JP2004521076A - シグナルコード障害の回復に使用するためのトロンボモジュリン類似体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、外傷によって誘発された脊髄障害を治療するための、トロンボモジュリン類似体の使用に関する。

Description

【0001】
本出願は、2000年8月31日に提出された米国の仮出願No.60/229,714の恩典を請求するものであるが、ここで、この出願は全く参考のためにのみ記載されているものである。
【0002】
技術分野
本発明は、哺乳類における脊髄損傷に付随する神経障害の治療におけるトロンボモジュリン類似体の使用方法に関する。
【0003】
背景技術
トロンボモジュリン(TM)は、細胞膜糖タンパク質である。ヒトにおいては、血管およびリンパ管の内皮上に広範囲に分布している。その生理学的重要性については、数多く研究されている(たとえば、Esmon et al.,J.Biol.Chem.(1982)、257:859−864;Salem et al.,J.Biol.Chem(1983)、259:12246−12251参照)。
【0004】
トロンボモジュリンは、トロンビンのための受容体として、凝固カスケードにおける中心的酵素として機能する。遊離している場合には、トロンビンは、フィビリノゲンをフィブリンに変換することによって直接的にか、あるいは凝固カスケード(たとえば、第V因子、第VII因子および第XIII因子)中で他のタンパク質の活性化を介し、さらには血小板の活性化することによって間接的に凝固作用を促進させる。しかしながら、トロンボモジュリンと結合した場合には、このトロンビン−トロンボモジュリン複合体が、プロテインCを活性化させ活性化プロテインCにし、その後に本質的な補因子である第Va因子および第VIIIa因子(Esmon et al., Ann. N. Y. Acad. Sci. (1991), 614: 30−43)をタンパク分解的に不活化させることによって、凝固カスケードをダウンレギュレーションさせ、結果として増加した抗凝固活性を生じる。さらに、トロンビン−トロンボモジュリン複合体は、トロンビンによって活性化されうる繊維素溶解抑制因子(TAFI)を活性化させ、これが活性化される場合には、繊維素溶解が抑制される。しかしながら、以前の研究においては否定的であり、より最近の研究においては、トロンボモジュリンが、脳内皮細胞中ばかりでなく(Boffa, et al., Nouv. Rev. Fr. Hmatol. (1991), 33:423−9; Wong, et al., Brain Res. (1991), 556:1−5; Wang, et al., Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol. (1997), 17: 3139−46; Tran, et al., Sreoke (1996), 27: 2304−10; discussion 2310−1)、アストロサイト表面上で発現し、ここで、トロンビンとの複合体を形成することによって、血管中でのその役割と同様に、プロテインCを活性化する機能を有することが示された(Pindon, et al., Glis (1997), 19: 259−68)。また、トロンボモジュリンは、CNS中の反応性アストロサイト中で、機械的損傷と呼応してアップレギュレーションする(Prindon et al., J. Neurosci. (2000), 20: 2543−50)。最近の報告においては、組換えトロンボモジュリンが他の受容体、培養された神経細胞中でのプロテアーゼ活性化受容体1(PAR−1)(Sarker, et al. Thromb. Haemost. (1999), 82: 1071−77)のトロンビン活性化をブロックすることが示唆されている。
【0005】
また、活性化プロテインCは、種々のサイトカインまたは活性化白血球を含む炎症性応答の調節に強く関与している(Esmon st al., Thromb. Haemost. (1991), 66:160−165)。この仮説と一致して、研究において、活性化プロテインCが、腫瘍壊死因子(TNF−α)の生成を抑制することによって、エンドトキシンを投与されたラットにおける肺血管障害を予防することが示されており、この場合、これは、潜在的に好中球を活性化するものである(Murakami et al., Blood(1996), 87:642−647; Murakami et al., Am. J. Physiol. (1996), 272: L197−2)。組換えヒト可溶性トロンボモジュリンはさらに、エンドトキシンによって誘発された肺血管障害を、プロテインCの活性化による好中球の活性化抑制によって予防する(Uchiba et al., Am. J. Physiol. (1996), 271: L470−5; Uchida et al., Am. J. Physiol. (1997), 273:L889−94)。
【0006】
脊髄損傷(SCI)は、生活における長期の身体障害を生じる深刻な状態である(Stover et al., Paraplegia (1987), 24:225−228)。これに関しては、現在では制限された治療方法のみが使用可能とされている(Bracken et al., New Engl. J. Med. (1990), 322: 1405−1411)。実際に、手術以外において、最も一般的に認められているSCI後の介入方法は、ステロイド、メチルプレドニゾロン(MP)の投与である(Hall, E.D., Adv. Neurol. (1993), 59: 241−8; Bracken, M.B., J. Neurosurg. (2000), 93:175−9; Bracken, M. B., Cochrane Database Syst. Rev.2 (2000); Koszdin, et al., Anesthesiology (2000), 92: 156−63)。しかしながら、試験後10年にたっても、この治療はなおもかなりの物議をかもしており、かつ現在における後(meta)分析では、MPでの治療が実際には禁忌でありうると指摘している(Hurbert, R. J., J. Neurosurg. (2000), 93: 1−7;Pointillart, et al., Spinal Cord (2000), 38:71−6; Lankhost et al., Brain Res. (2000), 859: 334−40)。
【0007】
SCIの病態生理学は、機械的な一次障害および遅延して生じる二次的神経障害を含む(Tator et al., J. Neurosurg. (1991), 75: 15−26)。一次障害が外傷の状況によって決定されるのに対して、二次障害の克服は、治療的調整に左右される。二次障害プロセスに含まれるメカニズムは完全には知られていないが、内皮損傷を導く炎症反応が影響していると考えられ(Demopoulos, et al., Scan. Electron Microsc. (1978),2: 677−680)、この場合、これは治療的介入の標的として役立つ領域である。腫瘍壊死因子(TNF−α)は現在において、好中球を活性化させることによって、ラットで圧迫性外傷によって誘発されたSCIで、重要な役割を有することが示された(Taoka et al., Neuroscience (1997), 79: 1177−182; Taoka et al., J Nerotrauma (2000), 17:219−29)。さらに、活性化プロテインCが、圧迫性外傷によって誘発されたSCIの重症度を、TNF−α生成を抑制することによって軽減させることが報告された(Taoka et al., J. Neurosci. (1998), 18: 1392−1398)。研究によって、組換え可溶性トモンボモジュリンが、圧迫性外傷によって誘発されたSCIを、ラットSCIモデルにおいて、障害の部位でTNF−α mRNA発現の減少によって、白血球蓄積を抑制することによって予防することが示された(Taoka et al., Thromb. Haemost (2000), 83: 462−468)。これらの観察によって、さらにトモンボモジュリンが、プロテインCの活性化によって打撲性外傷により誘発されたSCIを予防することが示唆され、その際、TNF−α生成抑制が生じる。現在では、ヒトSCIのために、打撲傷または鋼球落下(weight−drop)によるラットモデルによって立証されている(Metz et al., J Neurotrauma (2000), 17: 1−17)。
【0008】
特定の可溶性トロンボモジュリン組成物が、ラットモデルにおいてSCIに引き続いて生じる神経障害の減少において効果的であり、したがって、哺乳類におけるこのような神経障害の治療において有用であることが開示されている。天然タンパク質の活性のすべてでないにしてもほとんどを保持するトロンボモジュリンの可溶性類似体が製造された。さらに、抗酸化性、タンパク分解耐性を有するか、または循環の範囲内でより長い半減期を有するように改変されたトロンボモジュリンの可溶性類似体が開発され、かつ、US特許第5256770号、第5863760号および第5466668号明細書中で記載されている。これらの文献は、ここで参考のためにのみ記載する。前記組成物は以前から抗血栓薬として有用であると記載されている。しかしながら、SCIに引き続いて生じる神経障害の改善のための治療薬としての、これらの組成物の有用性についてはいずれにも開示されていない。
【0009】
発明の形態
本発明による一つの態様は、SCIによって引き起こされる神経障害を治療するための方法に関するものであり、この場合、この方法は、抗酸化性であり、388位でメチオニンがロイシンに置き換えられている、可溶性の組み換えトロンボモジュリン類似体の治療的効果量を、これを必要とする哺乳類、好ましくはヒトに投与することを含み、この場合、この類似体は、天然トロンボモジュリンによって番号付けされているものである(配列番号2)。
【0010】
本発明の他の態様は、プロテアーゼによる分解に耐性を示すか、および/またはグリコシル化の修飾されたパターンを示す付加的な修飾を含むトロンボモジュリン類似体を使用するものである。
【0011】
本発明の他の態様は、SolulinTMとして公知のトロンボモジュリン類似体を使用し、この場合、この類似体は、天然トロンボモジュリンの配列(配列番号2)に対して、以下の位置での修飾を有するものである:アミノ酸1〜3の除去、M388L、R456G、H457Q、S474A、およびP490での終結。
【0012】
本発明の他の態様は、哺乳類において脊髄損傷によって引き起こされる神経障害を治療するのに有用な医薬品組成物に関し、この場合、この医薬品組成物は、製薬学的助剤、および抗酸化作用を有し、かつ388位でメチオニンがロイシンに置換されている、可溶性組み換えトロンボモジュリン類似体の治療的効果量を含有し、この場合、この類似体は天然トロンボモジュリン(配列番号2)によって番号付けされているものである。
【0013】
本発明の他の態様は、前記に示されたように修飾されている他のトロンボモジュリン類似体を含有する医薬品組成物に関する。
【0014】
図の簡単な説明
図1は、天然トロンボモジュリンのアミノ酸配列(配列番号2)を、Suzukiら(1987)Embo J6:1891−1897の番号付け方法を用いて示す。
【0015】
図2は、コントロールされた打撲性脊髄障害を有するラットにおける、Basso、BeattyおよびBresnahanのオープンフィールド運動評価スケール(open−field locomotor rating scale)、いわゆる“BBBスケール”による神経機能評価の結果を示す。障害を有するラットは、例2に示したように障害の後に、腹腔内投与(i.p.)によって助剤(塩溶液)またはSolulinTMで処置した。
【0016】
図3(AおよびB)は、軽い打撲性SCI(25gm.cm 外力)の1時間後に、塩溶液(コントロール)またはSolulinTMを、腹腔内投与することによって処置された、脊髄損傷を有するラットからの組織標本の典型的なものを示す。この標本は、損傷を上部、その位置および下部から示す。図3Aは、標本をヘマトキシリンおよびエオシン(H&E)で染色したものであり;図3Bは、標本をチオニンで染色したものである。
【0017】
図4は、塩溶液(コントロール)で処置されたラットとSolulinTM中で処置されたラットとを比較した組織学的試験によって測定された損傷範囲の分析を示す。塩溶液処理コントロール群と比較して、SolulinTMでの処理の場合に、損傷体積の約40%の統計的に有意な減少(p<0.05)が、アンペアード t−検定で見出された。
【0018】
本発明の詳細な説明
定義
本明細書および請求の範囲において使用されている以下の用語は、特別に記載しないかぎり、次の意味を有する:
用語“残基”は、ペプチド中に組み込まれたアミノ酸を意味する。アミノ酸は天然由来のアミノ酸であってもよく、限定しない限りは、天然アミノ酸と同様に機能しうる天然アミノ酸の公知の類似体を包含する。開示の目的のために、アミノ酸残基は、本明細書中において許容される3字または1字の略記によって示されるか、あるいは、アミノ酸残基の存在を示す記号“AA”によって示される。アミノ酸は、以下の略記によって記載される。
【0019】
第1表:アミノ酸命名法
Figure 2004521076
開示の目的のために、アミノ酸置換が記載される場合には、置換は、天然のトロンボモジュリン(配列番号2)(TM)中で存在するアミノ酸、トロンボモジュリン配列の範囲内のアミノ酸の位置(Suzuki et al., Embo Journal (1987), 6:1891−1897の番号付け方法を用いて)に引き続いて、置換されるアミノ酸を明記することによって示され;すなわちM388Lは、388位でメチオニンをロイシンに置換したもであると理解される。
【0020】
“天然のトロンボモジュリン”は、天然の全長タンパク質を意味する(配列番号2)。天然のトロンボモジュリンは、天然由来の多型を特定の残基で含有することが知られている。たとえば、455位において、天然アミノ酸の多様性が見出され、この場合、アラニンは82%の回数(time)およびバリンは18%の回数で存在するものである(Van der Velden et al. (1991) Throm. Haemeostasis 65:511−513)。本発明の目的のために、示された天然のトロンボモジュリン配列(図5;配列番号2)は、Suzukiら、(1987)Embo J 6:1891−1897によって記載されたように、455位でバリンを含有するものである。しかしながら、すべての天然由来の多型は、請求された類似体の範囲内に含まれる。生物学的活性が、天然のTMに関して記載される場合には、この用語は、デタージェント(detergent)可溶化水性形を包含する。しばしば、組成物の活性に関連して、トランスフェクトされた可溶性のポリペプチドは本質的に同一の性質を示していてもよい。
【0021】
“トロンボモジュリン類似体”は、前記に示したように、本質的に天然TMの生物学的活性を保持するペプチドであり、かつ天然TMとは異なる分子構造を有する。たとえば、この用語は、天然トロンボモジュリン(配列番号2)と同一であるかまたはホモログのアミノ酸配列を有するタンパク質、不溶性および可溶性のトロンボモジュリンペプチドまたはフラグメント、および抗酸化性TMの種に関し、この場合、これらすべてはトロンボモジュリン様の活性を有する。さらに、これらの化合物は、天然TMと比較した場合に、タンパク質のプロテインC活性補因子特性をあまり減少させることのないアミノ酸変異を有する誘導体および分子を含む。
【0022】
用語“TM変異体”は、示された置換(前記)かまたは示された修飾を含むTM類似体に関する。
【0023】
用語“ペプチド”および“ポリペプチド”は、α炭素が、一つのアミノ酸のα炭素カルボニル基と他のアミノ酸のアミノ基との間の縮合反応によって形成されたペプチド結合を介して結合されている、アミノ酸鎖に関する。したがって、鎖の一つの末端での末端アミノ酸(アミノ末端)は、遊離アミノ基を有し、その一方で、末端アミノ酸鎖の他の末端(カルボキシ末端)は、遊離カルボキシル基を有する。
【0024】
用語“領域(ドメイン)”は、特定の機能または特性に付随しうる独立したアミノ酸配列に関する。典型的に、ドメインは、特徴的な第3の構造単位を示す。完全長のトロンボモジュリン遺伝子は、以下のドメインを含有する前駆体ペプチドをコードする:
第2表:TMドメイン
Figure 2004521076
Yostら、Cell,(1983),34:759−766およびWenら、Biochemistery(1987),26:4350−4357を参照のこと、この場合、これらの文献は参考のためにのみ記載しているものである。
【0025】
“プロテアーゼ部位”は、認識部位、結合部位、切断部位またはプロテアーゼに対する活性感受性の部位を示す、TMポリペプチド中の一つのアミノ酸または一連のアミノ酸に関し、この部位によって包含される一つまたはそれ以上のアミノ酸残基は、他の一個または複数個のアミノ酸残基によって置換されるかまたは欠失する場合には、プロテアーゼによってもはやこの部位でTMを切断することができない。さらに、この用語は、プロテアーゼに対して特異的に感受性のTM分子ドメインを包含し、この場合、これは、たとえば、構造的に暴露されることによってプロテアーゼに対して特異的に感受性であり、かつプロテアーゼ活性が可能なTM分子の領域を包含する。
【0026】
“プロテアーゼ切断部位”は、プロテアーゼがTMポリペプチド類似体を切断する正確な位置を意味する。
【0027】
“一本鎖N−末端”および“一本鎖C−末端”は、機能的な組成物の性質示すそのままの意味を有し、たとえば、通常の配列化されたアミノ酸配列分析において、それぞれの変性サイクルによって、アミノ酸残基の除去を生じ、この場合、これは本質的に異なるアミノ酸残基が全くない。したがって、N−末端アミノ酸の数回、たとえば10回に亘っての段階的な除去の後に、本質的に一つのみのアミノ酸がそれぞれの回において回収される。特に、配列における不均一性は全く検出されないのは、使用された分析工程による完全に純粋な一本鎖ポリぺプチドが統計的に予想されるのと同じである。
【0028】
本明細書中で使用された、“天然トロンボモジュリン(配列番号2)の生物学的活性の本質的な保持”およびそれに類似する用語は、トロンボモジュリンが、天然の膜結合TM分子と生物学的活性を共有していることを意味する。一般に、タンパク質1mgに対する単位当たりの活性は少なくとも約50%、通常は75%、典型的には85%、より典型的には95%、好ましくは100%であり、かつ最も好ましくは天然のトロンボモジュリン(配列番号2)の活性100%を上廻る。この生物学的活性は、プロテインCのトロンビン介在型活性(APC)、活性化部分トロンボプラスチン凝固時間(APTT)、トロンビン凝固時間(TCT)、または任意のTMの生物学的な、好ましくは治療的活性であってもよい。比較となる天然のスタンダードは、TMの全長膜結合領域であるが、しかしながら多くの場合において、レクチン/EGF/O−結合領域(TM.ssub.LEO)を含有する可溶性TMが、有利にはスタンダードとして使用される。
【0029】
“グリコシル化部位”は、糖残基の付着箇所としての真核細胞によって認識されているアミノ酸残基を意味する。糖が付着しているアミノ酸は、典型的にはAsn(N−結合の糖に対して)、スレオニン残基またはセリン残基(O−結合の糖に対して)である。付着の特異的な部位は、典型的には、アミノ酸配列、たとえば、ほとんどのN−結合付着部位に関してはAsn−X−(ThrまたはSer)によって、かつほとんどのO−結合付着部位に関しては(ThrまたはSer)−X−X−Proによってシグナル化され、その際、Xは任意のアミノ酸である。グリコースアミノグルカンのための認識配列(硫酸化された糖の特別な型)は、一般的にはSer−Gly−X−Glyであるが、しかしながらX−Ser−Gly−X−Valであってもよい。N−結合およびO−結合の用語は、糖部分およびアミノ酸残基の間の付着部位として役立つ化学基を意味する。N−結合された糖は、アミノ基を介して付着しており;O−結合された糖はヒドロキシシル基を介して付着している。
【0030】
“インヴィヴォ(In vivo)循環半減期”は、哺乳類において投与された血漿活性をその半分に減少する平均的な時間を意味する。
【0031】
“可溶性TM類似体”は、水性溶液中において可溶であり、かつ典型的には細胞によって分泌されうる。製薬学的投与のために、可溶性TM類似体または不溶性の類似体は、場合によってはリン脂質小胞体、デタージェント(detergent)、または医薬品処方の当業者に公知の他の同様の化合物と組み合わせてもよい。本発明の好ましいTM類似体は血流中において可溶であり、これによって、種々の抗凝固剤および他の治療薬中でのこの類似体を有用なものとする。TMの可溶性を生じさせる修飾は、典型的には、天然のトロンボモジュリン(配列番号2)に関する多くの活性、たとえば、トロンビン結合性またはプロテインC活性化における活性にあまり影響しない。
【0032】
“O−結合グリコシル化領域”は、第2表に示したように、天然トロンボモジュリン配列の463〜497として番号付けされたアミノ酸配列を示す。
【0033】
“抗酸化性類似体”は、酸化剤、たとえば酸素ラジカル、クロロアミンT、過酸化水素または活性化好中球に暴露した後に本質的な生物学的活性の相当量を維持することが可能なトロンボモジュリンの類似体を示す。
【0034】
“Solulin TM”は、米国特許第5256770号明細書中で記載されたトロンボモジュリン類似体に関し、この場合、これは、天然のトロンボモジュリン配列(配列番号2)に対して以下の修飾を有しているものである:アミノ酸1〜3の除去、M388L、R456G、H457Q、S474AおよびP490での終結。
【0035】
“製薬学的助剤”は、無毒の医学的に許容可能な材料であり、この場合、これは、医学的治療法を補うために使用されている。これらの材料は、水および塩のように不活性であってもよいか、あるいは抗菌性および鎮痛性のように生物学的に活性であってもよい。
【0036】
“減少させる能力”は、生物学的特性を統計学的に有意に減少させることを意味する。この特性については制限されることなく、かつ特性の測定および計量は標準的方法による。
【0037】
“糖残基”は、グルコースアミンおよび他の炭水化物誘導体、ならびにタンパク質と共有結合する部分を含有するヘキソースおよびペントース炭水化物を意味する。
【0038】
“スルフェート置換基”は、ペントースまたはヘキソース糖上の硫酸含有置換基である。
【0039】
“フィブリノーゲンのフィブリンへのトロンビン介在型変換”は、トロンビンが、タンパク質のフィブリノゲンを分解することによってフィブリンモノマーにすることを意味し、この場合、これは、その後に重合することによって血餅を形成する。
【0040】
“血栓性障害”は、一つまたはそれ以上のトロンビンの形成によって特徴付けされる哺乳類における病理学的状態を意味し、この場合、これらは、哺乳類の健康を害しうる。
【0041】
“SCI”は、脊髄およびその周囲が受ける外傷的障害を意味する。これは、打撲および/または圧迫による損傷、さらには切断による損傷をも含む。本発明の利用を想定した試験で使用されたモデルは、打撲性のものであり、この場合、これは、自動車事故および/またはスポーツ関連の損傷においてヒトが受けるSCIの型としては最も多いものである。すべてのSCIは、完全にかまたは部分的に運動機能を急激に失うことによって特徴付けされ、かつこの損失の範囲は、損傷脊椎のその位置による。高い部分(頸部)の損傷は、運動機能の完全な喪失を生じるか、または四肢の麻痺(quadraplegia)および呼吸調節の喪失を生じ、かつ場合によっては循環虚脱を生じる。より低い部分の損傷は対麻痺を生じるが、しかしながら、腕に関する障害および呼吸不全を生じることはない。
【0042】
“哺乳類”は、ヒトおよび家畜、たとえば、ネコ、イヌ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ウサギ等を含む。
【0043】
“治療的効果量”とは、これを必要とする哺乳類、好ましくはヒトに投与した場合に、以下に示すようなSCIによって引き起こされる神経障害の治療に十分作用するトロンボモジュリン類似体の量を意味する。“治療的効果量”から成るトロンボモジュリン類似体の量は、トロンボジュリン類似体、SCIの重症度および治療されるべき哺乳類の年齢に依存するが、しかしながら、当業者の知識およびこの開示に関連しての通常の技術の一つによって、日常的に決定されてもよい。
【0044】
本明細書中で使用される“治療”または“処置”は、哺乳類、好ましくはヒトにおけるSCIに付随して生じる神経障害の改善を取り扱うものであり、この場合、この障害は、運動機能および/または呼吸機能の喪失に関連し、かつ、結果として、神経機能の改善された回復を得る。
【0045】
本発明の利用可能性
本発明は、脊髄損傷(SCI)に付随して生じる神経障害の、哺乳類における治療のための方法に関する。前記に示したように、活性化プロテインCは、圧迫性外傷によって誘発されたSCIにおいて重要な役割を示す分子である、TNF−αの生成を抑制し、かつ、トロンビンとトロンボモジュリンとの複合体を形成することで、活性化プロテインCを生成することが知られている。本発明は、天然のトロンボモジュリン(配列番号2)と同様の活性を有するトロンボモジュリンを投与することによって、SCIを有する哺乳類を治療するための方法を提供するが、しかしながら、これは、類似体が治療薬としてより良好な性質を有することを示す。
【0046】
SCIに付随して生じる神経障害の治療のための治療薬としての、本発明によるトロンボモジュリン類似体の利用可能性について試験するために、トロンボモジュリン類似体を、(1)運動評価スケール(LCR)スコアを改善するためのその能力について評価し、この場合、この方法は、脊髄機能について評価するものであり、かつ(2)脊髄を組織学的に改善させるためのその能力について評価し、この場合、これは、SCI後のラットにおける脊髄癒合の像を提供するものである。
【0047】
これに関連してのトロンボモジュリン類似体(Solulin TM)の非経口的投与での利用可能性の付加的な示唆として、SolulinTMの腹腔内投与(i.p.)が、血漿凝固作用において著しい効果を有することが確認された。
【0048】
試験は、早期の治療的干渉(障害後1〜3時間)が好ましいことを示した。
【0049】
SCIのための動物モデル
幾つかの試験系は、SCIの病理学を研究し、かつ実験室における神経保護剤の効果について試験するために使用されているものである(Amar and Levy, Neurosurgery (1999), 44: 1027−1040)。通常の試験的パラダイムは、種々の機械的障害または虚血性発作、たとえば、鋼球落下(weight−drop)、病巣または周囲の硬膜外バルーン圧迫(extradual ballon compression)、クリップ加圧(clip pressure)、光化学的または熱的外傷、伸延応力、またはピストン外傷を受けた脊髄の神経細胞培養物または解剖学的に無傷の部分を含む。
【0050】
よりヒトSCIに適応させた好ましい方法(Metz, et al., J. Neurotrauma (2000), 17:1−17)は、Multi−Center Animal Spinal Cord Injury Study(MASCIS)プロトコールにしたがって、コントロールされた打撲のための鋼球落下法(Gruner, J.A, J. Neurotrauma (1992), 9: 123−6; Basso et al., J. Nerotrauma (1996), 13: 343−59)を用いての脊髄打撲を加える。生じる障害は、組織学的試験(たとえば、光学または電子顕微鏡および特別な染色およびトレーシング法)(Gruner, J. A., Ibid)、電気生理学的予後測定法(たとえば、誘発電位)(Metz, et al., J. Neurotrauma (2000), 17:1−17)、または挙動分析法(たとえば、オープンフィールドロコモーションまたは傾斜面上での起立安定性)(Basso, et al., J. Neurotrauma (1996), 13: 343−59)によって分析することができる。
【0051】
TM活性を測定するためのラボラトリーアッセイ
TM活性を測定するためのいくつかのラボラトリーアッセイが可能である。プロテインC補因子活性は、Salemら,J.Biol.Chem.(1984),259(19):12246−12251およびGalvin,et al.,J.Biol.Chem.(1987),262(5):2199−2205によって記載されたアッセイにおいて測定することができる。要約すれば、このアッセイは2工程から成る。最初に、トロンビンとプロテインCを用いて試験すべきTM類似体を、定められた条件下でインキュベートする。第2工程において、トロンビンを、ヒルジンまたは抗トロンビンIIIおよびヘパリンを用いて失活させ、かつ新たに活性化プロテインCの活性を色素物質を用いて測定し、その際、発色団は活性化プロテインCのタンパク質分解活性によって放出された。このアッセイは精製された試薬を用いておこなった。
【0052】
二者択一的に、TM類似体の効果は、凝固時間アッセイ、たとえば活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)、トロンビン凝固時間(TCT)、および/またはプロトロンビン時間(PT)中で、血漿を用いて測定することができる。aPTTアッセイは、プロテインCの活性化ならびにトロンビンの直接的な抑制の双方に依存するが、その一方でTCTおよびPTアッセイはトロンビンの抑制のみに依存している。これらのアッセイのいずれか一つにおける凝固時間の延長は、分子が、血漿中で凝固を抑制することができることを証明するものである。アッセイは製造者による指示書;Medical Laboratory Automatic Inc.American Scientific Products,McGaw Park,IIIにより分与(Salmen et al., J.Biol.Chem.(1984),259:12246−12251を参照のこと、この場合、この文献は参考のためにのみ引用)にしたがって、自動凝固測定器でおこなってもよい。
【0053】
TAFI活性は、Wangら(J.Biol.Chem.(2000),275:22942−22947)によって示されたように測定されてもよく、この場合、この測定は、活性TAFIがカルボキシペプチダーゼであるという事実を使用する。このアッセイにおいて、本発明によるトロンボモジュリン類似体を含有する抽出物は、トロンビンによってインキュベートされ、その後に混合物を精製したTAFIによってインキュベートする。生成された活性TAFIの量は、色素物質の使用によって測定され、その際、発色団が活性TAFIのタンパク質分解活性によって放出される。二者択一的に、TAFI活性は、血漿凝固溶解アッセイによって、精製されたタンパク質を用いる定義された系によってかまたは血漿環境中でアッセイすることができる(Nagashima et al., Trom. Reseach (2000), 98: 333−342)。
【0054】
前記に開示されたアッセイは、精製系および血漿環境中の双方において、トロンビンと結合することが可能な可溶性TM類似体を同定し、かつこれらの類似体を用いて形成されたトロンビン−トロンボモジュリン複合体の能力を評価する。他のアッセイは、天然のトロンボモジュリン(配列番号2)の他の活性、たとえば、フィブリノゲンからのフィブリンへのトロンビン接触形成の抑制(Jakubowski, et al., J. Biol. Chem. (1986), 261 (8): 3876−3882)、第V因子のトロンビン活性の抑制(Esmon, et al., J. Biol. Chem. (1982), 257:7944−7947)、抗トロンビンIIIおよびヘパリン補因子IIによるトロンビンの促進された活性(Esmon, et al., J. Biol. Chem. (1983) 258: 12238−12242)、第XIII因子のトロンビン活性の抑制(Polar et al.,Thromb. Heamostas. (1987), 58:140)、タンパク質Sのトロンビン介在型失活の抑制(Thompson and Salem, J. Clin. Inv. (1986), 78(1): 13−17)およびトロンビン介在型血小板活性および凝集の抑制(Esmon, et al., J. Biol. Chem. (1983), 258: 12238−12242)を評価するために使用することができる。
【0055】
トロンボモジュリンの修飾
天然トロンボモジュリン(配列番号2)分子に対する修飾は、本発明によるトロンボモジュリン類似体の治療的効率を増加させるのに有用である。
【0056】
特に好ましいTM類似体組成物は、以下の特徴点の一つまたはそれ以上を有する組成物である:
(i)抗酸化性であり、
(ii)プロテアーゼ耐性を示し、
(iii)同種のN−またはC−末端基を有し、
(iv)天然トロンボモジュリン(配列番号2)の少なくともいくつかのグリコシル化部位でのグリコシル化によって、翻訳後修飾されており、
(V)直鎖二重逆トロンビン結合(linear doule−reciprocal thrombin binding)特性を有し、
(Vi)極めて少量のデタージェント(detergent)中の水性溶液中で可溶であり、かつ典型的に膜貫通配列を有しない。
【0057】
これらの修飾は、米国特許第5256770号明細書、第5863760号明細書および第5466668号明細書中に記載されており、この場合、これらは参考のためにのみ引用されているものである。
【0058】
特に、これらの特性に関する好ましいTM類似体の修飾は、アミノ酸1〜13の除去、P490での終結、及び以下の置換を含む:M388L(抗酸化性に関する)、R456GおよびH457Q(双方ともにタンパク質分解耐性に関する)およびS474A(グルコースアミノグルカン付加のブロックおよびクリアランスの遅延)。
【0059】
最も好ましくは、すべてのこれらの修飾を含む分子であり、この場合、この分子はSolulinTMと呼称されている。
【0060】
本発明のTM類似体の製造
本発明で使用されたTM類似体の製造は、米国特許第5256770号明細書、第5863760号明細書および第5466668号明細書中で開示されており、この場合、これらはそれぞれ参考ためにのみ引用されているものである。
【0061】
トロンボモジュリン類似体の一般的投与法
純粋な形でかまたは適切な製薬学的組成物の形での、本発明による組成物の投与は、任意の許容可能な投与方法または同様の利用可能性に役立つ薬剤によって実施される。これによって、投与は、たとえば経口的、経鼻的、非経口的、局所的、経皮的、または直腸的に、固体、半固体、凍結乾燥粉末、または液体の投与形で、たとえば、ペレット剤、坐剤、錠剤、ソフトタイプの弾性ゲルカプセルまたはハードゲルカプセル、粉末、溶液、懸濁液またはエーロゾル等であってもよく、好ましくは正確な投与量で簡単な投与に適した単一の投与形である。組成物は、通常の製薬学的キャリアまたは助剤、および活性物質としての本発明の化合物、さらには、他の医学的助剤、製薬学的薬剤、キャリア、アジュバント等を含有していてもよい。
【0062】
一般に、投与の使用様式によって、製薬学的に認容性の組成物は、本発明の一つまたはそれ以上の化合物またはこれらの製薬学的に認容性の塩を約1%〜約99%、および適した製薬学的助剤99%〜1%含有していてもよい。好ましくは、組成物は、本発明の一つまたはそれ以上の化合物またはこれらの製薬学的に認容性の塩を約5%〜75%を含有していてもよく、その際、残りは製薬学的助剤である。
【0063】
本発明による化合物、またはその製薬学的に認容性の塩は、たとえば、生体内でゆっくりと溶解するするキャリア中に配分された活性成分約0.5〜約50%を用いて、坐剤中に配合されてもよく、この場合、このようなキャリアは、たとえば、ポリオキシエチレングリコールおよびポリエチレングリコール(PEG)、たとえばPEG1000(96%)およびPEG4000(4%)である。
【0064】
投与の好ましい経路としては、非経口的におこなうことであり、たとえば注入によるものである。注入は、皮下、静脈内または筋内であってもよい。これらの類似体は、製薬学的効果量で、かつしばしば製薬学的認容性の塩、たとえば酸付加塩として投与される。このような塩は、たとえば、塩化水素塩、臭素水素塩、リン酸塩、硫酸塩、酢酸塩、ベンゾエート、マレート、クエン酸塩、グリシン、グルタメートおよびアスパレート等を含有していてもよい。Goodman&Gilman’s、The Pharacological Basis of Therapeutics、第8版,Pergamon Press,1985年を参照のこと、この場合、これらは参考のためにのみ引用されている。液体の製薬学的に投与可能な組成物は、たとえば、本発明による一つまたはそれ以上の化合物またはこれらの製薬的認容性の塩(約0.5%〜約20%)および場合によっては製薬学的アジュバントを、キャリア、たとえば水、塩溶液、水性デキストロース、グリセロール、エタノール等中で溶解または分散等させることによって製造することができ、これによって溶液または懸濁液を形成する。
【0065】
好ましい場合には、本発明による製薬学的組成物は、少量の補助物質、たとえば、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝剤、抗酸化剤等、たとえば、クエン酸、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミンオレエート、ブチル化ヒドロキシトルエン等を含有していてもよい。
【0066】
このような投与形を製造するための実際の方法は公知であるか、あるいは当業者により知られていてもよく、たとえば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 第18版, (Mack Publishing Company, Easton, Pennsylvania., 1990), にも記載されているが、この場合、この文献は参考のためにのみ本明細書中に引用されているものである。投与されるべき組成物は、場合によっては、本発明による技術を用いて、Lp(a)の血漿レベルを減少させるかまたはapo(a)の生成を抑制することによって緩和される疾病状態の治療のために、本発明の化合物またはその製薬学的に認容性の塩の治療的効果量を含有していてもよい。
【0067】
本発明の化合物、またはその製薬学的に認容性の塩は、使用された特定の化合物の活性、代謝安定性および化合物作用の長さ、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食事、投与形式および投与時間、排出率、薬剤の組み合わせ、特定の疾病状態の重症度、およびホストが受けた治療を含む種々の要因に依存していてもよい。一般に、これらの類似体は、たとえば家畜を含む獣医学的使用に関して哺乳類に投与してもよく、かつヒトにおけるクリティカルな使用に関しては、他の治療薬と同様の方法で、すなわち、生理学的認容性のキャリア中で投与してもよい。一般に、TM類似体のための投与量は、ホストの体重1kgに対して、少なくとも約0.0002μg/kg、より一般的には0.02μg/kg、および5000μg/kg未満、通常は2000μg/kg未満、より一般的には500μg/kg未満、通常は0.02〜2000μg/kgおよびより一般的には0.02〜500μg/kgである。これらの投与量は、延長された時間において一定の注入によって、好ましい循環レベルが達成されるまで投与されてもよいか、または大量注入されてもよい。特定の患者のための最適化された投与量は、当業者によって経験的に定められてもよい。
【0068】
以上の記載は、さらに詳細に説明することなく、当業者が本発明を利用するのに十分な程度のものであると確信している。したがって、以下の好ましい実施態様は、本発明を単に例証するためのものであってこれに制限されるものではない。
【0069】
前記および以下の実施例において、すべての温度は別記しない限りは摂氏℃であり、すべての部および%は質量に基づくものである。
【0070】
前記および以下に示したすべての出願、特許および刊行物の全開示は本明細書中において参考のためにのみ引用したものである。
【0071】
本発明は、これらの特定の実施態様に関して記載するが、当業者によって種々の変更がおこなわれてもよく、かつ相当するものによって本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく置き換えられてもよいとみなすべきである。さらに、多くの修飾がおこなわれてもよく、かつ相当するものによって、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく置き換えられてもよい。また、多くの改変は、本発明の対象、趣旨および範囲に対して、特定の状態、材料、組成物、工程、一つまたは複数個の工程を付加するためにおこなわれてもよい。このようなすべての改変は、本発明の請求の範囲内であるとみなされる。
【0072】
実施例
例1:SCIのためのラットモデル
動物:体重270g〜325gの成雌Sprasue−Dawleyラット(Charles River, NY)を、12時間の明暗サイクルで飼育し、かつ齧歯類用の食事を不断給餌し、かつ生水を与えた。すべての動物試験は、アニマルケア施設で、動物研究のためのNIHガイドラインに基づいておこなった。健康状態が良好な動物のみを使用した。外科的処置の1週前に、これらの動物を、オープンフィールド運動評価スケール測定に適応させるために日常的に慣れされておいた。
【0073】
神経外科的手段:動物をケタミン(80mg/kg)およびジラジン(5mg/kg)の腹膜内注射によって殺した。周囲の箇所を、NYU衝撃装置を用いての圧迫性SCIを調製するために、シェービングし、MASCISプロトコール(Gruner, J. A. J. Neurotrauma (1992), 9: 123−6; Basso et al., J. Neurotrauma (1996), 13: 343−59)に記載された背面のより下部の胸部領域に亘っての切開範囲した。
【0074】
障害が生じる前に、血圧をモニタリングし、動脈血をガス測定のために回収し、かつ直腸温度を記録した。
【0075】
例2:打撲および打撲後の処置
打撲:脊髄打撲を、NYU衝撃装置を用いて、制御された打撲おもし落下法(cuntusion weight−drop methods)によって、前記に示されたプロトコールに基づいておこなった(Gruner, J.A. J. Nerotrauma (1992), 9: 123−126; Yong, et al., J. Neurotrauma (1998) 15: 459−472)。
【0076】
損傷後の処置:損傷を受けた後48時間内において、処置を開始し、データーを回収し、かつ、血液/尿を捕集した。約3分の1のラットを損傷後48時間において、急性の損傷の容量を測定するために安楽死させた。残りのラットを損傷後14〜28日間に亘って保持し、運動機能測定(LRS/BBB)に使用した。
【0077】
Solulin TM 処理:損傷の1時間後において、200μlの通常生理食塩溶液中に溶解されたSolulinTM 70μgの単一の注入を、3つのラットに対して腹腔内的におこなった。処理群と同様に完全に損傷を受けた、助剤コントロール群の動物には食塩溶液のみを与えた。いくつかの試験において、200μlの通常生理食塩溶液中に溶解された70μgのSolulinTMの第2回目の投与を衝撃の24時間後に、腹腔内的におこなった。コントロール群の動物(偽性損傷群)については、鋼球落下による損傷を除いての椎弓切除を含むすべての外科的操作をおこなわれた。
【0078】
aPTT測定法:血漿活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)レベルのための血液は、SCIの後3、6、12、24および72時間で捕集した。血液を、1mlのツベルクリンシリンジを用いて、尾部静脈から引き抜き、約1mlの血液を、予めクエン酸処理されたチューブ中に入れた。すぐに血液を遠心分離し、血液を除去し、aPTTレベルを測定することができるまで−70℃で凍結させた(Salem et al., J. Biol. Chem. (1984), 259L12246−12251)。aPTTレベル測定は、トロンボモジュリン活性が注入後少なくとも24時間に亘って検出可能であることを証明した。
【0079】
少なくとも3つの別個の試験が、SolulinTM処理された動物および助剤で調製されたラットにつきそれぞれ3個のラットでおこなわれた。
【0080】
神経障害の評価:オープンフィールド運動評価スケール(LRS/BBB)測定法(Basso, et al., J. Neurotrauma (1996) 13: 343−59; Baso et al., Exp. Neurol. (1996) 139:244−256)を、3つの独立した無認識の観察者によって、SCI後24日間に亘っておこなった。結果を記録し、かつLRSのために開発されたソフトウエアプログラム中に入力し、分析した。
【0081】
例3:脊髄組織の組織学的試験
固定した脊髄試料を包埋し、縦軸および横軸の双方の方向で切断し、損傷による病変の箇所およびその近接領域について、ヘマトキシリンおよびエオシン(H&E)、チオニンおよび他の染色方法で、評価しかつ測定した。図3を参照のこと(Bethea et al., J. Neurotrauma (1999), 16: 851−63)。
【0082】
図4は、病変体積の分析を示し、病変体積の統計的に有意な減少が、SolulinTM処理において見出されることを示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】
天然トロンボモジュリンのアミノ酸配列(配列番号2)を示す図。
【図2】
コントロールされた打撲性脊髄障害を有するラットにおける、オープンフィールド運動評価スケールを示すグラフ図。
【図3】
脊髄損傷を有するラットからの組織標本を示す図。図3−Aはヘマトキシリンおよびエオシン(H&E)染色。図3−Bはチオニン染色。
【図4】
処置後のラットの組織学的試験によって測定された損傷範囲分析を示すグラフ図。

Claims (11)

  1. 哺乳類において、脊髄損傷から生じる神経障害を治療するための方法において、抗酸化性であり、かつ388位でメチオニンがロイシンに置換されている可溶性組換えトロンボモジュリン類似体の治療的有効量を、これを必要とする哺乳類に投与することを特徴とする、哺乳類において、脊髄損傷から生じる神経障害を治療するための方法、その際、類似体は天然トロンボモジュリン(配列番号2)に従って番号付けされている。
  2. トロンボモジュリン類似体が、天然トロンボモジュリン(配列番号2)のO−結合グリコシル化領域の糖残基で修飾されている、請求項1に記載の方法。
  3. トロンボモジュリン類似体が、O−結合グリコシル化領域がコンドロイチン硫酸を有しない程度に修飾されている、請求項2に記載の方法。
  4. 類似体がプロテアーゼ分解に対する耐性を有している、請求項1に記載の方法。
  5. トロンボモジュリン類似体(Solulin TM)が、以下の位置:
    アミノ酸1〜3の除去、
    M388L
    R456G
    H457Q
    S474Aおよび
    P490での終結
    で修飾された天然のトロンボモジュリン(配列番号2)のアミノ酸配列を有する、請求項1に記載の方法。
  6. 哺乳類がヒトである、請求項5に記載の方法。
  7. 哺乳類において、脊髄損傷から生じる神経障害の治療に有用な医薬品組成物において、この医薬品組成物が、製薬学的助剤、および抗酸化性であり、かつ、388位でメチオニンがロイシンに置換されている、可溶性の組換えトロンボモジュリン類似体の治療的有効量を含有する、哺乳類において、脊髄損傷から生じる神経障害の治療に有用な医薬品組成物、その際、類似体は天然トロンボモジュリン(配列番号2)にしたがって番号付けされている。
  8. トロンボモジュリン類似体が、天然トロンボモジュリン(配列番号2)のO−結合グリコシル化領域の糖残基で修飾されている、請求項7に記載の医薬品組成物。
  9. トロンボモジュリン類似体が、O−結合グリコシル化領域がコンドロイチン硫酸を有しない程度に修飾されている、請求項8に記載の医薬品組成物。
  10. 類似体がプロテアーゼ分解に対して耐性である、請求項7に記載の医薬品組成物。
  11. トロンボモジュリン類似体(SolulinTM)が、以下の位置:
    アミノ酸1〜3の除去
    M388L
    R456G
    H457Q
    S474Aおよび
    P490での終結
    で修飾されている天然トロンボモジュリン(配列番号2)のアミノ酸配列を有する、請求項7に記載の医薬品組成物。
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