JP2004521091A - トランスフォーミング増殖因子アルファを含有するワクチン組成物 - Google Patents

トランスフォーミング増殖因子アルファを含有するワクチン組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2004521091A
JP2004521091A JP2002547521A JP2002547521A JP2004521091A JP 2004521091 A JP2004521091 A JP 2004521091A JP 2002547521 A JP2002547521 A JP 2002547521A JP 2002547521 A JP2002547521 A JP 2002547521A JP 2004521091 A JP2004521091 A JP 2004521091A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tgfα
vaccine composition
protein
egf
composition according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002547521A
Other languages
English (en)
Inventor
ミュレ シエラ アイレット
ペレス ロドリゲス ローランド
マリア ゴンザレス マリネロ ジゼラ
アルヴァレス アコスタ アナベル
メネンデス メディナ タマラ
エンリケ グイレン ニエト ジェラルド
サンチェス ラミレス ベリンダ
Original Assignee
セントロ ド インムノロジア モレキュラー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by セントロ ド インムノロジア モレキュラー filed Critical セントロ ド インムノロジア モレキュラー
Publication of JP2004521091A publication Critical patent/JP2004521091A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/0005Vertebrate antigens
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/395Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P11/00Drugs for disorders of the respiratory system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P13/00Drugs for disorders of the urinary system
    • A61P13/08Drugs for disorders of the urinary system of the prostate
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P15/00Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P15/00Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives
    • A61P15/14Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives for lactation disorders, e.g. galactorrhoea
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • A61P17/06Antipsoriatics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • A61P37/04Immunostimulants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/555Medicinal preparations containing antigens or antibodies characterised by a specific combination antigen/adjuvant
    • A61K2039/55505Inorganic adjuvants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/60Medicinal preparations containing antigens or antibodies characteristics by the carrier linked to the antigen
    • A61K2039/6031Proteins
    • A61K2039/6068Other bacterial proteins, e.g. OMP

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Reproductive Health (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Pregnancy & Childbirth (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Pulmonology (AREA)
  • Gynecology & Obstetrics (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

本発明は、自己TGFαに対して特異的な免疫応答を起こすことができるワクチン組成物であって、TGFαまたは任意のその誘導体および活性成分および適切なアジュバントを含むワクチン組成物に関する。該ワクチン調製物はまた、TGFαとその他の増殖因子、たとえば上皮増殖因子(EGF)を、前記因子に依存して進行する腫瘍の増殖を阻害するような方法で組み合わせて含むことができる。類表皮癌の成長および増殖は前記組成物を使用することによって制御することができる。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、免疫学およびヒト用薬剤の分野に関するもので、特に自己TGFαに対する免疫除去反応を引き起こすことができるワクチン調製物に関する。このワクチンは、ある種の癌およびその他のTGFα関連疾患を治療するために使用することができる。
【背景技術】
【0002】
トランスフォーミング増殖因子(TGFα)はアミノ酸50個のポリペプチドで、当初レトロウイルスによって形質転換した細胞の培養上清から単離された。最初、上皮増殖因子(EGF)とEGF−Rへの結合について競合することができる分子として定義された。しかし、抗EGF抗体はTGFαを認識できなかった(例えば、非特許文献1参照。)。したがって、両増殖因子は免疫学的に異なった単位である。
【0003】
TGFαはEGFファミリーに属する。構造的および機能的に関連した蛋白質によってこのファミリーは構成されている。このファミリーのその他の要素は、EGF、アンフィレグリン(AR、amphiregulin)、クリプトール(criptol、CR1)、ヘパリン結合EGF、ベータセルリン、エピレグリンである。一方、ポックスウイルスファミリーにはEGF関連蛋白質が含まれる。これらの中で、最も特徴づけられているのがワクシニアウイルス増殖因子(VGF)である。
【0004】
これらの分子はすべてEGF−Rに結合してEGF−Rを活性化し、そのためこの受容体のリガンドとして知られている。この系は、正常細胞および腫瘍細胞の増殖において役割を担っている。EGF−Rは170kDの糖蛋白質で、その遺伝子はクローニングされ、配列決定されている。この受容体の細胞内ドメインは、チロシンキナーゼ蛋白質活性と関係している。これらの蛋白質は、v−erb−B発癌遺伝子産物と構造的に相同で、このことは悪性形質転換のプロセスと関連している証拠である(例えば、非特許文献2参照。)。
【0005】
TGFαは、アミノ酸160個の膜貫通型前駆体(pro−TGFα)として合成される。アミノ酸50個の可溶型である成熟TGFαは、蛋白質分解することによって放出される。ヒトTGFα(hTGFα)は、ヒトEGF(hEGF)と43%、マウスまたはラットのTGFαと93%のアミノ酸配列同一性を示す。その上、これらの生物学的作用は種特異的ではない。
【0006】
多くの研究室が、培養細胞の増殖、移動および分化をTGFαが調節する能力についての研究を報告してきた(例えば、非特許文献3参照。)。
【0007】
TGFαは、EGF−Rの最も一般的なリガンドである。これは、胚形成中の正常組織および成人の正常組織および腫瘍組織に発現する。しかし、TGFαノックアウトマウスでは目立った病理学的な欠陥は認められず、これらのマウスは生存可能で、生殖可能である(例えば、非特許文献4参照。)。
【0008】
腫瘍形成過程において、EGF−R活性化のパラクリンプロセスおよびオートクリンプロセスの制御解除は、増殖因子発現のアップレギュレートまたはそれらの受容体の多量合成または変異によるものである。
【0009】
上皮性腫瘍では、EGF−Rが高濃度に検出された。多くの場合、この受容体の過剰発現は予後の悪さの指標となる。
【0010】
TGFαの誘導は、悪性形質転換に頻出する現象である。実際に、数多くの研究によって、胸部、肺、脳、肝臓、前立腺、膀胱、胃腸管、結腸、生殖器(卵巣)および内分泌組織を含めた様々な位置の上皮性腫瘍においてとりわけこの分子が過剰発現することが示されている。
【0011】
TGFαが腫瘍形成能を誘導する機構はまだわかっていないが、この増殖因子の過剰発現が腫瘍の程度、患者の生存率およびその他の腫瘍マーカーと相関しているという報告がいくつある。その上、肝臓癌におけるc−mycなどのその他の発現遺伝子との関連を示唆する研究者も何人かいる。TGFαはまた、フォンヒッペルリンドウ腫瘍抑制遺伝子(VHL)の標的となる(例えば、非特許文献5参照。)。
【0012】
TGFαおよびEGFは同等の親和性で同じ受容体に結合するが、TGFαは一般的にEGFよりも効果があり、場合によってはその効果はより強力で、かつ/またはより長時間続くと記されている(例えば、非特許文献6参照。)。内在化したTGFα/EGF−R複合体の場合、TGFαおよびEGF−Rは細胞表面に優先的に再利用されるが、一方EGF/EGF−R複合体が同じ種類の細胞に内在化されるとき、両成分は効率よく分解されることが報告された(例えば、非特許文献7参照。)。これらの結果から、それぞれの増殖因子の生物学的活性の違いは、細胞内運搬機構の違いによることが示唆された。
【0013】
他方、TGFαはEGFよりも効果的な血管形成因子である(例えば、非特許文献8参照。)。
【0014】
腫瘍での発現に関して、いくつかの上皮性腫瘍の膜内にEGF前駆体が存在している証拠があるが、TGFαは上皮性腫瘍に最も発現しており、EGFとは反対に、その作用はEGF−Rとのオートクリンループによる。他方、我々の施設での結果では、いくつかの上皮性腫瘍生検ではTGFαは発現しているがEGFは発現しておらず(乳腺管癌、喉頭癌)、一方その他の腫瘍ではTGFαよりもEGFが多く存在している(非小細胞肺癌(NSCLC))。これらの結果から、増殖因子は異なる新生細胞の腫瘍生物学には異なる影響を与えることができることが示唆される。
【0015】
EGF−R/EGF−Rリガンド系と癌との関連について近年蓄積された証拠はいずれもこの系が癌の免疫治療のための非常に興味深い標的であることを示唆している。
【0016】
我々のグループの今までの結果によって、EGFをベースにしたワクチンによって有効な癌の免疫治療の開発が可能であることが示された。実際に、担体蛋白質に結合したhEGFを予防接種することによって免疫原性が得られ、かつ毒性が低いという前臨床的および臨床的証拠が得られた(例えば、非特許文献9参照。)。
【0017】
前臨床試験によって、アジュバントに入れたhEGFでマウスを免疫するとエールリッヒ腹水癌(EAT)を移植したマウスの生存率が増加することが示された(例えば、非特許文献9参照。)。
【0018】
hEGFとP64kとの融合蛋白質が作製された。この蛋白質は、P64kのアミノ酸45/46の間に挿入されたhEGF配列を含有する。この融合蛋白質を使用してマウスを免疫し、hEGFに対する特異的な体液性免疫応答を引き起こした。引き起こされた免疫応答は、EATマウスの寿命の延長をもたらした(例えば、非特許文献10参照。)。
【0019】
NSCLCの患者に対してパイロット臨床試験を2回行ったところ、既存対照と比較して予防接種した患者の生存率が増加する傾向が認められた。hEGFに対して高い抗体応答を示す患者において、著しい生存率の増加が認められた(例えば、非特許文献11参照。)。
【0020】
一般的に、EGFを予防接種してもTGFαに対する特異的な抗体応答は生じない。しかし、ネズミモデルにおいて、TGFαを含有する免疫原調製物で予防接種すると数匹のマウスにのみ抗EGF抗体が低濃度生じるという証拠が得られた。場合によっては、この抗体応答はEGFがin vitroでその受容体に結合するのをブロックすることができる。しかし、得られた抗EGF抗体の濃度は、効果的なEGF免疫除去応答を引き起こして抗腫瘍作用に影響を与えるには十分ではない。
【0021】
これらの増殖因子それぞれの作用はそれぞれの腫瘍および/または原発腫瘍と転移腫瘍との間で異なっているため、EGF−Rの主要な2種類のリガンド、TGFαおよびEGFを合わせたワクチンは、一般的な意味において上皮性腫瘍により良好な抗腫瘍効果を発揮する。
【0022】
本発明の時点まで、効果的な癌の免疫治療において、hTGFαまたは任意の誘導体を含有するか、またはEGF−Rのその他のリガンド、EGFと組み合わせて含有するワクチン調製物を使用することを提案した治療は開発されていない。
【0023】
【特許文献1】米国特許第4,302,386号明細書
【非特許文献1】Todaro他 (1976), Nature264, 26〜31
【非特許文献2】Heldin C.H. (1984), Cell 37,9〜20
【非特許文献3】CarpenterおよびWahl.(1990), Springer-Verlag, Berlin, pp.69〜171
【非特許文献4】Bruce Mann他(1993), Cell, 73、249〜261
【非特許文献5】Lee他(1996), Growth Factors and Cytokines in Health and Disease,Volume1B,277〜318
【非特許文献6】Barrandon and Green(1987),Cell 50,1131〜1137
【非特許文献7】Ebner and Derynck(1991),Cell Regul.2,599〜612
【非特許文献8】Schreiber他(1986),Science 232,1250〜1253
【非特許文献9】Gonzalez他(1996),Vaccine Research 5(4),233〜243
【非特許文献10】Gonzalezand cols(1997),Vaccine Research 6(2),91〜100
【非特許文献11】Gonzalez他(1998),Annals of oncology 9,1〜5
【非特許文献12】Kapp他(1993) J Dermatol Sci,Jun 5(3),133〜42
【非特許文献13】Office of National Registration of Medications, HEBERMIN Not 1266
【非特許文献14】Lowry他(1951),J.Biol.Chem.191,495〜498
【非特許文献15】Hunter and Greenwood(1962,Nature,358:495〜498)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
本発明は、担体蛋白質に遺伝子的(融合蛋白質)に、または化学的方法によって結合した、hTGFαまたは任意の供給源由来の誘導体を含有し、悪い副作用を伴わないで上皮性腫瘍の増殖を阻害することができるワクチン組成物を提供する。この作用は、増殖因子の免疫除去機構による。担体蛋白質と共にhTGFaとhEGFまたは任意の誘導体の組み合わせを含有するワクチン組成物も特許請求の範囲に記載する。
【0025】
該ワクチン組成物は、TGFαまたはTGFα/EGF依存性の上皮性腫瘍、または乾癬などTGFαに関連したその他の疾患の治療に使用することができる(例えば、非特許文献12参照。)。
【0026】
TGFαの説明では、元の分子と同じ免疫学的特性および/または同様の効果を有するTGFα由来の断片が含まれる。得られたものには、とりわけアミノ酸の新規な置換、安定性および/または活性を増大させる特異的なアミノ酸の変更、化学的修飾が含まれるが、その他のものを排除するわけではない。
【0027】
さらに具体的には、本発明は、ある種の癌およびTGFαに関連したその他の疾患の治療に使用できる、自己TGFαの免疫除去反応を引き起こすことができるワクチン組成物を含む。
【0028】
他方では、本発明には、TGFαおよびEGFの組み合わせによって構成されたワクチン調製物の使用が含まれる。このワクチンは、発病過程においてこれらの2種類の増殖因子に依存している新生物の治療に使用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0029】
1−免疫原調製物
本発明において、使用するワクチン調製物は、遺伝子工学的方法(融合蛋白質)または化学的な結合方法のいずれかで担体蛋白質に結合したhTGFαを含む。これらの免疫原調製物のいずれかで使用されるhTGFαは、組換体、合成物または天然源から得られたものとすることができる。様々な蛋白質を担体として使用することができる。使用できる担体蛋白質の例は、とりわけ破傷風毒素、KLH、および髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)から得られたP64k蛋白質である。ワクチン調合物中の最適なhTGFαの量は、用量あたり5μgと1000μgとの間で変動する。
【0030】
他方では、hTGFαとhEGFとの組み合わせを含有するワクチン調製物を使用する(例えば、非特許文献13参照。)。TGFαまたはEGFの説明では、元の分子と同じ免疫学的特性および/または同様の効果を有するTGFαまたはEGF由来の断片が含まれる。得られたものには、とりわけアミノ酸の新規置換、安定性および/または活性を増大させる特異的なアミノ酸の変更、化学的修飾が含まれるが、その他のものを排除するわけではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
A)遺伝子工学的方法による融合蛋白質TGFα−担体蛋白質の獲得
hTGFaをコードする遺伝子(500bp)を特異的なプライマーを使用したポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって増幅した。得られたDNA断片を消化して、担体蛋白質をコードする遺伝子を含有する発現ベクターの特定の部位にクローニングする。得られた蛋白質には、両分子のコピーが1個または複数個含まれている。ほ乳類細胞、細菌または酵母の発現ベクターを使用することができる。このベクターにはまた、担体蛋白質のN末端に6個のヒスチジンを含めることができる。得られたプラスミドは、アガロースゲルによる制限分析、シークエナーゼ2.0(Amersham−USB)を使用したDNA配列決定、および最終的にはhTGFαに特異的なモノクローナル抗体(R&D System)を使用したウェスタンブロット技術による任意のE.coli発現種での融合蛋白質の発現分析によって確認した。蛋白質を得るために、強力な破壊方法を使用して細菌壁を粉砕し、次に硫酸アンモニウムによる分別沈殿法とクロマトグラフィ法を組み合わせて該蛋白質を精製する。最終的に、無菌条件下で該蛋白質を濾過し、その後使用するまで−20℃で保存するか凍結乾燥して4℃で保存する。
【0032】
B)hTGFαを含有する化学的結合物の獲得
(P64kのような)様々な担体蛋白質に結合したhTGFαを含有する様々な調製物を得る。任意の化学的結合方法を使用することができる。好ましい化学的方法として、米国特許公報、Lee他、1981(例えば、特許文献1参照。)に記載されたEMCS剤を使用した方法を使用する。
【0033】
あるいは、グルタルアルデヒドによる結合方法を使用することができる。簡単に説明すると、これらの2種または3種の分子の最終溶液中の濃度が1mg/mLになるまで0.05%のグルタルアルデヒドと混合する(全溶液中)。この混合物を室温で1時間インキュベートして、次にPBS 1x/10mM MgCl2の溶液で透析する。最後に、PBS 1xで4℃で一晩透析を実施する。免疫原調製物を無菌条件下で濾過して、使用するまで4℃で保存する。
【0034】
C)hTGFαおよびhEGFを組み合わせたワクチンの獲得
EGF−Rの2種類の主要なリガンドを組み合わせたワクチンの獲得は、異なる方法で実施することができる。
1−hTGFαまたはhEGFを別々に担体蛋白質に結合させた2種類のワクチンを1:1の割合で注射時に混合する。この目的のために、融合蛋白質またはそれぞれの増殖因子と担体蛋白質との化学的結合物を使用することができる。ワクチン調合物中の最適なhTGFαおよびhEGFの量は、投与あたり5μgと1000μgとの間で変動する。
2−両増殖因子、hTGFαおよびhEGF、またはその誘導体のいずれかの組み合わせを含有するA項で説明したと同様の遺伝子構築物を得る。
3−B項で説明した方法を使用した、hTGFαおよびhEGFまたはその誘導体のいずれかの組み合わせおよび担体蛋白質を含有する化学的結合物の化学的獲得。
【0035】
D)免疫原調製物の獲得
ワクチン組成物の所望する免疫原性効果を得るために、適切なアジュバントを使用し、ワクチン調製物が高い免疫原性を示す投与経路を選択すると都合がよい。
【0036】
本発明で言及したワクチン調製物は、2種類の具体的な方法で調製する。
1)アジュバントとしてAl(OH)3を使用して、この化合物に吸着したワクチン調製物から水性溶液を得る。この目的のために、TGFα相当5μgから1000μgの範囲の様々な調製物を2から5mgの範囲のAl(OH)3に結合させて使用する。この調合物を1時間攪拌したままにする。最終溶液をその後使用するまで4℃で保存する。
2)油中水型または水中油型エマルジョンを形成することができるフロインドの不完全アジュバントを使用する。最終調合物中の融合蛋白質または化学的結合物およびアジュバントの量は40/60から60/40(量/量)の範囲である。この量は所望する最終エマルジョンに左右される。アジュバントは免疫前に添加し、この調合物を10から30分間、室温で攪拌する。
【0037】
免疫原調製物それぞれの最終体積には、対応する投与経路に適切な範囲が含まれる。
【0038】
C項で説明したように注射時に調製する複合ワクチンの場合、既に説明したように適切なアジュバントと混合した2種類のワクチンを攪拌によって混合し、注射するまたは別々に注射することができる。
【0039】
ワクチン組成物の投与は、様々な経路、筋肉内、皮下、経鼻および皮内で実施することができる。
【実施例1】
【0040】
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による成熟TGFαをコードするDNA部分の獲得
hTGFαをコードする遺伝子を、PSK/TGFαベクターを鋳型として使用したPCRによって増幅した(CIGB、キューバ)。このプラスミドは市販のベクターpBluescript KS−(Stragene)のEcoRV部位にクローニングしたhTGFα相補的DNA(cDNA)を含有する。成熟したTGFαをコードする配列(アミノ酸50個の長さ(図1))を、前述の特異的プライマーを使用して増幅した。
N末端:5’−GCTCTAGAAGTGGTGTCCCATTTTAATGAC−3’
(下線部、Xbal制限部位)
C末端:5’−CGGAATTCGCCAGGAGGTCCGCATGCTCAC−3’
(下線部、EcoRI制限部位)
【0041】
簡単に言うと、特異的なプライマーそれぞれを500ng、それぞれ200mMの濃度までのデオキシヌクレオチド三リン酸の混合物、MgCl225mMおよびPromegaの緩衝液に溶かしたTaq−ポリメラーゼ酵素(Promega)100単位を含む混合物75μlで、PSKTGFα200ngを使用した。次に、変性(94℃で1分)、アニーリング(60℃で1分)および伸長(72℃で30秒)を30回のプロトコールを行った。初回の前に、DNAを4分間変性させ、最終回の後で、2分間の最終伸長を実施した。
【0042】
PCR産物を低ゲル化温度(LGT)アガロースゲルで電気泳動により分離し、フェノール抽出およびXbaIおよびEcoRI酵素(NEB、USES)を使用した酵素的分解の従来の方法によって、増幅した遺伝子部分を精製する。このプロトコールによって、成熟したTGFαをコードする遺伝子部分が調製される。
【実施例2】
【0043】
融合蛋白質TGFα−P64Kの発現ベクターの獲得
発現ベクターpM92を使用した(CIGB、キューバ)。このプラスミドは、E.coliトリプトファンオペロンプロモータ(ptrp)およびT4ファージ転写終結因子(tT4)の制御下に、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis(B385株)から得られたP64k蛋白質をコードするlpdA遺伝子を含有する。pM92は、アンピシリンおよびカナマイシン抗生物質耐性をコードする。Dam−E.coli株(GC−366)をpM92で形質転換し、このプラスミドを市販のキット(Quiagen)を使用して製造者のプロトコールに従って精製する。PM92ベクターを消化して、LGTアガロースゲルから精製する。その後、T4リガーゼ酵素(Gibco BRL)を使用して、PM92ベクターを、既に調製した成熟hTGFαのcDNAと連結する。得られたプラスミドpMTGFαはP64kのアミノ酸45/46に挿入されたhTGFαを含有する融合蛋白質をコードする。この組換えプラスミドを、アガロースゲルによる制限分析、シークエナーゼ2.0(Amersham−USB)を使用したDNA配列決定、および最終的にはhTGFαに特異的なモノクローナル抗体(R&D System)を使用したウェスタンブロット技術によるE.coliMM299株での融合蛋白質の発現分析によって確認した。図2に、発現ベクターpMTGFαを獲得する方法の概略を示す。このベクターは、融合蛋白質TGFα−P64Kをコードする。
【実施例3】
【0044】
N末端に6個のヒスチジンを有する融合蛋白質TGFα−P64Kの発現ベクター(pMHisTGFα)の獲得
開始ベクターとしてpM224を使用して、前の実施例で説明したと同様の方法に従って、P64kのN末端に6個のヒスチジンをコードする部分を含む発現ベクターpMHisTGFαを得た。Cu2+またはその他の金属を結合したキレートセファロースへの結合が増加するので、この6個のヒスチジンタグの存在は、この蛋白質を精製する際に有利である。
【実施例4】
【0045】
融合蛋白質(TGFα−P64K)の精製
融合蛋白質TGFα−P64Kを発現するE.coli細菌(MM299株)をLBA培地(トリプトン10g/L、酵母抽出物5g/L、NaCl10g/Lおよびアンピシリン50mg/L)で37℃で10時間増殖させた。細胞収集後は全ての段階を0〜4℃で実施した。細菌破砕はフレンチプレスで1500kg/cm2で実施し、不溶性画分を11000xgで30分間の高速遠心することによって除去した。最初の精製段階として、硫酸アンモニウム40%による沈殿を実施して、E.coli蛋白質の一部を除去した。得られたペレットは、4℃で11000xgで30分間さらに遠心することによって除去した。上清を疎水性相互反応クロマトグラフィ(TSK−butil、Pharmacia、スウェーデン)で、NaCl0.15Mを含有するTris−Cl緩衝液、pH=7.2に溶かした硫酸アンモニウム40%から0%の濃度低下勾配によって分画した。その後、得られた試料をPBS1xで平衡化したG200カラム(Pharmacia)のゲル濾過によって分離して、95%以上の最終純度を実現した。蛋白質濃度は比色方法を使用して測定した(例えば、非特許文献14参照。)。融合蛋白質の特徴付けは、P64kおよびTGFαに対する特異的抗体を使用したウェスタンブロット技術によって実施した。
【実施例5】
【0046】
融合蛋白質(HisTGFα−P64k)の精製
融合蛋白質TGFα−P64Kを発現するE.coli細菌(MM299株)をLBA培地(トリプトン10g/L、酵母抽出物5g/L、NaCl10g/Lおよびアンピシリン50mg/L)で37℃で10時間増殖させた。細胞収集後は全ての段階を0〜4℃で実施した。細菌破砕はフレンチプレスで1500kg/cm2で実施し、不溶性画分を11000xgで30分間高速遠心することによって除去した。最初の精製段階として、硫酸アンモニウム40%による沈殿を実施して、E.coli蛋白質の一部を除去した。得られたペレットを4℃で11000xgで30分間さらに遠心することによって除去した。蛋白質中に6個のヒスチジンが存在するので、上清をキレートアフィニティクロマトグラフィ(Chelating Sepharose Fast Flow、Pharmacia、スウェーデン)で、イミダゾールを25mMから500mMの勾配で増加させたNaCl0.5Mを含有するTris−Cl緩衝液、pH5.5によって分画した。その後、得られた試料をPBS1xで平衡化したゲル濾過G25カラム(Pharmacia)に通過させ、塩を除去して純度95%を実現した。蛋白質濃度は比色方法を使用して測定した(例えば、非特許文献14参照。)。融合蛋白質の特徴付けは、P64kおよびTGFαに対する特異的抗体を使用したウェスタンブロット技術によって実施した。
【実施例6】
【0047】
組換え蛋白質TGFα−P64KのhTGFαに特異的なモノクローナル抗体(Mab)による認識
TGFαが融合蛋白質の状態で抗hTGFαMab(Calbiochem)によって認識されることができるかどうかを決定するために、ウェスタンブロット技術を実施した。EGF−P64K、TGFa−P64KまたはP64K25μgを2枚のポリアクリルアミドゲルで電気泳動により分離し、次いで従来の方法に従って0.45μmのニトロセルロース膜に移した。移した後、膜をスキムミルク5%を有するTBS1xのブロック溶液と共に一晩4℃でインキュベートした。TBS1X−Tween 20(0.05%)で素早く洗浄した後、1枚の膜を抗P64K抗体(1/500)(図3A)と反応させ、もう1枚は抗TGFαMab(1/100)(図3B)と共に室温で2時間インキュベートした。その後、同溶液で3回洗浄を実施し、膜をアルカリホスファターゼ標識ヤギ抗マウス免疫グロブリン(1/1000)で同条件で1時間インキュベートした。最後に、20mL中にTris−Cl0.1M pH=8.2、Naphtol ACE−MX ホスフェート(Sigma)0.004gおよびNN’ジメチルホルムアミド400μLを含有する緩衝液に溶かしたFast Net酵素基質(Sigma)0.004gを添加した。この反応を同洗浄液で停止させた。抗hTGFαMabによるTGFα−P64kの特異的認識が確認された(図3)。この結果は、融合蛋白質中のTGFαが特異的抗体によって認識されうる構造を保持していることを示している。
【実施例7】
【0048】
化学的に結合したhTGFα−P64kの獲得
PBS/10mM MgCl2に2mg/mLで溶かしたTGFα1ミリリットルを、同じ溶媒に2mg/mLで溶かしたP64k1ミリリットルと混合する。次に、0.5%グルタルアルデヒド溶液0.2mLを最終的な割合が0.05%になるように添加した。この混合物を室温で1時間インキュベートして、PBS1x/10mMMgCl2溶液で透析した。最後に、4℃で一晩PBS1xで透析した。免疫原調製物を無菌条件下で濾過して、使用するまで4℃で保存する。
【実施例8】
【0049】
hTGFα、hEGFおよびP64kの融合蛋白質の獲得
hEGFをコードする遺伝子(150bp)は、鋳型としてプラスミドpBEF10を使用してPCRによって増幅する。このプラスミドは市販のベクターpBluescript SKII(Strgene)のEcoRV部位にクローニングした完全なhEGFを含有する。得られたDNAを実施例2で説明した方法を使用してP64kのC末端に位置するBamHI部位のpMHisTGFαプラスミドに結合させる。この方法で、融合蛋白質TE−P64kをコードするpMTGFα−EGFベクターが得られる。
【実施例9】
【0050】
化学的に結合したhTGFα−hEGF−P64kの獲得
PBS/10mM MgCl2に3mg/mLで溶かしたTGFα1ミリリットルを、同じ溶媒に3mg/mLで溶かしたhEGFおよび3mg/mLで溶かしたP64k1ミリリットルと混合する。次に、0.5%グルタルアルデヒド溶液0.6mLを最終的な割合が0.05%になるように添加した。この混合物を室温で1時間インキュベートして、PBS1x/10mMMgCl2溶液で透析した。最後に、4℃で一晩PBS1Xで透析した。免疫原調製物を無菌条件下で濾過して、使用するまで4℃で保存する。
【実施例10】
【0051】
hTGFαを含有する調合物の調製
実施例2、3、7、8および9で説明した異なる免疫原調製物を、本発明の詳細な説明で説明したようにAl(OH)3またはモンタニドISA 51と混合する。使用した量は、全ての調製物中で50μgのhTGFαと等しく、実施例8および9で説明したような複合ワクチンの場合、50μgのhTGFαとhEGFに等しい。hTGFαまたはhEGF相当50μgをそれぞれ含有する融合蛋白質または化学的結合物の調製物それぞれにAl(OH)32ミリグラムを使用した。
【実施例11】
【0052】
TGFα−P64K蛋白質およびEGF−P64K蛋白質を含有する複合ワクチンの調製
組換え体0.6mg中の各増殖因子50Mgを等量のモンタニドISA 51と全量0.5mL中で混合し、室温で10分間攪拌してから注射する。
【0053】
アジュバントとしてAl(OH)3を使用する場合、Al(OH)32mg中に各蛋白質0.6mgを含有する2種類の調製物を注射前に混合する。
【実施例12】
【0054】
化学的に結合したTGFα/P64KおよびEGF/P64Kを含有する複合ワクチンの調製
0.25mL中に実施例7で説明したP64kに結合したhTGFα50μgを含有する免疫原調製物を、hEGFを含有する等量の免疫原調製物0.25mLと混合し、実施例10で説明したように0.5mLのモンタニドISA 51とシリンジを使用して室温で10分間混合する。
【0055】
アジュバントとしてAl(OH)3を使用する場合、hTGFαまたはhEGFそれぞれ50μgをAl(OH)32mgに吸着して含有する前述した化学結合物それぞれ0.5mLを混合する。
【実施例13】
【0056】
マウスモデルにおけるTGFα−P64K/フロインド不完全アジュバント(モンタニドISA 51)の免疫原性
ワクチンの免疫原性を示すために、6〜8週齢の雌Balb/cマウスに58mg(TGFα5μgに相当)、116mg(10μg)または0,6mg(50μg)のTGFα−P64kをモンタニドISA 51と共に1:1の割合で皮下注射した。免疫原を本発明の詳細な説明で説明したように調製し、免疫前に10分間攪拌した。動物それぞれに4回投与した。免疫前、1週間後、その後は隔週に血液を採取した。動物から採取した血液から血清を分離し、間接ELISA技術によってhTGFαに対して特異的な抗体の力価を測定した。
【0057】
簡単に説明すると、マイクロタイターELISA用プレート(COSTAR)を炭酸塩−重炭酸塩緩衝液pH=7.2に2.5μg/mLで溶かしたhTGFαの溶液50μL/ウェルでコーティングし、4℃で一晩インキュベートした。PBS1X−Tween 20(0.05%)で3回洗浄後、このプレートをPBS1X−Tween 20(0.05%)−SFT(5%)の溶液で37℃で1時間ブロックした。直ちに免疫したマウスの血清を添加し、37℃で2時間インキュベートした。洗浄後、このプレートをPBS1X−Tween 20(0.05%)−SFT(5%)で1/1000に希釈したアルカリホスファターゼ標識ヤギ抗マウス免疫グロブリン(Sigma)(50μL/ウェル)で同じ温度で1時間インキュベートした。最後に、洗浄後、酵素の基質(p−ニトロフェニルホスフェート(Sigma))をジエタノールアミン緩衝液pH=9.8に1mg/mLの最終濃度で添加した(50μL/ウェル)。形成された酵素−基質複合体の405nmでの吸光度をELISAプレートリーダーで測定した。
【0058】
図4は、TGFα−P64Kで免疫したマウスで得られた多価抗hTGFα抗体応答の速度論を示す図である。
【0059】
hTGFαとラットまたはマウスの同等物の間には高い相同性があるため(93%)、この免疫応答は自己TGFα(マウス)に対する応答と考えることができる。
【実施例14】
【0060】
マウスモデルにおけるTGFα−P64K/Al(OH)3の免疫原性
免疫方法は、以前の実施例で説明した通りに、アジュバントとしてAl(OH)32mgを使用して実施した。免疫原調製物は本発明の詳細な説明で説明した通りに準備した。TGFαについて1/10000までの抗体力価が得られた。抗体力価を測定するために使用した技術は、実施例13で説明した間接ELISAであった。
【実施例15】
【0061】
マウスモデルにおけるTGFα−P64k蛋白質/フロインド不完全アジュバント(モンタニドISA 51)で免疫したマウスのIgGサブクラス分布
IgGサブクラス分布は、1/1000まで希釈した異なるIgGサブクラス(Jackson)に対するビオチン結合特異的抗血清を使用し、後でストレプトアビジン−ホスファターゼ複合体(1/1000)によって、実施例13で説明した間接ELISA技術によって測定した。
【0062】
各IgGサブクラスの割合は、免疫した動物の血清全IgGに対して測定した。実施例13で説明した免疫方法に従って、動物を融合蛋白質中のTGFα50μgによって皮下(1群)または筋肉内(2群)経路を使用して免疫した。この研究で使用した両群のマウスでは、大量のIgG1が得られた。
【実施例16】
【0063】
放射性受容体アッセイ技術(RRA)によるTGFα−P64k蛋白質/フロインド不完全アジュバント(モンタニドISA 51)で免疫した動物血清のI125−TGFα結合阻害能力の測定
既に説明した免疫方法で得られた抗体によってTGFαがその受容体に結合するのを阻害できるかどうかを測定するために、RRAと呼ばれるin vitro技術を実施した。組み立てでは、実施例13で説明したように得られた免疫マウスの血清を、ヒト胎盤膜100mLおよびI125−TGFα(100000rpm)20mLおよびTris−Cl10mM、MgCl210mMおよびBSA1%、pH=7.4の緩衝液330mLを含む混合物とインキュベートした。クロラミンTの方法を使用してTGFαをI125放射性同位元素に結合させた(例えば、非特許文献15参照。)。この混合物を室温で1時間インキュベートして、前述した緩衝液1mLで反応を停止させた。最後に、この試験管を1000rpmで30分間遠心した。ペレットを洗浄して、乾燥させた。放射活性をガンマ線計測器(Wallac、フィンランド)で測定した。測定した放射活性値の減少は、試験血清の作用によってTGFαとその受容体との結合が阻害されたことを示している。試験血清全てにおいて、50%〜80%の範囲の阻害が得られた。
【実施例17】
【0064】
TGFα−P64k蛋白質で免疫することによって得られた抗ヒトEGF(hEGF)の体液性応答の測定
前述の間接ELISA技術を使用して高い抗TGFα抗体力価を示すマウス血清において、抗EGF抗体が存在することが測定された。1/100、1/1000および1/10000に希釈した血清をhEGF(CIGB)でコーティングしたプレートに添加した。図6は、TGFα−P64k蛋白質で免疫したマウスの血清で得られた抗EGF抗体力価を示している。1群の免疫マウスにおいてのみ、陽性の抗EGF抗体応答が得られている。
【0065】
しかし、1種類の化学結合EGF−P64Kで免疫したマウスでは、いかなる濃度の抗TGFα抗体も認められなかった。
【実施例18】
【0066】
TGFα−P64k蛋白質/フロインド不完全アジュバント(モンタニドISA 51)の免疫によって得られたポリクローナル抗hTGFα抗血清によるヒト腫瘍の認識
モンタニドISA 51中のTGFα−P64k蛋白質で免疫したマウスで得られたポリクローナル抗hTGFα抗血清を使用して、パラフィンに埋入した腫瘍生検中のTGFαの発現を測定した。これらの生検は、EGFに基づくワクチンを予防接種した患者から得た。高い抗hEGF抗体応答を示す患者では、NSCLC腫瘍の退縮が認められた。しかし、後に咽頭の二次腫瘍が検出された。これら2種類の腫瘍の生検を分析したところ、そのうちのそれぞれにEGFおよびTGFαの異なる発現が観察された。図7に、異なる抗体で得られた反応値を示す。これらの結果から、TGFα−P64kを含有するワクチン調製物による免疫によって、ヒト腫瘍においてこの分子を認識できるhTGFαに対する特異的抗体が生じることは確実である。
【実施例19】
【0067】
乳癌生検におけるEGF、TGFαおよびEGF−RのmRNA発現
メッセンジャーリボ核酸(mRNA)をTRIZOL試薬(Life technologies)を使用して乳癌腫瘍生検から単離し、逆転写酵素によってcDNAに変換した。これらの分子それぞれについて特異的なプライマーを使用して、全cDNAにPCRを30回行った。内部対照として、ハウスキーピング遺伝子(GAPDH)を使用した。得られたPCR産物を1.5%アガロースゲル電気泳動して単離し、エチジウムブロミドで視覚化した。図8では、22の乳癌においてEGF、TGFα、EGF−RおよびGAPDH(内部対照)に対する特異的プライマーを使用して得られた結果を示した。EGFmRNAは1/22の生検にのみ認められたが、試料のほとんどにおいてTGFαおよびEGF−RmRNA の高い発現が認められた。これらの2分子の発現が強く相関していることによって、この種類の腫瘍の増殖においてTGFα/EGF−Rのオートクリンループの重要性が示唆される(図9)。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】成熟hTGFαの遺伝子配列およびアミノ酸配列を示す図である(下線で示した太字)。
【図2】発現ベクターpMTGFαを得る方法の概略を示す図である。
【図3】抗P64KMab(A)および抗hTGFαMab(B)によるウェスタンブロット技術によるTGFα−P64K融合蛋白質の認識を示す図である。P64K(1)、EGF−P64K(2)およびTGFα−64K(3)について10%SDS−PAGEを実施した。次いで蛋白質をニトロセルロース膜に移し、TGFαとP64Kとの融合蛋白質を特徴づける目的で、P64K(A)またはTGFα(B)に対する特異的抗体と共にインキュベートした。
【図4】抗hTGFα抗体応答の速度論を示す図である。hTGFαに対して特異的な抗体を間接ELISA技術によって測定した。hTGFα相当5μg(A)、10μg(B)および50μg(C)のTGFα−P64K蛋白質をモンタニドISA 51と混合してマウスを免疫した。x軸は各マウスで試料を収集した日を表し、y軸は到達した抗体力価の逆数を表している。免疫した日は、図Aの矢印で示す(0、14、28および42日)。
【図5】TGFα相当50μgの融合蛋白質で免疫することによって誘導されたIgGサブクラスの分布を示す図である。TGFα−P64k蛋白質で皮下(1)または筋肉内(2)で免疫して誘発された抗体応答のIgGサブクラスの割合を比較した。標準偏差の値は5匹の免疫動物群それぞれについて図示した。
【図6】TGFa−P64K融合蛋白質で免疫したマウスの抗EGF特異的抗体応答を示す図である。図で、TGFa−P64Kで免疫したマウスで到達した抗hTGFαおよび抗EGF抗体の力価を示す。
【図7】EGFワクチンのパイロットII臨床試験に含まれる予防接種した患者の腫瘍生検の免疫組織化学によって、発現したEGF−R、EGFおよびTGFαの測定を示す図である。肺の原発腫瘍およびその後に出現する咽頭の第2の原発腫瘍におけるこれら3種類の分子の異なる反応性を図中のプラスの印で示す。
【図8】22の乳癌におけるEGF、hTGFαおよびEGF−R ARNm発現を示す図である。この図は、分子それぞれについて特異的プライマーで30回のPCRで得られた産物を、1.5%アガロースゲルで分離した後エチジウムブロミドで視覚化して示している。内部対照として使用したGAPDH ARNm発現もまた認められる。
【図9】乳癌生検におけるhTGFαとEGF−R ARNm濃度の相関を示す図である。エチジウムブロミドで得られたバンドの強度を算出プログラム(ImagQuant、Amersham)の手段によって分析した。x軸はEGF−Rの特異的プライマーを使用したPCR産物の強度値とそれぞれの試料について得られたGAPDHの強度値との関係(相対強度)を示しており、y軸はhTGFαの同相対強度を示している。これら2種類の分子には正の相関が認められた(R2=0.657、p=0.00121)。

Claims (14)

  1. 自己TGFαに対して特異的な免疫応答を誘発するワクチン組成物であって、活性成分として自己TGFαまたはその誘導体および適切なアジュバントを含むことを特徴とするワクチン組成物。
  2. ヒト組換えTGFαを含むことを特徴とする請求項1に記載のワクチン組成物。
  3. 活性成分として自己TGFαを単独またはその他のEGF−Rリガンドと組み合わせて含むことを特徴とする請求項1および2に記載のワクチン組成物。
  4. 活性成分として使用した前記自己TGFαおよび前記EGF−Rリガンドは任意選択で、化学的結合または遺伝子的手段によって担体蛋白質に結合させることができることを特徴とする請求項1から3に記載のワクチン組成物。
  5. 担体蛋白質として髄膜炎菌のP64K蛋白質を含むことを特徴とする請求項4に記載のワクチン組成物。
  6. 活性成分としてTGFαと髄膜炎菌のP64K蛋白質との化学的結合物を含むことを特徴とする請求項5に記載のワクチン組成物。
  7. 活性成分としてTGFαと髄膜炎菌のP64K蛋白質との化学的結合物、およびさらにEGFを含むことを特徴とする請求項5に記載のワクチン組成物。
  8. 活性成分としてTGFαと髄膜炎菌のP64K蛋白質との組換え融合蛋白質を含むことを特徴とする請求項5に記載のワクチン組成物。
  9. 活性成分としてTGFαと髄膜炎菌のP64K蛋白質との組換え融合蛋白質であって、前記P64K蛋白質のN末端に6個のヒスチジン末尾を有する組換え融合蛋白質を含むことを特徴とする請求項8に記載のワクチン組成物。
  10. 活性成分としてTGFα、髄膜炎菌のP64K蛋白質およびEGFとの組換え融合蛋白質を含むことを特徴とする請求項9に記載のワクチン組成物。
  11. アジュバントとしてフロインド不完全アジュバントを含むことを特徴とする請求項1から10に記載のワクチン組成物。
  12. アジュバントとしてAl(OH)3を含むことを特徴とする請求項1から10に記載のワクチン組成物。
  13. 請求項1から12のいずれかのワクチン組成物を使用することを特徴とするTGFαまたは任意のEFG−Rリガンドを発現する上皮由来の腫瘍における悪性疾患を治療する方法。
  14. 請求項1から12のいずれかに記載のワクチン組成物を使用することを特徴とする肺、胸部、前立腺、胃および卵巣の類表皮癌などの腫瘍を治療するための請求項13に記載の方法。
JP2002547521A 2000-12-06 2001-12-06 トランスフォーミング増殖因子アルファを含有するワクチン組成物 Pending JP2004521091A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CU20000286A CU23077A1 (es) 2000-12-06 2000-12-06 Composicion vacunal que contiene factor de crecimiento transformante (tgf-alfa). su uso en la terapia de enfermedades malignas
PCT/CU2001/000011 WO2002045738A2 (es) 2000-12-06 2001-12-06 Composicion vacunal que contiene factor de crecimiento transformante alfa

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004521091A true JP2004521091A (ja) 2004-07-15

Family

ID=34109588

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002547521A Pending JP2004521091A (ja) 2000-12-06 2001-12-06 トランスフォーミング増殖因子アルファを含有するワクチン組成物

Country Status (21)

Country Link
US (1) US20030054011A1 (ja)
EP (1) EP1339425B1 (ja)
JP (1) JP2004521091A (ja)
KR (1) KR100834383B1 (ja)
CN (2) CN1482916A (ja)
AR (1) AR031785A1 (ja)
AT (1) ATE439855T1 (ja)
AU (2) AU2152002A (ja)
BR (1) BR0116017A (ja)
CA (1) CA2430621A1 (ja)
CU (1) CU23077A1 (ja)
DE (1) DE60139633D1 (ja)
EA (1) EA006240B1 (ja)
ES (1) ES2332125T3 (ja)
MX (1) MXPA03005031A (ja)
MY (1) MY141122A (ja)
NZ (1) NZ526283A (ja)
PE (1) PE20020696A1 (ja)
UY (1) UY27060A1 (ja)
WO (1) WO2002045738A2 (ja)
ZA (1) ZA200304416B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008526686A (ja) * 2004-11-16 2008-07-24 セントロ ド インムノロジア モレキュラー インターロイキン−2の中和能を有する免疫治療用製剤
JP2010531817A (ja) * 2007-06-29 2010-09-30 セントロ デ インミュノロヒア モレキュラル 癌治療のための均一なワクチン製剤の製造方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CU22979A1 (es) * 2000-12-08 2004-09-09 Centro Inmunologia Molecular Combinación inmunoterapéutica para el tratamiento de tumores que sobre-expresan receptores con actividad quinasa en residuos de tirosina
CU23204A1 (es) * 2002-12-27 2007-05-18 Ct Ingenieria Genetica Biotech Combinaciones de factores reguladores del crecimiento y hormonas para el tratamiento de neoplasias
EP1493445A1 (en) * 2003-07-04 2005-01-05 Max-Planck-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Inhibition of stress-induced ligand-dependent EGFR activation
KR101323845B1 (ko) 2011-01-21 2013-10-31 광주과학기술원 외막소포체를 유효성분으로 포함하는 항암용 약제학적 조성물
CN113855792B (zh) * 2021-12-01 2022-03-01 上海惠盾因泰生物科技有限公司 重组hEGF-CRM197肿瘤治疗性疫苗配制剂

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04506662A (ja) * 1989-07-14 1992-11-19 アメリカン・サイアナミド・カンパニー 接合体ワクチンのためのサイトカイニンおよびホルモンのキヤリヤー
IL98528A0 (en) * 1990-06-21 1992-07-15 Merck & Co Inc Pharmaceutical compositions containing hybrid for killing bladder cancer cells
CU22302A1 (es) * 1990-09-07 1995-01-31 Cigb Secuencia nucleotidica codificante para una proteina de la membrana externa de neisseria meningitidis y uso de dicha proteina en preparados vacunales
CA2261433A1 (en) 1993-12-09 1995-06-10 Belinda Sanchez Ramirez Composition comprising autologous epidermal growth factor
GB2333706A (en) * 1998-02-02 1999-08-04 Merck & Co Inc Method for increasing muscle mass in animals

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008526686A (ja) * 2004-11-16 2008-07-24 セントロ ド インムノロジア モレキュラー インターロイキン−2の中和能を有する免疫治療用製剤
JP2010531817A (ja) * 2007-06-29 2010-09-30 セントロ デ インミュノロヒア モレキュラル 癌治療のための均一なワクチン製剤の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
ZA200304416B (en) 2004-07-07
EA200300638A1 (ru) 2003-10-30
EA006240B1 (ru) 2005-10-27
CN1482916A (zh) 2004-03-17
US20030054011A1 (en) 2003-03-20
UY27060A1 (es) 2002-03-22
KR100834383B1 (ko) 2008-06-09
EP1339425A2 (en) 2003-09-03
PE20020696A1 (es) 2002-09-19
NZ526283A (en) 2004-11-26
AU2152002A (en) 2002-06-18
ATE439855T1 (de) 2009-09-15
DE60139633D1 (de) 2009-10-01
AU2002221520B2 (en) 2007-10-11
BR0116017A (pt) 2004-01-13
AR031785A1 (es) 2003-10-01
KR20030061424A (ko) 2003-07-18
WO2002045738A3 (es) 2003-02-20
MY141122A (en) 2010-03-15
EP1339425B1 (en) 2009-08-19
ES2332125T3 (es) 2010-01-27
CA2430621A1 (en) 2002-06-13
CN101406692A (zh) 2009-04-15
CU23077A1 (es) 2005-08-17
WO2002045738A2 (es) 2002-06-13
MXPA03005031A (es) 2004-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5894018A (en) Vaccine composition comprising autologous epidermal growth factor or a fragment or a derivative thereof having anti-tumor activity and use thereof in the therapy of malignant diseases
US5785970A (en) Method of the treatment of gastrointestinal disorders with immunogenic compositions against gastrin
JP2010150286A (ja) 腫瘍の治療のための免疫療法的併用
US6861510B1 (en) Immunogenic compositions against gastrin peptides
KR100834383B1 (ko) 전환 성장 인자 알파를 함유하는 백신 조성물
CA2137639C (en) Vaccine composition comprising autologous epidermal growth factor or a fragment or a derivate thereof having anti-tumor activity and use thereof in the therapy of malignant diseases
JP2008526686A (ja) インターロイキン−2の中和能を有する免疫治療用製剤
CA2692340C (en) Production of an homogeneous vaccine preparation for cancer treatment
AU2007203242B2 (en) Vaccine composition containing transforming growth factor alpha
KR20020001817A (ko) 병상맥관형성 질환의 예방 또는 감쇠 방법
Mulet et al. The enlargement of the hormone immune deprivation concept to the blocking of TGFα-autocrine loop: EGFR signaling inhibition
ITMI950676A1 (it) Vaccini polinucleotidici
AU2001252262B2 (en) Vaccine against cancerous diseases which is based on mimotopes of antigens expressed on tumor cells

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040622

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080805

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090427

RD13 Notification of appointment of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433

Effective date: 20090428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090428

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20090602

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20091204

RD13 Notification of appointment of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433

Effective date: 20100618

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100618