JP2004520937A - 後続の炉、粗圧延スタンド並びに仕上げラインを有する連続鋳造設備 - Google Patents

Abstract

粗圧延スタンド及びストリップサイドガイドを介してトンネル炉並びに仕上げラインが続く後続の炉を有する少なくとも１つの連続鋳造設備から成る熱間圧延設備は、故障を最小限に低減し、故障中でも、粗ストリップ材料を予定通り取り出す場合でも、分塊スタンドの後方でトンネル炉内に滞留する粗ストリップを標準の圧延サイクルから排除することができるように発展構成すべきである。このため、ストリップサイドガイドが、少なくとも４ｍの長さを備えること、トンネル炉の前もしくはこのトンネル炉に、少なくとも１つのストリップエッジ位置を確認する装置が配設されていること、トンネル炉が、少なくとも１つの旋廻可能なカバーセグメントを備えること、少なくともトンネル炉の隣で、その長手方向に延在する搬出装置が摺動可能であること、そして、ストリップエッジ位置を検出する装置に、評価装置並びに緊急切替え装置及び／又は緊急切断片を取り出す装置が付設されていること、が提案される。

Description

【技術分野】
【０００１】
本発明は、粗圧延スタンド及びストリップサイドガイドを介してトンネル炉並びに仕上げラインが続く後続の炉を有する少なくとも１つの連続鋳造設備から成る熱間圧延設備に関する。
【背景技術】
【０００２】
この様式の熱間圧延設備は、基本的に実績がある。材料を条件として、又は設備によって与えられてしまう故障にあっては、標準運転を復元するための所望の介入が、容易でなく、特に迅速に十分に実施可能ではなく、従って、このような場合、例えば、鋳造工程は、中断しなければならないことも、もちろん分かっている。従って、圧延プロセスの新規受け入れは、著しい付加的な時間消費をもってのみ可能である。
【０００３】
更に、故障中でも、また設備の標準運転中でも、粗ストリップ材料を取り出すことが望まれ得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
従って、本発明は、故障を最小限に低減し、故障中でも、粗ストリップ材料を予定通り取り出す場合でも、分塊スタンドの後方でトンネル炉内に滞留する粗ストリップを標準の圧延サイクルから排除することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
この課題は、特許請求項１の特徴によって解決される。延長されたストリップサイドガイドは、第２の炉を、サーベル状に延在する粗ストリップによって損傷を受けないように保護し、予知が、粗ストリップのエッジを監視することによって可能である。第２の炉からの粗ストリップの取り出しは、その旋廻可能なカバーによって得ることができ、その際、有効に、このカバーは、第２の炉の長手方向での分割を受け、従って、取り出すべき粗ストリップは、その全長でではなく、部分長さのみで把握することができる。相応に、炉内へと挿入可能な側方の搬出装置及び横断方向分割装置が設けられ、これらの装置は、側方へと炉の隣を走行可能である。特に、スラブエッジ位置を検出する装置に、緊急切替え装置もしくは緊急切断片を取り出す装置が付設されている場合は、過剰に強いストリップサーベルを検出した場合に、スラブもしくは粗ストリップの緊急切断を炉の前及び炉の内部に導入することができる。
【０００６】
本発明の、有利で、有効で、場合によっては独創的な発展構成は、従属請求項から読み取ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００７】
詳細に、本発明を、実施例の説明を基にして、この実施例を図示した図面と関連させて説明する。
【０００８】
図１には、熱間圧延機が概略透視図法で図示されている。連続鋳造設備１から、連続的にスラブ２は送出され、このスラブは、シャー３によって所定の最大長さの部材へと分割される。分割されたこれらのスラブ７は、第１の炉４を介して分塊スタンド５に供給される。この実施例では、スラブの最大肉厚が８０ｍｍであり、幅は、９００ｍｍ〜１６８０ｍｍに調節することができる。無端のスラブ２は、最大３８ｍの長さの部分へと分割される。
【０００９】
炉４の後には、別のシャー６が配設されている。更に、スラブ７は、デスケール装置８並びにプロフィル測定装置９を通過する。このプロフィル測定装置は、スラブ７の非対称のプロフィルを確認すること、例えば、分塊スタンド５のワークロールをごく僅かに垂直方向に交差させることによって、スラブ７の一定の転延をその全幅にわたって得ること、これによりストリップサーベル構成を実際に回避することを可能にする。
【００１０】
分塊スタンド５の後に、ストリップエッジインジケータ１０が配設されており、このストリップエッジインジケータは、カメラの様式に応じて形成することができる。分塊スタンド５と続く第２のトンネル炉１５との間の中間空間は、移行ローラテーブル１１によって橋渡しされており、この移行ローラテーブルは、これまでに通常のものよりも長く形成されており、この範囲内には、粗ストリップ１６のためのガイドゲージ１２が配設されている。これらのガイドゲージは、例えば４ｍの長さで、本質的にこれまで通常のものよりも長く形成されており、これらは、粗ストリップ１６の幅に応じて、これらが例えばストリップエッジをもってそれぞれ１０ｍｍの内法寸法を包囲するように調整されている。これは、粗ストリップが整然と通過する際に、それぞれの摩耗が回避されることを、しかしながら、ストリップサーベルを構成する際、又は粗ストリップの側方にずれる際には、粗ストリップへと、これまで通常のものよりも高い横方向力が加えられ得ることを、その際、ガイドゲージ１２によってこの場合は吸収される力が、しかしながらこれまで通常の短いガイドゲージよりも少ないことを意味する。
【００１１】
第２のトンネル炉１５を去った後、粗ストリップ１６は、スタンド１７〜２１から成る仕上げラインへと走入し、これらのスタンドは、例えば３５ｍｍへと圧延された粗ストリップを、２０ｍｍ〜１ｍｍへと圧延する。仕上げ圧延されたストリップは、ストリップ巻取り機２２もしくは２３によって収容される。
【００１２】
狙った材料の取り出しは、第２のトンネル炉１５において実施され、強いストリップサーベルへと経過した場合でも、ここで、粗ストリップ１６の分割及び即時導出が行なわれ、従って、運転は、実際に妨害されず、無端のスラブ２の鋳造は、実際に連続的に続行され得る。
【００１３】
プロフィル測定装置９によって、スラブ７のプロフィルが確定され、従って、分塊スタンド５のワークロールの交差もしくは非対称の調整によって、既に一様に転延された粗ストリップが、曲がる傾向を有することなく得られることを、もう一度言い添えておく。このプロフィルは、既に第２のトンネル炉１５内へと入る前に、ストリップエッジインジケータ１０によっても、また相応の感知器によって検出されるガイドゲージ１２の偶然の作用によっても監視される。ストリップエッジインジケータ１０及び／又はガイドゲージ１２の負荷によって、分塊スタンド５によって送出される粗ストリップ１６の側方への張出しもしくはサーベル構成が確定される場合は、測定結果が、評価装置１４に供給され、この評価装置は、既に第２のトンネル炉１５の入口で横断方向分割装置１３を運転中にセットすることができる。
【００１４】
その他、別の複数のストリップエッジインジケータも、第２のトンネル炉１５内に配設されており、従って、炉内での側方への変化も更に確定され、相応の緊急措置を作動させることができる。
【００１５】
図２が示すように、第２のトンネル炉１５は、３つの炉セクタ２５〜２７へと分割されている。このセクタのカバーは、分離されており、かつ互いに依存せずに粗ストリップの分割及び／又は粗ストリップ部分の取り出しのめに設備されている。加えて、図２は、火焔切断装置として形成された横断方向分割装置２８並びにウォーキングビームによって有効な搬出装置２９を示し、これら両方は、炉の長さに沿ってレールを介して走行可能である。
【００１６】
３つの炉セクタ２５〜２７への第２のトンネル炉１５の分割、及び独立して操作可能及び旋廻可能な３つのカバーセグメント３０〜３２への炉上方部分の分割は、カバーセグメント３０〜３２のそれぞれ１つだけを上方へと旋廻させること、これにより炉をこのセグメントに沿ってだけ開放することを可能にし、従って、熱損失及びこの熱損失に相応するエネルギ消費は制限されたままである。炉に沿って走行可能な搬出装置２９は、３つのセグメントのそれぞれから粗ストリップ材料を取り出すことを許容し、その際、別の両方の炉上方部分は閉鎖したままにすることができる。搬出装置は、迅速な反応時間、整備の少ない並びに操作の便利な機能によって、鋳造の中断が必要なくなるようにせっけいされている。従って、全体の設備コンセプトに依存せずに、残りの設備及び別の製品に影響を与えることなく好きなように材料を取り出すことができる。
【００１７】
粗ストリップ材料のこの取り出しを可能にするために、粗ストリップ材料が比較的長い場合は、分割もしくは寸断が必要である。完璧でない及び／又は横に変化する材料の場合でも、部分を分離しかつ取り出すことができる。このような場合には、図２及び３の火焔切断装置２８は、意図した分離位置へと走行させられる。図３には、第２のトンネル炉１５の敷台３３が示されており、このトンネル炉のカバーセグメント３２は、粗ストリップ１６の材料を取り出すために持ち上げられている。走行レール３４上を、火焔切断装置は、所望の位置へと走行させられており、カバーセグメント３２を持ち上げた後、そのクロスアーム３５は、実線で図示された走行位置から破線の節断位置へと左方へと移動させられている。場合によっては必要な粗ストリップ１６への降下をさせた後、火焔切断装置は、平行に働く２つの火焔ヘッド３６で切断工程を開始し、この切断工程は、右方へと最大粗ストリップ幅の半分だけ移動した後、終了される。
【００１８】
第２のトンネル炉１５のセクタの１つの最大長さに至るまでの粗ストリップ部分の取り出しは、ウォーキングビーム装置として形成された搬出装置２９で実施され、この搬出装置は、第２のトンネル炉を断面にした場合は図４における側面図に、また図５における平面図に示されている。ここでも、カバーセグメント３２は、第２のトンネル炉１５の敷台３３から持ち上げられている。レールグループ３７及び３８上を、搬出装置２９は、炉長手方向側面に沿って所望の位置に至るまで走行させられ、次に炉内へと挿入される。レールグループ３７が本質的に重量を担うのに対して、レールグループ３８は、走行ローラに下方で係合しかつこの走行ローラに上で係合する走行軌道を示し、従って、レバーが異なった負荷を受ける場合でも、傾倒角度は保証されたままである。ウォーキングビームの相応に周期的な仕事によって、下が係合した粗ストリップ１６の部分は、ウォーキングビーム部分が、元のところに、及び炉から外へと走行可能となるまで、第２のトンネル炉１５から側方へと部分的に引き出され、今や、カバーセグメント３２は、再び降下させることができる。粗ストリップ１６の収容された部分は、今やウォーキングビーム移送装置２９の走行によってレールグループ３７，３８に沿って図２の保管場所３９へと走行させることができ、ここでは、粗ストリップ部分１６が、別の使用もしくは別の搬出のために保管可能である。
【００１９】
搬出装置によって、分塊スタンドと仕上げラインとの間で、粗ストリップ材料は、第２のトンネル炉１５から取り出すことができる。この取り出しは、圧延技術上の理由から、しかしながら製造技術的な理由からも、意味があり得るか、又は粗ストリップの側方への張出しによって必要となり得る。理由としては、特に以下のことが挙げられる。
・粗材料に条件付けられて、ストリップサーベルが圧延されること。
・ストリップ幅にわたる一様でない温度変化によって、分塊スタンドにおいて圧延する際にストリップサーベルが生じること。
・ストリップサーベルが、プロフィル測定の結果に条件付けられないスタンドの駆動側及び操作側での異なった圧延力によって生じてしまうこと。
・分塊スタンドの領域内での操作員の種々のエラー。
・分塊スタンドの領域内での技術的問題。
・分塊スタンドまでの鋳造設備の領域内での技術的問題、即ち、材料が、更なる仕上げのために適当でないこと。
・全体設備の領域内で別の問題がある場合でも、鋳造の中断を回避するために、材料を取り出すことができること。
・他の設備において、更に利用するために、材料を取り出すことができること。
【００２０】
図２では、第２のトンネル炉１５の走出部の後で、仕上げラインのスタンドの走入部におけるシャー４０の前に、更に個別の走入ファンネル４１が配設されており、この走入ファンネルは、第２のトンネル炉１５を中心から去らない材料をも、それにもかかわらず良好に及び中心に案内し、仕上げラインのスタンド１７〜２１に導入することを保証する。
【図面の簡単な説明】
【００２１】
【図１】概略的に側面図に圧延ラインを示す。
【図２】粗圧延スタンド、スタンド及びトンネル炉と接続されたローラテーブルを有する第２のトンネル炉、このトンネル炉に付設された搬出装置、並びに横断方向分割装置、及び炉の後に配設され、かつ仕上げラインの前に配設されたシャーに対する平面図を示す。
【図３】持ち上げられたカバーを有するトンネル炉を断面にした場合に、側面図に図２において横断方向分割装置として設けられている火焔切断装置を示す。
【図４】図３に相応する図に、ウォーキングビーム搬送装置として形成された図２の搬出装置の図を示す。
【図５】図４のウォーキングビーム搬送装置に対する平面図を示す。
【符号の説明】
【００２２】
１ 連続鋳造設備
２ スラブ
３ シャー
４ 炉
５ 分塊スタンド
６ シャー
７ 分割されたスラブ
８ デスケール装置
９ プロフィル測定装置
１０ ストリップエッジインジケータ
１１ 移行ローラテーブル
１２ ガイドゲージ
１３ 横断方向分割装置
１４ 評価装置
１５ トンネル炉
１６ 粗ストリップ
１７ スタンド
１８ スタンド
１９ スタンド
２０ スタンド
２１ スタンド
２２ ストリップ巻取り機
２３ ストリップ巻取り機
２５ 炉セクタ
２６ 炉セクタ
２７ 炉セクタ
２８ 横断方向分割装置
２９ 搬出装置
３０ カバーセグメント
３１ カバーセグメント
３２ カバーセグメント
３３ 敷台
３４ 走行レール
３５ クロスアーム
３６ 火焔ヘッド
３７ レールグループ
３８ レールグループ
３９ 保管場所
４０ シャー
４１ 走入ファンネル

Claims (9)

1. 粗圧延スタンド（５）及びストリップサイドガイドを介してトンネル炉（１５）並びに仕上げラインが続く後続の炉（４）を有する少なくとも１つの連続鋳造設備（１）から成る熱間圧延設備において、
   ストリップサイドガイドが、少なくとも４ｍの長さを備えること、
   トンネル炉（１５）の前もしくはこのトンネル炉（１５）に、少なくとも１つのストリップエッジ位置を確認する装置が配設されていること、
   トンネル炉（１５）が、少なくとも１つの旋廻可能なカバーセグメント（３０〜３２）を備えること、
   少なくともトンネル炉（１５）の隣で、その長手方向に延在する搬出装置（２９）が摺動可能であること、そして、
   ストリップエッジ位置を検出する装置に、評価装置（１４）並びに緊急切替え装置及び／又は緊急切断片を取り出す装置が付設されていること、
   を特徴とする熱間圧延設備。
2. ストリップサイドガイドが、ガイドゲージ（１２）であることを特徴とする請求項１に記載の熱間圧延設備。
3. ストリップエッジ位置を検出する装置が、カメラであることを特徴とする請求項１に記載の熱間圧延設備。
4. トンネル炉（１５）のカバーが、分割されており、カバーセグメント（３０〜３２）が独立して旋廻可能であることを特徴とする請求項１に記載の熱間圧延設備。
5. 横断方向分割装置（２８）が、火焔切断装置であることを特徴とする請求項１に記載の熱間圧延設備。
6. 搬出装置の長さが、トンネル炉（１５）の部分長さでしかないことを特徴とする請求項１に記載の熱間圧延設備。
7. 横断方向分割装置（２８）及び搬出装置（２９）が、レール（３４，３７，３８）上を走行可能であることを特徴とする請求項１〜６のいずれか１つに記載の熱間圧延設備。
8. 横断方向分割装置（２８）が、予め設定可能な使用箇所に位置決め可能であることを特徴とする請求項１〜７のいずれか１つに記載の熱間圧延設備。
9. 横断方向分割装置（２８）が、トンネル炉（１５）の前でも使用可能であることを特徴とする請求項１〜７のいずれか１つに記載の熱間圧延設備。