JP2004520920A - ハンドアクセスポート器械 - Google Patents
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Abstract
改良型アクセスポート器械(10,100)であって、アクセスポート器械を通るガス漏れを最小限に抑えることによって気腹状態を保持しながら患者の体腔への手の接近を可能にするハンドアクセスポート器械が提供される。一実施形態では、アクセスポート器械(10)は、膨らまし可能な室(30)を形成する第1及び第2のスリーブ(12,20)と、弾性バンド(54)を備えていて第2のスリーブ(20)内に設けられ、手又は手首に密着する第3のスリーブ(22)とを有する。アクセスポート器械(10)は、患者の体腔内に位置する出口開口部密封体(38)と、第2のスリーブ(20)が切開部を通って患者の体腔から外方に不用意に動くのを阻止する第2スリーブ後退防止器具(46)とを更に有している。別の実施形態では、内側環状密封器具(112)及び患者の外面と非付着性の密着関係を形成する非付着性外側環状密封器具(110)を有するアクセスポート器械(100)が提供される。膨らまし可能な室を形成し、一体のスリーブ付き手袋(126)を有するアクセスコンポーネント(118)も又、提供される。別の実施形態では、密封力適用手段は、全体として平らな環状延長部(164)上に形成されていて、隣接のガス室(162)内の圧力にさらされる付勢表面(168)を含み、ガス室(162)は、アクセスポート器械と患者との間のガス漏れを受け取って可撓性環状延長部と患者の皮膚との間の密封性を高める傾向のある密封力を生じさせるよう位置決めされている。
Description
【0001】
本発明は、気腹状態を保持しながら腹腔鏡下手術中に手の接近を可能にする改良型ハンドアクセスポートに関する。
【0002】
最小侵襲手術は、患者の身体への切開部による外傷を最小限に抑えることにより行われる手術である。この種の手術では、ほぼ必ずと言っていいほど、故意にガスを患者の腹膜腔内へ導入して気腹状態を生じさせる。
【0003】
したがって、外科医が最小侵襲手術法を用いて手術を施すことができるようにしながらガスが患者の体腔から逃げないようにするための外科手術用スリーブが開発された。これらスリーブは、外科医の腕がスリーブを介する接近を可能にしながら、スリーブ内に制御された加圧環境を作る。例えば、米国特許第5,803,921号及び第5,899,208号はともに、内側スリーブ、外側スリーブ、出口開口部の付近での患者の身体からのガスの実質的な漏れを防止する出口開口部密封手段又は特徴部、及び入口開口部のところでの外科医の腕の周りでのガスの漏れを実質的に防止する入口開口部密封手段又は特徴部を備えたアクセスポート器械を開示している。外側スリーブの下側環状縁部は、例えば、接着剤によって患者に施された巻付け材料に又は患者に周囲に直接密封的に固定される。出口開口部密封手段は、スリーブの対向したフェースを接触させて初期密封状態又はシールを形成するよう位置決めされた1対の弧状バンドを有している。弧状バンドは、切開部又は外科的創を通って腹の中に入れられる。加圧中、弧状バンドは、内側スリーブが圧力を受けて裏返しになる傾向を阻止する役目も果たす。というのは、バンドは、切開部を通って戻ることができないからである。入口開口部密封手段は、スリーブ相互間に形成されていて、内側スリーブの壁が互いに接触して入口密封状態又はシールを形成するようにする膨らまし可能な室を有している。
【0004】
米国特許第5,803,921号及び第5,899,208号に開示された器械は多くの用途で効果的に作用するが、改良が望ましい。例えば、ある用途では、出口開口部密封手段の弧状バンドは、切開部を通って腹から外方にシフトする傾向があり、それにより、シールに悪影響を及ぼす。また、外科医がスリーブの内壁によって形成された入口シールを通って手を伸ばした際、内壁は、手首/腕の環状外面全体の周りでの効果的な接触及び密封を行わない場合がある。その結果、過剰量のガスが患者の体腔から漏れる。加うるに、漏れを防止するために外側スリーブの下側縁部の密封を改良すれば有利である。
【0005】
別の公知のスリーブが、PCT特許出願PCT/IE94/00045(発明の名称:Apparatus for use in surgery)に示されている。図示のアクセスポートスリーブは、外科医の腕がスリーブを通るようにすることができるようにした上で、スリーブ内に制御された加圧環境を作り出すために用いられている。手術中、ガスが術野の周りに体腔内へ圧送され、スリーブは、外科医が最小侵襲手術法を用いて手術を施すことができるようにしながらガスの逃げ出しを防止する。この特許出願は、外科手術器械を患者の身体にくっつけるための接着剤付きのフランジを遠位端部に有するスリーブを示し、変形例として、患者の身体の切開部を包囲する取付けリングを示している。かかる手術を行う適当な器械を提供したが、上記器械は、使用中、スリーブが患者から上方に突き出て外科チームの活動を邪魔する場合があるという大きな欠点を持っている。加うるに、外科手術器械をシールの領域の周りでのガス漏れを防止するのに十分緊密に外科医の上前腕にクランプすることによりスリーブを外科医の上前腕に密着させる必要がある。これにより、スリーブの密封と、その後の動きやすさの両方において外科医に問題が生じる。
【0006】
上述の種類のスリーブの使用と関連したもう一つの問題は、「テント張り(tenting )」と呼ばれる現象が生じることにある。「テント張り」は、スリーブを患者の皮膚又は外科手術用ドレープに付着させ、ガスを患者の腹腔内に導入すると、スリーブがガスで一杯になって患者から引き離される傾向があるということを意味している。かかるスリーブの使用と関連した更にもう一つの問題は、外科手術器具又は外科医の手を繰り返し挿入すると、切開部の周りに許容することができないほど大きなレベルの外傷が生じる場合があるということにある。これは、外科医が検体を無傷のままで又は堅い器官を取り出そうとしている場合に特に問題となる。
【0007】
したがって、外科医が最小侵襲手術法を用いて効果的に手術を施すことができるようにしながら、ガスが患者の身体から逃げ出るのを一層効果的に阻止する改良型アクセスポート器械が要望されている。
【0008】
したがって、本発明の目的は、従来技術の欠点を解決し、体腔内圧力を容易に維持することができるようにしながら効果的に支障を行うことができるアクセスポート器械を提供することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、手の動きを制限しないで、アクセスポート器械と外科医の手/腕との間での体腔からのガスの漏れを簡単なやり方で最小限に抑えることができるアクセスポート器械を提供することにある。
【0010】
本発明のさらに別の目的は、体腔からの外科手術器具のスリーブの不用意な引込みを効果的に阻止するアクセスポート器械を提供することにある。
【0011】
本発明のさらに別の目的は、アクセスポート器械と患者の身体との間にガス密密封状態又はシールを形成することができるアクセスポート器械を提供することにある。
【0012】
本発明のさらに別の目的は、アクセスポート器械と患者の身体との間の空間を通る体腔からのガス漏れを効果的に最小限に抑えることができるアクセスポート器械を提供することにある。
【0013】
本発明の別の目的は、接着剤を用いないで効果的な密封状態又はシールを形成するアクセスポート器械を提供することにある。
【0014】
本発明の上記目的及び他の目的は、手術に用いられるアクセスポート器械であって、近位端部及び遠位端部を含む可撓性材料の第1のスリーブと、アクセスポート器械を患者の外部に固定するよう第1のスリーブの遠位端部に取り付けられた固定器具と、第1のスリーブの近位端部に取り付けられた可撓性材料の第2のスリーブとを有するアクセスポート器械を提供することによって達成される。第2のスリーブは、第1のスリーブの近位端部に隣接して位置した入口開口部及び入口開口部から距離を置いて位置した出口開口部を有する。膨らまし可能な室が、第1のスリーブと第2のスリーブとの間に形成されている。アクセスポート器械は更に、第1のスリーブ及び第2のスリーブのうち少なくとも一方に取り付けられた可撓性材料の第3のスリーブを有し、第3のスリーブは、第3のスリーブを通って差し伸ばされた外科医の腕に密封的に係合するよう第2のスリーブの入口開口部と出口開口部との間に配置された環状弾性バンドを有している。第3のスリーブは好ましくは、出口開口部に隣接して配置されるのに十分な長さのものであり、2のスリーブの大部分に沿って延びている。また、第3のスリーブを、入口開口部に隣接して位置した第1の取付け箇所のところ及び第1の取付け箇所から一体のスリーブに沿って距離を置いて位置した第2の取付け箇所のところで第2のスリーブに取り付けるのがよい。弾性バンドは好ましくは、第3のスリーブの遠位端部のところに配置されている。
【0015】
アクセスポート器械は、第2のスリーブに出口開口部のところで取り付けられた細長い出口開口部密封体を有している。出口開口部密封体は、第2のスリーブの入口開口部及び出口開口部を通って延びる出口開口部密封平面に沿って位置している。切開部からの第2のスリーブの不用意な引込みを防止する第2スリーブ引込み防止手段を設けるのがよい。第2スリーブ引込み防止手段は、出口開口部密封平面に対して横断方向に延びる少なくとも1つの横方向ウイングを有している。少なくとも1つの横方向ウイングは、出口開口部の第1の側部に設けられた少なくとも1つの第1のウイング及び出口開口部の第2の側部に設けられた少なくとも1つの第2のウイングを含む。少なくとも1つの第1のウイング及び少なくとも1つの第2のウイングは各々、1対のウインクから成るのがよい。少なくとも1つの横方向ウイングは、細長い出口開口部密封体に一体に形成されるのがよい。細長い出口開口部密封体は、互いに押し付け合う1対の互いに反対側に位置したバンドを有するのがよく、横方向ウイングは、1対の互いに反対側に位置したバンドのうちの少なくとも一方に一体に形成されるのがよい。第1の対をなすウイングを、対をなす互いに反対側に位置したバンドの第1の端部のところに設け、第2の対をなすウイングを、対をなす互いに反対側に位置したバンドの第2の端部のところに設けるのがよい。ウイングの各対のうちの一方のウイングは、バンドの一方から第1の横断方向に延び、他方のウイングは、他方のバンドから第1の横断方向と逆の第2の横断方向に延びるのがよい。
【0016】
別の実施形態では、本発明のアクセスポート器械は、近位端部及び遠位端部を有し、患者の身体に形成された切開部内へ位置決めできる接近開口部を形成する可撓性材料のスリーブを有している。アクセスポート器械は更に、アクセスポート器械を患者の外部に固定するようスリーブの近位端部に取り付けられた外側環状密封器具と、アクセスポート器械を患者の内部に固定するようスリーブの遠位端部に取り付けられた内側環状密封器具とを有する。さらに、アクセスポート器械は、外側環状密封器具に着脱自在に連結されたアクセスコンポーネントとを更に有し、アクセスコンポーネントは、外側環状密封器具に着脱自在に係合する可撓性リングを有している。アクセスコンポーネントは、可撓性材料のアクセススリーブを有するのがよく、アクセススリーブは、外科医の手を受け入れる一体形手袋を含む。アクセススリーブ及び手袋は、可撓性リングから接近開口部を通って延びるのに十分な長さを有している。外側環状密封器具は、可撓性リングを受け入れる環状溝を含むのがよく、環状溝を外側環状密封器具の外周面に形成するのがよい。膨らまし可能な室をスリーブとアクセススリーブとの間に形成するのがよい。外側環状密封器具は、外側環状密封器具から半径方向内方に延びる可撓性環状延長部を更に含み、環状延長部は、患者の身体から見て外方に向いた内側環状付勢表面を有している。環状延長部は、円周方向に無支持の環状浮動縁部を有するのがよい。アクセスポート器械は、スリーブと患者の身体との間から漏れるガスを収集するよう内側環状付勢表面に隣接して設けられたガス室を更に有するのがよい。好ましくは、可撓性環状延長部は、全体として平らである。外側環状密封器具は、可撓性環状延長部から間隔を置いてこれに対向して配置された上側環状張出し部を有するのがよく、ガス室は、上側環状張出し部と、可撓性環状延長部との間に位置している。外側環状密封器具は、膨らまし可能な室に向いた外側付勢表面を更に有する。
【0017】
かくして、本発明は、近位端部及び遠位端部を有し、患者の身体に形成された切開部内に位置決め可能な接近開口部を形成する可撓性材料の第1のスリーブを有するアクセスポート器械を提供する。アクセスポート器械は、第1のスリーブと患者の身体との間からのガス漏れを最小限に抑える漏洩最小化手段又は特徴部を更に有する。漏洩最小化手段は、第1のスリーブの近位端部に取り付けられた外側環状密封器具と、第1のスリーブの遠位端部に取り付けられていて、患者の体腔の内面に当接してこれに密封的に係合する内側環状密封器具と、密封力を外側環状密封器具に加えて外側環状密封器具を患者に向かって付勢するよう第1のスリーブと患者の身体との間にガス漏れを生じさせる密封力適用手段とを含む。アクセスポート器械は、第1のスリーブに隣接して設けられた可撓性材料の第2のスリーブと、第1のスリーブと第2のスリーブとの間に形成された膨らまし可能な室とを更に有するのがよい。密封力適用手段は、可撓性環状延長部及内側付勢表面を有するのがよい。密封力適用手段は、患者の体腔壁にぴったりとフィットするよう前記第1のスリーブを寸法決めし、それにより、密封力が前記外側環状密封器具を付勢してこれを患者の皮膚に密着させるようにしたことを含む。密封力適用手段は、上述の環状張出し部、ガス室及び外側付勢表面を更に有するのがよい。
【0018】
本発明は又、手術に用いられるアクセスポート器械であって、近位端部及び遠位端部を有していて、患者の身体に形成された切開部内に位置決め可能な接近開口部を形成する可撓性材料のスリーブと、スリーブの近位端部に取り付けられていて、患者の身体に隣接して非付着性で実質的にガス密の密封状態又はシールを生じさせて患者の身体からのガスの流れを阻止するようになった非付着性外側環状密封器具と、アクセスポート器械を患者の内部に固定するようスリーブの遠位端部に取り付けられた内側環状密封器具とを有するアクセスポート器械を提供する。この場合、アクセスコンポーネントが、外側環状密封器具に密封的に取り付けられ、このアクセスコンポーネントは、接近開口部内へ伸長可能である。アクセスコンポーネントを外側環状密封器具に着脱自在に取り付けるのがよい。
【0019】
本発明の一特徴によれば、切開部を介して外科医が接近できる膨らました状態の体腔を利用する形式の最小侵襲手術に用いられる外科手術器械であって、外科手術器械は、切開部に挿入可能にスリーブアクセスポートを構成するよう構成され、外科手術器械は、外科手術器械を患者の上の定位置に位置決め固定する取付け手段と、体腔からのガスの実質的な漏れを阻止する密封手段と、使用中におけるスリーブと切開部の接触を制限するレトラクタとを有することを特徴とする外科手術器械が提供される。
【0020】
かくして、切開部との接触が制限され、それにより患者の受ける外傷が軽減され、器具又は外科医の手の挿入のし易さが大幅に向上する。
【0021】
一構成例では、レトラクタは、変形可能なチューブとして設けられる。
【0022】
好ましくは、チューブは、互いに反対側の端部に、近位リング及び遠位リングを有している。
【0023】
好ましくは、近位リング及び遠位リングは、スリーブ及び患者の腹と実質的に気密状態で係合可能に形成されている。
【0024】
一構成例では、リングは、該リングを定位置に固定する接着性部分を有している。好ましくは、遠位リングは、スリーブの及び患者の腹の内壁と実質的に気密状態で係合可能に形成されている。
【0025】
理想的には、近位リングとスリーブとの間の係合は、スリーブに設けられていて、リングに解除自在に係合するよう形成されたリムを備えるスカートによって得られる。
【0026】
一構成例では、リングとスカートは一体に形成される。
【0027】
一構成例では、スカートは、外科医の手又は外科手術器具を受け入れる一体形成手袋又はポケットを有している。
【0028】
一構成例では、スカートは、リング又は外科医の手袋と係合するよう形成された受入れ凹部又はアンダーカットを有している。
【0029】
好ましい実施形態では、近位リングは、近位リングから下方に延びていて、定位置にあるときに患者の皮膚に当たってガス保持室を構成するよう形成された可撓性ガス保持リングを有している。
【0030】
好ましくは、ガス保持リングは、挿入位置と使用位置との間で膨らまし可能に動くことができる。
【0031】
一構成例では、ガス保持リングは、圧潰可能なベローリングによって構成される。
【0032】
特に好ましい実施形態では、外科手術器械は、レトラクタ位置決め器具を更に有している。
【0033】
理想的には、レトラクタ位置決め器具は、近位リング及び遠位リングに解除自在に係合する手段を有している。
【0034】
好ましくは、近位リング及び遠位リングに解除自在に係合する手段は、引込み位置と位置決め位置との間で動くことができる。
【0035】
理想的には、近位リング及び遠位リングに係合する手段は、伸縮自在又は入れ子式に動くことができる。
【0036】
本発明の別の特徴によれば、近位リングは、可撓性ウェブを支持し、ウェブは、スリーブを受け入れる穴を備えている。
【0037】
本発明の別の特徴によれば、外科手術器械は、折畳み可能な支持足場手段を有し、足場手段は、外科手術器械を使用状態に支持するよう形成されていて、外科医が切開部に自由に接近できるよう折畳み可能である。
【0038】
本発明を、本発明の外科手術器械の幾つかの実施形態を例示的に示すに過ぎない添付の図面を参照して具体的に説明する。
【0039】
図1〜図6を参照すると、全体が符号10で示されていて、体腔圧力を維持しながら手術中患者の体腔への接近を可能にする本発明のアクセスポート器械の第1の実施形態が示されている。アクセスポート器械10は主要構成要素として、近位端部14及び遠位端部16を備えた可撓性材料の第1のスリーブ12、第1のスリーブ12の遠位端部16に取り付けられた固定器具18、第1のスリーブ12の近位端部14に取り付けられた第2のスリーブ20、及び第1のスリーブ12と第2のスリーブ20のうち少なくとも一方に取り付けられた可撓性材料の第3のスリーブ22を有している。以下に説明するように、この構成を、腹腔鏡下手術全体を通じて気腹を所望通りに簡単且つ効果的に維持しながら患者の体腔内への手の挿入を可能にするよう切開部を包囲した状態で患者の身体に効果的且つ密封的に取り付けることができる。
【0040】
図1及び図5を参照すると、第1のスリーブ12と第2のスリーブ20は共に環状に延びており、第2のスリーブ20は第1のスリーブ12の内側に位置している。第2のスリーブ20は好ましくは、第1のスリーブ12の近位端部14のところで一体に形成され、即ち、第2のスリーブ20は、内側へ折り返された第1のスリーブ12の一体延長部である。固定器具18は、遠位端部16から横方向に延びていて、患者の皮膚に又は患者の皮膚を覆っている巻付け材に連結されるフランジ24を有している。好ましくは、フランジ24は、アクセスポート器械10を患者に固定的且つ密封的に取り付けるよう巻付け材又は皮膚にくっつく接着剤、例えば固形接着剤又は液体接着剤を有する。第1のスリーブ12と第2のスリーブ20は共に、それぞれ互いに反対側の縁部26,28に沿って互いに融着された互いに反対側に位置する可撓性材料のシートから形成したものであるのがよく、縁部26は縁部28から見て外方に位置している。図5に示すように、入口弁32(図1)を経て加圧ガスを受け入れる膨らまし可能な室30(図5)が第1のスリーブ12と第2のスリーブ20との間に配置されている。入口弁32は膨らまし可能な室30を、図5に示すように外科医の手を器械内に挿入する前に挿入することができるように第1のスリーブ12に設けられている。膨らまし可能な室30内のガス圧力は、気腹中、患者の体腔から流れるガスによって維持される。かくして、弁32を介する室30の膨らまし後、弁32は閉じられる。
【0041】
図5を参照すると、第2のスリーブ20は、図1のスリーブ12の近位端部14に隣接して位置した入口開口部34及び入口開口部34から距離を置いて位置した出口開口部36を形成している。第2のスリーブ20は、アクセスポート器械10を図5に示すように患者に当てたときに患者の体腔内に配置されるよう、図1のスリーブ12を通り且つ患者の身体4に形成された切開部2を通って延びるのに十分な長さを持っている。アクセスポート器械10は、第2のスリーブ20に取り付けられていて出口開口部36を横切って延びる細長い出口開口部密封体38を更に有している。細長い出口開口部密封体38は、符号40で示す出口開口部密封平面に沿って配置され、この出口開口部密封平面は、第2のスリーブ20の入口開口部34及び出口開口部36を通って延びている。細長い出口開口部密封体38は、図2、図3及び図5に明確に示すように一対の互いに反対側に位置した弾性バンド42を有している。各バンド42は、第2のスリーブ20の遠位端部に形成された対応関係をなす細長いカフス44内に配置されている。バンド42は、弾性可撓性材料、例えばプラスチックで作られていて、それによりバンドは、外科医の手及び(又は)器具を受け入れる出口開口部を形成するよう外方に撓むことができる。バンド42は各々、使用中、外科医の手/手首に対する快適さを一層高めるよう例えばフォームで作られた緩衝ストリップを更に有するのがよい。弛緩状態では、バンド42は、互いに付勢し、第2のスリーブ20の互いに反対側のフェースを相互接触状態にし、かくして、出口開口部密封体を形成している。バンド42の幾何学的形状は、切開部2に対して直角に差し向けられると、バンドが切開部を通過することができるようなものである。バンド42は、いったん患者の体腔内の定位置に配置されると、図5に示すように名目上、腹壁に平行にこれら自体整列する。かくして、細長い出口開口部密封体38は、ガスが第2のスリーブ20の出口開口部36を経て体腔から大気中に逃げ出るのを防止する初期シールを形成するよう働く。
【0042】
アクセスポート器械10は、全体が46で示されていて、切開部2からの第2のスリーブ20の不用意な後退又は引込みを阻止する第2スリーブ後退又は引込み防止手段を更に有している。従来型アクセスポート器械の使用中、患者の体腔内のガス注入圧力は、望ましくないことには内側スリーブを裏返して切開部を通ってこれを外方に出すように作用することが判明している。本発明の第2スリーブ引込み防止手段46は、細長い出口開口部密封体38及びかくして第2のスリーブ20の遠位端部がガス注入圧力の力を受けて切開部2を通って外方に出るのを効果的に阻止する。図2〜図5に示すように、第2スリーブ引込み防止手段46は、出口開口部密封平面40に対して横断方向に第2のスリーブ20の遠位端部から延びる少なくとも1つの横方向ウイング48を有している(図5)。具体的に説明すると、好ましい実施形態では、第2スリーブ引込み防止手段46は、図3に明確に示されているように互いに反対側のバンド42の各々の各端部のところに形成された横方向ウイング48を有している。横方向ウイング48は、互いに反対側のバンド42に一体に形成され、体腔を形成する患者の身体の下面に全体に平行に横方向に延びている。横方向ウイング48は、第2のスリーブ20のカフス44に形成された対応関係をなすスリットを貫通し、それにより、バンド42をカフス44内に固定している。使用中、第2スリーブ20の遠位端部を切開部2経由で患者の体腔内へいったん挿入すると横方向ウイング48は、図6に示すように体腔を形成する患者の身体の下面に当接することにより切開部2を通る細長い出口開口部密封体38の不用意な運動を阻止することになる。外科医の腕をアクセスポート器械10に差し込む前であっても、ガス注入圧力が切開部2に向かう出口開口部密封体38の動きを生じさせると、横方向ウイング48は切開部に当接し、出口開口部密封体38が切開部2を通過するのを防止する。その結果、第2スリーブ引込み防止手段46は、信頼性が一層高く且つ効果的に使用できるアクセスポート器械を形成し、これは容易且つ簡単に利用でき、この場合、初期セットアップ後の第2スリーブ20の再位置決めを後で行う必要はない。
【0043】
重要なこととして、本発明のアクセスポート器械10は、第2のスリーブ20に取り付けられた状態でこの中に設けられる第3のスリーブ22を更に有している。好ましい実施形態では、第3のスリーブ22は、第2のスリーブ20の入口開口部34から出口開口部36に隣接した箇所まで延びている。第3のスリーブ22は、入口開口部34に隣接した第1の取付け部50のところで第2のスリーブ20に取り付けられ又はこれに一体に形成されている。第1の取付け部50は、ガスが第2のスリーブ20と第3のスリーブ22との間の空間から逃げ出ないように環状に延びている。第3のスリーブ22は又、第3のスリーブ22に沿って第1の取付け部50から距離をおいて位置した第2の取付け部52のところで第2のスリーブ20に取り付けられている。第2の取付け部52は、第3のスリーブ22の遠位端部を第2のスリーブ20の内部空間内に維持するよう第3のスリーブ22の遠位端部の近くの箇所のところに設けられている。例えば、第2の取付け部52は、第3のスリーブ22の互いに反対側の側部に設けられる2つの別々の溶着線の形態をしていてもよい。膨らまし可能なガス室60が第2のスリーブ20と第3のスリーブ22との間に形成されており、この膨らまし可能なガス室は、細長い出口開口部密封体38で漏れたガスを捕捉する。室30,60の膨らましにより、第3のスリーブ22の互いに反対側の表面が図5に示すように使用前に当接するので入口開口部密封体62が形成される。かくして、出口開口部密封体38と入口開口部密封体62の組み合わせは、アクセスポート器械10を通るガス漏れを効果的に最小限に抑えて気腹状態を保持する。
【0044】
重要なこととして、第3のスリーブ22は、図6に示すように第3のスリーブ22内に入れられた外科医の手、手首又は腕に密着する環状弾性バンド54を有している。好ましい実施形態では、環状弾性バンド54は、第3のスリーブ22の遠位端部のところに配置されている。環状弾性バンド54は、様々なサイズの手及び腕の挿入を可能にしながら弾性バンド54と腕との間の実質的にガス密状態を確保するよう寸法決めされると共に十分な弾性を備えて設計されている。アクセスポート及び弾性バンド54の寸法及び弾性を、例えば外科医の手及び腕全体ではなく、1本の指に合うように変えることができるということは理解されよう。また、アクセスポート及び弾性バンド54の寸法及び弾性を、アクセスポート器械10を通る患者の体腔からの漏れを実質的に阻止した上で、種々のサイズの器具に合うように設計してもよい。アクセスポート器械10の種々のスリーブを、任意の可撓性があり、ガス不浸透性であり、滅菌可能であり、生体適合性のある材料、例えばポリエチレンで作るのがよいことは注目されるべきである。
【0045】
次に、図7を参照すると、図7は、本発明の第2の実施形態を示しており、この第2の実施形態は、患者の外部に位置する近位端部104及び患者の体腔内に位置する遠位端部106を備えた可撓性材料の第1のスリーブ102を有するアクセスポート器械100に関するものである。アクセスポート器械100は、第1のスリーブ102の近位端部104に取り付けられた外側環状密封器具110及び第1のスリーブ102の遠位端部106に取り付けられた内側環状密封器具112を有している。外側環状密封器具110と内側環状密封器具112は共に、所与の切開部の周りに環状の形態をなして延びるような寸法形状になっており、したがって、切開部の長さに応じて種々の長さで準備することができる。外側環状密封器具110は、患者の身体4から外方に遠ざかる方向に向いた付勢表面114を有している。第1のスリーブ102の近位端部104は、外側環状密封器具110の周囲全体にぐるりと付勢表面110に密封的に取り付けられている。同様に、第1のスリーブ102の遠位端部106は、固定密封連結状態を形成する任意従来方法で内側環状密封器具112に密封的に取り付けられている。内側環状密封器具112は、任意可撓性の弾性材料で作られたリングであるのがよい。付勢表面114は好ましくは、外側環状密封器具110の可撓性環状延長部116上に形成される。
【0046】
アクセスポート器械100は、外側環状密封器具110に密着すると共に第1のスリーブ102によって形成された接近開口部内へ延びることができるアクセスポートコンポーネント118を更に有している。好ましくは、アクセスコンポーネント118は、外側環状密封器具110に形成された環状溝122に着脱自在に嵌まるよう設計された可撓性リング120を有している。可撓性リング120は好ましくは、リングを引き伸ばして溝122内に動かすことができ、所望ならば、溝122から取り出すことができるよう拡張できる弾力のある弾性材料で作られる。当然のことながら、可撓性リング120は、環状溝122に嵌め込むにはリングを引き伸ばすことが必要であり、リングに力を入れてこれを環状溝122内の外側環状密封器具110に密着させるような周長を備えると共に外側環状密封器具110の寸法に対してそのように寸法決めされている。好ましい実施形態では、アクセスコンポーネント118は、可撓性リング120から延びていて、図7に示すように第1のスリーブ102及び内側環状密封器具112によって形成された接近開口部を貫通するのに十分な長さを持つ可撓性材料のスリーブ124を更に有している。図示の実施形態では、可撓性材料のスリーブ124は、外科医の手/腕を受け入れるスリーブ付き手袋126を形成するよう一体形の手袋を有するのがよい。図7に示すように、膨らまし可能な室128が、第1のスリーブ102と可撓性材料のスリーブ124との間に形成されていて、スリーブ付き手袋126と第1のスリーブ102との間の隙間を通って流れるガスを封じ込め、それにより、気腹状態を保持するようになっている。
【0047】
第1のスリーブ102は、患者の体腔壁4にぴったりとフィットしている状態で、内側環状密封器具112を患者の体腔壁4の下に効果的に位置決めすると共に外側環状密封器具110を患者の外面上に位置決めできるように寸法決めされている。その結果、内側環状密封器具110は、第1のスリーブ102が下向きの力を外側環状密封器具110に及ぼした状態で、患者の体腔壁4の内面に緊密に押し付けられる。加うるに、付勢表面114が患者の体腔壁4から外方に遠ざかる方向に向いているので、膨らまし可能な室内のガス圧力は、付勢表面114に作用して外側環状密封器具110を患者に押し付ける傾向のあるガス圧力密封力を生じさせる。その結果、外側環状密封器具110と患者の身体との間に効果的な密封状態又はシールが得られる。したがって、第1のスリーブ102を適当に寸法決めすると共に付勢表面114を利用することにより、本発明のアクセスポート器械100は、アクセスポート器械100と患者の体腔壁4との間の空間を通る患者の体腔からのガスの漏れを最小限に抑える効果的な密封状態又はシールを生じさせる。
【0048】
図8及び図9は、全体を符号150で示したアクセスポート器械の好ましい実施形態を示しており、このアクセスポート器械150は、多くの用途において患者の身体に対して一層効果的な密封状態又はシールを生じさせる改造型外側環状密封器具152を有している点において図7の実施形態に開示されたアクセスポート器械と類似している。図7の実施形態と同様、アクセスポート器械150は、外側環状密封器具152の環状溝154に密封的に嵌めることができるアクセスコンポーネント(図示せず)、例えば、先の実施形態のスリーブ付き手袋126を有するのがよい。また、アクセスポート器械150は、内側環状密封器具又はリング156及び図7の実施形態に類似した接近開口部160を形成する可撓性スリーブ158を有している。しかしながら、好ましい実施形態では、アクセスポート器械150は、スリーブ158と患者の身体との間からのガス漏れを最小限に抑える漏洩最小化器具153を有し、この漏洩最小化器具は、外側環状密封器具152を含む密封力を適用する手段又は特徴部159及びアクセスポート器械150と患者との間から漏れる漏洩ガスを受け入れる漏洩ガス室162を有している。加うるに、外側環状密封器具152は、全体として平らな形状をしていて、円周方向に無支持の環状浮動縁部166を形成するよう半径方向内方に延びる可撓性環状延長部164を有している。可撓性環状延長部164は、患者から外方に向いていて、ガス室162内のガスにさらされる内側付勢表面168を更に有している。外側環状密封器具152は、張出し部170を更に有し、この張出し部は、ガス室160の一部を形成し、外側付勢表面172を有している。スリーブ158は、外側付勢表面172に密封的に取り付けられている。したがって、ガス室162は、可撓性環状延長部164と張出し部170との間に形成されている。張出し部170を、図9に示すように患者の上に置かれると、患者の皮膚に当接するのに十分な長さを持つように設計することができるのがよいことは注目されるべきである。
【0049】
密封力適用手段159は、図9に示すように患者の身体に当てられると、以下のような仕方でアクセスポート器械150と患者の身体との間の漏れを効果的に最小限に抑える。装置を患者に取り付けると、内側環状密封器具156は、患者の体腔、即ち、腹の内面に密着する。可撓性スリーブ158は、図7の実施形態に関して上述したように、下向きの力を外側環状密封器具152に加えて可撓性環状延長部164を患者の皮膚又は中間材料に押し付けるよう寸法決めされている。次に、可撓性リング120を外側環状密封器具152の周りに引き伸ばしてリング120を溝154内に嵌め込むことにより図7のアクセスコンポーネントを環状溝154に取り付けるのがよい。アクセスコンポーネントがスリーブ付き手袋126の形態をしている場合、外科医は、アクセスコンポーネントを外側環状密封器具152に取り付ける前に自分の腕をスリーブ付き手袋の中に差し込むことにより手袋を自分の手に着ける。ついで、手袋を手に着けた後、外科医の腕が接近開口部160を通って差し伸ばされている状態で、可撓性リング120を環状溝154に嵌め込む。また、スリーブ付き手袋126を外側環状密封器具152に取り付ける前に、可撓性リング120を巻き又は巻出してリング120から可撓性材料を出し入れすることによりスリーブ付き手袋126の全長を調節するのがよい。
【0050】
使用中、ガスを図9に示すように導入することにより患者の体腔をゆっくりと加圧した状態で、内側環状密封器具156と患者との間から漏れる患者の体腔からの漏洩ガスは、スリーブ158と患者との間を流れてガス室162に向かう。この漏洩ガスは、ガス室162内に取り込まれることになる。すると、ガス圧力によって誘起される付勢力が内側付勢表面168上に生じて可撓性環状延長部164を付勢して患者の皮膚に密封的に当接させ、それにより、可撓性環状延長部164と患者との間に高い密封性を生じさせる。ガス室162内のガス圧力が高ければ高いほどそれだけ一層、可撓性環状延長部164と患者の皮膚との間の密封力が大きくなる。その結果、ガス室162内への漏洩の増大が維持されるだけでなく、これは外側環状密封器具152と患者の皮膚との間の密封性を高める傾向がある。可撓性環状延長部164が持ち上がって患者の皮膚から離れた場合であっても、内側環状密封器具156は患者の皮膚と接触したままであり、それにより密封状態を維持する。また、スリーブ158とアクセスコンポーネントとの間に形成された膨らまし可能な室内のガス圧力は、ガス圧力によって誘起され、張出し部170を付勢してこれを患者の皮膚に当接させる傾向のある力を外側付勢表面172に及ぼし、それにより、漏止めを一段と助ける。スリーブ付き手袋126を外すのが望ましい場合、外科医の手を単に外方に引いてスリーブ付き手袋126から取り出すだけでよく、或いは、まず最初に可撓性リング120を外側環状密封器具110,152から外してもよい。好ましくは、漏れ最小化器具153の作用により外側環状密封器具110と患者の身体との間に得られる密封状態は、装置153と患者との間に接着剤を用いなくてもよい程十分なものであり、それにより、非付着性密封アクセスポートが得られる。接着剤を用いる場合(これは、図7の実施形態の場合において十分に考えられることである)、液体接着剤を塗布するのがよい。
【0051】
図10〜図13を参照すると、全体を符号2001で示した本発明の外科手術器械が示されている。外科手術器械2001は、全体を符号2002で示す膨らました状態の体腔を用いる形式の最小侵襲手術用途向きに形成されている。体腔2002には、スリーブ2004によって形成されるアクセスポートを介して外科医が接近でき、このスリーブ2004は、患者の腹壁2003に設けられた切開部を貫通している。スリーブ2004は、切開部を無外傷的に広げ又は後退させる全体を符号2005に示したレトラクタに連結されている。レトラクタ2005は、外科医が手を出し入れしているときに、切開部を外科手術器械又は身体組織と接触しないように切開部に押し当てられる。レトラクタ2005は、全体を2006で示すレトラクタ位置決め器具を用いて挿入され、これについては以下に詳細に説明する。
【0052】
次に、図11を参照すると、スリーブ2004によって装置2001のための密封手段が設けられており、これは、この場合、公知の形式のものであってメドテック・リミテッド(Medtech Ltd.)によってINTROMIT Rスリーブとして市販されているものである。スリーブ2004は、入口側開口部2041を有している。可撓性の細長い内側スリーブ2042が、開口部2041から下方に延びていて、この開口部から遠ざかったところで張り型(taut)弁2043で終端している。また、フェザー付き(feathered )弁2044が、内側スリーブ2042の内部で開口部から吊り下げられている。スリーブ2004は、内側スリーブ2042の外部で開口部2041から下方に延びるスカート2045を更に有している。スカート2045は、気密状態でレトラクタ2005に連結される可撓性リム2046を有している。
【0053】
図12に示すようなレトラクタ2005は、可撓性リム2046を受け入れる近位リング2051及び近位リング2051に連結されていて、可撓性の切開部係合レトラクタ壁2053を備えた遠位リング2052を有している。近位リング2051及び遠位リング2052は、図13に示すようにレトラクタ位置決め器具6を用いて患者の上に置かれる。レトラクタ位置決め器具2006は、近位リング2051に係合する手段を有し、この手段は、導入シャフト2063で支持された一対の互いに反対側に向いた伸縮又は入れ子式アーム2061によって構成される。シャフト2063は、遠位リングに係合する手段を更に支持していおり、この手段は、この場合、回動自在な遠位アーム2063によって構成されている。
【0054】
使用にあたり、切開部を腹壁2003に形成する。遠位リング2052及び近位リング2051を、アーム2062,2061がこれらをシャフト2063に近接させる引込み位置(図示せず)にある状態でアーム2062,2061にそれぞれ係合させる。次に、アーム2061を入れ子式に伸長させることにより近位リング2051を患者の上に配置する。次に、切開部を通して遠位アーム2062及びシャフト2063の一部を体腔2000中へ入れる。遠位リング2052を、体腔2002内に位置するときは定位置に動かし、このために、互いに反対側に向いたアーム2062を回動させてシャフト2063から遠ざけてリング2052が切開部を包囲するようにする。リング2051をアーム2061から外して、これが腹壁に対して開口するようにする。アーム2062を上方に引き上げることによりリング2052から取り外す。レトラクタをこのように位置決めすることにより種々の切開部経路に合わせることができる。
【0055】
レトラクタ2005を患者の上に配置すると、次に、外科医が可撓性リム2046を変形させてこれが気密状態で近位リング2051の周りにぐるりとこれに係合するようにする。次に、体腔を膨らまし、そして膨らむと、可撓性の細長い内側スリーブ2042が張り型弁2043を体腔内に挿入した状態で開口部2041から下方に延びるようにする。フェザー付き弁2044も又、切開部の上方で内側スリーブ2042の内部で開口部2041から吊り下げる。体腔内のガス圧力がスカート2045を膨らませる。リム2046及びリング2051の密封性により、空気圧が抜けないようになる。すると、外科医は患者に対して手術を行うことができ、スリーブとレトラクタとの間の一定且つ制御された距離により、切開部との不要な接触が防止され、それにより、患者の外傷が全体的に減少すると共に切開部壁によって邪魔されない広い活動範囲が外科医に与えられる。
【0056】
次に、図14及び図15を参照すると、全体を符号2100で示した本発明の別の外科手術器械が示されており、この外科手術器械の構成部品は、図10〜図13に記載したものと類似しており、全体として同一の符号で示されている。この実施形態では、外科手術器械は、長い近位リング2151を有している。近位リング2151は、可撓性の高いウェブ2152を支持し、このウェブは、スリーブ2153を通過させる開口部を備えている。スリーブ2153は、切開部の上方に設けられた張り型弁2043で終端している。この外科手術器械の操作方法は、上述のものと類似している。レトラクタを手術部位上に手作業で配置してもよいことは理解されよう。外科手術器械をこのように設けることにより、張り型弁は、切開部の上方で収納され、それにより、外科医の視認性を高めることができると共に弁を体腔内に挿入することが不要になる。加うるに、弁は挿入中、外科医の手首と一緒には移動せず、必要とされる密封力は小さいので、挿入中における外科医の腕への圧迫力は僅かである。
【0057】
次に、図16及び図17を参照すると、全体を符号700で示した本発明の別の外科手術器械が示されており、この外科手術器械の構成部品は、図10〜図15に記載したものと類似しており、全体的に同一の符号で示されている。この実施形態では、スカート2045は、圧潰可能な足場状構造体701で支持されている。足場状構造体701は、近位リング2051で支持されている。
【0058】
使用にあたり、外科手術器械701を患者の上に配置すると、スカート2045を構造体701(図16参照)で支持する。外科医が手又は器具をスリーブ2004内へ挿入すると、構造体は潰れて(図17参照)自由な接近を可能にすると共に外科医にとっての良好な手術部位視認性をもたらす。
【0059】
図18は、全体を符号1200で示した本発明の別の外科手術器械を示している。この実施形態では、張り型弁1201が、テーパ付きスリーブ1204のゴム入り部分で作られている。逆方向に向いた連結用突起1202が、近位リング1203に取り付けられた状態で弁1201から外方に延びている。使用にあたり、突起1202は、スリーブ1204を引き延ばしてスリーブ1204が張り型弁1201を狭めて密封する。外科医が手又は外科手術器械を挿入すると、突起1202は、接近を可能にするよう偏向する。手又は器具を取り出すと、突起は前と同様に密封状態又はシールを再び確立する。
【0060】
次に、図19及び図20を参照すると、全体を1300で示した本発明の別の外科手術器械が示されており、この外科手術器械の部品は、図10〜図18に記載したものと類似しており、全体として同一の符号で示されている。この実施形態では、スリーブ2004は、卵形の半剛性近位リングに1301から下方に延びている。リング1301は、膨らまし可能なリング1302で支持されており、この膨らまし可能なリングは、インフレータ1303によって膨らまし可能に構成されている。使用にあたり、外科手術器械を患者の上に置きリング1302を膨らます。所要の引込み度は、ガス圧力がスリーブ2004を切開部に押し付けるときにリング1302内の圧力によって制御される。近位、遠位及び膨らまし可能なリングは卵形をしているので、引込み中、等しい圧力があらゆる箇所に及ぼされ、かくして、患者に対する外傷が大幅に軽減する。リング1302の膨らましにより、スリーブ2004が切開部に引き付けられ、気腹状態が低下しないようになる。
【0061】
図21及び図22を参照すると、全体を符号1500で示した本発明の別の外科手術器械を示しており、この外科手術器械は、操作の仕方が図19及び図20に示す実施形態と類似している。この実施形態では、リング1302に代えて圧縮可能なベローリング1501が用いられている。ベローリング1501は、一方向弁1502を有している。使用にあたり、圧縮したベローリング1501を患者の上に配置する。リングを引き上げて空気が弁1502を介してベローリング1501を膨らますことができるようにする。この膨らましにより、切開部が所望程度に広がり又は後退し、弁1502は、空気が抜けるのを防止すると共に切開部が閉じるのを阻止する。切開部を離すには外科医が弁1502を必ず作動させなければならない。
【0062】
かくして、アクセスポート内に一体形創傷又は切開部レトラクタを設けるという非常に簡単な対策を講じることにより、外傷が軽減され、それにより、患者の苦痛が大幅に緩和されると共に術後の回復が促進される。加うるに、本発明により、外科医にとって広い活動範囲が得られ、外科手術器械を多種多様な外科用途で用いることができる。
【0063】
当然のことながら、本発明は本明細書に記載した特定の細部(かかる細部は例示に過ぎない)には限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の改造及び改変を想到できることは理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明のアクセスポート器械の第1の実施形態の斜視図である。
【図2】
図1の第1の実施形態の底部の斜視図である。
【図3】
出口開口部密封体の互いに反対側に位置したバンドの平面図である。
【図4】
出口開口部密封体のバンドのうちの1つの斜視図である。
【図5】
手術中、アクセス前に、患者に利用された状態の第1の実施形態のアクセスポートの断面側面図である。
【図6】
使用中における図5と類似した断面側面図であり、外科医の腕を接近させている状態を示す図である。
【図7】
使用中における本発明の第2の実施形態の断面図である。
【図8】
密封力適用手段を含む本発明の第3の実施形態の断面図である。
【図9】
使用中における図8の器具の断面図であるが、これに取り付けられたアクセスコンポーネントを示す図である。
【図10】
患者の上の定位置に置かれた本発明の外科手術器械の断面図である。
【図11】
本発明のスリーブ形成部分の正面図である。
【図12】
本発明のレトラクタ形成部分の斜視図である。
【図13】
本発明のレトラクタに位置決め器具形成部分の正面図である。
【図14】
患者の上の定位置に置かれた本発明の外科手術器械の別の実施形態の断面図である。
【図15】
外科医の手が挿入された状態で示す図14の器具の断面図である。
【図16】
患者の上の定位置に置かれた本発明の外科手術器械の別の実施形態の断面図である。
【図17】
外科医の手が挿入された状態で示す図16の器具の断面図である。
【図18】
患者の上の定位置に置かれた本発明の別の外科手術器械の端面図である。
【図19】
患者の上の定位置に置かれた本発明の別の外科手術器械の端面図である。
【図20】
図19の外科手術器械の平面図である。
【図21】
患者の上の挿入位置に配置された本発明の別の外科手術器械の断面図である。
【図22】
患者に対して作用位置で示された図21の外科手術器械の断面図である。
本発明は、気腹状態を保持しながら腹腔鏡下手術中に手の接近を可能にする改良型ハンドアクセスポートに関する。
【0002】
最小侵襲手術は、患者の身体への切開部による外傷を最小限に抑えることにより行われる手術である。この種の手術では、ほぼ必ずと言っていいほど、故意にガスを患者の腹膜腔内へ導入して気腹状態を生じさせる。
【0003】
したがって、外科医が最小侵襲手術法を用いて手術を施すことができるようにしながらガスが患者の体腔から逃げないようにするための外科手術用スリーブが開発された。これらスリーブは、外科医の腕がスリーブを介する接近を可能にしながら、スリーブ内に制御された加圧環境を作る。例えば、米国特許第5,803,921号及び第5,899,208号はともに、内側スリーブ、外側スリーブ、出口開口部の付近での患者の身体からのガスの実質的な漏れを防止する出口開口部密封手段又は特徴部、及び入口開口部のところでの外科医の腕の周りでのガスの漏れを実質的に防止する入口開口部密封手段又は特徴部を備えたアクセスポート器械を開示している。外側スリーブの下側環状縁部は、例えば、接着剤によって患者に施された巻付け材料に又は患者に周囲に直接密封的に固定される。出口開口部密封手段は、スリーブの対向したフェースを接触させて初期密封状態又はシールを形成するよう位置決めされた1対の弧状バンドを有している。弧状バンドは、切開部又は外科的創を通って腹の中に入れられる。加圧中、弧状バンドは、内側スリーブが圧力を受けて裏返しになる傾向を阻止する役目も果たす。というのは、バンドは、切開部を通って戻ることができないからである。入口開口部密封手段は、スリーブ相互間に形成されていて、内側スリーブの壁が互いに接触して入口密封状態又はシールを形成するようにする膨らまし可能な室を有している。
【0004】
米国特許第5,803,921号及び第5,899,208号に開示された器械は多くの用途で効果的に作用するが、改良が望ましい。例えば、ある用途では、出口開口部密封手段の弧状バンドは、切開部を通って腹から外方にシフトする傾向があり、それにより、シールに悪影響を及ぼす。また、外科医がスリーブの内壁によって形成された入口シールを通って手を伸ばした際、内壁は、手首/腕の環状外面全体の周りでの効果的な接触及び密封を行わない場合がある。その結果、過剰量のガスが患者の体腔から漏れる。加うるに、漏れを防止するために外側スリーブの下側縁部の密封を改良すれば有利である。
【0005】
別の公知のスリーブが、PCT特許出願PCT/IE94/00045(発明の名称:Apparatus for use in surgery)に示されている。図示のアクセスポートスリーブは、外科医の腕がスリーブを通るようにすることができるようにした上で、スリーブ内に制御された加圧環境を作り出すために用いられている。手術中、ガスが術野の周りに体腔内へ圧送され、スリーブは、外科医が最小侵襲手術法を用いて手術を施すことができるようにしながらガスの逃げ出しを防止する。この特許出願は、外科手術器械を患者の身体にくっつけるための接着剤付きのフランジを遠位端部に有するスリーブを示し、変形例として、患者の身体の切開部を包囲する取付けリングを示している。かかる手術を行う適当な器械を提供したが、上記器械は、使用中、スリーブが患者から上方に突き出て外科チームの活動を邪魔する場合があるという大きな欠点を持っている。加うるに、外科手術器械をシールの領域の周りでのガス漏れを防止するのに十分緊密に外科医の上前腕にクランプすることによりスリーブを外科医の上前腕に密着させる必要がある。これにより、スリーブの密封と、その後の動きやすさの両方において外科医に問題が生じる。
【0006】
上述の種類のスリーブの使用と関連したもう一つの問題は、「テント張り(tenting )」と呼ばれる現象が生じることにある。「テント張り」は、スリーブを患者の皮膚又は外科手術用ドレープに付着させ、ガスを患者の腹腔内に導入すると、スリーブがガスで一杯になって患者から引き離される傾向があるということを意味している。かかるスリーブの使用と関連した更にもう一つの問題は、外科手術器具又は外科医の手を繰り返し挿入すると、切開部の周りに許容することができないほど大きなレベルの外傷が生じる場合があるということにある。これは、外科医が検体を無傷のままで又は堅い器官を取り出そうとしている場合に特に問題となる。
【0007】
したがって、外科医が最小侵襲手術法を用いて効果的に手術を施すことができるようにしながら、ガスが患者の身体から逃げ出るのを一層効果的に阻止する改良型アクセスポート器械が要望されている。
【0008】
したがって、本発明の目的は、従来技術の欠点を解決し、体腔内圧力を容易に維持することができるようにしながら効果的に支障を行うことができるアクセスポート器械を提供することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、手の動きを制限しないで、アクセスポート器械と外科医の手/腕との間での体腔からのガスの漏れを簡単なやり方で最小限に抑えることができるアクセスポート器械を提供することにある。
【0010】
本発明のさらに別の目的は、体腔からの外科手術器具のスリーブの不用意な引込みを効果的に阻止するアクセスポート器械を提供することにある。
【0011】
本発明のさらに別の目的は、アクセスポート器械と患者の身体との間にガス密密封状態又はシールを形成することができるアクセスポート器械を提供することにある。
【0012】
本発明のさらに別の目的は、アクセスポート器械と患者の身体との間の空間を通る体腔からのガス漏れを効果的に最小限に抑えることができるアクセスポート器械を提供することにある。
【0013】
本発明の別の目的は、接着剤を用いないで効果的な密封状態又はシールを形成するアクセスポート器械を提供することにある。
【0014】
本発明の上記目的及び他の目的は、手術に用いられるアクセスポート器械であって、近位端部及び遠位端部を含む可撓性材料の第1のスリーブと、アクセスポート器械を患者の外部に固定するよう第1のスリーブの遠位端部に取り付けられた固定器具と、第1のスリーブの近位端部に取り付けられた可撓性材料の第2のスリーブとを有するアクセスポート器械を提供することによって達成される。第2のスリーブは、第1のスリーブの近位端部に隣接して位置した入口開口部及び入口開口部から距離を置いて位置した出口開口部を有する。膨らまし可能な室が、第1のスリーブと第2のスリーブとの間に形成されている。アクセスポート器械は更に、第1のスリーブ及び第2のスリーブのうち少なくとも一方に取り付けられた可撓性材料の第3のスリーブを有し、第3のスリーブは、第3のスリーブを通って差し伸ばされた外科医の腕に密封的に係合するよう第2のスリーブの入口開口部と出口開口部との間に配置された環状弾性バンドを有している。第3のスリーブは好ましくは、出口開口部に隣接して配置されるのに十分な長さのものであり、2のスリーブの大部分に沿って延びている。また、第3のスリーブを、入口開口部に隣接して位置した第1の取付け箇所のところ及び第1の取付け箇所から一体のスリーブに沿って距離を置いて位置した第2の取付け箇所のところで第2のスリーブに取り付けるのがよい。弾性バンドは好ましくは、第3のスリーブの遠位端部のところに配置されている。
【0015】
アクセスポート器械は、第2のスリーブに出口開口部のところで取り付けられた細長い出口開口部密封体を有している。出口開口部密封体は、第2のスリーブの入口開口部及び出口開口部を通って延びる出口開口部密封平面に沿って位置している。切開部からの第2のスリーブの不用意な引込みを防止する第2スリーブ引込み防止手段を設けるのがよい。第2スリーブ引込み防止手段は、出口開口部密封平面に対して横断方向に延びる少なくとも1つの横方向ウイングを有している。少なくとも1つの横方向ウイングは、出口開口部の第1の側部に設けられた少なくとも1つの第1のウイング及び出口開口部の第2の側部に設けられた少なくとも1つの第2のウイングを含む。少なくとも1つの第1のウイング及び少なくとも1つの第2のウイングは各々、1対のウインクから成るのがよい。少なくとも1つの横方向ウイングは、細長い出口開口部密封体に一体に形成されるのがよい。細長い出口開口部密封体は、互いに押し付け合う1対の互いに反対側に位置したバンドを有するのがよく、横方向ウイングは、1対の互いに反対側に位置したバンドのうちの少なくとも一方に一体に形成されるのがよい。第1の対をなすウイングを、対をなす互いに反対側に位置したバンドの第1の端部のところに設け、第2の対をなすウイングを、対をなす互いに反対側に位置したバンドの第2の端部のところに設けるのがよい。ウイングの各対のうちの一方のウイングは、バンドの一方から第1の横断方向に延び、他方のウイングは、他方のバンドから第1の横断方向と逆の第2の横断方向に延びるのがよい。
【0016】
別の実施形態では、本発明のアクセスポート器械は、近位端部及び遠位端部を有し、患者の身体に形成された切開部内へ位置決めできる接近開口部を形成する可撓性材料のスリーブを有している。アクセスポート器械は更に、アクセスポート器械を患者の外部に固定するようスリーブの近位端部に取り付けられた外側環状密封器具と、アクセスポート器械を患者の内部に固定するようスリーブの遠位端部に取り付けられた内側環状密封器具とを有する。さらに、アクセスポート器械は、外側環状密封器具に着脱自在に連結されたアクセスコンポーネントとを更に有し、アクセスコンポーネントは、外側環状密封器具に着脱自在に係合する可撓性リングを有している。アクセスコンポーネントは、可撓性材料のアクセススリーブを有するのがよく、アクセススリーブは、外科医の手を受け入れる一体形手袋を含む。アクセススリーブ及び手袋は、可撓性リングから接近開口部を通って延びるのに十分な長さを有している。外側環状密封器具は、可撓性リングを受け入れる環状溝を含むのがよく、環状溝を外側環状密封器具の外周面に形成するのがよい。膨らまし可能な室をスリーブとアクセススリーブとの間に形成するのがよい。外側環状密封器具は、外側環状密封器具から半径方向内方に延びる可撓性環状延長部を更に含み、環状延長部は、患者の身体から見て外方に向いた内側環状付勢表面を有している。環状延長部は、円周方向に無支持の環状浮動縁部を有するのがよい。アクセスポート器械は、スリーブと患者の身体との間から漏れるガスを収集するよう内側環状付勢表面に隣接して設けられたガス室を更に有するのがよい。好ましくは、可撓性環状延長部は、全体として平らである。外側環状密封器具は、可撓性環状延長部から間隔を置いてこれに対向して配置された上側環状張出し部を有するのがよく、ガス室は、上側環状張出し部と、可撓性環状延長部との間に位置している。外側環状密封器具は、膨らまし可能な室に向いた外側付勢表面を更に有する。
【0017】
かくして、本発明は、近位端部及び遠位端部を有し、患者の身体に形成された切開部内に位置決め可能な接近開口部を形成する可撓性材料の第1のスリーブを有するアクセスポート器械を提供する。アクセスポート器械は、第1のスリーブと患者の身体との間からのガス漏れを最小限に抑える漏洩最小化手段又は特徴部を更に有する。漏洩最小化手段は、第1のスリーブの近位端部に取り付けられた外側環状密封器具と、第1のスリーブの遠位端部に取り付けられていて、患者の体腔の内面に当接してこれに密封的に係合する内側環状密封器具と、密封力を外側環状密封器具に加えて外側環状密封器具を患者に向かって付勢するよう第1のスリーブと患者の身体との間にガス漏れを生じさせる密封力適用手段とを含む。アクセスポート器械は、第1のスリーブに隣接して設けられた可撓性材料の第2のスリーブと、第1のスリーブと第2のスリーブとの間に形成された膨らまし可能な室とを更に有するのがよい。密封力適用手段は、可撓性環状延長部及内側付勢表面を有するのがよい。密封力適用手段は、患者の体腔壁にぴったりとフィットするよう前記第1のスリーブを寸法決めし、それにより、密封力が前記外側環状密封器具を付勢してこれを患者の皮膚に密着させるようにしたことを含む。密封力適用手段は、上述の環状張出し部、ガス室及び外側付勢表面を更に有するのがよい。
【0018】
本発明は又、手術に用いられるアクセスポート器械であって、近位端部及び遠位端部を有していて、患者の身体に形成された切開部内に位置決め可能な接近開口部を形成する可撓性材料のスリーブと、スリーブの近位端部に取り付けられていて、患者の身体に隣接して非付着性で実質的にガス密の密封状態又はシールを生じさせて患者の身体からのガスの流れを阻止するようになった非付着性外側環状密封器具と、アクセスポート器械を患者の内部に固定するようスリーブの遠位端部に取り付けられた内側環状密封器具とを有するアクセスポート器械を提供する。この場合、アクセスコンポーネントが、外側環状密封器具に密封的に取り付けられ、このアクセスコンポーネントは、接近開口部内へ伸長可能である。アクセスコンポーネントを外側環状密封器具に着脱自在に取り付けるのがよい。
【0019】
本発明の一特徴によれば、切開部を介して外科医が接近できる膨らました状態の体腔を利用する形式の最小侵襲手術に用いられる外科手術器械であって、外科手術器械は、切開部に挿入可能にスリーブアクセスポートを構成するよう構成され、外科手術器械は、外科手術器械を患者の上の定位置に位置決め固定する取付け手段と、体腔からのガスの実質的な漏れを阻止する密封手段と、使用中におけるスリーブと切開部の接触を制限するレトラクタとを有することを特徴とする外科手術器械が提供される。
【0020】
かくして、切開部との接触が制限され、それにより患者の受ける外傷が軽減され、器具又は外科医の手の挿入のし易さが大幅に向上する。
【0021】
一構成例では、レトラクタは、変形可能なチューブとして設けられる。
【0022】
好ましくは、チューブは、互いに反対側の端部に、近位リング及び遠位リングを有している。
【0023】
好ましくは、近位リング及び遠位リングは、スリーブ及び患者の腹と実質的に気密状態で係合可能に形成されている。
【0024】
一構成例では、リングは、該リングを定位置に固定する接着性部分を有している。好ましくは、遠位リングは、スリーブの及び患者の腹の内壁と実質的に気密状態で係合可能に形成されている。
【0025】
理想的には、近位リングとスリーブとの間の係合は、スリーブに設けられていて、リングに解除自在に係合するよう形成されたリムを備えるスカートによって得られる。
【0026】
一構成例では、リングとスカートは一体に形成される。
【0027】
一構成例では、スカートは、外科医の手又は外科手術器具を受け入れる一体形成手袋又はポケットを有している。
【0028】
一構成例では、スカートは、リング又は外科医の手袋と係合するよう形成された受入れ凹部又はアンダーカットを有している。
【0029】
好ましい実施形態では、近位リングは、近位リングから下方に延びていて、定位置にあるときに患者の皮膚に当たってガス保持室を構成するよう形成された可撓性ガス保持リングを有している。
【0030】
好ましくは、ガス保持リングは、挿入位置と使用位置との間で膨らまし可能に動くことができる。
【0031】
一構成例では、ガス保持リングは、圧潰可能なベローリングによって構成される。
【0032】
特に好ましい実施形態では、外科手術器械は、レトラクタ位置決め器具を更に有している。
【0033】
理想的には、レトラクタ位置決め器具は、近位リング及び遠位リングに解除自在に係合する手段を有している。
【0034】
好ましくは、近位リング及び遠位リングに解除自在に係合する手段は、引込み位置と位置決め位置との間で動くことができる。
【0035】
理想的には、近位リング及び遠位リングに係合する手段は、伸縮自在又は入れ子式に動くことができる。
【0036】
本発明の別の特徴によれば、近位リングは、可撓性ウェブを支持し、ウェブは、スリーブを受け入れる穴を備えている。
【0037】
本発明の別の特徴によれば、外科手術器械は、折畳み可能な支持足場手段を有し、足場手段は、外科手術器械を使用状態に支持するよう形成されていて、外科医が切開部に自由に接近できるよう折畳み可能である。
【0038】
本発明を、本発明の外科手術器械の幾つかの実施形態を例示的に示すに過ぎない添付の図面を参照して具体的に説明する。
【0039】
図1〜図6を参照すると、全体が符号10で示されていて、体腔圧力を維持しながら手術中患者の体腔への接近を可能にする本発明のアクセスポート器械の第1の実施形態が示されている。アクセスポート器械10は主要構成要素として、近位端部14及び遠位端部16を備えた可撓性材料の第1のスリーブ12、第1のスリーブ12の遠位端部16に取り付けられた固定器具18、第1のスリーブ12の近位端部14に取り付けられた第2のスリーブ20、及び第1のスリーブ12と第2のスリーブ20のうち少なくとも一方に取り付けられた可撓性材料の第3のスリーブ22を有している。以下に説明するように、この構成を、腹腔鏡下手術全体を通じて気腹を所望通りに簡単且つ効果的に維持しながら患者の体腔内への手の挿入を可能にするよう切開部を包囲した状態で患者の身体に効果的且つ密封的に取り付けることができる。
【0040】
図1及び図5を参照すると、第1のスリーブ12と第2のスリーブ20は共に環状に延びており、第2のスリーブ20は第1のスリーブ12の内側に位置している。第2のスリーブ20は好ましくは、第1のスリーブ12の近位端部14のところで一体に形成され、即ち、第2のスリーブ20は、内側へ折り返された第1のスリーブ12の一体延長部である。固定器具18は、遠位端部16から横方向に延びていて、患者の皮膚に又は患者の皮膚を覆っている巻付け材に連結されるフランジ24を有している。好ましくは、フランジ24は、アクセスポート器械10を患者に固定的且つ密封的に取り付けるよう巻付け材又は皮膚にくっつく接着剤、例えば固形接着剤又は液体接着剤を有する。第1のスリーブ12と第2のスリーブ20は共に、それぞれ互いに反対側の縁部26,28に沿って互いに融着された互いに反対側に位置する可撓性材料のシートから形成したものであるのがよく、縁部26は縁部28から見て外方に位置している。図5に示すように、入口弁32(図1)を経て加圧ガスを受け入れる膨らまし可能な室30(図5)が第1のスリーブ12と第2のスリーブ20との間に配置されている。入口弁32は膨らまし可能な室30を、図5に示すように外科医の手を器械内に挿入する前に挿入することができるように第1のスリーブ12に設けられている。膨らまし可能な室30内のガス圧力は、気腹中、患者の体腔から流れるガスによって維持される。かくして、弁32を介する室30の膨らまし後、弁32は閉じられる。
【0041】
図5を参照すると、第2のスリーブ20は、図1のスリーブ12の近位端部14に隣接して位置した入口開口部34及び入口開口部34から距離を置いて位置した出口開口部36を形成している。第2のスリーブ20は、アクセスポート器械10を図5に示すように患者に当てたときに患者の体腔内に配置されるよう、図1のスリーブ12を通り且つ患者の身体4に形成された切開部2を通って延びるのに十分な長さを持っている。アクセスポート器械10は、第2のスリーブ20に取り付けられていて出口開口部36を横切って延びる細長い出口開口部密封体38を更に有している。細長い出口開口部密封体38は、符号40で示す出口開口部密封平面に沿って配置され、この出口開口部密封平面は、第2のスリーブ20の入口開口部34及び出口開口部36を通って延びている。細長い出口開口部密封体38は、図2、図3及び図5に明確に示すように一対の互いに反対側に位置した弾性バンド42を有している。各バンド42は、第2のスリーブ20の遠位端部に形成された対応関係をなす細長いカフス44内に配置されている。バンド42は、弾性可撓性材料、例えばプラスチックで作られていて、それによりバンドは、外科医の手及び(又は)器具を受け入れる出口開口部を形成するよう外方に撓むことができる。バンド42は各々、使用中、外科医の手/手首に対する快適さを一層高めるよう例えばフォームで作られた緩衝ストリップを更に有するのがよい。弛緩状態では、バンド42は、互いに付勢し、第2のスリーブ20の互いに反対側のフェースを相互接触状態にし、かくして、出口開口部密封体を形成している。バンド42の幾何学的形状は、切開部2に対して直角に差し向けられると、バンドが切開部を通過することができるようなものである。バンド42は、いったん患者の体腔内の定位置に配置されると、図5に示すように名目上、腹壁に平行にこれら自体整列する。かくして、細長い出口開口部密封体38は、ガスが第2のスリーブ20の出口開口部36を経て体腔から大気中に逃げ出るのを防止する初期シールを形成するよう働く。
【0042】
アクセスポート器械10は、全体が46で示されていて、切開部2からの第2のスリーブ20の不用意な後退又は引込みを阻止する第2スリーブ後退又は引込み防止手段を更に有している。従来型アクセスポート器械の使用中、患者の体腔内のガス注入圧力は、望ましくないことには内側スリーブを裏返して切開部を通ってこれを外方に出すように作用することが判明している。本発明の第2スリーブ引込み防止手段46は、細長い出口開口部密封体38及びかくして第2のスリーブ20の遠位端部がガス注入圧力の力を受けて切開部2を通って外方に出るのを効果的に阻止する。図2〜図5に示すように、第2スリーブ引込み防止手段46は、出口開口部密封平面40に対して横断方向に第2のスリーブ20の遠位端部から延びる少なくとも1つの横方向ウイング48を有している(図5)。具体的に説明すると、好ましい実施形態では、第2スリーブ引込み防止手段46は、図3に明確に示されているように互いに反対側のバンド42の各々の各端部のところに形成された横方向ウイング48を有している。横方向ウイング48は、互いに反対側のバンド42に一体に形成され、体腔を形成する患者の身体の下面に全体に平行に横方向に延びている。横方向ウイング48は、第2のスリーブ20のカフス44に形成された対応関係をなすスリットを貫通し、それにより、バンド42をカフス44内に固定している。使用中、第2スリーブ20の遠位端部を切開部2経由で患者の体腔内へいったん挿入すると横方向ウイング48は、図6に示すように体腔を形成する患者の身体の下面に当接することにより切開部2を通る細長い出口開口部密封体38の不用意な運動を阻止することになる。外科医の腕をアクセスポート器械10に差し込む前であっても、ガス注入圧力が切開部2に向かう出口開口部密封体38の動きを生じさせると、横方向ウイング48は切開部に当接し、出口開口部密封体38が切開部2を通過するのを防止する。その結果、第2スリーブ引込み防止手段46は、信頼性が一層高く且つ効果的に使用できるアクセスポート器械を形成し、これは容易且つ簡単に利用でき、この場合、初期セットアップ後の第2スリーブ20の再位置決めを後で行う必要はない。
【0043】
重要なこととして、本発明のアクセスポート器械10は、第2のスリーブ20に取り付けられた状態でこの中に設けられる第3のスリーブ22を更に有している。好ましい実施形態では、第3のスリーブ22は、第2のスリーブ20の入口開口部34から出口開口部36に隣接した箇所まで延びている。第3のスリーブ22は、入口開口部34に隣接した第1の取付け部50のところで第2のスリーブ20に取り付けられ又はこれに一体に形成されている。第1の取付け部50は、ガスが第2のスリーブ20と第3のスリーブ22との間の空間から逃げ出ないように環状に延びている。第3のスリーブ22は又、第3のスリーブ22に沿って第1の取付け部50から距離をおいて位置した第2の取付け部52のところで第2のスリーブ20に取り付けられている。第2の取付け部52は、第3のスリーブ22の遠位端部を第2のスリーブ20の内部空間内に維持するよう第3のスリーブ22の遠位端部の近くの箇所のところに設けられている。例えば、第2の取付け部52は、第3のスリーブ22の互いに反対側の側部に設けられる2つの別々の溶着線の形態をしていてもよい。膨らまし可能なガス室60が第2のスリーブ20と第3のスリーブ22との間に形成されており、この膨らまし可能なガス室は、細長い出口開口部密封体38で漏れたガスを捕捉する。室30,60の膨らましにより、第3のスリーブ22の互いに反対側の表面が図5に示すように使用前に当接するので入口開口部密封体62が形成される。かくして、出口開口部密封体38と入口開口部密封体62の組み合わせは、アクセスポート器械10を通るガス漏れを効果的に最小限に抑えて気腹状態を保持する。
【0044】
重要なこととして、第3のスリーブ22は、図6に示すように第3のスリーブ22内に入れられた外科医の手、手首又は腕に密着する環状弾性バンド54を有している。好ましい実施形態では、環状弾性バンド54は、第3のスリーブ22の遠位端部のところに配置されている。環状弾性バンド54は、様々なサイズの手及び腕の挿入を可能にしながら弾性バンド54と腕との間の実質的にガス密状態を確保するよう寸法決めされると共に十分な弾性を備えて設計されている。アクセスポート及び弾性バンド54の寸法及び弾性を、例えば外科医の手及び腕全体ではなく、1本の指に合うように変えることができるということは理解されよう。また、アクセスポート及び弾性バンド54の寸法及び弾性を、アクセスポート器械10を通る患者の体腔からの漏れを実質的に阻止した上で、種々のサイズの器具に合うように設計してもよい。アクセスポート器械10の種々のスリーブを、任意の可撓性があり、ガス不浸透性であり、滅菌可能であり、生体適合性のある材料、例えばポリエチレンで作るのがよいことは注目されるべきである。
【0045】
次に、図7を参照すると、図7は、本発明の第2の実施形態を示しており、この第2の実施形態は、患者の外部に位置する近位端部104及び患者の体腔内に位置する遠位端部106を備えた可撓性材料の第1のスリーブ102を有するアクセスポート器械100に関するものである。アクセスポート器械100は、第1のスリーブ102の近位端部104に取り付けられた外側環状密封器具110及び第1のスリーブ102の遠位端部106に取り付けられた内側環状密封器具112を有している。外側環状密封器具110と内側環状密封器具112は共に、所与の切開部の周りに環状の形態をなして延びるような寸法形状になっており、したがって、切開部の長さに応じて種々の長さで準備することができる。外側環状密封器具110は、患者の身体4から外方に遠ざかる方向に向いた付勢表面114を有している。第1のスリーブ102の近位端部104は、外側環状密封器具110の周囲全体にぐるりと付勢表面110に密封的に取り付けられている。同様に、第1のスリーブ102の遠位端部106は、固定密封連結状態を形成する任意従来方法で内側環状密封器具112に密封的に取り付けられている。内側環状密封器具112は、任意可撓性の弾性材料で作られたリングであるのがよい。付勢表面114は好ましくは、外側環状密封器具110の可撓性環状延長部116上に形成される。
【0046】
アクセスポート器械100は、外側環状密封器具110に密着すると共に第1のスリーブ102によって形成された接近開口部内へ延びることができるアクセスポートコンポーネント118を更に有している。好ましくは、アクセスコンポーネント118は、外側環状密封器具110に形成された環状溝122に着脱自在に嵌まるよう設計された可撓性リング120を有している。可撓性リング120は好ましくは、リングを引き伸ばして溝122内に動かすことができ、所望ならば、溝122から取り出すことができるよう拡張できる弾力のある弾性材料で作られる。当然のことながら、可撓性リング120は、環状溝122に嵌め込むにはリングを引き伸ばすことが必要であり、リングに力を入れてこれを環状溝122内の外側環状密封器具110に密着させるような周長を備えると共に外側環状密封器具110の寸法に対してそのように寸法決めされている。好ましい実施形態では、アクセスコンポーネント118は、可撓性リング120から延びていて、図7に示すように第1のスリーブ102及び内側環状密封器具112によって形成された接近開口部を貫通するのに十分な長さを持つ可撓性材料のスリーブ124を更に有している。図示の実施形態では、可撓性材料のスリーブ124は、外科医の手/腕を受け入れるスリーブ付き手袋126を形成するよう一体形の手袋を有するのがよい。図7に示すように、膨らまし可能な室128が、第1のスリーブ102と可撓性材料のスリーブ124との間に形成されていて、スリーブ付き手袋126と第1のスリーブ102との間の隙間を通って流れるガスを封じ込め、それにより、気腹状態を保持するようになっている。
【0047】
第1のスリーブ102は、患者の体腔壁4にぴったりとフィットしている状態で、内側環状密封器具112を患者の体腔壁4の下に効果的に位置決めすると共に外側環状密封器具110を患者の外面上に位置決めできるように寸法決めされている。その結果、内側環状密封器具110は、第1のスリーブ102が下向きの力を外側環状密封器具110に及ぼした状態で、患者の体腔壁4の内面に緊密に押し付けられる。加うるに、付勢表面114が患者の体腔壁4から外方に遠ざかる方向に向いているので、膨らまし可能な室内のガス圧力は、付勢表面114に作用して外側環状密封器具110を患者に押し付ける傾向のあるガス圧力密封力を生じさせる。その結果、外側環状密封器具110と患者の身体との間に効果的な密封状態又はシールが得られる。したがって、第1のスリーブ102を適当に寸法決めすると共に付勢表面114を利用することにより、本発明のアクセスポート器械100は、アクセスポート器械100と患者の体腔壁4との間の空間を通る患者の体腔からのガスの漏れを最小限に抑える効果的な密封状態又はシールを生じさせる。
【0048】
図8及び図9は、全体を符号150で示したアクセスポート器械の好ましい実施形態を示しており、このアクセスポート器械150は、多くの用途において患者の身体に対して一層効果的な密封状態又はシールを生じさせる改造型外側環状密封器具152を有している点において図7の実施形態に開示されたアクセスポート器械と類似している。図7の実施形態と同様、アクセスポート器械150は、外側環状密封器具152の環状溝154に密封的に嵌めることができるアクセスコンポーネント(図示せず)、例えば、先の実施形態のスリーブ付き手袋126を有するのがよい。また、アクセスポート器械150は、内側環状密封器具又はリング156及び図7の実施形態に類似した接近開口部160を形成する可撓性スリーブ158を有している。しかしながら、好ましい実施形態では、アクセスポート器械150は、スリーブ158と患者の身体との間からのガス漏れを最小限に抑える漏洩最小化器具153を有し、この漏洩最小化器具は、外側環状密封器具152を含む密封力を適用する手段又は特徴部159及びアクセスポート器械150と患者との間から漏れる漏洩ガスを受け入れる漏洩ガス室162を有している。加うるに、外側環状密封器具152は、全体として平らな形状をしていて、円周方向に無支持の環状浮動縁部166を形成するよう半径方向内方に延びる可撓性環状延長部164を有している。可撓性環状延長部164は、患者から外方に向いていて、ガス室162内のガスにさらされる内側付勢表面168を更に有している。外側環状密封器具152は、張出し部170を更に有し、この張出し部は、ガス室160の一部を形成し、外側付勢表面172を有している。スリーブ158は、外側付勢表面172に密封的に取り付けられている。したがって、ガス室162は、可撓性環状延長部164と張出し部170との間に形成されている。張出し部170を、図9に示すように患者の上に置かれると、患者の皮膚に当接するのに十分な長さを持つように設計することができるのがよいことは注目されるべきである。
【0049】
密封力適用手段159は、図9に示すように患者の身体に当てられると、以下のような仕方でアクセスポート器械150と患者の身体との間の漏れを効果的に最小限に抑える。装置を患者に取り付けると、内側環状密封器具156は、患者の体腔、即ち、腹の内面に密着する。可撓性スリーブ158は、図7の実施形態に関して上述したように、下向きの力を外側環状密封器具152に加えて可撓性環状延長部164を患者の皮膚又は中間材料に押し付けるよう寸法決めされている。次に、可撓性リング120を外側環状密封器具152の周りに引き伸ばしてリング120を溝154内に嵌め込むことにより図7のアクセスコンポーネントを環状溝154に取り付けるのがよい。アクセスコンポーネントがスリーブ付き手袋126の形態をしている場合、外科医は、アクセスコンポーネントを外側環状密封器具152に取り付ける前に自分の腕をスリーブ付き手袋の中に差し込むことにより手袋を自分の手に着ける。ついで、手袋を手に着けた後、外科医の腕が接近開口部160を通って差し伸ばされている状態で、可撓性リング120を環状溝154に嵌め込む。また、スリーブ付き手袋126を外側環状密封器具152に取り付ける前に、可撓性リング120を巻き又は巻出してリング120から可撓性材料を出し入れすることによりスリーブ付き手袋126の全長を調節するのがよい。
【0050】
使用中、ガスを図9に示すように導入することにより患者の体腔をゆっくりと加圧した状態で、内側環状密封器具156と患者との間から漏れる患者の体腔からの漏洩ガスは、スリーブ158と患者との間を流れてガス室162に向かう。この漏洩ガスは、ガス室162内に取り込まれることになる。すると、ガス圧力によって誘起される付勢力が内側付勢表面168上に生じて可撓性環状延長部164を付勢して患者の皮膚に密封的に当接させ、それにより、可撓性環状延長部164と患者との間に高い密封性を生じさせる。ガス室162内のガス圧力が高ければ高いほどそれだけ一層、可撓性環状延長部164と患者の皮膚との間の密封力が大きくなる。その結果、ガス室162内への漏洩の増大が維持されるだけでなく、これは外側環状密封器具152と患者の皮膚との間の密封性を高める傾向がある。可撓性環状延長部164が持ち上がって患者の皮膚から離れた場合であっても、内側環状密封器具156は患者の皮膚と接触したままであり、それにより密封状態を維持する。また、スリーブ158とアクセスコンポーネントとの間に形成された膨らまし可能な室内のガス圧力は、ガス圧力によって誘起され、張出し部170を付勢してこれを患者の皮膚に当接させる傾向のある力を外側付勢表面172に及ぼし、それにより、漏止めを一段と助ける。スリーブ付き手袋126を外すのが望ましい場合、外科医の手を単に外方に引いてスリーブ付き手袋126から取り出すだけでよく、或いは、まず最初に可撓性リング120を外側環状密封器具110,152から外してもよい。好ましくは、漏れ最小化器具153の作用により外側環状密封器具110と患者の身体との間に得られる密封状態は、装置153と患者との間に接着剤を用いなくてもよい程十分なものであり、それにより、非付着性密封アクセスポートが得られる。接着剤を用いる場合(これは、図7の実施形態の場合において十分に考えられることである)、液体接着剤を塗布するのがよい。
【0051】
図10〜図13を参照すると、全体を符号2001で示した本発明の外科手術器械が示されている。外科手術器械2001は、全体を符号2002で示す膨らました状態の体腔を用いる形式の最小侵襲手術用途向きに形成されている。体腔2002には、スリーブ2004によって形成されるアクセスポートを介して外科医が接近でき、このスリーブ2004は、患者の腹壁2003に設けられた切開部を貫通している。スリーブ2004は、切開部を無外傷的に広げ又は後退させる全体を符号2005に示したレトラクタに連結されている。レトラクタ2005は、外科医が手を出し入れしているときに、切開部を外科手術器械又は身体組織と接触しないように切開部に押し当てられる。レトラクタ2005は、全体を2006で示すレトラクタ位置決め器具を用いて挿入され、これについては以下に詳細に説明する。
【0052】
次に、図11を参照すると、スリーブ2004によって装置2001のための密封手段が設けられており、これは、この場合、公知の形式のものであってメドテック・リミテッド(Medtech Ltd.)によってINTROMIT Rスリーブとして市販されているものである。スリーブ2004は、入口側開口部2041を有している。可撓性の細長い内側スリーブ2042が、開口部2041から下方に延びていて、この開口部から遠ざかったところで張り型(taut)弁2043で終端している。また、フェザー付き(feathered )弁2044が、内側スリーブ2042の内部で開口部から吊り下げられている。スリーブ2004は、内側スリーブ2042の外部で開口部2041から下方に延びるスカート2045を更に有している。スカート2045は、気密状態でレトラクタ2005に連結される可撓性リム2046を有している。
【0053】
図12に示すようなレトラクタ2005は、可撓性リム2046を受け入れる近位リング2051及び近位リング2051に連結されていて、可撓性の切開部係合レトラクタ壁2053を備えた遠位リング2052を有している。近位リング2051及び遠位リング2052は、図13に示すようにレトラクタ位置決め器具6を用いて患者の上に置かれる。レトラクタ位置決め器具2006は、近位リング2051に係合する手段を有し、この手段は、導入シャフト2063で支持された一対の互いに反対側に向いた伸縮又は入れ子式アーム2061によって構成される。シャフト2063は、遠位リングに係合する手段を更に支持していおり、この手段は、この場合、回動自在な遠位アーム2063によって構成されている。
【0054】
使用にあたり、切開部を腹壁2003に形成する。遠位リング2052及び近位リング2051を、アーム2062,2061がこれらをシャフト2063に近接させる引込み位置(図示せず)にある状態でアーム2062,2061にそれぞれ係合させる。次に、アーム2061を入れ子式に伸長させることにより近位リング2051を患者の上に配置する。次に、切開部を通して遠位アーム2062及びシャフト2063の一部を体腔2000中へ入れる。遠位リング2052を、体腔2002内に位置するときは定位置に動かし、このために、互いに反対側に向いたアーム2062を回動させてシャフト2063から遠ざけてリング2052が切開部を包囲するようにする。リング2051をアーム2061から外して、これが腹壁に対して開口するようにする。アーム2062を上方に引き上げることによりリング2052から取り外す。レトラクタをこのように位置決めすることにより種々の切開部経路に合わせることができる。
【0055】
レトラクタ2005を患者の上に配置すると、次に、外科医が可撓性リム2046を変形させてこれが気密状態で近位リング2051の周りにぐるりとこれに係合するようにする。次に、体腔を膨らまし、そして膨らむと、可撓性の細長い内側スリーブ2042が張り型弁2043を体腔内に挿入した状態で開口部2041から下方に延びるようにする。フェザー付き弁2044も又、切開部の上方で内側スリーブ2042の内部で開口部2041から吊り下げる。体腔内のガス圧力がスカート2045を膨らませる。リム2046及びリング2051の密封性により、空気圧が抜けないようになる。すると、外科医は患者に対して手術を行うことができ、スリーブとレトラクタとの間の一定且つ制御された距離により、切開部との不要な接触が防止され、それにより、患者の外傷が全体的に減少すると共に切開部壁によって邪魔されない広い活動範囲が外科医に与えられる。
【0056】
次に、図14及び図15を参照すると、全体を符号2100で示した本発明の別の外科手術器械が示されており、この外科手術器械の構成部品は、図10〜図13に記載したものと類似しており、全体として同一の符号で示されている。この実施形態では、外科手術器械は、長い近位リング2151を有している。近位リング2151は、可撓性の高いウェブ2152を支持し、このウェブは、スリーブ2153を通過させる開口部を備えている。スリーブ2153は、切開部の上方に設けられた張り型弁2043で終端している。この外科手術器械の操作方法は、上述のものと類似している。レトラクタを手術部位上に手作業で配置してもよいことは理解されよう。外科手術器械をこのように設けることにより、張り型弁は、切開部の上方で収納され、それにより、外科医の視認性を高めることができると共に弁を体腔内に挿入することが不要になる。加うるに、弁は挿入中、外科医の手首と一緒には移動せず、必要とされる密封力は小さいので、挿入中における外科医の腕への圧迫力は僅かである。
【0057】
次に、図16及び図17を参照すると、全体を符号700で示した本発明の別の外科手術器械が示されており、この外科手術器械の構成部品は、図10〜図15に記載したものと類似しており、全体的に同一の符号で示されている。この実施形態では、スカート2045は、圧潰可能な足場状構造体701で支持されている。足場状構造体701は、近位リング2051で支持されている。
【0058】
使用にあたり、外科手術器械701を患者の上に配置すると、スカート2045を構造体701(図16参照)で支持する。外科医が手又は器具をスリーブ2004内へ挿入すると、構造体は潰れて(図17参照)自由な接近を可能にすると共に外科医にとっての良好な手術部位視認性をもたらす。
【0059】
図18は、全体を符号1200で示した本発明の別の外科手術器械を示している。この実施形態では、張り型弁1201が、テーパ付きスリーブ1204のゴム入り部分で作られている。逆方向に向いた連結用突起1202が、近位リング1203に取り付けられた状態で弁1201から外方に延びている。使用にあたり、突起1202は、スリーブ1204を引き延ばしてスリーブ1204が張り型弁1201を狭めて密封する。外科医が手又は外科手術器械を挿入すると、突起1202は、接近を可能にするよう偏向する。手又は器具を取り出すと、突起は前と同様に密封状態又はシールを再び確立する。
【0060】
次に、図19及び図20を参照すると、全体を1300で示した本発明の別の外科手術器械が示されており、この外科手術器械の部品は、図10〜図18に記載したものと類似しており、全体として同一の符号で示されている。この実施形態では、スリーブ2004は、卵形の半剛性近位リングに1301から下方に延びている。リング1301は、膨らまし可能なリング1302で支持されており、この膨らまし可能なリングは、インフレータ1303によって膨らまし可能に構成されている。使用にあたり、外科手術器械を患者の上に置きリング1302を膨らます。所要の引込み度は、ガス圧力がスリーブ2004を切開部に押し付けるときにリング1302内の圧力によって制御される。近位、遠位及び膨らまし可能なリングは卵形をしているので、引込み中、等しい圧力があらゆる箇所に及ぼされ、かくして、患者に対する外傷が大幅に軽減する。リング1302の膨らましにより、スリーブ2004が切開部に引き付けられ、気腹状態が低下しないようになる。
【0061】
図21及び図22を参照すると、全体を符号1500で示した本発明の別の外科手術器械を示しており、この外科手術器械は、操作の仕方が図19及び図20に示す実施形態と類似している。この実施形態では、リング1302に代えて圧縮可能なベローリング1501が用いられている。ベローリング1501は、一方向弁1502を有している。使用にあたり、圧縮したベローリング1501を患者の上に配置する。リングを引き上げて空気が弁1502を介してベローリング1501を膨らますことができるようにする。この膨らましにより、切開部が所望程度に広がり又は後退し、弁1502は、空気が抜けるのを防止すると共に切開部が閉じるのを阻止する。切開部を離すには外科医が弁1502を必ず作動させなければならない。
【0062】
かくして、アクセスポート内に一体形創傷又は切開部レトラクタを設けるという非常に簡単な対策を講じることにより、外傷が軽減され、それにより、患者の苦痛が大幅に緩和されると共に術後の回復が促進される。加うるに、本発明により、外科医にとって広い活動範囲が得られ、外科手術器械を多種多様な外科用途で用いることができる。
【0063】
当然のことながら、本発明は本明細書に記載した特定の細部(かかる細部は例示に過ぎない)には限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の改造及び改変を想到できることは理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明のアクセスポート器械の第1の実施形態の斜視図である。
【図2】
図1の第1の実施形態の底部の斜視図である。
【図3】
出口開口部密封体の互いに反対側に位置したバンドの平面図である。
【図4】
出口開口部密封体のバンドのうちの1つの斜視図である。
【図5】
手術中、アクセス前に、患者に利用された状態の第1の実施形態のアクセスポートの断面側面図である。
【図6】
使用中における図5と類似した断面側面図であり、外科医の腕を接近させている状態を示す図である。
【図7】
使用中における本発明の第2の実施形態の断面図である。
【図8】
密封力適用手段を含む本発明の第3の実施形態の断面図である。
【図9】
使用中における図8の器具の断面図であるが、これに取り付けられたアクセスコンポーネントを示す図である。
【図10】
患者の上の定位置に置かれた本発明の外科手術器械の断面図である。
【図11】
本発明のスリーブ形成部分の正面図である。
【図12】
本発明のレトラクタ形成部分の斜視図である。
【図13】
本発明のレトラクタに位置決め器具形成部分の正面図である。
【図14】
患者の上の定位置に置かれた本発明の外科手術器械の別の実施形態の断面図である。
【図15】
外科医の手が挿入された状態で示す図14の器具の断面図である。
【図16】
患者の上の定位置に置かれた本発明の外科手術器械の別の実施形態の断面図である。
【図17】
外科医の手が挿入された状態で示す図16の器具の断面図である。
【図18】
患者の上の定位置に置かれた本発明の別の外科手術器械の端面図である。
【図19】
患者の上の定位置に置かれた本発明の別の外科手術器械の端面図である。
【図20】
図19の外科手術器械の平面図である。
【図21】
患者の上の挿入位置に配置された本発明の別の外科手術器械の断面図である。
【図22】
患者に対して作用位置で示された図21の外科手術器械の断面図である。
Claims (63)
- 手術に用いられるアクセスポート器械であって、近位端部及び遠位端部を含む可撓性材料の第1のスリーブと、アクセスポート器械を患者の外部に固定するよう前記第1のスリーブの前記遠位端部に取り付けられた固定器具と、前記第1のスリーブの近位端部に取り付けられた可撓性材料の第2のスリーブとを有し、第2のスリーブは、前記第1のスリーブの前記近位端部に隣接して位置した入口開口部及び前記入口開口部から距離を置いて位置した出口開口部を有し、前記アクセスポート器械は、前記第1のスリーブと前記第2のスリーブとの間に形成された膨らまし可能な室と、前記第1のスリーブ及び前記第2のスリーブのうち少なくとも一方に取り付けられた可撓性材料の第3のスリーブとを更に有し、前記第3のスリーブは、前記第3のスリーブを通って差し伸ばされた外科医の腕に密封的に係合するよう前記第2のスリーブの前記入口開口部と前記出口開口部との間に配置された環状弾性バンドを有していることを特徴とするアクセスポート器械。
- 前記第3のスリーブは、前記出口開口部に隣接して配置されるのに十分な長さのものであることを特徴とする請求項1記載のアクセスポート器械。
- 前記第3のスリーブは、前記第2のスリーブの大部分に沿って延びていることを特徴とする請求項2記載のアクセスポート器械。
- 前記第3のスリーブは、前記入口開口部に隣接して位置した第1の取付け箇所のところ及び前記第1の取付け箇所から前記一体のスリーブに沿って距離を置いて位置した第2の取付け箇所のところで前記第2のスリーブに取り付けられていることを特徴とする請求項3記載のアクセスポート器械。
- 前記弾性バンドは、前記第3のスリーブの遠位端部のところに配置されていることを特徴とする請求項を1〜4のうちいずれか一に記載のアクセスポート器械。
- 手術に用いられるアクセスポート器械であって、近位端部及び遠位端部を備えた可撓性材料の第1のスリーブと、アクセスポート器械を患者の外部に固定するよう前記第1のスリーブの前記遠位端部に取り付けられた固定器具と、前記第1のスリーブの近位端部に取り付けられた可撓性材料の第2のスリーブとを有し、前記第2のスリーブは、前記第1のスリーブの前記近位端部に隣接して位置した入口開口部及び前記入口開口部から距離を置いて位置した出口開口部を有していて、患者の身体に形成された切開部中へ挿入できるようになっており、前記アクセスポート器械は、前記第1のスリーブと前記第2のスリーブとの間に形成された膨らまし可能な室と、前記第2のスリーブの前記入口開口部及び前記出口開口部を通って延びる出口開口部密封平面に沿って位置した状態で、前記第2のスリーブに前記出口開口部のところで取り付けられた細長い出口開口部密封体と、切開部からの前記第2のスリーブの不用意な引込みを防止する第2スリーブ引込み防止手段とを更に有し、前記第2スリーブ引込み防止手段は、前記出口開口部密封平面に対して横断方向に延びる少なくとも1つの横方向ウイングを有していることを特徴とするアクセスポート器械。
- 前記少なくとも1つの横方向ウイングは、前記出口開口部の第1の側部に設けられた少なくとも1つの第1のウイング及び前記出口開口部の第2の側部に設けられた少なくとも1つの第2のウイングを含むことを特徴とする請求項6記載のアクセスポート器械。
- 前記少なくとも1つの第1のウイング及び前記少なくとも1つの第2のウイングは各々、1対のウインクから成ることを特徴とする請求項7記載のアクセスポート器械。
- 前記少なくとも1つの横方向ウイングは、前記細長い出口開口部密封体に一体に形成されていることを特徴とする請求項6〜8のうちいずれか一に記載のアクセスポート器械。
- 前記細長い出口開口部密封体は、互いに押し付け合う1対の互いに反対側に位置したバンドを有し、前記少なくとも1つの横方向ウイングは、前記1対の互いに反対側に位置したバンドのうちの少なくとも一方に一体に形成されていることを特徴とする請求項6〜9のうちいずれか一に記載のアクセスポート器械。
- 前記少なくとも1つの横方向ウイングは、第1の対をなすウイング及び第2の対をなすウイングを含むことを特徴とする請求項10記載のアクセスポート器械。
- 前記第1の対をなすウイングは、前記対をなす互いに反対側に位置したバンドの第1の端部のところに設けられ、前記第2の対をなすウイングは、前記対をなす互いに反対側に位置したバンドの第2の端部のところに設けられていることを特徴とする請求項11記載のアクセスポート器械。
- 前記第1の対をなすウイングのうちの一方のウインク及び前記第2の対をなすウイングのうちの一方のウイングは、前記対をなす互いに反対側に位置したバンドのうちの一方のバンドから第1の横断方向に延び、前記第1の対をなすウイングのうちの他方のウイング及び前記第2の対をなすウイングのうちの他方のウイングは、他方のバンドから前記第1の横断方向と逆の第2の横断方向に延びていることを特徴とする請求項12記載のアクセスポート器械。
- 手術に用いられるアクセスポート器械であって、近位端部及び遠位端部を有し、患者の身体に形成された切開部内へ位置決めできる接近開口部を形成する可撓性材料のスリーブと、アクセスポート器械を患者の外部に固定するよう前記スリーブの前記近位端部に取り付けられた外側環状密封器具と、アクセスポート器械を患者の内部に固定するよう前記スリーブの前記遠位端部に取り付けられた内側環状密封器具と、前記外側環状密封器具に着脱自在に連結されたアクセスコンポーネントとを有し、前記アクセスコンポーネントは、前記外側環状密封器具に着脱自在に係合する可撓性リングを有していることを特徴とするアクセスポート器械。
- 前記アクセスコンポーネントは、スリーブ付き手袋を含むことを特徴とする請求項14記載のアクセスポート器械。
- 前記アクセスコンポーネントは、可撓性材料のアクセススリーブを有し、前記アクセススリーブは、外科医の手を受け入れる一体形手袋を含み、前記アクセススリーブ及び手袋は、前記可撓性リングから前記接近開口部を通って延びるのに十分な長さを有していることを特徴とする請求項14記載のアクセスポート器械。
- 前記外側環状密封器具は、前記可撓性リングを受け入れる環状溝を含むことを特徴とする請求項14〜16のうちいずれか一に記載のアクセスポート器械。
- 前記環状溝は、前記外側環状密封器具の外周面に形成されていることを特徴とする請求項17記載のアクセスポート器械。
- 前記アクセスコンポーネントは、前記スリーブに隣接して位置した可撓性材料のアクセススリーブを更に含み、前記アクセスポート器械は、前記スリーブと前記アクセススリーブとの間に形成された膨らまし可能な室を更に有していることを特徴とする請求項14〜18のうちいずれか一に記載のアクセスポート器械。
- 前記外側環状密封器具は、前記外側環状密封器具から半径方向内方に延びる可撓性環状延長部を更に含み、前記環状延長部は、患者の身体から見て外方に向いた内側環状付勢表面を有していることを特徴とする請求項19記載のアクセスポート器械。
- 前記環状延長部は、円周方向に無支持の環状浮動縁部を有していることを特徴とする請求項20記載のアクセスポート器械。
- 前記スリーブと患者の身体との間から漏れるガスを収集するよう前記内側環状付勢表面に隣接して設けられたガス室を更に有していることを特徴とする請求項20又は21記載のアクセスポート器械。
- 前記可撓性環状延長部は、全体として平らであることを特徴とする請求項20〜22のうちいずれか一に記載のアクセスポート器械。
- 前記外側環状密封器具は、前記可撓性環状延長部から間隔を置いてこれに対向して配置された上側環状張出し部を有し、前記ガス室は、前記上側環状張出し部と、前記可撓性環状延長部との間に位置していることを特徴とする請求項22記載のアクセスポート器械。
- 前記外側環状密封器具は、前記膨らまし可能な室に向いた外側付勢表面を更に有し、前記膨らまし可能な室内のガス圧力は、ガス圧力により誘起される密封力を前記外側付勢表面に及ぼして前記外側環状密封器具を付勢してこれを患者の外面に当てるようになっていることを特徴とする請求項20記載のアクセスポート器械。
- 手術に用いられるアクセスポート器械であって、近位端部及び遠位端部を有し、患者の身体に形成された切開部内に位置決め可能な接近開口部を形成する可撓性材料の第1のスリーブと、前記第1のスリーブと患者の身体との間からのガス漏れを最小限に抑える漏洩最小化手段とを有し、前記漏洩最小化手段は、前記第1のスリーブの前記近位端部に取り付けられた外側環状密封器具と、前記第1のスリーブの前記遠位端部に取り付けられていて、患者の体腔の内面に当接してこれに密封的に係合する内側環状密封器具と、密封力を前記外側環状密封器具に加えて前記外側環状密封器具を患者に向かって付勢するよう前記第1のスリーブと患者の身体との間にガス漏れを生じさせる密封力適用手段とを含むことを特徴とするアクセスポート器械。
- 前記第1のスリーブに隣接して設けられた可撓性材料の第2のスリーブと、前記第1のスリーブと前記第2のスリーブとの間に形成された膨らまし可能な室とを更に有していることを特徴とする請求項26記載のアクセスポート器械。
- 前記密封力適用手段は、前記外側環状密封器具から半径方向内方に延びる可撓性環状延長部及び患者の身体から外方に遠ざかる方向に向いた内側付勢表面を有していることを特徴とする請求項27記載のアクセスポート器械。
- 前記環状延長部は、円周方向に無支持の環状浮動縁部を有していることを特徴とする請求項28記載のアクセスポート器械。
- 前記密封力適用手段は、前記外側環状密封器具に隣接して設けられていて、前記第1のスリーブと患者の身体との間から漏れるガスを収集する漏洩ガス室を更に有していることを特徴とする請求項26〜29のうちいずれか一に記載のアクセスポート器械。
- 前記密封力適用手段は、前記内側付勢表面に隣接して設けられていて、前記第1のスリーブと患者の身体との間から漏れるガスを収集するガス室を更に有していることを特徴とする請求項28記載のアクセスポート器械。
- 前記可撓性環状延長部は、全体として平らであることを特徴とする請求項31記載のアクセスポート器械。
- 前記外側環状リングは、前記可撓性環状延長部から間隔を置いてこれに対向して設けられた上側環状張出し部を有し、前記ガス室は、前記上側環状張出し部と前記可撓性環状延長部との間に位置していることを特徴とする請求項32記載のアクセスポート器械。
- 前記漏洩最小化手段は、患者の体腔壁にぴったりとフィットするよう前記第1のスリーブを寸法決めし、それにより、密封力が前記外側環状密封器具を付勢してこれを患者の皮膚に密着させるようにしたことを含むことを特徴とする請求項26記載のアクセスポート器械。
- 密封力適用手段は、前記張出し部上に形成されていて、前記張出し部を付勢してこれを患者の外面に当てる傾向のあるガス圧力により誘起される付勢力を受けるようになった外側付勢表面を更に有していることを特徴とする請求項33記載のアクセスポート器械。
- 手術に用いられるアクセスポート器械であって、近位端部及び遠位端部を有していて、患者の身体に形成された切開部内に位置決め可能な接近開口部を形成する可撓性材料のスリーブと、前記スリーブの前記近位端部に取り付けられていて、患者の身体に隣接して非付着性で実質的にガス密の密封状態を生じさせて患者の身体からのガスの流れを阻止するようになった非付着性外側環状密封器具と、アクセスポート器械を患者の内部に固定するよう前記スリーブの前記遠位端部に取り付けられた内側環状密封器具と、前記外側環状密封器具に密封的に取り付けられていて、前記接近開口部内へ伸長可能なアクセスコンポーネントとを有することを特徴とするアクセスポート器械。
- 前記アクセスコンポーネントは、前記外側環状密封器具に着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項36記載のアクセスポート器械。
- 前記非付着性外側環状密封器具は、半径方向内方に延びる可撓性環状延長部及び前記可撓性環状延長部上に形成されていて、患者の身体から外方に遠ざかる方向に向いた内側付勢表面を有していることを特徴とする請求項37記載のアクセスポート器械。
- 前記環状延長部は、円周方向に無支持の環状浮動縁部を有していることを特徴とする請求項38記載のアクセスポート器械。
- 前記内側付勢表面に隣接して設けられていて、前記スリーブと患者の身体との間から漏れるガスを収集するガス室を更に有していることを特徴とする請求項38記載のアクセスポート器械。
- 前記可撓性環状延長部は、全体として平らであることを特徴とする請求項37記載のアクセスポート器械。
- 実質的に添付の図面に示されていてこれを参照して本文中に説明した実施形態のうちの1つのハンドアクセスポート器械。
- 切開部を介して外科医が接近できる膨らました状態の体腔を利用する形式の最小侵襲手術に用いられる外科手術器械であって、前記外科手術器械は、切開部に挿入可能にスリーブアクセスポートを構成するよう構成され、前記外科手術器械は、前記外科手術器械を患者の上の定位置に位置決め固定する取付け手段と、体腔からのガスの実質的な漏れを阻止する密封手段と、使用中におけるスリーブと切開部の接触を制限するレトラクタとを有することを特徴とする外科手術器械。
- レトラクタは、変形可能なチューブとして設けられていることを特徴とする請求項43記載の外科手術器械。
- 前記チューブは、互いに反対側の端部に、近位リング及び遠位リングを有していることを特徴とする請求項44記載の外科手術器械。
- 近位リング及び遠位リングは、スリーブ及び患者の腹と実質的に気密状態で係合可能に形成されていることを特徴とする請求項45記載の外科手術器械。
- 前記リングは、該リングを定位置に固定する接着性部分を有していることを特徴とする請求項46記載の外科手術器械。
- 遠位リングは、スリーブの及び患者の腹の内壁と実質的に気密状態で係合可能に形成されていることを特徴とする請求項45〜47のうちいずれか一に記載の外科手術器械。
- 近位リングとスリーブとの間の係合は、スリーブに設けられていて、リングに解除自在に係合するよう形成されたリムを備えるスカートによって得られることを特徴とする請求項45〜48のうちいずれか一に記載の外科手術器械。
- リングとスカートは一体に形成されていることを特徴とする請求項49記載の外科手術器械。
- スカートは、外科医の手を受け入れる一体形成手袋を有していることを特徴とする請求項49又は50記載の外科手術器械。
- スカートは、外科手術器具を受け入れる一体形成ポケットを有していることを特徴とする請求項49〜51のうちいずれか一に記載の外科手術器械。
- スカートは、リングと嵌合するよう形成された受入れ凹部を有していることを特徴とする請求項49〜52の内いずれか一に記載の外科手術器械。
- スカートは、外科医の手袋と係合するよう形成された受入れ凹部を有していることを特徴とする請求項49〜53のうちいずれか一に記載の外科手術器械。
- 近位リングは、近位リングから下方に延びていて、定位置にあるときに患者の皮膚に当たってガス保持室を構成するよう形成された可撓性ガス保持リングを有していることを特徴とする請求項45〜54のうちいずれか一に記載の外科手術器械。
- ガス保持リングは、挿入位置と使用位置との間で膨らまし可能に動くことができることを特徴とする請求項55記載の外科手術器械。
- ガス保持リングは、圧潰可能なベローリングによって構成されていることを特徴とする請求項55又は56記載の外科手術器械。
- レトラクタ位置決め器具を更に有していることを特徴とする請求項43〜57のうちいずれか一に記載の外科手術器械。
- レトラクタ位置決め器具は、近位リング及び遠位リングに解除自在に係合する手段を有していることを特徴とする請求項45の従属項としての請求項58記載の外科手術器械。
- 近位リング及び遠位リングに係合する手段は、引込み位置と位置決め位置との間で動くことができることを特徴とする請求項58記載の外科手術器械。
- 近位リング及び遠位リングに係合する手段は、伸縮自在に動くことができることを特徴とする請求項58又は59記載の外科手術器械。
- 近位リングは、可撓性ウェブを支持し、前記ウェブは、スリーブを受け入れる穴を備えていることを特徴とする請求項45〜60のうちいずれか一に記載の外科手術器械。
- 外科手術器械は、折畳み可能な支持足場手段を有し、足場手段は、外科手術器械を使用状態に支持するよう形成されていて、外科医が切開部に自由に接近できるよう折畳み可能であることを特徴とする請求項43〜61のうちいずれか一に記載の外科手術器械。
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