唆されている。Roe ら (1999) “JBone Miner Res” 14(suppll):S137、Abst#1019、ら (1998) “JClin Invest” 102:1627−33。
【0137】
これらならびにその他の研究を組み合わせた結果は、骨粗鬆症の有効な治療法は、いったんその状態が診断されたら、開発できることを示唆する。例えば、本願明細書に記述する方法、キット、および/あるいは装置のいずれかを用いて、被験体における骨粗鬆症の存在を診断することができ、さらに被験体に適当な処置(例えば、1つまたは複数の抗骨吸収剤および/または1つまたは複数のタンパク同化剤)を投与することができる。歯周病も同様にして診断することができ、口腔衛生の習慣から手術に至る治療法を推奨することができる。本願明細書に記述する方法を使用して、選択された治療法の有効性を経時的に評価して、必要に応じて治療法を変更することができる。したがって、ある実施態様では、骨関連疾患の治療法が提供される。
【0138】
4.4.[ディシジョン・ツリー]
したがって、診断、予測、治療法の開発、治療法の有効性のアセスメントなどは、本願明細書に記述する方法を用いて容易に実現することができる。ある態様では、これらの適用は、アルゴリズムまたはディシジョン・ツリー(ロジック・ツリーまたはフローチャートとしても公知である)を用いて達成できるであろう。一つの典型的なディシジョン・ツリーは、骨の問題を予測することに関して提供される。そのようなディシジョン・ツリーは、その他の応用(例えば、治療法のデザイン、治療有効性のアセスメントなど)にも同様に適応可能である。
【0139】
骨の問題(例:骨粗鬆症など)、歯周病または口腔インプラント脱落を予測するための一つの典型的な方法は、ディシジョン・ツリー(また分類ツリーとも呼ばれる)が使用され、これは閾値の階層評価を利用する(例えば、J.J. Oliverら、 第5回人工情報に関するオーストラリア関節学会 (Australian Joint Conference on Artificial Intelligence) 361−367ページ、A. Adams とL. Sterling編集、“World Scientific, Singapore”, 1992、 D.J. Handら、“Pattern Recognition”、 31(5):641−650, 1998、 J.J. OliverとD.J. Hand、 “Journal of Classification”, 13:281−297, 1996、 W. Buntine, “Statistics and Computing”, 2:63−73, 1992、L. Breimanら、 “Classification and Regression Trees(分類と回帰ツリー)” Wadsworth, Belmont, CA, 1984、 C4.5 Programs for Machine Learning, J. Ross Quinlan, The Morgan Kaufinann Series in Machine Learning, Pat Langley, シリーズ編集, October 1992, ISBN 1−55860−238−0を参照)。ディシジョン・ツリーのストラクチャリングと実行用の市販のソフトウェアは入手可能であり(例:CART (5), Salford Systems, San Diego, CA; C4.5 (6), RuleQuest Research Pty Ltd., St Ives NSW Australia)、そして本願明細書の教示に鑑みて、本発明の方法で使用できよう。そのようなディシジョン・ツリーの単純なバージョンは、特定の解剖学的ランドマーク(例:下顎骨または上顎骨の縁、歯根端など)で閾値骨構造または骨ミネラル密度の読みとりを選択することである。値が閾値骨データ値と同一またはそれ以下であれば、次にさらにそれ以上の画像が評価される。それ以上の画像が閾値以下であれば、骨の問題、歯周病、またはインプラントの脱落が予測される。
【0140】
例えば、第一レベルのディシジョンは、本願明細書に記述するように撮影かつ解析された最近のX線画像に基づくアルゴリズムによって行われ、差し迫ったまたは現在の骨または歯周関連イベントを指示し得る最初の閾値と比較される。例えば、アルゴリズムによって、現在の骨構造測定値(時間=n)または予測骨構造測定値(時間=r+1)を閾値と比較することができる。骨構造測定値が閾値よりも大きければ、アルゴリズムはさらに将来のX線撮影を示唆するようにディシジョンを下す。骨構造測定値が閾値(複数でもよい)より低いかあるいは同一であれば、アルゴリズムはディシジョン・ツリーの次のレベルに進む。
【0141】
ディシジョン・ツリーの次のレベルは、X線撮影が行われた時期(n)の被験者の年齢および/または性別の評価であり、これがその年齢および/性別の「健常」被験者の閾値骨測定値と比較される。例えば、被験者の骨測定値が、特定の年齢および/性別の閾値骨構造レベル以上であれば、アルゴリズムは、将来にさらなるモニタすることを助言するようにディシジョンを下す。骨構造に関する情報が閾値より低いかあるいは同一であれば、アルゴリズムはディシジョン・ツリーの次のレベルに進む。
ディシジョン・ツリーの次のレベルは、例えば、被験者の軟組織(例:歯茎)厚(n)の評価であり、これが閾値測定値と比較される。例えば、軟組織が、厚さの正常範囲よりも有意に薄いかまたは厚いと、アルゴリズムによって、さらにそれ以上のX線画像を検査して、骨に関連する問題を予測するようにディシジョンが下される。
ディシジョン・ツリーはその上、さらなるレベルを加えることによって精密にされ得る。例えば、骨および/または歯周イベントが可能であるとの決定後に、被験者は、値が変化したか否かを調べるために再びX線撮影を受けることができる。さらに、年齢、性別、体重、軟組織厚などを検査して、この予測を確認するために考慮することができる。
【0142】
そのようなディシジョン・ツリーでは、最も重要な属性は一般的にはディシジョン・ツリーの根元(ルート)に配置される。本発明の一つの実施態様では、ルート属性は、現在の骨構造測定値(複数でもよい)である。他の実施態様では、将来の時点に予測される骨構造測定値はルート属性であり得る。あるいは、骨ミネラル密度および/またはインプラント構造は、ルート属性として使用できる。
さらに、閾値は、前もって設定する必要はない(しかし設定してもよい)。アルゴリズムは、個々の被験者の読みとり値と測定値から成るデータベース記録から学習できる。アルゴリズムは、例えば、ディシジョン・ツリーアルゴリズムを用いて、データベース記録にあるデータに基づいて閾値を設定するように自己訓練し得る。
【0143】
さらに、ディシジョン・ツリーは、上文に記述する単純なシナリオよりもさらに複雑化され得る。例えば、特定の被験者の軟組織厚が極めて厚い場合、アルゴリズムは正常よりもより高めまたは低めに骨測定値の閾値を設定し得る。
【0144】
パラメータ(例:現在または将来の骨情報など)を選択して、個々の被験者についてのこれらのパラメータのデータベース記録に基づいてアルゴリズムの自己訓練を可能にすることによって、アルゴリズムは、各パラメータを疾患および/またはインプラント脱落の独立または複合予測子として評価できる。したがって、予測モデルは自己訓練されて、アルゴリズムがどのパラメータが最も重要なインジケータであるかを決定する。ディシジョン・ツリーは、再帰的分配アルゴリズムのようなアルゴリズムを用いてデータから自動的に学習され得る。再帰的分配アルゴリズムは、ルートノードにある全てのトレーニング例から始めることによってツリーを成長させる。ルートノードは、例えば以下のような3ステッププロセスを用いて、「スプリット」され得る。(1)ルートノードは、全ての利用可能な閾値で、全ての利用可能な属性でスプリットされ得る(例:トレーニングデータベース)。スプリットを考慮されるそれぞれについて、(GINIインデックス、データのエントロピー、あるいはデータのメッセージ長のような)基準が適応される(2)基準を最適化する属性(A)および閾値(T)が選択される。これによって、1つのスプリットノードと2つのリーフを有するディシジョン・ツリーを生じる。(3)トレーニングデータベースの各例は、(トレーニング例の測定値に基づいて)これらの2つのリーフの一方と関連付けられる。各リーフノードは次に、3ステッププロセスを用いて再帰的にスプリットされる。スプリッティングは、停止基準が適応されるまで継続される。そのノードに関する例がトレーニングデータベースに50例以下である場合は、停止基準例となる。
【0145】
さらなる実施態様では、ディシジョン・ツリーにおけるディシジョンの各レベルで、アルゴリズムソフトウェアは確率をディシジョンと関連付けできる。ディシジョンの各レベルでの確率は評価(例えば、合計)されて、その累積確率を使って、疾患および/またはインプラントの脱落が予測されるか否かを決定することができる。受診者動作特性(ROC)曲線分析を、上記のディシジョン・ツリーに適応することができる。ROC解析は他の閾値最適化手段である。偽陽性率を最小化しながら、最適の真の陽性率を決定する方法を提供する。ROC分析は、2つの分類スキームを比較して、どちらのスキームがさらに選択されたイベント(例えば、骨粗鬆症の立証)の優れた総体的予測子であるかを決定するために使用され、例えば、ROC分析は、単一閾値分類子をディシジョン・ツリーと比較するために使用できる。ROCソフトウェアパッケージは、典型的には以下の方法を含む:相関があり、連続分布し、さらに本質的にカテゴリー的な評定スケールデータ、二つのバイノーマルROC曲線間の統計学的比較、連続かつカテゴリーデータから成るセットからのバイノーマルROC曲線の最大尤度推定、ならびにROC曲線比較の統計的検定力の分析。ROCのストラクチャリングと実行用の市販のソフトウェアが入手可能である(例:Microsoft Excel用Analyse−It 、 Analyse−It Software, Ltd., Leeds LS 12 5XA, England, UK、 MedCalc(登録商標)、MedCalc Software, Mariakerke, Belgium、AccuROC, Accumetric Corporation, Montreal, Quebec, CA。
【0146】
上記の解析に応用できる関連方法は、限定はされないが、ディシジョングラフ、ディシジョンルール(ルールインダクションとも呼ばれる)、判別分析(段階的判別分析を含む)、ロジスティック回帰、ニアレストネーバー法、ニューラルネットワーク、ならびにナイーブべイズ分類子を含む。
【0147】
本発明のこれらの態様の全ては、個々に、あるいは組み合わせて実施することができる。典型的には、上記に一覧した実施態様を組み合わせて使用するとより好都合である。さらに、本発明の好ましい実施態様が詳細に記述されているが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく明らかな変形形態が得られることが理解される。
【0148】
実験
以下は本発明を実行するための特定の実施態様の例である。これらの例は、例示目的でのみ提供されており、いかなる状態でも本発明の範囲を限定することは意図されていない。
【0149】
実施例1 衛生カバーに挿入された校正ファントム
本願明細書に提示されたワークフローは、画像撮影のための校正ファントムの用途の一例を構成する。当業者は、X線画像から作成されたいずれかの様式の測定値を正規化あるいは標準化するために撮影過程に校正ファントムを含むためのその他の方法を容易に認識しよう。
この例では、校正ファントムは、ファントムを収容するように適合された衛生カバーのコンパートメント中に挿入される。衛生カバーはディスポーザブルである。校正ファントムは、骨構造特性のための基準を提供する幾何学的パターンを含む。歯科用X線フィルムもまた、衛生カバーの遮光コンパートメント内に配置される。フィルムと校正ファントムを入れたアセンブリは、歯または唇などのような構造のいずれによっても、校正ファントムがX線ビームから遮られないような方法で患者の口の中に配置される。
画像撮影後、フィルムは暗室で取り出して、校正ファントムを有するカバーは取り外される。フィルムを次に従来の歯科用X線フィルムと同様な方法で現像する。画像はディジタル化されて、1つまたは複数のインデックスによって解析される。
【0150】
実施例2 インビボ再現可能性
歯科X線画像から得られたデータのインビボ再現可能性をテストするために、以下の実験を行った。被験者に歯科診療用椅子に座ることを命じ、下顎の切歯と臼歯領域のX線撮影を行った。校正ファントムステップウェッジは、歯科用X線フィルムに取り付けた。歯科用X線フィルムは、切歯領域のX線撮影のための標準X線画像法を用いて感光された。被験者に診療用椅子から立ち上がって歩き回ることを命じた。同一方法を用いて15分後にテストを反復した。
X線フィルムは、透明度オプション付きの市販のフラットベッドスキャナー(Acer ScanPremio ST)を用いてディジタル化した。関心領域(ROI)を、NIH画像ソフトウェアプログラム(http://rsb.info.nih.gov/nih−image/Default.html)を用いて、同一被験者のすべてのディジタル化X線画像において歯根に関して同位置に手動で位置決めした。ROI内部の平均グレー値測定の再現可能性は、変動係数として求められた(COV=測定値の標準偏差/平均測定値)。総体的な結果は両被験者についての二乗平均平方根(式15)として与えられる。
【0151】
(式15)
【数15】
Figure 2004522465
データは表2に要約する。
【表2】
Figure 2004522465
データは、骨粗鬆症診断のための多くの超音波システムと既に同等である再現性が達成されたことを示す。
【0152】
実施例3 多次元分類
各パラメータについて、一つのスカラー指標値が計算される。すべての指標値を合体して1つのn−次元の特性ベクトルにする。第一ステップでは、システムは、50人の閉経前、50人の閉経後の健常ならびに50人の閉経後の骨粗鬆症被験者による本発明者らの臨床バリデーション治験からのデータで訓練される。これらの3つの被験者群は、「骨折」と「骨折なし」のカテゴリーに分類される。これらの被験者の歯科X線画像から計算された特性ベクトルを、プロトタイプパターンとして使用する。
【0153】
それぞれの新しい患者について、特性ベクトルを、プロトタイプパターンと全く同一の方法で、X線画像から計算する。拠って、κ個の最も近いプロトタイプパターンの過半数がカテゴリーCに属する場合、この患者はここでカテゴリーCとして分類し得る。患者の特性ベクトルf=(f,f,...,fとプロトタイプパターンp=(p,p,...,p 間の距離dは、ユークリッドノルム(式16)によって定義される。
(式16)
【数16】
Figure 2004522465
【0154】
それぞれのパラメータについての最適スケールが決定される。しかしながら、カテゴリー間の指標値において、あるパラメータの差分は他のパラメータよりも小さい。また、最適κを決定する。κが増加すると分類精度が向上することが予測されるが、それは、各カテゴリーのプロトタイプ数よりも小さくなくてはならない。分類を決定するκ個の最も近いプロトタイプパターンの大多数が、ちょうど何パーセントであるということは、分類の信頼性の測度となる。特定のカテゴリーCでは、プロトコルパターンのパーセントが高ければ高いほど、分類によって提供される情報がさらに有意となる。
【0155】
この分類法は、一連のリーブ・ワン・アウト実験によって検証される。これらの実験には、各被験者は、一回だけテスト事例として使用される。各事例において、システムの訓練セットは、残りの被験者全てについて計算されたパターンから成り、そしてこの訓練セットを用いて、このテスト事例が正しく分類されているかどうかがチェックされる。
(「骨梁長」、「骨梁の方向と異方性」ならびに「骨梁厚」のパラメータのインデックス値となる)前述の測定値の他に、(1)平均ピクセル強度、(2)ピクセル強度の分散、(3)フーリエスペクトル解析、(4)フラクタル次元、(5)骨梁面積、骨梁周長、骨梁全長、終止ならびに分岐点の数のような形態学的パラメータ、そして骨髄についての同様なパラメータのような、X線、CT、ならびにMR画像からの骨密度と構造を試験するために過去に探索された分類システムにおけるその他のパラメータについてのさらなる測定値も使用することができる。
【0156】
実施例4 データ解析
患者を選択して、健常閉経前(PRE)、健常閉経後(POST)、ならびに骨粗鬆症閉経後(OSPEO)女性の3群に分ける。全ての群を、(1)歯根尖周囲と犬歯領域の歯科X線画像、(2)股関節と脊椎(3)の定量的コンピュータ断層法、(4)股関節と(5)脊椎の二重エックス線吸収法、(6)踵骨の単純X線吸収法、ならびに(7)標準方法を用いる踵骨の超音波法によって試験する。骨粗鬆症の診断は、従来の側面X線画像における胸郭と腰椎の形態学的な変化の半定量的アセスメントによって決定されるような、少なくとも一つの非外傷性椎骨骨折の存在によって定義される。
【0157】
種々の骨構造測定値(前記を参照)と骨ミネラル密度測定値(下顎骨BMD、QCT脊椎、QCT股関節、DXA脊椎、DXA股関節、SXA踵骨、超音波踵骨)の平均値と標準偏差を各患者群について計算する。群間の相違を反映する種々の測定値を比較するためには、スチューデントのt検定(t−値およびp−値)ならびに減少分(%)が使用される。年度ごと、年齢関連の変化は、年齢30才時の予測値と比較してのパーセント変化、そしてPREの標準偏差の分数として表わされる。p−値と共に年齢との相関もまた報告される。(測定パラメータにおける1SD変化に対する)オッズ比ならびに(閉経後骨粗鬆症群と閉経後健常群を判別するための)年齢調整対数回帰に基づく95%信頼限度が、判別能力、そして、測定パラメータに関連する骨粗鬆症性骨折のリスクを測定するために計算される。判別能力の一対比較は、年齢調整受診者動作特性(ROC)曲線分析を用いて検定される。
【0158】
全ての方法の一対比較は、全被験者(PRE、POST、OSTEO)をプールして、相関の有意性を検定するために、ピアソン相関係数(r)、推定値の%標準誤差(CV)、ならびにp−値を用いることによって得られる。
その診断能力の測定値を比較するには、健常閉経後女性(POST)と骨粗鬆症閉経後女性(OSTEO)についてカッパスコア解析が行われる。これは、参照群(PRE)に対するT−スコアが2.5よりも低い(または構造パラメータが高い事例)場合に骨減少症として、全ての女性を閉経後群から分類することによって行われる。それぞれの女性のT−スコアならびに特定の測定値は、その測定値から若年健常者(PRE)の平均測定値を減算してPRE群の測定値のSDで割り算することによって定義される。T−スコアは、PRE群に対してそれぞれの女性の位置を測定するものであり、スチューデントt値とは異なることを注記する。
【0159】
実施例5 骨構造の縦断的モニタ法
初期時点T に撮影された下顎骨の基準X線画像に関する時点Tに撮影されたフォローアップ歯科X線画像を整合するためのアルゴリズムとソフトウェアが開発されている。治療応答性をモニタする目的では、骨構造パラメータは、別々の時点において下顎骨の同一位置で測定されなければならない。したがって、患者のポジショニングの相違を補正するため、そして基準とフォローアップ検査の結果の比較のために相当する関心領域(ROI)を探し出すために、2つの歯科X線画像を位置合わせすることが望ましい。
位置合わせされる2つの画像でフィルム上のX線ビームの投影角度が僅かに異なる可能性があるために、伸縮整合ステップが含まれる。しかし、第一ステップは、グローバルアフィン変換であり、相互情報がコスト関数として使用されている。Wellsら(1996) “Medical−Image Analysis” 1:35−51。2つの画像MとNの相互情報IM,N は、(式17)によって定義される。
(式17)
【数17】
Figure 2004522465
【0160】
ここで、2画像に生じるグレー値は、ランダム変数と見なされ、そして、相互情報はこれらの変数間の依存性の強さの測定値を提供する。p とpはそれぞれMとNの分布であり、そして、pMNはMとNの同時分布である。Maintzら(1998)“SPIE Medical Imaging − Image Processing(SPIE医学画像法−画像プロセシング)”。これらの分布は、周辺ならびに同時グレー値のヒストグラムから、さらに正確にはパーゼン窓関数を使用して近似することができる。パウエル法を最適化スキームとして使用して、Mと整合させるためのNの最も好ましいアフィン変換を探索することができる。Pressら“Numerical Recipes in C”第二版、1992、Cambridge University Press。
【0161】
このグローバル変換の次にローカルの伸縮調整を行って整合を向上させる。これを達成するためには、条件付き確率密度p(n/m)は、グローバルに位置合わせされた画像の同時ヒストグラムから推定される。次に、xの固定値は式18で定義されるが、対応するローカルグレー値を最大化することによりN(x−t(x)) ができるだけM(x)と同じになるように 、変換ベクトル場t(x) を決定される。
(式18)
【数18】
Figure 2004522465
【0162】
ここで、wは窓関数であって、その幅がt(x)を計算するために使用される領域サイズを決定する。窓関数を決定するためにWarfieldら “Brain Warping”1999、 Academic Press、67−84ページに記述するものと同様な方法が使用される。一連の次第に幅が広くなる窓関数wを合体して一つの窓(式19)を形成し、式中の重みW は(式20)で表す。
(式19)
【数19】
Figure 2004522465
(式20)
【数20】
Figure 2004522465
【0163】
特定患者について基準画像の自動位置決め後、ROIの正確な場所がデータベースに保存される。その患者がフォローアップ検査に再診する場合、新しい画像は、基準画像と共に位置合わせされ、したがって、基準画像の座標系に変換される。位置合わせされたフォローアップX線画像の骨構造は次に、基準画像と全く同じ位置で測定され得る。
【0164】
実施例6 歯のない患者
歯のない患者では位置を整合することが困難であるために、異なる時期に撮影されたX線画像からの測定値を比較するためには、これらの患者では異なる方法が使用される。
下顎骨の歯槽縁が、閾値処理工程後にソーベルエッジディテクタによって位置決めされる。歯槽縁の10 mm下ならびにそれに平行するライン上で、ROIを1ピクセルずつスライドして動かして、骨構造パラメータがROIの各位置について計算される。各パラメータについて、ソフトウェアは、どちらが骨粗鬆症の最も強いインジケータであるかに拠って、最小値または最大値を選択する。例えば、平均ピクセル強度の場合は、最小値となる。この方法をフォローアップ検査で反復する。この様式で、ソフトウェアは歯槽縁の10 m下でそれに平行する最大または最小値領域を検出する。従って、これらの最大または最小値は、経時的に縦断的な比較をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】歯科X線画像の例を示す。校正ファントム110が認められる。関心領域120が、骨ミネラル密度または構造の決定のために配置されている。
【図2】歯科X線画像の他の例を示す。校正ファントム110が認められる。関心領域120が、骨ミネラル密度または構造の決定のために配置されている。
【図3】下顎骨または上顎骨ミネラル密度測定からの解析レポートの例を示す。被験者(X)は、年齢適合コントロール群の平均値よりも一標準偏差以上下回っている(x軸:年齢、y軸:骨ミネラル密度(任意単位))
【図4】歯120にマウントされたV型の校正ファントム110の例を示す。歯肉は130で示されている。
【図5】校正ファントム110用のホルダー115の例を示す。ホルダー115は歯120にマウントされている。歯肉は130で示されている。
【図6】パネルB〜Eは、歯尖の所在を捜すために使用されるそれぞれのピクセル列に沿った、グレー値(明暗値)プロファイルを示す。上から下に進むにしたがって、歯根の特徴的なピーク(歯科X線パネルAに示されている)が徐々に消失する。
【図7】テスト画像(パネルB)のハフ変換(パネルA)を示す。同一ラインからの同一直線上の点は全て一点(円印)で交わる正弦波状曲線に変換される。
【図8】骨格化された海綿骨X線画像(パネルB)のハフ変換(パネルA)を示す。パネルAの白色領域は、より長いセグメントと主角度を示す。
【図9】構造エレメントEサイズ変化の影響を示し、ライン幅が変化する(1, 3, 5, 7, 9, 11, 13 ピクセル)校正ファントムの画像(左上)、それぞれ直径が、3ピクセル(右上)、7ピクセル(左下)、ならびに11ピクセル(右下)のEを使用して行った骨格演算を示す。
【図10】構造エレメントEサイズ変化の影響を示し、海綿骨のグレースケール画像(左上、パネルA)、それぞれ直径が3ピクセル(右上、パネルB)、7ピクセル(左下、パネルC)、ならびに11ピクセル(右下、パネルD)のEをそれぞれ使用して行った骨格演算である。
【図11】フラクタル解析に使用した歯科X線画像(挿入図)からの解剖学的関心領域のグレー値を表面プロットしたところを示す。
【図12】校正ファントムと液体充填ボーラスバック用のコンパートメントを含む衛生カバーホルダー例を示す。
【図13】歯または下顎骨の凸/凹性に関して測定される、解剖学的関心領域(黒点)の例を示す。
【図14】歯または下顎骨の凸/凹性に関して測定される、3つの解剖学的関心領域(黒点)の例を示す。

Claims (84)

  1. 歯科X線画像から、骨構造に関する定量情報を導出するための方法であって、前記方法が、
    (a)(i) 上顎骨または下顎骨の少なくとも一部、および(ii) 骨構造を決定するための外部基準を含む、歯科X線画像を得るステップと、
    (b)ステップ(a)で得られた画像を解析して、骨構造に関する定量情報を導出するステップと、
    を含む方法。
  2. 前記外部基準が下顎骨または上顎骨のない場所に投影される校正ファントムを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記校正ファントムが幾何学的パターンを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記幾何学的パターンがプラスチックまたは金属である請求項3に記載の方法。
  5. 前記幾何学的パターンが金属粉末である、請求項4に記載の方法。
  6. ステップ(b)が1つまたは複数のコンピュータユニットを用いて画像を解析することを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記解析が画像中の解剖学的な関心領域を同定することを含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記解剖学的な関心領域が下顎骨または上顎骨内にある、請求項7に記載の方法。
  9. 前記解剖学的な関心領域が歯である、請求項7に記載の方法。
  10. 骨ミネラル密度に関する情報を得るために画像を解析することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記コンピュータユニットが、解剖学的な関心領域から指定距離にある構造または密度情報を同定する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記コンピュータユニットが、選択された構造または密度特性を有する画像領域を同定する、請求項10に記載の方法。
  13. 前記選択された密度特性が最大密度を有する画像領域を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記選択された密度特性が最小密度を有する画像領域を含む、請求項12に記載の方法。
  15. 前記選択された構造特性が、骨梁厚、骨梁スペーシング、骨梁間の二次元または三次元スペース、骨梁ネットワークの二次元または三次元アーキテクチャから成る群から選択される、請求項12に記載の方法。
  16. ステップ(a)がさらに前記外部基準を収容するように適合された衛生カバーを提供することを含む、請求項1に記載の方法。
  17. 前記衛生カバーが放射線透過性である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記衛生カバーがディスポーザブルである、請求項16に記載の方法。
  19. 前記衛生カバーが滅菌可能である、請求項16に記載の方法。
  20. 前記外部基準が前記衛生カバーに一体化されている、請求項16に記載の方法。
  21. 前記外部基準が前記画像撮影中は一時的に前記衛生カバーに取り付けられている、請求項16に記載の方法。
  22. 前記衛生カバーが、前記X線ビームの経路にボーラスをさらに含む、請求項16に記載の方法。
  23. 前記ボーラスが水充填されている、請求項22に記載の方法。
  24. 前記ボーラスが前記衛生カバーに一体化されている、請求項22に記載の方法。
  25. 前記ボーラスが一時的に前記衛生カバーに取り付けられる、請求項22に記載の方法。
  26. 前記コンピュータユニットが1つまたは複数の補正因子を含む、請求項6に記載の方法。
  27. 前記補正因子が軟組織厚の変動を補正する、請求項26に記載の方法。
  28. 歯科X線画像を得るステップがさらに、選択する厚さに前記画像中の軟組織を圧縮することを含む、請求項1に記載の方法。
  29. 前記X線画像がX線フィルムである、請求項1に記載の方法。
  30. 前記衛生カバーがさらにX線フィルムを収容するように適合されている、請求項16に記載の方法。
  31. 前記画像がディジタル撮影される、請求項1に記載の方法。
  32. 前記ディジタル画像が、セレニウムディテクタシステムあるいはシリコンディテクタシステムを用いて撮影される、請求項31に記載の方法。
  33. X線画像から骨構造に関する定量情報を導出するための方法であって、
    (a)X線画像を得るステップと、
    (b)ハフ変換、骨格演算子、形態学的演算子、平均ピクセル強度、ピクセル強度の分散、フーリエスペクトル解析、フラクタル次元、形態学的パラメータならびにそれらの組み合わせから成る群から選択される1つまたは複数のインデックスを用いて、ステップ(a)で得られた画像を解析し、それによって骨構造に関する定量情報を導出するステップと、
    を含む方法。
  34. 少なくとも一つの指標がハフ変換である、請求項33に記載の方法。
  35. 少なくとも一つの指標が骨格演算子である、請求項33に記載の方法。
  36. 少なくとも一つの指標が形態学的演算子である、請求項33に記載の方法。
  37. 少なくとも一つの指標が平均ピクセル強度である、請求項33に記載の方法。
  38. 少なくとも一つの指標が平均ピクセル強度の分散である、請求項33に記載の方法。
  39. 少なくとも一つの指標がフーリエ変換解析である、請求項33に記載の方法。
  40. 少なくとも一つの指標がフラクタル次元である、請求項33に記載の方法。
  41. 少なくとも一つの指標が形態学的パラメータである、請求項33に記載の方法。
  42. 骨ミネラル密度または骨構造を決定するためのX線撮影用アセンブリであって、
    (a)衛生カバー、
    (b)X線フィルム、ならびに
    (d)既知の密度または構造領域に配置されたマーカーを少なくとも一つ含む校正ファントム、
    を含むX線撮影用アセンブリ。
  43. 前記衛生カバーがディスポーザブルである、請求項42に記載のアセンブリ。
  44. 前記衛生カバーが滅菌可能である、請求項42に記載のアセンブリ。
  45. 前記校正ファントムが前記衛生カバーに一体化されている、請求項42に記載のアセンブリ。
  46. 前記アセンブリがさらにX線フィルムホルダーを含み、前記校正ファントムが前記X線フィルムホルダーまたは前記衛生カバーに一時的に取り付けられている、請求項42に記載のアセンブリ。
  47. 前記校正ファントムが、骨構造特性の参照として作用する複数の幾何学的パターンを含む、請求項42に記載のアセンブリ。
  48. 前記骨構造特性が、骨梁厚、骨梁スペーシング、骨梁間の二次元または三次元スペース、骨梁ネットワークの二次元または三次元アーキテクチャから成る群から選択される、請求項47に記載のアセンブリ。
  49. 前記幾何学的パターンが金属、金属粉末、またはプラスチック製である、請求項47に記載のアセンブリ。
  50. 前記マーカーが、円形、星形、四角形、三日月形、楕円形、多角形の物体、不規則形状の物体ならびにそれらの組み合わせから成る群から選択される幾何学的パターンである、請求項47に記載のアセンブリ。
  51. 前記フィルムが前記衛生カバーに一体化されている、請求項42に記載のアセンブリ。
  52. 前記校正ファントムが前記X線フィルムに一体化されている、請求項42に記載のアセンブリ。
  53. 前記校正ファントムが前記X線フィルムの2つの物理的レイヤーの間に含まれている、請求項52に記載のアセンブリ。
  54. 前記校正ファントムが前記X線フィルムの1つの物理的レイヤー中に含まれている、請求項52に記載のアセンブリ。
  55. 前記衛生カバーがさらにボーラスを含む、請求項42に記載のアセンブリ。
  56. 前記ボーラスが前記衛生カバーに一体化されている、請求項55に記載のアセンブリ。
  57. 前記ボーラスが一時的に前記衛生カバーに取り付けられている、請求項55に記載のアセンブリ。
  58. 前記校正ファントムが、1本以上の歯の上にはめ込むように適合されている、請求項42に記載のアセンブリ。
  59. 前記校正ファントムがV型またはU型である、請求項58に記載のアセンブリ。
  60. 歯科X線画像の骨ミネラル密度または骨構造を正確に決定する方法であって、前記方法が、
    前記校正ファントムがX線が被験体と前記校正ファントムを同時に通過するように配置されており、前記画像が下顎骨または上顎骨の少なくとも一部を含む、請求項35に従うアセンブリを提供すること、
    前記校正ファントムと前記下顎骨または前記上顎骨の画像を作成すること、ならびに
    前記校正ファントムと前記被験体の解剖学的構造の画像を比較して、前記被験体の骨ミネラル密度を決定すること、
    を含む方法。
  61. 衛生カバー、一体化された幾何学的パターンを含む骨構造または骨密度用の校正ファントム、X線撮影用アセンブリおよびコンピュータプログラムを含むキットであって、前記コンピュータプログラムが骨ミネラル密度または骨構造を解析かつ評価するキット。
  62. 請求項1に記載の方法によって得られた歯科X線画像を解析することを含む、骨状態を診断するための方法。
  63. 前記状態が骨粗鬆症である、請求項62に記載の方法。
  64. 請求項52に従って前記状態を診断すること、ならびに適当な処置を投与することを含む、骨状態を治療するための方法。
  65. 前記状態が骨粗鬆症である、請求項64に記載の方法。
  66. 前記処置が抗骨吸収剤またはタンパク同化剤を投与することを含む、請求項65に記載の方法。
  67. 骨ミネラル密度または骨構造を決定するためのX線撮影用アセンブリであって、前記アセンブリが、
    (a)衛生カバー、
    (b)X線フィルム、ならびに
    (d)骨ミネラル強度または構造あるいはその組み合わせを決定するための校正ファントム、
    を含むアセンブリ。
  68. 前記衛生カバーがディスポーザブルである、請求項67に記載のアセンブリ。
  69. 前記衛生カバーが滅菌可能である、請求項67に記載のアセンブリ。
  70. 前記校正ファントムが前記衛生カバーに一体化されている、請求項67に記載のアセンブリ。
  71. 前記アセンブリがさらにX線フィルムホルダーを含み、そして前記校正ファントムが一時的に前記X線フィルムホルダーまたは前記衛生カバーに取り付けられている、請求項67に記載のアセンブリ。
  72. 前記校正ファントムが、骨構造特性の参照として作用する複数の幾何学的パターンを含む、請求項67に記載のアセンブリ。
  73. 前記の骨構造特性が、骨梁厚、骨梁スペーシング、骨梁間の二次元または三次元スペース、骨梁ネットワークの二次元または三次元アーキテクチャから成る群から選択される、請求項72に記載のアセンブリ。
  74. 前記幾何学的パターンが金属、金属粉末、またはプラスチック製である、請求項67に記載のアセンブリ。
  75. 前記マーカーが、円形、星形、四角形、三日月形、楕円形、多角形の物体、不規則形状の物体ならびにそれらの組み合わせから成る群から選択される幾何学的パターンである、請求項67に記載のアセンブリ。
  76. 前記フィルムが前記衛生カバーに一体化されている、請求項67に記載のアセンブリ。
  77. 前記校正ファントムが前記X線フィルムに一体化されている、請求項67に記載のアセンブリ。
  78. 前記校正ファントムが前記X線フィルムの2つの物理的レイヤーの間に含まれている、請求項77に記載のアセンブリ。
  79. 前記校正ファントムが前記X線フィルムの1つの物理的レイヤー中に含まれている、請求項77に記載のアセンブリ。
  80. 前記衛生カバーがさらにボーラスを含む、請求項42に記載のアセンブリ。
  81. 前記ボーラスが前記衛生カバーに一体化されている、請求項80に記載のアセンブリ。
  82. 前記ボーラスが一時的に前記衛生カバーに取り付けられている、請求項80に記載のアセンブリ。
  83. 前記校正ファントムが、1本以上の歯の上にはめ込むように適合されている、請求項67に記載のアセンブリ。
  84. 前記校正ファントムがV型またはU型である、請求項83に記載のアセンブリ。
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